JP3441601B2 - 複合シート材の製造方法 - Google Patents

複合シート材の製造方法

Info

Publication number
JP3441601B2
JP3441601B2 JP21332796A JP21332796A JP3441601B2 JP 3441601 B2 JP3441601 B2 JP 3441601B2 JP 21332796 A JP21332796 A JP 21332796A JP 21332796 A JP21332796 A JP 21332796A JP 3441601 B2 JP3441601 B2 JP 3441601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
polymer film
layer
woven fabric
sheet material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21332796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1034760A (ja
Inventor
信雄 八田
勝将 秦
晋哉 加藤
伸一 横田
龍典 江藤
憲一 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP21332796A priority Critical patent/JP3441601B2/ja
Publication of JPH1034760A publication Critical patent/JPH1034760A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3441601B2 publication Critical patent/JP3441601B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融時や軟化時に
粘着性を示す伸縮性の重合体フイルム層と、伸長性はあ
るが伸長後の回復性の小さい不織布層とが疑似接着状態
または非接着状態に積層している複合シート材の製造方
法に関するものであり、本発明の方法により得られる複
合シート材は、不織布層に凹凸状の皺を発現させてなる
複合シート材を得るための前駆体シートとして有効に用
いられる。そして、本発明の方法による場合は、離型剤
や剥離紙(離型紙)を用いずに、上記重合体フイルム層
と不織布層との強接着を生ずることなく、上記した疑似
接着状態または非接着状態を良好に保ちながらの良好な
操作性で、前記の複合シート材を、生産性良く、円滑に
製造することができる。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン弾性フイルムなどのような
伸縮性のある重合体フイルム層と凹凸状の皺を発現させ
た不織布層からなる複合シート材は、例えば「使い捨て
おむつ」などの素材として好適であるところから、近年
大量に使用されている。 そして、そのような複合シート材は、通常、ポリウレタ
ン弾性フイルムなどの伸縮性のある重合体フイルム層お
よび伸長性はあるが伸長状態を解除しても元の状態への
回復しにくい不織布層からなる、部分接着・積層した複
合シート材を、伸長処理した後に、その伸長を解除し
て、重合体フイルム層を元の収縮した状態に戻す一方
で、不織布層に凹凸状の皺を発現させることによって製
造されている。
【0003】そして、伸長処理を施す前(皺を発現させ
る前)の上記した複合シート材の製造に当たっては、押
出成形等によってポリウレタンなどからなる伸縮性の重
合体フイルムを予め製造し、それを一旦巻取った後に、
再度巻き戻して、必要に応じて所定の寸法にスリットし
てから、その伸縮性の重合体フイルムを不織布と非伸長
状態で重ね合わせて両者を部分接着(例えば点接着)さ
せて、伸縮性の重合体フイルムと不織布とが断続状態で
接着した複合シート材を製造する方法が従来一般に採用
されている。
【0004】しかしながら、上記した複合シート材で用
いられる伸縮性の重合体フイルムは、例えばポリウレタ
ン弾性フイルムにみるように、押出機のダイから吐出さ
れたものは、ある程度の時間が経過して冷却や硬化など
が充分に進行するまでは粘着性(タック性)が極めて高
く、そのまま直接巻取った場合にはフイルム間に膠着や
接着が生ずる。そのため、該伸縮性の重合体フイルム
を、不織布と部分接着・積層するために巻き戻そうとし
ても、巻き戻しが不可能であったり、巻き戻しが可能な
場合であってもフイルム形態が不良になるなどの問題が
生じている。
【0005】そこで、伸縮性の重合体フイルムの粘着性
を低下させることを目的としてポリマー面での改質が試
みられているが、その場合にはフイルムの伸縮性が低下
してしまうという欠点があり、伸縮性に優れていて且つ
粘着性が低いという両方の特性を充分に満足するものが
未だ得られておらず、粘着性を低下させたものではその
伸縮性をある程度犠牲にせざるを得ないのが現状であ
る。
【0006】そこで、押出機から吐出された粘着状態に
ある伸縮性の重合体フイルムの巻取りに当たって、吐出
された伸縮性の重合体フイルムに剥離紙(離型紙)を積
層・同伴させて巻取る方法や、シリコーン樹脂などの離
型剤を塗布して巻取る方法が一般に広く採用されてい
る。しかしながら、いずれの場合も、高価な剥離紙や離
型剤を使用する必要があり、コスト高の原因となってい
る。しかも、剥離紙を用いる前者の方法による場合は、
重合体フイルムの使用時に剥離紙と共に重合体フイルム
を巻き戻し、その後剥離紙を剥がしてから重合体フイル
ムを不織布と積層するという手段を採らざるを得ず、そ
のため工程面や設備面での複雑化やコスト高を招いてい
る。また、離型剤を塗布する後者の方法による場合は、
重合体フイルム面に離型剤が塗布されているために不織
布との接着性が不良になり、伸縮性の重合体フイルムと
不織布とが良好に部分接着された複合シート材を得るこ
とができない。
【0007】その上、剥離紙を用いる前者の方法および
離型剤を塗布する後者の方法のいずれの場合も、伸縮性
の重合体フイルムを予め製造して巻き取った後、その重
合体フイルムを巻き戻して、剥離紙を用いている場合は
剥離紙を剥がした後に、不織布と重ね合わせて部分接着
し積層するといる多段階の工程が必要であり、伸縮性の
重合体フイルムと不織布とが部分接着し積層してなる複
合シート材を簡単な工程で直接製造することができな
い。この場合に、押出機のダイから吐出された伸縮性の
重合体フイルムを不織布に直接重ね合わせて成形手段に
導いて巻き取れば、剥離紙や離型剤を用いなくても複合
シート材が直接製造できるのではないかと考えられる
が、その場合には、ダイから吐出された粘着状態にある
伸縮性の重合体フイルムと不織布とを重ね合わせて冷却
ロールなどの成形手段に導くと、重合体フイルムが未だ
粘着状態にあるために、重合体フイルムと不織布とが全
面で接着してしまって、両者が部分的に接着した複合シ
ート材を得ることができない。そして、伸縮性の重合体
フイルムと不織布とが全面接着した複合シート材では、
伸長処理をした後にその伸長状態を解除しても、不織布
層に凹凸状の皺を発現させることができない。
【0008】また、上記した重合体フイルムと不織布と
の全面接着の問題は、押出機のダイから吐出された伸縮
性の重合体フイルムを冷却ロールに導き、その冷却ロー
ルを出た後の重合体フイルムに不織布を積層させて両者
を巻き取る場合も同様であり、冷却ロールを出た後の重
合体フイルムは未だ粘着性がかなり残存しているので、
両者は全面接着したものとなってしまうことが多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、ポリウレタン弾性フイルムなどのような伸縮性
の重合体フイルムと、伸長性はあるが伸長後の回復性の
小さい不織布とが、全面接着するというトラブルが発生
