JP3444240B2 - チップ形ptcサーミスタの製造方法 - Google Patents
チップ形ptcサーミスタの製造方法Info
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Description
sitive Temperature Coefficient、以下「PTC」と記
す)特性を有する導電性ポリマを用いたチップ形PTC
サーミスタの製造方法に関するものである。
て使用でき、電気回路に過電流が流れると、PTC特性
を有する導電性ポリマが自己発熱し、導電性ポリマが熱
膨張して高抵抗に変化し、電流を安全な微小領域まで減
衰させるものである。
明する。
は、特表平9−503097号公報に示されているよう
に、PTC特性を示す抵抗材料から成り、第1面、第2
面を有し、前記第1面と第2面とを貫通する貫通穴を有
するPTC素子と、前記貫通穴の内部に位置し前記PT
C素子に固定される厚み方向の導電部材と、前記PTC
素子の第1面、第2面に固定され、前記厚み方向の導電
部材へ物理的かつ電気的に接続される第1,第2の層状
の導電部材とを有するチップ形PTCサーミスタが開示
されている。
ミスタを示す断面図であり、図15(b)は同上面図で
ある。図15において、81はPTC特性を有する導電
性ポリマよりなる抵抗体であり、82a,82b,82
c,82dは金属箔よりなる電極であり、83a,83
bは貫通穴であり、84a,84bは貫通穴の内部と電
極82a,82b,82c,82dとに形成されためっ
きによる層状の導電部材である。
製造方法について説明する。図16(a)〜(d)およ
び図17(a)〜(c)は従来のチップ形PTCサーミ
スタの製造方法を示す工程図である。
ーボンを配合し、図16(a)に示すようにシート91
を成形する。次に図16(b)(c)に示すように2枚
の金属箔92で前記シート91を挟み、加熱加圧成形に
より一体化したシート93を形成した。
照射を行った後、図16(d)に示すように規則的なパ
ターンでスルーホール94を形成し、そして図17
(a)に示すように前記スルーホール94の内部と金属
箔92にめっき膜95を形成した。
2のエッチングをフォトリソ工程により行ってエッチン
グ溝96を形成した。
切断ライン97と横方向の切断ライン98に沿って個片
状に切断し、図17(c)に示すように従来のチップ形
PTCサーミスタ99を製造していた。
来のチップ形PTCサーミスタの製造方法では、プリン
ト基板へのはんだ付けの位置ずれによるショートなどを
考慮して保護コートを形成する場合に、以下のような課
題が生じてきた。
ングしてパターン形成した後に行う必要がある。そのた
め、保護コートは、金属箔92にエッチング溝を形成し
た後に、プリント基板等で使用されている一般的なエポ
キシ系樹脂をスクリーン印刷で印刷し、150℃で20
分間の熱硬化を行うことにより形成した。この場合、シ
ート91が150℃の熱によって熱膨張する時の機械的
応力で、スルーホール94に形成されているめっき膜9
5にクラックが発生してしまうという課題が発生した。
慮して、金属箔にエッチング溝96を形成し、次に保護
コートを形成し、その後にめっき膜95を形成するとい
う方法を試みたが、スルーホール94の内面に均一なめ
っき膜95が形成できないという課題が残った。これ
は、保護コートを硬化する時の150℃の熱で、スルー
ホール94の内面に露出しているシート91の表面にシ
ート91中のポリエチレン成分がにじみ出てきて、スル
ーホール94の内面に露出しているシート91の表面の
導電性がなくなるためであった。
で、保護コートを形成するに際し、電解めっきにより形
成される電極にクラックが発生することはなく、またこ
の電極の形成時には開口部の内面の導電性ポリマ部分に
も電解めっきによる膜を均一に形成することができ、接
続信頼性の面で優れたものが得られるチップ形PTCサ
ーミスタの製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
に本発明のチップ形PTCサーミスタの製造方法は、P
TC特性を有する導電性ポリマの上下面をパターン形成
した金属箔で挟み、加熱加圧成形により一体化してシー
トを形成する工程と、前記一体化したシートに開口部を
設ける工程と、前記開口部を設けたシートの上下面にめ
っきレジスト兼用保護コートを形成する工程と、前記め
っきレジスト兼用保護コートを形成したシートに電解め
っきにより電極を形成する工程と、前記電極を形成した
シートを個片状に切断する工程とをこの順序で備え、前
記めっきレジスト兼用保護コートを形成する工程におけ
るめっきレジスト兼用保護コートの材料は前記導電性ポ
リマの融点以下の温度でめっきレジスト兼用保護コート
を形成できる材料を用い、かつ前記一体化したシートに
開口部を設ける工程から、前記めっきレジスト兼用保護
コートを形成したシートに電解めっきにより電極を形成
する工程の前工程までの各工程における処理温度を前記
導電性ポリマの融点以上の温度に上げないようにしたも
ので、この製造方法によれば、電解めっきにより形成さ
れる電極にクラックが発生することはなく、また、電極
の形成時には開口部の内面の導電性ポリマ部分にも電解
めっき膜を均一に形成することができ、接続信頼性の面
で優れたものが得られるものである。
は、PTC特性を有する導電性ポリマの上下面をパター
ン形成した金属箔で挟み、加熱加圧成形により一体化し
てシートを形成する工程と、前記一体化したシートに開
口部を設ける工程と、前記開口部を設けたシートの上下
面にめっきレジスト兼用保護コートを形成する工程と、
前記めっきレジスト兼用保護コートを形成したシートに
電解めっきにより電極を形成する工程と、前記電極を形
