JP3431679B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP3431679B2
JP3431679B2 JP03017994A JP3017994A JP3431679B2 JP 3431679 B2 JP3431679 B2 JP 3431679B2 JP 03017994 A JP03017994 A JP 03017994A JP 3017994 A JP3017994 A JP 3017994A JP 3431679 B2 JP3431679 B2 JP 3431679B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク等の光情報
記録媒体にレーザ光を照射して情報の記録や消去を行う
と共に、その光情報記録媒体からの反射光を用いて情報
の再生やフォーカスエラー信号、トラックエラー信号の
検出を行う光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における光ピックアップ装置の一例
を図12に基づいて説明する。半導体レーザ1から出射
したレーザ光はコリメートレンズ2により平行光とな
り、この平行光は偏光ビームスプリッタ3に入射するこ
とによりP偏光(偏光面すなわち振動面が紙面に対して
平行な成分)はそのまま直進しS偏光(偏光面が紙面に
対して垂直な成分)は反射される。そして、この偏光ビ
ームスプリッタ3を通過したP偏光のレーザ光は偏向プ
リズム4により上方に向い、1/4波長板5を通過して
円偏光となり、対物レンズ6により集光されて光情報記
録媒体としての光ディスク7の面上に微小な光スポット
の状態で照射され、これにより情報の記録等が行われ
る。また、この光ディスク7からの反射光は、入射光路
とは反対の光路を辿って進み、1/4波長板5によりS
偏光となり、このS偏光の反射光は偏光ビームスプリッ
タ3に再び入射することにより今度は反射され、信号検
出光学系8内に導かれる。そして、検出レンズ9により
集光され、偏向プリズム10により光路を変えて受光素
子11に導かれ、これにより再生信号や、フォーカスエ
ラー信号、トラックエラー信号を検出することができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図12の光ピックアッ
プ装置においては、半導体レーザ1から出射されたP偏
光(出射光)と光ディスク7により反射されたS偏光
(反射光)とを、偏光ビームスプリッタ3を用いてほぼ
直角に分離し、その分離されたS偏光の反射光を信号検
出光学系8内の受光素子11に導いて検出しているた
め、各種信号をノイズ等の影響を受けることがなく、組
付け調整も容易である。しかし、このように出射光と反
射光とを直角に分離して信号検出光学系8を設けること
は、光路長が長くなり光学系のスペースをとり装置全体
が大型化してしまい、しかも、部品点数が増加してコス
ト高となる問題がある。
【0004】また、上述した偏光ビームスプリッタ3に
代わって、半導体レーザ1から出射されたP偏光と光デ
ィスク7により反射されたS偏光との分離を行うものと
して、特開昭56−61043号公報に「焦点検出装
置」として開示されているものがある。図13はその一
例を示すものであり、ウォラストンプリズム(WP)1
2を用いて一定の分離角を作り、P偏光とS偏光との分
離を行っている。この場合、P偏光を出射する半導体レ
ーザ1と光ディスク7からのS偏光を受光する受光素子
11とは同一方向の近接した位置に配置することができ
るため、光学系のスペースをとらず小型化を図ることが
でき、しかも、前述したような信号検出光学系8を設け
る必要もないため、部品点数が減り、コストの削減を図
ることができる。しかし、このようなウォラストンプリ
ズム12は、一般に、P偏光とS偏光との分離角が小さ
いことから、半導体レーザ1と受光素子11との組付け
位置が制限され、両者の組付け調整を簡単に行うことが
できないという問題がある。
【0005】この場合、分離角を大きくしようとして、
例えば、コリメートレンズ2の焦点距離を7mmとした
時、半導体レーザ1と受光素子11とを1mm以上離す
ためには8°以上の分離角が必要となる。このように分
離角は大きいほど好ましいが、従来の構成のままで分離
角を大きくしようとすると、ウォラストンプリズム12
