JP3439443B2 - 基板の熱圧着方法 - Google Patents

基板の熱圧着方法

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JP3439443B2 JP2000271467A JP2000271467A JP3439443B2 JP 3439443 B2 JP3439443 B2 JP 3439443B2 JP 2000271467 A JP2000271467 A JP 2000271467A JP 2000271467 A JP2000271467 A JP 2000271467A JP 3439443 B2 JP3439443 B2 JP 3439443B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板の熱圧着方法に
関し、特にプラズマディスプレイや液晶表示装置のパネ
ル基板とフレキシブル回路基板を異方導電性フィルムを
介して熱圧着する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(以下、P
DPという)は表示部を備えたプラズマディスプレイパ
ネル基板(以下、PDP基板という)とPDPを駆動す
る回路基板とから構成されている。回路基板としては通
常フレキシブル回路基板(以下、FPCという)が使用
されており、FPCは異方導電性フィルム(以下、AC
Fという)を介してPDP基板に熱圧着により電気的に
接続される。このPDP基板にFPCを熱圧着する方法
の例が特開平11―297386号公報等に開示されて
いる。
【0003】図7は、特開平11―297386号公報
に開示されているPDP基板とFPCの熱圧着方法を説
明するための平面図(図7(a))および断面図(図7
(b))である。図7(a)のように、PDP基板10
0の上面上には、互いに平行に複数のPDP電極101
が一定間隔で設けられている。また、PDP基板100
の上面に対向するFPC102の底面上には、互いに平
行する複数のFPC電極103が、複数のPDP電極1
01のそれぞれに対応して設けられている。図7(b)
は、PDP基板100及びFPC102の断面構造を示
す断面図であり、特に、図7(a)のA―A’線に沿っ
た断面図に相当するものである。PDP基板100の上
面とFPC102の底面とが接触する部分に、ACF1
04が設けられている。ACF104は、PDP電極1
01及びFPC電極103の延在する方向にのみ導電性
を有する異方性の導電膜であり、圧着ヘッド9を使用し
て加熱加圧することによって熱溶融して硬化し、PDP
電極101とFPC電極103が熱圧着されてACF中
に存在する導電粒子を介して電気的に接続するととも
に、PDP基板100とFPC102とを物理的に接続
する。
【0004】上記のACF熱圧着技術を用いて、PDP
基板の四方に複数のFPC基板が次々に熱圧着され、P
DPが構成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図8は、PDP基板に
複数のFPCの熱圧着する工程を説明するためのPDP
基板とFPC基板の平面図である。まず、図8(a)の
ように、熱硬化性のACF(表示していない)を温度約
70℃、圧着時間約5秒でホットプレスを使用して仮付
けしたFPC4およびFPC5を準備する。
【0006】次に、上記のACFを仮止めしたFPC4
およびFPC5を温度約70℃、圧着時間約5秒でホッ
トプレス又は、突き上げピンを使用してPDP基板3へ
パネルの端子(表示していない)とFPC端子(表示し
ていない)が重なるように仮止めする。このFPCを仮
止めしたPDP基板3を圧着用のヘッド1の間に移動
し、ヘッド1でFPC4およびFPC5をPDP基板3
に同時に温度180〜200℃で熱圧着する。圧着の加
熱はPDP基板およびFPCの両側から行われる。
【0007】ヘッド1の長さはPDPの多品種化に伴
い、効率化向上を目的にFPC2枚よりも長いロングヘ