せず、部分的に接着し積層してなる複合シート材または
その前駆体シートを、剥離紙や離型剤を使用せずに、し
かも多段階工程によらずに、簡単な製造工程で、良好な
操作性で生産性、経済的に製造し得る方法を提供するこ
とである。そして、本発明の課題は、伸長処理した後に
伸長状態を解除したときに、不織布層に凹凸状の皺を良
好に発現させ得ることができるように、伸縮性の重合体
フイルム層と伸長性はあるが伸長後の回復性の少ない不
織布層とが、エンボス状に部分接着し積層してなる複合
シート材の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
本発明者らは種々検討を重ねてきた。そして、押出機の
ダイから吐出された粘着性状態にある伸縮性の重合体フ
イルムからなる層と、伸長性はあるが伸長後の回復性の
小さい不織布からなる層を、冷却ロール、および少なく
とも幅方向の両端部分に全周面を取り巻く凸状帯を有す
るニップロールにより形成される冷却成形部に、重合体
フイルム層と不織布層とを非伸長状態で重ね合わせて導
いて積層、冷却を行い、少なくともその幅方向の両端部
分では重合体フイルム層と不織布層とを長さ方向に沿っ
て接着させて接着部を形成させ、且つ前記接着部の内側
部分では重合体フイルム層と不織布層とが疑似接着状態
または非接着状態にあるようにして積層して複合シート
材を製造した。そしてその際に、最終的に得たい複合シ
ート材が、幅方向の両端の接着部分のない複合シート材
であるところから、工程数を少なくし且つ工程を連続化
して生産性を上げるために、上記した冷却ロールから出
てきた複合シート材を、巻取り機で巻き取る前に直接そ
の幅方向の両端の接着部分を切断してから巻き取った。
その結果、そのようにして両端部分を切断したのでは、
接着した両端部分の内側の、疑似接着状態または非接着
状態にある領域に強接着が生じてしまって、目的とする
複合シート材が得られないことが判明した。
【0011】 そこで、上記の点を踏まえて、さらに検
討を重ねた結果、上記において冷却ロールから排出され
てくる複合シート材を、その両端の接着部分を切断せず
にそのまま一旦巻き取った後、巻き取り後一定時間が経
過した後、すなわち重合体フイルム層の不織布層に対す
る接着力が100g/5cm以下になった時点以後にそ
の両端の接着部分を切断すると、内側の疑似接着状態
または非接着状態の領域に強接着が生じず、目的とする
複合シート材が円滑に得られることを見出した。
【0012】さらに、本発明者らは、上記の方法により
得られる複合シート材をエンボス処理してその長さ方向
に沿った接着部の間の疑似接着状態または非接着状態に
ある部分で重合体フイルムと不織布とを断続的に接着さ
せる(例えば点接着させる)と、伸長処理後にその伸長
状態を解除して不織布層に凹凸状の皺を発現させるため
の前駆体として有効な複合シート材が得られることを見
出した。
【0013】 その上、本発明者らは、少なくとも幅方
向の両端部分で伸縮性の重合体フイルム層と不織布層と
が長さ方向に沿って接着している上記した複合シート材
の製造に当たって、該両端部分の接着部の内側の重合体
フイルム層と不織布層とが疑似接着状態または非接着状
態である領域に、重合体フイルム層が未だ粘着性である
間に断続的な接着部分が共存するようにして積層を行っ
て、上記と同様にして巻き取ってから、巻き取り後一定
時間が経過した後、すなわち重合体フイルム層の不織布
層に対する接着力が100g/5cm以下になった時点
以後にその両端の接着部分を切断すると、やはり、伸長
処理後にその伸長状態を解放した際に不織布層に凹凸状
の皺が良好に発現させるための前駆体として有効な複合
シート材が得られることを見出し、それらの知見に基づ
いて本発明を完成した。
【0014】 したがって、本発明は、押出機のダイか
ら吐出された粘着性状態にある伸縮性の重合体フイルム
からなる層と、伸長性はあるが伸長後の回復性の小さい
不織布からなる層を、冷却ロール、および少なくとも幅
方向の両端部分に全周面を取り巻く凸状帯を有するニッ
プロールにより形成される冷却成形部に、重合体フイル
ム層と不織布層とを非伸長状態で重ね合わせて導いて積
層、冷却を行い、少なくともその幅方向の両端部分では
重合体フイルム層と不織布層とを長さ方向に沿って接着
させて接着部を形成させ、且つ前記接着部の内側部分で
は重合体フイルム層と不織布層とが疑似接着状態または
非接着状態にあるようにして積層して重合体フイルム層
を冷却し、両端部分における前記接着部をつけたまま巻
き取り、巻き取り後、重合体フイルム層の不織布層に対
する接着力が100g/5cm以下になった時点以後に
その両端の接着部分を切断することを特徴とする、複合
シート材の製造方法である[以下これを「本発明方法
(I)」ということがある]。
【0015】そして、本発明は、上記した方法で得られ
る複合シート材を、その幅方向の両端部分の内側の疑似
接着状態または非接着状態にある領域において熱エンボ
ス処理し、重合体フイルム層と不織布層との間に断続的
な接着部を形成することを特徴とする複合シート材の製
造方法である[以下これを「本発明方法(II)」という
ことがある]。
【0016】 さらに、本発明は、押出機のダイから吐
出された粘着性状態にある伸縮性の重合体フイルムから
なる層と、伸長性はあるが伸長後の回復性の小さい不織
布からなる層を、冷却ロール、および少なくとも幅方向
の両端部分に全周面を取り巻く凸状帯を有し且つ前記凸
状帯の間に断続的な突起部を有するニップロールにより
形成される冷却成形部に、重合体フイルム層と不織布層
とを非伸長状態で重ね合わせて導いて積層、冷却を行
い、少なくともその幅方向の両端部分では重合体フイル
ム層と不織布層とを長さ方向に沿って接着させて接着部
を形成させ、且つ前記接着部の内側部分では、重合体フ
イルム層と不織布層とが疑似接着状態または非接着状態
である部分と、重合体フイルム層と不織布層とが断続的
に接着した部分とが共存するようにして積層して、重合
体フイルム層を冷却し、両端部分における前記接着部を
つけたまま巻き取り、巻き取り後、重合体フイルム層の
不織布層に対する接着力が100g/5cm以下になっ
た時点以後にその両端の接着部分を切断することを特徴
とする、複合シート材の製造方法である[以下これを
「本発明方法(III)」ということがある]。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。上記したように、まず、本発明方法(I)および
本発明方法(III)では、押出機のダイから吐出された
粘着性状態にある伸縮性の重合体フイルムからなる層
と、伸長性はあるが伸長後の回復性の小さい不織布から
なる層を、冷却ロールおよび少なくとも幅方向の両端部
分に全周面を取り巻く凸状帯を有するニップロールによ
り形成される冷却成形部、或いは冷却ロールおよび少な
くとも幅方向の両端部分に全周面を取り巻く凸状帯を有
し且つ前記凸状帯の間に断続的な突起部を有するニップ
ロールにより形成される冷却成形部に、重合体フイルム
層と不織布層とを非伸長状態で重ね合わせて導いて積
層、冷却を行い、少なくともその幅方向の両端部分で重
合体フイルム層と不織布層とを長さ方向に沿って接着さ
せて接着部を形成させ、且つ前記の長さ方向に沿った接
着部の内側部分(すなわち両端部分の2つの長さ方向に
沿った接着部に挟まれている部分)では、重合体フイル
ム層と不織布層とが疑似接着状態または非接着状態であ
る領域を形成するようにして積層するか[本発明方法
(I)]、或いは前記の長さ方向に沿った接着部の内側
部分において、重合体フイルム層と不織布層が疑似接着
状態または非接着状態である部分と、重合体フイルム層
と不織布層が断続的に接着した部分の両方が共存するよ
うにして積層する[本発明方法(III)]ことが必要で
ある。
【0018】すなわち、本発明において、接着した両端
部を切断する前の複合シート材では、複合シート材の少
なくとも幅方向の両端部分において重合体フイルム層と
不織布層とが、複合シート材にその冷却時、成形の際の
搬送時、巻き取り時などに外部応力がかかっても、その
接着状態が失われない(両層間の剥離が生じない)よう
に接着している。その場合に、該両端部分における接着
部では、不織布を構成する繊維の網目の中に重合体フイ
ルム層が食い込んだ強接着状態(いわゆるFRPにみる
ように繊維層に重合体が含浸した状態)になっているの
が好ましく、このような強接着状態は、重ね合わせた複
合シート材の両端部分において両層を強く押圧すること
によって達成することができる。一方、上記複合シート
材では、長さ方向に沿った両端の接着部の内側の部分で
は、重合体フイルム層と不織布層とが疑似接着状態また
は非接着状態の領域を形成しているか[本発明方法
(I)により得られる複合シート材]、或いは重合体フ
イルム層と不織布層が疑似接着状態または非接着状態で
ある部分と重合体フイルム層と不織布層が断続的に接着
した部分の両方が共存している[本発明方法(II)また
は本発明方法(III)により得られる複合シート材]。
【0019】なお、上記において、本願明細書でいう
「粘着性状態にある伸縮性の重合体フイルムからなる
層」とは、押出機のダイから吐き出された未だ固化され
ていない粘着性の大きい膜状の伸縮性の重合体からなる
層、ある程度固まってはいるが未だ粘着性を有する伸縮
性の重合体からなるフイルム状の層、またはかなり固化
が進んではいるが未だ粘着性を有する伸縮性の重合体か
らなるフイルム層のいずれであってもよいことを意味す
る。
【0020】また、本願明細書でいう、「少なくともそ
の幅方向の両端部分では重合体フイルム層と不織布層と
を長さ方向に沿って接着させて接着部を形成させ、且つ
前記接着部の内側部分では重合体フイルム層と不織布層
とが疑似接着状態または非接着状態である」とは、図1
(両端または両端と中央の接着部分を切断する前の複合
シート材における幅方向の概略的な断面図)の(イ)で
例示するように、重合体フイルム(a)層と不織布
(b)層とがその幅方向の両端部分で長さ方向に沿って
接着部c1,c2を形成し、該両端の接着部c1,c2の内
側では疑似接着状態または非接着状態となっている場
合、図1の(ロ)に示すように、重合体フイルム(a)
層と不織布(b)層とがその幅方向の両端部分で長さ方
向に沿って接着部c1,c2を形成すると共に、その両端
の接着部c1,c2の内側の1つまたは2つ以上のいずれ
かの位置で長さ方向に沿った接着部c3,c4,・・・を
形成し、それらの隣合う2つの接着部の間の部分(例え
ば接着部c1と接着部c3の間、接着部c2と接着部c3
間)では疑似接着状態または非接着状態となっている場
合を意味する。なお、図1の(ロ)では両端部分以外に
中央部にのみ接着部c3を形成した場合を例示したが、
それに限定されるものではなく、必要に応じて、両端の
接着部c1と接着部c2の間に長さ方向に沿って2つ以上
の接着部を形成してもよい。図1の(イ)の接着方式は
重合体フイルムおよび不織布の幅があまり大きくない場
合に好ましく採用され、また図1の(ロ)の接着方式は
重合体フイルムおよび不織布の幅が大きい場合に好まし
く採用される。
【0021】複合シート材における長さ方向の両端部分
における接着部の幅[例えば図1の(イ)および(ロ)
における接着部c1,c2の幅]、また両端の接着部の間
に更に長さ方向に沿って1つ以上の接着部を設ける場合
はその接着部の幅[例えば図1の(ロ)における接着部
3の幅]は、いずれも5cm〜10cm程度にしてお
くのことが好ましく、そのような幅にしておくと複合シ
ート材を安定して巻取ることができる。接着部の幅が5
cm未満であると接着領域が狭くなって複合シート材を
安定に巻取ることができにくくなり、一方接着部の幅が
10cmを超えても機能上はそれ以上の向上は望めず、
後記するように接着部は最終的には複合シート材から切
断して除かれるものであるため、複合シート材の歩留り
が低下する。
【0022】また、本発明における「疑似接着状態また
は非接着状態」とは、重合体フイルム層と不織布層とが
単に接触しているだけで接着していない状態、重合体フ
イルム層と不織布層とが両層間に空隙を残して非接着状
態になっている状態、或いは両層が接着していても伸長
などの弱い外部応力によって両層間の接着が簡単に解除
される(両層が簡単に剥離する)状態のいずれかの状態
になっていることを意味する。なお、図1の(イ)およ
び(ロ)では両端部分における接着状態がわかり易いよ
うに両端の接着部の内側が非接着状態になっている場合
を例示したが、勿論そこでは重合体フイルム層と不織布
層とが接触しているが接着していない状態または接着し
ているが小さい外部応力で簡単に剥離する疑似接着状態
であってもよい。
【0023】また、本発明における「両端部分の内側部
分などのような、長さ方向に沿った2つの接着部の間の
部分で、重合体フイルム層と不織布層が疑似接着状態ま
たは非接着状態である部分と、重合体フイルム層と不織
布層が断続的に接着した部分の両方が共存している」と
は、具体的に図示はしていないが、例えば上記した図1
の(イ)または図1の(ロ)において、その両端の接着
部c1と接着部c2との間、接着部c1と接着部c3の間、
接着部c2と接着部c3との間の疑似接着状態または非接
着状態の領域において、重合体フイルム(a)層と不織
布(b)層とが、点接着、小円状接着、断続線状接着な
どのような断続した接着状態で部分接着した部分が存在
することをいう。
【0024】本発明において、伸縮性の重合体フイルム
層は、適度な伸縮性を有していて、最終的に得られる複
合シート材を伸長処理したときに伸長し且つその伸長状
態を解除すると元の状態またはそれに近い状態にまで収
縮しる重合体からなるフイルム層であればいずれでもよ
い。そのうちでも本発明では、伸縮性の重合体フイルム
層を、熱可塑性エラストマーから形成するのが好まし
く、例えば、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポ
リスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系
熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラス
トマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、低結晶性
1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、塩素
化ポリマー系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性
エラストマー、イオン架橋熱可塑性エラストマーなどを
挙げることができる。伸縮性の重合体フイルム層はこれ
らの熱可塑性エラストマーの1種からなっていても、ま
たは2種以上のブレンド物からなっていてもよい。
【0025】また本発明において、複合シート材は、伸
縮性の重合体フイルム層からなる1つの層と1つの不織
布層とからなっていても、伸縮性の重合体フイルム層か
らなる1つの層と2つの不織布層とからなっていても、
伸縮性の重合体フイルム層からなる2つ以上の層と2つ
以上の不織布層とからなっていてもよい。そして、複合
シート材が2つ以上の伸縮性重合体フイルム層を有する
場合は、各重合体フイルム層は同じ熱可塑性エラストマ
ーからなっていても、または異なる熱可塑性エラストマ
ーからなっていてもよい。
【0026】また、本発明において、不織布としては、
伸長性はあるが伸長後の回復性の小さい不織布、すなわ
ち伸長処理を施したときに伸び、その伸長状態を解除し
たときに元の状態に戻らないか又はその戻り方(縮み
方)が少なく、伸長前よりも伸びた状態になる不織布で
あればいずれも使用できる。特に、本発明で得られる複
合シート材が、使い捨ておむつなどの素材として用いら
れる前駆体である場合は、伸長時には適度な引張力で伸
長するが、ずるずると伸びてしまわずに適度な伸び止ま
りとなる不織布を用いるのが好ましく、その場合には使
用者に安心感を与え且つ着用感に優れる使い捨ておむつ
などの素材として好適な複合シート材を得ることができ
る。さらにその場合に、不織布として一方向に伸長可能
であって且つある程度の引張力に耐える強力を有するも
のを使用すると、使い捨ておむつなどの前駆体用素材と
して一層適する複合シート材を得ることができる。具体
的には、少なくともその横方向の伸長度が100%以上
であり、該横方向への100%伸長時での引張応力が1
00g/5cm以上であり、しかも縦方向の伸びの小さ
い不織布を用いると、使い捨ておむつなどの前駆体用素
材として極めて適する複合シート材を製造することがで
きる。これに適合する不織布の代表例としては水流絡合
方式で得られる乾式不織布を挙げることができ、より具
体的には株式会社クラレ社製の“クラフレックス”(商
品名)などがこれに相当する。
【0027】複合シート材における重合体フイルム層お
よび不織布層の厚さ、目付は特に制限されず、複合シー
ト材の用途などに応じて決めることができる。一般的に
は、1つの重合体フイルム層の厚さは、その回復性の点
から約25μm〜45μm程度であるのが好ましく、不
織布層はコストおよび伸長時の応力の点からその目付が
約15kg/m2〜30g/m2程度であるのが好まし
い。
【0028】本発明方法(I)の実施に当たっては、例
えば図2および図3に記載した方法および装置が好まし
く用いられる。図2は、伸縮性の重合体フイルム層と不
織布層をそれぞれ1層ずつ用いて幅方向の両端部分のみ
に接着部を有する複合シート材を製造する場合の工程お
よび装置の概略を例示したものであり、図3は図2のロ
ール部の平面図を示す。図2および図3において、1は
重合体フイルム(a)を吐出するための押出機のダイ、
2は重合体フイルム(a)の層を成形し冷却するための
冷却ロール、3はニップロール、および4はニップロー
ル3を冷却ロール2側に押圧するためのプレスロールを
示す。
【0029】押出機のダイ1から吐出された粘着性状態
にある伸縮性の重合体フイルム(a)を、例えば横方向
に伸長可能な不織布(b)と共に、重合体フイルム
(a)層が冷却ロール2の側にそして不織布(b)層が
ニップロール3の側になるようにして、冷却ロール2と
ニップロール3によって形成される冷却成形部に重ね合
わせて導入し、該冷却成形部において、ニップロール3
の幅方向の両端部分に全周面を取り巻いて設けられてい
る2つの凸状帯(すなわちスペーサー)5,6によって
両端部を押圧して、未だ粘着状態にある重合体フイルム
(a)層を不織布(b)層とその幅方向の両端部分にお
いて接着する。その場合にスペーサー5,6による押圧
力を大きくすると該両端部分において重合体フイルム
(a)が不織布(b)の網目に食い込んで(含浸し
て)、両端部分で重合体フイルム(a)層と不織布
(b)層との間に強固な接着を生じさせることができ
る。
【0030】一方、2つのスペーサー5,6に挟まれた
内側の部分では、押圧力がかかっていないので、重合体
フイルム(a)層と不織布(b)層との間に真の接着が
生じず、疑似接着状態または非接着状態となる。次い
で、それにより得られる積層体を冷却ロール2の表面に
沿って冷却しながら搬送し、それを両端の接着部をつけ
たまま巻取り装置(図示せず)によって巻き取る。そし
て、前記した一連の工程を行うことによって、幅方向の
両端に長さ方向に沿って接着部を有し且つ該両端部分の
内側に疑似接着状態または非接着状態の領域を有する複
合シート材が製造される。
【0031】上記の図2および図3に示した装置におい
て、ニップロール3の両端部だけでなく、例えば中央部
にもその全周面を取り巻く凸状帯(スペーサー)を更に
設けておくと、上記した図1の(ロ)に示したような複
合シート材を得ることができる。ニップロール3におけ
るスペーサー(凸状帯)5,6などの幅を5cm〜10
cm程度にしておくと、重合体フイルム(a)層と不織
布(b)層の長さ方向に沿った接着部の幅を、上記した
5〜10cm程度の望ましい幅にすることができる。
【0032】 そして、本発明では、幅方向の両端部分
における前記接着部をつけたまま上記のようにして巻き
取り装置に一旦巻き取った複合シート材を、巻き取り
後、重合体フイルム層の不織布層に対する接着力が10
0g/5cm以下になった時点以後に、すなわち複合シ
ート材における重合体フイルム層の接着力が前記値以下
になりその粘着性が低下した状態になった時点以降に、
その両端の接着部分を切断することが重要である。
【0033】上記したように、複合シート材を巻き取る
前に両端の接着部を切断除去すると、複合シート材の巻
き取りを安定して行うことができなくなり、巻き取り時
に張力変動などを生じ、それによって該両端の接着部の
間の疑似接着状態または非接着状態の領域に影響を及ぼ
して、未だ粘着性を有している重合体フイルム層が該疑
似接着状態または非接着状態の領域で不織布層に全面的
にまたは斑状に接着してしまって、その領域で良好な疑
似接着状態または非接着状態を保つことができなくな
る。また、複合シート材を巻き取った後であっても、重
合体フイルム層が未だ粘着性を有している状態のときに
両端部分における接着部の切断除去を行うと、やはり両
端の接着部の間の疑似接着状態または非接着状態の領域
に影響が及んで、未だ粘着性を有している重合体フイル
ム層が該疑似接着状態または非接着状態領域で不織布層
に全面的にまたは斑状に接着するというトラブルが生じ
易くなる。
【0034】 複合シート材における重合体フイルム層
の粘着性がなくなる時点または粘着性が充分に低下する
時点は、重合体フイルム層を形成する重合体の種類や組
成、重合体フイルム層の厚さなどによって変わるが、本
発明では、重合体フイルム層の不織布層に対する接着力
が約100g/5cm以下になった時点をもって非粘着
性になったものとみなすことができるので、前記時点以
後に両端の接着部分の切断を行う。例えば、重合体フイ
ルム層が熱可塑性ポリウレタンエラストマーである場合
は、巻き取り後に、好ましくは36時間以上経過する
と、より好ましくは48時間以上経過すると、さらに好
ましくは72時間以上経過すると粘着性がなくなるの
で、それ以後の時点で両端の接着部の切断除去を行うの
がよい。
【0035】また、複合シート材が、例えば上記した図
1の(ロ)に示すように、幅方向の両端部分のみなら
ず、その内側にも長さ方向に沿って接着部を有する場合
は、その接着部の切断除去も、両端の接着部の切断除去
と同様の時点に行うのが好ましい。
【0036】複合シート材の両端部分などにおける上記
した接着部の切断除去は、周知の方法および装置を用い
て行うことができ、例えば、回転する丸刃、平刃などの
スリットナイフを用いるスリットカットなどによって行
うことができる。
【0037】そして、上記した本発明方法(I)により
製造された複合シート材を熱エンボス処理して、幅方向
の両端部分の内側にある疑似接着状態または非接着状態
の領域において、重合体フイルム層と不織布層とを断続
的に(不連続状態で)熱的に部分接着させる[すなわち
上記した本発明方法(II)を行う]ことによって、伸長
処理した後にその伸長状態を解除したときに不織布層に
凹凸状の皺を発現させ得る、凹凸発現用の前駆体として
の複合シート材を製造することができる。この場合の熱
エンボス処理の方法および装置は特に制限されず、例え
ば不連続な突起部を有するロールとフラットロールから
なる周知の熱エンボス装置などを用いて行うことができ
る。熱エンボス処理は、複合シート材における重合体フ
イルム(a)層がもはや非粘着性の状態になった時点で
行うのが、部分接着させたい部分のみが良好に断続的に
接着した複合シート材を円滑に得ることができる点から
好ましいが、場合によっては疑似接着状態または非接着
状態にある部分での全面接着が生じないように注意を払
いながら、重合体フイルム(a)層が未だ粘着性がある
時点で行ってもよい。
【0038】また、本発明方法(I)によって重合体フ
イルム層と不織布層とが疑似接着状態または非接着状態
にある領域を有する上記した複合シート材を製造した後
に上記した本発明方法(II)によって熱エンボス処理を
行う代わりに、上記した本発明方法(III)を採用し
て、重合体フイルム層と不織布層とが疑似接着状態また
は非接着状態である部分と重合体フイルム層と不織布層
とが断続的に接着した部分とが共存している複合シート
材を、そのまま直接製造してもよい。
【0039】 この本発明方法(III)を行うに当たっ
ては、例えば上記の図2および図3に示したような工程
および装置において、そのニップロールとして、図4に
示すような、両端部のスペーサー5,6の間の部分に押
圧用の断続した突起7を多数設けてあるニップロール3
を用いると、目的とする複合シート材を簡単に且つ円滑
に製造することができる。そして、この本発明方法(II
I)を行うに当たっても、幅方向の両端部分における前
記接着部をつけたまま複合シート材を巻き取り装置に一
旦巻き取り、巻き取り後、重合体フイルム層の不織布層
に対する接着力が100g/5cm以下になった時点
後に、すなわち複合シート材における重合体フイルム層
の粘着性が充分に低下した状態になった時点以降に、そ
の両端の接着部分を切断することが重要である。巻き取
り後の両端の接着部分の切断の時期は、巻き取った複合
シート材における重合体フイルム層がもはや粘着性がな
くなった時点であって、本発明方法(I)について上記
で説明したのと同じような時期に行えばよい。また、両
端の接着部分の切断方法および切断装置も、本発明方法
(I)の場合と同様にして行えばよい。
【0040】 上記した本発明の方法において、重合体
フイルム層と不織布層とが、少なくとも幅方向の両端部
分で良好に接着し、一方該両端の接着部の内側では疑似
接着状態または非接着状態の領域が円滑に形成される理
由は明確ではないが、本発明では、重合体フイルム層と
不織布層とを、上記した特定の接着状態になるようにし
て積層させて冷却することによって、複合シート材にお
ける接着した上記両端の接着部が、複合シート材に外部
応力などがかかったときに、それを受け止めて複合シー
ト材の変形を阻止するいわゆる強固な枠体として働き、
それによって該両端部の内側部分の疑似接着状態または
非接着状態の領域において、重合体フイルム層が未だ粘
着性がある場合にも、重合体フイルム層と不織布層との
間に解除不可能な強固な接着が生ずるのを防止できるこ
とによるものと考えられる。しかも、本発明では、その
ようにして得られる複合シート材の接着した両端部分の
切断を、上記した巻き取り後、重合体フイルム層の不織
布層に対する接着力が100g/5cm以下になった時
以後に行うものであるため、上記した疑似接着状態ま
たは非接着状態の領域に、望ましくない強接着が生ずる
のを一層円滑に防止できる。
【0041】また、上記した本発明方法(II)および本
発明方法(III)において、疑似接着状態または非接着
状態にある部分に形成させる断続的な接着部分の大き
さ、数、分布状態、形状などは、伸長処理後にその伸長
状態を解除させて不織布層に凹凸状の皺を発現させた製
品において求められている凹凸皺の形状や状態、物性な
どによって適宜調節することができ特に制限されず、例
えば、点接着、小円状接着、小楕円状接着、断続線接着
などのような断続的な接着構造の1つまたは2つ以上を
採用することができる。
【0042】さらに、図1〜図3では、1つの重合体フ
イルム層と1つの不織布層とからなり、かつその両端部
分においてのみ接着部が形成されている複合シート材を
製造する場合について説明したが、本発明は図1〜図3
の場合のみに限定されず、1つの重合体フイルム層と2
つの不織布層からなる複合シート材、2つの重合体フイ
ルム層と1つまたは2つの不織布層からなる複合シート
材を製造する場合をも包含している。
【0043】そして、本発明において、例えば1つの重
合体フイルム層と2つの不織布層とから構成される不織
布層/重合体フイルム層/不織布層からなる複合シート
材、2つの重合体フイルム層と2つの不織布層とから構
成される不織布層/重合体フイルム層/不織布層/重合
体フイルム層からなる複合シート材などを製造する場合
は、複数の重合体フイルム層は同じ伸縮性の重合体から
形成されていてもまたは異なった伸縮性の重合体から形
成されていてもよく、また不織布層は同じ不織布から形
成されていてもまたは異なる不織布から形成されていて
もよく、場合によっては不織布と編布とをもちいてもよ
い。本発明で得られる複合シート材において、複合シー
ト材の両表面を不織布層、または不織布層と編織布層に
した場合には、重合体フイルム層が内側に存在し表面に
出ないので、ぬめり感のない複合シート材を得ることが
できる。
【0044】そして、疑似接着状態または非接着状態の
領域において断続的な接着部を有する上記した複合シー
ト材[すなわち本発明方法(II)または本発明方法(II
I)で得られる複合シート材]を伸長処理した後にその
伸長状態を解除すると、伸長された伸縮性の重合体フイ
ルム層は元の状態に収縮するが、伸長処理によって伸ば
された不織布層はその伸長後の回復性が小さいことによ
り元の寸法にまで完全に戻らない(収縮しない)ので、
不織布層に凹凸状の皺を発現される。これにより得られ
る不織布層に凹凸状の皺を有する複合シート材は、使い
捨ておむつ用などの用途に有効に使用することができ
る。
【0045】
【実施例】以下に本発明を実施例などによって具体的に
説明するが、本発明はそれにより何ら限定されない。
【0046】《実施例1》 (1) 複合シート材の製造装置、伸縮性の重合体およ
び不織布として次のものを使用した。 (i)製造装置:図2および図3に示したの装置を用い
た。その際に、冷却ロール2の温度を15℃に設定し
た。また、ニップロール3として、スペーサー5および
6のニップロール3の表面からの高さがそれぞれ150
0μm、スペーサー5および6の幅がそれぞれ10cm
であり、スペーサー5および6の間の距離が135cm
であるものを使用した。またプレスロール4の圧力を
0.7kg/cm2に設定した。
【0047】(ii)伸縮性の重合体:熱可塑性ポリウレ
タンエラストマー(株式会社クラレ製「クラミロン
U」)を用い、この熱可塑性ポリウレタンエラストマー
を単独で用いて得られる厚さ40μmのフイルムの物性
は、以下のとおりであった。 強度:縦方向=4900g/5cm、横方向4750g
/5cm 伸度:縦方向=720%、横方向=750% 横方向50%伸長時の応力:510g/5cm 横方向100%伸長時の応力:690g/5cm 横方向150%伸長時の応力:780g/5cm
【0048】(iii)不織布: 素材:ポリエステル繊維(単繊維繊度1.4デニール、
繊維長51mm)80重量%と、ポリエステル/ポリエ
チレンの芯鞘型熱融着性複合繊維(単繊維繊度2デニー
ル、繊維長51mm)20重量%からなるセミランダム
ウエブを水流絡合してなる不織布 目付:25g/m2 強度:縦方向=3.37kg/5cm、横方向=0.6
8kg/5cm 伸度:縦方向=40%、横方向=192% 横方向50%伸長時の応力:100g/5cm 横方向100%伸長時の応力:220g/5cm 横方向150%伸長時の応力:440g/5cm
【0049】(2) 上記(ii)の熱可塑性ポリウレタ
ンエラストマーを、押出機のダイ1からフイルム状に押
出し(吐出させ)、その下面側に上記(iii)で用意し
た不織布(b)を、ポリウレタンフイルム(a)層が冷
却ロール2の側、そして不織布(b)がニップロール3
の側になるようにして重ね合わせて、図2の冷却成形部
に導入し、該成形部でニップロール3のスペーサー5と
6で幅方向の両端部分を押圧して、幅方向の両端部分に
強接着部を有し、該接着部の内側に疑似接着状態の領域
を有する積層された複合シート材を製造し、これを巻き
取り用の紙管上に巻き取った(巻取り速度40m/
分)。
【0050】(3) 上記(2)で巻取った複合シート
材を、巻取り状態のまま3日間(72時間)室温下に安
置してポリウレタンフイルム(a)層のエイジングを行
った後、巻き戻しながら、その両端部分の強接着部を回
転する丸刃にてスリットカットした。この両端の強接着
部をスリットカットして得られた複合シート材における
疑似接着状態の領域の状態を調べたところ、ポリウレタ
ンフイルム(a)層と不織布(b)層との間の接着が殆
ど生じておらず、多少接着している部分があっても、複
合シート材を軽く伸長することによって簡単に剥離し
た。また、両端部分の強接着部をスリットカットして得
られた複合シート材の物性を調べたところ、以下のとお
りであった。 強度:縦方向=3870g/5cm、横方向=1760
g/5cm 伸度:縦方向=32%、横方向=245% 横方向50%伸長時の応力:530g/5cm 横方向100%伸長時の応力:860g/5cm 横方向150%伸長時の応力:1180g/5cm さらに、上記でスリットカットした両端部分の強接着部
の強度および伸度を参考までに調べたところ、以下のと
おりであった。 強度:縦方向=5120g/5cm、横方向=3870
g/5cm 伸度:縦方向=13%、横方向=16%
【0051】(4) 上記(3)で両端部分の強接着部
をスリットカットして得られた複合シート材を、直径約
1mmのエンボス用の突起を多数有する熱エンボスロー
ル(エンボスロール表面に体する突起部の合計面積20
%;温度140℃)と金属フラットロール(温度110
℃)の間に導いて、圧力30kg/cm2、搬送速度3
0m/分の条件下に熱エンボス処理して、ポリウレタン
フイルム(a)層と不織布(b)層が、点接着(円接
着)の状態で断続的に接着している複合シート材を製造
した。 (5) 上記(4)で得られたエンボス処理した複合シ
ート材を、その幅方向両端部を把持して、室温下に元の
幅の2倍に伸長(伸長率100%)した後、その伸長状
態を解除した。その結果、エンボス処理した複合シート
材におけるポリウレタンフイルム(a)層は元の幅にま
で収縮し、不織布(b)層では多数の微細な凹凸状の皺
が全体に均一に発現した複合シートが得られた。これに
よって得られた複合シートは、使い捨ておむつ用の素材
として極めて有効であった。
【0052】《比較例1》実施例1において、その
(3)の両端の接着部分の切断工程を、複合シート材を
巻き取った後にエイジングを半日間(12時間)行うだ
けで、巻き戻しを行いつつその両端部分の強接着部の実
施例1と同様にしてスリットカットしたところ、該両端
部分の内側の疑似接着状態領域で強接着が生じてしま
い、目的とする複合シート材が得られなかった。
【0053】《比較例2》図2および図3に示す装置に
おいて、ニップロール3としてスペーサー5および6を
装着していないものを用いて、ニップロール3と冷却ロ
ール2との間の加圧が実施例1の場合と同様に0.7k
g/cm2になるようにして、実施例1で用いたのと同
じポリウレタンおよび不織布を用いて、実施例1の
(2)と同様にして複合シート材を製造し、それを巻き
取り用の紙管上に巻取ったところ、ポリウレタンフイル
ム(a)層と不織布(b)層とはその全面で強接着した
ものとなり、目的とする複合シート材を得ることができ
なかった。
【0054】《比較例3》実施例1におけるのと同じ冷
却ロール2、ニップロール3およびプレスロール4から
なる冷却成形部を有する装置を使用し、実施例1におけ
るのと同じポリウレタンおよび不織布を用いて、実施例
1の(2)と同様にポリウレタンフイルム(a)層と不
織布(b)層の積層・複合化を行い、得られた複合シー
ト材の幅方向の両端部分の強接着部をスリットカットし
てから、巻き取り用の紙管上に巻取ったところ、紙管上
への巻き取りを安定して行うことができなかった。ま
た、巻取った複合シート材では、その疑似接着状態領域
に強接着が生じており、目的とする複合シート材が得ら
れなかった。
【0055】
【発明の効果】本発明による場合は、溶融時や軟化時に
粘着性を示す伸縮性の重合体フイルムからなる層と、伸
長性はあるが伸長後の回復性の小さい不織布からなる層
とが、疑似接着状態または非接着状態になっている領域
を有する複合シート材、または該複合シート材における
前記の疑似接着状態または非接着状態の領域において断
続的な接着部が更に存在する複合シート材を、離型剤や
剥離紙(離型紙)を用いることなく、良好な操作性で、
生産性良く、円滑に製造することができる。そして、重
合体フイルム層と不織布層とを非伸長状態で重ね合わせ
て導いて積層、冷却を行い、少なくともその幅方向の両
端部分では重合体フイルム層と不織布層とを長さ方向に
沿って接着させて接着部を形成させ、且つ前記接着部の
内側部分では重合体フイルム層と不織布層とが疑似接着
状態または非接着状態にあるようにして積層して、或い
は重合体フイルム層と不織布層とが疑似接着状態または
非接着状態である部分と重合体フイルム層と不織布層と
が断続的に接着した部分とが共存するようにして積層し
て、重合体フイルム層を冷却し、両端部分における前記
接着部をつけたまま巻き取り、巻き取り後、重合体フイ
ルム層の不織布層に対する接着力が100g/5cm以
下になった時点以後にその両端の接着部分を切断すると
いう本発明の方法を採用する場合は、前記した疑似接着
状態または非接着状態にある領域における強接着の発生
を円滑に防止しながら、目的とする複合シート材を円滑
に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法[本発明方法(I)]において、
巻き取り後で且つその両端の接着部分を切断する前の段
階で得られる複合シート材の幅方向の断面状態の一例を
示す図である。
【図2】本発明の方法[本発明方法(I)]において、
その複合工程(積層工程)で好ましく用いられる工程お
よび製造装置の一例を示す図である。
【図3】図2におけるロール部の平面図を示す図であ
る。
【図4】本発明の方法[本発明方法(III)]におい
て、その複合工程(積層工程)で好ましく用いられるニ
ップロールの一例を示す図である。
【符号の説明】
(a) 伸縮性の重合体フイルム (b) 不織布 c1 両端の接着部を切断する前の複合シート材の一方
の接着した端部 c2 両端の接着部を切断する前の複合シート材のもう
一方の接着した端部 c3 接着部を切断する前の複合シート材の中央部分に
おける接着部 1 押出機のダイ 2 冷却ロール 3 ニップロール 4 プレスロール 5 スペーサー(凸状帯) 6 スペーサー(凸状帯) 7 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 75:00 B29K 75:00 B29L 7:00 B29L 7:00 9:00 9:00 (72)発明者 加藤 晋哉 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社ク ラレ内 (72)発明者 横田 伸一 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社ク ラレ内 (72)発明者 江藤 龍典 福岡県粕屋郡粕屋町大字戸原181−1番 地 平成ポリマー株式会社内 (72)発明者 高木 憲一 福岡県嘉穂郡穂波町大字平恒477−19番 地 平成ポリマー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−56846(JP,A) 特開 平5−293906(JP,A) 特開 平7−232409(JP,A) 特開 平7−213554(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 47/00 - 47/96 B29C 59/00 - 59/18 B29C 65/00 - 65/82

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機のダイから吐出された粘着性状態
    にある伸縮性の重合体フイルムからなる層と、伸長性は
    あるが伸長後の回復性の小さい不織布からなる層を、冷
    却ロール、および少なくとも幅方向の両端部分に全周面
    を取り巻く凸状帯を有するニップロールにより形成され
    る冷却成形部に、重合体フイルム層と不織布層とを非伸
    長状態で重ね合わせて導いて積層、冷却を行い、少なく
    ともその幅方向の両端部分では重合体フイルム層と不織
    布層とを長さ方向に沿って接着させて接着部を形成さ
    せ、且つ前記接着部の内側部分では重合体フイルム層と
    不織布層とが疑似接着状態または非接着状態にあるよう
    にして積層して重合体フイルム層を冷却し、両端部分に
    おける前記接着部をつけたまま巻き取り、巻き取り後、
    重合体フイルム層の不織布層に対する接着力が100g
    /5cm以下になった時点以後にその両端の接着部分を
    切断することを特徴とする、複合シート材の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1で得られる複合シート材を、そ
    の幅方向の両端部分の内側の疑似接着状態または非接着
    状態にある領域において熱エンボス処理し、重合体フイ
    ルム層と不織布層との間に断続的な接着部を形成するこ
    とを特徴とする複合シート材の製造方法。
  3. 【請求項3】 押出機のダイから吐出された粘着性状態
    にある伸縮性の重合体フイルムからなる層と、伸長性は
    あるが伸長後の回復性の小さい不織布からなる層を、冷
    却ロール、および少なくとも幅方向の両端部分に全周面
    を取り巻く凸状帯を有し且つ前記凸状帯の間に断続的な
    突起部を有するニップロールにより形成される冷却成形
    部に、重合体フイルム層と不織布層とを非伸長状態で重
    ね合わせて導いて積層、冷却を行い、少なくともその幅
    方向の両端部分では重合体フイルム層と不織布層とを長
    さ方向に沿って接着させて接着部を形成させ、且つ前記
    接着部の内側部分では、重合体フイルム層と不織布層と
    が疑似接着状態または非接着状態である部分と、重合体
    フイルム層と不織布層とが断続的に接着した部分とが共
    存するようにして積層して、重合体フイルム層を冷却
    し、両端部分における前記接着部をつけたまま巻き取
    り、巻き取り後、重合体フイルム層の不織布層に対する
    接着力が100g/5cm以下になった時点以後にその
    両端の接着部分を切断することを特徴とする、複合シー
    ト材の製造方法。
JP21332796A 1996-07-25 1996-07-25 複合シート材の製造方法 Expired - Fee Related JP3441601B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21332796A JP3441601B2 (ja) 1996-07-25 1996-07-25 複合シート材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21332796A JP3441601B2 (ja) 1996-07-25 1996-07-25 複合シート材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1034760A JPH1034760A (ja) 1998-02-10
JP3441601B2 true JP3441601B2 (ja) 2003-09-02

