JP3434334B2 - 受光増幅装置 - Google Patents
受光増幅装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光磁気ディスクプレ
ーヤやミニディスクプレーヤ等のピックアップに使用さ
れる受光増幅装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、受光増幅装置として、図3に示す
ように、カソードが電源VCCに接続されたホトダイオー
ドPDA,PDB,PDC,PDDと、個々のホトダイオード
PDA,PDB,PDC,PDDのアノードに入力が接続され
た増幅器AMPA,AMPB,AMPC,AMPDと、カソー
ドが電源VCCに接続される一方アノードがグランドGN
Dに接続された寄生ホトダイオードPDEを有するもの
がある。上記ホトダイオードPDA〜PDDは入射光を受
けると入射光量に応じた受光電流IPDA〜IPDDを発
生し、各ホトダイオードPDA〜PDDに対応する増幅器
AMPA〜AMPDは受光電流IPDA〜IPDDの何れか
一を電圧に変換して増幅し、電圧出力VA,VB,VC,VD
を出力する。 【0003】ところで、上記従来の受光増幅装置を録音
再生両用のミニディスクプレーヤのピックアップに使用
した場合には、録音時と再生時に上記ホトダイオードP
DA〜PDDの入射光量が大きく変化して、再生時の入射
光量は録音時の入射光量の1/10となる。 【0004】したがって、再生時の少ない入射光量に合
わせて上記増幅器AMPA〜AMPDのゲインを設定する
と、入射光量の多い録音時には増幅器AMPA〜AMPD
の出力信号VA〜VDが飽和してしまう場合がある。逆
に、録音時の多い入射光量に合わせて増幅器AMPA〜
AMPDのゲインを設定すると、入射光量が少ない再生
時には増幅器AMPA〜AMPDの出力信号VA〜VDが小
さくなり、S/N(信号対雑音比)が悪化して読み取りエ
ラー等が発生する。 【0005】そこで、上記受光増幅装置にゲイン切替回
路を設けて、録音時と再生時で受光増幅装置における増
幅回路のゲインを最適に切り替えることによって、出力
信号VA〜VDが飽和することとS/Nが悪化することを
防止するようにしている。 【0006】このような受光増幅装置として、図4に具
体的回路を示すようなものがある。尚、図4は図3にお
ける4組のホトダイオードPDと増幅器AMPとの組の
うちの1組を抜き出して記載している。図4に示す受光
増幅装置においては、ホトダイオードPDの出力を増幅
器AMPとゲイン切替回路1からなる増幅回路2によっ
て受光電流を電圧に変換して増幅するようにしている。 【0007】上記ホトダイオードPDのカソードは電源
VCCに接続する一方、アノードは増幅器AMPの入力に
接続して、ホトダイオードPDに流れる受光電流を増幅
器AMPに供給する。上記ゲイン切替回路1は、増幅器
AMPの入力と出力との間に接続された抵抗R2と、増
幅器AMPの入力と出力との間に入力側から順に直列に
接続された抵抗R1およびスイッチ回路SWとからな
る。上記スイッチ回路SWは、選択信号Mがレベル
“H"の場合に“オン"となり、レベル“L"の場合に
“オフ"となる。こうして、選択信号Mによってゲイン
切替回路1のゲイン抵抗を切り替えて増幅器1のゲイン
を切り替えるのである。 【0008】上記構成の受光増幅装置のホトダイオード
PDは入射光を受けて受光電流を流す。そして、ホトダ
イオードPDからの受光電流は、ゲイン切替回路1によ
って最適ゲインに設定された増幅器AMPによって電圧
に変換されて増幅され、出力信号VOUTが出力される。
通常、上記受光増幅装置を光磁気ディスクプレーヤやミ
ニディスクプレーヤ等のピックアップに使用する場合に
は、図3に示すように、図4に示す受光増幅装置を4個
用いて各受光増幅装置からの出力電圧に基づいて演算等
の信号処理を行って、ディスク表面に記録された信号を
再生するのである。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ゲ
イン切替回路を有する受光増幅装置には、次のような問
題がある。 【0010】すなわち、録音/再生の切替を頻繁に行う
ような場合、録音/再生の切り替えに要する時間(すなわ
ち、ゲイン切替回路1の応答時間)ができるだけ短いこ
とが望まれる。ところが、上記ゲイン切替回路1のスイ
ッチ回路SWは、スイッチング素子として通常トランジ
スタが用いられており、このトランジスタのスイッチン
グ特性からゲイン切替回路1の切替時間を短くできない
という問題がある。 【0011】このゲイン切替時間を短くできないことは
次の理由による。すなわち、ディスクの反射率等の違い
によって、ホトダイオードPDの入射光量が変化し、そ
れに伴ってホトダイオードPDの受光電流が変化する。
そうすると、上記ゲイン切替回路1に流れる電流はその
受光電流に比例して変化する。その結果、上記受光電流
が大きくなるとスイッチ回路SWを構成するトランジス
タに流れるコレクタ電流が大きくなるためにスイッチン
グ時間が長くなる。一方、受光電流が小さくなるとコレ
クタ電流が小さくなるためにスイッチング時間が短くな
るのである。また、上記スイッチ回路SWとしてのトラ
ンジスタは、そのベースに流れる電流が小さい場合には
スイッチング時間は長くなる一方、大きい場合にはスイ
ッチング時間が短くなる。また、上記スイッチ回路SW
を他の回路と共に集積化した場合には、各デバイスの特
性バラツキによってトランジスタのスイッチング時間が
一定せずに長くなることがある。 【0012】上述のように、上記ホトダイオードPDの
受光電流のバラツキやスイッチ回路SWの制御電流のバ
ラツキによって、スイッチ回路SWを構成するトランジ
スタのスイッチング時間が一定しない。したがって、上
記受光増幅装置を用いたピックアップはゲインの切替時
間が一定せず、ゲインの切替を高速に行うことができな
いのである。 【0013】そこで、この発明の目的は、ゲインを高速
に切り替えることができる受光増幅装置を提供すること
にある。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の受光増幅装置は、ホトダイオードと、上
記ホトダイオードからの受光電流を電流電圧変換して増
幅する増幅回路とを有する受光増幅装置において、上記
増幅回路の入出力間に接続されると共に,少なくとも一
組の直列接続された抵抗および第1スイッチング素子を
有するゲイン切替回路と、電源と定電流源との間に介設
されると共に上記第1スイッチング素子と略同じ電流増
幅率を有する第2スイッチング素子と、外部からの選択
信号のレベルに応じて、電流増幅率に相関した一定電流
を有する制御信号を発生して上記ゲイン切替回路におけ
る第1スイッチング素子の制御端子と第2スイッチング
素子の制御端子とに供給するカレントミラー回路を備え
たことを特徴としている。 【0015】 【作用】外部からの選択信号のレベルに応じて、カレン
トミラー回路によって、電流増幅率に相関した一定電流
を有する制御信号が発生されてゲイン切替回路の第1ス
イッチング素子の制御端子と、電源と定電流源との間に
介設された第2スイッチング素子の制御端子とに供給さ
れる。そうすると、上記ゲイン切替回路の第1スイッチ
ング素子によって、上記バラツキのない一定電流を有す
る制御信号に応じて、安定した動作時間で上記増幅回路
のゲインが高速に切り替え設定される。さらに、上記第
2スイッチング素子の動作によって、上記第1スイッチ
ング素子は、その第1スイッチング素子の電流増幅率に
因らずに切り替え動作を行うことが可能になり、ゲイン
切り替え時の応答がさらに短くなる。そして、上述のよ
うに上記選択信号のレベルに応じて最適にゲインが設定
された増幅回路によって、ホトダイオードからの受光電
流が電圧に変換されて増幅される。 【0016】 【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。図1は本実施例の受光増幅装置における等価
回路図である。この受光増幅装置は、図4に示すホトダ
イオードPD,増幅器AMP,ゲイン切替回路1に加え
て、カレントミラー回路11を有している。 【0017】上記ホトダイオードPDは、受けた光の量
に応じて受光電流Iを発生し、発生した受光電流Iをホ
トダイオードPDのアノードに接続された増幅器AMP
に流す。そうすると、増幅器AMPは受光電流Iを電圧
に変換して増幅し、出力信号VOUTを出力する。 【0018】その際に、上記ホトダイオードPDのカソ
ードと電源VCCとの間に介設されたトランジスタQ2,Q
3からなるカレントミラー回路11は、電流増幅率hFE
による一定電流をゲイン切替回路1のスイッチ回路SW
へ出力する。したがって、スイッチ回路SWを構成して
いるトランジスタは、一定電流の制御信号によってゲイ
ン切替回路1のゲイン抵抗を切り替えることができ、ゲ
イン切替時の応答が短くなる。さらに、後に詳述するよ
うに、トランジスタQ1の動作によって、スイッチ回路
SWを構成しているトランジスタはそのトランジスタの
電流増幅率hFEによらずに切り替え動作を実施でき、ゲ
イン切替時の応答がさらに短くなるのである。 【0019】図2は、図1に示す受光増幅装置の一実施
例を示す回路図である。以下、図2に従って上記受光増
幅装置について詳細に説明する。本受光増幅装置は、上
記ホトダイオードPDからの受光電流を電圧に変換して
増幅する増幅回路12と、この増幅回路12の入力と出
力との間に接続された帰還回路であるゲイン切替回路1
と、外部からの入力信号Mを受けてゲイン切替回路1を
制御する選択回路13によって概略構成されている。 【0020】上記ホトダイオードPDのアノードは増幅
回路12の入力端子でもあるNPN型トランジスタQ17
のベース端子に接続されており、カソードは電源VCCに
接続されている。 【0021】上記増幅回路12は、3個のNPN型トラ
ンジスタQ17,Q18,Q20と2個の定電流電源I2,I3に
よって概略構成される。ここで、上記NPN型トランジ
スタQ17は、入力側となるベースにはホトダイオードP
Dのアノードが接続される一方、コレクタには定電流電
源I2を介して電源VCCが接続されている。また、NP
N型トランジスタQ18は、コレクタにはNPN型トラン
ジスタQ17のエミッタが接続され、エミッタはグランド
GNDに接続され、ベースには上記コレクタが接続され
てダイオードとして動作する。さらに、上記NPN型ト
ランジスタQ20は、ベースにはNPN型トランジスタQ
17のコレクタが接続され、コレクタには電源VCCが接続
され、エミッタは負荷としての定電流電源I3を介して
グランドGNDに接続されている。尚、上記NPN型ト
ランジスタQ20はエミッタフォロア回路を構成してお
り、エミッタ側から電圧を出力する。また、上記定電流
電源I2は電源VCC側からNPN型トランジスタQ17側
に電流を流し、上記定電流電源I3はNPN型トランジ
スタQ20側からグランドGND側に電流を流す。 【0022】上記ゲイン切替回路1は、上記増幅回路1
2の入力となるNPN型トランジスタQ17のベースと出
力となるNPN型トランジスタQ20のエミッタとの間に
接続された抵抗Rf1と、同様にNPN型トランジスタQ
17のベースとNPN型トランジスタQ20のエミッタとの
間にNPN型トランジスタQ17側から順に直列に接続さ
れた抵抗Rf2およびNPN型トランジスタQ19と、この
NPN型トランジスタQ19のベースとエミッタとの間に
接続された抵抗R3によって構成される。尚、上記NP
N型トランジスタQ19は、コレクタが抵抗Rf2の一端に
接続される一方、エミッタはNPN型トランジスタQ20
のエミッタに接続されて、ゲイン切替回路1のスイッチ
回路SWを構成している。また、上記抵抗R3は、NP
N型トランジスタQ19のスイッチング時間を短くする働
きを成す。 【0023】上記選択回路13は、電源VCCに一端が接
続された定電流電源I1と、NPN型トランジスタQ11
〜Q14と、PNP型トランジスタQ15,Q16によって概
略構成される。 【0024】ここで、上記NPN型トランジスタQ
12は、コレクタには定電流電源I1の他端が接続され、
エミッタはグランドGNDに接続され、ベースには上記
コレクタが接続されている。また、NPN型トランジス
タQ13は、ベースはNPN型トランジスタQ12のベース
に共通接続され、エミッタはグランドGNDに接続さ
れ、コレクタにはNPN型トランジスタQ14のエミッタ
が接続されている。尚、NPN型トランジスタQ13のエ
ミッタ面積はNPN型トランジスタQ12のエミッタ面積
の10倍である。さらに、上記NPN型トランジスタQ
14は、コレクタには電源VCCが接続され、ベースにはP
NP型トランジスタQ15のコレクタが接続されている。 【0025】また、このPNP型トランジスタQ15は、
エミッタには電源VCCが接続され、ベースは上記コレク
タに接続されている。また、PNP型トランジスタQ16
は、エミッタには電源VCCが接続され、コレクタには上
記NPN型トランジスタQ19のベースが接続され、ベー
スにはPNP型トランジスタQ15のベースが共通接続さ
れている。また、上記NPN型トランジスタQ11は、コ
レクタには上記NPN型トランジスタQ12のコレクタが
接続され、エミッタはグランドGNDに接続され、ベー
スは抵抗R1を介して選択信号Mの入力端子に接続され
ると共に、抵抗R2を介してグランドGNDに接続され
ている。 【0026】上記NPN型トランジスタQ15,Q16は、
カレントミラー回路11を構成している。また、上述の
ように、選択回路13のPNP型トランジスタQ16のコ
レクタを、ゲイン切替回路1におけるスイッチ回路SW
であるNPN型トランジスタQ19の制御端子であるベー
スに接続している。 【0027】上記構成の受光増幅装置において、上記ホ
トダイオードPDに受光電流が電源VCC側からNPN型
トランジスタQ17側に向かって流れると、この受光電流
の一部は、NPN型トランジスタQ17のベースに流れ込
む一方、残りの電流はゲイン切替回路1に流れ込む。そ
のために、定電流電源I2からの電流の一部はNPN型
トランジスタQ17およびNPN型トランジスタQ18を介
してグランドGNDに流れる一方、残りの電流はNPN
型トランジスタQ20のベースに流れ込む。そして、NP
N型トランジスタQ20および定電流電源I3を介して、
電源VCCからグランドGNDに定電流電源I3で決めら
れた所定の電流が流れる。こうして、上記増幅回路12
は、ゲイン切替回路1によって設定されるゲインに基づ
いて受光電流を電圧に変換して増幅し、NPN型トラン
ジスタQ20のエミッタから電圧を出力するのである。 【0028】その際に、上記選択回路13の入力端子に
入力される上記選択信号Mのレベルが“H"である場合
には、上記選択回路13のNPN型トランジスタQ11の
ベースに、抵抗R1を介して電流が流れ込む。その結
果、NPN型トランジスタQ11が“オン"となって、定
電流電源I1からの電流I2がNPN型トランジスタQ11
を介してグランドGNDに流れる。そのため、二つのN
PN型トランジスタQ12,Q13の各ベースに電流が流れ
ず、この両NPN型トランジスタQ12,Q13は“オフ"と
なる。したがって、上記カレントミラー回路11を構成
する二つのNPN型トランジスタQ15,Q16の各ベース
にも電流が流れず、この両PNP型トランジスタQ15,
Q16も“オフ"となるのである。つまり、上記選択信号
Mのレベルが“H"の場合には、ゲイン切替回路1のN
PN型トランジスタQ19は“オフ"となる。したがっ
て、ゲイン切替回路1の帰還抵抗は抵抗Rf1となり、増
幅器AMPの等価ゲイン抵抗の値は“Rf1"となるので
ある。 【0029】一方、上記選択信号Mのレベルが“L"で
ある場合には、上記選択回路13のNPN型トランジス
タQ11は“オフ"となる。そのために、NPN型トラン
ジスタQ12,Q13に定電流電源I1からの電流が流れ込
み、PNP型トランジスタQ15,Q16で構成されるカレ
ントミラー回路11にも電流が流れる。その結果、ゲイ
ン切替回路1のNPN型トランジスタQ19のベースに電
流が流れ込んで、スイッチ回路SWを成すNPN型トラ
ンジスタQ19は“オン"となる。つまり、上記選択信号
Mのレベルが“L"の場合には、ゲイン切替回路1の帰
還抵抗は、NPN型トランジスタQ19のオン抵抗および
抵抗Rf2の和抵抗と抵抗Rf1とが並列接続されて成る合
成抵抗となり、増幅器AMPの等価ゲイン抵抗の値は上
記合成抵抗の抵抗値“Rf3(<Rf1)"となるのである。 【0030】その際に、ゲイン切替回路のNPN型トラ
ンジスタQ19のベース電流はカレントミラー回路11の
電流増幅率hFEによって一定電流となる。したがって、
ゲイン切替回路1のスイッチ回路SWとしてのNPN型
トランジスタQ19は、安定したベース電流によって一定
速度でスイッチング動作を実施でき、増幅器AMPのゲ
イン切替を高速に行うことができるのである。 【0031】一方、トランジスタQ19のオーバードライ
ブ係数Nは式(1)で与えられる。 N=(IB×hFE(Q19))/IRf2 …(1) 但し、 IB:トランジスタQ19のベース電流 hFE(Q19):トランジスタQ19の電流増幅率 IRf2:抵抗Rf2に流れる電流 また、式(2)〜式(5)が成立する。 I1=I2 …(2) I3=10・I2 …(3) I4≒I3/hFE(Q14) …(4) I4=I5 …(5) よって、 I5=I3/hFE(Q14) =10・I1/hFE(Q14) …(6) =IB となる。 【0032】式(6)を式(1)へ代入すると、 N={(10・I1/hFE(Q14))×hFE(Q19)}/IRf2 …(7) となる。ここでトランジスタQ14,Q19を集積した場
合、トランジスタQ14の電流増幅率はトランジスタQ19
の電流増幅率と大略等しくなるために、 hFE(Q14)=hFE(Q19) となり、式(7)は、 N=10・I1/IRf2 但し、10・I1>IRf2 となる。 【0033】したがって、上記ゲイン切替回路1のスイ
ッチ回路SWとしてのトランジスタQ19におけるオーバ
ードライブ係数Nの電流増幅率hFEによるバラツキをな
くすと共に、上記オーバードライブ係数Nに対するコレ
クタ電流IRf2の影響を少なくすることができ、ゲイン
切替時の応答時間を短くできるのである。 【0034】 【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の受
光増幅装置は、外部からの選択信号のレベルに応じて、
カレントミラー回路からの電流増幅率に相関した一定電
流を有する制御信号をゲイン切替回路の第1スイッチン
グ素子の制御端子と、電源と定電流源との間に介設され
た第2スイッチング素子の制御端子とに供給するので、
上記第1スイッチング素子は一定電流の制御信号によっ
て一定時間でスイッチング動作を実施して増幅回路のゲ
インを切り替えできる。さらに、上記第2スイッチング
素子の動作によって、上記第1スイッチング素子は、そ
の第1スイッチング素子の電流増幅率に因らずに切り替
え動作を行うことができ、ゲイン切り替え時の応答をさ
らに短くできる。したがって、この発明によれば、ホト
ダイオードからの受光電流を電流電圧変換して増幅する
増幅回路のゲインを高速に切り替えることができる。
ーヤやミニディスクプレーヤ等のピックアップに使用さ
れる受光増幅装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、受光増幅装置として、図3に示す
ように、カソードが電源VCCに接続されたホトダイオー
ドPDA,PDB,PDC,PDDと、個々のホトダイオード
PDA,PDB,PDC,PDDのアノードに入力が接続され
た増幅器AMPA,AMPB,AMPC,AMPDと、カソー
ドが電源VCCに接続される一方アノードがグランドGN
Dに接続された寄生ホトダイオードPDEを有するもの
がある。上記ホトダイオードPDA〜PDDは入射光を受
けると入射光量に応じた受光電流IPDA〜IPDDを発
生し、各ホトダイオードPDA〜PDDに対応する増幅器
AMPA〜AMPDは受光電流IPDA〜IPDDの何れか
一を電圧に変換して増幅し、電圧出力VA,VB,VC,VD
を出力する。 【0003】ところで、上記従来の受光増幅装置を録音
再生両用のミニディスクプレーヤのピックアップに使用
した場合には、録音時と再生時に上記ホトダイオードP
DA〜PDDの入射光量が大きく変化して、再生時の入射
光量は録音時の入射光量の1/10となる。 【0004】したがって、再生時の少ない入射光量に合
わせて上記増幅器AMPA〜AMPDのゲインを設定する
と、入射光量の多い録音時には増幅器AMPA〜AMPD
の出力信号VA〜VDが飽和してしまう場合がある。逆
に、録音時の多い入射光量に合わせて増幅器AMPA〜
AMPDのゲインを設定すると、入射光量が少ない再生
時には増幅器AMPA〜AMPDの出力信号VA〜VDが小
さくなり、S/N(信号対雑音比)が悪化して読み取りエ
ラー等が発生する。 【0005】そこで、上記受光増幅装置にゲイン切替回
路を設けて、録音時と再生時で受光増幅装置における増
幅回路のゲインを最適に切り替えることによって、出力
信号VA〜VDが飽和することとS/Nが悪化することを
防止するようにしている。 【0006】このような受光増幅装置として、図4に具
体的回路を示すようなものがある。尚、図4は図3にお
ける4組のホトダイオードPDと増幅器AMPとの組の
うちの1組を抜き出して記載している。図4に示す受光
増幅装置においては、ホトダイオードPDの出力を増幅
器AMPとゲイン切替回路1からなる増幅回路2によっ
て受光電流を電圧に変換して増幅するようにしている。 【0007】上記ホトダイオードPDのカソードは電源
VCCに接続する一方、アノードは増幅器AMPの入力に
接続して、ホトダイオードPDに流れる受光電流を増幅
器AMPに供給する。上記ゲイン切替回路1は、増幅器
AMPの入力と出力との間に接続された抵抗R2と、増
幅器AMPの入力と出力との間に入力側から順に直列に
接続された抵抗R1およびスイッチ回路SWとからな
る。上記スイッチ回路SWは、選択信号Mがレベル
“H"の場合に“オン"となり、レベル“L"の場合に
“オフ"となる。こうして、選択信号Mによってゲイン
切替回路1のゲイン抵抗を切り替えて増幅器1のゲイン
を切り替えるのである。 【0008】上記構成の受光増幅装置のホトダイオード
PDは入射光を受けて受光電流を流す。そして、ホトダ
イオードPDからの受光電流は、ゲイン切替回路1によ
って最適ゲインに設定された増幅器AMPによって電圧
に変換されて増幅され、出力信号VOUTが出力される。
通常、上記受光増幅装置を光磁気ディスクプレーヤやミ
ニディスクプレーヤ等のピックアップに使用する場合に
は、図3に示すように、図4に示す受光増幅装置を4個
用いて各受光増幅装置からの出力電圧に基づいて演算等
の信号処理を行って、ディスク表面に記録された信号を
再生するのである。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ゲ
イン切替回路を有する受光増幅装置には、次のような問
題がある。 【0010】すなわち、録音/再生の切替を頻繁に行う
ような場合、録音/再生の切り替えに要する時間(すなわ
ち、ゲイン切替回路1の応答時間)ができるだけ短いこ
とが望まれる。ところが、上記ゲイン切替回路1のスイ
ッチ回路SWは、スイッチング素子として通常トランジ
スタが用いられており、このトランジスタのスイッチン
グ特性からゲイン切替回路1の切替時間を短くできない
という問題がある。 【0011】このゲイン切替時間を短くできないことは
次の理由による。すなわち、ディスクの反射率等の違い
によって、ホトダイオードPDの入射光量が変化し、そ
れに伴ってホトダイオードPDの受光電流が変化する。
そうすると、上記ゲイン切替回路1に流れる電流はその
受光電流に比例して変化する。その結果、上記受光電流
が大きくなるとスイッチ回路SWを構成するトランジス
タに流れるコレクタ電流が大きくなるためにスイッチン
グ時間が長くなる。一方、受光電流が小さくなるとコレ
クタ電流が小さくなるためにスイッチング時間が短くな
るのである。また、上記スイッチ回路SWとしてのトラ
ンジスタは、そのベースに流れる電流が小さい場合には
スイッチング時間は長くなる一方、大きい場合にはスイ
ッチング時間が短くなる。また、上記スイッチ回路SW
を他の回路と共に集積化した場合には、各デバイスの特
性バラツキによってトランジスタのスイッチング時間が
一定せずに長くなることがある。 【0012】上述のように、上記ホトダイオードPDの
受光電流のバラツキやスイッチ回路SWの制御電流のバ
ラツキによって、スイッチ回路SWを構成するトランジ
スタのスイッチング時間が一定しない。したがって、上
記受光増幅装置を用いたピックアップはゲインの切替時
間が一定せず、ゲインの切替を高速に行うことができな
いのである。 【0013】そこで、この発明の目的は、ゲインを高速
に切り替えることができる受光増幅装置を提供すること
にある。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の受光増幅装置は、ホトダイオードと、上
記ホトダイオードからの受光電流を電流電圧変換して増
幅する増幅回路とを有する受光増幅装置において、上記
増幅回路の入出力間に接続されると共に,少なくとも一
組の直列接続された抵抗および第1スイッチング素子を
有するゲイン切替回路と、電源と定電流源との間に介設
されると共に上記第1スイッチング素子と略同じ電流増
幅率を有する第2スイッチング素子と、外部からの選択
信号のレベルに応じて、電流増幅率に相関した一定電流
を有する制御信号を発生して上記ゲイン切替回路におけ
る第1スイッチング素子の制御端子と第2スイッチング
素子の制御端子とに供給するカレントミラー回路を備え
たことを特徴としている。 【0015】 【作用】外部からの選択信号のレベルに応じて、カレン
トミラー回路によって、電流増幅率に相関した一定電流
を有する制御信号が発生されてゲイン切替回路の第1ス
イッチング素子の制御端子と、電源と定電流源との間に
介設された第2スイッチング素子の制御端子とに供給さ
れる。そうすると、上記ゲイン切替回路の第1スイッチ
ング素子によって、上記バラツキのない一定電流を有す
る制御信号に応じて、安定した動作時間で上記増幅回路
のゲインが高速に切り替え設定される。さらに、上記第
2スイッチング素子の動作によって、上記第1スイッチ
ング素子は、その第1スイッチング素子の電流増幅率に
因らずに切り替え動作を行うことが可能になり、ゲイン
切り替え時の応答がさらに短くなる。そして、上述のよ
うに上記選択信号のレベルに応じて最適にゲインが設定
された増幅回路によって、ホトダイオードからの受光電
流が電圧に変換されて増幅される。 【0016】 【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。図1は本実施例の受光増幅装置における等価
回路図である。この受光増幅装置は、図4に示すホトダ
イオードPD,増幅器AMP,ゲイン切替回路1に加え
て、カレントミラー回路11を有している。 【0017】上記ホトダイオードPDは、受けた光の量
に応じて受光電流Iを発生し、発生した受光電流Iをホ
トダイオードPDのアノードに接続された増幅器AMP
に流す。そうすると、増幅器AMPは受光電流Iを電圧
に変換して増幅し、出力信号VOUTを出力する。 【0018】その際に、上記ホトダイオードPDのカソ
ードと電源VCCとの間に介設されたトランジスタQ2,Q
3からなるカレントミラー回路11は、電流増幅率hFE
による一定電流をゲイン切替回路1のスイッチ回路SW
へ出力する。したがって、スイッチ回路SWを構成して
いるトランジスタは、一定電流の制御信号によってゲイ
ン切替回路1のゲイン抵抗を切り替えることができ、ゲ
イン切替時の応答が短くなる。さらに、後に詳述するよ
うに、トランジスタQ1の動作によって、スイッチ回路
SWを構成しているトランジスタはそのトランジスタの
電流増幅率hFEによらずに切り替え動作を実施でき、ゲ
イン切替時の応答がさらに短くなるのである。 【0019】図2は、図1に示す受光増幅装置の一実施
例を示す回路図である。以下、図2に従って上記受光増
幅装置について詳細に説明する。本受光増幅装置は、上
記ホトダイオードPDからの受光電流を電圧に変換して
増幅する増幅回路12と、この増幅回路12の入力と出
力との間に接続された帰還回路であるゲイン切替回路1
と、外部からの入力信号Mを受けてゲイン切替回路1を
制御する選択回路13によって概略構成されている。 【0020】上記ホトダイオードPDのアノードは増幅
回路12の入力端子でもあるNPN型トランジスタQ17
のベース端子に接続されており、カソードは電源VCCに
接続されている。 【0021】上記増幅回路12は、3個のNPN型トラ
ンジスタQ17,Q18,Q20と2個の定電流電源I2,I3に
よって概略構成される。ここで、上記NPN型トランジ
スタQ17は、入力側となるベースにはホトダイオードP
Dのアノードが接続される一方、コレクタには定電流電
源I2を介して電源VCCが接続されている。また、NP
N型トランジスタQ18は、コレクタにはNPN型トラン
ジスタQ17のエミッタが接続され、エミッタはグランド
GNDに接続され、ベースには上記コレクタが接続され
てダイオードとして動作する。さらに、上記NPN型ト
ランジスタQ20は、ベースにはNPN型トランジスタQ
17のコレクタが接続され、コレクタには電源VCCが接続
され、エミッタは負荷としての定電流電源I3を介して
グランドGNDに接続されている。尚、上記NPN型ト
ランジスタQ20はエミッタフォロア回路を構成してお
り、エミッタ側から電圧を出力する。また、上記定電流
電源I2は電源VCC側からNPN型トランジスタQ17側
に電流を流し、上記定電流電源I3はNPN型トランジ
スタQ20側からグランドGND側に電流を流す。 【0022】上記ゲイン切替回路1は、上記増幅回路1
2の入力となるNPN型トランジスタQ17のベースと出
力となるNPN型トランジスタQ20のエミッタとの間に
接続された抵抗Rf1と、同様にNPN型トランジスタQ
17のベースとNPN型トランジスタQ20のエミッタとの
間にNPN型トランジスタQ17側から順に直列に接続さ
れた抵抗Rf2およびNPN型トランジスタQ19と、この
NPN型トランジスタQ19のベースとエミッタとの間に
接続された抵抗R3によって構成される。尚、上記NP
N型トランジスタQ19は、コレクタが抵抗Rf2の一端に
接続される一方、エミッタはNPN型トランジスタQ20
のエミッタに接続されて、ゲイン切替回路1のスイッチ
回路SWを構成している。また、上記抵抗R3は、NP
N型トランジスタQ19のスイッチング時間を短くする働
きを成す。 【0023】上記選択回路13は、電源VCCに一端が接
続された定電流電源I1と、NPN型トランジスタQ11
〜Q14と、PNP型トランジスタQ15,Q16によって概
略構成される。 【0024】ここで、上記NPN型トランジスタQ
12は、コレクタには定電流電源I1の他端が接続され、
エミッタはグランドGNDに接続され、ベースには上記
コレクタが接続されている。また、NPN型トランジス
タQ13は、ベースはNPN型トランジスタQ12のベース
に共通接続され、エミッタはグランドGNDに接続さ
れ、コレクタにはNPN型トランジスタQ14のエミッタ
が接続されている。尚、NPN型トランジスタQ13のエ
ミッタ面積はNPN型トランジスタQ12のエミッタ面積
の10倍である。さらに、上記NPN型トランジスタQ
14は、コレクタには電源VCCが接続され、ベースにはP
NP型トランジスタQ15のコレクタが接続されている。 【0025】また、このPNP型トランジスタQ15は、
エミッタには電源VCCが接続され、ベースは上記コレク
タに接続されている。また、PNP型トランジスタQ16
は、エミッタには電源VCCが接続され、コレクタには上
記NPN型トランジスタQ19のベースが接続され、ベー
スにはPNP型トランジスタQ15のベースが共通接続さ
れている。また、上記NPN型トランジスタQ11は、コ
レクタには上記NPN型トランジスタQ12のコレクタが
接続され、エミッタはグランドGNDに接続され、ベー
スは抵抗R1を介して選択信号Mの入力端子に接続され
ると共に、抵抗R2を介してグランドGNDに接続され
ている。 【0026】上記NPN型トランジスタQ15,Q16は、
カレントミラー回路11を構成している。また、上述の
ように、選択回路13のPNP型トランジスタQ16のコ
レクタを、ゲイン切替回路1におけるスイッチ回路SW
であるNPN型トランジスタQ19の制御端子であるベー
スに接続している。 【0027】上記構成の受光増幅装置において、上記ホ
トダイオードPDに受光電流が電源VCC側からNPN型
トランジスタQ17側に向かって流れると、この受光電流
の一部は、NPN型トランジスタQ17のベースに流れ込
む一方、残りの電流はゲイン切替回路1に流れ込む。そ
のために、定電流電源I2からの電流の一部はNPN型
トランジスタQ17およびNPN型トランジスタQ18を介
してグランドGNDに流れる一方、残りの電流はNPN
型トランジスタQ20のベースに流れ込む。そして、NP
N型トランジスタQ20および定電流電源I3を介して、
電源VCCからグランドGNDに定電流電源I3で決めら
れた所定の電流が流れる。こうして、上記増幅回路12
は、ゲイン切替回路1によって設定されるゲインに基づ
いて受光電流を電圧に変換して増幅し、NPN型トラン
ジスタQ20のエミッタから電圧を出力するのである。 【0028】その際に、上記選択回路13の入力端子に
入力される上記選択信号Mのレベルが“H"である場合
には、上記選択回路13のNPN型トランジスタQ11の
ベースに、抵抗R1を介して電流が流れ込む。その結
果、NPN型トランジスタQ11が“オン"となって、定
電流電源I1からの電流I2がNPN型トランジスタQ11
を介してグランドGNDに流れる。そのため、二つのN
PN型トランジスタQ12,Q13の各ベースに電流が流れ
ず、この両NPN型トランジスタQ12,Q13は“オフ"と
なる。したがって、上記カレントミラー回路11を構成
する二つのNPN型トランジスタQ15,Q16の各ベース
にも電流が流れず、この両PNP型トランジスタQ15,
Q16も“オフ"となるのである。つまり、上記選択信号
Mのレベルが“H"の場合には、ゲイン切替回路1のN
PN型トランジスタQ19は“オフ"となる。したがっ
て、ゲイン切替回路1の帰還抵抗は抵抗Rf1となり、増
幅器AMPの等価ゲイン抵抗の値は“Rf1"となるので
ある。 【0029】一方、上記選択信号Mのレベルが“L"で
ある場合には、上記選択回路13のNPN型トランジス
タQ11は“オフ"となる。そのために、NPN型トラン
ジスタQ12,Q13に定電流電源I1からの電流が流れ込
み、PNP型トランジスタQ15,Q16で構成されるカレ
ントミラー回路11にも電流が流れる。その結果、ゲイ
ン切替回路1のNPN型トランジスタQ19のベースに電
流が流れ込んで、スイッチ回路SWを成すNPN型トラ
ンジスタQ19は“オン"となる。つまり、上記選択信号
Mのレベルが“L"の場合には、ゲイン切替回路1の帰
還抵抗は、NPN型トランジスタQ19のオン抵抗および
抵抗Rf2の和抵抗と抵抗Rf1とが並列接続されて成る合
成抵抗となり、増幅器AMPの等価ゲイン抵抗の値は上
記合成抵抗の抵抗値“Rf3(<Rf1)"となるのである。 【0030】その際に、ゲイン切替回路のNPN型トラ
ンジスタQ19のベース電流はカレントミラー回路11の
電流増幅率hFEによって一定電流となる。したがって、
ゲイン切替回路1のスイッチ回路SWとしてのNPN型
トランジスタQ19は、安定したベース電流によって一定
速度でスイッチング動作を実施でき、増幅器AMPのゲ
イン切替を高速に行うことができるのである。 【0031】一方、トランジスタQ19のオーバードライ
ブ係数Nは式(1)で与えられる。 N=(IB×hFE(Q19))/IRf2 …(1) 但し、 IB:トランジスタQ19のベース電流 hFE(Q19):トランジスタQ19の電流増幅率 IRf2:抵抗Rf2に流れる電流 また、式(2)〜式(5)が成立する。 I1=I2 …(2) I3=10・I2 …(3) I4≒I3/hFE(Q14) …(4) I4=I5 …(5) よって、 I5=I3/hFE(Q14) =10・I1/hFE(Q14) …(6) =IB となる。 【0032】式(6)を式(1)へ代入すると、 N={(10・I1/hFE(Q14))×hFE(Q19)}/IRf2 …(7) となる。ここでトランジスタQ14,Q19を集積した場
合、トランジスタQ14の電流増幅率はトランジスタQ19
の電流増幅率と大略等しくなるために、 hFE(Q14)=hFE(Q19) となり、式(7)は、 N=10・I1/IRf2 但し、10・I1>IRf2 となる。 【0033】したがって、上記ゲイン切替回路1のスイ
ッチ回路SWとしてのトランジスタQ19におけるオーバ
ードライブ係数Nの電流増幅率hFEによるバラツキをな
くすと共に、上記オーバードライブ係数Nに対するコレ
クタ電流IRf2の影響を少なくすることができ、ゲイン
切替時の応答時間を短くできるのである。 【0034】 【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の受
光増幅装置は、外部からの選択信号のレベルに応じて、
カレントミラー回路からの電流増幅率に相関した一定電
流を有する制御信号をゲイン切替回路の第1スイッチン
グ素子の制御端子と、電源と定電流源との間に介設され
た第2スイッチング素子の制御端子とに供給するので、
上記第1スイッチング素子は一定電流の制御信号によっ
て一定時間でスイッチング動作を実施して増幅回路のゲ
インを切り替えできる。さらに、上記第2スイッチング
素子の動作によって、上記第1スイッチング素子は、そ
の第1スイッチング素子の電流増幅率に因らずに切り替
え動作を行うことができ、ゲイン切り替え時の応答をさ
らに短くできる。したがって、この発明によれば、ホト
ダイオードからの受光電流を電流電圧変換して増幅する
増幅回路のゲインを高速に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の受光増幅装置における等価回路図で
ある。 【図2】図1に示す受光増幅装置の一実施例を示す回路
図である。 【図3】従来の受光増幅装置の等価回路図である。 【図4】ゲイン切替回路を用いた受光増幅装置の等価回
路図である。 【符号の説明】 1…ゲイン切替回路、 11…カレントミラ
ー回路、 12…増幅回路、 13…選択回路、 PD…ホトダイオード、 AMP…増幅器、 SW…スイッチ回路、 M…選択信号。
ある。 【図2】図1に示す受光増幅装置の一実施例を示す回路
図である。 【図3】従来の受光増幅装置の等価回路図である。 【図4】ゲイン切替回路を用いた受光増幅装置の等価回
路図である。 【符号の説明】 1…ゲイン切替回路、 11…カレントミラ
ー回路、 12…増幅回路、 13…選択回路、 PD…ホトダイオード、 AMP…増幅器、 SW…スイッチ回路、 M…選択信号。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平2−199934(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H03F 1/00 - 3/72
H03G 3/30
H03G 5/16
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ホトダイオードと、上記ホトダイオード
からの受光電流を電流電圧変換して増幅する増幅回路と
を有する受光増幅装置において、 上記増幅回路の入出力間に接続されると共に、少なくと
も一組の直列接続された抵抗および第1スイッチング素
子を有するゲイン切替回路と、電源と定電流源との間に介設されると共に、上記第1ス
イッチング素子と略同じ電流増幅率を有する第2スイッ
チング素子と、 外部からの選択信号のレベルに応じて、電流増幅率に相
関した一定電流を有する制御信号を発生して上記ゲイン
切替回路における第1スイッチング素子の制御端子と第
2スイッチング素子の制御端子とに供給するカレントミ
ラー回路を備えたことを特徴とする受光増幅装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31022993A JP3434334B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 受光増幅装置 |
US08/257,741 US5483200A (en) | 1993-06-08 | 1994-06-08 | Light-receiving and amplifying device capable of switching between gain levels at high speed and obtaining a sufficient signal-to-noise ratio over a wide range in quantity of incident light |
KR1019940013082A KR0156021B1 (ko) | 1993-06-08 | 1994-06-08 | 이득 레벨들간의 고속 스위칭이 가능하고 광범위한 입사광량에 걸쳐 충분한 신호대 잡음비를 얻을 수 있는 수광/증폭 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31022993A JP3434334B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 受光増幅装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07162244A JPH07162244A (ja) | 1995-06-23 |
JP3434334B2 true JP3434334B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=18002748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31022993A Expired - Fee Related JP3434334B2 (ja) | 1993-06-08 | 1993-12-10 | 受光増幅装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3434334B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-10 JP JP31022993A patent/JP3434334B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07162244A (ja) | 1995-06-23 |
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