JP3432486B2 - モータの制御方法 - Google Patents

モータの制御方法

Info

Publication number
JP3432486B2
JP3432486B2 JP2000217194A JP2000217194A JP3432486B2 JP 3432486 B2 JP3432486 B2 JP 3432486B2 JP 2000217194 A JP2000217194 A JP 2000217194A JP 2000217194 A JP2000217194 A JP 2000217194A JP 3432486 B2 JP3432486 B2 JP 3432486B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
torque
rotation speed
average
duty ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000217194A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002034276A (ja
Inventor
浩幸 亀山
泰裕 池防
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2000217194A priority Critical patent/JP3432486B2/ja
Publication of JP2002034276A publication Critical patent/JP2002034276A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3432486B2 publication Critical patent/JP3432486B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はモータの制御方法
に関し、特に、空気調和機や冷蔵庫などの圧縮機に用い
る直流ブラシレスモータの制御方法に関するものであ
り、より詳しくは振動や騒音の軽減を可能にするモータ
の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般的に空気調和機や冷蔵庫
などに用いられている圧縮機は、冷凍サイクルの重要な
構成部品であり、冷媒を圧縮させて高温・高圧状態にし
て熱交換を行なっている。通常、この圧縮動作は、大き
く3つの過程に分けられる。まず、圧縮機内部のシリン
ダ内に冷媒を満たす吸入過程があり、次にシリンダ内の
冷媒を圧縮する圧縮過程があり、最後に圧縮した冷媒を
圧縮機外部に放出する吐出過程がある。
【0003】また、圧縮機はその圧縮機構により、ロー
タリー方式,レシプロ方式,スクロール方式などがあ
る。中でもロータリー方式は他の方式に比べて構造が簡
単で部品点数も少なく、低コストであり、シリンダ部分
の構造により圧縮効率もよく、高効率化が容易である。
【0004】ただし、このロータリー方式は圧縮動作を
行なうために、偏心したロータリーピストンがシリンダ
内部で回転することにより、吸入・圧縮・吐出の各工程
を行なっている。このため、1回転中の吸入・圧縮・吐
出による負荷変動と回転軸の偏心により、振動や騒音が
大きくなるという問題点があった。
【0005】一方、シリンダ部分を2つとして、ロータ
リーピストンを180°回転をずらして、お互いの振動
を打消すようにしたツインロータリー方式も実用化され
ているが、シリンダ部が1つのシリンダロータリー方式
に比べ、構造が複雑になりコストが上がり、効率も低下
するという要因があった。このため、シングルロータリ
ー方式のモータトルクを制御して振動・騒音を抑制する
方法が提案されている。この方法は、負荷トルクの大き
い位置では、モータトルクを大きくし、逆に負荷トルク
の小さくなる位置ではモータトルクをカットして1回転
中のロータ速度を一定にして振動を低減させるものであ
る。
【0006】この種の方法としては、コンプレッサの吸
入工程および圧縮工程による負荷トルク変動に対応する
ように予め記憶手段に記憶されているトルクパターンを
用い、ロータの回転位置に応じてインバータ装置の出力
電圧を変化させ、1回転中におけるトルク制御を行なう
方法である。
【0007】ここで、このトルクパターンが、モータの
回転数の工程に関わらず常に固定されたものである場
合、広い回転数範囲において十分な振動抑制能力を発揮
できないため、予め複数のトルクパターンを記憶してお
き、回転数に応じて選択する方法が提案されている。こ
のような回転中の負荷変動が大きいシングルロータリー
構造の圧縮機において、複数のトルクパターンを用いて
トルクを制御するモータの制御方法の従来例として、特
開平6−311778号公報などに記載されているもの
がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
モータの制御方法においては、トルクパターン変化時の
モータ1回転分の平均トルクの変化が考慮されていな
い。トルクパターンの変化によりトルク補償量の総和が
増減すると、モータ1回転分の平均トルクも増減し、ひ
いては回転数変動が発生するという問題がある。
【0009】それゆえに、この発明の主たる目的は、モ
ータの回転数の安定化により、低振動・低騒音化を図る
モータの制御方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、負荷を駆動
するモータと、モータを駆動するための電源手段と、モ
ータのロータの回転位置を検出するロータ位置検出手段
と、ロータ位置検出手段の検出出力に基づいて、モータ
1回転の平均回転数を算出するとともに目標回転数と前
記平均回転数を比較し、比較結果に応じて平均回転数で
制御するためのPWMデューティ比を調整し、モータの
平均回転数を制御する平均回転数制御手段と、予め記憶
されている複数のトルクパターンから平均回転数に応じ
たトルクパターンを選択して読出し、この読み出された
トルクパターンを用いて平均回転数で制御するためのP
WMデューティ比を補償して電源手段に出力するPWM
デューティ比とすることにより、モータ1回転中の瞬時
回転数変動を抑制する回転数変動制御手段とを備えたモ
ータの制御方法であって、トルクパターンが変化しても
モータ1回転の平均トルクが等しくなるように、予め記
憶されている補正データをトルクパターン変更時に該ト
ルクパターンの変化に応じて選択して読出し、読み出さ
れた補正データを用いてモータを平均回転数で回転させ
るためのPWMデューティ比を補正する。
【0011】他の発明は、負荷を駆動するモータと、モ
ータを駆動するための電源手段と、モータのロータの回
転位置を検出するロータ位置検出手段と、ロータ位置検
出手段の検出出力に基づいて、モータ1回転の平均回転
数を算出するとともに目標回転数と平均回転数とを比較
し、比較結果に応じて平均回転数で制御するためのPW
Mデューティ比を調整し、モータの平均回転数を制御す
る平均回転数制御手段と、予め記憶されている複数のト
ルクパターンから平均回転数に応じたトルクパターンを
選択して読出し、この読み出されたトルクパターンを用
いて平均回転数で制御するためのPWMデューティ比を
補償して電源手段に出力するPWMデューティ比とする
ことにより、モータ1回転中の瞬時回転数変動を抑制す
る回転数変動制御手段とを備えたモータの制御方法であ
って、トルクパターンが変化してもモータ1回転の平均
トルクが等しくなるように、トルクパターン変更時に変
化前後のトルクパターンによるモータトルク補償量の平
均値を求め、この平均値の変動分だけモータを平均回転
数で回転させるためのPWMデューティ比を補正する。
【0012】さらに、他の発明は、負荷を駆動するモー
タと、モータを駆動するための電源手段と、モータのロ
ータの回転位置を検出するロータ位置検出手段と、ロー
タ位置検出手段の検出出力に基づいて、モータ1回転の
平均回転数を算出するとともに目標回転数と平均回転数
を比較し、比較結果に応じて平均回転数で制御するため
のPWMデューティ比を調整し、モータの平均回転数を
制御する平均回転数制御手段と、予め記憶されている複
数のトルクパターンから平均回転数に応じたトルクパタ
ーンを選択して読出し、この読み出されたトルクパター
ンを用いて平均回転数で制御するためのPWMデューテ
ィ比を補償して電源手段に出力するPWMデューティ比
とすることにより、モータ1回転中の瞬時回転数変動を
抑制する回転数変動制御手段とを備えたモータの制御方
法であって、モータがより高い回転数ゾーンのトルクパ
ターンからより低い回転数ゾーンのトルクパターンへ変
化した場合は、トルクパターン変化後のモータ1回転の
平均トルクがトルクパターン変化前より小さくなるよう
に、より低い回転数ゾーンのトルクパターンからより高
い回転数ゾーンのトルクパターンへ変化した場合は、ト
ルクパターン変化後のモータ1回転の平均トルクがトル
クパターン変化前より大きくなるように予め記憶されて
いる補正データを該トルクパターンの変化に応じて選択
して読出し、読み出された補正データを用いてモータを
平均回転数で回転させるためのPWMデューティ比を補
正する。
【0013】さらに、他の発明は、負荷を駆動するモー
タと、モータを駆動するための電源手段と、モータのロ
ータの回転位置を検出するロータ位置検出手段と、ロー
タ位置検出手段の検出出力に基づいて、モータ1回転の
平均回転数を算出するとともに目標回転数と平均回転数
を比較し、比較結果に応じて平均回転数で制御するため
のPWMデューティ比を調整し、モータの平均回転数を
制御する平均回転数制御手段と、予め記憶されている複
数のトルクパターンから平均回転数に応じたトルクパタ
ーンを選択して読出し、この読み出されたトルクパター
ンを用いて平均回転数で制御するためのPWMデューテ
ィ比を補償して電源手段に出力する出力PWMデューテ
ィ比とすることによりモータ1回転中の瞬時回転数変動
を抑制する回転数変動制御手段とを備えたモータの制御
方法であって、トルクパターンが変化してもモータ1回
転の平均トルクが等しくなるように、予め記憶されてい
る補正データを選択しているトルクパターンに応じて選
択して読出し、読み出された補正データを用いて出力P
WMデューティ比を補正する。
【0014】さらに、他の発明は、負荷を駆動するモー
タと、モータを駆動するための電源手段と、モータのロ
ータの回転位置を検出するロータ位置検出手段と、ロー
タ位置検出手段の検出出力に基づいて、モータ1回転の
平均回転数を算出するとともに目標回転数と平均回転数
を比較し、比較結果に応じて平均回転数で制御するため
のPWMデューティ比を調整し、モータの平均回転数を
制御する平均回転数制御手段と、予め記憶されている複
数のトルクパターンから平均回転数に応じたトルクパタ
ーンを選択して読出し、この読み出されたトルクパター
ンを用いて平均回転数で制御するためのPWMデューテ
ィ比を補償して電源手段に出力する出力PWMデューテ
ィ比とすることによりモータ1回転中の瞬時回転数変動
を抑制する回転数変動制御手段とを備えたモータの制御
方法であって、トルクパターンが変化してもモータ1回
転の平均トルクが等しくなるように、トルクパターンに
よるモータトルク補償量の平均値を求め、この平均値の
変動分だけ前記出力PWMデューティ比を補正する。
【0015】さらに、他の発明は、負荷を駆動するモー
タと、モータを駆動するための電源手段と、モータのロ
ータの回転位置を検出するロータ位置検出手段と、ロー
タ位置検出手段の検出出力に基づいて、モータ1回転の
平均回転数を算出するとともに目標回転数と平均回転数
を比較し、比較結果に応じて平均回転数で制御するため
のPWMデューティ比を調整し、モータの平均回転数を
制御する平均回転数制御手段と、予め記憶されている複
数のトルクパターンから平均回転数に応じたトルクパタ
ーンを選択して読出し、この読み出されたトルクパター
ンを用いて平均回転数で制御するためのPWMデューテ
ィ比を補償して電源手段に出力する出力PWMデューテ
ィ比とすることによりモータ1回転中の瞬時回転数変動
を抑制する回転数変動制御手段とを備えたモータの制御
方法であって、より高い回転数ゾーンのトルクパターン
からより低い回転数ゾーンのトルクパターンへ変化した
場合は、トルクパターン変化後のモータ1回転の平均ト
ルクがトルクパターン変化前より小さくなるように、よ
り低い回転数ゾーンのトルクパターンからより高い回転
数ゾーンのトルクパターンへ変化した場合は、トルクパ
ターン変化後のモータ1回転の平均トルクがトルクパタ
ーン変化前より大きくなるように予め記憶されている補
正データを選択しているトルクパターンに応じて選択し
て読出し、読み出された補正データを用いて前記出力P
WMデューティ比を補正する。
【0016】さらに、他の発明は、トルクパターンの設
定回転数ゾーンにヒステリシス区間を設け、ヒステリシ
ス区間の幅はトルクパターン変化時の回転数変動量より
大きく設定する。
【0017】さらに、他の発明は、トルクパターンの設
定回転数ゾーンの真中に目標回転数を設定する。
【0018】また、目標回転数によりトルクパターンの
設定回転数ゾーン幅を変更する。また、平均回転数がト
ルクパターンの設定回転数ゾーン内に所定時間入ってい
る場合にトルクパターンを変更する。
【0019】また、平均回転数のハンチングを前記トル
クパターンのハンチングにより判別し、前記モータがハ
ンチングしている場合はトルクパターンの変更を禁止す
る。
【0020】さらに、他の発明は、負荷を駆動するモー
タと、モータを駆動するための電源手段と、モータのロ
ータの回転位置を検出するロータ位置検出手段と、ロー
タ位置検出手段の検出出力に基づいて、モータ1回転の
平均回転数を算出するとともに目標回転数と平均回転数
を比較し、比較結果に応じて平均回転数で制御するため
のPWMデューティ比を調整し、モータの平均回転数を
制御する平均回転数制御手段と、トルク制御のオン、オ
フを決定するトルク制御オン,オフ決定手段と、トルク
制御がオンの場合には、予め記憶されている複数のトル
クパターンから平均回転数に応じたトルクパターンを選
択して読出し、この読み出されたトルクパターンを用い
て平均回転数PWMデューティ比を補償して電源手段に
出力する出力PWMデューティ比とすることにより、モ
ータ1回転中の瞬時回転数変動を抑制するモータの回転
数変動制御手段とを備えてモータトルクを制御するモー
タ制御方法であって、トルク制御オン,オフ切換え時に
モータ1回転の平均トルクが等しくなるように予め記憶
されている補正データをトルク制御の変化に応じて選択
して読出し、読み出された補正データを用いてモータ平
均回転数制御PWMデューティ比を補正する。
【0021】さらに、他の発明は、負荷を駆動するモー
タと、モータを駆動するための電源手段と、モータのロ
ータの回転位置を検出するロータ位置検出手段と、ロー
タ位置検出手段の検出出力に基づいて、モータ1回転の
平均回転数を算出するとともに目標回転数と平均回転数
を比較し、比較結果に応じて平均回転数で制御するため
のPWMデューティ比を調整し、モータの平均回転数を
制御する平均回転数制御手段と、トルク制御のオン、オ
フを決定するトルク制御オン,オフ決定手段と、トルク
制御がオンの場合には、予め記憶されている複数のトル
クパターンから平均回転数に応じたトルクパターンを選
択して読出し、この読み出されたトルクパターンを用い
て平均回転数PWMデューティ比を補償して電源手段に
出力する出力PWMデューティ比とすることにより、モ
ータ1回転中の瞬時回転数変動を抑制するモータの回転
数変動制御手段とを備えてモータトルクを制御するモー
タ制御方法であって、トルク制御オン,オフ切換え時に
モータ1回転の平均トルクが等しくなるように予め記憶
されている補正データをトルク制御オンあるいはオフの
現在の状態に応じて読み出し、読み出された補正データ
を用いて出力PWMデューティ比を補正する。
【0022】また、モータは、空気調和機のコンプレッ
サに用いるブラシレスモータである。
【0023】さらに、モータは、冷蔵庫のコンプレッサ
に用いるブラシレスモータである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0025】実施形態1 図1はこの発明の圧縮機モータ速度制御装置の一実施形
態を示すブロック図である。図1において、交流電源1
から商用電源の交流電圧がリアクタ6を介して整流回路
2に与えられる。リアクタ6は平滑回路部での力率低下
を改善するための力率改善回路として挿入されている。
整流回路2は交流電圧を直流電圧に整流し、平滑回路3
によって直流電圧のリップル分が平滑化される。図1で
は、整流回路2として全波整流回路が用いられている
が、倍電圧整流回路を用いてもよい。
【0026】整流された直流電圧はインバータ回路4に
与えられる。インバータ回路4は6個の半導体スイッチ
ング素子4a〜4fが3相ブリッジ状に結線されてお
り、インバータ4の出力電圧は3相ブラシレスモータ5
に供給されている。
【0027】なお、インバータ回路4には回生電流を流
し、素子保護のために各々の半導体スイッチング素子4
a〜4fに対してダイオード4g〜4lが並列接続され
ている。
【0028】ブラシレスモータ5の3相各巻線には誘起
電圧検出回路7a〜7cの入力が接続され、これらの誘
起電圧検出回路7a〜7cによってロータ磁極位置に応
じた誘起電圧が検出され、その検出電圧は比較検出回路
9a〜9cの比較入力端に与えられる。比較検出回路9
a〜9cの基準入力端には基準電圧検出回路8から基準
電圧が与えられる。規準電圧検出回路8はブラシレスモ
ータ5の3相各巻線を結線することで下相中性点を作っ
た基準電圧を出力する。比較検出回路9a〜9cは検出
された誘起電圧と基準電圧とを比較し、ロータ位置に応
じたパルス信号を出力する。ロータが4極の場合、1回
転あたり12個のパルスが発生されて制御回路10に与
えられる。制御回路10は検出されたロータ位置信号に
基づいて、インバータ回路4の各半導体スイッチング素
子4a〜4fを転流させる駆動信号を作成しドライブ回
路11に出力する。
【0029】図2は図1に示した制御回路によるブラシ
レスモータ5の回転制御回路を示すフローチャートであ
る。
【0030】図2を参照して、図1の制御回路10によ
る回転制御動作について説明する。制御回路10は、ス
テップ(図示ではSと略称する)S1において、回転数
N1で回転させるための指令信号が与えられると、ステ
ップS2において、平均回転数制御PWMデューティ比
としてAの値が設定される。制御回路10はデューティ
比Aでインバータ回路4を駆動し、そのときのブラシレ
スモータ5の回転数NがステップS3で検出される。ス
テップS4で現在の回転数Nが目標とする回転数N1と
一致しているか否かが判別され、一致していなければ、
ステップS5で現在の回転数Nが目標とする回転数より
も少ないかあるいは多いかが比較される。現在の回転数
が目標の回転数よりも多ければ、ステップS6で平均回
転数制御PWMデューティ比Aが減少され、逆に現在の
回転数が少なければステップS7で平均回転数制御PW
Mデューティ比Aが増大される。この動作を繰返すこと
によって、平均回転数制御PWMデューティ比が調整さ
れ、ブラシレスモータ5の平均回転数を制御する平均回
転数制御が行なわれる。
【0031】さらに、制御回路10は図示しないメモリ
に記憶されている複数のトルクパターンから平均回転数
に応じたトルクパターンを選択して読出し、この読出さ
れたトルクパターンを用いて平均回転数PWMデューテ
ィ比が補償されて最終的にインバータ回路4に出力する
出力PWMデューティ比とすることにより、モータ1回
転中の瞬時回転数変動を抑制するモータの回転数の変動
を抑制する制御が行なわれる。ドライブ回路11では、
デューティ比が変更されることでブラシレスモータ5に
印加される電圧または電流が変更され、回転数およびト
ルクが制御される。
【0032】図3は図1に示したブラシレスモータ5の
速度制御装置の各部の電圧波形を示す。図3(a)はブ
ラシレスモータ5の各巻線からの誘起電圧波形と基準電
圧とを示している。ブラシレスモータ5のロータ磁極が
4極であれば、1回転すると磁極の変化が4回発生する
ので、誘起電圧波形は2周期分発生する。また、ブラシ
レスモータ5は3相スター結線されており、誘起電圧検
出回路7a〜7cの検出出力の誘起電圧波形は120°
ずつ位相がずれた状態になる。この誘起電圧と基準電圧
検出回路8からの基準電圧が比較検出回路9a〜9cで
比較され、その比較した結果が図3(b)に示すロータ
位置信号波形図である。
【0033】誘起電圧が基準電圧より大きいときは、比
較結果が「H」レベルになり、逆に小さいときには
「L」レベルになるように出力されると、磁極の変化す
る誘起電圧波形のゼロクロス点で立上がりまたは立下が
りエッジのパルスが得られる。このエッジパルスは1回
転で12個発生し、ロータの絶対位置が12個の区間で
検出できる。ただし、図3(a)に示す誘起電圧波形
と、(b)に示すロータ位置信号波形では、同巻線とは
同位相になるように示しているが、実際には誘起電圧検
出回路7a〜7cの方法により、誘起電圧とロータ位置
信号には位相の遅れが生じる。
【0034】制御回路10では、このロータ位置信号に
基づいて、ブラシレスモータ5を駆動する信号を作成す
る。図3(c)に示す駆動信号は、たとえばロータ位置
信号Huの立上がりエッジが検出されれば、U相の上ア
ームのスイッチング素子(図1では4a)をオンさせ
る。次に、Hvの立上がりエッジが検出されると、U相
上アームのスイッチング素子がオフになり、V相上アー
ムのスイッチング素子がオンする。Hwの立上がり信号
が検出されると、V相下アームのスイッチング素子から
W相下アームのスイッチング素子が転流する。このよう
に、ロータ位置信号のエッジを検出するごとに順次イン
バータ回路4のスイッチング素子4a〜4fが転流して
ブラシレスモータ5が駆動される。
【0035】また、回転数とトルクを制御するため、通
常駆動信号にPWMチョッピング信号が重畳され、モー
タ印加電圧と電流が制御される。図3(c)では上アー
ムのみにPWMチョッピングしているが、下アームであ
ってもよく、上下アームであってもよい。
【0036】図4は1回転中の負荷変動の大きいシング
ルロータリーコンプレッサを複数のトルクパターンを用
いて制御した場合の負荷トルク曲線とトルクパターンと
を示す波形図であり、図5はトルクパターン変化による
PWMデューティ比補償量との関係を示す図である。
【0037】制御回路10は予めロータの機械的位置ご
とのトルク補償量である図5に示すようなデータ(トル
クパターン)を予めROMに記憶している。ROMに記
憶するデータとしては、モータトルクをPWMデューテ
ィ比により制御する場合、PWMデューティ比の補償量
であり、概ね負荷トルクの大きい区間は電流が大きくな
るようにPWMデューティ比が補償され、負荷トルクの
小さい区間は電流が小さくなるようにPWMデューティ
比が補償される。しかし、圧縮機の振動,騒音が低く、
またブラシレスモータの効率が高くなるように、実験や
シミュレーションにより調整を行ない、決定される。ま
た、その補償量も負荷に応じて変化させる必要がある。
そこで、回転数を複数の領域に分け、回転数に対応して
いるトルクパターンを記憶手段から読出して用いること
により、制御性能を向上することができる。
【0038】そして、ロータ機械的位置に対応した状態
に応じて所定のPWMデューティ比補償量がこの記憶部
から読出されて各ロータ機械的位置ごとのPWMデュー
ティ比が制御される。
【0039】ここで、ステートとは、図6に示すよう
に、ロータ1回転を各通電モード、つまり転流ごとに分
割したものであり、4極ブラシレスモータでは12分割
され、ステート0〜ステート11までの12ステートを
持つ。ただし、ステートnとステートn+6(n:0〜
5の整数)の通電モードは同一である。
【0040】このような複数のトルクパターンを用いた
モータの制御方法において、回転数が変化し、トルクパ
ターンが異なるパターンに移行するトルクパターン変更
時には、トルクパターン変化により図5に示すようにP
WMデューティ比補償量の総和が増減し、モータ1回転
分の平均トルクも増減するため、このままでは回転数変
動が発生する。そこで、トルクパターンが変化してもモ
ータ1回転の平均トルクが等しくなるように予め記憶手
段に記憶されている補正データがトルクパターン変更時
にトルクパターンの変化に応じて選択して読出され、読
出された補正データを用いて平均回転数制御PWMデュ
ーティ比が補正され、平均回転数制御PWMデューティ
比が補正後の値に更新される。
【0041】図7はこの発明による補正データの一例を
示す図である。ここで、補正前平均回転数制御PWMデ
ューティ比=15%で、平均回転数1500rpmに対
し、トルクパターンが1から2に変化した場合について
示している。
【0042】図8はこの発明の一実施形態による平均回
転数制御PWMデューティ比の補正動作を示すフローチ
ャートである。
【0043】図8において、ステップS11で回転数N
が検出され、ステップS12でトルクパターンの変更で
あるか否かが判別される。トルクパターンの変更でなけ
れば、ステップS20でトルク制御処理ルーチンとは独
立に平均回転数制御ルーチンにより算出された平均回転
数制御PWMデューティ比(=15%)が読出される。
そして、ステップS21においてロータの機械的位置に
対応したステートが検出され、ステップS22において
現在のトルクパターンにおける検出ステートの平均回転
数制御PWMデューティ比補償量Cが読出され、出力P
WMデューティ比Dとして平均回転数制御PWMデュー
ティ比AとPWMデューティ補償量Cとを乗算して求め
られる。
【0044】トルクパターンを変更する場合には、ステ
ップS13において平均回転数制御PWMデューティ比
A(=15%)が読出され、ステップS14においてト
ルクパターンの変化に応じた補正データ(=1.01)
が図7のデータテーブルから読出される。ステップS1
5において、補正後の平均回転数制御PWMデューティ
比=補正前平均回転数制御PWMデューティ比×補正デ
ータ(15%×1.01=15.15%)が求められ
る。そして、ステップS16において回転数に応じて選
択したトルクパターンの現在のステートが検出され、ス
テップS17において変更後トルクパターンにおける検
出ステートのPWMデューティ比補償量が読出され、ス
テップS18において出力PWMデューティ比=PWM
デューティ比補償量×補正後平均回転数制御PWMデュ
ーティ比(ステート2であれば:1.5×15.15%
=22.725%)が算出され、ステップS19におい
て駆動信号が出力されてメインルーチンにリターンす
る。
【0045】ここで、上述のごとく補正を行なった場合
と補正を行なわない場合とを対比して説明する。補正を
行なわない場合、トルクパターン1の時点でのモータ1
回転の出力PWMデューティ比の平均は、平均回転数制
御PWMデューティ比にトルクパターン1のモータ1回
転のPWMデューティ比補償量の平均を乗じて、15%
×1.02=15.3%となる。
【0046】次に、トルクパターン2への変化直後のモ
ータ1回転の出力PWMデューティ比の平均は、平均回
転数制御PWMデューティ比にトルクパターン2のモー
タ1回転のPWMデューティ比補償量の平均を乗ずる
と、15%×1.01=15.15%となる。その結
果、トルクパターン変化後の方が、モータ1回転の出力
PWMデューティ比の平均が小さくなり、ひいては平均
トルクも小さくなるため、回転数変動が生じてしまう。
【0047】一方、この発明による補正を行なった場
合、トルクパターン1の時点でのモータ1回転の出力P
WMデューティ比の平均は、補正前平均回転数制御PW
Mデューティ比に、トルクパターン1のモータ1回転の
PWMデューティ比補償量の平均を乗じて、15%×
1.02=15.3%となる。次に、トルクパターン2
への変化直後のモータ1回転の出力PWMデューティ比
の平均は、補正後平均回転数制御PWMデューティ比
に、トルクパターン2のモータ1回転のPWMデューテ
ィ比補償量の平均を乗ずると、15.15%×1.01
=15.3%となる。その結果、トルクパターンが変化
してもモータ1回転の出力PWMデューティ比の平均が
変化せず、ひいては平均トルクの平準化も図られ、トル
クパターン変化時の回転数変動を抑制できる。
【0048】また、補正データは概ねPWMデューティ
比補償量の平均値の変動分だけ出力PWMデューティ比
を補正する値に設定されるが、圧縮機の回転数変動,振
動,騒音が低くなるように,実験やシミュレーションに
より調整を行ない決定することが望ましい。
【0049】実施形態2 前述の実施形態1では、補正データを予め記憶していた
が、トルクパターンが変化してもモータ1回転の平均ト
ルクが等しくなるように、トルクパターン変更時に変化
前後のトルクパターンによるモータトルクの補償量の平
均値を求め、この平均値の変動分だけモータ平均回転数
制御PWMデューティ比を補正してもよい。
【0050】図9はそのような実施形態の動作を説明す
るためのフローチャートである。たとえば、補正前平均
回転数制御PWMデューティ比=15%で、平均回転数
1500rpmに達してトルクパターンが図5のトルク
パターン1から2に変化した場合は、ステップS31に
おいてトルク制御処理ルーチンとは独立に平均回転数制
御ルーチンにより算出された平均回転数制御PWMデュ
ーティ比A(=15%)が読出される。ステップS32
において、トルクパターン変化前のモータ1回転分のP
WMデューティ比補償量の平均値(=1.02)が算出
される。ステップS33において、トルクパターン変化
後のモータ1回転分のPWMデューティ補償量の平均値
(=1.01)が算出される。
【0051】ステップS34において、変更後のモータ
1回転分のPWMデューティ比補償量が補正され、補正
後の値に更新される。ステップS35において、補正後
平均回転数制御PWMデューティ比=補正前平均回転数
制御PWMデューティ比×ステップS32の算出結果÷
ステップS33の算出結果(15%×1.02÷1.0
1=15.15%)の演算が行われる。ステップS37
において回転数に応じて選択したトルクパターンの現在
のステートが算出され、ステップS38において、その
ステートのPWMデューティ比補償量(トルクパターン
2)が図5のデータテーブルから読出される。ステップ
S39において、ステートごとに最終的に出力するPW
Mデューティ比は次式で算出される。
【0052】出力PWMデューティ比=PWMデューテ
ィ比補償量×補正後平均回転数制御PWMデューティ比
(ステート2であれば:1.5×15.15%=22.
725%)このように補正を行なうことにより、実施形
態1の場合と同様にして、トルクパターンが変化しても
モータ1回転の出力PWMデューティ比の平均が変化せ
ず、ひいては平均トルクの平準化も図られ、トルクパタ
ーン変化時の回転数変動を抑制できる。
【0053】たとえば、この実施形態2による補正を行
なった場合、トルクパターン1の時点でのモータ1回転
の出力PWMデューティ比の平均は、補正前平均回転数
制御PWMデューティ比に、トルクパターン1のモータ
1回転のPWMデューティ比補償量の平均を乗じて、1
5%×1.02=15.3%となる。
【0054】次に、トルクパターン2への変化直後のモ
ータ1回転の出力PWMデューティ比の平均は、補正後
平均回転数制御PWMデューティ比に、トルクパターン
2のモータ1回転のPWMデューティ比補償量の平均を
乗じて、15.15%×1.01=15.3%であるか
ら、トルクパターンが変化してもモータ1回転の出力P
WMデューティ比の平均は変化しない. 実施形態3 図10はこの発明の実施形態3の補正データの一例を示
す図である。実施形態1では、補正データは概ねPWM
デューティ比補償量の平均値の変動分だけ出力PWMデ
ューティ比を補正する値に設定した。これに対して実施
形態3では、より高い回転数ゾーンのトルクパターンか
らより低い回転数ゾーンのトルクパターンへ変化した場
合は、トルクパターン変化後のモータ1回転の平均トル
クはトルクパターン変化前より小さくなるように設定
し、より低い回転数ゾーンのトルクパターンからより高
い回転数ゾーンのトルクパターンへ変化した場合は、ト
ルクパターン変化後のモータ1回転の平均トルクがトル
クパターン変化前より大きくなるように設定する。する
と、トルクパターン変化時の回転数の変動は実施形態1
に比べてやや大きくなるが、トルクパターンのハンチン
グの抑制、ひいては回転数のハンチングの抑制が確実な
ものとなる。以下に、ハンチングに至るシーケンスの一
例を示す。
【0055】 負荷条件により、モータ回転数が下降
し、ある回転数ゾーンで回転数が一定になる。
【0056】 その回転数に応じたトルクパターンを
選択し、モータトルクを補償する。 補償したことで、モータ1回転分のモータトルクの
総和が若干大きくなる。
【0057】 この結果、回転数が一時的に上昇す
る。 このとき、目標回転数が、トルクパターン変更回転
数よりわずかに小さい回転数であれば、回転数が上昇し
た結果、新たに上の回転数ゾーンのトルクパターンを選
択し、モータトルクを補償する。
【0058】 補償したことでモータ1回転分のモー
タトルクの総和が若干小さくなる。 この結果、回転数が一時的に下降する。
【0059】 下降しての状態に戻り、ハンチング
が生じる。 たとえば、平均回転数制御PWMデューティ比=10%
で、平均回転数1000rpmに達し、トルクパターン
が図5のトルクパターン0から1に変化した場合は、こ
の実施形態3による補正を行なわなければ、モータ1回
転のPWMデューティ比補償量の平均がトルクパターン
0に比べて、トルクパターン1の方が小さくひいては出
力PWMデューティ比の平均が小さくなる。このため、
目標回転数はトルクパターン変更回転数である1000
rpmよりわずかに小さい回転数であれば、上記のよう
なシーケンスによりハンチングが生じやすい。一方、こ
の実施形態3により補正を行なえば、出力PWMデュー
ティ比の平均は、 トルクパターン0の場合:10%×1.05=10.5
% トルクパターン1の場合:10%×1.02×1.04
=10.6% となり、トルクパターン1の方が出力PWMデューティ
比の総和が大きくなり、ひいてはモータ1回転の平均ト
ルクが大きくなるため、上記のようなシーケンスによる
ハンチングは起こらない. 実施形態4 図11はこの発明の実施形態4の動作を説明するための
フローチャートであり、図12は実施形態4による補正
データを示す図である。
【0060】前述の実施形態1では、平均回転数制御P
WMデューティ比を補正して更新していたが、実施形態
4では直接出力PWMデューティ比を補正することによ
り、トルクパターン変更時の平均トルクの平準化を図る
ものである.すなわち、図11に示すステップS41に
おいて、回転数が検出され、ステップS42において、
トルク制御処理ルーチンとは独立に平均回転数制御ルー
チンにより算出された平均回転数制御PWMデューティ
比が読出される。ステップS43において、回転数に応
じて選択したトルクパターンの現在のステートが検出さ
れ、ステップS44において、PWMデューティ比補償
量が図5のデータテーブルから読出される。ステップS
45において、現在選択しているトルクパターンに応じ
た補正データが図12のデータテーブルから読出され
る。ステップS45において、ステートごとに最終的に
出力するPWMデューティ比は次式により算出される. 出力PWMデューティ比=PWMデューティ比補償量×
平均回転数制御PWMデューティ比×補正データ ステップS47により、上述の算出されたPWMデュー
ティ比により駆動信号が出力される。
【0061】図12に示すように、平準化補正前に比
べ、平準化補正後は、モータ1回転のPWMデューティ
比補償量の総和の各トルクパターンごとのばらつきが小
さくなり、平準化が図られている。
【0062】ここで、平準化補正データは概ねPWMデ
ューティ比補償量の平均値の変動分だけ出力PWMデュ
ーティ比を補正する値に設定されるが、圧縮機の回転数
変動,振動,騒音が低くなるように、実験やシミュレー
ションにより調整を行ない決定するのが望ましい。
【0063】実施形態5 図13は実施形態5の動作を説明するためのフローチャ
ートである。前述の実施形態4では、補正データを予め
記憶していたが、実施形態4では、モータ1回転分のP
WMデューティ比補償量の平均値を算出し、トルクパタ
ーン変更時にモータ1回転の平均PWMデューティ比が
等しくなるように、この平均値の変動分だけ出力PWM
デューティ比が補正され、トルクパターン変更時の平均
トルクの平準化が行なわれる。
【0064】より具体的には、図13に示すステップS
51において回転数Nが検出され、ステップS52にお
いて、トルク制御処理ルーチンとは独立に平均回転数制
御ルーチンにより算出された平均回転数制御PWMデュ
ーティ比が読出される。ステップS53において、回転
数に応じて選択したトルクパターンの現在のステートが
検出され、そのステートのPWMデューティ比補償量が
図5のデータテーブルから読出される。
【0065】ステップS55において、変更後トルクパ
ターンにおけるモータ1回転分のPWMデューティ比補
償量の平均値が算出される。そして、ステップS56に
おいて、ステートごとに最終的に出力するPWMデュー
ティ比が次式により算出される。
【0066】出力PWMデューティ比=PWMデューテ
ィ比補償量×平均PWMデューティ比÷PWMデューテ
ィ比補償量平均値 ステップS57において、上述の算出された出力PWM
デューティ比により駆動信号が出力される。
【0067】実施形態6 図14は実施形態6における補正データの一例を示す図
である。実施形態4では、補正データは概ねPWMデュ
ーティ比補償量の平均値の変動分だけ出力PWMデュー
ティを補正する値に設定したが、より高い回転数ゾーン
のトルクパターンでの平準化補正後のモータトルク平均
値が、より低い回転数ゾーンのトルクパターンでの平準
化補正後のモータトルク平均値よりも大きくなる値とな
るように補正データを設定すると、トルクパターンのハ
ンチングの抑制ひいては回転数のハンチングの抑制が確
実なものとなる。
【0068】ここで、ハンチングに至るシーケンスの一
例は実施形態3に示したものと同様である。図14にお
いて、平準化補正前の場合、モータ1回転のPWMデュ
ーティ比補償量の総和がトルクパターン0に比べてトル
クパターン1の方が小さいため、目標回転数がトルクパ
ターン変更回転数である1000rpmよりわずかに小
さい回転数であればハンチングが生じやすい。一方、実
施形態6により平準化補正を行なえば、モータ1回転の
PWMデューティ比補償量の総和がトルクパターン0に
比べてトルクパターン1の方が大きくなるため、ハンチ
ングは起こらない。
【0069】実施形態7 図15は実施形態1から6の方法で、トルクパターン変
更時にヒステリシス区間を設けた場合のトルクパターン
変更回転数の一例を示す。ヒステリシスなしにおいて、
トルクパターン0からトルクパターン1に変化した場
合、トルクパターン変化時の回転数変動により回転数が
1000rpm以下に変動すると、トルクパターンは再
度トルクパターン0に移行してしまう。しかし、ヒステ
リシスありで、トルクパターン1からトルクパターン0
への変更回転数は949rpmとなり、ヒステリシスな
しに比べ−51rpm変動しないとトルクパターン1か
らトルクパターン0には移行せず、制御が安定しやすく
なる。
【0070】実施形態8 図16は実施形態8におけるモータの回転数とトルクパ
ターン設定回転数ゾーンの設定例を示す図である。たと
えば、目標回転数パターン1で回転数指令1の場合、目
標回転数は1100rpmとなり、わずかな回転数変動
や回転数検出誤差により−1rpm変動した場合でも、
トルクパターン11からトルクパターン10に移行して
しまうが、目標回転数パターン2で回転数指令1の場
合、目標回転数が1150rpmとなり、トルクパター
ン変更回転数から離れた値であるので、−51rpm変
動しないとトルクパターン11からトルクパターン10
には移行せず、制御は安定しやすくなる。
【0071】実施形態9 図17は実施形態9におけるモータの目標回転数とトル
クパターン設定回転数ゾーンの設定例を示す図である。
たとえば、目標回転数が1175rpmで、トルクパタ
ーン設定回転数ゾーン1の場合、トルクパターン11か
らトルクパターン12に移行する回転数は1200rp
mである。今、+25rpmの回転数変動が発生する
と、トルクパターン11からトルクパターン12に移行
してしまう。トルクパターン設定回転数ゾーン2の場
合、トルクパターン11からトルクパターン12に移行
する回転数は1250rpmとなり、目標回転数からの
余裕度が大きくなり、+75rpm変動しないとトルク
パターン11からトルクパターン12には移行せず、制
御が安定しやすくなる。
【0072】実施形態10 モータ回転数がトルクパターン設定回転数ゾーン内に所
定時間入っている場合にトルクパターンを変更するよう
にすると、回転数検出誤差などによる回転数変動の影響
を除去でき、制御が安定しやすくなる。
【0073】実施形態11 モータ回転数がトルクパターン変更回転数付近でハンチ
ングしている場合は、、トルクパターンもハンチングし
ているため、トルクパターンのハンチングを判別するこ
とにより、モータのハンチングの検出が可能である。モ
ータがハンチングしている場合は、トルクパターン変更
を検出すれば、トルクパターンのハンチングがなくなり
ひいてはモータのハンチングも除去でき、制御が安定し
やすくなる。トルクパターンのハンチングは、たとえば
トルクパターン0から1に移行し再度トルクパターン0
に移行する動作を所定回数繰返すまでの時間を測定し、
これが所定時間より短ければハンチングが生じていると
判別できる。また、所定時間内のトルクパターン0から
1間の移行回数をカウントし、所定回数以上であればハ
ンチングしていると判別するようにしてもよい。
【0074】実施形態12 トルク制御オン・オフ切換時には、モータ1回転分の平
均トルクも増減するため、このままでは回転数変動が発
生する。そこで、トルク制御オン・オフ切換時にモータ
1回転の平均トルクが等しくなるように、予め記憶され
ている補正データが読出され、読出した補正データを用
いて平均回転数制御PWMデューティ比が補正され、平
均回転数制御PWMデューティ比が補正後の値に更新さ
れる。
【0075】図18はそのような実施形態の動作を説明
するためのフローチャートであり、図19は補正データ
の一例を示す。たとえば、補正前平均回転数制御PWM
デューティ比=30%で、平均回転数3000rpmに
対し、トルク制御をオンからオフに変化したものとする
と、図18のステップS61で回転数Nが検出され、ス
テップS62においてトルク制御がオンからオフに変化
したことが判別され、ステップS63において、トルク
制御処理ルーチンとは独立に平均回転数制御ルーチンに
より算出された平均回転数PWMデューティ比(=30
%)が読出される。ステップS64において、トルク制
御の変化に応じた補正データ(=1.1)が図19のデ
ータテーブルから読出される。
【0076】ステップS65において、平均回転数制御
PWMデューティ比が補正され、次の演算により、補正
後の値に更新される。
【0077】補正後の平均回転数制御PWMデューティ
比=補正前平均回転数制御PWMデューティ比×補正デ
ータ(33%=30%×1.1) ステップS66においてトルク制御がオンでないことが
判別され、ステップS67において、最終的に出力する
PWMデューティ比が次式により算出される。
【0078】出力PWMデューティ比=補正後平均回転
数制御PWMデューティ比 (全ステート:33%) ここで、上述の補正を行なった場合と補正を行なわない
場合について比較する。補正を行なわない場合、トルク
制御オンの時点でのモータ1回転の出力PWMデューテ
ィ比の平均は、平均回転数制御PWMデューティ比にト
ルク制御オンのモータ1回転のPWMデューティ比補償
量の平均を乗じて、30%×1.1=33%となる。次
に、トルク制御オフへの変化直後のモータ1回転の出力
PWMデューティ比の平均は、平均回転数制御PWMデ
ューティ比にトルク制御オフのモータ1回転のPWMデ
ューティ比補償量の平均を乗じて、30%×1.0=3
0%であるので、トルク制御オフへの変化後の方が、モ
ータ1回転の出力PWMデューティ比の平均が小さくな
り、ひいては平均トルクも小さくなるため、回転数変動
が生じてしまう。
【0079】一方、この発明の実施形態の補正を行なっ
た場合、トルク制御オンの時点でのモータ1回転の出力
PWMデューティ比の平均は、補正前平均回転数制御P
WMデューティ比に、トルク制御オンのモータ1回転の
PWMデューティ比補償量の平均を乗じて30%×1.
1=33%となる。
【0080】次に、トルク制御オフへの変化直後のモー
タ1回転の出力PWMデューティ比の平均は、補正後平
均回転数制御PWMデューティ比に、トルク制御オフの
モータ1回転のPWMデューティ比補償量の平均を乗じ
て、33%×1.0=33%であるから、トルク制御オ
フへの変化後もモータ1回転の出力PWMデューティ比
の平均が変化せず、ひいては平均トルクの平準化も図ら
れ、トルク制御オフへの変化時の回転数変動を抑制でき
る。
【0081】また、トルク制御オフからトルク制御オン
への変化時も同様である。個々で、補正データは概ねP
WMデューティ比補償量の平均値の変動分だけ出力PW
Mデューティ比を補正する値に設定されるが、圧縮機の
回転数変動,振動,騒音が低くなるように、実験やシミ
ュレーションにより調整を行ない決定するのが望まし
い。
【0082】実施形態13 図20は実施形態13における補正データにおける一例
を示す。前述の実施形態12では、平均回転数制御PW
Mデューティ比を補正して更新していたが、直接出力P
WMデューティ比を補正することにより、トルクパター
ンオン・オフ変更時の平均トルクの平準化を図ってもよ
い。
【0083】次に、そのような手順について説明する。
トルク制御処理ルーチンとは独立に平均回転数制御ルー
チンにより算出された平均回転数制御PWMデューティ
比が読出される。トルク制御オン時は、回転数に応じて
選択したトルクパターンの現在のステートのPWMデュ
ーティ比補償量がデータテーブルから読出される。トル
ク制御オフ時は、ステートに関係なくPWMデューティ
比補償量が1とされる。トルク制御オンあるいはオフに
応じた補正データが図20のデータテーブルから読出さ
れる。ステートごとに最終的に出力するPWMデューテ
ィ比は次式により算出される。
【0084】出力PWMデューティ比=PWMデューテ
ィ比補償量×平均回転数制御PWMデューティ比×補正
データ ただし、この例では、トルク制御オフ時のPWMデュー
ティ比補償量,補正データとも任意値であるため、実質
的にはステートに関係なく出力PWMデューティ比=平
均回転数制御PWMデューティ比となる。
【0085】また、補正データは概ねPWMデューティ
比補償量の平均値の変動分だけ出力PWMデューティ比
を補正する値に設定するが、圧縮機の回転数変動,振
動,騒音が低くなるように、実験やシミュレーションに
より調整を行ない決定するのが望ましい。
【0086】さらに、上述の実施形態13においては、
制御部10であるマイクロコンピュータのソフトウェア
で実現することができるため、コストアップなどの問題
は起こらない。また、モータをブラシレスモータとして
空気調和機や冷蔵庫のコンプレッサに用いた場合には、
コンプレッサの低振動化を図るため、室外機の配管に余
裕を持たせずに済む。つまり、室外機や冷蔵庫のコンパ
クト化を図ることができる。
【0087】また、上述の各実施形態を複数組合せて制
御性能を向上させるようにしてもよい。
【0088】今回開示された実施形態はすべての点で例
示であって制限的なものではないと考えられるべきであ
る。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の
範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味およ
び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0089】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、トル
クパターンの変化に応じた補正データを用いて平均回転
数制御PWMデューティ比を補正することにより、トル
クパターン変化時のモータ1回転分の平均トルクの変動
は小さくなり、モータの回転数の安定化,低振動・低騒
音化を図ることができる。
【0090】また、トルクパターン変化時のPWMデュ
ーティ比補償量の平均値の変動分だけ平均回転数制御P
WMデューティ比を補正することにより、トルクパター
ン変化時のモータ1回転分の平均トルクの変動は小さく
なり、モータの回転数の安定化,低振動・低騒音化を図
ることができる。
【0091】また、トルクパターン変更時に平均回転数
制御PWMデューティ比補正に用いる補正データは、よ
り高い回転数ゾーンのトルクパターンでの補正後のモー
タトルク平均値が、より低い回転数ゾーンのトルクパタ
ーンでの補正後のモータトルク平均値よりも大きくなる
値とすることにより、トルクパターンのハンチングを抑
制し、ひいては回転数のハンチングを抑制することがで
きる。
【0092】さらに、選択しているトルクパターンに応
じた補正データを用いて出力PWMデューティ比を補正
することにより、トルクパターン変化時のモータ1回転
分の平均トルクの変動は小さくなり、モータの回転数の
安定化,低振動・低騒音化を図ることができる。
【0093】さらに、トルクパターン変化時のPWMデ
ューティ比補償量の平均値の変動分に応じて出力PWM
デューティ比を補正することにより、トルクパターン変
化時のモータ1回転分の平均トルクの変動が小さくな
り、モータの回転数の安定化,低振動・低騒音化を図る
ことができる。
【0094】さらに、選択しているトルクパターンに応
じて出力PWMデューティ比を補正する補正データはよ
り高い回転数ゾーンのトルクパターンでの補正後のモー
タトルク平均値が、より低い回転数ゾーンのトルクパタ
ーニングでの補正後のモータトルク平均値よりも大きく
なる値とすることにより、トルクパターンのハンチング
を抑制し、ひいては回転数のハンチングを抑制すること
ができる。
【0095】また、トルクパターンの変更が少なくな
り、制御が安定しやすくなる。さらに、トルクパターン
のハンチングを防止し、ひいては回転数のハンチングを
抑制することができる。
【0096】さらに、トルク制御オン,オフの変化に応
じた補正データを用いて平均回転数制御PWMデューテ
ィ比を補正することにより、トルク制御オン,オフ変化
時のモータ1回転分の平均トルクの変動は小さくなり、
モータの回転数の安定化,低振動・低騒音化を図ること
ができる。
【0097】また、補正データをトルク制御オンあるい
はオフの現在の状態に応じた補正データを用いて出力P
WMデューティ比を補正することにより、トルク制御オ
ン,オフ変化時のモータ1回転分の平均トルクの変動が
小さくなり、モータの回転数の安定化,低振動・低騒音
化を図ることができる。
【0098】また、モータ制御にマイクロコンピュータ
を用い、このマイクロコンピュータのソフトウェアで実
現することにより、コストアップなどの問題を生じな
い。また、モータをブラシレスモータとして空気調和機
や冷蔵庫のコンプレッサに用いた場合には、コンプレッ
サの低振動化を図れるため、室外機の配管に余裕を持た
せずに済み、つまり室外機や冷蔵庫のコンパクト化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態1の圧縮機モータの制御
装置を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した制御回路の動作を説明するため
のフローチャートである。
【図3】 図1の圧縮機モータの速度制御装置の各部の
電圧波形図である。
【図4】 トルク制御時の負荷トルクとトルクパターン
の関係を示す図である。
【図5】 この発明の実施形態1のトルクパターンを示
す図である。
【図6】 ステートと機械角および電気角の関係および
各通電モードを示す図である。
【図7】 この発明の実施形態1の平均回転数制御PW
Mデューティ比補正データを示す図である。
【図8】 この発明の実施形態1の補正データを算出す
る処理を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の実施形態2の補正データを算出す
る処理を示すフローチャートである。
【図10】 この発明の実施形態3の補正データを示す
図である。
【図11】 この発明の実施形態4の動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図12】 この発明の実施形態4における補正データ
を示す図である。
【図13】 この発明の実施形態5の動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図14】 この発明の実施形態6における補正データ
を示す図である。
【図15】 この発明の実施形態7のトルクパターン変
更時にヒステリシス区間を設けた場合のトルクパターン
変更回転数の一例を示す図である。
【図16】 この発明の実施形態8におけるモータの目
標回転数とトルクパターン設定回転数ゾーンの設定例を
示す図である。
【図17】 この発明の実施形態9のモータの目標回転
数とトルクパターン設定回転数ゾーンの設定例を示す図
である。
【図18】 この発明の実施形態12の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図19】 この発明の実施形態12における補正デー
タを示す図である。
【図20】 この発明の実施形態13における補正デー
タを示す図である。
【符号の説明】
1 交流電源、2 整流回路、3 平滑回路、4 イン
バータ回路、5 ブラシレスモータ、6 リアクタ、7
a,7b,7c 誘起電圧検出回路、8 基準電圧検出
回路、9 比較検出回路、10 制御回路、11 ドラ
イブ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/10 H02P 5/00 H02P 6/06

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷を駆動するモータと、 前記モータを駆動するための電源手段と、 前記モータのロータの回転位置を検出するロータ位置検
    出手段と、 前記ロータ位置検出手段の検出出力に基づいて、前記モ
    ータ1回転の平均回転数を算出するとともに目標回転数
    と前記平均回転数を比較し、比較結果に応じて平均回転
    数で制御するためのPWMデューティ比を調整し、前記
    モータの平均回転数を制御する平均回転数制御手段と、 予め記憶されている複数のトルクパターンから前記平均
    回転数に応じたトルクパターンを選択して読出し、この
    読み出されたトルクパターンを用いて前記平均回転数で
    制御するためのPWMデューティ比を補償して前記電源
    手段に出力するPWMデューティ比とすることにより、
    前記モータ1回転中の瞬時回転数変動を抑制する回転数
    変動制御手段とを備えたモータの制御方法であって、 前記トルクパターンが変化しても前記モータ1回転の平
    均トルクが等しくなるように、予め記憶されている補正
    データをトルクパターン変更時に該トルクパターンの変
    化に応じて選択して読出し、読み出された補正データを
    用いて前記モータを平均回転数で回転させるためのPW
    Mデューティ比を補正することを特徴とする、モータの
    制御方法。
  2. 【請求項2】 負荷を駆動するモータと、 前記モータを駆動するための電源手段と、 前記モータのロータの回転位置を検出するロータ位置検
    出手段と、 前記ロータ位置検出手段の検出出力に基づいて、前記モ
    ータ1回転の平均回転数を算出するとともに目標回転数
    と前記平均回転数を比較し、比較結果に応じて平均回転
    数で制御するためのPWMデューティ比を調整し、前記
    モータの平均回転数を制御する平均回転数制御手段と、 予め記憶されている複数のトルクパターンから前記平均
    回転数に応じたトルクパターンを選択して読出し、この
    読み出されたトルクパターンを用いて前記平均回転数で
    制御するためのPWMデューティ比を補償して前記電源
    手段に出力するPWMデューティ比とすることにより、
    前記モータ1回転中の瞬時回転数変動を抑制する回転数
    変動制御手段とを備えたモータの制御方法であって、 前記トルクパターンが変化しても前記モータ1回転の平
    均トルクが等しくなるように、トルクパターン変更時に
    変化前後のトルクパターンによるモータトルク補償量の
    平均値を求め、この平均値の変動分だけ前記モータを平
    均回転数で回転させるためのPWMデューティ比を補正
    することを特徴とする、モータの制御方法。
  3. 【請求項3】 負荷を駆動するモータと、 前記モータを駆動するための電源手段と、 前記モータのロータの回転位置を検出するロータ位置検
    出手段と、 前記ロータ位置検出手段の検出出力に基づいて、前記モ
    ータ1回転の平均回転数を算出するとともに目標回転数
    と前記平均回転数を比較し、比較結果に応じて平均回転
    数で制御するためのPWMデューティ比を調整し、前記
    モータの平均回転数を制御する平均回転数制御手段と、 予め記憶されている複数のトルクパターンから前記平均
    回転数に応じたトルクパターンを選択して読出し、この
    読み出されたトルクパターンを用いて前記平均回転数で
    制御するためのPWMデューティ比を補償して前記電源
    手段に出力するPWMデューティ比とすることにより、
    前記モータ1回転中の瞬時回転数変動を抑制する回転数
    変動制御手段とを備えたモータの制御方法であって、 より高い回転数ゾーンのトルクパターンからより低い回
    転数ゾーンのトルクパターンへ変化した場合は、トルク
    パターン変化後のモータ1回転の平均トルクがトルクパ
    ターン変化前より小さくなるように、より低い回転数ゾ
    ーンのトルクパターンからより高い回転数ゾーンのトル
    クパターンへ変化した場合は、トルクパターン変化後の
    モータ1回転の平均トルクがトルクパターン変化前より
    大きくなるように予め記憶されている補正データを該ト
    ルクパターンの変化に応じて選択して読出し、読み出さ
    れた補正データを用いて前記モータを平均回転数で回転
    させるためのPWMデューティ比を補正することを特徴
    とする、モータの制御方法。
  4. 【請求項4】 負荷を駆動するモータと、 前記モータを駆動するための電源手段と、 前記モータのロータの回転位置を検出するロータ位置検
    出手段と、 前記ロータ位置検出手段の検出出力に基づいて、前記モ
    ータ1回転の平均回転数を算出するとともに目標回転数
    と前記平均回転数を比較し、比較結果に応じて平均回転
    数で制御するためのPWMデューティ比を調整し、前記
    モータの平均回転数を制御する平均回転数制御手段と、 予め記憶されている複数のトルクパターンから前記平均
    回転数に応じたトルクパターンを選択して読出し、この
    読み出されたトルクパターンを用いて前記平均回転数で
    制御するためのPWMデューティ比を補償して前記電源
    手段に出力する出力PWMデューティ比とすることによ
    り、前記モータ1回転中の瞬時回転数変動を抑制する回
    転数変動制御手段とを備えたモータの制御方法であっ
    て、 前記トルクパターンが変化しても前記モータ1回転の平
    均トルクが等しくなるように、前記予め記憶されている
    補正データを選択しているトルクパターンに応じて選択
    して読出し、読み出された補正データを用いて前記出力
    PWMデューティ比を補正することを特徴とする、モー
    タの制御方法。
  5. 【請求項5】 負荷を駆動するモータと、 前記モータを駆動するための電源手段と、 前記モータのロータの回転位置を検出するロータ位置検
    出手段と、 前記ロータ位置検出手段の検出出力に基づいて、前記モ
    ータ1回転の平均回転数を算出するとともに目標回転数
    と前記平均回転数を比較し、比較結果に応じて平均回転
    数で制御するためのPWMデューティ比を調整し、前記
    モータの平均回転数を制御する平均回転数制御手段と、 予め記憶されている複数のトルクパターンから前記平均
    回転数に応じたトルクパターンを選択して読出し、この
    読み出されたトルクパターンを用いて前記平均回転数で
    制御するためのPWMデューティ比を補償して前記電源
    手段に出力する出力PWMデューティ比とすることによ
    り、前記モータ1回転中の瞬時回転数変動を抑制する回
    転数変動制御手段とを備えたモータの制御方法であっ
    て、 前記トルクパターンが変化しても前記モータ1回転の平
    均トルクが等しくなるように、トルクパターンによるモ
    ータトルク補償量の平均値を求め、この平均値の変動分
    だけ前記出力PWMデューティ比を補正することを特徴
    とする、モータの制御方法。
  6. 【請求項6】 負荷を駆動するモータと、 前記モータを駆動するための電源手段と、 前記モータのロータの回転位置を検出するロータ位置検
    出手段と、 前記ロータ位置検出手段の検出出力に基づいて、前記モ
    ータ1回転の平均回転数を算出するとともに目標回転数
    と前記平均回転数を比較し、比較結果に応じて平均回転
    数で制御するためのPWMデューティ比を調整し、前記
    モータの平均回転数を制御する平均回転数制御手段と、 予め記憶されている複数のトルクパターンから前記平均
    回転数に応じたトルクパターンを選択して読出し、この
    読み出されたトルクパターンを用いて前記平均回転数で
    制御するためのPWMデューティ比を補償して前記電源
    手段に出力する出力PWMデューティ比とすることによ
    り、前記モータ1回転中の瞬時回転数変動を抑制する回
    転数変動制御手段とを備えたモータの制御方法であっ
    て、 より高い回転数ゾーンのトルクパターンからより低い回
    転数ゾーンのトルクパターンへ変化した場合は、トルク
    パターン変化後のモータ1回転の平均トルクがトルクパ
    ターン変化前より小さくなるように、より低い回転数ゾ
    ーンのトルクパターンからより高い回転数ゾーンのトル
    クパターンへ変化した場合は、トルクパターン変化後の
    モータ1回転の平均トルクがトルクパターン変化前より
    大きくなるように予め記憶されている補正データを選択
    しているトルクパターンに応じて選択して読出し、読み
    出された補正データを用いて前記出力PWMデューティ
    比を補正することを特徴とする、モータの制御方法。
  7. 【請求項7】 前記トルクパターンの設定回転数ゾーン
    にヒステリシス区間を設け、前記ヒステリシス区間の幅
    はトルクパターン変化時の回転数変動量より大きく設定
    することを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記
    載のモータの制御方法。
  8. 【請求項8】 前記トルクパターンの設定回転数ゾーン
    の真中に目標回転数を設定することを特徴とする、請求
    項1から6のいずれかに記載のモータの制御方法。
  9. 【請求項9】 前記目標回転数によりトルクパターンの
    設定回転数ゾーン幅を変更することを特徴とする、請求
    項1から6のいずれかに記載のモータの制御方法。
  10. 【請求項10】 前記平均回転数がトルクパターンの設
    定回転数ゾーン内に所定時間入っている場合にトルクパ
    ターンを変更することを特徴とする、請求項1から6の
    いずれかに記載のモータの制御方法。
  11. 【請求項11】 前記平均回転数のハンチングを前記ト
    ルクパターンのハンチングにより判別し、前記モータが
    ハンチングしている場合はトルクパターンの変更を禁止
    することを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記
    載のモータの制御方法。
  12. 【請求項12】 負荷を駆動するモータと、 前記モータを駆動するための電源手段と、 前記モータのロータの回転位置を検出するロータ位置検
    出手段と、 前記ロータ位置検出手段の検出出力に基づいて、前記モ
    ータ1回転の平均回転数を算出するとともに目標回転数
    と前記平均回転数を比較し、比較結果に応じて平均回転
    数で制御するためのPWMデューティ比を調整し、前記
    モータの平均回転数を制御する平均回転数制御手段と、 トルク制御のオン、オフを決定するトルク制御オン,オ
    フ決定手段と、 前記トルク制御がオンの場合には、予め記憶されている
    複数のトルクパターンから前記平均回転数に応じたトル
    クパターンを選択して読出し、この読み出されたトルク
    パターンを用いて前記平均回転数PWMデューティ比を
    補償して前記電源手段に出力する出力PWMデューティ
    比とすることにより、前記モータ1回転中の瞬時回転数
    変動を抑制するモータの回転数変動制御手段とを備えて
    モータトルクを制御するモータ制御方法であって、 前記トルク制御オン,オフ切換え時に前記モータ1回転
    の平均トルクが等しくなるように予め記憶されている補
    正データをトルク制御の変化に応じて選択して読出し、
    読み出された補正データを用いて前記モータ平均回転数
    制御PWMデューティ比を補正することを特徴とする、
    モータの制御方法。
  13. 【請求項13】 負荷を駆動するモータと、 前記モータを駆動するための電源手段と、 前記モータのロータの回転位置を検出するロータ位置検
    出手段と、 前記ロータ位置検出手段の検出出力に基づいて、前記モ
    ータ1回転の平均回転数を算出するとともに目標回転数
    と前記平均回転数を比較し、比較結果に応じて平均回転
    数で制御するためのPWMデューティ比を調整し、前記
    モータの平均回転数を制御する平均回転数制御手段と、 トルク制御のオン、オフを決定するトルク制御オン,オ
    フ決定手段と、 前記トルク制御がオンの場合には、予め記憶されている
    複数のトルクパターンから前記平均回転数に応じたトル
    クパターンを選択して読出し、この読み出されたトルク
    パターンを用いて前記平均回転数PWMデューティ比を
    補償して前記電源手段に出力する出力PWMデューティ
    比とすることにより前記モータ1回転中の瞬時回転数変
    動を抑制するモータの回転数変動制御手段とを備えてモ
    ータトルクを制御するモータ制御方法であって、 前記トルク制御オン,オフ切換え時に前記モータ1回転
    の平均トルクが等しくなるように予め記憶されている補
    正データをトルク制御オンあるいはオフの現在の状態に
    応じて読み出し、読み出された補正データを用いて前記
    出力PWMデューティ比を補正することを特徴とする、
    モータの制御方法。
  14. 【請求項14】 前記モータは、空気調和機のコンプレ
    ッサに用いるブラシレスモータである、請求項1から1
    3のいずれかに記載のモータの制御方法。
  15. 【請求項15】 前記モータは、冷蔵庫のコンプレッサ
    に用いるブラシレスモータである、請求項1から13の
    いずれかに記載のモータの制御方法。
JP2000217194A 2000-07-18 2000-07-18 モータの制御方法 Expired - Fee Related JP3432486B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000217194A JP3432486B2 (ja) 2000-07-18 2000-07-18 モータの制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000217194A JP3432486B2 (ja) 2000-07-18 2000-07-18 モータの制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002034276A JP2002034276A (ja) 2002-01-31
JP3432486B2 true JP3432486B2 (ja) 2003-08-04

Family

ID=18712343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000217194A Expired - Fee Related JP3432486B2 (ja) 2000-07-18 2000-07-18 モータの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3432486B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003111480A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動機駆動装置
JP3931079B2 (ja) * 2001-12-14 2007-06-13 松下電器産業株式会社 電動機駆動装置及びそれを用いた冷凍装置
WO2012086459A1 (ja) * 2010-12-22 2012-06-28 マイクロスペース株式会社 モータ駆動制御装置
JP6288146B2 (ja) * 2016-04-01 2018-03-07 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
KR102158184B1 (ko) * 2018-05-15 2020-10-23 엘지전자 주식회사 공기조화기의 제어 방법
CN111623492B (zh) * 2020-05-06 2022-07-12 青岛海尔空调电子有限公司 一种空调器及其压缩机控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002034276A (ja) 2002-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7102306B2 (en) Brushless DC motor driving method and apparatus for it
US8084977B2 (en) Motor control device and compressor
EP1519046A2 (en) Apparatus for compensating for speed error of motor
JP2001037281A (ja) 電動機のトルク制御装置
JP3239426B2 (ja) ブラシレスdcモータの駆動装置
JP3432486B2 (ja) モータの制御方法
JP3467233B2 (ja) モータのトルク制御方法
JP3476067B2 (ja) モータの制御装置
JP5428746B2 (ja) ブラシレスdcモータの駆動装置およびこれを用いた電気機器
JP2006149097A (ja) モータ制御装置
JP3833918B2 (ja) モータ制御装置
JP3236322B2 (ja) 直流電動機の運転制御装置
JP3544338B2 (ja) 圧縮機モータの制御装置
JP3487099B2 (ja) モータ制御装置、冷凍・空調装置
JP2002247878A (ja) 電動機の制御方法
JP2002044985A (ja) 圧縮機モータのトルク制御装置
JP3691269B2 (ja) モータ制御装置
JPH06284782A (ja) モータ制御回路
JP4173724B2 (ja) モータのトルク制御装置
JP2003070282A (ja) モータ制御方法およびモータ制御装置
JP3278491B2 (ja) 冷凍サイクル制御装置
JP2001286181A (ja) モータの制御方法
JP2002165489A (ja) モータ制御装置
KR102080519B1 (ko) 모터 구동장치 및 이를 구비하는 공기조화기
JP2002364551A (ja) 電動機駆動装置、圧縮装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030506

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080523

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090523

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100523

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees