JP3438753B2 - 金属蒸着フィルムおよびその製造法 - Google Patents

金属蒸着フィルムおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過電圧等による破損時
に燃焼や発煙を生じない、いわゆる自己保安機能を有す
る金属蒸着フィルムコンデンサの形成に適した金属蒸着
フィルム、およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】長手方向縁部の非蒸着部(マージン)を
残して一面に一様な金属蒸着部を形成してなる金属蒸着
フィルムの二枚を、互いの縁部マージンが互いに逆側と
なるように積層巻回して、得られたロールの両端面にメ
タリコン(金属溶射)電極を形成してなる、従来の金属
蒸着フィルムコンデンサにおいては、一旦過電圧等の原
因で電極間が短絡等により破壊した際に、そのエネルギ
ーにより破壊部分を中心として周囲の蒸着膜が飛散して
絶縁が回復する、いわゆる自己回復作用が働かない場合
があり、その場合は全体が一個のコンデンサーであるた
め、その破壊部分を核として破壊が徐々に進行し、遂に
は、発煙、発火に至るという難点がある。
【0003】このような従来型の金属蒸着フィルムコン
デンサの問題点を解決するために、一例として図1に示
すような形態の、いわゆる自己保安機能型金属蒸着フィ
ルムコンデンサが知られている。すなわち、このコンデ
ンサは、一対の帯状誘電体フィルム1aおよび1bの各
々一面の、長手方向縁部にそって縁部マージン2aおよ
び2b、ならびに巾方向に複数の横方向マージン3aお
よび3bを残して、複数の離間した島状金属蒸着部4a
(4aa、4ab・・・)および4b(4ba、4bb
・・・)を形成し、得られた一対の金属蒸着フィルム1
0aおよび10bを積層してMD方向に巻回してロール
5状に形成し、該ロール5の両端面にメタリコン電極6
a(逆側のため、図1に現れず)および6bを形成し
て、これからリード線7aおよび7b(それぞれ金属蒸
着部4aおよび4bに導通)を取り出した構造を有す
る。これにより、例えば図示の金属蒸着フィルム10a
と10bとの積層巻回状態にあっては、対向電極対4a
a−4ba、4ab−4bb・・・の各々により形成さ
れる長手方向に機能的に分離された多数個の単位コンデ
ンサが、ロール5状に巻き上げられた金属蒸着フィルム
コンデンサが形成される。そして、この金属蒸着フィル
ムコンデンサに過電圧が印加されて、例えば対向電極対
4aa−4baからなる単位コンデンサが破壊された場
合、対向電極4aa−4baが他の単位コンデンサと電
気的に接続されているメタリコン電極との接続部に短絡
電流が集中して流れることにより、接続部に沿った蒸着
膜が飛散除去される結果、4aa−4baからなる単位
コンデンサが電気的に切り離され、その分の容量が減少
するのみで、該単位コンデンサは、他の単位コンデンサ
とは電気的に分離されているために、破壊部の拡がり
や、これに伴う、コンデンサ全体の発火や燃焼は避けら
れる。
【0004】そして上記したような帯状の金属蒸着フィ
ルム10a、10bは、図2に示すように、一般に帯状
の誘電体フィルム1の一面に、長手方向マージン2およ
び横方向マージン3を残して、例えば蒸着により島状金
属蒸着部4を形成し、得られた金属蒸着フィルム10
を、必要に応じて一旦ロール状に巻き取った後、それぞ
れ長手方向の中央スリット線11Cおよび側部スリット
線11Sに沿ってスリットすることによって得られる。
一般に、図2に示すような精密な蒸着パターンを有する
金属蒸着フィルム10は、原反ロールフィルムを真空室
内に置き、巻き戻しつつ蒸着後、同一真空室内で巻き取
る、いわゆる半連続真空蒸着法により形成されることが
多い。この場合、金属蒸着フィルム10のロール原反
は、真空室外に取り出して、巻き戻しつつスリットする
ことにより、金属蒸着フィルム10a、10bを形成す
ることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したような、一連
の金属蒸着フィルムの製造法による蒸着フィルムの製造
において、蒸着後の金属蒸着フィルムをロール原反とし
て巻き取る際に、フィルムの不特定の場所に巻きしわが
多発するという問題が見出された。その程度は、原反ロ
ールフィルムの厚みが薄いフィルム程著しくなり、その
結果正常なスリット作業が妨げられると同時に、不良品
が多く発生するという困難な状況にあった。この問題
は、蒸着時の運転速度を低下させることにより緩和され
る方向にあるが完全ではなく、この場合は生産効率を大
幅に低下せざるを得ないことになる。
【0006】従って、本発明は自己保安機能を有する金
属蒸着フィルムコンデンサの形成に適し、且つ製造中の
巻きしわの発生等の問題点を解決した金属蒸着フィルム
およびその製造法を提供することを主要な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、金属蒸着フィルムの巻き取り時の巻きしわの発生の
原因は、誘電体フィルム上に、金属蒸着部が島状に離間
されて形成されているため、フィルムの走行により発生
する静電気が蒸着パターン毎に蓄電され、逃げ場がない
ために電位差が発生してフィルム同志が極性により吸引
したり、反発することにあり、このため巻き取りの際に
巻きしわが発生するものと考えられた。そして、本発明
者らは、更に検討して、この問題は、金属蒸着フィルム
の形成、巻き取りまでの段階においては、金属蒸着フィ
ルムに配設された隣接する島状金属蒸着部が長手方向に
相互に導通を確保することにより、前記した静電気の蓄
電によるフィルムのしわ発生が防止されることを見出し
た。そして、蒸着が完了した後は、この各島状金属蒸着
部の間の電気的導通を断つ方法を取るのが望ましいこ
と、また島状金属蒸着部間の導通を確保し、その後に断
つためには、隣接する島状金属蒸着部間に橋架け金属蒸
着部を設け、金属蒸着フィルムの形成後で好ましくはス
リット前に金属蒸着フィルムの長手方向に電流を流し、
該橋架け金属蒸着部に集中する(短絡)電流により橋架
け金属蒸着部を飛散除去する手段をとることが望ましい
ことも見出された。
【0008】本発明の金属蒸着フィルムは、上述の知見
に基づくものであり、より詳しくは、帯状の誘電体フィ
ルムの少なくとも一面に金属蒸着膜が形成された金属蒸
着フィルムにおいて、該金属蒸着フィルムがその長手方
向の一縁部に沿って延長する縁部マージンと、長手方向
に間隔をおいて該縁部マージンから巾方向に延長する複
数の横方向マージンとからなる櫛状マージン部と、該櫛
状マージン部によって区画されて長手方向に配設された
複数の島状金属蒸着部とからなり、隣接する該島状金属
蒸着部には橋架け金属蒸着部の短絡による除去痕跡を有
することを特徴とするものである。
【0009】また本発明の金属蒸着フィルムの製造法
は、帯状の誘電体フィルムの一面に、長手方向に形成さ
れた縦方向マージン部と、これと概ね直交する横方向の
マージン部とを残して、これらマージン部により区画さ
れる複数の島状金属蒸着部を形成させる金属蒸着フィル
ムの製造方法において、長手方向に隣接する島状金属蒸
着部を形成する際に、該島状金属蒸着部の間で電気的導
通を保つための橋架け金属蒸着部を形成するパターンで
金属蒸着を行った後、前記電気的に導通した長手方向に
設けた複数の島状金属蒸着部間に電圧を印加して前記橋
架け金属蒸着部を短絡電流により飛散除去し、その後必
要に応じて所定の間隔で長手方向にスリットすることに
より、長手方向に互いに電気的に分離された複数の島状
金属蒸着部が配列された金属蒸着フィルムを形成するこ
とを特徴とするものである。
【0010】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に具体的に
説明する。
【0011】図3(a)は、本発明の一実施例にかかる
金属蒸着フィルム10の金属蒸着(蒸着)後の状態にお
ける部分拡大平面図であり、図3(b)は図3(a)の
A部(橋架け金属蒸着部)の拡大図である。図3(およ
び以降の各図)において、図1および図2と類似の部分
は類似の符号を付す。図3を参照して、金属蒸着フィル
ム10は、例えば厚さが1〜12μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムおよび
ポリフェニレンスルフィドフィルム等からなる帯状誘電
体フィルム1の長手方向MDに沿う長手方向マージン2
(例えば巾 1.0〜5.0mm)およびこれとほぼ直
交する横方向マージン3(例えば巾 1.0〜5.0m
m)とを残して、これらマージンにより概ね区画される
パターンで島状金属蒸着部4(例えば5〜50mm×2
0〜100mmの矩形)を形成し、但し更に長手方向に
隣接する島状金属蒸着部4間の電気的導通を確保するた
めに、所定の巾d(図3(b)、例えば0.01〜1.
0mm)で橋架け金属蒸着部14を形成している。
【0012】誘電体フィルム1上に上記したような金属
蒸着パターン(島状金属蒸着部4+橋架け金属蒸着部1
4)を形成するためには、各種の方法が用いられるが、
その好ましい一例としては、真空蒸着方法が挙げられ
る。特に、好ましい態様としては、誘電体フィルム1上
のマージン部2および3に蒸着防止のためのマスキング
オイル(特に好ましい例としては特公平3−59981
号公報に開示されるパーフルオロアルキルポリエーテ
ル)をパターン状に塗布し、残余の部分に島状金属蒸着
部4および橋架け金属蒸着部14を、例えばAl、Z
n、Cu等の金属の蒸着により形成する方法である。
【0013】図4は、上記したようなオイルマスク方式
の半連続真空蒸着方法を実施するための装置概略図であ
る。図4を参照して、真空室AA内において、PET
(ポリエチレンテレフタレート)等からなる原反フィル
ムロール21から巻戻された原反フィルム22は、冷却
キャン23を介して巻取りロール24に巻き取られる。
この間、フィルム22には、オイル塗布装置26(例え
ば転写ローラあるいはパターン化噴霧ノズル)により所
望のパターンのマージン2、3が形成され、次いで冷却
キャン23の下方に配置したAl等の金属蒸発源25か
ら蒸着が行われて、Al等の蒸着した島状金属蒸着部4
および橋架け金属蒸着部14が形成された図3に示すよ
うな金属蒸着フィルム10が得られる。
【0014】次いで、図3の状態で得られた金属蒸着フ
ィルムの長手方向MDに電圧を印加し、橋架け金属蒸着
部14を短絡電流により、(溶融)飛散させて除去す
る。図5(a)は、このようにして形成された金属蒸着
フィルム10の図3(a)に対応する平面図であり、一
見して、このような橋架け金属蒸着部14を形成せずし
て得られた従来法による金属蒸着フィルム10(図2)
と区別されないが、拡大鏡等で観察すると、拡大図で三
態様例を図5の(b)、(c)、(d)に示すように、
橋架け金属蒸着部の短絡除去痕跡14tが残されてい
る。より詳しくは、(b)は橋架け金属蒸着部14の基
部が14aとして残存した形態であり、(c)、(d)
は、橋架け金属蒸着部14の付着痕跡14bが残るとと
もに(ほとんど認められない場合もある)、金属蒸着部
4の対応部が荒らされている((c))か、あるいは更
に若干えぐられている((d))態様である。これら図
5(b)、(c)、(d)等の痕跡14tの現れ方は、
電圧の印加態様等に影響されて変化する。
【0015】上記したような橋架け金属蒸着部14の除
去のための電圧の印加の好ましい態様としては、それを
例えば金属蒸着フィルム10のスリット化工程の前に、
例えば金属蒸着フィルムのスリット前のプレヒーリング
(金属蒸着フィルムの絶縁欠陥部を除去するために行う
電圧印加処理)の一環として行うことである。図6はそ
の態様を示すものであり、金属蒸着フィルム10をスリ
ット装置に送って、中央スリット線11Cおよび側方ス
リット線11Sに沿ってスリットする前に、プレヒーリ
ングのための、例えばローラ15aおよび15b間に直
流電圧Vpcを印加することにより、橋架け金属蒸着部
14が短絡除去される。なお、図示の態様は、金属蒸着
フィルム10の非金属蒸着面10Nに接するローラ15
aと、非金属蒸着面10Mに接するローラ15bとの間
に直流電圧Vpcを印加した例であるが、ともに金属蒸
着面10Mに接するローラ間あるいはともに非金属蒸着
面10Nに接するローラ間に直流電圧を印加することも
可能である。
【0016】一例として、図3に示す態様で厚さ4μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム上に8mm×1
00mmの矩形島状Al電極(厚さ0.03μm)を横
方向マージン3を巾0.2mmとして形成し、橋架け金
属蒸着部14を巾d=0.05mmに形成した場合、図
6の装置において、金属蒸着フィルム10を300m/
secで送りつつ、約41mm(フィルム10のローラ
間スパンとして約2mmに相当)離間して配置したロー
ラ15a−15b間に直流電圧300ボルトを連続して
印加することにより橋架け金属蒸着部14はキレイに除
去することができた(橋架け金属蒸着部14の除去痕跡
は、拡大鏡観察の結果)概ね図5(c)に示す通りであ
った)。
【0017】このようにしてスリット化して形成された
本発明の金属蒸着フィルム10a、10bは図3に対応
して、図7に部分拡大図を示すように、一見図1に示す
金属蒸着フィルム10aおよび10bと同様なものであ
るが、橋架け金属蒸着部の短絡除去痕跡14tが存在す
る点に特徴がある。
【0018】
【変形例】本発明の金属蒸着フィルムおよびその製造法
を、好ましい一態様について、図3〜図7を参照して説
明したが、上記態様は、本発明の範囲内で各種変形して
実施可能である。
【0019】例えば、図8(a)は、図3(a)に対応
して、スリット前の金属蒸着フィルム10における金属
蒸着パターンを示すものであり、図8(b)は、図3
(a)のA部(橋架け金属蒸着部14)の拡大図であ
る。この例では橋架け金属蒸着部14は、隣接する島状
金属蒸着部4間の中央スリット線によってスリットされ
る部分に形成されている。但し、このように島状金属蒸
着部4間の特定個所のみに橋架け金属蒸着部14を形成
すると、図6のような除去装置において、ローラ15a
および(特に金属蒸着面10Mと接するローラ15bの
特定個所に橋架け金属蒸着部14の飛散物が付着し、汚
染する傾向があるので、図3(a)に示すように橋架け
金属蒸着部14は島状金属蒸着部4間の任意の横方向位
置にランダムに形成する方が望ましい。また、図2、図
3、図5及び図8では島状金属蒸着部4の配列状態は、
フィルムの幅方向に見た場合揃って配列されているが、
各列は前後にずれた状態で配列されていても良い。
【0020】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、自己
保安機能を有する金属蒸着フィルムコンデンサの形成に
適した、帯状誘電体フィルムの少なくとも一面に長手方
向に島状金属蒸着部が離間して配列された金属蒸着フィ
ルムの製造過程における、巻きしわの発生を防止し、生
産速度を低下させることなく効率的に上記の金属蒸着フ
ィルムの生産が可能である金属蒸着フィルムの製造法、
ならびにこのようにして形成された金属蒸着フィルムが
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の自己保安機能を有する金属蒸着フィルム
コンデンサの概略構成を説明するための模式斜視図。
【図2】コンデンサ用金属蒸着フィルムを形成するため
のスリット前の金属蒸着パターンを示す部分平面図。
【図3】(a)本発明の一実施例にかかる金属蒸着フィ
ルム(橋架け金属蒸着部除去およびスリット前)におけ
る金属蒸着パターンを示す部分平面図、(b)はその橋
架け金属蒸着部14の拡大図。
【図4】本発明の一実施例にかかる金属蒸着フィルム
(橋架け金属蒸着部除去ならびにスリット前)を形成す
るための、半連続蒸着装置の概略説明図。
【図5】(a)本発明の一実施例にかかる金属蒸着フィ
ルム(橋架け金属蒸着部除去後、スリット前)の部分平
面図、(b)〜(d)は橋架け金属蒸着部除去痕跡の各
種態様を示す部分拡大図。
【図6】本発明の金属蒸着フィルムの製造法における、
橋架け金属蒸着部除去およびスリット化工程を説明する
ための装置概要図。
【図7】橋架け金属蒸着部の一実施例にかかる金属蒸着
フィルム(スリット後)の一対の態様を示す部分平面
図。
【図8】(a)本発明の他の実施例にかかる金属蒸着フ
ィルム(橋架け金属蒸着部除去およびスリット前)にお
ける金属蒸着パターンを示す部分平面図、(b)はその
橋架け金属蒸着部拡大図。
【符号の説明】
1:誘電体フィルム(1a、1b:スリット後) 2:長手方向マージン(2a、2b:スリット後) 3:横方向マージン(3a、3b:スリット後) 4:島状金属蒸着部(4a、4b:スリット後;4a
a、4ab・・・4a中の個々の蒸着部、4ba、4b
b・・・:4b中の個々の電極) 5:金属蒸着フィルムの巻き取りロール体 6a、6b:メタリコン電極 7a、7b:リード線 10:金属蒸着フィルム(スリット前) 10a、10b:金属蒸着フィルム(スリット後) 10Mおよび10N:金属蒸着フィルム10の、それぞ
れ金属蒸着面および非蒸着面 11C:中央スリット線 11S:側方スリット線 14:橋架け金属蒸着部 14t:橋架け金属蒸着部除去痕跡 15a、15b:橋架け金属蒸着部除去のためのローラ 21:誘電体フィルム原反ロール(22:巻き戻し状
態) 23:冷却キャン 24:金属蒸着フィルム巻き取りロール 25:金属蒸発源 26:オイル塗布装置 MD:機械(長手)方向 AA:真空室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中尾 忠智 兵庫県加古川市野口町古大内510 加古 川プラスチックス株式会社内 (72)発明者 松岡 巌 兵庫県加古川市野口町古大内510 加古 川プラスチックス株式会社内 (72)発明者 柳田 敏行 兵庫県加古川市野口町古大内510 加古 川プラスチックス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−114220(JP,A) 特開 昭57−187927(JP,A) 特開 昭63−249316(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の誘電体フィルムの少なくとも一面
    に金属蒸着膜が形成された金属蒸着フィルムにおいて、
    該金属蒸着フィルムがその長手方向の一縁部に沿って延
    長する縁部マージンと、長手方向に間隔をおいて該縁部
    マージンから巾方向に延長する複数の横方向マージンと
    からなる櫛状マージン部と、該櫛状マージン部によって
    絶縁区画されて長手方向に配設された複数の島状金属蒸
    着部とからなり、隣接する該島状金属蒸着部には橋架け
    金属蒸着部の短絡による除去痕跡を有することを特徴と
    する金属蒸着フィルム。
  2. 【請求項2】 帯状の誘電体フィルムの一面に、長手方
    向に形成された縦方向マージン部と、これと概ね直交す
    る横方向のマージン部とを残して、これらマージン部に
    より絶縁区画される複数の島状金属蒸着部を形成させる
    金属蒸着フィルムの製造方法において、長手方向に隣接
    する島状金属蒸着部を形成する際に、該島状金属蒸着部
    の間で電気的導通を保つための橋架け金属蒸着部を形成
    するパターンで金属蒸着を行った後、前記電気的に導通
    した長手方向に設けた複数の島状金属蒸着部間に電圧を
    印加して前記橋架け金属蒸着部を短絡電流により飛散除
    去し、その後必要に応じて所定の間隔で長手方向にスリ
    ットすることにより、長手方向に互いに電気的に分離さ
    れた複数の島状金属蒸着部が配列された金属蒸着フィル
    ムを形成することを特徴とする金属蒸着フィルムの製造
    法。
  3. 【請求項3】 上記のマージン部がオイルマスク方式に
    より形成されている上記請求項2に記載の金属蒸着フィ
    ルムの製造法。
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