JP3435320B2 - 山芋加工品 - Google Patents
山芋加工品Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、山芋加工品に関す
る。 【0002】 【従来の技術】すりおろし山芋は、そのまま食したり、
とろろそばやマグロの山かけ、麦とろ等に用いられてい
る。また、すりおろし山芋を容器詰めにして、冷凍やチ
ルドなどで長期間保存すると、粘度が失われるので、こ
れを防ぐため糖類を添加する方法(特公昭62−106
23号公報)や、リン酸塩を添加する方法(特公平4−
7182号公報)、ガム質を添加する方法(特公平5−
51258号公報)等が提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
健康志向の高まりから、添加物を加工食品に用いない傾
向にある。また、糖類やガム質等の増粘剤を用いると、
増粘剤が均一に分散し難いばかりでなく、自然のすりお
ろしただけの山芋とは異なる食感となる。具体的には、
増粘剤を用いると、粘りはあっても、糸曳き性がなかっ
たり、たとえ糸曳き性があったとしても、不自然なもの
であったりする。 【0004】また、自然のすりおろしただけの山芋でさ
え、とろろそばやマグロのブツ切り等にかけると、そば
やマグロの隙間や外側を伝って、流れ落ちていき、せっ
かくかけたすりおろし山芋がそばやマグロの下に隠れて
しまい、外観がもの足りないものとなってしまってい
た。 【0005】そこで、本発明は、そばやマグロのブツ切
りにかけても、隙間や外側を伝って流れ落ちることがな
く、そのまま食しても自然のすりおろし山芋と同様の粘
り、糸曳き性を有しており、それでいて、シャキシャキ
として美味しい新規な山芋加工品を提供することを目的
とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成するために種々検討した結果、山芋はすりおろすと
粘りと糸曳き性を有する特有の食感をかもしだし、ま
た、短冊状や千切り状の固形状で食すると、これもまた
山芋特有のシャキシャキとした歯応えのあるものとなる
ことをヒントとし、本発明に到達した。すなわち、本発
明は、(1)すりおろし山芋と、千切り、短冊状、ダイ
ス状等のブロック状にカットした固形状山芋を混合して
なり、前記固形状山芋の体積が0.027〜0.512
cm 3 であり、前記すりおろし山芋と前記固形状山芋が3
〜7:7〜3の比率で混合されてなる容器詰め山芋加工
品。である。 【0007】 【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。な
お、本発明において、「%」はすべて「重量%」を意味
する。本発明において山芋とは、すりおろした時に粘性
を有する芋を指す。具体的には、ヤマノイモ科に属する
ヤマノイモ、イチョウイモ、ツクネイモ、イセイモ、ジ
ネンジョ、ダイショ、ナガイモ等があげられる。これら
2種以上のイモを混合して用いてもよい。 【0008】本発明のすりおろし山芋とは、上記山芋
を、流動性があり、かつ、粘性を有する半個体液体状に
加工したものをいう。具体的には皮を剥離した山芋を円
板形すりおろし機やチョッパー等ですりおろしトローッ
とした状態のものである。必要に応じガム質や蛋白質、
糖類(デンプン類、デキストリン類、多糖類を含む)、
塩類、酸化防止剤、pH調整剤、調味料等が添加されて
いてもよい。尚、すりおろし山芋の流動性や粘性等の一
般的性質を有しているかぎり、殺菌や酵素処理、ある成
分の抽出等の処理が行われていてもよい。 【0009】次に本発明における固形状山芋とは、食し
た時にシャキシャキと歯応えのある程度にカットした固
形状の山芋をいう。具体的には千切り、短冊状、ダイス
状等のブロック状にカットしたものである。体積が0.
