JP3440478B2 - コンバインの車速制御装置 - Google Patents
コンバインの車速制御装置Info
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Landscapes
- Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
- Harvester Elements (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバインの車速制御
装置に関する。 【0002】 【従来の技術】特公平4−37686公報には、単一エ
ンジンで走行部、脱穀部を駆動するコンバインに、燃料
供給手段と車速変更手段を備えた車速制御機構と、現在
のエンジン回転数が刈取条件より設定された回転数とな
るよう燃料供給手段の動作を決定する回転数制御手段と
を備え、最大出力を得る燃料の供給量と、燃料供給手段
の制御時の供給量の差に基づいて、エンジン出力が設定
回転数における最大出力が出せるように負荷調整を行な
うために車速変更手段の動作を制御する車速変更手段と
を設けた技術が示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】コンバイン等自動走行
作業機の車速制御機構において、エンジン出力の余裕を
感知して、車速増速手段を増速側に働かせる場合、コン
トローラより発せられる操作出力時間は、出力の余裕の
大小にかかわらず一定時間としているため、一定時間に
増速する速度変化は、出力の余裕の大小にかかわらずほ
ゞ一定となる。 【0004】従って低速出力時の余裕出力に合わせて変
速装置の増速手段の操作出力時間をきめると、高速で出
力余裕の少い状態で増速する場合に変速量が多すぎて、
負荷馬力の変動によってエンジン回転数の変動巾が大き
くなり、作業適正回転数を外れる状態が発生する。又負
荷馬力の変動に対して余裕馬力が少いので回転数変動抑
止力が小さく、車速収斂に時間がかかり、これに圃場の
状況変化による負荷変動が加わるとエンジン回転数と車
速がハンティング状態に陥ることも生ずる。 【0005】そのため作業能率を減じ、変速の多い作業
者に疲労を与え易い作業機となる。又高負荷状態での変
速調整の安定を計り増速出力時間を短かく取ると、出力
に余力の大きい低速作業時の増速が遅く、速度が収斂す
るに時間を要し、作業者にとって鈍重な作業機である如
き印象を与える。そして、農業機械であるコンバインに
おいては、作物を刈り取るための期間が限られており、
車速制御機構を備えたコンバインでは、条件に応じて車
速増速を速やかに行なって、作業能率を向上させるよう
にする。また、コンバインにあっては、籾の排出に当
り、エンジン回転数が低下した状態で籾排出レバーを入
れた時、車速制御装置が作動状態であると、急激な負荷
の上昇を検出し、スロットル操作回路を作動し一時的に
エンジン回転を上昇させるので搬送能力は大となり、排
出開始時に大量の籾を送るが、籾排出自体の全体の出力
負荷は小さいので、短時間にエンジンの回転変動は安定
して、搬送能力を低下させる。従って、前述のように籾
排出レバーの入れた時のみに大量に搬送された籾が籾排
出装置内で籾詰りを生じてしまう。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述のごとき
課題を解決するために、次のように構成する。即ち、植
立穀稈を刈り取る刈取部17と、該刈取部17にて刈り
取った穀稈を脱穀選別する脱穀部18と、該脱穀部18
にて選別した籾を貯める籾タンク36を備えたコンバイ
ンにおいて、エンジン1の回転数を検出するエンジン回
転センサ19と、油圧無段変速装置5の変速比を調整す
るレバーの操作量を検出するHSTポジションセンサ2
0と、エンジンの燃料供給量を調節するスロットルの操
作量を検出するスロットルポジションセンサ21より検
出されるデータを、コントローラ22にインプットして
ファジイ推論を行ない、算出した結果に基づき、エンジ
ン1に適正な負荷を与えるべく、油圧無段変速装置5を
増、減速側に操作する、HST増速リレー23とHST
減速リレー24、及びエンジン1の燃料供給量を調整す
るための、スロットル開リレー25とそのスロットル閉
リレー26を作動させるように構成した車速制御装置に
おいて、前記ファジイ推論で求められたHST増速リレ
ー23とHST減速リレー24、及び、スロットル開リ
レー25とスロットル閉リレー26の出力時間算出後、
エンジン回転数が作業に支障の無い範囲内であり、前記
HST増速リレー23に出力要求が出されている状態で
スロットル開度に余裕がある場合は、HST増速リレー
23への一回のパルス出力時間を長く出力し、スロット
ル開度に余裕が無く所定の開度を越えている場合は、H
ST増速リレー23への一回のパルス出力時間は予め設
定している短時間で出力する構成とし、エンジン回転数
が低下した状態であって前記籾タンク36内の籾を排出
する籾排出レバー38を入り操作すると、前記車速制御
装置のスロットル開リレー25とそのスロットル閉リレ
ー26を作動させないように構成したことを特徴とする
コンバインの車速制御装置の構成とする。 【0007】 【作用、及び発明の効果】エンジン1の回転数を検出す
るエンジン回転センサ19と、油圧無段変速装置5の変
速比を調整するレバーの操作量を検出するHSTポジシ
ョンセンサ20と、エンジンの燃料供給量を調節するス
ロットルの操作量を検出するスロットルポジションセン
サ21より検出されるデータを、コントローラ22にイ
ンプットしてファジイ推論を行なう。 【0008】そして、算出した結果に基づき、エンジン
1に適正な負荷を与えるように、油圧無段変速装置5を
増、減速側に操作する、HST増速リレー23とHST
減速リレー24を作動させる。さらに、エンジン1の燃
料供給量を調整するための、スロットル開リレー25と
そのスロットル閉リレー26を作動させる。さらに、フ
ァジイ推論で求められたHST増速リレー23とHST
減速リレー24、及び、スロットル開リレー25とスロ
ットル閉リレー26の出力時間算出後、エンジン回転数
が作業に支障の無い範囲内であり、前記HST増速リレ
ー23に出力要求が出されている状態でスロットル開度
に余裕がある場合は、HST増速リレー23への一回の
パルス出力時間を長く出力する。また、スロットル開度
に余裕が無く所定の開度を越えている場合は、HST増
速リレー23への一回のパルス出力時間は予め設定して
いる短時間で出力する。 【0009】エンジン回転数が低下した状態であって籾
タンク36内の籾排出時には、車速制御装置のスロット
ル開リレー25とそのスロットル閉リレー26を作動さ
せないようにする。従って、籾排出レバー38を入れた
時のみに一時的に発生する負荷上昇によってエンジン回
転を上昇させることがないので、このエンジン回転の上
昇に伴う籾の大量搬送がなくなり、籾排出装置内で籾詰
りを防止できる。 【0010】 【実施例】図1〜図4に自走式作業機の一例として自走
式コンバインを示す。図1は本発明実施の自走式コンバ
インの動力伝達系統図であり、エンジン1の出力軸2に
取付けたプーリ3によってベルト4を介して油圧無段変
速装置(以下、HSTという)5の入力軸6に設けたプ
ーリ7に動力を伝達する。 【0011】HST5の出力側はクラッチ機構を有する
走行伝導機構8に接続し、走行伝導機構8の出力軸9は
走行を司るクローラ10を駆動する。エンジン1の出力
軸2に設けたプーリ11はベルト12を介して変速装置
13の入力軸14に設けたプーリ15を駆動する。変速
装置13の出力軸16より、プーリ、ベルトを介して刈
取部17脱穀部18などの作業処理部を駆動する。 【0012】図2はエンジン負荷制御機構のを示すブロ
ック図で、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転
センサ19と、HST5に設けた変速比の調整レバーの
操作量を検出するHSTポジションセンサ20と、エン
ジンの燃料供給量を調節するスロットルの操作量を検出
するスロットルポジションセンサ21等より検出される
データを、CPUやメモリーなどより成るコントローラ
22にインプットし、ファジイ推論を行ない、算出した
結果に基づき、エンジン1に適正な負荷を与えるべく、
HST5を増、減速側に操作する、HST増速リレー2
3とHST減速リレー24、及びエンジン1の燃料供給
量を調整するための、スロットル開リレー25とそのス
ロットル閉リレー26を作動させることを示す。 【0013】該ファジイ推論は、エンジン回転数の検出
値の時間変化による検出回転数が作業適正回転数に対し
て求めた偏差値の大、小と、検出回転数が作業適正回転
数に対して増加又は減少傾向にあるかの状況とを、組合
せて定めたファジイ制御規制に基づき、HST操作量
と、スロットルの操作量を算出する。例えば、エンジン
回転数が適正値よりやや大の場合に回転数の変化傾向が
増加であるとき、HST操作量は速く増速するとなり、
スロットル操作量はゆっくり閉じるとして、これに基づ
きHST増速用リレーへの制御出力時間とスロットル閉
用リレーへの制御出力時間を算出する如きである。 【0014】図3は本発明における検出・処理・判断・
操作の過程を示すフローチャートであり、ファジイ推論
後求められたHSTの増、減速リレー23,24と、ス
ロットルの開、閉リレー25,26の出力時間を算出
後、エンジン回転数が作業に支障の無い範囲に保たれて
いることを確認した後、HST増速出力の要求が出てい
ることを確認し、次にスロットル開度が予め定められた
開度に達せず余裕大と判断される際は、1回のパルスの
出力時間を長く出力し、スロットル開度が予め定められ
た開度を越えた時は、1回の出力時間は設定通り短時間
とすることを示している。 【0015】図4は、スロットルポジションセンサの示
すスロットル開度を縦軸に、横軸に時間軸を取りスロッ
トル開度が規定開度Pの上下において高開度領域、低開
度領域に分け各領域における操作リレーへの出力時間を
示したもので増速出力パルスの累積により時間経過と共
にスロットル開度が一定値に収斂する様子を示す(即ち
作業走行速度が収斂する)。 【0016】図5〜図7において上例と異なる点は、車
速制御装置を備えたコンバインで、HSTレバー29を
HSTモータ30などで駆動する構造を備えものにおい
て、軽負荷作業を行なう場合には、エンジン出力の余裕
が大きいので増速量が非常に大となり、HSTレバー2
9をHSTモータ30が作動限度迄駆動操作しているに
もかかわらずまだ余力を生じ、車速制御装置がさらに増
速の指示を出す場合が起きる。そのためコントローラ2
2はHSTレバー29をさらに増速方向に操作するため
にHST増速リレー23に増速出力を与え、HSTモー
タ30を回転させようとして電流を流すが、HSTレバ
ー29は動かずリレー及びHSTモータ30は加熱し、
寿命を短めるに至る。 【0017】本案はこれを防止するため、コントローラ
22の不揮発ROM部にHSTレバー29と連動するH
STポジションセンサ20に、HSTレバー29の上限
相当値を記憶させる方法と、増速出力を繰返し、HST
ポジションセンサ値が変化しなくなった時、その値を上
限と定めて、通常メモリー(RAM)に記憶させる方法
について、当該システムの判断及び操作指示の部分のみ
をフローチャートとして図6、図7に例示した。 【0018】図8〜図9において上例と異なる点は、稲
を刈取り、脱穀選別した籾を機体に備えた籾タンク36
に貯めながら走行するコンバインで、車速制御装置を備
え、脱穀部を経由した動力を籾排出機構へ伝達する駆動
軸42より、籾排出レバー38の操作によって動力を継
脱する構造となっている。籾の排出に当り、エンジン回
転数を低下させて上記籾排出レバー38を入れた時、車
速制御装置が作動状態であると、急激な負荷の上昇を検
出し、スロットル操作回路を作動し一時的にエンジン回
転を上昇させるので搬送能力は大となり、排出開始時に
大量の籾を送るが、全体の出力負荷は小さく短時間にエ
ンジン1の回転変動は安定し、搬送能力を低下させるの
で、籾排出装置35内で籾詰りを生ずることがある。 【0019】これを解消するため籾排出レバー38の入
り操作を感知するリミットスイッチ39を設け、籾排出
時には車速制御装置のスロットル制御回路を切りの状態
とし、籾詰りを防止する構成を示す。
装置に関する。 【0002】 【従来の技術】特公平4−37686公報には、単一エ
ンジンで走行部、脱穀部を駆動するコンバインに、燃料
供給手段と車速変更手段を備えた車速制御機構と、現在
のエンジン回転数が刈取条件より設定された回転数とな
るよう燃料供給手段の動作を決定する回転数制御手段と
を備え、最大出力を得る燃料の供給量と、燃料供給手段
の制御時の供給量の差に基づいて、エンジン出力が設定
回転数における最大出力が出せるように負荷調整を行な
うために車速変更手段の動作を制御する車速変更手段と
を設けた技術が示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】コンバイン等自動走行
作業機の車速制御機構において、エンジン出力の余裕を
感知して、車速増速手段を増速側に働かせる場合、コン
トローラより発せられる操作出力時間は、出力の余裕の
大小にかかわらず一定時間としているため、一定時間に
増速する速度変化は、出力の余裕の大小にかかわらずほ
ゞ一定となる。 【0004】従って低速出力時の余裕出力に合わせて変
速装置の増速手段の操作出力時間をきめると、高速で出
力余裕の少い状態で増速する場合に変速量が多すぎて、
負荷馬力の変動によってエンジン回転数の変動巾が大き
くなり、作業適正回転数を外れる状態が発生する。又負
荷馬力の変動に対して余裕馬力が少いので回転数変動抑
止力が小さく、車速収斂に時間がかかり、これに圃場の
状況変化による負荷変動が加わるとエンジン回転数と車
速がハンティング状態に陥ることも生ずる。 【0005】そのため作業能率を減じ、変速の多い作業
者に疲労を与え易い作業機となる。又高負荷状態での変
速調整の安定を計り増速出力時間を短かく取ると、出力
に余力の大きい低速作業時の増速が遅く、速度が収斂す
るに時間を要し、作業者にとって鈍重な作業機である如
き印象を与える。そして、農業機械であるコンバインに
おいては、作物を刈り取るための期間が限られており、
車速制御機構を備えたコンバインでは、条件に応じて車
速増速を速やかに行なって、作業能率を向上させるよう
にする。また、コンバインにあっては、籾の排出に当
り、エンジン回転数が低下した状態で籾排出レバーを入
れた時、車速制御装置が作動状態であると、急激な負荷
の上昇を検出し、スロットル操作回路を作動し一時的に
エンジン回転を上昇させるので搬送能力は大となり、排
出開始時に大量の籾を送るが、籾排出自体の全体の出力
負荷は小さいので、短時間にエンジンの回転変動は安定
して、搬送能力を低下させる。従って、前述のように籾
排出レバーの入れた時のみに大量に搬送された籾が籾排
出装置内で籾詰りを生じてしまう。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述のごとき
課題を解決するために、次のように構成する。即ち、植
立穀稈を刈り取る刈取部17と、該刈取部17にて刈り
取った穀稈を脱穀選別する脱穀部18と、該脱穀部18
にて選別した籾を貯める籾タンク36を備えたコンバイ
ンにおいて、エンジン1の回転数を検出するエンジン回
転センサ19と、油圧無段変速装置5の変速比を調整す
るレバーの操作量を検出するHSTポジションセンサ2
0と、エンジンの燃料供給量を調節するスロットルの操
作量を検出するスロットルポジションセンサ21より検
出されるデータを、コントローラ22にインプットして
ファジイ推論を行ない、算出した結果に基づき、エンジ
ン1に適正な負荷を与えるべく、油圧無段変速装置5を
増、減速側に操作する、HST増速リレー23とHST
減速リレー24、及びエンジン1の燃料供給量を調整す
るための、スロットル開リレー25とそのスロットル閉
リレー26を作動させるように構成した車速制御装置に
おいて、前記ファジイ推論で求められたHST増速リレ
ー23とHST減速リレー24、及び、スロットル開リ
レー25とスロットル閉リレー26の出力時間算出後、
エンジン回転数が作業に支障の無い範囲内であり、前記
HST増速リレー23に出力要求が出されている状態で
スロットル開度に余裕がある場合は、HST増速リレー
23への一回のパルス出力時間を長く出力し、スロット
ル開度に余裕が無く所定の開度を越えている場合は、H
ST増速リレー23への一回のパルス出力時間は予め設
定している短時間で出力する構成とし、エンジン回転数
が低下した状態であって前記籾タンク36内の籾を排出
する籾排出レバー38を入り操作すると、前記車速制御
装置のスロットル開リレー25とそのスロットル閉リレ
ー26を作動させないように構成したことを特徴とする
コンバインの車速制御装置の構成とする。 【0007】 【作用、及び発明の効果】エンジン1の回転数を検出す
るエンジン回転センサ19と、油圧無段変速装置5の変
速比を調整するレバーの操作量を検出するHSTポジシ
ョンセンサ20と、エンジンの燃料供給量を調節するス
ロットルの操作量を検出するスロットルポジションセン
サ21より検出されるデータを、コントローラ22にイ
ンプットしてファジイ推論を行なう。 【0008】そして、算出した結果に基づき、エンジン
1に適正な負荷を与えるように、油圧無段変速装置5を
増、減速側に操作する、HST増速リレー23とHST
減速リレー24を作動させる。さらに、エンジン1の燃
料供給量を調整するための、スロットル開リレー25と
そのスロットル閉リレー26を作動させる。さらに、フ
ァジイ推論で求められたHST増速リレー23とHST
減速リレー24、及び、スロットル開リレー25とスロ
ットル閉リレー26の出力時間算出後、エンジン回転数
が作業に支障の無い範囲内であり、前記HST増速リレ
ー23に出力要求が出されている状態でスロットル開度
に余裕がある場合は、HST増速リレー23への一回の
パルス出力時間を長く出力する。また、スロットル開度
に余裕が無く所定の開度を越えている場合は、HST増
速リレー23への一回のパルス出力時間は予め設定して
いる短時間で出力する。 【0009】エンジン回転数が低下した状態であって籾
タンク36内の籾排出時には、車速制御装置のスロット
ル開リレー25とそのスロットル閉リレー26を作動さ
せないようにする。従って、籾排出レバー38を入れた
時のみに一時的に発生する負荷上昇によってエンジン回
転を上昇させることがないので、このエンジン回転の上
昇に伴う籾の大量搬送がなくなり、籾排出装置内で籾詰
りを防止できる。 【0010】 【実施例】図1〜図4に自走式作業機の一例として自走
式コンバインを示す。図1は本発明実施の自走式コンバ
インの動力伝達系統図であり、エンジン1の出力軸2に
取付けたプーリ3によってベルト4を介して油圧無段変
速装置(以下、HSTという)5の入力軸6に設けたプ
ーリ7に動力を伝達する。 【0011】HST5の出力側はクラッチ機構を有する
走行伝導機構8に接続し、走行伝導機構8の出力軸9は
走行を司るクローラ10を駆動する。エンジン1の出力
軸2に設けたプーリ11はベルト12を介して変速装置
13の入力軸14に設けたプーリ15を駆動する。変速
装置13の出力軸16より、プーリ、ベルトを介して刈
取部17脱穀部18などの作業処理部を駆動する。 【0012】図2はエンジン負荷制御機構のを示すブロ
ック図で、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転
センサ19と、HST5に設けた変速比の調整レバーの
操作量を検出するHSTポジションセンサ20と、エン
ジンの燃料供給量を調節するスロットルの操作量を検出
するスロットルポジションセンサ21等より検出される
データを、CPUやメモリーなどより成るコントローラ
22にインプットし、ファジイ推論を行ない、算出した
結果に基づき、エンジン1に適正な負荷を与えるべく、
HST5を増、減速側に操作する、HST増速リレー2
3とHST減速リレー24、及びエンジン1の燃料供給
量を調整するための、スロットル開リレー25とそのス
ロットル閉リレー26を作動させることを示す。 【0013】該ファジイ推論は、エンジン回転数の検出
値の時間変化による検出回転数が作業適正回転数に対し
て求めた偏差値の大、小と、検出回転数が作業適正回転
数に対して増加又は減少傾向にあるかの状況とを、組合
せて定めたファジイ制御規制に基づき、HST操作量
と、スロットルの操作量を算出する。例えば、エンジン
回転数が適正値よりやや大の場合に回転数の変化傾向が
増加であるとき、HST操作量は速く増速するとなり、
スロットル操作量はゆっくり閉じるとして、これに基づ
きHST増速用リレーへの制御出力時間とスロットル閉
用リレーへの制御出力時間を算出する如きである。 【0014】図3は本発明における検出・処理・判断・
操作の過程を示すフローチャートであり、ファジイ推論
後求められたHSTの増、減速リレー23,24と、ス
ロットルの開、閉リレー25,26の出力時間を算出
後、エンジン回転数が作業に支障の無い範囲に保たれて
いることを確認した後、HST増速出力の要求が出てい
ることを確認し、次にスロットル開度が予め定められた
開度に達せず余裕大と判断される際は、1回のパルスの
出力時間を長く出力し、スロットル開度が予め定められ
た開度を越えた時は、1回の出力時間は設定通り短時間
とすることを示している。 【0015】図4は、スロットルポジションセンサの示
すスロットル開度を縦軸に、横軸に時間軸を取りスロッ
トル開度が規定開度Pの上下において高開度領域、低開
度領域に分け各領域における操作リレーへの出力時間を
示したもので増速出力パルスの累積により時間経過と共
にスロットル開度が一定値に収斂する様子を示す(即ち
作業走行速度が収斂する)。 【0016】図5〜図7において上例と異なる点は、車
速制御装置を備えたコンバインで、HSTレバー29を
HSTモータ30などで駆動する構造を備えものにおい
て、軽負荷作業を行なう場合には、エンジン出力の余裕
が大きいので増速量が非常に大となり、HSTレバー2
9をHSTモータ30が作動限度迄駆動操作しているに
もかかわらずまだ余力を生じ、車速制御装置がさらに増
速の指示を出す場合が起きる。そのためコントローラ2
2はHSTレバー29をさらに増速方向に操作するため
にHST増速リレー23に増速出力を与え、HSTモー
タ30を回転させようとして電流を流すが、HSTレバ
ー29は動かずリレー及びHSTモータ30は加熱し、
寿命を短めるに至る。 【0017】本案はこれを防止するため、コントローラ
22の不揮発ROM部にHSTレバー29と連動するH
STポジションセンサ20に、HSTレバー29の上限
相当値を記憶させる方法と、増速出力を繰返し、HST
ポジションセンサ値が変化しなくなった時、その値を上
限と定めて、通常メモリー(RAM)に記憶させる方法
について、当該システムの判断及び操作指示の部分のみ
をフローチャートとして図6、図7に例示した。 【0018】図8〜図9において上例と異なる点は、稲
を刈取り、脱穀選別した籾を機体に備えた籾タンク36
に貯めながら走行するコンバインで、車速制御装置を備
え、脱穀部を経由した動力を籾排出機構へ伝達する駆動
軸42より、籾排出レバー38の操作によって動力を継
脱する構造となっている。籾の排出に当り、エンジン回
転数を低下させて上記籾排出レバー38を入れた時、車
速制御装置が作動状態であると、急激な負荷の上昇を検
出し、スロットル操作回路を作動し一時的にエンジン回
転を上昇させるので搬送能力は大となり、排出開始時に
大量の籾を送るが、全体の出力負荷は小さく短時間にエ
ンジン1の回転変動は安定し、搬送能力を低下させるの
で、籾排出装置35内で籾詰りを生ずることがある。 【0019】これを解消するため籾排出レバー38の入
り操作を感知するリミットスイッチ39を設け、籾排出
時には車速制御装置のスロットル制御回路を切りの状態
とし、籾詰りを防止する構成を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの伝導機構図。
【図2】車速制御機構のブロック図。
【図3】フローチャート。
【図4】作用説明図。
【図5】別実施例の機器配置図。
【図6】フローチャート。
【図7】フローチャート。
【図8】別実施例の機構配置側面図。
【図9】ブロック図。
【符号の説明】
1…エンジン、5…油圧変速装置(HST)、8…伝導
機構、10…クローラ、17…刈取部、18…脱穀部、
19…エンジン回転センサ、20…HSTポジションセ
ンサ、21…スロットルポジションセンサ、22…コン
トローラ(CPU)、23…HST増速リレー、24…
HST減速リレー、25…スロットル開リレー、26…
スロットル閉リレー、28…車速センサ。
機構、10…クローラ、17…刈取部、18…脱穀部、
19…エンジン回転センサ、20…HSTポジションセ
ンサ、21…スロットルポジションセンサ、22…コン
トローラ(CPU)、23…HST増速リレー、24…
HST減速リレー、25…スロットル開リレー、26…
スロットル閉リレー、28…車速センサ。
─────────────────────────────────────────────────────
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(56)参考文献 特開 平4−165155(JP,A)
特開 平3−74679(JP,A)
特開 昭63−53344(JP,A)
特開 昭64−79465(JP,A)
特開 平2−100616(JP,A)
実開 平1−109935(JP,U)
