JP3432918B2 - 力制御ロボット - Google Patents

力制御ロボット

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JP3432918B2
JP3432918B2 JP25702994A JP25702994A JP3432918B2 JP 3432918 B2 JP3432918 B2 JP 3432918B2 JP 25702994 A JP25702994 A JP 25702994A JP 25702994 A JP25702994 A JP 25702994A JP 3432918 B2 JP3432918 B2 JP 3432918B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、面取り、バリ取りある
いは研削等の作業を行う力制御ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造部品や板金部品等は、実際に成形さ
れた部品の形状は部品毎に異なることが多い。例えば、
1000mmの長さ当たりに5mm程度の成形誤差は許
容範囲に入ることも少なくない。
【0003】機械加工の例として、図7に鋳造部品を示
す。図7において、鋳造部品20には、他の部品を取り
付けたり自身を機械本体に取り付けるために機械加工が
なされ、機械加工面24が生成される。鋳造時に生成さ
れる鋳肌面22や板金表面(図示せず)等と機械加工面
24との間には、稜線26ないしは輪郭線26が生成さ
れ、この輪郭線26の部分にバリが生じる。
【0004】図8は機械加工バリの発生状況を詳細に示
したものである。図8(a)におけるZ部分を拡大して
示した図8(b)において、生成されたバリ28が示さ
れている。これらのバリ28は、組立作業者やエンドユ
ーザを傷つける恐れがあるので、除去する必要がある。
通常、稜線26を面取り加工することでバリ28が除去
される。
【0005】図9に示すように、稜線26は機械加工平
面24上に定義された輪郭線と考えられる。エンドエフ
ェクタとしてのカッタ32は、機械加工平面24上の輪
郭線26に沿ってA方向に位置制御されながら移動し、
A方向と略直交するB方向へ一定の力で押し付けるよう
に力制御されながら動作して面取りをし、バリ28が除
かれる。
【0006】輪郭線26は鋳肌面22と機械加工面24
との間にできる稜線であるので、その形状は直線や円弧
などの単純な形状ではなく、また、加工する部品毎にそ
の位置も変動する。このため、予め定めらた軌道の上を
工具等が移動する通常の位置制御型ロボットを用いた場
合には、バリ取り等を行うことはできない。
【0007】従来、このような鋳造部品や板金部品等の
加工対象物の加工においては、機械的なコンプライアン
スを有する工具装置が用いられていた。
【0008】また、力覚センサによるフィードバック信
号を用い、力制御やコンプライアンス制御によって工具
の軌道を補正し加工する力制御型のロボットを用いるこ
とも可能である。この場合、鋳造部品等の加工形状のバ
ラツキに対応するために、目標値に向かって位置制御し
ながら移動動作を行うとともに、進行方向に略直交する
方向に力制御をかけ押し付け力を一定にするように表面
形状に倣って動作する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、力制御
型のロボットにおいて、エンドエフェクタとしてのカッ
タ32を単純に進行方向に略直交する方向に力制御した
だけでは、以下のような問題がある。まず、図10を参
照して、機械加工バリ取りを行う場合における経路誤差
要因を説明する。標準的加工部品である教示用対象物3
5に対して、教示作業が行われ教示データの収集が行わ
れる。この教示データに基づき、教示用対象物35に沿
ってカッタ32を点P0からコーナ部35aにある点P
1まで進行し、点P1で約90度方向を変えて、点P1
から点P2まで進行するという動作命令が形成される。
【0010】また、実際の加工の対象である加工用対象
物37の輪郭線26に沿ってカッタ32の中心が描く軌
跡を軌道38とする。軌道38上のカッタ32は、点P
0に対応する点P0’から点P1に対応する点P1’ま
で進行し、さらにコーナ部37aにある点P12’まで
進行し、点P12’で約90度方向を変えて点P2’ま
で進行する。
【0011】図10に示されるように、機械加工バリ取
りにおける経路誤差として、2種類の誤差がある。一方
は直交方向経路誤差39であり、他方は進行方向経路誤
差40である。直交方向経路誤差39は、教示用の軌道
