JP3444183B2 - 半導体ウエーハの製造方法およびこの方法で製造される半導体ウエーハ - Google Patents

半導体ウエーハの製造方法およびこの方法で製造される半導体ウエーハ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気相エッチングを
行う高平坦度の半導体ウエーハの製造方法、特に半導体
シリコンウエーハの製造方法およびこの方法で製造され
る高平坦度の半導体ウエーハに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば半導体シリコンウエーハの
製造方法は一般に、図4に工程の流れ図を示したよう
に、単結晶製造装置によって製造された単結晶棒をスラ
イスして薄円板状のウエーハを得るスライス工程Aと、
該スライス工程Aで得られたウエーハの割れや欠けを防
ぐためにその外周エッジ部を面取りする面取り工程B
と、面取りされたウエーハをラッピングしてこれを平坦
化するラッピング工程Cと、面取りおよびラッピングさ
れたウエーハ表面に残留する加工歪を除去するエッチン
グ工程Dと、エッチングされたウエーハの表面を粗研磨
する一次鏡面研磨工程Eと、一次鏡面研磨されたウエー
ハの該表面を仕上げ鏡面研磨する仕上げ鏡面研磨工程F
と、仕上鏡面研磨されたウエーハを洗浄してウエーハに
付着した研磨材や異物を除去する最終洗浄工程G、から
成る。
【0003】近年、最先端の半導体デバイスの高集積化
に基づき、高度な平坦度の半導体ウエーハが要求されて
いる。そのため、ウエーハ製造工程中、例えば図5に示
したように、仕上げ鏡面研磨工程Fの前に気相エッチン
グ工程Hが追加されることがある。このようにすれば、
ウエーハの平坦度(TTV:TOTAL THICKNESS VARIATIO
N、すなわちウエーハ全面における最大厚と最小厚の
差)を向上させることが可能である。
【0004】この気相エッチング工程の一実施形態とし
ては、例えば、PACE(Plasma Assist
ed Chemical Etching:プラズマ補
助化学エッチング)と呼ばれる技術が開発されている
(例えば、特開平5−160074号公報、特開平6−
5571号公報、特開平7−288249号公報参
照)。これは気相エッチングによるウエーハの厚さを均
一化する方法であり、ウエーハの厚さ分布を測定した
後、その厚さ分布に応じてウエーハ上でのプラズマを発
生するノズルの走向速度を制御することにより、プラズ
マによるエッチング除去量を制御し、ウエーハ厚さを均
一化することによって、ウエーハを高平坦度化する技術
である。
【0005】このPACE技術等を用いて前記図5に示
した気相エッチング工程Hを行えば、著しくウエーハの
TTVを向上させることが可能である。したがって、こ
の方法によれば今後の半導体鏡面ウエーハに要求される
高度の平坦度にも、十分に対応し得るものとなり得る。
【0006】しかし、前記PACE等の気相エッチング
は、ウエーハ平坦度は大きく向上するけれども、気相エ
ッチングが行われる原料ウエーハの形状が凹凸がある場
合に、加工に要する時間が長くなってしまい、また加工
時間が不安定なものとなるため生産性が悪化してしまう
という問題がある。これは、PACEを行う場合に特に
顕著である。原料ウエーハの形状が凹凸があればあるほ
どプラズマノズルの速度制御は複雑になり、ノズルの走
向距離あるいは加速減速頻度が増大する。そのため加工
時間が長く、不安定なものとなり、生産性が低下してし
まう。
【0007】また、原料ウエーハのTTVが悪い場合に
も、気相エッチングによる除去量が増え、加工時間が長
くなってしまう。特にPACEを行う場合、原料ウエー
ハの面粗さが波長1mm〜50mmのうねり成分である
場合に問題がある。PACE技術では、原理的にプラズ
マノズルで発生するプラズマの径よりも短い波長のうね
り成分を修正することはできない。しかし、現在PAC
E装置で広く用いられているノズルは、従来要求されて
いた平坦度のレベルと生産性との両立を考慮して、径が
約50mmのプラズマを発生させる大きさのものを使用
している。従って、波長が50mm以下のうねり成分を
修正することはできない。
【0008】しかしながら、今後、より高平坦度のウエ
ーハが要求されるのは必至であり、波長が1mm〜50
mmのうねり成分を修正する必要がある。波長が50m
m以下のうねり成分を修正する方法としては、プラズマ
を発生するノズルの径を小さくすることで原理的に可能
となるが、それでは処理面積が小さくなるし、ノズルの
走向距離も長くなり生産性の悪化を招くという問題があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記PAC
E等の気相エッチングを行う半導体ウエーハの製造方法
における問題点を解決しようとするもので、前記PAC
E等の気相エッチングで問題となる、原料ウエーハの形
状の影響によるウエーハ加工時間の長時間化、不安定化
