JP3429313B2 - 中耳炎ワクチン - Google Patents

中耳炎ワクチン

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JP3429313B2 JP52577994A JP52577994A JP3429313B2 JP 3429313 B2 JP3429313 B2 JP 3429313B2 JP 52577994 A JP52577994 A JP 52577994A JP 52577994 A JP52577994 A JP 52577994A JP 3429313 B2 JP3429313 B2 JP 3429313B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 中耳炎は中耳の感染症であって主に小児に発症する。
治療せずに放っておくと、この病気は難聴を引き起こす
ことがあり、発育の遅れをきたす可能性もある。1987−
87の期間に呼吸器系の疾患で診療所を訪れた1億3千万
人の患者うちの3千百万人が中耳炎が原因であったと推
計されている。最近のデータの示すところでは、不特定
の化膿性中耳炎は、内科医のもとを訪れる24歳以下の年
齢の患者に対して診断を下す必要のある最も一般的な30
の病名リストのトップにランクされる。この病気の治療
には年間10億ドル以上も使われており、勤労世帯の所得
からその治療費として支出される金額は3億ドル乃至6
億ドルにものぼると推計されている。全児童のおよそ83
%が3歳までに少なくとも1度は急性中耳炎に罹患した
経験をもつと推測される。ヘモフィルス・インフルエン
ゼ(Haemophilus influenzae)の型別不能な菌株は、
中耳炎の全症例の25〜30%、及び再発性中耳炎の53%の
原因となる菌であり、滲出を伴う慢性中耳炎の62%の症
例で単離されている主たる病原菌である。型別不能なヘ
モフィルス・インフルエンゼ(NTHi)は中耳炎の主たる
病原菌であるにもかかわらず、この病気の発病メカニズ
ムについても宿主の免疫反応についても完全には解明さ
れていない。
型別不能なヘモフィルス・インフルエンゼに対する免
疫を賦与するか或いはヘモフィルス・インフルエンゼに
よって引き起こされる中耳炎の症状を軽減するためのワ
クチンがあれば非常に望ましいはずである。
発明の概要 今回、型別不能なヘモフィルス・インフルエンゼの菌
体表面付属構造物から得られる繊維状タンパク質である
フィンブリンからなるワクチンが、中耳炎の研究、その
予防又は症状の軽減に有用であることが判明した。同時
に、フィンブリンをコードするDNAの遺伝子配列及びフ
ィンブリンのアミノ酸配列についても決定した。今回、
フィンブリンをコードするDNAを含んだベクターも開発
し、かかるベクターを含んでいて上記DNAを発現しかつ
純粋なフィンブリン源を与える形質転換体を調製した。
図面の簡単な説明 図1は、A)クーマシーブリリアントブルーで染色し
た、(a)分子量標準マーカー;(b)NTHiの1128株か
ら調製した全外膜タンパク;及び(c)1128株から単離
したフィンブリン;のドデシル硫酸ナトリウムポリアク
リルアミドゲル電気泳動図(SDS−PAGE)である。
図2は、同一のNTHi菌株1128を投与して免疫処置した
チンチラの鼓膜の、HE染色(ヘマトキシリン−エオシン
染色)した組織切片の光学顕微鏡写真である。チンチラ
の免疫処置は、(A)対照標品;(B)1128株の全外膜
タンパク;(C)1128株から単離したフィンブリン;
(D)1128株の単離主要外膜タンパク;を用いて行っ
た。顕微鏡写真(E)はチンチラの正常な鼓膜を示す。
これらの顕微鏡写真の倍率はすべて210×である。組織
を示すのに使用した略号は次の通りである :Ep=表皮層;CT=繊維層の結合組織;MEM=中耳粘膜;MEC
=中耳腔;RBCs=赤血球。対照チンチラ(A)の鼓膜(T
M)では、CT層が肥厚し浮腫を起こしているのが分か
る。正常な鼓膜(E)と比較して、鼓膜の肥厚の最も少
ないものはBとCであることに注目されたい。1128株か
ら単離された主要外膜タンパクで免疫処置したチンチラ
(D)では、鼓膜が著しく肥厚しており、出血を伴って
いることが繊維層(CT)に赤血球(RBCs)及び浮腫が存
在していることから分かる。
図3は、同一のNTHi菌株1128を投与して免疫処置した
チンチラの中耳粘膜の、HE染色した組織切片の光学顕微
鏡写真である。チンチラの免疫処置は、(A)対照標
品;(B)1128株の全外膜タンパク(OMP);(C)NTH
i1128株から単離したフィンブリン;(D)1128株の単
離主要外膜タンパク;を用いて行った。顕微鏡写真
(E)はチンチラの正常な中耳粘膜を示す。これらの顕
微鏡写真の倍率はすべて210×である。EX=滲出液;MEC
=中耳腔;MEM=中耳粘膜;NB=新生骨(骨新生);RBCs=
赤血球;CT=結合組織。
図4(A)は、NTHi 1128株のエポン包埋薄切片試料
の透過型電子顕微鏡写真であり、細い繊維状の周毛性線
毛を示す。
図4(B)は、チンチラ抗フィンブリン抗血清と金粒
子結合プロテインAを用いて間接的に免疫標識し、シャ
ドウイングした無固定・無染色NTHi 1128株の透過型電
子顕微鏡写真である。線毛は、黒色の金粒子で標識され
た白色の「細いすじ」として見える。
図5は、NTHiフィンブリンのヌクレオチド配列であ
る。推定アミノ酸配列をDNA配列の下に示した。大文字
はオープンリーディングフレーム(読取り枠)に対応す
る。フィンブリンのアミノ酸配列決定によって求めたN
末端及び内部CNBr断片のアミノ酸配列を下線で示した。
リボソーム結合部位を二重下線で示した。フィンブリン
遺伝子の下流に位置するステムループ構造を太字と下線
で示した。
図6は、サザーンハイブリダイゼーションブロッティ
ング分析の結果を示す図である。親株のNTHi 1128株の
ゲノムDNAをパネルAのレーン1、2、3、4及びパネ
ルBのレーン1で泳動し、変異株のDNAをパネルAのレ
ーン5、6、7、8及びパネルBのレーン2、3、4、
5で泳動した。EcoR Iで完全に消化したDNAをパネルA
のレーン1と5及びパネルBのレーン1と2で泳動し、
EcoR I−Hind III(パネルAのレーン2と6及びパネル
Bのレーン3)、EcoR I−Pst I(パネルAのレーン3
と7及びパネルBのレーン4)及びTaq I(パネルAの
レーン4と8及びパネルBのレーン5)のDNA消化物に
ついても同様に泳動した。電気泳動は1%アガロースゲ
ル上で行い、ニトロセルロース膜に移して、32P標識フ
ィンブリン遺伝子(パネルA)及び32P標識クロラムフ
ェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子(パネル
B)をプローブとして検出した。
図7は、(b)NTHi 1128株の単離フィンブリンの上
方バンド、(c)NTHi 1128株の全外膜タンパク、
(d)変異株の全外膜タンパク、(e)変異株の単離下
方バンドに対して、親株NTHi 1128株の単離フィンブリ
ンの上方バンドに対するポリクローナル抗血清をプロー
ブとして用いて検出したウエスタンブロッティング分析
の結果を示す図である。レーン(a)は予め染色してお
いた分子量標準マーカーを含んでいる。
図8は、次のヘモフィルス・インフルエンゼ臨床単離
株(型別不能及びb型):(a)86−042;(b)86−04
3;(c)1667 MEE;(d)1128;(e)1885 MEE;
(f)169 p+;(g)90−100L;(h)900−100 R;
(i)90−111 L;(j)90−112 R;(k)90−114NP;
(1)90−114 L;(m)Mr 13 p−;(n)Mr 13
p+;(o)Eagan p+;(p)Eagan p−、から
得た全外膜タンパク標品に対して、標準チンチラ血清プ
ール(A及びB)又は1128株から単離したフィンブリン
で免疫処置して得たチンチラ血清(C及びD)をプロー
ブとして用いて検出したウエスタンブロッティング分析
の結果を示す図である。
図9は、pET3a(レーン1)で形質転換或いは0.5mM
IPTGでの誘導前にpNHFで形質転換(レーン2)又は0.5m
M IPTGでの誘導後にpNHFで形質転換(レーン3)した
大腸菌BL21(DE3)/pLys S株から調製した菌体溶解物
のウエスタンブロッティング分析の結果を示す図であ
る。ブロットは、NTHi 1128株の単離フィンブリンに対
するチンチラポリクローナル抗血清(250分の1に稀
釈)をプローブとして用いて検出した。
図10は、組換え型(レーン1)及び野生型(レーン
2)バキュロウイルス感染細胞中でのフィンブリンの発
