JP3434734B2 - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

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JP3434734B2
JP3434734B2 JP17556899A JP17556899A JP3434734B2 JP 3434734 B2 JP3434734 B2 JP 3434734B2 JP 17556899 A JP17556899 A JP 17556899A JP 17556899 A JP17556899 A JP 17556899A JP 3434734 B2 JP3434734 B2 JP 3434734B2
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPLL回路に関し、
特に電磁干渉(EMI)雑音を低減したクロック信号を
発生するためのPLL回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年電子機器のディジタル化が急激に進
み、これに伴って、ディジタル回路の動作に起因するE
MI雑音の量も拡大の一途をたどり、その低減が大きな
問題となってきている。この種のEMI雑音の発生源と
して、最も大きい比重を占めるものとしてクロックノイ
ズがある。クロックノイズは、ディジタル回路の動作の
基準になっているクロック信号に起因するノイズであ
る。公知のように、クロックノイズは、クロック周波数
の奇数倍周波数の成分から成るスペクトルを有する。こ
のスペクトルは、クロック信号の周波数精度が向上する
ほど、スペクトル幅が狭くなり、スペクトルレベルは逆
に高くなる。
【0003】クロックノイズ低減の方法として、近年、
クロック信号を周波数変調することにより、クロック周
波数対応のノイズスペクトル幅を拡げてノイズを拡散
し、スペクトルレベルを低下させる、クロックディザリ
ング技術が注目されている。
【0004】例えば、実開平4−75469号公報(文
献1)記載の不要輻射雑音を抑圧した電子装置は、電圧
制御発振器から出力するクロック信号にわずかな周波数
変調をかけることにより、クロック信号の不要輻射(ノ
イズ)成分のスペクトルの鋭さを低減し、また、分散化
させることにより、周波数軸上の集中度を低減させると
いうものである。
【0005】特開平8−125564号公報(文献2)
記載の放射低減装置は、所定周波数のクロックを発振す
るQが高いクロック発振回路と、所定周波数の変調信号
を発振する変調信号発振回路と、クロックを変調信号で
周波数変調する変調回路とを備え、Qが高いクロック発
振出力を周波数変調するよう構成したことにより変調の
浅い所望のクロックディザリングを行うというものであ
る。
【0006】一定周波数の基準信号から、所定の周波数
のシステムクロックを生成する一般的な方法は、位相同
期ループ(PLL)回路を用いるものである。
【0007】PLL回路は、基本的に、3つの基本部
分、すなわち、位相検出部、ループフィルタ部、及び電
圧制御発振部(VCO)から成る。位相検出部は、基準
クロック信号を受け取る第1入力と、VCO出力信号又
はその分周信号(ここでは説明の便宜上両方一括して帰
還信号という)を受け取る第2入力とを有する。また、
帰還信号はPLL回路の入力でもある。位相検出部は、
ループフィルタ部に接続された出力を有し、ループフィ
ルタ部は、VCOに接続された出力を有する。
【0008】動作中、位相検出部は、基準クロック信号
と帰還信号の両入力信号間の位相差に比例する位相検出
信号を出力する。位相検出信号の供給に応答して、ルー
プフィルタ部は、この位相検出信号の関数であるフィル
タ出力信号を出力する。VCOは、フィルタ出力信号の
電圧(又は電流)に比例する周波数の発振信号、すなわ
ちVCO出力信号を出力する。上記のように、VCO出
力信号は、そのまま又は所定の分周比で分周し位相検出
部の第2入力に帰還信号として帰還される。この帰還信
号は、VCO出力信号が基準クロック信号と位相同期す
るために必要である。
【0009】この一般的なPLL(以下通常PLL)の
動作を時間対発振周波数のグラフで示す図5(A)を参
照すると、ここでは説明の便宜上、VCOの出力信号
(発振信号)POの中心周波数を100MHz、基準ク
ロック信号の周波数を1MHz、発振信号POを分周し
て生成する帰還信号の分周比を100とする。図に示す
ように、通常PLLでは、発振信号POの周波数にロッ
クするので、発振信号POの周波数は100MHz一定
である。この場合の発振信号PO対応のシステムクロッ
クのノイズ成分スペクトルは、図5(B)に模式的に示
すように、100MHzの奇数倍高調波(以下単に高調
波)成分に集中する。なお、この図では説明の便宜上、
ノイズスペクトルの各周波数(300MHz,500M
Hz,・・・)成分のレベルを一括して基本波の周波数
で表示している。
【0010】クロックディザリング技術により、発振信
号POの周波数の1%すなわち、±1MHzの周波数変
調をかけた場合の時間対発振周波数をグラフで示す図5
(C)を参照すると、発振信号POの周波数は時間経過
に従い100MHzを中心に、99MHzから101M
Hzまでの周波数範囲を一定の変化率で変化する。この
場合の発振信号PO対応のシステムクロックのノイズ成
分スペクトルは、図5(B)と同様に図5(D)に模式
的に示すように、通常PLLの発振信号に比較するとノ
イズスペクトルの周波数帯域が99MHzから101M
Hzまでの周波数をカバーし、スペクトルレベルは相当
低減している。なお、クロックディザリング幅として
は、上述した発振信号POの周波数の1%程度が一般的
に用いられている。
【0011】PLL回路を用い、クロックディザリング
によるEMI雑音低減を図った例として、特開平9−2
89527号公報(文献3)記載のディジタルシステム
における電磁妨害雑音の放射を抑制するための方法及び
装置は、基底信号から所望の平均周波数を有する第1の
信号を導き出し、該第1の信号を周波数変調して変調基
準信号を得る。PLL回路を含むクロック発生回路は変
調基準信号に基づきクロックを発生する。変調基準信号
の電磁妨害雑音の放射が、第1の周波数帯域にわたって
拡散され、かつ、クロック信号の電磁妨害雑音の放射
が、第2の周波数帯域にわたって拡散されるというもの
である。
【0012】また、特開平9−98152号公報(文献
4)記載の拡散スペクトルクロック生成装置は、基準周
波数クロック信号を生成する発振器と、この発振器と協
調して基本周波数と基本周波数の調波での低減された振
幅EMIスペクトル成分とを有する拡散スペクトルクロ
ック信号を生成する拡散スペクトルクロック生成装置と
を含み、この拡散スペクトルクロック生成装置の好まし
い例は、VCOを含むPLL回路を含み一連のクロック
パルスを生成するクロックパルス生成装置と、クロック
パルス生成装置を周波数変調して、EMIスペクトル成
分のスペクトル幅を広げてその振幅を平坦化する拡散ス
ペクトル変調器を含む。この拡散スペクトル変調器は、
ディジタル値を記憶するテーブルと、カウンタ自体のそ
れぞれ異なるカウントで上記テーブルにアドレスする第
1のカウンタと、制御入力を有する上記PLL回路と、
上記基準周波数クロック信号を入力し、上記PLL回路
に制御入力を提供する第2のカウンタと、上記PLL回
路からの信号と上記記憶されたディジタル値を上記VC
Oの制御用の信号に変換した変換信号とを組み合わせ、
この組み合わせ信号を制御信号として上記VCOに供給
する手段を備えるというものである。
【0013】文献4等に記載のPLL回路を本発明と対
比するためその要点部分のみを取り出した従来のPLL
回路をブロックで示す図6を参照すると、この従来のP
LL回路は、基準周波数信号Rの供給を受け後述する変
調回路が動作しない場合中心周波数がこの基準周波数信
号Rに位相同期するように動作して発振信号POを出力
する通常のPLL回路であるPLL部1と、基準信号R
の供給を受けこの基準信号Rの周波数に基づき発振信号
POに所定の周波数変調をかける変調回路3とを備え
る。
【0014】PLL部1は、基準信号Rと発振信号PO
を所定分周比で分周した分周信号Dとを位相比較し比較
結果に対応してアップ信号UP又はダウン信号DN(以
下アップ信号UP/ダウン信号DN)をそれぞれ出力す
る位相比較回路(以下PFD)11と、供給を受けたア
ップ信号UP/ダウン信号DNの値に対応して直流電圧
信号であるチャージポンプ信号PCを発生するチャージ
ポンプ回路(以下CP)12と、チャージポンプ信号P
Cを平滑化し不要な高周波成分を除去するとともに所定
のループ時定数を与えた発振制御信号COを出力する低
域通過フィルタ(以下LPF)13と、発振制御信号C
Oの値により周波数が制御され発振信号POを出力する
電圧制御発振器(以下VCO)14と、発振信号POを
所定分周比で分周し分周信号Dを出力する分周比が可変
の可変分周器(以下DIV)15とを備える。
【0015】変調回路3は、基準信号Rの供給を受けこ
の基準信号Rをカウントしカウント値が所定数に達した
時DIV15の分周比を所定の範囲及び所定のパターン
で切り替える分周比切り替え信号CXをDIV15に供
給する変調カウンタ31を備える。
【0016】次に、図6及び各部波形をタイムチャート
で示す図7を参照して、従来のPLL回路の動作につい
て説明すると、PLL部1のPFD11は、外部から供
給を受ける基準信号RとDIV15から帰還される分周
信号Dとの位相比較を行い、比較結果に対応して分周信
号Dが基準信号Rより遅れている場合はアップ信号UP
を逆に分周信号Dが基準信号Rより進んでいる場合はダ
ウン信号DNをそれぞれ出力し、CP12に供給する。
ここで、アップ信号UP/ダウン信号DNの値は、位相
差に対応する所定サンプリング期間におけるパルス数
(以下パルス数)として表す。すなわち、位相差が大き
い場合はこのパルス数が大きくなり、位相差が小さくな
るとパルス数が減少する。位相差が無い場合、すなわち
位相差が0のときは、上記パルス数は0となる。CP1
2はアップ信号UP/ダウン信号DNの値、すなわち、
上記パルス数に応じたチャージポンプ信号PCを発生
し、LPF13に供給する。LPF13はチャージポン
プ信号PCを平滑化し不要な高周波成分を除去するとと
もに所定のループ時定数を与えて発振制御信号COを出
力する。VCO14は、発振制御信号COの値により周
波数が制御され発振信号POを発生し、外部に出力する
とともに、DIV15に供給する。DIV15は発振信
号POが所定中心周波数のとき所定の基準信号周波数と
同一の分周信号を発生する分周比である基本分周比で発
振信号POを分周し分周信号Dを出力してPFD1に帰
還する。
【0017】変調回路3の変調カウンタ31は、供給を
受けた基準信号Rをカウントし、カウント値が予め設定
した一定数に達した時、分周比切り替え信号CXを発生
する。すなわち、この基準信号のカウントは分周比切り
替えのための一定の期間を設定するものである。
【0018】説明の便宜上、再度上述した数値例、すな
わち、発振信号POの中心周波数を100MHz、基準
信号Rの周波数を1MHz、DIV15の分周比を10
0、周波数変調(ディザリング周波数)幅を±1MHz
を用いて、説明する。
【0019】再度図7を参照すると、まず、初期状態と
して変調カウンタが動作しておらず、従って、発振信号
POの周波数は中心周波数100MHzにロックし、D
IV15の分周比は100に設定されているものとす
る。従って、分周信号Dの周波数は1MHzであり、こ
れは基準信号Rの周波数と同一である。PFD11は基
準信号Rと分周信号Dとの間に位相差がないので、アッ
プ信号UP/ダウン信号DNのいずれも出力しない。す
なわち、アップ信号UP/ダウン信号DNのパルス数は
0である。
【0020】次に、ある時点T1で分周比切り替え信号
CXが発生し、分周比を101に切り替えると、この切
り替え時点ではPLLのループ時定数により、発振信号
POの周波数は中心周波数100MHzのロック状態を
保持している。一方、分周信号Dは初期状態の1MHz
から100/101=0.9900990MHz(以下
説明の便宜上0.99MHzとする)に低下する。従っ
て、PFD11は、分周信号Dが基準信号Rより位相が
遅れ、アップ信号UPとして、例えば4パルスを発生
し、CP12に供給する。このとき、ダウン信号DNの
値、すなわちパルス数は0である。これにより、CP1
2は対応する正チャージポンプ信号PCを出力し、LP
F13は正チャージポンプ信号PCの供給に応答して発
振制御信号COを上昇させ、VCO14に供給する。V
CO14は発振制御信号COの電圧値の上昇に応答して
発振周波数を上記ループ時定数に従い上昇させる。発振
信号POの周波数が101MHzに近づくと、分周信号
Dの周波数も1MHzに漸近し、基準信号Rとの位相差
が小さくなる。その結果、アップ信号UPの値、すなわ
ちパルス数は小さくなり、チャージポンプ信号PC及び
発振制御信号COの上昇は低減しついには発振信号PO
の周波数が101MHzに対応する一定電圧に落ち着く
(T2)。
【0021】この時点で、分周比切り替え信号CXを再
度発生し、分周比を99に切り替えると、この切り替え
時点ではPLLのループ時定数により、発振信号POの
周波数は中心周波数101MHzのロック状態を保持し
ている。一方、分周信号Dは0.99MHzから100
/99=1.010101MHz(以下説明の便宜上
1.01MHzとする)に上昇する。従って、PFD1
1は、分周信号Dが基準信号Rより位相が進み、ダウン
信号DNとして、例えば4パルスを発生し、CP12に
供給する。このとき、アップ信号UPの値、すなわちパ
ルス数は0である。これにより、CP12は対応する負
チャージポンプ信号PCを出力し、LPF13は負チャ
ージポンプ信号PCの供給に応答して発振制御信号CO
を降下させ、VCO14に供給する。VCO14は発振
制御信号COの電圧値の降下に応答して発振周波数を上
記ループ時定数に従い降下させる。発振信号POの周波
数が99MHzに近づくと、分周信号Dの周波数も1M
Hzに漸近し、基準信号Rとの位相差が小さくなる。そ
の結果、ダウン信号DNの値、すなわちパルス数は小さ
くなり、チャージポンプ信号PC及び発振制御信号CO
の降下は低減しついには発振信号POの周波数が99M
Hzに対応する一定電圧に落ち着く(T3)。
【0022】以上の動作を繰り返すことにより、所望の
周波数変調、すなわち、ディザリングを達成できるが、
このとき、図5に示したような最良のクロックノイズレ
ベル低減効果を発揮させるには、分周比切り替えタイミ
ング、すなわちディザリング周期TDを最適に設定する
必要がある。
【0023】不適切な分周比切り替えタイミングによる
クロックノイズのスペクトルレベルへの影響の一例を示
す図8を参照すると、図8(A)に示すように、上記切
り替えタイミングが最適タイミングより早すぎる場合
は、図8(B)に示すように、所望のディザリング周波
数幅に達せず、従って、所望のノイズレベル低減が得ら
れない。逆に、図8(C)に示すように、上記切り替え
タイミングが最適タイミングより遅すぎる場合は、図8
(D)に示すように、ディザリング周波数幅の両端、こ
の例では99MHzと101MHzのノイズスペクトル
にピークを生じ、従って、所望のノイズレベル低減が得
られない。
【0024】従って、最適な分周比切り替えタイミング
を設定するため、PLL部1内部のCP12やLPF1
3等のアナログ回路の調整による適切なループ時定数の
設定及び動作シミュレーションを含む複雑な調整を必要
とする。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のPLL
回路は、分周比切り替えタイミング設定用の変調回路の
カウンタやそれに付随する制御回路等の付加回路の規模
が大きいという欠点があった。
【0026】また、ノイズレベル低減効果は分周比切り
替えタイミングの適否に非常に敏感に影響されるので、
最適な分周比切り替えタイミングの設定は、適切なルー
プ時定数の設定や動作シミュレーションを含む複雑な調
整を要するという欠点があった。
【0027】本発明の目的は、上記欠点を除去し、比較
的小さい回路規模で、かつ複雑な調整を必要とすること
なく所望のノイズ低減効果を達成できるPLL回路を提
供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明のPLL回路は、
一定周波数の基準信号から所定のクロック信号周波数の
発振信号を生成するとともにこの発振信号に所定の周波
数幅の周波数変調であるディザリングを実施することに
より前記クロック信号のノイズスペクトル幅を拡げてノ
イズを拡散し、スペクトルレベルを低下させる位相同期
ループ(以下PLL)回路において、前記発振信号が前
記周波数変調幅の下限周波数のときこの発振信号を第1
の分周比で分周した第1の分周信号の周波数が前記基準
信号の周波数と等しく、前記発振信号が前記周波数変調
幅の上限周波数のときこの発振信号を第2の分周比で分
周した第2の分周信号の周波数が前記基準信号の周波数
と等しくなるように可変分周する可変分周回路と、前記
基準信号と前記第1又は第2の分周信号との位相比較を
行いこれら第1又は第2の分周信号の前記基準信号に対
する位相の遅れ進みにそれぞれ対応したパルス信号であ
るアップ信号又はダウン信号を出力する位相検出回路
と、前記アップ信号又はダウン信号の供給を受け前記ア
ップ信号の供給に応答して前記可変分周回路を前記第1
の分周比に設定し、前記ダウン信号の供給に応答して前
記可変分周回路を前記第2の分周比に設定するよう制御
する分周比切り替え制御信号を出力することにより前記
ディザリングを制御するディザリング制御部とを備えて
構成されている。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図6
と共通の構成要素には共通の参照文字/数字を付して同
様にブロックで示す図1を参照すると、この図に示す本
実施の形態のPLL回路は、1部の接続が異なるほかは
従来のPLL回路と共通の基準周波数信号Rの供給を受
け後述する変調制御部が動作しない場合中心周波数がこ
の基準周波数信号Rに位相同期するように動作して発振
信号POを出力する通常のPLL回路であるPLL部1
と、従来の変調回路3に代わりに後述するPFD11の
出力であり各々パルス信号であるアップ信号UP又はダ
ウン信号DN(以下アップ信号UP/ダウン信号DN)
の供給を受けDIV15の分周比を切り替える切り替え
制御信号CCを出力することにより所定の周波数帯域幅
の周波数変調であるディザリングを制御するディザリン
グ制御部2とを備える。
【0030】PLL部1は、基準信号Rと発振信号PO
を所定分周比で分周した分周信号Dとを位相比較し比較
結果に対応するパルス数のパルス信号であるアップ信号
UP又はダウン信号DN(以下アップ信号UP/ダウン
信号DN)をそれぞれ出力しチャージポンプ回路(以下
CP)12とディザリング制御部2とに供給する位相比
較回路(以下PFD)11と、供給を受けたアップ信号
UP/ダウン信号DNのパルス数に対応して直流電圧信
号であるチャージポンプ信号PCを発生するCP12
と、チャージポンプ信号PCディザリング制御部2から
の付加チャージポンプ信号PSの供給を受けこれらチャ
ージポンプ信号PC及び付加チャージポンプ信号PSを
平滑化し不要な高周波成分を除去するとともに所定のル
ープ時定数を与えた発振制御信号COを出力する低域通
過フィルタ(以下LPF)13と、発振制御信号COの
値により周波数が制御され発振信号POを出力する電圧
制御発振器(以下VCO)14と、発振信号POをディ
ザリング制御部2からの分周比切り替え信号CCの供給
に応答して発振信号POが所定中心周波数のとき所定の
基準信号周波数と同一の分周信号を発生する分周比であ
る基本分周比を中心として分周比を制御されて分周信号
Dを出力する分周比が可変の可変分周回路(以下DI
V)15とを備える。
【0031】ディザリング制御部2は、アップ信号UP
/ダウン信号DNの各第1パルスをラッチし一時保持し
て分周比切り替え制御信号CCを出力するラッチ回路2
1と、分周比切り替え制御信号CCの値に対応して直流
電圧信号である付加チャージポンプ信号PSを出力する
チャージポンプ回路(CP)22とを備える。
【0032】ラッチ回路21は、第1入力端にアップ信
号UPの供給を受け第2入力端を後述のNORゲートG
2の出力端に接続しこの出力端から分周比切り替え制御
信号CCを出力するNORゲートG1と、第2入力端に
ダウン信号DNの供給を受け第1入力端をNORゲート
G1の出力端に接続したNORゲートG2とを備える。
【0033】CP22は、ソースを電源に接続しゲート
に分周比切り替え制御信号CCの供給を受けドレインか
ら付加チャージポンプ信号PSを出力するPチャネル型
MOSトランジスタP21と、ソースを接地にドレイン
をトランジスタP21のドレインにゲートをトランジス
タP21のゲートにそれぞれ接続したNチャネル型MO
SトランジスタN21とを備える。なお、このCP22
の駆動能力、すなわち、チャージの場合の電流供給能力
及びディスチャージの場合の電流シンク能力は、PLL
部1のCP12の駆動能力より小さく設定している。
【0034】次に、図1及び各部波形をタイムチャート
で示す図2を参照して本実施の形態の動作について説明
すると、まず、PLL部1のPFD11は、外部から供
給を受ける基準信号RとDIV15から帰還される分周
信号Dとの位相比較を行い、比較結果に対応して分周信
号Dが基準信号Rより遅れている場合はアップ信号UP
を逆に分周信号Dが基準信号Rより進んでいる場合はダ
ウン信号DNをそれぞれ出力し、CP12及びディザリ
ング制御部2に供給する。ここで、アップ信号UP/ダ
ウン信号DNの値は、所定の単位サンプリング期間にお
ける位相差に対応するパルス数(以下単にパルス数と呼
ぶ)として表す。すなわち、位相差が大きい場合はこの
パルス数が大きくなり、位相差が小さくなるとパルス数
が減少する。位相差が無い場合、すなわち位相差が0の
ときは、アップ信号UP/ダウン信号DNのいずれも上
記パルス数は0となる。この状態はいわゆるPLL部1
の位相ロック状態(以下単にロック状態という)であ
る。
【0035】CP12は、アップ信号UPが供給された
場合は、このアップ信号UPの値、すなわち、パルス数
に対応して所定基準値(ここでは説明の便宜上1/2V
DD(電源電圧)とする)に対し正極性の直流電圧信号
である正チャージポンプ信号を発生する。換言すると、
この動作は、電源VDDからチャージポンプ信号ライン
への充電、すなわちチャージ動作である。逆に、ダウン
信号DNが供給された場合はこのダウン信号DNの値、
すなわち、パルス数に応じて基準値0Vに対し負極性の
直流電圧信号である負チャージポンプ信号を発生する
(以下正/負各チャージポンプ信号を単にチャージポン
プ信号PCと呼ぶ)。換言すると、この動作は、チャー
ジポンプ信号ラインから接地への放電、すなわちディス
チャージ動作である。ここまでは、従来のPLL部の動
作と同様である。
【0036】一方、ディザリング制御部2のラッチ回路
21は、供給を受けたアップ信号UP/ダウン信号DN
の複数のパルスのうちの先頭のパルス、すなわち、第1
パルスの前縁をラッチする。例えば、アップ信号UPが
供給されると、その第1パルスをラッチしNORゲート
G21の出力端はLレベルとなる。従って、分周比切り
替え制御信号CCはLレベルとなる。逆に、ダウン信号
DNがが供給されると、その第1パルスをラッチしNO
RゲートG22の出力端はLレベル、従って、NORゲ
ートG21の出力端はHレベルとなる。従って、分周比
切り替え制御信号CCはHレベルとなる。
【0037】ディザリング制御部2のCP22は、分周
比切り替え制御信号CCのレベルに応じた値の付加チャ
ージポンプ信号PSを出力する。例えば、分周比切り替
え制御信号CCの値がアップ信号UPに対応してLレベ
ルの場合は、CP22のトランジスタP21が導通し、
トランジスタN21が遮断状態であるので、付加チャー
ジポンプ信号PSの値は電源VDDのレベルに近いHレ
ベルとなる。逆に、分周比切り替え制御信号CCの値が
ダウン信号DNに対応してHレベルの場合は、CP22
のトランジスタP21が遮断し、トランジスタN21が
導通するので、付加チャージポンプ信号PSの値は接地
レベルに近いLレベルとなる。
【0038】LPF13の入力側で、チャージポンプ信
号PC及び付加チャージポンプ信号PSが合成されチャ
ージポンプ信号PCSとなり、LPF13に入力する。
LPF13は、供給を受けたチャージポンプ信号PCS
を平滑化し不要な高周波成分を除去するとともに所定の
ループ時定数を与えた発振制御信号COを出力し、VC
O14に供給する。
【0039】VCO14は、供給を受けた発振制御信号
COの電圧値により周波数が制御された発振信号POを
発生し外部に出力するとともに、この発振信号POをD
IV15に供給する。
【0040】DIV15は、発振信号POを予め設定し
た基本分周比を中心に所定の比率分加算(+)及び減算
(−)する分周比切り替え信号CCで切り替えた分周比
で分周し分周信号Dを出力する。すなわち、分周比切り
替え信号CCがLレベルのときは基本分周比より所定比
率分加算し、分周比切り替え信号CCがHレベルのとき
は基本分周比より所定比率分減算する。
【0041】説明の便宜上、再度従来例で用いた数値
例、すなわち、発振信号POの中心周波数を100MH
z、基準信号Rの周波数を1MHz、DIV15の基本
分周比を100、周波数変調(ディザリング周波数)幅
を±1MHzを用いて、動作を説明する。
【0042】再度図2を参照すると、まず、初期状態と
してディザリング制御部2が動作しておらず、従って、
発振信号POの周波数は中心周波数100MHzにロッ
クし、DIV15の分周比は基本分周比である100に
設定されているものとする。従って、分周信号Dの周波
数は1MHzであり、これは基準信号Rの周波数と同一
である。PFD11は基準信号Rと分周信号Dとの間に
位相差がないので、アップ信号UP/ダウン信号DNの
いずれも出力しない。すなわち、アップ信号UP/ダウ
ン信号DNのパルス数は0である。
【0043】次に、ある時点T1のとき発振信号POが
中心周波数より低下し、例えば99MHzとなったとす
る。この場合、DIV15は基本分周比100に対応す
る分周信号0.99MHzがPFD11に供給されるの
で、PFD11は分周信号Dが基準信号Rより位相が遅
れ、アップ信号UPとして、例えば4パルスを発生し、
CP12及びディザリング制御部2に供給する。このと
きダウン信号DNは発生しない。CP12は、アップ信
号UPの供給に応答して正チャージポンプ信号PCを出
力する。
【0044】ディザリング制御部2のラッチ回路21
は、アップ信号UPの最初のパルス、すなわち、第1パ
ルスの前縁をラッチし、これにより分周比切り替え制御
信号CCをLレベルとする。
【0045】分周比切り替え制御信号CCのLレベルに
応答してDIV15は基本分周比100に1加算して分
周比を101とする。これにより、分周信号Dは約99
/101=0.98MHz、すなわち、基準信号Rの周
波数よりさらに低下する。従って、PFD11はアップ
信号UPの出力を継続し、CP12及びディザリング制
御部2に供給し続ける。また、ディザリング制御部2の
ラッチ回路21は、Lレベルの分周比切り替え制御信号
CCの出力を継続する。
【0046】ディザリング制御部2のCP22は、Lレ
ベルの分周比切り替え制御信号CCの供給に応答して、
対応する正の付加チャージポンプ信号PSを出力し、L
PF13に供給し、その入力側でCP12からのチャー
ジポンプ信号PCと合成され、合成チャージポンプ信号
PCSとしてLPF13に入力する。LPF13は、供
給を受けたチャージポンプ信号PCS対応の発振制御信
号COを出力し、VCO14に供給する。チャージポン
プ信号PC及び付加チャージポンプ信号PSのいずれも
正極性であるので、合成チャージポンプ信号PCSも正
極性であり、また、上述したように、チャージポンプ信
号PCの方が駆動能力が高いので、主としてチャージポ
ンプ信号PCに従い発振制御信号CO(の電圧)を上昇
させる。VCO14は発振制御信号COの上昇に従い、
発振信号POの周波数を上昇させる。
【0047】このようにして、発振信号POの周波数が
上昇し、中心周波数100MHzを超えて101MHz
近傍のPFD11の不感域に達するまで上記動作を継続
する。発振信号POの周波数が101MHzの上記不感
域に到達すると、PFD11はアップ信号UPの供給を
停止するが、ラッチ回路21はアップ信号UPの保持状
態を継続し、分周比切り替え制御信号CCをLレベルに
保持し続ける。従って、CP22はこれまでと同様に正
の付加チャージポンプ信号PSを出力し続ける。これに
より、LPF13は、正の付加チャージポンプ信号PS
に従いさらに発振制御信号COを上昇させ、この発振制
御信号COの上昇に従って、VCO14は発振信号PO
の周波数を上昇させる。
【0048】この結果、発振信号POの周波数が101
MHzの上記不感域の上限を超えると、PFD11はダ
ウン信号DNを出力し始め、CP12及びディザリング
制御部2のラッチ回路21に供給する(T3)。CP1
2は、ダウン信号DNの供給に応答して負チャージポン
プ信号PCを出力する。
【0049】ラッチ回路21は、ダウン信号DNの最初
のパルス、すなわち、第1パルスの前縁をラッチし、こ
れにより分周比切り替え制御信号CCをHレベルとす
る。
【0050】分周比切り替え制御信号CCのHレベルに
応答してDIV15は基本分周比100から1減算して
分周比を99とする。これにより、分周信号Dは約10
1/99=1.02MHz、すなわち、基準信号Rの周
波数よりさらに上昇する。従って、PFD11はダウン
信号DNの出力を継続し、CP12及びラッチ回路21
に供給し続ける。また、ラッチ回路21は、Hレベルの
分周比切り替え制御信号CCの出力を継続する。
【0051】ディザリング制御部2のCP22は、Hレ
ベルの分周比切り替え制御信号CCの供給に応答して、
対応する負の付加チャージポンプ信号PSを出力し、L
PF13に供給し、その入力側でCP12からの負チャ
ージポンプ信号PCと合成され、負の合成チャージポン
プ信号PCSとしてLPF13に入力する。LPF13
は、供給を受けた負チャージポンプ信号PCSに対応し
て下降した発振制御信号COを出力し、VCO14に供
給する。VCO14は発振制御信号COの下降に従い、
発振信号POの周波数を下降させる。
【0052】このようにして、発振信号POの周波数が
下降し、中心周波数100MHzを超えて99MHz近
傍のPFD11の不感域に達するまで上記動作を継続す
る。発振信号POの周波数が99MHzの上記不感域に
到達すると、PFD11はダウン信号DNの供給を停止
するが、ラッチ回路21はダウン信号DNの保持状態を
継続し、分周比切り替え制御信号CCをHレベルに保持
し続ける。従って、CP22はこれまでと同様に負の付
加チャージポンプ信号PSを出力し続ける。これによ
り、LPF13は、負の付加チャージポンプ信号PSに
従いさらに発振制御信号COを下降させ、この発振制御
信号COの下降に従って、VCO14は発振信号POの
周波数を下降させる。
【0053】この結果、発振信号POの周波数が99M
Hzの上記不感域の下限以下となると、再度PFD11
はアップ信号UPを出力し始め、CP12及びディザリ
ング制御部2のラッチ回路21に供給する(T4)。C
P12は、アップ信号UPの供給に応答して正チャージ
ポンプ信号PCを出力し、VCO14からの発振信号P
Oの周波数を再度上昇させる。
【0054】以上の動作を反復し、発振信号POは所望
の周波数幅99〜101MHzでディザリングされる。
この結果、従来の技術で説明したように、100MHz
に集中していたクロックノイズのエネルギーを99〜1
01MHzに拡散し、クロックノイズのスペクトルレベ
ルを低減できる。
【0055】本実施の形態の動作を時間対発振周波数の
グラフ及びスペクトル図で示す図3を参照すると、本実
施の形態の動作特性は、CP12及びディザリング制御
部2のCP22の駆動能力により変動し、図3(A),
(B)は駆動能力が高い場合の時間対発振周波数のグラ
フ及びスペクトル図、図3(C),(D)は駆動能力が
低い場合の時間対発振周波数のグラフ及びスペクトル図
をそれぞれ示す。CP12,CP22の駆動能力が高い
場合、ディザリング周期が短くなり、逆に駆動能力が低
い場合は、すなわちディザリング周期が長くなる。一
方、いずれの場合もスペクトル特性は殆ど同一であり、
従って、ノイズ低減効果も殆ど同一であり、切り替えタ
イミングが適切であるといえる。このことから、これら
CP12,CP22の駆動能力の変化による適切な切り
替えタイミングからの逸脱、すなわち、ノイズ低減効果
への影響は殆どないといえる。
【0056】なお、ここでは説明の便宜上、ノイズスペ
クトルの各周波数(300MHz,500MHz,・・
・)成分のレベルを一括して基本波の周波数で表示して
いる。
【0057】以上説明したように、本実施の形態では、
ディザリング制御部が、PFDの出力するアップ信号/
ダウン信号の第1パルスをラッチし、この第1パルスの
ラッチタイミングを分周比切り替えタイミングとしてい
るので、従来のPLL回路で必要としたLPF等のアナ
ログ回路や、シミュレーションによる分周比切り替えタ
イミングの複雑なの調整が不要となり、また、タイミン
グ設定用のカウンタ等の回路も不要となり、回路規模を
縮小できる。
【0058】次に、本発明の第2の実施の形態を図1と
共通の構成要素には共通の参照文字/数字を付して同様
にブロックで示す図4を参照すると、この図に示す本実
施の形態の前述の第1の実施の形態との相違点は、PL
L部1の代わりに、CP12を削除したPLL部1Aを
備えることである。
【0059】従って、LPF13への入力信号は付加チ
ャージポンプ信号PSのみとなる。第1の実施の形態の
説明からも明らかなように、CP22の駆動能力がLP
F13を十分駆動できれば付加チャージポンプ信号PS
のみで十分動作が可能である。
【0060】本実施の形態では、CP12が不要となる
ため、第1の実施の形態に比べて回路規模を削減でき、
集積回路化したときの所要面積を削減できることであ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のPLL回
路は、発振信号が周波数変調幅の下限及び上限各周波数
のときこの発振信号を第1及び第2の分周比でそれぞれ
分周した第1及び第2の分周信号の各々の周波数が基準
信号の周波数と等しくなるように可変分周する可変分周
回路と、基準信号と分周信号との位相比較を行いそれぞ
れ対応したパルス信号であるアップ信号又はダウン信号
を出力する位相検出回路(PFD)と、アップ信号の供
給に応答して第1の分周比に設定し、ダウン信号の供給
に応答して第2の分周比に設定するよう制御する分周比
切り替え制御信号を出力することによりディザリングを
制御するディザリング制御部とを備えるので、PFDの
出力するアップ信号/ダウン信号の第1パルスをラッチ
し、この第1パルスのラッチタイミングを分周比切り替
えタイミングとしているので、確実に最適な切り替えタ
イミングが得られという効果がある。
【0062】また、従来のPLL回路で必要としたLP
F等のアナログ回路や、シミュレーションによる分周比
切り替えタイミングの複雑なの調整が不要となり、ま
た、タイミング設定用のカウンタ等の回路も不要とな
り、回路規模を縮小できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPLL回路の第1の実施の形態を示す
ブロック図である。
【図2】本実施の形態のPLL回路における動作の一例
を示すタイムチャートである。
【図3】本実施の形態のPLL回路における動作の一例
を示す時間対発振周波数のグラフ及びスペクトル図であ
る。
【図4】本発明のPLL回路の第1の実施の形態を示す
ブロック図である。
【図5】通常PLL回路における動作の一例を示す時間
対発振周波数のグラフ及びスペクトル図である。
【図6】従来のPLL回路の一例を示すブロック図であ
る。
【図7】従来のPLL回路における動作の一例を示すタ
イムチャートである。
【図8】従来のPLL回路における動作の一例を示す時
間対発振周波数のグラフ及びスペクトル図である。
【符号の説明】
1,1A PLL部 2 ディザリング制御部 3 変調回路 11 PFD 12,22 CP 13 LPF 14 VCO 15 DIV 21 ラッチ回路 31 変調カウンタ G21,G22 NORゲート P21,N21 トランジスタ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定周波数の基準信号から所定のクロッ
    ク信号周波数の発振信号を生成するとともにこの発振信
    号に所定の周波数幅の周波数変調であるディザリングを
    実施することにより前記クロック信号のノイズスペクト
    ル幅を拡げてノイズを拡散し、スペクトルレベルを低下
    させる位相同期ループ(以下PLL)回路において、 前記発振信号が前記周波数変調幅の下限周波数のときこ
    の発振信号を第1の分周比で分周した第1の分周信号の
    周波数が前記基準信号の周波数と等しく、前記発振信号
    が前記周波数変調幅の上限周波数のときこの発振信号を
    第2の分周比で分周した第2の分周信号の周波数が前記
    基準信号の周波数と等しくなるように可変分周する可変
    分周回路と、 前記基準信号と前記第1又は第2の分周信号との位相比
    較を行いこれら第1又は第2の分周信号の前記基準信号
    に対する位相の遅れ進みにそれぞれ対応したパルス信号
    であるアップ信号又はダウン信号を出力する位相検出回
    路と、 前記アップ信号又はダウン信号の供給を受け前記アップ
    信号の供給に応答して前記可変分周回路を前記第1の分
    周比に設定し、前記ダウン信号の供給に応答して前記可
    変分周回路を前記第2の分周比に設定するよう制御する
    分周比切り替え制御信号を出力することにより前記ディ
    ザリングを制御するディザリング制御部とを備えること
    を特徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】 前記基準信号と前記第1又は第2の分周
    信号の供給に応答して前記位相比較を行い位相比較結果
    に対応する前記アップ信号又はダウン信号を出力する前
    記位相検出回路と、 前記アップ信号又はダウン信号の値に対応した直流電圧
    のチャージ/ディスチャージを行う直流信号である主チ
    ャージポンプ信号を出力する主チャージポンプ回路と、 前記主チャージポンプ信号の不要高周波成分を除去する
    とともに所定のループ時定数を与えて発振制御信号を出
    力する低域通過フィルタと、 前記発振制御信号の電圧/電流値に応じた周波数の発振
    信号を出力する電圧制御発振回路と、 前記発振信号の供給を受けこの発振信号を前記ディザリ
    ング制御部から供給を受ける分周比切り替え制御信号に
    より前記第1又は第2の分周比で分周し前記第1又は第
    2の分周信号を出力する前記可変分周回路を有するPL
    L部を備えることを特徴とする請求項1記載のPLL回
    路。
  3. 【請求項3】 前記ディザリング制御部が、複数のパル
    スから成る前記アップ信号又はダウン信号の各々の第1
    パルスを取り込み保持(ラッチ)し前記分周比切り替え
    制御信号を出力するラッチ回路を備えることを特徴とす
    る請求項1記載のPLL回路。
  4. 【請求項4】 前記ディザリング制御部が、前記分周比
    切り替え制御信号のレベルに対応して直流電圧のチャー
    ジ/ディスチャージを行う直流信号である付加チャージ
    ポンプ信号を出力する付加チャージポンプ回路を備える
    ことを特徴とする請求項1記載のPLL回路。
  5. 【請求項5】 前記ディザリング制御部が、前記分周
    比切り替え制御信号のレベルに対応して直流電圧のチャ
    ージ/ディスチャージを行う直流信号であるチャージポ
    ンプ信号を出力するチャージポンプ回路をそなえ、 前記基準信号と前記第1又は第2の分周信号の供給に応
    答して前記位相比較を行い位相比較結果に対応する前記
    アップ信号又はダウン信号を出力する前記位相検出回路
    と、 供給を受けた前記チャージポンプ信号の不要高周波成分
    を除去するとともに所定のループ時定数を与えて発振制
    御信号を出力する低域通過フィルタと、 前記発振制御信号の電圧/電流値に応じた周波数の発振
    信号を出力する電圧制御発振回路と、 前記発振信号の供給を受けこの発振信号を前記ディザリ
    ング制御部から供給を受ける分周比切り替え制御信号に
    より前記第1又は第2の分周比で分周し前記第1又は第
    2の分周信号を出力する前記可変分周回路を有するPL
    L部を備えることを特徴とする請求項1記載のPLL回
    路。
  6. 【請求項6】 前記ラッチ回路が、第1入力端に前記ア
    ップ信号の供給を受け第2入力端を後述の第2のNOR
    ゲートの出力端に接続しこの出力端から前記分周比切り
    替え制御信号を出力する第1のNORゲートと、 第2入力端に前記ダウン信号の供給を受け第1入力端を
    前記第1のNORゲートの出力端に接続した第2のNO
    Rゲートとを備えることを特徴とする請求項3記載のP
    LL回路。
  7. 【請求項7】 付加チャージポンプ回路が、ソースを電
    源に接続しゲートに前記分周比切り替え制御信号の供給
    を受けドレインから付加チャージポンプ信号を出力する
    Pチャネル型の第1のMOSトランジスタと、 ソースを接地にドレインを第1のMOSトランジスタの
    ドレインにゲートを第1のMOSトランジスタのゲート
    にそれぞれ接続したNチャネル型の第2のMOSトラン
    ジスタとを備えることを特徴とする請求項4記載のPL
    L回路。
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