36と加工用の軌道38との距離として表される。進行
方向経路誤差40は、点P1’から点P12’の長さに
相当する進行方向の誤差である。図10においては教示
用対象物35に比べて加工用対象物37が大きい場合に
ついて示したが、図11に示す場合のように教示用対象
物35に比べて加工用対象物37が小さい場合でも同様
に考えることができる。また、凸形状のコーナ部がある
場合について誤差要因を示したが、凹形状の場合でも同
様である。
【0012】従来の力制御ロボットにおいては、直交方
向経路誤差39を吸収することはできるが、進行方向経
路誤差40を補正することができない、という問題があ
った。すなわち、図10に示すように、コーナ部37a
が軌道部分点P0’−点P1’の延長上にある場合に
は、カッタ32は点P1’において進行方向を90度変
えるように動作命令を受け、この結果、カッタ32が加
工用対象物37へ食い込むという異常が発生する。
【0013】また、図11に示すように、コーナ部37
aが点P1’の手前にある場合には、カッタ32は、点
P12’を越えても、進行方向に直交する方向Bへ一定
の力で押し付けながらP1’まで進行するという動作命
令を受けている。この結果、カッタ32は点P12’を
通過直後に、押し付ける対象を失い、力制御に異常が発
生する。
【0014】このように、教示用対象物35を対象とす
る教示プログラム時の工具経路長と、加工用対象物37
を対象とする加工時の工具経路長が異なると、カッタ3
2等の工具が加工用対象物37から離れたり逆にワーク
に食い込んで過負荷で停止したりして、輪郭線に追従で
きなくなり、連続的にバリ取りを行うことができなかっ
た。
【0015】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
有する問題を解消し、加工用対象物が加工部品毎に教示
用対象物の形状と異なり加工する経路長等が変動する場
合でも、予め定義したプログラムにしたがって連続的に
輪郭線のバリ取り等の加工を行うことができる力制御ロ
ボットを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による力制御ロボットは、コーナ部を有する
教示用対象物を教示または数値入力し、得た教示データ
に基づく動作命令に従いエンドエフェクタを加工用対象
物の表面に目標押し付け力で押し付けるように制御しな
がらこの表面に沿って前記エンドエフェクタを移動させ
る力制御ロボットにおいて、前記動作命令を実行する動
作命令実行手段を備え、前記動作命令を、前記コーナ部
の一辺を形成する第1直線に沿って移動する第1直線移
動命令と、前記コーナ部の他辺を形成する第2直線に沿
って移動する第2直線移動命令と、前記第1直線移動命
令と前記第2直線移動命令との間に実行され、複数の補
助コーナ部を形成するように前記第1直線と前記第2直
線とを接続する補助線に沿って移動する補助線移動命令
とから形成し、前記補助線が前記第1直線と前記第2直
線とに接続される位置は、前記位置と前記教示用対象物
の前記コーナ部との間に種々の前記作業用対象物の進行
方向経路誤差が包含されるように設定されることを特徴
とする。
【0017】また、前記補助線は、円弧であることを特
徴とする。
【0018】また、前記補助線は、多角線であることを
特徴とする。
【0019】また、前記補助線移動命令は、前記第1直
線と前記第2直線とのなす角が所定の角度以下の場合
に、前記第1直線移動命令と前記第2直線移動命令との
間に自動的に挿入されるように形成されていることを特
徴とする また、前記エンドエフェクタを検出する力覚センサの検
出信号波形を所定信号波形と比較し、許容範囲にあるか
否かを判断し、許容範囲にないと判断した場合に前記エ
ンドエフェクタの停止信号を生成する異常波形検出手段
を有することを特徴とする。
【0020】また、前記教示データは、前記教示用対象
物における一連の複数の教示点を結ぶ線を前記エンドエ
フェクタが略等速で移動するように、形成されているこ
とを特徴とする。
【0021】
【作用】エンドエフェクタを加工用対象物の表面に目標
押し付け力で押し付けるように制御しながらこの表面に
沿って移動させようとする力制御ロボットにおいては、
エンドエフェクタが押し付ける相手である対象表面が無
くなると力制御が不連続的になり、加工用対象物の表面
を目標押し付け力で押し付けることができなくなる。
【0022】コーナ部を有する教示用対象物の教示デー
タに基づく動作命令を、第1直線移動命令と第2直線移
動命令との2個の直線移動命令だけで形成すると、特に
第1直線と第2直線とが直交している場合には、第1直
線に沿って移動してきたエンドエフェクタは、第1直線
の端部で押し付ける対象表面を失い、力制御が不連続的
になる。
【0023】本発明では、第1直線移動命令と第2直線
移動命令との間に補助線に沿って実行される補助線移動
命令を設けている。この補助線は、複数の補助コーナ部
が形成されるように第1直線と第2直線とを接続する線
である。補助線には複数の補助コーナ部が形成されてい
るので、エンドエフェクタは押し付ける対象表面を常に
有するのであり、第1直線移動命令を受けた後、補助線
移動命令を経て円滑に第2直線移動命令を受ける。
【0024】前記補助線を円弧とすることにより、エン
ドエフェクタは円滑な力制御が可能になる。
【0025】また、前記補助線を多角線とすることによ
り、簡易に補助線を形成することができる。
【0026】また、前記補助線移動命令を明示的に記述
しなくとも、コーナ部のなす角を判定し、自動的に補助
線移動命令を生成するので、プログラマに負担をかけな
い。
【0027】また、教示データを、教示用対象物におけ
る一連の複数の教示点を結ぶ線をエンドエフェクタが略
等速で移動するように、形成する。エンドエフェクタが
停止したりすると、その停止点でエンドエフェクタは過
大な加工などを行うことになるが、このようなことを防
ぐことができる。
【0028】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の力制御ロボッ
トの実施例を説明する。鋳造部品の機械加工における鋳
肌面と機械加工面との間の稜線に生じるバリを取るバリ
取り加工に、力制御ロボットを使用する実施例に基づい
て具体的に説明する。
【0029】図6は、力制御ロボットの本体1の概略構
成を示す。ロボット本体1は、6自由度の円筒座標型の
ロボットであり、力制御機能を有する。ロボット本体1
において、フロアに固定したベースプレート2の上に旋
回ユニット3が固着されている。旋回ユニット3には回
転自在にコラム4が軸支され、Θ軸が構成されている。
コラム4にはサドル5が摺動自在に設置され、Z軸が構
成されている。サドル5には摺動自在にアーム(図示せ
ず)が配置され、R軸が構成されている。アームの先端
には手首部7が配置され、α軸、β軸、γ軸の各軸の姿
勢制御軸が構成されている。
【0030】手首部7の先端には6軸の力覚センサ10
が配置され、力覚センサ10の先端にはエンドエフェク
タ12としてバリ取り工具が取り付けられている。力覚
センサ10は、バリ取り工具12が加工用対象物37
(本図には図示せず)から受ける反力を検出する。
【0031】次に、図5を参照して、本実施例の概略構
成を説明する。ロボット本体1はロボット制御装置13
によって制御される。ロボット制御装置13には、教示
用対象物35を教示して得られた教示データ14と、こ
の教示データ14に基づいて作成された所定の動作命令
を実行する動作命令実行手段15と、異常波形検出手段
18とを備えている。異常波形検出手段18は動作命令
実行手段15へ接続されている。異常波形検出手段18
は、力覚センサ10で検出する反力の検出信号波形を所
定信号波形と比較し許容範囲にあるか否かを判断し、許
容範囲にないと判断した場合にエンドエフェクタ12の
停止信号(移動および工具回転)を生成する。
【0032】次に、図1を参照して本実施例における動
作命令について説明する。図1において、コーナ部35
aを有する教示用対象物35の教示データ14に基づく
動作命令は、点P0から点P11に至る第1直線に沿っ
て移動する第1直線移動命令23(GMOVES P1
1)と、点P11から点P12を経てP13へ至る補助
線としての円弧に沿って移動する補助線移動命令24
(GMOVEC P12,P13)と、点P13から点
P2に至る第2直線に沿って移動する第2直線移動命令
25(GMOVES P2)とから形成されている。点
P11から点P12を経てP13へ至る補助線としての
円弧には、無数の補助コーナ部が設けられたことにな
る。ここで、補助コーナ部とは、点P0から点P11に
至る第1直線と180度以外の角度を形成する部分をい
い、第1直線に対して鉛直方向へエンドエフェクタ12
が押し付けられた場合に、エンドエフェクタ12の押し
付け対象を形成する部分をいう。
【0033】ここで、図1(b)の(B)において、G
MOVESにおけるSは直線を示し、GMOVECにお
けるCは円弧を示し、(GMOVES P11)は現在
位置から点P11へ進行方向と略直交する方向に力制御
をかけながら、直線移動することを示し、(GMOVE
C P12,P13)は現在位置から点P12およびP
13へ至る円弧移動しながら概ね円弧の中心方向に力制
御をかけることを示す。
【0034】本実施例における補助線移動命令24を従
来の動作命令と比較するために、図1(b)の(A)に
おいて、従来の動作命令を示す。この動作命令は、点P
0から点P1へ至る直線に沿って移動する第1直線移動
命令21(GMOVES P1)と、点P1から点P2
に至る直線に沿って移動する第2直線移動命令22(G
MOVES P2)と、から形成されている。
【0035】図1(a)において、点P11は補助線移
動命令24の開始位置を示す。ここで、開始位置P11
の位置、および点P11から点P12を経てP13へ至
る円弧の大きさは、教示用対象物35に対する加工用対
象物37の進行方向経路誤差40がすべて円弧に包含さ
れるように設定される。すなわち、進行方向経路誤差4
0の分布範囲の中心近傍にある対象物を教示用対象物3
5として選択し、その教示用対象物35のコーナ部35
aを基準にして、種々の作業用対象物37の進行方向経
路誤差40が、点P11と点P1との間に包含されるよ
うに、あるいは補助線としての円弧に包含されるように
する。
【0036】次に、図3および図4を参照して、図1に
示した教示用対象物35の教示データ14に基づく動作
命令23、24、25を加工用対象物37に対して適用
する場合について説明する。図3は、進行方向経路誤差
40が負の場合、すなわち加工用対象物37が教示用対
象物35よりも進行方向に小さい場合を示し、図4は、
進行方向経路誤差40が正の場合、すなわち加工用対象
物37が教示用対象物35よりも進行方向に大きい場合
を示す。
【0037】図3において、加工用対象物37のコーナ
部37aが教示用対象物35のコーナ部35aより内側
にある。このため、補助線移動命令24は、補助線移動
命令24’として実行される。すなわち、補助線移動命
令24における円弧上の点a,b,cを移動しようとす
るエンドエフェクタ12は、内側へ向く目標押し付け力
で加工用対象物37の表面を押し付けるように、各々
a’,b’,c’へ移動するように力制御される。図3
から明かなように、進行方向経路誤差40が存在して
も、教示用対象物35における動作命令に円弧を補助線
とする補助線移動命令24を設けたので、エンドエフェ
クタ12は加工用対象物37に対しても補助線移動命令
24’により円滑にコーナ部37を回り込むことができ
ることが認められる。
【0038】同様に、図4において、加工用対象物37
のコーナ部37aが教示用対象物35のコーナ部35a
より外側にあり、補助線移動命令24は、補助線移動命
令24’として実行される。この場合、補助線移動命令
24における円弧上の点a,b,c,d,eを移動しよ
うとするエンドエフェクタ12は、外側へ向く目標押し
付け力で加工用37の表面を押し付けるように、各々
a’,b’,c’,d’,e’へ移動するように力制御
される。図4における場合も、進行方向経路誤差40が
存在しても、エンドエフェクタ12は加工用対象物37
に対して補助線移動命令24’により円滑にコーナ部3
7を回り込むことができることがわかる。
【0039】図3および図4においては、凸形状のコー
ナ部について説明したが、凹形状のコーナ部について
も、同様に考えることができる。
【0040】なお、上述した補助線移動命令24におけ
る補助線は円弧であったが、図2に示すように、補助線
として多角線を採用してもよい。図2において、教示デ
ータ14に基づく動作命令は、点P0から点P11に至
る第1直線に沿って移動する第1直線移動命令23(G
MOVES P11)と、点P11から点P12へ至る
直線に沿って移動する補助線移動命令26(GMOVE
S P12)と、点P12から点P12’へ至る直線に
沿って移動する補助線移動命令27(GMOVES P
12’)と、点P12’から点P13へ至る直線に沿っ
て移動する補助線移動命令28(GMOVES P1
3)と、点P13から点P2に至る第2直線に沿って移
動する第2直線移動命令25(GMOVES P2)と
から形成されている。図2においても、開始位置P11
の位置、および点P11からP13へ至る多角線の形状
は、図1に示した場合と同様に、進行方向経路誤差40
の分布範囲を考慮して設定すればよい。
【0041】前述した実施例では、補助線移動命令2
4,26,27,28を第1、第2直線移動命令23,
25と共に、予じめ動作命令として与えておく例を示し
たが、これに限らず、教示用対象物によって教示または
数値入力して得た教示データにもとずく、第1直線と第
2直線との間のなす角度が所定の角度より小さい(急角
度で曲がっている)かどうかを、加工の実行に先立って
評価を行ない、もし所定の角度以下であれば自動的に補
助コーナ部を形成するように補助線移動命令を生成する
ようにしてもよい。
【0042】第1直線と第2直線のなす角度は、たとえ
ばベクトルの内積を使用して求めることができる。今第
1直線をベクトルA、第2直線をベクトルBとするとベ
クトルの内積より ベクトルA・ベクトルB=A・B cosθ ここにθがベクトルのなす角である。従って、 θ= cos-1(ベクトルA・ベクトルB/A・B) 教示データを作成時、または、教示データにもとずいて
加工用対象を加工するときに、前記の第1直線および第
2直線部の加工に先立って、上記2ベクトルのなす角度
を評価し、これが所定の角度(たとえば90°)であれ
ば自動的に補助コーナ部を形成する。
【0043】次に、本実施例では、教示データ14は、
教示用対象物35における一連の複数の教示点を結ぶ線
をエンドエフェクタ12が略等速で移動するように、形
成されている、ということについて説明する。まず、説
明をわかりやすくするために、図12を参照して軌道生
成における一般的なことについて説明する。図12に示
すように、点P0から点P1を経て点P2まで移動する
場合、図12(a),(b),(c)のように、位置決
め動作(a)、パス動作(b)、コンティニュ動作
(c)の各種動作パターンで行うことが可能である。
【0044】一方、エンドエフェクタ12を加工用対象
物37の表面に目標押し付け力で押し付けるように制御
しながらこの表面に沿ってエンドエフェクタ12を移動
させる力制御ロボットにおいては、加工用対象物37の
表面を進行する速度がゼロになったりして変化がある
と、エンドエフェクタ12は、その位置で加工用対象物
37に過大な加工を行ってしまうことになる。図13に
示す位置決め動作(a)では、目標軌道上を動作するが
速度が零となり、その点で停止してしまう。このため教
示点で減速停止するため工具がワークに食い込んでしま
うといった問題がある。また、パス動作(b)では、エ
ンドエフェクタ12の進行方向の速度は連続であるが、
経由点P1近傍で目標軌道をはずれてしまいう。すなわ
ち、生成される軌道が教示された目標軌道からズレるた
め、ロボットを用いた加工には不都合である。位置決め
動作(a)あるいはパス動作(b)に対して、コンティ
ニュ動作(c)では、開始点と終了点の近傍を除けば、
目標軌道に沿った速度変化がなく連続的に目標軌道に沿
って軌道生成することができる。そこで、本実施例で
は、円滑にエンドエフェクタ12の押し付け力を制御で
きるようにするために、コンティニュ動作(c)のパタ
ーンを採用した。
【0045】以上説明したように、本実施例の構成によ
れば、第1直線移動命令と第2直線移動命令との間に円
弧あるいは多角線に沿って実行される補助線移動命令2
4(あるいは26、27、28)を設けたので、エンド
エフェクタ12は押し付ける対象表面を常に有するよう
に力制御を受け、目標押し付け力で加工用対象物37の
表面を押し付けるようにコーナ部37aを円滑に回り込
むことができる。
【0046】なお、上述の実施例の説明においては、力
制御ロボットをバリ取り加工に利用する例について説明
したが、本発明はこれに限らず、バリ取り加工以外の加
工においても適用できる。
【0047】また、上述の実施例においては、補助線と
して円弧または多角線について説明したが、本発明はこ
れに限らず、補助線は複数の補助コーナ部を形成するよ
うに第1直線と第2直線とを接続するものであればよ
い。また、第1直線と第2直線とを接続する直線を補助
線に用いてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、第1直線移動命令と第2直線移動命令との間に複
数の補助コーナ部を形成するように形成された補助線に
沿って実行される補助線移動命令を設けたので、加工用
対象物が加工部品毎に教示用対象物の形状と異なり加工
する経路長等が変動する場合でも、予め定義したプログ
ラムにしたがって連続的に輪郭線のバリ取り等の加工を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による力制御ロボットの一実施例におい
て、補助線として円弧を用いた補助線移動命令による軌
道を説明する図(a)、対応するプログラム(b)
(B)および従来のプログラム(b)(A)を示す図。
【図2】補助線として多角線を用いた補助線移動命令に
よる軌道を説明する図(a)と対応するプログラム
(b)。
【図3】図1に示す補助線移動命令を、加工用対象物が
教示用対象物よりも進行方向に小さい場合について適用
した場合を説明する図。
【図4】図1に示す補助線移動命令を、加工用対象物が
教示用対象物よりも進行方向に大きい場合について適用
した場合を説明する図。
【図5】本発明の一実施例の機能ブロック図。
【図6】力制御ロボットのロボット本体の概略構成を示
す平面図。
【図7】鋳造部品の機械加工の例を説明する斜視図。
【図8】機械加工におけるバリの発生状況を説明する図
(a)およびその部分拡大図(b)。
【図9】機械加工平面上の輪郭図形としての稜線を説明
するための斜視図。
【図10】機械加工のバリ取りにおいて、進行方向経路
誤差が正値である場合の教示用対象物と加工用対象物の
関係を示す図。
【図11】機械加工のバリ取りにおいて、進行方向経路
誤差が負値である場合の教示用対象物と加工用対象物の
関係を示す図。
【図12】点P0から点P1を経て点P2まで移動する
場合における、位置決め動作(a)、パス動作(b)、
コンティニュ動作(c)の各種動作パターンを示す図。
【符号の説明】
1 ロボット本体 10 力覚センサ 12 エンドエフェクタ(バリ取り工具) 13 ロボット制御装置 14 教示データ 15 動作命令実行手段 18 異常波形検出手段 23 第1直線移動命令 24 補助線移動命令 25 第2直線移動命令 35 教示用対象物 35a コーナ部 37 加工用対象物 37a コーナ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神 野 誠 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平6−278007(JP,A) 特開 昭61−157904(JP,A) 特開 平4−7710(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 3/00 - 3/04 B25J 9/10 - 9/22 B25J 13/00 - 13/08 B25J 19/02 - 19/06 G05B 19/18 - 19/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コーナ部を有する教示用対象物を教示また
    は数値入力し、得た教示データに基づく動作命令に従い
    エンドエフェクタを加工用対象物の表面に目標押し付け
    力で押し付けるように制御しながらこの表面に沿って前
    記エンドエフェクタを移動させる力制御ロボットにおい
    て、 前記動作命令を実行する動作命令実行手段を備え、 前記動作命令を、 前記コーナ部の一辺を形成する第1直線に沿って移動す
    る第1直線移動命令と、 前記コーナ部の他辺を形成する第2直線に沿って移動す
    る第2直線移動命令と、 前記第1直線移動命令と前記第2直線移動命令との間に
    実行され、複数の補助コーナ部を形成するように前記第
    1直線と前記第2直線とを接続する補助線に沿って移動
    する補助線移動命令とから形成し、前記補助線が前記第1直線と前記第2直線とに接続され
    る位置は、前記位置と前記教示用対象物の前記コーナ部
    との間に種々の前記作業用対象物の進行方向経路誤差が
    包含されるように設定される ことを特徴とする力制御ロ
    ボット。
  2. 【請求項2】前記補助線は、円弧であることを特徴とす
    る請求項1に記載の力制御ロボット。
  3. 【請求項3】前記補助線は、多角線であることを特徴と
    する請求項1に記載の力制御ロボット。
  4. 【請求項4】前記補助線移動命令は、前記第1直線と前
    記第2直線とのなす角が所定の角度以下の場合に、前記
    第1直線移動命令と前記第2直線移動命令との間に自動
    的に挿入されるように形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の力制御ロボット。
  5. 【請求項5】前記エンドエフェクタを検出する力覚セン
    サの検出信号波形を所定信号波形と比較し、許容範囲に
    あるか否かを判断し、許容範囲にないと判断した場合に
    前記エンドエフェクタの停止信号を生成する異常波形検
    出手段を有することを特徴とする請求項1記載の力制御
    ロボット。
  6. 【請求項6】前記教示データは、前記教示用対象物にお
    ける一連の複数の教示点を結ぶ線を前記エンドエフェク
    タが等速で移動するように、形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の力制御ロボット。
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