JP3431193B2 - 遊星減速歯車装置 - Google Patents

遊星減速歯車装置

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    • F16H1/28—Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は入力段と出力段の少
なくとも２段からなり、遊星歯車保持器が減速歯車装置
の出力シャフトに固定されている管状モータの管の中に
取付けられた遊星減速歯車装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】例えばフランス特許第２，４８０，８４
６号及び第２，３７６，２８５号に記載されているよう
な、巻き上げブラインドやシャッターを巻き上げる管を
駆動するためまたドアを駆動するための、公知の管状モ
ータは、モータと遊星減速歯車装置とからなり、これら
モータと遊星減速歯車装置はモータの固定子と遊星減速
歯車装置のリングギャとに固定された管の中に端と端を
つないで配置され前記リングギャを動かないようにして
いる。
【０００３】この減速歯車装置は一般に、ねじにより管
に固定された１つの共通のリングギャの中を複数の遊星
歯車が転動する２つ又は３つの段を含んでいる。
【０００４】管状モータにとって直径をできるだけ小さ
くするのを保証するため、その管は非常に薄い壁を有
し、固定ねじがその扇形ヘッドを介してキー型式の方法
で管の孔に作用する。この固定ねじは使用時の伝達トル
クに耐えるだけでなくまた激しい振動の開始と停止に起
因するトルクにも耐えなければならないことを考える
と、固定ねじと管との応力は極めて高く、そのため固定
ねじは一般に減速歯車装置を構成する合成材料に強固に
固定係止されなければならない。
【０００５】上記のような現在の構造が図１に示されて
いる。モータのシャフト１と、３段減速歯車装置のリン
グギャ２と、モータの固定子に固定されまたリングギャ
２にねじ４のような皿頭ヘッドねじにより固着された管
３と、図示しない巻取り管を駆動する出力シャフト５と
が、示されている。
【０００６】ねじ４の固定は減速歯車装置の最後の段の
前方に半径方向と軸方向に延びる多量の材料によって保
証されることが注目される。この材料は著しい軸方向の
大きさを有しまたさらに出力シャフトの直径とその結果
減速歯車装置の出力に対するトルクとを制限する。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は従来技
術の欠点を有しない、減速歯車装置への管の固定手段を
提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の遊星減速歯車装
置は、入力段と出力段の少なくとも２段からなり遊星歯
車保持器が減速歯車装置の出力シャフトに固定されてい
る管状モータの管の中に取付けられた遊星歯車減速装置
において、減速歯車装置のリングギャが、回転可能に取
付けられまた一方が入力段の遊星歯車と噛合い他方が出
力段の遊星歯車と噛合う２つの部分からなり、該２つの
リングギャ部分が２つのリングギャ部分の各々に軸方向
に相互に連結されかつ管に固定された介挿連結要素によ
って相互に連結され、介挿連結要素がリングギャの２つ
の部分の内側の歯に対応する外側の歯を有し、該外側の
歯を介して介挿連結要素がリングギャの２つの部分の歯
に相互に連結されていることを特徴としている。
【０００９】介挿された連結要素は強度の大きい短い要
素とすることができ、その半径方向の大きさは減速歯車
装置の出力シャフトの直径に何らの影響も及ぼさない。
管は好ましくは連結要素の厚肉の局所部分に固定され、
厚肉のカップリング爪形状部分は減速歯車装置の長さに
影響を与えることなく連結に寄与する。
【００１０】本発明の構造は１つの系として、もう１つ
の顕著な利点を有している。減速歯車装置のリングギャ
が２つの部分となっているため、減速歯車装置はモジュ
ール形式に構成することができる。減速歯車装置の取付
けは容易となり、そして出力段部、特に出力シャフトの
形状が入力段部を変更することなく、すなわちこの入力
段部の支持台を増加することなしに、要求に適応するこ
とができる。
【００１１】
【実施例】添付図面は実例によって、本発明の減速歯車
装置の実施態様を示している。
【００１２】図２及び３は図１に示すような減速歯車装
置と同様の３段遊星減速歯車装置を示す。この遊星減速
歯車装置のリングギャは、合成材料で作られた２つの部
分６と７からなり、この２つの部分６，７の間に金属の
介挿連結要素８が配設されている。部分６は部分７に、
