JP3432413B2 - 単分散微粒子の製造方法 - Google Patents

単分散微粒子の製造方法

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JP3432413B2 JP09353498A JP9353498A JP3432413B2 JP 3432413 B2 JP3432413 B2 JP 3432413B2 JP 09353498 A JP09353498 A JP 09353498A JP 9353498 A JP9353498 A JP 9353498A JP 3432413 B2 JP3432413 B2 JP 3432413B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デイスプレー・
フイルム視聴用の後方投影スクリーン・液晶表示用スペ
ーサ・各種照明器具などの光拡散剤やカラムの充填剤あ
るいは診断薬用の担体などに用いられる重合体微粒子を
製造する際の種粒子(単分散微粒子)の製造方法に関す
るものである。なお、この発明でいう単分散微粒子と
は、粒子径が均一な微粒子のことである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】デイスプ
レー・フイルム視聴用の後方投影スクリーン・液晶表示
用スペーサ・各種照明器具などの光拡散剤やカラムの充
填剤、診断薬用の担体などに用いられる重合体微粒子と
しては、その粒子径が1〜10μmで、かつ均一なもの
が要求される。
【0003】従来、このような粒子径特性を有する重合
体微粒子を得る方法としては、主に懸濁重合で得られた
粒子を要求される粒子径特性になるように分級して粒子
の均一化を行うことが多かった。しかし、このような方
法では、得られる粒子の収率が低下するという問題があ
った。また、粒子径分布が狭い微粒子を製造する方法と
して、例えばソープフリー乳化重合で得られる0.1〜
0.5μm程度のサブミクロンサイズの粒子径の揃った
微粒子を種粒子として水性あるいは有機媒体中に分散さ
せ、この種粒子に単量体を吸収させた後、重合を行うシ
ード重合法も知られている。しかし、この方法では種粒
子に1回で吸収できる単量体の量が少ないため、1〜1
0μm程度のミクロンサイズの重合体微粒子を得るに
は、シード重合の工程を複数回繰り返す必要があり、製
造工程が煩雑になるという問題がある。
【0004】また、予め種粒子に疎水性有機化合物を吸
収させることによって、種粒子の単量体に対する膨潤能
力を高めた後に、単量体を吸収させて重合する膨潤重合
方法も提案されている(特開昭54−126288
号)。しかし、この方法では、得られる重合体微粒子中
に膨潤助剤が残留するという問題がある。さらに、乳化
重合時にメルカプタン系連鎖移動剤を添加して製造した
分子量が1万以下である膨潤能力の高い種粒子を使用し
たシード乳化重合により、一回の重合で1〜10μm程
度の重合体微粒子を製造する方法も提案されている(特
開昭54−97582号)。しかし、この方法では、低
分子量の重合体微粒子は得られるが、粒子径分布が広が
る傾向にある。その上、この方法で使用されるメルカプ
タン系の連鎖移動剤は、一般に強い臭気があり作業性が
悪いばかりでなく、得られる重合体微粒子にも臭気が残
るため環境上の対策が必要であった。
【0005】粒子径が1〜10μmであり、かつ粒子径
分布の狭い重合体微粒子をシード重合により効率よく得
るためには、分子量10万以下の単分散性の種粒子が必
要となる。この発明の目的は、このような条件を満たし
た種粒子(単分散微粒子)の製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の方法は、スチ
レン系単量体および重合開始剤を水中に分散し、これを
加熱することによってスチレン系単量体を重合する方法
であり、連鎖移動剤としてのα−メチルスチレンダイマ
ーをスチレン系単量体に対して0.1〜10重量%添加
して重合させることを特徴とする。
【0007】そしてこの発明は、重合の際に一定量の特
定の連鎖移動剤を添加することによって、粒子径が均一
で、分子量が低く、かつ臭気の少ない粒子を提供するも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明について詳細に説
明する。この発明で使用されるスチレン系単量体として
は、例えばスチレンおよびα−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチ
レンなどのスチレン誘導体を挙げることができる。これ
らのスチレン系単量体を用いると、α−メチルスチレン
ダイマーの単量体への連鎖移動定数が高いため好ましい
結果が得られる。
【0009】この発明で用いられる重合開始剤は、通常
の乳化重合およびソープフリー重合で使用されるもので
あればよく、特に限定されないが、例えば過硫酸カリウ
ムのような過硫酸塩やアゾ系開始剤などの水溶性重合開
始剤を使用することができる。この発明で用いられる連
鎖移動剤としてのα−メチルスチレンダイマーの使用量
は、スチレン系単量体に対して0.1〜10重量%であ
り、より好ましくは0.3〜3重量%である。連鎖移動
剤の使用量が0.1重量%未満では、低分子量の単分散
微粒子が得られ難く、また連鎖移動剤の使用量が10重
量%を超えると、得られる単分散微粒子の分子量は低下
するものの、粒子径が均一でなく、しかも反応の完結に
長時間を要するという問題がある。
【0010】この発明で上記の範囲の連鎖移動剤を用い
れば、分子量が10万以下で、臭気が少なく、かつ粒子
径が均一な単分散微粒子を得ることができる。この発明
において、スチレン系単量体と媒体である水との割合は
特に限定されないが、重合の安定性および生産性の面か
らは、重量比(単量体/水)で5/95〜20/80の
範囲が好ましい。
【0011】この発明における重合は通常の方法に従っ
て行うことができる。すなわち、所定量の水、スチレン
系単量体、連鎖移動剤としてのα−メチルスチレンダイ
マー、および重合開始剤を反応容器に入れ、一定時間窒
素ガスを吹き込んで雰囲気を窒素置換した後、加温する
ことにより重合反応が進行する。重合反応の温度は、使
用する単量体および重合開始剤の種類や濃度により異な
るが、通常60℃から90℃である。また、重合時間
は、重合反応の条件によって異なるが、通常12〜36
時間である。
【0012】なお、この発明では、乳化剤を用いないい
わゆるソープフリー乳化重合を採用するのが好ましく、
この方法によれば、粒子径が均一な粒子が得られやす
い。この発明により得られる単分散微粒子は、反応後の
水分散体をそのまま、または水やアルコールなどで洗浄
・精製後、あるいは乾燥粉体の状態でシード重合の際の
種粒子として用いられる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の方法を実施例および比較例
により具体的に説明するが、この発明はこれらによって
何ら限定されるものではない。実施例および比較例で得
られた重合体粒子の重量平均分子量、粒子径、単分散性
および臭気についての結果を表1に示した。 〔実施例1〕単量体としてのスチレン100重量部、媒
体としてのイオン交換水900重量部および連鎖移動剤
としてのα−メチルスチレンダイマー0.5重量部を反
応容器に入れ、攪拌を行いながら1時間窒素を吹き込み
十分に雰囲気を窒素置換し、続いて70℃まで加温し
た。この後、1.2重量部の過硫酸カリウムを少量のイ
オン交換水に溶解し、反応系に添加した。次いで70℃
のまま24時間撹拌を続けた後、反応系を室温にまで冷
却し、反応を停止させた。反応終了時の重合転化率は9
8%であり、反応終了後の重合体粒子に臭気はほとんど
なかった。得られた重合体粒子を水およびメチルアルコ
ールで洗浄した後、固液分離を行い、オーブン60℃中
で乾燥した。これをテトラヒドロフランに溶解してGP
Cにより分子量測定を行ったところ、その重量平均分子
量はMw=75,000であった。また、島津製作所
(株)製レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2
000を用いて重合体粒子の個数分布測定を行ったとこ
ろ、メディアン径0.590μm、モード径0.562
μmで、メディアン径とモード径の比が1.05であ
り、単分散性が高かった。
【0014】なお、メディアン径とは、個数分布の累積
が50%である粒子径であり、モード径とは、個数分布
で最も頻度の高い粒子径である。 〔実施例2〕α−メチルスチレンダイマーの使用量を1
重量部とした以外は、実施例1と同様の条件で重合反応
を行った。 〔実施例3〕α−メチルスチレンダイマーの使用量を2
重量部とした以外は、実施例1と同様の条件で重合反応
を行った。 〔実施例4〕α−メチルスチレンダイマーの使用量を
0.2重量部とした以外は、実施例1と同様の条件で重
合反応を行った。 〔比較例1〕連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイ
マーの代わりにノルマルオクチルメルカプタンを用いた
以外は、実施例1と同様の条件で重合反応を行った。 〔比較例2〕連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイ
マーの代わりにノルマルペンチルメルカプタンを用いた
以外は、実施例4と同様の条件で重合反応を行った。 〔比較例3〕連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイ
マーの代わりにノルマルドデシルメルカプタンを用いた
以外は、実施例1と同様の条件で重合反応を行った。
【0015】
【表1】
【0016】表1の結果から明らかなように、この発明
は、α−メチルスチレンダイマーを連鎖移動剤として用
いることにより臭気および分子量の低下において優れて
いることがわかる。一般に用いられているメルカプタン
系連鎖移動剤を使用した場合は、臭気が強いか(比較例
1および比較例2)または分子量低下の効果が劣る(比
較例3)。
【0017】
【発明の効果】この発明の方法によれば、低分子量で粒
子径が均一な単分散微粒子を得ることができ、しかも臭
気の強いメルカプタン系連鎖移動剤を使用しないので単
分散微粒子の臭気が少なく、作業性に優れている。そし
て、この発明の単分散微粒子を、例えばシード重合の際
の種粒子として使用すれば、1回のシード重合により所
望の粒子径で、粒子径分布が狭い重合体微粒子を得るこ
とができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系単量体および重合開始剤を水
    中に分散し、加熱してスチレン系単量体を重合させて単
    分散微粒子を製造する方法において、過硫酸塩を重合開
    始剤として用いるとともに、α−メチルスチレンダイマ
    ーを連鎖移動剤としてスチレン系単量体に対し0.1〜
    10重量%添加することを特徴とする単分散微粒子の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 スチレン系単量体の重合をソープフリー
    乳化重合により行なうことを特徴とする請求項1に記載
    の製造方法。
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WO2011074066A1 (ja) 2009-12-15 2011-06-23 竹本油脂株式会社 有機シリコーン微粒子、有機シリコーン微粒子の製造方法、有機シリコーン微粒子を含有する化粧料、樹脂組成物及び現像用トナー
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