JP3442794B2 - 化粧品 - Google Patents

化粧品

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JP3442794B2
JP3442794B2 JP01568491A JP1568491A JP3442794B2 JP 3442794 B2 JP3442794 B2 JP 3442794B2 JP 01568491 A JP01568491 A JP 01568491A JP 1568491 A JP1568491 A JP 1568491A JP 3442794 B2 JP3442794 B2 JP 3442794B2
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正明 大下
明男 前田
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、皮膚保湿に好適な化粧
品に関する。 【0002】 【従来の技術】皮膚の老化は、通常、皮膚角質層内の水
分、特に分子運動の活発な自由水が減少するために起こ
るものと考えられている。したがって、皮膚の老化を防
止して皮膚を健康な状態に維持するためには、水分が不
足している皮膚角質層に、水分を補給し、皮膚に弾力
性、張りを与えるようにすることが重要となる。 【0003】このような観点から、従来、化粧品の分野
においては、皮膚の老化防止を目的として、化粧品に水
保持能の高いヒアルロン酸、水溶性蛋白質等の保湿剤を
含有させ、これらに水を保持させて皮膚表面に付着させ
ることにより間接的に角質層に水分を補給しようとする
試みがなされている。 【0004】ところが、これらの保湿剤の使用は、皮膚
が生体外から余分な物質を吸収することとなるので皮膚
刺激性等,安全性の点で問題があり、また、保湿剤が高
価であるため製造コストがかかるといった不都合が生じ
ている。また、保湿剤による保湿は、皮膚に直接水を作
用させる本来の保湿と異なり、効果的に角質層に作用し
ているかどうか疑問を残している。 【0005】そこで、このような保湿剤を使用せずに、
皮膚に水分を補給できる化粧品の開発が求められ、たと
えば、特開平2─108612号公報において二価三価
の複合鉄塩を配合させた化粧品が提案されている。しか
し、この化粧品も、やはり皮膚に異物を付着させること
で保湿効果を得ようとするものであるため、生体に対す
る影響、さらに安全性の点で詳細な検討が必要である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、皮膚に水分
を補給しようとする場合、上述のような保湿剤等によら
ず、皮膚に直接水を付着させて浸透させる方が、生体へ
の影響、保湿性の点でより望ましいと考えられる。すな
わち、化粧用水としてより生体に適合した水を選択する
ことにより、保湿能に優れ且つ生体に対してより効果的
に作用する化粧品が得られるものと考えられる。 【0007】しかしながら、これまでの化粧品において
は、含有させる水の生体への作用、適合性についてはほ
とんど検討されておらず、薬事法において規定される日
本薬局方常水あるいは精製水がそのまま化粧品用原料水
として使用されているのが実情である。 【0008】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、良好な保湿効果を有する
とともに安全性が高く、しかも低コストで生産できる化
粧品を提供することを目的とする。 【0009】 【発明を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の化粧品は、イオン交換水がセラミック材
浸漬処理、超音波処理のいずれかにより処理され、酸素
核核磁気共鳴スペクトルのピークの半値幅が70Hz以
下とされてなる水を、化粧品用原料水として使用して製
造されたことを特徴とする。 【0010】皮膚に直接的に水を補給しようとする場
合、生体から失われていく水に似通ったものを与えるの
が合理的と推察される。したがって、何が生体水に近い
水なのか、またどのようにしてその水を得るのかが重要
な問題になる。 【0011】化粧品として必要な保湿面に限定して言え
ば、通常行われる化学分析から得られる情報により、化
粧品を製造するときに原料として使用される水(以下、
化粧品用原料水と称する。)に化学物質を生体水と同濃
度で添加しても、十分な保湿効果は得られない。これに
対して、本発明は、生体に水が作用する場合、化学組成
よりもむしろ水の構造の差異が大きく影響するのではな
いかという考えに立っている。 【0012】水1分子は酸素1個と水素2個で構成され
ており、各水分子は酸素と水素の間の水素結合により、
ある大きさの水分子集団(以下クラスター)を形成す
る。このクラスターは外部から与えられるエネルギーに
より、その大きさを変えることがわかってきている。生
体に作用するとすれば、クラスターの大きさは生体膜を
通過し易い大きさであることが必要となる。したがっ
て、クラスターの小さい水が生体への添加には有用と考
えられる。このクラスターの小さい水は、自由水と同様
に通常の水より分子運動が活発であり、これに着目して
各種水に対して酸素核核磁気共鳴(17O−NMR)測
定を実施し、17O−NMRのスペクトルの半値幅の狭
いものを低クラスター水と定義する。すなわち、本発明
においては、17O−NMRスペクトルにおける半値幅
をクラスターの大きさの指標とし、この半値幅によって
化粧品用原料水としての適否を判断する。 【0013】本発明者らが、水のクラスターの大きさと
水の皮膚への浸透性を検討する目的で、水の17O−N
MRスペクトルおよび皮膚角質層への水の保持性につい
て測定を行ったところ、スペクトル中のピークの半値幅
が小さい水は、皮膚への保持性が高いとの知見を得た。
そして、このような知見から、17O−NMRスペクト
ル中のピークの半値幅が小さい水を化粧品用原料水とし
て使用することにより、優れた保湿効果を発揮する化粧
品が得られるとの結論に達した。 【0014】したがって、本発明の化粧品においては、
含有される水の17O−NMRペクトル中のピークの半
値幅は70Hz以下であることが重要である。水のピー
クの半値幅が70Hzを越える場合には、水分が十分に
皮膚角質層に浸透せず、満足のいく保湿効果が得られな
い可能性が高い。 【0015】上述の条件を満たす水を得るには、たとえ