Family

ID=16637326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21332796A Expired - Fee Related JP3441601B2 (ja) 1996-07-25 1996-07-25 複合シート材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3441601B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4645873B2 (ja) * 2001-01-31 2011-03-09 日立化成工業株式会社 凹凸フィルムの製造方法及びその製造装置
KR20050115890A (ko) * 2003-03-05 2005-12-08 틸리아 인터내셔널 인코포레이티드 액체-트래핑 백 및 그 제조방법
US7824514B2 (en) 2005-12-01 2010-11-02 The Procter & Gamble Company Method of producing a stretch laminate

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1034760A (ja) 1998-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4210663B2 (ja) フリース複合材料を製造するための方法
CN101171124B (zh) 制造多层弹性层压制品的方法及层压制品
JP3054930B2 (ja) 積層シートおよびその製造方法
JP3100300B2 (ja) 多段伸長特性を持つ複合弾性体およびその製造方法
US7704901B2 (en) Method for producing a laminate material web having elastic and non-elastic regions
KR101325798B1 (ko) 다수의 연신 단계에 의해 제조된 탄성 필름 적층물
EP1712669B1 (de) Verfahren zur Herstellung einer elastischen Verbundstoffbahn
TW200902308A (en) Elastomeric laminate materials that do not require mechanical activation
HU226870B1 (en) Product, apparatus and process for strip lamination of a polymer film and nonwoven or woven webs
JPS60155783A (ja) 実質的に非弾性、可撓性の複合フラツトシート材料
JP2010095001A (ja) フリースの製造方法並びに該方法を実施するための装置
JP3441601B2 (ja) 複合シート材の製造方法
JP3331221B2 (ja) 弾性複合体とその製造法
KR20120087530A (ko) 탄성 부직포 복합체
JP2002069816A (ja) 弾性伸縮性を有する複合シートの製造方法
KR940005376A (ko) 액정수지 복합체의 성형방법 및 그 장치
JPH10165437A (ja) パンツ型の使い捨ておむつ
JPH11188828A (ja) 積層体の製造方法
EP2314452B1 (de) Coextrusionsfolie und Verfahren zur Herstellung eines Verbundstoffes
JP2002069815A (ja) 弾性伸縮性複合シートの製造方法
JP3117564B2 (ja) 繊維複合体の製造方法
JPH02172718A (ja) 長尺歯付ベルトの製造法
EP0818187A1 (en) Process for making contoured hydrocolloid-containing adhesive dressings
JP2000236919A (ja) 粘着層を有する雄成形面ファスナー部材とその製造方法
JP2000001430A (ja) 貼付薬用積層材

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030604

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620

Year of fee payment: 5

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620

Year of fee payment: 5

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090620

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100620

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100620

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees