JP3441110B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3441110B2
JP3441110B2 JP13959893A JP13959893A JP3441110B2 JP 3441110 B2 JP3441110 B2 JP 3441110B2 JP 13959893 A JP13959893 A JP 13959893A JP 13959893 A JP13959893 A JP 13959893A JP 3441110 B2 JP3441110 B2 JP 3441110B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光部材に光書き込み
をして画像を形成する画像形成装置に係り、高分解能の
画像を得る画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピューターの情報処理能力の向上に
対応して、周辺機器の機能向上が強く要求されている。
処理された情報を、印刷の形で人間に伝えるプリンター
においては、より複雑な情報を的確、直感的に表現する
ため、画像の高分解能化が要求されている。前記要求に
答える方式として、液晶光変調素子で光強度が変調され
た光を用いて感光部材を露光して、画像を得る方法が開
示されている。
【0003】図7に従来の画像形成装置を示す。光源2
5からの光を色選択部材26で赤色、緑色、または青色
に時間的に選択する。選択された色成分を有する光は、
液晶光変調素子27を構成する多数の液晶画素で独立に
光の強度が変調される。各液晶画素は、色選択部材で選
択された色に対応する画像データにて駆動される。液晶
光変調素子の各液晶画素の像は、結像光学系28で、感
光部材29の表面に結像される。上記の操作を色選択部
材の選択する色を赤色、緑色、青色について順次行い、
カラー画像の情報を感光部材に書き込み、カラーの潜像
を感光部材に形成する。この潜像は現像されて人間の目
に見えるカラー画像化される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高分解能の画像を得る
には、液晶光変調素子を構成する走査電極の数と信号電
極の数を増やして、両者の交差部に配設した液晶画素の
数を増やせば良い。各液晶画素に薄膜トランジスター等
のスイッチング素子を設けたアクティブ方式の場合は、
液晶画素の数を増やしてもコントラスト比の低下はない
が、アクティブ方式の液晶光変調素子は高価である。
【0005】本発明で用いる各液晶画素にスイッチング
素子を設けないパッシブ方式では、走査電極を順次選択
状態にして、選択された走査電極に接続された液晶画素
に情報を書き込む駆動方法であるから、走査電極の数を
増やすと、一本の走査電極が選択されて画像情報が書き
込まれる時間の割合が減少し、走査電極が非選択状態に
なる時間の割合が増加するので、走査電極と信号電極の
交差部に配設された液晶素子に印加されるクロストーク
電圧成分が増加し、液晶画素のコントラスト比が低下す
る。感光部材を露光する光のコントラスト比が低下する
ので、得られる画像のコントラストが低下し、画像の品
質が低下する。
【0006】液晶画素のコントラスト比が低下する様子
を、図2に示した液晶画素に印加された電圧の実効値と
液晶画素の透過率の関係を用いて説明する。STN液晶
を例として印加電圧の実効値と透過率の関係を示す。走
査電極の数が少ない場合は、液晶画素の透過率はBで示
される広い範囲を変化させることができるが、走査電極
の数が増加するとクロストーク成分が増加するので、液
晶画素の透過率はAで示される狭い範囲しか変化できな
い。
【0007】本発明は、液晶光変調素子を用いて感光部
材に光書き込みをして画像を形成する画像形成装置にお
いて、液晶光変調素子の駆動方法を工夫することで、画
像の品質を落とす事なく、高分解能の画像が得られる画
像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】複数本の走査電極と信
号電極との交差部に配設した液晶画素を備え、走査電極
と信号電極の間に電圧を印加し、入力された情報に従っ
て前記液晶画素の光学特性を変化させる液晶光変調素子
を用いることにより、感光部材に光書き込みする光の強
度を変調して前記感光部材に画像を形成する画像形成装
