JP3448073B2 - 低ｒｄａ値を有する清掃的口内感触を与える歯磨 - Google Patents

低ｒｄａ値を有する清掃的口内感触を与える歯磨

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JP3448073B2 JP17313592A JP17313592A JP3448073B2 JP 3448073 B2 JP3448073 B2 JP 3448073B2 JP 17313592 A JP17313592 A JP 17313592A JP 17313592 A JP17313592 A JP 17313592A JP 3448073 B2 JP3448073 B2 JP 3448073B2
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    • A61K2800/412—Microsized, i.e. having sizes between 0.1 and 100 microns

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、歯洗浄への使用時及び
使用後に口腔内の洗浄効果又は「清掃的口内感触」の認
知可能な信号を使用者に与える歯磨に関する。
【０００２】
【従来の技術】歯洗浄時に歯磨使用者が感じる望ましい
口内感覚は、「清掃的口内感触（prophy mouthfeel）」
又は「歯科医による清浄（dentist clean）」な口内感
覚である。これは、歯科医による予防措置時及びその後
に感じるものと同じ感覚であり、中に含まれる研磨剤に
より歯磨にもたらされるものである。使用者が「ジャリ
ジャリする」或いは「ガリガリする」と表現するこの口
内感覚は、その歯磨が普通の歯磨以上のことをなしてい
るという効力証明の特別信号を送るので有利である。
【０００３】使用者に清掃的口内感触を与える公知の歯
磨は米国特許第4,401,648号明細書に記載されている。
この清掃的口内感触を主にもたらす研磨剤は、粒子の１
００％が５０ミクロン未満であって、その８４％が２０
ミクロン未満であるような粒径をもったアルミナ水和物
である。
【０００４】パネリストにこの練歯磨ブランドと米国特
許第4,401,648号の歯磨との比較を問う消費者製品評価
試験で、この歯磨は「歯の洗浄がより良好」という点で
かなり高い等級を得た。
【０００５】米国特許第4,401,648号の歯磨は口内感触
の点では高い等級であったが、摩耗値が比較的高いとい
う欠点、例えば、放射性象牙質分析（Radioactive Dent
in Analysis）に付した際に１５０単位以上であるとい
う欠点があった。「ＲＤＡ」値は、先ず抜き取った歯に
中性子束を照射して放射性にした後、歯の象牙質表面を
標準ブラシ磨き条件で磨き、歯の周囲のスラリーを除去
した後のスラリーの放射能を測定して得られる値であ
る。
【０００６】ＲＤＡ値が１５０を超える歯磨は、これを
継続して使用すると口内硬組織（エナメル質、象牙質及
びセメント質）、特に象牙質表面を損傷する。米国特許
第4,401,648号歯磨の第二の欠点は、フッ化ナトリウム
やフッ化錫等、歯磨に添入したフッ化物抗カリエス剤の
安定性及び効力が、アルミナ研磨剤の存在により悪影響
を受けることである。従って、ＲＤＡ値の低い清掃的口
内感触を与えて、フッ化ナトリウムやフッ化錫を含む広
範なフッ化物抗カリエス剤と適合するような研磨剤を含
む歯磨組成物が配合できれば有利である。
【０００７】ケイ素質研磨剤が、歯磨に研磨剤として添
入される際にフッ化ナトリウムやフッ化錫のようなフッ
化物抗カリエス剤と適合することは公知である。ケイ素
