JP3438690B2 - 弾性表面波装置の周波数調整方法 - Google Patents

弾性表面波装置の周波数調整方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SHタイプの表面
波を利用した弾性表面波装置の周波数調整方法に関し、
より詳細には、表面波基板上に高分子膜を形成すること
により周波数調整をはかる弾性表面波装置の周波数調整
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波共振子や弾性表面波フィルタ
などの弾性表面波装置では、目的とする特性に応じて共
振周波数や中心周波数が調整される。周波数調整方法と
しては、圧電基板材料を選択したり、インターデジタル
トランスデューサ(IDT)の構造を変更したりする方
法が挙げられる。しかしながら、これらの方法では、様
々な要求特性に応えることは困難であった。
【0003】レイリー波を利用したトランスバーサル型
弾性表面波フィルタでは、圧電基板上にポリイミド膜を
形成し、それによって周波数調整を行う方法が知られて
いる。レイリー波を利用したトランスバーサル型弾性表
面波フィルタでは、損失が比較的大きく、従ってポリイ
ミド膜を被覆したとしても、フィルタ特性への影響は少
ない。従って、上記ポリイミド膜の膜厚を調整すること
により、細やかに周波数調整が行われ得る。
【0004】近年、BGS波やラブ波などのSHタイプ
の表面波を利用した表面波装置が、損失が小さいため注
目されている。このようなSHタイプの表面波を利用し
た表面波装置は、例えば、特開平5−145368号公
報などに開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】SHタイプの表面波を
利用した表面波装置においても、様々な要求特性に応じ
て周波数調整を高精度にかつ容易に行い得ることが強く
求められている。しかしながら、SHタイプの表面波を
利用した表面波装置は、損失が小さいため、表面波基板
上に高分子膜を形成した場合、特性が大きく低下し、こ
のような方法により周波数調整を行うことはできないと
考えられていた。
【0006】本発明の目的は、SHタイプの表面波を利
用した表面波装置において、表面波基板上に高分子膜を
形成し、該高分子膜の膜厚をコントロールすることによ
り周波数調整を高精度に行うことを可能とする表面波装
置の周波数調整方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述したように、従来、
SHタイプの表面波を利用した表面波装置において表面
波基板上に高分子膜を形成することにより周波数調整を
行おうとした場合、特性が大きく低下するため、このよ
うな周波数調整方法は採用できないと考えられていた。
【0008】しかしながら、本願発明者らは、上記課題
を達成すべく鋭意検討した結果、特定の表面波基板を用
いた場合、SHタイプを利用した表面波装置において
も、高分子膜を形成し、該高分子膜の膜厚を調整するこ
とにより、共振特性や帯域特性などをあまり損なうこと
なく、中心周波数や共振周波数を調整し得ることを見出
し、本発明な成すに至った。
【0009】すなわち、本発明に係る表面波装置の周波
数調整方法は、比誘電率εS /ε0=(ε11 S
ε33 S 1/2 が30以上であり、かつ電気機械結合係数
Kが20%以上である表面波基板と、前記表面波基板上
に形成された少なくとも1つのIDTとを備えるSHタ
イプの表面波を利用した弾性表面波装置の周波数調整方
法であって、前記表面波板上に高分子膜を形成し、該高
分子膜の膜厚を調整することにより周波数を調整するこ
とを特徴とする。
【0010】本発明に係る表面波装置の周波数調整方法
では、好ましくは、高分子膜として比誘電率が基板のそ
れよりも小さいもの、例えばポリイミド系樹脂膜が用い
られる。
【0011】また、本発明に係る表面波装置の周波数調
整方法では、表面波装置として、好ましくは、端面反射
型表面波装置が用いられる。さらに、上記端面反射型表
面波装置としては、対向2端面を有する表面基板と、表
面波基板の上面に形成された1つのIDTとを有し、I
DTの電極指が端面と平行に延ばされており、かつ表面
波伝搬方向最外側の電極指が、一対の端面の一方の端面
と表面波基板の上面とのなす端縁に沿うように形成され
ている、端面反射型表面波共振子が用いられる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
挙げることにより、本発明を明らかにする。図1(a)
及び(b)は、本発明の一実施例としての弾性表面波装
置の周波数調整方法に用いられる端面反射型表面波共振
子を示す平面図及び模式的正面断面図である。
【0013】端面反射型表面波共振子1は、矩形の表面
波基板2を用いて構成されている。表面波基板2は、対
向し合う一対の端面2a,2bを有する。表面波基板2
は、圧電単結晶や圧電セラミックスにより構成すること
ができ、圧電セラミックスにより構成されている場合に
は、後述のIDT3の電極指の延びる方向と平行な方向
に分極処理される。また、表面波基板2は、圧電基板上
にZnO薄膜などの圧電薄膜を積層することにより構成
されてもよく、その場合、後述のIDT3は、圧電薄膜
の上面に形成されてもよく、圧電薄膜と圧電基板との間
に形成されていてもよい。
【0014】もっとも、表面波基板2は、その比誘電率
εS /ε0 が30以上であり、かつ電気機械結合係数K
が20%以上であることが必要である。ここで、比誘電
率ε S /ε0 =(ε11 S ・ε33 S 1/2 であり、ε11 S
はS(歪み)一定とした場合の11方向に沿う比誘電率
を示し、ε33 S は歪み一定の場合の33方向に沿う比誘
電率を示す。
【0015】上記比誘電率εS /ε0 が30未満の場
合、並びに電気機械結合係数Kが20未満の場合には、
後述の実験例から明らかなように、高分子膜を形成して
周波数調整を行おうとしても挿入損失が大きくなり、良
好な特性を有する表面波装置を提供することができなく
なる。
【0016】上記のように比誘電率εS /ε0 が30以
上であり、電気機械結合係数Kが20以上である表面波
基板材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛、LiTaO
3 、LiNbO3 などを挙げることができる。また、L
iNbO3 基板上にZnO薄膜を積層してなる表面波基
板を挙げることができる。また、本発明において用いる
ことができない表面波基板材料としては水晶を挙げるこ
とができる。これらの表面波基板のεS /ε0 と、電気
機械結合係数Kを下記の表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】上記表面波基板2には、IDT3が形成さ
れている。IDT3は、一対のくし歯電極4,5を有す
る。くし歯電極4,5は、それぞれ、複数本の電極指4
a,4b及び5a,5bを有する。電極指4a,4b及
び5a,5bは互いに間挿し合うように配置されてい
る。なお、電極指4a,5bは、IDT3における表面
波伝搬方向最外側の電極指に相当し、電極指4a,5b
は、その幅が約λ/8とされている。他の電極指4b,
5aは、その幅がλ/4とされており、かつ電極指間の
表面波伝搬方向と直交する方向のギャップの幅はλ/4
とされている。
【0019】また、最外側の電極指4a,5bは、端面
2a,2bと上面2cとのなす端縁に沿うように形成さ
れている。なお、表面波基板2として、前述したよう
に、圧電基板と圧電薄膜とを積層したものを用いる場合
には、上記IDT3は、圧電薄膜の下面または上面に形
成される。
【0020】上記端面反射型表面波共振子1の周波数調
整にあたっては、図1(b)に示すように、ポリイミド
膜6を表面波基板2上に形成することにより行われる。
このポリイミド膜6の厚みを調整することにより、共振
周波数を調整することができる。なお、高分子膜として
は、表面波基板の比誘電率εS /ε0 よりも比誘電率が
小さいものが好ましく、上記のようにポリイミド膜6が
好適に用いられるが、ポリイミド膜6に代えて、ポリア
ミド、フッ化ポリイミドなどの他の高分子からなる膜を
形成してもよい。
【0021】端面反射型表面波共振子1では、くし歯電
極4,5間に交流電圧を印加することによりSHタイプ
の表面波としてのBGS波が励振され、該BGS波が端
面2a,2b間に閉じ込められて、共振特性が取り出さ
れる。
【0022】次に、具体的な実施例につき説明する。 (実施例1)実施例1として、1.7mm×1.7mm
×厚み0.5mmの41°Y回転X方向伝搬LiNbO
3 基板からなる表面波基板を用い、電極指の対数が1
2.5、交叉幅が10λである端面反射型表面波共振子
1を作製した。この端面反射型表面波共振子1上に、ス
ピンコーティング法により、図1(b)に示すポリイミ
ド膜6を種々の厚みで形成し、種々の端面反射型表面波
共振子を得た。
【0023】これらの端面反射型表面波共振子につい
て、共振特性を測定した。結果を図2及び図3に示す。
図2は、ポリイミド膜6の膜厚H/λ(但し、Hはポリ
イミド膜の膜厚を、λは表面波の波長を示す)と、共振
周波数変化率Δf/f(ppm)との関係を示す。な
お、共振周波数変化率Δf/fにおけるfはポリイミド
膜を形成しない場合の共振周波数であり、Δfはポリイ
ミド膜を形成した場合の共振周波数をfrとした場合、
Δf=fr−fで表される値である。すなわち、ポリイ
ミド膜を形成したことによる共振周波数変動分のポリイ
ミド膜を形成していない場合の共振周波数fに対する割
合である。
【0024】また、図3は、これらの端面反射型表面波
共振子におけるポリイミド膜の膜厚と、反共振抵抗Za
の共振抵抗Zrに対する比Za/Zrとの関係を示す。
図2から明らかなように、ポリイミド膜を形成すること
により、共振周波数が低下し、従って、ポリイミド膜を
形成し、かつその膜厚を調整することにより共振周波数
を低める方向で周波数調整し得ることがわかる。また、
図3から明らかなように、ポリイミド膜を形成した場合
であっても、Za/Zrはさほど変化せず、従って共振
特性にはあまり影響のないことがわかる。
【0025】(実施例2)表面波基板2をチタン酸ジル
コン酸鉛系圧電セラミックスを用いて構成したこと、I
DT3における電極指の対数を23.5としたことを除
いては、実施例1と同様にして端面反射型表面波共振子
1を得た。この端面反射型表面波共振子1において、表
面波基板2上に、実施例1と同様に種々の膜厚でポリイ
ミド膜を形成し、得られた各端面反射型表面波共振子1
の共振特性を測定した。結果を図4及び図5に示す。
【0026】図4は、ポリイミド膜の膜厚と、共振周波
数変化割合Δf/f(ppm)との関係を示し、図5
は、ポリイミド膜の膜厚とZa/Zrとの関係を示す図
である。
【0027】図4から明らかなように、チタン酸ジルコ
ン酸鉛系圧電セラミックスを表面波基板材料として用い
た実施例2においても、ポリイミド膜の膜厚が厚くなる
に従って共振周波数が低下し、従ってポリイミド膜6を
形成し、かつその膜厚を調整することにより共振周波数
を低めるように周波数調整を行い得ることがわかる。ま
た、図5から明らかなように、この場合においても、反
共振抵抗の共振抵抗に対する割合はあまり変化せず、従
って共振特性に影響をほとんど与えないことがわかる。
【0028】(実施例3)実施例3においては、図6に
示すBGS波を利用した端面反射型表面波共振子11を
作製した。端面反射型表面波共振子11では、1.5m
m×1.0mm×厚み0.5mmの36°Y回転X方向
伝搬のLiTaO3 基板が表面波基板12として用いら
れている。
【0029】表面波基板12の上面12c上には、Al
からなる薄膜をパターニングすることにより、IDT1
3が形成されている。IDT13は、一対のくし歯電極
14,15を有し、くし歯電極14,15は、互いに間
挿し合う複数本の電極指14a,15a〜15cを有す
る。電極指15a,15bは、上面12cと、端面12
a,12bとのなす端縁に沿うように形成されている表
面波伝搬方向最外側の電極指であり、その幅は約λ/8
とされている。残りの電極指14a,15cは、その幅
がλ/4とされており、かつ電極指間の表面波伝搬方向
に沿うギャップの幅はλ/4とされている。また、ID
T13における電極指の対数は18対とした。
【0030】端面反射型表面波共振子11においても、
表面波基板12上に、IDT13を形成した後、種々の
膜厚でポリイミド膜をスピンコート法により形成し、そ
の共振特性を測定した。結果を図7及び図8に示す。
【0031】図7は、ポリイミド膜の膜厚H/λと、共
振周波数変化率Δf/f(ppm)との関係を示し、図
8は、ポリイミド膜の膜厚H/λと、挿入損失との関係
を示す。
【0032】図7から明らかなように、実施例3におい
ても、ポリイミド膜の膜厚H/λを厚くするにつれて、
共振周波数が低くなるように共振周波数を調整し得るこ
とがわかる。また、図8から明らかなように、ポリイミ
ド膜の膜厚を高めた場合であっても、挿入損失はさほど
変化しないことがわかる。
【0033】(比較例)実施例3と同様にして、但し表
面波基板12を水晶で構成したことを除いては、実施例
3と同様にして端面反射型表面波装置を構成した。この
端面反射型表面波共振子においても、表面波基板上に種
々の膜厚でポリイミド膜をスピンコーティングにより形
成した。得られた各端面反射型表面波共振子の共振特性
を測定した。結果を図9及び図10に示す。
【0034】図9は、このようにして得られた水晶を利
用した端面反射型表面波共振子におけるポリイミド膜の
膜厚H/λと共振周波数変化率Δf/fとの関係を示
し、図10は、ポリイミド膜の膜厚H/λと挿入損失と
の関係を示す。
【0035】図9から明らかなように、水晶を用いた場
合にも、ポリイミド膜の膜厚が厚くなるにつれて共振周
波数が低くなることがわかる。しかしながら、水晶を用
いた場合には、図10から明らかなように、挿入損失が
ポリイミド膜の膜厚の増加につれて大きく変化し、挿入
損失が大きくなりすぎるため、所望とする特性の得られ
ないことがわかる。
【0036】上記実施例3及び比較例の差は、表面波基
板材料に依存する。すなわち、εS/ε0 =4.5であ
り、電気機械結合係数Kが3.5%である水晶の場合に
は、上記のようにポリイミド膜を形成すると挿入損失が
非常に大きくなり、使用に耐え得なくなる。これに対し
て、εS /ε0 =35.2以上であり、電気機械結合係
数Kが22%以上である実施例1〜3の各端面反射型表
面波共振子では、挿入損失や山谷比(反共振抵抗Zaの
共振抵抗Zrに対する比)などの特性にほとんど影響を
与えることなく、ポリイミド膜の膜厚調整により共振周
波数を調整し得ることがわかる。
【0037】また、本願発明者らの実験によれば、Li
NbO3 基板上にZnO薄膜を形成し、両者の間にID
Tを構成してなる表面波装置においても、同様に共振特
性に影響を与えることなく周波数調整を行い得ることが
確かめられた。
【0038】従って、本発明のように、εS /ε0 が3
0以上、かつ電気機械結合係数Kが20%以上である表
面波基板を用いれば、上記実施例1〜3と同様に、共振
特性に影響を与えることなくポリイミド膜の膜厚調整に
より周波数調整を行い得ることがわかる。
【0039】なお、上記実施例1〜3では、端面反射型
表面波共振子に適用した場合を例にとり説明したが、本
発明は、端面反射型表面波共振子だけでなく、端面反射
型表面波フィルタや、端面反射型ではないSHタイプの
表面波を利用した弾性表面波装置にも適用することがで
きる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る弾性表面波装置の周波数調
整方法では、比誘電率εS /ε0 が30以上であり、か
つ電気機械結合係数Kが20%以上である特定の表面波
基板を用いているため、該表面波基板上に高分子膜を形
成し、該高分子膜の膜厚をコントロールすることによ
り、帯域特性などの表面波装置の基本的な特性にあまり
影響を与えることなく、中心周波数や共振周波数を高精
度に調整することが可能となる。従って、損失が小さ
く、小型化が容易であるというSHタイプの表面波を利
用した表面波装置の利点を活かしつつ、かつ要求特性に
応じて周波数調整を容易にかつ高精度に調整することが
可能となる。
【0041】上記高分子膜の比誘電率εが表面波基板の
比誘電率εS /ε0 よりも小さい場合、電気信号が確実
に表面波基板を通過するため、周波数調整を確実に行う
ことができる。
【0042】上記高分子膜として、ポリイミド系樹脂膜
を用いた場合には、前述した実施例から明らかなよう
に、高分子膜をスプレーコーティングやスピンコーティ
ングなどの様々な膜形成方法により所望の膜厚となるよ
うに容易に形成することができ、かつ弾性表面波装置の
中心周波数や共振周波数を高精度に調整することができ
る。
【0043】また、端面反射型の表面波装置とした場合
には、反射器を必要としないので、小型の弾性表面波装
置を構成することができ、従って小型であり、目的とす
る周波数特性に応じた表面波装置を容易に提供すること
が可能となる。
【0044】端面反射型表面波装置として、対向2端面
を有する表面波基板上に1つのIDTを形成してなる端
面反射型表面波共振子とした場合、共振周波数を要求特
性に応じて容易に調整することができる小型の表面波共
振子を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の実施
例において周波数調整される端面反射型表面波共振子を
説明するための平面図及び模式的正面断面図。
【図2】実施例1におけるポリイミド膜の膜厚H/λ
と、共振周波数変化率Δf/f(ppm)との関係を示
す図。
【図3】実施例1におけるポリイミド膜の膜厚H/λ
と、山谷比Za/Zrとの関係を示す図。
【図4】実施例2におけるポリイミド膜の膜厚H/λ
と、共振周波数変化率Δf/f(ppm)との関係を示
す図。
【図5】実施例2におけるポリイミド膜の膜厚H/λ
と、山谷比Za/Zrとの関係を示す図。
【図6】実施例3で周波数調整される端面反射型表面波
共振子を説明するための平面図。
【図7】実施例3におけるポリイミド膜の膜厚H/λ
と、共振周波数変化率Δf/f(ppm)との関係を示
す図。
【図8】実施例3におけるポリイミド膜の膜厚H/λと
挿入損失との関係を示す図。
【図9】比較のために用意した水晶を用いた端面反射型
表面波共振子におけるポリイミド膜の膜厚H/λと共振
周波数変化率Δf/fとの関係を示す図。
【図10】比較のために用意した水晶を用いた端面反射
型表面波共振子におけるポリイミド膜の膜厚H/λと挿
入損失との関係を示す図。
【符号の説明】
1…端面反射型表面波共振子 2…表面波基板 3…IDT 4,5…くし歯電極 4a,4b,5a,5b…電極指 6…ポリイミド膜 11…端面反射型表面波共振子 12…表面波基板 13…IDT 14,15…くし歯電極 14a,14b,15a,15b…電極指
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀内 秀哉 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 伊藤 吉博 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 岡本 義宣 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 平9−199966(JP,A) 特開 平8−162880(JP,A) 特開 昭61−208916(JP,A) 特開 平9−214279(JP,A) 特開 昭59−94910(JP,A) 特開 平11−27090(JP,A) 特開 昭56−42420(JP,A) 特開 平4−239210(JP,A) 米国特許4435441(US,A) 小峰賢二、荒木信成、上野寛樹、宝川 幸司,フッ素化ポリイミド材料のSAW 素子への適用,電子情報通信学会技術研 究報告,1994年 6月22日,Vol. 94,No.105,p.15−20 Satoru Fujishima, AN OVERVIEW OF JAP ANESE MANUFACTURIN G OF SAW DEVICES, 1986 IEEE MTT−S dige st,1986年,p.561−564 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 3/10 H03H 9/145 H03H 9/25

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比誘電率εS /ε0 =(ε11 S
    ε33 S 1/2 が30以上であり、かつ電気機械結合係数
    Kが20%以上である表面波基板と、 前記表面波基板に形成された少なくとも1つのインター
    デジタルトランスデューサとを備えるSHタイプの表面
    波を利用した弾性表面波装置の周波数調整方法であっ
    て、 前記表面波基板上に高分子膜を形成し、該高分子膜の膜
    厚を調整することにより周波数を調整することを特徴と
    する、弾性表面波装置の周波数調整方法。
  2. 【請求項2】 前記高分子膜の比誘電率εが、表面波基
    板の比誘電率εS /ε0 よりも小さい、請求項1に記載
    の弾性表面波装置の周波数調整方法。
  3. 【請求項3】 前記高分子膜として、ポリイミド系樹脂
    膜を用いることを特徴とする、請求項1または2に記載
    の弾性表面波装置の周波数調整方法。
  4. 【請求項4】 前記弾性表面波装置が、端面反射型表面
    波装置である、請求項1〜3のいずれかに記載の弾性表
    面波装置の周波数調整方法。
  5. 【請求項5】 前記表面波基板が対向し合う一対の端面
    を有し、該表面波基板上に1つのインターデジタルトラ
    ンスデューサが形成されており、該インターデジタルト
    ランスデューサの電極指が前記端面と平行な方向に延
    び、かつ表面波伝搬方向最外側の電極指が前記一対の端
    面のうち一方の端面と表面波基板の上面とのなす端縁に
    沿うように形成されている、端面反射型表面波共振子で
    ある、請求項4に記載の弾性表面波装置の周波数調整方
    法。
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