JP3432019B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3432019B2
JP3432019B2 JP26729994A JP26729994A JP3432019B2 JP 3432019 B2 JP3432019 B2 JP 3432019B2 JP 26729994 A JP26729994 A JP 26729994A JP 26729994 A JP26729994 A JP 26729994A JP 3432019 B2 JP3432019 B2 JP 3432019B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高解像度の記録を行う
ための、インクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写装置や、ワードプロセッサ,コンピ
ュータ等の情報処理機器、さらには通信機器の普及に伴
い、それらの機器の画像形成(記録)装置の一種とし
て、インクジェット方式によるデジタル画像記録を行う
ものが急速に普及している。このような記録装置におい
ては、記録速度向上のため、複数の記録素子を集積配列
してなる記録ヘッド(以下マルチヘッドという)とし
て、ノズル(インク吐出口)及び液路を複数集積したも
のを用いる。カラー画像への対応としては、前記マルチ
ヘッドを複数色分具備し、ヘッドの記録走査方向に並列
配置させたものや、1個のマルチヘッド内に複数色のノ
ズル群を具備したものがある。
【0003】図36はマルチヘッド、及びインクタンク
を記録走査方向に並列配置させた場合の構成図である。
図36のマルチヘッドを印字面側から見たヘッド構成図
が図37である(従来例1)。4組のノズル群は同一ヘ
ッド内に一体化されたものでも良いし、分離可能であっ
ても良い。どちらにしても、各色のノズル群が一定の距
離をおいて配列しているので、インクタンクを各色独立
に交換する構成がとりやすい。色毎にヘッドとタンクが
一体となった構成では、消耗した色のカートリッジ(ヘ
ッドとインクタンク)のみを交換すれば良いし、インク
タンクがヘッドから分離可能である場合には、消耗した
色のインクタンクのみを交換すれば良い。
【0004】但し、この構成のマルチヘッドでは1回の
記録走査で印字できる領域は各色とも同一であるので、
記録走査毎のつなぎ部が全色同一部分に現れ、つなぎス
ジが強調されるという問題がある。また、ブラック,シ
アン,マゼンタ,イエロの順に色を重ねた場合と逆の場
合とでは、色味が異なることから往復記録が困難であ
り、実現するためには特別な印字方法が必要となる。
【0005】前記つなぎスジを解決する方法として、図
38のように4色のノズル群がそれぞれ紙送り方向に互
に所定距離だけずれながら並列配置する構成が既に提案
されている(従来例2)。これによれば、各色のつなぎ
部が紙面上でそれぞれ異なる位置に現れるのでつなぎス
ジは目立たない。しかし、各色の印字領域は紙送り方向
に少しづつ重なり合っているので、両方向印字を行うの
には図37の構成と同様な配慮が必要である。
【0006】図39は4色分のノズル群が同一のマルチ
ヘッド内に紙送り方向に1列に並んで配置したものであ
る(従来例3)。この構成では1回の記録走査で印字で
きる領域が各色で異なり、ヘッドの印字方向によらず紙
面上には常に一定の順番で色が重ねられていく。従っ
て、往復印字を比較的簡単に実現できる。また、各色の
ノズル群同士の距離d´を調整することで色毎のつなぎ
部を互にずらせば、つなぎスジを目立たなくすることも
できる。
【0007】しかし、吐出口へのインク流路が各色で非
常に密接であるため、図36の構成のように各色毎にイ
ンクタンクを交換するのは難しい。従って全色一体型の
タンク構成とするのが一般であり、この場合、どれか1
色でもインクが消耗した時に全色同時にインクタンクを
交換しなければならないという不都合がある。d´を大
きく取れば各色別タンクにすることもできるが、充分な
印字速度を得るために必要なノズル数を備えようとする
と、4色分のマルチヘッドが長くなり、装置も大型化し
てしまう。
【0008】以上、記録装置のカラー化への対応として
は前述のようなヘッド構成が提案,実現されてきてい
る。
【0009】ところで、近年ではカラー化への対応と同
時に、画像の高品位化の一端として、特に多値化や高解
像度化への要求が高くなってきている。
【0010】多値化においては、同一画素に同一色であ
りながら複数段階の濃度や体積のインクを着弾する方法
が提案されている。この場合には、同一のノズルから異
なる濃度や量のインクを吐出させるのは現実的には困難
であり、複数種のインクは複数のノズル群から吐出させ
る方法が単純で実現化しやすい。カラーの場合、図40
のように、各色のヘッドが複数のノズル群から構成さ
れ、それぞれのノズル群は異なる濃度や体積のインクを
吐出する(従来例4)。各ノズル群は目的の吐出を実現
するために、互に距離をおいて配列されていたり、吐出
口の大きさや内部構成が多少異なっている場合もある。
【0011】高解像度の要求に対しては、マルチヘッド
の集積密度の製作上の限界から、要求される画素密度と
等しい密度のものを作成するのは困難な状況である。そ
こで、マルチヘッドを高密度に作成しなくとも高解像度
な画像を得るためのヘッド構成や印字方法のアイディア
が既にいくつか提案されている。
【0012】1979年「Xerox Disclosure Jounal 」
March/April Volume 4、 Number 2によれば、120dp
i(ドット/インチ)のヘッドのノズル間隔をλとした
時、(2+1/2)λの紙送りを行い、この紙送り前後
の2回の記録走査で同一領域に印字することで、240
dpiの画像を完成させている(従来例5)。また、特
に、この文献においては、送り量を1/2λとせずに
(2+1/2)λとすることで不吐出ノズルの画像への
影響も抑えるように工夫されている。
【0013】また、特開平3−45350号公報におい
て、岩澤は、プリントラインピッチの2倍のピッチに対
応して配置された複数の吐出ノズルを用い、紙送り手段
が記録ラインピッチのm倍(但しmは3以上の奇数)に
相当する送り量であることを開示している(従来例
5)。ここでは特にカラーインクを用いた往復プリント
を例に上げ、カラーインクが往路と復路で打ち込み順が
逆転することに起因する色調ムラを防ぐこと及びノズル
間で見られるインク吐出量のバラツキによる品質劣化を
防止することを目的としている。
【0014】従来例4,従来例5の方法では、紙送り量
をノズルピッチの半分の単位で制御することで画像解像
度を上げているが、どちらの場合も2種類の異なる紙送
り量(高解像度のための紙送りと記録領域を変えるため
の紙送り)を交互に制御させる必要があり、同一量を繰
り返す通常の紙送りに比べ、複雑なものとなる。また、
同一画像領域に対し2回づつの記録走査と紙送りが必要
であるので、1回の記録走査で印字する場合に比べ、印
字時間がほぼ倍だけ余計にかかってしまう。
【0015】更に、ノズルピッチの倍の解像度の画像を
形成する方法として、1つのヘッド内に2列のノズル列
を持ち、これらが紙送り方向に半ピッチだけずれている
構成のものもある(従来例6)。この場合、同一画像領
域に対しては、1回の記録走査のみで所望の解像度の画
像を完成させることができるのでスループッド(単位時
間当りの記録量)も落ちることはない。また、紙送り量
は固定量を繰り返すのみで良いので制御も従来のままで
ある。しかし、ヘッド幅が通常より大きく、その分記録
走査幅や記録装置そのものも大きくならざるを得ないと
いう難点がある。また、この方法では従来例4,従来例
5のようにインクを乾燥させながら2回の記録走査で印
字するのではなく、1回の記録走査で所望の解像度のイ
ンクドロップを全て打ち込んでしまうので、従来例4,
従来例5に比べると、インクのにじみが多少劣るととも
に、画像濃度も低くなってしまう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況のもとでなされたもので、低密度の記録ヘッドを用
いて高密度の画像を形成する場合に、従来例4,従来例
5のような複雑な紙送り制御やドットのにじみ等の問題
を解決し、高画質を実現することを一つの目的としてい
る。
【0017】また、同一記録装置においてもスループッ
トを重視するブラックのみの印字や、大量枚数を短時間
に完成させるカラープリントなど様々な場合に対応する
必要もあると認識し、これを実現することを他の一つの
目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明ではインクジェット記録装置を次の(1)〜
)のとおりに構成する。
【0019】(1)複数のノズルが紙送り方向に同一ピ
ッチdで配列されたノズル列をm組有し、このm組のノ
ズル列互に前記紙送り方向であって、前記紙送り方向
の上流側のノズル列の最も下流側ノズルと下流側のノズ
ル列の最も上流側ノズルとが(n−1/m)・dだけ離
して配置され、前記m組のノズル列から同色のインクを
吐出する記録ヘッドと、この記録ヘッドを走査方向に繰
り返し走査する走査手段と、前記dの整数倍の一定量の
紙送りを繰り返し行う紙送り手段とを備え、前記mを2
以上の整数とし、前記nを1以上の整数としたインクジ
ェット記録装置。 (2)複数のノズルが紙送り方向に同一ピッチdで配列
されたノズル列をm組有し、このm組のノズル列互に
前記紙送り方向であって、前記紙送り方向の上流側のノ
ズル列の最も下流側ノズルと下流側のノズル列の最も上
流側ノズルとが(n−1/m)・dだけ離して配置さ
れ、前記m組のノズル列から同色のインクを吐出する
ズルユニットを前記紙送り方向と直交する方向に複数配
列し記録ヘッドと、この記録ヘッドを走査方向に繰り
返し走査する走査手段と、前記dの整数倍の一定量の紙
送りを繰り返し行う紙送り手段とを備え、前記mを2以
上の整数とし、前記nを1以上の整数としたインクジェ
ット記録装置。 (3)前記走査方向の同一画素列を、複数のノズルから
吐出されるインクで形成するように前記記録ヘッドを駆
動するヘッド駆動手段を備えた前記(1)または(2)
記載のインクジェット記録装置。 (4)前記記録ヘッドは、インクに熱による状態変化を
生起させ、この状態変化にもとづいてインクをノズルか
ら吐出させる熱発生手段を有している前記(1)ないし
(3)のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【作用】前記(1)〜()の構成により、ノズルピッチ
dの記録ヘッドを用いながら、紙送り方向にd/mのピ
ッチで画素を形成することができる。前記(3)の構成
では、ノズル単位の吐出特性のばらつきによる濃度むら
をなくすることができる。
【0024】
【実施例】以下本発明を実施例により詳しく説明する。
【0025】(実施例1) 本実施例は、360dpi相当のヘッドを用いて720
dpiの画像を記録する“インクジェット記録装置”
である。
【0026】図19は、本実施例のインクジェット記録
装置における印字部の構成を示す斜視図である。図にお
いて、701はインクカートリッジである。ここでは、
4色のカラーインク、ブラック,シアン,マゼンタ,イ
エロがそれぞれ詰め込まれたインクタンクと、マルチヘ
ッド702より構成されている。
【0027】703は紙送りローラで補助ローラ704
とともに印字紙(記録紙ともいう)707を抑えながら
図の矢印の方向に回転し、印字紙707をy方向に随時
送っていく。また705は給紙ローラであり印字紙の給
紙を行うとともに、ローラ703,704と同様、印字
紙707を抑える役割も果たす。706は4個のインク
カートリッジを支持し、印字とともにこれらを移動させ
るキャリッジである。これは印字していない時、あるい
はマルチヘッドの回復作業などを行う時には図の点線で
示した位置のホームポジションhに待機するようになっ
ている。
【0028】印字開始前、ホームポジションにあるキャ
リッジ706は、印字開始命令がくると、x方向に移動
しながら、マルチヘッド702上のn個のマルチノズル
により、紙面上に印字する。紙面端部までのデータの印
字が終了するとキャリッジは元のホームポジションに戻
り、再びx方向への印字を行う。あるいは、往復印字で
あれば、−x方向に移動する段階で次の印字も行ってし
まう。この最初の印字が終了してから2回目の印字が始
まる前までに、紙送りローラ703が矢印方向への回転
することにより所定幅だけのy方向への紙送りをする。
このようにしてキャリッジスキャン(記録走査,ヘッド
走査,主走査ともいう)と紙送り(紙送り走査,副走査
ともいう)との繰り返しにより、一紙面上のデータ印字
が完成する。
【0029】図1に示す本実施例用のヘッドは、2つの
ノズル群101と102から構成され、それぞれのノズ
ル群には360dpi相当のピッチ、即ちd=70.6
μmの間隔で64個のノズルが一列に配列されている。
そして、これら2つのノズル群は(32−1/2)×d
だけ紙送り方向に離れて配置され、これらの間は、非印
字領域103(斜線部)となっている。ここで前述2つ
のノズル群は全く同一の形状であり、また同一色のイン
クを吐出させるためのものである。
【0030】図2及び図3を用いて前記ヘッド及びイン
クジェット記録装置での印字状態を説明する。
【0031】第1記録走査において、印字紙201は6
4個のノズル群102により、全画素、全データの50
%だけ記録される。この時のドット着弾状態を図3の
(a)に示す。ヘッド走査方向には720dpi相当、
即ち35.3μmの間隔でドットが整列するが、ノズル
並び方向には360dpi相当の間隔d=70.6μm
の配列となっている。
【0032】第1記録走査終了後、印字紙は図2の矢印
の方向にd×64≒45.2mmだけ送られる。この時第
1記録走査で印字された領域の上側半分はノズル群10
1の印字領域内に入るが、下側半分は非印字領域103
の内に位置する。
【0033】第2記録走査において、ノズル群101で
は、既に50%のデータが記録されている領域に、残り
の50%のデータを埋め込んで行く形となる。ノズル群
101と102は互にd×(32−1/2)だけ離れて
いるので、d×64だけ紙送りされた印字領域では、ま
だ印字されていないラインが丁度ノズル群101の各ノ
ズルに適応される。また同時に、これに続く紙面上の印
字領域に対し、ノズル群102では第1記録走査と同様
の記録がなされている。
【0034】第2記録走査終了後、再びd×64だけ紙
送りされ、今度はノズル群101,102全てのノズル
を用いて各印字領域に印字する。
【0035】このように、d×64の紙送りと、2つの
ノズル群による記録走査の繰り返しで、360dpi相
当のヘッドを用いた720dpi画像が形成可能とな
る。
【0036】本実施例によれば、先に示した従来例4,
従来例5のようにノズルピッチの半分の単位で、異なる
2つの紙送りを制御する必要がなく、常にd×64の送
り量で、従来例4,従来例5と同様の目的を達成するこ
とができる。
【0037】また、2グループのノズル群が、予め半ノ
ズルピッチだけずれて固定されているので、従来例4,
従来例5のように等しいノズル群(ヘッド)が同一画素
領域を2回づつスキャンすることもない。従ってスルー
ププットは64ノズルで360dpiの画像を形成する
場合と殆ど同等である。
【0038】更に、2グループのノズル群は、ヘッド走
査方向ではなく紙送り方向に配列しているので、ヘッド
の走査幅や記録装置本体幅が大きくなることもない。
【0039】また、同一走査で同一画像領域の記録を完
成させるのではなく、少なくとも1回の紙送り走査を挟
んで2回の記録走査で50%づつ画像が完成していくの
で、インクのにじみも無く、濃度も高く発色の良い画像
を形成することができる。
【0040】更に本実施例では、2つのノズル群を互に
d×(32−1/2)、即ち各ノズル群印字領域の半分
の距離だけ離して配置させたが、この距離は特に前記値
に限定するものではない。(1+1/2)ノズル分以上
のあれば各ノズル群の印字領域幅の紙送り(本実施例で
はd×64)との組み合わせで、常に本発明の効果を得
ることができる。例えば(64−1/2)ノズル分の距
離だけ離せば、同一印字領域に対しての2回の記録走査
の間には常に1回の非記録走査が入るので、よりにじみ
も少なく、高濃度の画像が期待できる。
【0041】但し、図2にも示すように、両者の間隔を
ノズル群の半分の距離(32−1/2)dとすれば、2
つのノズル群のつなぎ部の位置を(101は点線、10
2は実線で表している)、等間隔で交互に現れるように
できる。この構成は、2つのノズル群の黒スジを分散さ
せ、つなぎ部を目立たなくする効果がある。
【0042】しかし、前述のように、ノズル群101と
102の間隔を(64−1/2)dとすれば、ノズル群
101でのつなぎ部とノズル群102でのつなぎ部が隣
接して現れるので、画像全体の濃度も高くなる一方で、
つなぎスジも目立ってくる恐れがある。従って、ノズル
群の間隔を本実施例のようにノズル群の丁度半分(ここ
では32d)の間隔、或いは、この値にノズル群の幅を
整数倍だけ加えた間隔(n×64d+32d)正確には
(64n+32−1/2)dにすれば、本実施例と同様
のつなぎスジへの効果は現れる。
【0043】ただし、前述のようなつなぎスジが目立
ち、画像弊害となるのも1部の記録媒体であるので、全
体の濃度やヘッドの大きさの制限等、状況に応じて2つ
のノズル群の距離及びノズル数を構成すれば良い。
【0044】また、本実施例のように各ノズル群の間の
距離がある程度大きいことは、インクタンクの交換によ
って各ノズル群から異なる種類のインクで記録させるこ
とができるようになる。このようなインクタンク交換に
ついては後述する。
【0045】以上説明したように、本実施例によれば、
360dpi相当での64ノズルをもつ2つのノズル群
を紙送り方向に(32−1/2)dだけ離した構成のヘ
ッドを用い、64ノズル分の紙送りの通常印字を行うこ
とにより、720dpiの画像を印字することができ
る。
【0046】(実施例2)ところで、イメージ画像を形
成するに当たっては、解像度とは別に、発色性,階調
性,一様性など様々な要素も高画質化に向けて重要であ
る。特に一様性に関しては、マルチヘッド製作工程差に
生じるわずかなノズル単位のばらつきが、印字した時
に、各ノズルのインクの吐出量や吐出方向の向きに影響
を及ぼし、最終的には印字画像の濃度ムラとして画像品
位を劣化させる原因となる。
【0047】そこで、ここでは実施例1の変形として、
画像劣化を防止するマルチパス印字を用いた例を実施例
2として説明する。なお、マルチパス印字(分割印字)
法については、後述の実施例10で詳細に説明する。
【0048】図4,図5は、本実施例の2パス印字の印
字状態を示す図である。本実施例では紙送り量を32d
とし、同印字領域に対し、5回の記録走査と紙送りが繰
り返される。ヘッド構成は実施例1と同様である。
【0049】第1記録走査ではノズル群102の下側3
2ノズルで25%のデータを記録する。この時のドット
着弾状態は図5の(a)となる。実施例1における記録
方法と同様に、紙送り方向にはピッチd=70.5μm
でドットが配列しているが、ヘッド走査方向には、1ド
ットづつ間引かれた状態で記録されている。
【0050】32dの紙送り走査後、ノズル群102の
上側32ノズルによって、同一ラインの残りのドットが
図5の(b)のように補完される。このようにすれば、
ヘッド走査方向の同一ライン上に並ぶドットは2種類の
ノズルで記録されているので、各ノズルの吐出特性の要
求が緩和される。
【0051】次の第3記録走査では、既に説明した印字
領域は丁度非印字領域103に位置し、新たなドットは
記録されない。しかしこれに続く2つの印字領域では、
それぞれ25%づつ図5の(a),(b)のように記録
されている。
【0052】第4記録走査では、印字領域は、ノズル群
101の下側32ノズルに位置し、これらのノズルで2
5%のデータが記録される。ノズル群101と102は
(32−1/2)dだけ離れているので、実施例1にお
ける印字方法と同様に、この印字領域ではまだ印字され
ていないラインが、丁度ノズル群101の各ノズルに適
応され、図5の(c)のように、未印字のラインに1画
素おきにドットが埋め込まれる。
【0053】第5記録走査で印字領域の画像は、図5の
(d)に示すようにノズル群101の上側32ノズルに
よって記録完了となる。
【0054】この後、32dづつの紙送りと25%づつ
の記録走査を交互に繰り返すことにより、各印字領域が
順次完成されていく。
【0055】本実施例のマルチパス印字によれば、印字
時間は実施例1で説明した通常の印字方法の約2倍かか
る。しかし、ノズルばらつきによる画像のムラを防ぎ、
より一様性に優れた画像を得ることができる。また、2
つのノズル群同士のつなぎ部は同位置に現れるが、予め
各ノズル群のつなぎ部が2箇所に分散されているので、
つなぎスジとしての弊害も少ない。
【0056】また、マルチパス印字を行わない実施例1
では、既に図2で示したように、記録領域毎に2回の記
録走査の間隔が異なっていた。第1記録走査で50%印
字した領域の上32dは第2記録走査で残りを印字して
いるが、下32dは1走査分の時間をおいた後に、第3
記録走査で残りの50%を記録している。このような印
字間隔の差は、濃度の差となり、記録紙によっては濃度
ムラとして感知されることもある。
【0057】この点においても、本実施例のマルチパス
印字は有効である。図4のような32d送りのマルチパ
スであれば、全ての印字領域が1回目,2回目,4回
目,5回目の等しいタイミングで記録されるので、どの
印字領域も同等の濃度となる。
【0058】また、ここでは32d送りの2パス印字と
して例を上げたが、この変形として16d送り8パス印
字も有効であり、このように記録走査数を多くするほど
画像は滑らかになる。
【0059】以上説明したように、本実施例によれば3
60dpi相当での64ノズルをもつ2つのノズル群を
紙送り方向に(32−1/2)dノズルだけ離した構成
のヘッドを用い、マルチパス印字を行うことにより、7
20dpiの画像を高品位に印字することが可能とな
る。
【0060】(実施例3)本実施例では、実施例1で用
いたヘッドを2個有するものとする。これにより実施例
1と同様、720dpiを実現しながら更に高画質な記
録を同等のタイムコストで実現させる。
【0061】本実施例に用いるヘッド構成を図6に示
す。ここではBk1とBk2の2ヘッドがあり、Bk2
はBk1より紙送り方向の32dだけずれて設置されて
いる。
【0062】本実施例におけるドット着弾状態も図5で
示される。以下図7,図5を用いて本実施例の印字方法
を説明する。図7に示すように本実施例も実施例1と同
様、紙送り量は64dである。但しBk1,Bk2上の
4つのノズル群でそれぞれ25%づつの記録により、画
像を完成させていく。第1記録走査では、Bk1とBk
2の両者の下側のノズル群102によって、25%づつ
のデータが紙面201に記録される。この時、両者のヘ
ッドは互いにdの整数倍(32d)だけずれているの
で、2つのノズル群102は同一ライン上にドットを着
弾することになる。例えばBk1ヘッドがヘッド走査方
向に半分に間引かれたデータを図5の(a)のように記
録すれば、Bk2は残りの半分のデータを記録し、その
段階でのドット着弾状態が図5の(b)のようになって
いる。
【0063】図7によると、第1記録走査では、印字領
域の下側32dではBk1によってしか印字されず、上
側32dではBk1とBk2の両者によって記録されて
いる。従って、下側32dでは図5の(a)のような2
5%だけ記録された着弾状態となり、上の32dでは図
5の(b)のような50%記録された着弾状態となって
いる。
【0064】64dの紙送り走査後、第2記録走査とし
て再び2個のヘッドで25%づつ記録される。第1記録
走査で図5の(a),図5の(b)の状態に記録されて
いる2つの印字領域は、更に25%づつのデータが加え
られ、それぞれ図5の(b),図5の(c)の状態とな
る。また同時に、前記領域に続く印字領域には第1記録
走査と同様に25%、50%の画像が記録されている。
【0065】続く64dの紙送り走査後の第3記録走査
で、前記2つの印字領域は100%まで完成する。すな
わち既に図5の(c)まで印字されている上側32dの
領域では、Bk2によって残り25%のデータが加えら
れ、図5の(d)の状態となる。第2記録走査の段階
で、図5の(b)の状態である下側32dの領域では、
Bk1,Bk2両者の印字が同時になされ、やはり図5
の(d)の状態となる。また、前記2つの領域に続く印
字領域には第1,第2記録走査と同様に記録されてい
る。
【0066】以上3回の記録走査と64dづつの紙送り
で、64d幅の画像が完成する。
【0067】以下、これに続く各記録走査毎に、64d
の印字領域の画像が完成されていくことになる。
【0068】また、図6では2個のヘッドが互に32d
だけずれているとして説明したが、例えばこれらが(3
2−1/2)dだけずれていても同様の効果を得ること
ができる。この場合、印字方法は図7と同様であるが、
ドット着弾状態は図8のようになる。50%記録走査終
了後では丁度720dpiの全記録画素において、互い
違いの格子状に配置される形となる(図8の(b))。
【0069】このような順番でドットが着弾されていく
ことは、連続して記録されるドット同士の重なりが少な
くて済むので、紙面上での異色インクのにじみや濃度ア
ップの点で期待できる方法である。
【0070】本実施例によれば、実施例1と同様のヘッ
ドを2個用い、3回の記録走査と64dの紙送りで画像
を完成させていく。従ってスループットは実施例1と同
様である。しかし、本実施例ではヘッド走査方向に対
し、同一ラインの印字を2個のノズルで記録することに
なる。従って、マルチヘッド製作工程差に生じるノズル
単位のばらつきによる、印字画像品位の劣化を防ぐこと
ができ、より高品位な画像を得ることができる。
【0071】(実施例4)本実施例3のようなヘッド構
成を持てば、ブラックの強調印字も実施例1と同様のス
ループットで実現させることができる。この例を実施例
4として説明する。この場合の印字方法を図9に示す。
前述の方法では各ヘッドが25%づつの間引き印字をし
ていたのに対し、この黒強調モードでは、各ヘッドが実
施例1と等しく間引きのない印字をする。但し、本実施
例ではブラックヘッドが2個あるので、それぞれが10
0%づつ、計200%の画像となるのである。
【0072】このようなブラック強調では、異なるノズ
ルから吐出された2つのドットが同着弾点で重なり合う
ことになるので、間引き印字をしなくても、ノズルばら
つきによる画像品位の劣化を防止することができる。
【0073】以上本実施例のブラック強調の印字におい
ても実施例1と同様のスループットで、ノズルばらつき
による濃度ムラのない高品位な画像を得ることができ
る。
【0074】(実施例5)ここで実施例4のブラックイ
ンクの印字方法に加え、カラーインクを効率的に印字す
る方法を実施例5として説明する。カラーインクとして
用いるシアン,マゼンタ,イエロの3色についても、ブ
ラックと同様720dpiの画像を形成する場合には、
各色について実施例1と同様なヘッドを用いれば良い。
しかし、本実施例においては、カラーインクに関しては
2ヘッドのみ用いて360dpiの画像を形成する場合
として説明する。
【0075】図10は本実施例の4色ヘッドの構成図で
ある。既に説明したように、ブラックについてはBk1
とBk2の2つのヘッドで印字する。図に示す残りの2
ヘッドはカラー用であるが、Bk1,Bk2と同様のヘ
ッド構成である。YMヘッドのノズル群101はイエロ
インク、MCヘッドのノズル群102ではシアンインク
がそれぞれ適応されている。また、MCヘッド101の
下半分32ノズルと、YMヘッド102の上側32ノズ
ルを合わせた64ノズルでマゼンタインクを吐出し、そ
れ以外の64本のノズルはこの印字モードでは用いない
ことになる。更にBk1とMCヘッドは紙送り方向に対
し、同位置に設置されているが、これらに対し、YMヘ
ッドは(32−1/2)dだけ紙送り方向にずれてい
る。従って、2つに分離されたMヘッドの64ノズルも
全てdのピッチで紙送り方向に配列していることにな
る。
【0076】このような異なる複数のインクを同じ記録
ヘッドから吐出させる内部構成として図20を説明す
る。配線基盤200の一端はヒーターボード100の配
線部分と相互に接続され、更に配線基盤200の他端部
には、本体装置からの電気信号を受け入れるための各電
気・熱エネルギ変換体に対応した複数個のヘッドが設け
られている。このことにより本体装置からの電気信号
は、それぞれの電気・熱エネルギ変換体に供給されるよ
うになる。配線基盤200の裏面を平面で支持する金属
製の支持体300は、インクジェットユニットの底板と
なる。抑えバネ500は溝天1310のインク吐出口近
傍の領域を線上に弾性的に押し圧を作用するために断面
略U字形状に折り曲げ形成した部分とベースプレートに
設けた逃げ穴を利用して引っかかる爪と、バネに作用す
る力をベースプレートで受ける一対の後脚を有してい
る。このバネ力により配線基盤200の取付は、溝天1
310を圧接している。支持体に対する配線基盤200
の取付は、接着剤等による貼り付けで行われる。
【0077】インク供給管2200の端部にはフィルタ
700が設けられている。インク供給部材600はモー
ルド成型で作られ、溝天1310にはインクをオリフィ
スプレート部1300と各インク供給口へと導く流路1
500が一体的に形成されている。インク供給部材60
0の支持体300に対する固定は、インク供給部材60
0の裏面側の2本のピン(不図示)を支持体300の穴
1901,1902にそれぞれ貫通突出させ、これを熱
融着することにより簡単に行われる。この際、オリフィ
スプレート部1300と供給部材600との隙間を封止
し、更に支持基盤300に設けられた溝310を通り、
オリフィスプレート部1300と支持基盤300前端部
との隙間を完全に封止する。
【0078】図21は本実施例に用いられる記録ヘッド
の溝天1310をヒータボード100側から見た斜視図
である。液室は複数個設けられており、各液室は壁10
のヒータボード100との圧接面に溝30を設けてあ
る。この溝は、溝天1310の外周部と連通している。
溝天1310をヒータボードに圧接し密着させた後、外
周部は、前述したように封止剤で封止される。この際、
前記溝に沿って、封止剤が浸透してゆき、溝天1310
とヒータボード100の隙間を埋めていく。このよう
に、従来ヘッドで用いられていた技術的工程で、液室を
完全に分離することができる。この溝の構造は封止剤の
物性により異なり、それぞれに対応した形状にする必要
がある。このように液室を複数室に分離することにより
各インク吐出口に異なったインクを吐出させることが可
能となるので、ブラックの同色インク、異色インク、或
いは同色濃淡インクを同一のヘッドから吐出させること
ができる。
【0079】図11に本実施例でのカラーインクの印字
方法を示す。図示のように本実施例では1回の記録走査
で64dの記録領域に対し、カラーインク1色の記録が
完了する。そして、連続する3回の記録走査でシアン,
マゼンタ,イエロ全色の記録が完了する。
【0080】このようなカラー印字においても、64d
の紙送りと3回の記録走査で全画像の記録が完了するの
で、実施例3,実施例4のどちらのブラック印字とも同
時に進行させることができる。
【0081】従来の記録走査方向に並列配置したカラー
ヘッドを持つ記録装置(従来例5)では、同記録走査で
同印字領域に2色以上のカラーインクを打ち込むので、
ヘッドの往復記録走査では紙面上への打ち込み順が逆転
する。ところが、通常2色以上のカラーインクの紙面へ
の打ち込み順が逆転すると色調も異なることから、この
ような構成の記録装置では往復印字を実現するのは困難
である。
【0082】しかし、図10,11に見るように、本実
施例のカラーヘッドは記録走査方向に並列配置すること
なく、完全に紙送り方向に分離されている。従って、同
記録走査で同印字領域に2色以上のカラーインクを打ち
込むことがなく、往復印字でも前述の弊害は起こらな
い。本実施例では、カラー画像の往復印字が可能であ
り、その分スループットも上げることができる。
【0083】(実施例6)更に本実施例5と同様のヘッ
ド構成を用いながら、ユーザがインクタンクを交換し、
前述した2個に分離された液室内に濃度の異なる2種類
のインクを供給することで、360dpiのカラー多値
記録を行うことができる。この例を実施例6として説明
する。
【0084】既に、同一色でありながら濃度の異なるイ
ンクを用いて多値記録する方法は公知となっている。し
かし、濃度の高いインクと、濃度の低いインクの打ち込
み順によって濃度が異なることがあり、この場合、所望
の濃度が表現できなかったり、特有のテクスチャーが発
生して画像品位が劣化することがあった。これに対し、
本出願人が出願した特願平5−102759号の発明で
はこれら問題点を改善し、高画質化実現のために記録媒
体上に付着する濃度が異なる同系色のインクドットの中
心が一致しないようにする必要があると明記し、このた
めの手段及び記録方法と記録物をここで提案している。
そして、その実施例として同一ヘッド上に並ぶ濃インク
と淡インクのノズルを紙送り方向に3/8画素だけずら
して構成し、濃インク,淡インクのノズル列幅だけ(4
画素相当)の紙送りをすることで、着弾された濃淡のド
ットが完全に重なってしまわないように、構成させてい
る。
【0085】本実施例によれば前述の解像度の高いヘッ
ド構成及び印字モードをもちながら、別印字モードとし
て、各色濃インクと淡インクを吐出させるカラー多値モ
ードを実現させることも可能となる。
【0086】図12にこの印字モードでの各ノズル群の
吐出インク色を示す。ここでは4個の記録ヘッドをそれ
ぞれブラック,シアン,マゼンタ,イエロに割当て、各
記録ヘッドには各色の濃インクと淡インクが吐出できる
ように構成した。ここでは各色の淡インクを下側のノズ
ル群に、濃インクを上側のノズル群に吐出させ、紙面上
へは淡インクの後に濃インクが着弾されるようになって
いる。また、上下のノズル群が(32−1/2)dだけ
ずれていることから、濃インクドットと淡インクドット
がdだけずれた位置に着弾するような記録となる。
【0087】本実施例での印字方法は、各ヘッド内のノ
ズル群同士が予め32dだけずれた配置にあるので、各
色の濃インクと淡インクのつなぎ部が異なる位置に現れ
る。また、ブラック,マゼンタとシアン,イエロの2ヘ
ッドづつが、互にほぼ32dずれているので、色毎のつ
なぎスジも異なる位置に現れる。
【0088】(実施例7)実施例2で説明したマルチパ
ス印字は実施例6の印字モードに適用可能である。この
例を実施例7として説明する。2パス印字の32dの紙
送りとすれば、実施例2のマルチパス印字と同様に、ど
の色においても淡インクの記録完了から濃インクの印字
迄に1記録走査分の時間がおかれ、より濃度の高い記録
が可能となる。従って、同時に階調性も上げることがで
きる。
【0089】更にこのようなヘッド構成をもつ記録装置
では、ブラック印字の別モードとして、以下に示すよう
なスループットの高いブラック専用の印字モードを具備
しても良い。
【0090】図6において、Bk1とBk2を合わせた
ブラックの印字可能領域の全長は191.5dである。
ここで提案する印字モードでは、この191.5dの中
に存在するBk1,Bk2のノズルを組み合わせ、紙送
り方向に並ぶ計191或いは192個のノズルで記録す
る方法である。Bk1とBk2のノズル群がヘッド走査
方向に並列している部分ではどちらか一方のノズルを用
いる。
【0091】この方法では、記録走査と191d或いは
192dの紙送り走査を交互に行うことで、360dp
iのブラック印字を高速で実現することができる。印字
時間は、先に説明した64d紙送りの印字モードに比
べ、約1/3で済む。
【0092】但し、本実施例のヘッド構成では191.
5dの中のノズルピッチdが1/2dだけずれる部分が
1箇所現れてしまうので、この箇所が白スジ或いは黒ス
ジとなって著しく目立って来てしまう場合には全体のイ
ンク吐出量等により画像弊害が目立たぬようにしても良
い。
【0093】(実施例8)360dpi相当のノズルピ
ッチを持つノズル群で1080dpi相当の画像を記録
する例を実施例8として説明する。図13は本実施例に
用いるヘッドの構成を表す図である。本実施例のヘッド
は、3つのノズル群1101,1102,1103から
構成され、それぞれのノズル群には360dpi相当の
ピッチ、即ちd=70.6μmの間隔で60個のノズル
が一列に配列されている。そして、これら3つのノズル
群は(20−1/3)×dだけ紙送り方向に離れて配置
され、これらの間は、非印字領域1104と1105
(斜線部)となっている。ここで前記3つのノズル群は
全く同一の形状であり、又同一色のインクを吐出させる
ためのものとする。
【0094】図14,図15を用いて前記ヘッド及び記
録装置での印字状態を説明する。第1記録走査におい
て、印字紙201は60個のノズル群1103により、
全画素、全データの33%だけ記録される。この時のド
ット着弾状態を図15の(a)に示す。ヘッド走査方向
には1080dpi相当、即ち23.5μmの間隔でド
ットが整列するが、ノズル並び方向には360dpi相
当の間隔d=70.6μmの配列となっている。
【0095】第1記録走査終了後、印字紙201は図の
矢印の方向にd×60=42.3mmだけ送られる。この
時第1記録走査で印字された領域の上側2/3は110
2の印字領域内に入るが、下1/3は非印字領域110
5の内に位置する。
【0096】第2記録走査において、1102では、既
に33%のデータが記録されている領域に、新たな33
%のデータを埋め込んで行く。この時のドット着弾状態
は図15の(b)である。ノズル群1102と1103
は互にd×(20−1/3)だけ離れているので、d×
60だけ紙送りされた印字領域では、まだ印字されてい
ないラインが、1102の各ノズルに適応される。また
同時に、これに続く紙面上の画像領域に対し、1103
では第1記録走査と同様の記録がなされている。
【0097】第2記録走査終了後、再びd×60だけ紙
送りされ、今度は1101,1102,1103全ての
ノズルを用いて各記録領域に印字する。
【0098】第3記録走査において、1101では、既
に67%のデータが記録されている領域に、新たな33
%のデータを埋め込んで行く形となる。この時のドット
着弾状態は図15の(c)となり、これで全ての画像デ
ータが記録完了となる。ノズル群1101と1102は
互にd×(20−1/3)だけ離れているので、d×6
0だけ紙送りされた印字領域では、まだ印字されていな
いラインが、1101の各ノズルに適応される。また同
時に、これに続く紙面上の画像領域に対し、1102,
1103では第1記録走査と同様の記録がなされてい
る。
【0099】以上説明したように、本実施例によれば3
60dpi相当での60ノズルをもつ3つのノズル群を
紙送り方向に(20−1/3)dだけ離した構成のヘッ
ドを用いた記録走査と、60ノズル分の紙送りとを繰り
返すことにより1080dpiの画像を高品位に印字す
ることが可能となる。
【0100】また、本実施例のヘッド構成においても実
施例2と同様、マルチパス印字を行うことはより画質を
上げるために効果的である。本実施例のヘッド構成の場
合は、30d送りの2パス印字或いは20d送りの3パ
ス印字等が考えられる。
【0101】(実施例9)360dpiの画像データを
より滑らかに記録するために、また強調するために、7
20dpi相当のドットを補間的に記録する方法を実施
例9として説明する。
【0102】360dpiのピッチで配列する正方形の
画素に円形のドットを埋め込んでいく時、隣接する2ド
ットの距離が最も遠い組み合わせは、これらが対角線上
に配列する場合である。本実施例では基本的にこの2ド
ットの間に補間ドットを付け加えるようにし、対角線方
向の直線性を向上させるようにした。図16は本実施例
の記録方法を示す図であり、どのようなドット配列の時
にどの位置に補間ドットを付け加えるかを表している。
【0103】次に強調印字方法について実施例9の変形
として説明する。通常360dpiでの記録は図17の
(a)のように、1ドットが360dpiの画素を覆い
尽くし、対角線上に隣接する2ドットが互いに充分接す
るように設計されている。一般の強調印字ではこれらド
ットの上に更に強調ドットを同位置に重ねて印字させて
濃度を上昇させる。
【0104】しかし本変形では図17の(b)のように
360dpiの1画素を対角線方向にずらした2ドット
で構成させる。このようにして図17の(c)に示すよ
うに、予め強調する2ドットが同じ着弾点に記録されな
ければ、多少のドットずれが生じても白い非印字面が残
りにくく、効率よく紙面を埋めていくことができる。
【0105】また、この印字方法によれば、例えば図1
8に示すように360dpiの画素を完全に覆い尽くさ
ない大きさのドットでも、対角線上に並ぶ2ドットで1
画素を構成することができるので、(図17の
(b))、インク量を抑えながらも効率的な濃度アップ
を図れる。
【0106】ここに説明したスムージングや強調印字で
は、図2に示す印字方法と同様に、ノズル群102によ
って補間ドットや強調ドットを記録すれば良い。この
時、ノズル群101では360dpiの画像を記録走査
速度に合わせた一定のタイミングでインクを吐出させる
が、これと同走査で記録するノズル群102では吐出タ
イミング間隔を半分ずらしたタイミングで記録すること
で、ヘッド記録走査方向の半画素ずらしが実現できる。
【0107】(ヘッド駆動方法)ここで以上の各実施例
で使えるインク吐出のための駆動回路,方法について説
明を加えておく。図22は本発明のインクジェット記録
装置における、インク吐出駆動回路を表すブロック図で
ある。ヘッドユニット部100は、印字データSiを印
字データ同期クロックCLKiで8ビットのシフトレジ
スタ101にセットし、BEi1* ,BEi2* ,BE
i3* ,BEi4* 信号をそれぞれオンにすることで、
ヘッドユニット部100のトランジスタアレイ103を
駆動し、ヒータ104を発熱させインクを吐出させる。
LATCH* 信号は、印字データをラッチ回路102に
ラッチする制御信号、CARESi* 信号はラッチをク
リアするリセット信号である。
【0108】各ノズルの1回のヒートはHeat Tr
igger信号で開始される。パルス発生器106はB
Ei1* ,BEi2* ,BEi3* ,BEi4* に対
し、それぞれ時間的にずらしながら信号出力する。従っ
て、4グループに分割されたノズル群もやはり時間的に
ずれながらヒートされるので、同時に消費する電源容量
を節約することができるのである。
【0109】このようなヘッドの駆動は、並列するノズ
ル群の、どのノズルをどのパルスで駆動させるかによっ
て出力画像への影響が若干異なってくる。図23は2つ
のヘッド駆動法を、簡単のため16ノズルを例に示した
ものである。
【0110】図23の(a)及び(b)は分散駆動の例
である。4ノズルおきのノズルが同時にヒートされるよ
う、構成されている。4つのタイミングの内、最も速い
時期にヒートされるノズルをとし、,,がこれ
に続いて吐出する。記録ヘッドは移動しながら吐出する
のでヒートタイミングのズレは、若干ではあるが図のよ
うに着弾位置に影響する。この時、(a)のブロック構
成では4画素おきにガタツキが生じ、直線性を損なって
しまうが、(b)の構成では、幾分滑らかな直線が得ら
れる。従って、同時ヒートノズルをなるべく分散させる
方法では(b)のような構成が優れていると言える。
【0111】また、図23の(c)はブロック駆動の図
であり、連続する4ノズルが同時にヒートするような構
成になっている。この場合、ヘッド内での直線性は良好
であるが、別走査で記録する隣接ラインとの間に大きな
ずれが生じ、ノズル列毎のガタツキが生じてしまう。こ
のような場合、図23の(d)のように予めヘッド内の
ノズル配列を駆動タイミングとズレ量に応じて傾けてお
けば、良好な直線性を得ることができる。
【0112】このような構成の駆動方法で以上の各実施
例は実現できる。例えば、実施例1及び実施例2では、
パルス発生器106から一定の駆動周波数で信号は発生
され720dpiの画像を形成する。この周波数は、ノ
ズルのリフィル周波数の限界,電源容量,画像解像度、
或いはキャリッジ走査速度等によって決定されるもので
ある。
【0113】実施例3では、2つの記録ヘッドによって
記録走査方向1列のデータを完成させるので、各ノズル
に与えられるヒート数は実施例1の半分となる。この時
のデータの間引き方は、ヘッドユニット内にフリップフ
ロップを設けてHeat Triggerのヒート毎に
印字データをマスクする方法でも良いし、予めデータ信
号Siから送られてくるデータを間引いた状態にしたも
のでも良い。
【0114】このようにデータを間引いた場合、例えば
図5のような間引き方であれば、各ノズルの駆動周波数
は事実上実施例1の半分となる。この時、印字スピード
がキャリッジスピードや電源容量ではなく、ノズルのリ
フィル周波数で制限されている場合には、キャリッジ速
度を倍にすることで印字スピードを2倍に上げることが
可能となる。但し、実施例4のブラック強調時には実施
例1と等しい駆動タイミング及びスピードとなる。
【0115】実施例9では、半画素だけずれた2個のド
ットで同一画素を形成しているので、ノズル群102で
記録した印字領域を再び101が記録する際に、Hea
tTriggerのヒートタイミングを、半画素だけず
れしてやれば良い。この場合にも、実施例3と同様にヘ
ッド駆動周波数が半減することから、倍速の印字が可能
となる。
【0116】(実施例10)図24は、実施例10〜実
施例13である“インクジェット記録装置”で用いるヘ
ッドの構成図である。このマルチヘッドは8つのノズル
群(G1〜G8)から構成され、それぞれのノズル群は
360dpiのピッチ間隔(d≒70μm)で整列する
64のノズルからなっている。各ノズル群は32d或い
は(32−1/2)dの距離をおいて図のように位置
し、これらはマルチヘッド上に一体化されている。
【0117】また、インクタンクは各ノズル群に対し独
立につけ変え可能となっている。これらのインクタンク
とノズル群の組み合わせは、所望のモードに対応して決
まり、様々な印字法を実現できるようになっている。
【0118】図25は前記組み合わせの1例である。こ
こではブラックのみ720dpiで、カラーは360d
piで印字するための構成をとっている。G1〜G4は
ブラックインクを吐出し、G6はイエロインク、G7は
シアンインクを吐出する。G5とG8はマゼンタインク
に対応しているが実際に用いられるのはG5では下半分
のみ、G8では上半分のみとしている。
【0119】ここで分割印字法について簡単に説明を加
えておく。モノクロプリンタとして、キャラクタのみ印
字するものと異なり、イメージ画像を印字するに当たっ
ては、発色性,階調性,一様性など様々な要素が必要と
なる。特に一様性に関しては、マルチヘッド製作工程差
に生じるわずかなノズル単位のばらつきが、印字した時
に、各ノズルのインクの吐出量や吐出方向の向きに影響
を及ぼし、最終的には印字画像の濃度ムラとして画像品
位を劣化させる原因となる。
【0120】その具体例を図26,27を用いて説明す
る。図26の(a)において、91はマルチヘッドであ
り、ここでは簡単のため8個のノズル92によって構成
されているものとする。93はノズル92によって吐出
されたインクドロップレットであり、通常はこの図のよ
うに揃った吐出量で、揃った方向にインクが着弾される
のが理想である。もし、このような記録が行われれば、
図26の(b)に示すように紙面上に揃った大きさのド
ットが着弾され、図26の(c)に示すように、全体的
にも濃度ムラのない一様な画像が得られる。しかし、実
際にはノズル1つ1つにはそれぞれバラツキがあり、そ
のまま印字をしてしまうと、図27の(a)に示すよう
にそれぞれのノズルより吐出されるインクドロップレッ
トの大きさ及び向きにバラツキが生じ、紙面上において
は図27の(b)に示すように着弾される。この図によ
れば、ヘッド走査方向に対し、周期的にエリアファクタ
100%を満たせない白紙の部分が存在したり、また逆
に必要以上にドットが重なり合ったり、あるいは図27
の(b)に見られるような白スジが発生したりしてい
る。このような状態で着弾したドットの集まりはノズル
並び方向に対し、図27の(c)に示す濃度分布とな
り、結果的には、通常人間の目で見る限りで、これらの
現象が濃度ムラとして感知される。
【0121】そこでこの濃度ムラ対策として一般的に次
のような方法が取られている。図28,図29によりこ
れを説明する。この方法によると図26及び図27で示
す印字領域を完成させるのに、マルチヘッドを3回走査
しているが、その半分の4画素単位の領域は2パスで完
成している。この場合マルチヘッドの8ノズルは、上4
ノズルと、下4ノズルのグループに分けられ、1ノズル
が1回のスキャンで印字するドットは、規定の画像デー
タを、ある所定の画像データ配列に従い、約半分に間引
いたものである。そして2回目の走査時に残りの半分の
画像データへヘッドを埋め込み、4画素単位領域の印字
を完成させる。以上のような記録法を分割記録法とい
う。このような分割記録法を行えば、図27で用いた記
録ヘッドと等しいものを使用しても、各ノズル固有の印
字画像への影響が半減されるので、印字された画像は図
28の(b)のようになり、図27の(b)に見るよう
な黒スジや白スジが余り目立たなくなる。従って濃度ム
ラも図28の(c)に示すように図27の(a)の場合
と比べ、かなり緩和される。
【0122】このような分割記録を行う際、1走査目と
2走査目では、画像データをある決まった配列に従い互
いに埋め合わせる形で分割するが、ここでは簡単のため
配列状態(間引きパターン)を図29に示すように、縦
横1画素毎に、丁度千鳥格子になるようなものを用いる
ことにする。従って単位印字領域(ここでは4画素単
位)においては千鳥格子を印字する1走査目と、逆千鳥
格子を印字する2走査目によって印字が完成される。図
29の(a),(b),(c)は、それぞれこの千鳥、
逆千鳥パターンを用いた時に一定領域の記録がどのよう
に完成されて行くかを図26〜28と同様、8ノズルを
持ったマルチヘッドを用いて説明したものである。まず
1走査目では、下4ノズルを用いて千鳥パターンの記録
を行う(図29の(a))。次に2走査目には紙送りを
4画素(ヘット長の1/2)だけ行い、逆千鳥パターン
の記録を行う(図29の(b))。更に3走査目には再
び4画素(ヘット長の1/2)だけの紙送りを行い、再
び千鳥パターンの記録を行う(図29の(c))。この
ようにして順次4画素単位の紙送りと、千鳥,逆千鳥パ
ターンの記録を交互に行うことにより、4画素単位の記
録領域を1走査毎に完成させていく。以上説明したよう
に、同じ領域内に異なる2種類のノズルにより印字が完
成されていくことにより、濃度ムラの無い高画質な画像
を得ることが可能である。
【0123】以上、分割記録法として同一領域内を2回
の記録走査で画像完成させる構成を説明してきた。この
ような2分割の分割記録法は、普通紙のように吸収能力
が低くなく、カラー画像を迅速に記録したい場合に用い
られることが多い。
【0124】しかし、分割記録法の画像品位への効果は
分割数を多くすればするほど現れるものであり、普通紙
であっても高画質を得たい時、或いはコート紙や光沢紙
のように記録媒体自体が高価なものである時には、1回
の走査で記録する画素を更に半分にし、紙送り走査の幅
を2画素(ヘッド長の1/4)にする方法をとることも
ある。この場合、同じ走査方向には4種類のノズルによ
って画像が完成されるので、印字スピードは劣るものの
更に滑らかで良好な画像を得ることが可能となる。ま
た、このように同一領域を複数回に分けて印字すること
は、インク吸収性の低いOHP(オーバヘッドプロジェ
クタ)フィルム等では少量のインクを確実に定着させな
がら画像を完成させていくことができるので、異色境界
にじみはもちろん、吸収しきれていないインク滴同士が
その表面張力により媒体表面上で目視で認識できるほど
の大きなインク滴の塊となって定着してしまうピーディ
ング現象も防止することができる。
【0125】本実施例の一つの方法ではブラックのみ前
記分割記録法を2分割で行うものとし、紙送りを32d
づつ行うことで、ブラックは720dpiの4パスから
なる分割記録印字、カラーは360dpiの1パス印字
を実現する。
【0126】図30は図29のヘッド構成での印字状態
を示す。本方法は両方向印字であり、簡単のためここで
は各ノズル群は8本のノズルから構成されているとし、
紙送り量も8dとする。ブラックドットはカラーの倍の
解像度(720dpi)で記録するので、図ではドット
を小さめに表しているが、実際にはカラーと同等の吐出
量で印字して強調させても良い。
【0127】ブラックはBk1〜Bk4の4つのノズル
群によって第1記録走査から第3記録走査までの往復記
録走査で段階的に記録される。Bk1及びBk2は紙送
り方向に4dだけずれているので、第1記録走査での下
4d幅と上4d幅では紙面上において画像の完成度が異
なる。下4d幅ではBk1のみの印字であり、縦横とも
にdのピッチでインクが着弾する。上4d幅はBk1及
びBk2によって横方向1/2dのピッチ、縦方向dの
ピッチでインクが着弾される。両ノズル群が丁度dの整
数倍(4d)だけずれているので、同一の記録走査ライ
ン上を印字するのである。
【0128】8dの紙送り後の第2記録走査は、第1記
録領域にはBk2とBk3によっての記録がなされ、こ
れに続く第2記録領域では第1記録走査での第1記録領
域と同様の記録がなされる。第1記録領域の下4dの領
域では第1記録走査で印字されなかった補完ドットがB
k2によって印字される。上4dの領域では紙送り方向
に1/2dだけずれて位置するBk3によって、ピッチ
dのドットが記録される。
【0129】更に8dの紙送り後の第3記録走査で、第
1記録領域の画像はBk3、Bk4によって完成され
る。Bk4もBk3と同様にBk2に対し半画素ずれて
位置し、Bk3と同一記録走査ラインを半数づつ印字す
る。
【0130】このように、2組のノズル群が予め半画素
(1/2)だけずれて配置しているので、常に4dの紙
送りを繰り返すのみでノズルピッチの倍の解像度である
720dpiの記録が実現できるのである。
【0131】また、同一記録走査ラインにおいてもBk
1とBk2或いはBk3とBk4のように2種類のノズ
ルによって半数ずつ分割印字(つまり2分割印字)させ
ているので、ヘッド製造時に生じる各ノズル毎の印字ム
ラを低減させることもできている。
【0132】次にカラーインクの印字方法を説明する。
カラーインクは各色各記録領域に対し、1回の記録走査
で360dpi画像を完成させている。カラーインクは
ブラックインクに比べ、ヘッド製造時に生じるノズルバ
ラツキの画像ムラも比較的目立ち難いためこのような印
字方法を行っている。本実施例の構成では、各カラーイ
ンクが紙送り方向に完全に重ならない状態に位置してい
るので、どの記録領域に対しても、イエロ,マゼンタ,
シアンの順にインクが打ち込まれる。従って両方向印字
を行っても、色の打ち込み順の違いによる色ムラという
画像弊害もなく、片方向印字に比べかなり早い時間で記
録を完成させることができる。
【0133】また、カラーヘッドにおいては、イエロ,
シアンの印字位置に対し、マゼンタの印字位置が紙送り
方向に半画素だけずれている。これは完成されるカラー
画像に弊害をもたらすものではないが、インクの打ち込
み順や、他色から半画素ずれた位置への印字は、画像全
体の色味に影響することも考えられる。本実施例では、
各色インクの印字順を特に規定するものではなく、各色
の印字位置は可変である。例えば、イエロを他の2色と
半画素ずれた位置に着弾した方が良好な色味が得られる
場合には図のマゼンタの位置に予めイエロインクを対応
させるようにしても良いし、シアンインクを紙面上位最
も先に印字した方が良い場合には、G6の位置にシアン
インクを対応させても良い。
【0134】更に、もしカラーのノズルムラも軽減し画
像品位をより高めようとする場合には、カラー画像でも
分割記録が行えるように、記録走査毎の紙送り量を4d
とするとともに、各記録走査での記録ドットを更に半減
させても良い。このようにすると、カラーインクでは2
分割印字、ブラックでは4分割印字となり、印字スピー
ドは前述の例に比べ劣るが、更に滑らかで高画質な画像
を得ることができるようになる。
【0135】先にも述べたように、分割記録数を多くす
ればするほど、画像品位は上がり、印字時間は長くな
る。図24のヘッド構成においても、その画像状態,目
的に応じて様々な分割後に対応可能である。
【0136】図25に示すヘッド構成によれば、図30
に示す印字方法以外にも、別用途に応じたいくつかの印
字方法が実現できる。前述の例のようにカラー画像を記
録する場合には、64d幅以下の紙送り量しか実現でき
ないが、ブラックインクのみであれば紙送り量は64d
である必要がない。この図25によればブラックインク
の印字可能な領域は、常にG4〜G1の幅(約192d
幅)を持つのであるから、360dpiの画像を1パス
印字する場合には、図31に示すように、最大196d
の紙送り量が実現できる。このようにすれば、前述のカ
ラー印字時よりも印字時間が約1/3倍に短縮される。
ただし、この場合360dpi画像を構成するドット
は、互に1/2dだけずれた2種類のドットが96dづ
つ現れることになるので、96d毎のつなぎ部が白スジ
や黒スジとなって現れる恐れはある。しかし、スループ
ットを重視する場合や、特に品位を問わないキャラクタ
や罫線を印字するモノクロ画像である場合には充分有効
な印字方法といえる。
【0137】(実施例11)更に、ブラック専用モード
でありながら、720dpi画像をよりスピーディに完
成させるモードとして、紙送り量を96dとする方法が
ある。この例を実施例11として説明する。
【0138】図32に示すように、図25のヘッド構成
で、Bk1とBk2からなる96ノズル分と、これらと
1/2dだけずれた関係にあるBk3,Bk4からなる
96ノズル分とで1走査づつ記録させて720dpiの
画像を得る。この場合、記録走査方向に全くノズル群が
重なり合わない領域では、それぞれのノズルは単独で1
/2dのピッチの記録をしなければならないが、Bk1
とBk2、Bk3とBk4は互いに32dづつ紙送り方
向に重なり合っているので、この部分に関しては、片方
のノズル群は全く使用しないか、或いはその部分のみ両
者の分割記録にするかの選択が必要になる。
【0139】このように同じ図25のようなタンク構成
においても、用途に応じて複数の印字モードが実現でき
る。
【0140】(実施例12)図33は実施例12である
“インクジェット記録装置”の記録方法の説明図であ
る。本実施例はブラックのみでなくカラーも高解像度7
20dpiを実現する方法、或いは多値記録を行う方法
を実現するものである。本実施例では、紙送り方向に並
列配置した2つのノズル群は同一インクを吐出するもの
とし、紙送り量は常に64dとする。この図において
は、第1記録走査から第3記録走査で画像は完成し、各
記録走査方向についての分割記録行われていない。
【0141】また、本実施例では他色から1/2dだけ
ずれたG7,G8にYインクを適応させているが、これ
は限定されるものではなく、色味の状態から判断してど
のインクを割り当てても良い。
【0142】勿論、更なる高画質を実現するために紙送
り量を32d以下にして、分割記録を行うことも有効で
ある。特に図33のヘッド構成では、64dの紙送り量
の場合、各記録領域に対し、インク色の打ち込み順を一
定にすることは不可能である。しかし、分割記録を行
い、各インク色の間引きマスクをそれぞれ独立に設定す
るなどの工夫を凝らせば、色ムラの弊害も低減され、両
方向印字も可能となりうるのである。
【0143】また、ここでは各色720dpiの画像信
号に対応した印字方法を説明したが、図33のヘッド構
成は360dpiの多値記録においても有効となる。こ
の場合、360dpiの1画素内が4ドットで構成でき
るので、5値画像まで対応可能となる。更に、ノズル群
の駆動パルスを制御するなどの方法でノズル群毎の吐出
量を異ならせることが可能となれば、更に多値なる画像
も対応可能となる。
【0144】勿論、多値記録も、高画質記録も行わず、
各記録走査の印字比率を1/2に落としたカラー分割記
録も可能であるし、また、印字比率はそのままに360
dpiの画像を単純に強調するモードにも対応可能であ
る。このような強調モードはOHPシートや布等、イン
ク染料の発色が通常の記録媒体と異なる場合などに特に
有効である。
【0145】(実施例13)図34は実施例13におけ
る記録方法の説明図である。本実施例は、前述の多値記
録と異なり、濃度の異なる2種類の同色インクによって
多値表現を高画質に行う方法である。このような多値表
現は、特に低デューティ側で淡インクによって記録可能
であるので、濃度の高いインクによる粒状感がなくなり
自然画において滑らかな高画質を得るのに有効である。
【0146】すでに、同一色でありながら濃度の異なる
インクを用いて多値記録する方法は公知となっている。
しかし、濃度の高いインクと、濃度の低いインクの打ち
込み順によって濃度が異なることがあり、この場合、所
望の濃度が表現できなかったり、特有のテクスチャが発
生して画像品位が劣化することがあった。これに対し、
前述の特願平5−102759号の発明ではこれら問題
点を改善し、高画質化実現のために記録媒体上に付着す
る濃度が異なる同系色のインクドットの中心が一致しな
いようにする必要があると明記し、このための手段及び
記録方法と記録物をここで提供している。そして、その
実施例として同一ヘッド上に並ぶ濃インクと淡インクの
ノズルを紙送り方向に3/8画素だけずらして構成し、
濃インク,淡インクのノズル列幅だけの紙送りをするこ
とで、着弾された濃淡のドットが完全に重なってしまわ
ないように、構成させている。
【0147】本実施例においては、図34に示すような
インクタンクの配分を行えば濃インクドットと、淡イン
クドットは自ずと半画素ずれた位置に着弾できるので前
記特願平5−102759号に記載した印字構成を簡単
に実現することができる。
【0148】図34においては、淡インクを印字した後
に濃インクを印字している。これは濃インクの粒状感を
目立たなくすることに有効な印字順番であるが、これは
限定されるものではなく、より解像度を高くみせたい場
合や、文字品位の鮮明さを求めたり、濃度を全体的に高
くしたい場合などは、濃インクを先に印字する構成をと
っても良いし、インク色毎に異ならせても良い。
【0149】本実施例では、各ヘッド内のノズル群同士
が予め32dだけずれた配置にあるので、各色の濃イン
クと淡インクのつなぎ部は常に異なる位置に現れる。ま
た、ブラック,マゼンタとシアン,イエロの2ヘッドづ
つが、互にほぼ32dずれているので、色毎のつなぎス
ジも異なる位置に現れる。
【0150】また、前述した分割記録も勿論本印字モー
ドに適用可能である。2パス印字の32dの紙送りとす
れば、どの色においても淡インクの記録完了から濃イン
クの印字迄に1記録走査分の時間がおかれ、より濃度の
安定した記録が可能となる。
【0151】以上説明したように、64のノズルからな
る8個のノズル群を図24のように構成させること、及
び各ノズル群に対応するインクタンクの種類や或いは吐
出量を可変にすることにより、以上説明してきた様々な
印字モードを同一の記録装置で実現可能である。勿論、
夫々の印字モードを別個の記録装置で実現することもで
きる。
【0152】図35に実施例10〜実施例13で説明し
たきた様々な印字モードに対する、各ノズル群のインク
種と最大紙送り量を一覧表にまとめた。
【0153】(本発明の関係技術)本発明は、特にイン
クジェット記録方式の中でも熱エネルギを利用する方式
の記録ヘッド、記録装置に於いて優れた効果をもたらす
ものである。
【0154】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の
気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長,収
縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させ
て、少なくとも一つの液滴を形成する。前記駆動信号を
パルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行わ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号と
しては、米国特許第4463359号明細書,同第43
45262号明細書に記載されているようなものが適し
ている。なお、前記熱作用面の温度上昇率に関する発明
の米国特許第4313124号明細書に記載されている
条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができ
る。
【0155】記録ヘッドの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書に開示された構成においても本発明
は実施できる。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明の効果は有効である。
【0156】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、記録ヘ
ッドのノズルピッチより細かい高画質の画像を、複雑な
紙送り,ドットのにじみなしに実現できる。更に、請求
項2記載の発明では、同一の装置で種々の高画質の印字
モードを実現することもでき、請求項3記載の発明で
は、ノズル単位の吐出特性のばらつきによる濃度ムラを
なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1,実施例2で用いるヘッドの構成図
【図2】 実施例1での記録方法の説明図
【図3】 実施例1でのドット着弾状態を示す図
【図4】 実施例2での記録方法の説明図
【図5】 実施例2,実施例3でのドット着弾状態を示
す図
【図6】 実施例3で用いるヘッドの構成図
【図7】 実施例3での記録方法の説明図
【図8】 実施例3の変形でのドット着弾状態を示す図
【図9】 実施例4での記録方法の説明図
【図10】 実施例5で用いるヘッドの構成図
【図11】 実施例5での記録方法の説明図
【図12】 実施例6で用いるヘッドの構成図
【図13】 実施例8で用いるヘッドの構成図
【図14】 実施例8での記録方法の説明図
【図15】 実施例8でのドット着弾状態を示す図
【図16】 実施例9での記録方法の説明図
【図17】 実施例9の変形の説明図
【図18】 実施例9の変形の説明図
【図19】 実施例1における印字部の構成を示す図
【図20】 実施例5におけるヘッドの内部構成を示す
斜視図
【図21】 図20のヘッドにおける溝天の斜視図
【図22】 各実施例で使えるヘッド駆動回路のブロッ
ク図
【図23】 各実施例で使えるヘッド駆動法の説明図
【図24】 実施例10〜実施例13で用いるノズル群
の配置を示す図
【図25】 図24のノズル群と、インクタンクの組み
合せの1例を示す図
【図26】 濃度ムラの説明図
【図27】 濃度ムラの説明図
【図28】 分割印字の説明図
【図29】 分割印字の説明図
【図30】 実施例10での記録方法の説明図
【図31】 図25のヘッド構成によるブラック記録方
法の説明図
【図32】 実施例11での記録方法の説明図
【図33】 実施例12での記録方法の説明図
【図34】 実施例13での記録方法の説明図
【図35】 実施例10〜実施例13における各インク
種と最大紙送り量を示す図
【図36】 従来例1のマルチヘッド,インクタンクの
構成図
【図37】 従来例1のヘッド構成図
【図38】 従来例2のヘッド構成図
【図39】 従来例3のヘッド構成図
【図40】 従来例4のヘッド構成図
【符号の説明】
101,102 ノズル群 103 非印字領域

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルが紙送り方向に同一ピッチ
    dで配列されたノズル列をm組有し、このm組のノズル
    互に前記紙送り方向であって、前記紙送り方向の上
    流側のノズル列の最も下流側ノズルと下流側のノズル列
    の最も上流側ノズルとが(n−1/m)・dだけ離して
    配置され、前記m組のノズル列から同色のインクを吐出
    する記録ヘッドと、 この記録ヘッドを走査方向に繰り返し走査する走査手段
    と、 前記dの整数倍の一定量の紙送りを繰り返し行う紙送り
    手段とを備え、 前記mを2以上の整数とし、前記nを1以上の整数とし
    たことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 複数のノズルが紙送り方向に同一ピッチ
    dで配列されたノズル列をm組有し、このm組のノズル
    互に前記紙送り方向であって、前記紙送り方向の上
    流側のノズル列の最も下流側ノズルと下流側のノズル列
    の最も上流側ノズルとが(n−1/m)・dだけ離して
    配置され、前記m組のノズル列から同色のインクを吐出
    するノズルユニットを前記紙送り方向と直交する方向に
    複数配列し記録ヘッドと、 この記録ヘッドを走査方向に繰り返し走査する走査手段
    と、 前記dの整数倍の一定量の紙送りを繰り返し行う紙送り
    手段とを備え、 前記mを2以上の整数とし、前記nを1以上の整数とし
    たことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記走査方向の同一画素列を、複数のノ
    ズルから吐出されるインクで形成するように前記記録ヘ
    ッドを駆動するヘッド駆動手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載のインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドは、インクに熱による状
    態変化を生起させ、この状態変化にもとづいてインクを
    ノズルから吐出させる熱発生手段を有していることを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録装置。
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