の長さを一段と長くとらなければならず、ピックアップ
光学系が大型化してしまう。さらに、分離角を大きくと
ることができないような場合には、コリメートレンズ2
の焦点距離を大きくとることが必要となり、光路長が長
くなりピックアップ光学系が大型化するだけでなく、半
導体レーザ1の光利用効率までも低下してしまうことに
なる。
【0006】さらに、前述した偏光ビームスプリッタ3
及びウォラストンプリズム12に代わって、半導体レー
ザ1から出射されたP偏光と光ディスク7により反射さ
れたS偏光との分離を行うものとして、特開平4−15
5629号公報に「光学式ピックアップ」として開示さ
れているものがある。図14はその一例を示すものであ
り、ホログラムプレート13を用いて一定の分離角を作
り、入射光と反射光との分離を行っている。この場合、
分離角を約30°と大きくとることができ、これにより
半導体レーザ1と受光素子11とを同一の基板(ステ
ム)14上に配置して一体化することができるため、組
付け調整が容易となり、光ピックアップ光学系の小型化
を図ることができる。しかし、このようなホログラムプ
レート13は、一般に、光利用効率が低く、このホログ
ラムプレート13に入射する光束は50%弱しか有効に
利用することができず、光ディスク7からの反射光も3
0%弱しか受光素子11に到達することができないた
め、検出された信号のS/Nが低いという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、半導体レーザから出射されたレーザ光をコリメート
レンズで平行光とし、この平行光を対物レンズにより集
光して光情報記録媒体の面上に微小な光スポットを照射
することにより情報の記録等を行うと共に、その光情報
記録媒体からの反射光を受光素子に導くことにより情報
の再生や各種のエラー信号の検出を行う光ピックアップ
装置において、前記コリメートレンズと前記対物レンズ
との間に、前記レーザ光の入射面が形成された一軸性結
晶プリズムと前記レーザ光の出射面が形成された別の一
軸性結晶プリズムとを互いに光学軸を直交させた状態で
貼り合わせて形成した一軸性結晶素子を設け、前記入射
面と前記出射面とを非平行に設定し、前記レーザ光の前
記入射面に対する入射角を鋭角に設定し、前記出射面か
らの前記レーザ光の出射光軸に対する前記入射面の角度
δを鋭角又は鈍角に設定し、前記一軸性結晶素子と前記
対物レンズとの間に、1/4波長板を配置した。
【0008】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明において、前記角度δを鋭角に設定し、前記2つの
一軸性結晶プリズムの貼り合わせ面と前記出射面とがな
す角度を(90−δ)°よりも大きい角度に設定した。
【0009】
【0010】請求項記載の発明では、請求項1又は2
記載の発明において、前記半導体レーザと複数に分割し
た受光面を有する前記受光素子とを同一基板上に設け
た。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明においては、互いに光学軸
が直交した少なくとも2つの一軸性結晶プリズムからな
る一軸性結晶素子のレーザ光入射面に対して斜め方向か
ら入射したP偏光のレーザ光は、そのレーザ光入射面と
反対側の面から出射して光情報記録媒体に導かれ、この
光情報記録媒体面で反射された反射光はS偏光のレーザ
光として再び一軸性結晶素子に入射してレーザ光入射面
から前記P偏光のレーザ光とは離れる斜め方向に出射し
て受光素子に導かれることになる。これにより、レーザ
光入射面に入射するP偏光のレーザ光と、光情報記録媒
体面で反射されレーザ光入射面から再度出射するS偏光
のレーザ光との間の分離角を、従来の分離角よりも大き
くとることが可能となる。また、このようにレーザ光入
射面に対してP偏光のレーザ光を斜め方向から入射させ
ることにより、ビーム整形を容易に行うことが可能とな
る。さらに、半導体レーザから出射したレーザ光を、一
軸性結晶素子、1/4波長板、対物レンズと順次透過さ
せることにより、P偏光からS偏光に効率良く変換する
ことが可能となる。
【0012】請求項記載の発明においては、角度δを
鋭角に設定し、2つの一軸性結晶プリズムの貼り合わせ
面と出射面とがなす角度を(90−δ)°よりも大きい
