JP3436861B2 - 鋼板のレーザ切断方法及び装置 - Google Patents

鋼板のレーザ切断方法及び装置

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JP3436861B2
JP3436861B2 JP08850297A JP8850297A JP3436861B2 JP 3436861 B2 JP3436861 B2 JP 3436861B2 JP 08850297 A JP08850297 A JP 08850297A JP 8850297 A JP8850297 A JP 8850297A JP 3436861 B2 JP3436861 B2 JP 3436861B2
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    • B23K26/364Laser etching for making a groove or trench, e.g. for scribing a break initiation groove
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    • B23K2103/02Iron or ferrous alloys
    • B23K2103/04Steel or steel alloys

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザによる鋼板
の切断技術に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板を切断する方法の一つに、切断部に
レーザビームを集光照射して加熱溶融させて切断加工を
行うレーザ切断法がある。従来の切断法と比較してレー
ザ切断法は、切断面の精度が優れており、加工速度が速
く、熱影響部の深さも低減できるといった利点がある。
【0003】特に厚み10〜50mmの厚鋼板を切断加工
する場合には、必要熱量よりも発振効率の高いCO2
ーザを用いると共に、アシストガスとしてO2 ガスを供
給して酸化発熱反応を促進することで、厚鋼板の切断加
工に必要な熱量を得る技術が知られている。
【0004】さらに、アシストガスとして非常に高純度
の酸素ガスを用いて溶融池の酸化発熱を促進したり、溶
融物の粘性が低くなるように鋼板の成分を調整したりす
る方法、鋼板表面のスケール厚みを均一化したり、鋼板
の製造条件を限定して表面粗さを低減する等の方法(特
開平5−112821号公報、特開平7−48622号
公報、特開平7−155975号公報)が提案されてい
るが、これらの技術においてはレーザ以外の要因を改善
することに重点が置かれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記公報記載の
技術は、鋼板にレーザ切断のための特殊な特性を付与す
るべく鋼の成分組成や製造条件を調整するものであり、
結果的に鋼板の製造コスト上昇は免れない。したがっ
て、このような鋼板に上述したような利点を有するレー
ザ切断法を適用しても、全体としてはメリットが少な
い。
【0006】また、レーザ切断加工においては高エネル
ギーのCO2 レーザを用いるのが一般的であるが、鋼板
表面におけるレーザビームの吸収率も問題となる。図1
に、鋼板表面にレーザビームを照射した際の、レーザビ
ームの波長と鋼板表面におけるレーザビームの吸収率と
の関係を示す。図1に示すように、例えば波長1.06
μmのYAGレーザでは吸収率が30〜60%である
が、波長10.6μmのCO2 レーザでは吸収率が5〜
20%と極めて低い。すなわち、高エネルギーのCO2
レーザを鋼板表面に照射しても、図2に示すようにレー
ザビームの大部分は鋼板表面で反射してしまうのであ
る。
【0007】本発明は、以上のような従来技術の問題点
に鑑み、被加工物である鋼板に特殊な特性を付与するこ
となく、既存の鋼板にそのまま適用できる汎用性の高い
レーザ切断法であって、しかも被加工物のレーザエネル
ギー吸収率が高い鋼板のレーザ切断法および装置を提供
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の通りで
ある。
【0009】(1)レーザ照射位置を切断線に沿って移
動しながら、レーザビームを鋼板に照射して切断部を加
熱溶融し、鋼板をレーザ切断する方法において、切断レ
ーザを発生させる切断レーザ発振器と、切断部の溝を形
成する溝形成レーザを発生させる溝形成レーザ発振器と
から伝送された切断及び溝形成レーザの双方を一つの加
工ヘッドで鋼板の切断部に間隔を持たせて集光照射する
とともに、溝形成レーザを照射する位置が切断レーザを
照射する位置よりもレーザ照射位置移動方向前方とする
ことにより、先ず溝形成レーザを切断部に照射して切断
部に溝を形成し、次いで前記溝に切断レーザを照射して
鋼板を切断することを特徴とする鋼板のレーザ切断方
法。
【0010】(2)切断レーザにCO2 レーザを用いた
ことを特徴とする前記(1)記載の鋼板のレーザ切断方
法。
【0011】(3)溝形成レーザの形成する溝の幅が、
鋼板表面における切断レーザ集光径の1.0〜1.5倍
であり、溝形成レーザの形成する溝の深さが鋼板表面か
ら0.05〜0.2mmであることを特徴とする前記
(1)又は(2)記載の鋼板のレーザ切断方法。
【0012】(4)溝形成レーザにパルスレーザを用
い、パルスエネルギーを一定にし、溝が切断部に沿って
連続して形成されるように、切断速度に合わせてパルス
繰り返し周波数を制御することを特徴とする前記
(1)、(2)又は(3)記載の鋼板のレーザ切断方
法。
【0013】(5)切断レーザを発生させる切断レーザ
発振器と、切断部に溝を形成する溝形成レーザを発生さ
せる溝形成レーザ発振器と、前記レーザ発振器からの切
断及び溝形成レーザを伝送するレーザ伝送手段と、前記
レーザ伝送手段からの切断及び溝形成レーザの双方を鋼
板の切断部に間隔を持たせて集光照射する一つの加工ヘ
ッドと、切断及び溝形成レーザの照射位置が切断線に沿
って移動するように加工ヘッド又は被加工物を移動する
駆動手段とを備え、加工ヘッドが溝形成レーザを照射す
る位置が切断レーザを照射する位置よりもレーザ照射位
置移動方向前方である鋼板のレーザ切断装置。
【0014】(6)加工ヘッド上に設けられた単一の集
光レンズによって、切断レーザと溝形成レーザとを厚鋼
板表面にそれぞれ集光照射することを特徴とする前記
(5)記載の鋼板のレーザ切断装置。
【0015】本発明が切断加工の対象とする鋼板は、主
として厚鋼板であり、特に板厚10mm以上の厚鋼板の切
断加工において顕著な効果を奏するものである。上記鋼
板は、通常圧延ままの状態で切断加工に供される。
【0016】このような鋼板の切断には、高出力のCO
2 レーザを用い、O2 ガスをアシストガスとして併用す
ることが一般的であった。しかし、図1に示すようにC
2レーザ(波長10.6μm)の吸収率は極めて低
く、レーザエネルギーのごく一部だけしか切断加工に利
用することができなかった。
【0017】そこで本発明では、先ず溝形成レーザを切
断部に照射して切断部に溝を形成し、次いで前記溝に切
断レーザを照射するようにした。本発明による鋼板表面
の切断レーザ照射部を図3に模式的に示す。図3に示す
ように、本発明法では切断レーザ5は溝15の中に照射
されるため、切断レーザ5は溝15の内部で多重反射さ
れる。したがって、図2に示したように鋼板表面で反射
したレーザがそのまま発散する従来例に比べると、本発
明法は切断レーザエネルギーの吸収率が高い。
【0018】本発明は、鋼板表面での吸収率が低い切断
レーザを用いて行う切断加工において、切断レーザの吸
収率を高める効果を奏する。したがって、出力は高いが
吸収率の低いレーザ、例えばCO2 レーザを切断レーザ
として用いる場合に本発明の効果は特に高い。
【0019】本発明では、図3に示すように切断レーザ
5を溝15の内部で多重反射させることでレーザの吸収
率を向上させるものである。したがって、溝15の幅は
鋼板表面における切断レーザ集光径の1.0〜1.5倍
とすることが好ましい。溝の幅が切断レーザ集光径の
1.0倍未満では多重反射の影響が小さいため本発明の
効果が十分に得られず、溝の幅を切断レーザ集光径の
1.5倍超としては多重反射現象が期待できないためで
ある。また、溝15の深さは鋼板表面から0.05〜
0.2mmとすることが好ましい。0.05mm未満では多
重反射によるレーザ吸収率の向上が十分でなく、0.2
mm超としても効果が飽和するためである。
【0020】本発明は、溝形成レーザを特に限定するも
のではないが、鋼板表面での吸収率が高い短波長のレー
ザを用いることはエネルギー効率の面から好ましいであ
ろう。また溝形成レーザには、ピークパワーの高いパル
スレーザを用いるとよい。その理由は、被照射材の局部
を選択的に高速に蒸発させる必要があり、レーザビーム
としては高エネルギー密度とするためである。エネルギ
