JP3437266B2 - エンジンの空燃比検出装置 - Google Patents

エンジンの空燃比検出装置

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JP3437266B2
JP3437266B2 JP16545394A JP16545394A JP3437266B2 JP 3437266 B2 JP3437266 B2 JP 3437266B2 JP 16545394 A JP16545394 A JP 16545394A JP 16545394 A JP16545394 A JP 16545394A JP 3437266 B2 JP3437266 B2 JP 3437266B2
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雅彦 加藤
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

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  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの燃焼制御装
置に採用される空燃比検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車や船外機等のエンジンにあって
は、空燃比を制御することにより、エンジンの燃焼状態
を良好にし、もってエンジン出力の向上を図るとともに
排気ガス中の有害成分を低減するようにしている。この
空燃比の制御では、排ガスセンサを設置して排ガス中の
酸素量を検出し、該検出値から空燃比を求め、これが目
標空燃比に一致するように燃料供給量を制御するのが一
般的である。
【0003】一方、2サイクルエンジンは、新気により
既燃ガスを排出する掃気行程を備えており、そのため2
サイクルエンジンでは排気ガス中に新気が混合する吹き
抜け現象がある。従って排気管内を流れる排気ガス中の
酸素濃度を検出した場合、正確な空燃比を求めることは
できない。そこで、2サイクルエンジンの空燃比制御で
は、燃焼室内の既燃ガスの酸素濃度を検出し、これによ
り空燃比を求めるようにしている。この酸素濃度の検出
においては、位相差を有する隣接気筒同士を検出通路で
連通接続し、該通路にO2 センサを介設し、一方の気筒
から他方の気筒に既燃ガスを流動させることにより被検
出ガスを採取することが考えられる。なお、本発明にお
いて、既燃ガスとは吹き抜けガスを含まない燃焼ガスの
みのガス、又は吹き抜けガスの含有量が酸素濃度検出に
それほど支障とならない程度である場合のガスの意味で
あり、排気ガスとは吹き抜けガスと燃焼ガスとの混合ガ
スの意味である。また、混合気とは、新気と燃料との混
合ガスの意味である。
【0004】上述のように隣接気筒同士を検出通路で連
通接続する場合の該検出通路の接続構造としては、従
来、例えば図10に示すように、シリンダ壁90に既燃
ガスの採取口91をシリンダ軸に直角方向に貫通形成
し、該採取口91にこれと同じ径の検出通路92を上記
採取口91をそのまま延長するように取付けるような構
造が一般的に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記図10に
示すような従来構造では、既燃ガスは検出通路92の上
方からほぼ直線的に流動して、該通路92の直前でその
経路をほぼ直角方向に変えて上記通路92に流入する。
そのため、上記採取口91のB部分で既燃ガスの流動に
よどみが生じ、あるいは渦が発生する。その結果、エン
ジンを長時間運転した場合に、上記よどみ等により上記
B部分にカーボンが堆積し、上記検出通路92の有効管
路面積が縮小し、採取できる既燃ガス量が減少して、上
記エンジンの空燃比制御が不安定になるという問題が発
生する。
【0006】また、上記堆積したカーボンがエンジンの
振動や燃焼圧等により剥がれて、ピストンとシリンダと
の間にかみこまれ、ピストンスカッフが生じてピストン
の損傷等の原因となる問題もある。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、検出通路とシリンダ壁との接続部周辺にお
けるカーボンの堆積を抑制でき、もって安定した空燃比
制御を実現でき、さらにピストンの損傷等を回避できる