ば水に超音波処理等を適当な処理条件(たとえば印加す
る超音波の周波数,処理時間等)で行うか、あるいは水
中にセラミック板を一定時間浸漬する等の方法が採用さ
れる。 【0016】上記水が適用できる化粧品は、化粧水、乳
液、クリーム、パック等の基礎化粧品、シャンプー、ヘ
アトニック、育毛剤等の頭髪用化粧品、および口紅、フ
ァンデーション、頬紅等のメークアップ化粧品等、ほと
んどの全ての化粧品である。これらの化粧品に上記水を
含有させるには、従来使用している水の代わりに、上記
水を使用して通常の手法により上記化粧品を製造するだ
けでよい。 【0017】 【作用】水は、幾つかの水分子が水素結合することによ
ってクラスターと呼ばれる動的集団を構成しており、こ
のクラスターは大きな集団を作ったり、また外部からの
エネルギーによって壊されたりしながら、環境によって
大きさを変化させて存在している。このような水におい
て皮膚への浸透性を考えた場合に、水分子が構成するク
ラスターの大きさが小さい程、生体膜を透過し易く皮膚
へ速やかに浸透するものと推測される。 【0018】17O−NMRスペクトル中のピークの半
値幅が70Hz以下であることは、クラスターの大きさ
が小さいことを意味しており、したがって、17O−N
MRの半値幅が70Hz以下の水を使用した化粧品は、
皮膚に付着した場合に、極めて容易に角質層に浸透し、
優れた保湿効果を発揮する。 【0019】 【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、実験
結果に基づいて説明する。 【0020】水の作成条件の検討 先ず、化粧品に含有させる水の作成条件を設定するため
に、イオン交換水に表1に示す処理を施して、サンプル
水1〜サンプル水5を作成した。 【0021】そして作成したサンプル水1〜サンプル水
5について、17O−NMRスペクトルを観測し、ピー
クの半値幅をそれぞれ求めた。図1にサンプル水1およ
びサンプル水5の17O−NMRスペクトルを、また表
1にサンプル水1〜サンプル水5にピークの半値幅の測
定値を示す。比較のため、水道水(サンプル水6)及び
井戸水(サンプル水7)についても併せて示す。 【表1】 【0022】表1からわかるように、無処理のサンプル
水5〜7を除いて、サンプル水のピークの半値幅は、い
ずれも70Hz以下であった。 【0023】次に、サンプル水2,サンプル水3および
サンプル水5を皮膚に塗布して皮膚角質層の水分量の経
時変化を高周波角質水分計により測定した。その結果を
図2に示す。 【0024】図2を見ると、サンプル水2およびサンプ
ル水3は、何ら処理を施していないサンプル水5と比較
して塗布直後の角質層水分量および保湿の持続性がとも
に優れており良好な保湿効果を有していることがわか
る。 【0025】したがって、以上の結果から、水に、セラ
ミック板浸漬,超音波処理のいずれかの処理を施すこと
により17O−NMRスペクトル中のピークの半値幅が
70Hz以下の水が作成されることが示され、また上述
の処理によって作成されるピーク半値幅が70Hz以下
の水は、皮膚角質層に対して良好な保湿能を有すること
がわかった。 【0026】化粧品の保湿効果の評価 次に、サンプル水1〜サンプル水3を使用して化粧水1
〜化粧水3を調製した。 【0027】そして、作成した化粧水を皮膚に塗布して
皮膚角質層の水分量の経時変化を高周波角質水分計によ
り測定した。その結果を図3に示す。なお、比較とし
て、処理を施していない水(サンプル水5)を使用して
調製した化粧水(比較化粧水1)についても同様にして
保湿効果の検討を行った。その結果も図3に併せて示
す。 【0028】図3からわかるように、化粧水1〜化粧水
3は、無処理の水を含有させた比較化粧水1と比べて、
塗布直後の角質層水分量および保湿の持続性がともに高
く、良好な保湿効果を示す。したがって、これらの結果
から、化粧水に17O−NMRスペクトル中のピークの
半値幅が70Hz以下の水を含有させることにより、高
い保湿効果が達成される。 【0029】 【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の化粧品においては、含有させる水として17O−N
MRスペクトル中のピークの半値幅が70Hz以下の水
を使用しているので、高い保湿効果が得られる。したが
って、保湿剤の添加が不要もしくは保湿剤の添加量を減
少できるので、保湿剤を使用することによる安全性の低
下,高コストの問題が解消できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】水の17O−NMRスペクトルである。 【図2】各種水を皮膚に塗布した場合の角質層水分量の
経時変化を示す特性図である。 【図3】各種化粧水を皮膚に塗布した場合の角質層水分
量の経時変化を示す特性図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 1/48 C02F 1/48 B (72)発明者 前田 明男 静岡県志太郡大井川町上泉132 ソニ ー・クリエイティブ プロダクツ株式会 社内 (56)参考文献 特開 平2−108612(JP,A) 特開 平1−258611(JP,A) 特開 昭63−225311(JP,A) 月刊フードケミカル,第6巻4号 (1990年4月),42−46頁 生活衛生,第33巻5号別冊(1989年9 月),200−211頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 C02F 1/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 イオン交換水がセラミック材浸漬処理、
    超音波処理のいずれかにより処理され、酸素核核磁気共
    鳴スペクトルのピークの半値幅が70Hz以下とされて
    なる水を、化粧品用原料水として使用して製造された化
    粧品。
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Non-Patent Citations (2)

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Title
月刊フードケミカル,第6巻4号(1990年4月),42−46頁
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