027〜0.512cm 3 程度の大きさにカットしたも
のであるとより望ましい。後の試験例で詳しく述べるが
上記範囲の大きさにカットした固形状山芋であると、シ
ャキシャキとした食感が得られ、また、すりおろし山芋
と混合してそばやマグロにかけると、固形状山芋がそば
やマグロにひっかかり流れ落ち難く、一体感のある印象
を受ける。体積が0.027cm 3 未満であると、そばや
マグロにかけたときに隙間を通って下に流れ落ちてしま
い、また、シャキシャキとした食感も得られない傾向に
なる。逆に0.512cm 3 を越えて大きくなると、シャ
キシャキとした食感が得られ望ましいのだが、そばやマ
グロにかけた時に、固形状山芋が大きく浮いた感じが
し、外観上一体感に欠けた印象を受けるものとなる。 【0010】本発明の山芋加工品としては、上述のすり
おろし山芋と固形状山芋を混合したもので、そのまま食
してもよく、また、殺菌処理が施されていたり、チルド
や冷凍保管、あるいは、凍結乾燥等乾燥したものでもよ
い。また、そのまま食することができるように調味料等
で味付けしてあってもよい。すりおろし山芋と固形状山
芋の混合する比率としては、重量で、3〜7:7〜3程
度であると、粘りや糸曳き性があり、また、保形性がよ
いことから、より望ましい。 【0011】本発明で山芋加工品を詰める容器は特に限
定するものではなく、袋状や剛性又は準剛性の蓋付容
器、マヨネーズチューブ等の軟質チューブ等、密封でき
る容器であればいづれでもよく、雑菌の混入を防ぎ、殺
菌や保管、流通に耐えうるものであればよい。容器詰め
にすることで、長期間保管が可能となり、大量生産する
ことができ、使用したいときに使用する量だけ開封し、
手間をかけずに用いることができる。 【0012】次に本発明の代表的製造方法について説明
する。皮を剥離した山芋を、円板形すりおろし機やチョ
ッパー等ですりおろし、すりおろし山芋を製する。別
途、千切り状や短冊状、ダイス状等0.027cm 3 以上
の大きさのブロック状にカットして固形状山芋を製す
る。これらを任意の比率で混合し、容器に充填密封する
とよい。必要に応じ、加熱等の殺菌処理を施し、チルド
や冷凍で流通すればよい。 【0013】このように製した山芋加工品は、すりおろ
し山芋特有の粘りと糸曳き性を有しながらも、固形状山
芋が混合されていることでシャキシャキとした食感も有
している。また、この固形状山芋が抵抗となり、見掛け
の粘度を向上させるので、そばやマグロにかけたとき、
固形状山芋がそばやマグロにひっかかり、流れ落ちるの
が防止され、外観上一体感のある印象を与えるのではな
いかと推察される。 【0014】 【実施例】以下実施例に従って説明する。 実施例1.皮を剥離したナガイモを4mm角のダイス状に
カットし、50kg準備した。別途チョッパーですりおろ
したすりおろしナガイモ50kgと混合攪拌し、50gづ
つ小袋に充填密封し、冷凍して、とろろそば用ナガイモ
加工品を製した。解凍後、開封してそばにかけても、流
れ落ちることがなく、シャキシャキとしており、それで
いて粘りと糸曳き性のある今までにない食感のとろろそ
ばが味わえた。 【0015】 【実施例】 実施例2.皮を剥離したヤマトイモを5mm角のダイス状
にカットし、100kg準備した。別途円板形すりおろし
機ですりおろしたすりおろしヤマトイモ150kgと混合
攪拌し、1kgづつプラスチック性の容器に充填密封し、
業務用のヤマトイモ加工品を製した。マグロのブツ切り
にかけると、流れ落ちることがなく、一体感のあるマグ
ロの山かけが得られた。 【0016】 【試験例】 試験例1 皮を剥離したヤマトイモを円板形すりおろし機ですりお
ろし、別途体積0.001〜1.0cm3 にカットしたヤ
マトイモをそれぞれ1:1の比率で混合したものを、パ
ネラー10人により、外観と食感の評価テストを行なっ
た。なお、外観が良好であるとした理由として、「美味
しく感じられる」や「一体感が感じられる」とあり、そ
の反対に、悪い理由としては「一体感に欠ける」という
ものであった。結果を表1に示す。表1より、体積が
0.008〜0.729cm3 にカットした固形状のヤマ
トイモをすりおろしヤマトイモと混合した加工品が、外
観も食感も良好であることがわかる。 【0017】〔表1〕 体積(cm3 ) 外 観 食 感 総合評価 0.001 2.8 3.2 2.9 0.008 4.0 4.0 4.0 0.027 4.3 4.1 4.2 0.064 4.4 4.2 4.3 0.125 4.5 4.3 4.4 0.216 4.9 4.8 4.9 0.343 4.6 4.4 4.5 0.512 4.4 4.3 4.4 0.729 4.0 3.9 3.9 1.000 2.5 2.4 2.5 ※1)点数は10人の平均点による。 ※2)点数評価基準 5:非常に良好、4:良好、3:普通、2:悪い、1:
非常に悪い 【0018】試験例2 皮を剥離したナガイモを円板形すりおろし機ですりおろ
し、別途体積0.16cm3 程度に千切りにしたナガイモ
を比率を変えて混合し、B型粘度計で粘度を測定した。
また、マグロのブツ切りにかけたときの流れ落ち具合
(保形性)と、マグロを箸で持ち上げたときのナガイモ
の糸曳き性について目で確認した。結果を表2に示す。
表2より、すりおろしナガイモ:固形状ナガイモ=3〜
7:7〜3の比率で混合したナガイモ加工品が、粘りも
糸曳き性もあり、また、保形性もよいことがわかる。 【0019】 〔表2〕 混 合 比 率 すりおろし 固形状 粘 度 保形性 糸曳き性 ナガイモ ナガイモ (mPas) 10 : 0 2200 △ ◎ 9 : 1 2300 △ ◎ 8 : 2 2450 ○ ◎ 7 : 3 2500 ◎ ◎ 6 : 4 2600 ◎ ◎ 5 : 5 3050 ◎ ◎ 4 : 6 3500 ◎ ◎ 3 : 7 4400 ◎ ◎ 2 : 8 測定不可 ◎ ○ 1 : 9 測定不可 ◎ △ 0 : 10 測定不可 ◎ × ※ ◎:非常に良好、○:良好、△:やや悪い、×:悪い 【0020】 【発明の効果】以上より本発明の山芋加工品は、そばや
マグロのブツ切りにかけても、隙間や外側を伝って流れ
落ちることがなく、そのまま食しても自然のすりおろし
山芋と同様の粘りと糸曳き性を有しており、それでい
て、シャキシャキとした今までにない食感を有する。
る。 【0002】 【従来の技術】すりおろし山芋は、そのまま食したり、
とろろそばやマグロの山かけ、麦とろ等に用いられてい
る。また、すりおろし山芋を容器詰めにして、冷凍やチ
ルドなどで長期間保存すると、粘度が失われるので、こ
れを防ぐため糖類を添加する方法(特公昭62−106
23号公報)や、リン酸塩を添加する方法(特公平4−
7182号公報)、ガム質を添加する方法(特公平5−
51258号公報)等が提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
健康志向の高まりから、添加物を加工食品に用いない傾
向にある。また、糖類やガム質等の増粘剤を用いると、
増粘剤が均一に分散し難いばかりでなく、自然のすりお
ろしただけの山芋とは異なる食感となる。具体的には、
増粘剤を用いると、粘りはあっても、糸曳き性がなかっ
たり、たとえ糸曳き性があったとしても、不自然なもの
であったりする。 【0004】また、自然のすりおろしただけの山芋でさ
え、とろろそばやマグロのブツ切り等にかけると、そば
やマグロの隙間や外側を伝って、流れ落ちていき、せっ
かくかけたすりおろし山芋がそばやマグロの下に隠れて
しまい、外観がもの足りないものとなってしまってい
た。 【0005】そこで、本発明は、そばやマグロのブツ切
りにかけても、隙間や外側を伝って流れ落ちることがな
く、そのまま食しても自然のすりおろし山芋と同様の粘
り、糸曳き性を有しており、それでいて、シャキシャキ
として美味しい新規な山芋加工品を提供することを目的
とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成するために種々検討した結果、山芋はすりおろすと
粘りと糸曳き性を有する特有の食感をかもしだし、ま
た、短冊状や千切り状の固形状で食すると、これもまた
山芋特有のシャキシャキとした歯応えのあるものとなる
ことをヒントとし、本発明に到達した。すなわち、本発
明は、(1)すりおろし山芋と、千切り、短冊状、ダイ
ス状等のブロック状にカットした固形状山芋を混合して
なり、前記固形状山芋の体積が0.027〜0.512
cm 3 であり、前記すりおろし山芋と前記固形状山芋が3
〜7:7〜3の比率で混合されてなる容器詰め山芋加工
品。である。 【0007】 【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。な
お、本発明において、「%」はすべて「重量%」を意味
する。本発明において山芋とは、すりおろした時に粘性
を有する芋を指す。具体的には、ヤマノイモ科に属する
ヤマノイモ、イチョウイモ、ツクネイモ、イセイモ、ジ
ネンジョ、ダイショ、ナガイモ等があげられる。これら
2種以上のイモを混合して用いてもよい。 【0008】本発明のすりおろし山芋とは、上記山芋
を、流動性があり、かつ、粘性を有する半個体液体状に
加工したものをいう。具体的には皮を剥離した山芋を円
板形すりおろし機やチョッパー等ですりおろしトローッ
とした状態のものである。必要に応じガム質や蛋白質、
糖類(デンプン類、デキストリン類、多糖類を含む)、
塩類、酸化防止剤、pH調整剤、調味料等が添加されて
いてもよい。尚、すりおろし山芋の流動性や粘性等の一
般的性質を有しているかぎり、殺菌や酵素処理、ある成
分の抽出等の処理が行われていてもよい。 【0009】次に本発明における固形状山芋とは、食し
た時にシャキシャキと歯応えのある程度にカットした固
形状の山芋をいう。具体的には千切り、短冊状、ダイス
状等のブロック状にカットしたものである。体積が0.
027〜0.512cm 3 程度の大きさにカットしたも
のであるとより望ましい。後の試験例で詳しく述べるが
上記範囲の大きさにカットした固形状山芋であると、シ
ャキシャキとした食感が得られ、また、すりおろし山芋
と混合してそばやマグロにかけると、固形状山芋がそば
やマグロにひっかかり流れ落ち難く、一体感のある印象
を受ける。体積が0.027cm 3 未満であると、そばや
マグロにかけたときに隙間を通って下に流れ落ちてしま
い、また、シャキシャキとした食感も得られない傾向に
なる。逆に0.512cm 3 を越えて大きくなると、シャ
キシャキとした食感が得られ望ましいのだが、そばやマ
グロにかけた時に、固形状山芋が大きく浮いた感じが
し、外観上一体感に欠けた印象を受けるものとなる。 【0010】本発明の山芋加工品としては、上述のすり
おろし山芋と固形状山芋を混合したもので、そのまま食
してもよく、また、殺菌処理が施されていたり、チルド
や冷凍保管、あるいは、凍結乾燥等乾燥したものでもよ
い。また、そのまま食することができるように調味料等
で味付けしてあってもよい。すりおろし山芋と固形状山
芋の混合する比率としては、重量で、3〜7:7〜3程
度であると、粘りや糸曳き性があり、また、保形性がよ
いことから、より望ましい。 【0011】本発明で山芋加工品を詰める容器は特に限
定するものではなく、袋状や剛性又は準剛性の蓋付容
器、マヨネーズチューブ等の軟質チューブ等、密封でき
る容器であればいづれでもよく、雑菌の混入を防ぎ、殺
菌や保管、流通に耐えうるものであればよい。容器詰め
にすることで、長期間保管が可能となり、大量生産する
ことができ、使用したいときに使用する量だけ開封し、
手間をかけずに用いることができる。 【0012】次に本発明の代表的製造方法について説明
する。皮を剥離した山芋を、円板形すりおろし機やチョ
ッパー等ですりおろし、すりおろし山芋を製する。別
途、千切り状や短冊状、ダイス状等0.027cm 3 以上
の大きさのブロック状にカットして固形状山芋を製す
る。これらを任意の比率で混合し、容器に充填密封する
とよい。必要に応じ、加熱等の殺菌処理を施し、チルド
や冷凍で流通すればよい。 【0013】このように製した山芋加工品は、すりおろ
し山芋特有の粘りと糸曳き性を有しながらも、固形状山
芋が混合されていることでシャキシャキとした食感も有
している。また、この固形状山芋が抵抗となり、見掛け
の粘度を向上させるので、そばやマグロにかけたとき、
固形状山芋がそばやマグロにひっかかり、流れ落ちるの
が防止され、外観上一体感のある印象を与えるのではな
いかと推察される。 【0014】 【実施例】以下実施例に従って説明する。 実施例1.皮を剥離したナガイモを4mm角のダイス状に
カットし、50kg準備した。別途チョッパーですりおろ
したすりおろしナガイモ50kgと混合攪拌し、50gづ
つ小袋に充填密封し、冷凍して、とろろそば用ナガイモ
加工品を製した。解凍後、開封してそばにかけても、流
れ落ちることがなく、シャキシャキとしており、それで
いて粘りと糸曳き性のある今までにない食感のとろろそ
ばが味わえた。 【0015】 【実施例】 実施例2.皮を剥離したヤマトイモを5mm角のダイス状
にカットし、100kg準備した。別途円板形すりおろし
機ですりおろしたすりおろしヤマトイモ150kgと混合
攪拌し、1kgづつプラスチック性の容器に充填密封し、
業務用のヤマトイモ加工品を製した。マグロのブツ切り
にかけると、流れ落ちることがなく、一体感のあるマグ
ロの山かけが得られた。 【0016】 【試験例】 試験例1 皮を剥離したヤマトイモを円板形すりおろし機ですりお
ろし、別途体積0.001〜1.0cm3 にカットしたヤ
マトイモをそれぞれ1:1の比率で混合したものを、パ
ネラー10人により、外観と食感の評価テストを行なっ
た。なお、外観が良好であるとした理由として、「美味
しく感じられる」や「一体感が感じられる」とあり、そ
の反対に、悪い理由としては「一体感に欠ける」という
ものであった。結果を表1に示す。表1より、体積が
0.008〜0.729cm3 にカットした固形状のヤマ
トイモをすりおろしヤマトイモと混合した加工品が、外
観も食感も良好であることがわかる。 【0017】〔表1〕 体積(cm3 ) 外 観 食 感 総合評価 0.001 2.8 3.2 2.9 0.008 4.0 4.0 4.0 0.027 4.3 4.1 4.2 0.064 4.4 4.2 4.3 0.125 4.5 4.3 4.4 0.216 4.9 4.8 4.9 0.343 4.6 4.4 4.5 0.512 4.4 4.3 4.4 0.729 4.0 3.9 3.9 1.000 2.5 2.4 2.5 ※1)点数は10人の平均点による。 ※2)点数評価基準 5:非常に良好、4:良好、3:普通、2:悪い、1:
非常に悪い 【0018】試験例2 皮を剥離したナガイモを円板形すりおろし機ですりおろ
し、別途体積0.16cm3 程度に千切りにしたナガイモ
を比率を変えて混合し、B型粘度計で粘度を測定した。
また、マグロのブツ切りにかけたときの流れ落ち具合
(保形性)と、マグロを箸で持ち上げたときのナガイモ
の糸曳き性について目で確認した。結果を表2に示す。
表2より、すりおろしナガイモ:固形状ナガイモ=3〜
7:7〜3の比率で混合したナガイモ加工品が、粘りも
糸曳き性もあり、また、保形性もよいことがわかる。 【0019】 〔表2〕 混 合 比 率 すりおろし 固形状 粘 度 保形性 糸曳き性 ナガイモ ナガイモ (mPas) 10 : 0 2200 △ ◎ 9 : 1 2300 △ ◎ 8 : 2 2450 ○ ◎ 7 : 3 2500 ◎ ◎ 6 : 4 2600 ◎ ◎ 5 : 5 3050 ◎ ◎ 4 : 6 3500 ◎ ◎ 3 : 7 4400 ◎ ◎ 2 : 8 測定不可 ◎ ○ 1 : 9 測定不可 ◎ △ 0 : 10 測定不可 ◎ × ※ ◎:非常に良好、○:良好、△:やや悪い、×:悪い 【0020】 【発明の効果】以上より本発明の山芋加工品は、そばや
マグロのブツ切りにかけても、隙間や外側を伝って流れ
落ちることがなく、そのまま食しても自然のすりおろし
山芋と同様の粘りと糸曳き性を有しており、それでい
て、シャキシャキとした今までにない食感を有する。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 すりおろし山芋と、千切り、短冊状、ダ
イス状等のブロック状にカットした固形状山芋を混合し
てなり、前記固形状山芋の体積が0.027〜0.51
2cm 3 であり、前記すりおろし山芋と前記固形状山芋が
3〜7:7〜3の比率で混合されてなる容器詰め山芋加
工品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25560297A JP3435320B2 (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 山芋加工品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25560297A JP3435320B2 (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 山芋加工品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1189534A JPH1189534A (ja) | 1999-04-06 |
JP3435320B2 true JP3435320B2 (ja) | 2003-08-11 |
Family
ID=17281015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25560297A Expired - Fee Related JP3435320B2 (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 山芋加工品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3435320B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018186754A (ja) * | 2017-05-08 | 2018-11-29 | キユーピー株式会社 | 容器詰めとろろ食品およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-09-19 JP JP25560297A patent/JP3435320B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1189534A (ja) | 1999-04-06 |
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Legal Events
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