JP3431564B2 - 電子ビーム描画方法及び装置 - Google Patents

電子ビーム描画方法及び装置

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JP3431564B2 JP2000052126A JP2000052126A JP3431564B2 JP 3431564 B2 JP3431564 B2 JP 3431564B2 JP 2000052126 A JP2000052126 A JP 2000052126A JP 2000052126 A JP2000052126 A JP 2000052126A JP 3431564 B2 JP3431564 B2 JP 3431564B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム描画方
法及び電子ビーム描画装置に係わり、特に、高速描画に
適した電子ビーム描画方法及び電子ビーム描画装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子ビーム描画装置の高速化のた
めに、複雑な形状の電子ビームを形成する一括図形照射
法の開発が進められている。この手法では、例えば、坂
本等がジャーナルオブバキュームサイエンスアンドテク
ノロジー、ビー11(1993年)2357頁から23
61頁で述べているように、2つのマスクを用い、固定
の矩形開口と図形状開口との組み合わせによって電子ビ
ーム形状を定めている。
【0003】また、3つ以上のマスクを用いてパターン
形成を行なうアイデアが、特開平4−100208号公
報,特開平4−360516号公報,および、特開平1
1−40485号公報等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの一括図形照射
法を実際のLSI、特に論理LSIに適用しようとする
と最低100図形近い図形状開口が必要となる。しか
も、それらの図形を高速に選択することが重要である。
しかし、上記の手法では、図形数の増大に伴う図形選択
のためのビーム偏向量の増大や離軸収差の増大に対して
十分な対処ができていない。
【0005】従って、本発明の目的は、上記した図形数
の増大に伴うビーム偏向量の増大や離軸の収差増大等の
問題点を緩和でき、高速描画を可能とすることのできる
電子ビーム描画方法及びその方法を実施するために好適
な電子ビーム描画装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した従来技術におけ
る問題点を緩和するために、本発明においては、前述の
3つのマスクを用いる電子ビーム描画方法及び装置をよ
り現実的かつ効果的なものにするための改良を加えてい
る。
【0007】すなわち、本発明によれば、少なくとも3
つのマスクを有する電子ビーム描画装置であって、第1
マスクと第3マスクにはそれぞれ矩形開口が第2マスク
には複数の図形状開口が設けられており、第1マスクの
矩形開口像若しくはその仮想的な矩形開口像と第3マス
クの矩形開口との重なり具合により試料上に投射される
電子ビーム図形の最大面積が規定され、第2マスク上の
図形状開口の形状によって試料上に投射される電子ビー
ム図形の形状が規定される如く構成されてなることを特
徴とする電子ビーム描画装置が提供される。
【0008】上記の3つのマスクを有する電子ビーム描
画装置において、第1マスクと第3マスクにはそれぞれ
1つ矩形開口を第2マスクには複数の図形状開口を設け
る。そして、第1マスクの矩形開口像若しくはその仮想
的な矩形開口像(ここで云う仮想的な開口像とは、第2
マスクが無いとしたときに第3マスク上に形成される第
1マスクの開口像である)と第3マスク上の矩形開口と
の重なり具合によって試料上に照射される電子ビームの
最大照射面積を規定する。また、試料上に照射される電
子ビームパターンの形状は第2マスク上の図形状開口の
形状により決定する。また、第1マスクの開口像、若し
くはその仮想的な開口像と第3マスク上の開口との重な
り具合で形成される図形により試料上に照射されるビー
ムの最大照射面積を規定し、第2マスク上の図形状開口
の形状により試料上に照射される電子ビームパターンの
形状を規定する際に、第2マスク上に形成される複数の
図形状開口が複数の異なる大きさを持ち、それぞれの大
きさに応じた間隔でこれら複数の図形状開口を配置す
る。更に、効率良く最大照射面積を決めるためには、第
1マスク上の開口により第2マスク上の開口の試料上に
投影される最大領域の2辺を、第3マスク上の開口によ
り残りの2辺を規定すれば良い。最大照射領域を不用意
に小さくしないように、第3マスク上の開口を第2マス
クの図形状開口像よりも大きくすることも有効である。
これらの手法において、第2マスク上に図形状開口が複
数の1つの矩形からなる開口を有することで疑似的な可
変矩形法を実現出来る。
【0009】また、具体的な一手法として第2マスクの
上方の偏向器で第2マスク上の開口を選択し、第2マス
クの下の偏向器で使用する開口の大きさに応じて第3マ
スク上の第2マスク像の位置を変えることで、第2マス
ク上の使用する開口の近傍の開口部を透過した電子ビー
ム部分を第3マスク上で遮断することが提案される。更
に、第2マスクの上方の偏向器で第2マスク上の開口を
選択し、第3マスクの上方の振り戻し偏向器により光学
軸上の第3マスク開口上に第2マスク像を振り戻す際
に、試料上での描画に使用するパターンの大きさに合わ
せて第3マスク上の第2マスク像の位置を変える際に、
上記偏向器を併用することも有効である。これによりカ
ラム構造を簡素化できる。
【0010】なお、これらのことを可能とするためには
