JP3431792B2 - 光通信機 - Google Patents

光通信機

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JP3431792B2
JP3431792B2 JP03653097A JP3653097A JP3431792B2 JP 3431792 B2 JP3431792 B2 JP 3431792B2 JP 03653097 A JP03653097 A JP 03653097A JP 3653097 A JP3653097 A JP 3653097A JP 3431792 B2 JP3431792 B2 JP 3431792B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、予め定めるデータ
信号を光を用いて送受信する光通信機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータ、プリン
タ等の周辺機器、およびPDA(Personal Digital Ass
istant)と称されるような携帯端末を含む電子装置間
で、デジタル信号のデータ信号を相互に送受信するデー
タ通信には、赤外線を用いた赤外線(IR)通信が利用
されている。このために、上述の電子装置には、受光素
子および発光素子を含む光通信機が取付けられている。
【0003】上述の赤外線通信では、送信側電子装置に
取付けられた光通信機は、発光素子から放射される赤外
線の光量を増減させて、送信すべきデジタル信号のビッ
トの0と1とを光量変化で表す光信号を生成して放射す
る。受信側電子装置に取付けられた光通信機は、まず、
該光信号を受光素子で受光して光電変換し、次いで、受
光素子の受光量の変化を予め定める弁別レベルでレベル
弁別することで、デジタル信号のビットを再生する。こ
れら発光素子および受光素子は光学的指向性をそれぞれ
有することが多く、発光素子および受光素子が、各光学
的指向性からそれぞれ定められる許容方位領域内に相互
に存在しないとき、以下に説明するように、デジタル信
号の正確な送受信が困難になっていた。
【0004】図9は、上述の赤外線通信時の受光素子1
と発光素子2,3との位置関係を表す模式図である。こ
の模式図では、受光素子1と発光素子2,3だけを明示
し、電子装置の残余の部品は省略する。受光素子1の受
光許容方位領域5は、受光素子1内で光を受光する受光
面6の中心を通る法線7を中心軸線とした角度θの円錐
内の領域である。また、発光素子2,3の光放射方向
9,10は、発光素子2,3内で発光する発光面11,
12に垂直な法線方向であり、発光許容方位領域は、該
放射方向9,10を中心軸線とする円錐内の領域であ
る。発光素子2は、受光素子1の法線上で受光素子1と
正対する。発光素子3は、受光素子1側を向き、またそ
の発光面12の法線は受光面6の法線と角度βを成す。
角度βは角度θ以上の角度である。
【0005】上述の受光素子1と発光素子2との間で光
通信を行う場合、受光素子1の受光面6と発光素子2の
発光面11とが互いに正対するので、受光素子1の受光
量は、レベル弁別動作によってデータ信号を再生するの
に必要な基準量以上になる。ゆえに、受光素子1を含む
受信側光受信機で再生されるデジタル信号のエラーレー
トは、データ通信で許容される最小許容エラーレート未
満になる。また、上述の受光素子1と発光素子3との間
で光通信を行う場合、発光素子3が受光素子1の受光許
容方位領域5外にあるので、受光素子1の光信号の受光
量が、前述の受光量の基準量未満に減少することがあ
る。このとき、受光素子1の受光量変化からデジタル信
号のビットを正確に再生することが困難になり、デジタ
ル信号のエラーレートが前記最小許容エラーレートより
も高くなりやすい。
【0006】また、上述の光通信機では、上述の受光素
子1に代わって、IR通信ユニットと称される受信素子
14が用いられることがある。この受信素子14は、上
述の受光素子1と同一の受光素子15と、該受光素子1
5から出力される電気信号を波形成形してデジタル信号
を再生するための比較器とが一体化されて形成される。
ゆえに、受信素子14内部の受光素子15の光学的指向
性によって、受信素子14全体が、図10に表すよう
に、受光素子1と同様の光学的指向性を有する。したが
って、この受信素子14で発光素子2からの光信号を受
信してデジタル信号を再生するときには該デジタル信号
のエラーレートは前記最小許容エラーレート未満になる
が、発光素子3からの光信号を受信してデジタル信号を
再生するときには該デジタル信号のエラーレートは最小
許容エラーレート以上になり易い。
【0007】これらのことから、上述の光通信でデジタ
ル信号を正確に再生させるためには、受光素子1と発光
素子2,3が、各素子1〜3の許容方位領域内に相互に
存在するように配置する必要がある。したがって、これ
らの受光素子1を含む光通信機と、発光素子2,3を含
む光通信機とを、たとえば受光素子1の受光面と発光素
子2,3の発光面とが正確に正対するように配置しなけ
ればならない。これら光通信機が上述の電子装置に内蔵
されているときは、光通信機の配置によって、電子装置
の配置が決定されるので、電子装置の操作者にとって取
扱いが難しいような配置で電子装置を配置しなければな
らなくなることがある。
【0008】さらに、受光素子1または受信素子14と
発光素子2,3との間で光通信を行う場合に、受光素子
1,15の受光許容方位領域5内に発光素子2,3以外
の別光源が存在するとき、該別光源からの外来光が光学
的雑音として受光素子1,15で受光される。この場合
で発光素子2からの光信号を受信するときは、該光信号
の受光量が充分に多いので、たとえば、光信号と光学的
雑音とのS/N比が充分に大きく、上述のデジタル信号
を再生することは容易である。しかしながら、発光素子
3からの光信号を受光するときは、上述のように発光素
子3からの光信号の受光量が低下しているので、たとえ
ば、光信号と光学的雑音とのS/N比が小さくなりやす
く、デジタル信号を正確に再生することが困難になる。
このように、受光素子1または受信素子14と発光素子
2,3との間の光通信では、各素子1〜3,15の光学
的指向性のために、受光素子1,15と発光素子2,3
との配置関係に応じて、光信号の光学的雑音に対する強
さが変化する。
【0009】さらに、この受光素子1または受信素子1
4を含む光通信機では、発光素子2,3から受光素子
1,15までの距離とデータ通信の送受信の可否との関
係を表す通信性能が、発光素子と別光源と受光素子1,
15との位置関係によって変化する。たとえば、図9,
10で示す位置関係の受光素子1,15と発光素子3と
の間で光通信を行う場合に、別光源が受光素子1または
受信素子14の受信許容方位領域5内にあるとき、該場
合であって別光源がないときよりも光信号の光学的雑音
に対する強さが低下する。ゆえに、このときに発光素子
3と前記光通信機との距離が大きく離れているときに
は、上述のデータ通信に充分な通信性能が得られないこ
とがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、送信
側の光通信機と受信側の光通信機との配置位置に拘わり
なく、良好な光通信を行うことができる光通信機を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め定めるデ
ータ信号を光を用いて表す光信号を送受信する光通信機
において、前記光信号を、相互に異なる受光条件で個別
的に受光する複数の受光手段と、前記受光手段からの出
力信号を復調して、前記データ信号を得る第1および第
2復調手段と、前記複数の受光手段と前記第1復調手段
との間に介在され、受光手段と第1復調手段との接続状
態を切換えて、複数の受光手段からそれぞれ出力される
出力信号のうちのいずれか1つの出力信号を選択して出
力する第1切換手段と、前記複数の受光手段と前記第2
復調手段との間に介在され、受光手段と第2復調手段と
の接続状態を切換えて、複数の受光手段からそれぞれ出
力される出力信号のうちのいずれか1つの出力信号を選
択して出力する第2切換手段と、前記第1または第2復
調手段で復調されたデータ信号が与えられ、データ信号
の全データ量と誤りがあったデータ量との比率を算出す
る比率算出手段と、前記比率算出手段で算出された比率
を記憶する記憶手段と、前記第1および第2切換手段の
接続状態を制御する切換制御手段とを備え、前記切換制
御手段は、複数の受光手段から特定の受光手段を選択し
て、その特定受光手段からの出力信号を前記第1復調手
段に与えるように前記第1切換手段を特定の接続状態に
設定するとともに、受光手段からの出力信号を前記第2
復調手段に与えてデータ信号を得て、さらにデータ信号
を前記比率算出手段に与えて比率を算出する処理を、前
記特定受光手段を除く残余の受光手段のすべてについて
行うように前記第2切換手段の接続状態を順番に切換え
て設定し、前記残余の受光手段の各比率をそれぞれ前記
記憶手段に記憶し、前記記憶手段への比率の記憶処理が
終了した後に、前記第1復調手段からのデータ信号を前
記比率算出手段に与えて比率を算出し、算出された特定
受光手段の比率と前記記憶手段に記憶されている残余の
受光手段の各比率とを比較し、比率が最小の受光手段を
特定受光手段として選択することを特徴とする光通信機
である。
【0012】本発明に従えば、光通信機は、いわゆるダ
イパーシティ方式で、光信号を受信する。この光通信機
を受信側光通信機とするとき、切換制御手段は、複数の
受光手段のうちから特定の受光手段を選択して、その特
定受光手段からの出力信号が第1復調手段に与えられる
ように第1切換手段を特定の接続状態に設定する。これ
によって、特定受光手段からの出力信号は第1復調手段
に与えられて復調され、データ信号が得られる。この受
信動作中に切換制御手段は、複数の受光手段から前記特
定受光手段を除いた残余の受光手段からの出力信号が第
2復調手段に順番に与えられるように第2切換手段の接
続状態を順番に切換えて設定する。これによって、残余
の受光手段からの出力信号が順番に第2復調手段に与え
られる。第2復調手段では、与えられた出力信号が復調
されてデータ信号が得られ、データ信号は比率算出手段
に与えられる。比率算出手段では、与えられたデータ信
号の全データ量と誤りがあったデータ量との比率が算出
される。上記のように、残余の受光手段からの出力信号
が順番に第2復調手段に与えられるので、復調されたデ
ータ信号が順番に比率算出手段に与えられ、残余の受光
手段の各比率が算出される。算出された残余の受光手段
の比率は、記憶手段に記憶される。また、前記記憶手段
への比率の記憶処理が終了した後、前記第1復調手段か
らのデータ信号が前記比率算出手段に与えられて比率が
算出される。切換制御手段では、算出された特定受光手
段の比率と前記記憶手段に記憶されている残余の受光手
段の各比率とが比較され、比率が最小の受光手段が特定
受光手段として選択され、この選択された特定受光手段
からの出力信号が第1復調手段に与えられるように第1
切換手段の接続状態を切換えて設定する。これによっ
て、第1復調手段からは、常に最良のデータ信号を得る
ことができる。また、複数の受光手段の誤りデータの比
率の算出、すなわち各受光手段の受信状態の検出は特定
受光手段によるデータ受信動作を中断することなく行う
ことができるので、スムーズな受信動作を実現すること
ができる。さらに、現在データ受信に用いている特定受
光手段の受光状態が悪化した場合は、直ちに受光状態の
良い他の受光手段に切換えることができる。また、たと
えば、受信側の前記光通信機の受光手段と光信号を送信
した送信側の光通信機の発光手段との位置関係に起因す
るような受光条件の変化、および受信側の前記光通信機
の受光手段と光学的雑音の発生源との位置関係に起因す
るような受光条件の変化に拘わらず、常に最良の受光条
件下で光信号を受光することができる。
【0013】また本発明は、前記受光手段から出力され
た出力信号の受光レベルを調整するレベル調整手段を、
各受光手段に個別に設けたことを特徴とする。本発明に
従えば、複数の受光手段から出力された信号の受光レベ
ルは、各受光手段に個別に対応する各レベル調整手段で
それぞれ調整される。このレベル調整手段は、たとえば
レベル弁別手段であって、各受光手段から出力されて受
光手段の受光量を信号レベルで表すような信号を予め定
める弁別レベルで、レベル弁別する。第1復調手段は、
レベル調整後の複数の信号のうちで切換制御手段によっ
て選択された受光手段からの信号を復調して、データ信
号を得る。このように、受光手段から出力された信号の
受光レベルを調整することができ、該信号が波形成形さ
れる。ゆえに、受光状態が良好な受光手段からの信号の
受光レベルを調整すると、該信号から光学的雑音が除去
されると考えられる。したがって、受光手段から出力さ
れた信号が直接与えられるときと比較して、レベル調整
した後に与えられるほうが、復調手段の復調動作で光学
的雑音の影響を受けにくくなり、確実にデータ信号を得
ることができる。
【0014】また本発明は、前記受光手段から出力され
た出力信号の受光レベルを調整するレベル調整手段を、
前記第1切換手段と前記第1復調手段との間、および前
記第2切換手段と前記第2復調手段との間にそれぞれ設
けたことを特徴とする。本発明に従えば、第1および第
2切換手段から出力された出力信号の受光レベルは、対
応するレベル調整手段によってそれぞれ調整される。レ
ベル調整することによって復調手段の復調動作で光学的
雑音の影響を受けにくくなる点は、上記と同じである。
また、複数の受光手段に個別にレベル調整手段を設ける
場合と比べて部品点数を減少させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態の
光通信機23を含む電子装置21の電気的構成を表すブ
ロック図である。電子装置21は、ホスト装置22と光
通信機23とを含んで構成される。ホスト装置22は、
たとえば、パーソナルコンピュータ、プリンタ等の周辺
機器、および携帯端末で実現される。ホスト装置22
は、光通信機23を介して、他の電子装置のホスト装置
との間で、光通信によってデータ信号を授受する。光通
信機23は、たとえば赤外線通信を行う光通信機であっ
て、赤外線の光量変化でデータ信号のビットを表すよう
な光信号を送受信する。ホスト装置22と光通信機23
とは、同一の筺体内部に収納される。
【0016】光通信機23は、データ変換回路25と、
送信回路26と、受信回路27とを含んで構成される。
データ変換回路25は、送信回路26および受信回路2
7とホスト装置22との間に介在され、データ信号の授
受と変換とを行う。具体的には、データ変換回路25
は、レジスタ31と、制御回路32と、変調回路33
と、復調回路34とを含んで構成される。レジスタ31
は、ホスト装置22から変調回路33に与えられる送信
データ信号、および復調回路34からホスト装置22に
与えられる受信データ信号を記憶する。制御回路32