実開 昭60−95831(JP,U)
特公 平4−37686(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A01D 69/00 302
B60K 41/04
G05D 1/02
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 植立穀稈を刈り取る刈取部17と、該刈
取部17にて刈り取った穀稈を脱穀選別する脱穀部18
と、該脱穀部18にて選別した籾を貯める籾タンク36
を備えたコンバインにおいて、エンジン1の回転数を検
出するエンジン回転センサ19と、油圧無段変速装置5
の変速比を調整するレバーの操作量を検出するHSTポ
ジションセンサ20と、エンジンの燃料供給量を調節す
るスロットルの操作量を検出するスロットルポジション
センサ21より検出されるデータを、コントローラ22
にインプットしてファジイ推論を行ない、算出した結果
に基づき、エンジン1に適正な負荷を与えるべく、油圧
無段変速装置5を増、減速側に操作する、HST増速リ
レー23とHST減速リレー24、及びエンジン1の燃
料供給量を調整するための、スロットル開リレー25と
そのスロットル閉リレー26を作動させるように構成し
た車速制御装置において、前記ファジイ推論で求められ
たHST増速リレー23とHST減速リレー24、及
び、スロットル開リレー25とスロットル閉リレー26
の出力時間算出後、エンジン回転数が作業に支障の無い
範囲内であり、前記HST増速リレー23に出力要求が
出されている状態でスロットル開度に余裕がある場合
は、HST増速リレー23への一回のパルス出力時間を
長く出力し、スロットル開度に余裕が無く所定の開度を
越えている場合は、HST増速リレー23への一回のパ
ルス出力時間は予め設定している短時間で出力する構成
とし、エンジン回転数が低下した状態であって前記籾タ
ンク36内の籾を排出する籾排出レバー38を入り操作
すると、前記車速制御装置のスロットル開リレー25と
そのスロットル閉リレー26を作動させないように構成
したことを特徴とするコンバインの車速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29275492A JP3440478B2 (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | コンバインの車速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29275492A JP3440478B2 (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | コンバインの車速制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06133630A JPH06133630A (ja) | 1994-05-17 |
JP3440478B2 true JP3440478B2 (ja) | 2003-08-25 |
Family
ID=17785907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29275492A Expired - Fee Related JP3440478B2 (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | コンバインの車速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3440478B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5330353B2 (ja) * | 2010-10-22 | 2013-10-30 | ヤンマー株式会社 | 作業車両 |
-
1992
- 1992-10-30 JP JP29275492A patent/JP3440478B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06133630A (ja) | 1994-05-17 |
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