置において、全ての走査電極は、複数のグループのいず
れかに属するように、前記複数本の走査電極を数本ずつ
グループ分けされており、前記液晶光変調素子に電圧を
印加する期間には、前記入力された情報に従って、前記
液晶画素の光学特性が制御される走査期間と、前記液晶
画素が光を透過しない状態に制御される非走査期間とが
備えられ、それぞれの前記グループは前記走査期間ある
いは前記非走査期間のいずれかを選択し、かつ前記走査
期間を選択する前記グループは前記複数のグループの中
で順に変わるとともに、前記走査期間にあるグループに
属する前記走査電極には周期的に選択波形が印加される
ことを特徴とする。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を用いて詳述す
る。本発明による画像形成装置の構成を図1に示す。光
源1からの光を色選択部材2で赤色、緑色、または青色
に時間的に選択する。選択された色成分を有する光は、
液晶光変調素子3を構成する多数の液晶画素で独立に光
の強度が変調される。各液晶画素は、色選択部材で選択
された色に対応する画像データにて駆動される。液晶光
変調素子の各液晶画素の像は、結像光学系4で、感光部
材5の表面に結像される。上記の操作を色選択部材の選
択する色を赤色、緑色、青色について順次行い、カラー
画像の情報を感光部材に書き込み、カラーの潜像を感光
部材に形成する。この潜像は現像されて人間の目に見え
るカラー画像化される。感光部材は、カラー印画紙やカ
ラーインスタントフィルムを用いた。
【0010】液晶光変調素子3は、図3に示すように、
走査電極が設けられた透明基板18ー1と信号電極が設
けられた透明基板18ー2の間に液晶層19を配置し、
透明基板の外側に偏光板20を配置した構造である。液
晶層19は液晶分子の軸が二枚の基板間で約240度回
転したSTNモードを用いた。走査電極と信号電極の交
差部分が液晶画素である。
【0011】本発明の画像形成装置に用いる液晶光変調
素子の駆動方法の特徴は、走査電極をグループに分けで
駆動することにより、液晶光変調素子の走査電極のグル
ープで決定される一部分の液晶画素が画像を表示し、他
の液晶画素はほぼ光を透過しない状態になることであ
る。図3に示すように、液晶光変調素子3を構成する走
査電極を、7、8、9、10の4個のグループに分け
た。走査電極と信号電極を駆動する電圧波形および液晶
画素に印加される電圧波形を図4に示す。液晶画素に
は、図5の(e)、(f)に示すように、走査電極に印
加した電圧と信号電極に印加した電圧の差の電圧が印加
され、印加された電圧の実効値に対応して液晶画素の透
過率特性は決定される。
【0012】図4に示した駆動波形を用いて次のような
駆動を行う。走査電極はグループに分けられ、各グルー
プは走査期間または非走査期間のいずれかの状態にあ
る。走査期間にあるグループに属する走査電極には、選
択波形か非選択波形のいづれかが印加される。走査電極
は周期的に選択されて選択波形が印加され、選択波形に
同期して信号電極には、画像データに従ってオン波形ま
たはオフ波形が印加される。走査電極が走査期間にある
グループに属し、選択されていない時は非選択波形が印
加される。走査期間にあるグループに属する走査電極に
接続された液晶画素には画像データに対応した画像が表
示される。非走査期間にあるグループに属する走査電極
には、非走査波形が印加される。図5を用いて詳細に説
明するが、非走査期間にあるグループに属する走査電極
に接続された液晶画素の透過率はほぼ零である。
【0013】走査電極をグループ分けして上記のような
駆動を行うことで、グループ分けしない従来の駆動をす
る場合に比較して、走査期間に属する走査電極の数が減
少するので、液晶画素を駆動するデューティ比が減少
し、表示のコントラスト比が向上する。走査電極の数を
単純に減少させて、デューティ比を減少させるのではな
く、画像書き込みに寄与する走査電極の数を保存したま
ま、走査電極に非走査波形を印加する期間を設けたこと
が特徴である。ここで、非走査期間にある走査電極に接
続された液晶画素の透過率を低い値に保つ駆動を行うこ
とにより、感光部材に与えられる画像ノイズを極力小さ
く抑えることで非走査期間を設けたことの悪影響を防止
したことが特徴である。
【0014】図5で駆動波形を時間の要素を加えて説明
する。図5(a)は、走査電極の7のグループに属する
走査電極に印加される波形の例であり、走査電極を代表
して走査電極12の場合を示す。走査電極12は、グル
ープ分けされた走査電極の7で示されるグループの一番
上に配置された走査電極である。期間21では、走査電
極の7のグループは走査期間である。7のグループに属
する走査電極には、選択波形か非選択波形のいずれかが
印加される。7のグループにN本の走査電極が属する場
合は、N本の走査電極を順次走査する毎に1回、選択さ
れた走査電極にだけ選択波形を印加する。選択されてい
ない走査電極には、非選択波形を印加する。期間22、
23、24では、走査電極の7のグループは非走査期間
である。7のグループに属するすべての走査電極に非走
査波形が印加される。
【0015】走査期間にある走査電極の選択に同期し
て、信号電極には選択された走査電極に接続された液晶
画素の画像データに対応して、オン波形またはオフ波形
を印加する。走査電極12に接続された液晶画素16の
構成要素である信号電極15に印加される波形を、図5
(d)に示す。期間21においては、グループ7に属す
る走査電極に接続された液晶画素の画像データに対応し
てオン波形またはオフ波形が印加される。期間22、2
3、24においては、それぞれ、走査電極のグループ
8、9、10に属する走査電極に接続された液晶画素の
画像データに対応してオン波形またはオフ波形が印加さ
れる。なお、オン波形とオフ波形の間のアナログ電圧波
形を印加すると階調を表示できることは言うまでもな
い。
【0016】液晶画素16に印加される電圧波形は、走
査電極の波形と信号電極の波形の差であり、図5(e)
に示す。期間21では、液晶画素16は、画像データに
対応して駆動され、図2のBで示される透過率の範囲に
ある透過率を呈し、感光部材に画像の書き込みを行う。
期間22、23、24では、液晶画素16が接続された
走査電極12は非走査期間であるので、図5(e)の期
間22、23、24に示すように、液晶画素16には高
い電圧が印加され、実効電圧としては図2のVの近傍の
0とV 1の間の実効電圧となる。したがって、液晶画素
は透過率が図2のCの値に近い、低い透過率を呈するの
で、感光部材をほとんど露光せず、画像ノイズとならな
いので、画質を低下させない。
【0017】実効電圧がV 0になるのは、信号電極15
に接続された液晶画素で、7のグループの走査電極以外
の走査電極に接続されたすべての液晶画素にオフ波形が
印加された場合であり、実効電圧がV 1になるのは、信
号電極15に接続された液晶画素で、7のグループの走
査電極以外の走査電極に接続されたすべての液晶画素に
オン波形が印加された場合である。通常の画像では、オ
ン波形とオフ波形が混在しているので、実効電圧はV 0
とV 1の間の値を取る。実効電圧のV 0とV 1に対応する
透過率はいずれも図2のCに近い値であり、透過率とし
て十分低い値であるので、実効電圧がVの近傍のV 0と
1の間で変化しても問題ない。
【0018】図5(b)は、図3に示した走査電極13
に印加される電圧波形である。走査電極13は、グルー
プ分けされた走査電極の8で示されるグループのほぼ中
間に配置された走査電極である。期間22では、走査電
極13は走査期間であり、期間21、23、24では、
非走査期間である。走査電極13と信号電極15の交差
部に形成された液晶画素17に印加される電圧波形を図
5(f)に示す。液晶画素17は、期間22で画像デー
タに従った透過率を呈して、感光部材に光書き込みを行
い、期間21、23、24では低い透過率を呈して、感
光部材をほとんど露光しないので画質を低下させない。
【0019】図5(c)は、図3に示した走査電極14
に印加される電圧波形である。走査電極14は、グルー
プ分けされた走査電極の10で示されるグループの一番
下に配置された走査電極である。期間24では、走査電
極14は走査期間であり、期間21、22、23では、
非走査期間である。走査電極14に接続された液晶画素
は、期間24で画像データに従った透過率を呈して、感
光部材に光書き込みを行い、期間21、22、23では
低い透過率を呈して、感光部材をほとんど露光しないの
で画質を低下させない。
【0020】走査期間にあるグループに属する走査電極
と、非走査期間にあるグループに属する走査電極を、液
晶光変調素子の全体から見て図6に示す。図6(a)
は、期間21での液晶光変調素子の透過の状態を示す。
走査期間にある7のグループに属する走査電極に接続さ
れた液晶画素は、画像データに対応して表示を行う。一
方、非走査期間にある8、9、10のグループに属する
走査電極に接続された液晶画素は、ほとんど光を透過し
ない状態を呈する。
【0021】図6(b)は期間22での液晶光変調素子
の透過の状態を示す。期間22では、8のグループに属
する走査電極が走査期間にあるので、8のグループに属
する走査電極に接続された液晶画素だけが画像データに
対応した表示し、感光部材に光書き込みをする。一方、
非走査期間にある7、9、10のグループに属する走査
電極に接続された液晶画素は、ほとんど光を透過しない
状態を呈する。
【0022】同様に図6(c)に示すように、期間24
では10のグループに属する走査電極に接続された液晶
画素だけが画像データに対応した表示をし、7、8、9
のグループに属する走査電極に接続された液晶画素は、
ほとんど光を透過しない。
【0023】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、感光部材に光書き込みをして画像を形成する画
像形成装置において、液晶光変調素子を構成する走査電
極をグループ分けし、走査期間と非走査期間に分けて駆
動し、非走査期間にある走査電極に接続された液晶画素
の透過率が低い値となるよう駆動することにより、画質
を低下させることなく高分解能の画像を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成装置の構成図である。
【図2】本発明の液晶画素の印加電圧の実効値と透過率
の関係を示す図である。
【図3】本発明の液晶光変調素子の構成と走査電極のグ
ループ分けを説明する図である。
【図4】本発明による走査電極駆動波形と信号電極駆動
波形および液晶画素に印加される波形を示す波形図であ
る。
【図5】本発明による走査電極、信号電極、液晶画素に
印加される波形の時間依存性を示すタイムチャートであ
る。
【図6】本発明の液晶光変調素子の透過の状態を示す図
である。
【図7】従来の画像形成装置の構成図である。
【符号の説明】
12、13、14 走査電極 15 信号電極 16、17 液晶画素 3 液晶光変調素子 5 感光部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の走査電極と信号電極との交差部に
    配設した液晶画素を備え、走査電極と信号電極の間に電
    圧を印加し、入力された情報に従って前記液晶画素の光
    学特性を変化させる液晶光変調素子を用いることによ
    り、感光部材に光書き込みする光の強度を変調して前記
    感光部材に画像を形成する画像形成装置において、全て
    走査電極は、複数のグループのいずれかに属するよう
    に、前記複数本の走査電極を数本ずつグループ分けされ
    ており、前記液晶光変調素子に電圧を印加する期間に
    は、前記入力された情報に従って、前記液晶画素の光学
    特性が制御される走査期間と、前記液晶画素が光を透過
    しない状態に制御される非走査期間とが備えられ、それ
    ぞれの前記グループは前記走査期間あるいは前記非走査
    期間のいずれかを選択し、かつ前記走査期間を選択する
    前記グループは前記複数のグループの中で順に変わる
    ともに、前記走査期間にあるグループに属する前記走査
    電極には周期的に選択波形が印加されることを特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記走査期間を選択したグループに属す
    る走査電極には、選択波形か非選択波形のいずれかの電
    圧波形が印加され、前記非走査期間を選択したグループ
    は非走査波形が印加されることを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 赤色と緑色と青色のそれぞれの色の光を
    発光する光源を備え、前記それぞれの色毎に、順次画像
    を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の
    画像形成装置。
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