JP3444585B2 - 抗Fas抗体 - Google Patents

抗Fas抗体

Info

Publication number
JP3444585B2
JP3444585B2 JP08903198A JP8903198A JP3444585B2 JP 3444585 B2 JP3444585 B2 JP 3444585B2 JP 08903198 A JP08903198 A JP 08903198A JP 8903198 A JP8903198 A JP 8903198A JP 3444585 B2 JP3444585 B2 JP 3444585B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
seq
dna
antibody
fas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08903198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11171900A (ja
Inventor
伸記 芹澤
英幸 春山
亘 高橋
宏子 好田
公久 市川
潤 大隅
昌彦 大槻
明郎 白石
伸 米原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP08903198A priority Critical patent/JP3444585B2/ja
Publication of JPH11171900A publication Critical patent/JPH11171900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3444585B2 publication Critical patent/JP3444585B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアポトーシスに関与
する細胞膜分子であるFas抗原を認識する抗Fas抗
体およびその可変領域をコードするDNA等に関する。
【0002】さらに本発明は、抗Fas抗体を有効成分
とするFas/Fasリガンド系の異常に起因する疾患
に対する予防または治療剤、特に自己免疫疾患治療剤ま
たはリウマチ治療剤に関するものである。
【0003】
【従来の技術】生体内において、正常な細胞交代のため
に生じる生理的な細胞死はアポトーシスと呼ばれ、病理
的な細胞死である壊死(ネクローシス)とは区別される
[Kerr, et al. (1972) Br. J. Cancer 26, 239 参
照]。いわゆるプログラム細胞死は、生体内において予
め死滅するべくプログラム化されている、ある種の細胞
にみられる細胞死であるが、アポトーシスもその一つで
ある。アポトーシスにおいては細胞表面の湾曲、核クロ
マチンの凝縮、染色体DNAの断片化等の現象が特徴的
に観察される。
【0004】アポトーシスは、リンパ球(T細胞および
B細胞)の分化において、自己抗原を認識する細胞を排
除する役割を果たしている。実際、Tリンパ球の成熟過
程において、自己と反応する細胞など95%以上の細胞
が胸腺において死滅することが知られている[長田重一
(1993)タンパク質 核酸 酵素38、2208-2218 参
照]。いわゆる自己免疫疾患の発症は、リンパ球分化に
おけるアポトーシスの不全によって自己反応性リンパ球
が生じることによるものと考えられている[中山ら、(1
995) Mebio 12 巻10号、79-86 参照]。
【0005】このようなアポトーシスに関与する分子と
してはFas[Yonehara, S. et al. (1989) J. Exp. M
ed. 169, 1747-1756 参照]をはじめとして、腫瘍壊死
因子受容体(Tumor Necrosis Factor Receptor)[Loet
scher,H. et al. (1990) Cell 61, 351-359 参照]、C
D40[Tsubata, T. et al. (1993) Nature 364, 645-
648 参照]やパーフォリン/グランザイムA[Jenne,
D. E. et al. (1988) Immunol. Rev. 103, 53-71 参
照]など種々の分子が同定されてきた。Fasは細胞表
面に存在する膜貫通型タンパク質で、Fasリガンドと
呼ばれるタンパク質がその細胞外領域に結合するとその
細胞にアポトーシスを誘導する。このFas/Fasリ
ガンド系に異常があると、本来アポトーシスにより除去
されるべき、恒常性の維持に悪影響を及ぼす細胞が除去
されずに残ったり、逆に恒常性の維持に不可欠な細胞に
アポトーシスが誘導されたりすることにより、様々な障
害が起こる。本発明においては、それらを総称して「F
as/Fasリガンド系の異常に起因する疾患」とい
う。
【0006】Fas/Fasリガンド系の異常に起因す
る疾患の発症もしくは病態進行においては、次のような
共通した機序を見出すことができる。すなわち、Fas
を発現していながら除去されない異常な細胞(以下「異
常細胞」という)が、他の正常な組織または細胞を攻撃
したり、異常増殖することにより、正常な組織または細
胞に障害が起こり、それぞれの症状の原因となる。場合
によっては、これらの障害は異常細胞からの刺激を受け
た正常な組織または細胞がFasを発現し、アポトーシ
スを起こすことにより生じるかまたは増悪する。具体的
には、Fas/Fasリガンド系の異常に起因する疾患
として、例えば以下に記載するものを挙げることができ
る。
【0007】自己免疫疾患: ヒトの各種自己免疫疾患
(橋本病、全身性エリテマトーデス、シューグレン症候
群、悪性貧血、アジソン氏病、インスリン依存型糖尿
病、強皮症、グッドパスチャー症候群、クローン氏病、
自己免疫性溶血性貧血、自然不妊、重症筋無力症、多発
性硬化症、バセドー病、特発性血小板減少性紫斑病、慢
性関節リウマチ)とFas/Fasリガンド系との関連
は多数報告されている。Fas/Fasリガンド系の遺
伝的異常として、マウスではFasに異常のあるlpr
(lymphoproliferation )マウス、lprcg(lpr gene
complementing gld gene )マウスやFasリガンドに
異常のあるgld(generalized lymphoproliferative
disease )が知られており、いずれも特異な全身リンパ
節腫脹を伴った種々の自己免疫疾患症状を呈することが
明らかとなっている。ヒト全身性エリテマトーデスの自
然発症モデルマウスであるMRLlprマウスでは、著
明なリンパ節腫大とともに自己抗体を産生し、免疫複合
体による腎炎を発症する。このマウスは、Fas遺伝子
に異常を有しているために、末梢においてFasを介し
たアポトーシスによる自己抗原に対する免疫寛容が起こ
らず、活性化された自己反応性T細胞が持続的に集積し
た結果、上記病態を呈するものと推察されている[Stra
sser, A., Nature 373, 385 (1995)参照]。またヒトで
もリンパ節腫脹、高ガンマグロブリン血症、CD4-
D8-T細胞の著明な増大を呈した2小児症例[Snelle
r, MC. et al. (1992) J. Clin. Invest. 90, 334 参
照]をはじめとする自己免疫疾患様症例が、Fas遺伝
子の異常に起因するものであることが報告され[Fishe
r, GH. et al. (1995) Cell, 81, 935 およびRieux-Lau
cat, F.et al. (1995) Science, 268, 1347 参照]、自
己免疫性リンパ球増殖症候群(Autoimmune Lymphoproli
ferative Syndrome ;ALPS)と命名されている。従
って、マウスのみならずヒトにおいても、自己抗原に対
する免疫寛容の成立・維持においてFasを介するアポ
トーシス誘導システムが大きく関与しており、その異常
により種々の自己免疫疾患が誘発されると考えられる。
【0008】また、慢性関節リウマチ患者の患部に浸潤
して組織破壊に関与しているT細胞の大多数がFasを
発現していることから、慢性関節リウマチが自己免疫疾
患としての側面を併せ持つことが知られている[Hoa,
T. T. M., et al. (1996) J.Rheumatol. 23, 1332-1337
参照]。
【0009】インスリン依存性糖尿病の多くは、自己反
応性T細胞による膵ベータ細胞の破壊がインスリン分泌
の絶対的不足状態を招くことにより発症することから、
自己反応性T細胞の除去が病態の根本的な治療に重要で
ある。
【0010】さらに、骨髄移植後の移植片対宿主病で
は、障害を受ける標的臓器においてFasの発現が増大
しており、その発現増大の程度と標的臓器障害の程度が
相関する[Chu, J. L., et al. (1995) J. Exp. Med. 1
81, 393 参照]。従ってこの疾患の予防または治療にあ
たっては、標的臓器の細胞のアポトーシスを阻止し、か
つ標的臓器を攻撃する細胞を減少させることが必要であ
る。
【0011】アレルギー性疾患: アレルギー性疾患に
関与する炎症細胞は、通常は活性化されて病巣に浸潤し
ており、アポトーシスが抑制された状態となって細胞寿
命が延長し、局所により長く集族してその機能を発揮す
る。マウスに好酸球性の気道炎症を起こさせる実験モデ
ルで、アポトーシス誘導活性を有する抗Fas抗体を経
気道的に投与すると、アレルゲン吸入後にみられる粘膜
下への好酸球浸潤が消失することが知られている[Tsuy
uki, S., et al. (1995) J. Clin. Invest. 96, 2924参
照]。したがって、炎症細胞にアポトーシスを誘導する
ことにより、症状を軽減することが可能である。
【0012】慢性関節リウマチ: 前述した慢性関節リ
ウマチの自己免疫疾患的側面とは別に、患部において異
常増殖している滑膜細胞がFasを発現していることが
知られている[Hoa, T. T. M., et al. (1996) J. Rheu
matol. 23, 1332 参照]。この患部由来の滑膜細胞をア
ポトーシス誘導活性を有する抗Fas抗体で刺激する
と、アポトーシスが誘導される[Nakajima, T. et al.
(1995) Arthritis Rheum. 38, 485 参照]。すなわち、
慢性関節リウマチ患者の患部においてはFas/Fas
リガンド系が正常に機能しておらず、自己反応性T細胞
も異常増殖する滑膜細胞も、Fasを発現していながら
除去されない状態に陥っている。
【0013】動脈硬化: 動脈硬化病変の中心部の細胞
死の最終像は壊死(ネクローシス)であるが、その進展
過程および退縮過程におけるアポトーシスの関与が報告
されている[原田賢治(1997)現代医療、29、 109 参
照]。動脈硬化病変の電子顕微鏡所見では核の濃縮を伴
う平滑筋細胞のアポトーシス像が認められる[Isner,
J. M., et al. (1995) Circulation 91, 2703参照]。
また、動脈硬化の初期病変において動脈内膜層に集まっ
て脂肪を貪食するマクロファージの一種である泡沫細胞
がFasを発現しており、アポトーシス誘導活性を有す
る抗Fas抗体によりアポトーシスを起こすことが報告
されている[Richardson, B. C., et al. (1994) Eur.
J. Immunol. 24, 2640参照]。動脈硬化病変は、リンパ
球浸潤を伴う場合が多く、T細胞のFasリガンドとマ
クロファージのFasが動脈硬化をコントロールしてい
る可能性が示唆されている[原田賢治(1997)現代医療
29, 109参照]。
【0014】心筋炎・心筋症: 虚血性心疾患、ウイル
ス性心疾患や拡張型心筋症・ 慢性心筋症などの自己免疫
性心疾患などの病態発症過程にもFas/Fasリガン
ド系が関与している可能性が高い。心筋炎は、コクサッ
キーウイルスなどのウイルスが主な原因と考えられる心
筋の炎症で、典型的には感冒様症状に引き続いて胸痛や
不整脈、心不全、ショックなどにより発症する。また心
筋症は「原因不明の心筋疾患」と定義されるが、その原
因もウイルス感染であると考えられる。心不全を伴うマ
ウスの心筋炎モデルの検討において、ウイルス接種後の
マウス心臓でアポトーシスを起こしている細胞(核の濃
縮、断片化)が観察される。またマウス心臓でもFas
の発現増大が認められ、リンパ球を中心とした浸潤炎症
細胞由来のFasリガンドによりアポトーシスが誘導さ
れているものと推察された[山田武彦ら、現代医療(19
97)29、 119 参照]。ラット培養心筋細胞が虚血により
アポトーシスを起こし、同時に該細胞においてFasを
コードするmRNAが増加することが知られている[Ta
naka M., et al. (1994) Circ. Res. 75, 426 参照]。
【0015】腎疾患: 多くの慢性腎疾患においては、
糸球体内組織の再構築が細胞外基質の糸球体内蓄積をも
たらすことにより、糸球体硬化が進行し、濾過機能の廃
絶から慢性腎不全の病態を呈するに至る。進行性糸球体
硬化モデルにおいては、電子顕微鏡レベルで硬化部分に
典型的なアポトーシス像が観察され、また硬化の進展に
伴う糸球体細胞数の減少に一致して糸球体内アポトーシ
スの増大が認められる[Sugiyama H., et al. (1996) K
idney Int. 49, 103参照]。また急性糸球体腎炎では、
過剰に増殖したメサンギウム細胞がアポトーシスにより
減少することで腎炎が回復に向かうことが知られている
[Shimizu A., et al. (1995) Kidney Int. 47, 114 お
よび Baker A. J., et al. (1994) J. Clin. Invest. 9
4, 2105参照]。さらに紫斑病性腎炎やループス腎炎な
どにおいて糸球体内にFasを発現する細胞が顕著に増
加していることが報告されている[Takemura T, et al.
(1995) Kidney Int. 48, 1886参照]。
【0016】再生不良性貧血: 再生不良性貧血患者の
造血前駆細胞表面においては、正常人に比較してFas
の発現が顕著であることから、造血幹細胞の減少にFa
sが関与していることが示唆されている[Maciejewski,
J. P., et al. (1995) Br.J. Haematol. 91, 245参
照]。
【0017】肝炎: 劇症肝炎では、多くの肝細胞にア
ポトーシスが誘導されていることが知られており、また
抗Fas抗体Jo2をマウスの腹腔内に投与すると劇症
肝炎様の広範な肝細胞死が認められることから、Fas
を介した肝細胞のアポトーシスがその発症に関与すると
考えられている[Kamogawa, Y., et al. (1996) Molecu
lar Medicine 33, 1284 参照][Ogasawara, J., et a
l. (1993) Nature 364,806参照]。免疫組織学的検討で
は、慢性肝炎病巣の肝細胞壊死の強い部分の肝細胞質
に、また脂肪肝などの肝疾患病巣の肝細胞膜にそれぞれ
Fas発現の増強が認められた[Hiramatsu, N., et a
l. (1994) Hepatology 19, 1354およびTakatani, M., e
t al. (1996) International Hepatology Commun. 4, 3
34 参照]。また、FasはC型慢性持続性肝炎、慢性
活動性肝炎の病巣に発現しており、いずれも肝細胞が散
在性に染色され、周囲に細胞障害性T細胞とみられる浸
潤リンパ球を伴っている[Mita, E., et al. (1994) Bi
ochem. Biophys. Res. Commun. 204, 468 参照]。細胞
障害性T細胞はその細胞表面のFasリガンドにより感
染細胞にアポトーシスを誘導する機能を有するが、同様
に近傍の正常な細胞にもアポトーシスを誘導する。この
近傍者障害と呼ばれる現象は、体内の多くの細胞が、自
身または近傍の細胞が感染した際にFasを発現するこ
とに起因する。なお、C型慢性肝炎に対するインターフ
ェロン投与により、C型肝炎ウイルス由来のRNAが消
失した症例では、肝組織のFasの発現が顕著に減少す
る。
【0018】急性肝不全患者の肝細胞では細胞表面のF
asが増加しており、該細胞はアポトーシス誘導活性を
有する抗Fas抗体によりアポトーシスを起こす。さら
にアルコール性肝炎では偽小葉内部の肝細胞自身にもF
asリガンドが発現している[Galle, P. R., et al.
(1995) J. Exp. Med. 182, 1223参照]。Fasリガン
ド遺伝子発現のin situ ハイブリダイゼーションによる
検討からは、急性肝不全例では肝浸潤リンパ球に、アル
コール肝硬変例では偽小葉内部の肝細胞自体にそれぞれ
発現が認められることから、ウイルス性肝硬変とアルコ
ール性肝硬変では異なる機序でアポトーシスが誘導され
ると考えられるが、いずれの場合もFas/Fasリガ
ンド系に異常をきたしていると推測されている。また肝
炎モデルマウスにおいて、FasリガンドのFasに対
する結合を阻害する性質を有する物質の投与により肝障
害が阻害されることが知られている[Kondo, T., et a
l. (1997) Nature Medicine 3, 409 参照]。
【0019】後天性免疫不全症候群: ヒト免疫不全ウ
イルス(以下「HIV」という)感染患者が免疫不全に
陥る原因として、HIVに感染していない極めて多数の
免疫細胞がアポトーシスにより細胞死することが挙げら
れる。ヘルパーT細胞はHIVとの接触により細胞死す
るが、ヘルパーT細胞由来の成長因子が細胞障害性T細
胞のアポトーシス抑制に必須であるため、ヘルパーT細
胞が消失すると細胞障害性T細胞がアポトーシスを起こ
す。HIV感染者の末梢血リンパ球でのFasの発現は
病態の進行に相関していること[Dhein, J., et al. (1
995) Behring Inst. Mitt. 96, 13,および McCloskey,
T. W., et al. (1995) Cytometry 22, 111参照]、非感
染者ではFas陽性の末梢血リンパ球はFas刺激によ
り容易にアポトーシスになることはないが、感染者の末
梢血リンパ球ではFasを介して短時間のうちにアポト
ーシスが誘導されること[Owen-Schaub, L. B. et al.
(1992) Cell Immunol. 140, 197 参照]などから、HI
V感染者における免疫細胞のアポトーシスもFas/F
asリガンド系の異常によるものであると考えられる。
【0020】臓器移植後の拒絶反応: 臓器移植後の拒
絶反応も、細胞障害性T細胞の攻撃対象である移植臓器
が供与者由来である点を除けば、現象自体は自己免疫疾
患と類似しているので、細胞障害性T細胞の機能を抑制
することにより症状の改善を期待することができる。
【0021】これら各疾患に対しては、異常細胞(例え
ば自己免疫疾患における自己反応性T細胞、動脈硬化に
おける泡沫細胞、急性糸球体腎炎におけるメサンギウム
細胞、ウイルス感染症における感染細胞、慢性関節リウ
マチにおける滑膜細胞等を指す)を除去し、正常組織ま
たは細胞を保護することが有効な治療手段となるが、F
asを介するアポトーシスを誘導するのみの薬物では異
常細胞を除去できても正常組織に障害を起こす可能性が
高く、またFasを介するアポトーシスを阻害するのみ
の薬物では正常細胞を保護することはできても異常細胞
を除去することができない。実際、アポトーシス誘導活
性を有する抗マウスFasモノクローナル抗体Jo2は
マウスに劇症肝炎を発症させる[Ogasawara, J., et a
l. (1993)Nature 364, 806-809参照]。これまでに、ア
ポトーシス誘導活性を有しながら、マウスに投与した際
に肝臓障害を誘発しないことが確認された抗Fas抗体
は知られていない。
【0022】免疫グロブリンG(以下、単に「IgG」
という。)は、分子量約23000の軽ポリペプチド鎖
(以下「軽鎖」という。)、分子量約50000の重ポ
リペプチド鎖(以下「重鎖」という。)各2本づつから
構成される。重鎖、軽鎖とも約110残基からなる、ア
ミノ酸配列が保存されている領域のくり返し構造を持
ち、これらはIgGの3次元構造の基本単位(以下、
「ドメイン」という。)を構成する。重鎖および軽鎖
は、それぞれ連続した4個、および2個のドメインから
構成されている。重鎖、軽鎖いずれにおいても、アミノ
末端のドメインは他のドメインに比べ各抗体分子間での
アミノ酸配列の変異が大きく、このドメインは可変ドメ
イン(variable domain : 以下、「Vドメイン」とい
う。)と呼ばれる。IgGのアミノ末端においては、重
鎖、軽鎖のVドメインが相補的に会合し可変領域を形成
している。これに対し、残余のドメインは、全体として
定常領域を形成する。定常領域は、各動物種に特徴的な
配列を有し、例えば、マウスIgGの定常領域はヒトI
gGの定常領域とは異なっているので、マウスIgGは
ヒトの免疫系によって異物として認識され、その結果、
ヒト抗マウス抗体(Human Anti Mouse Antibody :以下
「HAMA」という。)応答が起こる(シュロッフら、
Cancer Res., 45, 879-85 (1985)参照)。従って、マウ
ス抗体はヒトに繰返し投与することはできない。このよ
うな抗体をヒトに投与するためには、抗体の特異性を保
持したままHAMA応答を起こさないように抗体分子を
修飾する必要がある。
【0023】X線結晶構造解析の結果によれば、一般
に、このようなドメインは3本から5本のβ鎖からなる
逆平行βシートが二層重なり合った長円筒状の構造をと
る。可変領域では、重鎖、軽鎖のVドメインそれぞれに
つき各3個のループが集合し、抗原結合部位を形成す
る。この各ループは相補性決定領域(complementarity
determining region : 以下、「CDR」という。)と
呼ばれ、アミノ酸配列の変異が最も著しい。可変領域の
CDR以外の部分は、一般に、CDRの構造を保持する
役割を有し、「フレームワーク」と呼ばれる。カバトら
は、重鎖、軽鎖の可変領域の一次配列を多数収集し、配
列の保存性に基づき、それぞれの一次配列をCDRおよ
びフレームワークに分類した表を作成した(カバトら、
SEQUENCES OFIMMUNOLOGICAL INTEREST, 5th edition, N
IH publication, No.91-3242, E.A.Kabatt et al. 参
照)。また、各フレームワークは、アミノ酸配列が共通
の特徴を有する複数のサブグループに分類された。さら
に、ヒトとマウスの間で対応するフレームワークが存在
することも見いだされた。
【0024】このようなIgGの構造的特徴に関する研
究から以下のヒト化抗体の作製法が考案された。
【0025】研究初期の段階では、マウス由来抗体の可
変領域をヒト由来の定常領域に接合したキメラ抗体が提
案された(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 81, 6851-6
855,(1984) 参照)。しかし、そのようなキメラ抗体
は、依然として、多くの非ヒトアミノ酸残基を含むの
で、特に長期間投与した場合にはHAMA応答を誘導し
うる(Begentら Br. J. Cancer, 62, 487, (1990) 参
照)。
【0026】ヒトに対しHAMA応答を発現する可能性
のある、非ヒトほ乳動物由来のアミノ酸残基を更に少な
くする方法として、CDR部分のみをヒト由来の抗体に
組み込む方法が提案された(Nature, 321, 522-525, (1
986)参照)が、一般に、抗原に対する免疫グロブリン活
性を保持するにはCDRのみの移植では不十分であっ
た。
【0027】一方、チョッチアらは、1987年、X線結晶
構造解析データを用い、(i) CDRのアミノ酸配列中に
は、抗原に直接結合する部位とCDR自体の構造を維持
する部位とが存在し、CDRの取り得る三次元構造は、
複数の典型的なパターン(カノニカル構造)に分類され
ること、(ii)カノニカル構造のクラスは、CDRのみな
らずフレームワーク部分の特定の位置のアミノ酸の種類
によって決定されること、を見いだした( J. Mol. Bio
l., 196, 901-917, (1987)参照)。
【0028】この知見に基づき、CDR移植法を用いる
場合、CDRの配列に加え一部のフレームワークのアミ
ノ酸残基もヒト抗体に移植する必要性が示唆された(特
表平4-502408号参照)。
【0029】一般に、移植すべきCDRを有する非ヒト
哺乳動物由来の抗体は「ドナー」、CDRが移植される
側のヒト抗体は「アクセプター」と定義されるが、本発
明もこの定義に従うことにする。
【0030】CDR移植法を実施する際に考慮すべき点
は、可能な限りCDRの構造を保存し、免疫グロブリン
分子の活性を保持することにある。この目的を達成する
ため: (i) アクセプターは、いずれのサブグループに属するも
のを選択すべきか; (ii)ドナーのフレームワークからいずれのアミノ酸残基
を選択すべきか の2点に留意する必要がある。
【0031】クィーンらは、ドナーのフレームワークの
アミノ酸残基が、以下の基準の少なくともひとつに該当
する場合、CDR配列とともにアクセプターに移植する
デザインの方法を提唱した(特表平4-502408号参照): (a) アクセプターのフレームワーク領域中のアミノ酸が
その位置において稀であり、ドナーの対応するアミノ酸
がアクセプターの前記位置において普通である。 (b) 該アミノ酸がCDRのひとつのすぐ近くである。
【0032】(c) 該アミノ酸が三次元免疫グロブリンモ
デルにおいてCDRの約3Å以内に側鎖原子を有し、そ
して抗原とまたはヒト化抗体のCDRと相互作用するこ
とができると予想される。
【0033】しかしながら、アポトーシス誘導活性を有
するIgG型ヒト化抗Fas抗体の取得に成功した例は
ない。また本発明の抗Fasモノクローナル抗体は、従
来知られていなかった新規な特徴を有するモノクローナ
ル抗体である。したがって、該モノクローナル抗体をヒ
ト化した例も知られていない。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、前記のような異常細胞に対してはその表面のFas
に結合してアポトーシスを誘導し、一方、正常細胞に対
しては、FasリガンドのFasへの結合により誘導さ
れるアポトーシスを阻止する機能を有する新規抗Fas
抗体、またはそれに類似した分子を提供することにあ
る。
【0035】ヒトFasに特異的に結合するモノクロー
ナル抗体は、アポトーシス誘導活性を有するものも含め
いくつか知られているが、いずれもマウスFasとは結
合しないことが明らかとなっている。同様にマウスFa
sと結合するモノクローナル抗体もいくつか知られてい
るものの、いずれもヒトFasとは結合しない。すなわ
ち、既存の抗ヒトFasモノクローナル抗体の医薬とし
ての有効性を評価するにあたっては、上記に挙げたよう
な病態モデルマウスを使用することができない。本発明
の第二の目的は、ヒトFasともマウスFasとも結合
する抗Fas抗体、またはそれに類似した分子を提供す
ることにある。
【0036】本発明の第三の目的は、上記抗Fas抗
体、またはそれに類似した分子を有効成分として含有す
る、上記各種疾患に対する予防または治療剤を提供する
ことにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 霊長
類および非霊長類動物のFasの間で保存されているエ
ピトープに特異的な抗原結合領域を有することを特徴と
する分子、(2) 霊長類がヒトであることを特徴とす
る、(1)記載の分子、(3) 非霊長類動物が齧歯類
動物であることを特徴とする、(1)または(2)記載
の分子、(4) 齧歯類動物がマウスであることを特徴
とする、(3)記載の分子、(5) 哺乳類のFasの
間で保存されているエピトープに特異的な抗原結合領域
を有することを特徴とする分子、(6) マウス−マウ
スハイブリドーマHFE7A(FERM BP−582
8)により産生されるモノクローナル抗体、(7) マ
ウス−マウスハイブリドーマHFE7A(FERM B
P−5828)により産生される抗ヒトFasモノクロ
ーナル抗体由来の6種のCDRと同一のCDRを全て有
することを特徴とする分子、(8) マウス−マウスハ
イブリドーマHFE7A(FERM BP−5828)
により産生されるモノクローナル抗体により認識される
エピトープに特異的な抗原結合領域を有することを特徴
とする分子、(9) 抗体であることを特徴とする、
(1)乃至(5)、(7)または(8)のいずれか一つ
に記載の分子、(10) 以下の一般式(I)で示され
るアミノ酸配列を含むことからなる重鎖ポリペプチド: −FRH1−CDRH1−FRH2−CDRH2−FRH3−CDRH3−FRH4− (I) (式中、FRH1は18乃至30個のアミノ酸からなる
任意のアミノ酸配列を表わし、CDRH1は配列表の配
列番号2で示されるアミノ酸配列を表わし、FRH2
14個のアミノ酸からなる任意のアミノ酸配列を表わ
し、CDRH2は配列表の配列番号3で示されるアミノ
酸配列を表わし、FRH3は32個のアミノ酸からなる
任意のアミノ酸配列を表わし、CDRH3は配列表の配
列番号4で示されるアミノ酸配列を表わし、FRH4
11個のアミノ酸からなる任意のアミノ酸配列を表わ
し、各アミノ酸はそれぞれぺプチド結合で連結してい
る、)および、以下の一般式(II)で示されるアミノ
酸配列を含むことからなる軽鎖ポリペプチド: −FRL1−CDRL1−FRL2−CDRL2−FRL3−CDRL3−FRL4− (II) (式中、FRL1は23個のアミノ酸からなる任意のア
ミノ酸配列を表わし、CDRL1は配列表の配列番号5
で示されるアミノ酸配列を表わし、FRL2は15個の
アミノ酸からなる任意のアミノ酸配列を表わし、CDR
2は配列表の配列番号6で示されるアミノ酸配列を表
わし、FRL3は32個のアミノ酸からなる任意のアミ
ノ酸配列を表わし、CDRL3は配列表の配列番号7で
示されるアミノ酸配列を表わし、FRL4は10個のア
ミノ酸からなる任意のアミノ酸配列を表わし、各アミノ
酸はそれぞれぺプチド結合で連結している、)を有する
ことを特徴とする分子、(11) 少なくとも下記の
a)乃至f)のいずれか一つに記載の生物学的性状を有
することを特徴とする、(1)乃至(5)または(7)
乃至(10)のいずれか一つに記載の分子: a)Fasを発現しているT細胞に対するアポトーシス
誘導活性を有する; b)MRLgld /gld マウスの自己免疫疾患症状の改善
効果を有する; c)肝臓障害を誘発しない; d)抗マウスFasモノクローナル抗体Jo2により惹
起される劇症肝炎に対する治療または予防効果を有す
る; e)コラーゲン誘導関節炎に対する発症予防効果を有す
る; f)慢性関節リウマチ患者由来滑膜細胞に対するアポト
ーシス誘導活性を有する、(12) a)乃至f)記載
の生物学的性状の全てを有することを特徴とする、(1
1)記載の分子、(13) 抗体であることを特徴とす
る、(10)乃至(12)のいずれか一つに記載の分
子、(14) ヒト化されていることを特徴とする、
(9)または(13)記載の分子、(15) イムノグ
ロブリンG型抗体であることを特徴とする、(9)また
は(13)記載の分子、(16) ヒト化されているこ
とを特徴とする、(6)記載の抗体、(17) Fas
を発現している異常細胞にアポトーシスを誘導すること
ができ、かつ正常細胞のアポトーシスを防止することが
できることを特徴とする、(1)乃至(5)または
(7)乃至(15)のいずれか一つに記載の分子、(1
8) (1)乃至(5)、(7)乃至(13)、(1
5)または(17)のいずれか一つに記載の分子、もし
くは(6)記載の抗体の、Fas/Fasリガンドの相
互作用による影響を受けた病態に対する医薬としての効
果を評価する方法であって、前記病態のモデル動物に該
分子または該抗体を投与し、次いで、前記病態の変化を
該分子または該抗体を投与した動物と非投与動物との間
で比較することを特徴とする方法、(19) 少なくと
も一つのヒトイムノグロブリン軽鎖もしくはその断片、
および、少なくとも一つのヒトイムノグロブリン重鎖も
しくはその断片のそれぞれに、霊長類および非霊長類動
物のFasの間で保存されているエピトープに特異的に
結合する抗体から、該抗体のそれぞれのCDRを移植す
ることによって得ることができる、霊長類および非霊長
類動物のFasの間で保存されているエピトープに特異
的な抗原結合領域を有することを特徴とするヒト化抗
体、(20) ヒトイムノグロブリン軽鎖およびヒトイ
ムノグロブリン重鎖として、各々、霊長類および非霊長
類動物のFasの間で保存されているエピトープに特異
的に結合する抗体との間で可変領域の類似性が最も高い
ものが選択されていることを特徴とする、(19)記載
のヒト化抗体、(21) 霊長類および非霊長類動物の
Fasの間で保存されているエピトープに特異的に結合
する抗体から、該抗体の重鎖および/または軽鎖のフレ
ームワーク領域において該抗体の抗原認識部位の構造を
維持するために重要なアミノ酸が、ヒトイムノグロブリ
ン軽鎖もしくはその断片、および/または、ヒトイムノ
グロブリン重鎖もしくはその断片に移植されていること
を特徴とする、(19)または(20)記載のヒト化抗
体、(22) 配列表の配列番号1に示されるアミノ酸
配列からなるペプチドと結合することを特徴とする、
(1)乃至(5)、(7)乃至(15)、(17)また
は(19)乃至(21)のいずれか一つに記載の分子ま
たは抗体、(23) 配列表の配列番号50のアミノ酸
番号1から218に示されるアミノ酸配列、配列表の配
列番号52のアミノ酸番号1から218に示されるアミ
ノ酸配列、配列表の配列番号54のアミノ酸番号1から
218に示されるアミノ酸配列、配列表の配列番号10
7のアミノ酸番号1から218に示されるアミノ酸配列
または配列表の配列番号109のアミノ酸番号1から2
18に示されるアミノ酸配列のいずれか一つを含む軽鎖
ポリペプチドを有することを特徴とする、(1)乃至
(5)、(7)乃至(15)、(17)または(19)
乃至(22)のいずれか一つに記載の分子または抗体、
(24) 配列表の配列番号89のアミノ酸番号1から
451に示されるアミノ酸配列または配列表の配列番号
117のアミノ酸番号1から451に示されるアミノ酸
配列のいずれか一つを含む重鎖ポリペプチドを有するこ
とを特徴とする、(1)乃至(5)、(7)乃至(1
5)、(17)または(19)乃至(23)のいずれか
一つに記載の分子または抗体、(25) 配列表の配列
番号50のアミノ酸番号1から218に示されるアミノ
酸配列を含む軽鎖ポリペプチド、および、配列表の配列
番号89のアミノ酸番号1から451に示されるアミノ
酸配列を含む重鎖ポリペプチドから構成されることを特
徴とする、(23)または(24)記載の分子または抗
体、(26) 配列表の配列番号107のアミノ酸番号
1から218に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖ポリペ
プチド、および、配列表の配列番号117のアミノ酸番
号1から451に示されるアミノ酸配列を含む重鎖ポリ
ペプチドから構成されることを特徴とする、(23)ま
たは(24)記載の分子または抗体、(27) (1)
乃至(5)、(7)乃至(15)、(17)または(1
9)乃至(26のいずれか1つに記載の分子または抗体
中のポリペプチド鎖のいずれか一つをコードするDN
A、(28) (6)または(16)記載の抗体の軽鎖
ポリペプチドまたは重鎖ポリペプチドをコードするDN
A、(29) 配列表の配列番号11のアミノ酸番号1
から218に示されるアミノ酸配列を含むことからなる
ポリペプチドをコードするDNA、(30) 配列表の
配列番号9のアミノ酸番号1から445に示されるアミ
ノ酸配列を含むことからなるポリペプチドをコードする
DNA、(31) 配列表の配列番号50のアミノ酸番
号1から218に示されるアミノ酸配列、配列表の配列
番号52のアミノ酸番号1から218に示されるアミノ
酸配列、配列表の配列番号54のアミノ酸番号1から2
18に示されるアミノ酸配列、配列表の配列番号107
のアミノ酸番号1から218に示されるアミノ酸配列ま
たは配列表の配列番号109のアミノ酸番号1から21
8に示されるアミノ酸配列のいずれか一つを含むことか
らなるポリペプチドをコードするDNA、(32) 配
列表の配列番号89のアミノ酸番号1から451に示さ
れるアミノ酸配列または配列表の配列番号117のアミ
ノ酸番号1から451に示されるアミノ酸配列のいずれ
か一つを含むことからなるポリペプチドをコードするD
NA、(33) 配列表の配列番号10のヌクレオチド
番号61から393に示されるヌクレオチド配列を含む
ことからなる、(29)記載のDNA、(34) 配列
表の配列番号10のヌクレオチド番号61から714に
示されるヌクレオチド配列を含むことからなる、(2
9)記載のDNA、(35) 配列表の配列番号8のヌ
クレオチド番号58から420に示されるヌクレオチド
配列を含むことからなる、(30)記載のDNA、(3
6) 配列表の配列番号8のヌクレオチド番号58から
1392に示されるヌクレオチド配列を含むことからな
る、(30)記載のDNA、(37) 配列表の配列番
号49のヌクレオチド番号100から753に示される
ヌクレオチド配列、配列表の配列番号51のヌクレオチ
ド番号100から753に示されるヌクレオチド配列、
配列表の配列番号53のヌクレオチド番号100から7
53に示されるヌクレオチド配列、配列表の配列番号1
06のヌクレオチド番号100から753に示されるヌ
クレオチド配列または配列表の配列番号108のヌクレ
オチド番号100から753に示されるヌクレオチド配
列を含むことからなる、(31)記載のDNA、(3
8) 配列表の配列番号88のヌクレオチド番号84か
ら2042に示されるヌクレオチド配列または配列表の
配列番号116のヌクレオチド番号78から2036に
示されるヌクレオチド配列を含むことからなる、(3
2)記載のDNA、(39) (27)乃至(38)の
いずれか一つに記載のDNAを含むことからなる組換え
DNAベクター、(40) (29)、(31)、(3
3)、(34)または(37)のいずれか一つに記載の
DNAを含むことからなる組換えDNAベクター、(4
1) (30)、(32)、(35)、(36)または
(38)のいずれか一つに記載のDNAを含むことから
なる組換えDNAベクター、(42) (39)記載の
組換えDNAベクターで形質転換された宿主細胞、(4
3) (40)および/または(41)記載の組換えD
NAベクターで形質転換された宿主細胞、(44)
(40)および(41)記載の組換えDNAベクターで
形質転換された宿主細胞、(45) 哺乳動物由来であ
ることを特徴とする、(41)乃至(43)のいずれか
一つに記載の宿主細胞、(46) 形質転換大腸菌E.
coli pME−L(FERM BP−5867)、
(47) 形質転換大腸菌E.coli pME−H
(FERM BP−5868)、(48) 形質転換大
腸菌E.coli pHSGMM6 SANK 736
97(FERM BP−6071)、(49) 形質転
換大腸菌E.coli pHSGHM17 SANK
73597(FERM BP−6072)、(50)
形質転換大腸菌E.coli pHSGHH7 SAN
K 73497(FERM BP−6073)、(5
1) 形質転換大腸菌E.coli pHSHM2 S
ANK 70198(FERM BP−6272)、
(52) 形質転換大腸菌E.coli pHSHH5
SANK 70398(FERM BP−627
4)、(53) 形質転換大腸菌E.coli pgH
SL7A62 SANK73397(FERM BP−
6074)、(54) 形質転換大腸菌E.coli
pgHPDHV3 SANK70298(FERM B
P−6273)、(55) (44)または(45)記
載の宿主細胞を培養し、次いで該培養物から抗Fas抗
体を回収することを特徴とする、抗Fas抗体の製造方
法、(56) マウス−マウスハイブリドーマHFE7
A(FERM BP−5828)、(57) マウス−
マウスハイブリドーマHFE7A(FERM BP−5
828)をイムノグロブリン産生が可能な条件下で培養
し、次いで該培養物からイムノグロブリンを回収するこ
とを特徴とする、(6)記載の抗体の製造方法、(5
8) (1)乃至(5)、(7)乃至(15)、(1
7)または(19)乃至(26のいずれか1つに記載の
分子、あるいは、(6)または(16)記載の抗体を有
効成分として含有する、Fas/Fasリガンド系の異
常に起因する疾患の予防または治療剤、(59) Fa
s/Fasリガンド系の異常に起因する疾患が自己免疫
疾患(全身性エリテマトーデス、橋本病、慢性関節リウ
マチ、移植片対宿主病、シェーグレン症候群、悪性貧
血、アジソン氏病、強皮症、グッドパスチャー症候群、
クローン氏病、自己免疫性溶血性貧血、自然不妊、重症
筋無力症、多発性硬化症、バセドー病、突発性血小板減
少性紫斑病、インスリン依存性糖尿病)、アレルギー、
アトピー、動脈硬化症、心筋炎、心筋症、糸球体腎炎、
再生不良性貧血、肝炎(劇症肝炎、慢性肝炎、ウイルス
性肝炎(C型肝炎、B型肝炎、D型肝炎)またはアルコ
ール性肝炎)、後天性免疫不全症候群および臓器移植後
の拒絶反応からなる群から選択されることを特徴とす
る、(58)記載の予防または治療剤、(60) Fa
s/Fasリガンド系の異常に起因する疾患が自己免疫
疾患(全身性エリテマトーデス、橋本病、慢性関節リウ
マチ、移植片対宿主病、シェーグレン症候群、悪性貧
血、アジソン氏病、強皮症、グッドパスチャー症候群、
クローン氏病、自己免疫性溶血性貧血、自然不妊、重症
筋無力症、多発性硬化症、バセドー病、突発性血小板減
少性紫斑病、インスリン依存性糖尿病)であることを特
徴とする、(58)または(59)記載の予防または治
療剤、(61) Fas/Fasリガンド系の異常に起
因する疾患がアレルギーであることを特徴とする、(5
8)または(59)記載の予防または治療剤、(62)
Fas/Fasリガンド系の異常に起因する疾患が慢
性関節リウマチであることを特徴とする、(58)また
は(59)記載の予防または治療剤、(63) Fas
/Fasリガンド系の異常に起因する疾患が動脈硬化症
であることを特徴とする、(58)または(59)記載
の予防または治療剤、(64) Fas/Fasリガン
ド系の異常に起因する疾患が心筋炎または心筋症である
ことを特徴とする、(58)または(59)記載の予防
または治療剤、(65) Fas/Fasリガンド系の
異常に起因する疾患が糸球体腎炎であることを特徴とす
る、(58)または(59)記載の予防または治療剤、
(66) Fas/Fasリガンド系の異常に起因する
疾患が再生不良性貧血であることを特徴とする、(5
8)または(59)記載の予防または治療剤、(67)
Fas/Fasリガンド系の異常に起因する疾患が肝
炎(劇症肝炎、慢性肝炎、ウイルス性肝炎(C型肝炎、
B型肝炎、D型肝炎)またはアルコール性肝炎)である
ことを特徴とする、(58)または(59)記載の予防
または治療剤、(68) Fas/Fasリガンド系の
異常に起因する疾患が後天性免疫不全症候群であること
を特徴とする、(58)または(59)記載の予防また
は治療剤、(69) Fas/Fasリガンド系の異常
に起因する疾患が臓器移植後の拒絶反応であることを特
徴とする、(58または59)記載の予防または治療
剤、を提供するものである。
【0038】ヒトとマウスの間でアミノ酸配列が保存さ
れている部分をエピトープとし、ヒトおよびマウスのF
asのいずれにも結合するマウスモノクローナル抗体を
取得しようとして、BALB/cマウス等の通常のマウ
スをヒトFasで免疫した場合、マウスFasとも結合
するような抗体を産生する細胞は、自己抗原反応性の抗
体産生細胞として胸腺において消去される。この胸腺で
の自己反応性T細胞の除去にFas−Fasリガンド系
が関与しているものと推察されること[米原伸(1994)
日経サイエンス別冊110 、66-77 参照]から、Fasを
コードする遺伝子を発現不能にしたマウス(以下「Fa
sノックアウトマウス」という)等のFas−Fasリ
ガンド系に欠損のあるマウスを免疫動物として用いれ
ば、マウスFasにも結合する抗体も取得することが可
能になる。しかしながら、本発明において用いられる免
疫動物はFasノックアウトマウスに限定されず、例え
ばラット、ウサギ等、他の実験動物であっても、Fas
−Fasリガンド系に欠損のあるものは本発明の免疫動
物として用いられ得る。
【0039】本発明者らは、Fasノックアウトマウス
をヒトFasで免疫し、該マウスの脾臓細胞とマウスミ
エローマ細胞を融合することにより、ヒトおよびマウス
のFasと結合する新規抗Fasモノクローナル抗体を
産生するハイブリドーマを作出し、その培養上清より該
モノクローナル抗体を精製した。この新規抗Fasモノ
クローナル抗体は、Fasを発現するマウスおよび非ヒ
ト霊長類動物のT細胞にアポトーシスを誘導した。すな
わち、本発明により、少なくともヒトを含む霊長類のF
asと齧歯類Fasとの間には、本発明の抗体によって
共通に認識され得、かつ本発明の抗体が結合することに
よりアポトーシス誘導が可能なエピトープが存在するこ
とが明らかにされた。
【0040】また、この新規抗Fasモノクローナル抗
体は、自己免疫疾患モデルマウスの症状を軽減する効果
を有していた。さらに驚くべきことに、この新規抗Fa
sモノクローナル抗体には、従来のアポトーシス誘導活
性を有する抗Fas抗体において知られていた、肝障害
を誘発する副作用がないことが判明した。また、本発明
者らは、上記ハイブリドーマより、新規抗Fasモノク
ローナル抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子をそ
れぞれクローニングし、そのヌクレオチド配列を解明し
て、それらの遺伝子にコードされている該重鎖および軽
鎖のアミノ酸配列におけるCDRのアミノ酸配列を決定
した。本発明者らはまた、該重鎖および軽鎖をコードす
る遺伝子を含むことからなる発現ベクターをそれぞれ作
製し、これらのベクターで培養動物細胞をコ・ トランス
フェクションして得られた培養上清中に、Fasと反応
する組換え抗Fas抗体を産生させた。そのようにして
得られた抗Fas抗体およびその組換え体は、Fasを
介するアポトーシスにより引き起こされる劇症肝炎から
肝臓を保護する活性を有しており、しかも慢性関節リウ
マチの予防および治療にそれぞれ有効であることから、
該抗体が異常細胞にはFasを介してアポトーシスを誘
導する活性とFasを介する正常細胞のアポトーシスを
阻止する活性を併せ持ち、Fas/Fasリガンド系の
異常に起因する疾患に対する予防または治療に有効であ
ることが判明した。本発明者らは、このマウス由来抗F
asモノクローナル抗体のCDRアミノ酸配列をヒト抗
体に移植することにより、抗Fas抗体としての活性を
保持しながらヒトに対する免疫原性を有さない組換え抗
体を作製することに成功し、本発明を完成させた。
【0041】異種動物由来の同種タンパク質を共通に認
識するモノクローナル抗体がタンパク質抗原に結合する
際の、抗原側の結合部位(エピトープ)周辺において
は、異種動物間においてアミノ酸配列が保存されてい
る、すなわちアミノ酸配列相同性が高く保たれている場
合が多いと考えられるが、本発明の抗体が結合するFa
s分子中のエピトープは、そのような一次構造上の相同
性が保たれている領域のみに限定されない。すなわち、
本発明における「霊長類および非霊長類動物のFasの
間で保存されているエピトープ」は、高次構造上の相同
性が異種動物間で保たれ、その結果単一のモノクローナ
ル抗体に共通に認識され得るような領域をも包含する。
【0042】本発明において「抗原結合領域」とは、抗
体分子中の抗原に対する結合領域と同一の機能を有する
分子内領域をいう。この抗原結合領域は、特定の抗体ま
たは抗体の組み合わせに由来するものに限定されない。
さらに、該抗原結合領域と、特定の抗体分子中の抗原に
対する結合領域とは、該抗原に結合可能である点におい
てのみ類似していればよく、その他の点で類似している
ことは本発明の抗原結合領域の必須要件ではない。した
がって、例えば抗原結合領域が既知の抗体のCDRを基
に設計され、ヒト抗体に移植された場合でも、その結果
作製される抗原結合領域は該既知の抗体の抗原結合領域
と必ずしも類似していなくてもよいが、抗原に対する特
異的結合能力を維持するという観点からは、両者の間の
類似性が高いことが好ましい。
【0043】本発明における「抗原結合領域を有するこ
とを特徴とする分子」は、好ましくは抗体であるが、こ
れに限定されず、その抗原結合領域がFas分子中のエ
ピトープに結合するものであればよい。したがって例え
ば、該抗原結合領域はアフィニティ精製用カラムの支持
体に付加されてもよい。しかしながら、以後は特に言及
しない限り「本発明の分子」は通常は抗体を指すものと
する。
【0044】また、本発明の分子が抗体である場合、該
抗体としてはイムノグロブリンG(IgG)、同A(I
gA)、同E(IgE)および同M(IgM)のいずれ
の型も好適に用いられうるが、通常はIgGがより好適
である。
【0045】本発明においては、上述したような、非ヒ
ト動物由来の抗体から少なくとも全てのCDRのアミノ
酸配列をヒト抗体に移植することにより、抗体としての
機能を保持したままでヒトに対する免疫原性を低減させ
た人工改変抗体を、「ヒト化抗体」という。
【0046】本発明において「FR」とは、フレームワ
ーク領域を指すものである。例えば、FRH1は、重鎖
サブユニット可変領域中の最もN末端に存在するフレー
ムワーク領域を指し、FRL4は、軽鎖サブユニット可
変領域中のN末端から4番目のフレームワーク領域を指
す。同様に、例えばCDRH1は、重鎖サブユニット可
変領域中の最もN末端に存在するCDRを指し、CDR
3は、軽鎖サブユニット可変領域中のN末端から3番
目のCDRを指す。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の抗Fasモノクローナル
抗体は、例えばFasノックアウトマウスをヒトFas
で免疫し、該マウスの脾臓細胞とマウスミエローマ細胞
を融合することにより得られるハイブリドーマを培養す
ることにより得ることができる。
【0048】モノクローナル抗体の製造にあたっては、
少なくとも下記のような作業工程が必要である。すなわ
ち、(a)抗原として使用する生体高分子の精製、
(b)抗原を動物に注射することにより免疫した後、血
液を採取しその抗体価を検定して脾臓摘出の時期を決定
してから、抗体産生細胞を調製する工程、(c)骨髄腫
細胞(以下「ミエローマ」という)の調製、(d)抗体
産生細胞とミエローマとの細胞融合、(e)目的とする
抗体を産生するハイブリドーマ群の選別、(f)単一細
胞クローンへの分割(クローニング)、(g)場合によ
っては、モノクローナル抗体を大量に製造するためのハ
イブリドーマの培養、またはハイブリドーマを移植した
動物の飼育、(h)このようにして製造されたモノクロ
ーナル抗体の生理活性、およびその認識特異性の検討、
あるいは標識試薬としての特性の検定、等である。
【0049】以下、抗Fasモノクローナル抗体の作製
法を上記工程に沿って詳述するが、該抗体の作製法はこ
れに制限されず、例えば脾細胞以外の抗体産生細胞およ
びミエローマを使用することもできる。
【0050】(a)抗原の精製 抗原としては、ヒトFasの細胞外領域とマウスインタ
ーロイキン3受容体(以下「IL3R」という)の細胞
外領域[Nishimura, Y. et al. (1995) J. Immunol. 15
4, 4395-4403参照]との融合タンパク質の発現ベクター
phFas−AIC2をサル由来細胞株COS−1に導
入し発現させ、部分精製することによって得られる組換
えタンパク質(以下「組換えヒトFas」という)が有
効である。phFas−AIC2は、ヒトFasとマウ
スIL3Rの融合タンパク質をコードするDNAを、動
物細胞用発現ベクターpME18Sに組み込むことによ
り作製できる。ただし、FasをコードするDNA、ベ
クター、宿主等はこれらに限定されない。
【0051】具体的には、phFas−AIC2でCO
S−1細胞を形質転換して得られた形質転換株を培養
し、その培養上清中に産生されるヒトFasとマウスI
L3Rの融合タンパク質を、リソースQカラム(商標
名;ファルマシア社製)を用いたイオン交換クロマトグ
ラフィーを実施することにより、組換えFasを部分精
製することができる。
【0052】また、ヒト細胞株の細胞膜上に存在するF
asそのものを精製したものも抗原として使用すること
ができる。さらに、Fasの一次構造は公知である[ I
toh,N., et al. (1991) Cell 66, 233-243 参照]の
で、当業者に周知の方法により、配列表の配列番号1に
示されるアミノ酸配列を含むことからなるペプチドを化
学合成し、これを抗原として使用することもできる。
【0053】(b)抗体産生細胞の調製 工程(a)で得られた抗原と、フロインドの完全または
不完全アジュバント、またはカリミョウバンのような助
剤とを混合し、免疫原として実験動物に免疫する。実験
動物としては、Fasノックアウトマウスが最も好適に
用いられるが、そのようなマウスは千住らの文献[Senj
u, S., et al (1996) International Immunology 8, 42
3 参照]に記載する方法により作出することができる。
【0054】マウス免疫の際の免疫原投与法は、皮下注
射、腹腔内注射、静脈内注射、皮内注射、筋肉内注射い
ずれでもよいが、皮下注射または腹腔内注射が好まし
い。
【0055】免疫は、一回、または、適当な間隔で(好
ましくは1週間から5週間間隔で)複数回繰返し行なう
ことができる。その後、免疫した動物の血清中の抗原に
対する抗体価を測定し、抗体価が十分高くなった動物を
抗体産生細胞の供給原として用いれば、以後の操作の効
果を高めることができる。一般的には、最終免疫後3〜
5日後の動物由来の抗体産生細胞を後の細胞融合に用い
ることが好ましい。
【0056】ここで用いられる抗体価の測定法として
は、放射性同位元素免疫定量法(以下「RIA法」とい
う)、固相酵素免疫定量法(以下「ELISA法」とい
う)、蛍光抗体法、受身血球凝集反応法など種々の公知
技術があげられるが、検出感度、迅速性、正確性、およ
び操作の自動化の可能性などの観点から、RIA法また
はELISA法がより好適である。
【0057】本発明における抗体価の測定は、例えばE
LISA法によれば、以下に記載するような手順により
行うことができる。まず、精製または部分精製したFa
sをELISA用96穴プレート等の固相表面に吸着さ
せ、さらに抗原が吸着していない固相表面を抗原と無関
係なタンパク質、例えばウシ血清アルブミン(以下「B
SA」という)により覆い、該表面を洗浄後、第一抗体
として段階希釈した試料(例えばマウス血清)に接触さ
せ、上記抗原に試料中の抗Fas抗体を結合させる。さ
らに第二抗体として酵素標識されたマウス抗体に対する
抗体を加えてマウス抗体に結合させ、洗浄後該酵素の基
質を加え、基質分解に基づく発色による吸光度の変化等
を測定することにより、抗体価を算出する。
【0058】(c)ミエローマの調製工程 ミエローマとしては、一般的にはマウスから得られた株
化細胞、例えば8−アザグアニン耐性マウス(BALB
/c由来)ミエローマ株P3X63Ag8U.1(P3-U1)[Yelton,
D.E. et al. Current Topics in Microbiology and Imm
unology, 81, 1-7(1978)]、P3/NSI /1-Ag4-1(NS-1)
[Kohler, G. et al. European J. Immunology, 6, 511
-519 (1976) ]、Sp2 /O-Ag14 (SP-2) [Shulman, M.
et al. Nature, 276, 269-270 (1978)]、P3X63Ag8.653
(653) [Kearney, J. F. et al. J. Immunology, 12
3, 1548-1550 (1979)]、P3X63Ag8(X63) [Horibata,
K. and Harris, A. W. Nature, 256, 495-497 (1975)]
などを用いることが好ましい。これらの細胞株は、適当
な培地、例えば8−アザグアニン培地[RPMI−16
40培地にグルタミン、2−メルカプトエタノール、ゲ
ンタマイシン、およびウシ胎児血清(以下「FCS」と
いう)を加えた培地に8−アザグアニンを加えた培地]
、イスコフ改変ダルベッコ培地(Iscove's Modified D
ulbecco's Medium ;以下「IMDM」という)、また
はダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco's Modified
Eagle Medium;以下「DMEM」という)で継代培養す
るが、細胞融合の3〜4日前に正常培地[例えば、10
% FCSを含むASF104培地(味の素(株)社
製)]で継代培養し、融合当日に2×107以上の細胞
数を確保しておく。
【0059】(d)細胞融合 抗体産生細胞は、形質細胞、およびその前駆細胞である
リンパ球であり、これは個体のいずれの部位から得ても
よく、一般には脾、リンパ節、末梢血、またはこれらを
適宜組み合わせたもの等から得ることができるが、脾細
胞が最も一般的に用いられる。
【0060】最終免疫後、所定の抗体価が得られたマウ
スから抗体産生細胞が存在する部位、例えば脾臓を摘出
し、抗体産生細胞である脾細胞を調製する。この脾細胞
と工程(c)で得られたミエローマを融合させる手段と
して現在最も一般的に行われているのは、細胞毒性が比
較的少なく融合操作も簡単なポリエチレングリコールを
用いる方法である。この方法は、例えば以下の手順より
なる。
【0061】脾細胞とミエローマとを無血清培地(例え
ばRPMI1640)、またはリン酸緩衝生理食塩液
(以下「PBS」という)でよく洗浄し、脾細胞とミエ
ローマの細胞数の比が5:1〜10:1程度になるよう
に混合し、遠心分離する。上清を除去し、沈澱した細胞
群をよくほぐした後、撹拌しながら1mlの50%(w
/v)ポリエチレングリコール(分子量1000〜40
00)を含む無血清培地を滴下する。その後、10ml
の無血清培地をゆっくりと加えた後遠心分離する。再び
上清を捨て、沈澱した細胞を適量のヒポキサンチン・ア
ミノプテリン・チミジン(以下「HAT」という)液お
よびマウスインターロイキン−2(以下「IL−2」と
いう)を含む正常培地(以下「HAT培地」という)中
に懸濁して培養用プレート(以下「プレート」という)
の各ウェルに分注し、5% 炭酸ガス存在下、37℃で
2週間程度培養する。途中適宜HAT培地を補う。
【0062】(e)ハイブリドーマ群の選択 上記ミエローマ細胞が、8−アザグアニン耐性株である
場合、すなわち、ヒポキサンチン・グアニン・ホスホリ
ボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)欠損株である
場合、融合しなかった該ミエローマ細胞、およびミエロ
ーマ細胞どうしの融合細胞は、HAT含有培地中では生
存できない。一方、抗体産生細胞どうしの融合細胞、あ
るいは、抗体産生細胞とミエローマ細胞とのハイブリド
ーマは生存することができるが、抗体産生細胞どうしの
融合細胞には寿命がある。従って、HAT含有培地中で
の培養を続けることによって、抗体産生細胞とミエロー
マ細胞とのハイブリドーマのみが生き残り、結果的にハ
イブリドーマを選択することができる。
【0063】コロニー状に生育してきたハイブリドーマ
について、HAT培地からアミノプテリンを除いた培地
(以下「HT培地」という)への培地交換を行う。以
後、培養上清の一部を採取し、例えば、ELISA法に
より抗Fas抗体価を測定する。ただし、ELISA用
の抗原として上記融合タンパク質を用いる場合は、マウ
スIL3受容体の細胞外領域に特異的に結合する抗体を
産生するクローンを選択しないように、該クローンを除
外する操作が必要である。そのようなクローンの有無
は、例えばマウスIL3受容体またはその細胞外領域を
抗原としたELISA等により確認することができる。
【0064】以上、8−アザグアニン耐性の細胞株を用
いる方法を例示したが、その他の細胞株もハイブリドー
マの選択方法に応じて使用することができ、その場合使
用する培地組成も変化する。
【0065】(f)クローニング 工程(b)の記載と同様の方法で抗体価を測定すること
により、特異的抗体を産生することが判明したハイブリ
ドーマを、別のプレートに移しクローニングを行う。こ
のクローニング法としては、プレートの1ウェルに1個
のハイブリドーマが含まれるように希釈して培養する限
界希釈法、軟寒天培地中で培養しコロニーを回収する軟
寒天法、マイクロマニュピレーターによって1個づつの
細胞を取り出し培養する方法、セルソーターによって1
個の細胞を分離する「ソータクローン」などが挙げられ
るが、限界希釈法が簡便でありよく用いられる。
【0066】抗体価の認められたウェルについて、例え
ば限界希釈法によるクローニングを2〜4回繰返し、安
定して抗体価の認められたものを抗Fasモノクローナ
ル抗体産生ハイブリドーマ株として選択する。さらに、
マウスFasに結合する抗体を産生するハイブリドーマ
を同様の方法で選択することにより、抗Fasモノクロ
ーナル抗体産生細胞を得る。このとき使用されるマウス
Fasとしては、例えばマウスFasの細胞外領域とマ
ウスIL3受容体の細胞外領域との融合タンパク質をコ
ードするDNAの発現プラスミドベクター pME18
S−mFas−AIC[Nishimura, Y. et al. (1995)
J. Immunol. 154, 4395-4403参照]を培養動物細胞に導
入して発現させた融合タンパク質や、精製マウスFa
s、またはマウスFasを細胞表面に発現している細胞
を使用できる。
【0067】なお、本発明のヒト化抗Fas抗体を作製
するにあたっての基礎となる抗体として好適な抗Fas
モノクローナル抗体の産生細胞であるマウス−マウスハ
イブリドーマHFE7Aは工業技術院生命工学工業研究
所に平成9年2月19日付けで国際寄託され、受託番号
FERM BP−5828が付されている。したがっ
て、例えばマウス−マウスハイブリドーマHFE7Aを
用いて抗体を調製する場合は、工程(f)までを省略し
て、以下に記載する工程(g)から抗体の調製を行うこ
とができる。
【0068】(g)ハイブリドーマ培養によるモノクロ
ーナル抗体の調製 クローニングを完了したハイブリドーマは、培地をHT
培地から正常培地に換えて培養される。大量培養は、大
型培養瓶を用いた回転培養、あるいはスピナー培養で行
われる。この大量培養における上清を、ゲル濾過等、当
業者に周知の方法を用いて精製することにより、本発明
の予防または治療剤が有効成分として含有する抗Fas
モノクローナル抗体を得ることができる。また、同系統
のマウス(例えば、上記のBALB/c)、あるいはN
u/Nuマウスの腹腔内で該ハイブリド−マを増殖させ
ることにより、本発明の予防または治療剤が有効成分と
して含有する抗Fasモノクローナル抗体を大量に含む
腹水を得ることができる。精製の簡便な方法としては、
市販のモノクローナル抗体精製キット(例えば、MAb
Trap GIIキット;ファルマシア社製)等を利用す
ることもできる。
【0069】かくして得られるモノクローナル抗体は、
ヒトおよびマウスのFasに対して高い抗原特異性を有
する。
【0070】(h)モノクローナル抗体の検定 かくして得られたモノクローナル抗体のアイソタイプお
よびサブクラスの決定は以下のように行うことができ
る。まず、同定法としてはオクテルロニー(Ouchterlon
y )法、ELISA法、またはRIA法が挙げられる。
オクテルロニー法は簡便ではあるが、モノクローナル抗
体の濃度が低い場合には濃縮操作が必要である。一方、
ELISA法またはRIA法を用いた場合は、培養上清
をそのまま抗原吸着固相と反応させ、さらに第二次抗体
として各種イムノグロブリンアイソタイプ、サブクラス
に対応する抗体を用いることにより、モノクローナル抗
体のアイソタイプ、サブクラスを同定することが可能で
ある。また、さらに簡便な方法として、市販の同定用の
キット(例えば、マウスタイパーキット;バイオラッド
社製)等を利用することもできる。
【0071】さらに、タンパク質の定量は、フォーリン
ロウリー法、および280nmにおける吸光度[1.4
(OD280)=イムノグロブリン1mg/ml]より
算出する方法により行うことができる。
【0072】モノクローナル抗体の認識エピトープの同
定は以下のようにして行なうことができる。まず、モノ
クローナル抗体の認識する分子の様々な部分構造を作製
する。部分構造の作製にあたっては、公知のオリゴペプ
チド合成技術を用いてその分子の様々な部分ペプチドを
作成する方法、遺伝子組換え技術を用いて目的の部分ペ
プチドをコードするDNA配列を好適な発現プラスミド
に組み込み、大腸菌等の宿主内外で生産する方法等があ
るが、上記目的のためには両者を組み合わせて用いるの
が一般的である。例えば、抗原タンパク質のC末端ある
いはN末端から適当な長さで順次短くした一連のポリペ
プチドを当業者に周知の遺伝子組換え技術を用いて作製
した後、それらに対するモノクローナル抗体の反応性を
検討し、大まかな認識部位を決定する。
【0073】その後、さらに細かく、その対応部分のオ
リゴペプチド、または該ペプチドの変異体等を、当業者
に周知のオリゴペプチド合成技術を用いて種々合成し、
本発明の予防または治療剤が有効成分として含有するモ
ノクローナル抗体のそれらペプチドに対する結合性を調
べるか、または該モノクローナル抗体と抗原との結合に
対するペプチドの競合阻害活性を調べることによりエピ
トープを限定する。多種のオリゴペプチドを得るための
簡便な方法として、市販のキット(例えば、SPOTs
キット(ジェノシス・バイオテクノロジーズ社製)、マ
ルチピン合成法を用いた一連のマルチピン・ペプチド合
成キット(カイロン社製)等)を利用することもでき
る。
【0074】次に、本発明の抗Fasモノクローナル抗
体の重鎖または軽鎖をコードするDNAは、上記抗Fa
sモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞よ
りmRNAを調製し、該mRNAを逆転写酵素でcDN
Aに変換してから、該抗体の重鎖または軽鎖をコードす
るDNAをそれぞれ単離することにより得られる。
【0075】mRNAの抽出にあたっては、グアニジン
・チオシアネート・ホット・フェノール法、グアニジン
・チオシアネート−グアニジン・塩酸法なども採用しう
るが、グアニジン・チオシアネート・塩化セシウム法が
好適である。細胞からのmRNAの調製は、まず全RN
Aを調製し、該全RNAからオリゴ(dT)セルロース
やオリゴ(dT)ラテックスビーズ等のポリ(A)+
NA精製用担体を用いて精製する方法、または細胞ライ
セートから該担体を用いて直接精製する方法により実施
できる。全RNAの調製方法としては、アルカリショ糖
密度勾配遠心分離法[Dougherty, W. G. and Hiebert,
E. (1980) Viology 101, 466-474参照]、グアニジンチ
オシアネート・フェノール法、グアニジンチオシアネー
ト・トリフルオロセシウム法、フェノール・SDS法等
も採用し得るが、グアニジンチオシアネートおよび塩化
セシウムを用いる方法[Chirgwin, J. M., et al. (197
9)Biochemistry 18, 5294- 5299参照]が好適である。
【0076】上記のごとくして得られたポリ(A)+
NAを鋳型として、逆転写酵素反応により一本鎖cDN
Aを合成した後、この一本鎖cDNAから二本鎖cDN
Aを合成することができる。この方法としてはS1ヌク
レアーゼ法[Efstratiadis,A., et al. (1976) Cel1 7,
279-288 参照]、グブラー−ホフマン法[Gubler,U. a
nd Hoffman, B. J. (1983) Gene 25, 263-269 参照]、
オカヤマ−バーグ法[Okayama, H. and Berg, P. (198
2) Mol. Cell. Biol. 2, 161-170 参照]等を採用し得
るが、本発明においては、一本鎖cDNAを鋳型として
ポリメラーゼ連鎖反応(以下「PCR」という)[Saik
i, R. K., et al. (1988) Science 239,487-49 参照]
を行なう、いわゆるRT−PCR法が好適である。
【0077】このようにして得られた二本鎖cDNAを
クローニングベクターに組み込み、得られた組換えベク
ターを大腸菌等の微生物に導入して形質転換させ、テト
ラサイクリン耐性あるいはアンピシリン耐性等を指標と
して形質転換体を選択することができる。大腸菌の形質
転換は、ハナハン法[Hanahan, D. (1983) J. Mol. Bio
l. 166, 557-580 参照]、すなわち塩化カルシウムや塩
化マグネシウムまたは塩化ルビジウムを共存させて調製
したコンピテント細胞に、該組換えDNAベクターを加
える方法により実施することができる。なお、ベクター
としてブラスミドを用いる場合は、上記の薬剤耐性遺伝
子を有することが必要である。また、プラスミド以外の
クローニングベクター、例えばラムダ系のファージ等を
用いることも可能である。
【0078】上記により得られた形質転換株から、目的
の抗ヒトFas抗体の各サブユニットをコードするcD
NAを有する株を選択する方法としては、例えば以下に
示す各種方法を採用できる。なお、上記RT−PCR法
により目的のcDNAを特異的に増幅した場合は、これ
らの操作を省略することが可能である。
【0079】(1)ポリメラーゼ連鎖反応を用いる方法 目的タンパク質のアミノ酸配列の全部または一部が解明
されている場合、該アミノ酸配列の一部に対応するセン
スストランドとアンチセンスストランドのオリゴヌクレ
オチドプライマーを合成し、これらを組合せてポリメラ
ーゼ連鎖反応[Saiki, R. K., et al. (1988) Science
239, 487-49 参照]を行ない、目的の抗ヒトFas抗体
重鎖あるいは軽鎖サブユニットをコードするDNA断片
を増幅する。ここで用いる鋳型DNAとしては、例えば
抗ヒトFasモノクローナル抗体HFE7Aを産生する
ハイブリドーマ(FERM BP−5828)のmRN
Aより逆転写酵素反応にて合成したcDNAを用いるこ
とができる。
【0080】このようにして調製したDNA断片は、市
販のキット等を利用して直接プラスミドベクターに組み
込むこともできるし、該断片を32P、35Sあるいはビオ
チン等で標識し、これをプローブとして用いてコロニー
ハイブリダイゼーションまたはプラークハイブリダイゼ
ーションを行なうことにより目的のクローンを選択する
こともできる。
【0081】例えば、本発明の抗Fasモノクローナル
抗体として好適なモノクローナル抗体HFE7Aは、イ
ムノグロブリンG1(以下「IgG1」という)分子で
あり、重鎖(γ1鎖)、軽鎖(κ鎖)の各サブユニット
からなる複合体である。これらの各サブユニットの部分
アミノ酸配列を調べる方法としては、電気泳動やカラム
クロマトグラフィーなどの周知の方法を用いて各サブユ
ニットを単離してから、自動プロテインシークエンサー
(例えば、島津製作所(株)製 PPSQ-10)等を利用して
それぞれのサブユニットのN末端アミノ酸配列を解析す
る方法が好適である。
【0082】上記のごとくして得られた目的の形質転換
株より、抗ヒトFasモノクローナル抗体タンパク質の
各サブユニットをコードするcDNAを採取する方法
は、公知の方法[Maniatis, T., et al. (1982) in "Mo
lecular Cloning A LaboratoryManual" Cold Spring Ha
rbor Laboratory, NY. 参照]に従い実施できる。例え
ば細胞よりベクターDNAに相当する画分を分離し、該
プラスミドDNAより目的とするサブユニットをコード
するDNA領域を切り出すことにより行うことが可能で
ある。
【0083】(2)合成オリゴヌクレオチドプローブを
用いるスクリーニング法 目的タンパク質のアミノ酸配列の全部または一部が解明
されている場合(該配列は、複数個連続した特異的配列
であれば、目的タンパク質のどの領域のものでもよ
い)、該アミノ酸配列に対応するオリゴヌクレオチドを
合成し(この場合、コドン使用頻度を参考に推測される
ヌクレオチド配列、または考えられるヌクレオチド配列
を組み合わせた複数個のヌクレオチド配列のいずれも採
用でき、また後者の場合イノシンを含ませてその種類を
減らすこともできる)、これをプローブ(32P、35Sあ
るいはビオチン等で標識する)として、形質転換株のD
NAを変性固定したニトロセルロースフィルターとハイ
ブリダイズさせ、得られたポジティブ株を選別する。
【0084】このようにして得られるDNAの配列の決
定は、例えばマキサム−ギルバートの化学修飾法[Maxa
m, A. M. and Gilbert, W. (1980) in "Methods in Enz
ymology" 65, 499-576参照]やジデオキシヌクレオチド
鎖終結法[Messing, J. andVieira, J. (1982) Gene 1
9, 269-276参照]等により実施することができる。
【0085】また近年、蛍光色素を用いた自動塩基配列
決定システムが普及している(例えばパーキンエルマー
ジャパン社製シークエンスロボット"CATALYST 800"およ
びモデル373ADNAシークエンサ一等)。
【0086】こうしたシステムを利用することで、DN
Aヌクレオチド配列決定操作を能率よく、かつ安全に行
うことも可能である。このようにして決定された本発明
のDNAの各ヌクレオチド配列、および重鎖および軽鎖
の各N末端アミノ酸配列データから、本発明のモノクロ
ーナル抗体の重鎖および軽鎖の全アミノ酸配列を決定す
ることができる。
【0087】イムノグロブリンの重鎖および軽鎖は、い
ずれも可変領域および定常領域からなり、可変領域はさ
らに相補性決定領域(以下「CDR」と記す;重鎖・軽
鎖ともに各3か所)およびそれらに隣接するフレームワ
ーク領域(重鎖・軽鎖ともに各4か所)からなる。
【0088】このうち、定常領域のアミノ酸配列は、抗
原の種類に関係なく、イムノグロブリンサブクラスが同
一である抗体間では共通である。一方、可変領域、特に
CDRのアミノ酸配列は各抗体に固有のものであるが、
数多くの抗体のアミノ酸配列データを比較した研究によ
れば、CDRの位置やフレームワーク配列の長さは、同
じサブグループに属する抗体サブユニットの間ではほぼ
類似していることが知られている[Kabat, E. A., et a
l. (1991) in "Sequence of Proteins of Immunologica
l Interest Vol.II": U.S. Department of Health and
Human Services参照]。従って、例えば抗Fasモノク
ローナル抗体HFE7A等の抗体の重鎖および軽鎖の各
アミノ酸配列とそれら公知のアミノ酸配列データとを比
較することにより、各アミノ酸配列におけるCDRやフ
レームワーク領域および定常領域の位置を決定すること
ができる。なお、FRH1、すなわち重鎖の最もN末端
側のフレームワーク領域の鎖長については、通常(30
アミノ酸)より短いことがあり、例えば、マウスIgG
1のHFE7Aと同じサブタイプとしては該フレームワ
ーク領域が最小18アミノ酸である例などが知られてい
る[前出 Kabat etal. 参照]。このことから本発明の
抗体においては、抗Fas抗体としての機能を損なわな
い限りにおいて、重鎖のN末端のフレームワーク領域の
鎖長を18アミノ酸以上30アミノ酸以下とするが、好
適には30アミノ酸である。なお、本発明におけるイム
ノグロブリン重鎖のアミノ酸番号は、特に言及しない限
りFRH1が30アミノ酸である場合のものとする。
【0089】なお、上記のようにして決定された軽鎖ま
たは重鎖のそれぞれのCDRと同じアミノ酸配列、もし
くはその中の連続した部分アミノ酸配列を有するペプチ
ドを、人為的な修飾操作を施して該CDRが抗Fas抗
体分子中で形成する立体構造に近付けることにより、単
独でFasに対する結合活性を付与せしめることが可能
である[例えば、米国特許第5331573号公報参
照]。したがって、そのように修飾された、CDRと同
じアミノ酸配列、もしくはその中の連続した部分アミノ
酸配列を有するペプチドも、本発明の分子に包含され、
Fas−Fasリガンド系の異常に起因する疾患に対す
る予防または治療のために用いることができる。
【0090】アミノ酸配列中の任意の一つもしくは二つ
以上のアミノ酸を欠失させた改変体を作製するにあたっ
ては、カセット変異法[岸本利光、“新生化学実験講座
2・核酸III 組換えDNA技術” 242-251参照]など
に従うことができる。
【0091】この様な各種のDNAは、例えばフォスフ
ァイト・トリエステル法[Hunkapiller, M., et al. (1
984) Nature 310, 105-111参照]等の常法に従い、核酸
の化学合成により製造することもできる。なお、所望ア
ミノ酸に対するコドンは、それ自体が公知であり、その
選択も任意でよく、例えば使用する宿主のコドン使用頻
度を考慮して常法に従い決定することも可能である。こ
れらヌクレオチド配列コドンの一部改変は、常法に従
い、所望の改変をコードする合成オリゴヌクレオチドか
らなるプライマーを利用した部位特異的変異導入法(サ
イトスペシフィック・ミュータジェネシス)[Mark, D.
F., et al. (1984) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81, 5
662-5666参照]等に従うことができる。
【0092】また、あるDNAが本発明の抗Fasモノ
クローナル抗体の重鎖または軽鎖をコードするDNAと
ハイブリダイズするか否かは、例えば、該DNAを、ラ
ンダムプライマー法[Feinberg, A.P. and Vogelstein,
B. (1983) Anal. biochem.132, 6-13 参照]やニック
トランスレーション法[Maniatis, T., et al. (1982)
in "Molecular Cloning A laboratory Manual" Cold Sp
ring Harbor Laboratory, NY. 参照]等に従い[α−32
P]dCTP等で標識したプローブDNAを用いて、以
下に記載するような実験を行うことにより調べることが
できる。
【0093】まず調べようとするDNAを、例えばニト
ロセルロース膜やナイロン膜等に吸着させ、必要に応じ
てアルカリ変性等の処理を行なってから、加熱あるいは
紫外線等により固相化させる。この膜を、6×SSC
(1×SSCは0.15M 塩化ナトリウム、0.01
5M クエン酸三ナトリウム溶液)と5% デンハート
溶液、0.1% ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を
含むプレハイブリダイゼーション溶液に浸し、55℃で
4時間以上保温してから、先に調製したプローブを同様
のプレハイブリダイゼーション溶液に最終比活性1×1
6cpm/mlとなるように加え、60℃で一晩保温
する。その後、膜を室温下で6×SSCで5分間の洗浄
する操作を数回繰り返し、さらに2×SSCで20分間
洗浄してから、オートラジオグラフィーを行う。
【0094】上記のような方法を利用して、任意のcD
NAライブラリーまたはゲノムライブラリーから、本発
明のヒト化抗Fas抗体の基礎となる抗Fasモノクロ
ーナル抗体の重鎖または軽鎖をコードするDNAとハイ
ブリダイズするDNAを単離することができる[Maniat
is, T., et al. (1982) in "Molecular Cloning A labo
ratory Manual" Cold Spring Harbor Laboratory, NY.
参照]。
【0095】上記のごとくして得られる各DNAを、そ
れぞれ発現ベクターに組み込むことにより、原核生物ま
たは真核生物の宿主細胞に導入し、それらの宿主細胞で
各遺伝子を発現させることが可能である。
【0096】原核細胞の宿主としては、例えば大腸菌
(Escherichia coli)、や枯草菌(Bacillus subtilis
)等が挙げられる。目的の遺伝子をこれらの宿主細胞
内で発現させるには、宿主と適合し得る種由来のレプリ
コン、すなわち複製起点およびlac UV5 等のプロモータ
ー配列を含んでいるプラスミドベクターで宿主細胞を形
質転換すればよい。またべクターは、形質転換した細胞
での表現形質による選択性を付与することができる配列
を有するものが望ましい。例えば大腸菌としては、E.
coli K12株由来のJM109株等がよく用いら
れ、ベクターとしては、一般にpBR322やpUC系
のプラスミドがよく用いられるが、これらに限定され
ず、公知の各種の菌株およびベクターをいずれも使用で
きる。またプロモーターとしては、大腸菌においては、
トリプトファン(trp )プロモーター、ラクトース(la
c )プロモーター、トリプトファン・ラクトース(tac
)プロモーター、リポプロテイン(lpp )プロモータ
ー、バクテリオファージ由来のラムダ(λ)PLプロモ
ーター、ポリペプチド鎖伸長因子Tu(tufB)プロモー
ターなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0097】枯草菌としては、例えば207−25株が
好ましく、ベクターとしてはpTUB228[Ohmura,
K., et al. (1984) J. Biochem. 95, 87-93 参照]等が
用いられるが、これに限定されない。またプロモーター
としては、枯草菌αアミラーゼ遺伝子の調節配列がよく
用いられ、さらに必要に応じてαアミラーゼのシグナル
ペプチド配列をコードするDNA配列を連結することに
より、菌体外への分泌も可能となる。
【0098】真核生物の宿主細胞には、脊椎動物、酵母
等の細胞が含まれ、脊椎動物細胞としては、例えばサル
由来の細胞株であるCOS−1[Gluzman, Y. (1981) C
ell23, 175-182 参照]等が用いられる。酵母として
は、パン酵母(Saccharomycescerevisiae)やアルコー
ル資化性酵母(Pichia pastoris)、分裂酵母(Schizos
saccharomyces pombe)等が用いられる。ここに例示し
たような細胞が一般に宿主細胞としてよく用いられてい
るが、これらに限定されるものではない。
【0099】脊椎動物細胞の発現べクターとしては、通
常は発現させようとする遺伝子の上流に位置するプロモ
ーター、RNAスプライシング部位、ポリアデニル化部
位および転写終結配列等を有するものを使用でき、これ
にはさらに必要により複製起点を有してもよい。該発現
べクターの例としては、SV40の初期プロモーターを
有するpSV2dhfr[Subramani, S., et al. (198
1) Mol. Cell. Bio. 1, 854-864 参照]等を例示できる
が、これに限定されない。
【0100】酵母の発現べクターとしては、例えばアル
コール脱水素酵素遺伝子のプロモーター[Bennetzen,
J. L. and Hall, B. D. (1982) J. Biol. Chem. 257, 3
018-3025 参照]や、ガラクトース代謝系酵素遺伝子
(gal 10など)のプロモーター[Ichikawa, K.,
et al. (1993) Biosci. Biotech. Biochem. 57, 1686-1
690 参照]等を利用でき、必要により酵母遺伝子のシグ
ナルペプチド配列をコードするDNA配列を連結するこ
とにより、細胞外への分泌も可能となるが、これに限定
されるものではない。
【0101】宿主細胞としてCOS−1を用いる場合を
例に挙げると、発現べクターとしては、SV40複製起
点を有し、COS−1において自立増殖が可能であり、
さらに転写プロモーター、転写終結シグナル、およびR
NAスプライス部位を備えた発現ベクターを用いること
ができる。該発現ベクターは、DEAE−デキストラン
法[Luthman, H. and Magnusson, G. (1983) Nucleic A
cids Res. 11, 1295-1308 参照]、リン酸カルシウム−
DNA共沈法[Graham, F. L. and van der Eb, A. J.
(1973) Virology 52, 456-457 参照]および電気穿孔法
[Neumann, E.,et al. (1982) EMBO J. 1, 841-845 参
照]などによりCOS−1に取り込ませることができ、
かくして所望の形質転換細胞を得ることができる。
【0102】特に、重鎖をコードするDNAを含むこと
からなる発現べクターおよび同軽鎖をコードするDNA
を含むことからなる発現べクターでCOS−1をコ・ト
ランスフェクションすることにより、これらのDNAを
同時に発現させ、組換え抗Fas抗体を産生する形質転
換体を得ることができる。しかしながら、組換え抗Fa
s抗体を生産する方法は上記に限定されず、例えば、重
鎖および軽鎖のそれぞれをコードするDNAを両方とも
保持し、これらを同時に発現させることができる単一の
発現ベクターを構築し、該ベクターでCOS−1細胞を
形質転換する方法等も用いることができる。
【0103】上記で得られる所望の形質転換体は、当業
者に周知の方法に従って培養することができ、該培養に
より、形質転換体細胞内または細胞外に組換え抗Fas
抗体が産生される。該培養に用いられる培地としては、
採用した宿主細胞に応じて慣用される各種のものを適宜
選択でき、例えば上記COS−1の場合、RPMI16
40培地やダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)な
どの培地に、必要に応じウシ胎児血清(FCS)などの
血清成分を添加したものを使用できる。
【0104】該形質転換体の培養の際の培養温度は、細
胞内のタンパク質合成能を著しく低下せしめない温度で
あればいずれでもよいが、好適には32〜42℃、最も
好適には37℃で培養する。また必要に応じて、1〜1
0%(v/v)の炭酸ガスを含む空気中で培養すること
ができる。
【0105】なお、本発明の抗Fasモノクローナル抗
体の重鎖または軽鎖をコードするDNAを動物細胞で発
現させる組換えDNAベクターで形質転換された大腸菌
株E.coli pME−HおよびE.coli pM
E−Lは、それぞれ平成9(1997)年3月12日付
で工業技術院生命工学工業技術研究所に国際寄託され、
受託番号FERM BP−5868およびFERM B
P−5867が付されている。従って、該寄託菌株から
単離された組換えDNAベクターでCOS−1等の培養
動物細胞を形質転換し、この形質転換細胞を培養するこ
とにより、培養物中に組換え抗Fas抗体を産生させる
ことができる。
【0106】上記により形質転換体の細胞内または細胞
外に生産される、抗Fas抗体タンパク質を含む画分
は、該タンパク質の物理的性質や化学的性質等を利用し
た各種公知のタンパク質分離操作法により、分離・精製
することができる。かかる方法としては、具体的には例
えば通常のタンパク質沈澱剤による処理、限外ろ過、分
子ふるいクロマトグラフィー(ゲルろ過)、吸着クロマ
トグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィ
ニティークロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)等の各種クロマトグラフィー、透析
法、およびこれらの組み合わせ等を採用できる。
【0107】抗Fasマウスモノクローナル抗体をヒト
化するためには、決定されたCDR配列全体およびFR
配列の一部のアミノ酸残基をヒト抗体へ移植するよう
に、可変領域のアミノ酸配列を設計する必要がある。こ
の設計は、以下の方法に従う。従来、ヒト化のデザイン
を行う場合、アクセプターのサブグループの選択指針と
しては、 天然のアミノ酸配列を有する公知のヒト抗体の重鎖、
軽鎖の天然の組合せをそっくりそのまま用いる、 重鎖、軽鎖が属するサブグループとしての組合せは保
存するが、重鎖、軽鎖としては、それぞれ異なるヒト抗
体に由来し、ドナーの重鎖、軽鎖のアミノ酸配列と同一
性が高いアミノ酸配列、または、コンセンサス配列を用
いる、のいずれかが選択されている。本発明において
も、上記の指針に従うことができるが、これらと異なる
方法として、 サブグループの組合せを考慮することなく、ドナーの
FRと最も同一性の高い重鎖、軽鎖のFRをヒト抗体の
一次配列のライブラリーの中から選択する、という方法
を採用することも可能である。これらの選択法により、
ドナーおよびアクセプター間での、FR部分のアミノ酸
の同一性を少なくとも70%以上とすることが可能とな
る。この方法を採用することにより、ドナーより移植す
るアミノ酸残基の数をより少なくすることが可能とな
り、HAMA応答誘導を減少させることができる。
【0108】また、抗体分子の一次配列より三次構造を
予測する操作(以下、この操作を「分子モデリング」と
いう)はその予測精度に限界があり、そのドナーが属す
るサブグループにおいて稀にしか出現しないアミノ酸残
基の役割を十分に特定することができない。クィーンら
の方法に従い、かかる位置においてドナー、アクセプタ
ーのいずれのアミノ酸残基を選択すべきかを判断するこ
とは一般に困難である。の選択法によれば、このよう
な判断をする機会を著しく減少することができる。
【0109】本発明者らは、ドナーのCDRの構造およ
び機能を維持するために重要なドナーのFR由来のアミ
ノ酸を同定するための新規な方法を提供することによっ
て、このヒト化の方法をさらに改良している。
【0110】軽鎖、重鎖それぞれのヒトアクセプター分
子が選択された後、ドナーのFRより移植するアミノ酸
残基を選択する方法は、以下に記載する通りである。
【0111】ドナーとアクセプターのアミノ酸配列を並
べ、両者のFRの対応する位置でアミノ酸残基が異なっ
ていた場合、どちらの残基を選択するべきかを決定する
必要があるが、この選択においては、ドナー由来のCD
Rの三次元構造を損なわないよう選択を行う必要があ
る。
【0112】クィーンらは前述の特表平4−50240
8号において、FR上のアミノ酸残基が、以下の要件の
少なくともひとつに該当する場合、CDR配列とともに
アクセプターに移植する方法を提唱した: 1)アクセプターのヒトFR領域中のアミノ酸がその位
置において稀であり、ドナーの対応するアミノ酸がアク
セプターの前記位置において普通である; 2)該アミノ酸がCDRのひとつのすぐ近くである; 3)該アミノ酸が三次元免疫グロブリンモデルにおいて
CDRの約3Å以内に側鎖原子を有し、そして抗原とま
たはヒト化抗体のCDRと相互作用することができると
予想される。
【0113】ここで2)で示された残基はしばしば3)
の性質を示すことより、本発明ではこの2)の要件を削
除し、別に新たに2種の要件を設ける。すなわち、本発
明では、CDRと共に移植すべきドナーのFR上のアミ
ノ酸残基については: a)アクセプターのFR中のアミノ酸がその位置におい
て稀でありドナーの対応するアミノ酸が当該位置におい
て普通であるか; b)該アミノ酸が三次元構造モデルにおいて、CDRの
構成アミノ酸原子と抗原または移植すべきCDRループ
との相互作用が予想されるか; c)当該位置がカノニカルクラス決定残基であるか; d)当該位置が重鎖と軽鎖の接触面を構成するか、 である場合に、ドナーのFRから当該アミノ酸残基を移
植することにする。
【0114】a)の要件では、前述したカバトの表に従
い、同一サブクラスの抗体について当該位置で90%以
上の頻度で見いだされるアミノ酸を「普通」、10%未
満の頻度で見いだされるアミノ酸を「稀」と定義する。
【0115】c)の要件では、「当該位置がカノニカル
クラス決定残基であるか」否かについては、前述したチ
ョッチアの表に従い、一義的に決定することができる。
【0116】b)、d)の要件については、予め抗体可
変領域の分子モデリングが必要となる。分子モデリング
用ソフトウェアとしては、市販のものならいずれのもの
も採用し得るが、好適には、AbM(オックスフォード
・モレキュラー・リミティッド社製)を使用することが
できる。
【0117】分子モデリングの予測精度には一定の限界
があるので、本発明においては、種々の抗体の可変領域
のX線結晶解析の実験結果を参照することにより、分子
モデリングから得られる構造予測の確からしさを2段階
に区別する。
【0118】本発明においては、AbM等の分子モデリ
ング用ソフトウェアによって構築されたところの可変領
域の3次元構造において、2原子間の距離が、各々のフ
ァンデルワールス半径の和に0.5Åを加えた値より短
いとき、当該2原子間はファンデルワールス接触してい
ると推定した。主鎖および側鎖のアミド窒素、カルボニ
ル酸素など極性の原子間距離が平均の水素結合距離であ
る2.9Åに0.5Å加えた距離より短い場合は、その
間に水素結合が存在すると推定した。さらに、相反する
電価を持つ原子間が、2.85Åに0.5Å加えた距離
より短い場合は、その間にイオン対が形成されているも
のと推定した。
【0119】一方、種々の抗体の可変領域のX線結晶構
造解析の実験結果から、サブグループと無関係に、高頻
度にCDRとの接触が見いだされるFR上の位置とし
て、軽鎖では、1、2、3、4、5、23、35、3
6、46、48、49、58、69、71、88番の位
置、重鎖では、2、4、27、28、29、30、3
6、38、46、47、48、49、66、67、6
9、71、73、78、92、93、94、103番の
位置が特定される(数字はいずれも前出カバトらの文献
において定義されるアミノ酸番号を表わす。以下におい
て同じ)。分子モデリングと同じ基準を適用した場合、
これらの位置のアミノ酸残基は、公知の抗体可変領域の
3分の2においてCDRのアミノ酸残基との接触が認め
られる。これらの知見に基き、b)の「該アミノ酸が三
次元構造モデルにおいて、CDRの構成アミノ酸原子が
抗原または移植すべきCDRループとの相互作用が予想
される」とは、以下の要件を意味する。
【0120】分子モデリングにおいて、FRとCDRと
の接触の可能性が予見されたFRの位置が、X線結晶解
析により実験的にFRとCDRとの接触が高頻度に検出
される位置のいずれかに一致する場合は、ドナーのアミ
ノ酸残基の移植を優先する。それ以外の場合は、この要
件b)は考慮しない。
【0121】d)の「当該位置が重鎖と軽鎖の接触面を
構成する」とは、以下の要件を意味する。種々の抗体の
可変領域のX線結晶解析の実験結果から、軽鎖において
は、36、38、43、44、46、49、87、98
番目のアミノ酸残基、重鎖においては、37、39、4
5、47、91、103、104番目のアミノ酸残基
が、高頻度に重鎖−軽鎖間接触をすることが認められて
いる。分子モデリングにおいて、重鎖−軽鎖間接触の可
能性が予見され、その位置が上述の位置のいずれかに一
致する場合は、ドナーのアミノ酸残基の移植を優先す
る。それ以外の場合は、この要件d)は考慮しない。
【0122】本発明のヒト化抗Fas抗体の重鎖および
軽鎖の可変領域をコードするDNAは、以下に記載する
方法で製造することができる。
【0123】例えば、60乃至70ヌクレオチドの、該
DNAの部分ヌクレオチド配列からなる複数のポリヌク
レオチド断片を、センス側およびアンチセンス側におい
て互い違いになるように化学合成し、その後各ポリヌク
レオチド断片をアニーリングし、DNAリガーゼにより
結合し、所望のヒト化抗Fas抗体の重鎖および軽鎖の
可変領域をコードするDNAを有するDNAを得ること
ができる。
【0124】別の方法として、アクセプターの可変領域
の全アミノ酸配列をコードするDNAをヒトリンパ球よ
り分離し、CDRをコードする領域に当業者に周知の方
法でヌクレオチド置換を行うことにより、制限酵素切断
配列を導入する。対応する制限酵素で該領域を切断した
後、ドナーのCDRをコードするヌクレオチド配列を合
成し、DNAリガーゼにより結合して、所望のヒト化抗
Fas抗体の重鎖および軽鎖の可変領域をコードするD
NAを得ることができる。
【0125】さらに、本発明では、好適には以下に述べ
るオーバーラップ・エクステンション・PCR法(ホル
トンら、Gene, 77, 61-68, (1989) 参照)に従い、所望
のヒト化抗Fas抗体の重鎖および軽鎖の可変領域をコ
ードするDNAを得ることができる。
【0126】すなわち、接続を所望する2種のアミノ酸
配列をそれぞれコードする2種のDNAを、便宜的に
(A)および(B)とする。(A)の5’側にアニール
する20乃至40ヌクレオチドのセンスプライマ−(以
下、このプライマーを(C)とする。)および(B)の
3’側にアニールする20乃至40ヌクレオチドのアン
チセンスプライマー(以下、このプライマーを(D)と
する)を化学合成する。さらに、(A)の3’側の20
乃至30ヌクレオチドと(B)の5’側20乃至30ヌ
クレオチドを連結した、キメラ型のセンスプライマー
(以下、このプライマーを(E)とする)およびこれに
相補的なアンチセンスプライマー(以下、このプライマ
ーを(F)とする)を合成する。(A)を含む適当なベ
クターDNAを基質にして、センスプライマ−(C)お
よびキメラ型アンチセンスプライマー(F)を用いたP
CRを行うことにより、(A)の3’末端に(B)の
5’末端側20乃至30ヌクレオチドが付加したDNA
を得ることができる(この新たに得られたDNAを
(G)とする)。同様に、(B)を含む適当なベクター
DNAを基質にして、アンチセンスプライマー(D)お
よびキメラ型センスプライマー(E)を用いたPCRを
行うことにより、(B)の5’末端に(A)の3’末端
側20乃至30ヌクレオチドが付加したDNAを得るこ
とができる(この新たに得られたDNAを(H)とす
る。)。このようにして得られた(G)と(H)は、
(G)の3’側40乃至60ヌクレオチドと(H)の
5’側40乃至60ヌクレオチドにおいて相補的なヌク
レオチド配列を保持している。増幅された(G)および
(H)を混合してPCRを行った場合、1回目の変性反
応で(G)と(H)は1本鎖になり、その後のアニーリ
ング反応で殆どのDNAは元に戻るが、一部のDNAに
ついては相補的ヌクレオチド配列領域でアニーリングす
るヘテロDNA2本鎖を形成する。その後の伸長反応
で、突出した1本鎖部分が修復され、(A)と(B)が
連結したキメラ型のDNA(以下、このDNAを(I)
とする。)を得ることができる。さらにこの(I)を基
質として、センスプライマー(C)とアンチセンスプラ
イマー(D)を用いPCRを行うことにより、(I)を
増幅することができる。本発明では、抗ヒトFasマウ
スモノクローナル抗体の重鎖および軽鎖のCDR領域を
コードするDNAおよびヒト免疫グロブリンIgGのF
R領域をコードするDNA、さらには、ヒト免疫グロブ
リンIgGの分泌シグナルをコードするDNAを、それ
ぞれケース・バイ・ケースにより(A)および(B)と
して上記の連結反応を行うことができる。
【0127】なお、所望アミノ酸に対するコドンは、そ
れ自体公知であり、その選択も任意でよく、例えば使用
する宿主のコドン使用頻度を考慮して常法に従い決定で
きる。これらヌクレオチド配列コドンの一部改変は、常
法に従い、所望の改変をコードする合成オリゴヌクレオ
チドからなるプライマーを利用したサイトスペシフィッ
ク・ミュータジェネシス(site specific mutagenesis
)(Mark, D. F., etal.(1984) Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA 81, 5662-5666参照)等に従うことができる。し
たがって、各プライマーを化学合成する際に、予め点突
然変異を導入するように各プライマーを設計することに
より、所望の抗Fas抗体の重鎖および軽鎖の可変領域
をコードするDNAを得ることができる。
【0128】このようにして得られた本発明の各DNA
をそれぞれ発現ベクターに組み込むことにより、原核生
物または真核生物の宿主細胞を形質転換させることがで
きる。さらに、これらベクターに適当なプロモーターお
よび形質発現に関わる配列を導入することにより、各々
の宿主細胞において各遺伝子を発現させることが可能で
ある。
【0129】なお、本発明のヒト化抗Fas抗体の軽鎖
の可変領域をコードするDNAを組み込んだ3種の形質
転換体、E.coli pHSGMM6 SANK 7
3697株、E.coli pHSGHM17 SAN
K 73597株およびE.coli pHSGHH7
SANK 73497株、ならびに、本発明のヒト化
抗Fas抗体の重鎖の可変領域をコードするDNAを組
み込んだ形質転換体、E.coli pgHSL7A6
2 SANK73397株は、平成9年(1997年)
8月22日に工業技術院生命工学工業技術研究所に国際
寄託され、それぞれ受託番号FERM BP−607
1、FERM BP−6072およびFERM BP−
6073、ならびにFERM BP−6074が付され
ている。さらに、本発明のヒト化抗Fas抗体の軽鎖の
可変領域をコードするDNAを組み込んだ2種の形質転
換体、E.coli pHSHM2 SANK 701
98株およびE.coli pHSHH5 SANK
70398株、ならびに、本発明のヒト化抗Fas抗体
の重鎖の可変領域をコードするDNAを組み込んだ形質
転換体、E.coli pgHPDHV3 SANK
70298株は、平成10年(1998年)2月26日
に工業技術院生命工学工業技術研究所に国際寄託され、
それぞれ受託番号FERM BP−6272およびFE
RM BP−6274、ならびにFERM BP−62
73が付されている。従って、該寄託菌株からプラスミ
ドを単離するか、もしくは該寄託菌株の抽出物を鋳型に
してPCRを行うなどの方法によりヒト化抗Fas抗体
タンパク質の各サブユニットをコードするDNAを取得
することができる。
【0130】上記方法により、容易に高収率、高純度で
組換え抗Fas抗体を製造できる。このようにして作製
される組換え抗Fas抗体がFasと特異的に結合する
ことを確認する方法としては、例えば、マウス免疫時に
抗体価の評価を行う場合と同様のELISA法が好適で
ある。
【0131】本発明の分子(抗体に限定されない)は下
記のa)乃至f)の機能的特性を有し、それぞれの特性
は例えば各項目に記載の方法により確認することができ
る: a)Fasを発現しているT細胞に対するアポトーシス
誘導活性: 本発明の分子を投与したマウスから胸腺を
摘出し、得られた胸腺細胞を、抗マウスFas抗体およ
びT細胞を特異的に認識する抗体と接触させ、両方の抗
体が結合した細胞の割合をフローサイトメトリーで測定
することにより、Fasを発現しているT細胞に対する
アポトーシス誘導活性を調べる; b)MRLgld /gld マウスの自己免疫疾患症状の軽
減: Fasリガンドをコードする遺伝子に突然変異が
生じており、自己免疫疾患様の症状を示すMRLgld /
gld マウス[米原伸 (1994) 日経サイエンス 別冊110
、66-77 参照]に本発明の分子を腹腔内投与すること
により、該マウスの自己免疫疾患様症状である手足の腫
れが軽減するか否かを調べる; c)肝臓障害を誘発しない: 本発明の分子を投与した
BALB/cマウスから末梢血を採取し、血中のグルタ
ミン酸−オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(以下「GO
T」という)値およびグルタミン酸−ピルビン酸トラン
スアミナーゼ(以下「GPT」という)値を、自動分析
装置(例えば7250型;日立製作所(株)社製)およ
び同装置用試薬(例えばトランスアミナーゼ−HRI
I;和光純薬(株)社製)を用いて測定する。本発明の
分子は、生体に投与されても肝臓障害の指標である血中
のGOT値およびGPT値を上昇させない; d)劇症肝炎に対する治療または予防効果: 抗マウス
Fasモノクローナル抗体Jo2をマウスに投与して劇
症肝炎を誘発する実験系において、Jo2投与と同時、
もしくはJo2投与後に本発明の分子を投与した場合の
効果を調べる; e)コラーゲン誘導関節炎に対する発症予防効果: コ
ラーゲンおよび完全フロイントアジュバントからなるエ
マルジョンをマウスに投与することにより惹起される慢
性関節リウマチモデルに対する、本発明の分子の投与の
効果を調べる; f)慢性関節リウマチ患者由来滑膜細胞に対するアポト
ーシス誘導活性: 慢性関節リウマチ患者患部より採取
された滑膜細胞を培養し、本発明の分子を培地に含有せ
しめた時の該細胞の生存率を調べる。
【0132】本発明の分子は上記a)およびf)記載の
活性、すなわち異常細胞に対してアポトーシスを誘導す
る活性と、上記c)およびd)記載の活性、すなわち正
常細胞にはアポトーシスを誘導せず、むしろアポトーシ
スを阻害する活性とを併せ持つ、新規な特性を有する物
質であり、Fas/Fasリガンド系の異常に起因する
疾患に対する予防または治療剤に含有せしめる成分とし
て有用である。
【0133】また、本発明の分子がアポトーシス誘導活
性を有することは、被検検体を添加した培地中で細胞
(例えば、ヒトリンパ球細胞株HPB−ALL(Morika
wa, S., et al. (1978) Int. J. Cancer 21, 166-170参
照)またはJurkat(American Type Culture No.
