JP3439072B2 - 回転ホイール式連続押出装置 - Google Patents

回転ホイール式連続押出装置

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JP3439072B2
JP3439072B2 JP17268797A JP17268797A JP3439072B2 JP 3439072 B2 JP3439072 B2 JP 3439072B2 JP 17268797 A JP17268797 A JP 17268797A JP 17268797 A JP17268797 A JP 17268797A JP 3439072 B2 JP3439072 B2 JP 3439072B2
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abutment
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rotary wheel
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智 富松
清司 平野
新五郎 福岡
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多穴管などの金属
製品などの押出成形に用いられる回転ホイール式連続押
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より金属製品などの加工品製造装置
として、図7に示すような回転ホイール式連続押出装置
が用いられている。図7および図7のX−X線断面図で
ある図8において、3は、シャフト1と一体に装着され
矢印A方向に回転する回転ホイールで、該ホイールの外
周面22には溝2が設けられている。21は固定シュー
で、固定シュー本体5とダイチャンバー11とからな
り、回転ホイール3の外周面22に設けられた溝2の一
部を所定の間隔Gを空けて覆って素材案内通路4を形成
している。間隔Gは、素材Sの温度、溝のサイズ、素材
Sの送り込み速度等に応じて適宜設定される。例えば、
0.5〜2mm程度がその一例である。案内通路4の素
材S入口には押し込みローラー6が設置され、素材Sを
案内通路4に強制的に送り込むように構成されている。
案内通路4の終端は固定シュー本体5に組み込まれたダ
イチャンバー11に形成されたアバットメント7で塞が
れている。このアバットメント7の幅は溝2の幅よりも
若干狭くなっている。8はダイチャンバー11内に設け
られた押出室で、該押出室8には案内通路4に開口する
通路流出口8aに通じる流入口8bと、押出室8に流入
した素材Sを流出する流出口8cが形成され、流出口8
cにはダイス9、マンドレル15が取り付けられてい
る。例えば金属線材等の素材Sは、押し込みローラー6
により案内通路4に連続的に強制的に供給され、回転ホ
イール3の回転による摩擦により案内通路4内を進み、
終端のアバットメント7の端部13に達すると後続金属
線材によって加圧され、可塑的状態となって通路流出口
8aから押し出される。押し出された素材Sは流入口8
bから押出室8を通り、ダイス9を介して製品Pとして
連続的に押し出される。図中10は、回転ホイール3の
溝2の内壁19および外周面22に残留した素材を削り
落とすスクレーパーである。上述の通り、アバットメン
ト7の幅は溝2の幅よりも若干狭くなっているので、溝
2には金属線材の主に表層部分の金属が残留する。スク
レーパー10はこれらの残留した素材を削り落として、
回転ホイール3の溝内壁19および外周面22を清掃す
る。
【0003】このような回転ホイール式連続押出装置
は、断面が円形状の金属パイプや中空状であって内部が
複数に仕切られた熱交換器用多穴管のような比較的断面
積が小さく複雑な形状の長尺材の製造に適している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、素材として
供給される金属線材は、通常その表面に酸化膜を有して
おり、またある程度はゴミや油分などが付着しているこ
とがある。このような異物は、製品中に混入することに
より、製品の表面が部分的に膨らんだり、色ムラを生じ
るなどの欠陥が生じることがあるため、案内通路4に供
給される金属線材に、通常はあらかじめその表面の異物
を除去する目的で、洗浄、皮むきなどの前処理を施すこ
とが行われている。しかし、あらかじめ完全に異物を除
去することは実用上困難であり、また、固定シューと金
属線材の摩擦により摩耗粉が発生したり、金属線材供給
時に気体を巻き込んだりすることもある。これらの製品
欠陥の原因となる異物を含んだ金属が押出室8に混入す
る前に押出装置外へ排出することが、歩留まり向上のた
めに望まれている。
【0005】製品欠陥の原因となる異物を含んだ金属
は、押出成形を連続して行うことにより回転ホイール3
の外周面22に形成された溝2の内壁19および回転ホ
イール外周面22に付着するため、溝2に摺接するよう
に配置されたスクレーパー10によりこれらの製品欠陥
の原因となる異物を含んだ金属を除去することが行われ
ている。ところが、回転ホイールの稼働中には、回転ホ
イール3はかなりの高温となって膨張するのに対し、ス
クレーパー10は図示しない架台により固定されている
ために、スクレーパー10と回転ホイール3との距離は
変化する。溝2の内周面に付着した金属の切削量の制御
は、スクレーパー10と回転ホイール3との距離を調整
することによって行っているので、距離が変化すること
で切削量が一定でなくなり、製品欠陥の原因となる金属
の切削を安定して行えなくなるという問題がある。
【0006】本発明は、これらの問題を解決することを
目的としてなされたもので、製品欠陥の原因となる異物
を含んだ金属を効率よく安定して排出して、押出室への
混入を低減し、製品歩留まりの向上した回転ホイール式
連続押出装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明におい
ては、回転ホイールの外周部に設けられた溝と、該溝の
一部を覆う固定シューとで形成される素材案内通路と、
該素材案内通路の終端部を塞ぐアバットメントと、素材
案内通路に開口する通路流出口とを備え、前記アバット
メントは素材案内通路を塞ぐようにせり出し、供給され
る素材の表層部分が回転ホイールの回転方向に進み装置
外に排出されるように段差形状に形成されていることを
特徴とする回転ホイール式連続押出装置が提供される。
また、回転ホイールの外周部に設けられた溝と、該溝の
一部を覆う固定シューとで形成される素材案内通路と、
該素材案内通路の終端部を塞ぐアバットメントと、素材
案内通路に開口する通路流出口とを備え、前記アバット
メントの2段目アバットメント端部に装置外に通じる排
出孔が設けられていることを特徴とする回転ホイール式
連続押出装置が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明につ
いてさらに説明する。図1は、本発明の回転ホイール式
連続押出装置の一態様を示す断面概略図であり、図にお
いて図7、8と同一部分については同一符号を付して詳
細説明を省略する。本発明においては、図1に示すよう
にアバットメント7の端部13が段差形状であり、1段
目アバットメント端部13a、2段目アバットメント端
部13bにより形成されている。図2に図1のダイチャ
ンバー11を図面の左側から見た概略図、図3に図1の
ダイチャンバー11を図面の手前からみた概略図、図4
に図2のA−A線断面図を示す。アバットメント7は、
ダイチャンバー11に、案内通路4を塞ぐようにせり出
して形成されている部分である。図2には、回転ホイー
ル3の外周面22に形成された溝2が通過する位置が点
線によって表されているが、本発明においては、供給さ
れる素材Sの中心部の大部分は1段目アバットメント端
部13aにぶつかって方向を変え、通路流出口8aに導
入される。一方、製品中に混入して製品欠陥の原因とな
る異物を含む素材Sの表層部分はそのまま回転方向に進
み、2段目アバットメント13bにより切削され、装置
外に排出される。
【0009】1段目アバットメント端部13aと2段目
アバットメント13bとの段差の大きさHは、異物を含
む金属が押出室8に進入しないよう、歩留まりを低下さ
せない程度に、できるだけ大きくすることが望ましい。
【0010】図5に本発明の別の回転ホイール式連続押
出装置におけるダイチャンバーの部分を示す。図5
(a)は、図1のダイチャンバー11を図面の左側から
見た概略図である図2に相当する概略断面図であり、図
5(b)は(a)のA−A線断面図である。本例は、2
段目アバットメント端部13bに装置外に通じる排出孔
14が設けられているものである。2段目アバットメン
ト端部13bに装置外に通じる排出孔14が設けられて
いると、2段目アバットメント端部13bに達した製品
欠陥を引き起こす金属はこの排出孔14より排出され
る。
【0011】本発明のようにアバットメントを段差形状
とした回転ホイール式連続押出装置は、複数のアバット
メント端部を有することにより、安定して製品欠陥の原
因となりうる素材表層部分の金属を装置外に排出でき
る。また、多少表面クラック、酸化膜等のある素材を供
給しても、素材表層部分の金属を効率的に排出すること
ができるので素材の皮剥などの前処理工程を簡略化する
ことも可能である。
【0012】
【実施例】
(実施例1)ベルトホイール式連続鋳造圧延方法により
製造したアルミ荒引線に脱脂処理を施し直径9.5mm
の金属線材を得た。この金属線材Sを、アバットメント
形状が図2〜4に示す形状である図1に示す回転ホイー
ル式連続押出装置12を用い、図6に示すような熱交換
器用多穴管16を押出成形した。なお、1段目アバット
メント端部と2段目アバットメント端部の段差Hは20
mm、回転ホイール3の外周面および固定シュー21の
内周面の間隔Gを0.3〜2.5mmとした。 (実施例2)アバットメント形状が図5(a)、(b)
に示す形状である図1に示す回転ホイール式連続押出装
置12を用いた以外は実施例1と同様にして熱交換器用
多穴管を押出成形した。
【0013】(比較例)従来のアバットメントを有する
図7に示す回転ホイール式連続押出装置を用いた以外
は、上述の本発明の実施例と同様の手順に従って熱交換
器用多穴管16を押出成形した。
【0014】以上のようにして製造した実施例1、2お
よび比較例1について、表面の肌荒れ状況、異物巻き込
み欠陥を調べた。この結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】表1から明らかなように、本発明装置によ
り製造された実施例1、2は、表面の肌荒れ、異物の巻
き込みともほとんどなく、良好な結果を示した。これに
対して、段差を有さないアバットメント端部の押出装置
により作製された比較例1は、肌荒れ、異物巻き込みが
認められた。
【0017】
【発明の効果】本発明の回転ホイール式連続押出装置
は、アバットメント端部が段差を有する形状であるため
に、製品欠陥の原因となる異物を含む金属を効率よく装
置外に排出することができ、製品歩留まりを向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転ホイール式連続押出装置の断面概
略図である。
【図2】本発明の回転ホイール式連続装置におけるアバ
ットメント形状の一例を示すための概略説明図である。
【図3】本発明の回転ホイール式連続装置におけるアバ
ットメント形状の一例を示すための概略説明図である。
【図4】本発明の回転ホイール式連続装置におけるアバ
ットメント形状の一例を示すための概略断面図である。
【図5】本発明の回転ホイール式連続装置におけるアバ
ットメント形状の別の例を示すための概略説明図であ
る。
【図6】熱交換器用多穴管を示す斜視図である。
【図7】従来の回転ホイール式連続押出装置の断面概略
図である。
【図8】図7の回転ホイール式連続押出装置のX−X断
面図である。
【符号の説明】
1 シャフト 2 溝 3 回転ホイール 4 素材案内通路 5 固定シュー本体 6 押し込みローラー 7 アバットメント 8 押出室 8a 通路流出口 8b 流入口 8c 流出口 9 ダイス 10 スクレーパー 11 ダイチャンバー 12 回転ホイール式連続押出装置 13 アバットメント端部 13a 1段目アバットメント端部 13b 2段目アバットメント端部 14 流入口下端 15 マンドレル 16 熱交換器用多穴管 17 金属線材 18 固定シュー内周面 19 溝内壁 21 固定シュー 22 回転ホイール外周面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21C 23/21

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転ホイールの外周部に設けられた溝と、
    該溝の一部を覆う固定シューとで形成される素材案内通
    路と、該素材案内通路の終端部を塞ぐアバットメント
    と、素材案内通路に開口する通路流出口とを備え、前記
    アバットメントは素材案内通路を塞ぐようにせり出し、
    供給される素材の表層部分が回転ホイールの回転方向に
    進み装置外に排出されるように段差形状に形成されてい
    ることを特徴とする回転ホイール式連続押出装置。
  2. 【請求項2】回転ホイールの外周部に設けられた溝と、
    該溝の一部を覆う固定シューとで形成される素材案内通
    路と、該素材案内通路の終端部を塞ぐアバットメント
    と、素材案内通路に開口する通路流出口とを備え、前記
    アバットメントの2段目アバットメント端部に装置外に
    通じる排出孔が設けられていることを特徴とする回転ホ
    イール式連続押出装置。
JP17268797A 1997-06-30 1997-06-30 回転ホイール式連続押出装置 Expired - Lifetime JP3439072B2 (ja)

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JPH1119714A JPH1119714A (ja) 1999-01-26
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