ー密度が低いと熱拡散部分が広がり、溝形成での深さが
浅くなり、溝幅の変動が大きくなる。具体的には、例え
ばピーク出力5〜50kW程度のCO2 パルスレーザや
YAGパルスレーザを用いるとよい。
【0021】そして、本発明で溝形成レーザにパルスレ
ーザを用いる場合には、パルスエネルギーを一定にし、
溝が切断線に沿って連続するように、切断速度に合わせ
てパルス繰り返し周波数を制御するとよい。溝が断続的
であると、切断レーザの吸収率が不安定となり、安定し
た切断加工が困難になるおそれがあるからである。
【0022】本発明のレーザ切断装置は、切断レーザ発
振器と溝形成レーザ発振器とを備え、加工ヘッドが切断
レーザと溝形成レーザとの双方を鋼板表面の被加工部に
集光照射する構成となっており、溝形成レーザの照射位
置を切断レーザの照射位置よりも先行させることで、溝
形成とレーザ切断加工を連続的に行うものである。
【0023】本発明の装置によれば、溝形成レーザによ
って溝を形成してから切断レーザの照射を行うため、切
断レーザの吸収率が高く、効率よくレーザ切断加工を行
うことができる。また、レーザ切断工程と同一の工程で
溝形成が可能なため、レーザ切断の前に溝形成工程を別
に設ける必要もない。さらに本発明の装置によれば、切
断レーザを照射する加工ヘッドと溝加工レーザを照射す
る加工ヘッドとが一体であるため、加工ヘッド駆動機構
等の複雑・大型化をもたらすこともない。
【0024】また、溝形成レーザの照射後、直ちに切断
レーザを照射するため、鋼板表面の温度上昇により切断
レーザ吸収率がさらに向上するという効果もある。
【0025】切断レーザの集光・照射と、溝形成レーザ
の集光・照射とは、同じ集光レンズを用いて行うように
してもよい。このような場合には、両レーザが集光レン
ズに入射する角度を変えることで、レーザの集光位置を
調整することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図4は、本発明法の概略斜視図である。図4にお
いて、1は被加工物である鋼板、5は切断レーザ、7は
溝形成レーザ、9はアシストガスノズル、15は溝形成
レーザによって形成された溝をそれぞれ示している。
【0027】切断レーザ5としては、例えば5〜25k
W出力の連続波CO2 レーザを用いる。このようなレー
ザは、発振器出側でのビーム径が通常20〜70mmであ
り、これを加工ヘッドの集光光学系で鋼板表面に0.2
〜0.6mm径に集光することで、鋼板表面における切断
レーザ集光部11でのパワー密度は10〜18MW/c
2 となる。
【0028】一方、溝形成レーザ7としては、例えばピ
ーク出力10〜50kWのCO2 レーザを用いる。この
ようなレーザは、発振器出側でのビーム径10〜30m
m、これを0.2〜0.4mm径に集光することで、溝形
成レーザのパワー密度は30〜40MW/cm2 とな
る。
【0029】これらのレーザを鋼板切断部の表面に集光
すると共に、加工ヘッド又は被加工物を移動する駆動手
段によってレーザ照射位置を切断線に沿って移動させ
る。なお、この図面では鋼板1を矢印方向に搬送するこ
とで切断加工を行う例を示している。ここで、レーザ照
射位置の鋼板に対する移動速度としては、1〜100
(m/min)とするのが好ましい。これは厚板製造ライン
の通板速度に匹敵し、ラインの生産能力を最大限に発揮
することができる。
【0030】鋼板1の表面に切断レーザ5を直接照射し
ても、CO2 レーザのような長波長レーザは鋼板表面で
の吸収率が悪い。これに対して本発明は、溝15の内部
に切断レーザ5を照射することで、溝15の内部で切断
レーザ5を多重反射させて吸収率を向上させるものであ
る。
【0031】また図4には、アシストガスノズル9を用
いてアシストガスを供給する場合を例示しているが、ア
シストガスとしてはO2 ガスを主成分とするガスを用い
ることが好ましい。アシストガスは、図4に示すように
加工方向前方から後方に向かうように供給する。なお、
アシストガスにO2 ガスを用いると、切断面に酸化物が
残留する場合がある。これを防ぐためにはアシストガス
にO2 を含有しないガスを用いればよいが、このように
すると溶融金属の酸化発熱は期待できないため、より高
出力の切断レーザを用いる必要がある。
【0032】図5は、単一の集光レンズによって、切断
レーザと溝形成レーザとを鋼板表面に集光照射する方法
を示す図面である。図5において、L1 は切断レーザ5
の中心線、L2 は溝形成レーザ7の中心線、21は集光