現を示す図である。感染細胞の細胞抽出液をSDS−PAGE
にかけ、NTHi 1128株の単離フィンブリンに対するチン
チラポリクローナル抗血清(250分の1に稀釈)を1次
抗体として用いたウエスタンブロッティングにより分析
した。
発明の詳細な説明 今回、表面付属構造物である線毛が、慢性中耳炎に罹
患した小児の中耳及び鼻咽頭から採取したすべて(100
%)の細菌で生産されることを発見した。線毛は、透過
型電子顕微鏡での研究から、細菌の表皮粘膜への最初の
ドッキング又は付着に関与しているらしい。
線毛を構成するタンパク質であるフィンブリンをワク
チンとして動物に投与すると、フィンブリンに対する免
疫反応が誘起され、ワクチン接種した動物が後でNTHiに
さらされても重症の中耳炎から防御されることが判明し
た。
金標識抗体による線毛の位置の確認 単離フィンブリンに対するポリクローナル抗体及びモ
ノクローナル抗体(MAb 4A5uと命名)両者の組合せに
よるNTHi線毛の標識の解像度をさらに高めることを目的
として、顕微鏡写真に高低差の感じを出すために、無固
定・無染色のまま金標識抗体で標識した細菌全体を低角
度白金−パラジウムシャドウイング処理した。図4に示
す通り、単離フィンブリンで免疫処置したチンチラの集
団から採取した抗血清プールで、NTHi 1128株、すなわ
ちAmerican Type Culture Collection(ATCC)受託
番号 (受託番号は未だ付与されていない)を標
識した。このような標識実験から、検査した中耳炎単離
物すべて(100%)において、単離フィンブリンで免疫
処置したチンチラにおける免疫反応が線毛に対するもの
であったことが判明した。
受動免疫 フィンブリンのサブユニットタンパク質に対する動物
の免疫反応によって賦与される生体防御を、実験的中耳
炎のチンチラ模擬実験で求めた。NTHi1128株から単離し
たフィンブリンに対するチンチラ又はウサギの高度免疫
血清5m/kgでチンチラを受動免疫した。対照チンチラ
には、ウサギ又はチンチラの標準血清を投与した。次
に、チンチラに骨性外耳道経由で同種NTHi(すなわち、
2.5〜3.5cfu/耳のNTHi 1128株)を感染させた。チンチ
ラを検査してその病状の重さを調べた。表1に示す通
り、免疫処置したウサギ又はチンチラの血清を投与した
免疫チンチラでは、鼓膜の病状が軽減した(それぞれ、
p≦0.05及びp≦0.001)。表2に示す通り、チンチラ
抗フィンブリン血清を投与したチンチラ群では、対照群
と比べると、中耳分泌液の存在数が少なかった。
NTHiに対する能動免疫用のワクチンを調製するため、
次の幾つかのNTHiタンパクを単離した:NTHi 1128株の
フィンブリン;NTHi1885株、ATCC受託番号 (受
託番号は未だ付与されていない)のフィンブリン;及び
NTHi 1128株の全外膜タンパク。ここではNTHiの1128株
と1185株について述べるが、ATCC番号43041として公衆
の入手可能な菌株を含め、他の型別不能なヘモフィルス
・インフルエンゼ株も使用し得る。
フィンブリン及び全外膜タンパクの単離 Carlone他の“Rapid microprocedure for isolati
ng detergent−insoluble outer membrane protein
s from Haemophilus species"と題する報文(198
6)、J.Clin.Microbiol.24,330、に記載の方法の修正法
で外膜タンパクを単離した。NTHiの1885株と1128株の各
々を次の通り培養した。NTHiを、5%CO2及び95%空気
の湿性雰囲気中、37℃に恒温維持した2mg NAD/;2mg
ヘミン/添加ブレーンハートインフュージョン培地中
で18時間増殖させた。次にNTHiを4℃で20分間4000×g
で遠心して上清をデカントして回収した。NTHiの菌体ペ
レットを10mM Hepes緩衝液(pH7.4)に再懸濁し、目盛
り60%にセットしたArtek Systems Corp.製のArtek
Sonic Dismembratorモデル150を用いて氷上において20
秒間のパルスで3度超音波処理した。超音波処理試料を
4℃で5分間9100×gで遠心した。ペレットを回収し、
その上清については再度遠心して粗外膜画分を回収し
