JP3436607B2 - 厚膜形成用プラズマcvd装置 - Google Patents
厚膜形成用プラズマcvd装置Info
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Description
厚いシリコン又は酸化シリコン皮膜を形成するに適した
プラズマCVD装置に関する。
部品が注目を集めているが、現在の技術レベルでは、マ
イクロマシーニングが可能となるためには少なくとも数
十μm程度の寸法がなければならない。また、部品自体
の特性から、所定以上の寸法が必要とされるものもあ
る。例えば、光通信等で用いる光導波路チップ(埋め込
み型光導波路とも呼ぶ)は、基板上にバッファ層、コア
層、クラッド層等の層を形成し、コア層により2次元的
な光導波路パターンを形成するものであるが、導波路を
通過させる光の波長から、クラッド層は30μm程度以
上の厚みが必要と言われている。
に、基板51上に2次元パターンを有する光の光導波路
56を形成したものであり、光通信路における合波、分
波等のために用いられる。
4により説明する。まず、ガラス等の基板51にバッフ
ァ層52を形成し、その上にコア層53を形成する
(a)。更に、コア層53の上にWSix等のメタル層
54を形成し(b)、フォトリソグラフィにより光導波
路以外の部分のメタル層54を除去する。次に、残され
たメタル層54をマスクとして、ドライエッチングによ
り光導波路以外の部分のコア層53を除去する。そし
て、コア層53上部のマスク層54を除去した後
(c)、全体をクラッド層55で覆う(d)。これによ
り、周囲をバッファ層52及びクラッド層55で囲まれ
たコア層53から成る光導波路56が形成される。な
お、バッファ層を設けず、基板上に直接コア層を設ける
場合や、クラッド層の上部を削除してコア層の上面を露
出させる場合もある。
コンで形成されるが、その堆積法としては従来、火炎堆
積法やモノシラン(SiH4)系の常圧CVD法、プラ
ズマCVD法が用いられていた。一般のマイクロマシー
ニング用素材でも、シリコンや酸化シリコンの積層体が
必要な場合は、このような方法が用いられていた。そし
て、従来のプラズマCVDでは、下部電極を接地し、上
部電極に高周波電力を投入する、いわゆるアノード結合
プラズマCVD装置が用いられていた。
装置におけるシリコン又は酸化シリコンの成膜速度は最
大でも50nm/min程度でしかない。このような速
度では、例えば30μmの層を成膜しようとすると60
0分(10時間)かかることとなり、非常に生産性が悪
かった。また、従来のCVD法ではシリコン系原料とし
てモノシランが用いられていたが、モノシランの場合、
コア層で光導波路を形成した後のクラッド層成膜の際
に、図5に示すように2本の光導波路56が接近してい
る箇所では両光導波路56の間にボイド57が生じやす
いという問題点があった。
成されたものであり、その目的とするところは、高速で
シリコンや酸化シリコンの成膜を行なうことのできるプ
ラズマCVD装置を提供することにある。
を解決するために成された本発明に係る厚膜形成用プラ
ズマCVD装置は、 a)反応室内に上部電極と、被コーティング物を載置する
下部電極とを略平行に配設し、 b)被コーティング物の上表面よりも高い位置で被コーテ
ィング物の周囲を囲い、上端が内側に張り出した第3電
極を設け、 c)原料としてシリコンアルコキシド系を含む有機ケイ素
化合物を使用し、 d)上部電極及び第3電極を接地し、高周波電源を、整合
回路を介して下部電極に接続した、ことを特徴とするも
のである。
は、従来の装置と異なり、下部電極を電気的に浮遊状態
として上下電極間にプラズマを生成するため、下部電極
が負となるセルフバイアスが生成され、下部電極(カソ
ード)近傍にイオンシースが生成される。このイオンシ
ースにより、プラズマ中で生成されたイオンが加速さ
れ、下部電極上に載置した被コーティング物の表面にシ
リコン又は酸化シリコンの層が高速で成膜する。この成
膜速度はセルフバイアス電圧を大きくするに従って大き
くすることができ、従来のアノード結合プラズマCVD
装置では被コーティング物を約300℃に加熱しても成
膜速度は高々50nm/min程度でしかないのに対
し、本発明に係るプラズマCVD装置によると例えば5
00nm/min程度の成膜速度が得られる。なお、セ
ルフバイアス電圧は下部電極への投入電力量により制御
することができる。
は、被コーティング物の上表面よりも高い位置で基板の
周囲を囲い、上端が内側に張り出した接地第3電極を設
けているため、下部電極の上部に生成されるイオンシー
スの外側への膨出が抑制される。イオンシースが外側に
膨出すると、その部分で堆積が生じ、それが厚くなると
パーティクル状に剥離して被コーティング面上に落下す
ることにより成膜品質を低下させる。本発明に係るプラ
ズマCVD装置では、接地第3電極によりイオンシース
を閉じ込め、このような余分な箇所への堆積を防止す
る。また、このような閉じ込めにより、平均成膜速度が
上昇するとともに、中央と周辺との間の成膜速度の差が
解消され、均一な成膜を行なうことができる。
lane)、TMOS(Tetramethoxy Silane)等のシリコ
ンアルコキシド系を含む有機ケイ素化合物を用いる。こ
のような原料を用いることにより、従来のようなモノシ
ランを用いる場合と比較するとステップカバレージが良
好となるため、例えば、図5のような光導波路56の近
接した部分でもボイド57の発生が防止される。なお、
このような近接部分がない場合には、もちろんモノシラ
ンを用いてもよい。この場合でも、成膜速度が大きいと
いう利点は同様に得ることができる。
部電極を加熱することが望ましい。30μmという厚い
層を堆積すると層内に亀裂が生じやすいが、下部電極を
加熱しておくことによりこのような亀裂を防止すること
ができる。なお、これに加え、上部電極を加熱してもよ
い。反応室内のプラズマCVDプロセスにより生成され
るシリコン又は酸化シリコンは、上記のような電極構造
によりほとんどが被コーティング面上に堆積するが、一
部は反応室内のその他の箇所にも堆積する。上部電極に
堆積したシリコンや酸化シリコンは、パーティクル状に
剥離して被コーティング面に落下する可能性が高い。そ
こで、上部電極を加熱することによりそのような剥離を
防止し、被コーティング物の製造歩留まりを向上させる
ことができる。
る高周波電力をパルス駆動することによっても防止する
ことができる。これについては、渡辺等「RFシランプ
ラズマ中のパウダー生成とその抑制」(応用物理誌第6
2巻(1993年)第7号p.699〜)に詳しい記載があ
る。
用プラズマCVD装置の構成を図1及び図2により説明
する。密閉された反応室11中に上部電極12及び下部
電極13を略平行に配し、上部電極12は接地し、下部
電極13は整合回路23を介して高周波電源24(13.5
6MHz)に接続する。光導波路チップを作製する基板(ウ
エハ)18は下部電極13の上に載置する。下部電極1
3の下には絶縁層14を介して接地台15を設け、接地
台15の周囲は上部に突出させ、その上端から内側に張
り出す第3電極16を設けて下部電極13の周囲を覆う
ようにする。上部電極12を吊り下げる棒17にはガス
通路を設け、上部電極12の下面に設けた穴から原料ガ
スをシャワー状に反応室11内に供給する。接地台15
を支えるステム19にはガス排出口20を設け、ポンプ
21により反応室11内の圧力を調整する。
16の周辺を拡大して図2に示す。上部電極12の下側
には多数の孔を有する上部電極カバー26を固定する。
この上部電極カバー26は原料ガスの分散板であり、成
膜の均一性を改善するためのものである。上部電極12
及び接地台15の内部にはそれぞれヒータ(図示せず)
を設け、下部電極13の中心にはヘリウムガスを下部電
極13の上面に供給するための通路28を設ける。ヘリ
ウムガスは熱伝導率が極めて良好な物質であるため、こ
のヘリウムガス噴出により接地台15内部のヒータの熱
は速やかに基板18に伝達されるようになる。なお、接
地台15のヒータは下部電極13に内蔵させるようにし
てもよい。下部電極13の基板18を載置した箇所の周
辺には絶縁体の下部電極カバー27を設け、この部分か
ら堆積物の剥離が生じてパーティクルが基板18上に落
下することを防止する。
のバッファ層52、コア層53、クラッド層55の各層
を成膜する際の手順を次に説明する。多数のチップを形
成すべき基板(ウエハ)18をこのプラズマCVD装置
の下部電極13の上に載置する。そして、原料としてT
EOS、TMOS等のシリコンアルコキシドと酸素ガス
との混合ガスを使用し、コア層53を堆積する際には何
も添加せずそのまま、また、バッファ層52及びクラッ
ド層55を堆積する際には屈折率調整用ガスとしてフッ
化炭素ガスを添加する。なお、シリコンアルコキシドは
常温常圧で液体であるものの方が取り扱いに便である
が、固体のものを昇華させてガス化してもよい。
波電力を投入すると、上部電極12の下面から供給され
る原料ガスがプラズマ化し、酸化シリコンが生成され
る。そして、下部電極13の近傍にイオンシースが生成
され、このイオンシースにより加速されたイオンが基板
18上に高速で衝突し、緻密な酸化シリコン層が高速で
堆積してゆく。堆積速度は下部電極13に投入する高周
波電力により制御することができる。また、セルフバイ
アスの値は、下部電極13に設けた電圧計22により測
定することができる。
ア層のCVD条件を表1に示す。
VD装置を用いることにより、各層は500nm/mi
nという速い速度で堆積され、30μmの層も60分程
度で成膜することができる。
膜を取り上げたが、これは単なる一例であり、本発明に
係るプラズマCVD装置は、その他の各種成膜にも使用
可能であることは言うまでもない。
用プラズマCVD装置の概略構成図。
(b)。
の生成を説明する図。
Claims (5)
- 【請求項1】 a)反応室内に上部電極と、被コーティン
グ物を載置する下部電極とを略平行に配設し、 b)被コーティング物の上表面よりも高い位置で被コーテ
ィング物の周囲を囲い、上端が内側に張り出した第3電
極を設け、 c)上部電極及び第3電極を接地し、高周波電源を、整合
回路を介して下部電極に接続した、 ことを特徴とする厚膜形成用プラズマCVD装置。 - 【請求項2】 原料としてシリコンアルコキシド系を含
む有機ケイ素化合物を使用することを特徴とする請求項
1に記載の厚膜形成用プラズマCVD装置。 - 【請求項3】 少なくとも下部電極を加熱することを特
徴とする請求項1または2に記載の厚膜形成用プラズマ
CVD装置。 - 【請求項4】 下部電極に加え、上部電極も加熱するこ
とを特徴とする請求項3に記載の厚膜形成用プラズマC
VD装置。 - 【請求項5】 下部電極に投入される高周波電力がパル
ス駆動されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
に記載の厚膜形成用プラズマCVD装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8626795A JP3436607B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 厚膜形成用プラズマcvd装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8626795A JP3436607B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 厚膜形成用プラズマcvd装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08260156A JPH08260156A (ja) | 1996-10-08 |
JP3436607B2 true JP3436607B2 (ja) | 2003-08-11 |
Family
ID=13882052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8626795A Expired - Lifetime JP3436607B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 厚膜形成用プラズマcvd装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3436607B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8192806B1 (en) * | 2008-02-19 | 2012-06-05 | Novellus Systems, Inc. | Plasma particle extraction process for PECVD |
-
1995
- 1995-03-17 JP JP8626795A patent/JP3436607B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08260156A (ja) | 1996-10-08 |
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