各開口の大きさに対応したデータを記憶したメモリをデ
ータ制御系に内蔵しておく必要がある。更に、そのデー
タを用いて第2マスクと第3マスクの間にある偏向器を
制御するのが良い。また、光学系としては、第2マスク
上の開口を第3マスク上に縮小して照射することで、ビ
ーム形状形成機能と縮小機能とを両立させることが望ま
しい。両機能を可能とするために縮小率は1/1.5か
ら1/4とする。第2マスクの試料上への縮小率は1/
20が望ましい。なぜならば、第2マスク上での電子ビ
ームの偏向は小さいほど高速の図形選択が可能であり、
これはスループットの向上に重要であるからである。図
形選択偏向器の加工精度と偏向器に加え得るアナログ出
力とを考えると、縮小率1/20以下が必要となる。更
に、第2マスク上の開口の選択や第3マスク上への振り
戻しに用いる偏向器には高電圧と低電圧とをフローティ
ング結合により供給することでより効率的に電子ビーム
を制御できる。また、3つのマスクの結像関係とクロス
オーバの結像関係とを正しく保つために、それぞれ少な
くとも2つのレンズを用いて第1マスク開口像を第2マ
スク上に第2マスク開口像を第3マスク上に形成するこ
とも1つの手段である。光学条件としては、第1マスク
開口像を第2マスク上に形成する際に、第2マスクの直
上のレンズにより第2マスク上にほぼ垂直に電子ビーム
が入射するようにするのが良い。
【0011】本発明による描画装置の基本的構成を図1
を用いて説明する。図1において、電子源100より放
出された電子ビームは、クロスオーバ軌道115で示す
ように第1マスク101を直接照射する。第1マスク開
口像は、第1及び第2の2つの転写レンズ104,10
5を介して、第2マスク102上に投射される。第2マ
スク102上での第1マスク開口像の投射位置は第1偏
向器113により偏向制御される。電子ビームは更に後
段の第3及び第4の2つの転写レンズ106,107に
よって第3マスク103上に結像される。この第3マス
ク103上での結像位置も図形選択用の第2偏向器11
4によって偏向制御される。第3マスク103を通過し
た電子ビームは、第1縮小レンズ108と第1対物レン
ズ109とによりステージ111上に保持された試料1
10上に投射される。対物レンズ内には通常偏向器が設
置されており試料上での電子ビームの位置を決めてい
る。なお、図1には、クロスオーバ軌道115と共にマ
スク像軌道116も合わせて示してある。
【0012】第1,第2及び第3マスクの構造をそれぞ
れ図2,図3及び図4に示す。第1マスク101上には
一つの矩形開口201が設けられている。これに対し、
第2マスク102上には、矩形開口の他に、微細素子の
パターン形状を持った図形状開口301が配置されてい
る。ここで、図形状開口とは、図3の4角形の輪郭線で
囲まれた領域内のひとかたまりのビーム通過開口の集合
体のことを云う。この開口単位で試料上110上に電子
ビームが照射される。第2マスク102上には複数の図
形状開口が配置されており、それぞれの開口大きさは図
で見られるように異なっている。このことは、各単位開
口の占める領域の目印として図中に描いた4角形の大き
さが異なることから明らかである。開口の占める領域は
正方形とは限らず縦長,横長等色々存在する。本発明の
特徴の一つは、これら第2マスク上での図形の配置に構
成にあり、各単位開口の大きさにより配列ピッチを変え
て配置することによって、配列密度の高い効率の良い図
形配置を可能としている。第3マスク103上にはその
中央部分に一つの矩形開口401が設けられているのみ
であるが、この矩形開口401は第2マスク102上の
どの単位開口よりも大きく、第2マスク102を通過し
た電子ビームが全てそのまま通過できるようになってい
る。なお、図4には、第2マスク開口像403及び第1
マスク開口の仮想像404も合わせ例示してある。
【0013】第2マスク102上には第1マスクの開口
像302も描いてある(図3)。この第1マスク開口像3
02の第2マスク102上での結像位置は第1偏向器1
13により偏向制御されるが、第1マスク開口像は幾つ
かの図形状開口より大きく、場合によっては図3のよう
に複数の開口を照射してしまう。第2マスク102を透
過した電子ビームは第2偏向器114でカラム軸上に振
り戻される。この振り戻し動作は非常に重要であって、
これを行なわない場合には、電子ビームは常に縮小レン
ズ108や対物レンズ109の軸外を通過することにな
り、大きな軸外収差を発生してしまう。軸上に振り戻す
ことにより、ビームは常にレンズ軸近傍を通過するた
め、高精度な描画が可能となる。従って、本発明では、
第3マスク103上には1つの開口を設けるだけで良
く、第3マスク103上にその他にも開口を設けて電子
ビームを照射する場合には、描画精度の劣化を覚悟しな
ければならない。第2マスク102を通過した電子ビー
ムを第3マスク103の中央部に振り戻す際に、その振
り戻し量を調整することによって、図4に示すように、
第3マスク上の矩形開口401に対する第2マスク像の
相対位置を調節して所望の第2マスク開口像以外の像部
分を第3マスク103上で遮断している。図4には、第
1マスクの仮想像(第2マスクが無いと仮定した時に第
3マスク上に形成される第1マスク開口像)が合わせて
描かれている。
【0014】上述したように、本発明では、第1マスク
仮想像と第3マスク開口とが重なり合った部分でもって
試料上での電子ビームの最大照射面積を決め、第2マス
ク上の図形状開口の形状でもって上記最大照射面積内に
形成される描画図形の形状を決定していることになる。
上記の最大照射領域の2辺は第1マスク開口の2辺によ
り、残りの2辺は第3マスク開口の2辺により形成され
ている。この最大照射領域は、第2偏向器114を用い
ることにより調整可能であり、第1マスク開口201
(つまりは第1マスク仮想像)及び第3マスク開口40
1の大きさが許す限り任意の大きさの矩形形状の最大照
射領域を使用することが出来る。これが、第1マスクと
第3マスクとを組み合わせることの大きなメリットであ
る。これにより、第2マスク上では図形状開口の大きさ
に合わせた最適な開口配置が可能となり、第2マスク上
での偏向距離を小さく出来る。このことは偏向収差の低
減をもたらし、さらにはこの収差低減により第2マスク
上に配置可能な図形数の増大や高速での図形選択を可能
とする。また、最大照射領域の規定に第3マスク開口と
しては第3マスクの中央部の開口のみを用いているの
で、電子ビームの離軸量を抑えることができ、光学収差
を小さく抑えることができることも大きな利点である。
第3マスク開口は、第2マスク上の最大の大きさの図形
状開口の像を通過させるようにするために、第3マスク
上での第2マスク像の大きさは第1マスク像や第3マス
ク開口よりも小さいことが望ましい。さらに、第3マス
クの開口>第1マスクの仮想開口像>第2マスクの開口
像の関係を満足するようにそれぞれの開口の大きさを設
定すれば、第1マスク像と第3マスク開口とでの切り合
いを行なわずに済むような図形状開口を作ることが出来
る。可変矩形成形については第2マスク上の矩形開口を
大きくして、第1マスクと第3マスクとから可変矩形ビ
ームを形成してもよいが、クーロン効果の観点からは図
形状開口の場合と同様の使用方法が有利と思われる。
【0015】上述した3段マスクの電子光学系はクロス
オーバ像とマスク像との2つの軌道を同時に満足させる
ために、それぞれ2段構成の電磁レンズを用いている。
ここでは第2マスク像は第3マスク上へ縮小して転写さ
れる。3段マスク構成とすることにより、カラムが長く
なり振動などによる外乱に弱くなるため、縮小機能を備
えさせることによって縮小レンズ部を短く構成すること
が精度確保の上で特に重要となる。本発明では第2マス
クから試料上までの間のクーロン効果を抑えることが重
要であるが、この観点からも単独の縮小レンズは1段構
成と出来るように第3マスク上へのビーム照射を縮小し
て行なうことが有効である。第3マスクには図形状開口
を形成しないため開口加工への負荷が比較的小さく、試
料上への縮小率が小さくても良いために、上記の構成が
可能となる。また、図1のクロスオーバ軌道115から
判るように、電子ビームは第2マスク上へほぼ垂直に入
射している。斜め入射はマスクの高さ誤差による位置ず
れの原因となるため、このような垂直入射が望ましい。
偏向器には高電圧と低電圧とがフローティング結合され
ており、狭い領域や第1マスクと第3マスクとの重なり
合いの制御は低電圧駆動で行ない、軸から遠く離れた図
形の選択は高電圧駆動で行なう。これにより効率良く空
間を利用できる。図1のデータ制御系120には第2マ
スク上の図形状開口の大きさに対応した情報を記憶させ
たメモリが内蔵されており、この記憶された大きさ情報
に基づいて、アナログ回路121を介して第2偏向器1
14に印加する偏向電圧が制御される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】〈実施例1〉図5に、本発明の第一の実施
例になる電子ビーム描画装置の概略構成を示す。なお、
本図は、描画装置全体ののシステム構成のうち主として
電子光学系を中心にして示したものである。
【0018】図5において、電子源100から放出され
た電子ビームは、コンデンサレンズ501によってクロ
スオーバ軌道115で示すごとく一旦結像されてから、
第1マスク101上を照射する。こうすることにより、
第1マスク101をより高いビーム電流密度で照射する
ことが出来る。本実施例では、第1マスク像の縮小率を
小さくすることで第2マスク102上での高速な図形選
択を行なっているために、試料110上で高いビーム電
流密度を得てスループットを向上させるためには、コン
デンサレンズ501を用いて第1マスク照射の電流密度
を高くすることが重要である。
【0019】第1マスク101と第2マスク102との
間を縮小光学系とする方法も考えられるが、第1偏向器
113と第2マスク102との間の距離を小さくするこ
とは偏向感度を低下させて、高速な図形選択を阻害して
しまう。従って、第1マスク101と第1偏向器113
との間の距離を延ばさざるを得ず、クロスオーバーの結
像系を考慮した場合、縮小光学系の設計が困難となる。
【0020】本実施例では、コンデンサレンズ501は
ほぼ等倍で設計されている。マスク上での電流密度を大
きくするためには等倍かあるいは拡大系(長さを考慮す
ると3倍以下が好ましい)とするのが良い。なお、図5
中の116はマスク像軌道を示している。
【0021】第1マスク101上には、図6に示すよう
に、矩形(正方形)開口201が設けられており、その1
辺は75μmである。第1マスクの矩形開口像は、第1
及び第2の2つの転写レンズ104,105によって等
倍率で第2マスク102上に投射される。第2マスク1
02上には、図7に示すように、種々の形状及び寸法の
複数の図形状開口301が配置されている。第1,第2
マスク間には第1偏向器113が設けられており、それ
によって第1マスクの開口像302を偏向走査して、第
2マスク上の所望の図形状開口上に選択的に重ね合わせ
て投射できる。第1偏向器113には、高速偏向性能が
要求されるので、静電偏向器を用いた。
【0022】第2マスク102上で図形選択した際の電
子ビーム軌道を図11に示す。電子ビーム(第1マスク
像)は、軌道1100で示すように第2マスク102上
にほぼ垂直(カラム軸1101に平行)に入射している。