質研磨剤を用いて配合される歯磨について開示している
米国特許には、米国特許第3,689,637号；同第3,943,240
号；同第3,979,205号；同第4,007,260号；同第4,108,97
8号；同第4,110,683号；同第4,141,969号；同第4,144,3
22号；同第4,663,153号；同第4,468,216号；同第4,823,
833号第4,891,211号及び同第4,943,429号明細書があ
る。
【０００８】米国特許第3,689,637号明細書は、高分子
量ポリエチレングリコール、湿潤剤、シリカキセロゲ
ル、シリカアエロゲル及び熱処理シリカを含有する歯磨
組成物を開示している。このシリカキヤセロゲルの平均
粒径は２−２０ミクロンであり、シリカアエロゲルの平
均粒径は約１−３ミクロンであり、熱処理シリカの平均
粒径は１５ミリミクロンである。シリカキセロゲルの歯
磨中の濃度は５−５０％であり、シリカアエロゲル及び
／又は熱処理シリカのそれは０．５−２０％である。
【０００９】米国特許第3,943,240号明細書は、主研磨
剤として炭酸水素ナトリウムを含み、その他の適合性研
磨剤、例えば粒径が約２０ミクロン未満の結晶性若しく
は非品質のシリカを少量含む練歯磨を開示している。
【００１０】米国特許第3,978,205号明細書は、粒径が
約１０−１００ミリミクロンの脱ヒドロキシル化したフ
ュームドシリカを含む歯磨を開示している。
【００１１】米国特許第4,007,260号明細書は、粒径が
約１−３０ミクロンの合成非品質シリカ微粉を含む半透
明の歯用クリームを開示している。
【００１２】米国特許第4,108,978号明細書は、平均粒
径が２５−５０ミクロンのシリカキセロゲルを１−５０
重量％含む歯磨を開示している。
【００１３】米国特許第4,110,083号明細書は、水溶性
カチオンポリマーで被覆してカチオン性治療剤に対する
吸着性を低下させた研磨剤を含む歯磨を開示している。
この歯磨用に好適な研磨剤の例には、平均粒径が１−３
０ミクロンのシリカキセロゲルが包含される。
【００１４】米国特許第4,141,969号明細書は、フッ化
物を与える化合物（ＮaＦ、ＳnＦ2）、集合体粒径が２
−２０ミクロンの非品質シリカ研磨剤及びカルシウムイ
オン供給添加剤を含有する歯磨を開示している。
【００１５】米国特許第4,663,153号明細書は、粒径中
央値が７４−２１０ミクロンの炭酸水素ナトリウムを５
０重量％以上含む歯磨粉を開示している。粒径が８−１
３ミクロンのシリカゲル（水和シリカ）等の二次研磨剤
をこれに添入してもよい。
【００１６】米国特許第4,689,216号明細書は、極めて
安定性に富むサンギナリンを含む歯磨を開示しており、
研磨剤として水和シリカを含めることにより歯垢内への
取り込みが向上する。
【００１７】米国特許第4,823,833号明細書は、ヂャリ
ヂャリした感触を避けるため、粒径が２０ミクロン未満
の非品質沈殿シリカ等のケイ素質歯用研磨剤を含む歯磨
組成物を開示している。
【００１８】米国特許第4,891,211号明細書は、ポリエ
チレングリコールのベース中に炭酸水素ナトリウムと過
炭酸ナトリウムを含む過酸化水素放出性の歯磨を開示し
ている。この炭酸水素ナトリウム研磨剤の粒径は約２５
ミクロン未満であり、その粒径中央値は４４ミクロン未
満であることが望ましい。非品質シリカは二次研磨剤と
して含められる。
【００１９】米国特許第4,943,429号明細書は、グリコ
ールやソルビトール等の湿潤剤と共に水性担体中に炭酸
水素ナトリウムを含む炭酸水素ナトリウムベースの歯磨
ゲルを開示している。この炭酸水素ナトリウムの平均粒
径は１０−２００ミクロンである。この歯磨ゲルにはシ
リカゲル等の二次研磨剤を添入してもよい。
【００２０】ケイ素質研磨剤を歯磨に通常使用される濃
度たとえば１５乃至２５重量％で使用する際の主たる欠
点は、これらの粒子の存在により清掃的口内感触が付与
される粒径範囲すなわち４０乃至１００ミクロ粒径範囲
で、歯磨のＲＤＡ値が頻々１５０単位を超えることであ
る。
【００２１】
【発明が解決しようとする課題】従って、研磨が過度に
ならずに清掃的口内感触与え、その成分がアルカリ金属
フッ化物抗カリエス剤に適合する歯磨が必要されてい
る。
【００２２】本発明は、低ＲＤＡ値すなわち１５０未満
のＲＤＡ値を示し、フッ化物抗カリエス剤に適合して使
用者に清掃的口内感触を与える歯磨を提供するものであ
り、この歯磨は、約１乃至約１００ミクロンの粒径分布
を有して（１）粒子の２５％以上が４０ミクロンより大
きい粒径を有し、（２）粒子（１）の約１０％以上が約
６０ミクロンより大きな粒径を有し且つ粒子の約５％以
上が約８０ミクロンより大きな粒径を有するようなシリ
カ質研磨剤を含有する。
【００２３】歯磨中に存在するシリカ粒子の粒径分布は
以下の通りであることが好ましい。粒径（ミクロン） 歯磨中の％（範囲） ＞２０ 約５０乃至約７０ ＞４０ 約１０乃至約４０ ＞６０ 約 １乃至約２０ ＞８０ 約 １乃至約１０
【００２４】
【課題を解決するための手段】本発明の歯磨の調製に
は、水及び湿潤剤たとえばグリセリン、ソルビトール、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール又はそ
れらの適当な混合物を含有する歯用ビヒクル中にケイ素
質研磨剤を分散させる。シリカ質研磨剤の量は一般に歯
磨の約１０乃至約４０重量％である。しかしながら、ケ
イ素質研磨剤の有効上限は５０重量％程に高くすること
もできるが、約１５乃至約２５重量％であることが好ま
しい。歯磨添入用に選択されるケイ素質研磨剤の平均粒
径は一般に約１８乃至約２０ミクロンの範囲内である。
本発明用に好適な市販のケイ素質研磨剤は、ダブリュー
アールグレイス社（W.R.Grace & Company）がサイロデ
ント（Sylodent）７５３Ｇなる商品名で販売している合
成非品質シリカであり、その平均粒径は１８．２ミクロ
ンである。
【００２５】歯磨の製造には水と湿潤剤の両者を使用す
ると有利である。この総液体含量は一般にビヒクル重量
の２０％以上である（水と混合されて存在するソルビト
ールは、この目的に関して液体と見なされる）。好適湿
潤剤はグリセリン及びソルビトールである。歯磨は代表
的にはグリセリン約５乃至２０％重量、ソルビトール約
１０乃至３０重量％及び水約５乃至約２０重量％を含有
する。
【００２６】ビヒクルは濃化剤又はゲル化剤を含有して
もよい。例えば天然及び合成のガム並びにガム様材料た
とえばトチャカ、トラガカントガム、アルカリ金属（例
えばＬi、Ｋ、Ｎa）カルボキシメチルセルロース及びヒ
ドロキシメチルカルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン、水溶性の親水性コロイド状カルボキシビ
ニルポリマー例えばカーボポル（Carbopol）９３４及び
９４０なる商品名で販売されているもの、ヒドロキシエ
チルセルロース、インドガム、イナゴマメガム、寒天又
はコロイド状シリカ例えばキャブ-オー-シル（Cab-O-Si
l）ＭＳ５、サイロイド（Syloid）２４４、サイロイド
２６６、サイロイド２、サイロイド１５及びサイロック
ス（Sylox）１５なる商品名で販売されているものを含
む合成シリカ微粉末である。ビヒクルの濃化部分及びゲ
ル化部分の存在量は、代表的には歯磨の約１０重量％迄