TIB-152 )等)を培養し、その生存率をMTTアッセイ
(Green, L. M., et al. (1984) J. Immunological Met
hods 70, 257-268参照)等の方法で測定することにより
確認することができる。
【0134】本発明の分子、特に、ヒトに対する免疫原
性がヒト抗体とほぼ同等の抗Fas抗体は、Fas/F
asリガンド系の以上に起因する疾患(自己免疫疾患
(全身性エリテマトーデス、橋本病、慢性関節リウマ
チ、移植片対宿主病、シェーグレン症候群、悪性貧血、
アジソン氏病、強皮症、グッドパスチャー症候群、クロ
ーン氏病、自己免疫性溶血性貧血、自然不妊、重症筋無
力症、多発性硬化症、バセドー病、突発性血小板減少性
紫斑病、インスリン依存性糖尿病)、アレルギー、アト
ピー、動脈硬化症、心筋炎、心筋症、糸球体腎炎、再生
不良性貧血、肝炎(劇症肝炎、慢性肝炎、ウイルス性肝
炎(C型肝炎、B型肝炎、D型肝炎)またはアルコール
性肝炎)、後天性免疫不全症候群または臓器移植後の拒
絶反応)に対し、このものを有効成分とする予防または
治療剤として使用することができる。かかる予防または
治療剤は、種々の形態で投与することができ、それらの
投与形態としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、
シロップ剤等による経口投与、または、注射剤、点滴
剤、坐薬等による非経口投与を挙げることができる。
【0135】その投与量は、症状、年齢、体重などによ
って異なるが、通常、経口投与では、成人に対して、1
日約0.1mg乃至1000mgであり、これらを1
回、または数回に分けて投与することができる。また、
非経口投与では、1回0.1mg乃至1000mgを皮
下注射、筋肉注射または静脈注射によって投与すること
ができる。
【0136】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0137】実施例1 抗原の調製 細胞膜貫通領域を含まない可溶性ヒトFasを得るた
め、ヒトFasの細胞外領域とマウス・インターロイキ
ン3(IL3)受容体[Gorman, D. M. et al. (1990)
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, 5459-5463 参照]の
細胞外領域との融合タンパク質(以下「ヒトFas融合
タンパク質」という)発現プラスミドベクターを作製し
た。ヒトFas融合タンパク質をコードするDNAは、
PCR法により作製した。
【0138】a) 鋳型 PCRを行うにあたり、鋳型として用いたのは、マウス
Fasの細胞外領域とマウスIL3受容体の細胞外領域
との融合タンパク質をコードするDNAの発現プラスミ
ドベクター pME18S−mFas−AIC[Nishim
ura, Y. et al.(1995) J. Immunol. 154, 4395-4403参
照]およびヒトFasをコードするcDNAを保持する
プラスミドベクターpCEV4[Itoh, N., et al. (19
91) Cell66, 233-243参照]である。
【0139】b) プライマー PCRを行うにあたり、以下に記載するオリゴヌクレオ
チドプライマーを合成した: 5'- GGGGAATTCC AGTACGGAGT TGGGGAAGCT CTTT -3' (N1:配列表の配列番号12)、 5'- GTTTCTTCTG CCTCTGTCAC CAAGTTAGAT CTGGA -3' (C3N:配列表の配列番号13)、 5’− TCCAGATCTA ACTTGGTGAC
AGAGGCAGAA GAAAC −3’ (N3N:配列表の配列番号14)、 5’− CCCTCTAGAC GCGTCACGTG
GGCATCAC −3’ (CTN2:配列表の配列番号15)。
【0140】PCR用プライマー等のオリゴヌクレオチ
ドの合成は、全てDNA自動合成機(モデル380B;
(株)パーキンエルマー・ジャパン・アプライドバイオ
システムズ事業部製)を用いて、そのマニュアルに従っ
て行った[Matteucci,M.D. and Caruthers,M.H.(1981)
J.Am.Chem.Soc.103,3185-3191 参照]。各オリゴヌクレ
オチドは合成終了後、支持体から開裂させ脱保護を行
い、得られた溶液を凍結乾燥することにより粉末状にし
た。この粉末を蒸留水に溶解し、使用するまで−20℃
で凍結保存した。
【0141】c) 第一段階PCR ヒトFasの細胞外領域をコードするDNA断片 HF
ASは、以下の条件で作製された。なお、PCRを実施
するにあたっては、LA PCRキット(宝酒造(株)
社製)を使用した。
【0142】 反応液組成: 鋳型 pCEV4 DNA 20ng プライマー N1 0.5μg C3N 0.5μg 10倍濃度 LA PCR緩衝液 (キットに添付) 25μl dNTPs (キットに添付) 25μl LA Taqポリメラーゼ (キットに添付) 12.5単位 滅菌蒸留水で250μlとした(dNTPsは、dAT
P、dCTP、dGTPおよびdTTPの等モル混合物
を表す。以下の記載において同じ); 温度条件: 94℃で2分間加熱した後、94℃で1
分、55℃で1分、72℃で2分の温度サイクルを30
回繰り返した後、72℃で10分間保温した(以下、実
施例中のすべてのPCRの反応温度調節は、ジーンアン
プPCRシステム9600;(株)パーキンエルマー・
ジャパン社製を使用した)。
【0143】一方、マウスIL3受容体の細胞外領域を
コードするDNA断片 MAICは以下の条件で作製さ
れた。
【0144】 反応液組成: 鋳型 pME18S−mFas−AIC DNA 20ng プライマー N3N 0.5μg CTN2 0.5μg 10倍濃度 LA PCR緩衝液 25μl dNTPs 25μl LA Taqポリメラーゼ 12.5単位 滅菌蒸留水で250μlとした; 温度条件: 上記に同じ。
【0145】PCR後の増幅されたHFAS DNAお
よびMAIC DNAは、それぞれフェノール抽出とエ
タノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動され、1μg/mlの臭化エチジウムにより染色され
た後、紫外線照射下で検出された。検出されたそれぞれ
のバンド部分のゲル片を剃刀刃で切り取り、遠心管型限
外濾過器セントリコン10(アミコン社製)を装着した
セントリリューター(アミコン社製)を用いてDNAを
電気的に溶出した。さらにこの溶出液の入ったセントリ
コン10を取り出して、7500×g、約1時間の遠心
分離を行うことによりDNAを濃縮した。このDNAを
エタノール沈澱の後、20μlの蒸留水に溶解した。
【0146】d) 第二段階PCR ヒトFas融合タンパク質をコードするDNA断片 F
ASAICは、以下の条件で作製された。
【0147】 反応液組成: 鋳型DNA溶液 HFAS 20μl MAIC 20μl プライマー N1 0.5μg CTN2 0.5μg 10倍濃度 LA PCR緩衝液 25μl dNTPs 25μl LA Taqポリメラーゼ 12.5単位 滅菌蒸留水で250μlとした; 温度条件: 第一段階に同じ。
【0148】PCR後の増幅されたFASAIC DN
Aは、フェノール抽出とエタノール沈澱の後、1%アガ
ロースゲル電気泳動を行い、1μg/mlの臭化エチジ
ウムにより染色され、紫外線照射下で検出された。検出
されたバンド部分のゲル片を剃刀刃で切り取り、このゲ
ル片よりセントリリューターおよびセントリコンを用い
てDNAを溶出、濃縮し、エタノール沈澱の後、50μ
lの蒸留水に溶解した。
【0149】e) ベクターの構築 上記d)で得られたFASAIC DNAを制限酵素E
coRIとXbaIで消化した(FASAIC DNA
溶液全量を使用した)後、フェノール−クロロホルム抽
出およびエタノール沈澱を行った。この沈澱を2μlの
滅菌脱イオン水に懸濁した。
【0150】一方、プラスミドpME18S−mFas
−AIC 2μgをEcoRIおよびXbaIで消化し
てから脱リン酸化したDNA断片を調製し、このものと
上記EcoRIとXbaIで消化したFASAIC D
NAとライゲーションキット(宝酒造(株)社製)を用
いて連結した後、ハナハンの方法[Hanahan,D.(1983)J.
Mol.Biol.166,557-580 参照]に従って大腸菌DH5α
株(ギブコ・ビーアールエル社製)の形質転換を行なっ
た。この形質転換大腸菌株よりアルカリSDS法[Mani
atis, T., et al. (1989) in Molecular Cloning: A La
boratory Manual (2nd Edition), Cold Spring Harbor
Laboratory, NY参照]でプラスミドを調製し、目的のプ
ラスミド phFas−AIC2を得た。
【0151】このプラスミドをプラスミド大量調製キッ
ト(マキシプレップ・ DNA精製システム:プロメガ社
製)を用いて調製し、20μg相当のDNAをエタノー
ル沈澱させた後、沈澱を滅菌したダルベッコPBS
(−)(以下「PBS」という;日水製薬(株)社製)
20μlに溶解した。
【0152】f) 発現 COS−1細胞(American Type Culture Collection N
o. CRL-1650 )を、10% ウシ胎児血清(ギブコ社
製)(以下「FCS」という)を含むダルベッコ変法イ
ーグル培地(以下「DMEM」という:日水製薬(株)
社製)を入れた細胞培養用フラスコ(培養面積225c
2;住友ベークライト(株)社製)中でセミコンフル
エントになるまで37℃、5% 炭酸ガス下で培養した
後、培地を除去してから、フラスコに5g/リットル
トリプシンおよび2g/リットルエチレンジアミン四酢
酸二ナトリウムを含む溶液(以下「トリプシン−EDT
A溶液」という;シグマ社製)3mlを入れて37℃で
3分間保温した。フラスコから遊離した細胞をPBSに
懸濁して回収し、PBSで2回洗浄してから、PBSで
6×107細胞/mlとなるように調整した。この細胞
懸濁液20μl(1.2×106細胞)と上記で調製し
たプラスミド溶液20μlずつを混合し、電極間隔2m
mのチャンバー(島津製作所(株)社製)に入れ、遺伝
子導入装置(GTE−1;島津製作所(株)社製)にセ
ットしてから600V−30μsecのパルスを1秒間
隔で2回加えた。チャンバー内の細胞−DNA混合液を
10%FCSを含むDMEM 10mlに加え、細胞培
養用フラスコ(培養面積75cm2)中で37℃、7.
5% 炭酸ガス下で24時間培養した。次いで培養上清
を除去し、無血清DMEMで細胞を洗浄した後、無血清
DMEM 10mlを加えて、37℃、7.5% 炭酸
ガス下でさらに24時間培養し、培養上清を回収した。
【0153】得られた培養上清を透析チューブ(排出限
界分子量12000−14000;ギブコ・ビーアール
エル社製)に入れ、10mM トリス−塩酸(pH8.
0)に対して透析した後、ファルマシア社製FPLC装
置を用いて以下に記載する条件でヒトFas融合タンパ
ク質の粗精製を行った: カラム: リソースQカラム(商標名;φ6.4×30
mm、ファルマシア社製); 溶媒: 10mM トリス−塩酸(pH8.0) 流速: 5ml/分; 溶出: 塩化ナトリウム 0.1M−0.3M、30分
間の直線濃度勾配。
【0154】溶出液を5mlずつ分画し、以下に記載す
るELISA法によりFas遺伝子発現産物の検定を行
った。まず、各溶出分画 100μlを96穴マイクロ
プレート(コースター社製)のウェルに入れ、37℃で
1時間保温した。各ウェル中の液を除去後、0.1%
ツイーン20(Tween 20)を含むPBS(PB
S−Tween)100μl/ウェルで3回洗浄し、2
% ウシ血清アルブミン(以下「BSA」という)を含
むPBS 100μl/ウェルを入れて37℃で1時間
保温した。各ウェルをPBS−Tween 100μl
/ウェルで3回洗浄した後に、抗マウスIL−3受容体
βサブユニットモノクローナル抗体HC(1mg/m
l;医学生物学研究所(株)社製)をPBS−Twee
nで1000倍希釈した溶液 100μl/ウェルを入
れて37℃で1時間保温した。さらに、各ウェルをPB
S−Tween 100μlで3回洗浄した後に、PB
S−Tweenで2000倍希釈した西洋ワサビペルオ
キシダーゼ標識抗マウスイムノグロブリン抗体(アマシ
ャム社製)100μl/ウェルを入れて37℃で1時間
保温してから、各ウェルをPBS−Tween 100
μlで3回洗浄した。次に西洋ワサビペルオキシダーゼ
基質(バイオラッド社製)100μl/ウェルを入れて
5分間静置してから、マイクロプレートリーダー(モデ
ル450;バイオラッド社製)を用いて415nmの吸
光度を測定した。その結果、吸光度が高かった19乃至
23番目の分画を集めて、粗精製ヒトFas融合タンパ
ク質試料とした。
【0155】実施例2 マウスの免疫およびハイブリド
ーマの調製 (2−1) 免疫 実施例1で得られた粗精製ヒトFas融合タンパク質溶
液 1ml(全タンパク質量; 100μg)に対し、2
N 塩酸 25μl、9% カリミョウバン250μl
(終濃度1.1%)、2N 水酸化ナトリウム 25μ
lを添加した後、10%(w/v)炭酸水素ナトリウム
水溶液 約120μlを添加することによりpH6.5
乃至7.0に調整した。室温で約30分間放置後、T細
胞の活性化のために百日咳菌死菌(和光純薬(株)社
製;1.2×1011菌/ml)200μlを添加し、こ
れをFasノックアウトマウス腹腔内に投与した。Fa
sノックアウトマウスは、千住らの文献に記載する方法
により取得されたものを使用した[Senju, S. et al.
(1996) International Immunology 8, 423 参照]。2
週間後、粗精製ヒトFas融合タンパク質のみ(20μ
gタンパク質/マウス)を腹腔内に投与し追加免疫し
た。
【0156】(2−2) 細胞融合 追加免疫3日後のマウスより脾臓を摘出し、これを20
mM HEPES緩衝液(pH7.3)、350mg/
ml 炭酸水素ナトリウム、0.05mM β−メルカ
プトエタノール、50単位/ml ペニシリン、50μ
g/ml ストレプトマイシン、300μg/ml L
−グルタミン酸を含む無血清RPMI1640培地(1
0.4g/リットル RPMI1640「ニッスイ」
:日水製薬(株)社製)(以下「無血清RPMI培
地」という)10ml中に入れ、メッシュ(セルストレ
イナー:ファルコン社製)上でスパーテルを用いてつぶ
した。メッシュを通過した細胞懸濁液を遠心して脾臓細
胞を沈澱させた後、この脾臓細胞を無血清RPMI培地
で2回洗浄してから、無血清RPMI培地に懸濁して細
胞数を測定した。
【0157】一方、10% FCS(ギブコ・ビーアー
ルエル社製)を含むASF104培地(味の素(株)社
製)(以下「血清入りASF培地」という)にて、37
℃、5% 炭酸ガス存在下で細胞濃度が1×108細胞
/mlを越えないように培養したミエローマ細胞 NS
1(American Type Culture Collection TIB-18 )を同
様に無血清RPMI培地で洗浄し、無血清RPMI培地
に懸濁して細胞数を測定した。
【0158】3×107個相当のNS1細胞懸濁液と、
3×108個相当の脾臓細胞懸濁液を混合し、遠心後、
上清を完全に除去した。以下の細胞融合の操作は、ペレ
ットの入ったプラスチック遠沈管を温水を入れたビーカ
ー中で37℃に保温しながら実施した。このぺレット
に、50%(w/v) ポリエチレングリコール 15
00(ベーリンガーマンハイム社製)1mlを、ピペッ
トの先でぺレットを撹拌しながらゆっくり添加した後、
予め37℃に加温しておいた無血清RPMI培地1ml
を2回に分けてゆっくり添加し、さらに7mlの無血清
RPMI培地を添加した。遠心後、上清を除去し、10
% FCSを含むヒポキサンチン・アミノプテリン・チ
ミジン培地(以下「HAT培地」という;ベーリンガー
・マンハイム社製)10mlを、ピペットの先でゆっく
り撹拌しながら添加した。さらに10% FCSを含む
HAT培地 20mlを添加した後に、細胞培養用96
穴マイクロプレートに100μl/ウェルずつ分注し、
37℃、5%炭酸ガス下で培養した。7〜8日後、培地
が黄色味を帯びたウエルには新しいHAT培地を100
μl/ウェルずつ加えた。このようにして得られた融合
細胞を、以下に記載する限界希釈法によるスクリーニン
グに供した。
【0159】(2−3) 限界希釈 4〜10週令のBALB/cマウス雌(日本エスエルシ
ー社より購入)より胸腺を摘出後、メッシュ(セルスト
レイナー;ファルコン社製)上でスパーテルを用いてつ
ぶし、メッシュを通過した細胞を10% FCSを含む
ヒポキサンチン・チミジン培地(以下「HT培地」とい
う;ベーリンガー・マンハイム社製)で2回洗浄した。
マウス1匹分の胸腺細胞を10% FCSを含むHT培
地 30mlに懸濁したものをフィーダー細胞液とし
た。上記(2−2)で得られた融合細胞を含む培養液
を、細胞密度に応じてフィーダー細胞液で10乃至10
0倍に希釈し、さらに融合細胞の密度が5細胞/ml、
1細胞/ml、0.5細胞/mlとなるように、フィー
ダー細胞液で段階希釈した。このようにして調製した各
試料を、細胞培養用96穴マイクロプレートに100μ
l/ウェルずつ分注し、37℃、5%炭酸ガス下で5日
間培養した。
【0160】(2−4) 選別 マウスTリンパ腫細胞WR19L(American Type Cult
ure Collection TIB-52 )にヒトFasをコードする遺
伝子を発現させたWR19L12a細胞[Itoh, N. et.
al. (1991) Cell 66, 233-243参照]を、10% FC
Sを含むRPMI1640培地中で、37℃、5%炭酸
ガス下で培養し増殖させてから、1×107細胞/ml
に調整した細胞懸濁液を、U字底96穴マイクロプレー
ト(ヌンク社製)に50μl/ウェルずつ分注し、遠心
分離(90×g、4℃、10分)した。上清を除去し、
上記(2−3)で培養した融合細胞の培養上清を50μ
l/ウェル加えて撹拌した後、氷上で1時間静置してか
ら、遠心分離(90×g、4℃、10分)して上清を除
去した。ペレットを100μl/ウェルのフローサイト
メトリー用緩衝液(5% FCS、0.04%(w/
v) アジ化ナトリウムを含むPBS)で2回洗浄した
後、500倍希釈したフルオレッセイン−5−イソチオ
シアネート(Fluorescein-5-isothiocyanate;以下「F
ITC」という)標識ヤギ抗マウスIgG抗体IgG画
分(オルガノン・テクニカ社製)50μlを二次抗体と
して加え、氷上で1時間静置した。遠心分離(90×
g、4℃、10分)して上清を除去してから、ペレット
をフローサイトメトリー用緩衝液100μl/ウェルで
2回洗浄後、3.7% ホルマリン溶液 50μlを添
加し、氷上で10分静置することにより細胞を固定し
た。遠心分離(90×g、4℃、10分)して上清を除
去してから、再度フローサイトメトリー用緩衝液100
μl/ウェルで洗浄し、ペレットをフローサイトメトリ
ー用緩衝液100μl/ウェルに懸濁したものをフロー
サイトメトリー用試料とした。各試料中の細胞のFIT
C蛍光強度をフローサイトメーター(エピックス・エリ
ート;コールター社製)で測定した(励起波長:488
nm、検出波長:530nm)。その結果、融合細胞培
養上清を添加しなかったWR19L12a(FITC蛍
光強度約0.3)よりも明らかに高値(約100−10
00)のFITC蛍光強度を示した試料に対応する融合
細胞を選別した。
【0161】(2−5) クローニング 上記(2−4)で選別された細胞群について、上記(2
−3)から(2−4)の一連の工程を5回繰返すことに
より、WR19L12aと結合するがWR19Lと結合
しない単一な抗体を産生するハイブリドーマを数クロー
ン得た。それらのハイブリドーマが産生する抗体につい
て、(2−4)と同様の方法を用いて、マウスFasに
対する結合能を調べた。マウスFasを発現する細胞と
しては、Fasをほとんど発現しない細胞株L5178
Y(American Type Culture Collection No. CRL-1722
)にマウスFas発現ベクターを導入したL5178
YA1細胞を使用した。その結果、L5178YA1細
胞に結合し、L5178Y細胞と結合しない抗体を産生
するマウス−マウスハイブリドーマHFE7Aを選別し
た。マウス−マウスハイブリドーマHFE7Aは平成9
年2月20日付で工業技術院生命工学工業技術研究所に
国際寄託され、寄託番号FERM BP−5828が付
された。
【0162】またマウス−マウスハイブリドーマHFE
7Aが産生する抗体(以下「HFE7A」という)のサ
ブクラスを、モノクローナル抗体アイソタイピングキッ
ト(ピアース社製)を用いて調べた結果、IgG1、κ
であることが判明した。
【0163】実施例3 HFE7Aモノクローナル抗体
の精製 実施例2で作出されたマウス−マウスハイブリドーマH
FE7A(FERMBP−5828)を、10% FC
Sを含むASF培地 1リットル中で、37℃、5%
炭酸ガス下で培養し、1×106細胞/mlとなるまで
増殖させた。培養液を遠心分離(1000rpm、2分
間)し、上清を捨て、沈澱した細胞を無血清ASF培地
で1回洗浄後、無血清ASF培地1リットルに再懸濁
し、37℃、5% 炭酸ガス下で48時間培養した。こ
の培養液を遠心分離(1000rpm、2分間)し、上
清を回収して透析チューブ(排除限界分子量12000
−14000;ギブコ・ビーアールエル社製)に入れ、
10倍量の10mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH
8.0)に対して透析した。この透析チューブ内液から
のIgGの粗精製を、高速液体クロマトグラフィー装置
(FPLCシステム;ファルマシア社製)を用いて以下
に記載する条件で行った: カラム: DEAE−セファロース CL−6Bカラム
(カラムサイズ10ml;ファルマシア製); 溶媒: 10mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH8.
0) 流速: 1ml/分; 溶出: 1M 塩化ナトリウムの直線濃度勾配(0−5
0%、180分)。
【0164】溶出液を5mlずつ分画し、各分画中の抗
Fas抗体価を、ヒトFas融合タンパク質を用いたE
LISA法により検定した。まず、実施例1で調製した
粗精製ヒトFas融合タンパク質溶液をELISA用9
6穴マイクロプレート中に100μl/ウェル入れ、3
7℃で1時間保温した後、この溶液を捨て、各ウェルを
PBS−Tween 100μl/ウェルで3回洗浄し
た。次に2% ウシ血清アルブミンを含むPBS 10
0μl/ウェルを入れて37℃で1時間保温した。PB
S−Tween 100μl/ウェルで3回洗浄した後
に、各溶出分画100μlを入れて37℃で1時間保温
した。さらに、PBS−Tween100μl/ウェル
で3回洗浄した後に、PBS−Tweenで2000倍
希釈した西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗マウスイム
ノグロブリン抗体(アマシャム社製)100μl/ウェ
ルを添加して37℃で1時間反応させ、PBS−Twe
en 100μl/ウェルで3回洗浄した。次に西洋ワ
サビペルオキシダーゼ基質(バイオラッド社製)100
μl/ウェルを入れて5分間静置した後、マイクロプレ
ートリーダーで各ウェルの415nmの吸光度を測定し
た。
【0165】その結果、吸光度の大きかった21−30
番目の分画を集め、抗体アフィニティー精製用カラム
(ハイトラップ・プロテインGカラム、カラム体積 5
ml;ファルマシア社製)2本に供与した。カラム内を
25ml/カラムの平衡化緩衝液(20mM リン酸ナ
トリウム緩衝液(pH7.0))にて洗浄した後に、1
5ml/カラムの溶出緩衝液(0.1M グリシン−塩
酸(pH2.7))にて抗体を溶出した。それぞれの溶
出液は、1.125mlの1M トリス−塩酸(pH
9.0)を入れた試験管内に受け、溶出終了後ただちに
遠心管型限外濾過器(セントリプレップ10;グレース
ジャパン(株)製)の上部に入れて、3000×g、4
℃で2時間遠心した。濾過器下部に回収された濾液を除
去後、上部に15mlのPBSを加えて、再び3000
×g、4℃で2時間遠心する操作を5回繰り返した。た
だし5回目の遠心は濾過器上部内の液量が0.5mlに
なるまで行ない、この濾過器上部に残った液をHFE7
A試料とした。
【0166】実施例4 cDNAクローニング (4−1) ポリ(A)+RNAの調製 実施例2で作製したマウス−マウスハイブリドーマHF
E7A(FERM BP−5828)を10% FCS
を含むASF培地 1リットルにて、37℃、5% 炭
酸ガス下で1×106細胞/mlまで増殖させた後に、
細胞を遠心分離により回収し、グアニジンチオシアネー
ト溶液(4M グアニジンチオシアネート、1% サル
コシル、20mM エチレンジアミン四酢酸(EDT
A)、25mM クエン酸ナトリウム(pH7.0)、
100mM 2−メルカプトエタノール、0.1% ア
ンチフォームA)で溶解し、溶液を回収した。ポリ
(A)+RNAの単離は本質的に、“Molecular Cloning
A Laboratory Manual ”[Maniatis,T.et al.(1982) p
p.196-198参照]に記載されているようにして実施し
た。具体的には、以下の手順で行った。
【0167】回収した細胞溶解液は、各々21Gの注射
針を装填した10ml容の注射筒を用いて、数回吸入排
出を繰り返した。日立製作所(株)製RPS40−Tロ
ーター・バケット用のポリアロマー製の遠心管に3ml
の5.7M 塩化セシウム−0.1M EDTA(pH
7.5)を先に加えておき、その上に上記細胞溶解液を
重層して遠心管を満たした。これを30000rpm、
20℃で18時間遠心した後、得られたペレットを40
0μlの蒸留水に溶解し、エタノール沈澱を行った。得
られたペレットを再び400μlの蒸留水に溶解した
後、等量のクロロホルム/1−ブタノール(4:1、v
/v)を加え撹拌し、遠心分離後水層を回収した。これ
を再度エタノール沈澱した後、沈澱を600μlの蒸留
水に溶解したものを、全RNA試料とした。
【0168】このようにして得られた全RNA 600
μgから、オリゴ(dT)セルロースカラム・クロマト
グラフィーにより、ポリ(A)+RNAを精製した。す
なわち、全RNAを吸着緩衝液(0.5M 塩化ナトリ
ウム、20mM トリス−塩酸(pH7.5)、1 mM
EDTA、0.1% ドデシル硫酸ナトリウム(SD
S))に溶解し、65℃で5分間加熱した後、同溶液に
て充填されたオリゴ(dT)セルロースカラム(タイプ
7;ファルマシア社製)に供与し、溶出溶液(10mM
トリス−塩酸(pH7.5)、1 mM EDTA、
0.05% SDS)でポリ(A)+RNAを溶出し、
回収した。このような操作により100μgのポリ
(A)+RNA画分を得た。
【0169】(4−2) HFE7Aの重鎖および軽鎖
のN末端アミノ酸配列の決定 実施例3で精製した抗ヒトFas抗体HFE7Aを含む
溶液の一部をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
(以下「SDS−PAGE」という)した(ゲル濃度1
2%、100V定電圧、120分)。泳動終了後のゲル
を転写緩衝液(25mM トリス−塩酸(pH9.
5)、20% メタノール、0.02% SDS)に浸
した後、転写装置(KS−8451;マリソル社製)を
用いて、予め転写緩衝液に浸しておいたポリビニリデン
ジフルオリド膜(以下「PVDF膜」という;ポアーサ
イズ 0.45μm;ミリポア社製)にゲル中のタンパ
ク質を転写した(10V定電圧、4℃、14時間)。転
写後のPVDF膜を洗浄緩衝液(25mM 塩化ナトリ
ウム、10mM ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH8.
