JP3433678B2 - アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ及びエピタキシャルシリコンウエーハ並びにこれらの製造方法 - Google Patents

アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ及びエピタキシャルシリコンウエーハ並びにこれらの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エピタキシャル層
中に存在するデバイスの信頼性に有害な重金属不純物が
少ない半導体デバイス製造用エピタキシャルシリコン単
結晶ウエーハおよびその基板となるアンチモンドープシ
リコン単結晶ウエーハ、ならびにこれらの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】エピタキシャルシリコン単結晶ウエーハ
は、その優れた特性から広く個別半導体やバイポーラI
C等を製造するウエーハとして、古くから用いられてき
た。また、MOS LSIについても、ソフトエラーや
ラッチアップ特性が優れている事から、マイクロプロセ
ッサユニットやフラッシュメモリデバイスに広く用いら
れている。さらに、シリコン単結晶製造時に導入され
る、いわゆるGrown−in欠陥によるDRAMの信
頼性不良を低減させるため、エピタキシャルシリコン単
結晶ウエーハの需要はますます拡大している。
【0003】しかし、最近の研究ではこのようなエピタ
キシャルウエーハといえどもエピタキシャルプロセスの
条件及びエピタキシャル膜厚によってはエピタキシャル
成長後に、基板ウエーハ表面に存在するGrown−i
n欠陥の影響が顕在化することが指摘されている(木村
ら、日本結晶成長学会誌Vol.24 No.5 p.444,1997)。
【0004】特に、低抵抗デバイス用として用いられる
アンチモンをドープされたN型基板(以下、アンチモン
ドープシリコン単結晶ウエーハと呼ぶ)は、アンチモン
の原子半径がシリコンに比べて大きいことから、通常の
ボロンをドープされたP型基板(以下、ボロンドープシ
リコン単結晶ウエーハと呼ぶ)に比べてGrown−i
n欠陥の密度が高く、エピタキシャル成長後にGrow
n−in欠陥の影響がその他の基板に比べて非常に大き
いので問題であった。
【0005】また、このような半導体デバイスに使用さ
れるエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハ上に重金属
不純物が存在すると、半導体デバイスの特性不良を引き
起こしてしまう。特に最先端のデバイスに必要とされる
クリーン度は重金属不純物濃度が1×1010 atoms/cm2
以下と考えられておりシリコンウエーハ上に存在する重
金属不純物は極力減少させなければならない。
【0006】このような重金属不純物を低減させる技術
の一つとしてゲッタリング技術の重要性がますます高く
なってきている。従来から、CCD用エピタキシャルシ
リコン単結晶ウエーハの製造には、リンドープシリコン
単結晶ウエーハやアンチモンドープシリコン単結晶ウエ
ーハ等のN型基板がエピタキシャル成長を行う基板ウエ
ーハとして用いられていた。しかし、これらのN型基板
は、ボロンドープシリコン単結晶ウエーハと比較すると
酸素析出しにくいという問題があった。このようなN型
基板の酸素析出量の不足によるゲッタリング能力の不足
は、CCDのような重金属不純物に起因する結晶欠陥に
敏感なデバイスにおいては致命的な問題である。
【0007】特に、アンチモンドープシリコン単結晶ウ
エーハの場合、アンチモンをドープしたシリコン単結晶
棒をチョクラルスキー法によって成長させる際に、アン
チモン濃度の高い単結晶棒成長の後半の酸素濃度は、酸
化アンチモンの蒸発により高酸素濃度に維持することが
非常に難しい。このため酸素濃度が低くなることによ
り、この部位から切断されたシリコンウエーハの酸素析
出が抑制されてしまい、デバイス製造に必要なゲッタリ
ング能力を得ることができなかった。
【0008】そこで、アンチモンドープシリコン単結晶
ウエーハにおいてボロンドープシリコン単結晶ウエーハ
と同程度の酸素析出量を得ようとすると、ボロンドープ
シリコン単結晶ウエーハに比べて長時間の酸素析出熱処
理が必要となってしまい、生産性の悪化につながってし
まうという問題があった。
【0009】また、仮にアンチモンドープシリコン単結
晶ウエーハの酸素析出量を増やすためにウエーハの酸素
濃度を高くすることができた場合には、酸素析出が促進
されてこのような熱処理に要する時間を短縮することが
可能とはなるが、ウエーハの酸素析出量が過多となりウ
エーハの変形及びウエーハの強度低下等の問題を引き起
こしてしまう。また、このアンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハの表面にエピタキシャル層を形成した場
合、エピタキシャル層に不純物酸素の外方拡散による有
害な欠陥が発生してエピタキシャル層に悪影響を及ぼす
という問題点がある。さらに、高酸素とするといわゆる
Grown−in欠陥が多発するようになり、これによ
ってエピタキシャル層の品質低下にもつながる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みてなされたもので、アンチモンドープシリコ
ン単結晶ウエーハであって、ウエーハ表面のGrown
−in欠陥が少なく、基板中の酸素濃度がウエーハの変
形及びウエーハの強度低下等の問題を引き起こさない程
度に抑えられているにもかかわらず、酸素析出しやすく
ゲッタリング能力の高いエピタキシャル成長用シリコン
ウエーハ、及び当該ウエーハを基板ウエーハに用いて成
長された、エピタキシャル層が低欠陥で重金属不純物濃
度の極めて低いエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハ
を高生産性で製造し供給する事を主たる目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ
であって、該アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ
表面の結晶欠陥の密度が0.1ケ/cm2以下であること
を特徴とするアンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ
である。
【0012】このように、アンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハであって、該アンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハ表面の結晶欠陥の密度が0.1ケ/cm2
下であるアンチモンドープシリコン単結晶ウエーハは、
ウエーハ表面のGrown−in欠陥の密度が従来のア
ンチモンドープシリコン単結晶ウエーハに比べて極めて
少なく抑えられているシリコン単結晶ウエーハである。
そのため、このようなアンチモンドープシリコン単結晶
ウエーハを、エピタキシャルウエーハを製造するための
基板ウエーハに供すれば、良質のエピタキシャル層をも
つエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハを得ることが
できる。
【0013】また、本発明は、アンチモンドープシリコ
ン単結晶ウエーハであって、該アンチモンドープシリコ
ン単結晶ウエーハの析出熱処理後の酸素析出物または酸
化誘起積層欠陥密度が1×109個/cm3以上であること
を特徴とするアンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ
である。
【0014】このように、アンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハであって、該アンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハの析出熱処理後の酸素析出物または酸化誘
起積層欠陥密度が1×109 個/cm3 以上であるアンチ
モンドープシリコン単結晶ウエーハは、ゲッタリング能
力が極めて高いため、ウエーハ表面の重金属不純物密度
が極めて低いシリコン単結晶ウエーハとなる。そのた
め、このようなアンチモンドープシリコン単結晶ウエー
ハを、エピタキシャルウエーハを製造するための基板ウ
エーハに供すれば、良質のエピタキシャル層をもつエピ
タキシャルシリコン単結晶ウエーハを得ることができ
る。
【0015】さらに、本発明は、アンチモンドープシリ
コン単結晶ウエーハであって、該アンチモンドープシリ
コン単結晶ウエーハ表面の結晶欠陥の密度が0.1ケ/
cm2以下であり、且つ析出熱処理後の酸素析出物または
酸化誘起積層欠陥密度が1×109個/cm3以上であるこ
とを特徴とするアンチモンドープシリコン単結晶ウエー
ハである。
【0016】このように、アンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハであって、該アンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハの表面の結晶欠陥の密度が0.1ケ/cm2
以下であり、且つ析出熱処理後の酸素析出物または酸化
誘起積層欠陥密度が1×109 個/cm3 以上であるアン
チモンドープシリコン単結晶ウエーハは、ウエーハ表面
のGrown−in欠陥の密度が、従来のアンチモンド
ープシリコン単結晶ウエーハに比べて極めて少なく抑え
られているシリコン単結晶ウエーハであり、且つゲッタ
リング能力が極めて高いため、ウエーハ表面の重金属不
純物密度が極めて低いシリコン単結晶ウエーハとなる。
そのため、このようなアンチモンドープシリコン単結晶
ウエーハを、エピタキシャルウエーハを製造するための
基板ウエーハに供すれば、極めて良質のエピタキシャル
層をもつエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハを得る
ことができる。
【0017】また本発明の請求項4に記載した発明は、
アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハであって、該
アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハは、チョクラ
ルスキー法によって窒素ドープして育成されたシリコン
単結晶棒をスライスして得られたものであることを特徴
とするアンチモンドープシリコン単結晶ウエーハであ
る。
【0018】このように、アンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハであって、該アンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハは、チョクラルスキー法によって窒素をド
ープして育成されたシリコン単結晶棒をスライスして得
られたものであれば、窒素の影響によりウエーハ表面の
Grown−in欠陥の密度は著しく低減されたものと
なる。また、ウエーハのバルク部では窒素の存在により
酸素析出が促進されるので、基板中の酸素濃度がウエー
ハの変形やウエーハの強度の低下等の問題を引き起こさ
ないような比較的低濃度であっても、短時間の熱処理で
高いゲッタリング効果を有するものとなる。
【0019】さらに、このようなアンチモンドープシリ
コン単結晶ウエーハをエピタキシャルウエーハを製造す
るための基板ウエーハに供すれば、基板ウエーハ表面の
Grown−in欠陥が少ないので、エピタキシャル層
に与える悪影響が極めて少なく、短時間の熱処理で高い
ゲッタリング効果を有し、エピタキシャル層の重金属不
純物濃度を著しく低減することができる。したがって極
めて高品質のエピタキシャル層を有するエピタキシャル
シリコン単結晶ウエーハを高生産性で得ることができ
る。
【0020】この場合、請求項5に記載したように、前
記アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハの窒素濃度
が、1×1010〜5×1015atoms/cm3 であることが好
ましい。これは、窒素によりアンチモンドープシリコン