レンズ、L0 は集光レンズの光軸、23はビーム合成
器、25,27はミラーである。ここで、ミラー25に
入射した切断レーザ5は反射されてビーム合成器25に
伝送され、溝形成レーザ7も同様にしてビーム合成器2
5に伝送される。
【0033】この際、ビーム合成器23出側において、
切断レーザ5の中心線L1 と溝形成レーザ7の中心線L
2 とが光軸L0 と平行になるように設定したミラー2
5,27の位置を基準の位置として、この位置からミラ
ー25,27をそれぞれ矢印の方向にθ1 ,θ2 だけ軸
31,33を中心として回転させれば、両レーザは光軸
0 と平行でなくなり、両レーザの集光位置が集光レン
ズ21の焦点位置からずれる。θ1 ,θ2 を適宜調整す
ることで、溝形成レーザ集光部13と切断レーザ集光部
11との間に間隔を持たせて鋼板表面に集光することが
できる。
【0034】
【実施例】図6は、本発明のレーザ切断装置の一実施例
を示す図面である。この複合レーザ切断装置は、主とし
て切断レーザ発振器42、溝形成レーザ発振器43、切
断レーザ伝送光学系45、溝形成レーザ伝送光学系4
7、加工ヘッド49、鋼板搬送装置41からなってい
る。
【0035】切断レーザ発振器42は、出力10kW、
強度分布ドーナツモードのcwCO2レーザであり、レー
ザ出側におけるビーム径は60mmである。溝形成レーザ
発振器43は平均出力1kW、パルスエネルギー100
mJ、繰り返し周波数10kHz、強度分布ドーナツモ
ードのQスイッチCO2 レーザであり、レーザ出側にお
けるビーム径は20mmである。
【0036】切断レーザ発振器42から出射された切断
レーザ5は、ミラー24,25よりなる切断レーザ伝送
光学系45によって、ビーム合成器23に伝送される。
溝形成レーザ発振器42から出射された溝形成レーザ5
も、同様にミラー24,25よりなる溝形成レーザ伝送
光学系47によって、ビーム合成器23に伝送される。
【0037】ビーム合成器23は2枚のミラーを備えて
おり、これらのミラーで入射した切断レーザ5及び溝形
成レーザ7を加工ヘッド49に設けられた集光レンズ2
1に向けて反射・伝送する。この際、ミラー25,27
を調整して、切断レーザ5は集光レンズ21の光軸と平
行になるようにし、溝形成レーザ7は集光レンズ21の
光軸に対してθ=7°の角度を持たせるようにする。な
お、θは図のθ2として定義した角度をいうものとす
る。ビーム合成器23から出射した切断レーザ5と溝形
成レーザ7とは、加工ヘッド49上に設けられた集光レ
ンズ21に入射し、鋼板1の表面に照射される。
【0038】集光レンズ21は、焦点距離127mmのZ
nSeレンズであり、集光レンズ21から鋼板1表面ま
での距離は、127mmである。切断レーザ5は集光レン
ズ21の光軸と平行なため、切断レーザ集光部11は集
光レンズ21の焦点位置であり、集光ビーム径は400
μmである。一方、溝形成レーザ7は集光レンズ21の
光軸に対してθ=7°傾いているため、焦点位置から1
6mmずれて鋼板1に集光され、そのビーム径は415×
420μmである。
【0039】加工ヘッド49にはガス供給口33が設け
られており、図示しないガス供給装置から酸素ガスを供
給する。
【0040】加工ヘッド49の加工進行方向手前側に
は、アシストガスノズル9が設けられている。アシスト
ガスノズル35には、図示しないアシストガス供給装置
が接続されており、アシストガスである99%O2 ガス
をレーザ照射位置に50°の角度をもって吹き付けるこ
とができる。
【0041】以上のようにして鋼板1の表面に切断レー
ザ5と溝形成レーザ7とを、16mmの間隔で照射する。
ここで鋼板1は、鋼板搬送装置41によって図7の矢印
方向に搬送されるため、鋼板1の表面では先ず溝形成レ
ーザ7によって幅420μm、深さ0.1mmの溝15が
形成され、切断レーザ5は溝15内に照射される。した
がって、切断レーザ5は溝15内部で多重反射して高い
吸収率をもって鋼板の切断加工に供される。また、レー
ザの吸収率が安定しているため、レーザ切断をより高精
度に行うことができる。
【0042】以上のように構成された装置によって、鋼
板搬送装置41の鋼板搬送速度を5m/min として厚さ
20mmの普通鋼の切断を行ったところ、切断加工の直線
度は1/100000mmであった。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、被加工材に特別な処理を施すことなく、従来の鋼
板に対応可能であって、かつ高エネルギーレーザの被加
工物への吸収率が高いため、レーザ加工の有利な点を十
分に生かしたレーザ切断加工が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザビームの波長と鋼板表面におけるレーザ
ビームの吸収率との関係を示す図表である。
【図2】高エネルギーのCO2 レーザを鋼板表面に照射
した際の模式図である。
【図3】本発明による鋼板表面における切断レーザ照射
部の模式図である。
【図4】本発明法の概略斜視図である。
【図5】単一の集光レンズによって、切断レーザと溝形
成レーザとを鋼板表面に集光照射する方法を示す図面で
ある。
【図6】本発明の複合レーザ切断装置の一実施例を示す
図面である。
【符号の説明】
0 集光レンズの光軸 L1 切断レーザの中心線 L2 溝形成レーザの中心線 1 鋼板 3 スケール 5 切断レーザ 7 溝形成レーザ 9 アシストガスノズル 11 切断レーザ集光部 13 溝形成レーザ集光部 15 溝 17 被切断部 21 集光レンズ 23 ビーム合成器 24,25,26,27 ミラー 31 ケーシング 33 ガス供給口 41 鋼板搬送装置 42 切断レーザ発振器 43 溝形成レーザ発振器 45 切断レーザ伝送光学系 47 溝形成レーザ伝送光学系 49 加工ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−236984(JP,A) 特開 平8−112683(JP,A) 特開 平8−10970(JP,A) 特開 昭62−234686(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 - 26/42

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ照射位置を切断線に沿って移動し
    ながら、レーザビームを鋼板に照射して切断部を加熱溶
    融し、鋼板をレーザ切断する方法において、切断レーザ
    を発生させる切断レーザ発振器と、切断部の溝を形成す
    る溝形成レーザを発生させる溝形成レーザ発振器とから
    伝送された切断及び溝形成レーザの双方を一つの加工ヘ
    ッドで鋼板の切断部に間隔を持たせて集光照射するとと
    もに、溝形成レーザを照射する位置が切断レーザを照射
    する位置よりもレーザ照射位置移動方向前方とすること
    により、先ず溝形成レーザを切断部に照射して切断部に
    溝を形成し、次いで前記溝に切断レーザを照射して鋼板
    を切断することを特徴とする鋼板のレーザ切断方法。
  2. 【請求項2】 切断レーザにCO2 レーザを用いたこと
    を特徴とする請求項1記載の鋼板のレーザ切断方法。
  3. 【請求項3】 溝形成レーザの形成する溝の幅が、鋼板
    表面における切断レーザ集光径の1.0〜1.5倍であ
    り、溝形成レーザの形成する溝の深さが鋼板表面から
    0.05〜0.2mmであることを特徴とする請求項1又
    は2記載の鋼板のレーザ切断方法。
  4. 【請求項4】 溝形成レーザにパルスレーザを用い、パ
    ルスエネルギーを一定にし、溝が切断部に沿って連続し
    て形成されるように、切断速度に合わせてパルス繰り返
    し周波数を制御することを特徴とする請求項1、2又は
    3記載の鋼板のレーザ切断方法。
  5. 【請求項5】 切断レーザを発生させる切断レーザ発振
    器と、切断部に溝を形成する溝形成レーザを発生させる
    溝形成レーザ発振器と、前記レーザ発振器からの切断及
    び溝形成レーザを伝送するレーザ伝送手段と、前記レー
    ザ伝送手段からの切断及び溝形成レーザの双方を鋼板の
    切断部に間隔を持たせて集光照射する一つの加工ヘッド
    と、切断及び溝形成レーザの照射位置が切断線に沿って
    移動するように加工ヘッド又は被加工物を移動する駆動
    手段とを備え、加工ヘッドが溝形成レーザを照射する位
    置が切断レーザを照射する位置よりもレーザ照射位置移
    動方向前方である鋼板のレーザ切断装置。
  6. 【請求項6】 加工ヘッド上に設けられた単一の集光レ
    ンズによって、切断レーザと溝形成レーザとを厚鋼板表
    面にそれぞれ集光照射することを特徴とする請求項5記
    載の鋼板のレーザ切断装置。
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