角度に設定することにより、ビーム整形を行え、分離角
を大きくとることが可能となると共に、プリズム形状を
薄型にすることが可能となる。
【0013】
【0014】請求項記載の発明においては、半導体レ
ーザと受光素子とを同一基板上に一体的に設けたことに
より、組付け調整が容易となると同時に、小型化を図る
ことが可能となる。
【0015】
【実施例】本発明の第一の実施例を図1〜図7に基づい
て説明する。なお、従来例(図12〜図14参照)と同
一部分についての説明は省略し、その同一部分について
は同一符号を用いる。
【0016】まず、本装置の全体構成の概略を図1に基
づいて述べる。半導体レーザ1から出射したP偏光のレ
ーザ光は、コリメートレンズ2により平行光となり、こ
の平行光は一軸性結晶素子15の傾斜したレーザ光入射
面16(以下、入射面と呼ぶ)に斜め方向から入射す
る。この一軸性結晶素子15は、少なくとも2つの一軸
性結晶プリズム(ここでは、一軸性結晶プリズム15a
と、一軸性結晶プリズム15bとからなる)が貼り合わ
されてなっている(詳細な説明は後述する)。そして、
この一軸性結晶素子15を通過したP偏光のレーザ光
は、偏向プリズム4により上方に向い、1/4波長板5
を通過して円偏光となり、対物レンズ6により集光され
て光情報記録媒体としての光ディスク7の面上に微小な
1μmの光スポットの状態で照射され、これにより情報
の記録等が行われる。また、この光ディスク7からの反
射光は、入射光路とは反対の光路を辿って進み、1/4
波長板5によりS偏光となり、このS偏光の反射光は一
軸性結晶素子15の一軸性結晶プリズム15bに入射
し、一軸性結晶プリズム15aの入射面16から出射す
る。この入射面16から出射したS偏光のレーザ光は、
コリメートレンズ2を介して、受光素子11の面上に検
出される。この受光素子11には、複数(ここでは、6
つ)に分割された受光面a〜fが形成されている。この
受光素子11と、半導体レーザ1とは、同一の基板17
上に設けられている。
【0017】図2(a)は、受光素子11面上に導かれ
た光スポットの形状を示すものである。この場合、反射
光の光量に応じた情報を検出する再生信号Rfと、光デ
ィスク7の案内溝からの回折光によりトラックずれ
(0.1μmの許容値)を検出するトラックエラー信号
Teと、光スポットの合焦点からのずれ(0.1μmの
許容値)を検出するフォーカスエラー信号Feとは、以
下のようにして算出することができる。なお、図2
(b)は、光ビームが合焦時から遠・近状態となった時
の様子を示す。
【0018】 Rf=a+b+c+d+e+f (or、b+e) …(1) Te=(a+b+c)−(d+e+f) …(2) Fe=(b+e)−(a+d+c+f) …(3) 次に、一軸性結晶プリズム15a,15bを互いに光学
軸を直交させた状態で貼り合わせてなる一軸性結晶素子
15の入射面16に、P偏光のレーザ光を斜め方向から
入射させた理由について述べる。図3(a)は、積層方
向(X方向)の出射角θxが小さく(8°〜13°)、
しかも、これと直交する方向(Y方向)の出射角θyが
大きい(25°〜35°)場合のレーザ発光特性をもつ
半導体レーザ1を用いた場合の例である。なお、レーザ
光の振動方向はθxの方向と平行である。このような半
導体レーザ1から出射したレーザ光は、θxの幅が狭い
ビームB1と、θyの幅が広いビームB2とからなり、
その後平行化されて進んでいき、対物レンズ6により集
光され光ディスク7の面上に照射されると、θxのX方
向に長い長円形の光スポットSaとなる。このような長
円形のビームでは、トラック上のピットの配列密度等の
関係から記録や再生上好ましくなく、光利用効率が悪い
ものとなる。
【0019】そこで、図3(b)に示すように、θxの
X方向のビームを拡大するためのビーム整形用素子18
(仮称)をビームB1の光路中に配置することにより、
ビームB1はビームB2とほぼ同一幅のビームとなるた
め、光ディスク7の面上ではほぼ真円の光スポットSb
を作成することができ、記録や再生を良好に行うことが
でき、光利用効率を高めることができる。ここで、ビー
ム整形用素子18のようなビーム整形の機能を持たせる
ためには、一軸性結晶素子15の入射面16に対して斜
めからビームを入射させることにより実現することがで
きる。また、この時、ビーム整形用素子18は、互いに