た。これらのペレットを一緒にして10mM Hepes緩衝液
に再懸濁し、同体積の2%(w/v)サルコシル含有10mM
Hepes緩衝液と混合した。この懸濁液を随時振盪しな
がら室温で60分間インキュベーションした。しかる後
に、懸濁液を4℃で30分間5900×gで遠心して、ペレッ
トを回収した。200mの再蒸留水でペレットを懸濁しな
いようにペレット表面を穏やかに洗浄した。ペレットを
20m再蒸留水に懸濁して外膜タンパク懸濁液を得た。
この外膜タンパク懸濁液をアリコートに分割して凍結
し、70℃で保存した。NTHiの1128株から上述の方法で単
離した全外膜タンパクを動物の能動免疫用の免疫原とし
て使用した。
フィンブリンを単離するため、上記全外膜懸濁液を、
当業者にはスラブゲルとして知られる大型の5〜20%連
続濃度勾配ポリアクリルアミドゲルにかけた。このスラ
ブゲルを30mA/ゲルでおよそ4時間泳動して、水洗し
た。スラブゲルを、Integrated Separation Systems
社から入手したISS Pro−Green染色系を用いて製造業
者の指示通り10分間又は一晩ネガティブ染色した。フィ
ンブリンのバンドを、隣のレーンで泳動した分子量標準
マーカーに対する相対的な移動度から同定した。25.5kD
aのバンドをカミソリで切り出してフィンブリンを得た
が、37.5kDaのバンドをその2次構造に再構成すること
ができれば37.5kDaバンドも使用することができる。こ
の37.5kDaバンドはフィンブリンが完全に変性したもの
を含んでいる。フィンブリンを得るために、25.5kDaバ
ンド全体を切り出して約1cm長に細片した。バンドをInt
egrated Separation Systems社の指示通り脱染色し
た。次に、4〜5個のゲルの細片を電気溶出チューブに
入れて9mA/チューブで4時間電気溶出した。Bio−Rad
Electro−Eluter及びメンブランキャップw/12000MWCOか
らの電気溶出チューブの回収チップに電気溶出タンパク
質を集めた。電気溶出したタンパク質を、Spectrum Mi
cro−ProDicon社製(テキサス州ヒューストン)から入
手した分子量カットオフ10000の透析膜を用いて蒸留水
に対して24時間透析した。SDS−PAGE電気泳動標品の銀
染色で他の外膜タンパク質による汚染がみられなくなる
まで、上記の手順を繰り返した。このようにしてNTHiの
1128株及び1885株から単離したフィンブリンを、動物の
能動免疫の免疫原としても使用した。
さらに、ネガティブ染色試料の透過型電子顕微鏡によ
って外膜タンパク標品を観察して、単離フィンブリンが
透析によってフィラメントへと再構成されることを確認
した。
能動免疫 それぞれ10匹のチンチラからなる集団5組について、
塩類対照標品或いは次の免疫原:1128株から得た全外膜
タンパク標品;NTHi 1128株から得た単離フィンブリン;
NTHi 1885株から得た単離フィンブリン;又は1128株の
主要外膜タンパク質を構成するがフィンブリンサブユニ
ットとは無関係の、40.5kDaの単離主要外膜タンパク、
のいずれかで能動免疫した。40.5kDaの主要外膜は「P
2」タンパク質としても知られている。これらすべての
免疫原について、それらを免疫原として使用する前に、
Whittaker Bioproducts社からQCL−1000という商品名
で市販されている発色性変形細胞溶解物アッセイでそれ
らのエンドトキシン(内毒素)含量を調べた。チンチラ
に、完全フロイントアジュバント中の免疫原100μgを
皮下注射した。次いで30日後に、不完全フロイントアジ
ュバント中の同一免疫原50μgを注射した。2度目の追
加免疫後に、5匹の集団を2つのグループに分け、1128
株又は1885株のいずれかを骨性外耳道経由で感染させ
た。チンチラを4週間にわたって次の検査項目、耳鏡検
査による鼓膜の病状;下位骨性外耳道の上鼓室穿刺によ
って回収したNTHiの半定量的計数;固定した中耳表皮粘
膜及び鼓膜の組織病変についての光学顕微鏡検査、につ
いて調べた。
表3及び表4に示す通り、1128株の全外膜タンパク標
品及び単離フィンブリンは、同種有線毛NTHi株(すなわ
ち、NTHi 1128株)を感染させたチンチラの鼓膜病状を
軽減するのに、どちらも同じ様に有効であった(p≦0.
001)。1128株から得た全外膜タンパクでの免疫処置はN
THi1885株による異種感染からの防御にも有効であり
(p≦0.001)、フィンブリンでの免疫処置よりも中耳
における滲出又は細菌増殖が少ない。1885株から得たフ
ィンブリンでの免疫処置は、同種感染(p≦0.01)及び
異種感染(p≦0.02)のいずれについても防御効果が幾
分低かった。分子量約40.5kDaの主要外膜タンパクでの
免疫処置は、1128株及び1885株のいずれの感染に対して
も防御効果を発揮しなかった。実際、分子量約40.5kDa
の主要外膜タンパクを投与したチンチラは、耳鏡検査で
鼓膜の病状が著しく悪化していることが判明した(p≦
0.005)。
対照の塩類対照標品で免疫処理したチンチラでは、鼓
膜及び中耳粘膜共に中程度の組織病変を示した。図2に
示す通り、鼓膜が肥厚して繊維層に浮腫がみられたが、
中耳粘膜検体では粘膜の肥厚、骨新生並びに表皮下に存
在する赤血球と炎症細胞の存在が最も少なかった。中耳
腔に多形核白血球滲出液が密集して存在していた。
NTHiの1128株から得た全外膜タンパク又はフィンブリ
ンで免疫処置したチンチラでは、鼓膜の組織病変が対照
チンチラに比べると軽かった。フィンブリンよりも全外
膜タンパクを投与したときのほうが、滲出液のみられな
い耳又は無菌滲出液が観察されることが多かった。図3
に示す通り、全外膜タンパクを投与した場合、多形核白
血球からなる滲出液は中耳腔には存在しなくなる。図3
から、正常チンチラ(E)に比べて最も粘膜層の肥厚が
小さかったのは対照チンチラ(A)であることが分か
る。中耳腔に多形核白血球が密集して存在していたが、
これはNTHiによる中耳炎の感染後に典型的にみられる。
全外膜タンパクで免疫処置したチンチラ(B)では、粘
膜のCT層がかなり肥厚しており、表皮下で出血している
ことが赤血球の存在及び若干の骨新生から分かる。フィ
ンブリンで免疫処置したチンチラ(C)では、全外膜タ
ンパクで免疫処置したチンチラ(B)の場合と類似して
はいたが、さらに、主に多形核白血球からなる滲出液が
中耳腔に観察された。1128株の単離主要外膜タンパクで
免疫処置したチンチラ(D)では、中耳粘膜に炎症がみ
られる点で(NTHi感染させたすべてのチンチラで観察さ
れた通り)類似していたが、極度の骨新生、滲出液に占
める単核白血球の割合が多くなり、中耳膜の表皮層の病
巣剥離の形跡が観察され、その病状の重さは他の集団で
は観察されなかったものである。
このように、フィンブリン又は外膜タンパクでのワク
チン接種によって誘導されるフィンブリンに対する抗体
は、NTHiによって引き起こされる中耳炎からの防御に寄
与する。
フィンブリンは、NTHiから単離されたものであっても
或いは全外膜タンパク標品の一成分であっても、能動又
は受動免疫によって中耳炎に対する防御反応を賦与する
ので、免疫賦活剤として使用するのに適している。最大
範囲の防御を与えるために、痘苗原(vaccinogen)は、
防御作用が高くかつ広域交差反応性をもつ免疫反応を引
き起こすべきである。中耳炎から単離されたNTHiにはか
なりの不均質性がみられるので、ヘモフィルス・インフ
ルエンゼの無作為に選んだ15株のb型及び型別不能な臨
床単離菌の菌体外膜から全外膜タンパク質を単離した。
ワクチンの防御作用と交差反応性の程度を調べるため
に、上記の各菌体外膜を界面活性剤で可溶化し、SDS−P
AGEを行って、NTHi 1128株から単離したフィンブリン
に対するチンチラのポリクローナル抗血清をプローブと
して用いたウエスタンブロッティング分析に付した。図
8に示す通り、ウエスタンブロッティングの結果から、
15株すべての菌体外膜単離物においてほぼ同一の泳動バ
ンドでチンチラポリクローナル抗血清との反応が観察さ
れ、これら15株の各々に存在するフィンブリンが血清学