２つの軸方向のタブの端部に形成されそれぞれが部分７
に形成された切込みの中に固着されている２つのフック
９によって締結される。この締結部はタブが曲がるのを
阻止する管３によりロックされる。
【００１３】モータのシャフト１は、遊星歯車保持器１
１上に取付けられリングギャの部分６の歯の内側を転動
する３つの遊星歯車１３を駆動する。遊星歯車保持器１
１は、この保持器により担持されリングギャの部分６の
歯の内側を転動する３つの遊星歯車１３を駆動する太陽
歯車１２に、固定されている。遊星歯車保持器１４は、
リングギャの部分７の歯の内側を転動し出力シャフト１
７上に直接取付けられた３つの遊星歯車１６を駆動する
太陽歯車１５に固定されている。したがって遊星減速歯
車装置は、３組の遊星歯車によって特徴づけられる３つ
の段を含んでいる。リングギャの部分７は、遊星歯車１
６の前方に、シャフト１７のための軸受として作用する
滑らかな部分を有している。
【００１４】介挿された連結要素８は減速歯車装置の第
２段と第３段との間に位置している。これはリングギャ
の２つの部分６と７との間に締結された円盤８ａからな
り、円盤８ａは、その半径の中間点に円盤８ａの各側で
延出しその歯が減速歯車装置のリングギャの歯と同一の
歯付きリム８ｂを有し、この歯付きリム８ｂは一方にお
いてリングギャの部分６と噛合いまた他方においてリン
グギャの部分７と噛合っている。
【００１５】言い換えれば、この連結要素８は減速歯車
装置のリングギャの各部分に相互に連結されている。２
つの直径方向に対向する点に、円盤８ａはさらに四角形
の２つの厚肉部分８ｃと８ｄをそれぞれ有し、厚肉部分
８ｃと８ｄはリングギャの部分６と部分７の各々の端縁
の切欠きにかみ合っている。
【００１６】これらの厚肉部分８ｃと８ｄはしたがって
連結要素のかみ合いに寄与するが、これらの部分はまず
真っ先に、これら厚肉部分８ｃ及び８ｄの各々に螺着さ
れる皿頭ねじ１８により管３を固定するために用いら
れ、これら厚肉部分は十分な深さの円錐形中空部１９を
有し、管３を構成する板金が変形されねじのヘッドとこ
の中空部の底との間に締結されるようにしている。
【００１７】これは、非常に薄い管３の外側表面と同一
面上の皿頭ねじを用いることを可能にし、管３に形成さ
れた孔はねじ１８のねじの切られた部分が通過するのに
十分な直径を有している。管３の固定部はそのため従来
の固定部よりも非常に強くなる。
【００１８】減速歯車装置のリングギャを２つの部分に
作ることは減速歯車装置の構造と取付けとを容易にす
る。減速歯車装置のリングギャの２つの部分６と７は、
単にモータのシャフト１と出力シャフト１７とのための
通路を有する有底円筒管状に作ることができる。
【００１９】遊星歯車１２及び１５はその遊星歯車保持
器と共に簡単にリングギャの部分６の中に導入すること
ができる。出力シャフト１７についても同様であり、出
力シャフト１７は簡単にリングギャの部分７に挿入され
軸受表面１７ａにより軸方向に保持される。
【００２０】出力シャフト１７の直径は実質的に従来の
ものより大きくまた遊星歯車１６を担持する遊星歯車保
持器１７ｂと共に一部材で作られ、部品の数を減少しま
た製造を簡単にする。その製造は、異なった直径と形状
の出力シャフトを有する出力段と減速歯車装置の最初の
２つの段とを組合せることができるため、モジュール式
（基本単位組合せ形式）である。
【００２１】II線断面と同様な断面図４に示される変形
実施態様において、リングギャの第２の部分７はここで
は、出力段の遊星歯車１６を越えて延出することのない
ように実質的に短くした第２の部分７′によって置換え
られている。
【００２２】出力シャフト１７のための軸受を構成する
要素２２はこの部分７′に締結されている。この軸受２
２は、フック９と同様の、フック９と同様に管３によっ
てロックされた２つのフック２３によってリングギャの
部分７′に締結される。この構造はリングギャの部分
７′と軸受２２のために異なった材料を用いることを可
能にする。特に、軸受２２は自己潤滑性プラスチックで
作ることができ、一方、リングギャ部分７′は硬質プラ
スチックで作られる。
【００２３】図５は上記変更による変形例を含む第２の
変形実施態様を示す。この第２の変形例においては、管
６は、ねじにより連結要素８に固定されずに、管３の壁
を２４に示すように、連結要素８の厚肉部分８ｃに凹み
又はくぼみ２５を形成するよう管３の壁を押込むことに
より固定される。
【００２４】上記の各実施態様はもちろん、いくつかの
方法で詳細に変更することができる。特に、弾性フック
と切込みとはリングギャの部分６及び７の各々と軸受２
２及びリングギャの部分７′との両方において逆にする
ことができる。減速歯車装置の出力シャフトと出力段の
遊星歯車保持器とは２つの異なった要素からなるものと
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来の遊星減速歯車装置の構造を示す図であ
る。
【図２】本発明の主要実施態様の遊星減速歯車装置の、
図３のII−II線に沿った断面図である。
【図３】図２のIII −III 線に沿った断面図である。
【図４】第２の変形実施態様を示す図である。
【図５】第２の変形実施態様による変形例を含む第３の
変形実施態様を示す図である。
【符号の説明】
１…モータシャフト ３…管 ６，７…リングギャの部分 ８…連結要素 １０…入力段 １１…遊星歯車保持器 １２…太陽歯車 １３…遊星歯車 １５…太陽歯車 １６…遊星歯車 １７…出力シャフト １８…ねじ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−120066（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−47191（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−39591（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−2797（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−62594（ＪＰ，Ｕ) 米国特許3513724（ＵＳ，Ａ) 米国特許5336136（ＵＳ，Ａ) 欧州特許出願公開278865（ＥＰ，Ａ １) 欧州特許546995（ＥＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16H 1/28 E06B 9/68

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 管状モータの管（３）の中に取付けられ
    た遊星減速歯車装置であって、入力段（１０）と出力段
    （１６）の少なくとも２段からなり、遊星歯車保持器が
    前記減速歯車装置の出力シャフト（１７）に固定されて
    いる遊星減速歯車装置において、前記減速歯車装置のリ
    ングギャが、回転可能に取付けられまた一方の部分
    （６）が入力段の遊星歯車と噛合い他方の部分（７；
    ７′）が出力段の遊星歯車と噛合う２つの部分（６，
    ７；６，７′）からなり、該２つのリングギャ部分が２
    つのリングギャ部分の各々に軸方向に相互に連結されか
    つ管（３）に固定された介挿連結要素（８）によって相
    互に連結され、介挿連結要素（８）がリングギャの２つ
    の部分の内側の歯に対応する外側の歯を有し、該外側の
    歯を介して介挿連結要素がリングギャの２つの部分の歯
    に相互に連結されていることを特徴とする遊星減速歯車
    装置。
  2. 【請求項２】 介挿連結要素（８）が局部的に歯の周縁
    に、相互連結部分の一部を形成しかつ管（３）が固定さ
    れる厚肉の少なくとも１つの中実部分を有している請求
    項１に記載の遊星減速歯車装置。
  3. 【請求項３】 リングギャの２つの部分（６，７；６，
    ７′）が、管（３）によって固定される弾性タブ（９）
    を備えた相互締結手段を有している請求項１又は２に記
    載の遊星減速歯車装置。
  4. 【請求項４】 出力段の遊星歯車保持体と減速歯車装置
    の出力シャフトとが単一の要素（１７）で作られている
    請求項１から３のうちの１項に記載の遊星減速歯車装
    置。
  5. 【請求項５】 出力シャフト（１７）が、管（３）によ
    って固定された締結手段（２３）を介して出力段に対応
    するリングギャの部分（７′）に連結された軸受（２
    ２）に取付けられている請求項４に記載の遊星減速歯車
    装置。
  6. 【請求項６】 管（３）がねじ（１８）により連結要素
    に固定されている請求項１から５のうちの１項に記載の
    遊星減速歯車装置。
  7. 【請求項７】 管（３）が、連結要素を少なくとも１つ
    の凹み（２５）を形成するよう押込むことにより、連結
    要素に固定されている請求項１から５のうちの１項に記
    載の遊星減速歯車装置。
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