光学軸が直交する一軸性結晶プリズム15a,15bか
らなっており、P偏光とS偏光とに分離する機能がある
ことから、紙面に振動(偏光)方向をもつP偏光を入射
面16に入射させるようにする(すなわち、振動面が入
射面16と同一平面上にある)。従って、このような理
由から、一軸性結晶素子15の入射面16にP偏光のレ
ーザ光を斜め方向から入射させるようにしたものであ
る。図4は、プリズム19を用いてビーム整形を行う一
例を示すものであり、プリズム傾斜面に入射する前のビ
ーム径をD1 とし、プリズム傾斜面から出射した後のビ
ーム径をD2 とした時、ビーム整形倍率mは、 m=D2 /D =cosα/√(1−n2sin2α) …(4) n:プリズムの屈折率 となる。
【0020】次に、互いに光学軸が直交する一軸性結晶
プリズム15a,15bからなる一軸性結晶素子15の
具体的な構成例を図5及び図6に基づいて述べる。一軸
性結晶素子15は、常光線と異常光線との2つの屈折率
no、neをもっており、レーザ光の波長λ=780nm
の時、no <ne (no =1.539、ne =1.54
8)となる。水晶を用いた場合の例を示す。まず、図5
(b)は、図5(a)の一軸性結晶素子15を作成する
ための基本となる従来のプリズム構成を示すものであ
る。一軸性結晶プリズム15aの光学軸Aは紙面に平行
であり、一軸性結晶プリズム15bの光学軸Bは紙面に
対して垂直である。今、P偏光とS偏光とを含む円偏光
等からなるビーム21を一軸性結晶プリズム15a側か
ら入射させると、屈折率no、neの関係から、S偏光は
異常光線として、P偏光は常光線として分離され、分離
角θで反対側の一軸性結晶プリズム15bの面から出射
する。
【0021】従って、このような分離角θの光学特性を
もつ一軸性結晶プリズム15a,15bを用いて図5
(a)に示すような一軸性結晶素子15を作成する。こ
の一軸性結晶素子15は、出射光軸20に対する貼り合
わせ後の入射面16の角度δを90°よりもα°だけ小
さな角度に設定し、かつ、一軸性結晶プリズム15a,
15bの貼り合わせ角度φ°をα°よりも大きく設定し
たものである(α°=(90−δ)°)。この場合、半
導体レーザ1から出射したP偏光のビームを、一軸性結
晶プリズム15bの傾斜した入射面16に下方斜め方向
から入射させると、一軸性結晶プリズム15aの出射光
軸20から出射するP偏光のビームはビーム整形された
状態(図3(b)、図4参照)となり、その後、光ディ
スク7面で反射されS偏光となったビームは、一軸性結
晶プリズム15aに再度入射して一軸性結晶プリズム1
5bの入射面16から分離角θで出射し受光素子11に
導かれる。
【0022】また、図6(b)は、図6(a)の一軸性
結晶素子15を作成するための基本となる従来のプリズ
ム構成を示すものである。一軸性結晶プリズム15aの
光学軸Aは紙面に対して垂直であり、一軸性結晶プリズ
ム15bの光学軸Bは紙面に平行である。今、P偏光と
S偏光とを含む円偏光等からなるビーム21を一軸性結
晶プリズム15a側から入射させると、屈折率no、ne
の関係から、P偏光は異常光線として、S偏光は常光線
として分離され、分離角θで反対側の一軸性結晶プリズ
ム15bの面から出射する。
【0023】従って、このような分離角θの光学特性を
もつ一軸性結晶プリズム15a,15bを用いて図6
(a)に示すような一軸性結晶素子15を作成する。こ
の一軸性結晶素子15は、一軸性結晶素子15の出射光
軸20に対する貼り合わせ後の入射面16の角度δを、
90°よりもαだけ大きな角度に設定したものである。
この場合、半導体レーザ1から出射したP偏光のビーム
を、一軸性結晶プリズム15bの傾斜した入射面16に
上方斜め方向から入射させると、一軸性結晶プリズム1
5aの出射光軸20から出射するP偏光のビームはビー
ム整形された状態となり、その後、光ディスク7面で反
射されS偏光となったビームは、一軸性結晶プリズム1
5aに再度入射して一軸性結晶プリズム15bの入射面
16から分離角θで出射し受光素子11に導かれる。
【0024】図7は、ビーム整形倍率m=2、α≒36
°とした時の、本実施例及び従来例の一軸性結晶素子1
5(水晶)における貼り合わせ角φに対する分離角θの
関係を比較して示したものである。は本実施例である
図6(a)の一軸性結晶素子15、は本実施例である
図5(a)の一軸性結晶素子15、は従来例である図
5(b)及び図6(b)の一軸性結晶素子15をそれぞ
れ示す。これにより、分離角θが最も大きくとれるの
は、の肉厚の厚い一軸性結晶素子15であることがわ
かる。これに対して、の肉厚の薄い一軸性結晶素子1
5の場合には、貼り合わせ角度φがα(36°)の付近
では、分離角θは従来のの一軸性結晶素子15とあま
り変わらないことがわかる
【0025】上述したように、互いに光学軸A,Bが直
交した2つの一軸性結晶プリズム15a,15bからな
る一軸性結晶素子15の入射面16に対して斜め方向か
らP偏光のレーザ光を入射させることにより、入射面1
6に入射するP偏光のレーザ光と、光ディスク7で反射
され入射面16から出射するS偏光のレーザ光との間の
分離角θを、従来の分離角θよりも大きくとることがで
き、半導体レーザ1と受光素子11との組付け調整を容
易に行うことができる。また、このように入射面16に
対してP偏光のレーザ光を斜め方向から入射させること
により、光ディスク7面上でのビーム径をほぼ真円状態
にすることができるため、P偏光のビーム整形を行うこ
とができ、これにより光利用効率を一段と高めることが
できる。
【0026】また、一軸性結晶素子15の出射光軸20
に対する入射面16の角度δを90°よりもαだけ大き
な角度に設定したことにより、ビーム整形を行えると共
に、分離角を一段と大きくとることができる。一軸性結
晶素子15の出射光軸20に対する入射面16の角度δ
を90°からαだけ小さな角度に設定し、かつ、一軸性
結晶プリズム15a,15bの貼り合わせ角度φをαよ
りも大きく設定した場合においても、ビーム整形を行う
ことができ、分離角を大きくとることができ、さらに、
プリズム形状を薄型にすることができる。
【0027】さらに、入射面16の法線に対してプリズ
ム入射面側に傾けた状態でレーザ光を入射させることに
より、分離角θの拡大とビーム整形を行うことができ
る。図1の光学系の配置からわかるように、半導体レー
ザ1から出射したレーザ光を、一軸性結晶素子15、1
/4波長板5、対物レンズ6と順次透過させていくこと
により、P偏光からS偏光に効率良く変換することがで
きる。また、半導体レーザ1と受光素子11とを同一の
基板17上に設けて一体化したことにより、組付け調整
が容易となると同時に、小型化を図ることができる。
【0028】次に、本発明の第二の実施例を図8〜図1
0に基づいて説明する。なお、前述した第一の実施例と
同一部分についての説明は省略し、その同一部分につい
ては同一符号を用いる。
【0029】ここでは、互いに光学軸A,Bが直交する
一軸性結晶プリズム15a,15bからなる一軸性結晶
素子15の具体的な構成例として、ニオブ酸リチウム
(LiNbO3 )を用いた場合について述べる。一軸性
結晶素子15は、常光線と異常光線との2つの屈折率n
o、neをもっており、レーザ光の波長λ=780nmの
時、no >ne (no =2.259、ne =2.17
9)となる。まず、図8(b)は、図8(a)の一軸性
結晶素子15を作成するための基本となる従来のプリズ
ム構成を示すものである。この図8(b)は前述した図
5(b)と同様に考えられ、異常光線のS偏光と、常光
線のP偏光とは、分離角θで一軸性結晶プリズム15b
の面から出射する。
【0030】従って、このような分離角θの光学特性を
もつ一軸性結晶プリズム15a,15bを用いて図8
(a)に示すような一軸性結晶素子15を作成する。こ
の一軸性結晶素子15は、一軸性結晶素子15の出射光
軸20に対する貼り合わせ後の入射面16の角度δを、
90°よりもαだけ大きな角度に設定したものである。
この場合、出射光であるP偏光のビームを傾斜した入射
面16に上方斜め方向から入射させると、一軸性結晶プ
リズム15aから出射するP偏光のビームはビーム整形
された状態となり、その後、反射されS偏光となったビ
ームは一軸性結晶プリズム15bの入射面16から分離
角θで出射する。
【0031】また、図9(b)は、図9(a)の一軸性
結晶素子15を作成するための基本となる従来のプリズ
ム構成を示すものである。この図9(b)は前述した図
6(b)と同様に考えられ、異常光線のP偏光と、常光
線のS偏光とは、分離角θで一軸性結晶プリズム15b
の面から出射する。
【0032】従って、このような分離角θの光学特性を
もつ一軸性結晶プリズム15a,15bを用いて図9
(a)に示すような一軸性結晶素子15を作成する。こ
の一軸性結晶素子15は、出射光軸20に対する貼り合
わせ後の入射面16の角度δを90°よりもαだけ小さ
な角度に設定し、かつ、一軸性結晶プリズム15a,1
5bの貼り合わせ角度φをαよりも大きく設定したもの
である。この場合、出射光であるP偏光のビームを傾斜
した入射面16に下方斜め方向から入射させると、一軸
性結晶プリズム15aから出射するP偏光のビームはビ
ーム整形された状態となり、その後、反射されS偏光と
なったビームは一軸性結晶プリズム15bの入射面16
から分離角θで出射する。
【0033】図10は、ビーム整形倍率m=2、P偏光
を常光線で入射させるためα≒23°(P偏光を異常光
線で入射させる場合はα≒24°)とした時の、本実施
例及び従来例の一軸性結晶素子15(LiNbO3 )に
おける貼り合わせ角φに対する分離角θの関係を比較し
て示したものである。は本実施例である図8(a)の
一軸性結晶素子15、は本実施例である図9(a)の
一軸性結晶素子15、は従来例である図8(b)及び
図9(b)の一軸性結晶素子15をそれぞれ示す。これ
により、分離角θが最も大きくとれるのは、の肉厚の
厚い一軸性結晶素子15であり、貼り合わせ角度φに関
係なく従来のよりも常に大きな分離角θを得ることが
できる。これに対して、の肉厚の薄い一軸性結晶素子
15の場合には、貼り合わせ角度φがα(23°)の付
近では、分離角θは従来のの一軸性結晶素子15とあ
まり変わらないが、貼り合わせ角度φがαよりも大きく
なるに従って従来のよりも大きな分離角θを得ること
ができる。
【0034】次に、第一の実施例で述べた図5(a)の
一軸性結晶素子15と、第二の実施例で述べた図9
(a)の一軸性結晶素子15とは、一軸性結晶プリズム
15bのレーザ光が入射する側のプリズム貼り合わせ面
Dに近い部分22が鋭角で肉厚が薄く形成されているた
め、プリズムの加工性が悪い。そこで、本実施例では、
図11に示すように、入射面16が形成された一軸性結
晶プリズム15bの肉厚が薄いプリズム貼り合わせ面D
に近い部分22に厚さd(≒1mm)を持たせるように
する。これにより、加工性の良い薄型な一軸性結晶プリ
ズム15bを作成することができ、一軸性結晶素子15
の位置合わせ精度を高めることができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、半導体レーザか
ら出射されたレーザ光をコリメートレンズで平行光と
し、この平行光を対物レンズにより集光して光情報記録
媒体の面上に微小な光スポットを照射することにより情
報の記録等を行うと共に、その光情報記録媒体からの反
射光を受光素子に導くことにより情報の再生や各種のエ
ラー信号の検出を行う光ピックアップ装置において、コ
リメートレンズと対物レンズとの間に、レーザ光の入射
面が形成された一軸性結晶プリズムとレーザ光の出射面
が形成された別の一軸性結晶プリズムとを互いに光学軸
を直交させた状態で貼り合わせて形成した一軸性結晶素
子を設け、前記入射面と前記出射面とを非平行に設定
し、レーザ光の入射面に対する入射角を鋭角に設定し、
出射面からのレーザ光の出射光軸に対する入射面の角度
δを鋭角又は鈍角に設定し、一軸性結晶素子と対物レン
ズとの間に、1/4波長板を配置したので、レーザ光入
射面に入射するP偏光のレーザ光と、光情報記録媒体面
で反射されレーザ光入射面から再度出射するS偏光のレ
ーザ光との間の分離角を従来の分離角よりも大きくとる
ことができ、これにより、半導体レーザと受光素子との
組付け調整を一段と容易に行うことができ、生産効率を
高めることができる。また、このようにレーザ光入射面
に対してP偏光のレーザ光を斜め方向から入射させるこ
とにより、ビーム整形を容易に行うことができ、これに
より、光利用効率を高めてS/Nを向上させ、情報の記
録や再生を確実に行うことができる。さらに、P偏光か
らS偏光に効率良く変換することができる。
【0036】請求項記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記角度δを鋭角に設定し、前記2つの一
軸性結晶プリズムの貼り合わせ面と前記出射面とがなす
角度を(90−δ)°よりも大きい角度に設定した
で、ビーム整形を容易に行え、分離角を大きくとること
ができると共に、プリズム形状を薄型にすることができ
る。
【0037】
【0038】請求項記載の発明は、請求項1又は2
載の発明において、半導体レーザと複数に分割した受光
面を有する受光素子とを同一基板上に設けたので、組付
け調整が容易となると同時に、一段と小型化された一軸
性結晶素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である光ピックアップ装
置の構成を示す光路図である。
【図2】(a)は受光素子の正面図、(b)は受光面に
入射する各種のビーム状態を示す模式図である。
【図3】(a)はビーム整形前の状態を示す光路図、
(b)はビーム整形後の状態を示す光路図である。
【図4】ビーム整形の原理を示す光路図である。
【図5】(a)は第一の実施例である肉厚の薄い一軸性
結晶素子を示す正面図、(b)はその素子に対応した従
来の一軸性結晶素子を示す正面図である。
【図6】(a)は第一の実施例である肉厚の厚い一軸性
結晶素子を示す正面図、(b)はその素子に対応した従
来の一軸性結晶素子を示す正面図である。
【図7】第一の実施例における貼り合わせ角に対する分
離角の様子を示す特性図である。
【図8】(a)は第二の実施例である肉厚の厚い一軸性
結晶素子を示す正面図、(b)はその素子に対応した従
来の一軸性結晶素子を示す正面図である。
【図9】(a)は第二の実施例である肉厚の薄い一軸性
結晶素子を示す正面図、(b)はその素子に対応した従
来の一軸性結晶素子を示す正面図である。
【図10】第二の実施例における貼り合わせ角に対する
分離角の様子を示す特性図である。
【図11】レーザ光入射面をもつ一軸性結晶プリズムの
一部分に一定の厚みを設けた例を示す正面図である。
【図12】偏光ビームスプリッタを用いてP,S偏光の
分離を行う従来例を示す光路図である。
【図13】ウォラストンプリズムを用いてP,S偏光の
分離を行う従来例を示す光路図である。
【図14】ホログラムプレートを用いて入射光と反射光
の分離を行う従来例を示す光路図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 コリメートレンズ 6 対物レンズ 7 光情報記録媒体 15 一軸性結晶素子 15a,15b 一軸性結晶プリズム 16 レーザ光入射面 17 基板 20 出射光軸 a〜f 受光面 A,B 光学軸 D 貼り合わせ面

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザから出射されたレーザ光を
    コリメートレンズで平行光とし、この平行光を対物レン
    ズにより集光して光情報記録媒体の面上に微小な光スポ
    ットを照射することにより情報の記録等を行うと共に、
    その光情報記録媒体からの反射光を受光素子に導くこと
    により情報の再生や各種のエラー信号の検出を行う光ピ
    ックアップ装置において、 前記コリメートレンズと前記対物レンズとの間に、前記
    レーザ光の入射面が形成された一軸性結晶プリズムと前
    記レーザ光の出射面が形成された別の一軸性結晶プリズ
    ムとを互いに光学軸を直交させた状態で貼り合わせて形
    成した一軸性結晶素子を設け、 前記入射面と前記出射面とを非平行に設定し、 前記レーザ光の前記入射面に対する入射角を鋭角に設定
    し、 前記出射面からの前記レーザ光の出射光軸に対する前記
    入射面の角度δを鋭角又は鈍角に設定し、前記一軸性結
    晶素子と前記対物レンズとの間に、1/4波長板を配置
    したことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 前記角度δを鋭角に設定し、前記2つの
    一軸性結晶プリズムの貼り合わせ面と前記出射面とがな
    す角度を(90−δ)°よりも大きい角度に設定したこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体レーザと複数に分割した受光
    面を有する前記受光素子とを同一基板上に設けたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の光ピックアップ装置。
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