JP3433351B2 - 陽極酸化方法 - Google Patents
陽極酸化方法Info
- Publication number
- JP3433351B2 JP3433351B2 JP32383692A JP32383692A JP3433351B2 JP 3433351 B2 JP3433351 B2 JP 3433351B2 JP 32383692 A JP32383692 A JP 32383692A JP 32383692 A JP32383692 A JP 32383692A JP 3433351 B2 JP3433351 B2 JP 3433351B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- oxidized
- metal
- oxide film
- metal film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
されたAl 系合金からなる金属膜の表面を陽極酸化する
陽極酸化方法に関するものである。
晶表示素子に用いられるTFTパネルは、ガラス等から
なる絶縁性基板の上にゲート配線とデータ配線とを互い
に直交させて形成するとともに、このゲート配線とデー
タ配線との交差部にそれぞれ薄膜トランジスタ(TF
T)を形成し、これら薄膜トランジスタにそれぞれ対応
させて画素電極を配列形成したもので、このTFTパネ
ルとしては、一般に、ゲート配線を基板上に形成し、デ
ータ配線を前記ゲート配線を覆う絶縁膜の上に形成した
ものが知られている。
上記ゲート配線に一体に形成されたゲート電極と、この
ゲート電極およびゲート配線を覆って基板上のほぼ全面
に形成されたゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜の上に
前記ゲート電極と対向させて形成されたa−Si (アモ
ルファスシリコン)からなる半導体膜と、この半導体膜
の上に形成されたソース,ドレイン電極とからなってお
り、そのソース電極は画素電極に接続され、ドレイン電
極はデータ配線につながっている。
およびデータ配線は、一般に、低抵抗金属であるAl 系
合金で形成されており、また下層の金属膜であるゲート
配線およびこのゲート配線に一体に形成されたゲート電
極の表面は、ゲート配線の端子部を除いて陽極酸化され
ている。
よびゲート電極の表面を陽極酸化しているのは、ゲート
配線とデータ配線との間、およびゲート電極とソース,
ドレイン電極との間の絶縁耐圧を十分高くして層間短絡
の発生を防ぐためであり、前記ゲート配線およびゲート
電極の表面を陽極酸化してその表面に酸化膜を生成させ
ておけば、ゲート配線およびゲート電極と上記データ配
線およびソース,ドレイン電極との間が前記酸化膜とそ
の上の絶縁膜とによって二重に絶縁されるため、十分な
絶縁耐圧を得ることができる。
Tパネルに限らず、絶縁性基板上に複数層に配線を形成
した多層配線パネル等にも適用されており、この多層配
線パネル等においても、下層金属膜である下部配線の表
面を陽極酸化して、その上に絶縁膜を介して形成される
上部配線との間の絶縁耐圧を高くしている。
層金属膜の陽極酸化は、図3に示した陽極酸化装置によ
って行なわれている。この陽極酸化装置は、電解液(被
酸化金属膜がAl 系合金膜である場合は、硼酸アンモニ
ウム水溶液等)2を満たした電解液槽1内に、白金等の
耐蝕性金属からなる網状の陰極3を電解液2中に浸漬し
て垂直に配置したもので、陰極3は直流電源4の−側に
接続されている。
化金属膜11を形成した基板10を電解液槽1の電解液
2中に垂直に浸漬してこの基板10上の被酸化金属膜1
1を陰極3と対向させ、前記被酸化金属膜11を陽極と
して、この金属膜11と陰極3との間に電源4から化成
電圧を印加して行なわれている。
と上記陰極3との間に化成電圧を印加すると、陽極であ
る被酸化金属膜11が電解液中で化成反応を起してその
表面から陽極酸化され、この金属膜11の表面に酸化膜
が生成する。
上述したTFTパネルのゲート配線であり、各ゲート配
線には薄膜トランジスタのゲート電極(図示せず)が一
体に形成されている。この各ゲート配線は、基板10の
端縁部(TFTパネルの完成後または液晶表示素子の組
立て後に分離される部分)に形成した給電路11aに共
通接続されており、各ゲート配線への+電圧の供給は、
前記給電路11aを基板端縁部を挾持するクリップ形接
続部材5により電源4の+側に接続して行なわれてい
る。
表面に生成する酸化膜の膜厚は、被酸化金属膜と陰極と
の間に印加する化成電圧によって決まるとされており、
そのため従来は、被酸化金属膜と陰極との間に印加する
化成電圧を次のように制御して金属膜の陽極酸化を行な
っている。
合金膜を陽極酸化する場合の化成電圧および電流の制御
パターンを示しており、従来は、被酸化金属膜(Al 系
合金膜)と陰極との間に印加する化成電圧を、被酸化金
属膜に流れる化成電流(電解液を介して被酸化金属膜と
陰極との間に流れる電流)の値を一定に保ち、かつその
電流密度を2.5mA/cm2 以下(図4では1.5m
A/cm2 )に制御しながら、酸化膜の生成膜厚に応じ
た電圧値まで上昇させている。
も、その値の化成電圧の印加をある時間だけ保持し、被
酸化金属膜に流れる電流値がある設定値以下になったと
きに酸化膜の膜厚が所望の値になったと判定して、この
時点でその後、電圧印加を停止して陽極酸化を終了して
いる。
2 以下に制御して被酸化金属膜(Al 系合金膜)の表面
に生成された酸化膜(Al 2 O3 膜)は、微結晶状のバ
リア型被膜であり、高い真性絶縁破壊耐圧(欠陥がない
場合の絶縁破壊耐圧)をもっている。
来の陽極酸化方法でAl 系合金膜の表面に生成された酸
化膜(微結晶状のバリア型被膜)は、その真性絶縁破壊
耐圧は高いが、その反面、被膜が微小な結晶粒を含んで
いるために絶縁耐圧の弱い耐圧不良箇所が多く、そのた
め、3MV/cm程度の比較的低い電界でも絶縁破壊を
発生してしまうという問題をもっていた。
面に、耐圧不良箇所がほとんどない信頼性の高い酸化膜
を生成させることができる陽極酸化方法を提供すること
を目的としたものである。
は、アクティブマトリックス液晶表示素子を構成するT
FTパネルの絶縁性基板の上にAl系合金からなる配線
用の被酸化金属膜を形成し、この被酸化金属膜を電界液
中において陰極と対向させ、この被酸化金属膜と前記陰
極との間に電圧を印加して前記被酸化金属膜の表面を陽
極酸化する方法において、Al系合金からなる前記被酸
化金属膜と前記陰極との間に印加する電圧を、前記被酸
化金属膜に流れる電流値を一定に保ち、かつその電流密
度を3.0mA/cm2 以上15.0mA/cm2 以下
の範囲に制御しながら酸化膜の生成膜厚に応じた所定の
電圧値まで上昇させて、前記被酸化金属膜の表面に無定
形のバリア型酸化膜を生成し、前記被酸化金属膜と前記
陰極との間に印加する電圧が前記所定の電圧値に達した
とき電圧印加を停止することを特徴とするものである。
15.0mA/cm2 以下の範囲の値に制御して生成さ
れた酸化膜は、無定形(アモルファス)のバリア型被膜
であり、この酸化膜は、従来の陽極酸化方法で生成され
た酸化膜(微結晶状のバリア型被膜)のように結晶粒を
含んでいないため、絶縁耐圧の弱い耐圧不良箇所が発生
することはほとんどない。
参照して説明する。図1は被酸化金属膜と陰極との間に
印加する化成電圧および電流の制御パターンを示す図、
図2は陽極酸化された金属膜の断面図である。
ると、図2に示した金属膜11は、例えばTFTパネル
の基板10上に形成されたゲート配線である。この金属
膜11は、Al (アルミニウム)にTi (チタン)また
はTa (タンタル)等の高融点金属を数重量%含有させ
たAl 系合金膜であり、その表面に生成する酸化膜12
はAl 2 O3 膜である。
0上に形成されたAl 系合金からなる金属膜11の表面
を図3に示した陽極酸化装置を用いて陽極酸化するもの
であり、この陽極酸化方法では、図1に示した化成電圧
および電流の制御パターンのように、基板10上の被酸
化金属膜(Al 系合金膜)11と図3に示した陰極3と
の間に印加する化成電圧を、被酸化金属膜11に流れる
化成電流(電解液を介して被酸化金属膜と陰極との間に
流れる電流)の値を一定に保ち、かつ被酸化金属膜11
の単位面積当りの電流密度を4.5mA/cm2 に制御
しながら、被酸化金属膜11の表面に生成させる酸化膜
12の膜厚に応じた所定の電圧値まで上昇させている。
を所定値まで上昇させた後にその電圧の印加をある時間
保持しているが、この電圧保持は省略してもよく、前記
電圧保持を省略する場合は、化成電圧を所定の値に達し
たところで図1に実線で示したように電圧印加を停止す
る。
金からなる被酸化金属膜11を、その単位面積当りの電
流密度を従来の陽極酸化方法における電流密度(2.5
mA/cm2 以下)よりも大きい密度(この実施例では
4.5mA/cm2 )に制御して陽極酸化するものであ
り、このように電流密度を大きくしてAl 系合金膜を陽
極酸化すると、その表面に生成する酸化膜(Al 2 O3
膜)12が、無定形(アモルファス)のバリア型被膜と
なる。
ア型被膜であるため、従来の陽極酸化方法で生成された
酸化膜、つまり微結晶状のバリア型被膜に比べると、そ
の真性絶縁破壊耐圧は若干低くなるが、薄膜トランジス
タ等の絶縁膜に要求される絶縁破壊耐圧は十分にもって
いるし、また、この酸化膜12は、従来の陽極酸化方法
で生成された酸化膜(微結晶状のバリア型被膜)のよう
に結晶粒を含んでいないため、絶縁耐圧の弱い耐圧不良
箇所が発生することはほとんどない。
Al 系合金からなる金属膜11の表面に、耐圧不良箇所
がほとんどない信頼性の高い酸化膜12を生成させるこ
とができる。
の単位面積当りの電流密度を4.5mA/cm2 とした
が、この電流密度は、従来の陽極酸化方法における電流
密度(2.5mA/cm2 以下)よりも大きい密度であ
れば任意でよい。ただし、電流密度を3.0mA/cm
2 より小さくすると酸化膜が微結晶状のバリア型被膜に
近くなり、また電流密度を15.0mA/cm2 より大
きくすると酸化膜の膜質が粗になって欠陥を発生するた
め、上記電流密度は、電流密度は3.0mA/cm2 以
上15.0mA/cm2 以下の範囲が望ましい。
トリックス液晶表示素子を構成するTFTパネルの絶縁
性基板の上にAl系合金からなる配線用の被酸化金属膜
を形成し、この被酸化金属膜を電界液中において陰極と
対向させ、この被酸化金属膜と前記陰極との間に電圧を
印加して前記被酸化金属膜の表面を陽極酸化する方法に
おいて、Al系合金からなる前記被酸化金属膜と前記陰
極との間に印加する電圧を、前記被酸化金属膜に流れる
電流値を一定に保ち、かつその電流密度を3.0mA/
cm2 以上15.0mA/cm2 以下の範囲に制御しな
がら酸化膜の生成膜厚に応じた所定の電圧値まで上昇さ
せて、前記被酸化金属膜の表面に無定形のバリア型酸化
膜を生成し、前記被酸化金属膜と前記陰極との間に印加
する電圧が前記所定の電圧値に達したとき電圧印加を停
止するものであるから、Al系合金からなる配線膜の表
面に、耐圧不良箇所がほとんどない信頼性の高い酸化膜
を生成させることができる。
の間に印加する化成電圧および電流の制御パターン図。
金属膜の断面図。
との間に印加する化成電圧および電流の制御パターン
図。
Claims (3)
- 【請求項1】アクティブマトリックス液晶表示素子を構
成するTFTパネルの絶縁性基板の上にAl系合金から
なる配線用の被酸化金属膜を形成し、この被酸化金属膜
を電界液中において陰極と対向させ、この被酸化金属膜
と前記陰極との間に電圧を印加して前記被酸化金属膜の
表面を陽極酸化する方法において、 Al系合金からなる前記被酸化金属膜と前記陰極との間
に印加する電圧を、前記被酸化金属膜に流れる電流値を
一定に保ち、かつその電流密度を3.0mA/cm2 以
上15.0mA/cm2 以下の範囲に制御しながら酸化
膜の生成膜厚に応じた所定の電圧値まで上昇させて、前
記被酸化金属膜の表面に無定形のバリア型酸化膜を生成
し、前記被酸化金属膜と前記陰極との間に印加する電圧
が前記所定の電圧値に達したとき電圧印加を停止するこ
とを特徴とする陽極酸化方法。 - 【請求項2】被酸化金属膜は、高融点金属を含有するA
l系合金膜であることを特徴とする請求項1に記載の陽
極酸化方法。 - 【請求項3】 前記被酸化金属膜は、薄膜トランジスタの
ゲート配線であることを特徴とする請求項1に記載の陽
極酸化方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32383692A JP3433351B2 (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 陽極酸化方法 |
US08/147,129 US5441618A (en) | 1992-11-10 | 1993-11-02 | Anodizing apparatus and an anodizing method |
KR1019930023837A KR960002417B1 (ko) | 1992-11-10 | 1993-11-10 | 양극산화장치와 양극산화방법 |
US08/694,210 US5733420A (en) | 1992-11-10 | 1996-08-08 | Anodizing apparatus and an anodizing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32383692A JP3433351B2 (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 陽極酸化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06146078A JPH06146078A (ja) | 1994-05-27 |
JP3433351B2 true JP3433351B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=18159138
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32383692A Expired - Fee Related JP3433351B2 (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 陽極酸化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3433351B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4623977B2 (ja) * | 2004-02-17 | 2011-02-02 | 財団法人神奈川科学技術アカデミー | 陽極酸化ポーラスアルミナおよびその製造方法 |
-
1992
- 1992-11-10 JP JP32383692A patent/JP3433351B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06146078A (ja) | 1994-05-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0466495B1 (en) | Liquid crystal display apparatus | |
EP0514149B1 (en) | Thin film capacitor | |
EP0430702B1 (en) | Line material, electronic device using the line material and liquid crystal display | |
US5583366A (en) | Active matrix panel | |
JP3153065B2 (ja) | 半導体集積回路の電極の作製方法 | |
US5352907A (en) | Thin-film transistor | |
JP3433351B2 (ja) | 陽極酸化方法 | |
KR960006110B1 (ko) | 반도체 장치 및 그 제조 방법 | |
JPH0843859A (ja) | アクティブマトリクス回路 | |
JP3180474B2 (ja) | 陽極酸化方法 | |
US5970326A (en) | Thin film transistor films made with anodized film and reverse-anodized etching technique | |
US5300209A (en) | Anodizing method and apparatus | |
Liang et al. | Characterization of anodic aluminum oxide film and its application to amorphous silicon thin film transistors | |
JPH07326766A (ja) | 半導体装置およびその作製方法 | |
US20040077140A1 (en) | Apparatus and method for forming uniformly thick anodized films on large substrates | |
JPH05271993A (ja) | 絶縁膜の製造方法 | |
JP3139764B2 (ja) | 配線材料及び液晶表示装置 | |
JP3384022B2 (ja) | 液晶装置及び非線形抵抗素子 | |
JP3159215B2 (ja) | 液晶装置 | |
JPH06216389A (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ | |
KR920010427B1 (ko) | 박막 트랜지스터 | |
JP3531077B2 (ja) | 液晶表示装置の製造方法 | |
JPH10307298A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP3535428B2 (ja) | アクティブマトリクス回路の作製方法 | |
JPH08120489A (ja) | 陽極酸化方法およびそれを利用する薄膜トランジスタの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080530 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100530 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |