JP3435041B2 - 磁性インクキャラクター認識印刷用正帯電性トナー - Google Patents
磁性インクキャラクター認識印刷用正帯電性トナーInfo
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Description
られる現像剤に関するものであり、特に、磁性インクキ
ャラクター認識印刷用の正帯電性トナーに関するもので
ある。
される請求書、高速道路の通行券などにおいては、フォ
ントと呼ばれる数字と記号の組合せを磁性インクで印刷
し、磁気的に読みとることにより管理あるいはソートす
ることが近年普及しつつある。この方式は、一般的にM
ICR(Magnetic Ink Characte
r Recognition)システムと呼ばれてお
り、例えば、特開平2−134648号公報、特開平5
−80582号公報、USP5,034,298号明細
書などに報告されている。このMICRシステムにおい
ては、フォントの組合せからなる磁性インクキャラクタ
ー認識(以下MICRと呼ぶ)を小切手、証書類等に印
刷する必要があり、電子写真方式のプリンターを用いて
印刷する場合は、印刷インクとして一般にトナーと呼ば
れる磁性粉体インクが用いられている。
しては、バインダーとしての熱可塑性樹脂に着色剤や帯
電制御剤としての染料・顔料や、離型型としてのワック
ス、磁性材料を混合して混練、粉砕、分級を行い平均粒
径が4〜15μmのトナー粒子としたものが用いられ
る。そして一般的には、トナーに流動性を付与したり、
クリーニング性を向上させたりするために、シリカ、酸
化チタン等の無機微粉末が添加される。これらの無機微
粉末は親水性が高く、その結果トナーの流動性や帯電立
ち上がり性が湿度の影響で変化する。このような環境条
件の影響を防ぐため、これらの無機微粉末の表面を疎水
化剤で処理したり、極性基を導入するのが普通である。
極性基導入としてアミノシランで処理した金属酸化物を
用いた現像剤の一例は、例えば特開昭52−13573
9号公報、特開昭56−123550号公報に開示され
ている。この方法によると、アミノシランのアミノ基に
より強い正帯電性を示す現像剤が得られる。
を吸着または染着させた現像剤の一例は、例えば特開昭
58−215252号公報、特開昭63−73271号
公報、特開昭63−73272号公報に開示されてい
る。この方法によると、正帯電制御剤の効果により強い
正帯電性を示す現像剤が得られる。また、負帯電性極性
基と正帯電性極性基の両方の基が表面に結合した無機微
粒子を含有する非磁性1成分現像用トナーの一例は、例
えば特開平2−66564号公報に開示されている。こ
の方法によると、トナーの帯電レベルの向上、帯電立ち
上がり性、トナー流動性に優れた現像剤が得られる。
次のような問題点を有していた。アミノシランで処理し
た金属酸化物を用いた現像剤では、アミノシランが親水
性であるため、高温高湿環境においてトナー流動性や帯
電の安定性に問題があった。また、疎水性シリカ微粒子
に正帯電制御剤を吸着または染着させた現像剤ではトナ
ー流動性、帯電立ち上がり及び安定性に問題があった。
また、負帯電性極性基と正帯電性極性基の両方の基が表
面に結合した無機微粒子を含有する非磁性1成分現像用
トナーでは、高温高湿環境下における帯電安定性、トナ
ー流動性に問題があった。本発明は、前述の問題点を解
決するためになされたものである。
ために、本発明の磁性インクキャラクター認識(MIC
R)印刷用正帯電性トナーは、外添用に用いられる無機
微粉末として、正帯電極性基と疎水基を表面に有する乾
式法により製造されたシリカ微粉末と、正帯電極性基と
フッ素含有負帯電極性基の両極性基を表面に有する湿式
法により製造されたシリカ微粉末とを併用して外添した
点に特徴がある。本発明のMICR印刷用正帯電性トナ
ーは、上記のような構成をとることにより、正帯電極性
基と疎水基を表面に有する乾式シリカにより帯電立ち上
がり性、トナー流動性の環境変化をなくし、且つ、正帯
電極性基とフッ素含有負帯電極性基の両極性基を表面に
有する湿式シリカにより帯電の経時安定性に優れた性能
が得られ、飛躍的に現像剤の長寿命化が達成できる。
写真方式で用いられる一般的な磁性トナー粒子に、特定
の表面処理が施された湿式シリカと乾式シリカとの2種
類の外添用シリカを混合、外添することにより得られ
る。本発明のMICRトナーに用いる乾式法により製造
されたシリカ微粉末(ヒュームドシリカ)の正帯電極性
基導入は、正帯電極性基を有するカップリング剤を用い
て行うことができ、疎水基の導入は一般的な疎水性のア
ルキルカップリング剤を用いて行うことができる。正帯
電性極性基を有するカップリング剤としては、アミノシ
ランカップリング剤、例えば以下の化1で示す化合物お
よびそれらの混合物が挙げられる。
3 H2N(CH2)2NH(CH2)3Si(CH3)(OCH
3)2 H2N(CH2)2NH(CH2)2Si(OCH3)
3 H2N(CH2)2NH(CH2)2NH(CH2)2Si
(OCH3)3 H2N(CH2)3Si(OCH3)3 C6H5NH(CH2)3Si(OCH3)3
ては、例えば、以下の化2のようなシラン系カップリン
グ剤を用いることができる。
粉末(コロイダルシリカ)の正帯電極性基および負帯電
極性基の導入は、同様に極性基を有するカップリング剤
を用いて行うことができる。正帯電極性基を有するカッ
プリング剤としては上記のアミノシランカップリング剤
を用いることができ、負帯電極性基をもつカップリング
剤としては、フッ素系のシランカップリング剤、例えば
以下の化3の化合物およびそれらの混合物が挙げられ
る。
3 CF3(CF2)7(CH2)2Si(OCH3)
3 CF3(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2 CF3(CF2)3(CH2)2Si(OCH3)
3 CF3(CF2)4(CH2)3Si(OCH3)
3 CF3(CF2)2(CH2)6Si(OCH3)
3 CF3(CF2)6(CH2)2Si(OCH3)
3 CF3(CF2)7(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
カ表面を処理する方法は種々あるが、例えば、次のよう
な方法により実施することができる。まず、カップリン
グ剤をテトラヒドロフラン、トルエン、酢酸エチル、メ
チルエチルケトンあるいはアセトン等の溶剤を用いて混
合希釈し、シリカをブレンダー等で強制的に撹拌しつつ
カップリング剤の希釈液を滴下したり、スプレーしたり
して添加し、充分混合する。次に得られた混合物をバッ
ト等に移してオーブンに入れ加熱し、乾燥させる。その
後再びブレンダーにて撹拌し、充分に解砕する。このよ
うな乾式処理法のほかに、シリカをカップリング剤の有
機溶剤液に浸漬して乾燥させたり、またはシリカを水中
に分散してスラリー状にしたうえでカップリング剤の水
溶液を滴下し、その後シリカを沈降させて加熱乾燥して
解砕する、といった湿式による処理法もある。
導入量、すなわち乾式シリカに対する処理用カップリン
グ剤の添加量は、シリカに対して3〜25重量%の範囲
が効果的であり、好ましくは5〜20重量%である。ま
た、乾式シリカの表面に対する疎水基の導入量、すなわ
ち乾式シリカに対する処理用カップリング剤の添加量
は、シリカに対して3〜25重量%の範囲が効果的であ
り、好ましくは5〜20重量%である。湿式シリカの表
面に対する正帯電極性基の導入量、すなわち湿式シリカ
に対する処理用カップリング剤の添加量は、シリカに対
して3〜25重量%の範囲が好適であり、好ましくは5
〜20重量%である。また、湿式シリカの表面に対する
フッ素含有負帯電極性基の導入量、すなわち処理用カッ
プリング剤の添加量は1〜25重量%の範囲が効果的で
あり、好ましくは3〜20重量%である。
む磁性トナー粒子に上記の如き特定の処理が施された乾
式シリカおよび湿式シリカを混合、外添することによる
得られる。本発明のMICRトナーにおけるシリカ微粉
末の添加量は、トナー粒子100重量部に対して、乾式
シリカ0.1〜1.2重量部(好ましくは0.2〜1.
0重量部)、湿式シリカ0.1〜1.2重量部(好まし
くは0.2〜1.0重量部)を外添するのが好適であ
る。また、乾式シリカと湿式シリカとの混合、外添比率
は1/10〜10/1(重量比)が好適であり、好まし
くは3/7〜7/3の範囲が好ましい。本発明のMIC
R用トナーの現像方式は特に問わず、また、一成分現像
剤としても二成分現像剤としても利用できる。
よれば、上記特定の表面処理を行った乾式シリカと湿式
シリカとを併用してトナーの外部添加剤として使用する
ことにより、得られるトナーの帯電の立ち上がり特性が
良好であり、且つ、耐久性、環境安定性に優れた正帯電
特性を付与することができるので、良好な画像品質及び
MICR読み取り性能を長期間得る事ができる。
ル社製)100gをバイタミックスで撹拌しながら、N
−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン5gとプロピルトリメトキシシラン5gをト
ルエン15gに溶解した希釈溶液を徐々に滴下し、滴下
後10分間強く撹拌した。その後150℃の高温槽で加
熱し、解砕を行い、シリカaを得た。
ル社製)100gをバイタミックスで撹拌しながら、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン5gとヘキシルト
リメトキシシラン5gをトルエン15gに溶解した希釈
溶液を徐々に滴下し、滴下後10分間強く撹拌した。そ
の後150℃の高温槽で加熱し、解砕を行い、シリカb
を得た。
ル社製)100gをバイタミックスで撹拌しながら、N
−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン5
gとフェニルトリメトキシシラン5gをトルエン15g
に溶解した希釈溶液を徐々に滴下し、滴下後10分間強
く撹拌した。その後150℃の高温槽で加熱し、解砕を
行い、シリカcを得た。
ル社製)100gをバイタミックスで撹拌しながら、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン
5gとプロピルトリメトキシシラン5gをトルエン15
gに溶解した希釈溶液を徐々に滴下し、滴下後10分間
強く撹拌した。その後150℃の高温槽で加熱し、解砕
を行い、シリカdを得た。
ル社製)100gをバイタミックスで撹拌しながら、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン
5gとγ−アミノプロピルトリメトキシシラン5gをト
ルエン15gに溶解した希釈溶液を徐々に滴下し、滴下
後10分間強く撹拌した。その後150℃の高温槽で加
熱し、解砕を行い、シリカeを得た。
ピルトリメトキシシラン5g及びγ−アミノプロピルト
リメトキシシラン5gを溶解させた後、コロイダルシリ
カ(NipsilE−200;日本シリカ社製)100
gを浸漬させた混合溶液とし、混合溶液を撹拌した後1
20℃で加熱、乾燥を行い、ピンミルを用いて解砕して
シリカfを得た。
7,8,8,8,−ウンデカフルオロオクチルメトキシ
シラン5g及びN−β−(アミエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン5gを溶解させた後、コロイ
ダルシリカ(NipsilE−200;日本シリカ社
製)100gを浸漬させた混合溶液とし、混合溶液を撹
拌した後120℃で加熱、乾燥を行い、ピンミルを用い
て解砕してシリカgを得た。
−ヘプタフルオロノニルトリメトキシラン5g及びN−
フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン5g
を溶解させた後、コロイダルシリカ(NipsilE−
200;日本シリカ社製)100gを浸漬させた混合溶
液とし、混合溶液を撹拌した後120℃で加熱、乾燥を
行い、ピンミルを用いて解砕してシリカhを得た。
−アミノプロピルトリメトキシシラン5gを溶解させた
後、コロイダルシリカ(NipsilE−200;日本
シリカ社製)100gを浸漬させた混合溶液とし、混合
溶液を撹拌した後120℃で加熱、乾燥を行い、ピンミ
ルを用いて解砕してシリカiを得た。以上シリカa〜i
のシリカ原体とカップリング剤の種類及び量を表1に、
ブローオフ帯電量と疎水化度を表2にまとめた。なお、
対照用として未処理のシリカ原体(ref1,ref
2)を用いた。
mlビーカーに純水50mlを入れ、シリカ0.2gを
添加する。ビーカーを撹拌しながらビューレットを用い
て無水硫酸ナトリウムで脱水したメタノールを滴下し、
液面上にシリカの存在が認められなくなった時点を終点
として、滴下したメタノール量から下式の数1により疎
水化度を算出した。
って混合、混練、粉砕、分級し、平均粒径が10μmで
7〜13μmの範囲に80wt%分布するトナー粒子と
した。前記トナー粒子に対し表3に示す組成でシリカ1
およびシリカ2を添加した後、京セラ製プリンター(F
S−3700)に組み込んで画像出力を行い、初期、3
0万枚印字後、高温高湿環境にて下記に示す項目を評価
し、表4にまとめた。
Claims (1)
- 【請求項1】 磁性インクキャラクター認識印刷用トナ
ーにおいて、正帯電極性基と疎水基を表面に有する乾式
シリカ微粉末と、正帯電極性基とフッ素含有負帯電極性
基の両極性基を表面に有する湿式シリカ微粉末とを併用
してトナー粒子に外添したことを特徴とする磁性インク
キャラクター認識印刷用正帯電トナー。
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DE69825014T DE69825014T2 (de) | 1997-11-07 | 1998-11-04 | Magnetischer Toner für MICR Drucker |
EP98811104A EP0915385B1 (en) | 1997-11-07 | 1998-11-04 | Magnetic toner for MICR printer |
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Family Applications (1)
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JP32224597A Expired - Fee Related JP3435041B2 (ja) | 1997-11-07 | 1997-11-07 | 磁性インクキャラクター認識印刷用正帯電性トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
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---|---|---|---|---|
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WO2005071492A1 (ja) * | 2004-01-27 | 2005-08-04 | Zeon Corporation | 正帯電性トナー |
JP5407472B2 (ja) * | 2009-03-25 | 2014-02-05 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
-
1997
- 1997-11-07 JP JP32224597A patent/JP3435041B2/ja not_active Expired - Fee Related
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