単結晶ウエーハ中のいわゆるGrown−in欠陥の形
成を抑制するとともに酸素析出を充分に促進するには、
1×1010atoms/cm3 以上にするのが望ましいことと、
チョクラルスキー法におけるシリコン単結晶の単結晶化
の妨げにならないようにするためには、5×1015atom
s/cm3 以下とするのが好ましいからである。
【0021】また、請求項6に記載したように、前記ア
ンチモンドープシリコン単結晶ウエーハの酸素濃度を、
20ppma(JEIDA:日本電子工業振興協会規
格)以下のものとすることができる。このように20p
pma以下の中・低酸素とすれば、ウエーハの変形及び
ウエーハ強度の低下の心配はないことに加えて、アンチ
モンドープシリコン単結晶ウエーハ中の結晶欠陥の形成
を抑制することができ、ウエーハの表面層での酸素析出
物の形成を防止することができる。そのためウエーハ表
面にエピタキシャル層を形成した場合に、エピタキシャ
ル層の結晶性に悪影響が生じることもない。一方、バル
ク部では窒素の存在により酸素析出が促進されるので、
このような中・低酸素としても十分にゲッタリング効果
を発揮することができる。
【0022】さらに、請求項7に記載したように、前記
アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハは、900℃
〜シリコンの融点以下の温度の熱処理を加えられたもの
であることが好ましい。このように、アンチモンドープ
シリコン単結晶ウエーハが900℃〜シリコンの融点以
下の温度の熱処理を加えられたものであれば、アンチモ
ンドープシリコン単結晶ウエーハ表面の窒素や酸素は外
方拡散されており、アンチモンドープシリコン単結晶ウ
エーハ表面層の結晶欠陥は極めて少ないものとなる。ま
たその後にエピタキシャル層の形成等の高温の熱処理を
行った際に析出核が溶解してしまい析出が起こらなくな
るようなこともなく、充分なゲッタリング効果を有する
ウエーハとなる。
【0023】そして、請求項8に記載した発明は、エピ
タキシャルシリコン単結晶ウエーハであって、請求項1
ないし請求項7のいずれか1項に記載のアンチモンドー
プシリコン単結晶ウエーハの表層部にエピタキシャル層
が形成されているものであることを特徴とするエピタキ
シャルシリコン単結晶ウエーハである。
【0024】このように、本発明の請求項1ないし請求
項7のいずれか1項に記載のアンチモンドープシリコン
単結晶ウエーハの表層部にエピタキシャル層が形成され
ているエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハは、基板
ウエーハ表面のGrown−in欠陥がエピタキシャル
層に与える影響が極めて少なく、基板中の酸素濃度がウ
エーハの変形およびウエーハの強度低下等の問題を引き
起こさない程度に抑えられているにもかかわらず、銅や
ニッケル等の重金属に対して短時間の熱処理で高いゲッ
タリング効果を有し、重金属不純物濃度が極めて低減さ
れるため、高品質のエピタキシャル層を有する高生産性
のエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハとなる。
【0025】また、本発明の請求項9に記載した発明
は、アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハの製造方
法において、チョクラルスキー法によってアンチモンを
ドープするとともに窒素をドープしたシリコン単結晶棒
を育成し、該シリコン単結晶棒をスライスしてシリコン
単結晶ウエーハに加工することを特徴とするアンチモン
ドープシリコン単結晶ウエーハの製造方法である。
【0026】このように、アンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハの製造方法において、チョクラルスキー法
によってアンチモンをドープするとともに窒素をドープ
したシリコン単結晶棒を育成し、該シリコン単結晶棒を
スライスしてシリコン単結晶ウエーハに加工してアンチ
モンドープシリコン単結晶ウエーハを製造すれば、窒素
の影響によりウエーハ表面のGrown−in欠陥の密
度は著しく低減されたものとなる。また、ウエーハのバ
ルク部では窒素の存在により酸素析出が促進されるの
で、基板中の酸素濃度がウエーハの変形やウエーハの強
度の低下等の問題を引き起こさないような比較的低濃度
であっても、短時間の熱処理で高いゲッタリング効果を
有するアンチモンドープシリコン単結晶ウエーハを製造
することができる。
【0027】さらに、このような方法で製造されたアン
チモンドープシリコン単結晶ウエーハをエピタキシャル
ウエーハを製造するための基板ウエーハに供すれば、基
板ウエーハ表面のGrown−in欠陥がエピタキシャ
ル層に与える悪影響が極めて少なく、短時間の熱処理で
高いゲッタリング効果を有し、エピタキシャル層の重金
属不純物濃度を著しく低減することができるため、極め
て高品質のエピタキシャル層を有するエピタキシャルシ
リコン単結晶ウエーハを高生産性で得ることができる。
【0028】この場合、請求項10に記載したように、
チョクラルスキー法によって窒素をドープしたシリコン
単結晶棒を育成する際に、該単結晶棒にドープする窒素
濃度を、1×1010〜5×1015atoms/cm3 にすること
が好ましく、また請求項11に記載したように、該単結
晶棒に含有される酸素濃度を20ppma以下にするこ
とができ、さらに請求項12に記載したように、前記ア
ンチモンドープシリコン単結晶ウエーハに900℃〜シ
リコンの融点以下の温度の熱処理を加えることが好まし
い。
【0029】このようにして、アンチモンドープシリコ
ン単結晶ウエーハを製造すれば、さらにゲッタリング能
力が高く、表面欠陥の少ない、諸特性に優れたエピタキ
シャル成長を行う基板ウエーハとして適したアンチモン
ドープシリコン単結晶ウエーハを製造することができ
る。
【0030】そして、本発明の請求項13に記載した発
明は、エピタキシャルシリコン単結晶ウエーハの製造方
法において、請求項9ないし請求項12のいずれか1項
に記載のアンチモンドープシリコン単結晶ウエーハの製
造方法によりアンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ
を製造し、該アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ
の表層部にエピタキシャル層を形成することを特徴とす
るエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハの製造方法で
ある。
【0031】このように、エピタキシャルシリコン単結
晶ウエーハの製造方法において、上記のアンチモンドー
プシリコン単結晶ウエーハの製造方法によりアンチモン
ドープシリコン単結晶ウエーハを製造し、該アンチモン
ドープシリコン単結晶ウエーハの表層部にエピタキシャ
ル層を形成すれば、基板ウエーハ表面のGrown−i
n欠陥がエピタキシャル層に与える影響が極めて少な
く、基板中の酸素濃度をウエーハの変形およびウエーハ
の強度低下等の問題を引き起こさない程度に抑えたとし
ても、重金属に対して短時間の熱処理で高いゲッタリン
グ効果を有するために、エピタキシャル層の重金属不純
物濃度を著しく低減することができ、高品質のエピタキ
シャル層を有するエピタキシャルシリコン単結晶ウエー
ハを高生産性で製造することができる。
【0032】以下、本発明についてさらに詳述するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、
アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハであって、ウ
エーハ表面のGrown−in欠陥密度が少なく、酸素
析出物あるいは酸化誘起積層欠陥密度が大きいアンチモ
ンドープシリコン単結晶ウエーハを、特に結晶育成中に
窒素をドープする技術で得て、エピタキシャルシリコン
単結晶ウエーハを製造するための基板ウエーハに供する
事により、基板ウエーハ表面のGrown−in欠陥が
エピタキシャル層に与える影響が極めて少なく、短時間
の熱処理で高いゲッタリング効果を有し、重金属不純物
濃度が極めて低いエピタキシャル単結晶ウエーハを高生
産性で製造することができることを見出し、諸条件を精
査して本発明を完成させたものである。
【0033】すなわち、窒素をシリコン単結晶中にドー
プすると、シリコン中のGrown−in欠陥の凝集が
抑制され、単結晶中のGrown−in欠陥の密度が低
くなることが指摘されている(D.Graf,et al,Electroch
emical Society PreceedingSeries PV96-13,117,1996
)。さらにシリコン単結晶中の窒素は格子間酸素原子
の凝集を助長し、酸素析出物濃度を高くすることも指摘
されている(T.Abe andH.Takeno,Mat.Res.Soc.Symp.Pro
c.Vol.262,3,1992 )。これらの効果は不純物窒素の触
媒効果による真性点欠陥の対消滅促進による原子空孔の
抑制及び、不純物窒素を核とした酸素の不均一核形成が
原因と考えられる。
【0034】したがって、チョクラルスキー法によりシ
リコン単結晶を育成する際に窒素をドープすれば、Gr
own−in欠陥が少なく、且つ酸素析出物濃度の高い
シリコン単結晶およびこれを加工してシリコン単結晶ウ
エーハを得ることができる。そしてこのシリコン単結晶
ウエーハを基板としてエピタキシャル層を成長させるこ
とにより、ウエーハ表面のGrown−in欠陥がエピ
タキシャル層に与える悪影響を抑制することができる上
に、本来酸素析出しにくいアンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハでも高い酸素析出物密度を得ることがで
き、その結果として、きわめて重金属不純物密度の少な
いエピタキシャル層を成長することができる。さらにウ
エーハ中の酸素濃度を高くする必要がないため、ウエー
ハの変形やウエーハ強度の低下等の問題が起こらず、エ
ピタキシャル層に不純物酸素による悪影響がおよぶこと
もない。
【0035】そして、このようにシリコン単結晶育成時
に窒素をドープして製造されたアンチモンドープシリコ
ン単結晶ウエーハは、本来酸素析出しにくくゲッタリン
グ効果が低いとされているアンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハであっても高いゲッタリング効果を有する
ため、高品質のエピタキシャル層を形成することがで
き、かつ長時間のゲッタリング熱処理も不必要であるの
で、エピタキシャルシリコン単結晶ウエーハの品質の向
上のみならず生産性およびコストの改善をも期待するこ
とができる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明において、チョクラルスキ
ー法によってアンチモンをドープするとともに窒素をド
ープしたシリコン単結晶棒を育成するには、例えば特開
昭60−251190号に記載されているような公知の
方法によれば良い。
【0037】すなわち、チョクラルスキー法は、石英ル
ツボ中に収容された多結晶シリコン原料の融液に種結晶
を接触させ、これを回転させながらゆっくりと引き上げ
て所望直径のシリコン単結晶棒を育成する方法である
が、あらかじめ石英ルツボ内にアンチモンが添加された
多結晶シリコン原料を入れておくとともに、石英ルツボ
内に窒化物を入れておくか、シリコン融液中に窒化物を
投入するか、雰囲気ガスを窒素を含む雰囲気等とするこ
とによって、引き上げ結晶中に窒素をドープすることが
できる。この際、窒化物の量あるいは窒素ガスの濃度あ
るいは導入時間等を調整することによって、結晶中の窒
素ドープ量を制御することが出来る。
【0038】このように、チョクラルスキー法によって
単結晶棒を育成する際に、窒素をドープすることによっ
て、導入されるGrown−in欠陥を減少させること
ができるとともに、シリコン中の酸素原子の凝集を助長
し、酸素析出物濃度を高くすることが出来る。この方法
は、従来Grown−in欠陥を減少させるために行わ
れる引き上げ速度を遅くしたりするような必要はなく、
従来の製造装置を用いて容易に実施可能な方法であるた
め、新たに製造装置の増設等を必要とせず、高い生産性
