JP3431407B2 - 廃棄物の乾留熱分解反応器 - Google Patents

廃棄物の乾留熱分解反応器

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JP3431407B2
JP3431407B2 JP20041296A JP20041296A JP3431407B2 JP 3431407 B2 JP3431407 B2 JP 3431407B2 JP 20041296 A JP20041296 A JP 20041296A JP 20041296 A JP20041296 A JP 20041296A JP 3431407 B2 JP3431407 B2 JP 3431407B2
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gas
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/78Recycling of wood or furniture waste

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は都市ゴミ等の廃棄物
の乾留熱分解反応器の改良に関するものであり、主とし
て都市ゴミ等の廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼処理に利用
されるものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従前の廃棄物の乾留熱分解に用い
る反応器本体の概要を示すものであり、図7は反応器本
体内の加熱管の配置の一例を示すものである。図6及び
図7に於いて、1は円筒形の反応器本体、2は加熱ガス
入口、2aは加熱ガス入口ケーシング、3は加熱ガス出
口、3aは加熱ガス出口ケーシング、4は廃棄物供給
口、5は熱分解生成物出口、6は鋼板製円筒胴、7は加
熱管、8は管板、8aは支持板、9はベローズ機構であ
る。
【0003】而して、廃棄物供給口4から反応器本体1
内へ供給された被乾留物(廃棄物)Aは、空気の遮断下
に於いて加熱管7内を流通する高温加熱ガスGによって
400℃〜500℃の温度に加熱され、これにより所謂
乾留熱分解をされて熱分解生成物に変換される。
【0004】前記反応器本体1内に形成された熱分解生
成物は、反応器本体1の回動と共に順次熱分解生成物出
口5側へ繰り出され、分離搬出装置(図示省略)に於い
て乾留ガスBと熱分解残渣Cとに分離されたあと、前者
の乾留ガスBは溶融燃焼装置(図示省略)へ導入され
る。また、後者の熱分解残渣Cは分離搬出装置(図示省
略)から取り出されたあと、不燃物の除去処理や固形可
燃物の粉砕処理を経て溶融燃焼装置(図示省略)ヘ供給
され、ここで乾留ガスBと共に約1200℃の温度下で
溶融燃焼される。
【0005】ところで、前記加熱管7内を流れる加熱ガ
スGによって廃棄物Aを加熱し、これを乾留熱分解する
に当っては、加熱ガスGの保有する熱エネルギーを適切
且つ効果的に廃棄物Aへ伝達することが肝要である。即
ち、加熱ガスGから加熱管7の管壁を経て廃棄物Aへ
伝わる熱の総括的な伝達係数を高めること及び廃棄物
Aを出来るだけ均一に所要の温度にまで加熱し、均等に
乾留熱分解させること、等が欠くことのできない要件と
なる。
【0006】また、廃棄物Aの乾留熱分解はほぼ酸素遮
断下で行わねばならないため、反応器本体1には高度の
気密性が要求され、加熱管7を支持する管板8と加熱管
7との間のシール性に対しては、反応器本体1内が還元
性雰囲気であるのに対して加熱管7内を通る加熱ガスG
が酸化性雰囲気であるため、厳しい管理が必要となる。
何故なら、反応器本体1内の温度と加熱管7を通過する
加熱ガス温度との間には大きな温度差があるため、反応
器本体1と加熱管7とでは熱膨張量が異なってシール性
の確保が困難なうえ、万一酸素の漏入があれば、乾留性
能や乾留生成物に悪影響を及ぼすのみならず、乾留ガス
B中に含まれている塩化水素ガス等の腐蝕性物質が、酸
化性雰囲気の下で加熱管7を含む反応器本体1に対して
激しい腐蝕を起すからである。
【0007】そのため、従前のこの種乾留熱分解用の反
応器本体1に於いては、図6の部分詳細である図8及び
図9に示すように各加熱管7の一端側を管板8へ嵌め込
んでこれを溶接固着すると共に、各加熱管7の他端側に
は伸縮自在なベローズ機構9を設け、当該ベローズ機構
9を介して加熱管7を管板8に対して移動可能に支持す
る構成としている。
【0008】しかし、多数の加熱管7の一端側をベロー
ズ機構9を介して支持固定する構造とすると、反応器本
体1の製造コストが上昇するうえ、ベローズ機構9は、
薄肉金属製である為、不慮の剪断力に対し、損傷を生じ
易く、その補修に手数を要すると云う問題がある。
【0009】また、従前の反応器本体1では、鋼製胴部
6の内周面近傍の廃棄物Aを均等に加熱する必要から、
加熱管7が比較的胴部6の内周面近傍に配置されてい
る。そのため、胴部内周面とこれに近い位置にある加熱
管7(最外側の加熱管)との間の空隙Sは比較的狭くな
っており、廃棄物Aの入れ換わりの少ない死角になり易
くなっている。その結果、反応器本体1の運転が継続さ
れる間に廃棄物Aが前記空隙S内へ封じ込められ且つそ
れがそのまま炭化されることになり、反応器本体1内の
乾留熱分解スペースをクリーンな状態に保持することが
著しく困難になると共に、最外側に位置する加熱管の胴
部6と対向する面が廃棄物Aへの伝熱面として機能しな
くなると云う問題がある。更に、放射状に配置されてい
る加熱管同士の間にも隙間があるため、ひもやワイヤー
等の線状廃棄物が絡まり、その絡まりの成長によって前
記隙間が閉塞し、伝熱面が減少すると云う問題も生じ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従前の乾留熱
分解反応器の反応器本体1に於ける上述の如き問題、即
ち加熱管7と管板8間のシール性の確保が著しく困難
で、乾留熱分解反応器の製造コストの大幅な引下げを図
ることができないうえ、反応器本体1の補修や管理に手
数が掛かること、及び反応器本体1内の乾留熱分解ス
ペースをクリーンな状態に保持することが困難で、円筒
胴6の内周面と最外側の加熱管7との間が固形の熱分解
生成物によって閉塞され、熱伝達効率が低下し易いこと
等の問題を解決せんとするものであり、廃棄物Aの乾留
熱分解を円滑且つ高効率で達成することができ、しかも
加熱管7と管板8との間の気密性を長期に亘って確実に
確保できると共に、構造が簡単で加工・組立性に優れ、
製造原価の大幅な引下げを可能とした廃棄物の乾留熱分
解反応器を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本件発明は、加熱管を通
して加熱ガスを流通させ、当該加熱ガスの熱により円筒
形の反応器本体内の被乾留物を加熱するようにした廃棄
物の乾留熱分解反応器に於いて、前記反応器本体を複数
本の平行に配列した加熱管と、隣接する加熱管同士を連
結するひれとから円筒形に形成したことを発明の基本構
成とするものである。
【0012】上記構成とすることにより、本件発明の乾
留熱分解反応器に於いては、反応器本体の長軸方向の膨
張量と加熱管そのものの長軸方向の膨張量とが同一とな
り、加熱管と加熱管の両端部を支持固定する管板との間
に膨張量の差による応力が生じない。その結果、反応器
本体1の乾留熱分解ゾーンの気密性の確保が極めて容易
となる。また、従前の反応器本体のように、円筒胴内周
面と最外側に位置する加熱管との間に固形の熱分解生成
物が挾着されることも皆無となり、反応器本体の乾留熱
分解ゾーンを極めてクリーンな状態に保持することがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明に係る乾留熱分解反