0))で洗浄した後、染色液(50% メタノール、2
0% 酢酸、0.05%クマシーブリリアントブルー)
に5分間浸して染色してから、90% メタノールで脱
色した。このようにしてPVDF膜上で可視化された重
鎖(移動度が小さい方のバンド)および軽鎖(移動度が
大きい方のバンド)に相当するバンド部分を切りとり、
脱イオン水にて洗浄した後に、気相式プロテインシーク
エンサー(PPSQ−10;島津製作所(株)社製)を
用いて、自動エドマン法[Edman, P., et al. (1967) E
ur. J. Biochem. 1, 80 参照]によりそれぞれのN末端
アミノ酸配列を決定した。
【0170】その結果、重鎖に相当するバンドのN末端
アミノ酸配列は、 Gln-Xaa-Gln-Leu-Gln-Gln-Pro-Gly-Ala-Glu-Leu (配
列表の配列番号16)であり、軽鎖に相当するバンドの
N末端アミノ酸配列は、 Asp-Ile-Val-Leu-Thr-Gln-Ser-Pro-Ala-Ser-Leu-Ala-Va
l-Ser-Leu-Gly-Gln-Arg-Ala-Thr-Ile-Ser (配列表の
配列番号17) であった。
【0171】これらのアミノ酸配列を、カバトらにより
作成された抗体のアミノ酸配列データベース[Kabat,
E. A. et al., (1991) in Sequences of Proteins of I
mmunological Interest Vol. II, U.S. Department of
Health and Human Services参照]と比較したところ、
HFE7Aの重鎖(γ1鎖)は、サブタイプ2bであ
り、軽鎖(κ鎖)は、サブタイプ3であることが判明し
た。そこで、これらのマウスサブタイプに属する遺伝子
の5’末端側非翻訳領域の一部および3’末端側翻訳領
域の最末端部分とハイブリダイズする、下記のオリゴヌ
クレオチドプライマーをそれぞれ合成した[前出カバト
らの文献、Matti Kartinen et al. (1988) 25, 859-865
およびHeinrich, G. et al. (1984) J. Exp. Med. 159,
417-435参照]: 5'- GACCTCACCA TGGGATGGA -3' (H1:配列表の配列番号18); 5'- TTTACCAGGA GAGTGGGAGA -3' (H2:配列表の配列番号19); 5'- AAGAAGCATC CTCTCATCTA -3' (L1:配列表の配列番号20); 5'- ACACTCATTC CTGTTGAAGC -3' (L2:配列表の配列番号21)。
【0172】(4−3) cDNAクローニング マウス抗ヒトFasモノクローナル抗体HFE7Aの重
鎖および軽鎖をコードするcDNAを、逆転写酵素(R
T)反応およびPCR反応を組み合わせて、上記(4−
1)で調製したHFE7A産生ハイブリドーマ由来のポ
リ(A)+RNA画分より任意の配列を特異的に増幅す
る方法(RT−PCR)によりクローニングした。RT
−PCRは、RNA PCRキット(AMV)バージョ
ン2(宝酒造(株)社製)を使用して行なった。
【0173】a) 逆転写酵素反応 RT−PCR用のプライマーは、上記(4−2)で合成
したオリゴヌクレオチドプライマーのセット(5’末端
側および3’末端側プライマー)を用い、重鎖用または
軽鎖用各プライマーセットを使用したRT−PCR反応
を個別に実施した。
【0174】 反応液組成: ポリ(A)+RNA 1μg 3’末端側プライマー (H2またはL2) 0.3μg トリス−塩酸(pH8.3) 10mM 塩化カリウム 50mM dNTPs 1mM 塩化マグネシウム 5mM リボヌクレアーゼインヒビター (キットに添付) 0.5単位 逆転写酵素(キットに添付) 0.25単位 再蒸留水で20μlとした; 温度条件: 55℃で30分間、99℃で5分間、5℃
で5分間の順にインキュベートした。
【0175】 b) PCR 反応液組成: 逆転写酵素反応液 20μl 10倍濃度のRNA PCR緩衝液 (キットに添付) 10μl 塩化マグネシウム溶液(キットに添付) 10μl Taqポリメラーゼ(キットに添付) 2.5単位 5’末端側プライマー (H1またはL1) 最終濃度0.2μM 滅菌脱イオン水で全量を100μlとなるようにした; 温度条件: 94℃で2分間加温した後、94℃で30
秒、60℃で30秒、72℃で1.5分間の温度サイク
ルを28回繰り返した。
【0176】反応終了後、反応液の一部をとり、1.5
% アガロースゲル電気泳動を行なった結果、重鎖用プ
ライマーを入れた反応液では約1.4kbpのバンドが
増幅されており、軽鎖用プライマーを入れた反応液では
約0.7kbpのバンドが増幅されていた。
【0177】これらPCRで増幅されたcDNAを、T
Aクローニングキット(インビトロジェン社製)を用い
てクローニングした。まず、PCR反応液とpCRII
ベクター(TAクローニングキットに添付)50ng
を、1μlの10倍濃度リガーゼ反応緩衝液(6mM
トリス塩酸(pH7.5)、6mM 塩化マグネシウ
ム、5mM 塩化ナトリウム、7mM β−メルカプト
エタノール、0.1mMATP、2mM DTT、1m
M スペルミジン、0.1mg/ml ウシ血清アルブ
ミン)中に溶解し、4単位のT4DNAリガーゼ(1μ
l)を加え、滅菌脱イオン水で全量を10μlとして、
14℃で15時間保温した。次いで、0.5M β−メ
ルカプトエタノール 2μlを加えたコンピテント大腸
菌TOP10F’(TAクローニングキットに添付)5
0μlに上記リガーゼ反応液2μlを添加し、氷上で3
0分間静置した後に、42℃で30秒間加温してから、
再び氷上で5分間冷却した。このものにSOC培地(2
% トリプトン、0.5%イーストエキストラクト、
0.05% 塩化ナトリウム、2.5mM 塩化カリウ
ム、1mM 塩化マグネシウム、20mM グルコー
ス)500μlを加え、37℃で1時間振盪培養した。
この培養液を100μg/mlのアンピシリンを含有す
るL−ブロス寒天培地(1% トリプトン、0.5%
イーストエキストラクト、0.5% 塩化ナトリウム、
0.1% グルコース、0.6% バクト・ アガー(デ
ィフコ社製))プレート上に塗り広げ、37℃にて一晩
静置培養した。プレート上に現れた単一のアンピシリン
耐性コロニーを選択し、このコロニーを白金耳で掻きと
って、100μg/mlのアンピシリンを含有するL−
ブロス培地にて培養した後に、遠心分離して回収した菌
体からアルカリ法によりプラスミドDNAを調製した。
このようにして得られたプラスミドを、それぞれpCR
−H(HFE7A重鎖をコードするcDNAを保持する
プラスミド)およびpCR−L(HFE7A軽鎖をコー
ドするcDNAを保持するプラスミド)と命名した。
【0178】(4−4) ヌクレオチド配列の解析 (4−3)で得られたプラスミドpCR−HおよびpC
R−Lがそれぞれ保持する、HFA7A重鎖をコードす
るcDNA(1.4kbp)およびHFE7A軽鎖をコ
ードするcDNA(0.7kbp)のヌクレオチド配列
を、遺伝子配列解析装置(310ジェネティックアナラ
イザー;(株)パーキンエルマージャパン社製)を用い
てジデオキシ法[Sanger, F., et al. (1977) Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA 74, 5463-5467参照]により決定し
た。
【0179】その結果決定された、HFE7A重鎖およ
び軽鎖をコードするcDNAのヌクレオチド配列を、そ
れぞれ配列表の配列番号8および10に示した。また、
これらcDNAにコードされる、HFE7A重鎖および
軽鎖の全アミノ酸配列を、それぞれ配列表の9および1
1に示した。上記(4−1)で判明したHFE7A重鎖
のN末端アミノ酸配列(配列表の配列番号16)は、配
列表の配列番号9のアミノ酸番号1〜11の配列と、不
明の1残基を除き一致した。また、HFE7A軽鎖のN
末端アミノ酸配列(配列表の配列番号17)は、配列表
の配列番号11のアミノ酸番号1〜22の配列と一致し
た。すなわち、HFE7A重鎖および軽鎖の成熟型タン
パク質のN末端は、それぞれ配列番号9および11のア
ミノ酸番号1のアミノ酸であることが明らかとなった。
【0180】また、この重鎖および軽鎖のアミノ酸配列
を、カバトらによる抗体のアミノ酸配列のデータベース
[Kabat, E. A., et al. (1991) in "Sequence of Prot
einsof Immunological Interest Vol.II": U.S. Depart
ment of Health and HumanServices参照]と比較検討し
た結果、重鎖については、配列番号9のアミノ酸番号1
から121が可変領域であり、アミノ酸番号122から
445が定常領域であること、また軽鎖については、配
列番号11のアミノ酸番号1から111が可変領域であ
り、アミノ酸番号112から218が定常領域であるこ
とが明らかとなった。
【0181】さらに、上記のごとく決定されたHFE7
Aの重鎖および軽鎖の可変領域のアミノ酸配列におけ
る、それぞれのCDRの位置および配列は、カバトらの
文献[前記Kabat, E. A., et al. (1991) 参照]による
抗体のアミノ酸配列のデータベースとの相同性を比較検
討することによって決定された。該文献によれば、異な
る抗体間でもサブタイプが同じであれば可変領域中のフ
レームワーク領域の鎖長はほぼ一定であり、またそのア
ミノ酸配列には共通性が認められる。一方、CDRは、
それらのフレームワーク領域にはさまれて存在する固有
の配列である。そこで、HFE7Aの重鎖および軽鎖の
アミノ酸配列を同じサブタイプのものと比較検討した結
果、HFE7Aの重鎖のCDRは、配列表の配列番号9
のアミノ酸番号31〜35(CDRH1)、同アミノ酸
番号50〜66(CDRH2)および同アミノ酸番号9
9〜110(CDRH3)で示されるアミノ酸配列と決
定された。またHFE7Aの軽鎖のCDRは、配列表の
配列番号11のアミノ酸番号24〜38(CDR
1)、同アミノ酸番号54〜60(CDRL2)および
同アミノ酸番号93〜101(CDRL3)で示される
アミノ酸配列と決定された。
【0182】実施例5 組換え抗体の調製 (5−1) 発現プラスミドの構築 実施例4でクローニングされたHFE7Aの重鎖および
軽鎖をコードするcDNAを動物細胞用発現ベクターp
MS18S[Hara, T., et al. (1992) EMBO J. 11, 18
75参照]に組み込んだ組換え発現ベクターを、以下に記
載する方法で構築した。まず、プラスミドpCR−Hが
保持するcDNAの5’末端に制限酵素EcoRI認識
部位を付加し、3’末端部分に制限酵素XbaI認識部
位および終止コドンを付加するためのオリゴヌクレオチ
ドプライマー: 5'- GGGGAATTCG ACCTCACCAT GGGATGGA -3'(H3:配列
表の配列番号22) 5'- GGGTCTAGAC TATTTACCAG GAGAGTGGGA GA -3' (H
4:配列表の配列番号23) を合成した。また、プラスミドpCR−Lが保持するc
DNAの5’末端に制限酵素EcoRI認識部位を付加
し、3’末端部分に制限酵素NotI認識部位および終
止コドンを付加するためのオリゴヌクレオチドプライマ
ー: 5'- GGGGAATTCA AGAAGCATCC TCTCATCTA -3' (L3:
配列表の配列番号24) 5'- GGGGCGGCCG CTTACTAACA CTCATTCCTG TTGAAGC -3'
(L4:配列表の配列番号25) を合成した。この重鎖用および軽鎖用それぞれのプライ
マーを用い、以下の条件でPCRを実施した。
【0183】 反応液組成: 鋳型 (pCR−HまたはpCR−L) 1μg プライマー 5’末端側(H3またはL3) 40pmol 3’末端側(H4またはL4) 40pmol トリス−塩酸(pH8.0) 20mM 塩化カリウム 10mM 硫酸アンモニウム 6mM 塩化マグネシウム 2mM トライトンX−100 0.1% ウシ血清アルブミン、ヌクレアーゼ不含 10μg/ml dNTPs 0.25mM ネイティブ Pfu DNAポリメラーゼ (ストラタジーン社製) 5単位 滅菌蒸留水を加えて100μlとした; 温度条件: 94℃で2分間加温した後、94℃で30
秒、60℃で30秒、75℃で1.5分のサイクルを2
8回繰り返した。
【0184】上記PCRにより増幅されたDNAを、制
限酵素EcoRIとXbaI(重鎖)あるいはEcoR
IとNotI(軽鎖)で消化した後に、同じく制限酵素
EcoRIとXbaI(重鎖用)あるいはEcoRIと
NotI(軽鎖用)で消化し脱リン酸化した動物細胞用
発現プラスミドベクター pME18S[Hara, T.,et
al. (1992) EMBO J. 11, 1875参照]と混合し、10倍
濃度リガーゼ反応緩衝液(6mM トリス塩酸(pH
7.5)、6mM 塩化マグネシウム、5mM塩化ナト
リウム、7mM β−メルカプトエタノール、0.1m
M ATP、2mM DTT、1mM スペルミジン、
0.1mg/ml ウシ血清アルブミン)中で、4単位
のT4DNAリガーゼを加え、14℃で15時間保温し
た。このリガーゼ反応液2μlをコンピテント大腸菌J
M109株(宝酒造(株)社製)50μlに加え、氷上
で30分間放置した後に、42℃で30秒、氷上で5分
間静置した。このものにSOC培地(2% トリプト
ン、0.5% イーストエキストラクト、0.05%
塩化ナトリウム、2.5mM 塩化カリウム、1mM塩
化マグネシウム、20mM グルコース)500μlを
加え、1時間振とう培養した。以下、実施例4(4−
3)に記載した方法で形質転換大腸菌株を単離し、該菌
株からプラスミドDNAを調製した。このようにして得
られたプラスミドを、プラスミドpME−H(HFE7
A重鎖をコードするcDNAを保持する発現プラスミド
ベクター)およびプラスミドpME−L(HFE7A軽
鎖をコードするcDNAを保持する発現プラスミドベク
ター)と命名した。これらのプラスミドを保持する形質
転換大腸菌株E.coli pME−HおよびE.co
li pME−Lは、平成9(1997)年3月12日
付で工業技術院生命工学工業技術研究所に国際寄託さ
れ、それぞれ寄託番号FERM BP−5868および
FERM BP−5867が付された。
【0185】(5−2) COS−7細胞での発現 上記(5−1)で得られたプラスミドpME−Hおよび
pME−LのCOS−7細胞への形質転換は、遺伝子導
入装置(ECM600:ビーティーエックス社製)を用
いて、電気穿孔法により行なった。まず、COS−7細
胞(American Type Culture Collection No. CRL-1651
)を10% FCSを含むDMEMを入れた細胞培養
用フラスコ(培養面積225cm2;住友ベークライト
(株)社製)中でセミコンフルエントになるまで培養し
た後、培地を除去してから、3mlのトリプシン−ED
TA溶液(シグマ社製)を入れて37℃で3分間保温し
た。遊離した細胞を回収し、PBSで2回洗浄してか
ら、PBSで5×106細胞/mlとなるように調整し
た。また、プラスミド大量調製キット(マキシプレップ
・DNA精製システム:プロメガ社製)を用いて調製し
たプラスミドpME−HおよびpME−L各20μgを
エタノール沈澱した後、それぞれ滅菌したPBS20μ
lに溶解した。なお、2種類のプラスミドでコ・トラン
スフェクションを行なった場合は、各プラスミドは20
μgずつ使用した。上記のように調製した細胞懸濁液
20μl(1.2×106細胞)とプラスミド溶液20
μlとを混合し、電極間隔2mmのチャンバー(ビーテ
ィーエックス社製)に入れ、遺伝子導入装置にセットし
て、150V、900μFの設定で10ミリ秒のパルス
を1回加えた。チャンバー内の細胞−DNA混合液を1
0% FCSを含むDMEM 40mlに加え、細胞培
養用プラスチックシャーレ中で37℃、5%炭酸ガス下
で24時間培養した。次いで培養上清液を除去し、無血
清DMEM培地で細胞を洗浄した後、無血清DMEM
40mlを加えて37℃、5%炭酸ガス下でさらに72
時間培養し、培養上清を回収した。
【0186】上記の方法により、以下に記載するプラス
ミドまたはプラスミドの組み合わせでそれぞれCOS−
7細胞を形質転換して、形質転換体の培養上清を回収し
た: [A] pME−Hのみ; [B] pME−Lのみ; [C] pME−HおよびpME−Lのコ・トランスフ
ェクション。
【0187】(5−3) 形質転換体培養上清中の抗F
as抗体の検出 上記(5−2)で調製された形質転換COS−7細胞培
養上清中に抗Fas抗体が産生されているか否かを、実
施例3に記載したヒトFas融合タンパク質を抗原とす
るELISA法により調べた。その結果、pME−Hお
よびpME−Lでコ・トランスフェクションした場合
(上記[C])のみ、培養液上清にヒトFas融合タン
パク質と反応する抗体が産生されていることが確かめら
れた。
【0188】実施例6 エピトープ限定 (6−1) ELISA 以下に記載するペプチドを、自動ペプチド合成機(モデ
ル430A;(株)パーキンエルマージャパン・アプラ
イドバイオシステムズ事業部)を使用して、Fmoc固
相合成法[Carpino, L. A. and Han, G.Y. (1970) J. A
mer. Chem. Soc. 92, 5748-5749 参照]により合成し
た: Arg-Leu-Ser-Ser-Lys-Ser-Val-Asn-Ala-Gln-Val-Thr-As
p-Ile-Asn-Ser-Lys-Gly-Leu (P1:配列表の配列番
号26); Val-Thr-Asp-Ile-Asn-Ser-Lys-Gly-Leu-Glu-Leu-Arg-Ly
s-Thr-Val-Thr-Thr-Val-Glu (P2:配列表の配列番
号27); Glu-Leu-Arg-Lys-Thr-Val-Thr-Thr-Val-Glu-Thr-Gln-As
n-Leu-Glu-Gly-Leu-His-His-Asp (P3:配列表の配
列番号28); Thr-Gln-Asn-Leu-Glu-Gly-Leu-His-His-Asp-Gly-Gln-Ph
e-Cys-His-Lys-Pro-Cys-Pro-Pro (P4:配列表の配
列番号29); Gly-Gln-Phe-Cys-His-Lys-Pro-Cys-Pro-Pro-Gly-Glu-Ar
g-Lys-Ala-Arg-Asp-Cys-Thr-Val (P5:配列表の配
列番号30); Gly-Glu-Arg-Lys-Ala-Arg-Asp-Cys-Thr-Val-Asn-Gly-As
p-Glu-Pro-Asp-Cys-Val-Pro-Cys-Gln (P6:配列表
の配列番号31); Asn-Gly-Asp-Glu-Pro-Asp-Cys-Val-Pro-Cys-Gln-Glu-Gl
y-Lys-Glu-Tyr-Thr-Asp-Lys-Ala (P7:配列表の配
列番号32); Glu-Gly-Lys-Glu-Tyr-Thr-Asp-Lys-Ala-His-Phe-Ser-Se
r-Lys-Cys-Arg-Arg-Cys-Arg (P8:配列表の配列番
号33); His-Phe-Ser-Ser-Lys-Cys-Arg-Arg-Cys-Arg-Leu-Cys-As
p-Glu-Gly-His-Gly-Leu-Glu-Val (P9:配列表の配
列番号34); Leu-Cys-Asp-Glu-Gly-His-Gly-Leu-Glu-Val-Glu-Ile-As
n-Cys-Thr-Arg-Thr-Gln-Asn-Thr (P10:配列表の
配列番号35); Glu-Ile-Asn-Cys-Thr-Arg-Thr-Gln-Asn-Thr-Lys-Cys-Ar
g-Cys-Lys-Pro-Asn-Phe-Phe-Cys (P11:配列表の
配列番号36); Lys-Cys-Arg-Cys-Lys-Pro-Asn-Phe-Phe-Cys-Asn-Ser-Th
r-Val-Cys-Glu-His-Cys-Asp-Pro (P12:配列表の
配列番号37); Asn-Ser-Thr-Val-Cys-Glu-His-Cys-Asp-Pro-Cys-Thr-Ly
s-Cys-Glu-His-Gly-Ile-Ile-Lys (P13:配列表の
配列番号38); Cys-Thr-Lys-Cys-Glu-His-Gly-Ile-Ile-Lys-Glu-Cys-Th
r-Leu-Thr-Ser-Asn-Thr-Lys-Cys (P14:配列表の
配列番号39); Glu-Cys-Thr-Leu-Thr-Ser-Asn-Thr-Lys-Cys-Lys-Glu-Gl
u-Gly-Ser-Arg-Ser-Asn(P15:配列表の配列番号4
0); Ser-Ser-Gly-Lys-Tyr-Glu-Gly-Gly-Asn-Ile-Tyr-Thr-Ly
s-Lys-Glu-Ala-Phe-Asn-Val-Glu (P16:配列表の
配列番号41)。
【0189】P1乃至P15は、ヒトFas細胞外領域
の1−157番目までのアミノ酸配列の部分配列であ
り、それぞれ9乃至11残基のアミノ酸配列が他のペプ
チドと重複している。P16は陰性対照用のペプチドで
あり、ヒトFasとの間に相同性はない。
【0190】P1乃至P16は、それぞれ48μlのジ
メチルスルホキシド(以下「DMSO」という)で完全
に溶解した後、1mM 2−メルカプトエタノールを含
むPBSを加えて全量が0.8mlとなるように調整
し、ペプチド溶液とした。
【0191】C末端にカルボキシル基を付加したヒトF
as分子細胞外領域に対応するペプチドを、10mM
2−メルカプトエタノールを含む0.05M 炭酸−重
炭酸緩衝液(pH9.6)で50μg/mlの濃度に希
釈し、ELISA用96穴プレート(ヌンク社製)に5
0μl/ウェルずつ入れた。このプレートを4℃で一晩
静置することにより、ウェル内面にペプチドを吸着させ
た。各ウェル内の液を捨て、ウェルをPBS−Twee
nで4回洗浄した。1%(w/v)ウシ血清アルブミン
(シグマ社製A3803)を含むPBSを100μl/
ウェルずつ分注し、37℃で1時間保温した。各ウェル
をPBS−Tweenで4回洗浄後、PBSで5μg/
mlに調製したHFE7A、およびCH11を各ウェル
に50μl添加した。37℃で1時間保温した後、各ウ
ェルをPBS−Tweenで4回洗浄した。西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウスイムノグロブリン抗
体(アマシャム社製)をPBSで1000倍希釈したも
のを、50μl/ウェルずつ分注し、37℃で1時間保
温した後、各ウェルをPBS−Tweenで4回洗浄し
た。西洋ワサビペルオキシダーゼ基質(バイオラッド社
製)を各ウェルに100μl/ウェルずつ分注し、室温
で15分間静置した後、マイクロプレートリーダー(コ
ロナ社製)で各ウェルの415nmの吸光度を測定し
た。なお、陽性対照としては、実施例1で調製したヒト
Fas融合タンパク質を合成ペプチドの代わりに用い
た。
【0192】その結果、上記合成ペプチドのうちP11
を吸着させたウェルのみが高い吸光度を示したことか
ら、HFE7AはP11に含まれるアミノ酸配列と特異
的に結合することが判明した(図3)。
【0193】(6−2) 合成ペプチドと細胞表面のヒ
トFasとの競合によるエピトープの限定(競合アッセ
イ法) まず、以下に記載するペプチドを合成した: His-Gly-Leu-Glu-Val-Glu-Ile-Asn-Cys-Thr (P95:配列表の配列番号42); Glu-Ile-Asn-Cys-Thr-Arg-Thr-Gln-Asn-Thr (P100:配列表の配列番号43); Arg-Thr-Gln-Asn-Thr-Lys-Cys-Arg-Cys-Lys (P105:配列表の配列番号1); Lys-Cys-Arg-Cys-Lys-Pro-Asn-Phe-Phe-Cys (P110:配列表の配列番号44); Pro-Asn-Phe-Phe-Cys-Asn-Ser-Thr-Val-Cys-Glu-His-Cy
s-Asp (P115L:配列表の配列番号45); Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu-Asn-Asp-Asn (D355−364:配列表の配列番号46)。
【0194】P95、P100、P105およびP11
0は、ヒトFasの細胞外領域中においてP11に対応
するアミノ酸配列の近傍(ヒトFas細胞外領域の95
−128番目に相当)の、10残基からなる部分配列で
あり、それぞれ5残基ずつ他のペプチドとアミノ酸配列
が重複する。P115Lは、P110と5残基重複する
10残基のアミノ酸配列: Pro-Asn-Phe-Phe-Cys-Asn-Ser-Thr-Val-Cys (P115:配列表の配列番号45のアミノ酸番号1〜
10)の溶解度の低さを予測して、C末端側4残基分を
伸長したものである。D355−364はヒトFasと
相同性のないペプチドで、陰性対照として使用した。P
115L以外の上記各ペプチドはそれぞれ16μlのD
MSOに溶解後、1mM2−メルカプトエタノールを含
むPBSを加えて全量が0.8mlとなるように調製
し、ペプチド溶液とした。P115Lは48μlのDM
SOに溶解後、1mM 2−メルカプトエタノールを含
むPBSを加えて全量が0.8mlとなるように調製し
た。
【0195】HFE7A 0.25μgと、上記ペプチ
ド溶液(ペプチド200μg相当)のそれぞれとをマイ
クロ試験管中で混合し、1mM 2−メルカプトエタノ
ールを含むPBSで全量100μlとした。これを37
℃、10−20rpmで撹拌しながら2時間保温した
後、FCSを最終濃度が5%となるように添加し、ペプ
チド−抗体混合液とした。
【0196】WR19L12a細胞を、実施例2に記載
した方法で増殖させてから遠心して回収し、無血清RP
MI培地を用いて細胞密度が1×107細胞/mlとな
るように調整した。この細胞浮遊液をU字底96穴プレ
ートに100μl/ウェルずつ分注し、マイクロプレー
ト用スウィングローターを使用して、4℃、1000r
pm、3分間の遠心分離を行い、上清を除去した。ペレ
ットに各ペプチド−抗体混合液を100μl添加し、1
〜2回ピペッティングした。、4℃で30分間静置した
後、遠心し上清を除去した。ペレットをフローサイトメ
トリー用緩衝液で3回洗浄してから、フローサイトメト
リー用緩衝液で250倍に希釈したFITC標識ヤギ抗
マウスIgG抗体(カッペル社製)を50μl/ウェル
ずつ加え、1〜2回ピペッティングした。プレートを遮
光して4℃で30分間静置した後、遠心し上清を除去し
た。ペレットをフローサイトメトリー用緩衝液で3回洗
浄し、組織固定用10%中性緩衝ホルマリン液(和光純
薬工業(株)社製)をPBSで10倍希釈したものを5
0μl/ウェルずつ加え、1〜2回ピペッティングして
からプレートを遮光して4℃で12時間以上静置して細
胞を固定した。フローサイトメトリー用緩衝液 100
μl/ウェルを加えて懸濁後、遠心し上清を除去した。
ペレットをフローサイトメトリー用緩衝液で3回洗浄し
た後、500μl/ウェルのフローサイトメトリー用緩
衝液に懸濁したものをフローサイトメーター(サイトエ
ース−150;日本分光(株)社製)で解析し(励起波
長:488nm、検出波長:530nm)、細胞1個あ
たりのFITC蛍光強度の平均値を算出した。さらに、
ペプチド−抗体混合液を加えなかった場合の値を0%、
D355−364の値を100%として各試料の蛍光強
度平均値を算出した。
【0197】その結果、P105はHFE7AとWR1
9L12a細胞との結合を強力に阻害し、P105のア
ミノ酸配列とそれぞれ半分づつ重複するP100および
P110は、HFE7AとWR19L12a細胞との結
合をそれぞれ50%および60%程度阻害することが判
明した。P105のアミノ酸配列と全く重複しないP9
5およびP115Lでは結合阻害はみられなかった(図
4)。以上の結果から、P105はHFE7AとヒトF
asの結合を阻害するのに十分なアミノ酸配列であり、
HFE7Aのエピトープは、P105に相当するアミノ
酸配列中に含まれることが示された。なお、P105に
相当する部分は、ヒトFasとマウスFasとの間でア
ミノ酸配列が保存されている領域である。
【0198】実施例7 HFE7AのサルFasに対す
る結合能 チンパンジー(三和化学研究所熊本霊長類パーク)の末
梢血40ml、ニホンザルの末梢血20ml、カニクイ
ザルの末梢血20mlまたはマーモセットの末梢血3m
lを用いて、以下に記載する試験を行った。まず、ヘパ
リン(ノボヘパリン:ノボ社製)を加えた末梢血を等量
のフィコール・パック溶液(比重1.077、ただしカ
ニクイザル用は比重1.072となるように調整した:
ファルマシア社製)に静かに積層し、1700rpmで
30分間遠心して、末梢血単核球画分を回収した。この
末梢血単核球画分をハンクス平衡塩溶液で2回洗浄し、
10% FCSを含むRPMI1640培地で1×10
6細胞/mlとなるように懸濁した。この懸濁液にフィ
トヘマグルチニン−P(シグマ社製)を終濃度 5μg
/mlとなるように加えて、37℃、5%炭酸ガス下で
24時間培養した後、遠心して細胞を回収・洗浄してか
ら、10% FCSを含むRPMI1640培地で再懸
濁した。この懸濁液にインターロイキン2(アマシャム
社製)を終濃度 10単位/mlとなるように加え、3
7℃、5%炭酸ガス下で72時間培養することにより、
活性化リンパ球を得た。
【0199】次に、この活性化リンパ球 1×106
を試験管に入れ、20μg/mlのHFE7A50μl
もしくはPBS 50μlに懸濁し、氷上で1時間静置
してから、500μlのPBSで3回洗浄した。この細
胞を20μg/mlのFITC標識抗マウスIgG抗体
(バイオリソース社製)50μlに懸濁し、氷上で30
分間静置した後、500μlのPBSで3回洗浄した。
この細胞を500μlのPBSで再懸濁したものを試料
として、フローサイトメーター(サイトエース:日本分
光 (株) 社製)を用いて蛍光強度を測定した。蛍光強度
による細胞数の度数分布を取得し、全細胞数中に占める
染色細胞数の割合を計算した。その結果、HFE7Aを
加えなかった試料では、上記のいずれの種においても染
色細胞が3%未満であったのに対し、HFE7Aを加え
た試料では、少なくとも17%、最大で82%の細胞が
染色されていた。従って、HFE7Aはヒトを含む広い
範囲の霊長類Fasと結合することが示された。
【0200】実施例8 マウス生体内のT細胞に対する
HFE7Aのアポトーシス誘導活性 6週令の雌のC3H/HeJマウス(日本クレア社より
購入)に対して、0.05mgまたは0.1mg/個体
のHFE7Aモノクローナル抗体(いずれも500μl
のPBSに溶解したもの)、あるいは500μlのPB
Sのみを腹腔内投与し(一群あたり3匹)、投与42時
間後にマウスをエーテル麻酔し、胸腺を摘出した。この
摘出した胸腺を10% FCSを含むRPMI培地で洗
浄した後に、メッシュ(セルストレイナー;ファルコン
社製)上でスパーテルを用いてつぶし、メッシュを通過
した細胞を10% FCSを含むRPMI1640培地
で2回洗浄した。細胞数を測定した後、10% FCS
を含むRPMI1640培地で1×106細胞/50μ
lとなるように懸濁した胸腺細胞を、U字底96穴マイ
クロプレート(ヌンク社製)に50μl/ウェルずつ分
注し、遠心分離(90×g、4℃、10分)した。
【0201】上清を除去し、各ウェルに以下の(a)ま
たは(b)の蛍光標識抗体溶液を加えた: (a)0.5mg/mlのFITC標識抗マウスCD9
5(Fas)抗体(Jo2:ファーミンジェン社製)1
0μl/ウェルおよび0.5mg/mlのフィコエリト
リン(以下「PE」という)標識抗マウスCD90抗体
(Thy−1.2:セダレーン社製)10μl/ウェル
(なお、CD90はT細胞に特異的に発現する表面抗原
である); (b)0.5mg/mlのFITC標識抗マウスCD4
抗体(L3T4:ファーミンジェン社製)10μl/ウ
ェルおよび0.2mg/mlのPE標識抗マウスCD8
抗体(Ly−2:ファーミンジェン社製)10μl/ウ
ェル。
【0202】プレートを振盪してウェル内を撹拌し、氷
上で1時間静置した後、遠心分離(90×g、4℃、1
0分)した。上清を除去し、フローサイトメトリー用緩
衝液100μl/ウェルで2回洗浄した後、3.7%
ホルマリン溶液 50μl/ウェルを加え、氷上で10
分静置することにより細胞を固定した。遠心分離(90
×g、4℃、10分)して上清を除去し、沈澱した細胞
を再度フローサイトメトリー用緩衝液 100μl/ウ
ェルで洗浄後、フローサイトメトリー用緩衝液 100
μl/ウェルに懸濁した。このようにして得られた各ウ
ェル中の細胞懸濁液を試料とし、フローサイトメーター
(エピックス・エリート:コールター社製)を用いて、
1×104細胞/試料の蛍光を、以下に記載する条件で
測定した: 励起波長: 488nm; 検出波長: 530nm(FITC)、600nm(P
E)。
【0203】この測定データから、各試料の細胞集団の
FITCおよびPEの蛍光分布を作成し、上記(a)の
蛍光標識抗体を加えた試料については、Fas陽性でか
つCD90陽性の細胞(以下「Fas+CD90+」とい
う)数の全細胞数中に占める割合を算出した。同様に、
上記(b)の蛍光標識抗体を加えた試料については、C
D4陽性CD8陽性細胞(以下「CD4+CD8+」とい
う)またはCD4陽性CD8陰性細胞(以下「CD4+
CD8-」という)の数の全細胞数中に占める割合を算
出した。
【0204】その結果を表1に示す。
【0205】
【表1】
【0206】(数値は%) HFE7A投与群マウスの胸腺細胞では、PBSのみ投
与した群と比較して、Fasを発現しているT細胞(F
as+CD90+)の割合が、どの投与量の場合でも顕著
に減少していた。また、Fasの発現が顕著であること
が知られているCD4+CD8+細胞群およびCD4+
D8-細胞群も、PBSのみ投与した群と比較してHF
E7A投与により顕著にその数が減少していた。
【0207】以上の結果より、抗Fasモノクローナル
抗体HFE7Aは、生体内でFas分子を発現している
T細胞に対するアポトーシス誘導活性を有することが示
された。
【0208】実施例9 自己免疫疾患モデルに対するH
FE7Aの効果 Fasリガンド遺伝子の突然変異体であり、全身性エリ
テマトーデス様自己免疫疾患のモデルマウスであるMR
Lgld /gld マウスを用いて、抗Fasモノクローナル
抗体HFE7A投与の自己免疫疾患症状に対する効果を
以下に記載する方法に従って検討した。
【0209】18週令のMRLgld /gld マウス(日本
エスエルシー(株)社より購入)の腹腔内に、実施例3
で調製したHFE7A 0.2mgまたは0.5mg/
個体(500μlのPBSに溶解したもの)、もしくは
500μl PBSをそれぞれ単回投与した。
【0210】自己免疫疾患症状により生じる各被検マウ
スの手首および足首の腫れを観察し、腫れの程度を評価
して、各群の経時的な変化を調べた[米原伸 (1994) 日
経サイエンス 別冊110 、66-77 参照]。その結果、H
FE7A投与により、手足首の腫れの程度が著明に減少
していることが明らかとなった。
【0211】また、これらの被検マウスから胸腺を摘出
し、上記試験例1に記載した方法により胸腺でFasを
発現しているT細胞の割合を調べた結果、試験例1と同
様にHFE7A投与により胸腺中のFas発現T細胞数
は著しく減少していた。
【0212】実施例10 肝毒性試験 BALB/cマウスに以下のいずれかのものを腹腔内投
与した: i) HFE7A 0.2mg(500μlのPBSに溶
解); ii) HFE7A 0.5mg(500μlのPBSに溶
解); iii) Jo2(ファーミンジェン社製)0.1mg(5
00μlのPBSに溶解); iv) 500μlのPBSのみ。
【0213】上記のうち、Jo2はアポトーシス誘導活
性を有する公知の抗マウスFas抗体である。投与8時
間後、24時間後および72時間後のマウス(Jo2投
与マウスのみ投与3時間後のマウス)から軽エーテル麻
酔下で後大静脈より全採血し、各試料血液中のグルタミ
ン酸−オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(以下「GO
T」という)値およびグルタミン酸−ピルビン酸トラン
スアミナーゼ(以下「GPT」という)値を、自動分析
装置(7250型;日立製作所(株)社製)および同装
置用試薬(トランスアミナーゼ−HRII;和光純薬
(株)社製)を用いて測定した。その結果、Jo2投与
群では3時間後にGOT値およびGPT値が急上昇した
のに対し、HFE7Aを投与した群のGOT値およびG
PT値は、PBSのみ投与した群同様ほとんど変化しな
かった(図5)。以上の結果より、HFE7Aは肝臓障
害を誘発しないことが示された。
【0214】実施例11 劇症肝炎モデルに対する効果 抗マウスFas抗体Jo2をマウス腹腔内に投与する
と、マウスは数時間の内に劇症肝炎を発症して死亡する
ことが知られている[Ogasawara, J., et al. (1993) N
ature 364, 806参照]。そこで、このJo2による肝障
害に対するHFE7A効果を検討するため、Jo2と同
時もしくは後からHFE7Aを投与した場合のマウスの
生存率を調べた。6週齢のBALB/cマウス雌(一群
3匹:日本エスエルシー(株)より購入)の腹腔内に、
下記の条件で抗体を投与し、経時観察を行なった: (A) Jo2 0.1mg/0.5ml; (B) Jo2 0.01mg/0.5ml; (C) Jo2 0.1mgとHFE7A 0.5mg
/0.5ml(同時投与); (D) Jo2 0.1mgとHFE7A 0.05m
g/0.5ml(同時投与); (E) Jo2 0.01mg/0.2ml投与後、2
0分後にHFE7A 0.1mg/0.2mlを投与。
【0215】その結果を図6に示した。Jo2の単独投
与では、0.1mg/個体および0.01mg/個体い
ずれの場合((A)および(B))も9時間以内にすべ
てのマウスが死亡した。しかしながら、Jo2投与時に
HFE7Aを同時投与(0.5mg/個体、0.05m
g/個体)した場合((C)および(D))、マウスは
投与数週間経過後も異常を示さなかったことから、HF
E7A投与により劇症肝炎の発症を阻止できることが判
明した。さらに、Jo2投与20分後にHFE7Aを投
与した場合でも、マウスは正常であり外的症状も何ら認
められなかったことから、肝臓等でのFas/Fasリ
ガンド系を介した正常組織の障害に由来する種々の疾病
に対して、HFE7Aが予防および治療効果を有するこ
とが示された。
【0216】実施例12 慢性関節リウマチに対する効
1) コラーゲン誘導関節炎に対する発症予防効果 BALB/cマウスの雌とDBA/1Jマウスの雄との
交配で得られたF1マウスであるCD1F1マウス(6
週齢の雌、日本チャールスリバー(株)より購入)を1
週間馴化させた。文献に記載の方法[Phadke, K. (198
5) Immunopharmacol. 10, 51-60参照]に準じて、ウシ
II型コラーゲン 0.3%溶液(50mM 酢酸溶
液、コラーゲン技術研修会製)を50mM 酢酸により
0.2%(2mg/ml)に希釈し、等用量の完全フロ
イントアジュバント(ディフコ社製)を加えて乳化後、
ツベルクリン針を装着したプラスチック製1ml注射筒
を用い、静注用保定器に保定したマウスの尾根部皮内に
100μl(ウシII型コラーゲンとして100μg相
当)投与した。初回感作の1週間後に上記と同じ条件で
追加免疫した。追加免疫時に100μgのHFE7Aま
たは対照用のマウスIgGを腹腔内投与した(各群6
匹)。初回感作後5週目から四肢の腫れが認められるよ
うになった。肉眼的に四肢の関節を観察し、文献記載の
方法[Wood, F. D.,et al. (1969) Int. Arch. Allergy
Appl. Immunol. 35, 456-467参照]に準じてその腫れ
の程度をスコア化した。スコアは、各四肢について以下
の基準で判定した: 0:症状なし; 1:四肢の指などの小関節が一本のみ腫脹発赤; 2:小関節二本以上あるいは手首や足首などの比較的大
きな関節が腫脹発赤; 3:一本の手や足全体が腫脹発赤。
【0217】すなわち、四肢とも最大に腫れた場合の1
個体のスコアは12となる。また、四肢の合計スコアが
1以上の個体を「発症マウス」とした。
【0218】結果を図7に示した。非特異的なマウスI
gGを投与した対照群では初回感作後7週目までに全て
のマウスが発症したのに対し、HFE7A投与群のうち
半数のマウスは8週目までに全く発症しなかった(図7
A)。また、HFE7A投与群では対照群と比較して平
均スコアが低かった(図7B)。
【0219】2) リウマチ患者由来滑膜細胞に対する
アポトーシス誘導能 慢性関節リウマチ患者由来の滑膜細胞の生存率に与える
HFE7Aの影響を、ミトコンドリアの還元能を指標と
する以下に記載の方法により検討した。まずヒト慢性関
節リウマチ患者患部より採取した滑膜組織を10% ウ
シ胎児血清(サミット社製)を含むダルベッコ改変イー
グル培地(ギブコ社製)中でハサミで細切し、脂肪を除
去後、終濃度5μg/mlとなるようにコラゲナーゼ
(シグマ社製)を添加し、90分間37℃でインキュベ
ートした。10%ウシ胎児血清を含むダルベッコ改変イ
ーグル培地で37℃、5% 炭酸ガスの条件下培養した
ものを、リウマチ患者由来滑膜細胞とした。
【0220】かくして得られたリウマチ患者由来滑膜細
胞をトリプシン処理により単細胞化した後10% ウシ
胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地で1×10
5細胞/mlとなるように懸濁してから、96穴プレー
トに2×104細胞/200μl/ウェルとなるように
播種し、37℃、5% 炭酸ガス条件で6日間培養し
た。培養上清を除去後、ハンクス緩衝液(ギブコ社製)
で3回洗浄し、HFE7Aを10ng/ml乃至100
0ng/ml(10倍希釈系列)および10%ウシ胎児
血清を含むダルベッコ改変イーグル培地 200μlを
添加した。37℃、5%炭酸ガス条件で20時間培養
後、1mg/ml XTT(2,3−ビス[2−メトキ
シ−4−ニトロ−5−スルホフェニル]−2H−テトラ
ゾリウム−5−カルボキサニリド イナーソルト:シグ
マ社製)、25μM PMS(フェナジンメトサルフェ
ート:シグマ社製)を50μl(終濃度:250μg/
mlXTT;5μM PMS)を添加してさらに4時間
培養後、各ウェルの450nmの吸光度を測定した。
【0221】各ウェルの細胞の生存率を、下記式により
算出した: 生存率(%)=100×(a−b)/(c−b) (式中、aは被検ウェルの測定値、bは無細胞ウェルの
測定値、cは抗体無添加のウェルの測定値をそれぞれ表
す。) その結果を表2に示した。HFE7Aは濃度依存的にリ
ウマチ患者由来滑膜細胞の生存を阻害した。
【0222】
【表2】
【0223】実施例13 HFE7Aヒト化抗体の設計 (1)HFE7Aの可変領域の分子モデリング HFE7Aの可変領域の分子モデリングは、一般にホモ
ロジーモデリングとして知られる手法[Methods in Enz
ymology 203, 121-153 (1991) 参照]を用いて行なっ
た。すなわち、プロテイン・データ・バンク(Protein
Data Bank :Chemistry Department, Building 555, Br
rokheaven National Laboratory, P.O. Box 5000, Upto
n, NY 11973-5000, U.S.A.参照:以下「PDB」とい
う)に登録されている、X線結晶構造解析が行なわれた
ヒト免疫グロブリンの可変領域の一次配列を、HFE7
Aのフレームワーク部分と比較し、相同性の最も高いフ
レームワークの三次元構造として、軽鎖については1G
GI、重鎖として2HFLを選択した。両者を組合せ
て、フレームワーク部分の三次元構造(以下「フレーム
ワークモデル」という)を構築した。
【0224】チョッチアらの分類に従うと、HFE7A
のCDRのうち、CDRL2はカノニカルクラス1、C
DRL3はカノニカルクラス1、CDRH1はカノニカル
クラス1に分類された。CDRL1、CDRH2、CDR
3は、特定のカノニカルクラスに対応しなかった。C
DRL2、CDRL3およびCDRH1のCDRループ
は、各カノニカルクラス固有のコンホメーションに固定
し、フレームワークモデルに組み込んだ。CDRL1
ソロントンらの分類[J. Mol. Biol. 263, 800-815 (19
96) 参照]に従いクラスター15Bのコンホメーション
を用いた。CDRH2およびCDRH3については、相同
性の高い配列のコンホメーションをPDBより検索し、
エネルギー計算を併用することによって、最も確からし
いCDRループのコンホメーションを構築し、フレーム
ワークモデルに組み込んだ。最終的には、エネルギー的
に不利な原子間の接触をなくすようにエネルギー計算を
行ない、HFE7Aの分子モデルを得た。上述の操作は
市販の一般的な分子モデリングシステムを用いて行い得
るが、本発明では、AbM(オックスフォード・モレキ
ュラー・リミテッド社製)を用いた。
【0225】得られた分子モデルについては、ソフトウ
エアのプロチェック(PROCHECK:J.Appl. Cryst. (199
3) 26, 283-291参照)を用いて、構造の精度を評価した
後、各残基の表面露出度を計算し、原子間接触の有無を
検索した。
【0226】(2)アクセプターの選択 HFE7Aの軽鎖、重鎖のサブグループは、ヒト抗体の
各サブグループのコンセンサス配列との比較において、
軽鎖ではサブグループκIVと79%、重鎖ではサブグ
ループIと79%の同一性を示した。しかし、この組合
せを持つヒト抗体は存在しなかった。軽鎖、重鎖が同一
の抗体に由来し、かつ、いずれも70%以上の同一性を
示すヒト抗体として、軽鎖がサブグループκIII、重
鎖がサブグループIである8E10’CLを選択した。
【0227】(3)アクセプターに移植するドナー残基
の選択 ソフトウエアのカメレオン(オックスフォード・モレキ
ュラー・リミテッド社製)を用いて、HFE7Aの軽
鎖、重鎖それぞれとアクセプターのアミノ酸配列を整列
し、先に述べたa)からd)の要件に従い、以下の実施
例に示すヒト化可変領域配列をデザインし、抗ヒトFa
sヒト化抗体をコードするDNAのヌクレオチド配列を
含む組換えベクターとして、以下のプラスミドを構築し
た。
【0228】実施例14 ヒト化軽鎖をコードするDN
Aの調製 (1)ヒト軽鎖(κ鎖)の全長をコードするcDNAの
クローニング マウス抗ヒトFas抗体HFE7Aの軽鎖アミノ酸配列
をヒト化するに先立ち、定常領域を含むヒトイムノグロ
ブリン(以下「Ig」という)軽鎖cDNAのクローニ
ングを行なった。
【0229】1)プライマーの合成 ヒト軽鎖をコードするcDNAの分離は、PCRにより
行なった。PCRを行なうにあたり、以下に記載する2
種のプライマーを合成した: 5'- GCGAATTCTG CCTTGACTGA TCAGAGTTTC CTCA -3' (HVKII5−4:配列表の配列番号47); 5'- GCTCTAGATG AGGTGAAAGA TGAGCTGGAG GA -3' (HKCL3−3:配列表の配列番号48)。
【0230】2)ヒトIg軽鎖cDNAを含むプラスミ
ドの構築 ヒトIg軽鎖の全長を含むcDNAは、PCR法により
作製され、プラスミド中に挿入された後、大腸菌でクロ
ーニングされた。
【0231】ヒトIg軽鎖の全長をコードするHL−D
NA断片は、以下の条件で作製された。
【0232】 反応液組成: ヒトリンパ球cDNAライブラリー(ライフテクノロジー社製) 25ng オリゴヌクレオチドプライマーHVKII5−4 50pmol オリゴヌクレオチドプライマーHKCL3−3 50pmol 25mM dNTP混合液 10μl 100mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.5) 10μl 1M 塩化カリウム 5μl 25mM 塩化マグネシウム 10μl Taq DNAポリメラーゼ(パーキンエルマー社製) 1単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量100μl
とし、PCRに供試した。
【0233】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0234】このようにして作製されたHL−DNA断
片は、真核生物用TAクローニングキット(インビトロ
ジェン社製)を用い、メーカー指定のプロトコールに従
って、プラスミドpCR3DNAに挿入し、同キットに
予め添付されているコンピテント大腸菌TOP10F’
株に導入した。これにより、ヒトIg軽鎖のcDNAで
あるHL−DNA断片を保持するプラスミドpHL15
−27を得た。
【0235】(2) HFE7Aのヒト化抗体軽鎖発現
ベクターの構築 1)ヒト化HFE7A−軽鎖発現ベクタープラスミドの
構築 マウス抗ヒトFas抗体HFE7Aの軽鎖アミノ酸配列
をヒト化するにあたり、HFE7A軽鎖アミノ酸配列の
N末端側から47番目のアミノ酸(プロリン)と49番
目のアミノ酸(リジン)(以下「領域I」という)をそ
れぞれヒト軽鎖(κ鎖)で保存されているアラニンおよ
びアルギニンに置き換えるとともに、80番目のアミノ
酸(ヒスチジン)、81番目のアミノ酸(プロリン)、
82番目のアミノ酸(バリン)、84番目のアミノ酸
(グルタミン酸)、85番目のアミノ酸(グルタミン
酸)、87番目のアミノ酸(アラニン)および89番目
のアミノ酸(スレオニン)(以下「領域II」という)
をそれぞれヒト軽鎖(κ鎖)で保存されているセリン、
アルギニン、ロイシン、プロリン、アラニン、フェニル
アラニン、バリンに置き換えたものを「HHタイプ」と
した。
【0236】また、領域Iをヒトのアミノ酸残基に置き
換え、領域IIをマウスのアミノ酸残基のままとしたも
のを「HMタイプ」とした。
【0237】さらに、領域I、領域IIともマウスのア
ミノ酸残基のままとしたものを「MMタイプ」とした。
【0238】以下、この3種類のヒト化抗ヒトFas抗
体HFE7A−軽鎖アミノ酸配列を有する発現プラスミ
ドをそれぞれ構築した。
【0239】2)ヒト化HFE7Aの軽鎖可変および定
常領域作製用プライマーの合成 各ヒト化抗Fas抗体HFE7A−軽鎖の可変領域とヒ
トIg軽鎖(κ鎖)の定常領域を融合した、HHタイプ
ポリペプチド鎖(配列表の配列番号50)をコードする
DNA(配列表の配列番号49)、HMタイプポリペプ
チド鎖(配列表の配列番号52)をコードするDNA
(配列表の配列番号51)およびMMタイプポリペプチ
ド鎖(配列表の配列番号54)をコードするDNA(配
列表の配列番号53)の合成は、それぞれPCR法を組
み合わせて行なった。
【0240】PCRを行うにあたり、以下に記載する1
3種のオリゴヌクレオチドプライマーを合成した: 5'- CCCAAGCTTA AGAAGCATCC TCTCATCTAG TTCT -3' (7AL1P:配列表の配列番号55); 5'- GAGAGGGTGG CCCTCTCCCC TGGAGACAGA GACAAAGTAC CTGG -3' (7AL1N:配列表の配列番号56); 5'- CCAGGTACTT TGTCTCTGTC TCCAGGGGAG AGGGCCACCC TCTC -3' (7AL2P:配列表の配列番号57); 5'- GATTCGAGAT TGGATGCAGC ATAGATGAGG AGTCTGGGTG CCTG -3' (7AL2N:配列表の配列番号58); 5’− GCTGCATCCA ATCTCGAATC TGGGATCCCA
GACAGGTTTA GTGGC −3’ (7AL3PA:配列表の配列番号59); 5’− AAAATCCGCC GGCTCCAGAC GAGAGATGGT
GAGGGTGAAG TCTGTCCCAG AC −3’ (7AL3N:配列表の配列番号60); 5'- CTCGTCTGGA GCCGGCGGAT TTTGCAGTCT ATTACTGTCA GCAAAGTAAT GAGGATCC -3' (7AL4P:配列表の配列番号61); 5'- TGAAGACAGA TGGTGCAGCC ACAGTCCGTT TGATTTCCAG CCTGGTGCCT TGACC -3' (7AL4N:配列表の配列番号62); 5'- GGTCAAGGCA CCAGGCTGGA AATCAAACGG ACTGTGGCTG CACCATCTGT CTTCA -3' (7ALCP:配列表の配列番号63); 5'- CCCGAATTCT TACTAACACT CTCCCCTGTT GAAGCTCTTT GTGAC -3' (7ALCN:配列表の配列番号64); 5'- TCTGTCCCAG ACCCACTGCC ACTAAACCTG TCTGGGATCC CAGATTCGAG ATTGG -3' (M7AL2N:配列表の配列番号65); 5'- GTTTAGTGGC AGTGGGTCTG GGACAGACTT CACCTCTACC ATCCATCCTG TGGAG -3' (M7AL3PA:配列表の配列番号66); 5'- ATGGTGCAGC CACAGTCCGT TTGATTTCCA GCCTGGTGCC TTGACCGAAC GTCCG -3' (7AL4NA:配列表の配列番号67)。
【0241】3)プラスミドp7AL−HHの構築(ヒ
ト化HHタイプHFE7A−軽鎖発現プラスミド) 配列表の配列番号50に示すアミノ酸をコードする配列
表の配列番号49に示すVHH−DNA断片は、三段階
のPCRを実施することにより作製され、プラスミドベ
クター中に挿入された後、大腸菌でクローニングされ
た。
【0242】a)第一段階PCR VHH−DNA作製のための第一段階PCRの概要を図
8に示した。
【0243】5’末端にHindIII制限酵素切断部
位を付加した、分泌シグナル配列およびFRL1領域の
一部をコードするL7A1−DNA断片は、以下の条件
で作製された。
【0244】 反応液組成: プラスミドpME−L DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7AL1N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ(ストラタジーン社製) 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0245】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0246】FRL1の一部、CDRL1、FRL2およ
びCDRL2領域の一部をコードするL7A2−DNA
断片は、以下の条件で作製された。
【0247】 反応液組成: プラスミドpME−L DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー7AL2P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7AL2N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0248】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0249】CDRL2およびFRL3の一部をコードす
るL7A3−DNA断片は、以下の条件で作製された。
【0250】 反応液組成: プラスミドpME−L DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー7AL3PA 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7AL3N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0251】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0252】FRL3の一部、CDRL3、FRL4およ
び定常領域の一部をコードするL7A4−DNA断片
は、以下の条件で作製された。
【0253】 反応液組成: プラスミドpME−L DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー7AL4P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7AL4N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0254】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0255】FRL4の一部および定常領域をコード
し、3’末端にEcoRI制限酵素切断部位を付加した
L7A5−DNA断片は、以下の条件で作製された。
【0256】 反応液組成: プラスミドpHL15−27 200ng オリゴヌクレオチドプライマー7ALCP 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7ALCN 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0257】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0258】PCR後の各生成物200μlに、等量の
フェノール・クロロホルム(50%水飽和フェノール、
48% クロロホルム、2% イソアミルアルコール)
を加え、1分間、激しく攪拌した。その後、10000
×gの遠心分離を行い、水層を回収した。得られた水層
に、等量のクロロホルム・イソアミルアルコール(96
% クロロホルム、4% イソアミルアルコール)を加
え、再び1分間激しく攪拌し、10000×gの遠心分
離により、水層を回収した(以後、この一連の操作を
「フェノール抽出」という)。
【0259】回収された上清に、1/10倍量の3M
酢酸ナトリウム(pH5.2)と、2.5倍量のエタノ
ールを加え、ドライアイスにより凍結後、10000×
gの遠心分離を行ない、DNAを沈澱として回収した
(以後、この一連の操作を「エタノール沈澱」とい
う)。
【0260】得られたDNA沈澱物は、真空乾燥後、再
蒸留水に溶解し、5% ポリアクリルアミドゲル電気泳
動により分離された。電気泳動後のゲルを、1μg/m
lの濃度のエチジウムブロミドにより染色し、生成物D
NAを紫外線照射下で検出した。検出したL7A1−D
NA、L7A2−DNA、L7A3−DNA、L7A4