成したシートを個片状に切断する工程とをこの順序で備
え、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成する工程
におけるめっきレジスト兼用保護コートの材料は前記導
電性ポリマの融点以下の温度でめっきレジスト兼用保護
コートを形成できる材料を用い、かつ前記一体化したシ
ートに開口部を設ける工程から、前記めっきレジスト兼
用保護コートを形成したシートに電解めっきにより電極
を形成する工程の前工程までの各工程における処理温度
を前記導電性ポリマの融点以上の温度に上げないように
したもので、この製造方法によれば、めっきレジスト兼
用保護コートを形成した後に電解めっきにより電極を形
成するため、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成
する時の熱が影響して、電解めっきにより形成される電
極にクラックが発生することはなく、また、開口部の内
面に露出している前記導電性ポリマの表面に導電性ポリ
マ中のポリマ成分がにじみ出ないように、処理温度を制
御して前記導電性ポリマの表面の導電性を確保している
ため、前記電極の形成時には前記開口部の内面の前記導
電性ポリマ部分にも電解めっきによる膜を均一に形成す
ることができ、接続信頼性の面で優れたチップ形PTC
サーミスタを製造できるという作用を有するものであ
る。
する導電性ポリマの上下面を金属箔で挟み、加熱加圧成
形により一体化してシートを形成する工程と、前記一体
化したシートの上下面の金属箔をエッチングしてパター
ン形成を行う工程と、前記パターン形成したシートに開
口部を設ける工程と、前記開口部を設けたシートの上下
面にめっきレジスト兼用保護コートを形成する工程と、
前記めっきレジスト兼用保護コートを形成したシートに
電解めっきにより電極を形成する工程と、前記電極を形
成したシートを個片状に切断する工程とをこの順序で備
え、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成する工程
におけるめっきレジスト兼用保護コートの材料は前記導
電性ポリマの融点以下の温度でめっきレジスト兼用保護
コートを形成できる材料を用い、かつ前記一体化したシ
ートに開口部を設ける工程から、前記めっきレジスト兼
用保護コートを形成したシートに電解めっきにより電極
を形成する工程の前工程までの各工程における処理温度
を前記導電性ポリマの融点以上の温度に上げないように
したもので、この製造方法によれば、めっきレジスト兼
用保護コートを形成した後に電解めっきにより電極を形
成するため、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成
する時の熱が影響して、電解めっきにより形成される電
極にクラックが発生することはなく、また、開口部の内
面に露出している導電性ポリマの表面に前記導電性ポリ
マ中のポリマ成分がにじみ出ないように、処理温度を制
御して前記導電性ポリマ表面の導電性を確保しているた
め、前記電極の形成時には前記開口部の内面の前記導電
性ポリマ部分にも電解めっきによる膜を均一に形成する
ことができ、接続信頼性の面で優れたチップ形PTCサ
ーミスタを製造できるという作用を有するものである。
する導電性ポリマの上下面をパターン形成した金属箔で
挟み、加熱加圧成形により一体化してシートを形成する
工程と、前記一体化したシートの上下面にめっきレジス
ト兼用保護コートを形成する工程と、前記めっきレジス
ト兼用保護コートを形成したシートに開口部を設ける工
程と、前記開口部を設けたシートに電解めっきにより電
極を形成する工程と、前記電極を形成したシートを個片
状に切断する工程とをこの順序で備え、前記めっきレジ
スト兼用保護コートを形成したシートに開口部を設ける
工程から、電解めっきにより電極を形成する工程の前工
程までの各工程における処理温度を前記導電性ポリマの
融点以上の温度に上げないようにしたもので、この製造
方法によれば、めっきレジスト兼用保護コートを形成し
た後に電解めっきにより電極を形成するため、前記めっ
きレジスト兼用保護コートを形成する時の熱が影響し
て、電解めっきにより形成される電極にクラックが発生
することはなく、また、開口部の内面に露出している導
電性ポリマの表面に前記導電性ポリマ中のポリマ成分が
にじみ出ないように、処理温度を制御して前記導電性ポ
リマ表面の導電性を確保しているため、前記電極の形成
時には前記開口部の内面の前記導電性ポリマ部分にも電
解めっきによる膜を均一に形成することができ、接続信
頼性の面で優れたチップ形PTCサーミスタを製造する
ことができ、そしてまた、前記開口部は前記めっきレジ
スト兼用保護コートを形成した後に形成しているため、
前記めっきレジスト兼用保護コートを前記導電性ポリマ
の融点以上の温度で形成することができ、その結果、前
記めっきレジスト兼用保護コートの密着性を向上させる
ことができるという作用を有するものである。
する導電性ポリマの上下面を金属箔で挟み、加熱加圧成
形により一体化してシートを形成する工程と、前記一体
化したシートの上下面の金属箔をエッチングしてパター
ン形成を行う工程と、前記パターン形成したシートの上
下面にめっきレジスト兼用保護コートを形成する工程
と、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成したシー
トに開口部を設ける工程と、前記開口部を設けたシート
に電解めっきにより電極を形成する工程と、前記電極を
形成したシートを個片状に切断する工程とをこの順序で
備え、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成したシ
