JP3429887B2 - 周期磁界装置 - Google Patents
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S3/00—Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
- H01S3/09—Processes or apparatus for excitation, e.g. pumping
- H01S3/0903—Free-electron laser
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05H—PLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は周期的な磁界を形成す
る周期磁界装置に関するものである。
る周期磁界装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周期的な磁界を形成する周期磁界装置が
近年必要となってきている。例えば、荷電粒子が磁界の
中を進行するとき光を放射する現象はよく知られてお
り、特に磁界が荷電粒子の進行方向に沿って周期的に極
性が反転するような分布を持つとき(以下、周期磁界と
いう)は、特定の波長をもつ光が強く放射されることが
知られている。このため、特定の波長をもつ光を放射さ
せたい場合などには、周期磁界が必要となり、周期磁界
を形成する周期磁界装置が必要となる。この場合、放射
する光の強さは磁界の強度に依存し、放射する光の波長
は周期磁界の1周期当りの長さ(以下、周期長という)
に依存する。つまり、磁界の強度を強くすることによ
り、放射する光の強度は強くなり、周期磁界の周期長を
短くすることにより、放射する光の波長が短くなる。よ
って、周期磁界の周期長を短くすることにより、放射す
る光の波長を短くすることが可能となる。このように、
特定の波長をもつ光を放射させたい場合などには、周期
磁界が必要となり、特に波長の短い光を放射させたい場
合、周期長の短い周期磁界を形成する周期磁界装置が必
要である。
近年必要となってきている。例えば、荷電粒子が磁界の
中を進行するとき光を放射する現象はよく知られてお
り、特に磁界が荷電粒子の進行方向に沿って周期的に極
性が反転するような分布を持つとき(以下、周期磁界と
いう)は、特定の波長をもつ光が強く放射されることが
知られている。このため、特定の波長をもつ光を放射さ
せたい場合などには、周期磁界が必要となり、周期磁界
を形成する周期磁界装置が必要となる。この場合、放射
する光の強さは磁界の強度に依存し、放射する光の波長
は周期磁界の1周期当りの長さ(以下、周期長という)
に依存する。つまり、磁界の強度を強くすることによ
り、放射する光の強度は強くなり、周期磁界の周期長を
短くすることにより、放射する光の波長が短くなる。よ
って、周期磁界の周期長を短くすることにより、放射す
る光の波長を短くすることが可能となる。このように、
特定の波長をもつ光を放射させたい場合などには、周期
磁界が必要となり、特に波長の短い光を放射させたい場
合、周期長の短い周期磁界を形成する周期磁界装置が必
要である。
【0003】次に、従来の周期磁界装置において、周期
磁界を形成する原理を示す図を図24に示す。図24
は”自由電子レーザとその応用”(電気学会 自由電子
レーザ調査専門委員会 編 初版第1刷発行 コロナ
社)のp4の図1.4に示された従来の周期磁界装置の
断面図である。図24において、401は永久磁石、ま
たは電磁石などの磁石であり、図中S、およびNは磁石
401の極性を表わす。隣合う磁石401は交互にその
極性が反転し、かつ等間隔に配置されている。415は
磁石401により形成される周期磁界であり、周期磁界
415は磁石401を交互にその極性を反転し、かつ等
間隔に配置しているため、紙面上で上向きの磁界と、下
向きの磁界とを有する。414は荷電粒子の進行方向で
あり、周期磁界415は荷電粒子の進行方向414に沿
って周期性を有している。荷電粒子が荷電粒子の進行方
向414に沿って周期磁界415の中を進行することに
より周期磁界415の周期長に依存する特定波長の光を
放射する。紙面左から右へと進行する荷電粒子は、周期
磁界415の中を周期磁界415と直交するよう進行さ
せることが望ましい。よって、磁石401により形成さ
れる周期磁界の向きが荷電粒子の進行方向と直交するよ
うに磁石401を配置している。402はコイルであ
り、磁石401が電磁石からなる場合、個々の磁石40
1にはコイル402が巻かれており、コイル402に流
れる電流の強さと、コイル402に電流を流すことによ
り発生する磁界の強さとは比例する。よって、コイル4
02に強い電流を流すことにより強い磁界が発生する。
発生する光の強度が磁界の強さに依存するため、コイル
に流す電流を適当に設計することにより、適当な強度を
もつ周期磁界が形成されるため、これにより使用者が意
図する強さの光を放射させることが可能となる。
磁界を形成する原理を示す図を図24に示す。図24
は”自由電子レーザとその応用”(電気学会 自由電子
レーザ調査専門委員会 編 初版第1刷発行 コロナ
社)のp4の図1.4に示された従来の周期磁界装置の
断面図である。図24において、401は永久磁石、ま
たは電磁石などの磁石であり、図中S、およびNは磁石
401の極性を表わす。隣合う磁石401は交互にその
極性が反転し、かつ等間隔に配置されている。415は
磁石401により形成される周期磁界であり、周期磁界
415は磁石401を交互にその極性を反転し、かつ等
間隔に配置しているため、紙面上で上向きの磁界と、下
向きの磁界とを有する。414は荷電粒子の進行方向で
あり、周期磁界415は荷電粒子の進行方向414に沿
って周期性を有している。荷電粒子が荷電粒子の進行方
向414に沿って周期磁界415の中を進行することに
より周期磁界415の周期長に依存する特定波長の光を
放射する。紙面左から右へと進行する荷電粒子は、周期
磁界415の中を周期磁界415と直交するよう進行さ
せることが望ましい。よって、磁石401により形成さ
れる周期磁界の向きが荷電粒子の進行方向と直交するよ
うに磁石401を配置している。402はコイルであ
り、磁石401が電磁石からなる場合、個々の磁石40
1にはコイル402が巻かれており、コイル402に流
れる電流の強さと、コイル402に電流を流すことによ
り発生する磁界の強さとは比例する。よって、コイル4
02に強い電流を流すことにより強い磁界が発生する。
発生する光の強度が磁界の強さに依存するため、コイル
に流す電流を適当に設計することにより、適当な強度を
もつ周期磁界が形成されるため、これにより使用者が意
図する強さの光を放射させることが可能となる。
【0004】荷電粒子が周期磁界装置内に形成された周
期磁界の中を進行すると、光を放射するが、この原理に
ついて説明する。周期磁界装置400における磁界の一
周期当りの長さ(周期長)をλu とする。いま、周期
磁界装置400内を進行する荷電粒子が光を放射したと
し、そのとき放射した光の波長をλとする。このとき、
周期磁界装置400内を通過する荷電粒子が距離λu
進むのに要する時間と、周期磁界装置400内で放射し
た光が距離λu 進むのに要する時間との差が、放射し
た光が距離λ進むのに要する時間のn倍(nは自然数)
に等しいとき放射した光は互いに強め合い、それ以外の
光は干渉して弱め合うこととなる。光の速度をc、荷電
粒子の速度をvとし、上述の干渉条件を数式で表現する
と n×λ/c = λu /v − λu /c (1) λ : 放射する光の波長 λu : 磁界の1周期当りの長さ c : 光の速度 v : 荷電粒子の速度 n : 自然数 となり(1)式を満足するならば放射した光は互いに強
め合い、そうでなければ互いに干渉して弱め合うことに
なる。 (1)式において、n=1のときに対応する光の波長λ
を基本波と定義すると、荷電粒子の速度vを大きくする
か、磁界の一周期の長さλu の長さを短くしてやるこ
とにより周期磁界発生部4内で発生する基本波の波長を
短くすることが可能となる。また、荷電粒子のもつエネ
ルギーが高い場合、干渉条件は 2×n×λ = λu ×( 1+K2 /2)/γ2 (2) λ : 放射する光の波長 λu : 周期磁界の1周期当りの長さ K : 周期磁界の最大振幅とλu との積に依存する定 数 γ : 荷電粒子のエネルギーと静止エネルギーとの比 n : 自然数 となり、荷電粒子のもつエネルギーが高い場合(2)式
を満足するλの波長をもつ光が放射することになる。ま
た、(2)式においてKが1に比べて十分小さい場合に
は、干渉条件は 2×n×λ = λu /γ2 (3) となる。
期磁界の中を進行すると、光を放射するが、この原理に
ついて説明する。周期磁界装置400における磁界の一
周期当りの長さ(周期長)をλu とする。いま、周期
磁界装置400内を進行する荷電粒子が光を放射したと
し、そのとき放射した光の波長をλとする。このとき、
周期磁界装置400内を通過する荷電粒子が距離λu
進むのに要する時間と、周期磁界装置400内で放射し
た光が距離λu 進むのに要する時間との差が、放射し
た光が距離λ進むのに要する時間のn倍(nは自然数)
に等しいとき放射した光は互いに強め合い、それ以外の
光は干渉して弱め合うこととなる。光の速度をc、荷電
粒子の速度をvとし、上述の干渉条件を数式で表現する
と n×λ/c = λu /v − λu /c (1) λ : 放射する光の波長 λu : 磁界の1周期当りの長さ c : 光の速度 v : 荷電粒子の速度 n : 自然数 となり(1)式を満足するならば放射した光は互いに強
め合い、そうでなければ互いに干渉して弱め合うことに
なる。 (1)式において、n=1のときに対応する光の波長λ
を基本波と定義すると、荷電粒子の速度vを大きくする
か、磁界の一周期の長さλu の長さを短くしてやるこ
とにより周期磁界発生部4内で発生する基本波の波長を
短くすることが可能となる。また、荷電粒子のもつエネ
ルギーが高い場合、干渉条件は 2×n×λ = λu ×( 1+K2 /2)/γ2 (2) λ : 放射する光の波長 λu : 周期磁界の1周期当りの長さ K : 周期磁界の最大振幅とλu との積に依存する定 数 γ : 荷電粒子のエネルギーと静止エネルギーとの比 n : 自然数 となり、荷電粒子のもつエネルギーが高い場合(2)式
を満足するλの波長をもつ光が放射することになる。ま
た、(2)式においてKが1に比べて十分小さい場合に
は、干渉条件は 2×n×λ = λu /γ2 (3) となる。
【0005】荷電粒子のエネルギー状態により(1)、
(2)、または(3)式のなかの適切な1式を適用し、
この適用した式を満足するような波長λをもつ光ならば
放射した光は互いに強め合い、そうでなければ互いに干
渉して弱め合うことになる。 (2)、および(3)式において、n=1のときにおい
て、(2)式または(3)式に対応する波長λをもつ光
を基本波と定義すると、荷電粒子の速度vを大きくす
る、つまりγを大きくするか、または磁界の一周期の長
さλu の長さを短くすることにより周期磁界装置40
0により荷電粒子が放射する光の基本波の波長を短くす
ることが可能となる。
(2)、または(3)式のなかの適切な1式を適用し、
この適用した式を満足するような波長λをもつ光ならば
放射した光は互いに強め合い、そうでなければ互いに干
渉して弱め合うことになる。 (2)、および(3)式において、n=1のときにおい
て、(2)式または(3)式に対応する波長λをもつ光
を基本波と定義すると、荷電粒子の速度vを大きくす
る、つまりγを大きくするか、または磁界の一周期の長
さλu の長さを短くすることにより周期磁界装置40
0により荷電粒子が放射する光の基本波の波長を短くす
ることが可能となる。
【0006】ここで、λu の長さを調節することによ
り、放射する光の基本波の波長を短くする場合、つまり
周期磁界の1周期当りの長さを短くすることにより放射
する光の基本波の波長を短くする場合、周期磁界装置4
00内に配置した磁石の大きさを小さくする必要があ
る。磁石の材料として永久磁石を用いた場合、周期磁界
の1周期当りの長さは磁石の大きさに依存する。つまり
λu の長さは永久磁石の加工や組み立ての可能な磁石
の大きさに依存することになり、現在の技術で作製でき
る最も小さな永久磁石を用いた場合に発生させることの
できる基本波の波長よりも短い基本波をもつ光を放射さ
せることはできない。つまり、永久磁石を用いて周期磁
界装置を構成した場合、放射する光の基本波の波長は加
工できる永久磁石の大きさに依存するということであ
る。また、永久磁石の大きさを小さくすると、発生する
磁界の大きさが小さくなり、このため荷電粒子が磁界中
を通過したとき、放射する光の強さが弱くなる、または
ほとんど光を放射しなくなる等の問題がある。また、磁
石の材料として電磁石を用いた場合、コイルによりコイ
ルに強い電流を流すことにより磁界を強めるのであるが
この場合、小さな電磁石に大電流を流すことは困難であ
り、このため小さな電磁石を用いた場合でも発生する磁
界の大きさは小さくなりこれにより放射する光の強さが
弱い、またはほとんど光を放射しなくなる等の問題があ
った。
り、放射する光の基本波の波長を短くする場合、つまり
周期磁界の1周期当りの長さを短くすることにより放射
する光の基本波の波長を短くする場合、周期磁界装置4
00内に配置した磁石の大きさを小さくする必要があ
る。磁石の材料として永久磁石を用いた場合、周期磁界
の1周期当りの長さは磁石の大きさに依存する。つまり
λu の長さは永久磁石の加工や組み立ての可能な磁石
の大きさに依存することになり、現在の技術で作製でき
る最も小さな永久磁石を用いた場合に発生させることの
できる基本波の波長よりも短い基本波をもつ光を放射さ
せることはできない。つまり、永久磁石を用いて周期磁
界装置を構成した場合、放射する光の基本波の波長は加
工できる永久磁石の大きさに依存するということであ
る。また、永久磁石の大きさを小さくすると、発生する
磁界の大きさが小さくなり、このため荷電粒子が磁界中
を通過したとき、放射する光の強さが弱くなる、または
ほとんど光を放射しなくなる等の問題がある。また、磁
石の材料として電磁石を用いた場合、コイルによりコイ
ルに強い電流を流すことにより磁界を強めるのであるが
この場合、小さな電磁石に大電流を流すことは困難であ
り、このため小さな電磁石を用いた場合でも発生する磁
界の大きさは小さくなりこれにより放射する光の強さが
弱い、またはほとんど光を放射しなくなる等の問題があ
った。
【0007】次に、上述の周期磁界装置を用いて、荷電
粒子装置を構成した一例を示す。荷電粒子装置は荷電粒
子が周期磁界中を進行することにより特定波長の光を放
射する装置である。図25は例えば P.Bourgeois他著 "
Realization of a permanent magnet undulator for th
e CLIO infrared free electron laser at Orsay" ( Nu
clear Instruments and Methods in Physics Research,
A301 (1991) p150-160 ) に示された荷電粒子装置であ
る。図25において100は荷電粒子を発生させるため
の発生装置、200は荷電粒子を加速させる加速装置、
400は空間的に極性が反転する周期磁界の中を荷電粒
子が進行することにより光を放射する周期磁界装置であ
り、この分野ではアンジュレータと呼んでいる、500
は周期磁界装置400を通過した荷電粒子を回収する回
収装置、300aは加速装置200で加速した荷電粒子
を周期磁界装置まで輸送するための輸送部、300bは
周期磁界装置400を通過した荷電粒子を回収装置へと
誘導する輸送部であり、輸送部300aと300bとで
輸送装置300を構成する。
粒子装置を構成した一例を示す。荷電粒子装置は荷電粒
子が周期磁界中を進行することにより特定波長の光を放
射する装置である。図25は例えば P.Bourgeois他著 "
Realization of a permanent magnet undulator for th
e CLIO infrared free electron laser at Orsay" ( Nu
clear Instruments and Methods in Physics Research,
A301 (1991) p150-160 ) に示された荷電粒子装置であ
る。図25において100は荷電粒子を発生させるため
の発生装置、200は荷電粒子を加速させる加速装置、
400は空間的に極性が反転する周期磁界の中を荷電粒
子が進行することにより光を放射する周期磁界装置であ
り、この分野ではアンジュレータと呼んでいる、500
は周期磁界装置400を通過した荷電粒子を回収する回
収装置、300aは加速装置200で加速した荷電粒子
を周期磁界装置まで輸送するための輸送部、300bは
周期磁界装置400を通過した荷電粒子を回収装置へと
誘導する輸送部であり、輸送部300aと300bとで
輸送装置300を構成する。
【0008】このような荷電粒子装置においては、その
周期磁界装置400内の周期的な磁界を形成する際、磁
界は通常の磁石より発生する磁界を用いている。そし
て、この磁石を荷電粒子の進行方向に沿って交互に極性
を変えて周期的に配置することで、荷電粒子の進行方向
に沿って交互に極性の変わる周期磁界が形成される。
周期磁界装置400内の周期的な磁界を形成する際、磁
界は通常の磁石より発生する磁界を用いている。そし
て、この磁石を荷電粒子の進行方向に沿って交互に極性
を変えて周期的に配置することで、荷電粒子の進行方向
に沿って交互に極性の変わる周期磁界が形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の周期磁界装置で
は、磁界の周期長を短くするためには、周期磁界装置を
構成する磁石の大きさを小さくする必要がある。従っ
て、周期長の下限は加工組立が可能な磁石の大きさに制
限されているという問題点がある。また磁石の大きさが
小さくなるに従って、形成する磁界の強度も弱くなって
しまうという問題点がある。また、周期磁界装置を用い
て荷電粒子装置を構成した場合、磁界の周期長を短くす
ることにより放射する光の波長を短くしているのである
が、周期磁界装置には上述の問題点があるため、荷電粒
子が周期磁界の中を進行しても製造者の意図する強度の
光を放射しないなどの問題があった。
は、磁界の周期長を短くするためには、周期磁界装置を
構成する磁石の大きさを小さくする必要がある。従っ
て、周期長の下限は加工組立が可能な磁石の大きさに制
限されているという問題点がある。また磁石の大きさが
小さくなるに従って、形成する磁界の強度も弱くなって
しまうという問題点がある。また、周期磁界装置を用い
て荷電粒子装置を構成した場合、磁界の周期長を短くす
ることにより放射する光の波長を短くしているのである
が、周期磁界装置には上述の問題点があるため、荷電粒
子が周期磁界の中を進行しても製造者の意図する強度の
光を放射しないなどの問題があった。
【0010】この発明はかかる問題点を解決するために
なされたもので周期長が短くかつ強度の強い磁界を有す
る磁界装置を得ることを目的としている。
なされたもので周期長が短くかつ強度の強い磁界を有す
る磁界装置を得ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、特定方向に沿って周期的に極性が反転する磁束量子
を保持する超電導体を有する周期磁界形成機材を備え、
該磁束量子により周期磁界を形成する周期磁界装置にお
いて、周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基
板の面上に沿い、かつ一定間隔をおいて配列した超電導
体からなる第一の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の
磁束量子を前記第一の膜が配列する方向に沿って周期的
に極性が反転するように形成するとともに、前記第一の
磁束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子保持
板、および第二の基板と、該第二の基板の面上に沿い、
かつ一定間隔をおいて配列した超電導体からなる第二の
膜とを有し、該第二の膜を貫く第二の磁束量子を前記第
二の膜が配列する方向に沿って周期的に極性が反転する
ように形成するとともに、前記第二の磁束量子を前記第
二の膜に保持する第二の磁束量子保持板を備え、前記第
一の膜の配列する方向と、前記第二の膜の配列する方向
とを平行にするとともに、前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の膜と、前記第二の膜とを配置することにより第一
の磁束量子保持板と、第二の磁束量子保持板との間に周
期磁界を形成することを特徴とするものである。
は、特定方向に沿って周期的に極性が反転する磁束量子
を保持する超電導体を有する周期磁界形成機材を備え、
該磁束量子により周期磁界を形成する周期磁界装置にお
いて、周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基
板の面上に沿い、かつ一定間隔をおいて配列した超電導
体からなる第一の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の
磁束量子を前記第一の膜が配列する方向に沿って周期的
に極性が反転するように形成するとともに、前記第一の
磁束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子保持
板、および第二の基板と、該第二の基板の面上に沿い、
かつ一定間隔をおいて配列した超電導体からなる第二の
膜とを有し、該第二の膜を貫く第二の磁束量子を前記第
二の膜が配列する方向に沿って周期的に極性が反転する
ように形成するとともに、前記第二の磁束量子を前記第
二の膜に保持する第二の磁束量子保持板を備え、前記第
一の膜の配列する方向と、前記第二の膜の配列する方向
とを平行にするとともに、前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の膜と、前記第二の膜とを配置することにより第一
の磁束量子保持板と、第二の磁束量子保持板との間に周
期磁界を形成することを特徴とするものである。
【0012】請求項2に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の上
に一様に堆積した超電導体からなる第一の膜とを有し、
該第一の膜を貫く第一の磁束量子が一定方向に沿って周
期的に極性が反転するように形成するとともに、前記第
一の磁束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子
保持板、および第二の基板と、該第二の基板の上に一様
に堆積した超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二
の膜を貫く第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性が反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束量子保持
板、を備え、前記第一の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向、および第二の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向を平行にし、かつ前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の磁束量子保持板と、前記第二の磁束量子保持板と
を配置することにより前記第一の磁束量子保持板と、第
二の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することを
特徴とするものである。
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の上
に一様に堆積した超電導体からなる第一の膜とを有し、
該第一の膜を貫く第一の磁束量子が一定方向に沿って周
期的に極性が反転するように形成するとともに、前記第
一の磁束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子
保持板、および第二の基板と、該第二の基板の上に一様
に堆積した超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二
の膜を貫く第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性が反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束量子保持
板、を備え、前記第一の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向、および第二の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向を平行にし、かつ前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の磁束量子保持板と、前記第二の磁束量子保持板と
を配置することにより前記第一の磁束量子保持板と、第
二の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することを
特徴とするものである。
【0013】請求項3に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の磁束量子が一定方向に沿っ
て周期的に極性を反転するように形成するとともに、前
記第一の磁束量子を保持する超電導体からなる第一の基
板、および第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性を反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を保持する超電導体からなる第二の基板、を備
え、前記第一の磁束量子、および第二の磁束量子の極性
が周期的に反転する方向を同一にし、かつ前記第一の磁
束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相とが整合す
るように前記第一の基板と、前記第二の基板とを配置す
ることにより前記第一の基板と、前記第二の基板との間
に周期磁界を形成することを特徴とするものである。
周期磁界形成機材は、第一の磁束量子が一定方向に沿っ
て周期的に極性を反転するように形成するとともに、前
記第一の磁束量子を保持する超電導体からなる第一の基
板、および第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性を反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を保持する超電導体からなる第二の基板、を備
え、前記第一の磁束量子、および第二の磁束量子の極性
が周期的に反転する方向を同一にし、かつ前記第一の磁
束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相とが整合す
るように前記第一の基板と、前記第二の基板とを配置す
ることにより前記第一の基板と、前記第二の基板との間
に周期磁界を形成することを特徴とするものである。
【0014】請求項4に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の面
上に沿って千鳥格子状に配列した超電導体からなる第一
の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁束量子を前記
第一の膜に保持する第一の磁束量子保持板、および第二
の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ前記第一の
膜の配列と位相が半周期異なるよう千鳥格子状に配列し
た超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二の膜を貫
く第二の磁束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束
量子保持板を備え、前記第一の膜の配列する方向と、前
記第二の膜の配列する方向とを平行にするとともに、前
記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相
とが半周期異なるように前記第一の膜と、前記第二の膜
とを配置することにより第一の磁束量子保持板と、第二
の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することを特
徴とするものである。
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の面
上に沿って千鳥格子状に配列した超電導体からなる第一
の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁束量子を前記
第一の膜に保持する第一の磁束量子保持板、および第二
の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ前記第一の
膜の配列と位相が半周期異なるよう千鳥格子状に配列し
た超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二の膜を貫
く第二の磁束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束
量子保持板を備え、前記第一の膜の配列する方向と、前
記第二の膜の配列する方向とを平行にするとともに、前
記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相
とが半周期異なるように前記第一の膜と、前記第二の膜
とを配置することにより第一の磁束量子保持板と、第二
の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することを特
徴とするものである。
【0015】請求項5に記載の周期磁界装置は、周期磁
界を形成する第一の周期磁界形成機材と、該第一の周期
磁界形成機材が周期的に極性が反転する方向と同じ方向
に周期的に極性が反転する第二の周期磁界形成機材とを
備え、前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁
界形成機材とが一直線、または一直線とみなせる位置に
前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁界形成
機材とを配置したことを特徴とするものである。
界を形成する第一の周期磁界形成機材と、該第一の周期
磁界形成機材が周期的に極性が反転する方向と同じ方向
に周期的に極性が反転する第二の周期磁界形成機材とを
備え、前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁
界形成機材とが一直線、または一直線とみなせる位置に
前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁界形成
機材とを配置したことを特徴とするものである。
【0016】請求項6に記載の周期磁界装置は周期磁界
発生機材を冷却する冷却装置を備えたことを特徴とする
ものである。
発生機材を冷却する冷却装置を備えたことを特徴とする
ものである。
【0017】請求項7に記載の周期磁界装置は、真空容
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、および前記真
空容器の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置
を備えたことを特徴とするものである。
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、および前記真
空容器の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置
を備えたことを特徴とするものである。
【0018】請求項8に記載の周期磁界装置は、真空容
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、前記真空容器
の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置、前記
真空容器の中に前記周期磁界発生機材を貫く磁界を発生
させるコイルを備えたことを特徴とするものである。
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、前記真空容器
の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置、前記
真空容器の中に前記周期磁界発生機材を貫く磁界を発生
させるコイルを備えたことを特徴とするものである。
【0019】請求項9に記載の周期磁界装置は、第一の
基板の位置に対する第二の基板の相対的な位置を調節す
る相対位置調節手段を備えたことを特徴とするものであ
る。
基板の位置に対する第二の基板の相対的な位置を調節す
る相対位置調節手段を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0020】請求項10に記載の周期磁界装置におい
て、相対位置調節手段は、周期磁界装置を通過する荷電
粒子により放射する光の特性を測定する測定装置を備え
たことを特徴とするものである。
て、相対位置調節手段は、周期磁界装置を通過する荷電
粒子により放射する光の特性を測定する測定装置を備え
たことを特徴とするものである。
【0021】請求項11に記載の周期磁界装置は、第一
の周期磁界形成機材と、第二の周期磁界形成機材との間
隔を調節する間隔調節手段を備えたことを特徴とするも
のである。
の周期磁界形成機材と、第二の周期磁界形成機材との間
隔を調節する間隔調節手段を備えたことを特徴とするも
のである。
【0022】
【0023】請求項1に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の面
上に沿い、かつ一定間隔をおいて配列した超電導体から
なる第一の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁束量
子を前記第一の膜が配列する方向に沿って周期的に極性
が反転するように形成するとともに、前記第一の磁束量
子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子保持板、お
よび第二の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ一
定間隔をおいて配列した超電導体からなる第二の膜とを
有し、該第二の膜を貫く第二の磁束量子を前記第二の膜
が配列する方向に沿って周期的に極性が反転するように
形成するとともに、前記第二の磁束量子を前記第二の膜
に保持する第二の磁束量子保持板を備え、前記第一の膜
の配列する方向と、前記第二の膜の配列する方向とを平
行にするとともに、前記第一の磁束量子の位相と、前記
第二の磁束量子の位相とが整合するように前記第一の膜
と、前記第二の膜とを配置することにより第一の磁束量
子保持板と、第二の磁束量子保持板との間に周期磁界を
形成することにより周期長が短く、かつ強度の強い周期
磁界を形成することが可能となる。
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の面
上に沿い、かつ一定間隔をおいて配列した超電導体から
なる第一の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁束量
子を前記第一の膜が配列する方向に沿って周期的に極性
が反転するように形成するとともに、前記第一の磁束量
子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子保持板、お
よび第二の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ一
定間隔をおいて配列した超電導体からなる第二の膜とを
有し、該第二の膜を貫く第二の磁束量子を前記第二の膜
が配列する方向に沿って周期的に極性が反転するように
形成するとともに、前記第二の磁束量子を前記第二の膜
に保持する第二の磁束量子保持板を備え、前記第一の膜
の配列する方向と、前記第二の膜の配列する方向とを平
行にするとともに、前記第一の磁束量子の位相と、前記
第二の磁束量子の位相とが整合するように前記第一の膜
と、前記第二の膜とを配置することにより第一の磁束量
子保持板と、第二の磁束量子保持板との間に周期磁界を
形成することにより周期長が短く、かつ強度の強い周期
磁界を形成することが可能となる。
【0024】請求項2に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の上
に一様に堆積した超電導体からなる第一の膜とを有し、
該第一の膜を貫く第一の磁束量子が一定方向に沿って周
期的に極性が反転するように形成するとともに、前記第
一の磁束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子
保持板、および第二の基板と、該第二の基板の上に一様
に堆積した超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二
の膜を貫く第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性が反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束量子保持
板、を備え、前記第一の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向、および第二の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向を平行にし、かつ前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の磁束量子保持板と、前記第二の磁束量子保持板と
を配置することにより前記第一の磁束量子保持板と、第
二の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することに
より周期長が短く、かつ強度の強い周期磁界を形成する
とともに周期磁界の形成が容易になる。
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の上
に一様に堆積した超電導体からなる第一の膜とを有し、
該第一の膜を貫く第一の磁束量子が一定方向に沿って周
期的に極性が反転するように形成するとともに、前記第
一の磁束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子
保持板、および第二の基板と、該第二の基板の上に一様
に堆積した超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二
の膜を貫く第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性が反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束量子保持
板、を備え、前記第一の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向、および第二の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向を平行にし、かつ前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の磁束量子保持板と、前記第二の磁束量子保持板と
を配置することにより前記第一の磁束量子保持板と、第
二の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することに
より周期長が短く、かつ強度の強い周期磁界を形成する
とともに周期磁界の形成が容易になる。
【0025】請求項3に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の磁束量子が一定方向に沿っ
て周期的に極性を反転するように形成するとともに、前
記第一の磁束量子を保持する超電導体からなる第一の基
板、および第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性を反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を保持する超電導体からなる第二の基板、を備
え、前記第一の磁束量子、および第二の磁束量子の極性
が周期的に反転する方向を同一にし、かつ前記第一の磁
束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相とが整合す
るように前記第一の基板と、前記第二の基板とを配置す
ることにより前記第一の基板と、前記第二の基板との間
に周期磁界を形成することにより、周期長が短く、かつ
強度の強い周期磁界を形成するとともに周期磁界の形成
が容易になる。
周期磁界形成機材は、第一の磁束量子が一定方向に沿っ
て周期的に極性を反転するように形成するとともに、前
記第一の磁束量子を保持する超電導体からなる第一の基
板、および第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性を反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を保持する超電導体からなる第二の基板、を備
え、前記第一の磁束量子、および第二の磁束量子の極性
が周期的に反転する方向を同一にし、かつ前記第一の磁
束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相とが整合す
るように前記第一の基板と、前記第二の基板とを配置す
ることにより前記第一の基板と、前記第二の基板との間
に周期磁界を形成することにより、周期長が短く、かつ
強度の強い周期磁界を形成するとともに周期磁界の形成
が容易になる。
【0026】請求項4に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の面
上に沿って千鳥格子状に配列した超電導体からなる第一
の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁束量子を前記
第一の膜に保持する第一の磁束量子保持板、および第二
の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ前記第一の
膜の配列と位相が半周期異なるよう千鳥格子状に配列し
た超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二の膜を貫
く第二の磁束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束
量子保持板を備え、前記第一の膜の配列する方向と、前
記第二の膜の配列する方向とを平行にするとともに、前
記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相
とが半周期異なるように前記第一の膜と、前記第二の膜
とを配置することにより第一の磁束量子保持板と、第二
の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することによ
り、周期長が短く、かつ強度の強い周期磁界を形成する
とともに周期磁界の形成が容易になる。
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の面
上に沿って千鳥格子状に配列した超電導体からなる第一
の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁束量子を前記
第一の膜に保持する第一の磁束量子保持板、および第二
の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ前記第一の
膜の配列と位相が半周期異なるよう千鳥格子状に配列し
た超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二の膜を貫
く第二の磁束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束
量子保持板を備え、前記第一の膜の配列する方向と、前
記第二の膜の配列する方向とを平行にするとともに、前
記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相
とが半周期異なるように前記第一の膜と、前記第二の膜
とを配置することにより第一の磁束量子保持板と、第二
の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することによ
り、周期長が短く、かつ強度の強い周期磁界を形成する
とともに周期磁界の形成が容易になる。
【0027】請求項5に記載の周期磁界装置は、周期磁
界を形成する第一の周期磁界形成機材と、該第一の周期
磁界形成機材が周期的に極性が反転する方向と同じ方向
に周期的に極性が反転する第二の周期磁界形成機材とを
備え、前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁
界形成機材とが一直線、または一直線とみなせる位置に
前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁界形成
機材とを配置したことにより、周期磁界の領域が大きく
なる。
界を形成する第一の周期磁界形成機材と、該第一の周期
磁界形成機材が周期的に極性が反転する方向と同じ方向
に周期的に極性が反転する第二の周期磁界形成機材とを
備え、前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁
界形成機材とが一直線、または一直線とみなせる位置に
前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁界形成
機材とを配置したことにより、周期磁界の領域が大きく
なる。
【0028】請求項6に記載の周期磁界装置は周期磁界
発生機材を冷却する冷却装置を備えたことにより周期磁
界の形成が容易になる。
発生機材を冷却する冷却装置を備えたことにより周期磁
界の形成が容易になる。
【0029】請求項7に記載の周期磁界装置は、真空容
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、および前記真
空容器の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置
を備えたことにより周期磁界の形成が容易になるととも
に、周期磁界発生機材を外気から保護することが可能と
なる。
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、および前記真
空容器の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置
を備えたことにより周期磁界の形成が容易になるととも
に、周期磁界発生機材を外気から保護することが可能と
なる。
【0030】請求項8に記載の周期磁界装置は、真空容
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、前記真空容器
の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置、前記
真空容器の中に前記周期磁界発生機材を貫く磁界を発生
させるコイルを備えたことにより周期磁界の形成が容易
になるとともに、周期磁界発生機材を外気から保護し、
さらにはコイルにより発生した磁界を直接周期磁界発生
機材に与えることが可能となる。
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、前記真空容器
の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置、前記
真空容器の中に前記周期磁界発生機材を貫く磁界を発生
させるコイルを備えたことにより周期磁界の形成が容易
になるとともに、周期磁界発生機材を外気から保護し、
さらにはコイルにより発生した磁界を直接周期磁界発生
機材に与えることが可能となる。
【0031】請求項9に記載の周期磁界装置は、第一の
基板の位置に対する第二の基板の相対的な位置を調節す
る相対位置調節手段を備えたことにより荷電粒子の進行
方向を調節することが可能となる。
基板の位置に対する第二の基板の相対的な位置を調節す
る相対位置調節手段を備えたことにより荷電粒子の進行
方向を調節することが可能となる。
【0032】請求項10に記載の周期磁界装置におい
て、相対位置調節手段は、周期磁界装置を通過する荷電
粒子により放射する光の特性を測定する測定装置を備え
たことにより相対位置の調節が容易になる。
て、相対位置調節手段は、周期磁界装置を通過する荷電
粒子により放射する光の特性を測定する測定装置を備え
たことにより相対位置の調節が容易になる。
【0033】請求項11に記載の周期磁界装置は、第一
の周期磁界形成機材と、第二の周期磁界形成機材との間
隔を調節する間隔調節手段を備えたことにより前記第一
の周期磁界形成機材と、前記第二の周期磁界形成機材と
の間隔を適切な値に調節することが可能となる。
の周期磁界形成機材と、第二の周期磁界形成機材との間
隔を調節する間隔調節手段を備えたことにより前記第一
の周期磁界形成機材と、前記第二の周期磁界形成機材と
の間隔を適切な値に調節することが可能となる。
【実施例】
【0034】実施例1.
本発明は、超電導体、特に第2種超電導体の磁束量子の
保持効果(ピニング効果、またはピン止め効果)を利用
して、磁束量子を特定方向に沿って周期性をもって極性
が反転するように形成し、これを保持し、これら保持し
た周期性を有する磁束量子を用いて、周期磁界を形成し
たことが特徴である。図1は本発明の周期磁界装置を説
明するための図である。図1において、400は本発明
の周期磁界装置であり、周期磁界装置400は内部に磁
束量子を特定方向に沿って周期的にその極性が反転する
ように形成し、これを保持する周期磁界形成機材(図示
せず)を有することにより周期磁界を形成している。4
15は磁束量子を保持した磁束量形成機材(図示せず)
により形成された周期磁界であり、周期磁界415は磁
束量子が特定方向に沿って周期性を有することから周期
性を有する。特定方向に沿って形成された磁束量子の間
隔(周期磁界の周期長)は従来の周期磁界装置におい
て、隣合う磁石の間隔よりも小さくすることができ、か
つ保持する磁束量子の強さ(周期磁界の強さ)は従来の
装置よりも強くすることが可能である。414は周期磁
界415を通過する荷電粒子の進行方向であり、荷電粒
子の進行方向414と周期磁界の方向とは直交してい
る。周期磁界の周期長は従来の周期磁束装置により形成
される周期磁界の周期長よりも短くすることが可能であ
り、かつ周期磁界415の磁界の強さは従来の周期磁界
装置に比べて強くできるので、従来よりもより波長の短
い基本波の波長をもつ光を放射することが可能となる。
保持効果(ピニング効果、またはピン止め効果)を利用
して、磁束量子を特定方向に沿って周期性をもって極性
が反転するように形成し、これを保持し、これら保持し
た周期性を有する磁束量子を用いて、周期磁界を形成し
たことが特徴である。図1は本発明の周期磁界装置を説
明するための図である。図1において、400は本発明
の周期磁界装置であり、周期磁界装置400は内部に磁
束量子を特定方向に沿って周期的にその極性が反転する
ように形成し、これを保持する周期磁界形成機材(図示
せず)を有することにより周期磁界を形成している。4
15は磁束量子を保持した磁束量形成機材(図示せず)
により形成された周期磁界であり、周期磁界415は磁
束量子が特定方向に沿って周期性を有することから周期
性を有する。特定方向に沿って形成された磁束量子の間
隔(周期磁界の周期長)は従来の周期磁界装置におい
て、隣合う磁石の間隔よりも小さくすることができ、か
つ保持する磁束量子の強さ(周期磁界の強さ)は従来の
装置よりも強くすることが可能である。414は周期磁
界415を通過する荷電粒子の進行方向であり、荷電粒
子の進行方向414と周期磁界の方向とは直交してい
る。周期磁界の周期長は従来の周期磁束装置により形成
される周期磁界の周期長よりも短くすることが可能であ
り、かつ周期磁界415の磁界の強さは従来の周期磁界
装置に比べて強くできるので、従来よりもより波長の短
い基本波の波長をもつ光を放射することが可能となる。
【0035】次に、周期磁界形成機材に関して具体的な
説明をする。周期磁界形成機材は磁束量子を保持するこ
とが可能な超電導体を有する。本実施例において、周期
磁界形成機材は、基板と、該基板の上に堆積し、磁束量
子を保持することが可能な第2種超電導体からなる膜と
を有する磁束量子保持板を備えたことを特徴とするもの
である。図2は、実施例1の周期磁界装置において、磁
束量子保持板の具体的な一例を示す図である。図2にお
いて、411はセラミックなどの非磁性の部材を有する
基板、412は基板411の上に一定間隔をおいて堆積
した膜であり、第2種超電導体からなる。その厚さは基
板の厚さに比べ十分薄くなるように設計している。ま
た、隣合う膜412と膜412との間隔が一定となるよ
うに基板411上に膜412を堆積している。416は
膜412に保持された磁束量子であり、磁束量子416
は膜412の配列する方向に沿って垂直、かつ周期性を
もって極性が反転するように形成し、保持されているた
め、この磁束量子416により膜412の配列する方向
に沿って極性が反転する周期磁界が形成される。膜41
2は真空蒸着などの製法により基板411の上に作られ
るため、その幅は従来の磁石の幅よりも小さくすること
ができ、かつ隣合う膜412と膜412との間隔は従来
の周期磁界装置における隣合う磁石と磁石との間隔より
も小さくすることが可能となる。よって磁束量子416
により形成される周期磁界の周期長は従来の周期磁界装
置により形成される周期磁界の周期長よりも短くするこ
とが可能となる。また、膜412に保持する磁束量子4
16の強さは製造者が意図する強度をもつ光を放射する
ことができる程度の強さを有する。
説明をする。周期磁界形成機材は磁束量子を保持するこ
とが可能な超電導体を有する。本実施例において、周期
磁界形成機材は、基板と、該基板の上に堆積し、磁束量
子を保持することが可能な第2種超電導体からなる膜と
を有する磁束量子保持板を備えたことを特徴とするもの
である。図2は、実施例1の周期磁界装置において、磁
束量子保持板の具体的な一例を示す図である。図2にお
いて、411はセラミックなどの非磁性の部材を有する
基板、412は基板411の上に一定間隔をおいて堆積
した膜であり、第2種超電導体からなる。その厚さは基
板の厚さに比べ十分薄くなるように設計している。ま
た、隣合う膜412と膜412との間隔が一定となるよ
うに基板411上に膜412を堆積している。416は
膜412に保持された磁束量子であり、磁束量子416
は膜412の配列する方向に沿って垂直、かつ周期性を
もって極性が反転するように形成し、保持されているた
め、この磁束量子416により膜412の配列する方向
に沿って極性が反転する周期磁界が形成される。膜41
2は真空蒸着などの製法により基板411の上に作られ
るため、その幅は従来の磁石の幅よりも小さくすること
ができ、かつ隣合う膜412と膜412との間隔は従来
の周期磁界装置における隣合う磁石と磁石との間隔より
も小さくすることが可能となる。よって磁束量子416
により形成される周期磁界の周期長は従来の周期磁界装
置により形成される周期磁界の周期長よりも短くするこ
とが可能となる。また、膜412に保持する磁束量子4
16の強さは製造者が意図する強度をもつ光を放射する
ことができる程度の強さを有する。
【0036】次にこの磁束量子保持板410を用いて周
期磁界形成機材を形成する一例を述べる。図3は周期磁
界形成機材の一例を示す図である。周期磁界形成機材4
10は、向きおよび大きさが等しい磁束量子を保持する
膜412a、および412bとが互いに対向するように
磁束量子保持板413a、および413bを配置してい
る。415は膜412a、および412bに保持された
磁束量子により形成された周期磁界であり、形成される
周期長は従来のものよりも短く、かつ磁束量子により形
成される磁界の強さは製造者が意図する強度をもつ光を
放射できる程度の強さをもつため、荷電粒子が周期磁界
415の中を周期磁界415と直交するように進行する
ことにより、従来の周期磁界装置よりも波長が短かく、
かつ強度の大きい光を放射することが可能となる。
期磁界形成機材を形成する一例を述べる。図3は周期磁
界形成機材の一例を示す図である。周期磁界形成機材4
10は、向きおよび大きさが等しい磁束量子を保持する
膜412a、および412bとが互いに対向するように
磁束量子保持板413a、および413bを配置してい
る。415は膜412a、および412bに保持された
磁束量子により形成された周期磁界であり、形成される
周期長は従来のものよりも短く、かつ磁束量子により形
成される磁界の強さは製造者が意図する強度をもつ光を
放射できる程度の強さをもつため、荷電粒子が周期磁界
415の中を周期磁界415と直交するように進行する
ことにより、従来の周期磁界装置よりも波長が短かく、
かつ強度の大きい光を放射することが可能となる。
【0037】また、隣合う膜412と膜412との間隔
を変えることで周期磁界415の周期長を変化させるこ
とが可能である。これにより製造者は隣合う膜412と
膜412との間隔を適当に設計することで、製造者が意
図する基本波の波長をもつ光を放射させることが可能で
ある。
を変えることで周期磁界415の周期長を変化させるこ
とが可能である。これにより製造者は隣合う膜412と
膜412との間隔を適当に設計することで、製造者が意
図する基本波の波長をもつ光を放射させることが可能で
ある。
【0038】本実施例では磁束量子保持板413aと、
磁束量子保持板413bとを対向させる際に膜412b
を磁束量子保持板413aと、磁束量子保持板413b
との内側に配置するようにしたがこれを外側に配置する
ことにより、周期磁界415の中を進行する荷電粒子が
膜412bに衝突することによる膜412bの損傷を受
けることなどを防止することが可能となる。
磁束量子保持板413bとを対向させる際に膜412b
を磁束量子保持板413aと、磁束量子保持板413b
との内側に配置するようにしたがこれを外側に配置する
ことにより、周期磁界415の中を進行する荷電粒子が
膜412bに衝突することによる膜412bの損傷を受
けることなどを防止することが可能となる。
【0039】次に超電導体に磁束量子を保持する方法に
ついて述べる。本発明による周期磁界装置は、第2種超
電導体における磁束量子の保持効果(ピニング効果、ま
たはピン止め効果)により、磁束量子を第2種超電導体
を有する膜に保持し、保持した磁束量子を用いて周期磁
界415を形成することが特徴である。
ついて述べる。本発明による周期磁界装置は、第2種超
電導体における磁束量子の保持効果(ピニング効果、ま
たはピン止め効果)により、磁束量子を第2種超電導体
を有する膜に保持し、保持した磁束量子を用いて周期磁
界415を形成することが特徴である。
【0040】従来では周期磁界を発生させるのに磁石を
用いていたのに対し、本発明では第2種超電導体におけ
るピニング効果により膜412aおよび412bを貫く
磁束量子を形成し、この磁束量子を用いて周期磁界41
5を形成することが特徴である。ピニング効果は第2種
超電導体がもつ特有の現象である。具体的には外部から
磁界をかけた状態で第2種超電導体を臨界温度以下に下
げたとき、臨界温度に達した時点で第2種超電導体に与
えられた磁界に依存する磁束量子を第2種超電導体上に
保持する現象である。
用いていたのに対し、本発明では第2種超電導体におけ
るピニング効果により膜412aおよび412bを貫く
磁束量子を形成し、この磁束量子を用いて周期磁界41
5を形成することが特徴である。ピニング効果は第2種
超電導体がもつ特有の現象である。具体的には外部から
磁界をかけた状態で第2種超電導体を臨界温度以下に下
げたとき、臨界温度に達した時点で第2種超電導体に与
えられた磁界に依存する磁束量子を第2種超電導体上に
保持する現象である。
【0041】ピニング効果を用いて第2種超電導体を貫
く磁束量子を保持する方法を図4、図5および図6を用
いて述べる。図4(a)は周期磁界装置に外部から交流
磁界を与えるような構成を示すための説明図であり、図
4(b)は周期磁束形成機材を膜の配列する方向に沿っ
て周期磁束形成機材を切ったときの断面図である。図4
(a)において420は周期磁界形成機材に外部から磁
界を与える磁界発生装置であり、本実施例では磁界発生
装置420として磁束量子保持板413aの上方と41
3bの下方とに磁界を発生させるためのコイル421
a、およびコイル421b、並びにコイル412a、お
よびコイル412bに電流を流すための交流電源422
を備えたものを用いる。磁界発生装置420はコイル4
21a、および421bに電流を流すことにより、磁束
量子保持板413aの上方、および磁束量子保持板41
3bの下方から大きさ、および向きが等しい交流磁界を
与えることが可能となる。まず図4(a)、および
(b)に示すように膜412aおよび412bが互いに
対向し、かつ膜412aおよび412bにより形成され
る磁界が膜の配列する方向に対して垂直な磁界を形成す
るような位置に磁束量子保持板413aおよび413b
を配置する。また図4(b)において、膜の配列する方
向に沿って平行な座標軸を設定し、磁束量子保持板41
3a、および413bの位置を定義する。図4(b)に
おいて、XLは基板磁束量子保持板413a、および4
13bの左端の位置を示し、XRは基板磁束量子保持板
413a、および413bの右端の位置を示す。X1、
X2およびX3は膜412a、および412bの位置を
示す。
く磁束量子を保持する方法を図4、図5および図6を用
いて述べる。図4(a)は周期磁界装置に外部から交流
磁界を与えるような構成を示すための説明図であり、図
4(b)は周期磁束形成機材を膜の配列する方向に沿っ
て周期磁束形成機材を切ったときの断面図である。図4
(a)において420は周期磁界形成機材に外部から磁
界を与える磁界発生装置であり、本実施例では磁界発生
装置420として磁束量子保持板413aの上方と41
3bの下方とに磁界を発生させるためのコイル421
a、およびコイル421b、並びにコイル412a、お
よびコイル412bに電流を流すための交流電源422
を備えたものを用いる。磁界発生装置420はコイル4
21a、および421bに電流を流すことにより、磁束
量子保持板413aの上方、および磁束量子保持板41
3bの下方から大きさ、および向きが等しい交流磁界を
与えることが可能となる。まず図4(a)、および
(b)に示すように膜412aおよび412bが互いに
対向し、かつ膜412aおよび412bにより形成され
る磁界が膜の配列する方向に対して垂直な磁界を形成す
るような位置に磁束量子保持板413aおよび413b
を配置する。また図4(b)において、膜の配列する方
向に沿って平行な座標軸を設定し、磁束量子保持板41
3a、および413bの位置を定義する。図4(b)に
おいて、XLは基板磁束量子保持板413a、および4
13bの左端の位置を示し、XRは基板磁束量子保持板
413a、および413bの右端の位置を示す。X1、
X2およびX3は膜412a、および412bの位置を
示す。
【0042】次に、周期磁界形成機材を構成する膜41
2a、および412bを垂直に貫く交流磁界を与える。
ここではその具体的な方法として、図4(a)に示すよ
うに磁束量子保持板413aの上方と、磁束量子保持板
413bの下方とに磁界を発生させるためのコイル42
1、およびコイル421に電流を流すための交流電源4
22を備えた磁界発生装置420を用いて膜412a、
および412bを貫く交流磁界を与える。また図4
(a)において、磁束量子保持板413aの上方に配置
したコイル421aと、磁束量子保持板413aの下方
とに交流磁界を発生させるためのコイル421bとは交
流電源422に対して並列に接続されおり、これら2つ
のコイル421a、および421bにより発生する交流
磁界の瞬時値は各時間において等しい。いま、交流磁界
の時間的変化に対する特性は図5(a)のようになるも
のとする。次に周期磁界形成機材を構成する磁束量子保
持板413a、および413bを適当な冷却手段(図示
せず)により、膜412の配列する方向に沿って温度が
伝搬するように冷却する。ここでは、磁束量子保持板の
右端と左端とに温度勾配をもたせるようにして冷却す
る。いま冷却手段により冷却したとき、時間に対する位
置−温度特性が図5(b)のようになったとする。膜4
12の厚さは、基板411の厚さに比べ十分薄く設計し
ておくと、膜412の温度は、それぞれの膜412の下
面に位置する基板の温度と等しいとみなすことが可能と
なる。図5(b)において、θcは第2種超電導体を有
する膜412aおよび412bの臨界温度であり、個々
の膜412a、または412bの温度が臨界温度θcに
達したとき、該膜413a、または413bに与えられ
た交流磁界に依存する磁束量子を保持する。
2a、および412bを垂直に貫く交流磁界を与える。
ここではその具体的な方法として、図4(a)に示すよ
うに磁束量子保持板413aの上方と、磁束量子保持板
413bの下方とに磁界を発生させるためのコイル42
1、およびコイル421に電流を流すための交流電源4
22を備えた磁界発生装置420を用いて膜412a、
および412bを貫く交流磁界を与える。また図4
(a)において、磁束量子保持板413aの上方に配置
したコイル421aと、磁束量子保持板413aの下方
とに交流磁界を発生させるためのコイル421bとは交
流電源422に対して並列に接続されおり、これら2つ
のコイル421a、および421bにより発生する交流
磁界の瞬時値は各時間において等しい。いま、交流磁界
の時間的変化に対する特性は図5(a)のようになるも
のとする。次に周期磁界形成機材を構成する磁束量子保
持板413a、および413bを適当な冷却手段(図示
せず)により、膜412の配列する方向に沿って温度が
伝搬するように冷却する。ここでは、磁束量子保持板の
右端と左端とに温度勾配をもたせるようにして冷却す
る。いま冷却手段により冷却したとき、時間に対する位
置−温度特性が図5(b)のようになったとする。膜4
12の厚さは、基板411の厚さに比べ十分薄く設計し
ておくと、膜412の温度は、それぞれの膜412の下
面に位置する基板の温度と等しいとみなすことが可能と
なる。図5(b)において、θcは第2種超電導体を有
する膜412aおよび412bの臨界温度であり、個々
の膜412a、または412bの温度が臨界温度θcに
達したとき、該膜413a、または413bに与えられ
た交流磁界に依存する磁束量子を保持する。
【0043】図5(b)より、時刻t=t1のとき位置
X=X1が臨界温度に達する。このとき、位置X=X1
ではピニング効果により時刻t=t1での交流磁界の瞬
時値に依存する磁束量子を位置X=X1上に位置する膜
412a、および412b上に保持する。さらに冷却し
ていき、位置X=X2において、時刻t=t2で臨界温
度に達したとき、位置X=X2において、ピニング効果
により時刻t=t2での交流磁界の瞬時値に依存する磁
束量子を位置X=X2上に位置する膜412aおよび4
12b上に保持する。さらに冷却していき、位置X=X
3において、時刻t=t3で臨界温度に達したとき、位
置X=X3において、ピニング効果により時刻t=t3
での交流磁界の瞬時値に依存する磁束量子を位置X=X
3上に位置する膜412aおよび412b上に保持す
る。結果として、図6に示すように膜412aおよび4
12bが配列する方向に沿って、極性が反転し、かつ周
期性を有する磁束量子が膜412a、および412bに
保持され、この保持された磁束量子が周期性を有するこ
とにより周期磁界が形成される。また、図6において、
形成される磁束の幅dは膜の幅に等しい。また、膜の幅
が十分小さいとき、形成される磁束の分布は図6に示す
ように、それぞれの膜の左端と右端との間で一定の磁束
を保持しているのに対し、膜の幅が大きくなると、膜の
上に保持される磁束はそれぞれの膜の左端と右端との間
で連続的に変化するような磁束を保持するようになる
(図示せず)。
X=X1が臨界温度に達する。このとき、位置X=X1
ではピニング効果により時刻t=t1での交流磁界の瞬
時値に依存する磁束量子を位置X=X1上に位置する膜
412a、および412b上に保持する。さらに冷却し
ていき、位置X=X2において、時刻t=t2で臨界温
度に達したとき、位置X=X2において、ピニング効果
により時刻t=t2での交流磁界の瞬時値に依存する磁
束量子を位置X=X2上に位置する膜412aおよび4
12b上に保持する。さらに冷却していき、位置X=X
3において、時刻t=t3で臨界温度に達したとき、位
置X=X3において、ピニング効果により時刻t=t3
での交流磁界の瞬時値に依存する磁束量子を位置X=X
3上に位置する膜412aおよび412b上に保持す
る。結果として、図6に示すように膜412aおよび4
12bが配列する方向に沿って、極性が反転し、かつ周
期性を有する磁束量子が膜412a、および412bに
保持され、この保持された磁束量子が周期性を有するこ
とにより周期磁界が形成される。また、図6において、
形成される磁束の幅dは膜の幅に等しい。また、膜の幅
が十分小さいとき、形成される磁束の分布は図6に示す
ように、それぞれの膜の左端と右端との間で一定の磁束
を保持しているのに対し、膜の幅が大きくなると、膜の
上に保持される磁束はそれぞれの膜の左端と右端との間
で連続的に変化するような磁束を保持するようになる
(図示せず)。
【0044】周期磁界415において周期磁界の強さは
磁束量子の強さに依存し、磁束量子の強さは膜が位置す
る部分が臨界温度に達したときに外部から与えられる交
流磁界の瞬時値に依存する。よって、交流磁界の角周波
数と、基板の熱電導率との関係をあらかじめ調べておく
ことにより、その値を0から交流磁界の最大振幅までの
間の適当な値に設計することが可能である。荷電粒子は
上述のように形成された周期磁界415の中を周期磁界
415と直交するように進行することにより周期磁界の
周期長に依存する波長を持つ光を放射する。
磁束量子の強さに依存し、磁束量子の強さは膜が位置す
る部分が臨界温度に達したときに外部から与えられる交
流磁界の瞬時値に依存する。よって、交流磁界の角周波
数と、基板の熱電導率との関係をあらかじめ調べておく
ことにより、その値を0から交流磁界の最大振幅までの
間の適当な値に設計することが可能である。荷電粒子は
上述のように形成された周期磁界415の中を周期磁界
415と直交するように進行することにより周期磁界の
周期長に依存する波長を持つ光を放射する。
【0045】実施例2.
実施例1では、磁束量子保持板として、基板と、基板の
上に等間隔に堆積した膜とを有する磁束量子保持板を用
いた。本実施例では、基板と、基板の表面の上に一様に
堆積した膜とを有する磁束量子保持板を用いたことを特
徴とするものである。本実施例による磁束量子保持板を
図7に示す。図7において磁束量子保持板413は、基
板411と、基板411の表面の上に一様に堆積した膜
412を有する。本発明の磁束量子保持板を用いて実施
例1で述べた方法により磁束量子を保持すると、温度が
冷却する方向に沿って周期性を有し、かつ連続性を有す
る磁束量子が形成されることになる。このため周期磁界
形成機材410に形成される磁束の分布は図8に示すよ
うに連続的な分布をもつ。よって冷却により温度が伝搬
する方向と、荷電粒子が進行する方向とが平行となるよ
うに設計することにより、荷電粒子の進行方向に対して
極性が周期的に反転する磁界が形成されることになる。
実施例1のように周期磁界形成機材として、基板と、基
板の上に一定間隔をおいて堆積した膜とを備えた磁束量
子保持板を用いた場合、周期磁界形成機材により形成さ
れる周期磁界の周期数の最大値は磁束量子保持板に形成
した膜の数、および基板の熱伝導率と、外部からかける
交流磁界の角周波数との関係に依存するが、本発明の磁
束量子保持板を周期磁界形成機材として用いると、周期
磁界形成機材により形成される周期磁界の周期数の最大
値は基板の熱伝導率と、外部からかける交流磁界の角周
波数との関係に依存するため周期磁界を形成するための
設計が実施例1の周期磁界形成機材に比べ簡単になると
いう効果がある。
上に等間隔に堆積した膜とを有する磁束量子保持板を用
いた。本実施例では、基板と、基板の表面の上に一様に
堆積した膜とを有する磁束量子保持板を用いたことを特
徴とするものである。本実施例による磁束量子保持板を
図7に示す。図7において磁束量子保持板413は、基
板411と、基板411の表面の上に一様に堆積した膜
412を有する。本発明の磁束量子保持板を用いて実施
例1で述べた方法により磁束量子を保持すると、温度が
冷却する方向に沿って周期性を有し、かつ連続性を有す
る磁束量子が形成されることになる。このため周期磁界
形成機材410に形成される磁束の分布は図8に示すよ
うに連続的な分布をもつ。よって冷却により温度が伝搬
する方向と、荷電粒子が進行する方向とが平行となるよ
うに設計することにより、荷電粒子の進行方向に対して
極性が周期的に反転する磁界が形成されることになる。
実施例1のように周期磁界形成機材として、基板と、基
板の上に一定間隔をおいて堆積した膜とを備えた磁束量
子保持板を用いた場合、周期磁界形成機材により形成さ
れる周期磁界の周期数の最大値は磁束量子保持板に形成
した膜の数、および基板の熱伝導率と、外部からかける
交流磁界の角周波数との関係に依存するが、本発明の磁
束量子保持板を周期磁界形成機材として用いると、周期
磁界形成機材により形成される周期磁界の周期数の最大
値は基板の熱伝導率と、外部からかける交流磁界の角周
波数との関係に依存するため周期磁界を形成するための
設計が実施例1の周期磁界形成機材に比べ簡単になると
いう効果がある。
【0046】実施例3.
実施例1では、周期磁界形成機材として、基板と、基板
の上に等間隔に堆積した膜とを有する磁束量子保持板を
用いた。本実施例では、磁束量子保持板を構成する基板
自体を第2種超電導体としたことを特徴とするものであ
る。本実施例の周期磁界形成機材を図9に示す。図9は
本実施例の周期磁界形成機材を示す斜視図である。本実
施例において、磁束量子保持板は第2種超電導体を有す
る基板412を備えたものである。本実施例で示した周
期磁界形成機材410は実施例2で述べた効果ばかりで
なく、本実施例の周期磁界形成機材は先の2つの実施例
のように第2種超電導体を有する膜を堆積する必要がな
いため、周期磁界形成機材の構成が簡単になるという効
果がある。
の上に等間隔に堆積した膜とを有する磁束量子保持板を
用いた。本実施例では、磁束量子保持板を構成する基板
自体を第2種超電導体としたことを特徴とするものであ
る。本実施例の周期磁界形成機材を図9に示す。図9は
本実施例の周期磁界形成機材を示す斜視図である。本実
施例において、磁束量子保持板は第2種超電導体を有す
る基板412を備えたものである。本実施例で示した周
期磁界形成機材410は実施例2で述べた効果ばかりで
なく、本実施例の周期磁界形成機材は先の2つの実施例
のように第2種超電導体を有する膜を堆積する必要がな
いため、周期磁界形成機材の構成が簡単になるという効
果がある。
【0047】実施例4.
本実施例の周期磁界装置は、第2種超電導体のピニング
効果を用いて周期磁界を発生させる際における基板の冷
却手段として冷却装置を備えたことを特徴とするもので
ある。図10(a)に本実施例の周期磁界装置の斜視図
を示す。図10(a)において、450は周期磁界形成
機材410を冷却するための冷却装置であり、451は
周期磁界形成機材410の両側を挟むように支持する支
持材であり、この支持材451は熱伝導率の高い材質を
用いている。452は支持材451の端に取り付けられ
た冷却装置本体であり、冷却装置本体452と支持材4
51とで冷却装置450を構成する。冷却装置本体45
2を冷却することにより、支持体451が冷却され、支
持体451が冷却されることにより周期磁界形成機材4
10が冷却されることになる。417は磁界発生装置4
20により発生した交流磁界であり、交流磁界417は
周期的に極性が反転する。
効果を用いて周期磁界を発生させる際における基板の冷
却手段として冷却装置を備えたことを特徴とするもので
ある。図10(a)に本実施例の周期磁界装置の斜視図
を示す。図10(a)において、450は周期磁界形成
機材410を冷却するための冷却装置であり、451は
周期磁界形成機材410の両側を挟むように支持する支
持材であり、この支持材451は熱伝導率の高い材質を
用いている。452は支持材451の端に取り付けられ
た冷却装置本体であり、冷却装置本体452と支持材4
51とで冷却装置450を構成する。冷却装置本体45
2を冷却することにより、支持体451が冷却され、支
持体451が冷却されることにより周期磁界形成機材4
10が冷却されることになる。417は磁界発生装置4
20により発生した交流磁界であり、交流磁界417は
周期的に極性が反転する。
【0048】周期磁界形成機材410を片側から冷却し
ていくと、冷却している一端の温度は他端の温度よりも
低くなるため時間が経過すると図10(b)に示すよう
に温度勾配が生じる。 図10は冷却を開始してからの
時間がそれぞれt1、t2、t3、およびt4経過した
とき、それぞれの時間における位置−温度特性を示すも
のである。図10(b)において、横軸は磁束量子発生
機材410の位置を示し、XLは磁束量子発生機材41
0の左端の位置、XRは磁束量子発生機材410の右端
の位置を示す。また、縦軸は磁束量子発生機材410の
温度を示し、θcは磁束量子発生機材410に用いた磁
束量子を保持するための膜の材質である超電導体の臨界
温度を示す。また経過時間はt1<t2<t3<t4な
る関係がある。本実施例では、冷却装置450を右側に
配置しているため、図10(b)に示すように、臨界温
度に達する周期磁界形成機材410の位置は時間の経過
とともに右から左へと移動することになる。よって、周
期磁界形成機材410の熱電導率と、磁界発生装置42
0(図示せず)により与える交流磁界の角周波数との関
係を周期磁界形成機材410上に周期磁界を形成できる
よう適当に調節することにより周期磁界を形成すること
が可能となる。
ていくと、冷却している一端の温度は他端の温度よりも
低くなるため時間が経過すると図10(b)に示すよう
に温度勾配が生じる。 図10は冷却を開始してからの
時間がそれぞれt1、t2、t3、およびt4経過した
とき、それぞれの時間における位置−温度特性を示すも
のである。図10(b)において、横軸は磁束量子発生
機材410の位置を示し、XLは磁束量子発生機材41
0の左端の位置、XRは磁束量子発生機材410の右端
の位置を示す。また、縦軸は磁束量子発生機材410の
温度を示し、θcは磁束量子発生機材410に用いた磁
束量子を保持するための膜の材質である超電導体の臨界
温度を示す。また経過時間はt1<t2<t3<t4な
る関係がある。本実施例では、冷却装置450を右側に
配置しているため、図10(b)に示すように、臨界温
度に達する周期磁界形成機材410の位置は時間の経過
とともに右から左へと移動することになる。よって、周
期磁界形成機材410の熱電導率と、磁界発生装置42
0(図示せず)により与える交流磁界の角周波数との関
係を周期磁界形成機材410上に周期磁界を形成できる
よう適当に調節することにより周期磁界を形成すること
が可能となる。
【0049】実施例5.
本発明の周期磁界装置は、周期磁界形成機材の両端に冷
却装置を備えたことが特徴である。図11(a)に実施
例5の周期磁界装置の斜視図を示す。図11(a)にお
いて、冷却装置450aは支持材451a、および冷却
装置本体452aを備え、冷却装置450bは支持材4
51a、および冷却装置本体452aを備えている。ま
た、支持材451aおよび451bにより周期磁界形成
機材410の両端を支持することができるように冷却装
置450a、および450bを配置している。冷却装置
を周期磁界形成機材410の両端に配置することによ
り、周期磁界形成機材410の位置に対する温度の関係
を直線、もしくは直線に近い関係を持つように設計する
ことが可能となる。図11(b)に冷却を開始してから
の時間がそれぞれt1、t2、t3、およびt4経過し
たとき、それぞれの時間における位置−温度特性を示す
ものである。また、縦軸は磁束量子発生機材410の温
度を示し、θcは磁束量子発生機材410に用いた磁束
量子を保持するための膜の材質である超電導体の臨界温
度を示す。また経過時間はt1<t2<t3<t4なる
関係がある。本実施例では、周期磁界形成機材の両側に
冷却装置を配置しているため、周期磁界形成機材410
の左端(X=XL)の温度と、右端(X=XR)の温度
との温度差を一定にしながら周期磁界形成機材410の
温度を下げることが可能となり、かつ経過時間に対する
位置−温度特性を直線または直線に近い関係をもたせる
ことが可能となるため、実施例4の周期磁界装置に比べ
周期磁界の形成が容易になる。
却装置を備えたことが特徴である。図11(a)に実施
例5の周期磁界装置の斜視図を示す。図11(a)にお
いて、冷却装置450aは支持材451a、および冷却
装置本体452aを備え、冷却装置450bは支持材4
51a、および冷却装置本体452aを備えている。ま
た、支持材451aおよび451bにより周期磁界形成
機材410の両端を支持することができるように冷却装
置450a、および450bを配置している。冷却装置
を周期磁界形成機材410の両端に配置することによ
り、周期磁界形成機材410の位置に対する温度の関係
を直線、もしくは直線に近い関係を持つように設計する
ことが可能となる。図11(b)に冷却を開始してから
の時間がそれぞれt1、t2、t3、およびt4経過し
たとき、それぞれの時間における位置−温度特性を示す
ものである。また、縦軸は磁束量子発生機材410の温
度を示し、θcは磁束量子発生機材410に用いた磁束
量子を保持するための膜の材質である超電導体の臨界温
度を示す。また経過時間はt1<t2<t3<t4なる
関係がある。本実施例では、周期磁界形成機材の両側に
冷却装置を配置しているため、周期磁界形成機材410
の左端(X=XL)の温度と、右端(X=XR)の温度
との温度差を一定にしながら周期磁界形成機材410の
温度を下げることが可能となり、かつ経過時間に対する
位置−温度特性を直線または直線に近い関係をもたせる
ことが可能となるため、実施例4の周期磁界装置に比べ
周期磁界の形成が容易になる。
【0050】実施例6.
本実施例の周期磁界装置は、周期磁界形成機材と、周期
磁界形成機材を冷却する冷却装置とを真空容器の中に組
み込んだことを特徴とするものである。図12に本実施
例の周期磁界装置の斜視図を示す。図12において、4
60は周期磁界形成機材410と、冷却装置450とを
中に組み込んだ真空容器であり、真空容器460には、
荷電粒子の進行方向414に荷電粒子が進行できるよう
に空孔461が形成されおり、空孔461から入射した
荷電粒子は周期磁界形成機材410上に形成された周期
磁界の中を磁界の極性が周期的に反転する方向へ進行す
ることにより周期磁界の周期長に依存する波長を有する
光を放射する。このように、周期磁界形成機材410
と、冷却装置450とを真空容器内に組み込むことによ
り、周期磁界形成機材410を大気温から断熱すること
が可能となる。また、周期磁界形成機材410と、冷却
装置450とを同一の真空容器460内に組み込むこと
により、これらを別々の真空容器に組み込むよりも周期
磁界装置をより小形にすることが可能となる。周期磁界
形成機材410の温度が臨界温度よりも高くなった場
合、周期磁界形成機材410に保持されていた磁束量子
は保持されなくなり、よって周期磁界形成機材410に
周期磁界が形成されなくなる。このような場合、周期磁
界形成機材410と、冷却装置450とを同一の真空容
器460内に組み込むことにより、真空容器の外側から
磁界発生装置(図示せず)により周期磁界形成機材41
0を貫く交流磁界を発生させた後、冷却装置450を用
いて周期磁界形成機材410を実施例1で述べた方法に
より再び、周期磁界形成機材410に周期磁界を形成す
ることが可能となる。
磁界形成機材を冷却する冷却装置とを真空容器の中に組
み込んだことを特徴とするものである。図12に本実施
例の周期磁界装置の斜視図を示す。図12において、4
60は周期磁界形成機材410と、冷却装置450とを
中に組み込んだ真空容器であり、真空容器460には、
荷電粒子の進行方向414に荷電粒子が進行できるよう
に空孔461が形成されおり、空孔461から入射した
荷電粒子は周期磁界形成機材410上に形成された周期
磁界の中を磁界の極性が周期的に反転する方向へ進行す
ることにより周期磁界の周期長に依存する波長を有する
光を放射する。このように、周期磁界形成機材410
と、冷却装置450とを真空容器内に組み込むことによ
り、周期磁界形成機材410を大気温から断熱すること
が可能となる。また、周期磁界形成機材410と、冷却
装置450とを同一の真空容器460内に組み込むこと
により、これらを別々の真空容器に組み込むよりも周期
磁界装置をより小形にすることが可能となる。周期磁界
形成機材410の温度が臨界温度よりも高くなった場
合、周期磁界形成機材410に保持されていた磁束量子
は保持されなくなり、よって周期磁界形成機材410に
周期磁界が形成されなくなる。このような場合、周期磁
界形成機材410と、冷却装置450とを同一の真空容
器460内に組み込むことにより、真空容器の外側から
磁界発生装置(図示せず)により周期磁界形成機材41
0を貫く交流磁界を発生させた後、冷却装置450を用
いて周期磁界形成機材410を実施例1で述べた方法に
より再び、周期磁界形成機材410に周期磁界を形成す
ることが可能となる。
【0051】実施例7.
本実施例の周期磁界装置は、周期磁界形成機材と、周期
磁界形成機材を冷却する冷却装置と磁界発生装置内のコ
イルとを真空容器の中に組み込んだことを特徴とするも
のである。図13に本実施例の周期磁界装置の斜視図を
示す。図13において、460は周期磁界形成機材41
0と、冷却装置450と、磁界発生装置420内のコイ
ル421とを中に組み込んだ真空容器であり、真空容器
460には、荷電粒子の進行方向414に荷電粒子が進
行できるように空孔461が形成されおり、空孔461
から入射した荷電粒子は周期磁界形成機材410上に形
成された周期磁界の中を磁界の極性が周期的に反転する
方向へ進行する。420は磁界発生装置であり、磁界発
生装置420内のコイル421は真空容器内に取り付け
られている。図13では、コイル421は磁束量子保持
板413aの上方にのみ配置しているが、磁束量子保持
板413bの下方にもコイル421を配置し、これらを
同期させて交流磁界を発生させるのでもよい(図示せ
ず)。また、実施例6の周期磁界装置では周期磁界を形
成する際、真空容器460の外側から磁界発生装置(図
示せず)により交流磁界を与えているため、周期磁界形
成機材410に与えられる磁界の大きさは、真空容器4
60があるため磁界発生装置420より与えている磁界
の大きさよりも小さくなる。これに対し、本実施例の周
期磁界装置は進行容器460内に周期磁界形成機材41
0に磁界を与えるためのコイル421を備えたことによ
り、上述のような問題がなくなり磁界発生装置420に
より与えた磁界がそのまま周期磁界形成機材410に与
えられることになる。
磁界形成機材を冷却する冷却装置と磁界発生装置内のコ
イルとを真空容器の中に組み込んだことを特徴とするも
のである。図13に本実施例の周期磁界装置の斜視図を
示す。図13において、460は周期磁界形成機材41
0と、冷却装置450と、磁界発生装置420内のコイ
ル421とを中に組み込んだ真空容器であり、真空容器
460には、荷電粒子の進行方向414に荷電粒子が進
行できるように空孔461が形成されおり、空孔461
から入射した荷電粒子は周期磁界形成機材410上に形
成された周期磁界の中を磁界の極性が周期的に反転する
方向へ進行する。420は磁界発生装置であり、磁界発
生装置420内のコイル421は真空容器内に取り付け
られている。図13では、コイル421は磁束量子保持
板413aの上方にのみ配置しているが、磁束量子保持
板413bの下方にもコイル421を配置し、これらを
同期させて交流磁界を発生させるのでもよい(図示せ
ず)。また、実施例6の周期磁界装置では周期磁界を形
成する際、真空容器460の外側から磁界発生装置(図
示せず)により交流磁界を与えているため、周期磁界形
成機材410に与えられる磁界の大きさは、真空容器4
60があるため磁界発生装置420より与えている磁界
の大きさよりも小さくなる。これに対し、本実施例の周
期磁界装置は進行容器460内に周期磁界形成機材41
0に磁界を与えるためのコイル421を備えたことによ
り、上述のような問題がなくなり磁界発生装置420に
より与えた磁界がそのまま周期磁界形成機材410に与
えられることになる。
【0052】実施例8.
これまでの実施例では、磁束量子保持板413に磁束量
子を超電導体を有する膜の配列方向に沿って極性および
大きさが周期的に反転するように保持することにより周
期磁界を形成していた。図14に本発明の1例である磁
束量子保持板、図15に図14に示した磁束量子保持板
を用いて周期磁界装置を構成したものを示す。本発明の
周期磁界装置は、大きさが同じであり、かつ極性が一方
向からなる磁束量子を保持する磁束量子保持板を備えた
ことが特徴である。
子を超電導体を有する膜の配列方向に沿って極性および
大きさが周期的に反転するように保持することにより周
期磁界を形成していた。図14に本発明の1例である磁
束量子保持板、図15に図14に示した磁束量子保持板
を用いて周期磁界装置を構成したものを示す。本発明の
周期磁界装置は、大きさが同じであり、かつ極性が一方
向からなる磁束量子を保持する磁束量子保持板を備えた
ことが特徴である。
【0053】本実施例の磁束量子保持板を図14に示
す。図14において、413eは本実施例に用いる磁束
量子保持板であり、この磁束量子保持板413eは、図
14に示すようにその長辺に平行な千鳥格子状に配列し
た超電導体を有する膜412e、および412fを備え
ている。膜412e、および412fには紙面表から裏
に向かう大きさの等しい磁束量子が保持されている。4
13gは413eと同様な磁束量子保持板であり、この
磁束量子保持板413gは、互いにその長辺に平行な千
鳥格子状に配列した超電導体を有する膜412g、およ
び412hを備えている。ただし、磁束量子保持板41
3gの膜412g、および412hの千鳥格子状の配列
は413eのそれに対して長辺方向に半周期ずらしてあ
る。膜412g、および412hには紙面表から裏に向
かう大きさの等しい磁束量子が保持されている。
す。図14において、413eは本実施例に用いる磁束
量子保持板であり、この磁束量子保持板413eは、図
14に示すようにその長辺に平行な千鳥格子状に配列し
た超電導体を有する膜412e、および412fを備え
ている。膜412e、および412fには紙面表から裏
に向かう大きさの等しい磁束量子が保持されている。4
13gは413eと同様な磁束量子保持板であり、この
磁束量子保持板413gは、互いにその長辺に平行な千
鳥格子状に配列した超電導体を有する膜412g、およ
び412hを備えている。ただし、磁束量子保持板41
3gの膜412g、および412hの千鳥格子状の配列
は413eのそれに対して長辺方向に半周期ずらしてあ
る。膜412g、および412hには紙面表から裏に向
かう大きさの等しい磁束量子が保持されている。
【0054】次に、この磁束量子保持板を用いて周期磁
界装置を構成した一例を図15に示す。図15に示すよ
うに本実施例の周期磁界装置は磁束量子保持板413
e、および413gを有する周期磁界形成機材410を
備え、これらの磁束量子保持板413e、および413
gにより周期磁界が形成されている。磁束量子保持板4
13eには膜412eを貫く磁束量子、および412f
を貫く磁束量子が保持され、かつ磁束量子保持板413
gには膜412gを貫く磁束量子、および412hを貫
く磁束量子が保持されおり、これらの膜を貫く磁束量子
により周期磁界が形成されるように磁束量子保持板を対
向して配置している。本実施例では、磁束量子保持板4
12eおよび412gを平行にし、かつ膜412eと、
膜412hとが斜めに向い合い、かつ膜412fと膜4
12gとが斜めに向かい合うように磁束量子保持板41
3eと413gとを対向して配置する。このような配置
にすることにより、膜412eを貫く磁束量子、および
膜412hを貫く磁束量子により、膜412eと膜41
2hとを貫く磁束が形成されるため下向きの磁界が形成
される。また、膜412fを貫く磁束量子、および膜4
12gを貫く磁束量子により、膜412fと膜412g
とを貫く磁束が形成されるため、上向きの磁界が形成さ
れる。図16に形成される磁束の様子を示す。図16
(a)は図15に示す周期磁界装置のA−A断面図、図
16(b)は図15に示す周期磁界装置のB−B断面図
を示す。図16に示すように膜412e、および膜41
2hを貫く下向きの磁束、並びに膜412e、および膜
412fを貫く上向きの磁束が周期的に形成されるた
め、磁束量子保持板413e、および413gの間には
周期磁界が形成される。
界装置を構成した一例を図15に示す。図15に示すよ
うに本実施例の周期磁界装置は磁束量子保持板413
e、および413gを有する周期磁界形成機材410を
備え、これらの磁束量子保持板413e、および413
gにより周期磁界が形成されている。磁束量子保持板4
13eには膜412eを貫く磁束量子、および412f
を貫く磁束量子が保持され、かつ磁束量子保持板413
gには膜412gを貫く磁束量子、および412hを貫
く磁束量子が保持されおり、これらの膜を貫く磁束量子
により周期磁界が形成されるように磁束量子保持板を対
向して配置している。本実施例では、磁束量子保持板4
12eおよび412gを平行にし、かつ膜412eと、
膜412hとが斜めに向い合い、かつ膜412fと膜4
12gとが斜めに向かい合うように磁束量子保持板41
3eと413gとを対向して配置する。このような配置
にすることにより、膜412eを貫く磁束量子、および
膜412hを貫く磁束量子により、膜412eと膜41
2hとを貫く磁束が形成されるため下向きの磁界が形成
される。また、膜412fを貫く磁束量子、および膜4
12gを貫く磁束量子により、膜412fと膜412g
とを貫く磁束が形成されるため、上向きの磁界が形成さ
れる。図16に形成される磁束の様子を示す。図16
(a)は図15に示す周期磁界装置のA−A断面図、図
16(b)は図15に示す周期磁界装置のB−B断面図
を示す。図16に示すように膜412e、および膜41
2hを貫く下向きの磁束、並びに膜412e、および膜
412fを貫く上向きの磁束が周期的に形成されるた
め、磁束量子保持板413e、および413gの間には
周期磁界が形成される。
【0055】このようにして構成した周期磁界装置にお
いて荷電粒子は磁束量子保持板413eおよび413g
の間の中央部を磁界と直交するように進行することによ
り周期磁界の1周期当りの長さに対応する光を放射す
る。
いて荷電粒子は磁束量子保持板413eおよび413g
の間の中央部を磁界と直交するように進行することによ
り周期磁界の1周期当りの長さに対応する光を放射す
る。
【0056】本実施例では磁束量子保持板413gにお
いて膜412g、および膜412hを有する面が磁束量
子保持板413e、および413gの間に位置する構成
にしている。しかし、この場合膜412g、および膜4
12hが磁束量子保持板413eの内側に位置している
ため、荷電粒子が膜412g、または412hに衝突す
ることなどにより膜412g、または412hが損傷を
受け、周期磁界を形成しなくなる恐れがある。よって膜
412g、および膜412hを磁束量子保持板413g
の外側に配置することにより荷電粒子の衝突などによる
膜の損傷を防止することが可能となる(図示せず)。
いて膜412g、および膜412hを有する面が磁束量
子保持板413e、および413gの間に位置する構成
にしている。しかし、この場合膜412g、および膜4
12hが磁束量子保持板413eの内側に位置している
ため、荷電粒子が膜412g、または412hに衝突す
ることなどにより膜412g、または412hが損傷を
受け、周期磁界を形成しなくなる恐れがある。よって膜
412g、および膜412hを磁束量子保持板413g
の外側に配置することにより荷電粒子の衝突などによる
膜の損傷を防止することが可能となる(図示せず)。
【0057】次に、磁束量子保持板に周期性を有し、か
つ極性が一方向からなる大きさが等しい磁束量子を保持
する方法を述べる。本実施例では、超電導体を有する膜
412e、412f、412gおよび412hに保持す
る磁束量子の方向がすべて同じであるから周期磁界装置
全体に一様な直流磁界を与えながら、磁束量子保持板4
13e、および413gを臨界温度以下に冷却すること
により磁束量子の保持が可能となる。
つ極性が一方向からなる大きさが等しい磁束量子を保持
する方法を述べる。本実施例では、超電導体を有する膜
412e、412f、412gおよび412hに保持す
る磁束量子の方向がすべて同じであるから周期磁界装置
全体に一様な直流磁界を与えながら、磁束量子保持板4
13e、および413gを臨界温度以下に冷却すること
により磁束量子の保持が可能となる。
【0058】実施例9.
実施例8により構成した周期磁界形成機材において、磁
束量子保持板413e、および413fの間の中央部に
形成された磁界を磁束量子保持板と平行な成分、および
垂直な成分に分解したときの図を図17に示す。図17
(a)において、4151は周期磁界形成機材により形
成された周期磁界において、下向きの磁界を示し、41
51aは磁界4151において、磁束量子保持板と平行
な成分の磁界、4151bは磁界4151において、磁
束量子保持板と垂直な成分の磁界である。また、図17
(b)において、4152は周期磁界形成機材により形
成された周期磁界において、上向きの磁界を示し、41
52aは磁界4152において、磁束量子保持板と平行
な成分の磁界、4152bは磁界4152において、磁
束量子保持板と垂直な成分の磁界である。磁界4151
aと磁界4152aとは大きさが同じで向きが逆、磁界
4151bと磁界4152bとは大きさ、および向きが
同じである。荷電粒子が周期磁界中を通過することによ
り特定の波長をもつ光を放射するのに作用している磁界
は磁界4151a、および磁界4152aである。磁界
4151b、および磁界4152bにより荷電粒子はそ
の極性に応じて磁束量子保持板と平行な方向に偏向す
る。荷電粒子が偏向すると荷電粒子が磁束量子保持板間
の中央部を通過しなくなり、製造者が意図する荷電粒子
の進行軌道からそれるため好ましくない。
束量子保持板413e、および413fの間の中央部に
形成された磁界を磁束量子保持板と平行な成分、および
垂直な成分に分解したときの図を図17に示す。図17
(a)において、4151は周期磁界形成機材により形
成された周期磁界において、下向きの磁界を示し、41
51aは磁界4151において、磁束量子保持板と平行
な成分の磁界、4151bは磁界4151において、磁
束量子保持板と垂直な成分の磁界である。また、図17
(b)において、4152は周期磁界形成機材により形
成された周期磁界において、上向きの磁界を示し、41
52aは磁界4152において、磁束量子保持板と平行
な成分の磁界、4152bは磁界4152において、磁
束量子保持板と垂直な成分の磁界である。磁界4151
aと磁界4152aとは大きさが同じで向きが逆、磁界
4151bと磁界4152bとは大きさ、および向きが
同じである。荷電粒子が周期磁界中を通過することによ
り特定の波長をもつ光を放射するのに作用している磁界
は磁界4151a、および磁界4152aである。磁界
4151b、および磁界4152bにより荷電粒子はそ
の極性に応じて磁束量子保持板と平行な方向に偏向す
る。荷電粒子が偏向すると荷電粒子が磁束量子保持板間
の中央部を通過しなくなり、製造者が意図する荷電粒子
の進行軌道からそれるため好ましくない。
【0059】本発明の周期磁界装置は上述のように磁界
4151bおよび4152bが無視できない大きさの場
合に荷電粒子の軌道を補正することが可能となる周期磁
界装置を実現するものである。本発明の周期磁界装置は
同一の周期磁界形成機材を2つ用意し、個々の周期磁界
形成機材における磁束量子保持板間の中央部を荷電粒子
が通過するようにするとともに、これら2つの周期磁界
形成機材を回転対称となる位置に配置したものである。
図18に本発明の周期磁界装置を示す。図18において
周期磁界装置は紙面前方に磁束量子保持板413e、紙
面後方に磁束量子保持板413gを配置した周期磁界形
成機材410aと、紙面前方に磁束量子保持板413
g、紙面後方に磁束量子保持板413eを配置した周期
磁界形成機材410bとを備えたものである。また、図
18においてDは周期磁界形成機材410aにおいて最
右端にある下向きの磁界と、周期磁界形成機材410b
において最左端にある上向きの磁界との距離を示し、こ
の距離Dは周期磁界の周期長の半分に相当する位置に周
期磁界形成機材410bを配置している。
4151bおよび4152bが無視できない大きさの場
合に荷電粒子の軌道を補正することが可能となる周期磁
界装置を実現するものである。本発明の周期磁界装置は
同一の周期磁界形成機材を2つ用意し、個々の周期磁界
形成機材における磁束量子保持板間の中央部を荷電粒子
が通過するようにするとともに、これら2つの周期磁界
形成機材を回転対称となる位置に配置したものである。
図18に本発明の周期磁界装置を示す。図18において
周期磁界装置は紙面前方に磁束量子保持板413e、紙
面後方に磁束量子保持板413gを配置した周期磁界形
成機材410aと、紙面前方に磁束量子保持板413
g、紙面後方に磁束量子保持板413eを配置した周期
磁界形成機材410bとを備えたものである。また、図
18においてDは周期磁界形成機材410aにおいて最
右端にある下向きの磁界と、周期磁界形成機材410b
において最左端にある上向きの磁界との距離を示し、こ
の距離Dは周期磁界の周期長の半分に相当する位置に周
期磁界形成機材410bを配置している。
【0060】上述のような構成にすることにより、周期
磁界形成機材410aに形成される磁界における磁束量
子保持板と垂直な成分と、周期磁界形成機材410bに
形成される磁界における磁束量子保持板と垂直な成分と
は互いに大きさが同じであり、かつ向きが逆であるため
周期磁界形成機材410aを通過したことにより偏向し
た荷電粒子は、周期磁界形成機材410bを通過するこ
とにより周期磁界形成機材410aで偏向した向きとは
逆向き、かつ同じ大きさだけ偏向することにより、周期
磁界形成機材410aを通過することにより偏向した荷
電粒子の軌道を補正することが可能となる。
磁界形成機材410aに形成される磁界における磁束量
子保持板と垂直な成分と、周期磁界形成機材410bに
形成される磁界における磁束量子保持板と垂直な成分と
は互いに大きさが同じであり、かつ向きが逆であるため
周期磁界形成機材410aを通過したことにより偏向し
た荷電粒子は、周期磁界形成機材410bを通過するこ
とにより周期磁界形成機材410aで偏向した向きとは
逆向き、かつ同じ大きさだけ偏向することにより、周期
磁界形成機材410aを通過することにより偏向した荷
電粒子の軌道を補正することが可能となる。
【0061】実施例10.
周期磁界装置において、周期磁界の方向は荷電粒子の進
行方向に対して垂直であることが望ましい。周期磁界
は、2枚の磁束量子保持板によって形成される場合、こ
れら2枚の相対的な位置関係によっては荷電粒子の進行
方向に対して垂直とはならない場合がある。よって本実
施例では2枚の磁束量子保持板の相対位置関係を調節す
る相対位置関係調節手段を備えた周期磁界装置について
述べる。図19は本実施例の周期磁界装置を示す斜視図
である。図19において、磁束量子保持板413eを荷
電粒子の進行方向と平行な方向をx軸、磁束量子保持板
413eを荷電粒子の進行方向、および磁束量子保持板
413eに対向する磁束量子保持板413gの面に垂直
な方向をy軸、並びに磁束量子保持板413eを荷電粒
子の進行方向に垂直であり、かつ磁束量子保持板413
eに対向する磁束量子保持板413gの面に平行な方向
をz軸と定義する。図14において481は周期磁界形
成機材410を支持する支持台、482は磁束量子保持
板413gを支持台481に固定する手段を有する支持
板、470は磁束量子保持板413eを支持台481に
固定するとともに、磁束量子保持板413gとの相対位
置関係を調節する機能を備えた相対位置関係調節手段で
あり、相対位置関係調節手段470は磁束量子保持板4
13eを荷電粒子の進行方向と平行な方向に移動するこ
とが可能なx軸方向調節手段471、磁束量子保持板4
13eを荷電粒子の進行方向、および磁束量子保持板4
13eに対向する磁束量子保持板413gの面に垂直な
方向に移動することが可能なy軸方向調節手段472、
並びに磁束量子保持板413eを荷電粒子の進行方向に
垂直であり、かつ磁束量子保持板413eに対向する磁
束量子保持板413gの面に平行な方向に移動すること
が可能なz軸方向調節手段473を備えており、本実施
例ではx軸方向調節手段471、y軸方向調節手段47
2、およびz軸方向調節手段473はスライダを有して
いる。この実施例ではz軸調節手段473が支持台48
1に固着しているがx軸調節手段471、またはy軸調
節手段472が支持台に固着するような構成にしてもよ
い(図示せず)。
行方向に対して垂直であることが望ましい。周期磁界
は、2枚の磁束量子保持板によって形成される場合、こ
れら2枚の相対的な位置関係によっては荷電粒子の進行
方向に対して垂直とはならない場合がある。よって本実
施例では2枚の磁束量子保持板の相対位置関係を調節す
る相対位置関係調節手段を備えた周期磁界装置について
述べる。図19は本実施例の周期磁界装置を示す斜視図
である。図19において、磁束量子保持板413eを荷
電粒子の進行方向と平行な方向をx軸、磁束量子保持板
413eを荷電粒子の進行方向、および磁束量子保持板
413eに対向する磁束量子保持板413gの面に垂直
な方向をy軸、並びに磁束量子保持板413eを荷電粒
子の進行方向に垂直であり、かつ磁束量子保持板413
eに対向する磁束量子保持板413gの面に平行な方向
をz軸と定義する。図14において481は周期磁界形
成機材410を支持する支持台、482は磁束量子保持
板413gを支持台481に固定する手段を有する支持
板、470は磁束量子保持板413eを支持台481に
固定するとともに、磁束量子保持板413gとの相対位
置関係を調節する機能を備えた相対位置関係調節手段で
あり、相対位置関係調節手段470は磁束量子保持板4
13eを荷電粒子の進行方向と平行な方向に移動するこ
とが可能なx軸方向調節手段471、磁束量子保持板4
13eを荷電粒子の進行方向、および磁束量子保持板4
13eに対向する磁束量子保持板413gの面に垂直な
方向に移動することが可能なy軸方向調節手段472、
並びに磁束量子保持板413eを荷電粒子の進行方向に
垂直であり、かつ磁束量子保持板413eに対向する磁
束量子保持板413gの面に平行な方向に移動すること
が可能なz軸方向調節手段473を備えており、本実施
例ではx軸方向調節手段471、y軸方向調節手段47
2、およびz軸方向調節手段473はスライダを有して
いる。この実施例ではz軸調節手段473が支持台48
1に固着しているがx軸調節手段471、またはy軸調
節手段472が支持台に固着するような構成にしてもよ
い(図示せず)。
【0062】本実施例のように相対位置調節手段470
を備えることにより、磁束量子保持板413e、および
413gの相対位置関係を調節することが可能となりこ
れにより荷電粒子の進行方向に対して磁界の向きが垂直
となるように調節することが可能となる。
を備えることにより、磁束量子保持板413e、および
413gの相対位置関係を調節することが可能となりこ
れにより荷電粒子の進行方向に対して磁界の向きが垂直
となるように調節することが可能となる。
【0063】実施例11.
本実施例では相対位置調節手段として圧電素子を備えた
例について述べる。相対位置関係を調節する手段とし
て、圧電素子を備えることにより、数ミクロン単位で相
対位置関係の補正をすることが可能となる。図20に本
実施例の周期磁界装置を示す。図20において、470
は圧電素子を有する相対位置関係調節手段であり、相対
位置関係調節手段470はx軸方向調節手段471、y
軸方向調節手段472、z軸方向調節手段473を備え
ている。x軸方向調節手段471は支持台481に固着
しており、x軸方向を調節する手段としてスライダを備
えたものである。
例について述べる。相対位置関係を調節する手段とし
て、圧電素子を備えることにより、数ミクロン単位で相
対位置関係の補正をすることが可能となる。図20に本
実施例の周期磁界装置を示す。図20において、470
は圧電素子を有する相対位置関係調節手段であり、相対
位置関係調節手段470はx軸方向調節手段471、y
軸方向調節手段472、z軸方向調節手段473を備え
ている。x軸方向調節手段471は支持台481に固着
しており、x軸方向を調節する手段としてスライダを備
えたものである。
【0064】y軸方向調節手段472は磁束量子保持板
413gに取り付けた2つの圧電素子4721と、圧電
素子4721を支持する支持板4722とを備えてい
る。圧電素子4721を2つ備えることにより、磁束量
子保持板413gをx軸方向に移動することが可能なば
かりでなく、磁束量子保持板413eと磁束量子保持板
413gとが平行に配置されていない場合、2つの圧電
素子によりこれらを平行な位置関係となるように磁束量
子保持板413eの位置を調節することが可能となる。
z軸方向調節手段473は一端をy軸方向調節手段に取
り付け、他端を支持板4772に取り付けた圧電素子4
731を備えたものである。圧電素子4731を2つ備
えることにより、磁束量子保持板413eをz軸方向に
移動することが可能なばかりでなく、磁束量子保持板4
13eが支持台481に対して傾いている場合、これを
補正することが可能となる。また、本実施例ではy軸調
節手段471としてスライダを用いたが、y軸調節手段
471として圧電素子を用いてもよい(図示せず)。
413gに取り付けた2つの圧電素子4721と、圧電
素子4721を支持する支持板4722とを備えてい
る。圧電素子4721を2つ備えることにより、磁束量
子保持板413gをx軸方向に移動することが可能なば
かりでなく、磁束量子保持板413eと磁束量子保持板
413gとが平行に配置されていない場合、2つの圧電
素子によりこれらを平行な位置関係となるように磁束量
子保持板413eの位置を調節することが可能となる。
z軸方向調節手段473は一端をy軸方向調節手段に取
り付け、他端を支持板4772に取り付けた圧電素子4
731を備えたものである。圧電素子4731を2つ備
えることにより、磁束量子保持板413eをz軸方向に
移動することが可能なばかりでなく、磁束量子保持板4
13eが支持台481に対して傾いている場合、これを
補正することが可能となる。また、本実施例ではy軸調
節手段471としてスライダを用いたが、y軸調節手段
471として圧電素子を用いてもよい(図示せず)。
【0065】実施例12.
周期磁界形成機材410を複数用いることにより周期磁
界を形成した場合異なる隣合う周期磁界形成機材の間隔
を適当に調節する間隔調節手段が必要である。本実施例
では周期磁界形成機材を複数用いて周期磁界を形成した
周期磁界装置において、隣合う周期磁界形成機材の間隔
を調節する間隔調節手段を備えたことを特徴とするもの
である。図21に本実施例の周期磁界装置を示す。図2
1において、485は周期磁界形成機材410a、およ
び410bの間隔を調節する間隔調節手段であり、間隔
調節手段として本実施例では周期磁界形成機材410b
を支持する支持台481bの上を周期磁界形成機材41
0aを支持する支持台481aが荷電粒子の進行方向と
平行な方向に沿って移動すること、すなわちy軸に沿っ
て平行に移動することが可能なスライダ485を備えて
いる。間隔調節手段を備えることにより、隣合う周期磁
界形成機材410a、および410bの間隔を調節する
ことが可能となる。本実施例では間隔調節手段の一例と
して、スライダ485を用いたが圧電素子を用いて構成
してもよい(図示せず)。
界を形成した場合異なる隣合う周期磁界形成機材の間隔
を適当に調節する間隔調節手段が必要である。本実施例
では周期磁界形成機材を複数用いて周期磁界を形成した
周期磁界装置において、隣合う周期磁界形成機材の間隔
を調節する間隔調節手段を備えたことを特徴とするもの
である。図21に本実施例の周期磁界装置を示す。図2
1において、485は周期磁界形成機材410a、およ
び410bの間隔を調節する間隔調節手段であり、間隔
調節手段として本実施例では周期磁界形成機材410b
を支持する支持台481bの上を周期磁界形成機材41
0aを支持する支持台481aが荷電粒子の進行方向と
平行な方向に沿って移動すること、すなわちy軸に沿っ
て平行に移動することが可能なスライダ485を備えて
いる。間隔調節手段を備えることにより、隣合う周期磁
界形成機材410a、および410bの間隔を調節する
ことが可能となる。本実施例では間隔調節手段の一例と
して、スライダ485を用いたが圧電素子を用いて構成
してもよい(図示せず)。
【0066】実施例13.
相対位置調節手段、または間隔調節手段備えた周期磁界
装置において、相対位置または間隔の位置を決める指標
となる測定を行い、この測定結果により相対位置、また
は間隔を調節をすれば相対位置、または間隔の調節の手
間を大幅に軽減することが可能となる。本発明は、相対
位置、または間隔の位置を決定する際の指標となるよう
な測定手段を備えたことを特徴とするものである。本実
施例では、相対測定手段を備えた周期磁界装置におい
て、測定手段の一例として周期磁界中を通過する荷電粒
子により放射する光の強度、スペクトル、位置、角度な
どを測定する測定装置を備えたものについて述べる。
装置において、相対位置または間隔の位置を決める指標
となる測定を行い、この測定結果により相対位置、また
は間隔を調節をすれば相対位置、または間隔の調節の手
間を大幅に軽減することが可能となる。本発明は、相対
位置、または間隔の位置を決定する際の指標となるよう
な測定手段を備えたことを特徴とするものである。本実
施例では、相対測定手段を備えた周期磁界装置におい
て、測定手段の一例として周期磁界中を通過する荷電粒
子により放射する光の強度、スペクトル、位置、角度な
どを測定する測定装置を備えたものについて述べる。
【0067】図22に本発明の周期磁界装置を示す。図
22において、490は周期磁界中を進行する荷電粒子
により放射する光の強度、スペクトル、位置、角度を測
定する測定装置であり、測定装置490は荷電粒子によ
り放射する光の放射方向上に位置する。500は周期磁
界装置を通過した荷電粒子を回収する回収装置、300
aは周期磁界中の最適な位置へ荷電粒子を通過させるた
めに設けた輸送部、300bは周期磁界を通過した荷電
粒子を回収装置へと誘導するための輸送部であり、輸送
部300a、および300bで輸送装置300を構成す
る。上述のような構成にすることにより、測定装置49
0の測定結果をもとに相対位置調節手段により磁束量子
保持板413eを調節することにより最適な周期磁界の
配置をすることが可能となる。
22において、490は周期磁界中を進行する荷電粒子
により放射する光の強度、スペクトル、位置、角度を測
定する測定装置であり、測定装置490は荷電粒子によ
り放射する光の放射方向上に位置する。500は周期磁
界装置を通過した荷電粒子を回収する回収装置、300
aは周期磁界中の最適な位置へ荷電粒子を通過させるた
めに設けた輸送部、300bは周期磁界を通過した荷電
粒子を回収装置へと誘導するための輸送部であり、輸送
部300a、および300bで輸送装置300を構成す
る。上述のような構成にすることにより、測定装置49
0の測定結果をもとに相対位置調節手段により磁束量子
保持板413eを調節することにより最適な周期磁界の
配置をすることが可能となる。
【0068】実施例14.
本実施例では上述の周期磁界装置を荷電粒子装置に組み
込んだものである。図23に本発明の周期磁界装置を荷
電粒子装置に組み込んだ図を示す。図23において、1
00は荷電粒子を発生させるための発生装置、200は
荷電粒子を加速させる加速装置、400は空間的に極性
の交代する周期的な磁界中を荷電粒子が進行することに
より光を放射する周期磁界装置、500は周期磁界装置
400を通過した荷電粒子を回収する回収装置、300
は加速装置200で加速した荷電粒子を荷電粒子を周期
磁界装置まで輸送するための輸送装置である。このよう
に本発明の周期磁界装置を荷電粒子装置に備えることに
より、従来よりも波長の短い光を放射することが可能と
なる。また周期磁界装置を小型にすることができるた
め、荷電粒子装置も小型にすることが可能となる。
込んだものである。図23に本発明の周期磁界装置を荷
電粒子装置に組み込んだ図を示す。図23において、1
00は荷電粒子を発生させるための発生装置、200は
荷電粒子を加速させる加速装置、400は空間的に極性
の交代する周期的な磁界中を荷電粒子が進行することに
より光を放射する周期磁界装置、500は周期磁界装置
400を通過した荷電粒子を回収する回収装置、300
は加速装置200で加速した荷電粒子を荷電粒子を周期
磁界装置まで輸送するための輸送装置である。このよう
に本発明の周期磁界装置を荷電粒子装置に備えることに
より、従来よりも波長の短い光を放射することが可能と
なる。また周期磁界装置を小型にすることができるた
め、荷電粒子装置も小型にすることが可能となる。
【0069】
【発明の効果】請求項1に記載の周期磁界装置におい
て、周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板
の面上に沿い、かつ一定間隔をおいて配列した超電導体
からなる第一の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁
束量子を前記第一の膜が配列する方向に沿って周期的に
極性が反転するように形成するとともに、前記第一の磁
束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子保持
板、および第二の基板と、該第二の基板の面上に沿い、
かつ一定間隔をおいて配列した超電導体からなる第二の
膜とを有し、該第二の膜を貫く第二の磁束量子を前記第
二の膜が配列する方向に沿って周期的に極性が反転する
ように形成するとともに、前記第二の磁束量子を前記第
二の膜に保持する第二の磁束量子保持板を備え、前記第
一の膜の配列する方向と、前記第二の膜の配列する方向
とを平行にするとともに、前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の膜と、前記第二の膜とを配置することにより第一
の磁束量子保持板と、第二の磁束量子保持板との間に周
期磁界を形成することにより周期長が短く、かつ強度の
強い周期磁界を形成することが可能となる。
て、周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板
の面上に沿い、かつ一定間隔をおいて配列した超電導体
からなる第一の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁
束量子を前記第一の膜が配列する方向に沿って周期的に
極性が反転するように形成するとともに、前記第一の磁
束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子保持
板、および第二の基板と、該第二の基板の面上に沿い、
かつ一定間隔をおいて配列した超電導体からなる第二の
膜とを有し、該第二の膜を貫く第二の磁束量子を前記第
二の膜が配列する方向に沿って周期的に極性が反転する
ように形成するとともに、前記第二の磁束量子を前記第
二の膜に保持する第二の磁束量子保持板を備え、前記第
一の膜の配列する方向と、前記第二の膜の配列する方向
とを平行にするとともに、前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の膜と、前記第二の膜とを配置することにより第一
の磁束量子保持板と、第二の磁束量子保持板との間に周
期磁界を形成することにより周期長が短く、かつ強度の
強い周期磁界を形成することが可能となる。
【0070】請求項2に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の上
に一様に堆積した超電導体からなる第一の膜とを有し、
該第一の膜を貫く第一の磁束量子が一定方向に沿って周
期的に極性が反転するように形成するとともに、前記第
一の磁束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子
保持板、および第二の基板と、該第二の基板の上に一様
に堆積した超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二
の膜を貫く第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性が反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束量子保持
板、を備え、前記第一の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向、および第二の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向を平行にし、かつ前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の磁束量子保持板と、前記第二の磁束量子保持板と
を配置することにより前記第一の磁束量子保持板と、第
二の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することに
より周期長が短く、かつ強度の強い周期磁界を形成する
とともに周期磁界の形成が容易になる。
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の上
に一様に堆積した超電導体からなる第一の膜とを有し、
該第一の膜を貫く第一の磁束量子が一定方向に沿って周
期的に極性が反転するように形成するとともに、前記第
一の磁束量子を前記第一の膜に保持する第一の磁束量子
保持板、および第二の基板と、該第二の基板の上に一様
に堆積した超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二
の膜を貫く第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性が反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束量子保持
板、を備え、前記第一の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向、および第二の磁束量子の極性が周期的に反転
する方向を平行にし、かつ前記第一の磁束量子の位相
と、前記第二の磁束量子の位相とが整合するように前記
第一の磁束量子保持板と、前記第二の磁束量子保持板と
を配置することにより前記第一の磁束量子保持板と、第
二の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することに
より周期長が短く、かつ強度の強い周期磁界を形成する
とともに周期磁界の形成が容易になる。
【0071】請求項3に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の磁束量子が一定方向に沿っ
て周期的に極性を反転するように形成するとともに、前
記第一の磁束量子を保持する超電導体からなる第一の基
板、および第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性を反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を保持する超電導体からなる第二の基板、を備
え、前記第一の磁束量子、および第二の磁束量子の極性
が周期的に反転する方向を同一にし、かつ前記第一の磁
束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相とが整合す
るように前記第一の基板と、前記第二の基板とを配置す
ることにより前記第一の基板と、前記第二の基板との間
に周期磁界を形成することにより、周期長が短く、かつ
強度の強い周期磁界を形成するとともに周期磁界の形成
が容易になる。
周期磁界形成機材は、第一の磁束量子が一定方向に沿っ
て周期的に極性を反転するように形成するとともに、前
記第一の磁束量子を保持する超電導体からなる第一の基
板、および第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に
極性を反転するように形成するとともに、前記第二の磁
束量子を保持する超電導体からなる第二の基板、を備
え、前記第一の磁束量子、および第二の磁束量子の極性
が周期的に反転する方向を同一にし、かつ前記第一の磁
束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相とが整合す
るように前記第一の基板と、前記第二の基板とを配置す
ることにより前記第一の基板と、前記第二の基板との間
に周期磁界を形成することにより、周期長が短く、かつ
強度の強い周期磁界を形成するとともに周期磁界の形成
が容易になる。
【0072】請求項4に記載の周期磁界装置において、
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の面
上に沿って千鳥格子状に配列した超電導体からなる第一
の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁束量子を前記
第一の膜に保持する第一の磁束量子保持板、および第二
の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ前記第一の
膜の配列と位相が半周期異なるよう千鳥格子状に配列し
た超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二の膜を貫
く第二の磁束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束
量子保持板を備え、前記第一の膜の配列する方向と、前
記第二の膜の配列する方向とを平行にするとともに、前
記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相
とが半周期異なるように前記第一の膜と、前記第二の膜
とを配置することにより第一の磁束量子保持板と、第二
の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することによ
り、周期長が短く、かつ強度の強い周期磁界を形成する
とともに周期磁界の形成が容易になる。
周期磁界形成機材は、第一の基板と、該第一の基板の面
上に沿って千鳥格子状に配列した超電導体からなる第一
の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一の磁束量子を前記
第一の膜に保持する第一の磁束量子保持板、および第二
の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ前記第一の
膜の配列と位相が半周期異なるよう千鳥格子状に配列し
た超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二の膜を貫
く第二の磁束量子を前記第二の膜に保持する第二の磁束
量子保持板を備え、前記第一の膜の配列する方向と、前
記第二の膜の配列する方向とを平行にするとともに、前
記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位相
とが半周期異なるように前記第一の膜と、前記第二の膜
とを配置することにより第一の磁束量子保持板と、第二
の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することによ
り、周期長が短く、かつ強度の強い周期磁界を形成する
とともに周期磁界の形成が容易になる。
【0073】請求項5に記載の周期磁界装置は、周期磁
界を形成する第一の周期磁界形成機材と、該第一の周期
磁界形成機材が周期的に極性が反転する方向と同じ方向
に周期的に極性が反転する第二の周期磁界形成機材とを
備え、前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁
界形成機材とが一直線、または一直線とみなせる位置に
前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁界形成
機材とを配置したことにより、周期磁界の領域が大きく
なる。
界を形成する第一の周期磁界形成機材と、該第一の周期
磁界形成機材が周期的に極性が反転する方向と同じ方向
に周期的に極性が反転する第二の周期磁界形成機材とを
備え、前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁
界形成機材とが一直線、または一直線とみなせる位置に
前記第一の周期磁界形成機材と前記第二の周期磁界形成
機材とを配置したことにより、周期磁界の領域が大きく
なる。
【0074】請求項6に記載の周期磁界装置は周期磁界
発生機材を冷却する冷却装置を備えたことにより周期磁
界の形成が容易になる。
発生機材を冷却する冷却装置を備えたことにより周期磁
界の形成が容易になる。
【0075】請求項7に記載の周期磁界装置は、真空容
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、および前記真
空容器の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置
を備えたことにより周期磁界の形成が容易になるととも
に、周期磁界発生機材を外気から保護することが可能と
なる。
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、および前記真
空容器の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置
を備えたことにより周期磁界の形成が容易になるととも
に、周期磁界発生機材を外気から保護することが可能と
なる。
【0076】請求項8に記載の周期磁界装置は、真空容
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、前記真空容器
の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置、前記
真空容器の中に前記周期磁界発生機材を貫く磁界を発生
させるコイルを備えたことにより周期磁界の形成が容易
になるとともに、周期磁界発生機材を外気から保護し、
さらにはコイルにより発生した磁界を直接周期磁界発生
機材に与えることが可能となる。
器、該真空容器の中に周期磁界発生機材、前記真空容器
の中に前記周期磁界発生機材を冷却する冷却装置、前記
真空容器の中に前記周期磁界発生機材を貫く磁界を発生
させるコイルを備えたことにより周期磁界の形成が容易
になるとともに、周期磁界発生機材を外気から保護し、
さらにはコイルにより発生した磁界を直接周期磁界発生
機材に与えることが可能となる。
【0077】請求項9に記載の周期磁界装置は、第一の
基板の位置に対する第二の基板の相対的な位置を調節す
る相対位置調節手段を備えたことにより荷電粒子の進行
方向を調節することが可能となる。
基板の位置に対する第二の基板の相対的な位置を調節す
る相対位置調節手段を備えたことにより荷電粒子の進行
方向を調節することが可能となる。
【0078】請求項10に記載の周期磁界装置におい
て、相対位置調節手段は、周期磁界装置を通過する荷電
粒子により放射する光の特性を測定する測定装置を備え
たことにより相対位置の調節が容易になる。
て、相対位置調節手段は、周期磁界装置を通過する荷電
粒子により放射する光の特性を測定する測定装置を備え
たことにより相対位置の調節が容易になる。
【0079】請求項11に記載の周期磁界装置は、第一
の周期磁界形成機材と、第二の周期磁界形成機材との間
隔を調節する間隔調節手段を備えたことにより前記第一
の周期磁界形成機材と、前記第二の周期磁界形成機材と
の間隔を適切な値に調節することが可能となる。
の周期磁界形成機材と、第二の周期磁界形成機材との間
隔を調節する間隔調節手段を備えたことにより前記第一
の周期磁界形成機材と、前記第二の周期磁界形成機材と
の間隔を適切な値に調節することが可能となる。
【図1】 実施例1において、荷電粒子装置の構成を示
す説明図である。
す説明図である。
【図2】 実施例1において、荷電粒子装置における磁
束量子保持板の構成の一例を示す説明図である。
束量子保持板の構成の一例を示す説明図である。
【図3】 実施例1において、磁束量子保持板を用いて
周期磁界形成機材を構成した一例を示す説明図である。
周期磁界形成機材を構成した一例を示す説明図である。
【図4】 実施例1において、磁束量子を保持する方法
を述べるための説明図である。
を述べるための説明図である。
【図5】 実施例1において、磁束量子を周期磁界形成
機材に保持するために外部から与えた磁界の時間に対す
る特性、および経過時間に対する、周期磁界形成機材の
位置−温度特性を示すための説明図である。
機材に保持するために外部から与えた磁界の時間に対す
る特性、および経過時間に対する、周期磁界形成機材の
位置−温度特性を示すための説明図である。
【図6】 実施例1において、磁束量子を保持したとき
の周期磁界形成機材上の磁束の分布を示すための説明図
である。
の周期磁界形成機材上の磁束の分布を示すための説明図
である。
【図7】 実施例2において、磁束量子保持板の一例を
示すための説明図である。
示すための説明図である。
【図8】 実施例2において、周期磁界形成機材上の磁
束の分布を示すための説明図である。
束の分布を示すための説明図である。
【図9】 実施例3において、磁束量子保持板の一例を
示すための説明図である。
示すための説明図である。
【図10】 実施例4において、周期磁界形成機材の冷
却方法の一例を示すための説明図である。
却方法の一例を示すための説明図である。
【図11】 実施例5において、周期磁界形成機材の冷
却方法の一例を示すための説明図である。
却方法の一例を示すための説明図である。
【図12】 実施例6における周期磁界装置の一例を示
すための説明図である。
すための説明図である。
【図13】 実施例7における周期磁界装置の一例を示
すための説明図である。
すための説明図である。
【図14】 実施例8の周期磁界装置において、磁束量
子保持板の一例を示すための説明図である。
子保持板の一例を示すための説明図である。
【図15】 実施例8の周期磁界装置において、周期磁
界形成機材の一例を示すための説明図である。
界形成機材の一例を示すための説明図である。
【図16】 実施例8の周期磁界装置において、周期磁
界形成機材の断面図、および形成される磁束を示すため
の説明図である。
界形成機材の断面図、および形成される磁束を示すため
の説明図である。
【図17】 実施例8の周期磁界装置が形成する磁束に
ついての説明図である。
ついての説明図である。
【図18】 実施例9の周期磁界装置の一例を示すため
の説明図である。
の説明図である。
【図19】 実施例10の周期磁界装置の一例を示すた
めの説明図である。
めの説明図である。
【図20】 実施例11の周期磁界装置の一例を示すた
めの説明図である。
めの説明図である。
【図21】 実施例12の周期磁界装置の一例を示すた
めの説明図である。
めの説明図である。
【図22】 実施例13の周期磁界装置の一例を示すた
めの説明図である。
めの説明図である。
【図23】 実施例14の荷電粒子装置を説明するため
の説明図である。
の説明図である。
【図24】 従来の周期磁界装置を説明するための説明
図である。
図である。
【図25】 従来の荷電粒子装置を説明するための説明
図である。
図である。
100 荷電粒子発生装置 200 荷電粒子加速部
300a 輸送部 300b 輸送部 300 輸送装置 400 周期磁界装置 500 回収装置 401 磁石 402 コイル 410、410a、410b 周期磁界形成機材 411、411a、411b 基板 412、412a、412b 膜 413、413a、413b 磁束量子保持板 414 荷電粒子の進行方向 415 周期磁界 416 磁束量子 417 交流磁界 421 コイル 422 交流電源
420磁界発生装置 451 支持材 452 冷却装置本体
450冷却装置 461 空孔 460 真空容器 470 相対位置調節手段 471 x軸方向調節手
段 472 y軸方向調節手段 473 z軸方向調節手
段 4721、4731 圧電素子 485 間隔調節手段 490 測定装置
300a 輸送部 300b 輸送部 300 輸送装置 400 周期磁界装置 500 回収装置 401 磁石 402 コイル 410、410a、410b 周期磁界形成機材 411、411a、411b 基板 412、412a、412b 膜 413、413a、413b 磁束量子保持板 414 荷電粒子の進行方向 415 周期磁界 416 磁束量子 417 交流磁界 421 コイル 422 交流電源
420磁界発生装置 451 支持材 452 冷却装置本体
450冷却装置 461 空孔 460 真空容器 470 相対位置調節手段 471 x軸方向調節手
段 472 y軸方向調節手段 473 z軸方向調節手
段 4721、4731 圧電素子 485 間隔調節手段 490 測定装置
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(56)参考文献 特開 平1−100808(JP,A)
特開 平4−119905(JP,A)
特開 平1−164085(JP,A)
特開 平6−66902(JP,A)
特開 平4−271000(JP,A)
特開 平6−326422(JP,A)
特開 平4−130300(JP,A)
特開 平5−264798(JP,A)
特開 平4−254800(JP,A)
特開 平5−47500(JP,A)
特開 平4−73988(JP,A)
特開 平5−145199(JP,A)
特開 昭63−224288(JP,A)
実開 平5−85011(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H05H 13/04
G21K 1/093
H01S 3/30
Claims (11)
- 【請求項1】 特定方向に沿って周期的に極性が反転す
る磁束量子を保持する超電導体を有する周期磁界形成機
材を備え、該磁束量子により周期磁界を形成する周期磁
界装置において、 前記 周期磁界形成機材は、 第一の基板と、該第一の基板の面上に沿い、かつ一定間
隔をおいて配列した超電導体からなる第一の膜とを有
し、該第一の膜を貫く第一の磁束量子を前記第一の膜が
配列する方向に沿って周期的に極性が反転するように形
成するとともに、前記第一の磁束量子を前記第一の膜に
保持する第一の磁束量子保持板、 および第二の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ
一定間隔をおいて配列した超電導体からなる第二の膜と
を有し、該第二の膜を貫く第二の磁束量子を前記第二の
膜が配列する方向に沿って周期的に極性が反転するよう
に形成するとともに、前記第二の磁束量子を前記第二の
膜に保持する第二の磁束量子保持板を備え、 前記第一の膜の配列する方向と、前記第二の膜の配列す
る方向とを平行にするとともに、 前記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位
相とが整合するように前記第一の膜と、前記第二の膜と
を配置することにより第一の磁束量子保持板と、第二の
磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することを特徴
とする周期磁界装置。 - 【請求項2】 特定方向に沿って周期的に極性が反転す
る磁束量子を保持する超電導体を有する周期磁界形成機
材を備え、該磁束量子により周期磁界を形成する周期磁
界装置において、 前記 周期磁界形成機材は、 第一の基板と、該第一の基板の上に一様に堆積した超電
導体からなる第一の膜とを有し、該第一の膜を貫く第一
の磁束量子が一定方向に沿って周期的に極性が反転する
ように形成するとともに、前記第一の磁束量子を前記第
一の膜に保持する第一の磁束量子保持板、 および第二の基板と、該第二の基板の上に一様に堆積し
た超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二の膜を貫
く第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に極性が反
転するように形成するとともに、前記第二の磁束量子を
前記第二の膜に保持する第二の磁束量子保持板、を備
え、 前記第一の磁束量子の極性が周期的に反転する方向、お
よび第二の磁束量子の極性が周期的に反転する方向を平
行にし、 かつ 前記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位
相とが整合するように前記第一の磁束量子保持板と、前
記第二の磁束量子保持板とを配置することにより前記第
一の磁束量子保持板と、第二の磁束量子保持板との間に
周期磁界を形成することを特徴とする周期磁界装置。 - 【請求項3】 特定方向に沿って周期的に極性が反転す
る磁束量子を保持する超電導体を有する周期磁界形成機
材を備え、該磁束量子により周期磁界を形成する周期磁
界装置において、 前記 周期磁界形成機材は、 第一の磁束量子が一定方向に沿って周期的に極性を反転
するように形成するとともに、前記第一の磁束量子を保
持する超電導体からなる第一の基板、および 第二の磁束量子が一定方向に沿って周期的に極性を反転
するように形成するとともに、前記第二の磁束量子を保
持する超電導体からなる第二の基板、 を備え、 前記第一の磁束量子、および第二の磁束量子の極性が周
期的に反転する方向を同一にし、かつ 前記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位
相とが整合するように前記第一の基板と、前記第二の基
板とを配置することにより前記第一の基板と、前記第二
の基板との間に周期磁界を形成することを特徴とする周
期磁界装置。 - 【請求項4】 特定方向に沿って周期的に極性が反転す
る磁束量子を保持する超電導体を有する周期磁界形成機
材を備え、該磁束量子により周期磁界を形成する周期磁
界装置において、 前記 周期磁界形成機材は、 第一の基板と、該第一の基板の面上に沿って千鳥格子状
に配列した超電導体からなる第一の膜とを有し、該第一
の膜を貫く第一の磁束量子を前記第一の膜に保持する第
一の磁束量子保持板、および 第二の基板と、該第二の基板の面上に沿い、かつ前記第
一の膜の配列と位相が半周期異なるよう千鳥格子状に配
列した超電導体からなる第二の膜とを有し、該第二の膜
を貫く第二の磁束量子を前記第二の膜に保持する第二の
磁束量子保持板を備え、 前記第一の膜の配列する方向と、前記第二の膜の配列す
る方向とを平行にするとともに、 前記第一の磁束量子の位相と、前記第二の磁束量子の位
相とが半周期異なるように前記第一の膜と、前記第二の
膜とを配置することにより第一の磁束量子保持板と、第
二の磁束量子保持板との間に周期磁界を形成することを
特徴とする周期磁界装置。 - 【請求項5】 周期磁界を形成する第一の周期磁界形成
機材と、該第一の周期磁界形成機材が周期的に極性が反
転する方向と同じ方向に周期的に極性が反転する第二の
周期磁界形成機材とを備え、前記第一の周期磁界形成機
材と前記第二の周期磁界形成機材とが一直線、または一
直線とみなせる位置に前記第一の周期磁界形成機材と前
記第二の周期磁界形成機材とを配置したことを特徴とす
る請求項1から4のいずれか一項に記載の周期磁界装
置。 - 【請求項6】 周期磁界発生機材を冷却する冷却装置を
備えた請求項1から5のいずれか一項に記載の周期磁界
装置。 - 【請求項7】 真空容器、該真空容器の中に周期磁界発
生機材、および前記真空容器の中に前記周期磁界発生機
材を冷却する冷却装置を備えたことを特徴とする請求項
1から5のいずれか一項に記載の周期磁界装置。 - 【請求項8】 真空容器、該真空容器の中に周期磁界発
生機材、前記真空容器の中に前記周期磁界発生機材を冷
却する冷却装置、前記真空容器の中に前記周期磁界発生
機材を貫く磁界を発生させるコイルを備えたことを特徴
とする請求項1から5のいずれか一項に記載の周期磁界
装置。 - 【請求項9】 第一の基板の位置に対する第二の基板の
相対的な位置を調節する相対位置調節手段を備えた請求
項1から8のいずれか一項に記載の周期磁界装置。 - 【請求項10】 相対位置調節手段は、周期磁界装置を
通過する荷電粒子により放射する光の特性を測定する測
定装置を備えた請求項9記載の周期磁界装置。 - 【請求項11】 第一の周期磁界形成機材と、第二の周
期磁界形成機材との間隔を調節する間隔調節手段を備え
た請求項1から10のいずれか一項に記載の周期磁界装
置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04596895A JP3429887B2 (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | 周期磁界装置 |
DE19608192A DE19608192B4 (de) | 1995-03-06 | 1996-03-04 | Verfahren zum Betreiben eines Geräts, das ein periodisches Magnetfeld erzeugt |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04596895A JP3429887B2 (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | 周期磁界装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08241799A JPH08241799A (ja) | 1996-09-17 |
JP3429887B2 true JP3429887B2 (ja) | 2003-07-28 |
Family
ID=12734039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04596895A Expired - Fee Related JP3429887B2 (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | 周期磁界装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3429887B2 (ja) |
DE (1) | DE19608192B4 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002050444A (ja) * | 2000-08-01 | 2002-02-15 | Olympus Optical Co Ltd | バンド圧着機へのワーク供給装置 |
WO2005072029A1 (ja) * | 2004-01-23 | 2005-08-04 | Neomax Co., Ltd. | 挿入光源 |
JP4613289B2 (ja) * | 2005-02-16 | 2011-01-12 | 独立行政法人理化学研究所 | 磁場発生方法および磁場発生装置 |
DE102008024073A1 (de) * | 2008-05-17 | 2009-12-17 | Forschungszentrum Karlsruhe Gmbh | Vorrichtung zur Verringerung des Phasenfehlers eines supraleitenden Undulators |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01164085A (ja) * | 1987-12-21 | 1989-06-28 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 自由電子レーザー |
US4893103A (en) * | 1989-02-24 | 1990-01-09 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army | Superconducting PYX structures |
FR2680289B1 (fr) * | 1991-08-07 | 1993-10-08 | Commissariat A Energie Atomique | Laser a electrons libres a onduleur perfectionne. |
-
1995
- 1995-03-06 JP JP04596895A patent/JP3429887B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1996
- 1996-03-04 DE DE19608192A patent/DE19608192B4/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08241799A (ja) | 1996-09-17 |
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DE19608192A1 (de) | 1996-09-12 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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