JP3435807B2 - 風呂ユニット - Google Patents
風呂ユニットInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浴槽から浴槽水を取り
出して電解処理により浄化して浴槽へ還流する風呂ユニ
ットに関する。 【0002】 【従来の技術】一般的に、入浴に伴い、人体から有機物
や塩化物などが浴槽水に交じるために、浴槽水が濁った
り、ぬめったりと、汚れる。これに対して、浴槽水を浄
化するものが考えられている。 【0003】例えば、実開平2−108794号公報に
示すように、浴槽に接続される循環水路の途中に電解槽
を設け、この電解槽により、浴槽水中の塩化物イオンを
次亜塩素酸イオンとして生成し、この有効塩素の酸化力
による殺菌作用によって浴槽水を浄化するようになって
いる。この電解槽は、内部に設置する正極板と負極板と
に電源を接続した構成であり、H2O+Cl-→ClO-+
H2の反応で有効塩素を生成する。 【0004】この電解槽による浄化運転は、一定の能力
に固定されていて、浴槽水の汚れに応じて運転時間を長
短設定するようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
では、浄化運転を実行すると、浴槽水の汚れの程度に応
じて運転時間の長短を管理しなければ、浴槽水を所要レ
ベルにまで浄化することができない。つまり、浴槽水の
汚れが少なければ、運転時間も短くて済むから、比較的
早く入浴可能な状態にできるけれども、浴槽水の汚れが
激しいと、必然的に浄化運転を長く行わなければならな
くなるから、入浴可能な状態にするまでに時間がかかり
過ぎることになる。 【0006】また、浴槽へ供給する上水の水質(塩化物
イオン(Cl-)の濃度や導電率)は地域毎に偏差があ
るために、浄化運転の実行時間を一定にしていると、地
域毎に電解槽での有効塩素生成効率がばらつくことにな
り、結果として浄化の進行状況に差が生じてしまう。 【0007】したがって、本発明は、浴槽水の汚れの程
度や地域別の水質の偏差に応じて、浄化能力を任意に調
節できるようにすることを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の風呂ユニット
は、浴槽から浴槽水を取り出して還流させる循環手段
と、取り出した浴槽水を電解作用により浄化する浄化手
段と、操作に応答して浄化運転を実行させる信号を出力
する第1操作手段と、操作に応答して浄化能力の強弱を
指定するための信号を出力する第2操作手段と、各操作
手段からの出力信号に応答して前記各要素を制御する制
御手段とを備えている風呂ユニットであって、この風呂
ユニットはさらに、前記浄化手段の浄化能力を地域別の
水質に応じて無段階に調節するための調節スイッチを有
し、該調節スイッチが、施工業者が操作可能な位置に隠
蔽配置されている。 【0009】 【0010】 【作用】第1操作手段が操作されると、循環手段および
浄化手段が動作され、浴槽水は、浴槽から取り出され
て、浄化手段での電解処理により浄化されてから、浴槽
へ還流される。 【0011】そして、第2操作手段が操作されると、操
作に応じて浄化手段による浄化能力の強弱が設定される
ので、その条件で電解処理が行われるようになる。 【0012】なお、第2操作手段は、浴槽水の汚れの程
度を考慮したり、あるいは地域毎の水質偏差を考慮した
りして、浄化能力の強弱を任意に設定すればよい。 【0013】 【実施例】以下、本発明の詳細を図1ないし図4に示す
実施例に基づいて説明する。図1ないし図4は本発明の
一実施例にかかり、図1は、風呂ユニットの構成概略
図、図2は、同風呂ユニットの自動浄化運転モードのフ
ローチャート、図3は、割り込みによる弱浄化運転モー
ドのフローチャート、図4は、割り込みによる強浄化運
転モードのフローチャートである。 【0014】図例の風呂ユニット1は、浴槽2の浴槽水
を加熱する風呂釜4と、浴槽水を電解処理によって浄化
する浄化手段としての浄化装置6と、風呂釜4の燃焼制
御および浄化装置6の浄化制御を行う制御手段としての
コントローラ8と、このコントローラ8に各種の指令を
入力するための操作部10とを備える。 【0015】風呂釜4は、自然循環式のものであって、
熱交換器12の浴槽水の流入側と流出側とがそれぞれ一
対の水管14a,14bを介して浴槽2に接続されてお
り、熱交換器12の下方位置には、この熱交換器12を
加熱するガスバーナ16が設けられ、また、熱交換器1
2とガスバーナ16とを包囲して排気ダクト18が設け
られており、さらに、排気ダクト18の上方排出口に排
気ファン20が配置されている。この風呂釜4が請求項
の循環手段に相当する。 【0016】そして、熱交換器12の壁体の適宜箇所に
浴槽水の水位を検出する水位センサ22が取り付けられ
ている。この水位センサ22としては、ダイアフラム式
のものや、半導体抵抗素子を使用したものなど、各種の
ものが適用される。 【0017】浄化装置6は、熱交換器12の浴槽水の流
入側と流出側の各水管14a,14bに対してそれぞれ
流入口と流出口が開口するように設けられたバイパス水
路24を有し、このバイパス水路24の途中に、浴槽水
の撹拌用の循環ポンプ26、および浴槽水を電解する電
解槽28が順次配置され、電解槽28の各電極には直流
の電源30が接続されて構成されている。 【0018】なお、電源30は、電解槽28の電極への
スケール付着による電解効率低下を防止する等の目的
で、電極に印加する電圧の極性を所定周期で正負反転切
り換えするようになっている。 【0019】そして、電解槽28の上部には、電解によ
り生じた水素ガスを外部に排出するための気水分離装置
32が取り付けられ、この気水分離装置32の排気管
は、ガスバーナ16に近接した排気ダクト18の下方位
置に開口されている。 【0020】操作部10は、浄化の有無や浄化能力の強
弱を自動的に適正に設定する自動運転モードを指定する
自動浄化スイッチ10a、浴槽水の温度設定スイッチ1
0b、浄化能力の弱い弱運転モードを指定する弱浄化ス
イッチ10c、浄化能力の強い強運転モードを設定する
強浄化スイッチ10d等の各種のスイッチが設けられて
おり、操作に応じて信号を出力する。この浄化スイッチ
10aが請求項の第1操作手段に相当し、弱浄化スイッ
チ10cおよび強浄化スイッチ10dが請求項の第2操
作手段に相当する。 【0021】また、上記風呂ユニット1のハウジング7
の内部には、浄化装置6の浄化能力を地域別の水質に応
じて無段階に調節するための調節スイッチ9が設けられ
ている。この調節スイッチ9は、基本的には施工業者が
風呂ユニット1の設置時にその設置地域の上水の水質に
基づいて適宜操作されるものであり、入浴者は操作不可
能とされる。この調節スイッチ9は、例えばボリューム
のような無段階のスイッチとされるが、ディップスイッ
チなどのような複数段階の切替スイッチとすることがで
きる。 【0022】コントローラ8は、本例ではマイクロコン
ピュータで構成されており、判別手段8aと、浄化許可
手段8bと、浄化条件変更手段8cとを備えている。 【0023】判別手段8aは、水位センサ22の検出出
力および操作部10の自動浄化スイッチ10aからの出
力の有無に基づいて、後述の表1のようにして浴槽水の
汚れの程度を判別するものである。浄化許可手段8b
は、判別手段8aの判別結果に基づいて、浄化運転の実
行を許容したり拒絶したりするものである。浄化条件変
更手段8cは、浄化許可手段8bで浄化運転の実行が許
可された場合に、判別手段8aの判別結果に基づいて浄
化装置6による浄化条件を変更する他、操作部10の弱
浄化スイッチ10cおよび強浄化スイッチ10dからの
出力に基づいて浄化装置6の浄化条件を変更したり、調
節スイッチ9からの出力に基づいて浄化装置6による浄
化条件の基準を変更したりするものである。 【0024】次に、上記構成の風呂ユニット1の動作を
説明する。ここでの風呂ユニット1では、自動運転モー
ド、弱運転モード、強運転モードを選択実行できるよう
になっているので、順に説明する。 【0025】 【表1】 【0026】なお、表1および図2のフローチャートに
おいて、入浴フラグFN は、浴槽2に入浴されたことを
示すためのフラグであり、また、浄化フラグFJ は、い
ずれかの浄化運転が実行されたことを示すためのフラグ
である。 【0027】そして、表1からも分かるように、入浴フ
ラグFN が“0”のときは、新水でかつ入浴前の状態、
あるいは、残水でかつ浄化後の状態のいずれかであるこ
とを示し、“1”のときには、入浴後でかつ浄化前の状
態であることを示す。 【0028】また、浄化フラグFJ が“0”のときに
は、以前にいずれの浄化運転も実行されていないこと
(したがって、新水であること)を示し、“1”以上の
ときには、以前にいずれかの浄化運転が実行されたこと
(したがって、残水であること)を示す。 【0029】まず、コントローラ8を構成する判別手段
8aが水位センサ22の検出出力を取り込み、水位セン
サ22がオン状態かオフ状態かを判別する(ステップ
1)。 【0030】水位センサ22がオフ状態のときには、浴
槽2には湯水が張られておらず、浴槽水は排水された状
態にあるから、このとき、判別手段8aは、入浴フラグ
FNと浄化フラグFJ とを共にクリアして“0”にする
(ステップ2)。また、浴槽水無しの判別信号を浄化許
可手段8bに与える。 【0031】そして、自動浄化スイッチ10aが操作さ
れたか否かを判別し(ステップ3)、自動浄化スイッチ
10aが操作されない場合には、ステップ1に戻る。こ
れに対して、自動浄化スイッチ10aが操作された場合
でも、浴槽水が無い状態で浄化運転を実行することはで
きないので、浄化許可手段8bは、浄化運転の実行を不
許可とし、自動浄化スイッチ10aからの指令を無視し
て、操作部10に設けられた図示しないLEDを点灯し
たり、ブザー等による警報を発した後(ステップ4)、
ステップ1に戻る。 【0032】ステップ1で、水位センサ22がオン状態
にあるときには、浴槽2には湯水が張られているので、
このとき、判別手段8aは、浴槽水有りの判別信号を浄
化許可手段8bに与える一方、次に、水位センサ22で
検出される浴槽水の水面からの圧力(水頭圧)が変化し
たか否かを判別する(ステップ5)。 【0033】水頭圧が変化した場合には、浴槽2に入浴
されたことになるから、このときは、判別手段8aは、
入浴後でかつ浄化前の状態にあることを示すために、入
浴フラグFN を1にした後(ステップ6)、次のステッ
プ7に移行する。水頭圧が変化しなかった場合には、入
浴前の状態にあるから、ステップ7に直接移行する。 【0034】ステップ7では、自動浄化スイッチ10a
が操作されか否かを判別し、自動浄化スイッチ10aが
操作されない場合には、ステップ1に戻る。一方、自動
浄化スイッチ10aが操作された場合には、引き続い
て、入浴フラグFN が“0”か否かを判別する(ステッ
プ8)。 【0035】入浴フラグFN が“0”のときは、表1に
示すように、新水でかつ入浴前の状態、あるいは、残水
でかつ浄化後の状態にあるから、浴槽水の汚れ無しの判
別信号を浄化許可手段8bに与える。 【0036】したがって、この状態では、浄化許可手段
8bは、浄化運転の実行を不許可とし、自動浄化スイッ
チ10aからの指令を無視して、操作部10に設けられ
た図示しないLEDを点灯したり、ブザー等による警報
を発した後(ステップ9)、ステップ1に戻る。 【0037】一方、ステップ8において、入浴フラグF
N が“0”でなく“1”のときには、入浴後でかつ浄化
前の状態にあるので、次に、判別手段8aは、浄化フラ
グFJ が“0”か否かを判別する(ステップ10)。 【0038】浄化フラグFJ が“0”(このとき入浴フ
ラグFN は“1”)のときには、表1に示すように、新
水への入浴後で、かつ浄化前の状態にあると判別できる
ので、これに応じて、判別手段8aは、浴槽水の汚れ程
度が軽微なものと判断して、弱運転モードの信号を浄化
条件変更手段8cに出力する。同時に、浴槽水の汚れ有
りの判別信号を浄化許可手段8bに与える。 【0039】これに応じて、浄化許可手段8bは、浴槽
水の浄化運転の実行を許容し、自動浄化スイッチ10a
からの浄化指令の信号を同じく浄化条件変更手段8cに
出力する。 浄化条件変更手段8cは、浄化指令が入力
され、かつ、弱運転モードの信号入力に応じて、内部タ
イマーT1 をセットした後(ステップ11)、浄化装置
6の浄化能力を低い条件に設定し、この条件の下で浄化
運転を実行する(ステップ12)。すなわち、循環ポン
プ26を起動するとともに、電解槽28の各電極に通電
して浴槽水を電解する。 【0040】ここで、浄化運転時の能力を低く設定する
には、たとえば、電解槽28の各電極へ所定周期ごとに
通電する場合に、電解電力(電圧あるいは電流)を小さ
くしたり、通電する電極面積を減少させるなどの方法が
ある。また、内部タイマT1のセット時間を短く設定し
てもよい。 【0041】そして、内部タイマがタイムアップすれば
(ステップ13)、浄化運転を停止した後(ステップ1
4)、入浴フラグFN をクリアして“0”にして浄化完
了を示し、また、浄化フラグFJ をインクリメントして
浄化運転が実行されたことを示す(ステップ15)。そ
の後、ステップ1に戻る。 【0042】一方、ステップ10で、浄化フラグFJ が
“1”以上(このとき入浴フラグFN は“1”)ときに
は、表1に示すように、残水への入浴後で、かつ、浄化
前の状態にあると判別できるので、これに応じて、判別
手段34は、浴槽水の汚れが進んでいるものと判断し
て、強運転モードの信号を浄化条件変更手段8cに出力
する。同時に、浴槽水の汚れ有りの判別信号を浄化許可
手段8bに与える。 【0043】これに応じて、浄化許可手段8bは、浴槽
水の浄化運転の実行を許容し、自動浄化スイッチ10a
からの浄化指令の信号を同じく浄化条件変更手段8cに
出力する。 【0044】浄化条件変更手段8cは、浄化指令が入力
され、かつ、強運転モードの信号入力に応じて、内部タ
イマーT2 をセットした後(ステップ16)、浄化装置
6の浄化能力を高い条件に設定し、この条件の下で浄化
運転を実行する(ステップ17)。すなわち、循環ポン
プ26を起動するとともに、電解槽28の各電極に通電
して浴槽水を電解する。 【0045】ここで、浄化運転時の能力を高く設定する
には、たとえば、電解槽28の各電極へ所定周期ごとに
通電する場合に、その通電時間間隔を短くしたり、電解
電力(電圧あるいは電流)を大きくしたり、通電する電
極面積を増加させるなどの方法がある。また、内部タイ
マT2 のセット時間を長く設定してもよい。 【0046】そして、内部タイマがタイムアップすれば
(ステップ18)、浄化運転を停止した後(ステップ1
4)、入浴フラグFN をクリアして“0”にして浄化完
了を示し、また、浄化フラグFJ をインクリメントして
浄化運転が実行されたことを示す(ステップ15)。そ
の後、ステップ1に戻る。 【0047】なお、残水への入浴が繰り返されると、浴
槽水の汚れが進んで浄化装置6による浄化だけでは不十
分となる場合も考えられる。本例では、浄化を実行する
たびに浄化フラグFJ がインクリメントされるので、こ
の浄化フラグFJ が予め設定した所定回数K(ただし、
K>1)以上になった場合には、新水に入れ換えるよう
に警告を発するようにすることもできる。 【0048】一方、操作部10の弱浄化スイッチ10c
が操作された場合には、上記処理とは独立した図3に示
す割り込み処理を実行する。つまり、浄化条件変更手段
8cは、弱浄化スイッチ10cの操作に伴う弱運転指令
の入力に応じて、内部タイマーT3をセットした後(ス
テップ21)、浄化装置6の浄化能力を上記と同様の低
い条件に設定し、この条件の下で浄化運転を実行する
(ステップ22)。そして、内部タイマがタイムアップ
すれば(ステップ23)、浄化運転を停止して(ステッ
プ24)、終了する。 【0049】さらに、操作部10の強浄化スイッチ10
dが操作された場合には、上記処理とは独立した図4に
示す割り込み処理を実行する。つまり、浄化条件変更手
段8cは、強浄化スイッチ10dの操作に伴う強運転指
令の入力に応じて、内部タイマーT4をセットした後
(ステップ31)、浄化装置6の浄化能力を上記と同様
の高い条件に設定し、この条件の下で浄化運転を実行す
る(ステップ32)。そして、内部タイマがタイムアッ
プすれば(ステップ33)、浄化運転を停止して(ステ
ップ34)、終了する。 【0050】但し、上述した図2の自動運転モードにお
ける弱運転モードおよび強運転モードや、図3の弱運転
モードおよび図4の強運転モードにおけるステップ1
2、17、22、32での浄化条件は、予め施工業者が
調節スイッチ9で指定して設定した基準の浄化条件に基
づいて浄化条件変更手段8cにより適宜設定されるよう
になっている。したがって、調節スイッチ9の指定に応
じて、ステップ12、17、22、32での浄化条件
が、種々異なることもある。 【0051】以上説明したように、本実施例では、自動
運転モードを実行すると、浴槽水の状態を無視して浄化
運転を実行するのではなくて、浴槽水の汚れの程度に応
じて浄化の要否を判別して、必要な場合にのみ浄化運転
を実行させるようにしているとともに、浴槽水の汚れの
程度に応じて浄化条件を強弱変更するようにしている。
したがって、浴槽水中に生成される有効塩素が必要以上
の高濃度にならずに済み、入浴者の安全を確実に確保で
きるようになる他、常に最適な条件の下で浴槽水を浄化
できるようになる。 【0052】しかも、前述の自動運転モードだけでな
く、入浴者の希望に応じて弱運転モードや強運転モード
を任意に指定できるようにしているとともに、地域別に
生じる水質(塩化物イオン(Cl-)の濃度や導電率な
ど)の偏差を考慮して施工業者などが浄化能力の強弱を
調節できるようにしている。したがって、入浴者の希望
に応じた浄化を行える他、地域別の水質の偏差に関係な
く浴槽水の浄化を安定的に行えるようになる。 【0053】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
ない。例えば、風呂ユニット1としては、浄化装置6単
独で構成したり、ジェット装置などと浄化装置6とを組
み合わせて構成したりすることができる。また、風呂釜
4は自然循環式に限らず、強制循環式であってもよく、
この場合には、風呂釜4のバイパス水路24に循環ポン
プ26が介装されるので、浄化装置6の循環ポンプ26
を省略してもよい。さらに、上記実施例では、自動運転
モードを備える構成としているが、この自動運転モード
を備えないものも本発明に含む。また、一定の浄化条件
に設定された単一の浄化運転を行う構成において、浄化
条件の強弱を無段階または複数段階に調節できるように
してもよい。 【0054】この他、上記実施例では、浴槽水の汚れの
程度を、浴槽水の入れ換え、入浴による水位変化、過去
の浄化運転の有無などといった諸々の状態の組み合わせ
に基づいて間接的に判別するようにしているが、図示し
ない赤外線吸収量測定センサ、導電率測定回路、有効塩
素測定センサなどを用いて浴槽水の汚れの程度を直接的
に判別するようにしたものも本発明に含む。 【0055】 【発明の効果】本発明では、浴槽水の汚れの程度や地域
別の水質偏差に応じて、浄化能力の強弱を第2操作手段
により任意に設定できるようにしているから、適切な条
件で浴槽水を浄化できるようになる。 【0056】特に、入浴者数に応じた浴槽水の汚れの程
度を考慮して弱運転や強運転を入浴者が指定するように
した場合には、入浴者の希望に応じた浄化を行うことが
できる。また、地域別に生じる水質(塩化物イオン(C
l-)の濃度や導電率など)の偏差を考慮して浄化能力
の強弱を施工業者などが調節するようにした場合には、
地域別に浄化の進行状況がばらつくことがない安定的な
風呂ユニットを提供できるようになる。
出して電解処理により浄化して浴槽へ還流する風呂ユニ
ットに関する。 【0002】 【従来の技術】一般的に、入浴に伴い、人体から有機物
や塩化物などが浴槽水に交じるために、浴槽水が濁った
り、ぬめったりと、汚れる。これに対して、浴槽水を浄
化するものが考えられている。 【0003】例えば、実開平2−108794号公報に
示すように、浴槽に接続される循環水路の途中に電解槽
を設け、この電解槽により、浴槽水中の塩化物イオンを
次亜塩素酸イオンとして生成し、この有効塩素の酸化力
による殺菌作用によって浴槽水を浄化するようになって
いる。この電解槽は、内部に設置する正極板と負極板と
に電源を接続した構成であり、H2O+Cl-→ClO-+
H2の反応で有効塩素を生成する。 【0004】この電解槽による浄化運転は、一定の能力
に固定されていて、浴槽水の汚れに応じて運転時間を長
短設定するようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
では、浄化運転を実行すると、浴槽水の汚れの程度に応
じて運転時間の長短を管理しなければ、浴槽水を所要レ
ベルにまで浄化することができない。つまり、浴槽水の
汚れが少なければ、運転時間も短くて済むから、比較的
早く入浴可能な状態にできるけれども、浴槽水の汚れが
激しいと、必然的に浄化運転を長く行わなければならな
くなるから、入浴可能な状態にするまでに時間がかかり
過ぎることになる。 【0006】また、浴槽へ供給する上水の水質(塩化物
イオン(Cl-)の濃度や導電率)は地域毎に偏差があ
るために、浄化運転の実行時間を一定にしていると、地
域毎に電解槽での有効塩素生成効率がばらつくことにな
り、結果として浄化の進行状況に差が生じてしまう。 【0007】したがって、本発明は、浴槽水の汚れの程
度や地域別の水質の偏差に応じて、浄化能力を任意に調
節できるようにすることを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の風呂ユニット
は、浴槽から浴槽水を取り出して還流させる循環手段
と、取り出した浴槽水を電解作用により浄化する浄化手
段と、操作に応答して浄化運転を実行させる信号を出力
する第1操作手段と、操作に応答して浄化能力の強弱を
指定するための信号を出力する第2操作手段と、各操作
手段からの出力信号に応答して前記各要素を制御する制
御手段とを備えている風呂ユニットであって、この風呂
ユニットはさらに、前記浄化手段の浄化能力を地域別の
水質に応じて無段階に調節するための調節スイッチを有
し、該調節スイッチが、施工業者が操作可能な位置に隠
蔽配置されている。 【0009】 【0010】 【作用】第1操作手段が操作されると、循環手段および
浄化手段が動作され、浴槽水は、浴槽から取り出され
て、浄化手段での電解処理により浄化されてから、浴槽
へ還流される。 【0011】そして、第2操作手段が操作されると、操
作に応じて浄化手段による浄化能力の強弱が設定される
ので、その条件で電解処理が行われるようになる。 【0012】なお、第2操作手段は、浴槽水の汚れの程
度を考慮したり、あるいは地域毎の水質偏差を考慮した
りして、浄化能力の強弱を任意に設定すればよい。 【0013】 【実施例】以下、本発明の詳細を図1ないし図4に示す
実施例に基づいて説明する。図1ないし図4は本発明の
一実施例にかかり、図1は、風呂ユニットの構成概略
図、図2は、同風呂ユニットの自動浄化運転モードのフ
ローチャート、図3は、割り込みによる弱浄化運転モー
ドのフローチャート、図4は、割り込みによる強浄化運
転モードのフローチャートである。 【0014】図例の風呂ユニット1は、浴槽2の浴槽水
を加熱する風呂釜4と、浴槽水を電解処理によって浄化
する浄化手段としての浄化装置6と、風呂釜4の燃焼制
御および浄化装置6の浄化制御を行う制御手段としての
コントローラ8と、このコントローラ8に各種の指令を
入力するための操作部10とを備える。 【0015】風呂釜4は、自然循環式のものであって、
熱交換器12の浴槽水の流入側と流出側とがそれぞれ一
対の水管14a,14bを介して浴槽2に接続されてお
り、熱交換器12の下方位置には、この熱交換器12を
加熱するガスバーナ16が設けられ、また、熱交換器1
2とガスバーナ16とを包囲して排気ダクト18が設け
られており、さらに、排気ダクト18の上方排出口に排
気ファン20が配置されている。この風呂釜4が請求項
の循環手段に相当する。 【0016】そして、熱交換器12の壁体の適宜箇所に
浴槽水の水位を検出する水位センサ22が取り付けられ
ている。この水位センサ22としては、ダイアフラム式
のものや、半導体抵抗素子を使用したものなど、各種の
ものが適用される。 【0017】浄化装置6は、熱交換器12の浴槽水の流
入側と流出側の各水管14a,14bに対してそれぞれ
流入口と流出口が開口するように設けられたバイパス水
路24を有し、このバイパス水路24の途中に、浴槽水
の撹拌用の循環ポンプ26、および浴槽水を電解する電
解槽28が順次配置され、電解槽28の各電極には直流
の電源30が接続されて構成されている。 【0018】なお、電源30は、電解槽28の電極への
スケール付着による電解効率低下を防止する等の目的
で、電極に印加する電圧の極性を所定周期で正負反転切
り換えするようになっている。 【0019】そして、電解槽28の上部には、電解によ
り生じた水素ガスを外部に排出するための気水分離装置
32が取り付けられ、この気水分離装置32の排気管
は、ガスバーナ16に近接した排気ダクト18の下方位
置に開口されている。 【0020】操作部10は、浄化の有無や浄化能力の強
弱を自動的に適正に設定する自動運転モードを指定する
自動浄化スイッチ10a、浴槽水の温度設定スイッチ1
0b、浄化能力の弱い弱運転モードを指定する弱浄化ス
イッチ10c、浄化能力の強い強運転モードを設定する
強浄化スイッチ10d等の各種のスイッチが設けられて
おり、操作に応じて信号を出力する。この浄化スイッチ
10aが請求項の第1操作手段に相当し、弱浄化スイッ
チ10cおよび強浄化スイッチ10dが請求項の第2操
作手段に相当する。 【0021】また、上記風呂ユニット1のハウジング7
の内部には、浄化装置6の浄化能力を地域別の水質に応
じて無段階に調節するための調節スイッチ9が設けられ
ている。この調節スイッチ9は、基本的には施工業者が
風呂ユニット1の設置時にその設置地域の上水の水質に
基づいて適宜操作されるものであり、入浴者は操作不可
能とされる。この調節スイッチ9は、例えばボリューム
のような無段階のスイッチとされるが、ディップスイッ
チなどのような複数段階の切替スイッチとすることがで
きる。 【0022】コントローラ8は、本例ではマイクロコン
ピュータで構成されており、判別手段8aと、浄化許可
手段8bと、浄化条件変更手段8cとを備えている。 【0023】判別手段8aは、水位センサ22の検出出
力および操作部10の自動浄化スイッチ10aからの出
力の有無に基づいて、後述の表1のようにして浴槽水の
汚れの程度を判別するものである。浄化許可手段8b
は、判別手段8aの判別結果に基づいて、浄化運転の実
行を許容したり拒絶したりするものである。浄化条件変
更手段8cは、浄化許可手段8bで浄化運転の実行が許
可された場合に、判別手段8aの判別結果に基づいて浄
化装置6による浄化条件を変更する他、操作部10の弱
浄化スイッチ10cおよび強浄化スイッチ10dからの
出力に基づいて浄化装置6の浄化条件を変更したり、調
節スイッチ9からの出力に基づいて浄化装置6による浄
化条件の基準を変更したりするものである。 【0024】次に、上記構成の風呂ユニット1の動作を
説明する。ここでの風呂ユニット1では、自動運転モー
ド、弱運転モード、強運転モードを選択実行できるよう
になっているので、順に説明する。 【0025】 【表1】 【0026】なお、表1および図2のフローチャートに
おいて、入浴フラグFN は、浴槽2に入浴されたことを
示すためのフラグであり、また、浄化フラグFJ は、い
ずれかの浄化運転が実行されたことを示すためのフラグ
である。 【0027】そして、表1からも分かるように、入浴フ
ラグFN が“0”のときは、新水でかつ入浴前の状態、
あるいは、残水でかつ浄化後の状態のいずれかであるこ
とを示し、“1”のときには、入浴後でかつ浄化前の状
態であることを示す。 【0028】また、浄化フラグFJ が“0”のときに
は、以前にいずれの浄化運転も実行されていないこと
(したがって、新水であること)を示し、“1”以上の
ときには、以前にいずれかの浄化運転が実行されたこと
(したがって、残水であること)を示す。 【0029】まず、コントローラ8を構成する判別手段
8aが水位センサ22の検出出力を取り込み、水位セン
サ22がオン状態かオフ状態かを判別する(ステップ
1)。 【0030】水位センサ22がオフ状態のときには、浴
槽2には湯水が張られておらず、浴槽水は排水された状
態にあるから、このとき、判別手段8aは、入浴フラグ
FNと浄化フラグFJ とを共にクリアして“0”にする
(ステップ2)。また、浴槽水無しの判別信号を浄化許
可手段8bに与える。 【0031】そして、自動浄化スイッチ10aが操作さ
れたか否かを判別し(ステップ3)、自動浄化スイッチ
10aが操作されない場合には、ステップ1に戻る。こ
れに対して、自動浄化スイッチ10aが操作された場合
でも、浴槽水が無い状態で浄化運転を実行することはで
きないので、浄化許可手段8bは、浄化運転の実行を不
許可とし、自動浄化スイッチ10aからの指令を無視し
て、操作部10に設けられた図示しないLEDを点灯し
たり、ブザー等による警報を発した後(ステップ4)、
ステップ1に戻る。 【0032】ステップ1で、水位センサ22がオン状態
にあるときには、浴槽2には湯水が張られているので、
このとき、判別手段8aは、浴槽水有りの判別信号を浄
化許可手段8bに与える一方、次に、水位センサ22で
検出される浴槽水の水面からの圧力(水頭圧)が変化し
たか否かを判別する(ステップ5)。 【0033】水頭圧が変化した場合には、浴槽2に入浴
されたことになるから、このときは、判別手段8aは、
入浴後でかつ浄化前の状態にあることを示すために、入
浴フラグFN を1にした後(ステップ6)、次のステッ
プ7に移行する。水頭圧が変化しなかった場合には、入
浴前の状態にあるから、ステップ7に直接移行する。 【0034】ステップ7では、自動浄化スイッチ10a
が操作されか否かを判別し、自動浄化スイッチ10aが
操作されない場合には、ステップ1に戻る。一方、自動
浄化スイッチ10aが操作された場合には、引き続い
て、入浴フラグFN が“0”か否かを判別する(ステッ
プ8)。 【0035】入浴フラグFN が“0”のときは、表1に
示すように、新水でかつ入浴前の状態、あるいは、残水
でかつ浄化後の状態にあるから、浴槽水の汚れ無しの判
別信号を浄化許可手段8bに与える。 【0036】したがって、この状態では、浄化許可手段
8bは、浄化運転の実行を不許可とし、自動浄化スイッ
チ10aからの指令を無視して、操作部10に設けられ
た図示しないLEDを点灯したり、ブザー等による警報
を発した後(ステップ9)、ステップ1に戻る。 【0037】一方、ステップ8において、入浴フラグF
N が“0”でなく“1”のときには、入浴後でかつ浄化
前の状態にあるので、次に、判別手段8aは、浄化フラ
グFJ が“0”か否かを判別する(ステップ10)。 【0038】浄化フラグFJ が“0”(このとき入浴フ
ラグFN は“1”)のときには、表1に示すように、新
水への入浴後で、かつ浄化前の状態にあると判別できる
ので、これに応じて、判別手段8aは、浴槽水の汚れ程
度が軽微なものと判断して、弱運転モードの信号を浄化
条件変更手段8cに出力する。同時に、浴槽水の汚れ有
りの判別信号を浄化許可手段8bに与える。 【0039】これに応じて、浄化許可手段8bは、浴槽
水の浄化運転の実行を許容し、自動浄化スイッチ10a
からの浄化指令の信号を同じく浄化条件変更手段8cに
出力する。 浄化条件変更手段8cは、浄化指令が入力
され、かつ、弱運転モードの信号入力に応じて、内部タ
イマーT1 をセットした後(ステップ11)、浄化装置
6の浄化能力を低い条件に設定し、この条件の下で浄化
運転を実行する(ステップ12)。すなわち、循環ポン
プ26を起動するとともに、電解槽28の各電極に通電
して浴槽水を電解する。 【0040】ここで、浄化運転時の能力を低く設定する
には、たとえば、電解槽28の各電極へ所定周期ごとに
通電する場合に、電解電力(電圧あるいは電流)を小さ
くしたり、通電する電極面積を減少させるなどの方法が
ある。また、内部タイマT1のセット時間を短く設定し
てもよい。 【0041】そして、内部タイマがタイムアップすれば
(ステップ13)、浄化運転を停止した後(ステップ1
4)、入浴フラグFN をクリアして“0”にして浄化完
了を示し、また、浄化フラグFJ をインクリメントして
浄化運転が実行されたことを示す(ステップ15)。そ
の後、ステップ1に戻る。 【0042】一方、ステップ10で、浄化フラグFJ が
“1”以上(このとき入浴フラグFN は“1”)ときに
は、表1に示すように、残水への入浴後で、かつ、浄化
前の状態にあると判別できるので、これに応じて、判別
手段34は、浴槽水の汚れが進んでいるものと判断し
て、強運転モードの信号を浄化条件変更手段8cに出力
する。同時に、浴槽水の汚れ有りの判別信号を浄化許可
手段8bに与える。 【0043】これに応じて、浄化許可手段8bは、浴槽
水の浄化運転の実行を許容し、自動浄化スイッチ10a
からの浄化指令の信号を同じく浄化条件変更手段8cに
出力する。 【0044】浄化条件変更手段8cは、浄化指令が入力
され、かつ、強運転モードの信号入力に応じて、内部タ
イマーT2 をセットした後(ステップ16)、浄化装置
6の浄化能力を高い条件に設定し、この条件の下で浄化
運転を実行する(ステップ17)。すなわち、循環ポン
プ26を起動するとともに、電解槽28の各電極に通電
して浴槽水を電解する。 【0045】ここで、浄化運転時の能力を高く設定する
には、たとえば、電解槽28の各電極へ所定周期ごとに
通電する場合に、その通電時間間隔を短くしたり、電解
電力(電圧あるいは電流)を大きくしたり、通電する電
極面積を増加させるなどの方法がある。また、内部タイ
マT2 のセット時間を長く設定してもよい。 【0046】そして、内部タイマがタイムアップすれば
(ステップ18)、浄化運転を停止した後(ステップ1
4)、入浴フラグFN をクリアして“0”にして浄化完
了を示し、また、浄化フラグFJ をインクリメントして
浄化運転が実行されたことを示す(ステップ15)。そ
の後、ステップ1に戻る。 【0047】なお、残水への入浴が繰り返されると、浴
槽水の汚れが進んで浄化装置6による浄化だけでは不十
分となる場合も考えられる。本例では、浄化を実行する
たびに浄化フラグFJ がインクリメントされるので、こ
の浄化フラグFJ が予め設定した所定回数K(ただし、
K>1)以上になった場合には、新水に入れ換えるよう
に警告を発するようにすることもできる。 【0048】一方、操作部10の弱浄化スイッチ10c
が操作された場合には、上記処理とは独立した図3に示
す割り込み処理を実行する。つまり、浄化条件変更手段
8cは、弱浄化スイッチ10cの操作に伴う弱運転指令
の入力に応じて、内部タイマーT3をセットした後(ス
テップ21)、浄化装置6の浄化能力を上記と同様の低
い条件に設定し、この条件の下で浄化運転を実行する
(ステップ22)。そして、内部タイマがタイムアップ
すれば(ステップ23)、浄化運転を停止して(ステッ
プ24)、終了する。 【0049】さらに、操作部10の強浄化スイッチ10
dが操作された場合には、上記処理とは独立した図4に
示す割り込み処理を実行する。つまり、浄化条件変更手
段8cは、強浄化スイッチ10dの操作に伴う強運転指
令の入力に応じて、内部タイマーT4をセットした後
(ステップ31)、浄化装置6の浄化能力を上記と同様
の高い条件に設定し、この条件の下で浄化運転を実行す
る(ステップ32)。そして、内部タイマがタイムアッ
プすれば(ステップ33)、浄化運転を停止して(ステ
ップ34)、終了する。 【0050】但し、上述した図2の自動運転モードにお
ける弱運転モードおよび強運転モードや、図3の弱運転
モードおよび図4の強運転モードにおけるステップ1
2、17、22、32での浄化条件は、予め施工業者が
調節スイッチ9で指定して設定した基準の浄化条件に基
づいて浄化条件変更手段8cにより適宜設定されるよう
になっている。したがって、調節スイッチ9の指定に応
じて、ステップ12、17、22、32での浄化条件
が、種々異なることもある。 【0051】以上説明したように、本実施例では、自動
運転モードを実行すると、浴槽水の状態を無視して浄化
運転を実行するのではなくて、浴槽水の汚れの程度に応
じて浄化の要否を判別して、必要な場合にのみ浄化運転
を実行させるようにしているとともに、浴槽水の汚れの
程度に応じて浄化条件を強弱変更するようにしている。
したがって、浴槽水中に生成される有効塩素が必要以上
の高濃度にならずに済み、入浴者の安全を確実に確保で
きるようになる他、常に最適な条件の下で浴槽水を浄化
できるようになる。 【0052】しかも、前述の自動運転モードだけでな
く、入浴者の希望に応じて弱運転モードや強運転モード
を任意に指定できるようにしているとともに、地域別に
生じる水質(塩化物イオン(Cl-)の濃度や導電率な
ど)の偏差を考慮して施工業者などが浄化能力の強弱を
調節できるようにしている。したがって、入浴者の希望
に応じた浄化を行える他、地域別の水質の偏差に関係な
く浴槽水の浄化を安定的に行えるようになる。 【0053】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
ない。例えば、風呂ユニット1としては、浄化装置6単
独で構成したり、ジェット装置などと浄化装置6とを組
み合わせて構成したりすることができる。また、風呂釜
4は自然循環式に限らず、強制循環式であってもよく、
この場合には、風呂釜4のバイパス水路24に循環ポン
プ26が介装されるので、浄化装置6の循環ポンプ26
を省略してもよい。さらに、上記実施例では、自動運転
モードを備える構成としているが、この自動運転モード
を備えないものも本発明に含む。また、一定の浄化条件
に設定された単一の浄化運転を行う構成において、浄化
条件の強弱を無段階または複数段階に調節できるように
してもよい。 【0054】この他、上記実施例では、浴槽水の汚れの
程度を、浴槽水の入れ換え、入浴による水位変化、過去
の浄化運転の有無などといった諸々の状態の組み合わせ
に基づいて間接的に判別するようにしているが、図示し
ない赤外線吸収量測定センサ、導電率測定回路、有効塩
素測定センサなどを用いて浴槽水の汚れの程度を直接的
に判別するようにしたものも本発明に含む。 【0055】 【発明の効果】本発明では、浴槽水の汚れの程度や地域
別の水質偏差に応じて、浄化能力の強弱を第2操作手段
により任意に設定できるようにしているから、適切な条
件で浴槽水を浄化できるようになる。 【0056】特に、入浴者数に応じた浴槽水の汚れの程
度を考慮して弱運転や強運転を入浴者が指定するように
した場合には、入浴者の希望に応じた浄化を行うことが
できる。また、地域別に生じる水質(塩化物イオン(C
l-)の濃度や導電率など)の偏差を考慮して浄化能力
の強弱を施工業者などが調節するようにした場合には、
地域別に浄化の進行状況がばらつくことがない安定的な
風呂ユニットを提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の風呂ユニットの一実施例の概略構成
図。 【図2】同風呂ユニットの自動運転モードのフローチャ
ート。 【図3】同風呂ユニットの割り込みでの弱運転モードの
フローチャート。 【図4】同風呂ユニットの割り込みでの強運転モードの
フローチャート。 【符号の説明】 1 風呂ユニット 2 浴槽 4 風呂釜 6 浄化装置 8 コントローラ 10 操作部 10a 自動浄化スイッチ 10c 弱浄化スイッチ 10d 強浄化スイッチ
図。 【図2】同風呂ユニットの自動運転モードのフローチャ
ート。 【図3】同風呂ユニットの割り込みでの弱運転モードの
フローチャート。 【図4】同風呂ユニットの割り込みでの強運転モードの
フローチャート。 【符号の説明】 1 風呂ユニット 2 浴槽 4 風呂釜 6 浄化装置 8 コントローラ 10 操作部 10a 自動浄化スイッチ 10c 弱浄化スイッチ 10d 強浄化スイッチ
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−284774(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F24H 9/00
C02F 1/46
B01D 35/027
A47K 3/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 浴槽から浴槽水を取り出して還流させる
循環手段と、取り出した浴槽水を電解作用により浄化す
る浄化手段と、操作に応答して浄化運転を実行させる信
号を出力する第1操作手段と、操作に応答して浄化能力
の強弱を指定するための信号を出力する第2操作手段
と、各操作手段からの出力信号に応答して前記各要素を
制御する制御手段とを備えている風呂ユニットであっ
て、 この風呂ユニットはさらに、前記浄化手段の浄化能力を
地域別の水質に応じて無段階に調節するための調節スイ
ッチを有し、該調節スイッチが、施工業者が操作可能な
位置に隠蔽配置されている、 ことを特徴とする風呂ユニ
ット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11839894A JP3435807B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 風呂ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11839894A JP3435807B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 風呂ユニット |
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---|---|
JPH07324819A JPH07324819A (ja) | 1995-12-12 |
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ID=14735681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11839894A Expired - Fee Related JP3435807B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 風呂ユニット |
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JP (1) | JP3435807B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP2865630B2 (ja) * | 1996-07-17 | 1999-03-08 | コロナ工業株式会社 | 温水循環式の浴槽装置 |
JPH1038384A (ja) * | 1996-07-22 | 1998-02-13 | Corona Kogyo Kk | 温水循環式の浴槽装置 |
JP2002081756A (ja) * | 2000-09-05 | 2002-03-22 | Sanyo Electric Co Ltd | 湯水供給装置 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP11839894A patent/JP3435807B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07324819A (ja) | 1995-12-12 |
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