−DNAおよびL7A5−DNAに相当するDNAバン
ドを、剃刀で切り出し、セントリコン−10およびセン
トリリューターを用いてゲルより溶出した。溶出したD
NAを7500×gの遠心分離により濃縮し、エタノー
ル沈澱の後、50μlの蒸留水に溶解した。
【0261】b)第二段階PCR VHH−DNA作製のための第二段階PCRの概要を図
9に示した。
【0262】前出L7A1−DNA断片とL7A2−D
NA断片を融合したL7A1.2−DNA断片は、以下
の条件で作製された。
【0263】 反応液組成: 第一段階PCRで作製したL7A1−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したL7A2−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7AL2N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0264】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0265】前出L7A4−DNA断片とL7A5−D
NA断片を融合したL7A4.5−DNA断片は、以下
の条件で作製された。
【0266】 反応液組成: 第一段階PCRで作製したL7A4−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したL7A5−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー7AL4P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7ALCN 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0267】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0268】PCR後の増幅されたL7A1.2−DN
AおよびL7A4.5−DNA断片は、フェノール抽出
とエタノール沈澱の後、5% ポリアクリルアミドゲル
電気泳動により分離された。電気泳動後のゲルを、1μ
g/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染色し、生
成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出した各融合
DNAバンドを、剃刀で切り出し、セントリコン−10
およびセントリリューターを用いてゲルより溶出した。
溶出したDNAを7500×gの遠心分離により濃縮
し、エタノール沈澱の後、50μlの蒸留水に溶解し
た。
【0269】c)第三段階PCR VHH−DNA作製のための第三段階PCRの概要を図
10に示した。
【0270】前出L7A1.2−DNA断片とL7A
4.5−DNA断片およびL7A3−DNAを融合した
VHH−DNA断片は、以下の条件で作製された。
【0271】 反応液組成: 第二段階PCRで作製したL7A1.2−DNA溶液 10μl 第二段階PCRで作製したL7A4.5−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したL7A3−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7ALCN 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0272】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0273】PCR後の増幅されたVHH−DNA断片
は、フェノール抽出とエタノール沈澱の後、5%ポリア
クリルアミドゲル電気泳動により分離された。電気泳動
後のゲルを、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミド
により染色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出し
た。検出したVHH−DNAバンドを、剃刀で切り出
し、セントリコン−10およびセントリリューターを用
いてゲルより溶出した。溶出したDNAを7500xg
の遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の後、50μ
lの蒸留水に溶解した。
【0274】VHH−DNA断片を保持する発現プラス
ミド作製方法の概要は図11に示した。
【0275】得られたVHH−DNA断片は、フェノー
ル抽出とエタノール沈澱によりさらに精製した後、制限
酵素HindIIIと制限酵素EcoRIにより消化し
た。クローニング用プラスミドpHSG399 DNA
(宝酒造(株)社製)1μgを、予め制限酵素Hind
IIIとEcoRIで消化し、アルカリフォスファター
ゼ(ウシ腸由来:以下「CIP」という)で脱リン酸化
した。このようにして得られた脱リン酸化プラスミドp
HSG399 DNAと、予め制限酵素で消化したVH
H−DNA断片をDNAライゲーションキット バージ
ョン2.0(宝酒造(株)社製)を用い、メーカー指定
のプロトコールに従って連結した。
【0276】連結したDNAは、エタノール沈澱で回収
し、5μlの再蒸留水に溶解し、E.coli JM1
09エレクトロ−セル(宝酒造(株)社製)と混合し
た。混合物を、ジーンパルサー/E.coliパルサー
キュベット 0.1cm(バイオラッド社製)に移し、
メーカー指定のプロトコールに従い、ジーンパルサーI
I(バイオラッド社製)にて大腸菌JM109株に導入
した(以下、この一連の操作を「形質転換」という)。
形質転換操作を終えた菌体は、最終濃度1mMのIPT
G(イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシド、宝酒造
(株)社製)、0.1%のX−Gal(5−ブロモ−4
−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトシド、宝
酒造(株)社製)および50μg/mlのクロラムフェ
ニコールを含むLB寒天培地[バクトトリプトン(ディ
フコ社製) 10g、バクトイーストエキストラクト
(ディフコ社製) 5g、塩化ナトリウム 10g、バ
クトアガー(ディフコ社製) 15g。蒸留水に溶解
し、1リットルとする]上に塗布し、37℃で一晩培養
し、大腸菌形質転換体を得た。
【0277】得られた白色を呈する形質転換体は、50
μg/mlのクロラムフェニコールを含むLB液体培地
[バクトトリプトン(ディフコ社製) 10g、バクト
イーストエキストラクト(ディフコ社製) 5g、塩化
ナトリウム 10g。蒸留水に溶解し、1リットルとす
る]2ml中で、37℃にて一晩培養し、得られた培養
物からアルカリ・SDS法[Sambrook,J. et al., (19
89) in "Molecular Cloning A Laboratory Manual Sec
ond edition." Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s.]に従ってプラスミドDNAを抽出した。
【0278】抽出したプラスミドDNAを制限酵素Hi
ndIIIとEcoRIで消化した後、1% アガロー
スゲル電気泳動解析により、VHH−DNA断片を保持
するクローンを選択した。
【0279】以上の操作により、ヒト化HHタイプHF
E7A−軽鎖の可変領域と、ヒトIgκ鎖定常領域をコ
ードするDNAとの融合断片を保持するプラスミドpH
SGHH7を得た。なお、プラスミドpHSGHH7を
保持する形質転換大腸菌 E.coli pHSGHH
7 SANK 73497は、平成9年8月22日付で
工業技術院生命工学工業技術研究所に国際寄託され、受
託番号FERM BP−6073が付された。
【0280】ヒト化HHタイプHFE7A−軽鎖ポリペ
プチド(配列表の配列番号50)をコードするDNA
(配列表の配列番号49)を保持する発現ベクタープラ
スミドp7AL−HHは、前出プラスミドpHSGHH
7を用いて作製した。
【0281】哺乳動物細胞用発現プラスミドベクターp
EE.12.1(ロンザ社製)DNA 1μgを制限酵
素HindIIIとEcoRIで消化し、CIPで脱リ
ン酸化した。この脱リン酸化pEE.12.1 DNA
100ngと、HindIIIおよびEcoRIで消
化したpHSGHH7 DNA断片10μgとをDNA
ライゲーションキットバージョン2.0(宝酒造(株)
社製)を用いて連結した後、大腸菌JM109株を形質
転換し、50μg/mlのアンピシリンを含むLB寒天
培地上に塗布した。
【0282】得られた形質転換体を、50μg/mlの
アンピシリンを含むLB液体培地で培養し、アルカリ・
SDS法に従ってプラスミドDNAを抽出した。抽出し
たプラスミドDNAをHindIIIとEcoRIで消
化し、1% アガロースゲル電気泳動を行って目的の挿
入断片の有無を確認した。このようにして、ヒト化HH
タイプHFE7A−軽鎖の可変領域と、ヒトIgκ鎖定
常領域をコードするDNAとの融合断片が、サイトメガ
ロウイルス(以下CMVという)プロモーター下流に正
方向で挿入されたプラスミドp7AL−HHを得た。
【0283】4)プラスミドp7AL−HMの構築(ヒ
ト化HMタイプHFE7A−軽鎖発現プラスミド) 配列表の配列番号52に示すアミノ酸をコードする配列
表の配列番号51に示すVHM−DNA断片は、二段階
のPCRを実施することにより作製され、プラスミドベ
クター中に挿入された後、大腸菌でクローニングされ
た。
【0284】a)第一段階PCR VHM−DNA作製のための第一段階PCRの概要を図
12に示した。
【0285】5’末端にHindIII制限酵素切断部
位を付加した、分泌シグナル配列およびFRL1の一部
をコードするL7A1−DNA断片、FRL1の一部、
CDRL1、FRL2およびCDRL2の一部をコードす
るL7A2−DNA断片、およびFRL4の一部および
定常領域をコードし、3’末端にEcoRI制限酵素切
断部位を付加したL7A5−DNA断片は、VHH−D
NA断片作製で得られたものを用いた[“(2)プラス
ミドp7AL−HHの構築(ヒト化HHタイプHFE7
A−軽鎖発現プラスミド)”および“a)第一段階PC
R”参照]。
【0286】CDRL2、FRL3、CDRL3、FRL4
および定常領域の一部をコードするML7A3−DNA
断片は、以下の条件で作製された。
【0287】 反応液組成: プラスミドpME−L DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー7AL3PA 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7AL4NA 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0288】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0289】PCR後の各生成物は、フェノール抽出と
エタノール沈澱の後、5% ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により分離された。電気泳動後のゲルを、1μg
/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染色し、生成
物DNAを紫外線照射下で検出した。検出したML7A
3−DNAに相当するDNAバンドを、剃刀で切り出
し、セントリコン−10およびセントリリューターを用
いてゲルより溶出した。溶出したDNAを7500xg
の遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の後、50μ
lの蒸留水に溶解した。
【0290】b)第二段階PCR VHM−DNA作製のための第二段階PCRの概要を図
13に示した。
【0291】前出L7A1.2−DNA断片とML7A
3−DNA断片および前出L7A5−DNA断片を融合
したVHM−DNA断片は、以下の条件で作製された。
【0292】 反応液組成: 第二段階PCRで作製したL7A1.2−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したML7A3−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したL7A5−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー7ALCN 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0293】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0294】PCR後の増幅されたVHM−DNA断片
は、フェノール抽出とエタノール沈澱の後、5% ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動により分離された。電気泳
動後のゲルを、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミ
ドにより染色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出し
た。検出したVHM−DNAバンドを、剃刀で切り出
し、セントリコン−10およびセントリリューターを用
いてゲルより溶出した。溶出したDNAを7500×g
の遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の後、50μ
lの蒸留水に溶解した。
【0295】VHM−DNA断片を保持する発現プラス
ミド作製方法の概要は図14に示した。
【0296】得られたVHM−DNA断片は、フェノー
ル抽出とエタノール沈澱によりさらに精製した後、制限
酵素HindIIIとEcoRIで消化した。
【0297】クローニング用プラスミドpHSG399
DNA(宝酒造(株)社製)1μgを制限酵素Hin
dIIIとEcoRIで消化し、CIPで脱リン酸化し
た。この脱リン酸化pHSG399 DNAと、Hin
dIIIおよびEcoRIで消化したVHM−DNA断
片とをDNAライゲーションキットバージョン2.0
(宝酒造(株)社製)を用いて連結した後、大腸菌JM
109株を形質転換し、最終濃度1mMのIPTG、
0.1%のX−Galおよび50μg/mlのクロラム
フェニコールを含むLB寒天培地上に塗布した。得られ
た白色を呈する形質転換体は、50μg/mlのクロラ
ムフェニコールを含むLB液体培地で培養し、アルカリ
・SDS法によりプラスミドDNAを抽出した。抽出し
たプラスミドDNAをHindIIIとEcoRIで消
化した後、1% アガロースゲル電気泳動解析を行っ
て、VHM−DNA断片を保持するクローンを選択し
た。
【0298】以上の操作により、ヒト化HMタイプHF
E7A−軽鎖の可変領域と、ヒトIgκ鎖定常領域をコ
ードするDNAとの融合断片を保持するプラスミドpH
SGHM17を得た。なお、プラスミドpHSGHM1
7を保持する形質転換大腸菌E.coli pHSGH
M17 SANK 73597は、平成9年8月22日
付で工業技術院生命工学工業技術研究所に国際寄託さ
れ、受託番号FERMBP−6072が付された。
【0299】配列表の配列番号52に例示したヒト化H
MタイプHFE7A−軽鎖ポリペプチドをコードする配
列表の配列番号51に例示したDNAを保持する発現ベ
クタープラスミドp7AL−HMは、前出プラスミドp
HSGHM17を用いて作製した。
【0300】哺乳動物細胞用発現プラスミドベクターp
EE.12.1 DNA 1μgを制限酵素HindI
IIとEcoRIで消化し、CIPで脱リン酸化した。
この脱リン酸化pEE.12.1 DNA 100ng
と、HindIIIとEcoRIで消化したpHSGH
M17−DNA断片10μgとをDNAライゲーション
キットバージョン2.0(宝酒造(株)社製)を用いて
連結した後、大腸菌JM109株を形質転換し、50μ
g/mlのアンピシリンを含むLB寒天培地上に塗布し
た。得られた形質転換体を、50μg/mlのアンピシ
リンを含むLB液体培地で培養し、アルカリ・SDS法
によりプラスミドDNAを抽出した。このプラスミドを
EcoRIとHindIIIで消化し、アガロースゲル
電気泳動を行って目的の挿入断片の有無を確認した。こ
のようにして、ヒト化HMタイプHFE7A−軽鎖の可
変領域と、ヒトIgκ鎖定常領域をコードするDNAと
の融合断片が、CMVプロモーター下流に正方向で挿入
されたプラスミドp7AL−HMを得た。
【0301】5)プラスミドp7AL−MMの構築(ヒ
ト化MMタイプHFE7A−軽鎖発現プラスミド) 配列表の配列番号54に示すアミノ酸をコードする、配
列表の配列番号53に示すVMM−DNA断片は、三段
階のPCRを実施することにより作製され、プラスミド
ベクター中に挿入された後、大腸菌でクローニングされ
た。
【0302】a)第一段階PCR VMM−DNA作製のための第一段階PCRの概要を図
15に示した。
【0303】5’末端にHindIII切断部位を付加
した、分泌シグナル配列およびFRL1の一部をコード
するL7A1−DNA断片、ならびに、FRL4の一部
および定常領域をコードし、3’末端にEcoRI切断
部位を付加したL7A5−DNA断片は、VHH−DN
A断片作製で得られたものを用いた[“(2)プラスミ
ドp7AL−HHの構築(ヒト化HHタイプHFE7A
−軽鎖発現プラスミド)”および“a)第一段階PC
R”参照]。
【0304】FRL1の一部、CDRL1、FRL2、C
DRL2およびFRL3の一部をコードするML7A2M
−DNA断片は、以下の条件で作製された。
【0305】 反応液組成: プラスミドpME−L DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー7AL2P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマーM7AL2N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0306】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0307】FRL3の一部、CDRL3、FRL4およ
び定常領域の一部をコードするML7A3M−DNA断
片は、以下の条件で作製された。
【0308】 反応液組成: プラスミドpME−L DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー M7AL3PA 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7AL4NA 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0309】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0310】PCR後の各生成物は、フェノール抽出と
エタノール沈澱の後、5% ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により分離された。電気泳動後のゲルを、1μg
/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染色し、生成
物DNAを紫外線照射下で検出した。検出したML7A
2M−DNAおよびML7A3M−DNAに相当するD
NAバンドを、剃刀で切り出し、セントリコン−10お
よびセントリリューターを用いてゲルより溶出した。溶
出したDNAを7500×gの遠心分離により濃縮し、
エタノール沈澱の後、50μlの蒸留水に溶解した。
【0311】b)第二段階PCR VMM−DNA作製のための第二段階PCRの概要を図
16に示した。
【0312】前出L7A1−DNA断片とML7A2M
−DNA断片を融合したML7A1.2−DNA断片
は、以下の条件で作製された。
【0313】 反応液組成: 第一段階PCRで作製したL7A1−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したML7A2M−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー M7AL2N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0314】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0315】PCR後の増幅されたML7A1.2−D
NA断片は、フェノール抽出とエタノール沈澱の後、5
% ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分離され
た。電気泳動後のゲルを、1μg/mlの濃度のエチジ
ウムブロミドにより染色し、生成物DNAを紫外線照射
下で検出した。検出した融合DNAバンドを、剃刀で切
り出し、セントリコン−10およびセントリリューター
を用いてゲルより溶出した。溶出したDNAを7500
×gの遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の後、5
0μlの蒸留水に溶解した。
【0316】c)第三段階PCR VMM−DNA作製のための第三段階PCRの概要を図
17に示した。
【0317】前出ML7A1.2−DNA断片とML7
A3M−DNA断片およびL7A5−DNA断片を融合
したVMM−DNA断片は、以下の条件で作製された。
【0318】 反応液組成: 第二段階PCRで作製したML7A1.2−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したML7A3M−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したL7A5−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7ALCN 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0319】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0320】PCR後の増幅されたVMM−DNA断片
は、フェノール抽出とエタノール沈澱の後、5% ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動により分離された。電気泳
動後のゲルを、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミ
ドにより染色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出し
た。検出したVMM−DNAバンドを、剃刀で切り出
し、セントリコン−10およびセントリリューターを用
いてゲルより溶出した。溶出したDNAを7500×g
の遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の後、50μ
lの蒸留水に溶解した。
【0321】VMM−DNA断片を保持するプラスミド
作製方法の概要は図18に示した。得られたVMM−D
NA断片は、フェノール抽出とエタノール沈澱によりさ
らに精製した後、制限酵素HindIIIとEcoRI
で消化した。
【0322】クローニング用プラスミドpHSG399
(宝酒造(株)社製)DNA 1μgをHindIII
とEcoRIで消化し、CIPで脱リン酸化した。この
脱リン酸化pHSG399 DNAと、EcoRIとH
indIIIで消化したVMM−DNA断片とをDNA
ライゲーションキットバージョン2.0(宝酒造(株)
社製)を用いて連結した後、大腸菌JM109株を形質
転換し、最終濃度1mMのIPTG、0.1%のX−G
alおよび50μg/mlのクロラムフェニコールを含
むLB寒天培地上に塗布した。得られた白色を呈する形
質転換体は、50μg/mlのクロラムフェニコールを
含むLB液体培地で培養し、アルカリ・SDS法により
プラスミドDNAを抽出した。抽出したプラスミドDN
AをHindIIIとEcoRIで消化した後、1%
アガロースゲル電気泳動解析により、VMM−DNA断
片を保持するクローンを選択した。
【0323】以上の操作により、ヒト化MMタイプHF
E7A−軽鎖の可変領域と、ヒトIgκ鎖定常領域をコ
ードするDNAとの融合断片を保持するプラスミドpH
SGMM6を得た。なお、プラスミドpHSGMM6を
保持する形質転換大腸菌 E.coli pHSGMM
6 SANK 73697は、平成9年8月22日付で
工業技術院生命工学工業技術研究所に国際寄託され、受
託番号FERM BP−6071が付された。
【0324】配列表の配列番号54に例示したヒト化M
MタイプHFE7A−軽鎖ポリペプチドをコードする配
列表の配列番号53に例示したDNAを保持する発現ベ
クタープラスミドp7AL−MMは、前出プラスミドp
HSGMM6を用いて作製した。
【0325】哺乳動物細胞用発現プラスミドベクターp
EE.12.1 DNA 1μgを制限酵素HindI
IIとEcoRIで消化し、CIPで脱リン酸化した。
この脱リン酸化pEE.12.1 DNA 100ng
と、HindIIIとEcoRIで消化したpHSGM
M6 DNA断片10μgとをDNAライゲーションキ
ットバージョン2.0(宝酒造(株)社製)を用いて連
結した後、大腸菌JM109株を形質転換し、50μg
/mlのアンピシリンを含むLB寒天培地上に塗布し
た。得られた形質転換体を、50μg/mlのアンピシ
リンを含むLB液体培地で培養し、アルカリ・SDS法
によりプラスミドDNAを抽出した。このプラスミドを
EcoRIとHindIIIで消化し、アガロースゲル
電気泳動を行って目的の挿入断片の有無を確認した。こ
のようにして、ヒト化HFE7A−軽鎖MMタイプの可
変領域と、ヒトIgκ鎖定常領域をコードするDNAと
の融合断片が、CMVプロモーター下流に正方向で挿入
されたプラスミドp7AL−MMを得た。
【0326】6)ヌクレオチド配列の確認 プラスミドp7AL−HH、p7AL−HMおよびp7
AL−MMの挿入DNAが、目的とするヌクレオチドの
配列を保持していることを確認するため、ヌクレオチド
配列の決定を行なった。ヌクレオチドの配列を決定する
にあたり作製したオリゴヌクレオチドプライマーは以下
に記載する通りであった: 5'- CCCAAGCTTA AGAAGCATCC -3' (SP1:配列表の配列番号68); 5'- ATCTATGCTG CATCCAATCT -3' (SP2:配列表の配列番号69); 5'- GTTGTGTGCC TGCTGAATAA -3' (SP3:配列表の配列番号70); 5'- CCCGAATTCT TACTAACACT -3' (SP4:配列表の配列番号71); 5'- TTATTCAGCA GGCACACAAC -3' (SP5:配列表の配列番号72); 5'- AGATTGGATG CAGCATAGAT -3' (SP6:配列表の配列番号73)。
【0327】各プライマーが結合する位置を、図19に
示した。ヌクレオチド配列の決定は、アルカリ・SDS
法と塩化セシウム法[いずれもSambrook, J. et al. (1
989) in "Molecular Cloning, A Laboratory Manual.
Second edition." Cold Spring Harbor Laboratory Pre
ss.参照]により精製した各プラスミドDNAを鋳型と
し、ジデオキシヌクレオチド鎖終結法[Sanger, F. S.
et al.(1977) Pro. Natl. Acad. Sci. USA. 74, 5463参
照]で行なった。すなわち、3μgの精製したプラスミ
ドDNAを13μlの再蒸留水に溶解し、2μlの2m
M EDTAと2μlの2N NaOHを加え、室温で
5分間静置した。その後、4μlの10M 酢酸アンモ
ニウム溶液と100μlのエタノールを加え、撹袢の後
ドライアイス上で10分間静置した。15000×gの
遠心分離の後、得られた沈澱を80% エタノールで洗
浄後、真空乾燥した。真空乾燥したDNAを7μlの再
蒸留水に溶解し、ヌクレオチド配列決定反応に用いた。
ヌクレオチド配列決定反応は7−デアザ−シークエナー
ゼ・バージョン2.0・キット(dCTP用:アマシャ
ム社製)を用いた。前出プラスミド溶液7μlに、予め
合成したプライマー1pmolと、1μlの反応緩衝液
(キットに予め添付されている緩衝液)を加え、65℃
で2分間保温した。その後、室温まで徐冷しプライマー
とアニーリングさせ、[α−32P]dCTP(アマシャ
ム社製)で標識した。反応産物は、1×TBE(100
mM トリス、100mM ホウ酸、1mM EDT
A、pH8.3)緩衝液中、8M尿素を含む5% ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動を行なった。ゲルを乾燥し
た後、オートラジオグラフィーを行いヌクレオチド配列
を解読した(以後、ヌクレオチド配列の決定は、上記方
法により行なった)。
【0328】その結果、p7AL−HHは、配列表の配
列番号50に示したポリペプチドをコードする配列表の
配列番号49に示すヌクレオチド配列を、p7AL−H
Mは、配列表の配列番号52に示したポリペプチドをコ
ードする配列表の配列番号51に示すヌクレオチド配列
を、p7AL−MMは、配列表の配列番号54に示した
ポリペプチドをコードする配列表の配列番号53に示す
ヌクレオチド配列をそれぞれ保持していることが確認さ
れた。
【0329】実施例15 HFE7Aのヒト化抗体重鎖
発現ベクターの構築 (1)ヒト化HFE7Aの重鎖可変領域DNAを保持す
るプラスミドの構築 1)ヒト化重鎖可変領域作製用プライマーの合成 ヒト化抗Fas抗体HFE7A−重鎖の可変領域と、I
gG−CH1領域のN末端側5残基のアミノ酸を含むポ
リペプチド鎖(配列表の配列番号75)をコードするD
NA(配列表の配列番号74)の合成は、PCR法を組
み合わせて行なった。
【0330】PCRを行なうにあたり、以下に記載する
8種のプライマーを作製した: 5'- GGGAAGCTTG GCTTGACCTC ACCATGGGAT GGAGCTGTAT -3' (7AH1P:配列表の配列番号76); 5'- TGAAGCCCCA GGCTTCTTGA CCTCAGCCCC AGACTGCACC AGTTGGAC -3' (7AH1NNEW:配列表の配列番号77); 5'- TCCACTCAAG CCTCTGTCCA GGGGCCTGTT TTACCC -3' (7AH2N:配列表の配列番号78); 5'- GTCTGGGGCT GAGGTCAAGA AGCCTGGGGC TTCAGTGAAG GTGTCCTGCA AG -3' (7AH2PNEW:配列表の配列番号79); 5'- CAGGCCCCTG GACAGAGGCT TGAGTGGATG GGAGAGATT -3' (7AH3P:配列表の配列番号80); 5'- TCAGATCTCA GGCTGCTGAG CTCCATGTAG GCTGTGCTAG CGGATGTGTC -3' (7AH3N:配列表の配列番号81); 5'- TGGAGCTCAG CAGCCTGAGA TCTGAGGACA CGGCGGTCTA TTAC -3' (7AH4P:配列表の配列番号82); 5'- GATGGGCCCT TGGTGGAGGC TGAGGAGACG GTGACCAGGG TCCCTTCGCC CCAGT -3' (7AH4N:配列表の配列番号83)。
【0331】2)プラスミドpBL7A27の構築 配列表の配列番号75に示すアミノ酸をコードする配列
表の配列番号74に示すVD−DNA断片は、三段階の
PCRを実施することにより作製され、プラスミドへ挿
入された後、大腸菌でクローニングされた。
【0332】a)第一段階PCR VD−DNA作製のための第一段階PCRの概要を図2
0に示した。
【0333】5’末端にHindIII制限酵素切断部
位を付加した、分泌シグナル配列およびFRH1のN末
端側をコードするH7A1−DNA断片は、以下の条件
で作製された。
【0334】 反応液組成: プラスミドpME−H DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー 7AH1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7AH1NNEW 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0335】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0336】FRH1の一部、CDRH2およびFRH2
の一部をコードするH7A2−DNA断片は、以下の条
件で作製された。
【0337】 反応液組成: プラスミドpME−H DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー 7AH2N 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7AH2PNEW 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0338】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0339】FRH2の一部、CDRH2およびFRH3
の一部をコードするH7A3−DNA断片は、以下の条
件で作製された。
【0340】 反応液組成: プラスミドpME−H DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー 7AH3P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7AH3N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0341】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0342】FRH3の一部、CDRH3、FRH4およ
びCH1領域のN末端側5アミノ酸残基をコードするH
7A4−DNA断片は、以下の条件で作製された。
【0343】 反応液組成: プラスミドpME−H DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー 7AH4P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7AH4N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0344】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0345】PCR後の各生成物は、フェノール抽出と
エタノール沈澱の後、5% ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により分離された。電気泳動後のゲルを、1 μg
/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染色し、生成
物DNAを紫外線照射下で検出した。検出したH7A1
−DNA、H7A2−DNA、H7A3−DNAおよび
H7A4−DNAに相当するDNAバンドを、剃刀で切
り出し、セントリコン−10およびセントリリューター
を用いてゲルより溶出した。溶出したDNAを7500
×gの遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の後、5
0μlの蒸留水に溶解した。
【0346】b)第二段階PCR VD−DNA作製のための第二段階PCRの概要を図2
1に示した。
【0347】前出H7A1−DNA断片とH7A2−D
NA断片を融合したH7A1.2−DNA断片は、以下
の条件で作製された。
【0348】 反応液組成: 第一段階PCRで作製したH7A1−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したH7A2−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AH1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7AH2N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0349】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0350】前出H7A3−DNA断片とH7A4−D
NA断片を融合したH7A3.4−DNA断片は、以下
の条件で作製された。
【0351】 反応液組成: 第一段階PCRで作製したH7A3−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したH7A4−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AH3P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7AH4N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0352】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0353】PCR後の増幅されたH7A1.2−DN
AおよびH7A3.4−DNA断片は、フェノール抽出
とエタノール沈澱の後、5% ポリアクリルアミドゲル
電気泳動により分離された。電気泳動後のゲルを、1μ
g/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染色し、生
成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出した各融合
DNAバンドを、剃刀で切り出し、セントリコン−10
およびセントリリューターを用いてゲルより溶出した。
溶出したDNAを7500×gの遠心分離により濃縮
し、エタノール沈澱の後、50μlの蒸留水に溶解し
た。
【0354】c)第三段階PCR VD−DNA作製のための第三段階PCRの概要を図2
2に示した。
【0355】前出H7A1.2−DNA断片とH7A
3.4−DNA断片を融合したVD−DNA断片は、以
下の条件で作製された。
【0356】 反応液組成: 第二段階PCRで作製したH7A1.2−DNA溶液 10μl 第二段階PCRで作製したH7A3.4−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AH1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7AH4N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0357】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0358】PCR後の増幅されたVD−DNA断片
は、フェノール抽出とエタノール沈澱の後、5% ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動により分離された。電気泳
動後のゲルを、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミ
ドにより染色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出し
た。検出したVD−DNAバンドを、剃刀で切り出し、
セントリコン−10およびセントリリューターを用いて
ゲルより溶出した。溶出したDNAを7500×gの遠
心分離により濃縮し、エタノール沈澱の後、50μlの
蒸留水に溶解した。
【0359】VD−DNA断片を保持するプラスミド作
製方法の概要は図23に示した。
【0360】得られたVD−DNA断片は、フェノール
抽出とエタノール沈澱によりさらに精製した後、制限酵
素HindIIIとApaIで消化した。
【0361】プラスミドベクター pBLUESCRI
PT−II SK+ DNA(ストラタジーン社製)1
μgをHindIIIとApaIで消化し、CIPで脱
リン酸化した。この脱リン酸化pBLUESCRIPT
−II SK+ DNAと、HindIIIとApaI
で消化したVD−DNA断片とをDNAライゲーション
キットバージョン2.0(宝酒造(株)社製)を用いて
連結した後、大腸菌JM109株を形質転換し、最終濃
度1mMのIPTG(イソプロピルチオ−β−D−ガラ
クトシド、宝酒造(株)社製)、0.1%のX−Gal
(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−
ガラクトシド、宝酒造(株)社製)および50μg/m
lのアンピシリンを含むLB寒天培地上に塗布した。得
られた白色を呈する形質転換体を、50μg/mlのア
ンピシリンを含むLB液体培地で培養し、アルカリ・S
DS法によりプラスミドDNAを抽出した。このプラス
ミドをApaIとHindIIIで消化し、アガロース
ゲル電気泳動を行って目的の挿入断片の有無を確認し
た。このようにして、VD−DNA断片が挿入されたプ
ラスミドpBL7A27を得た。
【0362】(2)ヒトIgG1定常領域ゲノムDNA
を保持するプラスミドの構築 1)ヒトIgG1 ゲノム5’側DNA断片作製用プラ
イマーの合成ヒトIgG1ゲノム5’側DNA断片の合
成は、PCR法を用いて作製した。PCRを行なうにあ
たり、以下に記載する2種類のオリゴヌクレオチドプラ
イマーを作製した: 5'- GGGAAGCTTC CGCGGTCACA TGGCACCACC TCTCTTGCA -3' (5’Hind:配列表の配列番号84); 5'- GCTCTGCAGA GAGAAGATTG GGAGTTACTG GAATC -3' (IGGCPSTN:配列表の配列番号85)。
【0363】2)プラスミドpIG5’03の構築 HindIII切断配列に続き、ヒトIgG1のCH1
領域とイントロンを含むゲノムDNAは、ヒトゲノムD
NAを鋳型とし、PCR法により目的DNA断片を分離
増幅した後に、プラスミドpHSG399(宝酒造
(株)社製)中に挿入され、大腸菌でクローン化され
た。目的とするヒトIgG1のCH1領域とイントロン
を含むDNA(以下「IG5’−DNA」という)断片
の作製法の概要を図24に示した。
【0364】IG5’−DNA断片は、以下の条件で作
製された。
【0365】 反応液組成: ヒトゲノミックDNA(クローンテック社製) 2μg オリゴヌクレオチドプライマー 5’Hind 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー IGGCPSTN 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0366】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0367】PCR後の増幅されたIG5’−DNA断
片は、フェノール抽出とエタノール沈澱の後、5%ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動により分離された。電気泳
動後のゲルを、1 μg/mlの濃度のエチジウムブロミ
ドにより染色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出し
た。検出したIG5’−DNAバンドを、剃刀で切り出
し、セントリコン−10およびセントリリューターを用
いてゲルより溶出した。溶出したDNAを7500×g
の遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の後、50μ
lの蒸留水に溶解した。
【0368】得られたIG5’−DNA断片は、フェノ
ール抽出とエタノール沈澱によりさらに精製した後、制
限酵素HindIIIとPstIで消化した。
【0369】プラスミドpHSG399 DNA(宝酒
造(株)社製)1μgを制限酵素HindIIIとPs
tIで消化し、CIPで脱リン酸化した。この脱リン酸
化プラスミドpHSG399 DNAと、HidIII
とPstIで消化したIG5’−DNA断片とをDNA
ライゲーションキットバージョン2.0(宝酒造(株)
社製)を用いて連結した後、大腸菌JM109株を形質
転換し、最終濃度1mMのIPTG、0.1%のX−G
alおよび50μg/mlのクロラムフェニコールを含
むLB寒天培地上に塗布した。得られた白色を呈する形
質転換体を、50μg/mlのクロラムフェニコールを
含むLB液体培地で培養し、アルカリ・SDS法により
プラスミドDNAを抽出した。このプラスミドをPst
IとHindIIIで消化し、アガロースゲル電気泳動
を行って目的の挿入断片の有無を確認した。このように
して、IG5’−DNA断片が挿入されたプラスミドp
IG5’03を得た。
【0370】(3)ヒトIgG1定常領域ゲノムDNA
を保持するプラスミドの構築 1)ヒトIgG1ゲノム3’側DNA断片作製用プライ
マーの合成ヒトIgG1ゲノム3’側DNA断片の合成
は、PCR法を用いて作製した。PCRを行なうにあた
り、以下に記載する2種類のプライマーを作製した: 5'- TCTCTGCAGA GCCCAAATCT TGTGACAAAA CTCAC -3' (IGGCPSTP:配列表の配列番号86); 5'- GGGGAATTCG GGAGCGGGGC TTGCCGGCCG TCGCACTCA -3' (Eco3’:配列表の配列番号87)。
【0371】2)プラスミドpIG3’08の構築 ヒトIgG1のイントロン、ヒンジ領域、イントロン、
CH2領域、イントロン、CH3領域およびEcoRI
切断配列を保持するDNAは、ヒトゲノムDNAを鋳型
とし、PCR法により目的DNA断片を分離増幅した後
に、プラスミドpHSG399(宝酒造(株)社製)中
に挿入され、大腸菌でクローン化された。目的とするヒ
トIgG1のヒンジ領域、CH2領域、CH3領域およ
び、イントロンを含むゲノムDNA(以下「IG3’−
DNA」という)断片の作製法の概要を図25に示し
た。
【0372】IG3’−DNA断片は、以下の条件で作
製された。
【0373】 反応液組成: ヒトゲノミックDNA(クローンテック社製) 2μg オリゴヌクレオチドプライマー IGGCPSTP 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー Eco3’ 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0374】PCR温度条件:94℃で2分間加熱した
後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間
の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で10
分間加温した。
【0375】PCR後の増幅されたIG3’−DNA断
片は、フェノール抽出とエタノール沈澱の後、5% ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動により分離された。電気
泳動後のゲルを、1μg/mlの濃度のエチジウムブロ
ミドにより染色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出
した。検出した各DNA断片を、剃刀で切り出し、セン
トリコン−10およびセントリリューターを用いてゲル
より溶出した。溶出したDNAを7500×gの遠心分
離により濃縮し、エタノール沈澱の後、50μlの蒸留
水に溶解した。
【0376】得られたIG3’−DNA断片を、フェノ
ール抽出とエタノール沈澱によりさらに精製した後、制
限酵素EcoRIとPstIで消化した。
【0377】プラスミドpHSG399 DNA(宝酒
造(株)社製)1μgをEcoRIとPstIで消化
し、CIPで脱リン酸化した。この脱リン酸化pHSG
399DNAと、EcoRIおよびPstIで消化した
IG3’−DNA断片をDNAライゲーションキットバ
ージョン2.0(宝酒造(株)社製)を用いて連結した
後、大腸菌JM109株を形質転換し、最終濃度1mM
のIPTG、0.1%のX−Galおよび50μg/m
lのクロラムフェニコールを含むLB寒天培地上に塗布
した。白色コロニーを選択し、IG3’−DNA断片が
挿入されたプラスミドpIG3’08を得た。
【0378】(4)ヒト化HFE7A−重鎖発現ベクタ
ープラスミドの構築 配列表の配列番号89に示したヒト化HFE7A−重鎖
ポリペプチドをコードする、配列表の配列番号88に示
したDNAを保持する発現ベクタープラスミドpEg7
AH−Hは、前出プラスミドpBL7A27、pIG
5’03および、pIG3’08を用いて作製した。作
製手順の概要を図26に示した。
【0379】ヒトIgG1−重鎖のCH1領域とイント
ロンを含むpIG5’03プラスミドDNA 10μg
を、制限酵素ApaIと制限酵素KpnIで消化した。
一方、前出プラスミドpBL7A27 DNA 1 μg
を、制限酵素ApaIとKpnIで消化し、CIPで脱
リン酸化した。この脱リン酸化pBL7A27 DNA
100ngと、ApaIおよびKpnIで消化したp
IG5’03 DNA10μgとをDNAライゲーショ
ンキットバージョン2.0(宝酒造(株)社製)を用い
て連結した後、大腸菌JM109株でクローニングし
た。得られた形質転換体を、50μg/mlのアンピシ
リンを含むLB液体培地で培養し、アルカリ・SDS法
によりプラスミドDNAを抽出した。このプラスミドを
ApaIとKpnI、あるいはHindIIIとPst
Iで消化し、アガロースゲル電気泳動を行うことにより
目的の挿入断片の有無を確認した。このようにして、ヒ
ト化HFE7AのVD−DNA断片とIG5’−DNA
断片が接続され、挿入されたプラスミドpBL7AF1
84を得た。
【0380】次に、得られたプラスミドpBL7AF1
84 DNA 10μgを、制限酵素HindIIIと
PstIで消化した。一方、前出プラスミドpIG3’
08DNA 1μgを、制限酵素HindIIIとPs
tIで消化し、CIPで脱リン酸化した。この脱リン酸
化pIG3’08 DNA 100ngと、HindI
IIおよびPstIで消化したpBL7AF184 D
NA 10μgを、DNAライゲーションキットバージ
ョン2.0(宝酒造(株)社製)を用いて連結した後、
大腸菌JM109株でクローニングした。得られた形質
転換体を、50μg/mlのクロラムフェニコールを含
むLB液体培地で培養し、アルカリ・SDS法によりプ
ラスミドDNAを抽出した。このプラスミドをPstI
とHindIIIあるいはHindIIIとEcoRI
で消化し、アガロースゲル電気泳動を行って目的の挿入
断片の有無を確認した。このようにして、ヒト化HFE
7AのVD−DNA断片と、ヒトIgG1定常領域をコ
ードするゲノミックDNA断片が接続され、挿入された
プラスミドpgHSL7A62を得た。なお、プラスミ
ドpgHSL7A62を保持する形質転換大腸菌 E.
coli pgHSL7A62 SANK73397
は、平成9年8月22日付で工業技術院生命工学工業技
術研究所に国際寄託され、受託番号FERM BP−6
074が付された。
【0381】得られたプラスミドpgHSL7A62D
NA 10μgを、制限酵素HindIIIとEcoR
Iにより切断した。一方、哺乳動物細胞用発現プラスミ
ドpEE.6.1 DNA 1μgをHindIIIと
EcoRIで消化し、CIPで脱リン酸化した。この脱
リン酸化pEE.6.1 DNA 100ngと、Hi
ndIIIおよびEcoRIで消化したpgHSL7A
62 DNA 10μgを、ライゲーションキットを用
いて連結した後、大腸菌JM109株でクローニングし
た。得られた形質転換体を、50μg/mlのアンピシ
リンを含むLB液体培地で培養し、アルカリ・SDS法
によりプラスミドDNAを抽出した。このプラスミドを
HindIIIとEcoRIで消化し、アガロースゲル
電気泳動を行って目的の挿入断片の有無を確認した。こ
のようにして、ヒト化HFE7AのVD−DNA断片
と、ヒトIgG1定常領域をコードするゲノミックDN
Aとの融合断片が、CMVプロモーター下流に正方向で
挿入されたプラスミドpEg7AH−Hを得た。
【0382】(5)ヌクレオチド配列の確認 pEg7AH−Hの挿入DNAが、目的とするヌクレオ
チドの配列を保持していることを確認するため、ヌクレ
オチド配列の決定を行なった。ヌクレオチドの配列を決
定するにあたり作製したオリゴヌクレオチドプライマー
は以下に記載する通りであった: 5'- ACAGCCGGGA AGGTGTGCAC -3' (IG01:配列表の配列番号90); 5'- AGACACCCTC CCTCCCTGTG -3' (IG02:配列表の配列番号91); 5'- GTGCAGGGCC TGGGTTAGGG -3' (IG03:配列表の配列番号92); 5'- GCACGGTGGG CATGTGTGAG -3' (IG04:配列表の配列番号93); 5'- GTTTTGGGGG GAAGAGGAAG -3' (IG05:配列表の配列番号94); 5'- CCAGTCCTGG TGCAGGACGG -3' (IG06:配列表の配列番号95); 5'- CCTGTGGTTC TCGGGGCTGC -3' (IG07:配列表の配列番号96); 5'- CGTGGTCTTG TAGTTGTTCT -3' (IG08:配列表の配列番号97); 5'- CTTCCTCTTC CCCCCAAAAC -3' (IGP5:配列表の配列番号98); 5'- CCGTCCTGCA CCAGGACTGG -3' (IGP6:配列表の配列番号99); 5'- GCAGCCCCGA GAACCACAGG -3' (IGP7:配列表の配列番号100); 5'- AGAACAACTA CAAGACCACG -3' (IGP8:配列表の配列番号101); 5'- GCCTGACATC TGAGGACTC -3' (H5+:配列表の配列番号102); 5'- GAGTCCTCAG ATGTCAGGC -3' (H5−:配列表の配列番号103); 5'- GAGCAGTACT CGTTGCTGCC GCGCGCGCCA CCAG -3' (PEEF:配列表の配列番号104); 5'- GGTATGGCTG ATTAATGATC AATG -3' (PEEB:配列表の配列番号105) 。
【0383】各プライマーが結合する位置を、図27に
示した。ヌクレオチド配列の決定は、アルカリ・SDS
法と塩化セシウム法により精製した各プラスミドDNA
を鋳型とし、ジデオキシヌクレオチド鎖終結法で行なっ
た。その結果、pEg7AH−Hは配列表の配列番号8
9に示したポリペプチドをコードする、配列表の配列番
号88に示すヌクレオチド配列を保持していることが確
認された。
【0384】実施例16 COS−1細胞での発現 上記で得られたヒト化HFE7A−重鎖発現プラスミド
および各ヒト化HFE7A−軽鎖発現プラスミドのサル
腎臓由来細胞株COS−1細胞への導入を、電極間2m
mのチャンバー/FCT−13(島津製作所(株)社
製)を装着した遺伝子導入装置GTE−1(島津製作所
(株)社製)を用いて、電気穿孔法により行った。ま
ず、COS−1細胞(American Type Culture Collecti
on No. CRL-1650 )を、10%のウシ胎児血清(以下
「FCS」という:モアゲート社製)を含む最小必須ア
ルファー培地(以下「α(+)MEM」という:ギブコ
・ビーアールエル社製)を入れた細胞培養用フラスコ
(培養面積225cm2:住友ベークライト(株)社
製)中でセミコンフルエントになるまで培養した。その
後、培地を除去し、3mlのトリプシン−EDTA溶液
(シグマ社製)中、37℃、3分間処理することにより
COS−1細胞をフラスコから遊離させた。遊離した細
胞は、800rpm、2分間の遠心分離により回収し、
リン酸緩衝液[0.02% 塩化カリウム、0.02%
リン酸2水素カリウム、0.8% 塩化ナトリウム、
1.15% リン酸水素2ナトリウム。以下「PBS
(−)」という;日水製薬(株)社製]で2回洗浄し
た。洗浄したCOS−1細胞をPBS(−)で1×10
8細胞数/mlとなるよう調製し、COS−1細胞懸濁
液とした。
【0385】一方、アルカリ・SDS法と塩化セシウム
密度勾配遠心分離法を用いて調製したヒト化HFE7A
−重鎖発現プラスミドDNA 4μgおよびヒト化HF
E7A−軽鎖発現プラスミドDNA 4μgを混合した
後、同一チューブ内でエタノール沈澱し、PBS(−)
20μlに懸濁した。得られたプラスミド懸濁液20
μlを、先に調製したCOS−1細胞懸濁液20μl
(2×106細胞数)と混合し、電極間隔2mmのチャ
ンバー/FCT−13(島津製作所社製)に移し、遺伝
子導入装置GTE−1(島津製作所(株)社製)にセッ
トした。その後、600V、50μFのパルスを、1秒
間隔で2回与えることにより、目的とするプラスミドD
NAをCOS−1細胞内に導入した。パルスを与えた後
のチャンバー内の細胞−DNA混合液を、10% FC
Sを含むα(+)MEM 5mlに懸濁し、細胞培養用
フラスコ(培養面積25cm2:住友ベークライト
(株)社製)に移した。5%炭酸ガス下、37℃、72
時間培養した後に培養上清を回収し、本培養上清中に含
まれる発現生成物を解析した。
【0386】上記の方法により、以下に記載するプラス
ミドの組み合わせでそれぞれCOS−1細胞を形質転換
し、培養上清を回収した: [A]:プラスミドDNAを含まない条件; [B]:pEg7AH−Hおよびp7AL−MMのコ・
トランスフェクション; [C]:pEg7AH−Hおよびp7AL−HMのコ・
トランスフェクション; [D]:pEg7AH−Hおよびp7AL−HHのコ・
トランスフェクション。実施例17 ELISA法による発現産物の定量 実施例16で調製した培養上清中のヒト化抗体の発現の
確認および発現生成物の定量検定を、抗ヒトIgGに対
する抗体を用いた酵素結合抗体法(以下「ELISA
法」という)により行なった。すなわち、96穴プレー
ト(マキシソープ:ヌンク社製)の各ウエルに、最終濃
度1μg/mlで固相化緩衝液(0.05M 炭酸水素
ナトリウム、0.02% アジ化ナトリウム、pH9.
6)に溶解したヤギ抗ヒトIgG Fc特異的ポリクロ
ーナル抗体(カペル社製)100μlを加え、37℃、
2時間保温し、抗体をプレートに固相化した。その後、
0.05%のツイーン−20(バイオラッド社製)を含
むPBS(−)(以後、「PBS−T」という)350
μlで4回洗浄した。洗浄の終わった各ウエルに、10
% FCSを含むα(+)MEMで希釈した培養上清を
加え、37℃、2時間保温した。再び、PBS−Tによ
る洗浄の後、PBS−Tで5000倍希釈したアルカリ
フォスファターゼ標識ヤギ抗ヒトIgG Fc特異的ポ
リクローナル抗体(カルタグ・ラボ社製)100μl
を、各ウエルに加え、37℃、2時間保温した。再び、
PBS−Tによる洗浄の後、p−ニトロフェニル燐酸を
10% ジエタノールアミン(pH9.8)で1mg/
mlに調製した基質溶液を加えた。37℃、30分間か
ら1時間保温し、405nmでの吸光度を測定した。な
お、本実験において、培養上清中に含まれるヒト化HF
E7A抗体の濃度対照としては、10% FCSを含む
α(+)MEMで一定濃度に希釈したヒトプラズマイム
ノグロブリンG/サブクラス1(IgG1)(バイオピ
ュアAG社製)を用いた。
【0387】その結果、実施例16で調製した培養上清
中の発現生成物のうち、[B]、[C]および[D]の
条件のものは、抗ヒトIgG抗体により特異的に検出さ
れた。
【0388】実施例18 Fasに対する結合活性の測
以下に記載する方法に従って、実施例16で調製した形
質転換細胞培養上清中のFasへの結合活性のELIS
A法による検定を行った。まず、実施例1で調製したヒ
トFas融合タンパク質発現COS−1細胞培養上清を
固相化緩衝液で5倍に希釈し、96穴プレート(マキシ
ソープ:ヌンク社製)の各ウエルに50μlづつ入れ、
4℃で一晩保温することにより、ウエル表面にヒトFa
s融合タンパク質を吸着させた。その後、各ウエルをP
BS−T 350μlで4回洗浄した。洗浄後、5%
ウシ血清アルブミン(和光純薬(株)社製)を含むPB
S−Tを、各ウエルに50μlづつ加え、37℃、1時
間保温することによりブロッキングし、その後再び、各
ウエルをPBS−Tで洗浄した。実施例16で調製した
培養上清は、予め、実施例17に記載した方法により、
含有する目的発現生成物の濃度を算出し、最終的な目的
生成物濃度が100ng/mlとなるように10% F
CSを含むα(+)MEM培地で調製しておいた。10
0ng/mlの濃度に調製した各発現生成物溶液を、1
0% FCSを含むα(+)MEM培地で2倍希釈を繰
り返し、希釈系列を作製した。作製された各発現生成物
希釈系列溶液50μlを、各ウエルに添加し、37℃
下、2時間反応させた。その後、再びPBS−Tで洗浄
した後、PBS−Tにより10000倍希釈したアルカ
リフォスファターゼ標識ヤギ抗ヒトIgG Fc特異的
ポリクローナル抗体(カルタグ・ラボ社製)50μlを
各ウエルに分注し、37℃下、2時間反応させた。な
お、対照として用いた、マウスハイブリドーマHFE7
Aより精製したHFE7A(IgG1)の検出は、アル
カリフォスファターゼ標識ヤギ抗ヒトIgGFc特異的
ポリクローナル抗体の代わりに、PBS−Tにより5,
000倍希釈したアルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗
マウスIgG+IgA+IgM(ギブコ・ビーアールエ
ル社製)を用いた。PBS−Tで洗浄したのち、50μ
lのp−ニトロフェニル燐酸を10% ジエタノールア
ミン(pH9.8)で1mg/mlに調製した基質溶液
を加え、37℃で30分間から1時間保温した。各ウエ
ルの405nmの吸光度を測定することにより、各培養
上清中に含まれる発現生成物のヒトFas融合タンパク
質に対する結合活性を調べた。
【0389】その結果、実施例16で調製した培養上清
中の発現生成物のうち、[B]、[C]および[D]の
条件のものは、ヒトFas融合タンパク質との結合性を
有するものであることが確認された(図28)。
【0390】実施例19 HFE7AのFasへの結合
に対する競合阻害 本発明で得られるヒト化抗Fas抗体のFasに対する
結合は、ヒト化設計の基礎となった抗Fasマウスモノ
クローナル抗体であるHFE7Aの結合を阻害するはず
である。そこで、HFE7Aと実施例16で調製した発
現生成物とのヒトFas融合タンパク質に対する競合阻
害活性を測定した。
【0391】実施例3で得られた精製HFE7Aモノク
ローナル抗体 1mgを、市販のアルカリフォスファタ
ーゼ標識キット(イムノ−リンク AP アンド AP
Lラベリング キット:ジェノシス社製)を添付のプロ
トコールに従って用いることにより標識した(以下、こ
の標識抗体を「AP−HFE7A」という)。
【0392】ヒトFas融合タンパク質を含むCOS−
1培養上清を、固相化緩衝液で5倍希釈し、発光検出用
96穴プレート(ルミネッセント ソリッド アッセイ
プレート、高結合特性:コースター社製)の各ウエル
に50μlづつ入れ、4℃で一晩保温することにより、
ウエル表面にヒトFas融合タンパク質を吸着させた。
吸着後、各ウエルをPBS−T350μlで4回洗浄し
た。洗浄後、5% ウシ血清アルブミン(和光純薬
(株)社製)を含むPBS−Tを、各ウエルに100μ
lづつ加え、37℃、1時間保温することによりブロッ
キングし、その後再び、各ウエルをPBS−Tで洗浄し
た。実施例16で調製した培養上清は、予め、実施例1
7で示す方法により、含有する目的発現生成物の濃度を
算定し、最終的な目的生成物濃度が1μg/mlとなる
ように10% FCSを含むα(+)MEMで調製して
おいた。1μg/mlの濃度に調製した各発現生成物溶
液を、10% FCSを含むα(+)MEMで二倍希釈
を繰り返し、希釈系列を作製した。一方、AP−HFE
7Aを、10% FCSを含むα(+)MEMにより5
0ng/mlに希釈し、作製した希釈系列と等量混合し
た。発現生成物希釈系列とAP−HFE7A混合液を、
洗浄の終わった各ウエルに50μlづつ加え、室温で一
晩静置した。その後再び、各ウエルをPBS−Tで洗浄
し、各ウエルに100μlのCDP−スター緩衝液
(9.58ml ジエタノールアミン、0.2g 塩化
マグネシウム、0.25g アジ化ナトリウム、pH
8.5)を加え、10分間、室温で静置した。その後、
CDP−スター緩衝液を除去し、CDP−スター基質
(1.2ml サファイアII(トロピックス社製)、
200μlCDP−スター(トロピックス社製)、CD
P−スター緩衝液で12mlとする)を50μl/ウエ
ル加え、さらに室温で40分間静置した。各培養上清中
に含まれる発現生成物のヒトFas融合タンパク質に対
するHFE7Aとの競合阻害活性は、発光強度をルミノ
スキャン(タイターテック社製)により測定することに
より行なった。
【0393】その結果、実施例16で調製した発現生成
物は、マウスハイブリドーマより調製したHFE7Aの
ヒトFas融合タンパク質に対する結合を、特異的に阻
害することが確認された(図29)。
【0394】実施例20 アポトーシス誘導活性 マウスTリンパ腫細胞にヒトFas分子を発現させたW
R19L12a細胞[Itoh, N. et. al. (1991) Cell 6
6, 233-243]を用いて、ヒト化抗Fas抗体を発現させ
たCOS細胞培養上清のアポトーシス誘導活性を検討し
た。まず、10% FCS(ギブコ・ビーアールエル社
製)を含むRPMI1640培地にて、37℃、5%
炭酸ガス存在下で3日間培養したWR19L12a細胞
(1×105細胞/50μl)を、96穴マイクロプレ
ート(住友ベークライト(株)社製)の各ウエルに50
μlずつ分注した。実施例16で調製した培養上清は、
予め実施例17に記載した方法により、含有する目的発
現生成物の濃度を算定し、最終的な目的生成物濃度が1
00ng/mlとなるように10% FCSを含むRP
MI1640培地で調製しておいた。100ng/ml
の濃度に調製した各発現生成物溶液を、10% FCS
を含むRPMI1640培地で二倍希釈を繰り返し、希
釈系列を作製した。各発現生成物希釈液 50μlを、
各ウエルに添加し、37℃で1時間保温した。その後、
10% FCSを含むRPMI1640培地で細胞を洗
浄した後、各ウエルの細胞を75μlの10% FCS
を含むRPMI1640培地で懸濁した。その後、各ウ
エルに二次抗体として、10%FCSを含むRPMI1
640培地で1.25μg/mlに調製したヤギ抗ヒト
IgG Fc特異的ポリクローナル抗体(カペル社製)
を75μl加えた。37℃下、12時間反応させた後、
1mg/mlのXTT(2、3−ビス2−メトキシ−4
−ニトロ−5−スルホフェニル−2H−テトラゾリウム
−5−カルボキサニリド イナーソルト:シグマ社製)
を含む25μMのPMS(フェナジンメトサルフェー
ト:シグマ社製)50μl(終濃度250μg/ml
XTT、5μM PMS)を添加した。3時間培養した
後、各ウェルの450nmの吸光度を測定し、ミトコン
ドリアの還元能を指標とし、細胞の生存率を算定した。
【0395】各ウェルの細胞の生存率を、下記式により
算出した: 生存率(%)=100×(a−b)/(c−b) (式中、aは被検ウエルの測定値を、bは無細胞ウエル
の測定値を、cは抗体無添加のウエルの測定値をそれぞ
れ表わす)。
【0396】その結果、実施例16で調製した発現生成
物は、ヒトFas抗原を発現したTリンパ腫細胞株に対
してアポトーシスを誘導することが示された(図3
0)。
【0397】実施例21 HFE7Aの軽鎖のヒト化発
現ベクターの構築 (1) ヒト化HFE7A−軽鎖発現ベクタープラスミ
ドの構築 実施例14で作成されたHHタイプヒト化軽鎖をよりヒ
トに近づけるべく、HHタイプ軽鎖アミノ酸のN末端か
ら1番目のアミノ酸(アスパラギン酸)、85番目(ア
ラニン)および107番目(アルギニン)をそれぞれヒ
ト軽鎖(κ鎖)で保存されているグルタミン酸、グルタ
ミン酸およびリジンに置き換えたものを設計し、これを
「PDHHタイプ」とした。同様に、HMタイプ軽鎖ア
ミノ酸のN末端から1番目のアミノ酸(アスパラギン
酸)および107番目(アルギニン)をそれぞれヒト軽
鎖で保存されているグルタミン酸およびリジンに置き換
えたものを設計し、これを「PDHMタイプ」とした。
以下、この2種類のヒト化抗ヒトFas抗体軽鎖アミノ
酸配列をコードするDNAを保持する発現プラスミドを
それぞれ構築した。
【0398】1)プライマーの合成 PDHHタイプポリペプチド鎖(配列表の配列番号10
7)をコードするDNA(配列表の配列番号106)お
よびPDHMタイプポリペプチド鎖(配列表の配列番号
109)をコードするDNA(配列表の配列番号10
8)の合成は、PCR法を組み合わせて行なった。
【0399】PCRを行なうにあたり、前出2種のオリ
ゴヌクレオチドプライマー 7AL1P(配列表の配列
番号55)および7ALCN(配列番号64)に加え、
さらに6種の配列表のプライマー: 5'- GGTGAGATTG TGCTCACCCA ATCTCCAGG -3' (LPD1P:配列番号110); 5'- CCTGGAGATT GGGTGAGCAC AATCTCACC -3' (LPD1N:配列番号111); 5'- CCATCTCTCG TCTGGAGCCG GAGGATTTTG C -3' (LPD2P:配列番号112); 5'- GCAAAATCCT CCGGCTCCAG ACGAGAGATG G -3' (LPD2N:配列番号113); 5'- CAAGGCACCA AGCTGGAAAT CAAACGGACT G -3' (LPD3P:配列番号114);および 5'- CAGTCCGTTT GATTTCCAGC TTGGTGCCTT G -3' (LPD3N:配列番号115)を作製した。
【0400】2)PDHHタイプヒト化軽鎖発現プラス
ミドpLPDHH75の構築 配列表の配列番号107に示されるアミノ酸配列をコー
ドするLPDHH−DNA断片(配列表の配列番号10
6)は、PCR法を3回繰り返すことにより作製され、
プラスミド中に挿入された後、大腸菌でクローニングさ
れた。
【0401】a)第一段階PCR LPDHH−DNA作製のための第一段階PCRの概要
を図31に示した。
【0402】5’末端にHindIII制限酵素切断部
位を付加した、分泌シグナル配列およびFRL1領域の
一部をコードするLPD1−DNA断片は、以下の条件
で作製された。
【0403】 反応液組成: プラスミドpHSGHH7DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー 7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー LPD1N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0404】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0405】FRL1領域の一部、CDRL1領域、FR
2領域、CDRL2領域およびFRL3領域の一部をコ
ードするLPDHH1−DNA断片は、以下の条件で作
製された。
【0406】 反応液組成: プラスミドpHSGHH7DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー LPD1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー LPD2N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0407】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0408】FRL3領域の一部、CDRL3領域および
FRL4領域をコードするLPDHH2−DNA断片
は、以下の条件で作製された。
【0409】 反応液組成: プラスミドpHSGHH7DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー LPD2P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー LPD3N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0410】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0411】FRL4領域の一部および定常領域をコー
ドし、3’末端にEcoRI制限酵素切断部位を付加し
たLPDC−DNA断片は、以下の条件で作製された。
【0412】 反応液組成: プラスミドpHSGHH7DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー LPD3P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7ALCN 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0413】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0414】PCR後の各生成物は、フェノール抽出と
エタノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気
泳動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲ
ルを、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより
染色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出
されたLPD1−DNA、LPDHH1−DNA、LP
DHH2−DNAおよびLPDC−DNAに相当するD
NAのバンドを剃刀で切り出し、それぞれセントリコン
およびセントリリューターを用いてアクリルアミドゲル
より溶出した。溶出したDNAを7500×gの遠心分
離により濃縮し、エタノール沈澱の後、50μlの蒸留
水に溶解した。
【0415】b)第二段階PCR LPDHH−DNA作製のための第二段階PCRの概要
を図32に示した。
【0416】前出LPD1−DNA断片、LPDHH1
−DNAおよびLPDHH2−DNA断片を融合したL
PDHH1.2−DNA断片は、以下の条件で作製され
た。 反応液組成: 第一段階PCRで作製したLPD1−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したLPDHH1−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したLPDHH2−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー LPD3N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0417】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0418】PCR後の生成物は、フェノール抽出とエ
タノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲル
を、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染
色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出さ
れたLPDHH1.2−DNAに相当するDNAのバン
ドを剃刀で切り出し、セントリコンおよびセントリリュ
ーターを用いてアクリルアミドゲルより溶出した。溶出
したDNAを7500×gの遠心分離により濃縮し、エ
タノール沈澱の後、50μlの蒸留水に溶解した。
【0419】c)第三段階PCR LPDHH−DNA作製のための第三段階PCRの概要
を図33に示した。
【0420】前出LPDHH1.2−DNA断片とLP
DC−DNA断片を融合したLPDHH−DNA断片
は、以下の条件で作製された。
【0421】 反応液組成: 第二段階PCRで作製したLPDHH1.2−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したLPDC−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7ALCN 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0422】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0423】PCR後の生成物は、フェノール抽出とエ
タノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲル
を、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染
色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出さ
れたLPDHH−DNAに相当するバンドを剃刀で切り
出し、セントリコンおよびセントリリューターを用いて
アクリルアミドゲルより溶出した。溶出したDNAを7
500×gの遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の
後、50μlの蒸留水に溶解した。
【0424】LPDHH−DNA断片を保持する発現プ
ラスミド作製方法の概要を図34に示した。
【0425】得られたLPDHH−DNA断片は、フェ
ノール抽出とエタノール沈澱によりさらに精製した後、
制限酵素HindIIIと制限酵素EcoRIにより消
化した。
【0426】クローニング用プラスミドpHSG399
(宝酒造社製)DNA1μgを、予め制限酵素Hind
IIIとEcoRIで消化し、CIPでで脱リン酸化し
た。このようにして得られた脱リン酸化プラスミドpH
SG399DNAと、予め制限酵素で消化したLPDH
H−DNA断片をDNAライゲーションキットバージョ
ン2.0(宝酒造社製)を用い、メーカー指定のプロト
コールに従って連結した後、大腸菌JM109株を形質
転換し、最終濃度1mMのIPTG、0.1%のX−G
alおよび50μg/mlのクロラムフェニコールを含
むLB寒天培地上に塗布した。これを37℃で培養後、
白色を呈するコロニーを単離して、50μg/mlのク
ロラムフェニコールを含むLB液体培地で培養し、この
培養物よりアルカリ・SDS法によりプラスミドDNA
を抽出した。抽出したプラスミドDNAを制限酵素Hi
ndIIIとEcoRIで消化した後、1%アガロース
ゲル電気泳動で解析することにより、LPDHH−DN
A断片を保持するクローンを選択した。
【0427】以上の操作により、PDHHタイプヒト化
軽鎖の可変領域をコードするDNAと、ヒトIgκ鎖定
常領域をコードするDNAとの融合断片を保持するプラ
スミドpHSHH5を得た。なお、プラスミドpHSH
H5を保持する形質転換大腸菌 E.coli pHS
HH5 SANK 70398は、平成10年2月26
日付で工業技術院生命工学工業技術研究所に国際寄託さ
れ、受託番号FERMBP−6274が付された。
【0428】次に、プラスミドpHSHH5を用いて、
以下に記載する方法によりPDHHタイプヒト化軽鎖ポ
リペプチドをコードするDNAを保持する発現ベクター
プラスミドpLPDHH75を作製した。
【0429】哺乳動物細胞用発現プラスミドpEE.1
2.1(ロンザ社製)DNA1μgを、予め制限酵素H
indIIIとEcoRIで消化し、CIPで脱リン酸
化した。この脱リン酸化プラスミドpEE.12.1D
NA100ngと、予め制限酵素HindIIIとEc
oRIで消化したpHSHH5DNA断片 10μgを
DNAライゲーションキットバージョン2.0(宝酒造
社製)を用いて連結した後、大腸菌JM109株を形質
転換し、50μg/mlのアンピシリンを含むLB寒天
培地上に塗布した。
【0430】得られた形質転換体を、50μg/mlの
アンピシリンを含むLB液体培地で培養し、アルカリ・
SDS法に従ってプラスミドDNAを抽出した。このプ
ラスミドDNAを制限酵素HindIIIとEcoRI
で消化し、1%アガロースゲル電気泳動により挿入断片
の有無を確認した。以上の操作により、ヒト化PDHH
タイプHFE7A−軽鎖の可変領域と、ヒトIgκ鎖定
常領域をコードするDNAとの融合断片とが、CMVプ
ロモーター下流に正方向で挿入されたプラスミドpLP
DHH75を得た。
【0431】(3)PDHMタイプヒト化軽鎖発現プラ
スミドpLPDHM32の構築 配列表の配列番号109に示されるアミノ酸配列をコー
ドするLPDHM−DNA断片(配列表の配列番号10
8)は、PCR法を3回繰り返すことにより作製され、
プラスミド中に挿入された後、大腸菌でクローニングさ
れた。
【0432】a)第一段階PCR LPDHM−DNA作製のための第一段階PCRの概要
を図35に示した。
【0433】5’末端にHindIII制限酵素切断部
位を付加した、分泌シグナル配列、およびFRL1領域
の一部をコードするLPD1−DNA断片、および、F
RL4領域の一部と定常領域をコードし、3’末端にE
coRI制限酵素切断部位を付加したLPDC−DNA
断片は、いずれも上記(2)記載のLPDHH−DNA
断片の作製過程で得られたものを用いた。
【0434】CDRL1領域の一部、FRL2領域、CD
RL2領域、FRL3領域、CDRL3領域、およびFR
4領域をコードするLPDHM1−DNA断片は、以
下の条件で作製された。
【0435】 反応液組成: プラスミドpHSGHM17DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー LPD1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー LPD3N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0436】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0437】PCR後の各生成物は、フェノール抽出と
エタノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気
泳動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲ
ルを、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより
染色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出
したLPD1−DNA、LPDHM1−DNAおよびL
PDC−DNAに相当するDNAバンドを剃刀で切り出
し、セントリコンおよびセントリリューターを用いてア
クリルアミドゲルより溶出した。溶出したDNAを75
00×gの遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の
後、50μlの蒸留水に溶解した。
【0438】b)第二段階PCR LPDHM−DNA作製のための第二段階PCRの概要
を図36に示した。
【0439】前出LPD1−DNA断片とLPDHM1
−DNA断片とを融合したLPDHM1.2−DNA断
片は、以下の条件で作製された。
【0440】 反応液組成: 第一段階PCRで作製したLPD1−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したLPDHM1−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー LPD3N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0441】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0442】PCR後の生成物は、フェノール抽出とエ
タノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲル
を、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染
色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出さ
れたLPDHM1.2−DNAに相当するバンドを剃刀
で切り出し、セントリコンおよびセントリリューターを
用いてアクリルアミドゲルより溶出した。溶出したDN
Aを7500×gの遠心分離により濃縮し、エタノール
沈澱の後、50μlの蒸留水に溶解した。
【0443】c)第三段階PCR LPDHM−DNA作製のための第三段階PCRの概要
を図37に示した。
【0444】前出LPDHM1.2−DNA断片とLP
DC−DNA断片とを融合したLPDHM−DNA断片
は、以下の条件で作製された。
【0445】 反応液組成: 第二段階PCRで作製したLPDHM1.2−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したLPDC−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AL1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー 7ALCN 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0446】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0447】PCR後の生成物は、フェノール抽出とエ
タノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲル
を、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染
色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出さ
れたLPDHM−DNAに相当するバンドを剃刀で切り
出し、セントリコンおよびセントリリューターを用いて
アクリルアミドゲルより溶出した。溶出したDNAを7
500×gの遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の
後、50μlの蒸留水に溶解した。
【0448】LPDHM−DNA断片を保持する発現プ
ラスミド作製方法の概要は図38に示した。
【0449】まず、上記で得られたLPDHM−DNA
断片を、フェノール抽出とエタノール沈澱によりさらに
精製した後、制限酵素HindIIIと制限酵素Eco
RIにより消化した。
【0450】次にクローニング用プラスミドpHSG3
99(宝酒造社製)DNA1μgを制限酵素HindI
IIとEcoRIで消化し、CIPで脱リン酸化した。
この脱リン酸化プラスミドpHSG399 DNAと、
予めHindIIIとEcoRIで消化したLPDHM
−DNA断片とを、DNAライゲーションキットバージ
ョン2.0(宝酒造社製)を用い、メーカー指定のプロ
トコールに従って連結した後、大腸菌JM109株を形
質転換し、最終濃度1mMのIPTG、0.1%のX−
Galおよび50μg/mlのクロラムフェニコールを
含むLB寒天培地上に塗布した。これを37℃で培養
後、白色を呈するコロニーを単離して、50μg/ml
のクロラムフェニコールを含むLB液体培地で培養し、
この培養物よりアルカリ・SDS法によりプラスミドD
NAを抽出した。このプラスミドDNAを制限酵素Hi
ndIIIとEcoRIで消化した後、1%アガロース
ゲル電気泳動で解析することにより、LPDHM−DN
A断片を保持するクローンを選択した。
【0451】以上の操作により、PDHMタイプヒト化
軽鎖の可変領域と、ヒトIgκ鎖定常領域をコードする
DNAとの融合断片を保持するプラスミドpHSHM2
を得た。なお、プラスミドpHSHM2を保持する形質
転換大腸菌 E.colipHSHM2 SANK 7
0198は、平成10年2月26日付で工業技術院生命
工学工業技術研究所に国際寄託され、受託番号FERM
BP−6272が付された。
【0452】次に、プラスミドpHSHM2を用いて、
以下に記載する方法によりPDHMタイプヒト化軽鎖ポ
リペプチドをコードするDNAを保持する発現ベクター
プラスミドpLPDHM32を作製した。
【0453】哺乳動物細胞用発現プラスミドpEE.1
2.1(ロンザ社製)DNA 1μgを、予め制限酵素
HindIIIとEcoRIで消化し、CIPで脱リン
酸化した。この脱リン酸化プラスミドpEE.12.1
DNA(100ng)と、予め制限酵素HindII
IとEcoRIで消化したpHSHM2−DNA断片
(10μg)とをDNAライゲーションキットバージョ
ン2.0(宝酒造社製)を用いて連結した後、大腸菌J
M109株を形質転換し、50μg/mlのアンピシリ
ンを含むLB寒天培地上に塗布した。得られた形質転換
体を、50μg/mlのアンピシリンを含むLB液体培
地で培養し、該培養物からアルカリ・SDS法によりプ
ラスミドDNAを抽出した。このプラスミドDNAを制
限酵素EcoRIとHindIIIで消化し、アガロー
スゲル電気泳動により挿入断片の有無を確認した。以上
の操作により、PDHMタイプヒト化軽鎖の可変領域を
コードするDNAと、ヒトIgκ鎖定常領域をコードす
るDNAとの融合断片が、CMVプロモーター下流に正
方向で挿入されたプラスミドpLPDHM32を得た。
【0454】(4)ヌクレオチド配列の確認 上記(2)および(3)で作製されたプラスミドpLP
DHH75およびpLPDHM32が、それぞれ目的と
するヌクレオチド配列を有するDNAを保持しているこ
とを確認するため、ヌクレオチド配列の決定を行なっ
た。ここで使用したプライマーは、前出SP1(配列表
の配列番号68)、SP2(配列表の配列番号69)、
SP3(配列表の配列番号70)、SP4(配列表の配
列番号71)、SP5(配列表の配列番号72)および
SP6(配列表の配列番号73)であった。各プライマ
ーが結合する位置を、図19に示した。ヌクレオチド配
列の決定は、アルカリ・SDS法と塩化セシウム法によ
り精製した各プラスミドDNAを鋳型とし、ジデオキシ
ヌクレオチド鎖終結法で行なった。その結果、pLPD
HH75は配列表の配列番号106に示されるヌクレオ
チド配列を、pLPDHM32は配列表の配列番号10
8に示されるヌクレオチド配列をそれぞれ保持している
ことが確認された。
【0455】実施例22 ヒト化重鎖発現ベクターの構
実施例15で作製されたヒト化HFE7A−重鎖をより
ヒトに近づけるべく、該ヒト化重鎖のアミノ酸配列のN
末端から44番目のアミノ酸(アルギニン)および76
番目のアミノ酸(アラニン)をそれぞれヒト重鎖で保存
されているグリシンおよびトレオニンに置き換えたもの
を設計し、これを「HVタイプ」とした。このHVタイ
プヒト化重鎖アミノ酸配列をコードするDNAを保持す
る発現プラスミドを、以下に記載する方法により構築し
た。
【0456】 (1)プライマーの合成HVタイプヒト化重鎖ポリペプ
チド鎖(配列表の配列番号117)をコードするDNA
(配列表の配列番号116)の合成を、PCR法を組み
合わせて行なった。
【0457】PCRを行なうにあたり、前出のプライマ
ー7AH1P(配列表の配列番号76)に加え、さらに
3種のプライマー: 5'- CAGGCCCCTG GACAGGGCCT TGAGTGGATG -3' (HPD1P:配列表の配列番号118); 5'- CATCCACTCA AGGCCCTGTC CAGGGGCCTG -3' (HPD1N:配列表の配列番号119);および 5'- GCTGAGCTCC ATGTAGGCTG TGCTAGTGGA TGTGTCTAC -3' (HPD2N:配列表の配列番号120)を作製した。
【0458】(2)プラスミドpgHPDHV3の構築 配列表の配列番号117のアミノ酸番号−19から84
に示されるアミノ酸配列をコードするHPD1.2−D
NA断片は、PCR法を2回繰り返すことにより作製さ
れ、プラスミドへ挿入された後、大腸菌でクローニング
された。
【0459】a)第一段階PCR HPD1.2−DNA作製のための第一段階PCRの概
要を図39に示した。5’末端にHindIII制限酵
素切断部位を付加した、分泌シグナル配列、FRH1
域、CDRH1領域およびFRH2領域の一部をコードす
るHPD1−DNA断片は、以下の条件で作製された。
【0460】 反応液組成: プラスミドpgHSL7A62 DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー 7AH1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー HPD1N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0461】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0462】次に、FRH2領域の一部、CDRH3領域
およびFRH3領域の一部をコードするHPD2−DN
A断片は、以下の条件で作製された。
【0463】 反応液組成: プラスミドpgHSL7A62 DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー HPD1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー HPD2N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0464】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0465】PCR後の各生成物は、フェノール抽出と
エタノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気
泳動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲ
ルを、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより
染色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出
されたHPD1−DNAおよびHPD2−DNAに相当
するDNAバンドを剃刀で切り出し、セントリコンおよ
びセントリリューターを用いてアクリルアミドゲルより
溶出した。溶出したDNAを7500×gの遠心分離に
より濃縮し、エタノール沈澱の後、50μlの蒸留水に
溶解した。
【0466】b)第二段階PCR HPD1.2−DNA作製のための第二段階PCRの概
要を図40に示した。前出HPD1−DNA断片とHP
D2−DNA断片とを融合したHPD1.2−DNA断
片は、以下の条件で作製された。
【0467】 反応液組成: 第一段階PCRで作製したHPD1−DNA溶液 10μl 第一段階PCRで作製したHPD2−DNA溶液 10μl オリゴヌクレオチドプライマー 7AH1P 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー HPD2N 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0468】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0469】PCR後の生成物は、フェノール抽出とエ
タノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲル
を、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染
色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出さ
れた融合DNAに相当するバンドを剃刀で切り出し、セ
ントリコンおよびセントリリューターを用いてアクリル
アミドゲルより溶出した。溶出したDNAを7500×
gの遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の後、50
μlの蒸留水に溶解した。
【0470】HPD1.2−DNA断片を保持するプラ
スミド作製方法の概要を図41に示した。
【0471】上記で得られたHPD1.2−DNA断片
を、フェノール抽出とエタノール沈澱によりさらに精製
した後、制限酵素HindIIIと制限酵素SacIに
より消化した。
【0472】前出プラスミドpgHSL7A62DNA
1μgを、予め制限酵素HindIIIとSacIで
消化し、CIPで脱リン酸化した。この脱リン酸化プラ
スミドpgHSL7A62 DNAと、予めHindI
IIとSacIで消化したHPD1.2−DNA断片を
DNAライゲーションキットバージョン2.0(宝酒造
社製)を用いて連結した後、大腸菌JM109株を形質
転換し、最終濃度50μg/mlのクロラムフェニコー
ルを含むLB寒天培地上に塗布した。得られた形質転換
体を、50μg/mlのクロラムフェニコールを含むL
B液体培地で培養し、この培養物からアルカリ・SDS
法によりプラスミドDNAを抽出した。このプラスミド
DNAを制限酵素SacIとHindIIIで消化し、
アガロースゲル電気泳動を行って、HPD1.2−DN
A断片を保持するクローンを選択した。
【0473】以上の操作により、HVタイプヒト化重鎖
の可変領域をコードするDNAと、ヒトIgG1定常領
域をコードするゲノミックDNA断片との融合断片を保
持するプラスミドpgHPDHV3を得た。なお、プラ
スミドpgHPDHV3を保持する形質転換大腸菌
E.coli pgHPDHV3 SANK 7029
8は、平成10年2月26日付で工業技術院生命工学工
業技術研究所に国際寄託され、受託番号FERM BP
−6273が付された。
【0474】次に、pgHPDHV3 DNA 10μ
gを、制限酵素HindIIIと制限酵素EcoRIに
より消化した。一方、哺乳動物細胞用発現プラスミドp
EE.6.1(ロンザ社製)1μgを、予め制限酵素H
indIIIとEcoRIで消化し、CIPで脱リン酸
化した。この脱リン酸化プラスミドpEE.6.1DN
A(100ng)と、HindIIIとEcoRIで消
化したpgHPDHV3 DNA(10μg)とを、D
NAライゲーションキットバージョン2.0(宝酒造社
製)を用いて連結した後、大腸菌JM109株でクロー
ニングした。得られた形質転換体を、50μg/mlの
アンピシリンを含むLB液体培地で培養し、該培養物か
らアルカリ・SDS法によりプラスミドDNAを抽出
た。このプラスミドDNAを制限酵素HindIIIと
EcoRIで消化し、アガロースゲル電気泳動を行って
挿入断片の有無を確認した。以上の操作により、HVタ
イプヒト化重鎖をコードするDNAが、CMVプロモー
ター下流に正方向で挿入されたプラスミドpEgPDH
V3−21を得た。
【0475】(3)ヌクレオチド配列の確認 上記(2)で得られたプラスミドpEgPDHV3−2
1が、目的とするヌクレオチド配列を有するDNAを保
持していることを確認するため、ヌクレオチド配列の決
定を行なった。ここで用いられたプライマーは前出PE
EF(配列表の配列番号104)、HPD1P(配列表
の配列番号118)、HPD1N(配列表の配列番号1
19)およびHPD2N(配列表の配列番号120)で
あった。各プライマーが結合する位置を、図42に示し
た。ヌクレオチド配列の決定は、アルカリ・SDS法と
塩化セシウム法により精製したプラスミドDNAを鋳型
とし、ジデオキシヌクレオチド鎖終結法で行なった。そ
の結果、pEgPDHV3−21は配列表の配列番号1
16に示されヌクレオチド配列を保持していることが確
認された。
【0476】実施例23 COS−1細胞用発現ベクタ
ーの構築 実施例14および実施例21で作製された各種ヒト化H
FE7A−軽鎖発現ベクター(p7AL−HH、p7A
L−HM、p7AL−MM、pLPDHH75およびp
LPDHM32)と、実施例15および実施例22で作
製された各種ヒト化HFE7A−重鎖発現ベクター(p
Eg7AH−HおよびpEgPDHV3−21)を用い
て、COS−1細胞を用いた遺伝子発現のために最適化
した発現ベクターを以下に記載する方法により作製し
た。
【0477】1.COS−1細胞用軽鎖発現ベクターの
構築 各種ヒト化HFE−7A軽鎖のCOS−1細胞用発現ベ
クターの構築法の概要を図43に示した。
【0478】(1)プロモーター増幅用プライマー(軽
鎖用)の合成 SRαプロモーター領域を含むDNA断片をPCRによ
り作製するにあたり、以下に記載する2種のオリゴヌク
レオチドプライマー: 5'- TGCACGCGTG GCTGTGGAAT GTGTGTCAGT TAG -3' (MLUA:配列表の配列番号121);および 5'- TCCGAAGCTT TTAGAGCAGA AGTAACACTT C -3' (HINDB:配列表の配列番号122)を作製した。
【0479】(2)発現ベクター(軽鎖用)の構築 SRαプロモーター領域を含み、5’末端にMulI制
限酵素切断部位、3’末端にHindIII制限酵素切
断部位がそれぞれ付加されたLSRα−DNA断片は、
プラスミドpME18Sを鋳型とし、以下の条件で作製
された。
【0480】 反応液組成: プラスミドpME18S DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー MLUA 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー HINDB 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0481】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0482】PCR後の生成物は、フェノール抽出とエ
タノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲル
を、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染
色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出さ
れたLSRα−DNAに相当するバンドを剃刀で切り出
し、セントリコンおよびセントリリューターを用いてア
クリルアミドゲルより溶出した。溶出したDNAを75
00×gの遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の
後、50μlの蒸留水に溶解した。
【0483】次に、実施例14および実施例21で作製
されたプラスミドp7AL−HH、p7AL−HM、p
7AL−MM、pLPDHH75またはpLPDHM3
21μgを、制限酵素MulIとHindIIIで消化
し、CIPで脱リン酸化した。この脱リン酸化プラスミ
ドDNAと、予めMulIとHindIIIで消化した
LSRα−DNA断片とをDNAライゲーションキット
バージョン2.0(宝酒造社製)を用いて連結した後、
大腸菌JM109株を形質転換し、最終濃度50μg/
mlのアンピシリンを含むLB寒天培地上に塗布した。
得られた形質転換体を、50μg/mlのアンピシリン
を含むLB液体培地で培養し、該培養物よりアルカリ・
SDS法によりプラスミドDNAを抽出した。このプラ
スミドDNAを制限酵素MulIとHindIIIで消
化し、アガロースゲル電気泳動を行って、LSRα−D
NA断片を保持するクローンを選択した。
【0484】以上の操作により、各種のヒト化軽鎖をコ
ードするCOS−1細胞用発現ベクターpSRHH(H
Hタイプ、p7A−HH由来)、pSRHM(HMタイ
プ、p7A−HM由来)、pSRMM(MMタイプ、p
7A−MM由来)、pSRPDHH(PDHHタイプ、
pLPDHH75由来)およびpSRPDHM(PDM
Mタイプ、pLPDHM32由来)を得た。
【0485】2.COS−1細胞用重鎖発現ベクターの
構築 各種ヒト化重鎖のCOS−1細胞用発現ベクターの構築
法の概要を図44に示した。
【0486】(1)プロモーター増幅用プライマー(重
鎖用)の合成 SRαプロモーター領域を含むDNA断片をPCRによ
り作製するにあたり、前出のプライマーHINDB(配
列表の配列番号122)に加え、さらに1種のプライマ
ー: 5'- AAAGCGGCCG CTGCTAGCTT GGCTGTGGAA TGTGTG -3' (NOTA:配列表の配列番号123)を作製した。
【0487】(2)発現ベクター(重鎖用)の構築 SRαプロモーター領域を含み、5’末端にNotI制
限酵素切断部位、3’末端にHindIII制限酵素切
断部位がそれぞれ付加されたHSRα−DNA断片は、
プラスミドpME18Sを鋳型とし、以下の条件で作製
された。
【0488】 反応液組成: プラスミドpME18S DNA 200ng オリゴヌクレオチドプライマー NOTA 80pmol オリゴヌクレオチドプライマー HINDB 80pmol dNTP混合液 20μl 10×Pfu緩衝液 20μl PfuDNAポリメラーゼ 10単位 上記組成の反応液を、再蒸留水にて最終容量200μl
とし、PCRに供試した。
【0489】PCR反応温度条件:94℃で2分間加熱
した後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2
分間の温度サイクルを30回繰り返してから、72℃で
10分間加温した。
【0490】PCR後の生成物は、フェノール抽出とエ
タノール沈澱の後、5%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動により分離された。電気泳動後のアクリルアミドゲル
を、1μg/mlの濃度のエチジウムブロミドにより染
色し、生成物DNAを紫外線照射下で検出した。検出さ
れHSRα−DNAに相当するバンドを剃刀で切り出
し、セントリコンおよびセントリリューターを用いてア
クリルアミドゲルより溶出した。溶出したDNAを75
00×gの遠心分離により濃縮し、エタノール沈澱の
後、50μlの蒸留水に溶解した。
【0491】次に、実施例15および実施例22で作製
されたプラスミドpEg7AH−HまたはpEgPDH
V3−21 1μgを、制限酵素NotIとHindI
IIで消化し、CIPで脱リン酸化した。この脱リン酸
化プラスミドDNAと、予めNotIとHindIII
で消化したHSRα−DNA断片とをDNAライゲーシ
ョンキットバージョン2.0(宝酒造社製)を用いて連
結した後、大腸菌JM109株を形質転換し、最終濃度
50μg/mlのアンピシリンを含むLB寒天培地上に
塗布した。得られた形質転換体を、50μg/mlのア
ンピシリンを含むLB液体培地で培養し、該培養物から
アルカリ・SDS法によりプラスミドDNAを抽出し
た。このプラスミドDNAを制限酵素NotIとHin
dIIIで消化し、アガロースゲル電気泳動を行って、
HSRα−DNA断片を保持するクローンを選択した。
【0492】以上の操作により、各種のヒト化重鎖をコ
ードするCOS−1細胞用発現ベクターpSRg7AH
(pEg7AH−H由来)およびpSRgPDH(pE
gPDHV3−21由来)を得た。
【0493】実施例24 ヒト化HFE7Aの各サブユ
ニットをコードする遺伝子のCOS−1細胞での発現 実施例23で得られたCOS−1細胞用発現ベクターに
よるCOS−1細胞の形質転換は、実施例16に記載し
た方法により行なった。まず、COS−1細胞を、10
%FCSを含むα(+)MEM(ギブコ・ビーアールエ
ル社製)を入れた細胞培養用フラスコ(培養面積225
cm2:住友ベークライト(株)社製)中でセミコンフ
ルエントになるまで培養した。その後、培地を除去し、
3mlのトリプシン−EDTA溶液(シグマ社製)中、
37℃で3分間保温することにより、COS−1細胞を
フラスコから遊離させた。遊離した細胞を、800rp
m、2分間の遠心分離により回収し、PBS(−)(日
水製薬(株)社製)で2回洗浄してから、PBS(−)
で1×108細胞数/mlとなるように調製したもの
を、COS−1細胞懸濁液とした。
【0494】一方、アルカリ・SDS法と塩化セシウム
密度勾配遠心分離法を用いて調製したヒト化重鎖発現ベ
クター(pSRg7AHまたはpSRgPDH)DNA
4μg、およびヒト化軽鎖発現ベクター(pSRH
H、pSRHM、pSRMM、pSRPDHHまたはp
SRPDHM)DNA 4μgを下記に記載する組み合
わせで混合した後、エタノール沈澱を行って、得られた
沈澱をPBS(−)20μlに溶解した。得られたプラ
スミド溶液20μlを、先に調製したCOS−1細胞懸
濁液20μl(2×106細胞)と混合したものを電極
間隔2mmのチャンバー(FCT−13:島津製作所
(株)社製)に入れ、遺伝子導入装置GTE−1(島津
製作所(株)社製)にセットした。その後、600V
下、50μFのパルスを、1秒間隔で2回与えることに
より、目的とするプラスミドDNAをCOS−1細胞内
に導入した。パルスを与えた後のチャンバー内の細胞−
DNA混合液を、10%ウシ胎児血清を含むα(+)M
EM 5mlに懸濁し、細胞培養用フラスコ(培養面積
25cm2:住友ベークライト社製)に移した。これを
5%CO2下、37℃で72時間培養した後に培養上清
を回収した。
【0495】上記の方法により、下記[A]−[F]の
条件でそれぞれCOS−1細胞を形質転換し、培養上清
を回収した。
【0496】[A]:プラスミドDNAを含まない条
件; [B]:pSRgPDHおよびpSRPDHHのコ・ト
ランスフェクション; [C]:pSRgPDHおよびpSRPDHMのコ・ト
ランスフェクション; [D]:pSRg7AHおよびpSRHHのコ・トラン
スフェクション; [E]:pSRg7AHおよびpSRHMのコ・トラン
スフェクション; [F]:pSRg7AHおよびpSRMMのコ・トラン
スフェクション。
【0497】実施例25 Fasに対する結合能の検定 実施例24で調製されたそれぞれの培養上清試料につい
て、実施例17に記載した方法により、含有する目的発
現生成物の濃度を算出し、最終的な目的生成物濃度が1
00ng/mlとなるように10% FCSを含むα
(+)MEMで調製した。なお、培養上清試料中の目的
生成物濃度が100ng/mlを下回った場合、得られ
た培養上清は、まずセントリプレップ−10(アミコン
社製)を用いて濃縮された。すなわち、培養上清5ml
をセントリプレップ−10に移し、3000×gの遠心
分離により濃縮してから、再び実施例17に記載した方
法により目的生成物濃度を算出した。
【0498】次に、100ng/mlの濃度に調製され
た各試料溶液を10% FCSを含むα(+)MEMで
2倍希釈する操作を繰り返し、希釈系列を作製した。こ
れらの試料について、ヒトFas融合タンパク質に対す
る結合能を実施例18に記載したELISA法により測
定した。
【0499】その結果、実施例24で調製された培養上
清試料のうち、[B]、[C]、[D]、[E]および
[F]の条件のものは、ヒトFas融合タンパク質との
結合能を有するものを含んでいることが確認された(図
45)。
【0500】実施例26 HFE7AのFasへの結合
に対する競合阻害 実施例24で調製された各培養上清試料について、予め
実施例17で示す方法により、それぞれが含有する目的
発現生成物の濃度を算定し、10% FCSを含むα
(+)MEMで最終的な目的生成物濃度が1μg/ml
となるように調製した。なお、培養上清試料中の目的生
成物濃度が1μg/mlを下回った場合は、その培養上
清をセントリプレップ−10を用いて濃縮してから1μ
g/mlとなるように調製した。
【0501】次に、この1μg/mlの濃度に調製した
試料を10% FCSを含むα(+)MEMで二倍希釈
する操作を繰り返し、希釈系列を作製した。一方、AP
−HFE7Aを、10% FCSを含むα(+)MEM
により50ng/mlの濃度に調整し、上記希釈系列試
料と等量混合した。その後、実施例19記載の方法によ
り、各試料のHFE7Aに対する競合阻害活性を測定し
た。
【0502】その結果、実施例24で調製された培養上
清試料のうち、[B]、[C]、[D]、[E]および
[F]の条件のものは、ハイブリドーマ培養物より調製
したHFE7AのヒトFas融合タンパク質に対する結
合を特異的に阻害することが確認された(図46)。
【0503】実施例27 アポトーシス誘導活性 実施例24で調製された培養上清試料を、実施例22記
載の方法で最終的な目的生成物濃度が100ng/ml
となるように調整した(ただし、調整用培地としては1
0% FCSを含むRPMI1640培地を用いた)。
この100ng/mlの試料を10% FCSを含むR
PMI1640培地で二倍希釈する操作を繰り返し、希
釈系列を作製した。その後、実施例20記載の方法によ
り、各試料のWR19L12a細胞に対する細胞傷害活
性を測定した。
【0504】その結果、実施例24で調製された培養上
清試料のうち、[B]、[C]、[D]、[E]および
[F]の条件のものは、ハイブリドーマ培養物より調製
されたHFE7Aと同様に、ヒトFas抗原を発現した
Tリンパ腫細胞株に対してアポトーシスを誘導すること
が示された(図47)。
【0505】製剤例 本発明の分子は、水またはそれ以外の薬理学的に許容し
得る溶液に溶解した無菌性溶液または懸濁液のアンプル
として使用に供される。また、無菌粉末製剤(本発明の
分子を凍結乾燥するのが好ましい)をアンプルに充填し
ておき、使用時に薬理学的に許容し得る溶液で希釈して
もよい。
【0506】
【発明の効果】 本発明により、Fas/Fasリガン
ド系に起因する各種の疾病(自己免疫疾患(全身性エリ
テマトーデス、橋本病、慢性関節リウマチ、移植片対宿
主病、シェーグレン症候群、悪性貧血、アジソン氏病、
強皮症、グッドパスチャー症候群、クローン氏病、自己
免疫性溶血性貧血、自然不妊、重症筋無力症、多発性硬
化症、バセドー病、突発性血小板減少性紫斑病、インス
リン依存性糖尿病)、アレルギー、アトピー、動脈硬化
症、心筋炎、心筋症、糸球体腎炎、再生不良性貧血、肝
炎(劇症肝炎、慢性肝炎、ウイルス性肝炎(C型肝炎、
B型肝炎、D型肝炎)またはアルコール性肝炎)、後天
性免疫不全症候群または臓器移植後の拒絶反応)に対す
る予防または治療薬として有用な、霊長類および非霊長
類動物のFasの間で保存されているエピトープに特異
的な抗原結合領域を有する分子が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 phFas−AIC2の構築図。
【図2】 pME−HおよびpME−Lの構築図。
【図3】 HFE7Aのエピトープ限定のためのELI
SAの結果を表す図。
【図4】 HFE7Aのエピトープ限定のための競合ア
ッセイの結果を表す図。
【図5】 HFE7Aの毒性試験の結果を表す図。
【図6】 劇症肝炎モデルを用いた試験の結果を表す
図。
【図7】 コラーゲン誘導関節炎の発症予防試験の結果
を表す図。
【図8】 VHH−DNA作製のための第一段階PCR
の概要。
【図9】 VHH−DNA作製のための第二段階PCR
の概要。
【図10】 VHH−DNA作製のための第三段階PC
Rの概要。
【図11】 VHH−DNA断片を保持する発現プラス
ミド作製方法の概要。
【図12】 VHM−DNA作製のための第一段階PC
Rの概要。
【図13】 VHM−DNA作製のための第二段階PC
Rの概要。
【図14】 VHM−DNA断片を保持する発現プラス
ミド作製方法の概要。
【図15】 VMM−DNA作製のための第一段階PC
Rの概要。
【図16】 VMM−DNA作製のための第二段階PC
Rの概要。
【図17】 VMM−DNA作製のための第三段階PC
Rの概要。
【図18】 VMM−DNA断片を保持するプラスミド
作製方法の概要。
【図19】 ヒト化軽鎖シークエンシングプライマーの
結合位置を示す図。
【図20】 VD−DNA作製のための第一段階PCR
の概要。
【図21】 VD−DNA作製のための第二段階PCR
の概要。
【図22】 VD−DNA作製のための第三段階PCR
の概要。
【図23】 VD−DNA断片を保持するプラスミド作
製方法の概要。
【図24】 ヒトIgG1のCH1領域とイントロンを
含むDNA(IG5’−DNA)断片の作製法の概要。
【図25】 ヒトIgG1のヒンジ領域、CH2領域、
CH3領域およびイントロンを含むゲノムDNA(IG
3’−DNA)断片の作製法の概要。
【図26】 発現ベクタープラスミドpEg7AH−H
の作製手順の概要。
【図27】 ヒト化重鎖シークエンシングプライマーの
結合位置を示す図。
【図28】 ヒト化抗Fas抗体のヒトFas融合タン
パク質に対する結合活性を示す図。
【図29】 ヒトFas融合タンパク質に対するHFE
7Aとヒト化抗Fas抗体との競合阻害を示す図。
【図30】 ヒト化HFE7AのWR19L12aに対
する細胞障害活性を示す図。
【図31】 LPDHH−DNA作製のための第一段階
PCRの概要。
【図32】 LPDHH−DNA作製のための第二段階
PCRの概要。
【図33】 LPDHH−DNA作製のための第三段階
PCRの概要。
【図34】 LPDHH−DNA断片を保持する発現プ
ラスミド作製方法の概要。
【図35】 LPDHM−DNA作製のための第一段階
PCRの概要。
【図36】 LPDHM−DNA作製のための第二段階
PCRの概要。
【図37】 LPDHM−DNA作製のための第三段階
PCRの概要。
【図38】 LPDHM−DNA断片を保持する発現プ
ラスミド作製方法の概要。
【図39】 HPD1.2−DNA作製のための第一段
階PCRの概要。
【図40】 HPD1.2−DNA作製のための第二段
階PCRの概要。
【図41】 HPD1.2−DNA断片を保持するプラ
スミド作製方法の概要。
【図42】 HVタイプヒト化重鎖をコードするDNA
のシークエンシングプライマー結合位置を示す図。
【図43】 各種ヒト化軽鎖をCOS−1細胞で発現さ
せるために最適化した発現ベクターの構築図。
【図44】 各種ヒト化重鎖をCOS−1細胞で発現さ
せるために最適化した発現ベクターの構築図。
【図45】 各種形質転換COS−1細胞培養上清中の
ヒトFas融合タンパク質に対する結合活性を示す図。
【図46】 各種形質転換COS−1細胞培養上清中
の、ヒトFas融合タンパク質とHFE7Aの結合に対
する競合阻害活性を示す図。
【図47】 各種形質転換COS−1細胞培養上清中の
WR19L12aに対する細胞障害活性を示す図。
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Thr Gln Asn Thr Lys Cys Arg Cys Lys 1 5 10 配列番号:2 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 フラグメント型:中間部フラグメント 配列 Ser Tyr Trp Met Gln 1 5 配列番号:3 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 フラグメント型:中間部フラグメント 配列 Glu Ile Asp Pro Ser Asp Ser Tyr Thr Asn Tyr Asn Gln Lys Phe Lys 1 5 10 15 Gly 配列番号:4 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 フラグメント型:中間部フラグメント 配列 Asn Arg Asp Tyr Ser Asn Asn Trp Tyr Phe Asp Val 1 5 10 配列番号:5 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 フラグメント型:中間部フラグメント 配列 Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn 1 5 10 15 配列番号:6 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 フラグメント型:中間部フラグメント 配列 Ala Ala Ser Asn Leu Glu S
er 1 5 配列番号:7 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 フラグメント型:中間部フラグメント 配列 Gln Gln Ser Asn Glu Asp Pro Arg Thr 1 5 配列番号:8 配列の長さ:1392 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA ハイポセティカル:No アンチセンス:No 起源 生物名:マウス 細胞の種類:ハイブリドーマ セルライン:HFE7A 配列の特徴 特徴を表わす記号:CDS 存在位置:1..1392 特徴を決定した方法:S 特徴を表わす記号:mat peptide 存在位置:58..1392 特徴を決定した方法:S 特徴を表わす記号:sig peptide 存在位置:1..57 特徴を決定した方法:S 配列 ATG GGA TGG AGC TGT ATC ATC CTC TTC TTG GTA GCA ACA GCT ACA GGT 48 Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe Leu Val Ala Thr Ala Thr Gly -19 -15 -10 -5 GTC CAT TCT CAG GTC CAA CTG CAG CAG CCT GGG GCT GAG CTT GTG AAG 96 Val His Ser Gln Val Gln Leu Gln Gln Pro Gly Ala Glu Leu Val Lys 1 5 10 CCT GGG GCT TCA GTG AAG CTG TCC TGC AAG GCT TCT GGC TAC ACC TTC 144 Pro Gly Ala Ser Val Lys Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe 15 20 25 ACC AGC TAC TGG ATG CAG TGG GTA AAA CAG AGG CCT GGA CAG GGC CTT 192 Thr Ser Tyr Trp Met Gln Trp Val Lys Gln Arg Pro Gly Gln Gly Leu 30 35 40 45 GAG TGG ATC GGA GAG ATT GAT CCT TCT GAT AGC TAT ACT AAC TAC AAT 240 Glu Trp Ile Gly Glu Ile Asp Pro Ser Asp Ser Tyr Thr Asn Tyr Asn 50 55 60 CAA AAG TTC AAG GGC AAG GCC ACA TTG ACT GTA GAC ACA TCC TCC AGC 288 Gln Lys Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Thr Ser Ser Ser 65 70 75 ACA GCC TAC ATG CAG CTC AGC AGC CTG ACA TCT GAG GAC TCT GCG GTC 336 Thr Ala Tyr Met Gln Leu Ser Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val 80 85 90 TAT TAC TGT GCA AGA AAT AGG GAC TAT AGT AAC AAC TGG TAC TTC GAT 384 Tyr Tyr Cys Ala Arg Asn Arg Asp Tyr Ser Asn Asn Trp Tyr Phe Asp 95 100 105 GTC TGG GGC ACA GGG ACC ACG GTC ACC GTC TCC TCA GCC AAA ACG ACA 432 Val Trp Gly Thr Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser Ala Lys Thr Thr 110 115 120 125 CCC CCA TCT GTC TAT CCA CTG GCC CCT GGA TCT GCT GCC CAA ACT AAC 480 Pro Pro Ser Val Tyr Pro Leu Ala Pro Gly Ser Ala Ala Gln Thr Asn 130 135 140 TCC ATG GTG ACC CTG GGA TGC CTG GTC AAG GGC TAT TTC CCT GAG CCA 528 Ser Met Val Thr Leu Gly Cys Leu Val Lys Gly Tyr Phe Pro Glu Pro 145 150 155 GTG ACA GTG ACC TGG AAC TCT GGA TCC CTG TCC AGC GGT GTG CAC ACC 576 Val Thr Val Thr Trp Asn Ser Gly Ser Leu Ser Ser Gly Val His Thr 160 165 170 TTC CCA GCT GTC CTG CAG TCT GAC CTC TAC ACT CTG AGC AGC TCA GTG 624 Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Asp Leu Tyr Thr Leu Ser Ser Ser Val 175 180 185 ACT GTC CCC TCC AGC ACC TGG CCC AGC CAG ACC GTC ACC TGC AAC GTT 672 Thr Val Pro Ser Ser Thr Trp Pro Ser Gln Thr Val Thr Cys Asn Val 190 195 200 205 GCC CAC CCG GCC AGC AGC ACC AAG GTG GAC AAG AAA ATT GTG CCC AGG 720 Ala His Pro Ala Ser Ser Thr Lys Val Asp Lys Lys Ile Val Pro Arg 210 215 220 GAT TGT GGT TGT AAG CCT TGC ATA TGT ACA GTC CCA GAA GTA TCA TCT 768 Asp Cys Gly Cys Lys Pro Cys Ile Cys Thr Val Pro Glu Val Ser Ser 225 230 235 GTC TTC ATC TTC CCC CCA AAG CCC AAG GAT GTG CTC ACC ATT ACT CTG 816 Val Phe Ile Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Val Leu Thr Ile Thr Leu 240 245 250 ACT CCT AAG GTC ACG TGT GTT GTG GTA GAC ATC AGC AAG GAT GAT CCC 864 Thr Pro Lys Val Thr Cys Val Val Val Asp Ile Ser Lys Asp Asp Pro 255 260 265 GAG GTC CAG TTC AGC TGG TTT GTA GAT GAT GTG GAG GTG CAC ACA GCT 912 Glu Val Gln Phe Ser Trp Phe Val Asp Asp Val Glu Val His Thr Ala 270 275 280 285 CAG ACG CAA CCC CGG GAG GAG CAG TTC AAC AGC ACT TTC CGC TCA GTC 960 Gln Thr Gln Pro Arg Glu Glu Gln Phe Asn Ser Thr Phe Arg Ser Val 290 295 300 AGT GAA CTT CCC ATC ATG CAC CAG AAC TGG CTC AAT GGC AAG GAG TTC 1008 Ser Glu Leu Pro Ile Met His Gln Asn Trp Leu Asn Gly Lys Glu Phe 305 310 315 AAA TGC AGG GTC AAC AGT GCA GCT TTC CCT GCC CCC ATC GAG AAA ACC 1056 Lys Cys Arg Val Asn Ser Ala Ala Phe Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr 320 325 330 ATC TCC AAA ACC AAA GGC AGA CCG AAG GCT CCA CAG GTG TAC ACC ATT 1104 Ile Ser Lys Thr Lys Gly Arg Pro Lys Ala Pro Gln Val Tyr Thr Ile 335 340 345 CCA CCT CCC AAG GAG CAG ATG GCC AAG GAT AAA GTC AGT CTG ACC TGC 1152 Pro Pro Pro Lys Glu Gln Met Ala Lys Asp Lys Val Ser Leu Thr Cys 350 355 360 365 ATG ATA ACA GAC TTC TTC CCT GAA GAC ATT ACT GTG GAG TGG CAG TGG 1200 Met Ile Thr Asp Phe Phe Pro Glu Asp Ile Thr Val Glu Trp Gln Trp 370 375 380 AAT GGG CAG CCA GCG GAG AAC TAC AAG AAC ACT CAG CCC ATC ATG AAC 1248 Asn Gly Gln Pro Ala Glu Asn Tyr Lys Asn Thr Gln Pro Ile Met Asn 385 390 395 ACG AAT GGC TCT TAC TTC GTC TAC AGC AAG CTC AAT GTG CAG AAG AGC 1296 Thr Asn Gly Ser Tyr Phe Val Tyr Ser Lys Leu Asn Val Gln Lys Ser 400 405 410 AAC TGG GAG GCA GGA AAT ACT TTC ACC TGC TCT GTG TTA CAT GAG GGC 1344 Asn Trp Glu Ala Gly Asn Thr Phe Thr Cys Ser Val Leu His Glu Gly 415 420 425 CTG CAC AAC CAC CAT ACT GAG AAG AGC CTC TCC CAC TCT CCT GGT AAA 1392 Leu His Asn His His Thr Glu Lys Ser Leu Ser His Ser Pro Gly Lys 430 435 440 445 配列番号:9 配列の長さ:464 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe Leu Val Ala Thr Ala Thr Gly -19 -15 -10 -5 Val His Ser Gln Val Gln Leu Gln Gln Pro Gly Ala Glu Leu Val Lys 1 5 10 Pro Gly Ala Ser Val Lys Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe 15 20 25 Thr Ser Tyr Trp Met Gln Trp Val Lys Gln Arg Pro Gly Gln Gly Leu 30 35 40 45 Glu Trp Ile Gly Glu Ile Asp Pro Ser Asp Ser Tyr Thr Asn Tyr Asn 50 55 60 Gln Lys Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Thr Ser Ser Ser 65 70 75 Thr Ala Tyr Met Gln Leu Ser Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val 80 85 90 Tyr Tyr Cys Ala Arg Asn Arg Asp Tyr Ser Asn Asn Trp Tyr Phe Asp 95 100 105 Val Trp Gly Thr Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser Ala Lys Thr Thr 110 115 120 125 Pro Pro Ser Val Tyr Pro Leu Ala Pro Gly Ser Ala Ala Gln Thr Asn 130 135 140 Ser Met Val Thr Leu Gly Cys Leu Val Lys Gly Tyr Phe Pro Glu Pro 145 150 155 Val Thr Val Thr Trp Asn Ser Gly Ser Leu Ser Ser Gly Val His Thr 160 165 170 Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Asp Leu Tyr Thr Leu Ser Ser Ser Val 175 180 185 Thr Val Pro Ser Ser Thr Trp Pro Ser Gln Thr Val Thr Cys Asn Val 190 195 200 205 Ala His Pro Ala Ser Ser Thr Lys Val Asp Lys Lys Ile Val Pro Arg 210 215 220 Asp Cys Gly Cys Lys Pro Cys Ile Cys Thr Val Pro Glu Val Ser Ser 225 230 235 Val Phe Ile Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Val Leu Thr Ile Thr Leu 240 245 250 Thr Pro Lys Val Thr Cys Val Val Val Asp Ile Ser Lys Asp Asp Pro 255 260 265 Glu Val Gln Phe Ser Trp Phe Val Asp Asp Val Glu Val His Thr Ala 270 275 280 285 Gln Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Phe Asn Ser Thr Phe Arg Ser Val 290 295 300 Ser Glu Leu Pro Ile Met His Gln Asn Trp Leu Asn Gly Lys Glu Phe 305 310 315 Lys Cys Arg Val Asn Ser Ala Ala Phe Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr 320 325 330 Ile Ser Lys Thr Lys Gly Arg Pro Lys Ala Pro Gln Val Tyr Thr Ile 335 340 345 Pro Pro Pro Lys Glu Gln Met Ala Lys Asp Lys Val Ser Leu Thr Cys 350 355 360 365 Met Ile Thr Asp Phe Phe Pro Glu Asp Ile Thr Val Glu Trp Gln Trp 370 375 380 Asn Gly Gln Pro Ala Glu Asn Tyr Lys Asn Thr Gln Pro Ile Met Asn 385 390 395 Thr Asn Gly Ser Tyr Phe Val Tyr Ser Lys Leu Asn Val Gln Lys Ser 400 405 410 Asn Trp Glu Ala Gly Asn Thr Phe Thr Cys Ser Val Leu His Glu Gly 415 420 425 Leu His Asn His His Thr Glu Lys Ser Leu Ser His Ser Pro Gly Lys 430 435 440 445 配列番号:10 配列の長さ:714 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA ハイポセティカル:Noアンチセンス :No 起源 生物名:マウス 細胞の種類:ハイブリドーマ セルライン:HFE7A 配列の特徴 特徴を表わす記号:CDS 存在位置:1..714 特徴を決定した方法:S 特徴を表わす記号:mat peptide 存在位置:61..714 特徴を決定した方法:S 特徴を表わす記号:sig peptide 存在位置:1..60 特徴を決定した方法:S 配列 ATG GAG ACA GAC ACA ATC CTG CTA TGG GTG ATG ATG CTC TGG ATT CCA 48 Met Glu Thr Asp Thr Ile Leu Leu Trp Val Met Met Leu Trp Ile Pro -20 -15 -10 -5 GGC TCC ACT GGT GAC ATT GTG CTG ACC CAA TCT CCA GCT TCT TTG GCT 96 Gly Ser Thr Gly Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Ala Ser Leu Ala 1 5 10 GTG TCT CTA GGG CAG AGG GCC ACC ATC TCC TGC AAG GCC AGC CAA AGT 144 Val Ser Leu Gly Gln Arg Ala Thr Ile Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser 15 20 25 GTT GAT TAT GAT GGT GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAA CAG AAA CCA 192 Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro 30 35 40 GGA CAG CCA CCC AAA CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC AAT CTA GAA TCT 240 Gly Gln Pro Pro Lys Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser 45 50 55 60 GGG ATC CCA GCC AGG TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG ACA GAC TTC ACC 288 Gly Ile Pro Ala Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr 65 70 75 CTC AAC ATC CAT CCT GTG GAG GAG GAG GAT GCT GCA ACC TAT TAC TGT 336 Leu Asn Ile His Pro Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys 80 85 90 CAG CAA AGT AAT GAG GAT CCT CGG ACG TTC GGT GGA GGC ACC AAG CTG 384 Gln Gln Ser Asn Glu Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu 95 100 105 GAA ATC AAA CGG GCT GAT GCT GCA CCA ACT GTA TCC ATC TTC CCA CCA 432 Glu Ile Lys Arg Ala Asp Ala Ala Pro Thr Val Ser Ile Phe Pro Pro 110 115 120 TCC AGT GAG CAG TTA ACA TCT GGA GGT GCC TCA GTC GTG TGC TTC TTG 480 Ser Ser Glu Gln Leu Thr Ser Gly Gly Ala Ser Val Val Cys Phe Leu 125 130 135 140 AAC AAC TTC TAC CCC AAA GAC ATC AAT GTC AAG TGG AAG ATT GAT GGC 528 Asn Asn Phe Tyr Pro Lys Asp Ile Asn Val Lys Trp Lys Ile Asp Gly 145 150 155 AGT GAA CGA CAA AAT GGC GTC CTG AAC AGT TGG ACT GAT CAG GAC AGC 576 Ser Glu Arg Gln Asn Gly Val Leu Asn Ser Trp Thr Asp Gln Asp Ser 160 165 170 AAA GAC AGC ACC TAC AGC ATG AGC AGC ACC CTC ACG TTG ACC AAG GAC 624 Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Met Ser Ser Thr Leu Thr Leu Thr Lys Asp 175 180 185 GAG TAT GAA CGA CAT AAC AGC TAT ACC TGT GAG GCC ACT CAC AAG ACA 672 Glu Tyr Glu Arg His Asn Ser Tyr Thr Cys Glu Ala Thr His Lys Thr 190 195 200 TCA ACT TCA CCC ATT GTC AAG AGC TTC AAC AGG AAT GAG TGT 714 Ser Thr Ser Pro Ile Val Lys Ser Phe Asn Arg Asn Glu Cys 205 210 215 配列番号:11 配列の長さ:238 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Glu Thr Asp Thr Ile Leu Leu Trp Val Met Met Leu Trp Ile Pro -20 -15 -10 -5 Gly Ser Thr Gly Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Ala Ser Leu Ala 1 5 10 Val Ser Leu Gly Gln Arg Ala Thr Ile Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser 15 20 25 Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro 30 35 40 Gly Gln Pro Pro Lys Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser 45 50 55 60 Gly Ile Pro Ala Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr 65 70 75 Leu Asn Ile His Pro Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys 80 85 90 Gln Gln Ser Asn Glu Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu 95 100 105 Glu Ile Lys Arg Ala Asp Ala Ala Pro Thr Val Ser Ile Phe Pro Pro 110 115 120 Ser Ser Glu Gln Leu Thr Ser Gly Gly Ala Ser Val Val Cys Phe Leu 125 130 135 140 Asn Asn Phe Tyr Pro Lys Asp Ile Asn Val Lys Trp Lys Ile Asp Gly 145 150 155 Ser Glu Arg Gln Asn Gly Val Leu Asn Ser Trp Thr Asp Gln Asp Ser 160 165 170 Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Met Ser Ser Thr Leu Thr Leu Thr Lys Asp 175 180 185 Glu Tyr Glu Arg His Asn Ser Tyr Thr Cys Glu Ala Thr His Lys Thr 190 195 200 Ser Thr Ser Pro Ile Val Lys Ser Phe Asn Arg Asn Glu Cys 205 210 215 配列番号:12 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGGGAATTCC AGTACGGAGT TGGGGAAGCT CTTT 34 配列番号:13 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GTTTCTTCTG CCTCTGTCAC CAAGTTAGAT CTGGA 35 配列番号:14 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TCCAGATCTA ACTTGGTGAC AGAGGCAGAA GAAAC 35 配列番号:15 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCCTCTAGAC GCGTCACGTG GGCATCAC 28 配列番号:16 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 フラグメント型:N末端フラグメント 配列 Gln Xaa Gln Leu Gln Gln Pro Gly Ala
Glu Leu 1 5 1
0 配列番号:17 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 フラグメント型:N末端フラグメント 配列 Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Ala Ser Leu Ala Val Ser Leu Gly 1 5 10 15 Gln Arg Ala Thr Ile Ser 20 配列番号:18 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:Noアンチセンス :No 配列 GACCTCACCA TGGGATGGA 19 配列番号:19 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 AAGAAGCATC CTCTCATCTA 20 配列番号:20 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TTTACCAGGA GAGTGGGAGA 20 配列番号:21 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 ACACTCATTC CTGTTGAAGC 20 配列番号:22 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGGGAATTCG ACCTCACCAT GGGATGGA 28 配列番号:23 配列の長さ:32 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGGTCTAGAC TATTTACCAG GAGAGTGGGA GA
32 配列番号:24 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGGGAATTCA AGAAGCATCC TCTCATCTA 29 配列番号:25 配列の長さ:37 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGGGCGGCCG CTTACTAACA CTCATTCCTG TTGAAGC 37 配列番号:26 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Leu Ser Ser Lys Ser Val Asn Ala Gln Val Thr Asp Ile Asn Ser 1 5 10 15 Lys Gly Leu 配列番号:27 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Thr Asp Ile Asn Ser Lys Gly Leu Glu Leu Arg Lys Thr Val Thr 1 5 10 15 Thr Val Glu 配列番号:28 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Leu Arg Lys Thr Val Thr Thr Val
Glu Thr Gln Asn Leu Glu Gly 1 5
10 15 Leu His His Asp 20 配列番号:29 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Gln Asn Leu Glu Gly Leu His His Asp Gly Gln Phe Cys His Lys 1 5 10 15 Pro Cys Pro Pro 20 配列番号:30 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Gln Phe Cys His Lys Pro Cys Pro Pro Gly Glu Arg Lys Ala Arg 1 5 10 15 Asp Cys Thr Val 20 配列番号:31 配列の長さ:21 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Glu Arg Lys Ala Arg Asp Cys Thr Val Asn Gly Asp Glu Pro Asp 1 5 10 15 Cys Val Pro Cys Gln 20 配列番号:32 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Gly Asp Glu Pro Asp Cys Val Pro Cys Gln Glu Gly Lys Glu Tyr 1 5 10 15 Thr Asp Lys Ala 20 配列番号:33 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Gly Lys Glu Tyr Thr Asp Lys Ala His Phe Ser Ser Lys Cys Arg 1 5 10 15 Arg Cys Arg 配列番号:34 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Phe Ser Ser Lys Cys Arg Arg Cys Arg Leu Cys Asp Glu Gly His 1 5 10 15 Gly Leu Glu Val 20 配列番号:35 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Cys Asp Glu Gly His Gly Leu Glu Val Glu Ile Asn Cys Thr Arg 1 5 10 15 Thr Gln Asn Thr 20 配列番号:36 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Ile Asn Cys Thr Arg Thr Gln Asn
Thr Lys Cys Arg Cys Lys Pro 1 5
10 15 Asn Phe Phe Cys 20 配列番号:37 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Cys Arg Cys Lys Pro Asn Phe Phe Cys Asn Ser Thr Val Cys Glu 1 5 10 15 His Cys Asp Pro 20 配列番号:38 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Ser Thr Val Cys Glu His Cys Asp Pro Cys Thr Lys Cys Glu His 1 5 10 15 Gly Ile Ile Lys 20 配列番号:39 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Cys Thr Lys Cys Glu His Gly Ile Ile Lys Glu Cys Thr Leu Thr Ser 1 5 10 15 Asn Thr Lys Cys 20 配列番号:40 配列の長さ:18 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Cys Thr Leu Thr Ser Asn Thr Lys Cys Lys Glu Glu Gly Ser Arg 1 5 10 15 Ser Asn 配列番号:41 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Ser Gly Lys Tyr Glu Gly Gly Asn Ile Tyr Thr Lys Lys Glu Ala 1 5 10 15 Phe Asn Val Glu 20 配列番号:42 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Gly Leu Glu Val Glu Ile Asn Cys Thr 1 5 10 配列番号:43 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Ile Asn Cys Thr Arg Thr Gln Asn Thr 1 5 10 配列番号:44 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Cys Arg Cys Lys Pro Asn Phe Phe Cys 1 5 10 配列番号:45 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Pro Asn Phe Phe Cys Asn Ser Thr Val Cys Glu His Cys Asp 1 5 10 配列番号:46 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Lys Ile Ala Ser Cys Leu Asn Asp Asn 1 5 10 配列番号:47 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GCGAATTCTG CCTTGACTGA TCAGAGTTTC CTCA 34 配列番号:48 配列の長さ:32 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GCTCTAGATG AGGTGAAAGA TGAGCTGGAG GA 32 配列番号:49 配列の長さ: 768 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: cDNA to mRNA ハイポセティカル: NO アンチセンス:NO 配列の特徴 特徴を表す記号: CDS 存在位置:40..753 特徴を表す記号: mat_peptide 存在位置:100..753 特徴を表す記号: sig_peptide 存在位置:40..99 配列 CCCAAGCTTA AGAAGCATCC TCTCATCTAG TTCTCAGAG ATG GAG ACA GAC ACA 54 Met Glu Thr Asp Thr -20 ATC CTG CTA TGG GTG CTG CTG CTC TGG GTT CCA GGC TCC ACT GGT GAC 102 Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro Gly Ser Thr Gly Asp -15 -10 -5 1 ATT GTG CTC ACC CAA TCT CCA GGT ACT TTG TCT CTG TCT CCA GGG GAG 150 Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser Leu Ser Pro Gly Glu 5 10 15 AGG GCC ACC CTC TCC TGC AAG GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT GGT 198 Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly 20 25 30 GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAA CAG AAA CCA GGA CAG GCA CCC AGA 246 Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Ala Pro Arg 35 40 45 CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC AAT CTC GAA TCT GGG ATC CCA GAC AGG 294 Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Asp Arg 50 55 60 65 TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG ACA GAC TTC ACC CTC ACC ATC TCT CGT 342 Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile Ser Arg 70 75 80 CTG GAG CCG GCG GAT TTT GCA GTC TAT TAC TGT CAG CAA AGT AAT GAG 390 Leu Glu Pro Ala Asp Phe Ala Val Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Asn Glu 85 90 95 GAT CCT CGG ACG TTC GGT CAA GGC ACC AGG CTG GAA ATC AAA CGG ACT 438 Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Arg Leu Glu Ile Lys Arg Thr 100 105 110 GTG GCT GCA CCA TCT GTC TTC ATC TTC CCG CCA TCT GAT GAG CAG TTG 486 Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu 115 120 125 AAA TCT GGA ACT GCC TCT GTT GTG TGC CTG CTG AAT AAC TTC TAT CCC 534 Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro 130 135 140 145 AGA GAG GCC AAA GTA CAG TGG AAA GTG GAT AAC GCC CTC CAA TCG GGT 582 Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly 150 155 160 AAC TCC CAG GAG AGT GTC ACA GAG CAG GAC AGC AAG GAC AGC ACC TAC 630 Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr 165 170 175 AGC CTC AGC AGC ACC CTG ACG CTG AGC AAA GCA GAC TAC GAG AAA CAC 678 Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His 180 185 190 AAA GTC TAC GCC TGC GAA GTC ACC CAT CAG GGC CTG AGC TCG CCC GTC 726 Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val 195 200 205 ACA AAG AGC TTC AAC AGG GGA GAG TGT TAGTAAGAAT TCGGG 768 Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 210 215 配列番号:50 配列の長さ: 238 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Glu Thr Asp Thr Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro -20 -15 -10 -5 Gly Ser Thr Gly Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser 1 5 10 Leu Ser Pro Gly Glu Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser 15 20 25 Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro 30 35 40 Gly Gln Ala Pro Arg Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser 45 50 55 60 Gly Ile Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr 65 70 75 Leu Thr Ile Ser Arg Leu Glu Pro Ala Asp Phe Ala Val Tyr Tyr Cys 80 85 90 Gln Gln Ser Asn Glu Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Arg Leu 95 100 105 Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro 110 115 120 Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu 125 130 135 140 Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn 145 150 155 Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser 160 165 170 Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala 175 180 185 Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly 190 195 200 Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 205 210 215 配列番号:51 配列の長さ: 768 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: cDNA to mRNA ハイポセティカル: NO アンチセンス:NO 配列の特徴 特徴を表す記号: CDS 存在位置:40..753 特徴を表す記号: mat_peptide 存在位置:100..753 特徴を表す記号: sig_peptide 存在位置:40..99 配列 CCCAAGCTTA AGAAGCATCC TCTCATCTAG TTCTCAGAG ATG GAG ACA GAC ACA 54 Met Glu Thr Asp Thr -20 ATC CTG CTA TGG GTG CTG CTG CTC TGG GTT CCA GGC TCC ACT GGT GAC 102 Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro Gly Ser Thr Gly Asp -15 -10 -5 1 ATT GTG CTC ACC CAA TCT CCA GGT ACT TTG TCT CTG TCT CCA GGG GAG 150 Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser Leu Ser Pro Gly Glu 5 10 15 AGG GCC ACC CTC TCC TGC AAG GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT GGT 198 Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly 20 25 30 GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAA CAG AAA CCA GGA CAG GCA CCC AGA 246 Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Ala Pro Arg 35 40 45 CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC AAT CTC GAA TCT GGG ATC CCA GAC AGG 294 Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Asp Arg 50 55 60 65 TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG ACA GAC TTC ACC CTC ACC ATC CAT CCT 342 Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile His Pro 70 75 80 GTG GAG GAG GAG GAT GCT GCA ACC TAT TAC TGT CAG CAA AGT AAT GAG 390 Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Asn Glu 85 90 95 GAT CCT CGG ACG TTC GGT CAA GGC ACC AGG CTG GAA ATC AAA CGG ACT 438 Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Arg Leu Glu Ile Lys Arg Thr 100 105 110 GTG GCT GCA CCA TCT GTC TTC ATC TTC CCG CCA TCT GAT GAG CAG TTG 486 Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu 115 120 125 AAA TCT GGA ACT GCC TCT GTT GTG TGC CTG CTG AAT AAC TTC TAT CCC 534 Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro 130 135 140 145 AGA GAG GCC AAA GTA CAG TGG AAA GTG GAT AAC GCC CTC CAA TCG GGT 582 Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly 150 155 160 AAC TCC CAG GAG AGT GTC ACA GAG CAG GAC AGC AAG GAC AGC ACC TAC 630 Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr 165 170 175 AGC CTC AGC AGC ACC CTG ACG CTG AGC AAA GCA GAC TAC GAG AAA CAC 678 Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His 180 185 190 AAA GTC TAC GCC TGC GAA GTC ACC CAT CAG GGC CTG AGC TCG CCC GTC 726 Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val 195 200 205 ACA AAG AGC TTC AAC AGG GGA GAG TGT TAGTAAGAAT TCGGG 768 Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 210 215 配列番号:52 配列の長さ: 238 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Glu Thr Asp Thr Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro -20 -15 -10 -5 Gly Ser Thr Gly Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser 1 5 10 Leu Ser Pro Gly Glu Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser 15 20 25 Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro 30 35 40 Gly Gln Ala Pro Arg Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser 45 50 55 60 Gly Ile Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr 65 70 75 Leu Thr Ile His Pro Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys 80 85 90 Gln Gln Ser Asn Glu Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Arg Leu 95 100 105 Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro 110 115 120 Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu 125 130 135 140 Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn 145 150 155 Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser 160 165 170 Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala 175 180 185 Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly 190 195 200 Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 205 210 215 配列番号:53 配列の長さ: 768 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: cDNA to mRNA ハイポセティカル: NO アンチセンス:NO 配列の特徴 特徴を表す記号: CDS 存在位置:40..753 特徴を表す記号: mat_peptide 存在位置:100..753 特徴を表す記号: sig_peptide 存在位置:40..99 配列 CCCAAGCTTA AGAAGCATCC TCTCATCTAG TTCTCAGAG ATG GAG ACA GAC ACA 54 Met Glu Thr Asp Thr -20 ATC CTG CTA TGG GTG CTG CTG CTC TGG GTT CCA GGC TCC ACT GGT GAC 102 Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro Gly Ser Thr Gly Asp -15 -10 -5 1 ATT GTG CTC ACC CAA TCT CCA GGT ACT TTG TCT CTG TCT CCA GGG GAG 150 Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser Leu Ser Pro Gly Glu 5 10 15 AGG GCC ACC CTC TCC TGC AAG GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT GGT 198 Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly 20 25 30 GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAA CAG AAA CCA GGA CAG CCA CCC AAA 246 Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Pro Pro Lys 35 40 45 CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC AAT CTC GAA TCT GGG ATC CCA GAC AGG 294 Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Asp Arg 50 55 60 65 TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG ACA GAC TTC ACC CTC ACC ATC CAT CCT 342 Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile His Pro 70 75 80 GTG GAG GAG GAG GAT GCT GCA ACC TAT TAC TGT CAG CAA AGT AAT GAG 390 Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Asn Glu 85 90 95 GAT CCT CGG ACG TTC GGT CAA GGC ACC AGG CTG GAA ATC AAA CGG ACT 438 Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Arg Leu Glu Ile Lys Arg Thr 100 105 110 GTG GCT GCA CCA TCT GTC TTC ATC TTC CCG CCA TCT GAT GAG CAG TTG 486 Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu 115 120 125 AAA TCT GGA ACT GCC TCT GTT GTG TGC CTG CTG AAT AAC TTC TAT CCC 534 Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro 130 135 140 145 AGA GAG GCC AAA GTA CAG TGG AAA GTG GAT AAC GCC CTC CAA TCG GGT 582 Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly 150 155 160 AAC TCC CAG GAG AGT GTC ACA GAG CAG GAC AGC AAG GAC AGC ACC TAC 630 Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr 165 170 175 AGC CTC AGC AGC ACC CTG ACG CTG AGC AAA GCA GAC TAC GAG AAA CAC 678 Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His 180 185 190 AAA GTC TAC GCC TGC GAA GTC ACC CAT CAG GGC CTG AGC TCG CCC GTC 726 Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val 195 200 205 ACA AAG AGC TTC AAC AGG GGA GAG TGT TAGTAAGAAT TCGGG 768 Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 210 215 配列番号:54 配列の長さ: 238 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Glu Thr Asp Thr Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro -20 -15 -10 -5 Gly Ser Thr Gly Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser 1 5 10 Leu Ser Pro Gly Glu Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser 15 20 25 Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro 30 35 40 Gly Gln Pro Pro Lys Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser 45 50 55 60 Gly Ile Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr 65 70 75 Leu Thr Ile His Pro Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys 80 85 90 Gln Gln Ser Asn Glu Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Arg Leu 95 100 105 Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro 110 115 120 Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu 125 130 135 140 Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn 145 150 155 Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser 160 165 170 Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala 175 180 185 Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly 190 195 200 Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 205 210 215 配列番号:55 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCCAAGCTTA AGAAGCATCC TCTCATCTAG TTCT 34 配列番号:56 配列の長さ:44 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GAGAGGGTGG CCCTCTCCCC TGGAGACAGA GACAAAGTAC CTGG 44 配列番号:57 配列の長さ:44 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCAGGTACTT TGTCTCTGTC TCCAGGGGAG AGGGCCACCC TCTC 44 配列番号:58 配列の長さ:44 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GATTCGAGAT TGGATGCAGC ATAGATGAGG AGTCTGGGTG CCTG 44 配列番号:59 配列の長さ:45 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GCTGCATCCA ATCTCGAATC TGGGATCCCA GACAGGTTTA GTGGC 45 配列番号:60 配列の長さ:52 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 AAAATCCGCC GGCTCCAGAC GAGAGATGGT GAGGGTGAAG TCTGTCCCAG AC 52 配列番号:61 配列の長さ:58 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CTCGTCTGGA GCCGGCGGAT TTTGCAGTCT ATT
ACTGTCA GCAAAGTAAT GAGGATCC 58 配列番号:62 配列の長さ:55 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TGAAGACAGA TGGTGCAGCC ACAGTCCGTT TGATTTCCAG CCTGGTGCCT TGACC 55 配列番号:63 配列の長さ:55 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGTCAAGGCA CCAGGCTGGA AATCAAACGG ACTGTGGCTG CACCATCTGT CTTCA 55 配列番号:64 配列の長さ:45 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCCGAATTCT TACTAACACT CTCCCCTGTT GAAGCTCTTT GTGAC 45 配列番号:65 配列の長さ:55 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TCTGTCCCAG ACCCACTGCC ACTAAACCTG TCTGGGATCC CAGATTCGAG ATTGG 55 配列番号:66 配列の長さ:55 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GTTTAGTGGC AGTGGGTCTG GGACAGACTT CACCTCTACC ATCCATCCTG TGGAG 55 配列番号:67 配列の長さ:55 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 ATGGTGCAGC CACAGTCCGT TTGATTTCCA GCCTGGTGCC TTGACCGAAC GTCCG 55 配列番号:68 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCCAAGCTTA AGAAGCATCC 20 配列番号:69 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:Noアンチセンス :No 配列 ATCTATGCTG CATCCAATCT 20 配列番号:70 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GTTGTGTGCC TGCTGAATAA 20 配列番号:71 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCCGAATTCT TACTAACACT 20 配列番号:72 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TTATTCAGCA GGCACACAAC 20 配列番号:73 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 AGATTGGATG CAGCATAGAT 20 配列番号:74 配列の長さ: 457 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: cDNA to mRNA ハイポセティカル: NO アンチセンス:NO 配列の特徴 特徴を表す記号: CDS 存在位置:21..455 特徴を表す記号: mat_peptide 存在位置:78..455 特徴を表す記号: sig_peptide 存在位置:21..77 配列 AAGCTTGGCT TGACCTCACC ATG GGA TGG AGC TGT ATC ATC CTC TTC TTG 50 Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe Leu -19 -15 -10 GTA GCA ACA GCT ACA GGT GTC CAC TCT CAG GTC CAA CTG GTG CAG TCT 98 Val Ala Thr Ala Thr Gly Val His Ser Gln Val Gln Leu Val Gln Ser -5 1 5 GGG GCT GAG GTC AAG AAG CCT GGG GCT TCA GTG AAG GTG TCC TGC AAG 146 Gly Ala Glu Val Lys Lys Pro Gly Ala Ser Val Lys Val Ser Cys Lys 10 15 20 GCT TCT GGC TAC ACC TTC ACC AGC TAC TGG ATG CAG TGG GTA AAA CAG 194 Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Ser Tyr Trp Met Gln Trp Val Lys Gln 25 30 35 GCC CCT GGA CAG AGG CTT GAG TGG ATG GGA GAG ATT GAT CCT TCT GAT 242 Ala Pro Gly Gln Arg Leu Glu Trp Met Gly Glu Ile Asp Pro Ser Asp 40 45 50 55 AGC TAT ACT AAC TAC AAT CAA AAG TTC AAG GGC AAG GCC ACA TTG ACT 290 Ser Tyr Thr Asn Tyr Asn Gln Lys Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr 60 65 70 GTA GAC ACA TCC GCT AGC ACA GCC TAC ATG GAG CTC AGC AGC CTG AGA 338 Val Asp Thr Ser Ala Ser Thr Ala Tyr Met Glu Leu Ser Ser Leu Arg 75 80 85 TCT GAG GAC ACG GCG GTC TAT TAC TGT GCA AGA AAT AGG GAC TAT AGT 386 Ser Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Asn Arg Asp Tyr Ser 90 95 100 AAC AAC TGG TAC TTC GAT GTC TGG GGC GAA GGG ACC CTG GTC ACC GTC 434 Asn Asn Trp Tyr Phe Asp Val Trp Gly Glu Gly Thr Leu Val Thr Val 105 110 115 TCC TCA GCC TCC ACC AAG GGC CC 457 Ser Ser Ala Ser Thr Lys Gly 120 125 配列番号:75 配列の長さ: 145 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe Leu Val Ala Thr Ala Thr Gly -19 -15 -10 -5 Val His Ser Gln Val Gln Leu Val Gln Ser Gly Ala Glu Val Lys Lys 1 5 10 Pro Gly Ala Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe 15 20 25 Thr Ser Tyr Trp Met Gln Trp Val Lys Gln Ala Pro Gly Gln Arg Leu 30 35 40 45 Glu Trp Met Gly Glu Ile Asp Pro Ser Asp Ser Tyr Thr Asn Tyr Asn 50 55 60 Gln Lys Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Thr Ser Ala Ser 65 70 75 Thr Ala Tyr Met Glu Leu Ser Ser Leu Arg Ser Glu Asp Thr Ala Val 80 85 90 Tyr Tyr Cys Ala Arg Asn Arg Asp Tyr Ser Asn Asn Trp Tyr Phe Asp 95 100 105 Val Trp Gly Glu Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser Ala Ser Thr Lys 110 115 120 125 Gly 配列番号:76 配列の長さ:40 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGGAAGCTTG GCTTGACCTC ACCATGGGAT GGAGCTGTAT 40 配列番号:77 配列の長さ:48 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TGAAGCCCCA GGCTTCTTGA CCTCAGCCCC AGACTGCACC AGTTGGAC 48 配列番号:78 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TCCACTCAAG CCTCTGTCCA GGGGCCTGTT TTACCC 36 配列番号:79 配列の長さ:51 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GTCTGGGGCT GAGGTCAAGA AGCCTGGGGC TTCAGTGAAG GTGTCCTGCA A 51 配列番号:80 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CAGGCCCCTG GACAGAGGCT TGAGTGGATG GGA
GAGATT 39 配列番号:81 配列の長さ:50 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TCAGATCTCA GGCTGCTGAG CTCCATGTAG GCTGTGCTAG CGGATGTGTC 50 配列番号:82 配列の長さ:44 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TGGAGCTCAG CAGCCTGAGA TCTGAGGACA CGGCGGTCTA TTAC 44 配列番号:83 配列の長さ:55 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GATGGGCCCT TGGTGGAGGC TGAGGAGACG GTGACCAGGG TCCCTTCGCC CCAGT 55 配列番号:84 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGGAAGCTTC CGCGGTCACA TGGCACCACC TCTCTTGCA 39 配列番号:85 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GCTCTGCAGA GAGAAGATTG GGAGTTACTG GAATC 35 配列番号:86 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TCTCTGCAGA GCCCAAATCT TGTGACAAAA CTCAC 35 配列番号:87 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGGGAATTCG GGAGCGGGGC TTGCCGGCCG TCGCACTCA 39 配列番号:88 配列の長さ: 2077 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: DNA (genomic) ハイポセティカル: NOアンチセンス : NO 配列の特徴 特徴を表す記号: sig_peptide 存在位置:27..83 特徴を表す記号: intron 存在位置:741..1131 特徴を表す記号: intron 存在位置:1177..1294 特徴を表す記号: intron 存在位置:1625..1721 特徴を表す記号: exon 存在位置:27..740 特徴を表す記号: exon 存在位置:1132..1176 特徴を表す記号: exon 存在位置:1295..1624 特徴を表す記号: exon 存在位置:1722..2077 特徴を表す記号: mat_peptide 存在位置:join(84..740, 1132..1176, 1295..1624, 17
22..2042) 特徴を表す記号: CDS 存在位置:join(27..740, 1132..1176, 1295..1624, 17
22..2042) 配列 GGGCGAAAGC TTGGCTTGAC CTCACC ATG GGA TGG AGC TGT ATC ATC CTC TTC 53 Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe -19 -15 TTG GTA GCA ACA GCT ACA GGT GTC CAC TCT CAG GTC CAA CTG GTG CAG 101 Leu Val Ala Thr Ala Thr Gly Val His Ser Gln Val Gln Leu Val Gln -10 -5 1 5 TCT GGG GCT GAG GTC AAG AAG CCT GGG GCT TCA GTG AAG GTG TCC TGC 149 Ser Gly Ala Glu Val Lys Lys Pro Gly Ala Ser Val Lys Val Ser Cys 10 15 20 AAG GCT TCT GGC TAC ACC TTC ACC AGC TAC TGG ATG CAG TGG GTA AAA 197 Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Ser Tyr Trp Met Gln Trp Val Lys 25 30 35 CAG GCC CCT GGA CAG AGG CTT GAG TGG ATG GGA GAG ATT GAT CCT TCT 245 Gln Ala Pro Gly Gln Arg Leu Glu Trp Met Gly Glu Ile Asp Pro Ser 40 45 50 GAT AGC TAT ACT AAC TAC AAT CAA AAG TTC AAG GGC AAG GCC ACA TTG 293 Asp Ser Tyr Thr Asn Tyr Asn Gln Lys Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu 55 60 65 70 ACT GTA GAC ACA TCC GCT AGC ACA GCC TAC ATG GAG CTC AGC AGC CTG 341 Thr Val Asp Thr Ser Ala Ser Thr Ala Tyr Met Glu Leu Ser Ser Leu 75 80 85 AGA TCT GAG GAC ACG GCG GTC TAT TAC TGT GCA AGA AAT AGG GAC TAT 389 Arg Ser Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Asn Arg Asp Tyr 90 95 100 AGT AAC AAC TGG TAC TTC GAT GTC TGG GGC GAA GGG ACC CTG GTC ACC 437 Ser Asn Asn Trp Tyr Phe Asp Val Trp Gly Glu Gly Thr Leu Val Thr 105 110 115 GTC TCC TCA GCC TCC ACC AAG GGC CCA TCG GTC TTC CCC CTG GCA CCC 485 Val Ser Ser Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro 120 125 130 TCC TCC AAG AGC ACC TCT GGG GGC ACA GCG GCC CTG GGC TGC CTG GTC 533 Ser Ser Lys Ser Thr Ser Gly Gly Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val 135 140 145 150 AAG GAC TAC TTC CCC GAA CCG GTG ACG GTG TCG TGG AAC TCA GGC GCC 581 Lys Asp Tyr Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala 155 160 165 CTG ACC AGC GGC GTG CAC ACC TTC CCG GCT GTC CTA CAG TCC TCA GGA 629 Leu Thr Ser Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly 170 175 180 CTC TAC TCC CTC AGC AGC GTG GTG ACC GTG CCC TCC AGC AGC TTG GGC 677 Leu Tyr Ser Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly 185 190 195 ACC CAG ACC TAC ATC TGC AAC GTG AAT CAC AAG CCC AGC AAC ACC AAG 725 Thr Gln Thr Tyr Ile Cys Asn Val Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys 200 205 210 GTG GAC AAG AGA GTT GGTGAGAGGC CAGCACAGGG AGGGAGGGTG TCTGCTGGAA 780 Val Asp Lys Arg Val 215 GCCAGGCTCA GCGCTCCTGC CTGGACGCAT CCCGGCTATG CAGTCCCAGT CCAGGGCAGC 840 AAGGCAGGCC CCGTCTGCCT CTTCACCCGG AGGCCTCTGC CCGCCCCACT CATGCTCAGG 900 GAGAGGGTCT TCTGGCTTTT TCCCCAGGCT CTGGGCAGGC ACAGGCTAGG TGCCCCTAAC 960 CCAGGCCCTG CACACAAAGG GGCAGGTGCT GGGCTCAGAC CTGCCAAGAG CCATATCCGG 1020 GAGGACCCTG CCCCTGACCT AAGCCCACCC CAAAGGCCAA ACTCTCCACT CCCTCAGCTC 1080 GGACACCTTC TCTCCTCCCA GATTCCAGTA ACTCCCAATC TTCTCTCTGC A GAG CCC 1137 Glu Pro 220 AAA TCT TGT GAC AAA ACT CAC ACA TGC CCA CCG TGC CCA GGTAAGCCAG 1186 Lys Ser Cys Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro 225 230 CCCAGGCCTC GCCCTCCAGC TCAAGGCGGG ACAGGTGCCC TAGAGTAGCC TGCATCCAGG 1246 GACAGGCCCC AGCCGGGTGC TGACACGTCC ACCTCCATCT CTTCCTCA GCA CCT GAA 1303 Ala Pro Glu 235 CTC CTG GGG GGA CCG TCA GTC TTC CTC TTC CCC CCA AAA CCC AAG GAC 1351 Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp 240 245 250 ACC CTC ATG ATC TCC CGG ACC CCT GAG GTC ACA TGC GTG GTG GTG GAC 1399 Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp 255 260 265 GTG AGC CAC GAA GAC CCT GAG GTC AAG TTC AAC TGG TAC GTG GAC GGC 1447 Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly 270 275 280 285 GTG GAG GTG CAT AAT GCC AAG ACA AAG CCG CGG GAG GAG CAG TAC AAC 1495 Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn 290 295 300 AGC ACG TAC CGT GTG GTC AGC GTC CTC ACC GTC CTG CAC CAG GAC TGG 1543 Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp 305 310 315 CTG AAT GGC AAG GAG TAC AAG TGC AAG GTC TCC AAC AAA GCC CTC CCA 1591 Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro 320 325 330 GCC CCC ATC GAG AAA ACC ATC TCC AAA GCC AAA GGTGGGACCC GTGGGGTGCG 1644 Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys 335 340 AGGGCCACAT GGACAGAGGC CGGCTCGGCC CACCCTCTGC CCTGAGAGTG ACCGCTGTAC 1704 CAACCTCTGT CCCTACA GGG CAG CCC CGA GAA CCA CAG GTG TAC ACC CTG 1754 Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu 345 350 355 CCC CCA TCC CGG GAG GAG ATG ACC AAG AAC CAG GTC AGC CTG ACC TGC 1802 Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys 360 365 370 CTG GTC AAA GGC TTC TAT CCC AGC GAC ATC GCC GTG GAG TGG GAG AGC 1850 Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser 375 380 385 AAT GGG CAG CCG GAG AAC AAC TAC AAG ACC ACG CCT CCC GTG CTG GAC 1898 Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp 390 395 400 TCC GAC GGC TCC TTC TTC CTC TAT AGC AAG CTC ACC GTG GAC AAG AGC 1946 Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser 405 410 415 AGG TGG CAG CAG GGG AAC GTC TTC TCA TGC TCC GTG ATG CAT GAG GCT 1994 Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala 420 425 430 435 CTG CAC AAC CAC TAC ACG CAG AAG AGC CTC TCC CTG TCC CCG GGT AAA 2042 Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys 440 445 450 TGAGTGCGAC GGCCGGCAAG CCCCGCTCCC GAATT 2077 配列番号:89 配列の長さ: 470 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe Leu Val Ala Thr Ala Thr Gly -19 -15 -10 -5 Val His Ser Gln Val Gln Leu Val Gln Ser Gly Ala Glu Val Lys Lys 1 5 10 Pro Gly Ala Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe 15 20 25 Thr Ser Tyr Trp Met Gln Trp Val Lys Gln Ala Pro Gly Gln Arg Leu 30 35 40 45 Glu Trp Met Gly Glu Ile Asp Pro Ser Asp Ser Tyr Thr Asn Tyr Asn 50 55 60 Gln Lys Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Thr Ser Ala Ser 65 70 75 Thr Ala Tyr Met Glu Leu Ser Ser Leu Arg Ser Glu Asp Thr Ala Val 80 85 90 Tyr Tyr Cys Ala Arg Asn Arg Asp Tyr Ser Asn Asn Trp Tyr Phe Asp 95 100 105 Val Trp Gly Glu Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser Ala Ser Thr Lys 110 115 120 125 Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Ser Ser Lys Ser Thr Ser Gly 130 135 140 Gly Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr Phe Pro Glu Pro 145 150 155 Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser Gly Val His Thr 160 165 170 Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser Leu Ser Ser Val 175 180 185 Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr Gln Thr Tyr Ile Cys Asn 190 195 200 205 Val Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys Arg Val Glu Pro 210 215 220 Lys Ser Cys Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu 225 230 235 Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp 240 245 250 Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp 255 260 265 Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly 270 275 280 285 Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn 290 295 300 Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp 305 310 315 Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro 320 325 330 Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu 335 340 345 Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn 350 355 360 365 Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile 370 375 380 Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr 385 390 395 Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys 400 405 410 Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys 415 420 425 Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu 430 435 440 445 Ser Leu Ser Pro Gly Lys 450 配列番号:90 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 ACAGCCGGGA AGGTGTGCAC 20 配列番号:91 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 AGACACCCTC CCTCCCTGTG 20 配列番号:92 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GTGCAGGGCC TGGGTTAGGG 20 配列番号:93 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GCACGGTGGG CATGTGTGAG 20 配列番号:94 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GTTTTGGGGG GAAGAGGAAG 20 配列番号:95 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:Noアンチセンス :No 配列 CCAGTCCTGG TGCAGGACGG 20 配列番号:96 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCTGTGGTTC TCGGGGCTGC 20 配列番号:97 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CGTGGTCTTG TAGTTGTTCT 20 配列番号:98 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CTTCCTCTTC CCCCCAAAAC 20 配列番号:99 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCGTCCTGCA CCAGGACTGG 20 配列番号:100 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GCAGCCCCGA GAACCACAGG
20 配列番号:101 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 AGAACAACTA CAAGACCACG 20 配列番号:102 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GCCTGACATC TGAGGACTC 19 配列番号:103 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GAGTCCTCAG ATGTCAGGC 19 配列番号:104 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GAGCAGTACT CGTTGCTGCC GCGCGCGCCA CCAG 34 配列番号:105 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGTATGGCTG ATTAATGATC AATG 24 配列番号:106 配列の長さ: 768 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: cDNA to mRNA ハイポセティカル: NO アンチセンス:NO 配列の特徴 特徴を表す記号: CDS 存在位置:40..753 特徴を表す記号: mat_peptide 存在位置:100..753 特徴を表す記号: sig_peptide 存在位置:40..99 配列 CCCAAGCTTA AGAAGCATCC TCTCATCTAG TTCTCAGAG ATG GAG ACA GAC ACA 54 Met Glu Thr Asp Thr -20 ATC CTG CTA TGG GTG CTG CTG CTC TGG GTT CCA GGC TCC ACT GGT GAG 102 Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro Gly Ser Thr Gly Glu -15 -10 -5 1 ATT GTG CTC ACC CAA TCT CCA GGT ACT TTG TCT CTG TCT CCA GGG GAG 150 Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser Leu Ser Pro Gly Glu 5 10 15 AGG GCC ACC CTC TCC TGC AAG GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT GGT 198 Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly 20 25 30 GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAA CAG AAA CCA GGA CAG GCA CCC AGA 246 Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Ala Pro Arg 35 40 45 CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC AAT CTC GAA TCT GGG ATC CCA GAC AGG 294 Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Asp Arg 50 55 60 65 TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG ACA GAC TTC ACC CTC ACC ATC TCT CGT 342 Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile Ser Arg 70 75 80 CTG GAG CCG GAG GAT TTT GCA GTC TAT TAC TGT CAG CAA AGT AAT GAG 390 Leu Glu Pro Glu Asp Phe Ala Val Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Asn Glu 85 90 95 GAT CCT CGG ACG TTC GGT CAA GGC ACC AAG CTG GAA ATC AAA CGG ACT 438 Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys Arg Thr 100 105 110 GTG GCT GCA CCA TCT GTC TTC ATC TTC CCG CCA TCT GAT GAG CAG TTG 486 Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu 115 120 125 AAA TCT GGA ACT GCC TCT GTT GTG TGC CTG CTG AAT AAC TTC TAT CCC 534 Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro 130 135 140 145 AGA GAG GCC AAA GTA CAG TGG AAA GTG GAT AAC GCC CTC CAA TCG GGT 582 Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly 150 155 160 AAC TCC CAG GAG AGT GTC ACA GAG CAG GAC AGC AAG GAC AGC ACC TAC 630 Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr 165 170 175 AGC CTC AGC AGC ACC CTG ACG CTG AGC AAA GCA GAC TAC GAG AAA CAC 678 Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His 180 185 190 AAA GTC TAC GCC TGC GAA GTC ACC CAT CAG GGC CTG AGC TCG CCC GTC 726 Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val 195 200 205 ACA AAG AGC TTC AAC AGG GGA GAG TGT TAGTAAGAAT TCGGG 768 Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 210 215 配列番号:107 配列の長さ: 238 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Glu Thr Asp Thr Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro -20 -15 -10 -5 Gly Ser Thr Gly Glu Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser 1 5 10 Leu Ser Pro Gly Glu Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser 15 20 25 Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro 30 35 40 Gly Gln Ala Pro Arg Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser 45 50 55 60 Gly Ile Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr 65 70 75 Leu Thr Ile Ser Arg Leu Glu Pro Glu Asp Phe Ala Val Tyr Tyr Cys 80 85 90 Gln Gln Ser Asn Glu Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu 95 100 105 Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro 110 115 120 Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu 125 130 135 140 Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn 145 150 155 Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser 160 165 170 Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala 175 180 185 Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly 190 195 200 Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 205 210 215 配列番号:108 配列の長さ: 768 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: cDNA to mRNA ハイポセティカル: NO アンチセンス:NO 配列の特徴 特徴を表す記号: CDS 存在位置:40..753 特徴を表す記号: mat_peptide 存在位置:100..753 特徴を表す記号: sig_peptide 存在位置:40..99 配列 CCCAAGCTTA AGAAGCATCC TCTCATCTAG TTCTCAGAG ATG GAG ACA GAC ACA 54 Met Glu Thr Asp Thr -20 ATC CTG CTA TGG GTG CTG CTG CTC TGG GTT CCA GGC TCC ACT GGT GAG 102 Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro Gly Ser Thr Gly Glu -15 -10 -5 1 ATT GTG CTC ACC CAA TCT CCA GGT ACT TTG TCT CTG TCT CCA GGG GAG 150 Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser Leu Ser Pro Gly Glu 5 10 15 AGG GCC ACC CTC TCC TGC AAG GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT GGT 198 Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly 20 25 30 GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAA CAG AAA CCA GGA CAG GCA CCC AGA 246 Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Ala Pro Arg 35 40 45 CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC AAT CTC GAA TCT GGG ATC CCA GAC AGG 294 Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Asp Arg 50 55 60 65 TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG ACA GAC TTC ACC CTC ACC ATC CAT CCT 342 Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile His Pro 70 75 80 GTG GAG GAG GAG GAT GCT GCA ACC TAT TAC TGT CAG CAA AGT AAT GAG 390 Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Asn Glu 85 90 95 GAT CCT CGG ACG TTC GGT CAA GGC ACC AAG CTG GAA ATC AAA CGG ACT 438 Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys Arg Thr 100 105 110 GTG GCT GCA CCA TCT GTC TTC ATC TTC CCG CCA TCT GAT GAG CAG TTG 486 Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu 115 120 125 AAA TCT GGA ACT GCC TCT GTT GTG TGC CTG CTG AAT AAC TTC TAT CCC 534 Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro 130 135 140 145 AGA GAG GCC AAA GTA CAG TGG AAA GTG GAT AAC GCC CTC CAA TCG GGT 582 Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly 150 155 160 AAC TCC CAG GAG AGT GTC ACA GAG CAG GAC AGC AAG GAC AGC ACC TAC 630 Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr 165 170 175 AGC CTC AGC AGC ACC CTG ACG CTG AGC AAA GCA GAC TAC GAG AAA CAC 678 Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His 180 185 190 AAA GTC TAC GCC TGC GAA GTC ACC CAT CAG GGC CTG AGC TCG CCC GTC 726 Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val 195 200 205 ACA AAG AGC TTC AAC AGG GGA GAG TGT TAGTAAGAAT TCGGG 768 Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 210 215 配列番号:109 配列の長さ: 238 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Glu Thr Asp Thr Ile Leu Leu Trp Val Leu Leu Leu Trp Val Pro -20 -15 -10 -5 Gly Ser Thr Gly Glu Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser 1 5 10 Leu Ser Pro Gly Glu Arg Ala Thr Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser 15 20 25 Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro 30 35 40 Gly Gln Ala Pro Arg Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser 45 50 55 60 Gly Ile Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr 65 70 75 Leu Thr Ile His Pro Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys 80 85 90 Gln Gln Ser Asn Glu Asp Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu 95 100 105 Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro 110 115 120 Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu 125 130 135 140 Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn 145 150 155 Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser 160 165 170 Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala 175 180 185 Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly 190 195 200 Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 205 210 215 配列番号:110 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GGTGAGATTG TGCTCACCCA ATCTCCAGG 29 配列番号:111 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCTGGAGATT GGGTGAGCAC AATCTCACC 29 配列番号:112 配列の長さ:31 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CCATCTCTCG TCTGGAGCCG GAGGATTTTG C
31 配列番号:113 配列の長さ:31 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GCAAAATCCT CCGGCTCCAG ACGAGAGATG G 31 配列番号:114 配列の長さ:31 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CAAGGCACCA AGCTGGAAAT CAAACGGACT G 31 配列番号:115 配列の長さ:31 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CAGTCCGTTT GATTTCCAGC TTGGTGCCTT G 31 配列番号:116 配列の長さ: 2071 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: DNA (genomic) ハイポセティカル: NO アンチセンス: NO 配列の特徴 特徴を表す記号: sig_peptide 存在位置:21..77 特徴を表す記号: intron 存在位置:741..1131 特徴を表す記号: intron 存在位置:1177..1294 特徴を表す記号: intron 存在位置:1619..1715 特徴を表す記号: exon 存在位置:21..734 特徴を表す記号: exon 存在位置:1126..1170 特徴を表す記号: exon 存在位置:1289..1618 特徴を表す記号: exon 存在位置:1716..2071 特徴を表す記号: mat_peptide 存在位置:join(78..734, 1126..1170, 1289..1618, 17
16..2036) 特徴を表す記号: CDS 存在位置:join(21..734, 1126..1170, 1289..1618, 17
16..2036) 配列 AAGCTTGGCT TGACCTCACC ATG GGA TGG AGC TGT ATC ATC CTC TTC TTG 50 Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe Leu -19 -15 -10 GTA GCA ACA GCT ACA GGT GTC CAC TCT CAG GTC CAA CTG GTG CAG TCT 98 Val Ala Thr Ala Thr Gly Val His Ser Gln Val Gln Leu Val Gln Ser -5 1 5 GGG GCT GAG GTC AAG AAG CCT GGG GCT TCA GTG AAG GTG TCC TGC AAG 146 Gly Ala Glu Val Lys Lys Pro Gly Ala Ser Val Lys Val Ser Cys Lys 10 15 20 GCT TCT GGC TAC ACC TTC ACC AGC TAC TGG ATG CAG TGG GTA AAA CAG 194 Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Ser Tyr Trp Met Gln Trp Val Lys Gln 25 30 35 GCC CCT GGA CAG GGC CTT GAG TGG ATG GGA GAG ATT GAT CCT TCT GAT 242 Ala Pro Gly Gln Gly Leu Glu Trp Met Gly Glu Ile Asp Pro Ser Asp 40 45 50 55 AGC TAT ACT AAC TAC AAT CAA AAG TTC AAG GGC AAG GCC ACA TTG ACT 290 Ser Tyr Thr Asn Tyr Asn Gln Lys Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr 60 65 70 GTA GAC ACA TCC ACT AGC ACA GCC TAC ATG GAG CTC AGC AGC CTG AGA 338 Val Asp Thr Ser Thr Ser Thr Ala Tyr Met Glu Leu Ser Ser Leu Arg 75 80 85 TCT GAG GAC ACG GCG GTC TAT TAC TGT GCA AGA AAT AGG GAC TAT AGT 386 Ser Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Asn Arg Asp Tyr Ser 90 95 100 AAC AAC TGG TAC TTC GAT GTC TGG GGC GAA GGG ACC CTG GTC ACC GTC 434 Asn Asn Trp Tyr Phe Asp Val Trp Gly Glu Gly Thr Leu Val Thr Val 105 110 115 TCC TCA GCC TCC ACC AAG GGC CCA TCG GTC TTC CCC CTG GCA CCC TCC 482 Ser Ser Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Ser 120 125 130 135 TCC AAG AGC ACC TCT GGG GGC ACA GCG GCC CTG GGC TGC CTG GTC AAG 530 Ser Lys Ser Thr Ser Gly Gly Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys 140 145 150 GAC TAC TTC CCC GAA CCG GTG ACG GTG TCG TGG AAC TCA GGC GCC CTG 578 Asp Tyr Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu 155 160 165 ACC AGC GGC GTG CAC ACC TTC CCG GCT GTC CTA CAG TCC TCA GGA CTC 626 Thr Ser Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu 170 175 180 TAC TCC CTC AGC AGC GTG GTG ACC GTG CCC TCC AGC AGC TTG GGC ACC 674 Tyr Ser Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr 185 190 195 CAG ACC TAC ATC TGC AAC GTG AAT CAC AAG CCC AGC AAC ACC AAG GTG 722 Gln Thr Tyr Ile Cys Asn Val Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val 200 205 210 215 GAC AAG AGA GTT GGTGAGAGGC CAGCACAGGG AGGGAGGGTG TCTGCTGGAA 774 Asp Lys Arg Val GCCAGGCTCA GCGCTCCTGC CTGGACGCAT CCCGGCTATG CAGTCCCAGT CCAGGGCAGC 834 AAGGCAGGCC CCGTCTGCCT CTTCACCCGG AGGCCTCTGC CCGCCCCACT CATGCTCAGG 894 GAGAGGGTCT TCTGGCTTTT TCCCCAGGCT CTGGGCAGGC ACAGGCTAGG TGCCCCTAAC 954 CCAGGCCCTG CACACAAAGG GGCAGGTGCT GGGCTCAGAC CTGCCAAGAG CCATATCCGG 1014 GAGGACCCTG CCCCTGACCT AAGCCCACCC CAAAGGCCAA ACTCTCCACT CCCTCAGCTC 1074 GGACACCTTC TCTCCTCCCA GATTCCAGTA ACTCCCAATC TTCTCTCTGC A GAG CCC 1131 Glu Pro 220 AAA TCT TGT GAC AAA ACT CAC ACA TGC CCA CCG TGC CCA GGTAAGCCAG 1180 Lys Ser Cys Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro 225 230 CCCAGGCCTC GCCCTCCAGC TCAAGGCGGG ACAGGTGCCC TAGAGTAGCC TGCATCCAGG 1240 GACAGGCCCC AGCCGGGTGC TGACACGTCC ACCTCCATCT CTTCCTCA GCA CCT GAA 1297 Ala Pro Glu 235 CTC CTG GGG GGA CCG TCA GTC TTC CTC TTC CCC CCA AAA CCC AAG GAC 1345 Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp 240 245 250 ACC CTC ATG ATC TCC CGG ACC CCT GAG GTC ACA TGC GTG GTG GTG GAC 1393 Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp 255 260 265 GTG AGC CAC GAA GAC CCT GAG GTC AAG TTC AAC TGG TAC GTG GAC GGC 1441 Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly 270 275 280 285 GTG GAG GTG CAT AAT GCC AAG ACA AAG CCG CGG GAG GAG CAG TAC AAC 1489 Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn 290 295 300 AGC ACG TAC CGT GTG GTC AGC GTC CTC ACC GTC CTG CAC CAG GAC TGG 1537 Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp 305 310 315 CTG AAT GGC AAG GAG TAC AAG TGC AAG GTC TCC AAC AAA GCC CTC CCA 1585 Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro 320 325 330 GCC CCC ATC GAG AAA ACC ATC TCC AAA GCC AAA GGTGGGACCC GTGGGGTGCG 1638 Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys 335 340 AGGGCCACAT GGACAGAGGC CGGCTCGGCC CACCCTCTGC CCTGAGAGTG ACCGCTGTAC 1698 CAACCTCTGT CCCTACA GGG CAG CCC CGA GAA CCA CAG GTG TAC ACC CTG 1748 Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu 345 350 355 CCC CCA TCC CGG GAG GAG ATG ACC AAG AAC CAG GTC AGC CTG ACC TGC 1796 Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys 360 365 370 CTG GTC AAA GGC TTC TAT CCC AGC GAC ATC GCC GTG GAG TGG GAG AGC 1844 Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser 375 380 385 AAT GGG CAG CCG GAG AAC AAC TAC AAG ACC ACG CCT CCC GTG CTG GAC 1892 Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp 390 395 400 TCC GAC GGC TCC TTC TTC CTC TAT AGC AAG CTC ACC GTG GAC AAG AGC 1940 Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser 405 410 415 AGG TGG CAG CAG GGG AAC GTC TTC TCA TGC TCC GTG ATG CAT GAG GCT 1988 Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala 420 425 430 435 CTG CAC AAC CAC TAC ACG CAG AAG AGC CTC TCC CTG TCC CCG GGT AAA 2036 Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys 440 445 450 TGAGTGCGAC GGCCGGCAAG CCCCGCTCCC GAATT 2071 配列番号:117 配列の長さ: 470 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe Leu Val Ala Thr Ala Thr Gly -19 -15 -10 -5 Val His Ser Gln Val Gln Leu Val Gln Ser Gly Ala Glu Val Lys Lys 1 5 10 Pro Gly Ala Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe 15 20 25 Thr Ser Tyr Trp Met Gln Trp Val Lys Gln Ala Pro Gly Gln Gly Leu 30 35 40 45 Glu Trp Met Gly Glu Ile Asp Pro Ser Asp Ser Tyr Thr Asn Tyr Asn 50 55 60 Gln Lys Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Thr Ser Thr Ser 65 70 75 Thr Ala Tyr Met Glu Leu Ser Ser Leu Arg Ser Glu Asp Thr Ala Val 80 85 90 Tyr Tyr Cys Ala Arg Asn Arg Asp Tyr Ser Asn Asn Trp Tyr Phe Asp 95 100 105 Val Trp Gly Glu Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser Ala Ser Thr Lys 110 115 120 125 Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Ser Ser Lys Ser Thr Ser Gly 130 135 140 Gly Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr Phe Pro Glu Pro 145 150 155 Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser Gly Val His Thr 160 165 170 Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser Leu Ser Ser Val 175 180 185 Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr Gln Thr Tyr Ile Cys Asn 190 195 200 205 Val Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys Arg Val Glu Pro 210 215 220 Lys Ser Cys Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu 225 230 235 Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp 240 245 250 Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp 255 260 265 Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly 270 275 280 285 Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn 290 295 300 Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp 305 310 315 Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro 320 325 330 Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu 335 340 345 Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn 350 355 360 365 Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile 370 375 380 Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr 385 390 395 Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys 400 405 410 Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys 415 420 425 Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu 430 435 440 445 Ser Leu Ser Pro Gly Lys 450 配列番号:118 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CAGGCCCCTG GACAGGGCCT TGAGTGGATG 30 配列番号:119 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 CATCCACTCA AGGCCCTGTC CAGGGGCCTG 30 配列番号:120 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 GCTGAGCTCC ATGTAGGCTG TGCTAGTGGA TGTGTCTAC 39 配列番号:121 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TGCACGCGTG GCTGTGGAAT GTGTGTCAGT TAG 33 配列番号:122 配列の長さ:31 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 TCCGAAGCTT TTAGAGCAGA AGTAACACTT C 31 配列番号:123 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) ハイポセティカル:No アンチセンス:No 配列 AAAGCGGCCG CTGCTAGCTT GGCTGTGGAA TGT
GTG 36 T
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 43/00 A61P 43/00 111 111 C12N 1/21 C12N 1/21 C12P 21/08 5/10 C12R 1:19 15/02 1:91 15/09 ZNA C12N 15/00 C C12P 21/08 5/00 B //(C12N 1/21 15/00 ZNAA C12R 1:19) A61K 37/02 (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/08 C12R 1:91) 微生物の受託番号 FERM BP−5867 微生物の受託番号 FERM BP−5868 微生物の受託番号 FERM BP−6071 微生物の受託番号 FERM BP−6072 微生物の受託番号 FERM BP−6073 微生物の受託番号 FERM BP−6074 微生物の受託番号 FERM BP−6272 微生物の受託番号 FERM BP−6273 微生物の受託番号 FERM BP−6274 早期審査対象出願 (72)発明者 好田 宏子 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 市川 公久 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 大隅 潤 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 大槻 昌彦 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 白石 明郎 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 米原 伸 京都府京都市西京区松尾井戸町9−5 (56)参考文献 国際公開96/040041(WO,A1) Int.Immunol.,1995,V ol.7,No.12,p.1967−1975 Int.Immunol.,Feb, 1997,Vol.9,No.2,p.201 −209 Int.Immunol.,Feb, 1997,Vol.9,No.2,p.307 −316 DNA Cell Biol.,1996 年,Vol.15,No.3,p.227− 234 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 BIOSIS/WPI(DIALOG) REGISTRY(STN) CA(STN) SwissProt/PIR/GeneS eq GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq

Claims (46)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マウス−マウスハイブリドーマHFE7
    A(FERM BP−5828)により産生されるモノ
    クローナル抗体。
  2. 【請求項2】 軽鎖ポリペプチドの可変領域に配列表の
    配列番号11のアミノ酸番号24〜38、54〜60及
    び93〜101で示されるアミノ酸配列を含み、重鎖ポ
    リペプチドの可変領域に配列表の配列番号9のアミノ酸
    番号31〜35、50〜66及び99〜110に示され
    るアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1に記
    載の抗体。
  3. 【請求項3】 下記の1)に記載の軽鎖ポリペプチドお
    よび2)に記載の重鎖ポリペプチドから構成されること
    を特徴とする抗体: 1)配列表の配列番号50のアミノ酸番号1から218
    に示されるアミノ酸配列、配列表の配列番号52のアミ
    ノ酸番号1から218に示されるアミノ酸配列、配列表
    の配列番号54のアミノ酸番号1から218に示される
    アミノ酸配列、配列表の配列番号107のアミノ酸番号
    1から218に示されるアミノ酸配列または配列表の配
    列番号109のアミノ酸番号1から218に示されるア
    ミノ酸配列のいずれか一つの軽鎖ポリペプチド; 2)配列表の配列番号89のアミノ酸番号1から451
    に示されるアミノ酸配列または配列表の配列番号117
    のアミノ酸番号1から451に示されるアミノ酸配列の
    いずれか一つの重鎖ポリペプチド。
  4. 【請求項4】 配列表の配列番号50のアミノ酸番号1
    から218に示されるアミノ酸配列からなる軽鎖ポリペ
    プチド、および、配列表の配列番号89のアミノ酸番号
    1から451に示されるアミノ酸配列からなる重鎖ポリ
    ペプチドから構成されることを特徴とする、請求項3
    記載の抗体。
  5. 【請求項5】 配列表の配列番号107のアミノ酸番号
    1から218に示されるアミノ酸配列からなる軽鎖ポリ
    ペプチド、および、配列表の配列番号117のアミノ酸
    番号1から451に示されるアミノ酸配列からなる重鎖
    ポリペプチドから構成されることを特徴とする、請求項
    に記載の抗体。
  6. 【請求項6】 マウス−マウスハイブリドーマHFE7
    A(FERM BP−5828)により産生されるモノ
    クローナル抗体をヒト化した抗体であることを特徴とす
    る、請求項2乃至5のいずれか一つに記載の抗体。
  7. 【請求項7】 配列表の配列番号1に示されるアミノ酸
    配列に特異的な抗原結合領域を有することを特徴とす
    る、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の抗体。
  8. 【請求項8】 下記のa)及びb)に記載の生物学的性
    状を有することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれ
    か一つに記載の抗体: a)Fasを発現しているT細胞に対するアポトーシス
    誘導活性を有する; b)肝臓障害を誘発しない。
  9. 【請求項9】 抗マウスFasモノクローナル抗体Jo
    2により惹起される劇症肝炎に対する治療または予防効
    果を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか
    一つに記載の抗体。
  10. 【請求項10】 下記のa)乃至c)の少なくともいず
    れか一つに記載の生物学的性状を有することを特徴とす
    る、請求項1乃至9のいずれか一つに記載の抗体: a)MRLgld /gld マウスの自己免疫疾患症状の改善
    効果を有する; b)コラーゲン誘導関節炎に対する発症予防効果を有す
    る; c)慢性関節リウマチ患者由来滑膜細胞に対するアポト
    ーシス誘導活性を有する。
  11. 【請求項11】 下記のa)乃至f)に記載の生物学的
    性状の全てを有することを特徴とする、請求項1乃至8
    のいずれか一つに記載の抗体: a)Fasを発現しているT細胞に対するアポトーシス
    誘導活性を有する; b)MRLgld /gld マウスの自己免疫疾患症状の改善
    効果を有する; c)肝臓障害を誘発しない; d)抗マウスFasモノクローナル抗体Jo2により惹
    起される劇症肝炎に対する治療または予防効果を有す
    る; e)コラーゲン誘導関節炎に対する発症予防効果を有す
    る; f)慢性関節リウマチ患者由来滑膜細胞に対するアポト
    ーシス誘導活性を有する。
  12. 【請求項12】 ヒトFasともマウスFasとも結合
    することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一つ
    に記載の抗体。
  13. 【請求項13】 イムノグロブリンG型抗体であること
    を特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一つに記載
    の抗体。
  14. 【請求項14】 Fasを発現している異常細胞にアポ
    トーシスを誘導することができ、かつ正常細胞のアポト
    ーシスを防止することができることを特徴とする、請求
    項1乃至13のいずれか一つに記載の抗体。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14のいずれか1つに記
    載の抗体中のポリペプチド鎖のいずれか一つをコードす
    るDNA。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至14のいずれか一つに記
    載の抗体の軽鎖ポリペプチドまたは重鎖ポリペプチドを
    コードするDNA。
  17. 【請求項17】 配列表の配列番号11のアミノ酸番号
    1から218に示されるアミノ酸配列を含むことからな
    るポリペプチドをコードするDNA。
  18. 【請求項18】 配列表の配列番号9のアミノ酸番号1
    から445に示されるアミノ酸配列を含むことからなる
    ポリペプチドをコードするDNA。
  19. 【請求項19】 配列表の配列番号50のアミノ酸番号
    1から218に示されるアミノ酸配列、配列表の配列番
    号52のアミノ酸番号1から218に示されるアミノ酸
    配列、配列表の配列番号54のアミノ酸番号1から21
    8に示されるアミノ酸配列、配列表の配列番号107の
    アミノ酸番号1から218に示されるアミノ酸配列また
    は配列表の配列番号109のアミノ酸番号1から218
    に示されるアミノ酸配列のいずれか一つを含むことから
    なるポリペプチドをコードするDNA。
  20. 【請求項20】 配列表の配列番号89のアミノ酸番号
    1から451に示されるアミノ酸配列または配列表の配
    列番号117のアミノ酸番号1から451に示されるア
    ミノ酸配列のいずれか一つを含むことからなるポリペプ
    チドをコードするDNA。
  21. 【請求項21】 配列表の配列番号10のヌクレオチド
    番号61から393に示されるヌクレオチド配列を含む
    ことからなる、請求項17に記載のDNA。
  22. 【請求項22】 配列表の配列番号10のヌクレオチド
    番号61から714に示されるヌクレオチド配列を含む
    ことからなる、請求項17に記載のDNA。
  23. 【請求項23】 配列表の配列番号8のヌクレオチド番
    号58から420に示されるヌクレオチド配列を含むこ
    とからなる、請求項18に記載のDNA。
  24. 【請求項24】 配列表の配列番号8のヌクレオチド番
    号58から1392に示されるヌクレオチド配列を含む
    ことからなる、請求項18に記載のDNA。
  25. 【請求項25】 配列表の配列番号49のヌクレオチド
    番号100から753に示されるヌクレオチド配列、配
    列表の配列番号51のヌクレオチド番号100から75
    3に示されるヌクレオチド配列、配列表の配列番号53
    のヌクレオチド番号100から753に示されるヌクレ
    オチド配列、配列表の配列番号106のヌクレオチド番
    号100から753に示されるヌクレオチド配列または
    配列表の配列番号108のヌクレオチド番号100から
    753に示されるヌクレオチド配列を含むことからな
    る、請求項19に記載のDNA。
  26. 【請求項26】 配列表の配列番号88のヌクレオチド
    番号84から2042に示されるヌクレオチド配列また
    は配列表の配列番号116のヌクレオチド番号78から
    2036に示されるヌクレオチド配列を含むことからな
    る、請求項20に記載のDNA。
  27. 【請求項27】 請求項15乃至26のいずれか一つに
    記載のDNAを含むことからなる組換えDNAベクタ
    ー。
  28. 【請求項28】 請求項17、19、21、22または
    25のいずれか一つに記載のDNAを含むことからなる
    組換えDNAベクター。
  29. 【請求項29】 請求項18、20、23、24または
    26のいずれか一つに記載のDNAを含むことからなる
    組換えDNAベクター。
  30. 【請求項30】 請求項29記載の組換えDNAベクタ
    ーで形質転換された宿主細胞。
  31. 【請求項31】 請求項28および/または請求項29
    記載の組換えDNAベクターで形質転換された宿主細
    胞。
  32. 【請求項32】 請求項28および請求項29 記載の組
    換えDNAベクターで形質転換された宿主細胞。
  33. 【請求項33】 哺乳動物由来であることを特徴とす
    る、請求項30乃至32のいずれか一つに記載の宿主細
    胞。
  34. 【請求項34】 形質転換大腸菌E.coli pME
    −L(FERM BP−5867)。
  35. 【請求項35】 形質転換大腸菌E.coli pME
    −H(FERM BP−5868)。
  36. 【請求項36】 形質転換大腸菌E.coli pHS
    GMM6 SANK73697(FERM BP−60
    71)。
  37. 【請求項37】 形質転換大腸菌E.coli pHS
    GHM17 SANK73597(FERM BP−6
    072)。
  38. 【請求項38】 形質転換大腸菌E.coli pHS
    GHH7 SANK73497(FERM BP−60
    73)。
  39. 【請求項39】 形質転換大腸菌E.coli pHS
    HM2 SANK 70198(FERM BP−62
    72)。
  40. 【請求項40】 形質転換大腸菌E.coli pHS
    HH5 SANK 70398(FERM BP−62
    74)。
  41. 【請求項41】 形質転換大腸菌E.coli pgH
    SL7A62 SANK73397(FERM BP−
    6074)。
  42. 【請求項42】 形質転換大腸菌E.coli pgH
    PDHV3 SANK70298(FERM BP−6
    273)。
  43. 【請求項43】 請求項33または34記載の宿主細胞
    を培養し、次いで該培養物から抗Fas抗体を回収する
    ことを特徴とする、抗Fas抗体の製造方法。
  44. 【請求項44】 マウス−マウスハイブリドーマHFE
    7A(FERM BP−5828)。
  45. 【請求項45】 マウス−マウスハイブリドーマHFE
    7A(FERM BP−5828)をイムノグロブリン
    産生が可能な条件下で培養し、次いで該培養物からイム
    ノグロブリンを回収することを特徴とする、請求項1記
    載の抗体の製造方法。
  46. 【請求項46】 請求項1乃至14のいずれか1つに記
    載の抗体を有効成分として含有する医薬。
JP08903198A 1997-04-01 1998-04-01 抗Fas抗体 Expired - Fee Related JP3444585B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08903198A JP3444585B2 (ja) 1997-04-01 1998-04-01 抗Fas抗体

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8295397 1997-04-01
JP9-82953 1997-04-01
JP16908897 1997-06-25
JP9-169088 1997-06-25
JP27606497 1997-10-08
JP9-276064 1997-10-08
JP08903198A JP3444585B2 (ja) 1997-04-01 1998-04-01 抗Fas抗体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003144488A Division JP2004000228A (ja) 1997-04-01 2003-05-22 抗Fas抗体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11171900A JPH11171900A (ja) 1999-06-29
JP3444585B2 true JP3444585B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=27466765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08903198A Expired - Fee Related JP3444585B2 (ja) 1997-04-01 1998-04-01 抗Fas抗体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3444585B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6677549B2 (en) * 2000-07-24 2004-01-13 Canon Kabushiki Kaisha Plasma processing apparatus having permeable window covered with light shielding film

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
DNA Cell Biol.,1996年,Vol.15,No.3,p.227−234
Int.Immunol.,1995,Vol.7,No.12,p.1967−1975
Int.Immunol.,Feb,1997,Vol.9,No.2,p.201−209
Int.Immunol.,Feb,1997,Vol.9,No.2,p.307−316

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11171900A (ja) 1999-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6972323B1 (en) Anti-Fas antibodies
RU2139934C1 (ru) Гуманизированные антитела и их использование
JP3525221B2 (ja) 免疫抑制剤
US5951983A (en) Methods of inhibiting T cell mediated immune responses with humanized LO-CD2A-specific antibodies
KR20030055177A (ko) 종양 괴사 인자-관련 세포소멸-유도성 리간드 수용체에선택적인 항체 및 그의 용도
KR20050111748A (ko) 면역억제 특성을 가진 인간화 항-cd4 항체
US5817311A (en) Methods of inhibiting T-cell medicated immune responses with LO-CD2a-specific antibodies
US5730979A (en) LO-CD2a antibody and uses thereof for inhibiting T cell activation and proliferation
AU757961B2 (en) Anti-Fas antibodies
AU734758B2 (en) Anti-fas antibodies
KR100277769B1 (ko) 항-파스 재조합 항체 및 이에 대한 디엔에이
AU736287B2 (en) Humanized anti-human Fas antibody
JP3614183B2 (ja) ヒトインターロイキン−6に対する再構成ヒト抗体
JP3444585B2 (ja) 抗Fas抗体
JP2000166574A (ja) ヒト化抗Fas抗体
JP2000169393A (ja) 抗Fas抗体を含有する医薬
JP2000166573A (ja) ヒト化抗Fas抗体
JP2001342148A (ja) ヒト化抗Fas抗体を含有する医薬
JP2001342149A (ja) ヒト化抗Fas抗体を含有する医薬
JP2004000228A (ja) 抗Fas抗体
MXPA98002536A (en) Antibodies anti-
JPH10324699A (ja) 抗ヒトFasヒト化抗体
CZ9903452A3 (cs) Polidštěná molekula typu protilátky proti FAS, molekula typu protilátky s vybraným jedním nebo více těžkými řetězci a lehkými řetězci, profylaktický a léčebný přípravek, DNA kódující protilátku, rekombinantní DNA vektor, transformovaná hostitelská buňka, způsob výroby protilátky proti FAS, transformační kmen E. COLI, polypeptid, jeho kódující DNA, rekombinantní DNA vektor a transformovaná hostitelská buňka
CA2458993A1 (en) A method for the treatment or prevention of bone erosion
JP2000154149A (ja) 抗ヒトFasヒト化抗体含有抗リウマチ剤

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees