JP3447770B2 - ケイソウ土濾過助剤・充填剤の気流層焼成による製造方法 - Google Patents
ケイソウ土濾過助剤・充填剤の気流層焼成による製造方法Info
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Description
成して濾過助剤、充填剤を製造する方法の改良に関す
る。
分級し精製した粉体或いは粒状、塊状のものをロータリ
ーキルン、トンネルキルン等により焼成し、更に冷却、
粉砕、分級の後、袋詰めして飲料並びに食品工業用の食
品添加物、又は水泳プールや浄化槽或いは一般工業用原
料として用いられる濾過助剤等、又は充填剤粉体等とし
て市販されている。この場合、特に回分式炉、トンネル
キルン等による焼成工程が長時間を要し、又炉内温度調
整、熱負荷の時間調整が困難であり、その結果製品の品
質管理上細かな対応が出来なかった。従って焼成工程後
の原材料は依然として塊状、粒状であり、その後の粉
砕、分級により細粒化する必要があった。
ルにより解砕し、流動床により乾燥、鉱物性挟雑物の除
去、焙焼及び冷却を行う技術(特開昭62-156911 号) が
開発された。この方法により従前のキルンによる焼成に
比較して、より短時間にケイソウ土の純度、粒度分布が
20〜63μmの範囲で比較的揃った製品が可能になった
が、例えば焙焼後に磨砕、分級等を繰り返すと、ケーク
嵩密度等品質の低下が現れる等の不都合があった。
噴射し、このガス噴流中で数十ミリ秒から数秒の間、ケ
イソウ土原鉱を約1250〜850 ℃の温度に維持することに
より、透水性の良い濾過助剤を得る技術 (特開平 4−22
7008号) も開発されている。この方法はヨーロッパ特許
第0068853 号に記載された特殊炉を用いて焼成を行い、
その結果ケイソウ土原料の仮焼と凝集が制御でき、かつ
結晶化すると人体に悪影響を及ぼすシリカを非晶質構造
に維持することが出来、焼成済みの製品は粉砕なしでそ
のまま製品として市販されることが記載されている。し
かしながら特殊炉は複雑な制御を必要とし、これが製品
の品質及び価格を大きく左右する。
な気流層焼成炉を用い、焼成時間を短縮化するととも
に、且つ炉内温度の微調整を可能とし、また焼成時間の
調整を、炉の多段化や循環化を行うことによって焼成条
件の制御を容易にし、さらに炉より粉体状態で排出可能
にすることで、ケイソウ土粒子破壊の危険性を減少さ
せ、本来の粒子形状を維持することを目的とする。
器と、加熱装置により所定温度に昇温される気流層焼成
炉の上部とを連結し、加圧空気と共にケイソウ土原鉱の
乾燥粉体又は粒状原料を気流層焼成炉の内部に毎時定量
供給し、700 〜1200℃で、15〜60秒間焼成を行ない、製
品を気流層焼成炉下部に設けた製品容器に収容するよう
にして、ケイソウ土濾過助剤・充填剤の製造を行う。本
発明において言う「気流層焼成炉」とは、粉体を高温ガ
ス中に分散させて管内を並流で上昇させ、焼成させる装
置を言う。
なる気流層焼成炉の外側から、容器に巻回した電気炉に
より加熱するようにした気流層焼成炉の内部に、加圧空
気と共にケイソウ土原鉱の乾燥粉体又は粒状原料を毎時
定量供給し、700 〜1200℃で、15〜60秒間焼成を行な
う。焼成炉の下部には熱負荷を受けた原料の製品容器が
設けられ、焼成された原料が同容器内に収容される。電
気炉に代えてガス炉等公知の加熱装置を用いることが出
来る。
れず、例えば切頭円錐状に形成すれば内部で旋回流が起
こり、従来から知られている多段式サイクロン分級機と
同様に気流層焼成炉を多段式に組み合わせることが可能
となる。また気流層焼成炉に分級機能を付設することに
より、焼成後の製品の品質を向上させることも可能であ
る。さらに又、気流層焼成炉の製品を分級した微粉及び
粗粉を夫々製品容器に戻して循環焼成を行うことも出来
る。
の原料を空気とともに気流層焼成炉に供給する。加熱装
置を所定温度に昇温し、粉体あるいは粒状原料を原料容
器の供給管を通して気流層焼成炉上部に毎時定量供給す
る。炉は 700〜1200℃の範囲で温度調節自在とし、15〜
60秒間気流層焼成を行う。原料は炉内で気流層中に分散
した状態で焼成され、気流と原料粒子の落下速度との合
力をうけた粒子が、焼成炉の下部に設けた製品容器に収
容される。炉を多段化、又は原料容器と製品容器とを連
通させ、循環して焼成することにより、焼成温度、焼成
時間等を制御し、最終的にケーク嵩密度の小さい、良好
な製品を得る。
著な作用効果が得られる。 1.気流層を用いることにより、焼成時間を短縮するこ
とが出来る。 2.炉内温度の微調整が可能である。 3.多段式又は循環式焼成を行うことにより、高品質の
製品を安価に得ることが出来ると共に、従来使用出来な
かった低品質原料でも一定の品質を維持した使用が可能
となる。
焼成炉1は内径50mm、長さ 500mmの管状セラミックス容
器2であって、その外側面に沿って長さ 300mmの電気炉
3が容器2を巻回するように装着される。原料容器4は
内径20mm、長さ 250mmの管状ガラス製で、内部に群馬大
学宝田恭之他2名の発明による上下動可能な中空針5を
備えた定量供給装置(特開平4-334538) を用い、原料容
器4の供給管6は気流層焼成炉容器2の上端に開口して
いる。中空針5には空気が圧入され、原料容器4内で針
5を原料の中を押し下げながら、毎時定量の原料を空気
と共に焼成炉1に送り込む。原料は気流速度と原料粒子
の落下速度との合力により炉1の容器2内を落下する間
に、熱負荷を受けて焼成され、焼成後の原料は容器2の
下端に取り付けた製品容器7に収集される。
れる。流速1.4 m/sec で空気と共に乾燥ケイソウ土粉体
(DE原料)50gを供給し、原料の炉内滞在時間を15秒
とした時の製品の透過率、ケーク嵩密度を、市販品と比
較したものを表1に示す。
標値であり、この数値が大きいほど透過性能は良好とな
る。またケーク嵩密度は湿式法より求めた単位体積当た
りの重量で、値が小さいほど良好である。表1によれ
ば、本発明の製法による焼成品は、市販製品と比較し
て、透過率はほぼ同等であるが、ケーク嵩密度は小さく
なっており、その結果ケーク厚みが増加することで、製
品が濾過助剤や充填剤として用いる場合の有効性が増加
する。平均粒子径はレーザー法により求めた値であり、
原料と製品は同等値でケイソウ粒子の破壊減少も認めら
れず、良好であった。クリストバライト含有率ついて
は、X線回折装置を用いた内部標準法により求めたが、
気流層焼成実施例1は焼成時間が短いので当然のことな
がら原料と同程度の数値となっている。
物公定書に計上された項目毎の数値を市販製品と比較し
たものを表2に示す。
によりその全項目についても実施されたが、ケイソウ土
食品添加物規格(DE食添規格)値をクリアーしている
ことが確認された。
と同じDE原料を用い、焼成温度と焼成時間とをパラメ
ータとしてケイソウ土の焼成を行った。焼成温度が600
℃、800 ℃、1000℃及び1200℃での強熱減量(L.O.
I.)(%)の焼成時間による経過を図3に、ケーク嵩
密度(g/cm3 ) を図4に、透過率(darcy)を図
5に及びクリストバライト含有率(%)を図6に夫々示
す。
が長くなればL.O.I.は低くなる傾向にあるが、ケ
ーク嵩密度はある一定の焼成時間帶で最小値をとり、従
ってケーク厚みは最大となり濾過助剤として有効である
ので、焼成時間は15〜40秒が最適値である。これ以上焼
成時間が長くなると、熱負荷の増大に伴いケイソウ土粒
子表面が溶融し、ケイソウ土粒子特有の微細な細孔が潰
れ、粒子自身が収縮してケイソウ土粒子のケーク容積が
小さくなるためである。濾過助剤用途ではこのケーク嵩
密度、透過率値は重要であるため、焼成温度、焼成時間
条件により各種ケーク嵩密度、透過率の助剤製造が可能
となる。また、クリストバライト含有率は当然のことな
がら、焼成温度が上昇するにつれて増加し、又焼成時間
が長くなるほど増加する。
を用い、実施例1と同様の焼成試験を行った。使用した
原料を窯業で使用するノルム計算を用い、ケイソウ土の
含有率として計算した。計算方法は化学分析値から長石
分とカオリナイト分と石英分を差し引き、残りのシリカ
分をケイソウ土含有率とした。石英量のみ、X線回析の
内部標準法により求めた。表3に各原料の成分を示す。
る。低品質原料1、2、3は濾過助剤用一般原料の1、
2、3各々に対応するが、ケイソウ土含有量は同等で平
均粒子径が小さく、ケーク嵩密度値が大きくなる低品質
原料で、低品質原料4はDE原料3と同類であるが、ケ
イソウ土含有率は小さい原料である。
発明による気流層焼成を行った結果を市販製品と比較し
たものを、表4に示す。
用いればたとい低品質原料であっても市販製品と同等の
結果が得られ、食品添加物試験についても実施したが、
規格値をクリアーすることが出来た。この様に、低品質
原料で十分市販品となる品質保持が可能となる。
錐状に形成し、これを複数個多段式に組み合わせたもの
を示す。気流層焼成炉をこのように構成すれば、各段で
焼成を分担することが出来る。又炉の内部で旋回流が起
こり、従来から知られている多段式サイクロン分級機と
同様に気流層焼成炉を多段式に組み合わせることにより
分級選別が可能となり、焼成後の製品の品質を向上させ
ることも可能となる。
である。
に形成し、これを複数個多段式に組み合わせたものを示
す。
イソウ土原料の強熱減量を示すグラフ。
イソウ土原料のケーク嵩密度を示すグラフ。
イソウ土原料の透過率を示すグラフ。
イソウ土原料のクリストバライト含有率を示すグラフ。
Claims (5)
- 【請求項1】 原料容器と、加熱装置により所定温度に
昇温される気流層焼成炉の上部とを連結し、加圧空気と
共にケイソウ土原鉱の乾燥粉体又は粒状原料を気流層焼
成炉の内部に毎時定量供給し、700 〜1200℃で、15〜60
秒間焼成を行なうことを特徴とする、ケイソウ土濾過助
剤・充填剤の気流層焼成による製造方法。 - 【請求項2】 管状セラミックス製容器からなる気流層
焼成炉の外側から、容器に巻回した電気炉により加熱す
ることを特徴とする、請求項1に記載のケイソウ土濾過
助剤・充填剤の製造方法。 - 【請求項3】 気流層焼成炉の容器を切頭円錐形状に形
成し、焼成と同時に分級を行うようにした、請求項1に
記載のケイソウ土濾過助剤・充填剤の気流層焼成による
製造方法。 - 【請求項4】 焼成炉の製品容器と他の焼成炉の原料容
器とが連結され、多段階の焼成を行うようにした、請求
項1乃至3の内1項に記載のケイソウ土濾過助剤・充填
剤の製造方法。 - 【請求項5】 気流層焼成炉の製品を分級した微粉及び
粗粉を夫々製品容器に戻して循環焼成を行うようにし
た、請求項1乃至4の内1項に記載のケイソウ土濾過助
剤・充填剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16290993A JP3447770B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | ケイソウ土濾過助剤・充填剤の気流層焼成による製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16290993A JP3447770B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | ケイソウ土濾過助剤・充填剤の気流層焼成による製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0716454A JPH0716454A (ja) | 1995-01-20 |
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Family
ID=15763538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16290993A Expired - Lifetime JP3447770B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | ケイソウ土濾過助剤・充填剤の気流層焼成による製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016087506A (ja) * | 2014-10-31 | 2016-05-23 | 地方独立行政法人青森県産業技術センター | 有機化合物捕集剤 |
US20210238426A1 (en) * | 2020-01-30 | 2021-08-05 | Ep Minerals, Llc | Process for making direct-run diatomite functional filler products |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP16290993A patent/JP3447770B2/ja not_active Expired - Lifetime
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