は、レジスタ31と変調回路33と復調回路34との挙
動に応じて、送信および受信データ信号の授受を制御す
る。変調回路33は、送信データ信号を被変調信号とし
て後述の送信信号を生成して、送信回路26に与える。
送信回路26は、変調回路33で生成された送信信号に
基づいて光量が変化するような後述の光信号を生成し
て、光通信機23外部に送信する。また、受信回路27
は、他の電子装置の光通信機から送信された光信号を、
いわゆるダイバーシティ方式で受信して、後述の弁別信
号を生成する。復調回路34は、受信回路27から出力
された弁別信号を復調して、受信データ信号を得る。変
調回路33と復調回路34とには共通する回路部品があ
るので、これら回路33,34を一体化して、共通する
回路部品を共用する構成であってもよい。
【0017】送信回路26は、具体的には、駆動回路3
6と一対の発光素子LED1,LED2とを含んで構成
される。発光素子LED1は、その順方向入力端子が電
圧レベル+Bの電力が常時供給された電源ライン37に
接続され、その順方向出力端子が発光素子LED2の順
方向入力端子と接続される。また、発光素子LED2の
順方向出力端子は、駆動回路36の一方接続端子に接続
される。駆動回路36の他方接続端子が、送信回路26
の信号入力端子として、変調回路33と接続される。駆
動回路36は、いわゆるバッファ回路であって、発光素
子LED2の順方向出力端子と接地ラインとの間に介在
されるトランジスタT1を含む。
【0018】受信回路27は、具体的には、複数の受光
素子、切換回路42、比較回路43、および切換制御回
路44を含んで構成される。複数の受光素子は、たとえ
ばフォトダイオードで実現され、以下の説明では5つの
受光素子PD1〜PD5を含むものとする。これらの受
光素子PD1〜PD5は、それぞれ光学的指向性を有
し、光学的指向性によって定められる受信許容方位領域
内に他の電子装置の光通信機の発光素子が存在し、かつ
該発光素子の発光面と受光素子の受光面とが正対すると
きに、最良の受光状態となる。
【0019】また、全受光素子PD1〜PD5は、受光
面と平行な予め定めるX方向に沿った仮想軸線上に並列
に配置され、かつ、各受光素子PD1〜PD5の受光面
が、相互に異なる方向を向くように配置される。たとえ
ば、上述の受光素子PD1,PD2は、図2に示すよう
に、各受光素子PD1,PD2の受光面45,46の法
線47,48が、X方向から見て取付角度αで交差する
ように配置される。各受光素子PD1,PD2の受光許
容方位領域49,50は、受光面45,46の法線4
7,48を中心軸線とした角度θの円錐内の領域であ
る。前述の取付角度αは角度θの2倍の角度未満に選ば
れる。他の受光素子PD3〜PD5と、受光素子PD2
〜PD4との配置関係は、上述受光素子PD1,PD2
の配置関係と等しい。
【0020】 2θ>α …(1) これによって、受光素子PD1〜PD5は、X方向に沿
う前記仮想軸線を中心として、順次的に取付角度αずつ
向きがずらされて配置される。各受光素子PD1〜PD
5の角度θは、たとえば45度であり、このときの取付
角度αは、たとえば80度に選ばれる。これによって、
受光素子PD1〜PD5の受光許容方位領域は、YZ平
面内で10度ずつ重なり合って、該YZ平面全域を含
む。これら受光素子PD1〜PD5は、たとえば、電子
装置1内で、YZ平面を全周見通せる場所に取付けられ
ることが好ましい。
【0021】再び図1を参照する。各受光素子PD1〜
PD5の順方向入力端子はすべて接地され、各受光素子
PD1〜PD5の順方向出力端子は、切換回路42の複
数の個別接点に個別に接続される。また、各受光素子P
D1〜PD5の順方向出力端子は、抵抗R3〜R7を個
別に介して、電源ライン37に接続される。これによっ
て、各受光素子PD1〜PD5には、常時予め定める直
流バイアス電圧が与えられる。したがって各受光素子P
D1〜PD5は、切換回路42,51が切換えられた直
後から、安定して出力電流を出力することができる。切
換回路42の共通接点Qは、比較回路43の一方入力端
子と接続される。切換回路42と比較回路43との間に
は、図示しない電流/電圧変換回路が介在される。比較
回路43の他方入力端子には、予め定める弁別レベルの
信号が常時供給される。本実施形態では、弁別レベルが
接地レベルであると仮定する。比較回路43の出力端子
が、受信回路27の出力端子として、復調回路34に接
続される。
【0022】切換回路42は、切換制御回路44の選択
回路56から与えられる後述の第1切換制御信号に応答
して、共通接点Qといずれか1つの特定個別接点とを導
通させる。この特定個別接点は、全受光素子PD1〜P
D5のうちで受光状態が最良のいずれか1つの受光素子
が比較回路43と接続されるように、切換制御回路44
によって選択される。これによって、該特定個別接点と
接続された特定受光素子の後述の光量信号が、比較回路
43に与えられる。比較回路43は、与えられた光量信
号を予め定める弁別レベルでレベル弁別して、後述の弁
別信号を生成する。
【0023】切換制御回路44は、切換回路51、比較
回路52、復調回路53、比率算出回路54、メモリ5
5、および選択回路56を含んで構成される。回路51
〜53の構造は前述の回路42,43,34の構造と等
しく、回路52,53と回路43,34との挙動は等し
いので、詳細な説明は省略する。
【0024】切換回路51は、共通接点Q2と複数の個
別接点とを有する。各個別接点は、各受光素子PD1〜
PD5の順方向出力端子と個別に接続され、共通接点Q
2は、電流/電圧変換用の抵抗R2を介して電源ライン
37に接続されると共に、比較回路52の一方入力端子
と接続される。切換回路51は、選択回路56から与え
られる後述の第2切換制御信号に応答して、共通接点Q
2と各個別接点とを順次的に導通させる。切換回路51
は、該回路51と前述の切換回路42とを一体化して、
複数の個別接点を共用する構成であってもよい。
【0025】比較回路52は、切換回路51と図示しな
い電流/電圧変換回路とを介していずれか1つの受光素
子から与えられた光量信号を、他方入力端子から供給さ
れる予め定める弁別レベルでレベル弁別して該光量信号
に対応した弁別信号を生成し、該弁別信号を復調回路5
3に与える。復調回路53は、前記弁別信号を復調し
て、得られた受信データ信号を比率算出回路54に与え
る。
【0026】比率算出回路54は、受信データ信号のエ
ラーレートを算出して、該受信データ信号を表した光量
信号を出力した受光素子と対応付けて、メモリ55に記
憶する。また比率算出回路54には、データ変換回路2
5の復調回路34からも、受信データ信号が与えられ、
該受信データ信号のエラーレートも算出する。このエラ
ーレートは、メモリ55を介してまたは直接選択回路5
6に与えられる。選択回路56は、切換回路51を制御
するための第2切換制御信号を、切換制御回路44の動
作に応じて後述のように生成する。また、切換回路42
を制御するための第1切換制御信号を、メモリ55に記
憶された複数の受光データのエラーレートに基づいて、
後述のように生成する。
【0027】以下に、光通信機23の送信時の挙動を詳
細に説明する。
【0028】最初に、ホスト装置22は、他の電子装置
に与えるべき送信データ信号を、データ変換回路25の
レジスタ31に与えて記憶させる。この送信データ信号
は、たとえば、誤り訂正符号を含むようなデジタル信号
である。制御回路32は、レジスタ31に送信データ信
号が記憶されると、該送信データ信号を変調回路33に
与える。変調回路33は、送信データ信号を被変調信号
として、予め定める搬送波を予め定める変調方式で変調
して、変調信号を生成する。この変調信号は、送信デー
タ信号のビットの値に応じて、予め定める周期毎に信号
レベルが変化する。予め定める変調方式は、たとえば、
赤外線通信のIrDA方式に適合した変調方式である。
【0029】変調回路33から出力された変調信号は、
駆動回路36の他方接続端子から入力されて、トランジ
スタT1のベース端子に与えられる。トランジスタT1
はスイッチング素子として働き、変調信号の信号レベル
に応じて、発光素子LED2の順方向接続端子と接地ラ
インとの接続を導通または遮断する。これによって、発
光素子LED1,LED2には、変調信号の信号レベル
変化に応答して、電源ライン37から駆動回路36に向
かう方向に電流が供給または遮断される。したがって、
発光素子LED1,LED2からは、前記電流に応答し
た光量の光が、変調信号の信号レベル変化に応答したパ
ルス周期で断続的に放射される。このような一連の動作
によって、送信回路26からは、送信データ信号のビッ
トに対応して光量変化する光信号が、光通信機23外部
に送信される。
【0030】以下に、光通信機23の光信号の受信時の
挙動を詳細に説明する。
【0031】全受光素子PD1〜PD5は、各受光素子
PD1〜PD5毎に個別的に、常時光通信機23外部か
らの光を受光し、受光した光を光電変換して、光の受光
量の経時変化に応答して電流量が変化する出力電流を発
生させている。この光の受光量の経時変化は、光信号と
光学的雑音とのS/N比が充分に小さいとき、他の電子
装置の光通信機から送信された光信号の光量変化に応答
して変化する。
【0032】切換制御回路44は、各受光素子PD1〜
PD5の受光状態を後述の手法で周期的に比較して、受
光状態が最良の特定受光素子を選択する。特定受光素子
が選択されると、切換制御回路44の選択回路56は、
切換回路42に後述の第1切換制御信号を与えて、複数
の個別接点のうちで特定受光素子と接続された特定個別
接点と、共通接点Q1とを接続させる。これによって、
特定受光素子からの出力電流は、まず、切換回路42を
通って図示しない電流/電圧変換回路に与えられ、該回
路で光量信号に変換される。次いで、この光量信号が、
比較回路43に与えられる。光量信号は、具体的には、
特定受光素子からの出力電流を電流/電圧変換して得ら
れ、該特定受光素子での光の受光量を信号レベルで表
す。
【0033】比較回路43は、特定受光素子からの光量
信号が与えられると、該光量信号を、予め定める弁別レ
ベルでレベル弁別して、弁別結果を表す弁別信号を生成
する。比較回路43は、請求項のレベル調整手段に相当
する。弁別信号は、光量信号の信号レベルが弁別レベル
以上のときにハイレベルを保ち、光量信号の信号レベル
が弁別レベル未満のときのローレベルを保つような矩形
パルス信号であり、光量信号を波形成形した信号と等価
である。ゆえに弁別信号は、光信号と光学的雑音とのS
/N比が充分に小さいとき、特定受光素子で受光された
光信号の光量変化に応答して、パルスが発生する。この
とき弁別信号からは、光学的雑音に対応する信号レベル
変化が除去されている。
【0034】復調回路34は、比較回路43で生成され
た弁別信号を予め定める復調方式で復調して、受信デー
タ信号を得る。制御回路32は、復調回路34で受信デ
ータ信号が得られると、該信号を一旦レジスタ31に記
憶させた後に、レジスタ31からホスト装置22に与え
る。予め定める復調方式は、たとえば赤外線通信のIr
DA方式に適合した復調方式である。このように、復調
回路34の復調動作に弁別信号を用いることで、光量信
号をそのまま用いる場合と比較して、光信号に重畳され
る光学的雑音の影響を除去することができる。
【0035】図3は、上述の光通信機23の切換制御回
路44の具体的な動作を説明するためのフローチャート
である。図1と図3とを参照して、切換制御回路44の
具体的な挙動を説明する。
【0036】光通信機23に電力が供給されて作動を開
始すると、ステップa1からステップa2に進む。ステ
ップa2では、選択回路56は、切換回路51の切換回
数を計数する変数iに初期値の1を代入して初期化す
る。また、切換回路44内で用いられる各種の変数をす
べて初期化する。次いで、ステップa3では、変数iの
値が複数の受光素子の数未満であるか否かが判定され
る。本実施形態では、具体的に、5未満であるか否かが
判定される。5未満であるときは、ステップa3からス
テップa4以後のエラーレートの算出動作を行う。5以
上のときは、ステップa12以後の特定受光素子の選択
動作を行う。
【0037】ステップa4では、選択回路56は、変数
iの値に応答したいずれか1つの受光素子からの光量信
号を、復調回路53で復調させる。具体的には、まず、
選択回路56は、切換回路51内で、変数iの値に応じ
たいずれか1つの個別接点と共通接点Q2とが接続され
るように、最新の第2切換制御信号を生成して切換回路
51に与える。変数iの値は、たとえば、切換回路51
内で複数の個別接点が並べられた順番に対応している。
またこの場合に、いずれか1つの個別接点と切換回路4
2の共通接点Q1と接続された特定個別接点とが同一の
受光素子に接続されるとき、該個別接点を飛ばして次の
順番の個別接点と共通接点Q2とを接続させるような、
最新の第2切換制御信号を生成する。
【0038】切換回路51は、与えられた第2切換制御
信号に応答して、共通接点Q2と接続される個別接点を
切換える。切換回路51が前記いずれか1つの個別接点
と共通接点Q2とを接続すると、該個別接点に接続され
た受光素子から比較回路52に光量信号が与えられる。
比較回路52は、前記光量信号をレベル弁別して弁別信
号を生成し、復調回路53に与える。復調回路53は、
この弁別信号を復調して、前記いずれか1つの個別接点
に接続された受光素子に対応した最新の受信データ信号
を得る。各回路51〜53の上述の動作は、復調回路5
3で予め定めるデータ量の受信データ信号が得られるま
で継続して実施される。予め定めるデータ量は、たとえ
ば125バイトであり、復調回路53で得られた受信デ
ータ信号のビット数を計数することで判定される。
【0039】続いて、ステップa5では、比率算出回路
54は、前記最新の受信データ信号の各ビット毎に、デ
ータの送信誤りがあるか否かを判断する。このデータ送
信誤りの判定は、たとえば、受信データ信号にパリティ
と称されるような誤り訂正符号が含まれるとき、該誤り
訂正符号を用いた誤り訂正動作によって実施される。判
定対象のビットに送信誤りがあるときには、ステップa
6で、送信誤りがあったビット数を表す異常ビット変数
に1を累積加算する。また、判定対象のビットに送信誤
りがないときは、ステップa7で、送信誤りのなかった
ビット数を表す正常ビット変数に1を累積加算する。ス
テップa5〜a7の動作を、受信データ信号の全ビット
について繰返し実施し、全ビットの送信誤りの判定が終
了すると、ステップa8に進む。
【0040】ステップa8では、比率算出回路54は、
ステップa6,a7で算出された受信データ信号の異常
ビット変数および正常ビット変数の値から、最新の受信
データ信号のエラーレートを算出する。エラーレート
は、受信データ信号の全ビット数と、該信号内で誤りが
有ったビット数との比率であり、たとえば、異常ビット
変数の値と正常ビット変数の値との比率で表される。算
出されたエラーレートは、ステップa9で、比率算出回
路54からメモリ55に与えられて記憶される。このと
き、エラーレートには、該エラーレートを算出したとき
に比較回路52に接続されていたいずれか1つの受光素
子を表すデータが関連して記憶される。また比率算出回
路54は、最新のエラーレート算出が終了したことを表
す信号を、選択回路56に与える。
【0041】ステップa10では、選択回路56は、切
換回路51の共通接点Q2が、複数の個別接点のうち
で、現在の変数iの値に1加算した値に対応するいずれ
か1つの個別接点と接続されるように、第2切換制御信
号を生成して、切換回路51に与える。切換回路51
は、与えられた最新の第2切換制御信号に応答して、個
別接点を切換えて接続する。これによって、比較回路5
2には、前述のエラーレートの算出時とは別の受光素子
からの光量信号が与えられる。切換回路51が切換えら
れた後、選択回路56は、変数iに1加算して更新し、
その後にステップa3に戻る。
【0042】これによって、ステップa3〜a11で実
施されるような、比較回路52から選択回路56に至る
一連のエラーレート算出のための動作は、切換回路51
内で共通接点Q2と接続される個別接点を順次変更しつ
つ、受光素子PD1〜PD5の数よりも1少ない数繰返
される。したがって、メモリ55には、受光素子PD1
〜PD5のうちで、特定受光素子を除く残余の受光素子
に対応したエラーレートが、それぞれ異なる番地に順次
記憶される。ステップa3〜a11の動作が繰返し実施
されている間、切換回路42の共通接点Q1は、いずれ
か1つの特定個別接点と常時接続されている。ゆえに、
上述の算出のための動作の間、比較回路43は、特定受
光素子からの光量信号から弁別信号を生成し、復調回路
34は、該弁別信号を復調して、受信データ信号を生成
している。
【0043】ステップa3で変数iの値が5以上のと
き、メモリ55には、受光素子PD1〜PD5のうち
で、特定受光素子以外の残余の受光素子に対応した最新
の受信データ信号のエラーレートがすべて記憶されたと
判断される。このとき比率算出回路54は、ステップa
12で、復調回路34から予め定めるデータ量の最新の
受光データ信号を分岐して導入し、該受光データ信号の
エラーレートを算出する。このエラーレートの算出手法
は、ステップa5〜a8の算出手法と等しい。これによ
って、特定受光素子からの光量信号から得られた受光デ
ータ信号のエラーレートが得られる。したがって、ステ
ップa12の処理が終了すると、受光素子PD1〜PD
5に対応した最新のエラーレートがすべて得られる。こ
の特定受光素子に対応した受信データ信号のエラーレー
トは、残余の受光素子に対応した最新の受信データ信号
のエラーレートと同様に、メモリ55に記憶される。ま
たこのエラーレートは、比率算出回路54から直接選択
回路56に与えられても良い。
【0044】次いで、ステップa13で、選択回路56
は、まず、受光素子PD1〜PD5にそれぞれ対応した
最新の受光データ信号のエラーレートを、メモリ55か
らすべて読出し、次いで、全エラーレートの値を比較し
て、値が最小の最小エラーレートがどれであるかを判定
する。さらに、判定された最小エラーレートに対応した
受光素子を、受光状態が最良の特定受光素子として選択
する。
【0045】続いて、ステップa13で、選択回路56
は、切換回路42の共通接点Q1が、ステップa13の
選択動作で選択された特定受光素子が接続された特定個
別接点と接続されるように、最新の第1切換制御信号を
生成して、切換回路42に与える。切換回路42は、最
新の第1切換制御信号に応答して、個別接点を切換えて
接続する。これによって、比較回路43には、ステップ
a13の最新の選択動作で選択された特定受光素子から
の光量信号が与えられる。切換回路42を切換えると、
ステップa13からステップa2に戻り、再度変数iに
初期値1を代入して初期化する。これによって、切換制
御回路44では、光送信機23に電力が供給されて作動
する間、エラーレートの算出動作と特定受光素子の選択
動作とが交互に実施される。
【0046】このような一連の動作によって、切換制御
回路44では、受光素子PD1〜PD5からの光量信号
に基づいて、比較回路43に常に受信状態が最良な受光
素子を接続させるように、切換回路42を制御すること
ができる。
【0047】また、上述の光通信機23では、受信デー
タ信号のエラーレートに基づいて、特定受光素子を選択
する。これは、以下の理由のためである。たとえば、I
rDA方式の赤外線通信では、赤外線をパルス状に放射
し、そのパルスの発生パターンをビットの値に応答して
変化させることで、光信号を生成するため、パルス幅未
満の時間単位で受光素子PD1〜PD5の受光量の経時
変化を観察すると、不規則に受光量が増減する。ゆえ
に、光信号では、FM放送の電波通信での受信電界強度
のように、受光素子の受光量の平均値が常に一定とは限
らない。したがって、この受光量をパラメータとして受
光状態の良否を判定することは困難である。ゆえに、受
信データ信号のエラーレートのように、受光状態の良否
に連動して値が増減するような別のパラメータを用いる
ことで、電波通信の受信電界強度を用いたときと同様
に、受光状態が最良の受光素子を選択することができ
る。
【0048】また、切換制御回路44には、ホスト装置
22に与えるための受信データ信号を得るための比較回
路43と復調回路34とは別個に、エラーレート算出の
ための比較回路52と復調回路53とが準備されてい
る。これによって、エラーレートの算出動作中には、比
較回路43と復調回路34とは切換制御回路44の動作
とは別個に、特定受光素子からの光量信号に基づいて復
調回路34の復調動作を実施しているので、該復調動作
が途切れない。したがって、エラーレートを用いて受光
状態の選択を行う場合にも、ホスト装置22に与えるた
めの受信データ信号を得るための動作に影響を与えるこ
となく実施することができる。ゆえに、切換回路42以
後の比較回路43とデータ変換回路25とホスト装置2
2との動作は、ダイバーシティ方式を用いない従来技術
の光通信機の比較回路とデータ変換回路とホスト装置と
の動作と同一動作で実施することができる。
【0049】さらに、切換制御回路44は、特定受光素
子に対応した最新の受信データ信号は、復調回路34か
ら導入する。これによって、切換制御回路44内で、全
受光素子PD1〜PD5に対応した最新の受信データ信
号のエラーレートを算出するとき、特定受光素子からの
光量信号を復調回路53で復調する必要がない。ゆえ
に、復調回路53での処理動作を簡略化することができ
る。また、特定受光素子からの光量信号を、復調回路5
3で復調させるようにしてもよい。
【0050】図4は、全各受光素子PD1〜PD5のう
ちで、受光素子PD1,PD2の受光許容方位領域4
9,50の位置関係を表す模式図である。図4(A)は
図2と同様に、受光許容方位領域49,50を、受光素
子PD1〜PD5を並列に並べたX方向から見た図であ
り、図4(B)は、図4(A)のA−A断面を表す模式
図である。図2と図4とを併せて説明する。
【0051】上述したように、受光素子PD1,PD2
とは、X方向に順次的に並べられ、かつYZ平面内で受
光面の法線47,48の向きが取付角度αだけ相互に異
なるように配置される。このとき、理想的には、受光許
容方位領域49,50の中心軸線となる法線47,48
が、同一のyz平面上の線分となることが好ましい。
【0052】このように配置された受光素子PD1に対
して、2つの発光素子61,62を、図2,4に示すよ
うに配置する。領域63は、発光素子62の光信号の放
射方向を表す。発光素子61は、受光素子PD1の法線
47の延長線上に、その発光面が受光素子PD1の受光
面と正対するように配置される。発光素子62は、該法
線47からYZ平面内で角度βだけ異なる方向に、その
発光面が受光素子PD1,PD2側を向く配置される。
角度βは、前述の角度θ以上の角度である。この受光素
子PD1と発光素子61,62との位置関係は、図9で
説明した従来技術での発光素子2,3と受光素子1との
配置関係と等しい。
【0053】この場合、発光素子61は、受光素子PD
1の受信許容角度領域49内に含まれるので、光学的雑
音の発生源が該領域49内に含まれない場合であって該
発光素子61を含む光通信機からの光信号を受光すると
き、全受光素子PD1〜PD5のうちで、受光素子PD
1の受光状態が最良になる。このとき、受光素子PD1
での光信号の受光量は、他の受光素子PD2〜PD5よ
りも強くなる。したがって、受光素子PD1からの光量
信号を復調回路53で復調して得られた受信データ信号
のエラーレートは、光通信で規定される許容エラーレー
トよりも充分に小さくなると考えられる。許容エラーレ
ートは、送信側電子装置と受信側電子装置との間のデー
タ通信で、受信側電子装置が送信データ信号を受信デー
タ信号として正確に再生できなくなって、通信に支障が
生じるような状態での最小エラーレートである。許容エ
ラーレートは、具体的には、データ通信にIrDA方式
の赤外線通信を用いた場合、約10-8である。
【0054】また、発光素子62は、受光素子PD1の
受光可能角度領域49には含まれないが、受光素子PD
2の受光可能角度領域50に含まれる。ゆえに、光学的
雑音の発生源が該領域50内に含まれない場合であって
該発光素子62を含む光通信機からの光信号を受光する
とき、全受光素子PD1〜PD5のうちで、受光素子P
D2の受光状態が最良になる。このときには、上述の発
光素子61と受信許容角度領域49との場合と同様に、
受光素子PD2からの光量信号を復調回路53で復調し
て得られた受信データ信号のエラーレートは、光通信で
規定される許容エラーレートより充分に小さくなると考
えられる。
【0055】このように、本実施形態の光通信機では、
複数の受光素子PD1〜PD5のうちのいずれか1つの
受光可能角度領域内に、発光素子が含まれると考えられ
る。したがって、複数の受光素子PD1〜PD5のうち
から、受光可能角度領域内に発光素子を含むいずれか1
つの受光素子を特定受光素子として選択すれば、該受光
可能角度領域内に光学的雑音の発生源がないときには、
エラーレートが充分に低い受信データ信号を得ることが
できる。
【0056】また、発光素子61を含む光通信機からの
光信号を受光する場合に、受信許容角度領域49内に、
光学的雑音の発生源が存在するとき、受光素子PD1か
らの光量信号を復調回路53で復調して得られた受信デ
ータ信号のエラーレートは、許容エラーレートより大き
くなることがある。この場合、受光素子PD2からの光
量信号を復調回路53で復調して得られた受信データ信
号のほうが、受光素子PD1からの前記受信データ信号
よりもエラーレートが低くなる可能性がある。このよう
なとき、切換制御回路44は、受光素子PD2を特定受
光素子として選ぶので、光学的雑音の発生源と正対する
ような受光素子PD1を避けて、光学的雑音の影響の少
ない受光素子からの光量信号から受光データ信号を得る
ことができる。したがって、光学的雑音の発生源と電子
装置21との位置関係に起因するような、受信データ信
号に対する光学的雑音の影響を小さくすることができ
る。
【0057】これらのことから、本実施形態の電子装置
21は、送信側の電子装置の光通信機と受信側の電子装
置21との光通信機23とを、従来技術のように厳密に
位置併せしなくとも、エラーレートが充分低い光通信を
行うことができる。したがって、この通信機23を内蔵
した送信側および受信側電子装置21は、光通信機23
の位置関係に拘わりなく、自由に配置することができ
る。たとえば、これら電子装置21をパーソナルコンピ
ュータとその周辺機器とで実現する場合、光無線通信で
接続されたパーソナルコンピュータと周辺機器とを、操
作者の操作がしやすいように配置することができるの
で、これらコンピュータと周辺機器とを用いた作業の効
率を向上させることができる。したがって、本実施形態
の光通信機23は、電波通信と比較して厳しい法規制が
なく人体に与える影響の少ない光通信の優位性を保った
まま、上述のように送信側および受信側の電子装置21
を任意に配置することができる。またこの光通信機は、
ダイバーシティ方式の電波通信機と比較して、複数準備
すべき受光素子等の部品が小さく消費電力も小さいの
で、光通信機全体の製造コストが低く、消費電力も少な
くすることができる。さらに、光通信機は、上述のダイ
バーシティ方式の電波通信機と比較して、回路構成が簡
単でかつ回路的調整の精度が低いので、容易に製造する
ことができる。
【0058】また、上述の光通信機23では、受信デー
タ信号に送信誤りが発生したとき、受信データ信号に欠
陥が生じるために、送信側の光通信機が送信しようとし
た送信データ信号を、受信側の光通信機で正確に得る事
ができない。このとき、受信側の光通信機23は、受信
データ信号の送信誤りの発生部分を含む一部の光信号
を、送信側の光通信機から再送信させることが多い。こ
のため、エラーレートが許容エラーレート以上に大きい
とき、光信号の再送信量が極めて多量になり、再送信に
時間が掛かる。したがって、1回の光通信に要する通信
時間が長くなるため、電子装置21の操作者が不便を感
じることが多い。本発明の光通信機23では、従来技術
の光通信機のように、送信側および受信側の光通信機2
3の位置の不一致に起因するようなエラーレートの増
加、および受信側の光通信機23と光学的雑音の発生源
との位置関係に起因するようなエラーレートの増加を防
止することができる。ゆえに、受信側の光通信機23に
対して、送信側の光通信機がどの方向にあるときでも、
再送信の回数を減少させて、1回の光通信に要する通信
時間が伸びることを防止することができる。
【0059】図5は、本発明の第2実施形態の光通信機
82を含む電子装置81の電気的構成を表すブロック図
である。電子装置81は電子装置21と同様に、ホスト
装置22と光通信機82とから構成され、光通信機82
は光通信機23に類似の構造を有し、受信回路の構造が
異なり、残余の回路部品の構造および挙動は等しい。同
一構造および挙動の回路部品には、同一の符号を付し、
説明は省略する。
【0060】受信回路84は、複数の受信素子と、切換
回路42と、切換制御回路86とから構成される。本実
施形態では、5つの受信素子U1〜U5が含まれるもの
とする。
【0061】受信素子U1〜U5は、一方接続端子がす
べて接地され、他方接続端子が切換回路42の複数の個
別接点に個別的に接続される。切換回路42の共通接点
Q1は、データ変換回路25の復調回路53と直結され
る。切換回路42は、切換制御回路86の選択回路56
から与えられる第1切換制御信号によって制御される。
【0062】受信素子U1〜U5は、いわゆるIR通信
ユニットであり、具体的な電気的構造を、受信素子U1
を例として図6に表す。受信素子U1は、受光素子PD
11と、電流/電圧変換回路88と、比較回路89とを
含んで構成される。受光素子PD11の順方向入力端子
は接地され、その順方向出力端子は電流/電圧変換回路
88の入力端子と接続される。電流/電圧変換回路88
の出力端子は、比較回路89の一方入力端子と接続され
る。比較回路89の他方入力端子には、予め定める弁別
レベルの信号が常時与えられている。比較回路89の出
力端子が、受信素子U1の出力端子として、切換回路4
2の複数の個別接点のうちのいずれか一個別接点に接続
される。比較回路89は、請求項のレベル調整手段に当
たる。
【0063】受光素子PD11と比較回路89とは、第
1実施形態の受光素子PD1〜PD5と比較回路43,
52と同様に動作し、また電流/電圧変換回路88は、
第1実施形態の受信回路27で図示しなかった電流/電
圧変換回路と同様に動作する。ゆえに、受信素子U1
は、第1実施形態の受信回路27で、比較回路43と、
該回路に切換回路42を介して接続された特定受光素子
と、抵抗R3〜R7のうちのいずれか1つとからなる電
気回路、および、比較回路43と、該回路に切換回路5
1を介して接続されたいずれか1つの受光素子と、抵抗
R2とからなる電気回路と同様に動作し、受光素子PD
11の光の受光量に応答して信号レベルが変化するよう
な光量信号を生成する。受信素子U2〜U5の具体的な
電気的構造および切換回路42との接続は、受信素子U
1と等しいので、説明は省略する。
【0064】受信素子U1〜U5は、図6に示した電気
回路が一体化して形成されている。これら受信素子U1
〜U5は、該受信素子U1〜U5内の受光素子の受光面
と平行な予め定めるX方向に沿った仮想軸線上に並列に
配列され、かつ各受信素子U1〜U5内の受光素子の法
線が、相互に異なる方向に向くように配置される。たと
えば、受信素子U1,U2は、図7および図8に示すよ
うに、各受信素子U1,U2内の受光素子PD11,P
D12の受光面93,92の法線94,95が、X方向
から見て取付角度αで交差するように配置される。各受
光素子PD11,PD12の受光許容方位領域96,9
7は、受光面93,92の法線94,95を中心軸線と
した角度θの円錐内の領域である。前述の取付角度αは
角度θの2倍の角度未満に選ばれる。
【0065】 2θ>α …(1) この受光素子PD11,PD12は、第1実施形態の受
光素子PD1,PD2と等価な回路部品であり、受信素
子U1,U2の位置関係は、受光素子PD11,PD1
2の受光許容方位領域97,96の位置関係が受光素子
PD1,PD2の受光許容方位領域49,50と同様の
位置関係を保つように配置されればよい。他の受信素子
U3〜U5と、受光素子U2〜U4との配置関係は、上
述の受光素子U1,U2の配置関係と等しい。これによ
って、受信素子U1〜U5の各受光素子は、前記仮想軸
線を中心として、順次的に取付角度αずつ向きがずらさ
れて配置される。各受光素子の受光許容包囲領域の角度
θは、たとえば45度であり、このときの取付角度α
は、たとえば80度に選ばれる。
【0066】これによって、受信素子U1〜U5の受光
素子の受光許容方位領域は、YZ平面内で10度ずつ重
なり合って、該YZ平面全域を含む。このとき、理想的
には、受光許容方位領域49,50の中心軸線となる法
線47,48が同一のyz平面上の線分となることが好
ましい。
【0067】再び図5を参照する。切換制御回路86
は、切換回路51と復調回路53と比率算出回路54と
メモリ55と選択回路56とから生成される。切換回路
51の複数の個別接点は、受信素子U1〜U5の他方接
続端子と個別的に接続され、共通接点Q2は復調回路5
3と直接接続される。復調回路53以後の回路構造およ
び挙動は、第1実施形態の切換制御回路44と等しい。
【0068】このように、第2実施形態の光通信機82
は、受光素子PD1〜PD5に代わって受信素子U1〜
U5が取付けられ、また比較回路43,52と抵抗R
1,R2とを除去した点が異なり、他の構造は光通信機
23と等しい。この光通信機81は、データ変換回路2
5と送信回路26との動作は、第1実施形態の光通信機
21と等しい。また、受信回路84では、光通信機21
で選択回路56が特定受光素子およびいずれか1つの受
光素子を選んで第1および第2切換制御信号を生成した
代わりに特定受信素子およびいずれか1つの受信素子を
選んで第1および第2切換制御信号を生成する点、切換
回路42,51で選択的に接続した受光素子からの出力
電流を電流/電圧変換したのちレベル弁別して生成した
弁別信号を復調回路34,53に与える代わりに切換回
路42,51で選択的に接続された特定受信素子からの
弁別信号を直接復調回路34,53に与える点とが異な
り、他の挙動は等しい。
【0069】この光通信機82は、復調回路34,53
で受信データ信号を得るとき、光通信機23で、受光素
子PD1〜PD5からの電流を、切換回路42,51を
介して図示しない電流/電圧変換回路に与えて光量信号
に変換した後に比較回路でレベル弁別していた動作を、
受信素子U1〜U5内で行う。ゆえに、受光素子PD1
1で光を受光してから弁別信号を生成するまでの動作
を、各受信素子U1〜U5で並列に実施することができ
る。したがって、切換回路86で各受光素子に対応した
受信データ信号からエラーレートを算出するとき、受信
素子U1〜U5からは弁別信号が与えられるので、復調
回路53の復調動作から開始される。ゆえに、第1実施
形態の光通信機23のように電流/電圧変換動作とレベ
ル弁別動作とを復調動作前に順次的に実施する場合と比
較して、第2実施形態の光通信機82では、切換制御回
路86内の処理動作を簡略化し、また処理時間を短縮す
ることができる。
【0070】また、上述のように配置された受信素子U
1〜U5の受光素子の位置関係およびその受光可能方位
領域の位置関係は、第1実施形態の受光素子PD1〜P
D5の位置関係および受光可能方位領域の位置関係と等
しい。ゆえに、これら受信素子U1〜U5の受光素子に
対して図2,4と同様に配置された発光素子61,62
からの光信号を受光する場合、受信素子U1〜U5内の
受光素子のうちで発光素子61,62が受信可能方位領
域に含まれる受光素子PD11,PD12の受光状態が
最良になる。このときには、受光素子PD11,PD1
2を含む受信素子U1,U2からの弁別信号を復調回路
53で復調して得られた受信データ信号のエラーレート
が、光通信で規定される許容エラーレートより充分に小
さくなると考えられる。
【0071】したがって、第2実施形態の光通信機81
は、上述の受光素子PD11,PD12を含む受信素子
U1,U2を特定受信素子として選択すれば、第1実施
形態の光通信機21と同様に、送信側光通信機と受信側
光通信機との位置関係に拘わりなく、常に最良の受光状
態で光信号を受信することができる。
【0072】さらにまた、発光素子61を含む光通信機
からの光信号を受光する場合に、受信許容角度領域96
内に光学的雑音の発生源が存在するとき、切換制御回路
86は、受光素子PD12を含む受信素子U2を特定受
信素子として選ぶ。これによって、光学的雑音の発生源
と正対するような受信素子U1を避けて、光学的雑音の
影響の少ない受信素子U2からの弁別信号を復調して受
光データ信号を得ることができる。したがって、光学的
雑音の発生源と電子装置81との位置関係に起因するよ
うな、受信データ信号に対する光学的雑音の影響を小さ
くすることができる。さらに、一般的に、受光素子単体
よりも受信素子のほうが、光学的雑音に対する強さが強
い。ゆえに、第1実施形態のように受光素子PD1〜P
D5を単体で配置するよりも、受信素子U1〜U5を配
列するほうが、さらに光学的雑音の影響を小さくするこ
とができる。
【0073】したがって、第2実施形態の光通信機82
は、第1実施形態の光通信機21と同様に、電波通信よ
りも優位なデータ通信を、送信側および受信側の電子装
置の配置関係に拘わらず実施することができる。また、
ダイバーシティ方式の電波通信機よりも回路構造が簡単
で精度が低く、製造コストの低い光通信機を実現するこ
とができる。さらに、また、本実施形態の光通信機は、
第1実施形態と同様に光信号と光学的雑音との発生源の
位置関係に起因するエラーレートの増加を抑えることが
できる。さらに、光通信機内に受光素子からの出力電流
または光量信号を増幅する増幅回路を備えさせる場合、
本実施形態の光通信機では、増幅回路は受信素子U1〜
U5内に設けられる。ゆえに、第1実施形態の光通信機
と比較して、第2実施形態の光通信機では、受光素子と
増幅回路との間の配線距離が短いので、配線から混入す
る雑音が少なく、また信号の劣化も少ない。これによっ
て、受信素子を用いた光通信機の方が、受光素子を用い
た光通信機よりも光学的雑音に強い。これらのことか
ら、エラーレートが許容エラーレート以上に増加して、
データ通信の送信時間が過大に伸びることを防止するこ
とができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、最良の受
信状態の受光手段が選択されて光信号の受信動作が行わ
れるので、受信側の前記光通信機の受光手段と送信側の
光通信機の発光手段との位置関係に起因するような受光
条件の変化、および受信側の前記光通信機の受光手段と
光学的雑音の発生源との位置関係に起因するような受光
条件の変化に拘わらず、常に最良の受信条件下で光信号
を受光することができる。また、各受光手段の受信状態
の検出は特定受光手段によるデータ受信動作を中断する
ことなく行うことができるので、スムーズな受信動作を
実現することができる。さらに、現在データ受信に用い
ている特定受光手段の受光状態が悪化した場合は、直ち
に受光状態の良い他の受光手段に切換えることができ
る。
【0075】また本発明によれば、複数の受光手段から
の信号の受光レベルを、各受光手段毎に設けられたレベ
ル調整手段で調整した後に選択して、復調手段に与えて
復調させる。これによって、復調手段での復調動作時
に、光信号に混入した光学的雑音の影響を受けにくくな
り、確実にデータ信号を得ることができる。
【0076】さらにまた本発明によれば、複数の受光手
段からの信号を選択して、選択された信号の受光レベル
を調整した後に、復調手段で復調させる。これによっ
て、復調動作時に光学的雑音の影響を受けにくくなると
同時に、受光手段毎にレベル調整手段を有する光通信機
よりも、部品点数を減少させることができる。
【0077】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の光通信機23を含む電
子装置21の電気的構成を表すブロック図である。
【図2】光通信機23内の受光素子PD1,PD2の位
置関係と、該受光素子PD1,PD2と発光素子61,
62の位置関係を表す模式図である。
【図3】光通信機23の切換制御回路44の具体的な動
作を表すフローチャートである。
【図4】光通信機23内の受光素子PD1,PD2の位
置関係と、該受光素子PD1,PD2と発光素子61,
62の位置関係を表す模式図である。
【図5】本発明の第2実施形態の光通信機82を含む電
子装置81の電気的構成を表すブロック図である。
【図6】電子装置81の受信素子U1の具体的な電気的
構成を表すブロック図である。
【図7】光通信機82内の受信素子U1,U2の位置関
係と、該受信素子U1,U2とと発光素子61,62の
位置関係を表す模式図である。
【図8】光通信機82内の受信素子U1,U2の位置関
係と、該受信素子U1,U2とと発光素子61,62の
位置関係を表す模式図である。
【図9】光通信機内の受光素子1と発光素子2,3との
位置関係を表す模式図である。
【図10】光通信機内の受信素子10と発光素子2,3
との位置関係を表す模式図である。
【符号の説明】
21,81 電子装置 23,82 光通信機 27,84 受信回路 34,53 復調回路 42,51 切換回路 43,52;89 比較回路 54 比率算出回路 55 メモリ 56 選択回路 PD1〜PD5;PD11,PD12 受光素子 U1〜U5 受信素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 10/00 - 10/28 H04J 14/00 - 14/08 H04L 1/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定めるデータ信号を光を用いて表す
    光信号を送受信する光通信機において、 前記光信号を、相互に異なる受光条件で個別的に受光す
    る複数の受光手段と、 前記受光手段からの出力信号を復調して、前記データ信
    号を得る第1および第2復調手段と、 前記複数の受光手段と前記第1復調手段との間に介在さ
    れ、受光手段と第1復調手段との接続状態を切換えて、
    複数の受光手段からそれぞれ出力される出力信号のうち
    のいずれか1つの出力信号を選択して出力する第1切換
    手段と、 前記複数の受光手段と前記第2復調手段との間に介在さ
    れ、受光手段と第2復調手段との接続状態を切換えて、
    複数の受光手段からそれぞれ出力される出力信号のうち
    のいずれか1つの出力信号を選択して出力する第2切換
    手段と、 前記第1または第2復調手段で復調されたデータ信号が
    与えられ、データ信号の全データ量と誤りがあったデー
    タ量との比率を算出する比率算出手段と、 前記比率算出手段で算出された比率を記憶する記憶手段
    と、 前記第1および第2切換手段の接続状態を制御する切換
    制御手段とを備え、 前記切換制御手段は、 複数の受光手段から特定の受光手段を選択して、その特
    定受光手段からの出力信号を前記第1復調手段に与える
    ように前記第1切換手段を特定の接続状態に設定すると
    ともに、 受光手段からの出力信号を前記第2復調手段に与えてデ
    ータ信号を得て、さらにデータ信号を前記比率算出手段
    に与えて比率を算出する処理を、前記特定受光手段を除
    く残余の受光手段のすべてについて行うように前記第2
    切換手段の接続状態を順番に切換えて設定し、前記残余
    の受光手段の各比率をそれぞれ前記記憶手段に記憶し、 前記記憶手段への比率の記憶処理が終了した後に、前記
    第1復調手段からのデータ信号を前記比率算出手段に与
    えて比率を算出し、算出された特定受光手段の比率と前
    記記憶手段に記憶されている残余の受光手段の各比率と
    を比較し、比率が最小の受光手段を特定受光手段として
    選択することを特徴とする光通信機。
  2. 【請求項2】 前記受光手段から出力された出力信号の
    受光レベルを調整するレベル調整手段を、各受光手段に
    個別に設けたことを特徴とする請求項1記載の光通信
    機。
  3. 【請求項3】 前記受光手段から出力された出力信号の
    受光レベルを調整するレベル調整手段を、前記第1切換
    手段と前記第1復調手段との間、および前記第2切換手
    段と前記第2復調手段との間にそれぞれ設けたことを特
    徴とする請求項1記載の光通信機。
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