JP3439910B2 - ワイドビームの超音波放射装置を備えたハイドロマッサージ浴槽 - Google Patents
ワイドビームの超音波放射装置を備えたハイドロマッサージ浴槽Info
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61H—PHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
- A61H33/00—Bathing devices for special therapeutic or hygienic purposes
- A61H33/60—Components specifically designed for the therapeutic baths of groups A61H33/00
- A61H33/601—Inlet to the bath
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- A61H33/6063—Specifically adapted for fitting in bathtub walls
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- A61H23/00—Percussion or vibration massage, e.g. using supersonic vibration; Suction-vibration massage; Massage with moving diaphragms
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、水流によるマクロマッ
サージ又はハイドロマッサージが可能であり、かつ超音
波によるミクロマッサージ（マイクロマッサージとも呼
ばれている）・システムを備えた新規な浴槽（バスタ
ブ）に関し、特に、浴槽内の水に超音波を効率的に分布
させることに関する。 【０００２】 【従来の技術】本出願人と同一の出願人によって出願さ
れたヨーロッパ特許出願ＥＰ−Ａ−０６５１ ９８７号
には、水流によるマクロマッサージ・システムと共に超
音波によるミクロマッサージ・システムを有する浴槽が
記載されている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】本発明の一般的な目的
は、動作効率が改善された上記出願に記載されているよ
うなミクロマッサージ・システム及びマクロマッサージ
・システムを備えた浴槽を提供することであり、特に、
超音波が当たる身体の表面を増大させ、超音波の当たら
ない部分を少なくし、かつ超音波の水中での出力（パワ
ー）密度を実質的に予め設定した範囲内に維持すること
ができる超音波の分布を有する浴槽を提供することであ
る。 【０００４】 【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、当該ハイドロマッサージ浴槽の壁に分散配置され
ている複数の超音波放射装置によって構成された超音波
のミクロマッサージ・システムを備えたハイドロマッサ
ージ浴槽において、前記超音波放射装置のそれぞれが、
関連する超音波ビームを、前記浴槽の壁面から２０ｃｍ
離れた位置において少なくとも１０ｃｍの太さを有する
ワイドビームにするための方向付け手段を備えている超
音波のミクロマッサージ・システムを備えたハイドロマ
ッサージ浴槽を提供することによって、達成される。 【０００５】 【実施例】本発明の革新的原理及び従来の技術に対する
利点は、以下のこの原理を適用した代表的実施例の説明
及び添付図面を参照することによってより一層明瞭にな
るであろう。図面を参照すると、図１は本発明によるシ
ステム１０を示しており、このシステム１０は浴槽１１
を含み、この浴槽の壁には水のジェット噴射用の複数の
ノズルが取り付けられ、又は複数の開口１２が形成され
ており、また、複数の超音波放射装置が取り付けられて
いる。前者、即ち複数のノズル又は開口１２は循環ポン
プ１４に接続されており、後者、即ち複数の超音波放射
装置は１つ又はそれ以上の電気的超音波発生器１５に接
続されている。 【０００６】ハイドロマッサージ・システム部は、実質
的に既知の形式のハイドロマッサージ・システムでよ
く、従って、この分野の技術者には容易に想像できるた
め、これについての詳細な説明は行わない。特に、ノズ
ル１２は、動作時に、空気と混合した水のジェット噴流
を放射し、水中に乱流を発生してユーザ（患者）の身体
にマクロマッサージ効果を与える。超音波放射装置は、
水中を伝搬する超音波を放射してユーザの身体に対して
ミクロマッサージ作用をもたらす。 【０００７】上記ヨーロッパ特許出願ＥＰ−Ａ−０ ６
５１ ９８７号に記載されているように、ミクロマッサ
ージ作用とマクロマッサージ作用を併用すると、かなり
の有益で相乗的な効果をもたらす。本発明の革新的原理
によれば、超音波放射装置の数が限られているときに、
各放射装置から従来の超音波放射装置の典型的なビーム
の太さよりもワイドな波面で超音波ビームを放射させる
ことによって、超音波照射の空間的な分布や均一性が相
当に向上することが分かった。特に、複数の放射装置１
３のそれぞれから放射されるビームの太さ（径）が、浴
槽の壁から２０ｃｍのところで少なくとも１０ｃｍであ
ることが有益であることが分かった。放射は円筒状でも
円錐状でもかまわない。また、円錐状放射の角度は、各
放射装置の中心軸線に関して少なくとも３０度、好まし
くは４０度以上、特に少なくとも５０度であると有益で
あることが分かった（例えば、あるケースで使用された
値は６０度である）。各放射装置の入力電力は１００ｍ
Ｗから５Ｗの範囲であることが望ましく、周波数は０．
５ＭＨｚから５ＭＨｚの範囲であることが望ましい。水
中に沈んだ身体へのエネルギー（パワー）は、少なくと
も１００ｍＷ／ｃｍ2であることが望ましい。 【０００８】超音波放射装置にはビームの放射方向を予
め設定した固定の角度に定めるための手段も設けられて
いる。図２は、本発明の革新的原理を適用した超音波放
射器の第１の実施例を示す。放射装置１３はネジ１９に
よって相互に結合された後部容器（シェル）１７及び前
部カバー１８を含む箱形ケーシング１６を具備する。放
射装置１３は浴槽の壁から外側へこの壁の貫通孔中に取
り付けられ、浴槽の内側にある前部カバーから突き出し
た突起２０と後部容器１７の外周に設けられた対応する
ネジ溝にねじ込まれる締め付けリングナット２１とによ
って、貫通孔の端縁部を突起２０とリングナット２１と
で挟持することにより、適所に固定される。ガスケット
２２は貫通孔での放射装置の液密封止（シール）を確実
にするものである。 【０００９】前部カバー１８は浴槽の内部と対面するほ
ぼ放物面（パラボラ面）の凹面形状の表面２３を有する
ように形成される。凹面状表面２３の中心には、例えば
既知の圧電カプセル２４の形に作られた超音波放射器が
配置されている。この放射器２４は、その放射側２５が
液密状態で表面２３側に向くように、表面２３内のハウ
ジング２８に収容されている。放射器２４の放射側の前
方に対面した状態で、反射用の拡散素子２６が配置され
ており、この拡散素子は、複数個の薄い放射状のアーム
２７によってカバー１８に固定されている。 【００１０】拡散素子２６と同様に、凹面状表面２３は
超音波を反射する材料で作られており、その結果、比較
的狭い幅で放射器２４によって放射された超音波ビーム
は拡散素子２６の凸状表面にぶつかってはね返り、放物
面状の反射表面２３へ反射され、この反射表面２３か
ら、この分野の専門家には明白であるが、反射表面２３
及び拡散素子２６の幾何学的大きさ、距離及び曲面に基
づいたビームの形状で浴槽の内部に放射される。このビ
ームは円筒状でも円錐状でもよいが、超音波源から２０
ｃｍの距離で少なくとも１０ｃｍの太さを有していれば
よい。 【００１１】ビームが円錐状の場合には、ビームの太さ
（径）は各放射器の中心軸線に関して少なくとも３０
度、好ましくは４０度乃至５０度又はそれ以上であるこ
とが望ましく、いずれの場合でも放射器２４で代表され
る超音波源から自然に放射されるビームの太さ又は放散
角よりも断然大きいことが望ましい。図６は、放射装置
の中心軸からの距離との関係において測定した放射エネ
ルギー（パワー）から得られた実験のグラフであり、既
知のタイプの放射装置、又は放射器２４単独の場合（曲
線Ｅ１）と本発明による放射装置（曲線Ｅ２）とを比較
したものである。 【００１２】理解できるように、放射軸近傍のエネルギ
ーのピークは取り除かれ、ワイドな波面でのほぼ均一な
エネルギー分布が得られている。このことから、本発明
によれば、身体の局所部分が過剰に刺激されたり、遠く
離れた身体の部分が事実上刺激されないというような欠
点が回避されることが分かる。図４は超音波ビーム放射
装置の上記実施例の変形例を示す。 【００１３】図４はネジ１１９によって相互に結合され
た後部容器１１７及び前部カバー１１８を含む箱形ケー
シング１１６を具備する放射装置１１３を示す。放射装
置１１３は浴槽の壁から外側へこの壁の貫通孔中に取り
付けられ、浴槽の内側にある前部カバーから突き出した
突起１２０と後部容器１１７の外周に設けられた対応す
るネジ溝にねじ込まれる締め付けリングナット１２１と
によって、貫通孔の端縁部を突起１２０とリングナット
１２１とで挟持することにより、適所に固定される。ガ
スケット１２２は貫通孔での放射装置の液密封止を確実
にするものである。 【００１４】前部カバー１１８は３つのハウジング１２
８を有する放射装置１１３の放射の向きを定める方向付
け手段を有する。各ハウジング１２８は、例えば既知の
圧電カプセルの形に作られた超音波放射器１２４をそれ
ぞれ収容する。これら放射器１２４は正三角形の頂点に
配置されている。各放射器１２４はその放射側１２５が
液密状態でカバーの前面側に向くように、それぞれのハ
ウジング１２８内に収容されている。放射側１２５の表
面は、それぞれの垂線が互いに離れるように傾斜されて
おり、その結果、各放射器はビームをカバーの端縁の方
向に傾けて放射する。この傾斜度は、３つの放射器から
放射された３つのビームが互いに並べられて、実質的に
単一のビームの太さよりも３倍太いワイドな、かついず
れにしても各放射器の中心軸線に関して少なくとも３０
度の、好ましくは４０度乃至５０度又はそれ以上の角度
を有する合成ビームを形成するように選択され、いずれ
にしても個々の放射器１２４によって代表される超音波
源の自然の放散によるビームよりも断然太いワイドな合
成ビームを形成するように、選択される。 【００１５】ここで、超音波が離散した個々の点におい
てワイドなビームで放射される超音波のミクロマッサー
ジ機能を備えたハイドロマッサージ浴槽を提供すること
によって、意図した目的が達成されたことが明らかにな
るであろう。さらに、驚いたことに、例えば多数個の狭
いビームの放射器を互いに離して設けた場合よりも効率
がよいことが明らかになった。 【００１６】放射器の数は、１５未満、特に１０未満が
非常によいことが分かった。ワイドビーム用の開口を有
する放射器は超音波のエネルギーの分布を高度に均一化
し、特に治療の効率を低下させる陰の部分を少なくす
る。本発明の革新的原理を適用する実施例の上述の説明
は、このような革新的原理を示すための例としてなされ
たものであり、従って、ここで特許請求された発明の範
囲を限定するものとして理解されるべきでない。例え
ば、放射器及びノズルの数と位置は、図１に示すものと
異なることがあるし、放射器２４を支持する方法はアー
ム２７とは異なることがある。反射表面２３及び２６も
また、ビームのエネルギーの特定の分布を得るためにこ
こに示されたものとは異なるかも知れない。例えば、反
射器は凹面形状でなく凸面形状であってもよく、また、
その逆であってもよい。 【００１７】さらに、図２及び図４に示す放射器を同時
に使用してもよい。放射器から放射されるワイドビーム
は浴槽内の水全体に関しては好都合であることが分かっ
ているけれども、特定の部分への適用、例えば、ユーザ
（患者）の首筋等への適用には、従来のビーム太さの放
射装置が要求されるかもしれない。さらに、この分野の
専門家には明らかなように、ビームの向きを定める手段
を、ビームの太さを調整するように作ることができる。
図２において、参照番号３０で示された破線によって概
略を示すように、超音波発生器は超音波ヘッド内に組み
込むことができる。 【００１８】放射器２４は拡散素子２６の代わりをする
ことができる。ヘッド１３は、図２から明らかなよう
に、超音波透過壁によってアーム２７上で密封すること
ができる。その空洞をゲル又は脱塩水等の液体で充填す
ることができる。 【００１９】 【発明の効果】以上の説明で明白なように、本発明によ
るワイドビーム用の開口を有する放射器は超音波のエネ
ルギーの分布を高度に均一化し、特に治療効率を低下さ
せる陰の部分を少なくすることができる。
サージ又はハイドロマッサージが可能であり、かつ超音
波によるミクロマッサージ（マイクロマッサージとも呼
ばれている）・システムを備えた新規な浴槽（バスタ
ブ）に関し、特に、浴槽内の水に超音波を効率的に分布
させることに関する。 【０００２】 【従来の技術】本出願人と同一の出願人によって出願さ
れたヨーロッパ特許出願ＥＰ−Ａ−０６５１ ９８７号
には、水流によるマクロマッサージ・システムと共に超
音波によるミクロマッサージ・システムを有する浴槽が
記載されている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】本発明の一般的な目的
は、動作効率が改善された上記出願に記載されているよ
うなミクロマッサージ・システム及びマクロマッサージ
・システムを備えた浴槽を提供することであり、特に、
超音波が当たる身体の表面を増大させ、超音波の当たら
ない部分を少なくし、かつ超音波の水中での出力（パワ
ー）密度を実質的に予め設定した範囲内に維持すること
ができる超音波の分布を有する浴槽を提供することであ
る。 【０００４】 【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、当該ハイドロマッサージ浴槽の壁に分散配置され
ている複数の超音波放射装置によって構成された超音波
のミクロマッサージ・システムを備えたハイドロマッサ
ージ浴槽において、前記超音波放射装置のそれぞれが、
関連する超音波ビームを、前記浴槽の壁面から２０ｃｍ
離れた位置において少なくとも１０ｃｍの太さを有する
ワイドビームにするための方向付け手段を備えている超
音波のミクロマッサージ・システムを備えたハイドロマ
ッサージ浴槽を提供することによって、達成される。 【０００５】 【実施例】本発明の革新的原理及び従来の技術に対する
利点は、以下のこの原理を適用した代表的実施例の説明
及び添付図面を参照することによってより一層明瞭にな
るであろう。図面を参照すると、図１は本発明によるシ
ステム１０を示しており、このシステム１０は浴槽１１
を含み、この浴槽の壁には水のジェット噴射用の複数の
ノズルが取り付けられ、又は複数の開口１２が形成され
ており、また、複数の超音波放射装置が取り付けられて
いる。前者、即ち複数のノズル又は開口１２は循環ポン
プ１４に接続されており、後者、即ち複数の超音波放射
装置は１つ又はそれ以上の電気的超音波発生器１５に接
続されている。 【０００６】ハイドロマッサージ・システム部は、実質
的に既知の形式のハイドロマッサージ・システムでよ
く、従って、この分野の技術者には容易に想像できるた
め、これについての詳細な説明は行わない。特に、ノズ
ル１２は、動作時に、空気と混合した水のジェット噴流
を放射し、水中に乱流を発生してユーザ（患者）の身体
にマクロマッサージ効果を与える。超音波放射装置は、
水中を伝搬する超音波を放射してユーザの身体に対して
ミクロマッサージ作用をもたらす。 【０００７】上記ヨーロッパ特許出願ＥＰ−Ａ−０ ６
５１ ９８７号に記載されているように、ミクロマッサ
ージ作用とマクロマッサージ作用を併用すると、かなり
の有益で相乗的な効果をもたらす。本発明の革新的原理
によれば、超音波放射装置の数が限られているときに、
各放射装置から従来の超音波放射装置の典型的なビーム
の太さよりもワイドな波面で超音波ビームを放射させる
ことによって、超音波照射の空間的な分布や均一性が相
当に向上することが分かった。特に、複数の放射装置１
３のそれぞれから放射されるビームの太さ（径）が、浴
槽の壁から２０ｃｍのところで少なくとも１０ｃｍであ
ることが有益であることが分かった。放射は円筒状でも
円錐状でもかまわない。また、円錐状放射の角度は、各
放射装置の中心軸線に関して少なくとも３０度、好まし
くは４０度以上、特に少なくとも５０度であると有益で
あることが分かった（例えば、あるケースで使用された
値は６０度である）。各放射装置の入力電力は１００ｍ
Ｗから５Ｗの範囲であることが望ましく、周波数は０．
５ＭＨｚから５ＭＨｚの範囲であることが望ましい。水
中に沈んだ身体へのエネルギー（パワー）は、少なくと
も１００ｍＷ／ｃｍ2であることが望ましい。 【０００８】超音波放射装置にはビームの放射方向を予
め設定した固定の角度に定めるための手段も設けられて
いる。図２は、本発明の革新的原理を適用した超音波放
射器の第１の実施例を示す。放射装置１３はネジ１９に
よって相互に結合された後部容器（シェル）１７及び前
部カバー１８を含む箱形ケーシング１６を具備する。放
射装置１３は浴槽の壁から外側へこの壁の貫通孔中に取
り付けられ、浴槽の内側にある前部カバーから突き出し
た突起２０と後部容器１７の外周に設けられた対応する
ネジ溝にねじ込まれる締め付けリングナット２１とによ
って、貫通孔の端縁部を突起２０とリングナット２１と
で挟持することにより、適所に固定される。ガスケット
２２は貫通孔での放射装置の液密封止（シール）を確実
にするものである。 【０００９】前部カバー１８は浴槽の内部と対面するほ
ぼ放物面（パラボラ面）の凹面形状の表面２３を有する
ように形成される。凹面状表面２３の中心には、例えば
既知の圧電カプセル２４の形に作られた超音波放射器が
配置されている。この放射器２４は、その放射側２５が
液密状態で表面２３側に向くように、表面２３内のハウ
ジング２８に収容されている。放射器２４の放射側の前
方に対面した状態で、反射用の拡散素子２６が配置され
ており、この拡散素子は、複数個の薄い放射状のアーム
２７によってカバー１８に固定されている。 【００１０】拡散素子２６と同様に、凹面状表面２３は
超音波を反射する材料で作られており、その結果、比較
的狭い幅で放射器２４によって放射された超音波ビーム
は拡散素子２６の凸状表面にぶつかってはね返り、放物
面状の反射表面２３へ反射され、この反射表面２３か
ら、この分野の専門家には明白であるが、反射表面２３
及び拡散素子２６の幾何学的大きさ、距離及び曲面に基
づいたビームの形状で浴槽の内部に放射される。このビ
ームは円筒状でも円錐状でもよいが、超音波源から２０
ｃｍの距離で少なくとも１０ｃｍの太さを有していれば
よい。 【００１１】ビームが円錐状の場合には、ビームの太さ
（径）は各放射器の中心軸線に関して少なくとも３０
度、好ましくは４０度乃至５０度又はそれ以上であるこ
とが望ましく、いずれの場合でも放射器２４で代表され
る超音波源から自然に放射されるビームの太さ又は放散
角よりも断然大きいことが望ましい。図６は、放射装置
の中心軸からの距離との関係において測定した放射エネ
ルギー（パワー）から得られた実験のグラフであり、既
知のタイプの放射装置、又は放射器２４単独の場合（曲
線Ｅ１）と本発明による放射装置（曲線Ｅ２）とを比較
したものである。 【００１２】理解できるように、放射軸近傍のエネルギ
ーのピークは取り除かれ、ワイドな波面でのほぼ均一な
エネルギー分布が得られている。このことから、本発明
によれば、身体の局所部分が過剰に刺激されたり、遠く
離れた身体の部分が事実上刺激されないというような欠
点が回避されることが分かる。図４は超音波ビーム放射
装置の上記実施例の変形例を示す。 【００１３】図４はネジ１１９によって相互に結合され
た後部容器１１７及び前部カバー１１８を含む箱形ケー
シング１１６を具備する放射装置１１３を示す。放射装
置１１３は浴槽の壁から外側へこの壁の貫通孔中に取り
付けられ、浴槽の内側にある前部カバーから突き出した
突起１２０と後部容器１１７の外周に設けられた対応す
るネジ溝にねじ込まれる締め付けリングナット１２１と
によって、貫通孔の端縁部を突起１２０とリングナット
１２１とで挟持することにより、適所に固定される。ガ
スケット１２２は貫通孔での放射装置の液密封止を確実
にするものである。 【００１４】前部カバー１１８は３つのハウジング１２
８を有する放射装置１１３の放射の向きを定める方向付
け手段を有する。各ハウジング１２８は、例えば既知の
圧電カプセルの形に作られた超音波放射器１２４をそれ
ぞれ収容する。これら放射器１２４は正三角形の頂点に
配置されている。各放射器１２４はその放射側１２５が
液密状態でカバーの前面側に向くように、それぞれのハ
ウジング１２８内に収容されている。放射側１２５の表
面は、それぞれの垂線が互いに離れるように傾斜されて
おり、その結果、各放射器はビームをカバーの端縁の方
向に傾けて放射する。この傾斜度は、３つの放射器から
放射された３つのビームが互いに並べられて、実質的に
単一のビームの太さよりも３倍太いワイドな、かついず
れにしても各放射器の中心軸線に関して少なくとも３０
度の、好ましくは４０度乃至５０度又はそれ以上の角度
を有する合成ビームを形成するように選択され、いずれ
にしても個々の放射器１２４によって代表される超音波
源の自然の放散によるビームよりも断然太いワイドな合
成ビームを形成するように、選択される。 【００１５】ここで、超音波が離散した個々の点におい
てワイドなビームで放射される超音波のミクロマッサー
ジ機能を備えたハイドロマッサージ浴槽を提供すること
によって、意図した目的が達成されたことが明らかにな
るであろう。さらに、驚いたことに、例えば多数個の狭
いビームの放射器を互いに離して設けた場合よりも効率
がよいことが明らかになった。 【００１６】放射器の数は、１５未満、特に１０未満が
非常によいことが分かった。ワイドビーム用の開口を有
する放射器は超音波のエネルギーの分布を高度に均一化
し、特に治療の効率を低下させる陰の部分を少なくす
る。本発明の革新的原理を適用する実施例の上述の説明
は、このような革新的原理を示すための例としてなされ
たものであり、従って、ここで特許請求された発明の範
囲を限定するものとして理解されるべきでない。例え
ば、放射器及びノズルの数と位置は、図１に示すものと
異なることがあるし、放射器２４を支持する方法はアー
ム２７とは異なることがある。反射表面２３及び２６も
また、ビームのエネルギーの特定の分布を得るためにこ
こに示されたものとは異なるかも知れない。例えば、反
射器は凹面形状でなく凸面形状であってもよく、また、
その逆であってもよい。 【００１７】さらに、図２及び図４に示す放射器を同時
に使用してもよい。放射器から放射されるワイドビーム
は浴槽内の水全体に関しては好都合であることが分かっ
ているけれども、特定の部分への適用、例えば、ユーザ
（患者）の首筋等への適用には、従来のビーム太さの放
射装置が要求されるかもしれない。さらに、この分野の
専門家には明らかなように、ビームの向きを定める手段
を、ビームの太さを調整するように作ることができる。
図２において、参照番号３０で示された破線によって概
略を示すように、超音波発生器は超音波ヘッド内に組み
込むことができる。 【００１８】放射器２４は拡散素子２６の代わりをする
ことができる。ヘッド１３は、図２から明らかなよう
に、超音波透過壁によってアーム２７上で密封すること
ができる。その空洞をゲル又は脱塩水等の液体で充填す
ることができる。 【００１９】 【発明の効果】以上の説明で明白なように、本発明によ
るワイドビーム用の開口を有する放射器は超音波のエネ
ルギーの分布を高度に均一化し、特に治療効率を低下さ
せる陰の部分を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に従って作られた浴槽の第１の実施例の
概略側面図である。 【図２】本発明に従って作られた超音波放射装置の概略
断面図である。 【図３】図２の超音波放射装置の正面図である。 【図４】本発明による超音波放射装置の第２の実施例の
概略断面図である。 【図５】図４の放射装置の正面図である。 【図６】従来の通常の放射装置による放射と比較した本
発明による超音波放射装置の放射特性を示す図である。 【符号の説明】 １１：浴槽 １２：ノズル １３、１１３：超音波放射装置 １７：支持アーム １８、１１８：前部カバー ２４、１２４：超音波放射器 ２６：拡散素子
概略側面図である。 【図２】本発明に従って作られた超音波放射装置の概略
断面図である。 【図３】図２の超音波放射装置の正面図である。 【図４】本発明による超音波放射装置の第２の実施例の
概略断面図である。 【図５】図４の放射装置の正面図である。 【図６】従来の通常の放射装置による放射と比較した本
発明による超音波放射装置の放射特性を示す図である。 【符号の説明】 １１：浴槽 １２：ノズル １３、１１３：超音波放射装置 １７：支持アーム １８、１１８：前部カバー ２４、１２４：超音波放射器 ２６：拡散素子
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ロベルト オノリ
イタリア アスコリ ピセノ，63023
フェルモ ヴィア フライアニ，15
(56)参考文献 実開 平６−267（ＪＰ，Ｕ)
特公 平５−60748（ＪＰ，Ｂ２)
特公 平４−58979（ＪＰ，Ｂ２)
欧州特許出願公開154935（ＥＰ，Ａ
１)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
A47K 3/00
A61H 23/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 当該ハイドロマッサージ浴槽（１０）の
壁に複数の超音波放射装置を分散させて配置した構成の
超音波のミクロマッサージ・システム（１１）を備えた
ハイドロマッサージ浴槽（１０）において、 前記超音波放射装置（１３）のそれぞれは、関連する超
音波ビームを、前記浴槽の壁から２０ｃｍの距離のとこ
ろで、少なくとも１０ｃｍの幅を有するワイドビームに
するための方向付け手段を備えており、この方向付け手
段は、単一の超音波放射器（２４）の放射を反射する反
射面（２３）と、前記単一の超音波放射器と対面する拡
散素子（２６）とを含み、前記反射面は凹面形状をして
おり、前記超音波放射器が前記反射面の中心に配置さ
れ、また、前記拡散素子は前記反射面からある距離を置
いた位置で、かつその前方に配置され、この拡散素子に
よって前記放射器から放射された超音波を、前記浴槽の
内部を向いている前記反射面の方へ方向付けていること
を特徴とする超音波のミクロマッサージ・システムを備
えたハイドロマッサージ浴槽。
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