的に関連していることを示していた。したがって、異な
る15株のフィンブリンは共通のエピトープを有してい
る。このように、NTHi 1128株から単離したフィンブリ
ンは、中耳炎の原因となる様々な型別不能なヘモフィル
ス・インフルエンゼの感染を防御するための特に好適な
免疫原である。
フィンブリン遺伝子のクローニング及び配列決定 NTHi 1128株から単離した染色体DNAを超音波処理で
剪断し、2〜5kbのDNAフラグメントを1%アガロースゲ
ルを用いて単離した。これらのDNAフラグメントにStrat
agen社製のNot−EcoR Iリンカー−アダプターを付加し
て、Stratagen社製のλgt11と連結した。Stratagen社製
のGigapack Plusを製造業者の指示通り使用して、上記
連結DNAをλ粒子中にインヴィトロ(in vitro)でパッ
ケージングして、ゲノムライブラリーを得た。プラーク
ハイブリダイゼーションでゲノムライブラリーをスクリ
ーニングするため、624bpのPCR(ポリメラーゼ連鎖反
応)生成物プローブを下記に述べる通り作製した。
最初に、上述の通り1128株から単離したフィンブリン
100μgをCNBr500μg及びトリプファン5μgと共に70
%ギ酸100μに懸濁することによって、フィンブリン
をCNBrで切断した。切断したタンパクを回収し、蒸留水
で数回洗浄した。
この切断されたタンパク断片をポリアクリルアミドゲ
ルにかけ、前記と同一の条件下で泳動し、Millipore社
製のImobilon膜に移した。約2pg以上のバンドをすべて
切り出し、タンパク断片の配列を南カリフォルニア大学
(University of Southern California,リバーサイ
ド)に委託してApplied Biosystems 475パルス式液体
タンパクシークエンサー及びApplied Biosystems Com
puting Integratorで決定した。タンパク断片を含んだ
2つの最も主要なバンドはN末端ペプチドと内部ペプチ
ドであることが判明し、それぞれ20残基及び15残基のAP
QENTFYAGVKAGQGSFHDとVSKTFSLNSDVTFAFという配列であ
ることが分かった。これらのアミノ酸配列に基づいて、
Applied Biosystems社製のDNA合成装置で2種類のヌク
レオチド配列を合成し、Applied Biosystems社製のオ
リゴヌクレオチドカートリッジで精製した。これら2種
類のヌクレオチド配列は、Gln3からAla9のアミノ酸配列
に対応する128通りの縮重をもつ5′−CA(AG)GA(A
G)AA(CT)AC(AGTC)TT(CT)TA(CT)GC−3′の20m
erオリゴヌクレオチドと、Phe15からAsp10のアミノ酸配
列に対応する512通りの縮重をもつ5′−AAA(AGTC)GC
(AG)AA(AGTC)GT(AGTC)AC(GA)TC−3′の18mer
オリゴヌクレオチドであった。18merオリゴヌクレオチ
ドをセンスプライマーとして使用し、20merオリゴヌク
レオチドはフィンブリンのN末端領域をコードするゲノ
ムDNAフラグメントを増幅するためのアンチセンスプラ
イマーとして使用した。PCR生成物を次の通り得た。100
ngゲノムDNA、50pmolの20merオリゴヌクレオチドプライ
マー、50pmolの18merオリゴヌクレオチドプライマー、1
0nmolの各デオキシヌクレオシド三リン酸及びGibco社製
のTaqDNAポリメラーゼ5ユニットを含む混合物を最終体
積100μで調製した。上記混合物中のゲノムDNAを94℃
で1分間変性させ、次に50℃で約2分間アニーリング
し、72℃で約2分間伸張させた。最後のアニーリングス
テップは72℃で約10分間行い、PCR増幅生成物を含んだ