でシリコン単結晶を製造できる。
【0039】また、従来はアンチモンドープシリコン単
結晶ウエーハの場合、アンチモンをドープしたシリコン
単結晶棒をチョクラルスキー法によって成長させる際
に、アンチモン濃度が高い成長単結晶棒の後半の酸素濃
度は、酸化アンチモンの蒸発により高酸素濃度に維持す
ることが非常に難しく、このため酸素濃度が極めて低く
なることにより、この部位から切断されたシリコンウエ
ーハの酸素析出が抑制されてしまい、デバイス製造に必
要なゲッタリング能力を得ることができなかった。しか
し、本発明のように窒素をシリコン単結晶中にドープす
ることにより、熱処理時間を長くしたり酸素濃度を高く
せずとも、デバイス製造に必要なゲッタリング能力を得
ることができる。
【0040】窒素をシリコン単結晶中にドープすると、
シリコン中のGrown−in欠陥の凝集が抑制され、
ウエーハ表面の結晶欠陥密度が小さくなるとともに、酸
素原子の凝集が助長され、酸素析出物濃度が高くなる理
由は、前述の通り、不純物窒素の触媒効果による真正点
欠陥の対消滅促進により原子空孔が抑制されることと、
酸素原子の凝集過程が、均一核形成から不純物窒素を核
とした不均一核形成に移行するためであると考えられ
る。
【0041】従って、ドープする窒素の濃度は、十分に
真正点欠陥の対消滅促進と酸素の不均一核形成を引き起
こす、1×1010atoms/cm3 以上とするのが好ましい。
これによってGrown−in欠陥の発生を抑制すると
ともに酸素析出物濃度を充分に高くすることができる。
一方、窒素濃度が、シリコン単結晶中の固溶限界である
5×1015atoms/cm3 を越えると、シリコン単結晶の単
結晶化そのものが阻害されることがあるので、この濃度
を越えないようにすることが好ましい。
【0042】また、本発明では、低酸素濃度でも酸素析
出物濃度は高いため、チョクラルスキー法により窒素を
ドープしたシリコン単結晶棒を育成する際に、単結晶棒
に含有される酸素濃度を、20ppma以下の中・低酸
素濃度にすることができる。シリコン単結晶中の酸素濃
度が20ppma以下にすると、エピタキシャル層の結
晶性を低下させる酸素析出物等の欠陥がシリコン単結晶
ウエーハ表面に形成されることを防ぐことができるた
め、シリコン単結晶ウエーハの表面に成長されるエピタ
キシャル層の結晶性に悪影響が生じることを防ぐことが
できる。一方、バルク部では、窒素の存在により酸素析
出が促進されるので、中・低酸素としても十分にゲッタ
リング効果を発揮することが出来る。尚、窒素ドープに
よる酸素析出促進効果が過度に効くこと、および不純物
酸素の外方拡散によるエピタキシャル層中の有害な欠陥
の発生を完全に防止するためには、酸素濃度が18pp
ma以下であることが好ましい。
【0043】シリコン単結晶棒を育成する際に、含有さ
れる酸素濃度を上記範囲に低下させる方法は、従来から
慣用されている方法によれば良い。例えば、ルツボ回転
数の減少、導入ガス流量の増加、雰囲気圧力の低下、シ
リコン融液の温度分布および対流の調整等の手段によっ
て、簡単に上記酸素濃度範囲とすることが出来る。
【0044】こうして、チョクラルスキー法においてア
ンチモンをドープするとともに所望濃度の窒素がドープ
され、結晶欠陥が少ないとともに所望濃度の酸素を含有
する、シリコン単結晶棒が得られる。これを通常の方法
にしたがい、内周刃スライサあるいはワイヤソー等の切
断装置でスライスした後、面取り、ラッピング、エッチ
ング、研磨等の工程を経てシリコン単結晶ウエーハに加
工する。もちろん、これらの工程は例示列挙したにとど
まり、この他にも洗浄、熱処理等種々の工程があり得る
し、工程順の変更、一部省略等目的に応じ適宜工程は変
更使用されている。
【0045】次に、エピタキシャル成長を行う前に、得
られたアンチモンドープシリコン単結晶ウエーハに90
0℃〜シリコンの融点以下の温度の熱処理を加えること
が好ましい。この熱処理をエピタキシャル層を形成する
前に行うことによりシリコン単結晶ウエーハ表面の窒素
を外方拡散させることができる。
【0046】シリコン単結晶ウエーハ表面の窒素を外方
拡散するのは、窒素の酸素析出促進効果により、シリコ
ン単結晶ウエーハ表面層で酸素が析出し、これに基づく
欠陥の形成により、エピタキシャル層に悪影響を及ぼす
ことを防止するためである。
【0047】この場合、窒素のシリコン中での拡散速度
は、酸素より著しく速いので、熱処理を加えることによ
って、確実に表面の窒素を外方拡散することができる。
具体的な熱処理の条件としては、900℃〜シリコンの
融点以下、より好ましくは1100℃〜1200℃の温
度範囲で行なうのが好ましい。このような温度範囲で熱
処理をすることによって、十分にアンチモンドープシリ
コン単結晶ウエーハ表面層の窒素を外方拡散できるとと
もに、同時に酸素をも外方拡散させることができるの
で、表面層における酸素析出物に起因する欠陥の発生を
ほぼ完全に防ぎ、エピタキシャル層の結晶性に悪影響が
及ぶことを防ぐことが出来る。
【0048】また、エピタキシャル成長を行う前に上記
の熱処理を行わず、直接エピタキシャル成長のための高
温熱処理が加わると、酸素析出核が溶解してしまい、そ
の後の熱処理によっても充分に析出が起こらず、ゲッタ
リング効果が得られないというような心配があるが、エ
ピタキシャル成長の高温熱処理を行う前に上記のような
熱処理を行えば、エピタキシャル層形成時に充分なゲッ
タリング効果を得ることができ、重金属不純物濃度のき
わめて低いエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハを得
ることができる。さらに、副次的な作用としてウエーハ
のバルク中の酸素析出物がさらに成長し積層欠陥(BS
F:Bulk Stacking Faults)を誘
起することにより、より強力なゲッタリング効果を発揮
する場合もある。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を挙げて
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。 (実施例)CZ法により、直径24インチの石英ルツボ
に、所定の濃度のアンチモンを添加した原料多結晶シリ
コンをチャージし、なおかつ原料多結晶シリコンと一緒
に窒化珪素膜を有するシリコンウエーハをチャージして
溶融し、直径8インチ、N型、方位<100>の単結晶
棒を通常の引き上げ速度である1.0mm/minの速
度で引き上げた。また結晶を引き上げる際に、ルツボ回
転を制御して、単結晶中の酸素濃度が20ppma(J
EIDA)以下となるようにした。なお、この単結晶棒
の引き上げにおいては、それぞれ窒素ドープ量を変えて
2本の単結晶棒を引き上げた。
【0050】この2本の単結晶棒の尾部の窒素濃度を偏
析係数による計算値で見積ったところ、それぞれ1.0
×1014atoms/cm3 および5.0×1014atoms/cm3
あった。また、単結晶棒の酸素濃度をガスフュージョン
法により測定したところ、2本とも10〜20ppma
の酸素濃度となっていることを確認した。
【0051】ここで得られた2本の単結晶棒から、ワイ
ヤソーを用いてウエーハを切り出し、面取り、ラッピン
グ、エッチング、鏡面研磨加工を施して、直径8インチ
のシリコン単結晶鏡面ウエーハを1本の単結晶棒から2
枚づつ、合計4枚作製した。この4枚のシリコン単結晶
ウエーハの抵抗率を測定したところ4枚とも約7〜25
mΩ・cmであり、添加したアンチモンのドープ量から期
待される範囲内にあった。
【0052】これらのシリコン単結晶ウエーハの表面に
エピタキシャル層を形成する前に、1100℃の温度の
熱処理を加えてウエーハ表面の窒素を外方拡散させた。
さらに、エピタキシャル成長前のウエーハ表面の結晶欠
陥密度を測定するため、これらの4枚のシリコン単結晶
ウエーハを十分に洗浄した後、ウエーハ表面上の結晶欠
陥密度をパーティクルカウンターを用いて測定した。
【0053】そして、これら2本のシリコン単結晶棒か
ら切り出された4枚のシリコン単結晶ウエーハの内の、
同じ単結晶棒から切り出された2枚の内、1枚は120
0℃で、もう1枚は1125℃の温度で厚さ6μmのシ
リコンエピタキシャル層の成長を行った。エピタキシャ
ル成長炉は毎葉式タイプのもので、加熱方式はランプ加
熱方式のものとした。これにSiHCl3 +H2 を導入
することによって、アンチモンドープシリコン単結晶ウ
エーハ上にシリコンをエピタキシャル成長させた。
【0054】こうして得られたエピタキシャルウエーハ
のゲッタリング能力を測定するため、いずれのウエーハ
もN2 ガス雰囲気により800℃で4時間の熱処理後、
2ガス雰囲気により1000℃で16時間の熱処理を
施し、酸素析出物を析出させた。この後、これらのエピ
タキシャルシリコン単結晶ウエーハのゲッタリング効果
を、シリコンウエーハ中の酸素析出物濃度で評価した。
【0055】この酸素析出物濃度の測定はOPP(Opti
cal Precipitate Profiler)法で行った。このOPP法
は、ノルマルスキータイプ微分干渉顕微鏡を応用したも
ので、まず光源からでたレーザ光を偏光プリズムで2本
の互いに直交する90°位相が異なる直線偏光のビーム
に分離して、ウエーハ鏡面側から入射させる。この時1
つのビームが欠陥を横切ると位相シフトが生じ、もう1
つのビームとの位相差が生じる。この位相差をウエーハ
裏面透過後に、偏光アナライザーにより検出することに
より欠陥を検出する。
【0056】一方、基板ウエーハ表面の結晶欠陥がエピ
タキシャル層に与えた影響を測定するため、エピタキシ
ャル層成長後の、これらのエピタキシャルシリコン単結
晶ウエーハ表面の結晶欠陥密度をそれぞれ0.13μm
以上のサイズのパーティクルとしてパーティクルカウン
ターを用いて測定した。
【0057】まず、エピタキシャル成長前後の結晶欠陥
密度の測定結果を図1に示した。ここで図1の中央に示
したプロットが窒素ドープ量1.0×1014atoms/cm3
のウエーハ表面の結晶欠陥密度を示し、右側に示したプ
ロットが窒素ドープ量5.0×1014atoms/cm3 のウエ
ーハ表面の結晶欠陥密度を示している。そして、円形プ
ロットはエピタキシャル成長前の結晶欠陥密度を示し、
三角形プロットはエピタキシャル成長後の結晶欠陥密度
を示している。尚、これらの数値はそれぞれ同じ窒素ド
ープ量の2枚のウエーハの平均値を示したものである。
【0058】図1より、窒素ドープ量1.0×1014at
oms/cm3 、窒素ドープ量5.0×1014atoms/cm3 の場
合の両方とも、エピタキシャル成長を行う前後のウエー
ハ表面の結晶欠陥密度が0.1ケ/cm2 以下と極めて少
ないことが判る。
【0059】次に、酸素析出熱処理後の酸素析出物密度
の測定結果を図2に示した。ここで図2の中央に示した
プロットが窒素ドープ量1.0×1014atoms/cm3 のウ
エーハの酸素析出物密度を示し、右側に示したプロット
が窒素ドープ量5.0×1014atoms/cm3 のウエーハの
酸素析出物密度を示している。そして、円形プロットは
1200℃でエピタキシャル成長を行った場合で、三角
形プロットは1125℃でエピタキシャル成長を行った
場合の酸素析出物欠陥密度を示す。
【0060】図2より、窒素をドープしたアンチモンド
ープシリコン単結晶ウエーハの表面にエピタキシャル成
長を行ったウエーハは、酸素濃度が10〜20ppma
と中程度なのにもかかわらず、どちらの温度でエピタキ
シャル成長を行った場合にも同様に高い酸素析出物密度
を示しており、高いゲッタリング効果を有していること
がわかる。さらに、この実施例のエピタキシャルシリコ
ン単結晶ウエーハの製造に要したゲッタリング熱処理時
間は、ボロンドープシリコン単結晶ウエーハを基板ウエ
ーハとして用いた場合と同程度の時間しか要しておら
ず、生産性の向上が期待できる。
【0061】(比較例)窒素をドープしない以外は、実
施例と同様にして、直径8インチ、N型、方位<100
>、酸素濃度20ppma以下のアンチモンドープシリ
コン単結晶棒を引き上げた。そして、この単結晶棒から
実施例と同様に直径8インチのシリコン単結晶鏡面ウエ
ーハを2枚作製した。この2枚のシリコン単結晶ウエー
ハの抵抗率は、実施例と同様に2枚とも約7〜25 mΩ
・cmであった。
【0062】そして窒素を外方拡散する熱処理を行わな
い以外は実施例と同様に、これらのシリコン単結晶ウエ
ーハ表面の結晶欠陥密度をパーティクルカウンターによ
り測定し、さらに、これらの2枚のウエーハの内、1枚
は1200℃で、もう1枚は1125℃の温度で厚さ6
μmのシリコンエピタキシャル成長を行った。そして得
られたエピタキシャルウエーハに、実施例と同様に、熱
処理により酸素析出物を析出させ、OPP法によりこれ
らのエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハのゲッタリ
ング効果をシリコンウエーハのバルク中の酸素析出物濃
度で評価するとともに、パーティクルカウンターにより
エピタキシャル成長後のウエーハ表面の結晶欠陥密度を
測定した。
【0063】この比較例のウエーハのエピタキシャル成
長前後の結晶欠陥密度の測定結果を図1に合せて示し
た。ここで図1の左側に示したプロットが、窒素ドープ
をしていないウエーハの表面の結晶欠陥密度を示してい
る。そして、円形プロットはエピタキシャル成長前の結
晶欠陥密度を示し、三角形プロットはエピタキシャル成
長後の結晶欠陥密度を示している。尚、これらの数値は
それぞれ2枚のウエーハの平均値を示したものである。
【0064】図1より、窒素をドープしていないアンチ
モンドープシリコン単結晶ウエーハは、エピタキシャル
成長の前後ともウエーハ表面の結晶欠陥密度は0.5ケ
/cm2 を越えており、窒素をドープしているウエーハに
比べて、はるかに高い結晶欠陥密度であることが判る。
【0065】また比較例のウエーハの酸素析出熱処理後
の酸素析出物密度の測定結果を図2に合せて示した。こ
こで図2の左側に示したプロットが窒素ドープをしてい
ないウエーハの酸素析出物密度を示している。そして、
円形プロットは1200℃でエピタキシャル成長を行っ
た場合で、三角形プロットは1125℃でエピタキシャ
ル成長を行った場合の酸素析出物欠陥密度を示す。
【0066】図2より、窒素をドープしていないアンチ
モンドープシリコン単結晶ウエーハの表面にエピタキシ
ャル成長を行ったウエーハは、ボロンドープシリコン単
結晶ウエーハを基板ウエーハとした場合と同程度の熱処
理時間であり、酸素濃度が20ppma以下と中程度な
ため、どちらの温度でエピタキシャル成長を行った場合
も同様に酸素析出物密度は低く、ゲッタリング効果は低
いことがわかる。
【0067】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0068】例えば、本発明においてチョクラルスキー
法によって窒素をドープしたシリコン単結晶棒を育成す
るに際しては、融液に磁場が印加されているか否かは問
われないものであり、本発明のチョクラルスキー法には
いわゆる磁場を印加するMCZ法も含まれる。
【0069】また、エピタキシャル成長を行うにあたっ
ても、CVD法によるエピタキシャル成長に限られず、
MBE法によりエピタキシャル成長を行いエピタキシャ
ルシリコン単結晶基板を製造する場合にも本発明を適用
することができる。
【0070】さらに、上記実施形態では、アンチモンド
ープシリコン単結晶ウエーハであっても、ウエーハ表面
の結晶欠陥密度が少なく高いゲッタリング効果を有する
ウエーハを、特に窒素をドープすることにより得る場合
を中心に説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハであ
って、該シリコン単結晶ウエーハ表面の結晶欠陥の密度
が0.1ケ/cm2 以下と少ないものであり、析出熱処理
後の酸素析出物または酸化誘起積層欠陥密度が1×10
9 個/cm3 以上と多いものであれば、本発明の範囲に包
含される。
【0071】また、本発明でいう酸素析出物または酸化
誘起積層欠陥密度が1×109 個/cm3 以上とあるの
は、シリコンウエーハに析出熱処理を加えた後でも、エ
ピタキシャル成長のための熱処理が加わった後に析出熱
処理を加えた場合にも、同様に上記の酸素析出物または
酸化誘起積層欠陥密度が得られるものであれば本発明の
範囲に含まれる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、エピ
タキシャルシリコン単結晶ウエーハの基板として窒素を
ドープしたシリコンウエーハを用いることにより、本来
Grown−in欠陥が多く、ゲッタリング能力が低い
アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハにおいても、
Grown−in欠陥が少なく、高いゲッタリング能力
を持つウエーハを得ることができ、このウエーハ表面に
エピタキシャル成長を行った場合には、エピタキシャル
層表面の欠陥密度およびエピタキシャル層中の重金属不
純物濃度の低い高品質のエピタキシャルシリコン単結晶
ウエーハを、高生産性でかつ簡単に作製することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例、比較例において、エピタキシャル成
長前後のウエーハ表面の結晶欠陥密度をパーティクルカ
ウンターにより測定した測定結果を示す結果図である。
【図2】 実施例、比較例において、酸素析出物を析出
させる熱処理の後、OPP法によるウエーハの酸素析出
物欠陥密度の測定結果を示す結果図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−75637(JP,A) 特開 平5−121319(JP,A) 特開 平6−122592(JP,A) 特開 平6−291124(JP,A) 特開 昭60−251190(JP,A) 特開 昭62−226897(JP,A) 特開 平2−7437(JP,A) 特開 平3−164495(JP,A) 特開 平3−261693(JP,A) 特開 平5−208892(JP,A) 特開 平7−187889(JP,A) 特開 平9−199381(JP,A) 特開 平11−135511(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 CA(STN) EUROPAT(QUESTEL)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハであって、該アンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハ表面の結晶欠陥の密度が0.1ケ/cm2以下であり、
    チョクラルスキー法によって窒素ドープして育成された
    シリコン単結晶棒をスライスして得られたものである
    とを特徴とするアンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハ。
  2. 【請求項2】 アンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハであって、該アンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハの析出熱処理後の酸素析出物または酸化誘起積層欠陥
    密度が1×109個/cm3以上であり、チョクラルスキー
    法によって窒素ドープして育成されたシリコン単結晶棒
    をスライスして得られたものであることを特徴とするア
    ンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ。
  3. 【請求項3】 アンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハであって、該アンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハ表面の結晶欠陥の密度が0.1ケ/cm2以下であり、
    且つ析出熱処理後の酸素析出物または酸化誘起積層欠陥
    密度が1×109個/cm3以上であり、チョクラルスキー
    法によって窒素ドープして育成されたシリコン単結晶棒
    をスライスして得られたものであることを特徴とするア
    ンチモンドープシリコン単結晶ウエーハ。
  4. 【請求項4】 アンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハであって、該アンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハは、チョクラルスキー法によって窒素ドープして育成
    されたシリコン単結晶棒をスライスして得られたもので
    あることを特徴とするアンチモンドープシリコン単結晶
    ウエーハ。
  5. 【請求項5】 前記アンチモンドープシリコン単結晶ウ
    エーハの窒素濃度が、1×1010〜5×1015atoms/cm
    3であることを特徴とする請求項4に記載のアンチモン
    ドープシリコン単結晶ウエーハ。
  6. 【請求項6】 前記アンチモンドープシリコン単結晶ウ
    エーハの酸素濃度が、20ppma以下であることを特
    徴とする請求項4または請求項5に記載したアンチモン
    ドープシリコン単結晶ウエーハ。
  7. 【請求項7】 前記アンチモンドープシリコン単結晶ウ
    エーハは、900℃〜シリコンの融点以下の温度の熱処
    理を加えられたものであることを特徴とする請求項4な
    いし請求項6のいずれか1項に記載したアンチモンドー
    プシリコン単結晶ウエーハ。
  8. 【請求項8】 エピタキシャルシリコン単結晶ウエーハ
    であって、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記
    載のアンチモンドープシリコン単結晶ウエーハの表層部
    にエピタキシャル層が形成されているものであることを
    特徴とするエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハ。
  9. 【請求項9】 アンチモンドープシリコン単結晶ウエー
    ハの製造方法において、チョクラルスキー法によってア
    ンチモンをドープするとともに窒素をドープしたシリコ
    ン単結晶棒を育成し、該シリコン単結晶棒をスライスし
    てシリコン単結晶ウエーハに加工することを特徴とする
    アンチモンドープシリコン単結晶ウエーハの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記チョクラルスキー法によって窒素
    をドープしたシリコン単結晶棒を育成する際に、該単結
    晶棒にドープする窒素濃度を、1×1010〜5×1015
    atoms/cm3にすることを特徴とする請求項9に記載のア
    ンチモンドープシリコン単結晶ウエーハの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記チョクラルスキー法によって窒素
    をドープしたシリコン単結晶棒を育成する際に、該単結
    晶棒に含有される酸素濃度を、20ppma以下にする
    ことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のア
    ンチモンドープシリコン単結晶ウエーハの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記アンチモンドープシリコン単結晶
    ウエーハに900℃〜シリコンの融点以下の温度の熱処
    理を加えることを特徴とする請求項9ないし請求項11
    のいずれか1項に記載のアンチモンドープシリコン単結
    晶ウエーハの製造方法。
  13. 【請求項13】 エピタキシャルシリコン単結晶ウエー
    ハの製造方法において、請求項9ないし請求項12のい
    ずれか1項に記載のアンチモンドープシリコン単結晶ウ
    エーハの製造方法によりアンチモンドープシリコン単結
    晶ウエーハを製造し、該アンチモンドープシリコン単結
    晶ウエーハの表層部にエピタキシャル層を形成すること
    を特徴とするエピタキシャルシリコン単結晶ウエーハの
    製造方法。
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