応器の概要説明図であり、従来例を示す前記図6から図
9と共通する部位には、これと同一の参照番号を付すも
のとする。図1に於いて、1は反応器本体、2は加熱ガ
ス入口、2aは加熱ガス入口ケーシング、3は加熱ガス
出口、3aは加熱ガス出口ケーシング、4は廃棄物供給
口、5は熱分解生成物出口、19は円筒状胴部、7は加
熱管、7aはひれ、8は管板、8aは支持板、10はご
み供給フィーダ、11は反応器本体支持台、12は支持
ローラ、13は回転駆動装置、14はギア、15は分離
搬出装置、16は乾留ガス出口、17は乾留残渣出口、
18は支持架台である。
【0014】前記反応器本体1は、複数本の加熱管7と
ひれ7aとから成る円筒状の胴部19と、その内部に配
設した複数本の加熱管7とひれ7aと支持板8aから成
る複数の棚板状突設部20とから構成されている。即
ち、円筒状の胴部19は、図2に示す如く複数本の加熱
管7を円形状に配列し、隣接する加熱管7同士を適宜の
横幅を有する加熱管7と同長の平板状のひれ7aを介し
て溶接等により相互に連結することにより形成されてい
る。また、棚板状突設部20は、複数本の加熱管7を胴
部19から内方へ向けて直線状に配列し、隣接する加熱
管7同士をひれ7aを介して溶接により相互に連結する
ことにより形成されている。
【0015】前記円筒状胴部19及び棚板状突設部20
を形成する各加熱管7及びひれ7aの両端部は、図3に
示す如く管板8へ溶接により固着されており、胴部19
と管板8により形成された円筒形の空間部が廃棄物Aの
乾留熱分解用スペースとなる。また、管板8の両外側に
は、鏡板21と短円筒体22と管板8とから成る空間部
23が形成されており、一方は高温加熱ガスの受入部と
して、他方は低温加熱ガスの排出部として夫々機能する
ものである。
【0016】尚、加熱管7とひれ7aから胴部19を形
成する方法には、加熱管7とひれ7aを溶接して平らな
板体を形成し、その後これを円筒形に彎曲加工する方法
と、最初から加熱管7とひれ7aを円形状に配列し、そ
れらを順に溶接することにより円筒形の胴部とする方法
とがあるが、本実施形態に於いては前者の工法を採用し
ている。
【0017】また、加熱管7とひれ7aについても、夫
々独立した加熱管7とひれ7aとを溶接するようにして
もよいし、或いはひれ付きの加熱管を用いてこれ等を相
互に溶接することにより、円筒状の胴部とするようにし
てもよい。尚本実施形態に於いては、夫々独立した加熱
管とひれとを溶接することにより、円筒状の胴部19を
形成している。
【0018】前記加熱管7とひれ7aとから成る円筒状
胴部19の外周面には、加熱管支持板8aの支持部に作
用する加熱管、取付金物及び廃棄物の自重によって生じ
る曲げ応力減少用の補強用リング24やローラ受け部に
作用するドラム自重によって生じる曲げ応力及び剪断応
力減少用の補強用リング25、ギヤー受け部の補強用リ
ング26等が適宜に設けられており、これ等によって胴
部19の機械的強度の向上が図られている。
【0019】また、前記加熱管7とひれ7aとから成る
棚板状突設部20は、適宜の間隔で支持板8aを設ける
ことにより補強されている。尚、当該棚板状突設部20
は、被乾留物Aの加熱の他に、胴部19の回転時に内部
の被乾留物Aを上方へ持ち上げたあとこれを落下させる
ことにより、被乾留物Aを攪拌する機能を果するもので
ある。
【0020】図4は、本発明に係る廃棄物乾留熱分解反
応器を用いた廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼処理プラント
の一例を示すものである。図4を参照して、トラック等
により搬入されて来た廃棄物Aは先ず廃棄物ピット31
に貯わえられる。この廃棄物ピット31は廃棄物Aの搬
入が数日間途絶えても、溶融燃焼処理プラントの正常な
運転を維持できるだけの容量をもっている。ピット31
内の廃棄物Aはロータリーシュレッダー32により約1
50mm以下の大きさに破砕されたあと、クレーン33
を介して反応器本体1のホッパー35へ移送され、フィ
ーダ10によって順次本体1内へ供給されて行く。尚、
このとき、必要に応じて、下水汚泥タンク34内に貯え
られた下水汚泥もホッパー35内へ供給されて行く。
【0021】本体1内へ供給された廃棄物A等は、ほぼ
酸素が遮断された状態の下で常温から400℃〜500
(中心温度約450℃)の温度に加熱され、約1時間程
度本体1内に、回転による攪拌混合を受け乍ら滞留す
る。
【0022】前記本体1は水平に対して約1.5度の傾
斜角度で入口側を上方に、出口側を下方に位置せしめた
状態で回転自在に支持されており、運転中は約1〜3R
PMの回転速度で回転駆動される。その結果、本体1内
の廃棄物Aはこの間に熱分解されることになり、乾留ガ
スBと固形の熱分解残渣Cが本体1内に生成される。
【0023】尚、本体1内に於ける廃棄物Aの熱分解は
通常約1時間程度で完了し、概ね75wt%の乾留ガス
Bと25wt%の熱分解残渣Cとが生成される。また、
生成された熱分解残渣Cは、本体1内で攪拌・混合され
ることによりほぼ完全に均一化され、一様な大きさの粒
子となる。
【0024】前記反応器本体1内の乾留ガスBと熱分解
残渣Cは、本体1の回動に伴なってこれに隣接する分離
搬出装置15内へ排出され、ここで分離された乾留ガス
Bは、溶融燃焼装置40へ供給され、所謂溶融燃焼が行
なわれる。また、熱分解残渣Cの方は振動コンベア41
上で約450℃の温度から約80℃の温度にまで冷却さ
れたあと、分離器42で細粒と粗大粒に分級される。
尚、前記分級された粗大粒27には砂、ガラス、金属等
の不燃物が多く含まれ、これ等はリサイクルできるよう
に分離される(図示省略)。
【0025】分離器42としては通常5mmサイズの篩
が使用されており、この篩を通った細粒28は一時的に
サイロ44に貯蔵される。又、この細粒28の約30〜
40%は固体の炭素から成る。
【0026】前記細粒28のうち、粒径が1mm以上の
ものはローラクラッシャ43で微粒化され、サイロ44
にその細粒28と共に貯えられる。そして、サイロ44
内の細粒28は空気輸送によって溶融燃焼装置40へ送
られて、乾留ガスBと共に燃焼される。尚、前記分離器
42の使用によって細粒中の炭素量は約30%増加し、
その結果、発熱量は約10,000kj/kgとなる。
【0027】前記乾留ガスBと炭素を含有している細粒
28は溶融燃焼装置40で約1300℃で燃焼され、ガ
ス冷却室45に入る。この燃焼温度は灰の溶融点よりも
100〜150℃高いので、スラグ29は溶融状態で溶
融燃焼装置40から出て、水冷スラグとなる。
【0028】前記水冷スラグ30は不活性であるため、
このまヽの状態で処分又は有価物利用することができ
る。また、溶融燃焼装置40内ではその温度と滞留時間
によりすべての有機物が破壊される。更に、溶融燃焼装
置40には、多段階燃焼用空気の供給と組合せた排ガス
再燃焼法、サイクロン燃焼法など、良好な燃焼を維持す
るための各種の公知の手段を使用又は組合せることがで
きる。例えば、平均空気過剰率λ=1.3とすることに
より、燃焼室内の均等な温度分布と攪拌効果によって、
低NOx状態に於ける完全燃焼を達成することができ
る。その結果、スラグ中の未燃炭素は0.2%(重量)
以下に抑えられる。
【0029】排ガス中の熱エネルギーは廃熱ボイラ46
で回収され、発電設備47による発電や地域暖房用に供
せられる。前記廃熱ボイラ46による熱回収によって、
排ガス温度は約200℃まで冷却される。また、排ガス
は、その后、バグフィルター又は電気集塵器等の集塵装
置48で処理され、ダスト成分が除去される。更に、除
去されたダストは、再び溶融燃焼装置40へ戻して溶融
燃焼され、スラグとして取り出される。
【0030】前記排ガスは更に公知の排ガス処理装置4
9例えばスクラバーなどで洗滌され、HClやSO2
どの有害物質が除去される。また、排ガスは、例えば選
択触媒還元法によるNOx除去装置や、活性炭吸着塔4
9などを経てダイオキシン類が除去されたのち、煙突5
0から大気放出される。
【0031】前記乾留熱分解反応器1に於ける廃棄物A
の加熱には、加熱用熱媒体として通常、化石燃料の燃焼
ガスが使用され、この高温加熱ガスGが反応器本体1内
に設置された加熱管7を通過して廃棄物Aを間接加熱す
る。
【0032】図5は反応器本体1内の廃棄物Aを加熱す
る高温加熱ガスGの流れを示す配管系統図である。高温
加熱ガスGのループ管路は加熱ガス入口2、加熱管7、
加熱ガス出口3、ループ配管36、ブロアー37、熱交
換器38、バーナ加熱器39等から成っている。
【0033】500〜600℃(通常は520℃)に加
熱された加熱ガスGは、反応器本体1の出口部に隣接す
る加熱ガス入口ケーシング2aから加熱管7内へ入り、
加熱管7を通過する間に廃棄物Aに熱エネルギーを供給
し、250〜350℃(通常は300℃)の温度となっ
て反応器本体1の入口部に隣接する加熱ガス出口ケーシ
ング2b内へ入り、ここからループ配管36へ導出され
て行く。
【0034】ループ配管36内には加熱ガスGを循環す
るためのブロアー37、ガスを加熱するための熱交換器
38、バーナー加熱器39が設けられている。尚、熱交
換器38には通常公知のシェルアンドチューブ式熱交換
器が使用されており、廃熱ボイラ46から約400℃の
過熱蒸気を取出し、これによって加熱ガスを間接加熱
し、通常300℃にて出口ケーシング2bから戻って来
る加熱ガスを約360℃にまで昇温する。また、加熱ガ
スの加熱に用いた過熱蒸気は、再び廃熱ボイラ46へ戻
される。更に、ループ配管36には、熱交換器38をバ
イパスするバイパス配管36aが設けられており、プラ
ント始動時の蒸気がまだ供給されない時期に使用され
る。
【0035】熱交換器38にて約360℃に昇温された
加熱ガスGはバーナ加熱器39へ入り、ここで化石燃料
(通常はガス)又は油の直接燃焼によって通常520℃
に加熱される。また、化石燃料の燃焼用には空気予熱器
51で約200℃に予熱された新鮮空気が、配管52を
通して供給される。
【0036】ループ管路内にはバーナ加熱器39で燃焼
した燃焼ガスが循環し、廃棄物加熱のための熱媒体の作
用をする。このガスは腐蝕性でないため、加熱管7の内
壁が腐蝕されることはない。また、このガスは、バーナ
加熱器39に於いて発生する燃焼ガスの分だけ増量する
ので、余分のガスは配管53を通して抜き出し、煙突5
0へ放出する。尚、このガスは約300℃の温度を有し
ているので、空気予熱器51でバーナー加熱器39用の
燃焼用空気を加熱するために使用される。
【0037】
【発明の効果】本発明に於いては、加熱管とひれとを連
結した構造体によって反応器本体の円筒状胴部を形成し
ているため、胴部自体の熱膨張が加熱管自体の熱膨張と
なる。その結果、従前の反応器本体のように、胴部と加
熱管との熱膨張差による気密性への悪影響を避けるた
め、加熱管と管板の接続部にベローズ機構を用いると云
うような配慮は全く不要となり、加熱管はその両端部を
管板へ直接に溶接固着することができる。これにより、
反応器本体内の気密性が長期に亘って確実に保持される
と共に、乾留熱分解反応器本体の構造の簡素化及び重量
低下や組立作業性の向上が図れ、反応器本体の製造コス
トの大幅な引下げが可能になると共に、故障の頻度も少
なくなって補修費の削減が図れる。また、反応器本体全
体としての熱膨張は、加熱ガス出口ケーシング部や加熱
ガス入口ケーシング部で従来技術と同様の方法によって
容易に吸収することができ、反応器本体1には熱膨張に
起因する問題が殆んど皆無となる。
【0038】また、本発明では、胴部を形成する加熱管
の外側面は断熱材等で保温されており、廃棄物に対する
熱伝達面として機能することはできないが、従前の反応
器本体に於いても、胴部内壁面と加熱管との間の空間部
は熱分解生成物が固着した状態になっており、加熱管の
外側面は実質的に伝熱面として機能していない。その結
果、加熱管を通過する加熱ガスから廃棄物への熱伝達の
点で、本発明の反応器本体が従前の反応器本体に比較し
て劣ることはなく、しかも本発明では、隣接する加熱管
同士を平板状のひれを介して溶接により連結する構成と
しているため、ひれが伝熱に大きく貢献することにな
り、従前の反応器本体に比較して加熱管数を減少させる
ことができて廃棄物の乾留熱分解スペースが拡大される
ことになる。
【0039】更に、本発明に於いては、円筒状の胴部そ
のものを加熱管とひれによって形成しているため、従前
の反応器本体のように鋼板製の胴部内壁面の近傍に加熱
管を配置しなくても、本体内の廃棄物を均等に加熱する
ことができる。その結果、従前の反応器本体のように胴
部内周面と加熱管との間の空隙が所謂死角となり、ここ
に廃棄物が封じ込められて炭化したりするようなことが
皆無となり、本体内の乾留熱分解スペースが常にクリー
ンな状態に保持される。
【0040】本発明は上述の通り、反応器本体の構造の
簡素化及び乾留熱分解スペースの気密性の確保等の点で
優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物乾留熱分解反応器の概要説
明図である。
【図2】図1のイ−イ視断面拡大概要図である。
【図3】図1のP部の部分拡大断面図である。
【図4】本発明に係る廃棄物乾留熱分解反応器を用いた
廃棄物乾留熱分解溶融燃焼処理プラントの説明図であ
る。
【図5】廃棄物乾留熱分解反応器の加熱ガス系統の説明
図である。
【図6】従前の廃棄物乾留熱分解反応器の反応器本体の
断面概要図である。
【図7】図6のロ−ロ視断面図である。
【図8】図6のQ部の部分拡大図である。
【図9】図6のR部の部分拡大図である。
【符号の説明】
Aは被乾留物(廃棄物)、Bは乾留ガス、Cは熱分解残
渣、Gは加熱ガス、1は反応器本体、2は加熱ガス入
口、2aは入口ケーシング、3は加熱ガス出口、3aは
出口ケーシング、4は廃棄物供給口、5は熱分解生成物
出口、7は加熱管、7aはひれ、8は管板、8aは支持
板、10はごみ供給フィーダ、11は反応器本体支持
台、12は支持ローラ、13は回転駆動装置、14はギ
アー、15は分離搬出装置、16は乾留ガス出口、17
は乾留残渣出口、18は支持架台、19は円筒状の胴
部、20は棚板状の突設部、21は鏡板、22は短円筒
体、23は空間部、24は補強用リング、25は補強用
リング、26は補強用リング、27は粗大粒、28は細
粒、29はスラグ、30は水冷スラグ、31は廃棄物ピ
ット、32はロータリシュレッター、33はクレーン、
34は下水汚泥タンク、35はホッパー、36はループ
配管、36aはバイパス管路、37はブロアー、38は
熱交換器、39はバーナ加熱器、40は溶融燃焼装置、
41は振動コンベア、42は分離器、43はローラクラ
ッシャ、44はサイロ、45はガス冷却室、46は廃熱
ボイラ、47は発電設備、48は集塵装置、49は活性
炭吸着塔等の処理装置、50は煙突、51は空気予熱
器、52は配管、53は配管。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱管を通して加熱ガスを流通させ、当
    該加熱ガスの熱により反応器本体内の被乾留物を加熱す
    るようにした廃棄物の乾留熱分解反応器に於いて、前記
    反応器本体を複数本の平行に配列した加熱管と、隣接す
    る加熱管同士を連結するひれとから円筒形に形成したこ
    とを特徴とする廃棄物の乾留熱分解反応器。
  2. 【請求項2】 加熱管及びひれの両端部を反応器本体の
    両側部を閉鎖する管板へ溶接により気密状に支持固定す
    る構成とした請求項1に記載の廃棄物の乾留熱分解反応
    器。
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