JP3435748B2 - シートベルトの連結装置 - Google Patents

シートベルトの連結装置

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JP3435748B2
JP3435748B2 JP23990393A JP23990393A JP3435748B2 JP 3435748 B2 JP3435748 B2 JP 3435748B2 JP 23990393 A JP23990393 A JP 23990393A JP 23990393 A JP23990393 A JP 23990393A JP 3435748 B2 JP3435748 B2 JP 3435748B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シートベルトの連結装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は、自動車の3点式シートベルト
装置の構成を示している。このシートベルト装置では、
センターピラー101の下部に固定されたリトラクタ1
03よりシートベルト105が引き出され、該シートベ
ルト105が、センターピラー101の上部に固定され
たショルダーアンカ107を通って、タング109のス
ルーリング部に通され、さらにサイドシルに固定された
アウターアンカ111に連結されている。そして、前記
タング109をつかんで、シートベルト105を引き出
し、タング109をインナーアンカ113の連結具とし
てのバックル115へ挿入・係合させることで、乗員を
拘束するようになっている。ここで、ショルダーアンカ
107からタング109までをショルダーベルト105
A、タング109からインナーアンカー113までをラ
ップベルト105Bと称する。
【0003】このようなシートベルト装置においては、
近年事故発生時にシートベルト105を強制的に引き込
んで、テンションをかけ、シートベルト105の緩みを
確実になくし、運転者、乗員の座席からの飛び出しを防
ぐシートベルト105の引き込み装置が開発されてい
る。
【0004】従来、この種のシートベルトの引き込み装
置として、特開平4−2545号公報に記載のものが知
られている。この装置は、図13に示すように、リトラ
クタ103に、荷重調整形クランプ117及びプリロー
ダー119を組み込んだものである。そして、衝突時に
はプリローダー119が瞬時に作用してシートベルト1
05を引き込み、次いでクランプ117によりシートベ
ルト105をクランプする。従って、衝突時にシートベ
ルト105の緩みを確実にとることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシートベルト引き込み装置を備えたシートベ
ルトの連結装置にあっては、一度プリローダー119が
働いてシートベルト105の引き込みが行われると、元
の状態に戻すことが不可能である、いわゆる不可逆式で
あるという問題があった。
【0006】この発明は、このような問題点に着目して
なされたもので、バックル等連結具に引き込み機能を持
たせると共に、引き込み後に再び元の状態に戻すことが
できる可逆式とし、しかも引き込み動作をスムーズにか
つ効率的に行うことのできるシートベルトの連結装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、相反
する第1の方向及び第2の方向に移動自在に支持された
シートベルトの連結具と、この連結具の移動方向に沿っ
て配された固定側部材と、前記連結具と共に前記固定側
部材に沿って動き且つ回動中心を有した可動部を備え、
前記連結具に作用する第1の方向の力により前記可動部
に発生するモーメントによって、該可動部が回動して前
記固定側部材に食い込み、前記連結具の第1の方向への
移動を阻止するロック手段と、前記可動部に対して、前
記第1、第2の双方向に係合可能であり、第1、第2の
いずれかの方向へ駆動されることで前記可動部を連結具
の第1又は第2の移動方向へ移動させる駆動線材とを有
し、前記駆動線材の前記可動部に対する第2の方向への
係合作用点を、前記駆動線材の軸心よりも前記回動中心
側に位置させたことを特徴としている。
【0008】また、請求項2の発明は、前記駆動線材の
前記可動部に対する第2の方向への係合作用点が、前記
可動部の回動中心を通り、かつ前記駆動線材と略平行な
線上に位置していることを特徴としている。
【0009】また、請求項3の発明は、前記駆動線材の
前記可動部に対する第2の方向への係合作用点が、前記
可動部の回動中心よりも食い込み点の反対側に位置して
いることを特徴としている。
【0010】また、請求項4の発明は、前記駆動線材の
前記可動部に対する第1の方向の係合作用点が、前記駆
動線材の軸心よりも食い込み点側に位置していることを
特徴としている。
【0011】また、請求項5の発明は、車室内に装備さ
れたシートベルトをショルダーベルトとラップベルトと
に区分する被連結具を車体フロア側の連結具に連結する
シートベルトの連結装置において、前記車体フロア側
に、車体前後方向に沿った固定側部材を設け、前記連結
具を固定すると共に車幅方向に指向した回転軸を有し、
且つ前記固定側部材に沿って車体前後方向へ移動自在に
支持された可働部を設け、前記可動部に、前記連結具に
作用する車体前方への力により発生するモーメントで該
可動部が回動し、前記固定側部材に食い込むロック部を
設け、前記可動部に対して車体前後方向の双方向に係合
可能であり、いずれかの方向へ駆動されることで前記可
動部を前記双方向のいずれかへ移動させる駆動線材を設
け、前記駆動線材の前記可動部に対する車体後方側への
係合作用点を、前記駆動線材の軸心よりも前記回動軸側
に位置させたことを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1の発明によれば、まず駆動線材を駆動
して、駆動線材から可動部に第2の方向の力を作用させ
ると、可動部と共に動く連結具を第2の方向に移動させ
ることができる。
【0013】次いで、連結具に第1の方向の力が作用す
ると、連結具と共に動く可動部が回動中心の回りに回動
して、可動部が固定側部材に食い込んでロックし、これ
により、連結具が引き出し方向に移動しないよう固定さ
れる。
【0014】本発明の装置では、駆動線材が可動部に第
2の方向の力を伝達する係合作用点が、駆動線材の軸心
よりも回動中心側に位置しているので、ベルト引込み時
に可動部に作用するロック方向のモーメントが、上記の
場合と比較して大幅に低減される。
【0015】したがって、駆動線材の駆動による可動部
の動作時に、ロック方向の力が大幅に低減され、駆動線
材により連結具を効率良くスムーズに引き込むことがで
きる。
【0016】また、この引込み後に駆動線材から可動部
に第1の方向へ力を作用させると、可動部を可逆的に動
作させ、引き込み前の状態にすることができる。
【0017】請求項2の発明では、駆動線材から可動部
に伝達される第2の方向への力が、可動部の回動中心に
作用するので、可動部に発生するロック方向のモーメン
トを略0にすることができる。したがって、より効率良
くスムーズに連結具を引き込み方向に移動することがで
きる。
【0018】請求項3の発明では、上記可逆的に用いる
ことができる効果に加え、駆動線材から可動部に伝達さ
れる第2の方向の力が、回動中心を挾んで駆動線材の反
対側に作用するので、ロック方向とは逆のモーメント
(ロック方向のマイナスのモーメント)、つまりロック
解除方向のモーメントが発生するようになり、より効率
良くスムーズにバックルを引き込み方向に移動すること
ができる。
【0019】請求項4の発明では、駆動線材から可動部
に伝達される第1の方向の力が、駆動線材の中心よりも
可動部の回動中心の反対側で作用するので、駆動線材を
動かして連結具を押し戻す場合の動作がスムーズかつ効
率良く行われることになる。
【0020】請求項5の発明では、車両衝突時に、まず
駆動線材を駆動して、駆動線材から可動部に車体後方へ
の力を作用させると、可動部と共に移動する連結具を車
体後方へ移動させることができ、ショルダーベルトとラ
ップベルトの緩みを同時に無くして、両ベルトを緊張状
態にすることができる。
【0021】次いで、連結具に車体前方の力が作用する
と、連結具と共に動く可動部が回動軸の回りに回動し
て、ロック部の一部が固定側部材に食い込んでロック
し、これにより、連結具が車体前方側へ移動しないよう
固定される。
【0022】そして、本発明の装置では、駆動線材が可
動部に車体後方への力を伝達する係合作用点が、駆動線
材の軸心よりも回動軸側に位置しているので、可動部に
作用するロック方向のモーメントが、大幅に低減され
る。
【0023】したがって、駆動線材の駆動による可動部
の動作時に、ロック方向の力が大幅に低減され、駆動線
材により連結具を効率良くスムーズに引き込むことがで
きる。
【0024】また、この引き込み後に、駆動線材から可
動部に第1の方向へ力を作用させると、可動部を可逆的
に動作させ、引き込み前の状態にすることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図面に基づいて説
明する。
【0026】図1は本発明の第1実施例のシートベルト
の連結装置の全体構成を示す外観斜視図、図2は同装置
の側面図、図3は内部構造が分かるようにした同装置の
側面図、図4は同装置の主要部分の内部構造の詳細を示
す拡大図である。
【0027】図1、図2、図3のようにこのバックル装
置は、シートベルト105のタング109(図3参照)
を挿入・係合する係合口1aを有した連結具としてのバ
ックル1を備えている。前記シートベルト105は、例
えば、図12と同様に配置されているもので、タング1
09は、シートベルト105をショルダーベルト105
Aとラップベルト105Bとに区分し、図1のバックル
1は図12のバックル115に代えてフロアパネル(図
示せず)側に取り付けられるものである。従って、タン
グ109をバックル1に連結すると、ショルダーベルト
105Aは乗員の肩部から胸部にかけて装着され、ラッ
プベルト105Bは、乗員の腰部にかけて装着され、バ
ックル1は乗員の腰骨近くに配置されることとなる。こ
のバックル1は、タング109の係合を解放するボタン
3を有し、支持バー5の先端部5aに、前記係合口1a
を先端側に向けた姿勢で固定されている。支持バー5の
基端部5bは、バックル1と一体に動く可動部としての
ナックル7に固定されている。ナックル7は、その一端
部7aが支持バー5と略直交する姿勢で連結されてお
り、ロック部となる他端部7b(図4)が、断面U字形
に屈曲形成されたスライダ9の両側板9a、9a間に挿
入されている。
【0028】断面U字形のスライダ9の両側板9a、9
aには、回転軸としてのセンターピン(回動中心)11
が貫通されており、ナックル7の中間部7cが、このセ
ンターピン11に回動自在に連結されている。そして、
バックル1に図1の矢印Aで示す引き出し方向(支持バ
ー5の先端方向)の力が作用した際に、回動軸としての
センターピン11を中心とした図中反時計回りの回転モ
ーメントがナックル7に作用するようになっている。
【0029】前記スライダ9は、端部に取付ブラケット
13を有した固定側部材としてのレール15の外側に嵌
挿されており、レール15に沿ってスライド自在に支持
されている。このレール15は、取付ブラケット13が
車体やシートに固定され、車体前後方向に沿って配置さ
れている。バックル1は、これによりナックル7、セン
ターピン11及びスライダ9を介して、レール15に沿
って第1の方向である車体前方向(矢印A方向)と第2
の方向である車体後方向(矢印B方向)とにスライド自
在に支持されている。
【0030】このレール15は、幅方向両端に側板15
a,15aを有し、両側板15a、15a間にナックル
7の他端部7bが収容されている。そして、図4に示す
ように、バックル1に車体前方(A方向)の力が作用し
て、前記回転モーメントが発生し、ナックル7が反時計
方向に回動した際、ナックル7の他端部7bの外周の点
1 がレール15の底壁15bに食い込むことで、ナッ
クル7の移動すなわちバックル1の移動が阻止されるよ
うになっている。
【0031】この場合の食い込み点P1 は、図4に示す
ようにセンターピン11の中心からレール15の底壁1
5bに下ろした垂線17よりも、車体前方側に位置して
いる。これにより、バックル1に車体前方への引き込み
力が作用するほど食い込みがきつくなり、ロック力が大
きくなるようになっている。ここでは、ナックル7とセ
ンターピン11とレール15とにより、バックル1の移
動を阻止するロック手段が構成されている。
【0032】また、レール15の内部には、ナックル7
をA方向あるいはB方向の車体前後方向に移動するため
のワイヤ(駆動線材)21が内蔵されている。このワイ
ヤ21は、図3及び図4に示すようにレール15に沿っ
て配置され、センターピン11と前記食い込み点P1の
略中間に位置している。このワイヤ21は基端部に連結
したモータ等の駆動装置によって、A方向及びB方向に
移動されるもので、その先端部21aには、ナックル7
と係合する2つのフック23、25が固着されている。
【0033】先端のフック23は、バックル1を車体後
方向(B方向)に引き込み移動するための引き込み用フ
ックであり、基端側のフック25は、バックル1を車体
前方向(A方向)に押し戻すための押し戻し用フックで
あり、これらフック23,25によりバックル1を可逆
的に自在に駆動することができる。
【0034】これらフック23、25の固着されたワイ
ヤ21の先端部21aは、ナックル7の他端部7bに貫
通形成された挿通孔27に挿入されている。引き込み用
のフック23は、センターピン11側に突出した引掛け
部23aを有しており、この引掛け部23aのB方向を
向いた側面が、ナックル7の挿通孔27の端部に形成さ
れた係合壁29と対向している。そして、ワイヤ21が
B方向に駆動されて引き込み用のフック23が移動した
際、引掛け部23aの前記側面の係合作用点P2 が、ナ
ックル7の係合壁29に当たることで、引き込み用のフ
ックの23から車体後方向の力(B方向の力)がナック
ル7の他端部7bに伝達されるようになっている。この
場合、係合作用点P2 は、ワイヤ21の中心線(軸心
線)31とセンターピン(回動中心)11との間にあ
り、ワイヤ21の中心線31から距離をおいたセンター
ピン11(回動中心)側の位置にある。
【0035】また、押し戻し用のフック25は、センタ
ーピン11と反対側に突出した引掛け部25aを有して
おり、この引掛け部25aのA方向を向いた側面の先端
にある突起25bが、ナックル7のB方向を向いた係合
壁33と対向している。そして、ワイヤ21がA方向に
駆動されて押し戻し用のフック25が移動した際、前記
突起25bの先端の係合作用点P3 がナックル7の係合
壁33に当たることで、押し戻し用のフック25から車
体前方向の力(A方向の力)がナックル7の他端部7b
側に伝達されるようになっている。この場合、係合作用
点P3 は、ワイヤ21を挾んでセンターピン(回動中
心)11の反対側にあり、ワイヤ21の中心線31から
距離をおいた位置にある。
【0036】なお、図3に示すように、レール15の側
板15a、15aには、スライダ9及びナックル7の移
動限を定めるためのストッパ部35が設けられている。
このストッパ部35は、センターピン11の当たる位置
にある。
【0037】次に図5、図6を参照しながら作用を説明
する。
【0038】(i) 衝突に至る場合 車両の衝突によりバックル1に車体前方向(A方向)の
力が作用すると、バックル1と一体のナックル7がセン
ターピン11の回りに回動して、ナックル7の他端部7
bの点P1 がレール15の底壁15bに食い込んでロッ
クし、これにより、バックル1が車体前方向に移動しな
いよう固定される。
【0039】また、その前の時点で、ワイヤ21がB方
向に駆動され、引き込み用のフック23からナックル7
に車体後方向(B方向)の力を作用させると、ナックル
7と一体のバックル1が車体後方向に移動する。したが
って、ショルダーベルトとラップベルトの緩みを同時に
無くして、両ベルトを緊張状態にすることができる。こ
の状態で、シートベルトにテンションが働き、バックル
1に車体前方向の引き出し力が作用した場合は、その位
置でバックル1がロックされる。
【0040】(ii)衝突に至らなかった場合 急ブレーキ等により、上記の動作によりバックル1がロ
ックされても、車両衝突が回避された場合は、バックル
1が可逆的に駆動され、元の状態に戻される。すなわ
ち、衝突回避の検知等により、ワイヤ21がA方向に駆
動され、押し戻し用のフック25からナックル7に車体
前方向(A方向)の力を作用させると、ナックル7がセ
ンターピン11を若干回転し、食い込み点P1 でのロッ
クが解除される。次いで、ナックル7と一体のバックル
1が車体前方向に移動する。したがって、シートベルト
を元の状態にすることができる。
【0041】このようにして、バックル1を可逆的に移
動させることができるので、装置を再度使用することが
でき、装置が働いて一度バックル1がロックされても、
再度の緊急時に対応することが可能である。また、装置
が再使用できるので、メンテナンス費も削減できる。
【0042】次に、図11の比較例を参照しながら、本
実施例のバックル装置がいかに効率良くスムーズにバッ
クル1を引き込み方向に移動できるかを説明する。
【0043】この場合の比較例は、引き込み用のフック
23の引掛け部23aをセンターピン11と反対の方向
に突出させ、ナックル7への係合作用点P2 の位置を、
ワイヤ21の中心線31から見てセンターピン11の反
対側に設定したものである。その他の構成は、図4と略
同じものとしている。
【0044】今、本実施例の装置では、図5、図6に示
すようにバックル1、ナックル7、スライダ9等の可動
部分が車体前方向側(矢印A方向側)に移動した状態に
あり、この状態で図示しない駆動装置からの駆動力によ
りワイヤ21が矢印B方向へ移動された場合について考
えてみる。
【0045】各部位に作用する力の概要は、図5、図6
に太線矢印で示すようになる。すなわち、図において、
Fはワイヤ21及び引き込み用のフック23を介してナ
ックル7に作用する力、Tはバックル1を引き出そうと
する力、NはF及びTによりナックル7がセンターピン
11を中心に図中反時計回りに回転することで、ナック
ル7の他端部7bの点P1 がレール15の底壁15bに
食い込んだ際に、ナックル7とレール15との間に作用
する力、及びセンターピン4とナックル3との間に発生
する力、PはNにより点P1 に発生する摩擦力である。
また、LF 、LT 、LN 、LP は、各力F、T、N、P
の作用する点のセンターピン11からの距離を示してい
る。
【0046】ここで、Nの作用する部位の最大静止摩擦
係数をμとおくと、最大静止摩擦力Pは P=μN となる。
【0047】今、Fを0から徐々に上げていき、F=F
aになった時点でバックル1が引き込まれると考える
と、センターピン11の回りのナックル7に作用するモ
ーメントの釣り合い条件より、 T・LT +Fa・LF =N・LN +μN・LP …(1) となる。
【0048】また、可動部全体(スライダ9、ナックル
7、センターピン11、バックル1)に作用するスライ
ド方向の力の釣り合い条件より、 Fa=T+2μN …(2) となる。
【0049】なお、この(2) 式においてμNの係数が2
になっているのは、前述のP(=μN)の他に、レール
15とスライダ9との間にも同様の反力Nによる摩擦力
μNが作用しているためである。
【0050】これら(1) ,(2) 式より、 Fa=[(LN +μLP +2μLT )/(LN +μLP
−2μLF )]・T となり、ここで K=(LN +μLP +2μLT ) /(LN +μLP −2μLF ) …(3) とおくと、Kはμと各寸法のみから決まる定数とみな
せ、 Fa=K・T (K≧1) となる。
【0051】したがって、バックル1を引き出そうとす
る任意の力Tに対抗して、効率良くつまり小さい力Fa
にてバックル1を引き込むためには、Kの値を小さくし
てやれば良い。そこで、(3) 式より、LN 、LP は大き
くし、LF 、LT は小さくすれば良いことがわかる。
【0052】よって、引き込み用のフック23からナッ
クル7に力Fを伝達する点P2 が、ワイヤ21の中心線
31よりもセンターピン11側に位置するようにする
と、中心線31から見てセンターピン11の反対側に位
置する場合(図11の比較例の場合)よりも、LF の値
が格段に小さくなり、コスト増、重量増を伴うことなく
引き込み効率が良くなることがわかる。
【0053】例えば、図11に示す比較例において、 LP =30(mm) LT =40(mm) LN = 5(mm) LF =20(mm) であれば、この時のKをK0 とすると、(3) 式より K0 =(5+110μ)/(5−10μ) …(4) となる。一方、図6に示す本実施例の装置において、L
F =5(mm)であれば、この時のKをK1 とすると、
(3) 式より K1 =(5+110μ)/(5+20μ) …(5) となる。
【0054】よって、(4) 、(5) 式より K1 =(4K0 )/(3+K0 ) …(6) となり、もしK0 =2.0〜5.0であった場合には、
1 =1.6〜2.5となり、LF が小さくなること
で、引き込み力Fにより発生する「ロックさせようとす
るモーメント」が小さくなることから図11の比較例と
比べて、コスト増、重量増を伴うことなく引き込みの効
率を大幅に良くすることができる。
【0055】また、押し戻し用のフック25の作用につ
いては、ナックル7に力を伝達する作用点P3 が、ワイ
ヤ21の中心線31よりもセンターピン11の反対側に
位置しているため、センターピン11からの距離が大き
くなり、押し戻し力によりセンターピン11の回りに発
生するモーメントが、ロック解除方向のモーメントであ
ることからセンターピン11側に位置する場合よりも押
し戻し効率を良くすることができる。
【0056】次に本発明の第2実施例を説明する。
【0057】図7は第2実施例の要部の構成を示す。こ
の第2実施例のバックル装置においては、引き込み用の
フック23の引掛け部23aがより長く突出しており、
同引掛け部23aの側面の係合作用点P2 が、直接ナッ
クル7の回動中心であるセンターピン11の周面に当た
るようになっている。つまり、 LF =0(mm) であり、駆動ワイヤ21のナックル7に対する車体後方
向への係合作用点P2 が、ナックル7の回動中心を通
り、かつ駆動ワイヤ21と略平行な線上に位置してい
る。そのため、ナックル7の他端部7bの挿入孔27
が、センターピン11の一部周面が露出する位置まで大
きくあけられており、フック23の当たる係合壁(図4
の符号29で示すもの)が省略されている。その他の構
成は、図4に示した第1実施例と同じであり、同符号を
付して説明を省略する。
【0058】この第2実施例のバックル装置では、ワイ
ヤ21が車体後方向(B方向)に駆動された際、引き込
み用のフック23の引掛け部23aの作用点P2 が、セ
ンターピン11に当たり、センターピン11を介してナ
ックル7に引き込み力Fが伝達される。したがって、引
き込み力による回転モーメントが発生しなくなり、ロッ
クしようとする力を0近くまで大幅に低減できる。よっ
て、第1実施例の場合よりも、スムーズかつ効率良くバ
ックル1を引き込むことができる。
【0059】この時のKをK2 とすると、前述の(3) 式
より K2 =(5+110μ)/(5+30μ) …(7) となる。
【0060】よって、(4) 、(7) 式より K2 =(3K0 )/(2+K0 ) …(8) となり、もしK0 =2.0〜5.0であった場合には、
2 =1.5〜2.1となり、引き込み力Fにより発生
する「ロックさせようとするモーメント」が0となるこ
とから、引き込みの効率を大幅(第1実施例以上)に良
くすることができる。
【0061】なお、本実施例では、引き込み用のフック
23が直接センターピン11に当たる場合を示したが、
作用点P2 の位置がセンターピン11の回転中心を通り
ワイヤ21と平行な線上に位置していればよく、ナック
ル7にフック23が当たるものでもよい。
【0062】次に本発明の第3実施例を説明する。
【0063】図8は第3実施例の要部の構成を示す。こ
の第3実施例のバックル装置においては、引き込み用の
フック23の引掛け部23aが、センターピン11を避
けるようにしてさらに長く突出しており、同引掛け部2
3aの側面の作用点P2 が、センターピン11から見て
ワイヤ21と反対側にてナックル7の係合壁29に当た
るようになっている。つまり、 LF <0(mm) に相当する構造であり、係合作用点P2 が、ナックルの
回動中心を挾んで駆動ワイヤ21の反対側に位置してい
る。例えば LF =−10(mm) であれば、この時のKをK3 とすると、(3) 式より K3 =(5+110μ)/(5+50μ) …(9) となる。よって、(4) 、(9) 式より K3 =(2K0 )/(1+K0 ) …(10) となり、もしK0 =2.0〜5.0であった場合にはK
3 =1.3〜1.7となり、引き込み力Fにより発生す
るモーメントが「ロック解除方向のモーメント」となる
ことから、引き込み効率を大幅(第1、第2実施例以
上)に良くすることができる。
【0064】これら第1実施例〜第3実施例におけるF
aとTの関係を図10に示す。この図に示すように、バ
ックルが引き出され始める力Faは、図11に示した比
較例と比べて,本実施例の方を格段に小さくすることが
でき、第1実施例よりも第2実施例の方を、またさらに
第3実施例の方を小さくすることができる。
【0065】次に本発明の第4実施例を説明する。
【0066】図9は第4実施例の要部の構成を示す。こ
の第4実施例のバックル装置においては、引き込み用の
フック23(図4参照)及び係合壁29が省略されてお
り、その代わりに、ナックル7に開けた引掛け孔41
に、ワイヤ21から分岐した引き込み用ワイヤ43を引
掛け、引き込み用ワイヤ43によりナックル7に引き込
み力Fを伝達するようになっている。そして、この引き
込み用ワイヤ41からナックル7に引き込み力Fを伝達
する点P2 が、ワイヤー21の中心線31よりもセンタ
ーピン11側に位置している。この場合、LF の値が、
F >0に限らず、LF =0、LF <0であってもよい
のは、第2、第3実施例と同じである。
【0067】なお、上記実施例においては、駆動線材と
してワイヤ21でナックル7を駆動する場合を示した
が、ワイヤ21の代わりにバーのような剛体を用いても
よい。
【0068】また、上記実施例においては、バックル1
のロック時に、ナックル7がスライダ9を案内支持する
レール15に食い込むようになっていたが、レール15
以外に、レール15と平行な固定側部材を設け、これに
ナックル7が食い込むようにしてもよい。
【0069】連結具は、バックル1に限らずタング等で
構成することもできる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、連結具を第2の方向へ移動させて、シートベル
トを緊張状態にすることができる。また、駆動線材から
可動部に第1の方向へ力を伝えれば、再び元の状態にす
ることができ、いわゆる可逆式の構造を達成することが
できる。従って、再度の緊急状態に対応することができ
ると共にメンテナンス費を削減することができる。しか
も駆動線材から第2の方向への力を伝達する際の力の作
用点の位置を工夫したので、簡単な構成で、コストの増
加や重量の増加を伴うことなく、連結具をスムーズかつ
効率良く第2の方向へ移動させることができ、操作効率
の向上を図ることができる。
【0071】請求項2の発明によれば、連結具引き込み
動作時に発生するロック方向のモーメントを略0にする
ことができるので、連結具をよりスムーズかつ効率良く
第2の方向に移動させることができる。
【0072】請求項3の発明によれば、連結具引き込み
動作時に発生するロック方向のモーメントをマイナスに
することができるので、バックルをさらにスムーズかつ
効率良く第2の方向に移動させることができる。
【0073】請求項4の発明によれば、連結具を第1の
方向に押し戻す際に、ロック解除方向に大きなモーメン
トを発生するようにしたので、押し戻し動作をスムーズ
かつ効率良く行うことができる。
【0074】請求項5の発明によれば、連結具を車体後
方へ移動させて、ショルダーベルトとラップベルトの両
方を同時に緊張状態にすることができる。また、駆動線
材から可動部に車体後方への力を伝達する際の力の作用
点の位置を工夫したので、簡単な構成で、コストの増加
や重量の増加を伴うことなく、連結具をスムーズかつ効
率良く車体後方向へ移動させることができ、操作効率の
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の全体斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例の全体側面図である。
【図3】本発明の第1実施例の詳細な全体側面図であ
る。
【図4】本発明の第1実施例の主要部の内部構造を示す
側面図である。
【図5】本発明の第1実施例における力の作用関係を示
す側面図である。
【図6】本発明の第1実施例における力の作用関係を示
す要部拡大側面図である。
【図7】本発明の第2実施例の要部拡大側面図である。
【図8】本発明の第3実施例の要部拡大側面図である。
【図9】本発明の第4実施例の要部拡大側面図である。
【図10】本発明の各実施例と比較例の差を示す特性図
である。
【図11】本発明の作用の説明に用いる比較例の図4と
同様の要部側面図である。
【図12】一般的なシートベルトの構成を示す斜視図で
ある。
【図13】従来のシートベルトのリトラクタを示す図で
ある。
【符号の説明】
A 車体前方向(第1の方向) B 車体後方向(第2の方向) 1 バックル 7 ナックル(可動部、ロック手段) 7b 他端部(ロック部) 11 センターピン(回動中心、回動軸、ロック手段) 15 レール(固定側部材、ロック手段) 17 垂線 21 ワイヤ(駆動線材) 31 ワイヤの中心線(駆動線材の軸心線) P1 食い込み点 P2 係合作用点(駆動線材から可動部に伝達される第
2の方向の力の作用点) P3 係合作用点(駆動線材から可動部に伝達される第
1の方向の力の作用点)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−16151(JP,A) 特開 平2−31967(JP,A) 特開 平1−195158(JP,A) 特開 平1−90653(JP,A) 特開 平4−2545(JP,A) 特開 平7−15460(JP,A) 実開 昭56−70352(JP,U) 実開 昭63−74356(JP,U) 実開 昭63−72266(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 22/46 B60R 22/22

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相反する第1の方向及び第2の方向に移動
    自在に支持されたシートベルトの連結具と、 この連結具の移動方向に沿って配された固定側部材と、 前記連結具と共に前記固定側部材に沿って動き且つ回動
    中心を有した可動部を備え、前記連結具に作用する第1
    の方向の力により前記可動部に発生するモーメントによ
    って、該可動部が回動して前記固定側部材に食い込み、
    前記連結具の第1の方向への移動を阻止するロック手段
    と、 前記可動部に対して、前記第1、第2の双方向に係合可
    能であり、第1、第2のいずれかの方向へ駆動されるこ
    とで前記可動部を連結具の第1又は第2の移動方向へ移
    動させる駆動線材とを有し、 前記駆動線材の前記可動部に対する第2の方向への係合
    作用点を、前記駆動線材の軸心よりも前記回動中心側に
    位置させたことを特徴とするシートベルトの連結装置。
  2. 【請求項2】前記駆動線材の前記可動部に対する第2の
    方向への係合作用点が、前記可動部の回動中心を通り、
    かつ前記駆動線材と略平行な線上に位置している請求項
    1記載のシートベルトの連結装置。
  3. 【請求項3】相反する第1の方向及び第2の方向に移動
    自在に支持されたシートベルトの連結具と、 この連結具の移動方向に沿って配された固定側部材と、 前記連結具と共に前記固定側部材に沿って動き且つ回動
    中心を有した可動部を備え、前記連結具に作用する第1
    の方向の力により前記可動部に発生するモーメントによ
    って、該可動部が回動して前記固定側部材に食い込み、
    前記連結具の第1の方向への移動を阻止するロック手段
    と、 前記可動部に対して、前記第1、第2の双方向に係合可
    能であり、第1、第2のいずれかの方向へ駆動されるこ
    とで前記可動部を連結具の第1又は第2の移動方向へ移
    動させる駆動線材とを有し、 前記駆動線材の前記可動部に対する第2の方向への係合
    作用点が、前記可動部の回動中心よりも食い込み点の反
    対側に位置している請求項1記載のシートベルトの連結
    装置。
  4. 【請求項4】相反する第1の方向及び第2の方向に移動
    自在に支持されたシートベルトの連結具と、 この連結具の移動方向に沿って配された固定側部材と、 前記連結具と共に前記固定側部材に沿って動き且つ回動
    中心を有した可動部を備え、前記連結具に作用する第1
    の方向の力により前記可動部に発生するモーメントによ
    って、該可動部が回動して前記固定側部材に食い込み、
    前記連結具の第1の方向への移動を阻止するロック手段
    と、 前記可動部に対して、前記第1、第2の双方向に係合可
    能であり、第1、第2のいずれかの方向へ駆動されるこ
    とで前記可動部を連結具の第1又は第2の移動方向へ移
    動させる駆動線材とを有し、 前記駆動線材の前記可動部に対する第1の方向への係合
    作用点が、前記駆動線材の軸心よりも食い込み点側に位
    置している請求項1、又は請求項2、若しくは請求項3
    記載のシートベルトの連結装置。
  5. 【請求項5】 車室内に装備されたシートベルトをショ
    ルダーベルトとラップベルトとに区分する被連結具を車
    体フロア側の連結具に連結するシートベルトの連結装置
    において、 前記車体フロア側に、車体前後方向に沿った固定側部材
    を設け、 前記連結具を固定すると共に車幅方向に指向した回転軸
    を有し、且つ前記固定側部材に沿って車体前後方向へ移
    動自在に支持された可働部を設け、 前記可動部に、前記連結具に作用する車体前方への力に
    より発生するモーメントで該可動部が回動し、前記固定
    側部材に食い込むロック部を設け、 前記可動部に対して車体前後方向の双方向に係合可能で
    あり、いずれかの方向へ駆動されることで前記可動部を
    前記双方向のいずれかへ移動させる駆動線材を設け、 前記駆動線材の前記可動部に対する車体後方側への係合
    作用点を、前記駆動線材の軸心よりも前記回動軸側に位
    置させたことを特徴とするシートベルトの連結装置。
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