なお、図11では電子ビームの開き角を誇張して描いて
ある。
【0023】図7で、第2マスク102上の図形状開口
301はマスク中心付近のもののみを描いてある。各図
形状開口の縦方向は同じ長さであるが、横方向は種々の
長さに設定されている。また、各図形状開口はそれぞれ
の大きさにより間隔を変えて配置されており、出来るだ
けマスク中心に近くなるように密に配置されている。図
7ではほぼ開口の大きさと等しい間隔で不等間隔に並ん
でいる。一方、これらの図形状開口を従来のように等間
隔に配置した場合には、図12に示すように、等間隔配
置図形状開口群1201の占める面積は20%も大きく
なってしまう。
【0024】第2マスク102上での第1マスク開口像
302の位置は第1偏向器113で制御される。本実施
例では、第2マスク102上の中心部700μm角の範
囲内に約120個の図形状開口を配置して、第1偏向器
(静電偏向器)113に最大30Vの偏向電圧を加える
ことで全ての図形を選択できる。偏向電圧が30Vであ
れば約100nsecで整定する。これは通常の描画装
置のショットサイクルと同等の値であり、図形選択時間
がスループット低下の大きな要因とはならなくなる。通
常の等間隔配置では、上記範囲内に配置できる図形数は
80個が限度である。ロジックLSIでの主要図形数は
約100個であり、本実施例ではそれに十分対応出来る
が、通常の等間隔配置では対応出来ない。但し、本実施
例による図形状開口の不等間隔配置では、第2マスク1
02上の図形状開口は小さなものもあるので、図7に示
すように隣接する図形状開口をも部分的に照射してしま
うと云う問題を生じる。この問題の解決策については後
述する。
【0025】第2マスク102の図形状開口を通過した
電子ビームは、後段の第3及び第4の2つの転写レンズ
106,107によって第3マスク103上に結像され
る。その際、電子ビームは第2偏向器114によりカラ
ム軸上に振り戻される。この振り戻しを行なわない場合
は、第4転写レンズ107や第1縮小レンズ108の軸
外を電子ビームが通過することによる収差が描画精度を
劣化させる。本実施例の構成では、振り戻しを行なわな
い場合には、最大0.1μmの解像度の劣化を引き起こ
す。特に、縮小レンズ108は通常径の小さなものを用
いるために収差が大きくなる。従って、第3マスク10
3上の1つの矩形のみを使用する。第3マスク103上
への転写は縮小率1/2で行なわれる。上述のように、
マスクを3つ使用するためにカラム長が長くなる。従っ
て、縮小レンズは出来るだけ少ない数で済ませたい。そ
こで、実際にパターン形状を決める第2マスクから後段
の転写部でも縮小することが有効となる。後述するよう
に、第3マスク103上の開口のエッジ部で可変矩形ビ
ームの形の一部を決めるが、この開口は矩形開口のみな
ので小さな開口をも精度良く作ることができる。従っ
て、縮小レンズによる縮小率は小さくてもよい。場合に
よっては、第3マスクは103は直線状エッジ部を持つ
複数のマスクの重ね合わせで構成してもよい。もちろ
ん、第3マスク上への転写は等倍でも構わない。図9に
第3マスクの構成を示す。カラム軸上近傍に大きな矩形
開口401が配置されている。図9には、第2マスク開
口像403と第1マスク開口の仮想像404も示してあ
る。図から判るように、第1マスク開口仮想像404の
2辺と第3マスク開口401の2辺に囲まれた領域内を
通過した第2マスク開口像部分403のみが被描画試料
上に投射される。このため、第2マスク上での隣接開口
の像部分は、被描画試料上への投射から除外される。図
8は、図7の最右上の図形状開口を選択した場合の第3
マスク103上への投射状態を示したものである。第2
マスク102上でのこの図形状開口が大きいため第2マ
スク上で近傍の開口をも同時に照射してしまうことが無
いので、図形状開口像の全ての部分が第3マスク開口4
01を透過している。図示のように、第3マスク開口4
01が第2マスク開口像803および第1マスク仮想像
404より大きい場合には、全ての図形状開口の最大照
射領域について第3マスク開口の2辺を用いずとも済
む。
【0026】図10に可変矩形ビームを形成する場合を
示す。本図では、第2マスクの矩形開口像1003と第
3マスクの矩形開口401とから、任意サイズの矩形図
形を形成している。クーロン効果の観点からはこの組み
合わせが最もよいが、任意の2つのマスク上の矩形開口
の組み合わせでも形成可能である。但し、第1マスクと
第2マスクとで矩形図形を可変形成するためには、第2
マスク上の矩形開口の周辺に開口が存在しない領域を設
ける必要がある。
【0027】軸ずれを最小限に抑えながら最大照射領域
を変えられることの他のメリットを以下に示す。例え
ば、デザインルールの異なるLSIでは必要な最大照射
面積が異なる(一般にルールの緩いLSIほど図形状開
口が大きい)が、本発明では第2マスクあるいは第2マ
スク上の開口群の交換のみで対応できる。従来の方法で
は他のマスクの交換も必要であったため、本発明では交
換時間の短縮や装置構成の簡素化を図れる。
【0028】なお、本実施例では第2マスクの加工性を
増すために5μm厚のシリコン製のマスクを用いた。電
子ビームは50KVのものを用いているため、この厚さ
では電子の遮断距離よりも薄いため、描画は散乱コント
ラスト法を用いて行なった。そのために、ブランキング
には第3マスク上で最大照射面積をゼロとする手法を併
用している。この第3マスク上でのブランキング法は本
発明を生かす上で重要である。
【0029】第2偏向器114を制御するアナログ回路
121には、データ制御系120に内蔵されている図形
状開口の大きさに対応するデータ(本実施例では、大き
さをメモリ122に記憶させている)が送られ、それに
従って第2偏向器の偏向量を調整している。ここで云う
大きさとは、換言すれば最大照射面積である。大きさが
幾つかに限定されていれば大きさに対応した番号によっ
てデータを管理してもよい。これにより最大照射面積の
制御が可能となる。データ制御系120には、図形状開
口の第2マスク上での位置に関する情報も記憶されてお
り、第2偏向器114はカラム軸上への振り戻し機能と
偏向器機能とに共用されている。なお、第1偏向器11
3と第2偏向器114とに高電圧アナログ回路をフロー
ティング結合すれば、多少速度は低下するが選択図形数
を増大させることが可能となる。例えば100Vの偏向
電圧を使用すれば、1000図形の選択が可能となる。
【0030】第3マスク103を通過した電子ビーム
は、縮小レンズ108により1/6に縮小され、更に対
物レンズ109によって試料上への投射位置を制御され
ながらステージ111上の試料110の表面に投射され
る。
【0031】本実施例になる描画装置をウエハ直接描画
に適用して、0.2μmCMOSのロジックLSIの配
線層を描画した。図形状開口のウエハ上での大きさは5
μm×2.5μm〜5μm×5μmである。120図形
を高速で選択することが可能となり、従来の2枚/1時
間のスループットが3枚/1時間へと向上し、生産性の
向上に寄与することが出来た。また、本描画装置はレチ
クル描画にも適用可能である。レチクル上に描画する場
合はLSIパターンが大きくなるため、例えば4Xレチ
クルでは、1600個程度の図形状開口を用いるか、1
6倍の開口面積の図形状開口を用いるか、光学系の縮小
率を1/4緩めることで対応できる。
【0032】〈実施例2〉図13に本発明の第二の実施
例になる電子ビーム描画装置における電子光学系の概略
構成を示す。本実施例2では、図13に示す光学系と図
14,図15及び図16に示すマスク構成とを用いて描
画を行なった。ここでは、種々の大きさの微細矩形開口
301を第2マスク102上に配置している。すなわ
ち、ここでは矩形開口301一つ一つが図形状開口に当
たる。図15では、縦長のパターンを横に、横長のパタ
ーンを縦に、それぞれ詰めて配置しており、これによ
り、より数多くのパターンを小面積内に効率良く配置で
きる。さらに、図25,図26に示すように、縦長のパ
ターンであっても縦に短いパターンであれば縦にも詰め
て使用することも可能であり、また横長のパターンであ
っても横に短いパターンであれば横にも詰めて使用する
ことも可能であるが、本実施例では、パターン配置の簡
便性を図るために、1方向のみを圧縮配置するマスク構
成とした。そして、第1マスク開口と第3マスク開口と
で最大照射面積を決め、第2マスク上の一つの矩形開口
を通過した一つの開口像403のみを試料上に投射する
方式を採っている(図16)。なお、図13中の130は
散乱ビームを除去するための散乱絞りである。
【0033】本実施例では、第2マスク102上に40
0パターンの矩形開口を設けることが可能となり、疑似
的に可変矩形ビームを形成できる。このように、作り込
みの開口を用いることにより描画図形の寸法精度は向上
する。
【0034】本実施例ではレチクルの描画を行なった。
第2マスク102上の矩形開口は、ウエハ上での0.2
μm配線用(レチクル上での0.8μm図形用)に形成さ
れたものである。1辺が試料上0.8μmであり、もう
1辺が0.008μmピッチで0.008μmから1.
6μmまでと2μmのものとが用意され、XY方向で合
計約400の矩形が存在する。第2マスク102から試
料110上への縮小率は1/12.5である。本実施例
では0.8μm矩形に限定されるが描画図形の寸法精度
向上が図られ、従来20nmもあった面内不均一性を1
0nmに抑えることが出来た。可変矩形法を疑似的に一
括図形照射法で行なうために図形の選択には極めて高速
性が要求されるが、それにも発明の装置構成が威力を発
揮する。
【0035】図15のマスクでは1辺0.8μmの矩形
図形に限定されているため、寸法の異なるルールのLS
Iを描画する場合には、第2マスクあるいは第2マスク
上の矩形開口群の交換が必要となる。データ制御系12
0内には各矩形開口の位置や大きさに関する情報がメモ
リ122内に記憶されており、データ制御系120はこ
れらの情報に基づいて第2偏向器114を制御してい
る。
【0036】図17及び図18に、縦・横方向共に寸法
を変化させた場合のマスクの構成例を示す。本構成例の
マスクを用いれば寸法変化のピッチは大きくなるが、種
々の縦・横幅の矩形図形形成に対応出来る。また、これ
らの例では、図形状開口として登録されていないものは
従来の可変矩形法で形成され、3つのマスクのうちの2
つのマスクの開口により矩形図形の形成行なわれること
になる。本実施例でも電子ビームは必ずカラム軸近傍に
振り戻されるために、全ての矩形ビームの収差を小さく
することが出来る。また、図形状開口の数が多ければ、
OPC(OpticalProximity Correction)描画用の開口を
入れることも可能である。本発明によりレチクルを製作
した結果、通常の可変矩形法では20nmも存在したレ
チクル内の寸法の不均一性を10nmへと低減させるこ
とが出来た。
【0037】〈実施例3〉図19に本発明の第三の実施
例になる電子ビーム描画装置における電子光学系の概略
構成を示す。本実施例2では、図19に示す光学系と図
20,図21及び図22に示すマスク構成とを用いて描
画を行なった。本実施例では、第1マスク101は電子
源100からの放出ビームそのものにより直接照射さ
れ、第1マスク像は1/2に縮小されて第2マスク10
2上に投射される。第1マスクと第2マスク間を縮小系
にしたのは、第1マスクの開口加工を容易にするためで
ある。第1マスク上には試料上で2μm角(縮小率1/
25)用の矩形開口2001と試料上で5μm角内に1
0nm幅となるメッシュを設けたメッシュ開口2002
が設けられている(図20)。このメッシュ開口を通過す
る電子数は1/4に減少する。試料上で10nmのメッ
シュは、装置の解像度50nmよりも小さいため試料上
では解像されない。更に電子ビームは上記両開口を同時
に照射するため、第1マスク101を透過した電子ビー
ムは実質的に電流密度の異なる2つの矩形ビームから構
成されることになる。これら2つの矩形ビームの第2マ
スク102上への投射位置は矩形開口データを記憶した
メモリ123からのデータに基づき第2偏向器114に
印加する偏向電圧を変えることにより制御される。
【0038】本実施例の目的は、電流密度が低い方の矩
形ビームを用いて図形状ビームを形成し、電流密度が高
い方の矩形ビームでもって可変矩形の形成を行なうこと
である。図形状ビームは、ある程度の大きさの電子ビー
ム像で形成することが効率的であるが、クーロン効果の
影響のため電流密度を制限せざるを得ない。これに対し
て、可変矩形ビームは、微細パターンを描画する際には
一般的に電子ビームの大きさが図形状ビームと比較して
小さく、そのため高目の電流密度で描画することが可能
である。従って、両者間でビーム電流密度を変えられる
ことはスループットの向上に大きく寄与する。
【0039】図21及び図22に図形状ビームを形成す
る際の第2,第3マスク上での電子ビームの投射状態
を、図23と図24に可変矩形ビームを形成する際の第
2,第3マスク上での電子ビームの投射状態を示した。
これらの図より、それぞれ余計な電子ビームを除去する
ことにより、所望の形状の電子ビームが得られることが
判る。
【0040】本実施例の描画装置を用いて0.2μmC
MOSロジックパターンを描画した結果、電流密度が一
定の場合に3枚/時のスループットを4枚/時に向上さ
せることが出来た。
【0041】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、一括図形照射法のより効率的な運用を図ることが出
来、これにより、半導体集積回路や微細構造素子を高い
生産性で製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子ビーム描画装置の電子光学系
の基本構成例を示す図。
【図2】本発明による描画装置に用いられる第1マスク
の構成例を示す図。
【図3】本発明による描画装置に用いられる第1マスク
の構成例を示す図。
【図4】本発明による描画装置に用いられる第1マスク
の構成例を示す図。
【図5】本発明の第一の実施例になる電子ビーム描画装
置の電子光学系の構成を示す図。
【図6】第一の実施例において用いられる第1マスクの
構成例を示す図。
【図7】第一の実施例において用いられる第2マスクの
構成例を示す図。
【図8】第一の実施例において用いられる第3マスクの
構成例を示す図。
【図9】第一の実施例における第2のビーム形成例を示
す図。
【図10】第一の実施例における第3のビーム形成例を
示す図。
【図11】第一の実施例における図形選択時の電子光学
系を示す図。
【図12】図形状開口を等間隔配置場合の第2マスクの
構成例を示す図。
【図13】本発明の第二の実施例になる電子ビーム描画
装置の電子光学系の構成を示す図。
【図14】第二の実施例において用いられる第1マスク
の構成例を示す図。
【図15】第二の実施例において用いられる第2マスク
の構成例を示す図。
【図16】第二の実施例において用いられる第3マスク
の構成例を示す図。
【図17】第二の実施例において用いられる第2マスク
の他の構成例を示す図。
【図18】第二の実施例において用いられる第3マスク
の他の構成例を示す図。
【図19】本発明の第三の実施例になる電子ビーム描画
装置の電子光学系の構成を示す図。
【図20】第三の実施例において用いられる第1マスク
の構成例を示す図。
【図21】第三の実施例において用いられる第2マスク
の構成例を示す図。
【図22】第三の実施例において用いられる第3マスク
の構成例を示す図。
【図23】第三の実施例において用いられる第2マスク
の他の構成例を示す図。
【図24】第三の実施例において用いられる第3マスク
の他の構成例を示す図。
【図25】第二の実施例における第2マスクの一変形構
成例を示す図。
【図26】図25に示した第2マスクの一使用例を示す
図。
【符号の説明】
100: 電子源, 101: 第1
マスク,102: 第2マスク, 10
3: 第3マスク,104: 第1転写レンズ,
105: 第2転写レンズ,106: 第3転写レ
ンズ, 107: 第4転写レンズ,108:
第1縮小レンズ, 109: 第1対物レン
ズ,110: 試料, 111:
ステージ,113: 第1偏向器, 11
4: 第2偏向器,115: クロスオーバ軌道,
116: マスク像軌道,120: データ制御
系, 121: アナログ回路,122:
開口面積メモリ, 123: 矩形開口メモ
リ,130: 散乱絞り, 201:
矩形開口,301: 図形状開口, 30
2: 第1マスク像,401: 矩形開口,
402: 第2マスク像,404: 第1マスク
仮想像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−40485(JP,A) 特開 平4−100208(JP,A) 特開 平2−194616(JP,A) 特開 平4−174510(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 504

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】描画に用いられる電子ビームを放出するた
    めの電子源と、上記電子源から描画されるべき試料表面
    に到るまでの電子ビーム光学軸に沿って順次配設された
    第1,第2及び第3のマスクと、上記第1及び第2のマ
    スク間に設けられた描画図形選択用の第1の電子ビーム
    偏向器と、上記第2及び第3のマスク間に設けられた電
    子ビーム振り戻し偏向用の第2の電子ビーム偏向器とを
    備えてなる電子ビーム描画装置であって、上記第1のマ
    スク上には上記電子ビーム光学軸を中心にして第1の矩
    形開口が、上記第2のマスク上には複数個の図形状開口
    が、上記第3のマスク上には上記電子ビーム光学軸を中
    心にして第2の矩形開口がそれぞれ設けられており、上
    記第1の矩形開口を通過した電子ビームを上記第1の電
    子ビーム偏向器により偏向することによって該電子ビー
    ムによって形成される矩形開口像を上記複数の図形状開
    口のうちの少なくとも一つに選択的に重ね合わせて投射
    し、上記矩形開口像が重ね合わせて投射された上記少な
    くとも一つの図形状開口を通過した電子ビームを上記第
    2の電子ビーム偏向器により上記電子ビーム光学軸方向
    に振り戻し偏向することによって該電子ビームによって
    形成される図形状開口像を上記第2の矩形開口に重ね合
    わせて投射し、上記第2の矩形開口を通過した電子ビー
    ムによって形成される上記図形状開口像を上記試料表面
    上に投射する如く構成されており、かつ、上記第3のマ
    スク上における上記矩形開口像若しくはその仮想的な矩
    形開口像と上記第2の矩形開口との重なり具合により上
    記試料表面上に投射される上記図形状開口像の最大面積
    が規定され、上記矩形開口像が重ね合わせて投射された
    上記少なくとも一つの図形状開口の図形形状により上記
    試料表面上に投射される上記図形状開口像の図形形状が
    規定される如く構成されており、さらに上記図形状開口
    像は縮小光学系を通して上記第3のマスク上に縮小投射
    される如く構成されてなることを特徴とする電子ビーム
    描画装置。
  2. 【請求項2】描画に用いられる電子ビームを放出するた
    めの電子源と、上記電子源から描画されるべき試料表面
    に到るまでの電子ビーム光学軸に沿って順次配設された
    第1,第2及び第3のマスクと、上記第1及び第2のマ
    スク間に設けられた描画図形選択用の第1の電子ビーム
    偏向器と、上記第2及び第3のマスク間に設けられた電
    子ビーム振り戻し偏向用の第2の電子ビーム偏向器とを
    備えてなる電子ビーム描画装置であって、上記第1のマ
    スク上には上記電子ビーム光学軸を中心にして第1の矩
    形開口が、上記第2のマスク上には複数個の図形状開口
    が、上記第3のマスク上には上記電子ビーム光学軸を中
    心にして第2の矩形開口がそれぞれ設けられており、上
    記第1の矩形開口を通過した電子ビームを上記第1の電
    子ビーム偏向器により偏向することによって該電子ビー
    ムによって形成される矩形開口像を上記複数の図形状開
    口のうちの少なくとも一つに選択的に重ね合わせて投射
    し、上記矩形開口像が重ね合わせて投射された上記少な
    くとも一つの図形状開口を通過した電子ビームを上記第
    2の電子ビーム偏向器により上記電子ビーム光学軸方向
    に振り戻し偏向することによって該電子ビームによって
    形成される図形状開口像を上記第2の矩形開口に重ね合
    わせて投射し、上記第2の矩形開口を通過した電子ビー
    ムによって形成される上記図形状開口像を上記試料表面
    上に投射する如く構成されており、かつ、上記第3のマ
    スク上における上記矩形開口像若しくはその仮想的な矩
    形開口像と上記第2の矩形開口との重なり具合により上
    記試料表面上に投射される上記図形状開口像の最大領域
    が規定され、上記矩形開口像が重ね合わせて投射された
    上記少なくとも一つの図形状開口の図形形状により上記
    試料表面上に投射される上記図形状開口像の図形形状が
    規定される如く構成されており、さらに、上記第2のマ
    スク上に設けられる上記複数個の図形状開口は、それぞ
    れの開口の大きさに応じた間隔を介して詰めて配置され
    おり、上記図形状開口像は縮小光学系を通して上記第
    3のマスク上に縮小投射される如く構成されてなること
    を特徴とする電子ビーム描画装置。
  3. 【請求項3】描画に用いられる電子ビームを放出するた
    めの電子源と、上記電子源から描画されるべき試料表面
    に到るまでの電子ビーム光学軸に沿って順次配設された
    第1,第2及び第3のマスクと、上記第1及び第2のマ
    スク間に設けられた描画図形選択用の第1の電子ビーム
    偏向器と、上記第2及び第3のマスク間に設けられた電
    子ビーム振り戻し偏向用の第2の電子ビーム偏向器とを
    備えてなる電子ビーム描画装置であって、上記第1のマ
    スク上には上記電子ビーム光学軸を中心にして第1の矩
    形開口が、上記第2のマスク上には複数個の図形状開口
    が、上記第3のマスク上には上記電子ビーム光学軸を中
    心にして第2の矩形開口がそれぞれ設けられており、上
    記第1の矩形開口を通過した電子ビームを上記第1の電
    子ビーム偏向器により偏向することによって該電子ビー
    ムによって形成される矩形開口像を上記複数の図形状開
    口のうちの少なくとも一つに選択的に重ね合わせて投射
    し、上記矩形開口像が重ね合わせて投射された上記少な
    くとも一つの図形状開口を通過した電子ビームを上記第
    2の電子ビーム偏向器により上記電子ビーム光学軸方向
    に振り戻し偏向することによって該電子ビームによって
    形成される図形状開口像を上記第2の矩形開口に重ね合
    わせて投射し、上記第2の矩形開口を通過した電子ビー
    ムによって形成される上記図形状開口像を上記試料表面
    上に投射する如く構成されており、かつ、上記第1の矩
    形開口の2辺により上記試料表面上に投射される上記図
    形状開口像の最大投射領域の2辺が規定され、上記第2
    の矩形開口の2辺により上記最大投射領域の残りの2辺
    が規定されるように構成されており、さらに上記図形状
    開口像は縮小光学系を通して上記第3のマスク上に投射
    される如く構成されてなることを特徴とする電子ビーム
    描画装置。
  4. 【請求項4】描画に用いられる電子ビームを放出するた
    めの電子源と、上記電子源から描画されるべき試料表面
    に到るまでの電子ビーム光学軸に沿って順次配設された
    第1,第2及び第3のマスクと、上記第1及び第2のマ
    スク間に設けられた描画図形選択用の第1の電子ビーム
    偏向器と、上記第2及び第3のマスク間に設けられた電
    子ビーム振り戻し偏向用の第2の電子ビーム偏向器とを
    備えてなる電子ビーム描画装置であって、上記第1のマ
    スク上には上記電子ビーム光学軸を中心にして第1の矩
    形開口が、上記第2のマスク上には複数個の図形状開口
    が、上記第3のマスク上には上記電子ビーム光学軸を中
    心にして第2の矩形開口がそれぞれ設けられており、上
    記第1の矩形開口を通過した電子ビームを上記第1の電
    子ビーム偏向器により偏向することによって該電子ビー
    ムによって形成される矩形開口像を上記複数の図形状開
    口のうちの少なくとも一つに選択的に重ね合わせて投射
    し、上記矩形開口像が重ね合わせて投射された上記少な
    くとも一つの図形状開口を通過した電子ビームを上記第
    2の電子ビーム偏向器により上記電子ビーム光学軸方向
    に振り戻し偏向することによって該電子ビームによって
    形成される図形状開口像を上記第2の矩形開口に重ね合
    わせて投射し、上記第2の矩形開口を通過した電子ビー
    ムによって形成される上記図形状開口像を上記試料表面
    上に投射する如く構成されており、かつ、上記第2の電
    子ビーム偏向器による上記電子ビームの振り戻し偏向量
    を調節することによって、上記第2の矩形開口に重ね合
    わせて投射される上記図形状開口像のうちの上記試料表
    面上に投射されるべき所望の像部分に対応する電子ビー
    ムのみが上記第2の矩形開口を通過し、それ以外の投射
    不所望な像部分に対応する電子ビームが上記第3のマス
    クにより遮断される如く構成され、さらに上記図形状開
    口像は縮小光学系を通して上記第3のマスク上に投射さ
    れる如く構成されてなることを特徴とする電子ビーム描
    画装置。
  5. 【請求項5】描画に用いられる電子ビームを放出するた
    めの電子源から描画されるべき試料表面上に到るまでの
    電子ビーム光学軸上に沿って順次配設された第1,第2
    及び第3のマスクと、上記第1及び第2のマスク間に設
    けられた描画図形選択用の第1の電子ビーム偏向器と、
    上記第2及び第3のマスク間に設けられた電子ビーム振
    り戻し偏向用の第2の電子ビーム偏向器とを備えてなる
    電子ビーム描画装置を用いて上記試料表面上に電子ビー
    ム描画を行なう電子ビーム描画方法であって、上記第1
    のマスク上には上記電子ビーム光学軸を中心にして第1
    の矩形状開口を、上記第2のマスク上には複数個の図形
    状開口を、上記第3のマスク上には上記電子ビーム光学
    軸を中心にして第2の矩形状開口をそれぞれ設けおき、
    上記第1の矩形状開口を通過した電子ビームを上記第1
    の電子ビーム偏向器によって偏向することにより該電子
    ビームにより形成される矩形状開口像を上記複数の図形
    状開口のうちの一つに重ね合わせて投射し、上記矩形状
    開口像が重ね合わせて投射された上記一つの図形状開口
    を通過した電子ビームを上記第2の電子ビーム偏向器に
    より上記電子ビーム光学軸方向に振り戻し偏向すること
    により該電子ビームによって形成される図形状開口像を
    上記第2の矩形状開口上に重ね合わせて投射し、上記第
    2の矩形状開口を通過した電子ビームによって形成され
    る上記図形状開口像を上記試料表面上に投射して上記試
    料表面上に電子ビーム描画を行ない、かつ上記第3のマ
    スク上における上記矩形状開口像若しくはその仮想的な
    矩形状 開口像と上記第2の矩形状開口との重なり具合に
    より上記試料表面上に投射される上記図形状開口像の最
    大投射面積が規定され、上記矩形状開口像が重ね合わせ
    て投射された上記一つ図形状開口の図形形状により上記
    試料表面上に投射される上記図形状開口像の図形形状が
    規定されるようにし、さらに上記図形状開口像が縮小光
    学系を通して上記第3のマスク上に投射されるようにし
    てなることを特徴とする電子ビーム描画方法。
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