2サイクルエンジンの空燃比検出装置を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、シリ
ンダブロック又はシリンダヘッドに既燃ガスを外部に取
り出すための採取口を形成し、該採取口に接続された検
出通路に空燃比検出手段を接続したエンジンの空燃比検
出装置において、上記採取口の少なくとも燃焼室側の縁
部を面取り加工することにより既燃ガスの上記検出通路
への流動をガイドするガイド部を設けたことを特徴とし
ている。
【0009】ここで本発明は、2サイクルエンジン及び
4サイクルエンジンの両方に適用できるものであり、ま
た本発明の空燃比検出手段には、空燃比を直接検出する
もの、及び空燃比によって変動する要素、例えばO2
HC,CO濃度を検出することによって空燃比を間接的
に検出するものの両方が含まれる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1において、2
サイクルエンジンにおいて酸素濃度検出センサを設けた
ものであり、請求項3の発明は、上記採取口がシリンダ
ライナとシリンダブロックとに渡って形成されており、
上記ガイド部が上記シリンダライナ部分,シリンダブロ
ック部分を複数段階に面取り加工して形成されたもので
あることを特徴としている。
【0011】請求項4の発明は、請求項1において、上
記検出通路のガイド部近傍部分の軸線がシリンダ軸線に
対して鈍角をなし、かつ上記燃焼室側に向けて斜めに形
成されていることを特徴としている。
【0012】請求項5の発明は、シリンダブロック又は
シリンダヘッドに既燃ガスを外部に取り出すための採取
口を形成し、該採取口に接続された検出通路に空燃比検
出手段を接続したエンジンの空燃比検出装置において、
上記採取口と検出通路との接続部に、該採取口及び検出
通路より大径の堆積物捕集用ポケットを設けたことを特
徴としている。
【0013】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれかにおいて、エンジンが2サイクルエンジンであ
り、上記空燃比検出手段を構成するO2 センサが、位相
差を有する一方の気筒の採取口と他方の気筒の排出口と
を連通する検出通路の途中に介設されており、上記採取
口は上記一方の気筒のほぼ排気ポートと掃気ポートとの
間に位置し、上記排出口は上記他方の気筒のほぼ排気ポ
ートより下死点側に位置しており、上記採取口,排出口
が、一方の気筒の排気行程開始後の一定期間と上記他方
の気筒の圧縮行程開始前の一定期間とにおいて同時に開
き、この期間において一方の気筒内の既燃ガスが他方の
気筒に向かって流れるように上記位相差が設定されてい
ることを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1,2の発明のエンジンの空燃比検出装
置によれば、上記採取口の燃焼室側縁部を面取り加工し
て既燃ガスの流動をガイドするガイド部を設けたので、
既燃ガスは上記ガイド部に沿って燃焼室から検出通路に
流入する。
【0015】このように既燃ガスの流動をガイドするガ
イド部を設けたので、既燃ガスの流動方向を徐々に変化
させることができ、既燃ガスの検出通路への流入をスム
ーズに行うことができる。そのため、採取口付近でのよ
どみ,渦等の発生を抑制して、カーボンの堆積を軽減で
き、もってエンジンの空燃比制御を安定化でき、ピスト
ンの損傷等を回避することができる。
【0016】請求項3の発明のエンジンの空燃比検出装
置によれば、上記ガイド部をシリンダライナ部分とシリ
ンダブロック部分とを複数段階に面取り加工することに
より形成したので、既燃ガスの該検出通路への流入をよ
りスムーズに行うことができ、上記カーボンの堆積をよ
り一層抑制でき、もってエンジンの空燃比制御をより安
定化でき、またピストンの損傷等を回避することができ
る。
【0017】請求項4の発明のエンジンの空燃比検出装
置によれば、上記検出通路のガイド部近傍部分を燃焼室
側に向けて斜めに配置したので、検出通路に流入する既
燃ガスの流動をよりスムーズにできる。そのため、上記
検出通路内のカーボンの堆積をより一層抑制することが
でき、エンジンの空燃比制御を更に安定化でき、またピ
ストンの損傷等を回避できる。
【0018】請求項5の発明のエンジンの空燃比検出装
置によれば、検出通路と採取口との間にカーボン捕集用
ポケットを設けたので、カーボンが堆積した場合は上記
ポケットにより捕集することができ、上記カーボンが気
筒内へ落下することを防止でき、もってピストンの損傷
等を回避することができる。
【0019】請求項6の発明のエンジンの空燃比検出装
置によれば、上記検出通路を、位相差を有する気筒同士
を一方の気筒が排気行程開始後で、他方の気筒が圧縮行
程開始前の所定期間のみ連通するよう接続し、該通路の
途中に既燃ガスの酸素濃度を検出するO2 センサを設け
たので、上記請求項1〜5の発明と同様の効果を有する
とともに、吹き抜けガスをほとんど含まない略既燃ガス
のみの空燃比を検出でき、フィードバック制御の精度を
向上することができ、エンジンの燃焼状態を常に安定化
できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。まず、請求項1,2及び6の発明に係る第1実施例
による2サイクルエンジンの空燃比検出装置を図1ない
し図6に基づいて説明する。図1は本実施例装置が適用
された船外機用3気筒2サイクルエンジンの概略構成
図、図2はO2 センサの取り付け構造を説明するための
模式図、図3は番気筒クランク角度と筒内圧との関係
を示す特性図、図4はO2 センサの出力と目標A/F値
との関係を示す特性図、図5は検出通路のシリンダ接続
位置を示す断面側面図、図6は検出通路接続部の拡大断
面側面図である。
【0021】図1において、1はクランク軸縦置き3気
筒2サイクル船外機用エンジンであり、これはシリンダ
ブロック2のシリンダボア3a内にピストン3を摺動自
在に配置し、該ピストン3をコンロッド4でクランク軸
5に連結した構造のものである。なお、図1のA−A断
面中、〜は気筒番号を示しており、各気筒〜の
位相差は120°に設定されている。
【0022】上記シリンダブロック2の合面にはシリン
ダヘッド6が装着されており、該シリンダヘッド6に形
成された燃焼室6a内には点火プラグ7が挿入されてい
る。なお、2aは排気ポート、2bは掃気ポートであ
る。上記シリンダヘッド6には筒内圧を測定するための
圧力センサ31が装着され、上記クランク軸5にはクラ
ンク角度(エンジン回転数)を検出するための角度セン
サ33が設けられている。上記シリンダブロック2の反
ヘッド側にはクランク室8が設けられている。該クラン
ク室8には吸気温または機関の温度を測定するための温
度センサ32と、クランク室内圧を測定するための圧力
センサ34とが設けられている。
【0023】また図2に示すように、番気筒(他方の
気筒)と番気筒(一方の気筒)との間にはバイパス通
路(検出通路)40が配設されており、該通路40の途
中部分に形成された蓄圧室内には、既燃ガスの空燃比を
検出するためのO2 センサ35が設けられている。上記
バイパス通路40の導入口(採取口)65は、番気筒
の排気ポート2aの開タイミング位置H1と掃気ポート
2bの開タイミング位置H2との間に、例えば排気ポー
ト2aと同時に開閉されるように配設されている。ま
た、上記通路40の排出口68は、番気筒の上記排気
ポート2aの閉タイミング位置H1´より進角側(下死
点側)位置に、例えば掃気ポート2bの開直前に開き、
閉直後に閉じるように配設されており、上記各導入口6
5,排出口68はそれぞれの気筒のピストン3により開
閉される。
【0024】図3に示すように、番気筒のシリンダ内
圧力P2と、番気筒のシリンダ内圧力P1とは、両気
筒の位相差 120°をもって変動する。また上記導入口6
5は、番気筒において、上記排気ポート2aの開タイ
ミングクランク角Aから閉タイミングクランク角Bまで
開となる。一方、上記排出口68は、番気筒の掃気ポ
ート2bの開タイミングクランク角(図示せず)から閉
タイミング直後クランク角Dまで開となる。従って、上
記導入口65と排出口68とは上記クランク角A〜Dの
期間は同時に開き、この間は圧力差によってガスが番
気筒から番気筒に向かって流動する。なお、符号Eは
番気筒の排気ポート2aの閉タイミングクランク角を
示す。
【0025】ここで上記導入口65を番気筒のほぼ排
気ポート2aと掃気ポート2bとの間に配置したのは排
気ポート2aより極端に上死点側に配置すると、番気
筒の圧縮過程で、圧縮されるべき新気が上記通路40を
通って逃げ、圧縮効率が低下してしまうからである。ま
た、掃気ポート2bより極端に下死点側に配置すると導
入口65と排出口68が同時に開き、既燃ガスが番気
筒から番気筒に向かって流れる期間が短くなってしま
うからである。
【0026】通路40の導入口65,排出口68の位置
を上述のように設定したので、番気筒のピストン3に
よって導入口65が排気行程開始直後に開いたときに
は、番気筒の排出口68は圧縮行程開始直前位置に位
置するピストン3によってまだ開いているので、上記導
入口65の開と同時に、番気筒及び番気筒間のシリ
ンダ内圧力の圧力差によって、番気筒内の既燃ガスが
導入口65から排出口68へ向かって上記通路40内を
流れ、上記センサ35がこの既燃ガスの中の酸素量を測
定する。なお、排出口68が、番気筒において掃気ポ
ート2bが開く直前に閉じるので、上記通路40内を流
れる既燃ガス中に吹き抜け新気が含まれない。このた
め、上記センサ35は、吹き抜け新気を含まない既燃ガ
ス中の酸素量を測定でき、吹き抜け新気を含まない既燃
ガスの空燃比を検出できる。
【0027】更に、上記通路40の導入口65,排出口
68は番気筒,番気筒のそれぞれのピストン3によ
り開閉操作され、上述のようにクランク角A〜Dの期間
のみ同時に開くようになっており、つまりいずれかの開
口がほとんど常時閉じているので、導入口65又は排出
口68から上記通路40内へいずれかの気筒内の既燃ガ
スが逆流することはない。
【0028】また、上記通路40はシンプルな構成であ
るため、流体抵抗が少なく、このため、例えば過度運転
時においてもサイクル毎の空燃比を検出でき、過度運転
時に最適な空燃比制御が実施できる。
【0029】なお、上記実施例ではエンジン1が3気筒
2サイクルエンジンの場合を説明したが、各気筒間に位
相差があり、上記通路40の導入口65,排出口68を
適切なタイミング位置に配置できれば良いので、V型4
気筒あるいはV型6気筒の2サイクルエンジンについて
も適用できる。
【0030】また、上記O2 センサ35の出力は、図4
の特性線7−1に示すように、A/Fが理論空燃比近傍
のa〜bのときにa´〜b´となる。本実施例では、目
標A/F値をエンジン運転状態に応じて上記(a〜b)
の範囲で可変制御するものである。なお、上記O2 セン
サとして図4の特性線7−2に示すような直線的な出力
特性を備えるリニア型のセンサを用いても良い。このリ
ニヤ型センサを用いた場合には目標A/Fの可変範囲を
大幅に拡大できる。
【0031】そして上記検出通路40の上記番気筒と
の接続部は、図5,図6に示すように構成されている。
即ち、シリンダブロック2内に圧入されたシリンダライ
ナ3bに導入口(採取口)65がシリンダ軸直角方向に
形成されており、該導入口65の外面にはシリンダブロ
ック2内に挿入配置された検出管(検出通路)40aの
先端が接続されている。また上記導入口65のシリンダ
ボア3aを形成する内面には、上記導入口65の全周を
面取り加工することによりガイド部80が設けられてい
る。このガイド部80は、既燃ガスの上記検出管40a
内への流動をガイドするためのものである。
【0032】上記導入口65のシリンダボア3a側部分
にガイド部80を設けたので、既燃ガスは燃焼室6a側
からこのガイド部80に沿って上記検出管40a内に導
入される。このときの既燃ガスの流動方向の変化は、上
記ガイド部80を有しない上記従来構造の場合と比較し
て、上記ガイド部80の径の分だけ燃焼室6aに近い上
方において開始されることとなる。そのため、それだけ
既燃ガスの検出通路40への流入をスムーズに行うこと
ができ、上記検出通路40の導入口65付近での既燃ガ
スのよどみ,渦等の発生を制御される。
【0033】上記各クランク室8には吸気通路10がシ
リンダボア3aを介して連通するようにそれぞれ接続さ
れている。該各吸気通路10のクランク室側開口近傍に
は、吸気の逆流を防止するためのリードバルブ11が配
設されている。また上記各吸気通路10には該吸気通路
内に燃料を噴射するためのインジェクタ12が装着され
ており、該インジェクタ12には燃料供給装置13が接
続されている。なお、インジェクタを全気筒共通として
もよい。この場合には吸気マニホールドの集合部に設け
ることになる。また上記吸気通路10内にはスロットル
バルブ15が配設されており、該スロットルバルブ15
の回転量すなわちスロットル角はセンサ41により検出
されるようになっている。さらに船外機本体50には、
トリム角βを検出するためのトリム角検出センサ42が
設けられている。
【0034】上記エンジン1は制御部としてのECU3
0を備えている。該ECU30には、上記筒内圧検出セ
ンサ31,吸気温検出センサ32,クランク角度検出セ
ンサ33,クランク室内圧検出センサ34,O2 センサ
35,背圧検出センサ36,エンジン温度検出センサ3
7,スロットル角検出センサ41,大気圧検出センサ,
シフトスイッチ,冷却水温度検出センサ,及びエンジン
振動センサの各検出信号が入力されている。
【0035】上記ECU30は、エンジンの運転状態、
例えば掃気効率に応じた目標空燃比を演算するととも
に、上記O2 センサ35からの検出値(空燃比)が上記
目標空燃比となるように燃料噴射弁12からの燃料噴射
量をフィードバック制御する。
【0036】次に、本実施例の動作について説明する。
本実施例装置では、上記O2 センサ35により既燃ガス
の酸素濃度が検出され、混合気のA/Fが目標A/Fと
なるように燃料噴射量が制御される。この場合に、上記
2 センサ35を上記検出通路40に配設したので、吹
き抜けガスをほとんど含まない略既燃ガスのみの酸素濃
度を検出することができ、もってフィードバック制御の
精度を向上することができる。
【0037】また、上記導入口65のシリンダボア3a
側縁部にガイド部80を設けたので、既燃ガスの検出通
路40への流入をスムーズに行うことができるため、上
記導入口65付近の既燃ガスのよどみ,渦等の発生を抑
制でき、カーボンの堆積を防止でき、エンジンの空燃比
制御を安定化でき、また、堆積物がピストン3とシリン
ダボア3aとの間に噛み込むのを防止でき、シリンダボ
ア3a,ピストン3の損傷等を回避することができる。
【0038】ここで図3のDにおいて排出口68が閉じ
た直後で、かつ導入口65が開いている期間において
は、O2 センサ35が配置された蓄圧室内の圧力が番
気筒のシリンダ内圧よりも高いために、蓄圧室内の既燃
ガスが番気筒に逆流するので、導入口65は排気出口
としても機能することになるが、本実施例ではこの導入
口65に面取り加工したので、そのサイクルにおける酸
素濃度の検出を精度よく行うことができる。
【0039】即ち、排気出口として機能する導入口65
における通路抵抗が、面取りしたことによる物理的な抵
抗低減、及び導入口(採取口)へのカーボン堆積を防止
することに伴う抵抗削減、によって低減したので、蓄圧
室内の既燃ガスがシリンダ内に流出しやすくなり、蓄圧
室内の既燃ガスが確実にシリンダ内に排出される。した
がって、次のサイクルにおいて、ほぼそのサイクルに発
生した既燃ガスを蓄圧室に導くことができ、検出精度が
向上する。
【0040】次に、請求項1,3及び6の発明に係る第
2実施例による2サイクルエンジンの空燃比検出装置を
図7に基づいて説明する。図7は本実施例装置の検出通
路部分の断面側面図であり、図中、図6と同一符号は同
一又は相当部分を示す。
【0041】本実施例装置は、上記第1実施例装置の採
取口65を、シリンダライナ3bとシリンダブロック2
とに渡って形成するとともに、上記ガイド部80を、上
記シリンダライナ部分80aと、シリンダブロック部分
80bとに2段階に面取り加工して形成したものであ
る。
【0042】本実施例装置では、上記ガイド部80をシ
リンダライナ部分80aとシリンダブロック部分80b
の2段階面取り加工により形成したので、既燃ガスの上
記検出通路40への流入をより一層スムーズに行うこと
ができ、上記カーボンの堆積をより一層抑制でき、もっ
てエンジンの空燃比制御をより一層安定化できるととも
に、ピストンの損傷等を回避できる。
【0043】なお、上記第1,第2実施例では、ガイド
部80を形成するに当たり、導入口65を全周に渡って
面取り加工したが、本発明のガイド部80は、図6,図
7に二点鎖線で示すように導入口65の燃焼室6a側の
縁部のみを面取り加工することによって形成しても良
く、このようにした場合にも既燃ガスの曲りをゆるやか
にすることができ、カーボンの堆積を抑制できる。
【0044】次に、請求項1,4及び6の発明に係る第
3実施例による2サイクルエンジンの空燃比検出装置を
図8に基づいて説明する。図8は本実施例装置の検出通
路部分の断面側面図であり、図中、図6と同一符号は同
一又は相当部分を示す。
【0045】本実施例装置は、上記第1実施例装置の上
記採取口65及びこれに続く検出管(検出通路)40a
を、図5の燃焼室6a側に向けて斜めに配置して形成し
たものである。具体的には、図8において、角度bを角
度aより大きく、つまり鈍角に設定している。
【0046】本実施例装置では、採取口65を斜めに形
成することによりガイド部80を斜めに形成したので、
既燃ガスの流動方向の変化をより小さくでき、該既燃ガ
スの検出通路40への流入をよりスムーズにできる。そ
のため、上記採取口65近傍の上記既燃ガスのよどみ,
渦の発生を抑制でき、カーボンの堆積を更に抑制するこ
とができ、エンジンの空燃比制御を更に安定化でき、ま
たピストンの損傷等を回避できる。
【0047】次に、請求項1,5及び6の発明に係る第
4実施例による2サイクルエンジンの空燃比検出装置を
図9に基づいて説明する。図9は本実施例装置の検出通
路部分の断面側面図であり、図中、図6と同一符号は同
一又は相当部分を示す。
【0048】本実施例装置は、上記採取口65と検出通
路40との接続部に、該採取口65及び検出通路40よ
り大径のカーボン捕集用ポケット(堆積物捕集用ポケッ
ト)81を設けたものである。
【0049】本実施例装置では、カーボン捕集用ポケッ
ト81を設けたので、カーボンが発生した場合でも上記
ポケット81で捕集されるため、上記カーボンがシリン
ダボア3aとピストン3との間に落下することを防止で
き、ピストンの損傷等を回避することができる。また、
上記カーボン捕集用ポケット81を検出通路40より大
径としたので、カーボンが堆積した場合に上記通路40
が狭くなって既燃ガス量が変化することを回避できる。
なお、上記各実施例のガイド部80を採取口65のシリ
ンダボア3a側に設けても良く、この場合には、カーボ
ンの堆積を抑制でき、仮にカーボンが堆積した場合には
本第4実施例と同様の効果を同時に備えることができ
る。
【0050】なお、上記各実施例では、シリンダブロッ
クに導入口(採取口)65を設けたが、本発明の採取口
は図11に示すようにシリンダヘッド6に設けることも
できる。この場合、燃焼室6aを形成する天壁6bの対
向掃気ポート2b寄り部分(図示斜線領域)に開口する
のが望ましい。これにより対向掃気口2bからシリンダ
内に流入し、天壁6b内面に沿って排気口側に流れる新
気が導入口65に流入するのを抑制でき、空燃比の検出
精度を向上できる。より望ましくは、上記斜線領域中、
平面視で上記対向掃気ポート2bと排気ポート2aとを
結ぶ直線A上の領域以外の領域に導入口65を開口すれ
ば良く、これにより新気の流入をより確実に回避でき
る。
【0051】
【発明の効果】以上のように請求項1,2の発明に係る
エンジンの空燃比検出装置では、採取口にガイド部を設
けたので、既燃ガスのよどみ等によるカーボンの堆積を
抑制することができ、もって空燃比制御を安定化できる
効果があり、ピストンの損傷等を回避することができる
効果がある。
【0052】また、請求項3の発明に係るエンジンの空
燃比検出装置では、上記ガイド部をシリンダライナ部分
とシリンダブロック部分とで形成したので、既燃ガスの
検出通路への流入をよりスムーズに行うことができ、カ
ーボンの堆積をより一層抑制できる効果がある。
【0053】また、請求項4の発明のエンジンの空燃比
検出装置によれば、採取口を燃焼室側に向けて斜めに配
置したので、検出通路に流入する既燃ガスの流動をより
スムーズにでき、カーボンの堆積をより一層抑制できる
効果がある。
【0054】また、請求項5の発明のエンジンの空燃比
検出装置によれば、採取口と検出通路との接続部にカー
ボン捕集用ポケットを設けたので、カーボンが堆積した
場合に上記ポケットで捕集することができ、ピストンの
損傷等を回避することができる効果がある。
【0055】また、請求項6の発明のエンジンの空燃比
検出装置によれば、一方の気筒が排気行程開始時で、他
方の気筒が圧縮行程開始前の所定期間のみ連通するよう
上記検出通路を接続したので、酸素濃度の検出精度を向
上することができ、エンジンの燃焼状態を常に安定化で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による空燃比検出装置が適
用された船外機用3気筒2サイクルエンジンの概略構成
図である。
【図2】上記実施例装置のO2 センサの取り付け構造を
説明するための模式図である。
【図3】上記実施例装置の番気筒クランク角度と筒内
圧との関係を示す特性図である。
【図4】上記実施例装置のO2 センサの出力と目標A/
F値との関係を示す特性図である。
【図5】上記実施例装置の検出通路接続部分の断面側面
図である。
【図6】上記実施例装置の検出通路接続部分の拡大断面
側面図である。
【図7】本発明の第2実施例による空燃比検出装置の検
出通路接続部分の拡大断面側面図である。
【図8】本発明の第3実施例による空燃比検出装置の検
出通路接続部分の拡大断面側面図である。
【図9】本発明の第4実施例による空燃比検出装置の検
出通路接続部分の拡大断面側面図である。
【図10】従来の空燃比検出装置の検出通路接続部分の
拡大断面側面図である。
【図11】上記実施例装置の変形例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 2サイクルエンジン 2 シリンダブロック 2a 排気ポート 2b 掃気ポート 3b シリンダライナ 6a 燃焼室 35 O2 センサ 40 バイパス通路(検出通路) 65 導入口(採取口) 80 ガイド部 81 カーボン捕集用ポケット(堆積物捕集用ポケッ
ト) 他方の気筒 一方の気筒
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−193043(JP,A) 特開 平2−294530(JP,A) 特開 平4−265416(JP,A) 特開 平2−33439(JP,A) 実開 昭63−102923(JP,U) 実開 昭58−162226(JP,U) 実開 昭58−106531(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 35/00 368

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロック又はシリンダヘッドに
    既燃ガスを外部に取り出すための採取口を形成し、該採
    取口に接続された検出通路に空燃比検出手段を接続した
    エンジンの空燃比検出装置において、上記採取口の少な
    くとも燃焼室側の縁部を面取り加工することにより既燃
    ガスの上記検出通路への流動をガイドするガイド部を設
    けたことを特徴とするエンジンの空燃比検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記エンジンが2サ
    イクルエンジンであり、上記空燃比検出手段が、既燃ガ
    スの酸素濃度検出センサを備えていることを特徴とする
    エンジンの空燃比検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、上記採取口が
    シリンダライナとシリンダブロックとに渡って形成され
    ており、上記ガイド部が上記シリンダライナ部分,シリ
    ンダブロック部分を複数段階に面取り加工して形成され
    たものであることを特徴とするエンジンの空燃比検出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3の何れかにおいて、上
    記採取口に連なる検出通路の上記ガイド部近傍部分の軸
    線が、シリンダ軸線に対し鈍角をなし、かつ上記燃焼室
    側に向けて斜めに形成されていることを特徴とするエン
    ジンの空燃比検出装置。
  5. 【請求項5】 シリンダブロック又はシリンダヘッドに
    既燃ガスを外部に取り出すための採取口を形成し、該採
    取口に接続された検出通路に空燃比検出手段を接続した
    エンジンの空燃比検出装置において、上記採取口と検出
    通路との接続部に、該採取口及び検出通路より大径の堆
    積物捕集用ポケットを設けたことを特徴とするエンジン
    の空燃比検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    上記エンジンが2サイクルエンジンであり、上記空燃比
    検出手段を構成するO2 センサが、位相差を有する一方
    の気筒の採取口と他方の気筒の排出口とを連通する検出
    通路の途中に介設されており、上記採取口は上記一方の
    気筒のほぼ排気ポートと掃気ポートとの間に位置し、上
    記排出口は上記他方の気筒のほぼ排気ポートより下死点
    側に位置しており、上記採取口,排出口が、一方の気筒
    の排気行程開始後の一定期間と上記他方の気筒の圧縮行
    程開始前の一定期間とにおいて同時に開き、この期間に
    おいて一方の気筒内の既燃ガスが他方の気筒に向かって
    流れるように上記位相差が設定されていることを特徴と
    するエンジンの空燃比検出装置。
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