及びそれらに伴う生産性の悪化を解決し、高平坦度であ
る半導体ウエーハの生産性が高い製造方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1に記載した発明は、少なくともウ
エーハに気相エッチングを行う半導体ウエーハの製造方
法において、気相エッチングを行う前に、ウエーハを凹
形状とすることを特徴とする半導体ウエーハの製造方法
である。
【0011】このように、気相エッチングを行う前に、
ウエーハを凹形状とすれば、ウエーハの形状が凹凸があ
る場合のウエーハ加工時間の長時間化および不安定化を
防止し、生産性の悪化の問題を解決することができる。
また、ウエーハの形状を凹形状とすることは、気相エッ
チングの仕上がり状態を良好なものとし、より高平坦度
のウエーハを得ることができるという効果も有する。
【0012】また、本発明は、少なくともウエーハに気
相エッチングを行う半導体ウエーハの製造方法におい
て、気相エッチングを行う前に、ウエーハの面粗さを低
減することを特徴とする半導体ウエーハの製造方法であ
る。
【0013】このように、気相エッチングを行う前に、
ウエーハの面粗さを低減しておけば、気相エッチングに
よりウエーハから除去されなければならない除去量を少
なくすることができ、より短時間でウエーハを平坦化で
きる。そのため製造時間を短縮することができ、生産性
を向上させることができる。
【0014】そして、本発明の請求項3に記載した発明
は、少なくともウエーハに気相エッチングを行う半導体
ウエーハの製造方法において、気相エッチングを行う前
に、ウエーハを凹形状とし、かつウエーハの面粗さを低
減することを特徴とする半導体ウエーハの製造方法であ
る。
【0015】このように、気相エッチングを行う前に、
ウエーハを凹形状とし、かつウエーハの面粗さを低減す
ることにより、PACE等の気相エッチングで問題とな
る、原料ウエーハの形状の影響によるウエーハ加工時間
の長時間化、不安定化及びそれらに伴う生産性の悪化を
解決し、高平坦度の半導体ウエーハを高い生産性で製造
することができる。
【0016】前記気相エッチングを行う前にウエーハの
面粗さを低減する場合は、請求項4に記載したように、
ウエーハの両面を研磨することによって行うのが望まし
い。気相エッチングを行う前に、ウエーハの両面を研磨
しておけば、全体としてのウエーハの平坦度はさらに向
上し、発明の効果はより大きなものとなる。
【0017】また、前記低減されるウエーハの面粗さ
は、本発明の請求項5に記載したように、波長が1mm
〜50mmのうねり成分であることが望ましい。このウ
エーハのうねり成分を除去しておけば、例えばPACE
を行う場合に、プラズマノズルのサイズを変更しなくと
も高平坦度のウエーハを得ることができ、加工時間が長
くなることも不安定になることもなくなるため、ウエー
ハの生産性をさらにあげることができる。
【0018】また、本発明の請求項6に記載した発明
は、前記気相エッチングは、プラズマ補助化学エッチン
グであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のい
ずれか一項に記載の半導体ウエーハの製造方法である。
このように、本発明ではプラズマ補助化学エッチングを
行う場合に、特に問題となる、ウエーハのうねり成分等
の原料ウエーハ形状に起因した影響をとり除くことがで
きるため、気相エッチングとしてプラズマ補助化学エッ
チングを実施した場合に特に有効である。
【0019】本発明の請求項7に記載した発明は、請求
項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体ウエ
ーハの製造方法であって、前記半導体はシリコンである
ことを特徴とする。このように、本発明の方法では、高
度な平坦度を有する半導体ウエーハが得られるので、今
後ますます集積度が上り、高平坦度が要求されるシリコ
ン半導体ウエーハの製造において特に有益である。
【0020】そして、このような請求項1ないし請求項
7の方法で製造されるウエーハは、高平坦度の半導体ウ
エーハであるから、今後要求される最先端用ウエーハの
高度な平坦度を十分に満足するものであり、またその生
産性の高さ故に、安価なものとなることが期待できる
(請求項8)。
【0021】以下、本発明につき更に詳細に説明する。
気相エッチング、特にPACEを行うことにより平坦な
半導体ウエーハを製造する工程においては、半導体ウエ
ーハ製造の生産性を損なうことなく、製造されるウエー
ハの平坦度を向上させることが重要である。ところが、
前記のように原料ウエーハの形状がウエーハ毎に異な
り、複雑であるため気相エッチングの作業効率に影響を
与える。特にPACEを行う場合にはそれが顕著であ
る。そこで本発明の発明者は、この問題を解決すべく研
究・検討を重ねた。
【0022】PACE工程に投入される原料ウエーハの
形状には、図1に示すようなものが考えられる。斜線で
示した部分は、平坦化するために必要なエッチング除去
部を表わしている。斜線部のエッチングによる除去量が
図1(a)から図1(d)まで全て同じとした場合、図
1(a)が一般的な形状であるが、このような形状で
は、前記のようにプラズマを発生させるノズルの走向速
度制御が複雑になり、加速減速頻度が多くなり加工時間
が長く不安定なものとなってしまう。
【0023】また、図1(b)のような形状は、均一な
形状であるため、ノズルの走向速度は安定したものとな
り、加工時間の短縮・安定の要求は満たすが、このよう
な形状を気相エッチング工程以前の工程により制御して
作ることは難しい。ラッピング、研磨等の加工で、容易
に形状を制御することが可能な形状としては、図1
(c)及び図1(d)のようなウエーハの中心を基点と
した点対称な形状である。このような形状であれば、例
えば研磨加工を行う際の研磨条件を変化させることによ
り、簡単にこのような形状のウエーハを得ることができ
る。
【0024】しかし、一般に気相エッチングを行う場合
は、ウエーハの中心部より周辺部がより大きくエッチン
グされ易い傾向があることが知られている。そのため本
発明の発明者は、図(d)の凹形状を採用した。このよ
うな形状にしたウエーハをPACE等の気相エッチング
工程に投入すれば、周辺部がよりエッチングされ易いこ
とに対応して最小限のエッチング除去量で気相エッチン
グを行うことができ、加工時間を短縮する効果はより顕
著なものとなる。また原料ウエーハの形状を凹形状にす
ることは、加工時間を短縮・安定できるだけではなく、
ウエーハの周辺エッジ部における過剰なエッチングを防
ぎ、エッチング後、ウエーハ平坦度の仕上がり状態を良
くする効果も有する。
【0025】また、本発明者は、気相エッチングを行う
場合はエッチング除去量を少なくした方が短時間でエッ
チングを行うことができることに着目し、気相エッチン
グ加工前にウエーハの面粗さを低減することにした。あ
らかじめ所定の面粗さにした原料ウエーハを気相エッチ
ングするようにすれば、エッチングによって除去される
量は少なくなり、加工時間は短縮され、安定したものと
なる。
【0026】このウエーハの面粗さを低減する処理は、
前記ウエーハの形状を凹形状にする処理と合わせて一緒
に実施することが望ましい。合わせて実施をすれば、ウ
エーハを凹形状にする効果とウエーハの面粗さを低減す
る効果とが相乗し、高平坦度の半導体ウエーハを製造す
る生産性はさらに高いものとなる。
【0027】また、この面粗さを低減する加工として
は、種々の研磨等の方法を適応することができるが、本
発明者はウエーハの片面のみを研磨する方法よりも、ウ
エーハの両面を研磨する方法の方が効果をあげることが
できることを発見した。これは、片面だけの研磨では研
磨しない面の粗さ分がそのまま平坦度に反映されてしま
う、すなわち表面側を気相エッチングで改善しても裏面
の影響が残ってしまうからである。
【0028】この場合、ウエーハの面粗さを低減する加
工では、原料ウエーハ面の波長1mm〜50mmのうね
り成分を低減しておくことが望ましい。前記のように気
相エッチング工程においてPACEを行う場合は、この
ウエーハ面のうねり成分が特に問題となってくる。しか
し、気相エッチング工程前にこのうねり成分を緩和して
しまえば、従来のプラズマノズルのサイズを変更するこ
となくPACE加工を行い、極めて高平坦な半導体ウエ
ーハを得ることができる。従って、ウエーハの生産性を
損なうことなく、さらに高平坦度の半導体ウエーハを製
造できる。
【0029】以上に挙げた半導体ウエーハの製造方法
は、気相エッチングをPACEにより行う場合に特に適
した方法である。PACEはエッチングされるウエーハ
上をプラズマノズルが走向するため、原理的に原料ウエ
ーハの形状の影響を受け易いが、PACE工程に入る前
に原料ウエーハに前記の処理を施すことにより、PAC
Eの高平坦なエッチング面を得ることができる利点はさ
らに顕著なものとなり、逆に原料ウエーハの形状の影響
を受け易い欠点は著しく軽減される。その結果、超高平
坦度の半導体ウエーハを高生産性で製造できる。
【0030】そして、本発明の半導体ウエーハの製造方
法は、半導体がシリコンである場合に好適であるので、
将来さらに集積化が進み超高平坦度が要求されると予想
されるシリコン半導体デバイス製造への応用におおいに
期待できる。さらに、本発明の製造方法で製造されるウ
エーハを用いて、半導体デバイスを製造すれば、高集積
デバイスを作製する際に問題となるウエーハの面粗れが
微小であり、しかも生産性が高いため、さらに高集積な
半導体デバイスを低コストで製造することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0032】
【実施例】(実施例、比較例)以下、本発明により、気
相エッチングの加工時間、及び気相エッチング後のウエ
ーハの品質がいかに改善されるかを、直径200mmの
シリコン単結晶鏡面ウエーハを気相エッチングとしてP
ACEを実施して製造し、従来の方法で製造した場合と
比較した。
【0033】本実施例においては、PACE工程を一次
研磨後の洗浄工程と仕上げ研磨工程との工程間において
実施した。またPACE工程に投入する前にウエーハを
凹形状にする加工は、ウエーハを粗研磨する一次研磨工
程において、ウエーハの中心部の研磨圧を上げることに
より行った。この研磨はウエーハの両面を研磨するもの
とし、ウエーハの表裏面にある波長が1mm〜50mm
のうねり成分を除去した。その後に、ウエーハをPAC
E工程に投入し、ウエーハの気相エッチングを行った。
一方、従来の製造方法では、その研磨工程においてウエ
ーハを凹形状とする加工は行わず、通常の片面研磨のみ
が行われ、その後に、ウエーハをPACE工程に投入
し、ウエーハの気相エッチングを行った。
【0034】その結果を図2ないし図3に示す。図2
は、従来の製造方法と本発明の製造方法における製造工
程中のウエーハの断面形状を測定した結果を示したもの
である。ここで、(a)は従来の製造方法で製造したウ
エーハの断面形状であり、(b)は本発明の製造方法で
製造したウエーハの断面形状である。また(a)(b)
それぞれの上欄は、一次研磨工程後のウエーハの断面形
状を示したものであり、中欄はPACE工程後のウエー
ハの断面形状である。さらに、(a)(b)の下欄には
それぞれのPACE工程の加工時間を示した。尚、
(c)に工程流れ図を並記しておいた。
【0035】また、図3はそれぞれの製造方法で製造さ
れたウエーハの平坦度を示したものである。横軸に製造
されたウエーハのTTV、縦軸にそのTTVのウエーハ
が製造される発生頻度をとって、ウエーハの平坦度を評
価した。(a)が従来の製造方法で製造されたウエーハ
の平坦度を示したものであり、(b)が本発明の製造方
法で製造されたウエーハの平坦度を示したものである。
【0036】まず、図2をみると、従来の製造方法で
は、図2(a)の研磨後の図に示すように、研磨工程後
であっても、ウエーハ表面のうねり成分が除去されてお
らず、ウエーハの形状は不規則なものとなっている。そ
のため、PACEを行ってもウエーハ表面の波長の短い
うねり成分を修正することができず、PACE加工時間
も100秒間を要してしまっていることが、図2(a)
のPACE後の図からわかる。
【0037】一方、本発明の製造方法では、図2(b)
の研磨後の図に示すように、研磨工程後のウエーハ表面
は面粗さが改善され、ウエーハ表面のうねり成分は除去
されている。またウエーハの形状は凹形状に加工され、
規則的な形状となっている。このように加工されたウエ
ーハをPACE工程に投入しPACEを行うと、PAC
E後のウエーハ表面にはうねり成分がなく、従来の製造
方法に比べてはるかにウエーハの平坦度及び表面の仕上
がりを向上させることができることが、図2(b)のP
ACE後の図よりわかる。また、この製造方法でのPA
CE加工時間は、図2(b)に示すように80秒しか要
しておらず、ウエーハ製造の生産性は、従来の製造方法
に比べて格段に向上したものとなっていることがわか
る。
【0038】さらに、図3をみると、従来の製造方法に
よって製造されたウエーハのTTV(図3(a))に比
べて、本発明の製造方法によって製造されたウエーハの
TTV(図3(b))は、著しく小さな値となってお
り、高平坦度のウエーハを得られることがわかる。ま
た、従来の方法により製造されるウエーハのTTVは、
0.25μm〜0.42μmの広範囲の値であり、製造
されるウエーハの平坦度が不安定なことを示しているの
に対し、本発明の方法により製造されるウエーハのTT
Vは、0.12μm〜0.16μmであり、安定して超
高平坦度のウエーハを得られることがわかる。
【0039】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0040】例えば、上記実施形態においては、製造さ
れるウエーハが半導体シリコンの場合を例に挙げて説明
したが、本発明はこれには限定されず、他の半導体材
料、例えはゲルマニウム、あるいはGaAs,GaP,
InP等の化合物半導体単結晶であっても、本発明は同
様に適用することができる。
【0041】また、上記実施形態においては、直径20
0mmのシリコン半導体単結晶鏡面ウエーハを製造する
場合につき例を挙げて説明したが、本発明はこれには限
定されず、同様の作用効果は、直径300mm以上ある
いは400mm以上といった大直径のシリコンウエーハ
に気相エッチング加工を施し、高い平坦度のウエーハを
製造する場合にも当然に適用できるし、逆に150mm
以下といったウエーハに適用しても効果があることは言
うまでもない。
【0042】また、上記実施形態においては、気相エッ
チング法として、PACE法による場合につき例を挙げ
て説明したが、本発明はこれには限定されず、例えば励
起源として高強度の光、紫外レーザ等を用いた気相エッ
チングによってウエーハを平坦化する場合にも、同様に
適用でき、同様の作用効果を奏することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
気相エッチング工程を含む半導体ウエーハの製造方法に
おける問題点である、原料ウエーハの形状の影響による
ウエーハ加工時間の長時間化・不安定化の問題は解決さ
れ、安定して高平坦度を有する半導体ウエーハを高生産
性で製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)はPACE工程に投入される原
料ウエーハの断面の形状を例示したものである。
【図2】図2は、従来の製造方法と本発明の製造方法に
おける製造工程中のウエーハの断面形状を測定した結果
を示したもので、(a)は従来の製造方法で製造したウ
エーハの断面形状であり、(b)は本発明の製造方法で
製造したウエーハの断面形状である。(c)は工程流れ
図である。
【図3】図3は、従来の製造方法と本発明の製造方法で
製造されたウエーハの平坦度を示したもので、(a)が
従来の製造方法で製造されたウエーハの平坦度を示した
ものであり、(b)が本発明の製造方法で製造されたウ
エーハの平坦度を示したものである。
【図4】従来の半導体ウエーハの製造工程を示した流れ
図である。
【図5】気相エッチング工程が追加された半導体ウエー
ハの製造工程を示した流れ図である。
【符号の説明】
A …スライス工程、B …面取り工程、C …ラッピ
ング工程、D …エッチング工程、E …一次鏡面研磨
工程、F …仕上げ鏡面研磨工程、G …最終洗浄工
程、H …気相エッチング工程。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−246248(JP,A) 特開 平7−297187(JP,A) 特開 平11−154655(JP,A) 特開 平11−195774(JP,A) 特開 平10−242573(JP,A) 特開 平11−31680(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304 H01L 21/3065

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともウエーハに気相エッチングを
    行う半導体ウエーハの製造方法において、前記気相エッ
    チングを行う前に、ウエーハを凹形状とすることを特徴
    とする半導体ウエーハの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくともウエーハに気相エッチングを
    行う半導体ウエーハの製造方法において、前記気相エッ
    チングを行う前に、ウエーハの両面を研磨することによ
    ってウエーハの面粗さを低減することを特徴とする半導
    体ウエーハの製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくともウエーハに気相エッチングを
    行う半導体ウエーハの製造方法において、前記気相エッ
    チングを行う前に、ウエーハを凹形状とし、かつウエー
    ハの面粗さを低減することを特徴とする半導体ウエーハ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ウエーハの面粗さの低減をウエーハ
    の両面を研磨することによって行うことを特徴とする
    求項3に記載の半導体ウエーハの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記低減されるウエーハの面粗さは、波
    長が1mm〜50mmのうねり成分であることを特徴と
    する請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載の半
    導体ウエーハの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記気相エッチングは、プラズマ補助化
    学エッチングであることを特徴とする請求項1ないし請
    求項5のいずれか一項に記載の半導体ウエーハの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記半導体はシリコンであることを特徴
    とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の
    半導体ウエーハの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7に記載の方法で
    製造された半導体ウエーハ。
JP08260598A 1998-03-13 1998-03-13 半導体ウエーハの製造方法およびこの方法で製造される半導体ウエーハ Expired - Fee Related JP3444183B2 (ja)

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