JP3435446B2 - Vtr用信号処理回路 - Google Patents

Vtr用信号処理回路

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JP3435446B2
JP3435446B2 JP2000352571A JP2000352571A JP3435446B2 JP 3435446 B2 JP3435446 B2 JP 3435446B2 JP 2000352571 A JP2000352571 A JP 2000352571A JP 2000352571 A JP2000352571 A JP 2000352571A JP 3435446 B2 JP3435446 B2 JP 3435446B2
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孝志 神
研也 山内
伸一 石原
幸一 山崎
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Hitachi Solutions Technology Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、VTR(ビディ
オ・テープ・レコーダ、以下同じ)用信号処理回路に関
し、VHS方式、S−VHS方式又は8mm方式等のカ
ラーアンダー方式による再生カラーアンダー信号を標準
カラー信号に変換する周波数変換部に利用して有効な技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭用VTRでは、カラービデオ信号が
カラーアンダー方式により記録されている。この方式で
は、輝度信号は周波数変調され、カラー信号は周波数変
調された輝度信号より低い周波数帯に周波数変換され、
回転ビデオヘッドによって磁気テープの傾斜トラック上
に記録される。
【0003】近年のVTRでは、高密度化のためガード
バンドレス方式を用いており、このために生じるクロス
トーク除去が不可欠とされる。このクロストーク除去
は、ビデオヘッドにアジマス角を付けることによって行
っているが、アジマス角の効果は高周波の信号に対して
は有効であるが、低周波の信号に対しては効果が少な
い。すなわち、カラー信号に対してはクロストーク除去
の効果が少なく、位相シフト方式(PS方式)あるいは
位相インバート方式(PI方式)という方法が採られて
いる。
【0004】カラーアンダー方式におけるカラークロス
トーク除去の方法をVHS方式NTSCフォーマットを
用いて説明する。映像記録トラックはチャンネル1、チ
ャンネル2の2つのチャンネルを交互に繰り返すことに
よって記録されている。VHS方式NTSCフォーマッ
トではカラーアンダー周波数を水平走査周波数の40倍
(40fH )としている。従って、標準カラー信号のサ
ブキャリア周波数3.579545MHzを40fH、
約629KHzに周波数変換して記録することになる
が、この時1水平期間ごとに位相を、チャンネル1では
90°づつ進め、チャンネル2では90°づつ遅らせて
いる。これは再生時に629KHzのカラー信号を3.
579545MHzに逆変換したときに(位相ももとに
戻す)、1水平期間の遅延素子を用い、遅延する前のカ
ラー信号と遅延素子を用いて1水平期間遅延したカラー
信号を加算することにより、クロストーク成分を除去で
きるからである。
【0005】従来の周波数変換技術を図12、図13及
び図14に示す。図12と図13では、クロストーク除
去をメインコンバータを用いて再生カラーアンダー信号
を3.579545MHzの標準カラー信号に変換した
後、ガラスディレイラインあるいはCCDを用いて1H
遅延させる。図14では、低域変換された再生カラー信
号を、低域周波数の状態でCCDにより、1水平期間あ
るいは2水平期間遅延させ、遅延する前の再生カラー信
号と加算あるいは減算することにより、位相調整を省略
するものである。
【0006】上記のような周波数変換技術の例として、
特開63−257394号公報、公開実用平成2−51
489号公報がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記図12のようにガ
ラスディレイラインを用いた方法ではガラスディレイラ
インが実装上比較的大きな部品であり、価格的にも高価
であることが欠点となっている。図13のように、CC
Dを用いた方法ではカラーサブキャリアが3.5795
45MHzのためその3倍あるいは4倍のクロックで動
作するCCDが必要であり、またCCDとその後に必要
なローパスフィルタあるいはバンドパスフィルタのトー
タル遅延量が1水平期間に精度よく合わせる位相調整が
必要となっていた。この位相調整はカラーサブキャリア
周波数3.579545MHzの精度で数度以下にする
必要があった。図14のものは、CCDのクロック周波
数も低い安価なものでよいが、アンダーカラー信号が位
相シフトあるいは位相インバートした状態なのでCCD
の後に位相差を排除するための位相修正回路が必要であ
り、高精度に位相修正を行う回路を実現することが難し
い。
【0008】この発明の目的は、簡単な構成でカラーク
ロストークを除去しながら再生周波数変換を可能にした
VTR用信号処理回路を提供することにある。この発明
の他の目的は、簡単な構成でしかも無調整化を実現した
VTR用信号処理回路を提供することにある。この発明
の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細
書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、第1の再生カラーアンダー
信号を遅延回路により1又は2水平期間遅延させ、この
遅延された第2の再生カラーアンダー信号と上記第1の
再生カラーアンダー信号をそれぞれ第1と第2の周波数
変換回路により標準カラー信号に周波数変換し、上記周
波数変換のためのキャリアの2n(nは自然数)の発振
周波数信号を分周回路により上記キャリア周波数になる
ように分周し、かつ0°、90°、180°及び270
°の位相をそれぞれもつ4つのキャリアを形成し、切り
換え回路により選択的にキャリアを第1と第2の周波数
変換回路にそれぞれ供給して、2つの周波数変換された
信号を同相又は逆相にして減算又は加算してトラック間
のカラークロストークを除去する。
【0010】上記した手段によれば、アンダーカラー信
号を遅延させるCCD等からなる遅延回路のクロック周
波数も低く簡単なものでよいとともに無調整化が実現で
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1には、この発明に係るVTR
用信号処理回路に含まれる周波数変換部の一実施例のブ
ロック図が示されている。同図の回路ブロックは、VT
R用信号処理回路を構成する他の回路ブロックとともに
公知の半導体集積回路の製造技術によって、単結晶シリ
コンのような1個の半導体基板上において形成される。
【0012】図1において、1は再生ビデオ信号からカ
ラー信号をとりだすローパスフィルタであり、2は1水
平期間あるいは2水平期間の遅延回路である。この遅延
回路2は、CCD(電荷移送素子)を用いるもの
に、アナログ/ディジタル変換する入力部と、それを遅
延させるシフトジスタと、上記シフトされたディジタ
ル信号をアナログ信号に戻すディジタル/アナログ変換
回路から構成してもよい。3は遅延させたアンダーカラ
ー信号を標準カラー周波数に変換する第1の周波数変換
回路いわゆるメインコンバータであり、4は遅延する前
のカラー信号を標準カラー周波数に変換する第2の周波
数変換回路である。5は3及び4の周波数変換回路の出
力信号からクロストークを除去する演算回路である。
【0013】上記再生カラーアンダー信号は輝度信号と
分離するためのローパスフィルタ(LPF1)1を通し
て、一方において遅延回路であるCCD2により1H遅
延された再生カラーアンダー信号は利得制御回路(GC
A)を通り第2の周波数変換回路(Main Conv
2)2に導かれる。上記ローパスフィルタ1を通した再
生カラーアンダー信号は、そのまま第1の周波数変換回
路(Main Conve1)3に導かれる。
【0014】上記第1及び第2の周波数変換回路3と4
により標準カラー信号に変換された信号はクロストーク
除去のための演算回路5に加えられる。ここで更にバン
ドパスフィルタ(BPF)16を設けることにより、第
1及び第2の周波数変換回路3と4によって生じた不要
周波数成分を除去してきれいな標準カラー信号を得るこ
とができる。
【0015】周波数変換用サブキャリアは、サブキャリ
アの2倍、すなわちNTSCモード時にあっては、約
4.21MHz×2=8.42MHzにて発振する発振
回路(2fL VCO)の出力信号を分周回路12によ
って1/2分周することにより得られ、切り換え回路で
ある4相SW(スイッチ)13と14を経由し対応する
第1と第2の周波数変換回路3と4に加えられる。
【0016】第1の周波数変換回路3に入力される再生
カラーアンダー信号及び第2の周波数変換回路4に入力
される1H遅延された再生カラーアンダー信号は、その
振幅レベルを同じにするため、それぞれ復調回路(De
mo1,2)7と8に入力される。これらの復調回路
7,8では再生カラー信号のバースト信号と周波数同期
したサブキャリアを用いることにより、ベースバンドの
復調信号が得られる。それぞれ復調されたベースバンド
の振幅差を得るための演算回路9を通し、ローパスフィ
ルタ(LPF2)9により直流電圧に変換して、上記利
得制御回路(GCA)6を制御することにより、第1の
周波数変換回路3入力される再生カラーアンダー信号と
第2の周波数変換回路4に入力される1H遅延された再
生カラーアンダー信号の入力振幅を同じにすることがで
きる。
【0017】発振回路11は、周波数変換用サブキャリ
アを発生させるための2n×fL(fLはサブキャリア
周波数)の周波数で発振する発振器、分周回路12は、
特に制限されないが、後述するように発振回路11の周
波数をサブキャリアの周波数にするための分周すると同
時に、0°,90°,180°,270°の4位相のサ
ブキャリアを発生している。
【0018】図2には、この発明に係るVTR用信号処
理回路に含まれる周波数変換部の他の一実施例のブロッ
ク図が示されている。この実施例では、第1の周波数変
換回路3により変換された標準カラー周波数信号と、第
2の周波数変換回路4により変換された標準カラー周波
数信号との振幅レベルを同じするため、復調回路(De
mo1,2)7’と8’に入力される。これらの復調回
路7’,8’では標準カラー周波数信号と発振回路17
により形成された色搬送波fscにより復調動作を行って
色信号を形成する。これらの色信号は、その振幅差を得
るための演算回路9を通し、ローパスフィルタ(LPF
2)9により直流電圧に変換されて、上記利得制御回路
(GCA)6を制御するのに用いられる。これにより、
第2の周波数変換回路4から出力される標準カラー周波
数信号が、第1の周波数変換回路3から出力される標準
カラー周波数信号に一致するようなレベル調整が行われ
て両信号を同じレベルされるから、後述するような加算
又は減算処理によりクロストークを除去することができ
る。
【0019】図3には、上記カラークロクトークを除去
する演算回路の一実施例の概略構成図が示されている。
同図には、上記第1と第2の周波数変換回路3と4から
出力されるA信号とB信号とが同相の場合が示されてい
る。同図(a)では、A信号からB信号を減算し、2倍
のクロストーク成分を取り出し、それを−6dBだけ減
衰させ、言い換えるならば1/2にレベル低減させてク
ロストーク成分に戻して、それをA信号から減算させる
ことによりA信号に含まれるクロストーク成分を除去す
る。
【0020】同図(b)では、A信号とB信号とを加算
することにより互いに逆相に関係になるクロストーク分
を相殺させる。このように加算すると、信号成分が2倍
になるので−6dBだけ減衰させてもとの信号レベルに
戻すものである。
【0021】図4には、上記カラークロクトークを除去
する演算回路の他の一実施例の概略構成図が示されてい
る。同図には、上記第1と第2の周波数変換回路3と4
から出力されるA信号とB信号とが逆相の場合が示され
ている。同図(a)では、A信号とB信号を加算し、2
倍のクロストーク成分を取り出し、それを−6dBだけ
減衰させ、言い換えるならば1/2にレベル低減させて
クロストーク成分に戻して、それをA信号から減算させ
ることによりA信号に含まれるクロストーク成分を除去
する。
【0022】同図(b)では、A信号からB信号を減算
することにより互いに同相関係になっているクロストー
ク分を相殺させる。このように減算すると、互いに逆相
関係にある信号成分が2倍になるので−6dBだけ減衰
させてもとの信号レベルに戻すものである。
【0023】図9にVHS方式のNTSCフォーマット
における再生カラー信号の位相シフト図が示されてい
る。(a)はチャンネル1の再生カラー信号位相、
(b)はチャンネル2の再生カラー信号位相、(c)は
チャンネル1の1H遅延後の再生カラー信号位相、
(d)はチャンネル2の1H遅延後の再生カラー信号位
相である。実線は信号成分であり、点線はクロストーク
成分を示している。
【0024】これらの再生カラー信号を第1と第2から
なる2つの周波数変換回路3と4に入力し周波数変換を
行う。この時、変換用のサブキャリア(fsc+40f
H ≒4.21MHz)は、サブキャリア周波数の2n倍
の周波数で発振するサブキャリア発振回路11の周波数
信号を分周することにより発生させる。この4位相のサ
ブキャリアは切り換え回路13と14により第1及び第
2の周波数変換回路に送られる。この時切り換え回路1
3と14に送られるサブキャリアの位相は記録時の位相
シフトをもとに戻すように設定される。すなわち、チャ
ンネル1では1水平期間ごとに90°位相を進め、チャ
ンネル2では1水平期間ごとに90°位相を遅らせるよ
う設定される。
【0025】本発明では、2つの周波数変換回路3と4
において、第1の周波数変換回路3のサブキャリア位相
に対して、第2の周波数変換回路4のサブキャリアの位
相はチャンネル1では90°遅れた位相とし、チャンネ
ル2では90°進んだ位相とする。これらの第1と第2
の周波数変換回路3及び4により変換された3.579
545MHzの位相を(e),(f),(g),(h)
に示す。
【0026】チャンネル1では(e)と(f)を算算回
路5の加算器により加算することにより(i),チャン
ネル2では(g)と(h)を加算することにより(j)
が得られる。(i)及び(j)では点線で示されたクロ
ストークが除去され、周波数変換された標準カラー信号
を得ることができる。なお、単に加算しただけでは信号
レベルが2倍になってしまうので、図3のように加算出
力を−6dBだけ減衰させる必要がある。また、減算回
路を用いても上記のようにクロストーク成分を除去する
ことができる。
【0027】図10にVHS方式のPALフォーマット
における再生カラー信号の位相シフト図が示されてい
る。同図においても実線により信号成分が示され、点線
によりクロストーク分が示されている。(k)はチャン
ネル1の再生カラー信号位相、(l)はチャンネル2の
再生カラー信号位相、(m)はチャンネル1の2H遅延
後の再生カラー信号位相、(n)はチャンネル2の2H
遅延後の再生カラー信号位相である。
【0028】これらの再生カラー信号を第1と第2の周
波数変換回路3と4に入力し周波数変換を行う。この時
変換用のサブキャリア(fsc+40.125fH
5.06MHz)の位相は記録時の位相シフトをもとに
戻すように設定される。すなわち、チャンネル1では同
一位相とし、チャンネル2では1水平期間ごとに90°
位相を遅らせるよう設定される。
【0029】本発明では、第1と第2の2つの周波数変
換回路3と4において、第1の周波数変換回路3のサブ
キャリア位相に対して、第2の周波数変換回路4のサブ
キャリアの位相はチャンネル1では同一位相とし、チャ
ンネル2では180°進んだ位相とする。この第1と第
2の周波数変換回路3及び4により変換された4.43
3618MHzの位相を(o),(p),(q),
(r)に示す。これらの出力信号を演算回路5におい
て、チャンネル1では(o)と(p)を加算することに
より(s),チャンネル2では(q)と(r)を加算す
ることにより(t)が得られる。(s)及び(t)では
クロストークが除去され、周波数変換された標準カラー
信号を得ることができる。上記同様に、単に加算しただ
けでは信号レベルが2倍になってしまうので、図3のよ
うに加算出力を−6dBだけ減衰させる必要がある。ま
た、減算回路を用いても上記のようにクロストーク成分
を除去することができる。
【0030】また、周波数変換のキャリア位相はクロス
トークが除去されるよう設定されれば良く、たとえば4
のサブキャリアが上記と180°異なれば、演算回路5
を減算器とすることにより、クロストークが除去され、
周波数変換された標準カラー信号を得ることができる。
すなわち、前記図4に示したような演算によりクロスト
ーク成分を除去することができる。このように第1と第
2の周波数変換回路3と4のサブキャリアを別々の位相
制御を行うことにより、すべてのカラーアンダー記録再
生方式に適応できる。
【0031】前記図1においては、利得制御回路6とそ
の制御信号を形成する回路は、遅延回路2の利得バラツ
キを自動的に補正する回路である。7及び8は、再生カ
ラーアンダー信号の遅延前後の信号を被復調信号とし、
再生カラーアンダー信号に周波数同期したサブキャリア
との掛算形同一復調利得を有する復調回路である。8の
復調回路においてサブキャリアの位相を、たとえばVH
S方式NTSCフォーマットでは、チャンネル1では1
Hごとに90°進め、チャンネル2では1Hごとに90
°遅らせれば、図11の(A)に示したような復調出力
信号が得られる。7の復調回路のサブキャリアの位相
は、たとえばチャンネル1では8の復調回路のサブキャ
リア位相より90°遅れた位相にすることにより、復調
出力信号は(B)のように得られる。ここで、(A)と
(B)の違いは(B)が(A)に対して1H遅れている
ことと、振幅レベルが復調回路の入力被復調信号のレベ
ルに依存していることである。
【0032】この2つの復調出力信号は9の演算回路
(減算回路)に入力され、その差分の信号が取り出され
る。この差分の信号は、10のローパスフィルタに入力
される。これにより上記差成分が直流信号として検出さ
れる。この直流信号のレベルは長い時間、たとえば1フ
ィールドの間でみると、それぞれの復調回路の入力被復
調信号のレベル差に比例している。この直流信号を6の
利得制御回路に帰還することにより、2つの復調回路の
入力被復調信号のレベルを同じにすることができる。
【0033】サブキャリアの位相は2つの復調回路7と
8の入力被復調信号のレベルが同じになるようになって
いれば良く、たとえば8の復調回路のサブキャリアが上
記より180°変わっていれば演算回路9を加算回路と
することにより、同一のことができる。つまり、本発明
は、2つの復調回路7と8のサブキャリアの位相を制御
することにより、すべてのカラーアンダー記録再生方式
に適応できる。
【0034】前記図2において、利得制御回路6とその
制御信号を形成する回路は、遅延回路2や周波数変換回
路での利得バラツキを自動的に補正する回路である。つ
まり、復調回路7’と8’は、再生カラーアンダー信号
の遅延前後の信号を標準カラー信号に周波数変換された
信号を被復調信号とし、このカラー信号のバースト信号
に周波数位相同期したキャリアによって復調する同一復
調利得を有する復調回路である。
【0035】復調回路8’の復調出力信号として、図1
1の(A)に示したような復調出力信号が得られる。復
調回路7’の復調出力信号として(B)のような復調出
力信号が得られる。ここで、(A)と(B)の違いは
(B)が(A)にたいして1H遅れていることと、振幅
レベルが復調回路の入力被復調信号のレベルに依存して
いることである。
【0036】この2つの復調出力信号は演算回路9によ
り減算される。上記両信号の差信号に対応した減算出力
は、ローパスフィルタ10に入力される。これにより上
記の差成分信号を直流信号として検出することができ
る。この直流信号のレベルは長い時間、たとえば1フィ
ールドの間でみると、それぞれの復調回路7’と8’の
入力被復調信号のレベル差に比例している。この直流信
号を6の利得制御回路に帰還することにより、2つの復
調回路の入力被復調信号のレベルを同じにすることがで
きる。
【0037】復調キャリアの位相は2つの復調回路7’
と8’の入力被復調信号のレベルが同じになるようにな
っていれば良く、たとえば復調回路8’のサブキャリア
が上記より180°変わっていれば演算回路9を加算回
路とすることにより、同一のことができる。本発明は、
2つの復調回路7’と8’のサブキャリアの位相を制御
することにより、すべてのカラーアンダー記録再生方式
に適応できる。
【0038】本発明によれば、カラーアンダー方式VT
Rにおいて、ガラスディレイラインのような実相面積の
大きな部品を用いず、またはクロック周波数の高いCC
Dを用いず、更にカラー信号経路やサブキャリア経路に
位相修正回路を付加せずに、クロック周波数の低いCC
Dあるいはラインメモリでクロストークを除去する周波
数変換回路が得られる。また、1Hあるいは2Hの遅延
回路のバラツキが有っても自動調整ができ無調整で構成
ができる。
【0039】第5図には、この発明の前提となる周波数
変換方式を説明するためのブロック図が示されている。
この周波数変換方式では、NTSC方式のテレビジョン
での色副搬送波周波数fSCが455fH /2(fH =1
5734.265Hz)であること、上述の40fH
周波数に変換する方式のVTRにおいて必要なキャリア
信号周波数fC がfSC+40fH であることに着目し、
直接的に上記キャリア信号周波数fC が次式1により得
るようにする。
【0040】(式1) fC =fSC+40fH =455fH /2+40fH =5
35fH /2
【0041】この信号fC のN倍の周波数を電圧制御型
発振回路で形成し、PLL(フェーズ・ロックド・ルー
プ)により水平同期信号に同期させる。このようにする
ことにより、40fH の高調波成分の発生もなく、掛算
回路による周波数変換回路も不要でキャリア信号fC
形成することができる。
【0042】電圧制御型発振回路(以下、単にVCOと
いう)は、特に制限されないが、キャリア信号fC の2
倍の周波数535fH にほゞ対応したフリーラン周波数
を持つようにされる。このVCOの出力信号は、分周回
路により1/2に分周されて、この分周動作によって上
述のような周波数535fH /2のキャリア信号fC
形成される。分周回路は、後述するようなECL構成の
スルーラッチ回路が用いられることにより、上記のよう
な分周動作ととともに互いに90°の位相差を持つよう
な4相信号を形成する。
【0043】このように分周と位相シフト動作が行われ
た4つのキリャア信号(535fH/2≒4.21MH
z)は、ヘッド切換信号と水平同期信号によりスイッチ
制御されるスイッチ回路により1つが選ばれて周波数変
換回路に入力される。このキャリア信号を正確に録画信
号に含まれる水平同期信号に同期させるために、次のP
LLループが設けられる。
【0044】上記分周回路により分周された1つの分周
出力は、D型フリップフロップ回路(以下、単にDFF
という)のクロック端子Cに供給される。このDFFの
データ端子Dには、水晶発振回路により形成された約
3.58MHzの色副搬送波に対応した周波数が供給さ
れる。このDFFは、図8の波形図に示すように、上記
高い方の周波数4.21MHzの立ち上がりエッジに同
期して、低い方の周波数3.58MHzの信号を取り込
むことにより、出力端子Qから両者の位相差、言い換え
るならば、周波数差に対応した出力信号を得ることがで
きる。すなわち、このDFFによる減算動作は、次式2
により表される。
【0045】(式2) 4.21−3.58=fC −fSC=535fH /2−4
55fH /2=40fH (≒0.63MHz)
【0046】上記のような周波数535fH /2のキャ
リア信号を分周回路により2/535分周するようにし
てもよいが、この場合には2/535のような端数の分
周動作が必要なり、回路が複雑になるとともに回路規模
が大きくなる。これに対して、上記のようなDFFによ
る周波数減算回路を用いることより、PLLループ内の
分周回路の大幅な簡素化が可能になるものである。
【0047】上記PLLループ内に設けられる分周回路
は1/40の分周動作を行うことにより、水平同期信号
H に対応した周波数信号を形成する。この分周出力信
号と録画端子Rから供給される録画信号中に含まれる水
平同期信号fH とは位相検波回路に供給されて位相比較
動作が行われる。なお、上記水平同期信号fH は、図示
しない同期分離回路を通して形成される信号である。こ
の位相比較動作により、位相差(周波数差)に対応した
検波信号は、ローパスフィルタ(以下単にLPFとい
う)により直流化され、録画モードのときに録画側RE
Cに接続れるスイッチSW2を介して上記VCOの制御
端子に供給される。このようなPLLループにより、上
記録画される映像信号中に含まれる水平同期信号fH
正確に同期した535fH の発振信号を形成することが
できる。
【0048】上記録画端子Rから供給される映像信号中
の色副搬送波は、録画モードのときに録画側RECに接
続れるスイッチSW1を介して周波数変換回路に入力さ
れ、ここで上記キャリア信号と合成されてその差分に対
応した約629KHzに周波数変換される。このように
帯域変換された色信号は、LPFを介して録画用アンプ
の入力端子RAに伝えられる。
【0049】同図には、再生用の信号処理回路も合わせ
て描かれている。再生モードでは、上記の場合とは逆の
周波数変換動作が行われる。再生モードのときにはスイ
ッチSW1は再生端子PB側に接続される。周波数変換
回路は、上記4.21MHzのキャリア信号と約629
KHzに帯域変換された色信号とを合成して、その差分
に対応した約3.58MHzに周波数変換される。この
ように帯域変換された色信号は、バンドパスフィルタ
(以下、単にBPFという)を通して色副搬送波成分が
取り出されて位相検波回路に入力にされる。
【0050】この位相検波回路は、上記水晶発振回路に
より形成された3.58MHzの基準周波数信号との位
相比較動作を行う。この位相比較動作により、位相差
(周波数差)に対応した検波信号は、LPFにより直流
化され、再生モードのときに再生側PBに接続れるスイ
ッチSW2を介して上記VCOの制御端子に供給され
る。このようなPLLループにより、再生モードのとき
には水晶発振回路により形成された基準周波数信号に正
確に同期した535fH の発振信号を形成することがで
きる。
【0051】図6には、上記1/2分周動作と4相信号
を形成する分周回路の一実施例の具体的回路図が示され
ている。この実施例では、ECL構成の2つのスルーラ
ッチ回路FF1,FF2を用いて1/2の分周動作を行
うとともに4相出力信号を形成する。
【0052】コレクタとベースとが交差接続されたトラ
ンジスタQ6とQ7はラッチ回路を構成する。これら差
動トランジスタQ6,Q7のコレクタとコレクタがそれ
ぞれ共通接続された入力差動トランジスタQ5とQ8が
設けられる。上記の共通化されたコレクタには、負荷抵
抗R1,R2がそれぞれ設けられる。上記ラッチ形態の
差動トランジスタQ6,Q7と入力差動トランジスタQ
5,Q8のそれぞれの共通エミッタには、差動トランジ
スタQ1,Q2を介して定電流源Ioが設けられる。こ
のような回路により、第1のスルーラッチ回路FF1が
構成される。
【0053】上記の第1のスルーラッチ回路FF1と同
様にラッチ形態の差動トランジスタQ10,Q11、入
力差動トランジスタQ9,Q12、コレクタ負荷抵抗R
3,R4及び定電流源Ioとその切り換え差動トランジ
スタQ3,Q4とにより第2のスルーラッチ回路FF2
が構成される。
【0054】これら2つのスルーラッチ回路FF1とF
F2の入力差動トランジスタQ5,Q8とQ9,Q12
のベースは、互いに他方のスルーラッチ回路FF2,F
F1の出力信号が交差的に供給される。上記電流切り換
え動作を行う差動トランジスタQ1,Q2とQ3,Q4
のベースに、分周される入力信号が互いに逆相にされる
よう入力される。
【0055】すなわち、入力端子IN1は、第1のスル
ーラッチ回路FF1に対してスルー入力動作を行わせる
トランジスタQ1のベースに接続され、第2のスルーラ
ッチ回路FF2に対してラッチ動作を行わせるトランジ
スタQ3のベースに接続される。入力端子IN2は、第
1のスルーラッチ回路FF1に対してラッチ動作を行わ
せるトランジスタQ2のベースに接続され、第2のスル
ーラッチ回路FF2に対してスルー入力動作を行わせる
トランジスタQ4のベースに接続される。
【0056】この入力端子IN1とIN2には、上記分
周されるべき入力信号が供給される。発振出力信号がダ
ブルエンドの出力形態のきには入力端子IN1とIN2
に互いに逆相の入力信号が供給され、発振出力信号がシ
ングルエンドの出力形態のきには入力端子IN1(又は
IN2)に発振出力が供給され、入力端子IN2(又は
IN1)に発振出力信号の中点電位が供給される。
【0057】この実施例では、位相が互いに90°ずつ
異なる4相信号として、上記2つのスルーラッチ回路F
F1,FF2に設けられた負荷抵抗R1〜R4により形
成される4つの信号がトランジスタQ13〜Q16と定
電流源Ioからなるエミッタフォロワ回路を介して出力
される。同図において定電流源の回路記号Ioは、同じ
定電流を流すという限定された意味ではなく、一般的に
定電流源を表すものであることに注意されたい。
【0058】この実施例回路の動作を図7に示した動作
波形図を参照して説明する。同図においては、入力端子
IN1にシングルエンドの発振信号が供給され、入力端
子IN2にはその中点電位が基準電圧として供給され
る。入力端子IN1に供給される発振信号が基準となる
中点電圧に対してロウレベルの期間、トランジスタQ2
とQ4がオン状態にされる。トランジスタQ2のオン状
態により、第1のスルーラッチ回路FF1では、ラッチ
形態の差動トランジスタQ6,Q7に定電流源Ioの定
電流が流れ、それ以前に取り込んだ入力信号を保持して
いる。例えば、トランジスタQ6がオン状態なら負荷抵
抗R1に定電流がながれそれに対応した出力端子OUT
4がロウレベルとなる。トランジスタQ7がオフ状態の
ときには、それに対応した出力端子OUT1がハイレベ
ルになっている。
【0059】上記トランジスタQ4のオン状態により、
第2のスルーラッチ回路FF2では、入力差動トランジ
スタQ9,Q12が動作状態にされる。上記のように第
1のスルーラッチ回路FF1のトランジスタQ7のオフ
状態に対応したハイレベルの出力信号を受ける入力トラ
ンジスタQ9がオン状態になり、トランジスタQ6のオ
ン状態に対応したロウレベルの出力信号を受ける入力ト
ランジスタQ12がオフ状態になっている。これによ
り、負荷抵抗R3に定電流が流れてロウレベルの出力信
号が形成され、負荷抵抗R4には定電流が流れないから
電源電圧Vccのようなハイレベルが形成される。それ
故、出力端子OUT2の出力信号はロウレベルとなり、
出力端子OUT3はハイレベルになっている。
【0060】入力端子IN1に供給される発振信号が基
準となる中点電圧に対してハイレベルに変化すると、ト
ランジスタQ2とQ4がオフ状態に、トランジスタQ1
とQ3がオン状態に切り換えられる。トランジスタQ3
のオン状態により、第2のスルーラッチ回路FF2で
は、ラッチ形態の差動トランジスタQ10,Q11に定
電流源Ioの定電流が流れ、それ以前に取り込んだ入力
信号を保持する。すなわち、上記入力トランジスタQ9
のオン状態に応じてトランジスタQ10がオン状態に、
入力トランジスタQ12のオフ状態に応じてトランジス
タQ11がオフ状態にラッチされる。これにより、出力
端子OUT2はロウレベルのままに維持され、出力端子
OUT3はハイレベルのままに維持される。
【0061】上記トランジスタQ1のオン状態により、
第1のスルーラッチ回路FF1では、入力差動トランジ
スタQ5,Q6が動作状態にされる。上記のように第2
のスルーラッチ回路FF2においてトランジスタQ11
のオフ状態に対応したハイレベルの出力信号を受ける入
力トランジスタQ8がオン状態になり、トランジスタQ
10のオン状態に対応したロウレベルの出力信号を受け
る入力トランジスタQ5がオフ状態にされる。これによ
り、負荷抵抗R1に代わって負荷抵抗R2に定電流が流
れるようになり上記の保持信号が反転する。すなわち、
出力端子OUT4の出力信号はロウレベルからハイレベ
ルに変化し、出力端子OUT1はハイレベルからロウレ
ベルに変化する。
【0062】入力端子IN1に供給される発振信号が基
準となる中点電圧に対して再びロウレベルに変化する
と、トランジスタQ1とQ3がオフ状態に、トランジス
タQ2とQ4がオン状態に切り換えられる。トランジス
タQ2のオン状態により、第1のスルーラッチ回路FF
1では、ラッチ形態の差動トランジスタQ6,Q7に定
電流源Ioの定電流が流れ、それ以前に取り込んだ入力
信号を保持する。すなわち、上記入力トランジスタQ8
のオン状態に応じてトランジスタQ7がオン状態に、入
力トランジスタQ5のオフ状態に応じてトランジスタQ
6がオフ状態にラッチされる。これにより、出力端子O
UT4はロウレベルのままに維持され、出力端子OUT
1はハイレベルのままに維持される。
【0063】上記トランジスタQ3のオン状態により、
第2のスルーラッチ回路FF2では、入力差動トランジ
スタQ9,Q10が動作状態にされる。上記のように第
1のスルーラッチ回路FF1においてトランジスタQ6
のオフ状態に対応したハイレベルの出力信号を受ける入
力トランジスタQ12がオン状態になり、トランジスタ
Q7のオン状態に対応したロウレベルの出力信号を受け
る入力トランジスタQ9がオフ状態にされる。これによ
り、負荷抵抗R3に代わって負荷抵抗R4に定電流が流
れるようになり上記の保持信号が反転する。すなわち、
出力端子OUT2の出力信号はロウレベルからハイレベ
ルに変化し、出力端子OUT3はハイレベルからロウレ
ベルに変化する。
【0064】以下、同様な動作の繰り返しにより、入力
信号IN1の発振周波数に対して2倍の周期を持つ、言
い換えるならば、1/2分周された出力信号OUT1〜
OUT4を形成することができる。また、同図から明ら
かなように、2つのスルーラッチ回路FF1,FF2の
4つの出力信号は、立ち上がりでみると、OUT4に対
してOUT2の位相が90°遅れ、このOUT2に対し
てOUT1の位相が90°遅れ、このOUT1に対して
OUT3の位相が90°遅れるという4つの出力信号を
形成することができる。このようなECL構成のスルー
ラッチ回路からなる分周回路を用いることにより、簡単
な構成で分周動作と位相シフト動作とを合わせ持つ複合
機能回路を実現できる。
【0065】上記のような分周回路によって位相が90
°ずつ遅れた4つの信号を形成することができので、そ
れを入力された再生カラーアンダー信号に対応して選択
的に2つの周波数変換回路3と4に供給することによ
り、その出力信号AとBの位相調整を行うことができる
ので、演算回路5によりクロストーク成分の除去を行う
ことができる。
【0066】上記の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1) 第1の再生カラーアンダー信号を遅延回路によ
り1又は2水平期間遅延させ、この遅延された第2の再
生カラーアンダー信号と上記第1の再生カラーアンダー
信号をそれぞれ第1と第2の周波数変換回路により標準
カラー信号に周波数変換し、上記周波数変換のためのキ
ャリアの2nの発振周波数信号を分周回路により上記キ
ャリア周波数になるように分周し、かつ0°、90°、
180°及び270°の位相をそれぞれもつ4つのキャ
リアを形成し、切り換え回路により選択的にキャリアを
第1と第2の周波数変換回路にそれぞれ供給して、2つ
の周波数変換された信号を同相又は逆相にして減算又は
加算してトラック間のカラークロストークを除去する構
成とすることにより、再生アンダーカラー信号を遅延さ
せるものであるのでCCD等による遅延回路のクロック
周波数も低く簡単なものでよいとともに、無調整化が可
能になるという効果が得られる。
【0067】(2) 遅延回路としてCCDを用いるこ
とにより、回路の簡素化を図ることができるという効果
が得られる。
【0068】(3) 上記発振回路により2倍のキャリ
ア周波数になるような発振信号を形成し、ECL構成の
2つのスルーラッチ回路の入力と出力とが交差的に接続
されてなる分周回路を用いることにより、1/2分周動
作と2つのスルーラッチのそれぞれの一対の出力端子か
ら互いに位相が90°ずつ異なる4相信号が得られるの
で、簡単な構成により上記クロストークを除去するに必
要な2つの周波数変換回路に必要なキャリアを得ること
ができるという効果が得られる。
【0069】(4) 上記分周回路の1つの分周出力が
クロック端子に供給され、色副搬送波又はその整数倍の
周波数信号がデータ端子に供給されたD型フリップフロ
ップ回路を設けて、このフリップフロップ回路により形
成される上記2つの信号の差分の周波数信号を分周して
水平同期周波数に対応した周波数まで低減させ、水平同
期信号と位相比較して形成された制御電圧により上記発
振回路の発振周波数を制御することにより高精度に安定
されたキャリア周波数を得られ、高精度にクロストーク
成分の除去を行うことができるという効果が得られる。
【0070】(5) 上記第1の再生カラーアンダー信
号と利得調整回路を通した第2の再生カラーアンダー信
号とをサブキャリアをそれぞれ受ける第1と第2の復調
回路により復調して、2つの復調信号の差分に基づいて
上記利得調整回路を制御することにより、遅延回路等の
素子バラツキに対して第1と第2の周波数変換回路に供
給される第1と第2の再生カラーアンダー信号の振幅レ
ベルを無調整で自動的に同一にすることができるという
効果が得られる。
【0071】(6) 第2の再生カラーアンダー信号を
利得調整回路を通して第2の周波数変換回路に供給さ
せ、上記第1と第2の周波数変換回路により形成された
標準カラー信号と色搬送波をそれぞれ受ける第3と第4
の復調回路により復調して、2つの復調信号の差分に基
づいて上記利得調整回路を制御することにより、遅延回
路や周波数変換回路を素子バラツキに対して第1と第2
の周波数変換回路により形成された標準カラー信号を無
調整で自動的に同一にすることができるという効果が得
られる。
【0072】以上本発明者よりなされた発明を実施例に
基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変更可能であることはいうまでもない。例えば、VT
R用信号処理回路を構成する半導体集積回路装置には、
輝度信号を処理する回路も含まれる。このような輝度回
路の概略は、次の通りである。ハイパスフィルタにより
輝度信号成分を取り出し、イコライザやドロップアウト
コンペンセイタ、リミッタ等を通してFM復調して輝度
信号を得る。このFM復調出力は、ローパスフィルタを
通して信号成分が取り出され、ディエンファシスにより
帯域の補正が行われ、ノイズリダクション回路を通して
上記色信号と加算されてビデオ信号として出力される。
【0073】上記のようなVTR用信号処理回路におい
て、色信号処理部が内部回路により全て構成されるのも
であるので、ガラス櫛形フィルタを用いる場合に比べ
て、外部端子数の削減及び大型でしかも高価な外部部品
の削除によって、カメラ一体型VTRの小型軽量化を図
ることができる。また、色信号処理経路が半導体集積回
路内で構成できるから、高品質の信号処理を行うことが
できるものである。この発明は、カラーアンダー方式の
VTR用信号処理回路として広く利用できるものであ
る。
【0074】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、第1の再生カラーアンダー
信号を遅延回路により1又は2水平期間遅延させ、この
遅延された第2の再生カラーアンダー信号と上記第1の
再生カラーアンダー信号をそれぞれ第1と第2の周波数
変換回路により標準カラー信号に周波数変換し、上記周
波数変換のためのキャリアの2nの発振周波数信号を分
周回路により上記キャリア周波数になるように分周し、
かつ0°、90°、180°及び270°の位相をそれ
ぞれもつ4つのキャリアを形成し、切り換え回路により
選択的にキャリアを第1と第2の周波数変換回路にそれ
ぞれ供給して、2つの周波数変換された信号を同相又は
逆相にして減算又は加算してトラック間のカラークロス
トークを除去する構成により、アンダーカラー信号を遅
延させるようにできるのでCCD等の遅延回路のクロッ
ク周波数も低く簡単なものでよく、無調整化が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るVTR用信号処理回路に含まれ
る周波数変換部の一実施例を示すブロック図である。
【図2】この発明に係るVTR用信号処理回路に含まれ
る周波数変換部の他の一実施例を示すブロック図であ
る。
【図3】カラークロストークを除去するための演算回路
の一実施例を示す概略構成図である。
【図4】カラークロストークを除去するための演算回路
の他の一実施例を示す概略構成図である。
【図5】この発明の前提となる周波数変換方式を説明す
るためのブロック図である。
【図6】1/2分周動作と4相信号を形成する分周回路
の一実施例を示す具体的回路図である。
【図7】図6の分周回路の動作を説明するための波形図
である。
【図8】図5の周波数減算動作を説明するための波形図
である。
【図9】VHS方式NTSCフォーマットにおける再生
カラー信号の位相シフト図である。
【図10】VHS方式PALフォーマットにおける再生
カラー信号の位相シフト図である。
【図11】図1の復調回路における入力と出力の概略波
形図である。
【図12】従来技術の一例を示すブロック図である。
【図13】従来技術の他の一例を示すブロック図であ
る。
【図14】従来技術の更に他の一例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1…ローパスフィルタ、2…遅延回路、3…第1の周波
数変換回路、4…第2の周波数変換回路、5…演算回
路、6…利得制御回路、7,8…復調回路、9…演算回
路、10…ローパスフィルタ、11…発振回路、12…
分周回路、13,14…切り換え回路、15…サブキャ
リア発生回路、16…バンドパスフィルタ、17…発振
回路、VCO…電圧制御型発振回路、DFF…D型フリ
ップフロップ回路、LPF…ローパスフィルタ、BPF
…バンドパスフィルタ、FF1,FF2…スルーラッチ
回路、Q1〜Q16…トランジスタ、R1〜R4…抵
抗、Io…定電流源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神 孝志 埼玉県入間郡毛呂山町大字旭台15番地 日立東部セミコンダクタ株式会社内 (72)発明者 山内 研也 埼玉県入間郡毛呂山町大字旭台15番地 日立東部セミコンダクタ株式会社内 (72)発明者 石原 伸一 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株式会社 日立マイコンシステム内 (72)発明者 山崎 幸一 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社 日立製作所 半導体事業部内 (56)参考文献 特開 平4−91594(JP,A) 特開 平3−150769(JP,A) 特開 昭63−200695(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/79 - 9/898

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1生カラーアンダー信号を周波数変
    換された第1カラー信号に変換するための第1波数変
    換回路と、入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換するア
    ナログ/ディジタル変換回路と、変換されたディジタル
    信号をシフトさせるシフトレジスタと、シフトされたデ
    ィジタル信号をアナログ信号に変換するディジタル/ア
    ナログ変換回路とを含んで構成され、 上記第1生カラ
    ーアンダー信号を1又は2水平期間遅延させるための
    延回路と、上記第1再生カラーアンダー信号を上記 遅延回路によっ
    て遅延させて得られた第2再生カラーアンダー信号を
    波数変換された第2カラー信号に変換するための第2
    波数変換回路と、周波数変換をする ための第1キャリア信号第1周波数
    より倍以上高い第2周波数を有する第2キャリア信号
    を発生するための発振回路と、上記 発振回路から出力される第2キャリア信号の第2
    波数を上記第1キャリア信号の第1周波数に一致する
    うに分周し、分周された上記第2キャリア信号から、該
    第2キャリア信号を基準にそれぞれ0°、90°、18
    0°及び270°位相が異なる4つの上記第1キャリア
    信号を形成するための分周回路と、 上記分周回路から出力される上記つの第1キャリア
    号の内の一つ上記第1及び第2周波数変換回路の各々
    選択的に供給するための切り換え回路と、上記第1及び第2 周波数変換回路によって供給される上
    記第1カラー信号及び上記第2カラー信号に基づく減算
    又は加算の演算処理を実行するための演算回路とを含ん
    で成り、 上記第1及び第2カラー信号は、上記第1及び第2再生
    カラーアンダー信号と選択された上記4つの第1キャリ
    ア信号の内の一つとに基づいて形成される ことを特徴と
    するVTR用信号処理回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記VTR用信号処理回路は、上記第1及び第2周波数
    変換回路に供給される上記第1及び第2再生カラーアン
    ダー信号の振幅レベルの差を調整するための利得調整回
    路を更に含み、 上記第2再生カラーアンダー信号は、上記利得調整回路
    を通じて上記第2周波数変換回路に供給されることを特
    徴とする VTR用信号処理回路。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 上記VTR用信号処理回路は、 上記第1再生カラーアン
    ダー信号及びサブキャリアを受ける第1復調回路と、上
    記第2再生カラーアンダー信号及びサブキャリアを受け
    る第2復調回路とを更に含み上記利得調整回路は、上記第1及び第2復調回路 により
    復調された復調信号の差分に基づいて制御されることを
    特徴とするTR用信号処理回路。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 上記VTR用信号処理回路は、上記第1 周波数変換回路
    により形成された上記第1カラー信号を受ける第3復調
    回路と、上記第2周波数変換回路により形成された上記
    第2カラー信号を受ける第4復調回路とを更に含み上記利得調整回路は、上記第3及び第4復調回路 により
    復調された復調信号の差分に基づいて制御されることを
    特徴とするTR用信号処理回路。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
    て、 上記発振回路は、2倍のキャリア周波数になるような発
    振信号を出力するものであり、上記分周回路は、 ECL構成の2つのスルーラッチ回路
    の入力と出力とが交差的に接続されて1/2分周動作を
    行うとともに、2つのスルーラッチのそれぞれの一対の
    出力端子から互いに位相が90°ずつ異なる4相信号を
    形成するものであることを特徴とするTR用信号処理
    回路。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
    て、 上記VTR用信号処理回路は、 上記分周回路の1つの分
    周出力がクロック端子に供給され、色副搬送波又はその
    整数倍の周波数信号がデータ端子に供給されるよう構成
    されたD型フリップフロップ回路を更に含み上記発振回路は、上記 フリップフロップ回路により形成
    される周波数信号に基づき制御されることを特徴とする
    TR用信号処理回路。
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