ートに開口部を設ける工程から、電解めっきにより電極
を形成する工程の前工程までの各工程における処理温度
を前記導電性ポリマの融点以上の温度に上げないように
したもので、この製造方法によれば、めっきレジスト兼
用保護コートを形成した後に電解めっきにより電極を形
成するため、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成
する時の熱が影響して、電解めっきにより形成される電
極にクラックが発生することはなく、また、開口部の内
面に露出している導電性ポリマの表面に前記導電性ポリ
マ中のポリマ成分がにじみ出ないように、処理温度を制
御して前記導電性ポリマ表面の導電性を確保しているた
め、前記電極の形成時には前記開口部の内面の前記導電
性ポリマ部分にも電解めっきによる膜を均一に形成する
ことができ、接続信頼性の面で優れたチップ形PTCサ
ーミスタを製造することができ、そしてまた、前記開口
部は前記めっきレジスト兼用保護コートを形成した後に
形成しているため、前記めっきレジスト兼用保護コート
を前記導電性ポリマの融点以上の温度で形成することが
でき、その結果、前記めっきレジスト兼用保護コートの
密着性を向上させることができるという作用を有するも
のである。
り電極を形成する工程を電解ニッケルめっきにより行う
ようにしたもので、この製造方法によれば、請求項1〜
4に記載の発明での作用に加えて、プリント基板で一般
的に使用されている電解銅めっきと比較して、めっき膜
形成速度を2倍以上速くできるため、工数低減によりコ
ストダウンが図れるという作用を有し、かつ機械的強度
の強いニッケルにより電極を形成するため、より接続信
頼性に優れたチップ形PTCサーミスタを製造できると
いう作用を有するものである。
トを形成する工程と、電解めっきにより電極を形成する
工程との間に、前記シートの製品にならないダミー部分
の上下面にマスキング用めっきレジストを形成する工程
を追加したもので、この製造方法によれば、請求項1〜
5に記載の発明での作用に加えて、電解めっきにより電
極を形成する工程において、前記マスキング用めっきレ
ジストが前記シート内でのめっき電流密度を均一に安定
させるため、前記シート内での電極厚みばらつきを大幅
に小さくすることができ、その結果、素子間ばらつきが
小さく、安定した接続信頼性を示すチップ形PTCサー
ミスタを製造できるという作用を有するものである。
へのマスキング用めっきレジストの形成をめっきレジス
ト兼用保護コートの形成時に同時に行うようにしたもの
で、この製造方法によれば、請求項6に記載の発明での
作用に加えて、工程削減によりコストダウンを図ること
ができるという作用を有し、また、前記マスキング用め
っきレジストと前記めっきレジスト兼用保護コートとを
同時に形成することから高い位置精度を確保でき、その
結果、前記シート内での電流密度をより均一に安定させ
ることができるため、素子間の電極厚みばらつきをより
小さくすることができるという作用を有するものであ
る。
する導電性ポリマの上下面をパターン形成した金属箔で
挟み加熱、加熱加圧成形により一体化してシートを形成
する工程を、大気圧より低い気圧下で行うことを特徴と
する製造方法である。この製造方法によれば、請求項1
または3に記載の発明の作用に加え、金属箔の外側の面
とパターン形成部に露出する導電性ポリマとの段差を、
金属箔のパターンのエッジ部の突出がなくなるくらいに
小さくすることができるので、レジスト兼用保護コート
自身の表面張力によって生じる金属箔のパターンのエッ
ジ部の露出を抑えられる。
設けられており、この溝には空気が存在する。従って、
導電性ポリマの上下面を、溝に空気が存在した状態の金
属箔で挟んで加熱加圧成形すると、導電性ポリマが溝に
充填されることをこの空気が邪魔をする。当然ながら、
空気の圧力が低い方が導電性ポリマの充填量は多くな
る。導電性ポリマの充填量が多くなると、金属箔の外側
の面と溝に充填された導電性ポリマの段差が少なく、上
記作用を有す。
成形を行う本発明は、露出したエッジ部のめっき付着に
よる実装時のはんだショートを防止することができると
いう効果を奏する。
電性ポリマの上下面をパターン形成した金属箔で挟み加
熱、加熱加圧成形により一体化してシートを形成する工
程は、40Torr以下の気圧で行うことを特徴とする
製造方法であって、請求項8と同様な作用効果を奏す
る。
態1におけるチップ形PTCサーミスタおよびその製造
方法について図面を参照しながら説明する。
におけるチップ形PTCサーミスタの斜視図、図1
(b)は図1(a)のA−A’線断面図である。
ポリマである高密度ポリエチレン(融点:約135℃)
と導電性粒子であるカーボンブラックとの混合物からな
る直方体形状をしたPTC特性を有する導電性ポリマ
(融点:約135℃)である。12aは前記導電性ポリ
マ11の第1面に位置する第1の主電極であり、12b
は前記第1の主電極12aと同じ面に位置し、かつ前記
第1の主電極12aと独立した第1の副電極であり、1
2cは前記導電性ポリマ11の第1面に対向する第2面
に位置する第2の主電極であり、12dは前記第2の主
電極12cと同じ面に位置し、かつ前記第2の主電極1
2cと独立した第2の副電極であり、それぞれ電解銅箔
などからなる。13aは前記導電性ポリマ11の一方の
側面全面および前記第1の主電極12aの端縁部と前記
第2の副電極12dとに回り込むように設けられ、かつ
前記第1の主電極12aと前記第2の副電極12dとを
電気的に接続する電解ニッケルめっき層からなる第1の
側面電極であり、13bは前記第1の側面電極13aに
対向する前記導電性ポリマ11の他方の側面全面および
前記第2の主電極12cの端縁部と前記第1の副電極1
2bに回り込むように設けられ、かつ前記第2の主電極
12cと前記第1の副電極12bとを電気的に接続する
電解ニッケルめっき層からなる第2の側面電極である。
14a,14bは前記導電性ポリマ11の第1面と第2
面の最外層に設けられたポリエステル系樹脂からなる緑
色の第1,第2のめっきレジスト兼用保護コートであ
る。尚、第1の側面電極13a、第2の側面電極13b
は請求の範囲の「電極」に対応するものであり、PTC
サーミスタの側面の一部や、内部に設けられる構造であ
ってもよい。
プ形PTCサーミスタの製造方法について図面を参照し
ながら説明する。
(d)は本発明の実施の形態1におけるチップ形PTC
サーミスタの製造方法を示す工程図である。
エチレン(融点:約135℃)42重量%と、ファーネ
ス法で製造した平均粒径58nm、比表面積38m2/
gのカーボンブラック57重量%と、酸化防止剤1重量
%とを約170℃に加熱した2本熱ロールにより約20
分間混合し、そして前記混合物を2本熱ロールからシー
ト状で取り出し、図2(a)に示す厚みが約0.16m
mのシート状の導電性ポリマ(融点:約135℃)21
を作製した。
によりパターン形成を行い、図2(b)に示す金属箔2
2を作製した。
の導電性ポリマ21の上下に金属箔22を重ね、温度1
40℃〜150℃、真空度約20Torr、面圧力約5
0kg/cm2で約1分間の真空熱プレスにより加熱加
圧成形し、一体化した図2(d)に示すシート23を得
た。
(100℃〜115℃で約20分間)した後、電子線照
射装置内で電子線を約40Mrad照射し、高密度ポリ
エチレンの架橋を行った。
グもしくはフライス盤などを用いて水冷しながら、細長
い一定間隔の開口部24を所望のチップ形PTCサーミ
スタの長手方向幅を残して形成した。この時、開口部2
4の形成後に水洗いして乾燥する工程などを行う場合
は、導電性ポリマ21の温度が導電性ポリマ21の融点
(135℃)以上に上がらないような処理温度で行っ
た。
4を形成したシート23の上下面に開口部24の周辺を
除いて、緑色のポリエステル系熱硬化型の樹脂ペースト
をスクリーン印刷し、熱硬化炉で硬化(125℃〜13
0℃/約10分間)を行ってめっきレジスト兼用保護コ
ート25を形成した。
のめっきレジスト兼用保護コート25が形成されていな
い部分と開口部24の内壁に、スルファミン酸ニッケル
浴中で約30分間、電流密度約4A/dm2の条件で、
約15μmの電解ニッケルめっき層からなる側面電極2
6を形成した。
ングにより個片に分割し、図3(d)に示すチップ形P
TCサーミスタ27を作製した。
で形成できるめっきレジスト兼用保護コートを用い、図
3(a)に示す開口部24を形成する工程から、図3
(c)に示す側面電極26を形成する前工程までの間
に、導電性ポリマ21の温度が導電性ポリマ21の融点
(135℃)以上に上がらないようにすることの必要性
について説明する。
兼用保護コート25を形成する工程において、一般的な
エポキシ系の熱硬化型の樹脂ペーストをスクリーン印刷
し、熱硬化炉で硬化(140℃〜150℃/10分間)
を行ってめっきレジスト兼用保護コート25を形成した
場合には、次の電解ニッケルめっき層からなる側面電極
26を形成する工程において、以下のような課題が生じ
てくる。
側面電極13a,13bを形成した際の不良の一例を示
す。
3bの形成不良部分である。主電極12a,12cと副
電極12b,12dとには良好にニッケルめっきが形成
されているが、導電性ポリマ11には部分的にしかニッ
ケルめっきが形成されていないため、主電極12a,1
2cと副電極12b,12dとを電気的かつ物理的に接
続することができていない。これは、金属部分である主
電極12a,12cと副電極12b,12dとが高い導
電性を維持しているのに対して、導電性ポリマ11は、
140℃〜150℃/10分間という処理温度により融
点である135℃以上に加熱されるため、導電性ポリマ
11中のポリエチレン成分が表面ににじみ出てきてしま
い、これにより、導電性ポリマ11の表面の導電性を維
持できなくなることが原因している。当然、導電性がな
くなるとその部分には電解めっきによる膜が形成されな
くなり、側面電極13a,13bの形成不良という不具
合が生じることになる。
保するための重要なポイントである側面電極26を確実
に形成するためには、導電性ポリマ21の融点135℃
以下で形成できるめっきレジスト兼用保護コート25を
用い、開口部24を形成する工程から側面電極26を形
成する前工程までの間に、導電性ポリマ21の温度が導
電性ポリマ21の融点(135℃)以上に上がらないよ
うにすることが必要である。
の形成工程以外での処理温度、例えばダイシング後に水
洗いして乾燥などをする場合の処理温度においても、開
口部24を形成する工程から側面電極26を形成する前
工程までの間に、導電性ポリマ21の温度が導電性ポリ
マ21の融点(135℃)以上に上がらないようにする
ことが、前述と同様の理由により必要である。
よれば、プリント基板へのはんだ付け位置ずれによるシ
ョートなどを考慮してめっきレジスト兼用保護コート2
5を形成した場合でも、電解ニッケルめっき層からなる
側面電極26にクラックが発生したり、また、電解ニッ
ケルめっき層からなる側面電極26を開口部24の内面
に均一に形成できない側面電極形成不良といった不具合
などを起こさない接続信頼性に優れたチップ形PTCサ
ーミスタを提供できるものである。
6を電解ニッケルめっき層で形成したことによる効果に
ついて説明する。
電極厚みを15μm形成するのに、電解ニッケルめっき
の場合は、約4.0A/dm2の電流密度で約30分間
