JP3429585B2 - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

固体高分子型燃料電池

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JP3429585B2
JP3429585B2 JP31513594A JP31513594A JP3429585B2 JP 3429585 B2 JP3429585 B2 JP 3429585B2 JP 31513594 A JP31513594 A JP 31513594A JP 31513594 A JP31513594 A JP 31513594A JP 3429585 B2 JP3429585 B2 JP 3429585B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固体高分子電解質膜
を利用して、電気化学的反応により発電を行う固体高分
子型燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、電解質を挟み付ける一方の
電極(以下燃料電極という)に燃料を供給し、他方の電
極(以下酸化剤電極という)に酸化剤を供給することに
より、この燃料と酸化剤とを電気化学的に反応させ、化
学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置であ
る。この燃料電池には、電解質の種類によって種々のタ
イプのものがあるが、近年高出力燃料電池として、電解
質に固体高分子電解膜を使用した固体高分子型燃料電池
が注目されている。
【0003】この固体高分子型燃料電池では、燃料とし
て例えば水素ガス、酸化剤として例えば酸素ガスがそれ
ぞれ用いられ、燃料電極側で下記陰極反応(1)が生じ
るとともに、酸化剤電極側で下記陽極反応(2)が生じ
る。 H → 2H+ + 2e− ・・・(1) 2H+ + 2e− + 1/2 O → H O ・・・(2) 上記陰極反応(1)において生じたプロトン(H+ )
は、固体高分子電解質膜中を通って酸化剤電極まで達し
た後、陽極反応(2)で示されるように、酸素と反応し
て水となる。この場合、燃料電極と酸化剤電極間には電
子(e− )の移動が生じるため、この燃料電極と酸化
剤電極間には所定の起電力が発生する。
【0004】以下従来の固体高分子型燃料電池の一例
(例えば特開平3−205763号公報)を図19およ
び図20を参照しつつ説明する。図19は単セルの概念
的な説明図、図20は単セルの燃料電極および酸化剤電
極にそれぞれ水素ガスおよび酸素ガスを供給する流体流
動板の平面図である。
【0005】図において、1はガス透過性および電子伝
導性を有した酸化剤電極、2はガス透過性および電子伝
導性を有した燃料電極、3は例えばプロトン導電性の固
体高分子からなる電解質膜、4は電解質膜3を酸化剤電
極1と燃料電極2とで挟み付けて形成される単セル、5
は単セル4の酸化剤電極1側を覆うように配置され、酸
化剤電極1側に溝状の蛇行した酸素ガス流路5aが形成
された導電性の第1流体流動板、6は単セル4の燃料電
極2側を覆うように配置され、燃料電極2側に溝状の蛇
行した水素ガス流路6aが形成された導電性の第2流体
流動板である。なお、第1および第2流体流動板5,6
には、酸素ガス流路5aおよび水素ガス流路6aにそれ
ぞれ連通するガス入口孔5b,6bおよびガス出口孔5
c,6cが貫通した状態で形成されている。
【0006】つぎに、この燃料電池の動作について説明
する。ガス入口孔5bから供給された酸素ガスは、第1
流体流動板5の酸素ガス流路5aを通過しつつ、多孔質
な酸化剤電極1側に供給され、かつ、ガス入口孔6bか
ら供給された水素ガスは、第2流体流動板6の水素ガス
流路6aを通過しつつ、多孔質な燃料電極2側に供給さ
れる。この場合、酸化剤電極1と燃料電極2とは外部で
電気的に接続されているため、酸化剤電極1側では、陽
極反応(2)が生じるとともに、未反応ガス(酸素ガ
ス)と生じた水(反応水)とが、ガス出口孔5cから外
部に排出される。また、燃料電極2側では、陰極反応
(1)が生じるとともに、未反応ガス(水素ガス)がガ
ス出口孔6cから外部に排出される。すなわち、陰極反
応(1)で生じた電子(e− )が第2流体流動板6側
から第1流体流動板5側に流れることにより、単セル4
の酸化剤電極1と燃料電極2間には一定の起電力が発生
することとなる。そして、酸素ガス流路5a、水素ガス
流路6aが蛇行して長く形成されているので、ガス流速
が増加されて境膜を薄くすることができ、反応に必要な
ガスの拡散を促進するとともに、酸化剤電極1で生成さ
れた水を効率よく排出させている。
【0007】ここで、このような燃料電池においては、
一般に電極面積(1cm2 )当たり1アンペア(A)
以上の電流が取り出されるため、例えば電極面積が10
0cm2 程度のものでは、単セル4を流れる電流は1
00A以上となる。また、このような燃料電池において
は、電池の発電効率を50%と想定すると、単セル4当
たりの起電力は0.7V程度となる。
【0008】一方、電気自動車の電源には70〜80馬
力の出力が要求されるとともに、モータを効率よく動作
させるために、インバータ効率の高い200V以上の直
流電圧が必要とされる。したがって、このような燃料電
池を電気自動車の電源として用いる場合、単セル4を4
00個以上積層して、これらを電気的に直列に接続する
必要がある。この場合、例えば第1流体流動板5の裏面
側に水素ガス流路を形成した流体流動板を単セル4間に
挟みつつ、単セル4を積層する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、流体流
動板を含めた単セル4の一層当たりの厚さは5mm程度
となるため、単セル4を400個積層した積層体の長さ
は2m程度となる。この場合、電流値は200〜300
Aあればよいため、この積層体の縦横のサイズは十数c
m角あればよいこととなる。したがって、このような燃
料電池では、積層体の形状は縦、横と高さの比が10倍
以上も開くことになり、機械的に不安定な形状となっ
て、取り扱いが難しいという課題が生じる。
【0010】このため、流体流動板を含めた単セル4を
50個ずつ積層した積層体を並列に8個並べ、これらの
積層体を互いに電気的に直列に接続することも考えられ
るが、この場合、積層体の締め付け装置の複雑化や各積
層体に対する水素ガスと酸素ガスの供給配管の複雑化を
招いてしまうとともに、各積層体間の短絡防止に特別な
工夫をする必要が生じてしまうという課題がある。
【0011】そこで、これらの課題を解決するものとし
て、特開昭59−134571号公報では、同一平面内
に電気的に独立した複数の単セルを並べたものを複数積
層し、単セルどうしを直列に接続して容積効率よく単セ
ル数を増やした燃料電池が提案されているが、この燃料
電池では、全単セルを直列につなぐために、積層体外に
電気回路を複数組んで接続する必要があり、燃料電池の
大型化を招いてしまうという課題があった。また、実公
昭38−13622号公報、特開昭53−122739
号公報あるいは特開昭53−122740号公報では、
同一平面状に電気的に直列に接続された複数の単セルを
並べたシート状の燃料電池が提案されているが、この燃
料電池においても、このシート状燃料電池を複数積層し
た場合、これらを直列に接続するための電気回路を積層
体外に設ける必要があり、燃料電池の大型化を招いてし
まうという課題があった。
【0012】この発明は、上記のような課題を解消する
ためになされたもので、取り扱いが容易であり、かつ、
小型で高電圧が得られる固体高分子型燃料電池を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明
は、固体高分子電解質膜を燃料電極と酸化剤電極とで挟
み付けて形成される単セルが同一平面状に複数配置され
ている単セル群を、この単セル群の各単セルの燃料電極
と酸化剤電極とに臨むように燃料流路と酸化剤流路とが
形成された流体流路板を介して複数積層した固体高分子
型燃料電池において、流体流路板の単セルに対向する位
置に導電部を形成して、この流体流路板と単セル群とを
積層して形成される積層体中の各単セルの積層方向に、
これらの単セルが互いに電気的に直列に接続される複数
の単セル積層体を形成するとともに、単セル積層体どう
しを互いに直列に接続する導電手段を、積層体内に設
け、積層体中の単セル群を、燃料電極と酸化剤電極とが
それぞれ同じ側に配置されている単セルのみを配置して
構成し、かつ、導電手段を、積層体中を貫通するととも
に、単セル積層体の一端側の導電部とこの単セル積層体
に隣接する単セル積層体の他端側の導電部とをそれぞれ
電気的に接続する導電棒から構成したことである。
【0014】この発明の第2の発明は、第1の発明の場
合において、導電棒により積層体を加圧一体化したこと
である。
【0015】この発明の第3の発明は、第2の発明の場
合において、単セル積層体の一端側の導電部とこの単セ
ル積層体に隣接する単セル積層体の他端側の導電部と
に、導電棒により積層体を加圧した場合に、この導電棒
と電気的に接続される集電体を取り付けていることであ
る。
【0016】この発明の第4の発明は、固体高分子電解
質膜を燃料電極と酸化剤電極とで挟み付けて形成される
単セルが同一平面状に複数配置されている単セル群を、
この単セル群の各単セルの燃料電極と酸化剤電極とに臨
むように燃料流路と酸化剤流路とが形成された流体流路
板を介して複数積層した固体高分子型燃料電池におい
て、積層体中の単セル群は、燃料電極と酸化剤電極とが
それぞれ同じ側に位置されているように単セルを配置し
て構成され、流体流路板の単セルに対向する位置に導電
部を形成して、この流体流路板と単セル群とを積層して
形成される積層体中の各単セルの積層方向に、これらの
単セルが互いに電気的に直列に接続される複数の単セル
積層体を形成するとともに、単セル積層体どうしを互い
に直列に接続する導電手段を積層体内に設け、導電手段
が、積層体中を貫通するとともに、単セル積層体の一端
側の導電部とこの単セル積層体に隣接する単セル積層体
の他端側の導電部とをそれぞれ電気的に接続する導電棒
から構成され、燃料と酸化剤の供給用マニホールドおよ
び排出用マニホールドが、流体流路板の燃料流路と酸化
剤流路の入口部と出口部とにそれぞれ連通するように積
層体を貫通して形成され、燃料流路が、それぞれの流体
流路板において、入口部から単セル群を構成する多数の
単セルの燃料電極に対向する導電部を直列に結んで出口
部に至るように形成され、かつ、酸化剤流路が、それぞ
れの流体流路板において、入口部から単セル群を構成す
る多数の単セルの酸化剤電極に対向する導電部を直列に
結んで出口部に至るように形成されていることである。
【0017】この発明の第5の発明は、第4の発明の場
合において、単セル群を構成する各単セルの燃料電極と
酸化剤電極の面積が、流体流路板の酸化剤流路の下流側
に向かって、順次増大されていることである。
【0018】この発明の第6の発明は、第4の発明の場
合において、積層体に、各流体流路板の酸化剤流路の中
間部と連通する中間マニホールドを貫通するように形成
したことである。
【0019】この発明の第7の発明は、第4の発明の場
合において、酸化剤用の排出マニホールドが断面円形に
形成され、流体流路板に形成された酸化剤流路の出口部
が、酸化剤用の排出用マニホールドに、排出用マニホー
ルドの中心より偏心している状態で連通していることで
ある。
【0020】この発明の第8の発明は、第7の発明の場
合において、酸化剤流路の出口部が、排出用マニホール
ドに接線方向に導かれる状態で連通していることであ
る。
【0021】この発明の第9の発明は、第8の発明の場
合において、出口部の幅が排出用マニホールドの半径よ
り小さいことである。
【0022】この発明の第10の発明は、第4の発明の
場合において、積層体がマニホールドをほぼ水平に向け
るように設置される場合に、酸化剤流路と連通される排
出用マニホールドの下面側に、この排出用マニホールド
の長手方向に沿って複数の溝を形成していることであ
る。
【0023】この発明の第11の発明は、固体高分子電
解質膜を燃料電極と酸化剤電極とで挟み付けて形成され
る単セルが同一平面状に複数配置されている単セル群
を、この単セル群の各単セルの燃料電極と酸化剤電極と
に臨むように燃料流路と酸化剤流路とが形成された流体
流路板を介して複数積層した固体高分子型燃料電池にお
いて、流体流路板の単セルに対向する位置に導電部を形
成して、この流体流路板と単セル群とを積層して形成さ
れる積層体中の各単セルの積層方向に、これらの単セル
が互いに電気的に直列に接続される複数の単セル積層体
を形成するとともに、単セル積層体どうしを互いに直列
に接続する導電手段を積層体内に設け、導電手段が、積
層体中を貫通するとともに、単セル積層体の一端側の導
電部とこの単セル積層体に隣接する単セル積層体の他端
側の導電部とをそれぞれ電気的に接続する導電棒から構
成され、流体流路板を、絶縁枠体とこの絶縁枠体中に嵌
め込まれる導電部とから構成し、導電部の一面側外周部
に段部を形成して、この導電部の一面側中央部に、絶縁
枠体の開口部に挿入される凸部を形成するとともに、こ
の絶縁枠体の開口部周りに、導電部の段部周りの外周部
を落とし込む落とし込み用段部を形成したことである。
【0024】この発明の第12の発明は、第11の発明
の場合において、導電部と絶縁枠体との接触部に、位置
決め用およびガスシール用の畝とこの畝に嵌め合わされ
る溝とを、全周にわたって形成したことである。
【0025】この発明の第13の発明は、第11の発明
の場合において、導電部の表面が撥水処理されているこ
とである。
【0026】この発明の第14の発明は、固体高分子電
解質膜を燃料電極と酸化剤電極とで挟み付けて形成され
る単セルが同一平面状に複数配置されている単セル群
を、この単セル群の各単セルの燃料電極と酸化剤電極と
に臨むように燃料流路と酸化剤流路とが形成された流体
流路板を介して複数積層した固体高分子型燃料電池にお
いて、流体流路板の単セルに対向する位置に導電部を形
成して、この流体流路板と単セル群とを積層して形成さ
れる積層体中の各単セルの積層方向に、これらの単セル
が互いに電気的に直列に接続される複数の単セル積層体
を形成するとともに、単セル積層体どうしを互いに直列
に接続する導電手段を積層体内に設け、導電手段が、積
層体中を貫通するとともに、単セル積層体の一端側の導
電部とこの単セル積層体に隣接する単セル積層体の他端
側の導電部とをそれぞれ電気的に接 続する導電棒から構
成され、流体流路板の一面側の導電部周りに、単セル群
中の単セルの燃料電極および酸化剤電極の外周部よりは
外側に配置され、この単セルの電解質膜の外周部または
この電解質膜の外周部に取り付けられたガスシール用シ
ートよりは、内側に配置される畝または溝を形成し、か
つ、この流体流路板の他面側の導電部周りに、この流体
流路板に隣接する他の流体流路板の畝または溝に嵌合し
て電解質膜またはガスシール用シートを加圧するガスリ
ーク防止用の溝または畝、もしくは他の流体流路板の畝
の位置またはこの畝の近傍に配置され、この畝とともに
電解質膜またはガスシール用シートを加圧するガスリー
ク防止用の第2の畝を形成したことである。
【0027】この発明の第15の発明は、第14の発明
の場合において、単セル群が、固体高分子電解質を複数
対の燃料電極と酸化剤電極とで挟み付けて複数の単セル
を同一平面状に一体に配置して構成され、畝と溝とによ
る加圧により、電解質膜が単セル毎に切り離されること
である。
【0028】
【作用】この発明の第1の発明では、単セル群と流体流
路板とを交互に積層していくことにより、流体流路板の
導電部を介して、積層された複数の単セルが互いに電気
的に直列に接続される単セル積層体を複数個形成するこ
とができる。この場合、各単セル積層体は並列状態に配
置されるため、燃料電池全体の形状は取り扱い容易な形
状となる。また、この発明では、積層体内に設けられた
導電手段によって、単セル積層体を互いに電気的に直列
に接続することができるため、燃料電池を小型で高電圧
なものとすることができる。さらに、単セル積層体の一
端側のプラス極と他端側のマイナス極とが、すべての単
セル積層体について同じ側にある場合、積層体を貫通す
る導電棒によって、単セル積層体どうしを直列に接続し
ているため、導電手段の構成が簡単なものですむように
なる。
【0029】この発明の第2の発明では、導電棒により
積層体を加圧一体化しているので、積層体を加圧一体化
する別途特別な加圧手段が不要となる。
【0030】この発明の第3の発明では、導電棒を介し
て積層体を加圧することにより、単セル積層体の端部側
に取り付けられる集電体と導電棒とが加圧されて電気的
に接続されるため、導電棒と集電体との電気的接続が容
易かつ確実になされるようになる。
【0031】この発明の第4の発明では、積層体に燃料
と酸化剤の供給用および排出用マニホールドを形成して
いるため、積層体周りの配管がすっきりしたものとな
る。また、供給用および排出用マニホールドに連通する
流体流路板の燃料流路および酸化剤流路は、流体流路板
の導電部を直列に結ぶように形成されているため、特に
酸化剤による反応水の押し出し効果が大きくなり、酸化
剤流路が反応水により閉塞されにくくなる。
【0032】この発明の第5の発明では、酸化剤流路の
下流側において酸素分圧が低下しても、単セル群中の各
単セルの燃料電極および酸化剤電極の面積が、酸化剤流
路の下流側に向かって大きくなっているため、各単セル
積層体はほぼ同程度の起電力を発生できるようになり、
電池特性が向上する。
【0033】この発明の第6の発明では、積層体に、各
酸化剤流路の中間部と連通する中間マニホールドが形成
されているため、すべての流体流路板の酸化剤流路がこ
の中間マニホールドと連通されて、特定の酸化剤流路が
反応水により閉塞されても、中間マニホールドを介して
この酸化剤流路に酸化剤を流すことができるようにな
る。
【0034】この発明の第7の発明では、排出用マニホ
ールドが断面円形に形成されているので、反応水の蒸気
等を含んだ酸化剤が酸化剤流路の出口部から排出用マニ
ホールドに入ると、この酸化剤は排出用マニホールド内
を旋回しつつ移動することとなる。このため、この排出
用マニホールド近くの各酸化剤流路の出口部にある反応
水が、この酸化剤の旋回によって排出用マニホールド内
に吸い込まれ、酸化剤流路や排出用マニホールド内にお
いて酸化剤がスムーズに流れるようになる。
【0035】この発明の第8および第9の発明では、酸
化剤流路の出口部が排出用マニホールドに接線方向に導
かれるように連通され、さらには該出口部の幅が排出用
マニホールドの半径より小さいため、酸化剤は排出用マ
ニホールド内でさらに充分に旋回するようになり、第9
の発明で説明した作用が、更に増大される。
【0036】この発明の第10の発明では、排出用マニ
ホールド内に入った酸化剤中の反応水は、飽和水蒸気の
状態から一部凝縮して水になるが、この水は排出用マニ
ホールド内の溝内を移動する。このため、酸化剤は圧力
変動なく排出用マニホールド内をスムーズに流れ、各酸
化剤流路中の酸化剤の流量も均一となる。
【0037】この発明の第11の発明では、流体流路板
を絶縁枠体とこれに嵌め込まれる導電部とから構成した
ため、流体流路板を容易に製作できるようになる。さら
に、導電部の段部を絶縁枠体の開口部周りの段部に落と
し込んで、絶縁枠体に導電部を組み付けるようにしてい
るため、寸法精度の高い流体流路板を容易に製作できる
ようになる。
【0038】この発明の第12の発明では、第11の発
明の場合において、導電部の段部と絶縁枠体の段部との
接触部に、畝と、これに嵌め合わされる溝とを形成した
ため、導電部と絶縁枠体との位置決めが容易になるとと
もに、流体流路板の表裏間のガスシールも充分にできる
ようになる。
【0039】この発明の第13の発明では、導電部の外
面が撥水処理されているため、酸化剤中の反応水が導電
部上を容易に移動できるようになる。
【0040】この発明の第14の発明では、流体流路板
に形成された畝や溝等により、単セル群の単セルの酸化
剤電極や燃料電極周りに突出する電解質膜等を加圧する
ようにしているため、電解質膜等を介した極間のガスリ
ークが有効に防止される。
【0041】この発明の第15の発明では、畝と溝とに
よる電解質膜の加圧により、この電解質膜を切り離すよ
うにしているため、電解質膜を介した極間のガスリーク
を更に有効に防止できるようになる。
【0042】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面について説明
する。 実施例1. 図1はこの発明の実施例1に係る固体高分子型燃料電池
の主要部を示す分解斜視図、図2は図1の燃料電池のセ
ル板を示す分解斜視図、図3は図1の燃料電池の流体流
路板を示す平面図、図4は図1の燃料電池の導電棒周り
を示す断面図、図5は図4のV−V矢視断面図であり、
図において図19および図20で示される従来の固体高
分子型燃料電池と同一部分には同一符合を付し、その説
明を省略する。
【0043】図2において、12は単セル4のサイズよ
り大型な固体高分子電解質膜より構成される電解質膜、
13は電解質膜12の一方の面側に例えば9つの酸化剤
電極1A,1B,1C,・・・1I が所定ピッチで配
置され、この酸化剤電極1A,1B,1C,・・・1I
に対応するように、電解質膜12の他方の面側に9つ
の燃料電極2A,2B,2C,・・・2I が配置され
た単セル群としてのセル板である。このセル板13は電
解質膜12を9対の酸化剤電極1と燃料電極2とで挟み
付けるものであるため、同一平面状に9つの単セル4が
一体に配置されている。
【0044】図3において、14はセル板13を積層す
る際にセル板13間に配置され、セル板13中の酸化剤
電極1A,1B,1C,・・・1I や燃料電極2A,
2B,2C,・・・2I に酸化剤である空気および燃
料である水素ガスを供給する流体流路板である。この流
体流路板14は、セル板13の酸化剤電極1A,1B,
1C,・・・1I や燃料電極2A,2B,2C,・・
・2I に対応して開口部が形成されている絶縁枠体1
5と、この絶縁枠体15の各開口部に嵌め込まれた9つ
の導電部16A,16B,16C,・・・,16I と
から構成されている。絶縁枠体15の材料には、フェノ
ール樹脂、耐熱ABS樹脂やガラス繊維を充填したPP
S、ポリエステル、CTFEのような、熱変形温度(A
STM Dー648)が燃料電池の運転温度より20℃
以上高いプラスチックが好ましい。また、導電部16の
材料には、黒鉛の他、タンタル、チタン、ニオブ、SU
S等の導電性の金属・合金等が好ましい。
【0045】なお、本実施例の絶縁枠体15は、ガラス
繊維強化ポリカーボネートの成形品から構成され、導電
部16は、黒鉛にフェノール樹脂を含浸させた樹脂含浸
黒鉛体に溝を切削加工したものから構成されている。
【0046】この流体流路板14の一面側には、絶縁枠
体15の図中左上に形成される第1供給マニホールド1
7から絶縁枠体15の図中右下に形成される第1排出マ
ニホールド18まで、導電部16G,16F,16A,
16B,16E,16H,16I,16D,16Cの順
に、導電部16を直列に結ぶように形成される酸化剤流
路としての空気流路21が形成されている。また、流体
流路板14の他面側には、絶縁枠体15の図中右上に形
成される第2供給マニホールド19から絶縁枠体15の
図中左下に形成される第2排出マニホールド20まで、
導電部16A,16B,16C,16D,16E,16
F,16G,16H,16Iの順に、導電部16を直列
に結ぶように形成される燃料流路としての水素ガス流路
22が形成されている。
【0047】なお、第1および第2供給マニホールド1
7,19と第1および第2排出マニホールド18,20
とは、流体流路板14とともに積層される複数のセル板
13の電解質膜12をも貫通するように形成されてい
る。
【0048】図1において、23、24はセル板13と
流体流路板14とを交互に積層した場合、最外側の流体
流路板14A,14Bの外面側に配置される積層体締め
付け用のカバー板である。カバー板23は最外側の流体
流路板14Aに接するように配置され、カバー板24は
もう一方の最外側の流体流路板14Bに接するように配
置される。ここで、流体流路板14Aには、セル板13
側にのみ水素ガス流路22が形成されており、流体流路
板14Bについても、セル板13側にのみ空気流路21
が形成されている(図1中には空気流路21の絵は省略
されている)。なお、このカバー板23,24は、絶縁
性のガラス繊維強化PPS樹脂から構成されている。
【0049】25はセル板13と流体流路板14とを交
互に複数層重ねたものの両側に、カバー板23,24を
配置した積層体、26は積層体25中の所定の単セル4
どうしが流体流路板14の導電部16によって積層方向
に電気的に直列に接続されて形成される単セル積層体で
ある。なお、この積層体25では、9つの単セル積層体
26が形成される。27は積層体25の積層方向に貫通
して、両側のカバー板23,24側をナット等を介して
加圧し、積層体25を圧縮して加圧一体化する、導電手
段を兼ねた絞め付け用の導電棒である。この導電棒27
は、例えば直径5mmのアルミ合金の円柱で構成され、
単セル積層体26を外して、電解質層12、流体流路板
14の絶縁枠体15およびカバー板23、24中を貫通
するように配置されている。
【0050】28は流体流路板14A,14Bのカバー
板23,24側に、それぞれ取り付けられた集電体とし
ての導電片28である。各導電片28は、流体流路板1
4A,14Bの所定の導電部16の端部にそれぞれ電気
的に接続されており、所定の導電棒27が内部を貫通す
るように配置されている。例えば導電棒27Aは、流体
流路板14Aの導電部16Bの導電片28と流体流路板
14Bの導電部16Aの導電片28を貫通して、これら
を電気的に接続し、導電棒27Bは、流体流路板14A
の導電部16Cの導電片28と流体流路板14Bの導電
部16Bの導電片28とを貫通して、これらを電気的接
続している。すなわち、導電棒27と導電片28とによ
って、単セル積層体26の一端側の電極とこれに接続す
る単セル積層体26の他端側の電極とが電気的に接続さ
れ、9個の単セル積層体26が互いに電気的に直列に接
続されることとなる。ここで、9個の単セル積層体26
の周辺部に配置されている4本の導電棒27aは、導電
手段としては機能せず、単に積層体25を圧縮して加圧
一体化する締め付け棒として機能している。
【0051】図4は導電棒が導電片を貫通する部分の断
面図であり、図5は図4のV−V矢視断面図である。図
において、導電片28には導電棒27の径よりやや小さ
めの孔28aが形成されているとともに、導電片28の
この孔28aの回りには、切れ目によって多数の短片2
8bが形成されている。この場合、短片28bの外周部
には第1折目28cが形成されて、短片28bはカバー
板23,24側に山形に折り曲げられているとともに、
短片28bの内周部には第2折目28dが形成されて、
短片28bの孔28a周りは陥没した状態となってい
る。したがって、孔28aはやや開いた状態となり、導
電棒27をカバー板23,24側から導電片28の孔2
8a中に容易に差し込むことができるとともに、この導
電棒27で積層体25を加圧すれば、短片28bの第1
および第2折目28c,28dが伸びて、導電棒27と
導電片28とが加圧嵌合された状態となり、導電棒27
と導電片28とが容易かつ確実に電気的に接続される。
【0052】つぎにこの燃料電池の動作について説明す
る。第1供給マニホールド17から各流体流路板14の
空気流路21に供給された空気は、各セル板13の酸化
剤電極1を直列に結ぶように空気流路21中を進行し、
第1排出マニホールド18内に入る。また、第2供給マ
ニホールド19から流体流路板14の水素ガス流路22
に供給された水素ガスは、各セル板13の燃料電極2を
直列に結ぶように水素ガス流路22中を進行し、第2排
出マニホールド20内に入る。この場合、空気流路21
内の空気中の酸素は酸化剤電極1側に供給され、かつ、
水素ガス流路22内の水素は燃料電極2側に供給される
ため、セル板13中の各単セル4には起電力(V)が
発生する。そして、単セル積層体26には、セル板13
の積層数Nと単セルの起電力Vとを掛け合せただけの
電圧Vが発生する。
【0053】また、積層体25の各単セル積層体26
は、導電棒27と導電片28とにより互いに電気的に直
列に接続されているため、この積層体25には、9×V
の電圧が発生する。したがって、この燃料電池では、
積層されたセル板13中の各単セル4がすべて直列に接
続されただけの電圧を得ることができる。
【0054】以上のように、この実施例1では、複数の
単セル4が同一平面状に複数形成されたセル板13を流
体流路板14を介して複数積層するようにして、積層体
25内に並列に配置される複数の単セル積層体26を形
成するようにしているため、燃料電池の全体形状を取り
扱い易い形状にすることができるとともに、複数の単セ
ル積層体26を積層体25内に配置される簡単な構成の
導電棒27によって直列に接続しているため、小型で高
電圧な電池を簡単に得ることができる。
【0055】また、積層体25を積層方向に貫通させた
複数の導電棒27により積層体25を加圧一体化してい
るため、面圧を均一にかけることができ、積層されたセ
ル板13中の対応する単セル4どうしが流体流路板14
の導電部16を介して電気的に確実に接続できるととも
に、積層体25中のセル板13等の積層方向に垂直な方
向へのずれを機械的に防止でき、組立性を向上でき、さ
らには外部加圧手段が不要となり、小型化を図ることが
できる。
【0056】また、導電棒27が単セル積層体26どう
しを電気的に接続する機能と積層体25を加圧一体化す
る機能と兼ね備えているため、その分部品点数が削減で
き、小型化を図ることができる。また、導電片28が、
導電棒27の径より小さめの孔28a回りに切り目によ
って多数の短片28bが形成され、各短片28bが外周
部および内周部に形成された第1および第2折目28
c、28dによって山形に折り曲げられて構成されてい
るため、導電棒27は、導電片28があっても容易に積
層体25中に挿入できるため、燃料電池の製作も容易で
あるとともに、導電棒27による積層体25の加圧によ
って、山形の各短片28bが延びて、導電棒17と導電
片28とが嵌合して電気的に接続されるため、単セル積
層体26どうしの電気的接続も容易かつ確実になされ
る。
【0057】さらに、積層体25のセル板13と流体流
路板14とに第1および第2供給マニホールド17,1
9と第1および第2排出マニホールド18,20を貫通
するように形成し、かつ、流体流路板14の表裏等にこ
れらのマニホールド17,18,19,20に連通する
空気流路21および水素ガス流路22を形成しているた
め、燃料や酸化剤用の配管を積層体25周りにめぐらす
必要がなく、この点でも、燃料電池の小型化と製作の容
易化を図ることができる。特に、流体流路板14等に空
気流路21や水素ガス流路22を、セル板13中の各電
極を直列に結ぶように形成しているため、電池反応で発
生した反応水が空気に押されて確実に除去される。
【0058】なお、上記実施例1では、導電棒27を1
本のアルミロッドで構成するものとしているが、長尺の
アルミロッドに代えて、両端部に凹凸のある複数の短尺
の導電ピースを用い、これらの導電ピースを流体流路板
14を貫通して配置し、流体流路板14の積層時にこれ
らを嵌合させて連結するようにしてもよい。
【0059】参考例1. 図6はこの発明の参考例1に係る固体高分子型燃料電池
の主要部を示す分解斜視図である。
【0060】この参考例1では、流体流路板14の絶縁
枠体15に8つの開口部を設け、この開口部に導電部1
6を嵌め込んでいるとともに、この流体流路板14の一
面側の左側の4つの導電部16A,16B,16C,1
6Dに対して、これらの導電部16を直列に結ぶように
空気流路21が形成され、かつ、右側の4つの導電部1
6E,16F,16G,16Hに対して、これらの導電
部16を直列に結ぶように水素ガス流路22が形成され
ている。また、この流体流路板14の他面側には、左側
の4つの導電部16A,16B,16C,16Dに対し
て、これらの導電部16を直列に結ぶように水素ガス流
路22が形成され、右側の4つの導電部16E,16
F,16G,16Hに対して、これらの導電部16を直
列に結ぶように空気流路21が形成されている。
【0061】また、セル板13には、図示されていない
が、電解質膜12の一面側の左側に4つの燃料電極2、
右側に4つの酸化剤電極1がそれぞれ配置されていると
ともに、これらの電極2,1に対応して、電解質膜12
の他面側に4つの酸化剤電極1と4つの燃料電極2とが
それぞれ配置されている。
【0062】したがって、セル板13と流体流路板14
とを交互に複数層重ねた後、両端部の流体流路板14
C,14Dをカバー板23,24(図示せず)で覆って
積層体25を形成した場合、流体流路板14の導電部1
6A,16B,16C,16Dに対応して形成される単
セル積層体26の一端部側(すなわち、流体流路板14
Cの導電部16側)には、例えばプラス極、この単セル
積層体26の他端部側(すなわち、流体流路板14Dの
導電部16側)には、マイナス極がそれぞれ形成され
る。また、流体流路板14の導電部16E,16F,1
6G,16Hに対応して形成される単セル積層体26の
一端部側(すなわち、流体流路板14Cの導電部16
側)にはマイナス極、この単セル積層体26の他端部側
(すなわち、流体流路板14Dの導電部16側)にはプ
ラス極がそれぞれ形成される。
【0063】ここで、第1供給マニホールド17および
第1排出マニホールド18は、流体流路板14やセル板
13のほぼ4隅の位置に形成されており、かつ、第2供
給マニホールド19は、流体流路板14やセル板13の
上部に2つ形成されているとともに、第2排出マニホー
ルド20は、流体流路板14やセル板13の下部に2つ
形成されている。また、流体流路板14C,14Dに
は、セル板13側にのみ空気流路21と水素ガス流路2
2とが形成されている。なお、図6において、流体流路
板14Cの導電部16の配置等は、セル板13側を透か
して見た状態を示している。
【0064】さらに、流体流路板14Cのカバー板23
側および流体流路板14Dのカバー板24側には、所定
の導電部16どうしを電気的に接続する導電手段として
の短絡片29が取り付けられている。そして、流体流路
板14C側の短絡片29は、導電部16Bと導電部16
E、導電部16Cと導電部16F、導電部16Dと導電
部16Gとをそれぞれ電気的に接続しており、流体流路
板14D側の短絡片29は、導電部16Aと導電部16
E、導電部16Bと導電部16F、導電部16Cと導電
部16G、導電部16Dと導電部16Hとをそれぞれ電
気的に接続している。したがって、積層体25中に8つ
形成される各単セル積層体26は、流体流路板14C,
14D中の短絡片29によって互いに直列に接続される
こととなる。
【0065】以上のように、この参考例1においても、
上記実施例1の燃料電池と同様な効果を得ることができ
る。また、単セル積層体26を電気的に直列に接続する
短絡片29の構成も簡単なものとなる。なお、この燃料
電池の積層体25も何らかの手段によって加圧されてお
り、例えば、8個の単セル積層体26の周辺部に複数本
の導電棒27aを積層方向に貫通させ、導電棒27aの
両端にナットを螺着し、ナットを締着することにより積
層体25を圧縮して加圧一体化すればよい。
【0066】実施例2. 図7はこの発明の実施例2に係る固体高分子型燃料電池
の流体流路板を示す平面図である。
【0067】この実施例2では、図7で示されるよう
に、流体流路板14の空気流路21の上流側に配置され
る導電部16G,16F,16Aの面積を、例えば80
cm2、中間部に配置される導電部16B,16E,1
6Hの面積を、例えば100cm2 、下流側に配置さ
れる導電部16I,16D,16Cの面積を、例えば1
30cm2 のようにして、導電部16の面積を空気流
路21の上流側から下流側に向かって増大させるように
している。この場合、セル板13の各単セル4の酸化剤
電極1および燃料電極2についても、上記流体流路板1
4の導電部16と同じ面積になるよう形成されている。
なお、他の構成は上記実施例1の燃料電池と同一であ
る。
【0068】この実施例2において、空気極に大気圧の
空気を空気利用率50%分供給すると、第1供給マニホ
ールド17出口における酸素分圧(ドライベース)は2
1%であるが、第1排出マニホールド18入口における
酸素分圧は12%まで低下する。したがって、流体流路
板14の導電部16G,16F,16Aの所を流れるガ
スの平均酸素分圧は19%、導電部16B,16E,1
6Hの所を流れるガスの平均酸素分圧は16%、導電部
16I,16D,16Cの所を流れるガスの平均酸素分
圧は13%となる。
【0069】一方、各単セル積層体26は互いに直列に
接続されるため、セル板13の各単セル4中を流れる電
流値は等しくなるが、同一電流密度の場合、酸素分圧が
下がる程、単セル4によって発生される起電力が低下す
る。したがって流体流路板14の導電部16の面積が等
しく、セル板13中の電極1,2の面積がすべて等しい
場合には、酸素分圧の低い空気流路21の下流側に配置
される単セル4の起電力が低下してしまい、その分燃料
電池の特性が低下するという現象が生じる。
【0070】ところが、この実施例2に係る燃料電池で
は、空気流路21の下流側に配置されるセル板13中の
電極1,2の面積を大きくしているため、この単セル4
に対応する単セル積層体26の電流密度が低下し、この
単セル積層体26によって生じる起電力の低下が防止さ
れる。すなわち、この実施例2では各単セル積層体26
によって生じる起電力がほぼ等しくなる。
【0071】図8は燃料電池の負荷(電流値)に対す
る、この燃料電池の単セル4当たりの平均起電力(セル
電圧)を示すカーブAと、流体流路板14の導電部16
や単セル4の電極1,2の面積を等しくした場合(31
0/3≒103cm2 )の単セル4当りの起電力(セ
ル電圧)を示すカーブBとを示している。図によると、
燃料電池の負荷が小さく電流値が小さい場合は、導電部
16の面積が等しい燃料電池のセル電圧が本実施例に係
る燃料電池のセル電圧より高いが、燃料電池の負荷が定
格に近づき電流値が大きくなると、上記傾向が逆転して
いるのがわかる。したがって、この図8からも、上記説
明が立証される。
【0072】ここで、流体流路板14の導電部16の面
積比は、運転条件や電池の特性に従って適宜変更しても
よいのはもちろんである。また、低負荷域でのセル電圧
特性をできるだけ高く保つためには、導電部16の面積
比の幅は小さくするほうがよい。なお流体流路板14の
水素ガス流路22側については、水素濃度分圧の変化に
よるセル電圧の変動はほとんど生じない。
【0073】実施例3. 図9はこの発明の実施例3に係る固体高分子型燃料電池
の積層体を示す模式的断面図、図10は図9の燃料電池
の流体流路板を示す平面図である。
【0074】図において、30は流体流路板14の空気
流路21内における導電部16A,16Bの一側に、セ
ル板13を含めて、流体流路板14を貫通するように形
成された第1中間マニホールド、31は流体流路板14
の空気流路21内における導電部16H,16Iの一側
に、セル板13を含めて、流体流路板14を貫通するよ
うに形成された第2中間マニホールドである。なお、他
の構成は上記実施例1の燃料電池と同一である。
【0075】この実施例3では、流体流路板14の空気
流路21の中間部に、他の流体流路板14の空気流路2
1の中間部に連通する第1および第2中間マニホールド
30,31を形成しているため、特定の流体流路板14
の空気流路21中に反応水等による閉塞が生じても、第
1および第2中間マニホールド30,31の位置から再
び空気流路21中に空気を流すことができる。このた
め、この燃料電池は閉塞に強い高性能な燃料電池とな
る。
【0076】なお、流体流路板14の水素ガス流路22
中にも、同様な中間マニホールドを設けるようにしても
よい。
【0077】実施例4. 図11はこの発明の実施例4に係る固体高分子型燃料電
池の空気の排出ガスマニホールド周りを示す平面図であ
る。
【0078】図において、32は流体流路板14の空気
流路21と第1排出マニホールド18との間に形成され
た空気出口部である。この空気出口部32は、断面円形
の第1排出マニホールド18の接線方向に形成されて、
この第1排出マニホールド18に連通している。この
施例4では、例えば幅1.5mmの2本の平行な空気出
口部32が、1.5mmの間隔をおいて、例えば半径5
mmの第1排出マニホールド18に連通している。な
お、他の構成は上記実施例1の燃料電池と同一である。
【0079】流体流路板14の空気流路21中を流れる
空気は、酸化剤電極1側に酸素を供給しつつ、かつ酸化
剤電極1側から水蒸気(反応水)を集めつつ、空気出口
部32を通って第1排出マニホールド18内に流れ込
む。この場合、空気は第1排出マニホールド18の内面
に当たって図中時計回りに旋回しつつこの第1排出マニ
ホールド18内を進む。このため、この空気中の過飽和
な水蒸気は第1排出マニホールド18の内面に当たって
凝縮し、水になるとともに、第1排出マニホールド18
内の旋回する空気によって、他の流体流路板14の空気
出口部32で凝縮した水が、この第1排出マニホールド
18内に吸い出される。
【0080】したがって、第1排出マニホールド18内
および空気出口部32内における空気の流れがスムーズ
となるとともに、第1排出マニホールド18内および空
気出口部32内の圧力損失の分布が均一となり、電池の
特性が向上する。
【0081】特に、この燃料電池では、空気出口部32
の幅が第1排出マニホールド18の半径より小さいた
め、第1排出マニホールド18における空気の旋回効果
が大きくなり、上記効果を充分に得ることができる。
【0082】実施例5. 図12はこの発明の実施例5に係る固体高分子型燃料電
池の空気の排出ガスマニホールド周りを示す斜視図であ
る。なお、この実施例5では、積層体25はマニホール
ド17,18,19,20を水平に向けるように位置決
めされる。
【0083】図において、33は流体流路板14等に形
成された円形断面(例えば、直径12mm)の第1排出
マニホールド18の下面側に、この第1排出マニホール
ド18の長手方向に沿って形成された例えば幅1mmの
畝、34は畝33の両側に形成されている例えば幅1m
mの溝、35は溝34の両側に形成されている例えば幅
0.5mmの段部である。なお、畝33、溝34および
段部35は、セル板13の電解質膜12側にも形成され
ているものとする。また、他の構成は上記実施例1の燃
料電池と同一である。
【0084】流体流路板14の空気流路21から第1排
出マニホールド18内に入った空気の中には、多量の水
蒸気(反応水)が含まれている。そして、この空気中の
過飽和な水蒸気は、この第1排出マニホールド18中を
移動中に凝縮して水となるが、この水は第1排出マニホ
ールド18の溝34中を流れるため、第1排出マニホー
ルド18中を流れる空気は、直径12mmの円弧部と長
さ4mmの直線によって構成される水力直径9mmの流
路中を常に流れることとなる。したがって、第1排出マ
ニホールド18中を流れる空気は、凝縮した水によって
圧力変動等を生じてしまうことはなく、この第1排出マ
ニホールド18中をスムーズに流れるため、各空気流路
21中を流れる空気の流量も均一となり、セル板13中
の各単セル4の特性が安定化する。
【0085】実施例6. 図13はこの発明の実施例6に係る固体高分子型燃料電
池の導電部と絶縁枠体周りを示す斜視断面図、図14は
図13の固体高分子型燃料電池の流体流路板の絶縁枠体
と導電部との位置関係を示す断面図である。
【0086】図において、40は流体流路板14の導電
部16の外周部に形成された段部、41は段部40によ
って形成された単セル4の酸化剤電極1側への凸部、4
2は流体流路板14の絶縁枠体15に形成された開口
部、43は開口部42の燃料電極2側周りに形成された
段部、44、45は導電部16の外端面と絶縁枠体15
の開口部42や段部43の内面間に形成された隙間、4
6は導電部16の酸化剤電極1側の表面を絶縁枠体15
の表面よりH1だけ低くして形成される単セル4収納用
の凹部、47は導電部16の燃料電極2側の表面を絶縁
枠体15の表面よりH2だけ低くして形成される単セル
4収納用の凹部である。なお、この実施例6では、セル
板13は個々に分離されて同一平面状に配置される複数
の単セル4から構成されているが、他の構成は上記実施
例1の燃料電池と同一である。
【0087】流体流路板14の導電部16と絶縁枠体1
5とは、導電部16の凸部41を絶縁枠体15の開口部
42に嵌め込み、かつ、導電部16の段部40を絶縁枠
体15の段部43に落とし込んだ状態で互いに位置決め
され、その後、隙間44,45に接着用のエポキシ樹脂
を詰めることにより一体化される。
【0088】すなわち、この流体流路板14では、絶縁
枠体15中に導電部16を嵌め込んで組付けるにあた
り、導電部16の段部平面40aを絶縁枠体15の段部
平面43aに密着させるだけで、単セル4の収納用の凹
部46,47の深さH1,H2を精度よく定めることが
できるため、寸法精度が向上し、精度のよい(例えば厚
み精度が10μm 台)流体流路板14が容易に製作でき
るようになる。そして、このような流体流路板14を積
層することにより、積層体25の高さは、この流体流路
板14のみによって定められるため、流体流路板14の
導電部16とセル板13中の電極1,2とに均一な面圧
(例えば1.5Kgf/cm2 )をかけることができ
るようになる。
【0089】なお、絶縁枠体15と導電部16とは互い
に接着しなくても、寸法精度のよい流体流路板14を形
成することもできる。ただし、流体流路板14の同一面
上に空気流路21と水素ガス流路22とを形成しなけれ
ばならない場合(上記参考例1の燃料電池のような場
合)には、絶縁枠体15に対する導電部16の組み付け
向きが導電部16の位置によって変わってくるため、絶
縁枠体15と導電部16とを接着するか、または、いず
れかの隙間44,45内の面に溝を形成し、この溝にO
リングを挿入して、絶縁枠体15と導電部16とを一体
化するほうが望ましい。
【0090】また、導電部16を圧縮性のある材料から
構成した場合、導電部16の段部平面40aと絶縁枠体
15の段部平面43aとの間に接着剤をぬって、絶縁枠
体15と導電部16とを一体化するようにしてもよい。
この場合、接着剤の厚さによって凹部46,47の深さ
H1,H2が変化するが、その分導電部16が圧縮でき
るため、この場合においても寸法精度のよい(例えば厚
み精度が10μm 台)流体流路板14を製作することが
できる。
【0091】さらに、導電部16の段部平面40aと絶
縁枠体15の段部平面43aとの接触部に畝とこの畝に
嵌め合わされる溝を全周にわたって形成し、導電部16
と絶縁枠体15との位置決めの容易化と、流体流路板1
4によるガスリークの防止(ガスシール)を図るように
してもよい。
【0092】また、導電部16をポリテトラフルオロエ
チレンディスパージョン(ダイキンDー1)液に浸した
後、乾燥し、つぎにこの導電部16を350℃で10分
間熱処理して、この導電部16の表面を撥水処理した
後、これを絶縁枠体15に組み付けるようにしてもよ
い。このことにより、流体流路板14の導電部16にお
いて、反応により発生した反応水が転がるように排出さ
れるため、燃料電池の特性が向上する。
【0093】実施例7. 図15はこの発明の実施例7に係る固体高分子型燃料電
池の流体流路板を重ね合わせた場所を示す部分断面図、
図16は図15の固体高分子型燃料電池の流体流路板を
示す平面図である。なお、この実施例7においても、セ
ル板13は個々に分離されて同一平面状に配置される複
数の単セル4から構成されているものとする。この場
合、単セル4の電解質膜3(図19で示されるものと同
じ)の平面形状は酸化剤電極1や燃料電極2の平面形状
より大きいか、または、電解質膜3の外周部に、電極
1,2より突出するガスシール用シート(例えば、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフェニレン
サルファイド(PPS)から構成される)が一体的に取
り付けられているものとする。
【0094】図において、50は流体流路板14の導電
部16周りの絶縁枠体15の一面側に、セル板13の単
セル4を囲むように形成された第1畝である。この第1
畝50は単セル4の酸化剤電極1や燃料電極2よりは外
側で、単セル4の電解質膜3やガスシール用シートの外
周部よりは内側に配置されている。51は流体流路板1
4の上記絶縁枠体15の他面側(この実施例では、前記
流体流路板14に重ねられる別の流体流路板14の絶縁
枠体15に形成されたものが図15に示されている)
に、第1畝50よりわずかに位置をずらして単セル4を
包囲するように形成され、第1畝50とともに単セル4
の電解質膜3あるいはガスシール用シートを加圧して、
空気や水素ガスの極間リークを防止する第2畝である。
【0095】52は第1畝50を囲むように、流体流路
板14の絶縁枠体15に形成された第3畝、53は第2
畝51を囲むように、流体流路板14の絶縁枠体15に
形成された、第3畝52嵌め込み用の溝である。この第
3畝52と溝53とは、単セル4の外方を囲むようにシ
ールして、隣接する導電部16間の水漏れの防止や各単
セル4どうしの絶縁を図るものである。
【0096】なお、図16は単セル4を2つ有するセル
板13と交互に積層される流体流路板14の一例を示す
ものである。そして、例えば図16の矢印方向に空気流
路21または水素ガス流路22が形成されている場合、
第1、第2および第3畝50,51,52の、これと交
差するように配置される部分には、隣接する単セル4を
見通すように横向きに空気の流通孔や水素ガスの流通孔
が形成されているものとする。
【0097】以上のように、この実施例7では、この流
体流路板14の第1および第2畝50,51により、セ
ル板13内の個々の単セル4の電解質膜3等が、酸化剤
電極1や燃料電極2の近傍において加圧されるため、電
解質膜3等を介して酸化剤電極1側の空気が燃料電極2
側に移動したり、燃料電極2側の水素ガスが酸化剤電極
1側に移動することはなく、電池性能の向上を図ること
ができる。また、第3畝52と溝54とにより、隣接す
る導電部16間の水漏れの防止や、各単セル4間の絶縁
が図られる。特に、導電部16間の水漏れの防止によ
り、各単セル4どうしの絶縁性も高められる。
【0098】なお、流体流路板14の絶縁枠体15に、
例えば第1畝50に嵌め合わされる溝を形成し、この第
1畝50と溝とで、極間ガスリークを防止するようにし
てもよい。
【0099】また、図17で示されるように、例えば第
3畝52を断面台形状(例えば、高さ1mm、底辺2m
mで側辺が12°のテーパーを有したもの)に形成し、
この第3畝52が嵌め込まれる溝53を、例えば高さ
1.3mm、底辺2.1mmで側辺が11°のテーパー
を有した断面台形状に形成することにより、第3畝52
と溝53との嵌合により、流体流路板14の各導電部1
6周りを完全に密閉するようにしてもよい。この場合、
セル板13を図2で示される形状とした場合、電極1,
2間の電解質膜12がこの第3畝52と溝53により切
断され、隣接する導電部16間のガスリークや水漏れが
完全に防止されるとともに、各単セル4間の絶縁も完全
になされる。
【0100】参考例2. 図18はこの発明の参考例2に係る固体高分子型燃料電
池の流体流路板を示す外観斜視図である。
【0101】図において、60は流体流路板14の絶縁
枠体15の両面に、導電部16を囲むように形成された
網目状の畝、61は流体流路板14の一面側に水素ガス
流路22を形成し、他面側に空気流路21を形成するた
めに、畝60の横部に、この畝60を貫通するように形
成された流路孔である。なお、積層体25の端部側に配
置される流体流路板14の外面側には、畝60等は形成
されていない。
【0102】この流体流路板14と、図2で示されるよ
うなセル板13とを積層して積層体25を形成すると、
セル板13の酸化剤電極1間および燃料電極2間の電解
質膜12は、流体流路板14の畝60によって加圧され
る。したがって、隣接する導電部16間において反応水
や空気および水素ガスの漏れ出しが生じないとともに、
単セル4どうしも充分に絶縁される。また、電解質膜1
2の電極1,2の近傍が畝60によって加圧されるた
め、電解質膜12を介した極間ガスリークも生じない。
【0103】また、畝60には流路孔61を形成してい
るため、畝60が存在するにもかかわらず、流体流路板
14には空気流路21および水素ガス流路22が形成さ
れ、流体流路板14の機能が損なわれることはない。
【0104】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0105】この発明の第1の発明によれば、固体高分
子電解質膜を燃料電極と酸化剤電極とで挟み付けて形成
される単セルが同一平面状に複数配置されている単セル
群を、この単セル群の各単セルの燃料電極と酸化剤電極
とに臨むように燃料流路と酸化剤流路とが形成された流
体流路板を介して複数積層した固体高分子型燃料電池に
おいて、流体流路板の単セルに対向する位置に導電部を
形成して、この流体流路板と単セル群とを積層して形成
される積層体中の各単セルの積層方向に、これらの単セ
ルが互いに電気的に直列に接続される複数の単セル積層
体を形成するとともに、単セル積層体どうしを互いに直
列に接続する導電手段を、積層体内に設け、積層体中の
単セル群を、燃料電極と酸化剤電極とがそれぞれ同じ側
に配置されている単セルのみを配置して構成し、かつ、
導電手段を、積層体中を貫通するとともに、単セル積層
体の一端側の導電部とこの単セル積層体に隣接する単セ
ル積層体の他端側の導電部とをそれぞれ電気的に接続す
る導電棒から構成したので、取扱が容易であり、小型で
高電圧な、かつ、導電手段の構成の簡単化が図られる燃
料電池を提供できるようになる。
【0106】この発明の第2の発明によれば、第1の発
明の場合において、導電棒により積層体を加圧一体化し
ているので、積層体に別途特別な加圧手段が不要とな
り、燃料電池の小型化および構成の簡素化を図ることが
できる。
【0107】この発明の第3の発明によれば、第2の発
明の場合において、単セル積層体の一端側の導電部とこ
の単セル積層体に隣接する単セル積層体の他端側の導電
部とに、導電棒により積層体を加圧した場合に、この導
電棒と電気的に接続される集電体を取り付けているの
で、単セル積層体どうしの電気的接続を容易かつ確実
すことができるようになる。
【0108】この発明の第4の発明によれば、固体高分
子電解質膜を燃料電極と酸化剤電極とで挟み付けて形成
される単セルが同一平面状に複数配置されている単セル
群を、この単セル群の各単セルの燃料電極と酸化剤電極
とに臨むように燃料流路と酸化剤流路とが形成された流
体流路板を介して複数積層した固体高分子型燃料電池に
おいて、積層体中の単セル群は、燃料電極と酸化剤電極
とがそれぞれ同じ側に位置されているように単セルを配
置して構成され、流体流路板の単セルに対向する位置に
導電部を形成して、この流体流路板と単セル群とを積層
して形成される積層体中の各単セルの積層方向に、これ
らの単セルが互いに電気的に直列に接続される複数の単
セル積層体を形成するとともに、単セル積層体どうしを
互いに直列に接続する導電手段を積層体内に設け、導電
手段が、積層体中を貫通するとともに、単セル積層体の
一端側の導電部とこの単セル積層体に隣接する単セル積
層体の他端側の導電部とをそれぞれ電気的に接続する導
電棒から構成され、燃料と酸化剤の供給用マニホールド
および排出用マニホールドが、流体流路板の燃料流路と
酸化剤流路の入口部と出口部とにそれぞれ連通するよう
に積層体を貫通して形成され、燃料流路が、それぞれの
流体流路板において、入口部から単セル群を構成する多
数の単セルの燃料電極に対向する導電部を直列に結んで
出口部に至るように形成され、かつ、酸化剤流路が、そ
れぞれの流体流路板において、入口部から単セル群を構
成する多数の単セルの酸化剤電極に対向する導電部を直
列に結んで出口部に至るように形成されているので、取
扱が容易であり、小型で高電圧であり、積層体周りの配
管の減少を図ることができるとともに、酸化剤流路等の
詰まりを防止できる燃料電池を提供できるようになる。
【0109】この発明の第5の発明によれば、第4の発
明の場合において、単セル群を構成する各単セルの燃料
電極と酸化剤電極の面積が、流体流路板の酸化剤流路の
下流側に向かって、順次増大されているので、酸化剤流
路の下流側に配置される単セルの性能が向上し、燃料電
池全体の電池特性が向上する。
【0110】この発明の第6の発明によれば、第4の発
明の場合において、積層体に、各流体流路板の酸化剤流
路の中間部と連通する中間マニホールドを貫通するよう
に形成したので、酸化剤流路の一部に反応水による閉塞
が生じても、電池の運転に支障は生じない。
【0111】この発明の第7の発明によれば、第4の発
明の場合において、酸化剤用の排出用マニホールドが断
面円形に形成され、流体流路板に形成された酸化剤流路
の出口部が、酸化剤用の排出用マニホールドに、排出用
マニホールドの中心より偏心している状態で連通してい
るので、排出用マニホールドや酸化剤流路の出口部中を
酸化剤がスムーズに流れるようになり、その分電池性能
が向上する。
【0112】この発明の第8および第9の発明によれ
ば、第7の発明の場合において、出口部が排出用マニホ
ールドに接線方向に導かれる状態で連通し、さらには出
口部の幅が排出用マニホールドの半径より小さくしてい
るので、第7の発明と同様な効果を更に充分に得ること
ができるようになる。
【0113】この発明の第10の発明によれば、第4の
発明の場合において、積層体が前記マニホールドをほぼ
水平に向けるように設置される場合に、酸化剤流路と連
通される排出用マニホールドの下面側に、この排出用マ
ニホールドの長手方向に沿って複数の溝を形成している
ので、酸化剤が排出用マニホール内をスムーズに流れる
ようになり、その分電池性能の向上を図ることができ
る。
【0114】この発明の第11の発明によれば、固体高
分子電解質膜を燃料電極と酸化剤電極とで挟み付けて形
成される単セルが同一平面状に複数配置されている単セ
ル群を、この単セル群の各単セルの燃料電極と酸化剤電
極とに臨むように燃料流路と酸化剤流路とが形成された
流体流路板を介して複数積層した固体高分子型燃料電池
において、流体流路板の単セルに対向する位置に導電部
を形成して、この流体流路板と単セル群とを積層して形
成される積層体中の各単セルの積層方向に、これらの単
セルが互いに電気的に直列に接続される複数の単セル積
層体を形成するとともに、単セル積層体どうしを互いに
直列に接続する導電手段を積層体内に設け、導電手段
が、積層体中を貫通するとともに、単セル積層体の一端
側の導電部とこの単セル積層体に隣接する単セル積層体
の他端側の導電部とをそれぞれ電気的に接続する導電棒
から構成され、流体流路板を、絶縁枠体とこの絶縁枠体
中に嵌め込まれる導電部とから構成し、導電部の一面側
外周部に段部を形成して、この導電部の一面側中央部
に、絶縁枠体の開口部に挿入される凸部を形成するとと
もに、この絶縁枠体の開口部周りに、導電部の段部周り
の外周部を落とし込む落とし込み用段部を形成したの
で、取扱が容易であり、小型で高電圧な、流体流路板の
製作が容易な、かつ、精度のよい流体流路板の製作が容
易な燃料電池を提供できるようになる。
【0115】この発明の第12の発明によれば、第11
の発明の場合において、導電部と絶縁枠体との接触部
に、位置決め用およびガスシール用の畝とこの畝に嵌め
合わされる溝とを、全周にわたって形成したので、導電
部と絶縁枠体との位置決めが容易になるとともに、流体
流路板の一面側から他面側へのガス漏れも防止される。
【0116】この発明の第13の発明によれば、第11
の発明の場合において、導電部の表面が撥水処理されて
いるので、導電部状を反応水が容易に移動でき、その分
電池の性能向上を図ることができる。
【0117】この発明の第14の発明によれば、固体高
分子電解質膜を燃料電極と酸化剤電極とで挟み付けて形
成される単セルが同一平面状に複数配置されている単セ
ル群を、この単セル群の各単セルの燃料電極と酸化剤電
極とに臨むように燃料流路と酸化剤流路とが形成された
流体流路板を介して複数積層した固体高分子型燃料電池
において、流体流路板の単セルに対向する位置に導電部
を形成して、この流体流路板と単セル群とを積層して形
成される積層体中の各単セルの積層方向に、これらの単
セルが互いに電気的に直列に接続される複数の単セル積
層体を形成するとともに、単セル積層体どうしを互いに
直列に接続する導電手段を積層体内に設け、導電手段
が、積層体中を貫通するとともに、単セル積層体の一端
側の導電部とこの単セル積層体に隣接する単セル積層体
の他端側の導電部とをそれぞれ電気的に接続する導電棒
から構成され、流体流路板の一面側の導電部周りに、単
セル群中の単セルの燃料電極および酸化剤電極の外周部
よりは外側に配置され、この単セルの電解質膜の外周部
またはこの電解質膜の外周部に取り付けられたガスシー
ル用シートよりは、内側に配置される畝または溝を形成
し、かつ、この流体流路板の他面側の導電部周りに、こ
の流体流路板に隣接する他の流体流路板の畝または溝に
嵌合して電解質膜またはガスシール用シートを加圧する
ガスリーク防止用の溝または畝、もしくは他の流体流路
板の畝の位置またはこの畝の近傍に配置され、この畝と
ともに電解質膜またはガスシール用シートを加圧するガ
スリーク防止用の第2の畝を形成したので、取扱が容易
であり、小型で高電圧な、かつ、電解質膜を介した極間
ガスリークが有効に防止される燃料電池を提供できるよ
うになる。
【0118】この発明の第15の発明によれば、第14
の発明の場合において、単セル群が、固体高分子電解質
を複数対の燃料電極と酸化剤電極とで挟み付けて複数の
単セルを同一平面状に一体に配置して構成され、畝と溝
とによる加圧により、電解質膜が単セル毎に切り離され
るので、更に、電解質膜を介した極間ガスリークが有効
に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1に係る燃料電池の主要部
を示す分解斜視図である。
【図2】 図1の燃料電池のセル板を示す分解斜視図で
ある。
【図3】 図1の燃料電池の流体流路板を示す平面図で
ある。
【図4】 図1の燃料電池の導電棒周りを示す断面図で
ある。
【図5】 図4のV−V矢視断面図である。
【図6】 この発明の参考例1に係る燃料電池の主要部
を示す分解斜視図である。
【図7】 この発明の実施例2に係る燃料電池の流体流
路板を示す平面図である。
【図8】 この発明の実施例2に係る燃料電池における
セル電圧特性の説明図である。
【図9】 この発明の実施例3に係る燃料電池の積層体
を示す模式的断面図である。
【図10】 図9の燃料電池の流体流路板を示す平面図
である。
【図11】 この発明の実施例4に係る燃料電池におけ
る空気の排出ガスマニホールド周りを示す平面図であ
る。
【図12】 この発明の実施例5に係る燃料電池におけ
る空気の排出ガスマニホールド周りを示す斜視図であ
る。
【図13】 この発明の実施例6に係る燃料電池におけ
る流体流路板の導電部と絶縁枠体周りを示す斜視断面図
である。
【図14】 図13の流体流路板の絶縁枠体と導電部と
の位置関係を示す断面図である。
【図15】 この発明の実施例7に係る燃料電池の流体
流路板を重ね合わせた場合の部分的な断面図である。
【図16】 図15の流体流路板を示す平面図である。
【図17】 実施例7の変更実施例に係る流体流路板を
重ね合わせた場合の部分的な断面図である。
【図18】 この発明の参考例2に係る燃料電池の流体
流路板を示す外観斜視図である。
【図19】 従来の固体高分子型燃料電池の単セルを示
す断面図である。
【図20】 従来の固体高分子型燃料電池の単セルの流
体流動板を示す平面図である。
【符号の説明】
1 酸化剤電極、2 燃料電極、3 電解質膜、4 単
セル、13 セル板、14 流体流路板、15 絶縁枠
体、16 導電部、17 第1供給マニホールド(供給
用マニホールド)、18 第1排出マニホールド(排出
用マニホールド)、19 第2供給マニホールド(供給
用マニホールド)、20 第2排出マニホールド(排出
用マニホールド)、21 空気流路(酸化剤流路)、2
2 水素ガス流路(燃料流路)、25 積層体、26
単セル積層体、27 導電棒(導電手段)、27a 導
電棒(締め付け棒)、28 導電片(集電体)、29
短絡片(導電手段)、30 第1中間マニホールド(中
間マニホールド)、31第2中間マニホールド(中間マ
ニホールド)、32 空気出口部(出口部)、34
溝、40 段部、41 凸部、42 開口部、43 段
部、50 畝、51第2畝(畝)、52 畝、53
溝、60 畝、61 流路孔(孔部)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01M 8/10 H01M 8/10 (56)参考文献 特開 平6−52881(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/02 - 8/24

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子電解質膜を燃料電極と酸化剤
    電極とで挟み付けて形成される単セルが同一平面状に複
    数配置されている単セル群を、この単セル群の各単セル
    の前記燃料電極と前記酸化剤電極とに臨むように燃料流
    路と酸化剤流路とが形成された流体流路板を介して複数
    積層した固体高分子型燃料電池において、 前記流体流路板の前記単セルに対向する位置に導電部を
    形成して、この流体流路板と前記単セル群とを積層して
    形成される積層体中の前記各単セルの積層方向に、これ
    らの単セルが互いに電気的に直列に接続される複数の単
    セル積層体を形成するとともに、前記単セル積層体どう
    しを互いに直列に接続する導電手段を前記積層体内に設
    け、 前記積層体中の前記単セル群を、前記燃料電極と前記酸
    化剤電極とがそれぞれ同じ側に配置されている単セルの
    みを配置して構成し、 かつ、前記導電手段を、前記積層体中を貫通するととも
    に、前記単セル積層体の一端側の前記導電部とこの単セ
    ル積層体に隣接する単セル積層体の他端側の前記導電部
    とをそれぞれ電気的に接続する導電棒から構成したこと
    を特徴とする固体高分子型燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記導電棒により前記積層体を加圧一体
    化したことを特徴とする請求項1記載の固体高分子型燃
    料電池。
  3. 【請求項3】 前記単セル積層体の一端側の前記導電部
    とこの単セル積層体に隣接する単セル積層体の他端側の
    前記導電部とに、前記導電棒により前記積層体を加圧し
    た場合に、この導電棒と電気的に接続される集電体を取
    り付けていることを特徴とする請求項2記載の固体高分
    子型燃料電池。
  4. 【請求項4】 固体高分子電解質膜を燃料電極と酸化剤
    電極とで挟み付けて形成される単セルが同一平面状に複
    数配置されている単セル群を、この単セル群の各単セル
    の前記燃料電極と前記酸化剤電極とに臨むように燃料流
    路と酸化剤流路とが形成された流体流路板を介して複数
    積層した固体高分子型燃料電池において、 前記積層体中の前記単セル群は、前記燃料電極と前記酸
    化剤電極とがそれぞれ同じ側に位置されているように単
    セルを配置して構成され、 前記流体流路板の前記単セルに対向する位置に導電部を
    形成して、この流体流路板と前記単セル群とを積層して
    形成される積層体中の前記各単セルの積層方向に、これ
    らの単セルが互いに電気的に直列に接続される複数の単
    セル積層体を形成するとともに、前記単セル積層体どう
    しを互いに直列に接続する導電手段を前記積層体内に設
    け、前記導電手段が、前記積層体中を貫通するとともに、前
    記単セル積層体の一端側の前記導電部とこの単セル積層
    体に隣接する単セル積層体の他端側の前記導電部とをそ
    れぞれ電気的に接続する導電棒から構成され、 燃料と酸化剤の供給用マニホールドおよび排出用マニホ
    ールドが、前記流体流路板の前記燃料流路と前記酸化剤
    流路の入口部と出口部とにそれぞれ連通するように前記
    積層体を貫通して形成され、 前記燃料流路が、それぞれの前記流体流路板において、
    前記入口部から前記単セル群を構成する多数の単セルの
    前記燃料電極に対向する前記導電部を直列に結んで前記
    出口部に至るように形成され、かつ、前記酸化剤流路
    が、それぞれの前記流体流路板において、前記入口部か
    ら前記単セル群を構成する多数の単セルの前記酸化剤電
    極に対向する前記導電部を直列に結んで前記出口部に至
    るように形成されていることを特徴とする固体高分子型
    燃料電池。
  5. 【請求項5】 前記単セル群を構成する前記各単セルの
    前記燃料電極と前記酸化剤電極の面積が、前記流体流路
    板の前記酸化剤流路の下流側に向かって、順次増大され
    ていることを特徴とする請求項4記載の固体高分子型燃
    料電池。
  6. 【請求項6】 前記積層体に、前記各流体流路板の前記
    酸化剤流路の中間部と連通する中間マニホールドを貫通
    するように形成したことを特徴とする請求項4記載の固
    体高分子型燃料電池。
  7. 【請求項7】 酸化剤用の前記排出用マニホールドが断
    面円形に形成され、前記流体流路板に形成された前記酸
    化剤流路の出口部が、酸化剤用の前記排出用マニホール
    ドに、前記排出用マニホールドの中心より偏心している
    状態で連通していることを特徴とする請求項4記載の固
    体高分子型燃料電池。
  8. 【請求項8】 前記酸化剤流路の出口部が、前記排出用
    マニホールドに接線方向に導かれる状態で連通している
    ことを特徴とする請求項7記載の固体高分子型燃料電
    池。
  9. 【請求項9】 前記出口部の幅が前記排出用マニホール
    ドの半径より小さいことを特徴とする請求項8記載の固
    体高分子型燃料電池。
  10. 【請求項10】 前記積層体が前記マニホールドをほぼ
    水平に向けるように設置される場合に、前記酸化剤流路
    と連通される前記排出用マニホールドの下面側に、この
    排出用マニホールドの長手方向に沿って複数の溝を形成
    していることを特徴とする請求項4記載の固体高分子型
    燃料電池。
  11. 【請求項11】 固体高分子電解質膜を燃料電極と酸化
    剤電極とで挟み付けて形成される単セルが同一平面状に
    複数配置されている単セル群を、この単セル群の各単セ
    ルの前記燃料電極と前記酸化剤電極とに臨むように燃料
    流路と酸化剤流路とが形成された流体流路板を介して複
    数積層した固体高分子型燃料電池において、 前記流体流路板の前記単セルに対向する位置に導電部を
    形成して、この流体流路板と前記単セル群とを積層して
    形成される積層体中の前記各単セルの積層方向に、これ
    らの単セルが互いに電気的に直列に接続される複数の単
    セル積層体を形成するとともに、前記単セル積層体どう
    しを互いに直列に接続する導電手段を前記積層体内に設
    け、前記導電手段が、前記積層体中を貫通するとともに、前
    記単セル積層体の一端側の前記導電部とこの単セル積層
    体に隣接する単セル積層体の他端側の前記導電部とをそ
    れぞれ電気的に接続する導電棒から構成され、 前記流体流路板を、絶縁枠体とこの絶縁枠体中に嵌め込
    まれる前記導電部とから構成し、 前記導電部の一面側外周部に段部を形成して、この導電
    部の一面側中央部に、前記絶縁枠体の開口部に挿入され
    る凸部を形成するとともに、この絶縁枠体の前記開口部
    周りに、前記導電部の前記段部周りの外周部を落とし込
    む落とし込み用段部を形成したことを特徴とする固体高
    分子型燃料電池。
  12. 【請求項12】 前記導電部と前記絶縁枠体との接触部
    に、位置決め用およびガスシール用の畝とこの畝に嵌め
    合わされる溝とを、全周にわたって形成したことを特徴
    とする請求項11記載の固体高分子型燃料電池。
  13. 【請求項13】 前記導電部の表面が撥水処理されてい
    ることを特徴とする請求項11記載の固体高分子型燃料
    電池。
  14. 【請求項14】 固体高分子電解質膜を燃料電極と酸化
    剤電極とで挟み付けて形成される単セルが同一平面状に
    複数配置されている単セル群を、この単セル群の各単セ
    ルの前記燃料電極と前記酸化剤電極とに臨むように燃料
    流路と酸化剤流路とが形成された流体流路板を介して複
    数積層した固体高分子型燃料電池において、 前記流体流路板の前記単セルに対向する位置に導電部を
    形成して、この流体流路板と前記単セル群とを積層して
    形成される積層体中の前記各単セルの積層方向に、これ
    らの単セルが互いに電気的に直列に接続される複数の単
    セル積層体を形成するとともに、前記単セル積層体どう
    しを互いに直列に接続する導電手段を前記積層体内に設
    け、前記導電手段が、前記積層体中を貫通するとともに、前
    記単セル積層体の一端側の前記導電部とこの単セル積層
    体に隣接する単セル積層体の他端側の前記導電部とをそ
    れぞれ電気的に接続する導電棒から構成され、 前記流体流路板の一面側の前記導電部周りに、前記単セ
    ル群中の前記単セルの前記燃料電極および前記酸化剤電
    極の外周部よりは外側に配置され、この単セルの前記電
    解質膜の外周部またはこの電解質膜の外周部に取り付け
    られたガスシール用シートよりは、内側に配置される畝
    または溝を形成し、かつ、この流体流路板の他面側の前
    記導電部周りに、この流体流路板に隣接する他の流体流
    路板の前記畝または溝に嵌合して前記電解質膜またはガ
    スシール用シートを加圧するガスリーク防止用の溝また
    は畝、もしくは前記他の流体流路板の前記畝の位置また
    はこの畝の近傍に配置され、この畝とともに前記電解質
    膜または前記ガスシール用シートを加圧するガスリーク
    防止用の第2の畝を形成したことを特徴とする固体高分
    子型燃料電池。
  15. 【請求項15】 前記単セル群が、固体高分子電解質を
    複数対の前記燃料電極と前記酸化剤電極とで挟み付けて
    複数の単セルを同一平面状に一体に配置して構成され、
    前記畝と前記溝とによる加圧により、前記電解質膜が前
    記単セル毎に切り離されることを特徴とする請求項14
    記載の固体高分子型燃料電池。
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