JP3442310B2 - 破袋装置 - Google Patents

破袋装置

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JP3442310B2
JP3442310B2 JP12180999A JP12180999A JP3442310B2 JP 3442310 B2 JP3442310 B2 JP 3442310B2 JP 12180999 A JP12180999 A JP 12180999A JP 12180999 A JP12180999 A JP 12180999A JP 3442310 B2 JP3442310 B2 JP 3442310B2
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孝司 戸田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ等を包装して
いるビニール袋等の包装材を破って、ごみ等を包装材か
ら分離するための破袋装置に関し、例えばリサイクル施
設において、ビニール袋等の収集ごみ袋の中から再利用
可能な物を回収する際に有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、回収されたごみの中から、缶、び
ん、プラスチックボトル等の再利用可能な物を資源とし
て利用するためのごみのリサイクル施設においては、ビ
ニール袋等の収集ごみ袋の中から、これら再利用可能な
物が回収されている。
【0003】従前では、作業者が収集ごみ袋を手作業で
破るなどして再利用可能な物を回収していたが、このよ
うな袋を破る作業は容易ではないため、これを機械化し
た破袋装置が提案されている。
【0004】例えば、本出願人は、先に、複数の爪を移
動部の外側に移動方向に沿って間隔をおいてならべた爪
列を複数有する無端コンベヤを、その上側の移動部にお
いて、爪の移動方向先が高位に位置するように設けると
共に、各爪列が通過可能で内容物が入った袋の通過が抑
制されるスリットを有する堰止板を設け、各爪に引っ掛
けられた袋が、堰止板のスリットを通過しようとする際
に、爪によって引き裂かれるようにした構成を基本とす
る破袋装置を種々提案している(特願平10−1962
73号および特願平10−222918号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
破袋装置においては、破袋が不完全なまま爪から外れて
前記無端コンベヤの傾斜に沿って下方へと落下した袋
や、中にさらに小さい袋が入った状態で投入されて外側
の破袋された袋から抜け出して落下した小さい袋など
が、繰り返し破袋作用を受けるようにするため、無端コ
ンベヤを、コンベヤベルトやコンベヤチェーン等の移動
部の一側部(爪の移動方向と直交する側部の一方)が他
側部より高位に位置するように傾斜して配設し、高位の
一側部の側に袋の投入シュートを設けるようにして、前
記落下した袋が低位に位置する無端コンベヤの他側部方
向、つまり、無端コンベヤの低位の他側部の側に設けら
れた粗大物の排出口に近づく方向に落下するようにし、
この方向に設けられた爪と堰止板とによる破袋作用を繰
り返し受けられるようにしている。
【0006】しかしながら、このように無端コンベヤを
傾斜して配設した構成では、次のような問題が生起する
ことが知見された。すなわち、無端コンベヤの傾斜配置
に従って、無端コンベヤの駆動部を構成する例えば駆動
軸やスプロケット等も当然傾斜して配設されることにな
るため、駆動軸、軸受、スプロケット等の片減りの問題
が発生し、これらの耐久性に劣り、無端コンベヤを水平
に配置する場合と比較して装置の維持管理上問題があ
る。
【0007】本発明は、以上のような技術の問題点に鑑
みなされたものであり、複数の爪を移動部の外側に移動
方向に沿って間隔をおいてならべた爪列を複数有する無
端コンベヤを、その上側の移動部において、爪の移動方
向先が高位に位置するように設けると共に、各爪列が通
過可能で内容物が入った袋の通過が抑制されるスリット
を有する堰止板を設け、各爪に引っ掛けられた袋が、堰
止板のスリットを通過しようとする際に、爪によって引
き裂かれるようにした構成を基本とする破袋装置におい
て、無端コンベヤを、そのベルトやチェーン等の移動部
の一側部が他側部より高位に位置するように傾斜して配
設する構成を廃止し、その代わり、前記無端コンベヤに
おける爪の配列に工夫を凝らすことにより、装置の維持
管理上の問題を生起することなく、破袋が不完全なまま
無端コンベヤ等の傾斜に沿って下方へと落下した袋が繰
り返し破袋作用を受けるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の破袋装置は、複数の爪を移動
部の外側に移動方向に沿って間隔をおいてならべた爪列
を複数有する無端コンベヤを、その上側の移動部におい
て、爪の移動方向先が高位に位置するように設けると共
に、各爪列が通過可能で内容物が入った袋の通過が抑制
されるスリットを有する堰止板を設け、各爪に引っ掛け
られた袋が、前記堰止板を通過しようとする際に、各爪
の移動に伴って引き裂かれるようにした破袋装置であっ
て、前記無端コンベヤの移動部の一側部(爪移動方向と
直交する側部の一方)の側に、前記袋の投入部を設ける
一方、少なくとも前記一側部側の複数の爪列における前
記各爪は、それぞれの最も近接する二つの爪の位置関係
において、爪移動方向に対して前方に位置する爪が前記
一側部側の爪列の爪であり、後方に位置する爪が他側部
側の爪列の爪であるように、配列されたことを特徴とす
る。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
発明において、前記無端コンベヤの移動部の前記他側部
の側に、粗大物の排出部を設けたことを特徴とする。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1または2
に記載の発明において、前記爪が通過可能なスリットを
有するプレートを前記無端コンベヤの上側の移動部に沿
って該無端コンベヤの上方に設ける一方、前記堰止板
は、前記プレートに固定または一体に連続形成され、か
つ該プレートのスリットに連なって前記スリットを有す
ると共に、該スリットを通過する爪の先端より外方に先
端部が位置することを特徴とする。
【0011】かかる請求項3に係る発明において、複数
の爪を移動部の外側に移動方向に沿って間隔をおいてな
らべた爪列を複数有する無端コンベヤとしては、コンベ
ヤベルトやコンベヤチェーン等の移動部において連続す
る面が形成されたコンベヤ、例えば、フラットトップコ
ンベヤ、エプロンコンベヤ、パンコンベヤ等のチェーン
コンベヤやベルトコンベヤに爪を設けたものが挙げられ
るが、その移動部において連続する面が形成されている
必要はなく、単に、コンベヤチェーンにて移動される部
材に爪を設けたものでも良い。
【0012】さらに、前記「堰止板」は、物品として独
立した部品を溶接、ボルト・ナット等でプレートに固定
したものでなくともよく、前記プレートと一体で形成さ
れたものであってもよい。さらに、プレートに一体に連
続形成され、堰止板とプレートとの区画が不明確でプレ
ートの一部であってもよく、要はプレートのスリットに
連なって前記爪が通過可能なスリットを有すると共に、
該スリットを通過する爪の先端より外方に先端部が位置
するようになっていればよい。したがって、前記「堰止
板」は、本明細書においては、“プレートの堰止部”と
いう概念をも含み、請求項1に係わる発明を含めて、最
も広義に解釈する概念とする。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項1または2
に記載の発明において、前記無端コンベヤは、少なくと
も下端部と上端部との間の上側の移動部において略連続
した面が形成され、前記堰止板は、一端部が前記無端コ
ンベヤの移動部の前記略連続面に接し若しくは近接し、
他端部が該上側の移動部外方に位置することを特徴とす
る。
【0014】かかる請求項4に係る発明において、少な
くとも下端部と上端部との間の上側の移動部において略
連続した面が形成され、複数の爪を移動部の外側に移動
方向に沿って間隔をおいてならべた爪列を複数有する無
端コンベヤは、例えば、フラットトップコンベヤ、エプ
ロンコンベヤ、パンコンベヤ等のチェーンコンベヤやベ
ルトコンベヤに、爪をその爪先端部が移動部の外側に位
置するように設けたものが挙げられる。
【0015】請求項5に係る発明は、請求項1〜4のう
ちいずれか1つに記載の発明において、前記無端コンベ
ヤは2つ設けられ、該2つの無端コンベヤは、それぞれ
の下端部相互が所定の間隔をおいて接近し、上端部相互
が最も離間するように相対向されると共に、各無端コン
ベヤに対して前記爪と前記堰止板とを有することを特徴
とする。
【0016】さらに、請求項1乃至請求項5に係る発明
において、前記「爪」は、角状、板状、線状等の突起や
フックなどを意味し、例えばピアノ線、鋼線等の線状部
材でも良く、先端部が爪の移動方向に傾斜したり、かぎ
状になっているものが好ましい。要は、袋等の包装材の
一部に先端が食い込んで、包装材を引っ掛けたり、先端
が包装材に接して剪断力により包装材を破る作用をなす
ものであればなんでもよい。
【0017】請求項6に係る発明は、請求項1〜5のう
ちいずれか1つに記載の発明において、前記無端コンベ
ヤの上側の移動部において、前記最も近接する爪の間を
結ぶ仮想線が、爪の移動方向に対して110〜150度
の範囲の角度をなすことを特徴とする。
【0018】かかる本発明の作用を説明する。請求項1
〜6のいずれかに記載の破袋装置において、例えば、ご
み(缶、びん、プラスチックボトル、厨芥等)を入れた
ビニール袋等の包装材(以下、単に袋と言う)が投入シ
ュート等の投入部から投入されると、袋は、傾斜した無
端コンベヤ或いは無端コンベヤ上に設置されたプレート
上に落下し、無端コンベヤの下部から上部に向かう爪或
いはプレートに設けられているスリットの間を下部から
上部に向かう爪に引っ掛けられて、上方へと掻き揚げら
れる。爪は袋を引っ掛けたまま、固定されている堰止板
のスリットを通過しようとするが、堰止板のスリットを
通過できるのは、スリット幅よりも小さいもの、つま
り、爪と、これに引っかけられた袋等の軟質なもののみ
で、スリット幅より大きな硬質ごみ等は、スリットを通
過できない。
【0019】従って、ごみの詰った袋はスリットの通過
を抑制される一方、爪に引っ掛けられた袋は爪の移動に
伴って引き裂かれる。かかるごみの詰った袋は堰止板の
スリットの通過が抑制され、かつ爪に引っ掛けられた袋
は、爪の移動に伴って引き裂かれ、かかる作用を数回繰
り返すことにより、袋は引き裂かれて、ごみは袋から出
る(引き裂き作用)。
【0020】また、スリットを通過せずに爪から外れた
袋は無端コンベヤ上或いはプレート上に落下し、落下し
た袋は、再度爪に引っ掛けられて、堰止板のスリットの
方向に運ばれて、引き裂き作用を受ける。これにより安
定した連続的な破袋運転が可能となる。
【0021】ごみが完全に出た袋は、爪に引っ掛けられ
たまま、堰止板を通過し、無端コンベヤの下側の移動部
へと引き込まれて、重力の作用により、例えば排出シュ
ートへと落下する。
【0022】袋から出たごみは、隣り合う爪の間をすり
抜けて傾斜した無端コンベヤ下端の排出部へと落下し、
或いは、隣り合う爪の間をすり抜けて傾斜したプレート
下端の排出部へと落下し、例えばその下方に設けられた
排出コンベヤ等によって次の処理工程に搬送される。
【0023】ここで、無端コンベヤの移動部において、
少なくとも、袋の投入部が近傍にある一側部(爪移動方
向と直交する側部)側の複数の爪列における各爪を、そ
れぞれの最も近接する二つの爪の位置関係において、爪
移動方向に対して前方に位置する爪が一側部側の爪列の
爪になり、後方に位置する爪が他側部側の爪列の爪にな
るように、配列したので、破袋が不完全なまま爪から外
れた袋は、プレート或いは無端コンベヤの傾斜に沿って
下方に落下しようとするが、最も近接する後方に位置す
る他側部側の爪列の爪にすぐに引っ掛かったり、その爪
に当たって跳ねあがる。
【0024】他側部側の爪に引っ掛かった袋は、該爪に
より支持されることにより重心が他側部側に移動する。
また、飛び跳ねる袋は、最も近接する爪同士が他側部側
に斜め下方に配列されているので、飛び跳ねる際に、こ
の斜め下方に配列されている複数の爪に当たり、他側部
側に衝突の反作用の分力が与えられる。よって、飛び跳
ねる方向が他側部側になる傾向が強い。このように、後
方に位置する爪に引っ掛かったり、当たって跳ねあがる
ことを繰り返すことにより、袋は他側部側に移動され投
入部に滞留することがないと共に、この方向に設けられ
た爪と堰止板の作用によって繰り返し破袋作用を受け
る。
【0025】この際に、請求項2に記載の発明のよう
に、無端コンベヤの移動部の他側部の側に、粗大物の排
出部を設けると、ごみの詰った袋以外の粗大物が混じっ
て投入されても、最も近接する爪同士が他側部側に斜め
下方に配列されているので、この斜め下方に配列されて
いる複数の爪により繰り返し上方へと掻き揚げられなが
ら、他側部側に運ばれて粗大物の排出口に到る。
【0026】したがって、粗大物が滞留することなく排
出されるので、粗大物によって破袋作用が阻害されるこ
とがなく、円滑に処理できる。特に、請求項3に記載の
発明のように、爪が通過可能なスリットを有するプレー
トを、無端コンベヤの上側のコンベヤベルトやコンベヤ
チェーン等の移動部に沿って無端コンベヤの上方に設
け、堰止板を、前記プレートに固定または一体に連続形
成し、かつ該プレートのスリットに連なってスリットを
有するようにしたので、プレートと堰止板との間に缶等
の硬いごみなどが噛み込むことが無く、また袋から出た
小さいごみ等は、プレート面上を滑りながら落ちて、排
出部に向かう。
【0027】同様に、上記請求項4においては、無端コ
ンベヤは、少なくとも下端部と上端部との間の上側移動
部において略連続した面が形成される構造、すなわち、
例えば、フラットトップコンベヤ、エプロンコンベヤ、
パンコンベヤ等のチェーンコンベヤやベルトコンベヤ等
に設けられた爪が下部から上部に向かうようにした構造
にしたので、袋から出た小さいごみ等は、無端コンベヤ
の略連続した面上を滑りながら落ちて、排出部に向か
う。
【0028】なお、請求項4における前記「略連続した
面」とは、例えば各スラット間に10ミリ以下、好まし
くは5ミリ以下の間隙があって完全な連続した面でなく
とも、上記作用は生じるので、本明細書においては、前
記「略連続した面」は、最も広義に解するものとし、前
記間隙があるのも実質的に連続した面とする。
【0029】また、請求項5に係る発明においては、袋
が投入シュート等から投入されると、袋は、略V字形を
なすように傾斜して対面して設置された各無端コンベヤ
上に設置されたプレート間若しくはプレートのないもの
では無端コンベヤ間の谷部の上に落下する。
【0030】プレートを設けたものでは、落下した袋
は、各無端コンベヤのプレートに設けられているスリッ
トの間を下部から上部に向かう各爪に引っ掛けられ、両
方の無端コンベヤの各爪の移動に伴って例えば袋の底部
が両側に引き裂かれて、袋内のごみが排出される。
【0031】排出されたごみは、谷部に向けて落下し、
両プレート間の排出部から例えばその下方に設けられた
排出コンベヤ等によって装置外に排出される。上記のよ
うに引き裂かれた袋のうち大きいものや2つ以上にちぎ
れたものは、両無端コンベヤの各爪に引っ掛けられて、
あるいは、引き裂かれた袋のうち一方の無端コンベヤの
爪に対する引っ掛かりが強いものは、この一方の爪に引
っ掛けられて、上方へと掻き揚げられる。爪は袋を引っ
掛けたまま、固定されている堰止板のスリットを通過し
ようとし、前述の引き裂き作用を受ける。
【0032】また、スリットを通過せずに爪から外れた
袋はプレート上に落下し、落下した袋は、再度爪に引っ
掛けられて、堰止板のスリットの方向に運ばれて、引き
裂き作用を受ける。これにより安定した連続的な破袋運
転が可能となる。
【0033】ごみが完全に出た袋は、爪に引っ掛けられ
たまま、堰止板を通過し、無端コンベヤの下側の移動部
へと引き込まれて、重力の作用により、例えば排出シュ
ートへと落下する。
【0034】袋から出たごみは、隣り合う爪の間をすり
抜けて傾斜したプレート下端の排出部へと落下し、例え
ばその下方に設けられた排出コンベヤ等によって次の処
理工程に搬送される。
【0035】プレートのないものでは、落下した袋は、
各無端コンベヤにおいて下部から上部に向かう各爪に引
っ掛けられ、両方の無端コンベヤの各爪の移動に伴って
例えば袋の底部が両側に引き裂かれて、袋内のごみが排
出される。
【0036】排出されたごみは、谷部に向けて落下し、
両無端コンベヤ間の排出部から例えばその下方に設けら
れた排出コンベヤ等によって装置外に排出される。上記
のように引き裂かれた袋のうち大きいものや2つ以上に
ちぎれたものは、両無端コンベヤの各爪に引っ掛けられ
て、あるいは、引き裂かれた袋のうち一方の無端コンベ
ヤの爪に対する引っ掛かりが強いものは、この一方の爪
に引っ掛けられて、上方へと掻き揚げられる。爪は袋を
引っ掛けたまま、固定されている堰止板のスリットを通
過しようとし、前述の引き裂き作用を受ける。
【0037】また、スリットを通過せずに爪から外れた
袋は無端コンベヤ上に落下し、落下した袋は、再度爪に
引っ掛けられて、堰止板のスリットの方向に運ばれて、
引き裂き作用を受ける。これにより安定した連続的な破
袋運転が可能となる。
【0038】ごみが完全に出た袋は、爪に引っ掛けられ
たまま、堰止板を通過し、無端コンベヤの下側の移動部
へと引き込まれて、重力の作用により、例えば排出シュ
ートへと落下する。
【0039】袋から出たごみは、傾斜した無端コンベヤ
下端の排出部へと落下し、例えばその下方に設けられた
排出コンベヤ等によって次の処理工程に搬送される。こ
の請求項5に係る発明の破袋装置は、プレートを有する
ものでは、上記のような両側の無端コンベヤの爪による
プレート下端部周辺での引き裂き作用とプレート上端部
周辺における爪と堰止板との作用によって、片側にプレ
ートと無端コンベヤを配し爪と堰止板との作用によって
破袋する破袋装置と比較して、2倍以上の破袋処理能力
を発揮する。
【0040】また、プレートのないものでは、上記のよ
うな両側の無端コンベヤの爪によるコンベヤ下端部周辺
での引き裂き作用とコンベヤ上端部周辺における爪と堰
止板との作用によって、片側のみに無端コンベヤを配し
爪と堰止板との作用によって破袋する破袋装置と比較し
て、これも2倍以上の破袋処理能力を発揮する。
【0041】さらに、請求項6に係る発明においては、
最も近接する爪の間を結ぶ仮想線を、爪の移動方向に対
して110〜150度の範囲の角度をなすようにしたか
ら、この最も近接する爪同士による配列が奏する作用、
すなわち、上述した袋が投入部に滞留することがないと
共に、この方向に設けられた爪と堰止板の作用によって
繰り返し破袋作用を受ける作用等がより効果的に発揮さ
れる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、
本発明の破袋装置を、分別収集されたごみのリサイクル
施設に適用した場合の例である。
【0043】図1は第1の実施形態の破袋装置の概略斜
視図、図2はその正面断面図である。なお、図1は上記
のように概略斜視図であり、破袋装置を構成する図2の
一部の構成部品は省略して簡略化して示してある。
【0044】これらの図において、破袋装置は、本体ケ
ーシング1と、無端コンベヤ2と、プレート3と、堰止
板4と、を含んで構成される。前記無端コンベヤ2は、
その上面が下方から上方に行くにしたがって傾斜勾配が
きつくなり鉛直近くになる軌道形状になっており、この
軌道形状に沿って無端コンベヤの移動部の一部を構成す
るコンベヤチェーン11(図3参照)が、配設されてい
る。したがって、無端コンベヤ2は、湾曲した移動部が
存在するため、図示しないチェーンガイドを、コンベヤ
チェーン11の上下に配設して、チェーンを湾曲させな
がら前述した軌道形状に沿わせて案内するように構成さ
れている。
【0045】かかる無端コンベヤ2は、複数の爪5を移
動部の外側に移動方向に沿って間隔をおいてならべた爪
列を複数有する構成であって、その上側の移動部におい
て、爪5の移動方向先(移動部の移動方向先)が高位に
位置するように本体ケーシング1内に配設される。
【0046】かかる無端コンベヤ2は、本実施形態にお
いては、無端コンベヤ2の移動部に爪5を設けた構成で
あり、具体的には、次のように構成される。すなわち、
それぞれ略水平方向に沿って配設された一対の被駆動軸
7が下部に、駆動軸8が上部に、相互に平行に設けら
れ、これら被駆動軸7と駆動軸8それぞれの両端部は、
本体ケーシング1に回転自由に支承されている。
【0047】前記駆動軸8の両端部には、それぞれ駆動
スプロケット9が固定取付されている。また、被駆動軸
7の両端部には、それぞれ被駆動スプロケット10が固
定取付されている。
【0048】一方の側の駆動スプロケット9と被駆動ス
プロケット10、10とには、コンベヤチェーン11が
巻き掛けられ、他方の側の駆動スプロケット9と被駆動
スプロケット10、10とにも、コンベヤチェーン11
が巻き掛けられている。
【0049】そして、例えばモータ12等により駆動軸
8を回転駆動し、この回転駆動が駆動スプロケット9,
9と被駆動スプロケット10,10に伝達されるように
構成されている。
【0050】ここで、図3及び図4に示すように、複数
の長尺の板状のスラット18が設けられており、各スラ
ット18の一端部は一方のコンベヤチェーン11に、他
端部は他方のコンベヤチェーン11に固定取付される。
【0051】詳しくは、スラット18の一端部は、一方
のコンベヤチェーン11を構成するべく数珠つなぎ的に
結合された1つのチェーン構成部材11Aの上面部に固
定取付され、他端部は、他方のコンベヤチェーン11の
前記一方のコンベヤチェーン11の1つのチェーン構成
部材11Aと位置的に対応する1つのチェーン構成部材
(図示せず)の上面部に固定取付される。
【0052】これによって、両コンベヤチェーン11間
には、多数のスラット18がそれぞれ橋渡しされて並列
して設けられており、本実施形態におていは、無端コン
ベヤの移動部が、両コンベヤチェーン11、11と多数
のスラット18によって構成されている。
【0053】この場合、隣接するスラット18同士は、
コンベヤチェーン11が湾曲変形する部位以外の少なく
とも無端コンベヤ2の下端部と上端部との間の上側移動
部において、互いに端面同士が近接して、図3の如く実
質的にスラット18同士が連続した一つの面をなすよう
に構成されている。
【0054】そして、各スラット18上面には、該スラ
ット18の長手方向に沿って多数の爪5が所定間隔をも
って取り付けられる。ここで、かかる爪5の無端コンベ
ヤ2における配列について説明する。
【0055】すなわち、無端コンベヤ2の移動部の外側
であるスラット18上面に、複数の爪5が移動方向に沿
って間隔をおいてならべた爪列が、複数設けられている
と共に、少なくともスラット18の一側部側(爪5の移
動方向と直交する側部側の一方で、後述する投入部とし
ての投入シュート69がある側)の複数の爪列における
各爪5は、それぞれの最も近接する二つの爪5の位置関
係において、爪5の移動方向に対して前方に位置する爪
5が前記一側部側の爪列の爪5であり、後方に位置する
爪5がスラット18の他側部側(爪5の移動方向と直交
する側部側の他方で、後述する粗大物の排出口70があ
る側)の爪列の爪5であるように、配列されている。
【0056】また、無端コンベヤ2の他側部(粗大物排
出口70側)の側の幾つかの爪列の爪5は、それぞれの
最も近接する二つの爪5の位置関係が上記のように配列
されず、上記のように配列された爪列の数よりも少ない
爪列数で、かつ、ランダムな配列となっている。
【0057】これを、無端コンベヤ2を平面に展開し
て、スラット18の配列と、プレート3及び堰止板4の
後述するスリット3A、4Aの配列と、爪5(●で図
示)の配列との関係を示した図13に基づいて説明す
る。
【0058】この図において、スラット18は合計28
枚設けられており、これに1〜28の番号が付されてい
る。また、スリットは15個設けられ、これに1〜15
の番号が付されている。
【0059】例えば、No.1のスラット18には、No.1
とNo.5とNo.9のスリットに対応して3つの爪5が設け
られ、No.2のスラット18には、No.2とNo.6とNo.1
0とNo.13のスリットに対応して4つの爪5が設けら
れている。
【0060】上記の複数設けられた爪列とは、No.1〜
15のスリットにそれぞれ対応したNo.1〜28のスラ
ット18の図13の図面上でそれぞれ上下方向に連なっ
たA〜Oの各列のことであり、各爪列、つまり、A〜O
の各列それぞれに複数の爪5が移動方向に沿って間隔を
おいてならべられている。
【0061】そして、A〜Oの各列における各爪5は、
それぞれの最も近接する二つの爪5、例えば、Aの列に
おける爪5AとBの列における爪5Bの位置関係におい
て、爪5の移動方向に対して前方に位置する爪5Aが前
記一側部側(投入シュート69がある側)の爪列の爪5
であり、後方に位置する爪5Bがスラット18の他側部
側(粗大物の排出口70がある側)の爪列の爪5である
ように、配列されている。
【0062】また、無端コンベヤ2の他側部(粗大物排
出口70側)の側の幾つかの爪列、すなわち、M〜Oの
列における爪5は、それぞれの最も近接する二つの爪5
の位置関係が上記のように配列されず、上記のように配
列された爪列の数よりも少ない爪列数で、かつ、ランダ
ムに配列されている。
【0063】なお、上記のスラット18は、単なる板状
のものであったが、図5に示すように、板部18aの両
端または一端に板部18bを垂下させた構成であって、
各チェーン構成部材11Aの上部に被せられるような構
成のスラット18としても良い。
【0064】さらに、無端コンベヤ2の移動部に爪5を
設けた構成として、チェーンコンベヤにおけるスラット
18に爪5を設けた例を示したが、前記移動部として
は、チェーンコンベヤにおけるチェーン、2条のチェー
ン間に取り付けたクロスバー、チェーンに取り付けた断
面が波形のエプロン、チェーンに取り付けた断面が皿形
のパンまたはチェーンに取り付けた各種形状のパレット
であってもよい。
【0065】次に、爪5の構造およびスラット18に対
する爪5の取付構造について同上の図3及び図4に基づ
いて説明する。爪5は、一端部に爪5の移動方向に屈曲
されている爪先部5Aを有した板状部材から構成されて
おり、その他端部には支持穴(図示せず)が形成されて
いる。
【0066】スラット18には、爪5を取り付ける取付
座19が固定取付されている。この取付座19は、底板
19aと、該底板19aの両端部から上方に張り出した
一対の側板19bと、両側板19b間に差し渡されたピ
ン19cと、から構成される。
【0067】この実施形態において、爪5は、弾性部材
を有して、その爪先部5Aにかかる抵抗に応じて移動方
向と反対側に揺動可能若しくは起倒可能に構成されてお
り、爪5と弾性部材とは別体化されている。
【0068】すなわち、爪5は、取付座19のピン19
cにその支持穴挿通支持される一方、弾性部材としての
捩じりコイルスプリングの一端部は取付座19に係止さ
れ、他端部は爪5に係止される(図示せず、図6の捩じ
りコイルスプリング22の取付構造と略同じ)。
【0069】かかる爪5は、起倒可能になっており、倒
れた時には、プレート3の後述するスリット3Aの内側
に格納された状態となる。本実施形態においては、上述
した爪5の取付座19の側壁は、無端コンベヤ2(コン
ベヤチェーン11,11)の移動方向に向かうに従って
より低くなるように傾斜しており、具体的には、取付座
19の両側板19bの爪5の倒れる側と反対側の側端面
に傾斜面19Aが形成され、取付座19は略台形状に形
成されている。なお、傾斜面19Aは、平面である必要
はなく、曲線状であってもよい。また、面である必要も
なく移動方向に向かって尖っていてもよい。したがって
取付座19の側壁は、無端コンベヤ2の移動方向に向か
うに従ってより低くなるように傾斜もしくは湾曲してい
ればよい。
【0070】以上の構成においては、爪5を、無端コン
ベヤ2のスラット18の上側に取り付けるようにした
が、スラット18の下側に取り付けるようにしても良
い。この例においても、本発明の複数の爪を移動部の外
側にならべたものである。
【0071】すなわち、図6において、スラット18下
面には、爪5を取り付ける取付座21が固定取付されて
いる。この取付座21は、底板21aと、該底板21a
の両端部から上方に張り出した一対の側板21bと、両
側板21b間に差し渡されたピン21cと、から構成さ
れる。
【0072】そして、爪5は、取付座21のピン21c
にその支持穴が挿通支持される一方、弾性部材としての
捩じりコイルスプリング22の一端部は取付座21に係
止され、他端部は爪5に係止される。
【0073】かかる爪5は、起倒可能になっており、倒
れた時には、プレート3のスリット3Aおよびスラット
18に形成されたスリット18Aから該スラット18下
面側に格納された状態となる。
【0074】以上説明したように、移動部の外側に移動
方向に沿って間隔をおいて配列された複数の爪5を有す
る無端コンベヤ2は、その上側の移動部の移動方向先が
高位に位置するように傾斜しつつ湾曲して、かつ、その
移動部方向と直交する方向の一側部が他側部と同じ高さ
となるように略水平に本体ケーシング1内に配設されて
固定される。
【0075】一方、前記プレート3は、爪5が通過可能
なスリット3Aを有しており、無端コンベヤ2の上側の
移動部に沿って該無端コンベヤ2の上方に配設される。
すなわち、プレート3は、図2の如く無端コンベヤ2の
上側の移動部に沿って該無端コンベヤ2の上方に傾斜し
つつ湾曲して配設されてスリット3Aを有する傾斜・湾
曲部3aと、該傾斜・湾曲部3aの下端部に連接して下
方に向かって傾斜して伸び、かつスリット3Aが形成さ
れていないごみ排出シュート部3bと、から構成され
る。
【0076】前記堰止板4は、プレート3に一体に連続
形成され、プレート3の先端部が徐々に湾曲して爪5の
先端移動部より外方(無端コンベヤ2の上側の移動部か
ら離れる方向)に位置するようにして形成されている。
言い換えると、前記堰止板4は、その基端部がプレート
3に連接し、先端部がプレート3外方に位置するよう
に、湾曲傾斜して配設され、プレート3のスリット3A
に対応させて爪5が通過可能で、かつ両端部が開放され
たスリット4Aが設けられている。
【0077】この場合、上述したように、スリット3
A,4Aは、合計15列設けられる。ここで、本実施形
態においては、図7に示すように、前記プレート3は、
前記スリット3Aが形成されていないごみ排出シュート
部3bを共通部分として、スリット3Aを有する傾斜・
湾曲部3aが、前記スリット3Aを構成する所定間隔を
介して、一側部から他側部に(横方向に)並列して並べ
られる複数のプレート構成部材50から構成されると共
に、前記堰止板4は、前記スリット4Aを構成する所定
間隔を介して、横方向に並列して並べられて、一端部が
前記プレート構成部材50にそれぞれ固定される複数の
堰止板構成部材51から構成される。
【0078】この場合、プレート構成部材50と堰止板
構成部材51とは、一体成形品からなる。つまり、各プ
レート構成部材50の端部である堰止板構成部材51の
先端部が徐々に湾曲して爪5の先端移動部より外方に位
置するように形成されている。すなわち、各プレート構
成部材50が、該プレート構成部材50間の所定間隔お
よび各堰止板構成部材51の所定間隔を維持した状態で
互いに連結されているわけである。
【0079】以上、言い換えるとプレート3のごみ排出
シュート部3bを除いて中間部から爪5が通るスリット
が形成され、そのスリットは先端で開放されていると共
に、そのプレート3の先端部が徐々に湾曲して爪5の先
端移動部より外方に位置するように形成されている。
【0080】この状態で堰止板4には、固定支持する連
結支持部材が設けられている。前記連結支持部材は、各
堰止板構成部材51の堰止面の裏側にあたる裏面と離隔
する位置に配設され、本体ケーシング1壁にその上端が
溶接固定された横桟部材52(第1の支持部)と、該横
桟部材52からそれぞれ各堰止板構成部材51の前記裏
面に向かって伸びて該裏面に固定される複数の支持足5
3(第2の支持部)、を含んで構成される。
【0081】この場合、各支持足53は、その一端部が
各堰止板構成部材51の上面にボルト54等により固定
された取付板55に溶接等によって固着されて立設さ
れ、横方向に並列して並べられる。
【0082】そして、並列して並べられた各支持足53
の他端部は、横桟部材52の側面にボルト56等により
固定される。なお、スリット4Aの幅は、図6で示すよ
うにスリット3Aの幅より広くなるように、スリット3
Aから段差を介してスリット4Aに連なるようにしても
よく、またスリット3Aの幅とスリット4Aの基端部の
幅とが同じになるようにしてもよい。
【0083】いずれにしても、本実施形態においては、
前記堰止板4のスリット4A、すなわち、隣接する堰止
板構成部材51間の間隔は、爪5の通過部側端部(通過
部分)と反対側の先端部に向かって徐々にスリット幅が
広くなるように形成される。
【0084】この場合、隣り合う堰止板構成部材51の
内側面が斜めにカットされて、上記のスリット幅に設定
される。また、堰止板4のスリット4Aの爪5の通過部
側端部(通過部分)と反対側の先端部近傍位置であっ
て、堰止板4の堰止面(図7において下面)の裏側にあ
たる裏面(図7において上面)と所定間隔を介して対面
する位置に、スリット幅方向に横断する袋の回り込み防
止用の堰57が設けられている。
【0085】この堰57は、並列に立設された各支持足
53の横桟部材52取付面側に配置された横方向の板部
材からなり、その堰57がボルト58等によって両側に
位置する支持足53に固定される。
【0086】さらに、図7および図8に示すように、各
プレート構成部材50の高位側の上面には、袋、ごみ、
粗大物等を粗大物排出口70側に案内するために、後述
する投入シュート69側が高位に粗大物排出口70側が
低位になるように固定したガイド板59が設けられてい
る。
【0087】ここで、図2および図8に示すように前記
本体ケーシング1の内面から斜め下方に、プレート3の
ごみ排出シュート部3bに向かって伸びる切出シュート
60が設けられており、この切出シュート60と、ごみ
排出シュート部3bと、によってごみの排出部を構成す
る間隔部61を設けるようにしている。
【0088】なお、切出シュート60の先端部には、前
記間隔部61の間隔を調整するためのゴム製調整部材6
2が設けられている。一方、無端コンベヤ2の下側の移
動部の下方には、袋落下防止ガイド63が設けられてい
る(図2参照)。
【0089】すなわち、袋落下防止ガイド63は、無端
コンベヤ2の下側の移動部のうち水平部分に沿って該無
端コンベヤ2の下方に配設される。かかる袋落下防止ガ
イド63は、図9に示すように、多数の湾曲した細板部
材64から構成される。
【0090】具体的には、袋落下防止ガイド63を構成
する細板部材64は、水平部64Aと、該水平部64A
の一端部に連接して無端コンベヤ2下側の一方の方向転
換部に沿って湾曲形成されて上側に伸びる上側湾曲部6
4Bと、水平部64Aの他端部に連接して無端コンベヤ
2下側の他方の方向転換部の手前側で湾曲形成されて下
側に伸びる下側湾曲部64Cと、から構成される。
【0091】そして、所定間隔を持って並列される一対
一組の細板部材64が、互いに所定間隔で並列して多数
組配設される。各組の一対の細板部材64の間隔は、プ
レート3と堰止板4のスリット3A,4Aに対応して設
けられて爪5が通過可能なスリットを構成するものであ
る。
【0092】各細板部材64の上側湾曲部64Bには、
上側取付部材65の一端部が固定され、下側湾曲部64
Cには、下側取付部材66の一端部が固定され、上側取
付部材65の他端部は、本体ケーシング1の内壁に、下
側取付部材66の他端部は、本体ケーシング1の後述す
る袋シュートと小片シュートの境部に、それぞれ固定さ
れている。
【0093】また、かかる袋落下防止ガイド63の各細
板部材64の下側湾曲部64C側の端部近傍位置には、
回転駆動される分岐ローラ67が配設されている。この
分岐ローラ67は、袋落下防止ガイド63の各細板部材
64の下側湾曲部64C側の端部の並列する方向に沿
い、かつ該下側湾曲部64Cに近接して水平方向に伸び
て配設されている。
【0094】かかる分岐ローラ67は、その上側の円筒
側面が、後述する袋シュート71側に向かって回転移動
するように回転駆動される(図2において右回り)。こ
の場合、分岐ローラ67は、無端コンベヤ2用の駆動モ
ータとは別途設けられた専用のモータにより、あるい
は、無端コンベヤ用の駆動モータの駆動力をチェーンや
歯車等の伝達機構を介して伝達して駆動するようにす
る。
【0095】次に、以上のように無端コンベヤ2、プレ
ート3および堰止板4が配設された本体ケーシング1の
構造について説明する。すなわち、本体ケーシング1
は、支持足68によって設置面に支持される。
【0096】上述したように、無端コンベヤ2は、その
移動部方向と直交する方向の一側部と他側部とが略同じ
高さに位置するように略水平に配設されており、無端コ
ンベヤ2の一側部の側には、投入部が設けられている。
具体的には、無端コンベヤ2の一側部の側にある本体ケ
ーシング1の側壁に、投入部としての投入シュート69
が設けられている。
【0097】この場合、投入シュート69は、前記切出
シュート60の横側に(図8において上側)に開口され
る。この投入シュート69の側壁には、図2および図8
に示すように前記本体ケーシング1の一部をなすカバー
1Aが、該本体ケーシング1の外面から下方に伸び、前
記切出シュート60を内側に覆い、側端が無端コンベヤ
2の低位の他側部の側にある本体ケーシング1の側壁に
いたるように設けられている。
【0098】また、無端コンベヤ2の他側部の下側に
は、粗大物排出口70が設けられている。すなわち、無
端コンベヤ2の他側部の下側にある本体ケーシング1の
側壁に、切出シュート60がない部分が形成され、これ
によって粗大物排出口70が形成されている。
【0099】さらに、本体ケーシング1底部の無端コン
ベヤ2の下方位置には、排出口としての袋シュート71
と小片シュート72とが並列して設けられている。この
場合、袋シュート71は、前述した袋落下防止ガイド6
3の各細板部材64の下側湾曲部64Cに対応する位置
に、小片シュート72は、袋落下防止ガイド63の各細
板部材64の水平部64Aに対応する位置に、それぞれ
配置される。
【0100】なお、無端コンベヤ2の上側の移動部と下
側の移動部との間には、上側の移動部に対面して前記小
片シュート72に向かって傾斜して伸びる板部材からな
る小片ガイド73が配設されて固定されている。
【0101】この場合、プレート3のスリット3Aや無
端コンベヤ2の隣接するスラット18間の若干の隙間か
ら落下するごみ等の小片を導くのであるが、プレート3
が設けられているので、無端コンベヤ2の爪5が設けら
れていないスラット18を除去する構成にしてもよい。
【0102】さらに、本体ケーシング1の外部であっ
て、ごみ排出シュート3bの下端近傍位置には、排出コ
ンベヤ74が配設されている。ここで、本実施形態にお
いては、投入シュート69やプレート3等の投入される
袋が落下供給される際に衝突するような箇所に緩衝材を
設置する。
【0103】すなわち、例えば、プレート3上面の投入
シュート69からの袋の投入落下位置、すなわち、図8
および図10に示すように、各プレート構成部材50の
上面の所定位置に、緩衝材としての方形のゴム板75が
予め接着された取付板としての方形の鉄板76をボルト
77等によって着脱可能に固定取付する。
【0104】この場合、ゴム板75並びに鉄板76共に
同位置にボルト77用の挿通孔75A,76Aが形成さ
れ、鉄板76側の挿通孔76Aは、ゴム板75側の挿通
孔75Aよりも小径に形成される。
【0105】また、プレート構成部材50側にはボルト
77のねじ溝50Aが形成される。さらに、ゴム板75
の厚みは、ボルト77の頭部が突出せずに収納されるよ
うな厚みに設定される。
【0106】なお、このようなゴム板75の取付構造に
よれば、ゴム板75が予め接着された鉄板76をプレー
ト構成部材50の上面に着脱自由に固定する構成によっ
て、次の利点がある。
【0107】すなわち、ゴム板75を直接プレート構成
部材50の上面に接着すると、ゴム板75の交換時に
は、古いゴム板75を剥がし、プレート構成部材50を
磨き、新しいゴム板75を接着し、接着完了まで待機す
るといった工程が必要となるが、ゴム板75が予め接着
された鉄板76をプレート構成部材50の上面に着脱自
由に固定する構成にすれば、古くなったゴム板75を鉄
板76から外し、新しいゴム板75を取り付けといった
簡単な工程となる。
【0108】なお、上述した爪5の屈曲角度、堰止板4
のスリット4Aの幅等は後に詳述する。次に、かかる構
成の破袋装置の作用を説明する。
【0109】例えば、ごみ(缶、びん、プラスチックボ
トル、厨芥等)を入れたビニール袋等の包装材(以下、
単に袋と言う)78が投入シュート69からプレート3
上面のゴム板75上面に落下投入される(図11(A)
参照)。
【0110】この場合、袋78がゴム板75上面に落下
されることで、落下時の衝撃が緩和され、袋内の缶、び
ん、プラスチックボトル等のごみの破損等が防止され
る。そして、袋78は、プレート3に設けられているス
リット3Aの間を下部から上部に向かう爪5に引っ掛け
られて、上方へと掻き揚げられる。爪5は袋78を引っ
掛けたまま、固定されている堰止板4のスリット4Aを
通過しようとする(図11(B)参照)。
【0111】堰止板4のスリット4Aを通過できるの
は、スリット4A幅よりも小さいもの、つまり、爪5
と、これに引っかけられた袋78等の軟質なもののみ
で、スリット4Aより幅の広い缶、びん、プラスチック
ボトル等の硬質ごみは、スリット4Aを通過できない。
【0112】従って、ごみの詰った袋78はスリット4
Aの通過を抑制される一方、爪5に引っ掛けられた袋7
8は爪5の移動に伴って引き裂かれる(図11(C),
(D)参照)。
【0113】かかるごみの詰った袋78がスリット4A
の通過を抑制され、かつ爪5に引っ掛けられた袋78が
爪5によって引き裂かれるという作用を数回繰り返すう
ちに、袋78は引き裂かれて、ごみ78Aは袋78から
出る。
【0114】ごみ78Aが完全に出た袋78は、爪5に
引っ掛けられたまま、堰止板4を通過し、無端コンベヤ
2の下側の移動部へと引き込まれて、重力の作用によ
り、袋シュート71へと落下する。
【0115】袋78から出たごみ78Aは、隣り合う爪
5の間をすり抜けて傾斜したプレート3の底部へと落下
し、間隔部61(排出部)を経て、その下方に配設され
た排出コンベヤ74によって次の処理工程へ搬送され
る。
【0116】ここで、無端コンベヤ2の移動部におい
て、少なくとも、投入シュート69が近傍にある一側部
(爪5の移動方向と直交する側部)側の複数の爪列にお
ける各爪5を、それぞれの最も近接する二つの爪5の位
置関係において、爪5の移動方向に対して前方に位置す
る爪5が一側部側の爪列の爪5になり、後方に位置する
爪5が他側部側の爪列の爪5になるように、配列したの
で、破袋が不完全なまま爪5から外れた袋78は、プレ
ート3の傾斜に沿って下方に落下しようとするが、最も
近接する後方に位置する他側部側の爪列の爪5にすぐに
引っ掛かったり、その爪5に当たって跳ねあがる。
【0117】他側部側の爪5に引っ掛かった袋78は、
該爪5により支持されることにより重心が他側部側に移
動する。また、飛び跳ねる袋78は、最も近接する爪5
同士が他側部側に斜め下方に配列されているので、飛び
跳ねる際に、この斜め下方に配列されている複数の爪5
に当たり、他側部側に衝突の反作用の分力が与えられ
る。よって、飛び跳ねる方向が他側部側になる傾向が強
い。このように、後方に位置する爪5に引っ掛かった
り、当たって跳ねあがることを繰り返すことにより、袋
78は他側部側に移動され投入シュート69に滞留する
ことがないと共に、この方向に設けられた爪5と堰止板
4の作用によって繰り返し破袋作用を受ける。
【0118】この際に、本実施形態のように、無端コン
ベヤ2の移動部の他側部の側に、粗大物排出口70を設
けると、ごみの詰った袋78以外の粗大物が混じって投
入されても、最も近接する爪5同士が他側部側に斜め下
方に配列されているので、この斜め下方に配列されてい
る複数の爪5により繰り返し上方へと掻き揚げられなが
ら、他側部側に運ばれて粗大物排出口70に到る。
【0119】したがって、粗大物が滞留することなく排
出されるので、粗大物によって破袋作用が阻害されるこ
とがなく、円滑に処理できる。ここで、全ての爪列にお
ける各爪5を、それぞれの最も近接する二つの爪5の位
置関係において、爪5の移動方向に対して前方に位置す
る爪5が一側部側の爪列の爪5になり、後方に位置する
爪5が他側部側の爪列の爪5になるように、配列する
と、爪5により運ばれてきた粗大物が粗大物排出口70
側にある本体ケーシング1にぶつかるように運動して、
粗大物排出口70へとなかなか落下してこず、ここに滞
留するおそれがあると共に、一升びん等のような大型の
びん類では、上記のように本体ケーシング1にぶつかる
ことで破損するおそれもある。
【0120】本実施形態においては、無端コンベヤ2の
他側部(粗大物排出口70側)の側の幾つかの爪列の爪
5は、それぞれの最も近接する二つの爪5の位置関係が
上記のように配列されず、上記のように配列された爪列
の数よりも少ない爪列数で、かつ、ランダムな配列とな
っているため、上記のような問題が発生するのを防止す
ることができる。
【0121】なお、本実施形態と異なり、無端コンベヤ
2の移動部の他側部の側にある本体ケーシング1の側壁
に開口を設けて粗大物排出口70を形成する場合には、
上記のようなランダムな配列は必要なく、全ての爪列に
おける各爪5を、それぞれの最も近接する二つの爪5の
位置関係において、爪5の移動方向に対して前方に位置
する爪5が一側部側の爪列の爪5になり、後方に位置す
る爪5が他側部側の爪列の爪5になるように、配列する
とよい。
【0122】また、図13に示すように、最も近接する
爪5の間を結ぶ仮想線Lを、爪5の移動方向Aに対して
110〜150度の範囲の角度θ1をなすようにすれ
ば、この最も近接する爪5同士による配列が奏する、上
記のような作用、すなわち、袋78が投入シュート69
に滞留することなく、爪5と堰止板4の作用によって繰
り返し破袋作用を受ける作用、粗大物が滞留することな
く排出される作用がより効果的に発揮される。
【0123】また、上述した最も近接する二つの爪5の
間隔、つまりは、図13において、例えば、Aの列とス
リットとBの列のスリット、Bの列のスリットとCの列
のスリット・・・の間隔は、100〜200mm、好ま
しくは、120〜180mmに設定するのが良い。
【0124】ここで、爪5を、弾性部材(捩じりコイル
スプリング22)を有して、その爪先部5Aにかかる抵
抗に応じて移動方向と反対側に揺動可能若しくは起倒可
能に構成した結果、プレート3から突出した爪5と堰止
板4の間に硬質物を噛み込んだ場合、爪5に所定以上の
力が作用すると、爪5がスリット3A内に挿入される方
向に可動し、堰止板4と爪5の間に噛み込んだ硬質物が
除去され、この硬質物は重力の作用によりプレート3上
に落下し、ごみ排出シュート3bから排出コンベヤ74
に至り、ここから、装置外に排出される。
【0125】したがって、爪5および堰止板4を損傷す
ることなく連続して処理を行うことができる。上記の硬
質物を除去する作用を図12に基づいて説明する。
【0126】同図(A)に示すように、スリット4Aよ
り大きな硬質物79に向かって起きた状態の爪5が進行
する。同図(B)に示すように、爪5と堰止板4との間
に硬質物79が噛み込むと、爪5が弾性部材の弾性力に
抗してその進行方向と逆方向に回動して倒れる。
【0127】同図(C)に示すように、爪5が回動する
ことにより、硬質物79が爪5と堰止板4との間から逃
げる。従って、同図(D)に示すように、爪5が堰止板
4のスリット4Aを通り抜けて進む。
【0128】かかる動作によって、堰止板4と爪5の間
に噛み込んだ硬質物79を除去でき、爪5および堰止板
4を損傷することなく連続して処理が可能となる。ま
た、間隔部61(排出部)よりも大きい粗大物(硬質
物)等が投入された場合は、上記の噛み込み防止作用に
よって粗大物の噛み込みが防止される。
【0129】ここで、爪5に引っ掛けられて、堰止板4
のスリット4Aを通過した袋78は、無端コンベヤ2の
下側の移動部へと引き込まれて、重力の作用により袋シ
ュート71へと落下する。しかし、一部の袋78は、袋
シュート71上で落下せずに、爪5に引っ掛けられたま
まの場合がある。
【0130】この爪5に引っ掛けられたままの袋78
は、袋落下防止ガイド63上を爪5に引きずられて通過
して、さらに無端コンベヤ2の上側の移動部を通過し
て、再度下側の移動部に引き込まれ、重力の作用により
袋シュート71へと落下する機会を得る。
【0131】すなわち、袋落下防止ガイド63によっ
て、袋シュート71側に落下しない袋78が袋シュート
71以外に落下することを防止しており、袋78が袋シ
ュート71側に確実に落下するようにして、袋78の選
別能力の向上を図っている。
【0132】また、袋落下防止ガイド63の各細板部材
64の下側湾曲部64C側の端部の並列する方向に沿っ
て水平方向に伸びて配設される分岐ローラ67を設け、
これをその上側の移動部が袋シュート71側に向かって
回転移動するように回転駆動するようにしたから、袋シ
ュート71に向かって落下せずに、袋シュート71の小
片シュート72との境部近傍位置に落下するような袋7
8は、分岐ローラ67の回転によって袋シュート71側
へと強制的に運ばれるようになり、袋78が袋シュート
17の小片シュート72との境部近傍位置に落下して、
ここに引っ掛かるのが防止され、袋78を確実に袋シュ
ート71に落下させることができる。
【0133】なお、袋落下防止ガイド63の各細板部材
64の下側湾曲部64C側における爪5の移動部から外
れる端部位置においては、隣り合う各細板部材64間に
袋78が詰まることがあるが、上記の分岐ローラ67
が、袋落下防止ガイド63の各細板部材64の下側湾曲
部64C側の端部に近接して設けられているため、この
分岐ローラ67によって袋落下防止ガイド63の各細板
部材64の下側湾曲部64C側の端部位置に袋が至ら
ず、この位置の隣り合う各細板部材64間に袋78が詰
まることが防止されている。
【0134】さらに、プレート3のスリット3Aから抜
け落ちたごみ等の小片80は、通常無端コンベヤ2の上
側の移動部にあるスラット18を滑って小片シュート7
2内に落下するが、さらに無端コンベヤ2のスラット1
8間の間隙から無端コンベヤ2の上側の移動部と下側の
移動部間に落下した小片80は、その一部が、無端コン
ベヤ2の下側の移動部の方に直接的に落下し、他部は、
小片ガイド73上面に落下して受けられ、小片ガイド7
3上面を滑りながら無端コンベヤ2の下側の移動部の方
に落下する。
【0135】この落下した小片80は、さらに無端コン
ベヤ2の下側の移動部の間隙と袋落下防止ガイド63の
各組の細板部材64間の間隔および各組間の間隔を通過
して小片シュート72内に落下する。
【0136】この小片ガイド73を設けることにより、
無端コンベヤ2の爪5が設けられていないスラット18
を除去しても、確実に落下した小片80を小片シュート
72内に落下すことができ、無端コンベヤの構成を簡略
化できる。すなわち、スラット18除去部から無端コン
ベヤ2の上側の移動部と下側の移動部間に落下した小片
80は、その一部が、下側移動部のスラット18除去部
の方に直接的に落下し、他部は、小片ガイド73上面に
落下して受けられ、小片ガイド73上面を滑りながら下
側移動部のスラット18除去部の方に落下し、最終的に
小片シュート72に到る。
【0137】上記のようにして、ごみの詰まった袋78
は堰止板4のスリット4Aの通過が抑制され、爪5に引
っ掛けられた袋78は、爪5の移動に伴って引き裂か
れ、かかる作用を数回繰り返すことにより、袋78は引
き裂かれて、ごみが袋78から出る(引き裂き作用)訳
であるが、このような引き裂き作用を受ける袋のうち、
引き裂かれて完全にごみが出た袋、引き裂き作用の途中
でごみが残っている袋を問わず、袋の一部が堰止板4の
スリット4Aを通過し、残りの部分が堰止板4のスリッ
ト4Aを通過していない状態で、スリット4Aの爪5の
通過部分(基端部)と反対側の端部(先端部)側に引っ
掛かった状態となる場合がある。
【0138】破袋装置の運転を続けると、この端部側に
詰まった袋は、爪5のこの端部側への押出し作用などに
より新たにスリット4Aの該端部側に詰まる袋に押され
て、該端部の開放された部分に達すると、ここから外れ
る。
【0139】例えば、本実施形態のように、爪5が通過
可能なスリット3Aを有するプレート3を設けたもので
は、上記の外れた袋はプレート3上に落下し、落下した
袋は、再度爪5に引っ掛けられて、堰止板4のスリット
4Aの方向に運ばれて、「引き裂き作用」を受け、安定
した連続的な破袋運転が可能となる。
【0140】さらに、本実施形態においては、スリット
4Aは、爪5の通過部分と反対側の先端部(スリット4
Aを通過する爪5の先端より先の先端部)に向かって徐
々にスリット幅が広くなるように形成されているため、
スリット4Aを移動する際の袋の通過抵抗が軽減され、
スリット4Aに詰まった袋を速やかに押し出すことが可
能となる。
【0141】すなわち、前述のように、新たにスリット
4Aの爪5の通過部分と反対側の先端部側に向かって詰
まる袋によって、既に先端部側に詰まっていた袋が該先
端部の開放された部分に向けて押し出される作用におい
て、例えば、爪5を、弾性部材を有して、その爪先部に
かかる抵抗に応じて移動方向と反対側に揺動可能若しく
は起倒可能に構成したものでは、スリット4Aに詰まっ
ている袋が弾性部材の弾性力に押されて移動する。この
間、袋は圧縮された状態となり、スリット4Aを移動す
るときに、圧縮圧に応じて袋の通過抵抗は大きくなる
が、先端部に向かって徐々にスリット幅が広くなるよう
に形成されているため、スリット4Aを移動する際の袋
の通過抵抗が軽減され、スリット4Aに詰まった袋が速
やかに押し出される。
【0142】また、本実施形態においては、スリット4
Aの爪5の通過部分と反対側の先端部近傍位置であっ
て、堰止板4の堰止面の裏側にあたる裏面と所定間隔を
介して対面する位置に、スリット幅方向に横断する袋の
回り込み防止用の堰57を設けるようにしたから、袋の
ごみが残った部分が爪5の堰止板4の先端部の開放され
た部分を回り込もうとした場合でも、堰57によってそ
の回り込み移動が阻止される。
【0143】この阻止された状態でも、爪5は、袋を引
きちぎるか、袋を外した状態でスリット4Aを通過し、
結局、袋は落下する。また、本実施形態においては、堰
止板4とプレート3とが一体形成されているので、この
部分で噛み込みが発生することがない。
【0144】さらに、本実施形態においては、爪5が、
無端コンベヤ2のその移動部に沿うスラット18の上側
に取り付けられたことによって、爪5のメンテナンスが
容易となる。
【0145】また、図2〜図5の実施形態で示した爪5
の取付座19の側壁は、無端コンベヤ2の移動方向に向
かうに従ってより低くなる傾斜面19Aを有する略台形
状に形成されたことによって、例えば、投入された異物
として、水筒のように紐を有するものでは、その水筒本
体が堰止板4で阻止され、その紐が万が一にもプレート
3のスリット3Aに入り込んで爪5の取付座19に引っ
掛かった場合でも、紐が取付座19から滑り抜け易く、
装置が非常停止するおそれを極力回避できるようになっ
ている。
【0146】また、図6の実施形態で示した爪5は、無
端コンベヤ2の移動部であるスラット18の下側に取り
付けられているので、移動部であるスラット18の上側
に不要な凹凸を極力回避でき、爪5をスラット18上側
に取付座を介して取り付けたもののようにプレートのス
リットを通過した袋から出たごみが引っ掛かるおそれが
ない。
【0147】次に、以上の構成の第1の実施形態の破袋
装置における各部の寸法等を図6等を参照して説明す
る。爪5は、直線状でも差し支えないが、本実施形態に
おいては、爪5の爪先部5Aは、爪5の移動方向に屈曲
されており、その屈曲角度θは、30°〜80°、好ま
しくは45°〜60°の範囲がよい。
【0148】屈曲角度θが60°により近づくことで、
爪5が袋78を引っ掛けるのが容易となるため、破袋効
率が高まる。上記の範囲の角度より小さい場合は、爪5
により袋78を引っ掛けることがし損じやすくなり、破
袋に必要な時間が長くなる。即ち、処理能力が低下す
る。
【0149】また、上記の範囲の角度より大きい角度で
は、堰止板4と爪5に、固形物が挟まった場合に、爪5
が可動した場合であっても、スムーズに固形物を逃がす
ことが難しくり、結果として、ごみの破損を発生させ
る。
【0150】なお、屈曲部の長さaは、10mm〜50
mm好ましくは25mm〜35mmの範囲とするのが良
い。屈曲部の長さaが、上記の範囲の長さよりも短い場
合には、爪5により袋78を引っ掛けることがし損じや
すくなり、破袋に必要な時間が長くなる。即ち、処理能
力が低下する。
【0151】また、爪の厚みbは、爪の強度が許す限り
薄い方が好ましいが、例えば、3mm〜10mm程度が
現実的である。次に、堰止板4とプレート3(無端コン
ベヤ2)との関係について説明する。
【0152】例えば図1および図7に示すように、本実
施形態の如く、堰止板4を、プレート3に一体に連続形
成し、プレート3の先端部が徐々に湾曲して爪5の先端
軌道より外方に位置するようにして形成したものは、爪
5の移動範囲内(爪の先端軌道と堰止板4またはプレー
ト3との間)においては、爪5先端の軌道と垂直な仮想
線と堰止板4の接線との角度が常に零度以上になるよう
に(堰止板4の接線のプレート外方側が、爪5先端の軌
道と垂直な仮想線に対して上側となるように)、堰止板
4を緩やかに湾曲させるのが好ましい。これにより、電
線コード、電線ケーブル、ハンガー、傘等の爪5に押さ
れて変形しスリット4Aに詰まりやすい異物が噛み込ん
だ場合でも、堰止板4が緩やかに湾曲しているので、爪
5によって押されても異物に対して外方への分力が生
じ、自動的に取り除かれる。この作用効果は、爪5を、
捩じりコイルスプリング22等の弾性部材を有して、そ
の爪5先部にかかる抵抗に応じて移動方向と反対側に揺
動可能若しくは起倒可能に構成した作用効果と相まって
より効果的に発揮される。
【0153】なお、後述する図14〜図17の如き、堰
止板4とプレート3(無端コンベヤ2)の区画が明確な
場合には、堰止板4とプレート3(無端コンベヤ2)と
がなす角度φ(図17参照)を60度〜120度好まし
くは80度〜100度とするのが好ましい。
【0154】さらに、爪5と堰止板4との関係について
説明する。爪5のプレート3から上方の爪の垂直高さで
ある爪有効長cは、100mm〜200mmとする。
【0155】この爪5の爪有効長cは、袋78の大きさ
によって最適値が異なる。処理対象の袋78の大きさに
幅がある場合には、数種類の長さの爪5を組み合わせる
ことも有効である。
【0156】堰止板4のスリット幅dは、爪5と破袋さ
れた袋78のみが通過する範囲とし、15mm〜40m
m好ましくは20mm〜35mmとする。また、爪5と
堰止板4のスリット4Aとの隙間は、爪の両側で各5m
m以上確保するのが好ましい。
【0157】上記のスリット幅dが狭いと、破袋した袋
78が堰止板4のスリット4Aを通過することが困難と
なり、破袋した袋78の円滑な排出が行われなくなるこ
とで、破袋効率の低下をきたす。また、スリット幅dが
広すぎると、スリット4Aを袋78と共にごみも通過し
てしまい、袋78にごみが入ったままの不完全破袋物を
発生させてしまう。
【0158】次に、プレート3と爪5との関係について
説明する。爪5とプレート3のスリット3Aとの隙間
は、(爪5の厚さ+0mm〜30mm)好ましくは(爪
5の厚さ+10mm〜20mm)とする。この隙間は、
プレート3のスリット3Aにおける爪5の円滑な通過が
可能な範囲においてできる限り小さい方が好ましい。こ
の隙間が大き過ぎると大きいごみがスリットから落下し
易くなる。
【0159】次に、第1の実施形態におけるプレート3
のごみ排出シュート3bと切出シュート60との間隔部
(排出部)61について説明する。上記の間隔部61
は、処理対象となるごみの排出が可能な範囲で可能な限
り小さい方が、ごみの入った小さい袋が爪5に引っ掛か
らずに排出されてしまうことが少なくなる。
【0160】ごみとして、缶、びん、プラスチックボト
ルを対象にする場合、上記の間隔fは、80mm〜20
0mm好ましくは120mm〜160mmとするのが良
い。なお、以上の実施形態においては、無端コンベヤ2
に複数の爪5のみを設けた例を示したが、これに限ら
ず、複数の爪5の幾つかに代えて袋を切ることのできる
刃物を設けてもよいのは当然である。
【0161】また、以上の実施形態においては、爪5と
弾性部材であるコイルスプリング22等とは別体化され
ているが、爪と弾性部材としてのコイルスプリングとを
同一の線材で構成し一体としたものでもよい。この場
合、コイルスプリング部分がピンに挿通支持された状態
で爪座に係止され、そのコイルスプリング部分から張り
出す線材部分が爪部分となるようにすればよい。
【0162】さらに、ごみの排出コンベヤ74は、それ
自体を独立させて設置する必要はなく、ごみを次工程に
搬送するコンベヤを排出部下方まで延長して、ごみ排出
コンベヤ74と兼用させるようにしても良い。
【0163】次に、本発明の第2の実施形態を図14に
基づいて説明する。この実施形態の破袋装置は、基本的
には第1の実施形態の破袋装置の構成と同様であり、ご
みの排出コンベヤ74を袋シュート71と並列した位置
に配し、この排出コンベヤ74を小片の回収と排出に使
用するようにしたものである。
【0164】具体的には、排出シュート部3bを無端コ
ンベヤ2の前端部にて下方に折り曲げて垂下させる一
方、この排出シュート部3bに間隔をもって対面する位
置に本体ケーシング1内壁を位置させ、排出シュート部
3bと本体ケーシング1内壁との間隔の下方位置に排出
コンベヤ74を配設する。
【0165】また、袋落下防止ガイド63位置から落下
する小片80を排出コンベヤ74に向かわせるように、
袋シュート71と連接して排出コンベヤ74側に向かっ
て傾斜して伸びるガイド板81を設ける。
【0166】かかる実施形態においては、排出コンベヤ
74を小片の回収と排出に兼用した構成としたことによ
り、第1の実施形態と比較して装置をコンパクトに抑え
ることができる。
【0167】また、第1の実施形態の破袋装置の構成と
異なり、この第2の実施形態の破袋装置は、堰止板4と
プレート3とが一体に形成されているが、堰止板4とプ
レート3とが所定の角度で折り返されており、その区画
が明確になっている。
【0168】なお、上述した作用・効果以外の第2の実
施形態の作用・効果は、第1の実施形態と同様である。
かかる第2の実施形態は、爪5が通過可能なスリット3
Aを有するプレート3を無端コンベヤ2の上側の移動部
に沿って該無端コンベヤ2の上方に配設した構成を特徴
としており、移動部に沿って配列された複数の爪5を有
する一つの無端コンベヤ2を配設した構成としたが、上
記の特徴を有する破袋装置として、図15に示すよう
に、移動部に沿って配列された複数の爪5をそれぞれ有
する2つの無端コンベヤ2,2’を、それぞれの上側の
移動部の移動方向先が高位に位置するように、かつ、そ
れぞれの下端部相互が所定の間隔をおいて接近し、上端
部相互が最も離隔するように相対向させて、すなわち、
両無端コンベヤ2,2’を、略V字形をなすように傾斜
して対面して設置した構成のものでも良い(第3の実施
形態)。
【0169】すなわち、図15において、各無端コンベ
ヤ2,2’の各プレート3の垂下部3b同士は排出部と
なる所定の間隔部33を介して相対向される。本体ケー
シング34は、図示しないが支持足によって設置面に支
持される。
【0170】両無端コンベヤ2,2’の一側部の側にあ
る本体ケーシング34の側壁であって、両無端コンベヤ
2,2’間位置には、投入シュート35が設けられてい
る。この場合、投入シュート35は、両無端コンベヤ
2,2’のプレート3が構成する空間部に開口される。
【0171】また、本体ケーシング34底部の各無端コ
ンベヤ2,2’の下方位置には、排出シュート36がそ
れぞれ設けられている。さらに、本体ケーシング34底
部の間隔部(排出部)33の下方位置には、排出コンベ
ヤ37が配設されている。
【0172】この排出コンベヤ37は、前記間隔部(排
出部)33の長さ方向に沿って傾斜して配設されてい
る。また、図示しないが両無端コンベヤ2,2’の他側
部の側にある本体ケーシング34の側壁であって、両無
端コンベヤ2,2’間位置には、粗大物排出口としての
粗大物排出シュートが設けられている。
【0173】かかる第3の実施形態の両側に無端コンベ
ヤ2,2’を配した破袋装置は、両側の無端コンベヤ
2,2’の爪5によるプレート3下端部周辺での引き裂
き作用とプレート3上端部周辺における爪5と堰止板4
との作用によって、片側に無端コンベヤ2を配した破袋
装置と比較して、2倍以上の破袋処理能力を発揮する。
【0174】なお、上述した作用・効果以外の第3の実
施形態の作用・効果は、第1の実施形態と同様である。
次に、本発明の第4の実施形態を図16に基づいて説明
する。
【0175】この実施形態の破袋装置は、基本的には第
1〜第3の実施形態の破袋装置の構成と同様であり、異
なる点は、爪が通過可能なスリットを有するプレートを
無端コンベヤ2の上側の移動部に沿って配設していない
点である。
【0176】すなわち、この実施形態においては、少な
くとも下端部と上端部との間の上側の移動部において略
連続した面が形成され、移動部に沿って配列された複数
の爪5を有する無端コンベヤ2を、その上側の移動部の
移動方向先が高位に位置するように配設すると共に、堰
止板4を、その一端部が前記無端コンベヤ2の上側の移
動部の面に接し若しくは近接し、他端部が該上側の移動
部外方に位置するように設けた点が先の実施形態とは異
なる。
【0177】この実施形態において、堰止板4は、図1
7に示すように、横方向に所定間隔(スリットとなる間
隔)で並列して並べられ、かつ、相互に連結される多数
の方形状の堰止板構成部材51から構成される。
【0178】また、各堰止板構成部材51を、該各堰止
板構成部材51の所定間隔を維持した状態で互いに連結
すると共に固定支持する連結支持部材が設けられてい
る。前記連結支持部材は、各堰止板構成部材51の堰止
面の裏側にあたる裏面と離隔する位置に配設され、本体
ケーシング1壁に固定された横桟部材52(第1の支持
部)と、該横桟部材52からそれぞれ各堰止板構成部材
51の堰止面に向かって伸びて該堰止面に固定される複
数の支持足53(第2の支持部)と、を含んで構成され
る。
【0179】この場合、各支持足53は、その一端部が
各堰止板構成部材51の上面にボルト54等により固定
された取付板55に溶接等によって固着されて立設さ
れ、横方向に並列して並べられる。
【0180】そして、並列して並べられた各支持足53
の他端部は、横桟部材52の側面にボルト56等により
固定される。ここで、本実施形態においては、前記堰止
板4のスリット4A、すなわち、隣接する堰止板構成部
材51間の間隔は、爪5の通過部側端部から該端部と反
対側の端部(先端部)に向かって徐々にスリット幅が広
くなるように形成される。
【0181】この場合、隣り合う堰止板構成部材51の
内側面が斜めにカットされて、上記のスリット幅に設定
される。また、堰止板4のスリット4Aの爪5の通過部
側端部(通過部分)と反対側の先端部近傍位置であっ
て、堰止板4の堰止面(図17において下面)の裏側に
あたる裏面(図17において上面)と所定間隔を介して
対面する位置に、スリット幅方向に横断する袋の回り込
み防止用の堰57が設けられている。
【0182】この堰57は、横方向に並列して並べられ
た各支持足53の横桟部材52取付面側に配置された横
方向の板部材からなり、その堰57の両端部がボルト5
8等によって両側に位置する支持足53に固定される。
【0183】また、この実施形態においては、第2の実
施形態と同様に、ごみの排出コンベヤ74を袋シュート
71と並列した位置に配し、この排出コンベヤ74を小
片80の回収と排出に使用するようにしている。
【0184】かかる実施形態においても、排出コンベヤ
74を小片80の回収と排出に兼用した構成としたこと
により、第1の実施形態と比較して装置をコンパクトに
抑えることができる。
【0185】なお、堰止板4と無端コンベヤ2との間の
硬質物等の噛み込み対策として、例えば、本体ケーシン
グ1壁にヒンジ等を介して前記横桟部材52を揺動可能
に取付けると共に、スプリング等の揺動手段を本体ケー
シング1壁と前記支持足53に介装し、所定以上の力が
堰止板4に加わった場合、堰止板4が爪5の移動方向に
後退するように構成してもよい。この対策は、第1〜3
の実施形態においてプレート3と堰止板4を別体とする
場合にも有効である。
【0186】以上、上述した作用・効果以外の第4の実
施形態の作用・効果は、第1の実施形態で説明した作用
・効果と同様である。かかる第4の実施形態は、堰止板
4を、その一端部が無端コンベヤ2の上側の移動部の面
に接し若しくは近接し、他端部が該上側の移動部外方に
位置するように設けた点を特徴としており、移動部に沿
って配列された複数の爪5を有する一つの無端コンベヤ
2を配設した構成としたが、上記の特徴を有する破袋装
置として、少なくとも下端部と上端部との間の上側の移
動部において略連続した面がそれぞれ形成され、移動部
に沿って配列された複数の爪をそれぞれ有する2つの無
端コンベヤ2を、それぞれの上側の移動部の移動方向先
が高位に位置するように、かつ、それぞれの下端部相互
が所定の間隔をおいて接近し、上端部相互が最も離隔す
るように相対向させて、すなわち、両無端コンベヤを、
略V字形をなすように傾斜して対面して設置した構成の
ものでも良い(第5の実施形態)。
【0187】かかる第5の実施形態の両側に無端コンベ
ヤを配した破袋装置は、両側の無端コンベヤの爪による
下端部周辺での引き裂き作用と上端部周辺における爪と
堰止板との作用によって、片側に無端コンベヤ2を配し
た破袋装置と比較して、2倍以上の破袋処理能力を発揮
する。
【0188】なお、上記の各実施形態においては、プレ
ート3のスリット3Aに対応させて爪5が通過可能で、
かつ両端部が開放されたスリット4Aを設けた構成とし
たが、先端部が閉塞されたスリットを設けた構成として
も良い。
【0189】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜6のい
ずれかに記載の本発明に係る破袋装置によれば、無端コ
ンベヤにおける爪の配列を工夫することによって、破袋
が不完全なまま爪から外れた袋を、コンベヤベルトやコ
ンベヤチェーン等の移動部の他側部側に移動させ、投入
部のある一側部側に投入された袋を滞留させることがな
いと共に、他側部方向に設けられた爪と堰止板の作用に
よって繰り返し破袋作用を受けるようにでき、無端コン
ベヤを傾斜配置しなくとも、その移動部の一側部が他側
部と同じ高さとなるように略水平に配設することができ
る。
【0190】その結果、無端コンベヤの駆動部を構成す
る例えば駆動軸、軸受、スプロケット等も当然略水平に
配設されることになり、駆動軸、軸受、スプロケットの
片減り等の問題が発生せず、これらの耐久性に優れ、無
端コンベヤを傾斜して配置する場合と比較して装置の維
持管理上有利となる。
【0191】この際に、請求項2に記載の発明によれ
ば、無端コンベヤの移動部の他側部の側に、粗大物の排
出部を設けることにより、ごみの詰った袋以外の粗大物
が混じって投入されても、粗大物を排出口に送り出すこ
とができ、粗大物が滞留することなく排出されるので、
粗大物によって破袋作用が阻害されることがなく、円滑
に処理できる。
【0192】特に、請求項3に記載に係る発明の破袋装
置によれば、爪が通過可能なスリットを有するプレート
を無端コンベヤの上側のコンベヤベルトやコンベヤチェ
ーン等の移動部に沿って無端コンベヤの上方に設け、堰
止板を、前記プレートに固定または一体に連続形成し、
かつ該プレートのスリットに連なってスリットを有する
ようにしたので、プレートと堰止板との間に缶等の硬い
ごみなどが噛み込むことが無く、円滑に処理できる。ま
た、袋から出た小さいごみ等は、プレート面上を滑りな
がら落ちて、排出部に向かうので破袋した袋と内容物と
を的確に分けることができる。
【0193】同様に、請求項4に記載に係る発明の破袋
装置によれば、無端コンベヤは、少なくとも下端部と上
端部との間の上側移動部において略連続した面を形成さ
せたので、袋から出た小さいごみ等は、無端コンベヤの
略連続した面上を滑りながら落ちて、排出部に向かい、
破袋した袋と内容物とを的確に分けることができる。
【0194】さらに、請求項5に係る発明によれば、無
端コンベヤが2つ設けられ、該2つの無端コンベヤは、
それぞれの下端部相互が所定の間隔をおいて接近し、上
端部相互が最も離間するように相対向されると共に、各
無端コンベヤに対して前記爪と前記堰止板とを有する構
成としたから、両側の無端コンベヤの爪による下端部周
辺での引き裂き作用と上端部周辺における爪と堰止板と
の作用によって、請求項1〜4に係る発明の片側に無端
コンベヤを配し爪と堰止板との作用によって破袋する破
袋装置と比較して、2倍以上の破袋処理能力を発揮す
る。
【0195】また、請求項6に係る発明によれば、最も
近接する爪の間を結ぶ仮想線を、爪の移動方向に対して
110〜150度の範囲の角度をなすようにしたから、
この最も近接する爪同士による配列が奏する、例えばス
クリューコンベヤの搬送羽根部の如き、搬送作用がより
効果的に発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る破袋装置の第1の実施形態を示
す概略斜視図
【図2】 同上の実施形態の正面断面図
【図3】 同上の実施形態におけるチェーンコンベヤの
側面図
【図4】 同上のチェーンコンベヤにおける一つのチェ
ーン構成部材と爪とスラットとの関係を示す側面図
【図5】 一つのチェーン構成部材と爪とスラットとの
関係を示す側面図で、スラットの他の例を示す図
【図6】 同上の実施形態における爪の支持構造を示す
図で、(A)は側面図、(B)はその正面図
【図7】 同上の実施形態におけるプレートと堰止板の
構成を示す斜視図
【図8】 同上の実施形態の破袋装置の平面図で、本体
ケーシング内を透視した図
【図9】 同上の実施形態における袋落下防止ガイドの
構成を示す斜視図
【図10】 同上の実施形態におけるプレート上面の袋の
投入落下位置の構成を示す正面断面図
【図11】 (A)〜(D)は同上の実施形態における破
袋作用を説明する図
【図12】 (A)〜(D)は同上の実施形態における堰
止板のスリットと爪の間に噛み込んだ硬質物を除去する
作用を説明する図
【図13】 無端コンベヤを平面に展開して、スラットの
配列と、プレート及び堰止板のスリットの配列と、爪の
配列との関係を示した図
【図14】 本発明に係る破袋装置の第2の実施形態の正
面断面図
【図15】 本発明に係る破袋装置の第3の実施形態の正
面断面図
【図16】 本発明に係る破袋装置の第4の実施形態の正
面断面図
【図17】 同上の実施形態における堰止板の構成を示す
斜視図
【符号の説明】
1 本体ケーシング 2,2’無端コンベヤ 3 プレート 3A スリット 4 堰止板 4A スリット 5 爪 78 袋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−173530(JP,A) 特開 平8−238439(JP,A) 特表 平10−511910(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02C 18/00 - 18/44 B65B 69/00 101 B09B 1/00 - 5/00 B65F 5/00 - 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の爪を移動部の外側に移動方向に沿っ
    て間隔をおいてならべた爪列を複数有する無端コンベヤ
    を、その上側の移動部において、爪の移動方向先が高位
    に位置するように設けると共に、各爪列が通過可能で内
    容物が入った袋の通過が抑制されるスリットを有する堰
    止板を設け、各爪に引っ掛けられた袋が、前記堰止板を
    通過しようとする際に、各爪の移動に伴って引き裂かれ
    るようにした破袋装置であって、 前記無端コンベヤの移動部の一側部の側に、前記袋の投
    入部を設ける一方、 少なくとも前記一側部側の複数の爪列における前記各爪
    は、それぞれの最も近接する二つの爪の位置関係におい
    て、爪移動方向に対して前方に位置する爪が前記一側部
    側の爪列の爪であり、後方に位置する爪が他側部側の爪
    列の爪であるように、配列されたことを特徴とする破袋
    装置。
  2. 【請求項2】前記無端コンベヤの移動部の前記他側部の
    側に、粗大物の排出部を設けたことを特徴とする請求項
    1に記載の破袋装置。
  3. 【請求項3】前記爪が通過可能なスリットを有するプレ
    ートを前記無端コンベヤの上側の移動部に沿って該無端
    コンベヤの上方に設ける一方、 前記堰止板は、前記プレートに固定または一体に連続形
    成され、かつ該プレートのスリットに連なって前記スリ
    ットを有すると共に、該スリットを通過する爪の先端よ
    り外方に先端部が位置することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の破袋装置。
  4. 【請求項4】前記無端コンベヤは、少なくとも下端部と
    上端部との間の上側の移動部において略連続した面が形
    成され、 前記堰止板は、一端部が前記無端コンベヤの移動部の前
    記略連続面に接し若しくは近接し、他端部が該上側の移
    動部外方に位置することを特徴とする請求項1または2
    に記載の破袋装置。
  5. 【請求項5】前記無端コンベヤは2つ設けられ、該2つ
    の無端コンベヤは、それぞれの下端部相互が所定の間隔
    をおいて接近し、上端部相互が最も離間するように相対
    向されると共に、各無端コンベヤに対して前記爪と前記
    堰止板とを有することを特徴とする請求項1〜4のうち
    いずれか1つに記載の破袋装置。
  6. 【請求項6】前記無端コンベヤの上側の移動部におい
    て、前記最も近接する爪の間を結ぶ仮想線が、爪の移動
    方向に対して110〜150度の範囲の角度をなすこと
    を特徴とすることを特徴とする請求項1〜5のうちいず
    れか1つに記載の破袋装置。
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