必要である。これに対して、電解銅めっきの場合は、約
1.5A/dm2の電流密度で約80分間と2倍以上の
時間が必要になってくる。短時間でめっき膜を形成する
ために、電解銅めっきの電流密度を4.0A/dm2程
度に大きくすると、めっき焼けやめっき異常析出などの
不具合が発生するため、電解ニッケルめっきほどの短時
間で同じめっき膜厚を形成することは難しい。
き層とで同じ側面電極厚みのサンプルを作製し、熱衝撃
試験(−40℃(30分間)⇔+125℃(30分間)
を行った。電解ニッケルめっき層によるサンプルは、熱
衝撃試験100サイクル後、250サイクル後の断面研
磨観察において、いずれもクラックなどの不具合は発生
していなかったが、電解銅めっき層によるサンプルは、
熱衝撃試験100サイクル後の断面研磨観察でクラック
が発生しており、そして250サイクル後ではクラック
により完全に断線しているものが観察された。
ケルめっき層で形成することは、工数低減が図れるとい
った作用や接続信頼性を向上させることができるといっ
た作用があると言える。
態2におけるチップ形PTCサーミスタの製造方法につ
いて図面を参照しながら説明する。
(d)は本発明の実施の形態2におけるチップ形PTC
サーミスタの製造方法を示す工程図である。
エチレン(融点:約135℃)42重量%と、ファーネ
ス法で製造した平均粒径58nm、比表面積38m2/
gのカーボンブラック57重量%と、酸化防止剤1重量
%とを約170℃に加熱した2本熱ロールにより約20
分間混合し、そして前記混合物を2本熱ロールからシー
ト状で取り出し、図5(a)に示す厚みが約0.16m
mのシート状の導電性ポリマ(融点:約135℃)31
を作製した。
の導電性ポリマ31の上下に図5(b)に示す約80μ
mの電解銅箔からなる金属箔32を重ね、温度140℃
〜150℃、真空度約40Torr、面圧力約50kg
/cm2で約1分間の真空熱プレスにより加熱加圧成形
し、一体化した図5(d)に示すシート33を得た。
工法によるエッチングによって、一体化したシート33
の上下面の金属箔32をパターン形成した。
処理(100℃〜115℃で約20分間)した後、電子
線照射装置内で電子線を約40Mrad照射し、高密度
ポリエチレンの架橋を行い、以下、図6(a)〜(d)
に示すように本発明の実施の形態1と同様に製造してい
くことにより、図6(d)に示すチップ形PTCサーミ
スタ37を得ることができた。
Cサーミスタ37は、本発明の実施の形態1と同様の効
果を有するもので、すなわち、プリント基板へのはんだ
付け位置ずれによるショートなどを考慮してめっきレジ
スト兼用保護コート35を形成した場合でも、電解ニッ
ケルめっき層からなる側面電極36にクラックが発生し
たり、また、電解ニッケルめっき層からなる側面電極3
6を開口部34の内面に均一に形成できない側面電極形
成不良といった不具合などを起こさない接続信頼性に優
れたチップ形PTCサーミスタを提供できるものであ
る。
態3におけるチップ形PTCサーミスタおよびその製造
方法について図面を参照しながら説明する。図7(a)
は本発明の実施の形態3におけるチップ形PTCサーミ
スタの斜視図、図7(b)は図7(a)のB−B’線断
面図である。
ポリマである高密度ポリエチレン(融点:約135℃)
と導電性粒子であるカーボンブラックとの混合物からな
る直方体形状をしたPTC特性を有する導電性ポリマ
(融点:約135℃)である。42aは前記導電性ポリ
マ41の第1面に位置する第1の主電極であり、42b
は前記第1の主電極42aと同じ面に位置し、かつ前記
第1の主電極42aと独立した第1の副電極であり、4
2cは前記導電性ポリマ41の第1面に対向する第2面
に位置する第2の主電極であり、42dは前記第2の主
電極42cと同じ面に位置し、かつ前記第2の主電極4
2cと独立した第2の副電極であり、それぞれ電解銅箔
などからなる。43aは前記導電性ポリマ41の一方の
側面全面およおよび前記第1の主電極42aの端縁部と
前記第2の副電極42dとに回り込むように設けられ、
かつ前記第1の主電極42aと前記第2の副電極42d
とを電気的に接続する電解ニッケルめっき層からなる第
1の側面電極であり、43bは前記第1の側面電極43
aに対向する前記導電性ポリマ41の他方の側面全面お
よび前記第2の主電極42cの端縁部と前記第1の副電
極42bに回り込むように設けられ、かつ前記第2の主
電極42cと前記第1の副電極42bとを電気的に接続
する電解ニッケルめっき層からなる第2の側面電極であ
る。44a,44bは前記導電性ポリマ41の第1面と
第2面の最外層に設けられたエポキシ系樹脂からなる緑
色の第1,第2のめっきレジスト兼用保護コートであ
る。
プ形PTCサーミスタの製造方法について図面を参照し
ながら説明する。
(d)は本発明の実施の形態3におけるチップ形PTC
サーミスタの製造方法を示す工程図である。
エチレン(融点:約135℃)42重量%と、ファーネ
ス法で製造した平均粒径58nm、比表面積38m2/
gのカーボンブラック57重量%と、酸化防止剤1重量
%とを約170℃に加熱した2本熱ロールにより約20
分間混合し、そして前記混合物を2本熱ロールからシー
ト状で取り出し、図8(a)に示す厚みが約0.16m
mのシート状の導電性ポリマ(融点:約135℃)51
を作製した。
によりパターン形成を行い、図8(b)に示す金属箔5
2を作製した。
の導電性ポリマ51の上下に金属箔52を重ね、温度1
40℃〜150℃、真空度約20Torr、面圧力約5
0kg/cm2で約1分間の真空熱プレスにより加熱加
圧成形し、一体化した図8(d)に示すシート53を得
た。
(100℃〜115℃で約20分間)した後、電子線照
射装置内で電子線を約40Mrad照射し、高密度ポリ
エチレンの架橋を行った。
たシート53の上下面に、緑色のエポキシ系熱硬化型の
樹脂ペーストをスクリーン印刷し、熱硬化炉で硬化(1
45℃〜150℃/約10分間)を行ってめっきレジス
ト兼用保護コート54を形成した。
グもしくはフライス盤などを用いて水冷しながら、細長
い一定間隔の開口部55を所望のチップ形PTCサーミ
スタの長手方向幅を残して形成した。この時、開口部5
5の形成後に水洗いして乾燥する工程などを行う場合
は、導電性ポリマ51の温度が導電性ポリマ51の融点
(135℃)以上に上がらないような処理温度で行っ
た。
のめっきレジスト兼用保護コート54が形成されていな
い部分と開口部55の内壁に、スルファミン酸ニッケル
浴中で約30分間、電流密度約4A/dm2の条件で、
約15μmの電解ニッケルめっき層からなる側面電極5
6を形成した。
ングにより個片に分割し、図9(d)に示すチップ形P
TCサーミスタ57を作製した。
造方法の効果について説明する。
する工程から図9(c)に示す側面電極56を形成する
前工程までの間に、導電性ポリマ51の温度が導電性ポ
リマ51の融点(135℃)以上に上がらないようにす
ることの必要性については、本発明の実施の形態1で説
明した内容と同じ理由であり、接続信頼性を確保するた
めの重要なポイントである側面電極56を確実に形成す
るためのものである。
する前に、先に図9(a)に示すめっきレジスト兼用保
護コート54を形成することの効果について説明する。
部55が形成される前に形成することによって、めっき
レジスト兼用保護コート54を形成する材料を、導電性
ポリマ51の融点(135℃)以下で形成できる材料に
限定する必要性がなくなるため、密着性や機械的強度な
どを考えて、150℃程度で形成できる汎用的な樹脂材
料の中から必要とする特性に応じた材料を自由に選択で
きるといった利点がある。
でも、150℃程度の温度に上げることによって、硬化
時間を短くできるといった効果や密着性を向上させるこ
とができるといった効果が得られるものである。
態4におけるチップ形PTCサーミスタの製造方法につ
いて図面を参照しながら説明する。
〜(d)は本発明の実施の形態4におけるチップ形PT
Cサーミスタの製造方法を示す工程図である。
エチレン(融点:約135℃)42重量%と、ファーネ
ス法で製造した平均粒径58nm、比表面積38m2/
gのカーボンブラック57重量%と、酸化防止剤1重量
%とを約170℃に加熱した2本熱ロールにより約20
分間混合し、そして前記混合物を2本熱ロールからシー
ト状で取り出し、図10(a)に示す厚みが約0.16
mmのシート状の導電性ポリマ(融点:約135℃)6
1を作製した。
状の導電性ポリマ61の上下に図10(b)に示す約8
0μmの電解銅箔からなる金属箔62を重ね、温度14
0℃〜150℃、真空度約40Torr、面圧力が約5
0kg/cm2で約1分間の真空熱プレスにより加熱加
圧成形し、一体化した図10(d)に示すシート63を
得た。
ソ工法によるエッチングによって、一体化したシート6
3の上下面の金属箔62をパターン形成した。
処理(100℃〜115℃で約20分間)した後、電子
線照射装置内で電子線を約40Mrad照射し、高密度
ポリエチレンの架橋を行い、以下、図11(a)〜
(d)に示すように本発明の実施の形態3と同様に製造
していくことにより、図11(d)に示すチップ形PT
Cサーミスタ67を得ることができた。
Cサーミスタ67は、本発明の実施の形態3と同様の効
果を有するもので、すなわち、プリント基板へのはんだ
付け位置ずれによるショートなどを考慮してめっきレジ
スト兼用保護コートを形成した場合でも、電解ニッケル
めっき層からなる側面電極66にクラックが発生した
り、また、電解ニッケルめっき層からなる側面電極66
を開口部65の内面に均一に形成できない側面電極形成
不良といった不具合などを起こさない接続信頼性に優れ
たチップ形PTCサーミスタを提供できるものである。
態5におけるチップ形PTCサーミスタの製造方法につ
いて図面を参照しながら説明する。
〜(d)は本発明の実施の形態5におけるチップ形PT
Cサーミスタの製造方法を示す工程図である。
エチレン(融点:約135℃)42重量%と、ファーネ
ス法で製造した平均粒径58nm、比表面積38m2/
gのカーボンブラック57重量%と、酸化防止剤1重量
%とを約170℃に加熱した2本熱ロールにより約20
分間混合し、そして前記混合物を2本熱ロールからシー
ト状で取り出し、図12(a)に示す厚みが約0.16
mmのシート状の導電性ポリマ(融点:約135℃)7
1を作製した。
によりパターン形成を行い、図12(b)に示す金属箔
72を作製した。
状の導電性ポリマ71の上下に金属箔72を重ね、温度
140℃〜150℃、真空度約20Torr、面圧力約
50kg/cm2で約1分間の真空熱プレスにより加熱
加圧成形し、一体化した図12(d)に示すシート73
を得た。
(100℃〜115℃で約20分間)した後、電子線照
射装置内で電子線を約40Mrad照射し、高密度ポリ
エチレンの架橋を行った。
ングもしくはフライス盤などを用いて水冷しながら、細
長い一定間隔の開口部74を所望のチップ形PTCサー
ミスタの長手方向幅を残して形成した。この時、開口部
74の形成後に水洗いして乾燥する工程などを行う場合
は、導電性ポリマ71の温度が導電性ポリマ71の融点
(135℃)以上に上がらないような処理温度で行っ
た。
74を形成したシート73の上下面に緑色のポリエステ
ル系熱硬化型の樹脂ペーストをスクリーン印刷し、熱硬
化炉で硬化(125℃〜130℃/約10分間)を行っ
てめっきレジスト兼用保護コート75とマスキング用め
っきレジスト76とを同一材料で同時に形成した。
5は製品部分に開口部74の周辺を除いて形成し、マス
キング用めっきレジスト76は製品部分ではないシート
73のダミー部分にめっき用接点部分79を残して形成
した。
3のめっきレジスト兼用保護コート75とマスキング用
めっきレジスト76とが形成されていない部分と開口部
74の内壁に、スルファミン酸ニッケル浴中で約30分
間、電流密度約4A/dm2の条件で、約15μmの電
解ニッケルめっき層からなる側面電極77を形成した。
シングにより個片に分割し、図13(d)に示すチップ
形PTCサーミスタ78を作製した。
の効果について説明する。
分ではないシート73のダミー部分に形成してから側面
電極77を形成した場合と、マスキング用めっきレジス
ト76を形成せずに側面電極77を形成した場合のサン
プルを作製し、それぞれ50個ずつ抜き取り、断面観察
により側面電極77の厚みを測定した。その結果を図1
4(a)(b)に示す。図14(a)(b)から明らか
なように、マスキング用めっきレジスト76を形成した
場合の方が、側面電極77の厚みばらつきが小さくなっ
ている。これは、電解ニッケルめっき層の形成速度を左
右する電流密度がシート73全体の側面電極77形成部
分で均一となるように、めっき電流をマスキング用めっ
きレジスト76により制御しているためである。
よれば、実施の形態1〜4での効果に加えて、側面電極
77の厚みばらつきを小さくすることができるため、安
定した接続信頼性を示すチップ形PTCサーミスタを提
供することができる。
とマスキング用めっきレジスト76とは、別材料で個別
に形成しても構わないが、本発明の実施の形態5のよう
に同一材料で同時に形成することによって、めっきレジ
スト兼用保護コート75とマスキング用めっきレジスト
76との位置関係を固定できるため、個別に形成する場
合に比べて側面電極厚みをさらに均一化できるといった
効果が得られる。また、工程削減などによりコスト低減
ができるといった効果もある。
ーミスタの製造方法は、PTC特性を有する導電性ポリ
マの上下面をパターン形成した金属箔で挟み、加熱加圧
成形により一体化してシートを形成する工程と、前記一
体化したシートに開口部を設ける工程と、前記開口部を
設けたシートの上下面にめっきレジスト兼用保護コート
を形成する工程と、前記めっきレジスト兼用保護コート
を形成したシートに電解めっきにより電極を形成する工
程と、前記電極を形成したシートを個片状に切断する工
程とをこの順序で備え、前記めっきレジスト兼用保護コ
ートを形成する工程におけるめっきレジスト兼用保護コ
ートの材料は前記導電性ポリマの融点以下の温度でめっ
きレジスト兼用保護コートを形成できる材料を用い、か
つ前記一体化したシートに開口部を設ける工程から、前
記めっきレジスト兼用保護コートを形成したシートに電
解めっきにより電極を形成する工程の前工程までの各工
程における処理温度を前記導電性ポリマの融点以上の温
度に上げないようにしたもので、この製造方法によれ
ば、めっきレジスト兼用保護コートを形成した後にめっ
きにより電極を形成するため、前記めっきレジスト兼用
保護コートを形成する時の熱が影響して、電解めっきに
より形成される電極にクラックが発生することはなく、
また、開口部の内面に露出している前記導電性ポリマの
表面に導電性ポリマ中のポリマ成分がにじみ出ないよう
に、処理温度を制御して前記導電性ポリマの表面の導電
性を確保しているため、前記電極の形成時には前記開口
部の内面の前記導電性ポリマ部分にも電解めっきによる
膜を均一に形成することができ、接続信頼性の面で優れ
たチップ形PTCサーミスタを製造できるという効果を
有するものである。
PTCサーミスタの斜視図 (b)(a)におけるA−A’線断面図
チップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
チップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
の一例を示す斜視図
チップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
チップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
PTCサーミスタの斜視図 (b)(a)におけるB−B’線断面図
チップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
チップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
るチップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
るチップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
るチップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
るチップ形PTCサーミスタの製造方法を示す工程図
合の側面電極厚みを示す図 (b)マスキング用めっきレジストなしの場合の側面電
極厚みを示す図
面図 (b)同上面図
スタの製造方法を示す工程図
スタの製造方法を示す工程図
リマ 12a,42a 第1の主電極 12b,42b 第1の副電極 12c,42c 第2の主電極 12d,42d 第2の副電極 13a,43a 第1の側面電極 13b,43b 第2の側面電極 14a,44a 第1のめっきレジスト兼用保護コート 14b,44b 第2のめっきレジスト兼用保護コート 22,32,52,62,72 金属箔 23,33,53,63,73 一体化したシート 24,34,55,65,74 開口部 25,35,54,64,75 めっきレジスト兼用保
