JP3446878B2 - ギャップ出し治具 - Google Patents

ギャップ出し治具

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JP3446878B2 JP36519897A JP36519897A JP3446878B2 JP 3446878 B2 JP3446878 B2 JP 3446878B2 JP 36519897 A JP36519897 A JP 36519897A JP 36519897 A JP36519897 A JP 36519897A JP 3446878 B2 JP3446878 B2 JP 3446878B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内面に透明電極を
配設した2枚のガラス基板間に熱硬化性樹脂を塗布した
液晶パネルを加圧して均一なギャップ出しをする治具に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような液晶パネルのギャッ
プ出しをする方法として真空圧を利用した間接加圧方法
が特開平1−257824号公報等により公知になって
いる。しかしこの方法を実施するための治具はガラスパ
ネルの厚さに応じてガラスパネルをクランプする力が異
なるようになり、ギャップ出し精度を悪くする問題があ
った。このような問題を解決するギャップ出し治具とし
て本願出願人の出願に係わる特開平8−26788号公
報も公知になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし特開平8−26
788号公報に示されたギャップ出し治具は、ガラスパ
ネルのクランプに多数のコイルバネを用いているが各コ
イルバネのクランプ力が同一にはならず若干異なること
からガラスパネルの周縁全体を均一にクランプすること
ができずエヤーリ−クが発生しやすく、吸引減圧の初期
圧力がたちずらいものになっていた。また治具に設置さ
れているパッキンは消耗品であるため定期的に交換が必
要になるが、治具は全体が一体構造になっているのでパ
ッキンの交換時には治具を全て解体して交換作業を行わ
なければならなかった。本発明は上記の問題に鑑みて成
されたもので、ガラスパネルのクランプに当たりガラス
パネルの全周縁を均一な圧力で押圧クランプできると共
に吸引減圧の初期圧力がたちやすくなり、かつ治具のメ
ンテナンスを容易にできるギャップ出し治具を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明におけるギャップ出し治具は、基板の上部両端
に立設させた左右一対の支脚と、該一対の支脚の内側に
対向して設けた一対の載置部材と、前記一対の支脚にお
ける載置部材の下方においてその先端を前記載置部材の
設置面よりも若干上方へ突出させると共に横方向に間隔
をおいてそれぞれ配設されて真空ポンプに通じるクラン
プ用吸着パッド及び加圧用吸着パッドとで成る組立フレ
−ムと;前記一対の載置部材上に載置可能な大きさに形
成されると共に前記各クランプ用及び加圧用吸着パッド
に対応する位置に、上下に貫通する内外側吸引孔をそれ
ぞれ穿った保持プレ−トとで成るパネル支持部材と;前
記保持プレ−トの上部に載置される額縁状の枠板体と、
該枠板体の下面内側における前記外側吸引孔の外側位置
及び内外側吸引孔の中間位置に設けられる環状の外側パ
ッキンと環状の内側パッキンとで構成されるクランプ部
材と;から成ることを特徴とするものである。また前記
組立フレ−ムの構成を、一対の載置部材と各内外吸着パ
ッドとを前記支脚に対して上下に間隔をおいて複数段に
配設した構成にすることを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳しく説明する。本発明におけるギャップ出し
治具は、組立フレ−ムFと、パネル支持部材Gと、クラ
ンプ部材Pと、から成っていて、第1の構成である組立
フレ−ムFの構成は次のようになっている。基板1の上
部両端部に左右一対のアルミ製の支脚2、2Aが垂直に
立設されており、支脚2、2Aの上端間はフレ−ム3に
より連結されて支脚2、2Aが動揺しないように固定さ
れている。該一対の支脚2、2Aの上部位置、中間位置
及び下部位置の内側には取付フレーム4、4Aがそれぞ
れ対を成して固定されており、該取付フレーム4、4A
の上面外側位置には断面L字状の載置部材5、5Aが取
付けられ、その内側にはシリコン製のクランプ用吸着パ
ッド6と加圧用吸着パッド7が若干の間隔をおいて上向
きにしてそれぞれ取付けられると共にその先端を前記載
置部材5、5Aの載置面よりも若干上方に突出させて設
けられている。該クランプ用及び加圧用吸着パッド6、
7は内部通気孔6A、7A及び耐熱ホ−ス6B、7Bを
介して真空ポンプ8、9に連通されている。以上が組立
フレ−ム下の構成である。なお上記載置部材5、5A
は、取付フレーム4、4A上に取付けられているが支脚
2、2Aに取付けてもよい。
【0006】次に第2の構成であるパネル支持部材Gの
構成について説明する。周縁部を前記一対の載置部材
5、5A上に載置可能な大きさに形成された厚肉枠部1
0と該厚肉枠部10の底部を塞ぐ薄肉板部11とで構成
し前記厚肉枠部10における前記クランプ用及び加圧用
吸着パッド6、7に対応する位置に上下に貫通する内外
側吸引孔12、13を穿ったセラミックス製の保持プレ
−ト14と、該内側吸引孔12の内側位置に設けた位置
決めピン15と、前記薄肉板部11上面に適宜の間隔を
おいて設けたパネル支え16と、で構成されている。な
お前記厚肉枠部10における位置決めピン15よりも内
側の上面にはシール材17が貼着されている。以上がパ
ネル支持部材Gの構成である。
【0007】次に第3の構成であるクランプ部材Pの構
成について説明する。前記保持プレ−ト14の上部に載
置される額縁状の枠板体18と、該枠板体18の下面に
おける前記外側吸引孔13の外側位置と、前記外側吸引
孔13と内側吸引孔12との間位置とに対応して設けた
環状の外側パッキン19と内側パッキン20とで構成さ
れ、前記位置決めピン15に対応する位置に位置決め穴
21が設けられている。なお前記枠板体18における位
置決め穴21よりも内側の下面には前記シール材17に
対応するシール材22が貼着されている。以上クランプ
部材Pの構成である。また図1においてMは熱風循環型
オ−ブンである。
【0008】このように構成されるものによりガラスパ
ネルWのギャップ出しをする手順を説明すると、熱風循
環オ−ブンMの外において組立フレ−ムFを図示されな
い定盤上に置き、パネル支持部材Gを載置部材5、5A
に載せる。この時加圧用及びクランプ用吸着パッド7、
6の先端が接触押圧されて下方へ若干変形し、内外側吸
引孔12、13と加圧用及びクランプ用吸着パッド7、
6が連通された状態となる。次に上下2枚のガラス基板
の間に球状スペ−サ−を介在させると共に該2枚のガラ
ス基板の周縁間に熱硬化性のシ−ル材を塗布したガラス
パネルWをその周縁部を保持プレ−ト14上のシール材
17の上部に位置させると共にパネル支え16に支持さ
せて載置した後パネル支持部材Gの厚肉枠部10の上部
にクランプ部材Pを載置する。この場合ガラスパネルW
の周縁部外面は、シール材17とシール材22とにより
挟持される。(図2)
【0009】この状態でクランプ用吸着パッド6、6と
真空ポンプ8を連通することにより環状の外側パッキン
19と環状の内側パッキン20との間に画成されている
空間が吸引減圧され、内外側パッキン20、19が収縮
しクランプ部材PがガラスパネルWの周縁上部を均一に
加圧クランプする。これによりガラスパネルWはエヤー
リークが起こらない状態にされる。またこのガラスパネ
ルWのクランプ圧力は真空ポンプ8の真空度を調整する
ことにより制御できる。次に加圧用吸着パッド7と真空
ポンプ9を連通し、ガラスパネルW内部及び内側パッキ
ン20とガラスパネルWとで画成する空間にある空気を
排気する。これに伴い真空ポンプ9の真空度に比例した
大気圧がガラスパネルWの上下外面に加わりガラスパネ
ルWのギャップ出しが行われる。この吸引減圧によるギ
ャップ出しは前記のようにエヤーリークがない状態でな
されるため初期圧力が直ちにたちギャップ出しを素早く
行うようになる。なおこの吸引減圧により枠板体18
は、内外側パッキン20、19を介して保持プレート1
4に密着され、組立フレームF、パネル支持部材G及び
クランプ部材Pが一体的に吸着保持された状態になる。
この時点でクランプ用の真空ポンプ9の吸引を遮断して
も内側パッキン20とガラスパネルWで画成する空間の
気密状態は持続され、ギャップ出しは継続される。また
加圧用の真空ポンプ9の真空度を調整することによりガ
ラスパネルWに加わる加圧力を制御することができる。
【0010】次に上記の吸引減圧を続け内圧が所定圧力
に達したところで一体的に保持された治具を熱風循環オ
−ブンMの中に入れ所定時間(1〜2時間)加熱(16
0℃)することによりガラスパネルWの図示されないシ
−ル材を反応硬化させる。その後治具を熱風循環オ−ブ
ンMから取り出し自然放冷をさせガラスパネルWの温度
が温室まで下ったところで真空ポンプ8、9の吸引を遮
断してクランプ部材Pを取り除き、ギャップ出しをした
ガラスパネルWを取り出してギャップ出し作業を終え
る。
【0011】
【発明の効果】本発明は上記の説明から明らかなよう
に、ガラスパネルのクランプは均一に作用する大気圧を
利用して行うようにしたからエヤーリークがなくなり初
期圧力がたちやすくなると共にクランプ圧力の制御もで
きる効果がある。またパッキン及びシール材等は全て組
立フレームから取外しできるパネル支持部材やクランプ
部材に取り付けられる構造にしてあるためメンテナンス
が容易になる等優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱風循環オ−ブンの中に置かれたギャップ出し
治具を示す正面図である。
【図2】図1におけるA部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 2A 支脚 5 5A 載置部材 6 クランプ用吸着パッド 7 加圧用吸着パッド 8 9 真空ポンプ 12 内側吸引孔 13 外側吸引孔 14 保持プレ−ト 18 枠板体 19 外側パッキン 20 内側パッキン F 組立フレ−ム G パネル支持部材 P クランプ部材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板1の上部両端に立設させた左右一対
    の支脚2、2Aと、該一対の支脚2、2Aの内側に対向
    して設けた一対の載置部材5、5Aと、前記一対の支脚
    2、2Aにおける載置部材5、5Aの下方においてその
    先端を前記載置部材5、5Aの設置面よりも若干上方へ
    突出させると共に横方向に間隔をおいてそれぞれ配設さ
    れて真空ポンプ8、9に通じるクランプ用吸着パッド6
    及び加圧用吸着パッド7とで成る組立フレ−ムFと;前
    記一対の載置部材5、5A上に載置可能な大きさに形成
    されると共に前記各クランプ用及び加圧用吸着パッド
    6、7に対応する位置に、上下に貫通する内外側吸引孔
    12、13をそれぞれ穿った保持プレ−ト14とで成る
    パネル支持部材Gと;前記保持プレ−ト14の上部に載
    置される額縁状の枠板体18と、該枠板体18の下面内
    側における前記外側吸引孔13の外側位置及び内外側吸
    引孔12、13の中間位置に設けられる環状の外側パッ
    キン19と環状の内側パッキン20とで構成されるクラ
    ンプ部材Pと;から成ることを特徴とするギャップ出し
    治具
  2. 【請求項2】 前記組立フレ−ムFの構成を、一対の載
    置部材5、5Aと各クランプ用及び加圧用吸着パッド
    6、7とを前記支脚2、2Aに対して上下に間隔をおい
    て複数段に配設した構成にしたことを特徴とする請求項
    1に記載のギャップ出し治具
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