ッドが使用され、同時にFPC2枚以上が圧着される。
図8では同時に2枚のFPCが圧着できるヘッド1を使
用した場合である。
【0008】同様な操作によって図8(b)、図8
(c)のように次々にPDP基板3にFPC6,FPC
7,FPC8,FPC9を圧着していく。その場合、ヘ
ッド1がFPC2枚分より長いために図8(a)〜図8
(c)のように、空打ち部2が生じる。空打ち部2のパ
ネル(PDP基板3)の表面温度は、圧着時180〜2
00℃、圧着終了20秒後125〜130℃、圧着終了
60秒後で75〜80℃と降温する。
【0009】上記のような操作によってFPCを次々に
PDP基板3に熱圧着する場合に、空打ち部2のPDP
基板3の表面温度が80℃を越え、FPCをPDP基板
3に仮止めした際に、FPCに仮止めしたACFは、確
実な接続のために必要な推力・温度・時間を必要とする
本圧着前に硬化してしまい、本圧着において空打ち部の
PDP基板―ACF,ACF―FPC間の密着性が低下
してPDPの長期信頼性が確保出来ない欠点があった。
【0010】従って、本発明の目的は、上記の従来技術
の問題点を解決したACFを介してPDP基板とFPC
を熱圧着する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の基板の熱圧着方
法は、一面に異方導電性フィルムが仮止めされた第1の
基板を前記異方導電性フィルムを介して前記第1の基板
よりも大きなサイズの第2の基板に仮止めする工程と、
熱圧着ヘッドにより前記第1の基板および前記第2の基
板を両側から加熱加圧して前記第1の基板を前記異方導
電性フィルムを介して前記第2の基板に熱圧着する工程
とを繰り返して前記第2の基板に前記第1の基板を所定
の間隔で複数枚横並びに接続する工程を含み、前記異方
導電性フィルムを介して前記第1の基板の前記仮止めさ
れる前記第2の基板の表面温度が前記異方導電性フィル
ムの熱硬化温度よりも低く、かつ前記第1の基板が前記
第2の基板に前記異方導電性フィルムの熱硬化温度より
も低い温度で前記異方導電性フィルムを介して仮止めさ
れた後、前記熱圧着が行われるとともに、前記異方導電
性フィルムを介して前記第2の基板に前記第1の基板が
同時に1枚以上前記仮止め及び前記熱圧着が行われるこ
とを特徴として構成される。
【0012】
【0013】本発明の基板の熱圧着方法は、一面に異方
導電性フィルムが仮止めされた第1の基板を前記異方導
電性フィルムを介して前記第1の基板よりも大きなサイ
ズの第2の基板に仮止めする工程と、熱圧着ヘッドによ
り前記第1の基板および前記第2の基板を両側から加熱
加圧して前記第1の基板を前記異方導電性フィルムを介
して前記第2の基板に熱圧着する工程とを繰り返して前
記第2の基板に前記第1の基板を所定の間隔で複数枚横
並びに接続する工程を含み、前記異方導電性フィルムを
介して前記第1の基板の前記仮止めされる前記第2の基
板の表面温度が前記異方導電性フィルムの熱硬化温度よ
りも低く、かつ前記第1の基板が前記第2の基板に前記
異方導電性フィルムの熱硬化温度よりも低い温度で前記
異方導電性フィルムを介して仮止めされた後、前記熱圧
着が行われる本発明の構成において、前記異方導電性フ
ィルムを介して前記第2の基板に前記第1の基板が同時
に熱圧着される枚数をn枚(n:1以上の整数)、前記
第1の基板の横幅をX、該熱圧着される前記第1の基板
の間隔をZとすると、前記熱圧着ヘッドとしては、次式
(1)で与えられ横幅Yを有するものを使用することが
できる。
【0014】
【数2】
【0015】上記の本発明の構成において、前記第2の
基板上の所定の位置から一方向に最初に横並びに前記間
隔Zで第1群の前記第1の基板が同時にn枚熱圧着さ
れ、前記一方向の前記第1群の後方の前記第2の基板表
面に前記熱圧着ヘッドの空打ち部が形成されるように前
記第1群の前記第1の基板の熱圧着を行うことができ
る。
【0016】また、前記第2の基板上に前記第1群の前
記第1の基板が熱圧着された後、次の第2群のn枚の前
記第1の基板が前記第1群からnXと(n+1)Zの和
の距離または2nXと(2n+1)Zの和の距離の前記
第2の基板上に前記一方向に横並びに間隔Zで熱圧着さ
れる。このように第2群の前記第1の基板を熱圧着する
ことにより、前記第1群の前記第1の基板の熱圧着で生
じた前記空打ち部に次の群の前記第1の基板が仮止めさ
れる際に前記第2の基板表面の温度が自然冷却により前
記異方導電性フィルムの熱硬化温度よりも低下し、仮止
め中の該異方導電性フィルムの熱硬化進行を抑制でき
る。
【0017】上記の本発明の構成において、前記第2の
基板上の所定の位置から一方向に最初に横並びに前記間
隔Zで第1群の前記第1の基板が同時にn枚熱圧着され
る際に、前記一方向の前記第1群の前方の前記第2の基
板表面に前記熱圧着ヘッドの空打ち部が形成されるよう
に前記第1群の前記第1の基板の熱圧着を行うこともで
きる。この場合、次の第2群のn枚の前記第1の基板は
前記第1群から前記間隔Zの距離またはnXと(n+
1)Zの和の距離の前記第2の基板上に前記一方向に横
並びに前記間隔Zで熱圧着することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明の第1の実施の形態の基板
圧着方法の工程順を説明するための基板圧着要部の平面
図である。
【0020】ヘッド1は同時に1枚以上FPC圧着
できるロングヘッドが使用される。この場合、ヘッドの
熱圧着面の横幅をY、FPCの横幅をX、PDP基板3
に圧着されるFPCの間隔をZ、PDP基板3に同時
圧着されるFPCの枚数をn(n:1以上の整数)とす
ると、これらの間には下記式(1)の関係がある。
【0021】
【数3】
【0022】図1はPDP基板3にFPCを同時に2枚
圧着する場合である。まず、片面に熱硬化性のACF
(表示していない)を温度約70℃で端子部に仮止した
FPCを所定枚数準備する。このACFの仮止めしたF
PC4およびFPC5をPDP基板3に温度約70℃で
間隔Zで横並びにPDP基板3の端子(表示していな
い)と各FPCの端子(表示していない)が重なるよう
に仮止めした後、上下に加熱圧着盤(表示していない)
を有するヘッド1(熱圧着ヘッドともいう)の加熱圧着
盤間にPDP基板3を移動し、ヘッド1の加熱圧着盤の
横幅方向の前端部(紙片の左側)がFPC4の前横辺
(紙片の左側)に一致するように位置合わせした後、ヘ
ッド1により温度180〜200℃でそれらの2枚のF
PCをPDP基板3に同時に圧着する。
【0023】その場合、ヘッド1がFPC2枚分より長
いためFPC5の間隔Z隔てたPDP基板3上には空打
ち部2が生じる(図1(a))。
【0024】次に、ヘッド1からPDP基板3を移動し
た後、図1(b)のように、FPC5から間隔4Zと4
Xの和の距離分隔てたPDP基板3上に次の2枚のAC
Fの仮止めされたFPC(FPC6およびFPC7で表
示)を温度約70℃で間隔Zで横並びに仮止めする。
【0025】次に、再びヘッド1の加熱圧着盤間にPD
P基板3を移動して加熱圧着盤の横幅方向の他端部がF
PC7の後横辺(紙片の右側)に一致するように位置合
わせした後、ヘッド1により温度180〜200℃でそ
れらの2枚のFPCをPDP基板3に同時に圧着する。
その場合、ヘッド1がFPC2枚分より長いためFPC
6側のFPC6から間隔Z隔てたPDP基板3上には空
打ち部2が生じる。
【0026】FPC6およびFPC7の熱圧着位置は、
図1(a)で生じた空打ち部2からは距離を隔てている
ためにFPC6およびFPC7をPDP基板3に仮止め
中はFPC6およびFPC7に仮止めされたACFの熱
硬化の進行を抑制できる。
【0027】次に、ヘッド1からPDP基板3を移動し
た後、図1(c)のように、最初に圧着されたFPC5
から間隔Z隔てたPDP基板3上にACFの仮止めされ
たFPCの2枚(FPC8,FPC9であらわす)を上
記と同様な操作により仮止めする。
【0028】次に、再びヘッド1の加熱圧着盤間にPD
P基板3を移動して加熱圧着盤の横幅方向の他端部がF
PC9の後横辺(紙片の右側)に一致するように位置合
わせした後、ヘッド1により温度180〜200℃でそ
れらの2枚のFPCをPDP基板3に同時に圧着する。
その場合、ヘッド1がFPC2枚分より長いためFPC
5の後辺側にはヘッド1で二度本圧着される箇所(二度
踏み部12で表示)が生ずるが、FPC―ACF間およ
びACF―PDP基板間の密着性低下はほとんど認めら
れない。この3回目の圧着工程では、最初の圧着工程で
FPC5の近傍に生じた空打ち部のPDP基板3の表面
温度は80℃以下に低下しているために、FPC8、F
PC9をPDP基板3に仮止めする際には、FPCに仮
止めしたACFの熱硬化の進行を抑制できる。
【0029】次に図1(d)のように、上記のFPCの
圧着と同様な操作によって次の2枚のFPC(FPC1
0,FPC11で表す)をFPC9に横並びになるよう
にPDP基板3上に圧着する。この場合、ヘッド1の加
熱圧着盤の横幅方向の前端部(紙片の左側)がFPC1
0の前横辺(紙片の左側)に一致するように位置合わせ
した後、圧着する。第2回目の圧着工程でFPC6側に
生じた空打ち部2のPDP基板表面温度は80℃以下に
低下しているために、PDP基板3にFPC10および
FPC11を仮止めした際のFPC上のACFの熱硬化
の進行は抑制される。
【0030】以上の操作によってPDP基板3上にはF
PCの仮止め時のACFの熱硬化進行を抑制してFPC
4〜11が確実に本圧着でき、PDPの長期信頼性を確
保出来る。
【0031】次に、本発明の第2の実施の形態の基板圧
着方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0032】図2は、本発明の第2の実施の形態の基板
圧着方法を説明するための基板圧着要部の平面図であ
る。図2の符号〜はFPCのPDP基板への圧着順
番を示す。なお、本実施の形態も上記の第1の実施の形
態と同様に上記の式(1)によってヘッドの圧着部の横
幅をY、FPCの横幅をX、PDP基板3に圧着される
FPCの間隔をZ、PDP基板3に同時の圧着されるF
PCの枚数n(n:1以上の整数)の関係が与えられ、
図2はn=2の場合である。
【0033】上記の第1の実施の形態では、FPC6お
よびFPC7のPDP基板3への圧着をFPC6側に空
打ち部12ができるように圧着したが、本実施の形態で
はFPC7側に空打ち部ができるように、FPC6およ
びFPC7をPDP基板3上に圧着した後、次いでFP
C6とPDP基板3の圧着部に二度踏み部12ができる
ように、FPC8およびFPC9をFPC6から間隔Z
で圧着した。次いで図2(a)または図2(b)のよう
に、FPC10、FPC11を間隔ZでFPC5とFP
C8間に圧着する。図2(a)はFPC8の圧着部に二
度踏み部12ができるようにヘッド1位置を調整して圧
着した場合であり、図2(b)はFPC5の圧着部に二
度踏み部12ができるようにヘッド1位置を調整して圧
着した場合である。本実施の形態においても、FPC4
およびFPC5の圧着時には、FPC5側のPDP基板
3上には空打ち部が生ずるが、FPC10およびFPC
11のPDP基板3上への仮止め時には、該空打ち部の
PDP基板表面温度は80℃以下に低下しているため
に、FPC10およびFPC11の仮止めの際のこれら
のFPC上に仮止めされているACFの熱硬化進行を抑
制できる。
【0034】次に、本発明の第3の実施の形態の基板圧
着方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0035】図3は、本発明の第3の実施の形態の基板
圧着方法を説明するための基板圧着要部の平面図であ
る。図3の符号〜はFPCのPDP基板への圧着順
番を示す。なお、本実施の形態も上記の第1の実施の形
態と同様に上記の式(1)によってヘッドの圧着部の横
幅をY、FPCの横幅をX、PDP基板3に圧着される
FPCの間隔をZ、PDP基板3に同時の圧着されるF
PCの枚数をn(n:1以上の整数)の関係が与えら
れ、図3はn=2の場合である。
【0036】上記の第1の実施の形態では、FPC6と
FPC5の間隔が4X+4ZになるようにしてFPC6
およびFPC7を同時にPDP基板3上に圧着したが、
本実施の形態では、の間隔FPC6側に空打ち部12が
できるように圧着したが、本実施の形態ではFPC6と
FPC5の間隔が2X+3ZになるようにしてFPC6
およびFPC7を同時にPDP基板3上に圧着する場合
である。図3(a)はFPC6およびFPC7をFPC
7側に空打ち部ができるように圧着した後、FPC5と
FPC6間に次の2枚のFPC8とFPC9をFPC5
側に二度踏み部12ができるように圧着し、次いでFP
C10およびFPC11をFPC7側にFPC11側に
空打ち部ができるように圧着した場合である。
【0037】図3(b)は二度踏み部12がFPC6側
にできるようにFPC8およびFPC9を圧着した後、
次のFPCしたFPC7側に空打ち部ができるように、
FPC6およびFPC7をPDP基板3上に圧着した
後、次いでFPC10およびFPC11をFPC7側に
FPC11側に空打ち部ができるように圧着した場合で
ある。
【0038】図3(c)は図3(a)のFPC10およ
びFPC11をFPC7側に二度踏み部12ができるよ
うに圧着した場合であり、図3(d)は図3(b)のF
PC10およびFPC11をFPC7側に二度踏み部1
2ができるように圧着した場合である。図3(a)〜図
3(c)においては、FPC4、FPC5およびFPC
6、FPC7を圧着する際にPDP基板3上には空打ち
部が生ずるが、これらの空打ち部にFPCを仮止めする
時点では該空打ち部の表面温度は80℃以下に低下して
おり、FPC仮止め中にFPCに仮止めされているAC
Fの熱硬化進行を抑制できる。
【0039】次に、本発明の第4の実施の形態の基板圧
着方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0040】図4は、本発明の第4の実施の形態の基板
圧着方法を説明するための基板圧着要部の平面図であ
る。図4の符号〜はFPCのPDP基板への圧着順
番を示す。なお、本実施の形態も上記の本発明の実施の
形態と同様に上記の式(1)によってヘッドの圧着部の
横幅をY、FPCの横幅をX、PDP基板3に圧着され
るFPCの間隔をZ、PDP基板3に同時の圧着される
FPCの枚数をn(n:1以上の整数)の関係が与えら
れ、図4はn=2の場合である。
【0041】本実施の形態は上記の第2の実施の形態に
おけるFPCの第3番目と第4番目の圧着時のFPCの
圧着位置を入れ替え、さらにFPCの第3番目の圧着時
に空打ち部が生じないようにする場合である。図4
(a)および図4(b)はFPCの第2番目の圧着時に
FPC7側に空打ち部が生じる場合であり、図4(c)
および図4(d)はFPCの第2番目の圧着時にFPC
6側に空打ち部が生ずる場合である。
【0042】図4(a)〜図4(d)ではFPCの第1
番目と第2番目の圧着時に空打ち部が生ずるが、これら
の空打ち部にFPCの第3番目または第4番目の圧着前
に仮止めする際には該空打ち部のPDP基板3の表面温
度は80℃以下に低下しており、該FPCの仮止め中の
ACFの熱硬化進行は抑制できる。
【0043】次に、本発明の第5の実施の形態の基板圧
着方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0044】図5は、本発明の第5の実施の形態の基板
圧着方法を説明するための基板圧着要部の平面図であ
る。本実施の形態では、FPCの第1番目の圧着時にF
PC4側に空打ち部ができるようにヘッド1の位置を調
整する場合である。図5の符号〜はFPCのPDP
基板への圧着順番を示す。なお、本実施の形態も上記の
本発明の実施の形態と同様に上記の式(1)によってヘ
ッドの圧着部の横幅をY、FPCの横幅をX、PDP基
板3に圧着されるFPCの間隔をZ、PDP基板3に同
時の圧着されるFPCの枚数をn(n:1以上の整数)
の関係が与えられる。図5はn=2の場合である。
【0045】図5(a)はFPC4側に空打ち部ができ
るようにFPC4およびFPC5の第1番目の圧着を行
った後、FPCの第2番目〜第4番目の圧着を間隔Zで
空打ち部ができないように次々に圧着する場合である。
図5(b)はFPC4側に空打ち部ができるようにFP
C4およびFPC5の第1番目の圧着を行った後、FP
C5とFPC6の間隔が2X+3ZでFPC7側に空打
ち部ができるようにFPCの第2番目の圧着を行い、F
PC6側に二度踏み部が生ずるようにFPC5とFPC
6間に次の第3番目のFPCの圧着を行った場合であ
る。図5(c)はFPC5側に二度踏み部が生ずるよう
に、FPC5とFPC6間に次の第3番目のFPCの圧
着を行った場合である。図5(a)〜図5(c)におい
ては、FPCの圧着時に空うち部が生ずるが、該空打ち
部に次のFPCの仮止めを行う時点では、上記の実施の
形態と同様に、該空打ち部のPDP基板表面の温度は8
0℃以下に低下しており、FPC仮止め中のFPC上に
仮止めされているACFの熱硬化進行を抑制できる。そ
の結果、FPC4〜11が確実に本圧着でき、PDPの
長期信頼性を確保出来る。
【0046】図6は上記の第5の実施の形態の基板圧着
方法の適用例を示すPDPのFPC圧着後の全体平面図
である。図中、符号〜はFPCの圧着順番を示め
す。図6の第1の端子電極群接続用FPC13〜23、
第2の端子電極群接続用FPC24〜34、第4の端子
電極群接続用FPC38〜41の圧着には上記の第5の
実施の形態の基板圧着方法が適用されている。第1の端
子電極群接続用FPC13〜23および第2の端子電極
群接続用FPC24〜34は2枚ずつ同時に圧着され、
第4の端子電極群接続用FPC38〜41は1枚ずつ圧
着されている。なお、第3の端子電極群接続用FPC3
5〜37はヘッドの長さがちょうどFPC2枚分の幅と
FPC間隔との和になっており、FPCの第1番目の圧
着はFPC35とFPC36の2枚を同時に行う。次の
FPCの第2番目の圧着ではFPC36に二度踏み部1
2ができるようにFPC37を1枚圧着している。図6
においてはFPCの第1番目の圧着時に空打ち部2が生
ずるが、この空打ち部2へのFPCの圧着を最後になる
ように、圧着順番を考慮することにより、空打ち部2に
仮止め中のFPCに仮止めされいるACFの熱硬化進行
を防止している。なお、図6のように、通常のPDPで
は各辺のFPCの長さが相違するが、生産効率を向上に
同じヘッド長さのヘッドが使用される。
【0047】上記の本発明の実施の形態ではPDP基板
とFPCの熱圧着方法についてのべたが、本発明は液晶
表示装置のパネル基板とFPCの熱圧着にも適用でき
る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ではFPC
のPDP基板への圧着位置を制御して熱圧着ヘッドによ
ってPDP基板に生じた空打ち部の表面温度をACFの
熱硬化温度に下げ、この空打ち部に仮止めされるFPC
に仮止めされているACFの熱硬化進行を抑制できる効
果がある。その結果ACFを介してPDP基板に圧着さ
れたFPCの長期接続信頼性を向上できる。
【0049】本発明はPDP基板とFPCの熱圧着ばか
りでなく、液晶表示装置のパネル基板とFPCの熱圧着
にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の基板圧着方法の工
程順を説明するための基板圧着要部の平面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の基板圧着方法を説
明するための基板圧着要部の平面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の基板圧着方法を説
明するための基板圧着要部の平面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の基板圧着方法を説
明するための基板圧着要部の平面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態の基板圧着方法を説
明するための基板圧着要部の平面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態の基板圧着方法の適
用例を示すPDP基板とFPCの圧着後の全体平面図で
ある。
【図7】従来のPDP基板とFPCの熱圧着方法を説明
するための図であり、(a)は基板要部の平面図、
(b)は(a)のA―A’線に沿った断面図である。
【図8】従来のPDP基板とFPCの熱圧着工程を説明
するための基板要部の平面図である。
【符号の説明】
1 ヘッド 2 空打ち部 3 PDP基板 4〜11 FPC 12 二度踏み部 13〜23 第1の端子電極群接続用FPC 24〜34 第2の端子電極群接続用FPC 35〜37 第3の端子電極群接続用FPC 38〜41 第4の端子電極群接続用FPC 100 PDP基板 101 PDP電極 102 FPC 103 FPC電極 104 ACF
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/60 G02F 1/1345 G09F 9/00 H05K 1/14 H05K 3/32

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面に異方導電性フィルムが仮止めされ
    た第1の基板を前記異方導電性フィルムを介して前記第
    1の基板よりも大きなサイズの第2の基板に仮止めする
    工程と、熱圧着ヘッドにより前記第1の基板および前記
    第2の基板を両側から加熱加圧して前記第1の基板を前
    記異方導電性フィルムを介して前記第2の基板に熱圧着
    する工程とを繰り返して前記第2の基板に前記第1の基
    板を所定の間隔で複数枚横並びに接続する工程を含み、
    前記異方導電性フィルムを介して前記第1の基板の前記
    仮止めされる前記第2の基板の表面温度が前記異方導電
    性フィルムの熱硬化温度よりも低く、かつ前記第1の基
    板が前記第2の基板に前記異方導電性フィルムの熱硬化
    温度よりも低い温度で前記異方導電性フィルムを介して
    仮止めされた後、前記熱圧着が行われるとともに、前記
    異方導電性フィルムを介して前記第2の基板に前記第1
    の基板が同時に1枚以上前記仮止め及び前記熱圧着が行
    われることを特徴とする基板の熱圧着方法。
  2. 【請求項2】 一面に異方導電性フィルムが仮止めされ
    た第1の基板を前記異方導電性フィルムを介して前記第
    1の基板よりも大きなサイズの第2の基板に仮止めする
    工程と、熱圧着ヘッドにより前記第1の基板および前記
    第2の基板を両側から加熱加圧して前記第1の基板を前
    記異方導電性フィルムを介して前記第2の基板に熱圧着
    する工程とを繰り返して前記第2の基板に前記第1の基
    板を所定の間隔で複数枚横並びに接続する工程を含み、
    前記異方導電性フィルムを介して前記第1の基板の前記
    仮止めされる前記第2の基板の表面温度が前記異方導電
    性フィルムの熱硬化温度よりも低く、かつ前記第1の基
    板が前記第2の基板に前記異方導電性フィルムの熱硬化
    温度よりも低い温度で前記異方導電性フィルムを介して
    仮止めされた後、前記熱圧着が行われるとともに、前記
    異方導電性フィルムを介して前記第2の基板に前記第1
    の基板が同時に熱圧着される枚数をn枚(n:1以上の
    整数)、前記第1の基板の横幅をX、該熱圧着される前
    記第1の基板の間隔をZとすると、次式(1)で与えら
    れ横幅Yを有する前記熱圧着ヘッドが使用されることを
    特徴とする基板の熱圧着方法。 [数1] nX+(n−1)Z<Y<(n+1)X+nZ (1)
  3. 【請求項3】 請求項記載の基板の熱圧着方法におい
    て、前記第2の基板上の所定の位置から一方向に最初に
    横並びに前記間隔Zで第1群の前記第1の基板が同時に
    n枚熱圧着され、前記一方向の前記第1群の後方の前記
    第2の基板表面に前記熱圧着ヘッドの空打ち部が形成さ
    れるように前記第1群の前記第1の基板の熱圧着が行わ
    れることを特徴とする基板の熱圧着方法。
  4. 【請求項4】 請求項記載の基板の熱圧着方法におい
    て、前記第2の基板上に前記第1群の前記第1の基板が
    熱圧着された後、次の第2群のn枚の前記第1の基板が
    前記第1群からnXと(n+1)Zの和の距離または2
    nXと(2n+1)Zの和の距離の前記第2の基板上に
    前記一方向に横並びに間隔Zで熱圧着されることを特徴
    とする基板の熱圧着方法。
  5. 【請求項5】 請求項記載の基板の熱圧着方法におい
    て、前記第1の基板の第1群と前記第群の間の前記第2
    の基板上に次の群のn枚の前記第1の基板が同時に前記
    熱圧着ヘッドの空打ち部が生じないように熱圧着される
    基板の熱圧着方法。
  6. 【請求項6】 請求項記載の基板の熱圧着方法におい
    て、前記第2の基板上の所定の位置から一方向に最初に
    横並びに前記間隔Zで第1群の前記第1の基板が同時に
    n枚熱圧着され、前記一方向の前記第1群の前方の前記
    第2の基板表面に前記熱圧着ヘッドの空打ち部が形成さ
    れるように前記第1群の前記第1の基板の熱圧着が行わ
    れることを特徴とする基板の熱圧着方法。
  7. 【請求項7】 請求項記載の基板の熱圧着方法におい
    て、前記第2の基板上に前記第1群の前記第1の基板が
    熱圧着された後、次の第2群のn枚の前記第1の基板が
    前記第1群から前記間隔Zの距離またはnXと(n+
    1)Zの和の距離の前記第2の基板上に前記一方向に横
    並びに前記間隔Zで熱圧着されることを特徴とする基板
    の熱圧着方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の基板がフレキシブル回路基板
    であり、前記第2の基板がプラズマディスプレイまたは
    液晶表示装置のパネル基板であることを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載の基板の熱圧着方法。
  9. 【請求項9】 前記異方導電性フィルムが熱硬化性であ
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の基
    板の熱圧着方法。
  10. 【請求項10】 一面に異方導電性フィルムが仮止めさ
    れた第1の基板を前記異方導電性フィルムを介して前記
    第1の基板よりも大きなサイズの第2の基板に仮止めす
    る工程と、熱圧着ヘッドにより前記第1の基板および前
    記第2の基板を両側から加熱加圧して前記第1の基板を
    前記異方導電性フィルムを介して前記第2の基板に熱圧
    着する工程とを繰り返して前記第2の基板に前記第1の
    基板を所定の間隔で複数枚横並びに接続する工程を含
    み、前記異方導電性フィルムを介して前記第1の基板の
    前記仮止めされる前記第2の基板の表面温度が前記異方
    導電性フィルムの熱硬化温度よりも低く、かつ前記第1
    の基板が前記第2の基板に前記異方導電性フィルムの熱
    硬化温度よりも低い温度で前記異方導電性フィルムを介
    して仮止めされた後、前記熱圧着が行われ、前記第一の
    基板はフレキシブル回路基板であり、前記第2の基板が
    プラズマディスプレイまたは液晶表示装置のパネル基板
    であることを特徴とする基板の熱圧着方法。
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