護コート 26,36,56,66,77 側面電極 76 マスキング用めっきレジスト
Claims (9)
- 【請求項1】 PTC特性を有する導電性ポリマの上下
面をパターン形成した金属箔で挟み、加熱加圧成形によ
り一体化してシートを形成する工程と、前記一体化した
シートに開口部を設ける工程と、前記開口部を設けたシ
ートの上下面にめっきレジスト兼用保護コートを形成す
る工程と、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成し
たシートに電解めっきにより電極を形成する工程と、前
記電極を形成したシートを個片状に切断する工程とをこ
の順序で備え、前記めっきレジスト兼用保護コートを形
成する工程におけるめっきレジスト兼用保護コートの材
料は前記導電性ポリマの融点以下の温度でめっきレジス
ト兼用保護コートを形成できる材料を用い、かつ前記一
体化したシートに開口部を設ける工程から、前記めっき
レジスト兼用保護コートを形成したシートに電解めっき
により電極を形成する工程の前工程までの各工程におけ
る処理温度を前記導電性ポリマの融点以上の温度に上げ
ないようにしたことを特徴とするチップ形PTCサーミ
スタの製造方法。 - 【請求項2】 PTC特性を有する導電性ポリマの上下
面を金属箔で挟み、加熱加圧成形により一体化してシー
トを形成する工程と、前記一体化したシートの上下面の
金属箔をエッチングしてパターン形成を行う工程と、前
記パターン形成したシートに開口部を設ける工程と、前
記開口部を設けたシートの上下面にめっきレジスト兼用
保護コートを形成する工程と、前記めっきレジスト兼用
保護コートを形成したシートに電解めっきにより電極を
形成する工程と、前記電極を形成したシートを個片状に
切断する工程とをこの順序で備え、前記めっきレジスト
兼用保護コートを形成する工程におけるめっきレジスト
兼用保護コートの材料は前記導電性ポリマの融点以下の
温度でめっきレジスト兼用保護コートを形成できる材料
を用い、かつ前記一体化したシートに開口部を設ける工
程から、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成した
シートに電解めっきにより電極を形成する工程の前工程
までの各工程における処理温度を前記導電性ポリマの融
点以上の温度に上げないようにしたことを特徴とするチ
ップ形PTCサーミスタの製造方法。 - 【請求項3】 PTC特性を有する導電性ポリマの上下
面をパターン形成した金属箔で挟み、加熱加圧成形によ
り一体化してシートを形成する工程と、前記一体化した
シートの上下面にめっきレジスト兼用保護コートを形成
する工程と、前記めっきレジスト兼用保護コートを形成
したシートに開口部を設ける工程と、前記開口部を設け
たシートに電解めっきにより電極を形成する工程と、前
記電極を形成したシートを個片状に切断する工程とをこ
の順序で備え、前記めっきレジスト兼用保護コートを形
成したシートに開口部を設ける工程から、電解めっきに
より電極を形成する工程の前工程までの各工程における
処理温度を前記導電性ポリマの融点以上の温度に上げな
いようにしたことを特徴とするチップ形PTCサーミス
タの製造方法。 - 【請求項4】 PTC特性を有する導電性ポリマの上下
面を金属箔で挟み、加熱加圧成形により一体化してシー
トを形成する工程と、前記一体化したシートの上下面の
金属箔をエッチングしてパターン形成を行う工程と、前
記パターン形成したシートの上下面にめっきレジスト兼
用保護コートを形成する工程と、前記めっきレジスト兼
用保護コートを形成したシートに開口部を設ける工程
と、前記開口部を設けたシートに電解めっきにより電極
を形成する工程と、前記電極を形成したシートを個片状
に切断する工程とをこの順序で備え、前記めっきレジス
ト兼用保護コートを形成したシートに開口部を設ける工
程から、電解めっきにより電極を形成する工程の前工程
までの各工程における処理温度を前記導電性ポリマの融
点以上の温度に上げないようにしたことを特徴とするチ
ップ形PTCサーミスタの製造方法。 - 【請求項5】 電解めっきにより電極を形成する工程を
電解ニッケルめっきにより行うようにした請求項1〜4
のいずれかに記載のチップ形PTCサーミスタの製造方
法。 - 【請求項6】 一体化したシートを形成する工程と、電
解めっきにより電極を形成する工程との間に、前記シー
トの製品にならないダミー部分の上下面にマスキング用
めっきレジストを形成する工程を追加したことを特徴と
する請求項1〜5のいずれかに記載のチップ形PTCサ
ーミスタの製造方法。 - 【請求項7】 シートの上下面へのマスキング用めっき
レジストの形成をめっきレジスト兼用保護コートの形成
時に同時に行うようにしたことを特徴とする請求項1〜
5のいずれかに記載のチップ形PTCサーミスタの製造
方法。 - 【請求項8】 PTC特性を有する導電性ポリマの上下
面をパターン形成した金属箔で挟み加熱、加熱加圧成形
により一体化してシートを形成する工程は、大気圧より
低い気圧下で行うことを特徴とする請求項1または3に
記載のチップ形PTCサーミスタの製造方法。 - 【請求項9】 PTC特性を有する導電性ポリマの上下
面をパターン形成した金属箔で挟み加熱、加熱加圧成形
により一体化してシートを形成する工程は、40Tor
r以下の気圧で行うことを特徴とする請求項8に記載の
チップ形PTCサーミスタの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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