であり、約０．５乃至約８重量％の範囲内であることが
好ましい。
【００２７】例えば、予防作用を高め、歯磨が口腔内に
完全に分散するのを助け、かつ、歯磨を香粧品として許
容できるようにするため、この歯磨に界面活性剤を含め
てもよい。このような界面活性剤の好適タイプは、高級
脂肪酸モノグリセリドモノサルフェートの水溶性塩たと
えばモノ硫酸化モノグリセリドのナトリウム塩又は水素
化ココナツ油脂肪酸、高級アルキルサルフェート例えば
ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルアリールスルホネー
ト例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、高級
アルキルスルホアセテート、１，２−ヒドロキシプロパ
ンスルホネートの高級脂肪酸エステル及び実質的に飽和
された高級脂肪族アミノカルボン酸化合物、例えば脂肪
酸、アルキル基又はアシル基中に１２乃至１６個の炭素
を有するもの等である。最後に述べたアミドの例は、Ｎ
−ラウロイルサルコシン及びＮ−ラウリル、Ｎ−ミリス
チル又はＮ−パルミタルサルコシネートのナトリウム、
カリウム及びエタノールアミン塩である。その他の好適
な界面活性剤には、ソルビタンモノステアレートと約６
０モルのエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの縮
合物（プルロニクス、Pluronics）のような非イオン界
面活性剤が含まれる。界面活性剤の総重量は約０．１０
乃至約５．０重量％であることが好ましい。
【００２８】本発明歯磨用の香料配合には、適当な香料
又は甘味料は何れも使用することができる。好適芳香成
分の例は、香油たとえばスパーミント、ペパーミント、
冬緑油、サッサフラス、クローバー、サルビヤ、ユーカ
リ樹、マヨラナ、シナモン、レモン、及びオレンジの油
並びにメチルサリチル酸ナトリウムがある。好適甘味料
には、ラクトース、マルトース、ソルビトール、シクラ
ミン酸ナトリウム及びサッカリンがある。香料及び甘味
料は一緒にして本発明組成物の約０．０１乃至５パーセ
ント又はそれ以上であると適当である。香料の量は０．
５パーセント以上、例えば０，８乃至１．５パーセント
が好適である。
【００２９】この歯磨はフッ化物含有抗カリエス剤も含
有する。好適フッ化物イオン源である水溶性無機塩は多
数存在する。
【００３０】本発明の実施に使用するフッ素供給塩は、
水中にフッ化物イオンを放出する能力とケイ素化合物と
実質的に反応しないことを特徴とする。これらの材料は
無機塩たとえばフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フ
ッ化胴（I）、フッ化錫（I）等のフッ化錫、フルオロケ
イ酸ナトリウム、フルオロケイ酸アンモニウム、メタフ
ルオロリン酸ナトリウム、モノ−及びジ−フルオロリン
酸アルミニウムである。アルカリ金属フッ化物及びフッ
化錫、たとえばフッ化ナトリウム、フッ化錫（I）、モ
ノフルオロリン酸ナトリウム並びにそれらの混合物が好
適である。
【００３１】フッ化物は適当な最少量で使用することが
できるが、約０．０５乃至１％好ましくは約０．１％の
フッ化イオンを放出する化合物を使用することが好まし
い。代表的には、アルカリ金属フッ化物及びフッ化錫
（I）の場合、この化合物は調製物重量を基準にして２
重量％まで、好ましくは０．０５乃至０．５重量％の範
囲内の量で存在する。
【００３２】本発明の歯磨製品に添入して好適なその他
の薬剤には、合成アニオン性ポリカルボキシレートポリ
マーがあり、部分的又は好ましくは全面的に中和された
水溶性のアルカリ金属塩（例えばカリウム塩及び好まし
くはナトリウム塩）又はアンモニウム塩の形態で使用さ
れる。ＧＡＦ社がガントレッツ（Gatrez）なる商品名で
市販している分子量約３０，０００乃至約１，０００，
０００の無水マレイン酸又はマレイン酸と重合性エチレ
ン不飽和モノマー、好ましくはメトキシエチレン等の低
級アルキルビニルエーテルとの１：４乃至４：１コポリ
マーが好適である。このポリカルボキシレートは約０．
５乃至約２０重量％、好ましくは約１．０乃至約８．０
重量％の濃度で本発明の歯磨組成物に添入される。
【００３３】２，４，４’−トリクロロ−２’−ヒドロ
キシジフェニルエーテル（トリクロサン）、５，５’−
ジクロロ−２，２’−ジヒロキシジフェニルメタン；
（ジクロロフェン）、２，２’−ジヒドロキシ−３，
５，６，３’，５’，６’−ヘキサクロロジフェニルメ
タン；（ヘキサクロロフェン）及び３，３’−ジブロモ
−５，５’−ジクロロ−２，２’−ジヒドロキシ−ジフ
ェニルメタン（ブロモクロロフェン）を約０．０１乃至
約２重量％の濃度で歯磨に添入してもよい。
【００３４】ピロリン酸の二アルカリ金属塩又は四アル
カリ金属塩たとえばＮａ4Ｐ2Ｏ7、Ｋ4Ｐ2Ｏ7、Ｎａ2Ｋ2
Ｐ2Ｏ7、Ｎａ2Ｈ2Ｐ2Ｏ7及びＫ2Ｈ2Ｐ2Ｏ7も約０．５乃
至約１５重量％好ましくは１．０乃至約１０重量％の濃
度で本発明の歯磨製品に添入することができる。
【００３５】着色剤又は二酸化チタン等の白色剤や安息
香酸ナトリウム等の保存料のようなその他材料を歯磨の
０．５乃至２重量％の濃度で含めてもよい。
【００３６】本発明の歯磨組成物の調製に際しては、比
較的柔軟なシリカ粒子の砕壊が最小となって、これらの
粒子を歯磨に添入することが歯磨に所望の清掃的口内感
触を与えるよう一連のステップ内でその成分を組み合わ
せることが好ましい。
【００３７】歯磨配合物の調製に使用される従来法は、
均一分散体にするには成分を高剪断混合する要ある高粘
度の組成物をもたらす可能性があった。歯磨を調製する
先行技術の方法は、一般に、先ず濃化剤と「湿っていな
い」（水が存在しない）湿潤剤との分散体を調製した
後、湿った湿潤剤（例えばソルビトール）とフッ化ナト
リウム等の水溶性無機塩を添加する。その後、水を加え
て濃化剤を水和させ、組成物を膨潤させて「濃度（bod
y）」を付与する。次に、膨潤した組成物に研磨剤を加
え、高剪断条件下に混合して膨潤した組成物中に含まれ
る研磨剤を均一に分散させる。本発明者等は、この高剪
断撹拌がシリカ粒子を広範に砕解して最終歯磨配合物の
清掃的口内感触特性を損なうことを知見した。
【００３８】本発明歯磨の成分の分散に使用する混合過
程でシリカ粒子が砕解されるのを回避するため、歯磨配
合物中のシリカ粒子の分散が低剪断条件下で行われるよ
うな特定のステップ連鎖を用いて歯磨を調製する。すな
わち、本発明に従い下記の逐次ステップにて歯磨成分を
組み合わせる。
【００３９】（１） 水と一緒に全ての湿った湿潤剤と
水溶性無機塩を混合して、例えば約４０センチポイズ／
秒（cps）までの低粘度水溶液を調製する； （２） 斯く調製された水溶液にケイ素質研磨剤、濃化
剤、界面活性剤及び香料を混合して研磨剤スラリーを調
製する； （３） 斯く調製された水溶液に残りの成分、例えばガ
ム類や湿っていないグリセリン等の湿潤剤を混合する。
【００４０】歯磨調製の最終ステップでグリセリン／ガ
ム成分をスラリーに添加すると、シリカ粒子の砕解が最
小の均一な分散体が得られる。
【００４１】本発明を更に説明するため以下に実施例を
提示する。この実施例は本発明の詳部を限定するもので
はない。
【００４２】
【実施例】下記成分を用いて歯磨を調製した。
【００４３】 部 成 分 ％ Ａ ソルビトール 非結晶性（７０％） １９．５０ ガントレッツ液（１％） １５．００ 二酸化チタン ０．５ 水酸化ナトリウム（５０％） １．０ フッ化ナトリウム ０．２４３ ナトリウムサッカリン ０．３０ 脱イオン水 １３．００ Ｂ サイロデント（Sylodent）７５３Ｇ １８．００ サイロックス（Sylox）１５ ７．００ 香料 １．００ トリクロサン ０．３０ ラウリル硫酸ナトリウム １．５ Ｃ グリセリン（９９．３％） １０．００ プロピレングリコール ０．５０ カルボキシメチルセルロース １．２５ 上記諸成分を下記の逐次ステップに従って処理した。
【００４４】（１） Ａ部の成分を３２℃で２０分間混
合し、ドップ（Dopp）ミキサーを備えた垂直の円筒状容
器内に配置した。ドップミキサーは、その高さの全域に
位置して半径方向に配置される一連の相互にかみ合って
二重反転する混合ロッドを有する。Ａ部は粘度が約４０
cps の水溶液であった。ドップミキサー内のＡ部にＢ部
を添加し、その間高速設定で約５分間混合してサイロデ
ント７５３Ｇ合成非晶質シリカ粒子のスラリーを調製し
た、その後、Ｃ部の成分を添加した。水銀柱７６２ｍｍ
（30インチ）の減圧にして速度を最大にした。最大速度
で２０分間混合した後、混合物を大気中に排気し、Ｃ部
のグリセリン、ブロピレングリコール及びカルボキシメ
チルセルロース分散体を低速に設定した混合容器に添加
した。これらの歯磨組成物最終成分を添加した後、水銀
柱７６２ｍｍ（30インチ）の減圧にし、この混合物を高
速撹拌しながら更に１０分間減圧下に保持した。この混
合ステップ終了後、容器を大気中に排気して容器から歯
磨組成物を捕集した。
【００４５】このように調製された歯磨製品はＲＤＡ値
が８０乃至１２０の範囲内の滑らかなクリームであっ
た。清掃的口内感触の評価に際し、この歯磨で歯を磨い
た使用者は、この歯磨は歯を磨く間には卓越したガリガ
リ又はジャリジャリした感触を呈し、歯磨後には容易に
ゆすぎ落とされたと報告した。使用者は、歯磨後の歯の
「洗浄感触」が秀れていたとも指摘した。
【００４６】この歯磨をＨＡＣ／ＲＯＹＣＯモデル４３
００の粒径分析装置を用いて歯磨中の＞１００ミクロン
から＞２０ミクロンの範囲内のシリカ粒子数を数える粒
径同定試験に付した。この歯磨の粒径分布を表Iに要約
する。歯磨に添加する前の元の合成非晶質シリカ粒子の
粒径分布も比較のため記載する。
【００４７】 表I 粒 径 混合後の歯磨中 歯磨添加前の （ミクロン） シリカ粒子％ シリカ粒子％ ＞ ２０ ６８．４４ ５８．５５ ＞ ４０ ３０．２９ １６．１７ ＞ ６０ １６．０５ ６．５９＞ ８０ ６．２２ １．３９ 更なる比較のため、混合物への歯磨成分の添加順序を以
下のように変えて実施例を繰り返した。
【００４８】 第１部 ％ グリセリン（９９．３％） １０．００ プロピレングリコール ０．５０ カルボキシメチルセルロース １．２５ 第２部 ソルビトール 非結晶性（７０％） １９．５０ ナトリウムサッカリン ０．３０ フッ化ナトリウム ０．２４３ 二酸化チタン ０．５０ 脱イオン水 １３．００ 第３部 ガントレッツ液（１％） １５．００ 水酸化ナトリウム（５０％） ０．８０ 第４部 サイロデント７５３Ｇ １８．００ サイロックス１５ ７．００ 香料 ０．９５ トリクロサン ０．３０ 第５部 ラウリル硫酸ナトリウム １．５０ 清掃的口内感触の評価で、この比較歯磨で歯を磨いた使
用者は、この比較歯磨は清掃的口内感触を有さず、実施
例歯磨の使用時に経験されたような清浄な口内感触をを
与えないと報告した。
【００４９】この比較歯磨の粒径分布を下表IIに要約す
る。
【００５０】 表II 粒 径 歯磨中のシリカ 歯磨添加前のシリカ（ミクロン） 粒子の％ 粒子の％ ＞２０ ４７．０７ ５８．５５ ＞４０ １．９９ １６．１７ ＞６０ ０．０５ ６．５９＞８０ ０ １．３９
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キャスリーン・パトリシア・トーマス アメリカ合衆国ニュージャージー州サマ ーセット，トール・オークス・ロード 11 (56)参考文献 特開 昭60−214725（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−40716（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61K 7/00 - 7/50 ＣＡ（ＳＴＮ) ＲＥＧＩＳＴＲＹ（ＳＴＮ)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 歯磨時に使用者に清掃的口内感触を与え
    る１５０未満のＲＤＡ値を有し、１乃至１００ミクロン
    の粒径分布を有するケイ素質研磨剤を分散させたビヒク
    ルを含む歯磨組成物であって、（１）粒子の２５％を超
    える部分が４０ミクロンより大なる径を有し、（２）粒
    子（１）の１０％以上が６０ミクロンより大なる粒径を
    有し且つ粒子の５％以上が８０ミクロンより大なる粒径
    を有することを特徴とする歯磨組成物。
  2. 【請求項２】 歯磨中のシリカ粒径分布が、 粒 径（ミクロン） 歯磨中のシリカ粒子の％ ＞２０ ５０乃至７０ ＞４０ １０乃至４０ ＞６０ １乃至２０ ＞８０ １乃至１０ である請求項１の歯磨組成物。
  3. 【請求項３】 ケイ素質研磨剤が合成非晶質シリカであ
    る請求項１の歯磨組成物。
  4. 【請求項４】 ケイ素質研磨剤を１０乃至４０重量パー
    セントの濃度で歯磨に添入する請求項１の歯磨組成物。
  5. 【請求項５】 ケイ素質研磨剤を１５乃至２５重量パー
    セントの濃度で歯磨に添入する請求項１の歯磨組成物。
  6. 【請求項６】 使用者に清掃的口内感触を与える１５０
    未満のＲＤＡ値を有する歯磨を製造する方法であって、
    先ず水、湿った湿潤剤及び水溶性無機塩を混合して水溶
    液を調製するステップ、斯く調製された水溶液にケイ素
    質研磨剤及び濃化剤を混合して研磨剤の水性スラリーを
    調製するステップ及び次に該スラリーに湿っていない湿
    潤剤及びガムを混合し、かつ、混合された組成物が、１
    乃至１００ミクロンの粒径分布を有し、但し（１）粒子
    の２５％を超える部分が４０ミクロンより大なる径を有
    し、（２）粒子（１）の１２％以上が６０ミクロンより
    大なる粒径を有し且つ粒子の５％以上が８０ミクロンよ
    り大なる径を有するような分布を有するケイ素研磨剤を
    分散させるまで混合を継続するステップを包含すること
    を特徴とする方法。
  7. 【請求項７】 歯磨中のシリカ粒径分布が、 粒 径（ミクロン） 歯磨中の総シリカの％ ＞２０ ５０乃至７０ ＞４０ １０乃至４０ ＞６０ １乃至２０ ＞８０ １乃至１０ である請求項６の方法。
  8. 【請求項８】 ケイ素質研磨剤が合成非晶質シリカであ
    る請求項６の方法。
  9. 【請求項９】 ケイ素質研磨剤を１０乃至４０重量％の
    濃度で歯磨に添入する請求項６の方法。
  10. 【請求項１０】 ケイ素質研磨剤を１５乃至２５重量パ
    ーセントの濃度で歯磨に添入する請求項６の方法。
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