混合物を得た。このPCR増幅生成物をアガロースゲルで
泳動し、アガロースゲルから精製し、Baringer Manhei
m社製のランダムラベリングキットを用いて32P標識し
て、放射性標識した624bpのPCR生成物プローブを得た。
この624bpのPCR生成物プローブをハイブリダイゼーシ
ョンプローブとして用いて、Sambrook,Fritsch及びMani
atis著、Molecular Cloning,a Laboratory Manual第
2版(1989)(Cold Spring Harbor Laboratory(米
国ニューヨーク州コールドスプリングハーバー)発行)
に記載された方法にしたがって、上記ゲノムライブラリ
ーをスクリーニングした。上記624bpのPCR生成物は、ゲ
ノムライブラリーの中の3つのファージプラークとハイ
ブリダイズした。上記ハイブリダイゼーションは、上記
Sambrook他のMolecular Cloning,a Laboratory Manu
al第2版(1989)に記載された50%のホルムアルデヒド
含有標準溶液を用いて42℃で一晩行った。フィルターを
65℃の0.1%XSSC及び11%SDS中で30分間洗浄し、X線フ
ィルムに暴露した。陽性プラークはラジオグラフから同
定し、寒天プラグから回収した。ファージプラークから
得た3種類のDNAフラグメントを「λFD1」、「λFD2」
及び「λFD」と名付けた。ファージDNAを単離し、EcoR
Iで消化し、スピン溶出法で単離した。これらのDNAフラ
グメントを、Sigma社から入手可能なプラスミドpUC18に
サブクローニングした。これらのファージに挿入された
ヘモフィルス・インフルエンゼDNAフラグメントから、
「FD1」、「FD2」及び「FD3」と名付けたプラスミドが
得られた。これらのプラスミドの配列決定により、これ
らがフィンブリン遺伝子配列の異なる重複部分をコード
しているが、これらのいずれもが遺伝子全体を含んでい
ないことが判明した。237bpが重複しているプラスミドF
D1とFD3を使用して、フィンブリンのコーディング配列
全体とその5′及び3′フランキング領域を含んだプラ
スミドを構築した。5′上流領域とフィンブリン遺伝子
の最初の450bpを含んでいるプラスミドFD1のEcoR I−Hi
nd IIIフラグメントを単離して、これを、EcoR I−Hind
IIIで消化し脱リン酸化しておいたプラスミドFD3に挿
入して、「FD」と名付けたプラスミドを構築した。
プラスミドλFD中のインサートフラグメントからフィ
ンブリン遺伝子のヌクレオチド配列を決定した。このイ
ンサートの両方の鎖の配列を、U.S.Biochemical社製の
シークエンサーSequence 2.0を用いて、上記Sambrook
他のMolecular Cloning,a Laboratory Manual第2版
(1989)に記載のサンガーのジデオキシチェインターミ
ネター法で決定した。DNA配列及び推定アミノ酸配列を
図5に示す。全フィンブリン遺伝子は、406位のATGコド
ンから始まり、1485位のTAA終止コドンで終わる1077bp
のオープンリーディングフレーム(読取り枠;ORF)を含
んでいる。このオープンリーディングフレームの前に
は、大腸菌のコンセンサス配列に類似していて開始コド
ンの11bp上流から始まる推定リボソーム結合部位AGGAが
存在する。オープンリーディングフレームの下流にはロ
ー(ρ)因子依存性の転写ターミネーターと一致するス
テムループ構造が存在している。成熟型フィンブリンを
コードする配列の前に、21個のアミノ酸残基からなる典
型的なシグナル配列の特徴をもったリーダーペプチドが
コードされている。フィンブリン遺伝子は当初は359個
のアミノ酸からなる前駆体として翻訳され、その後でシ
グナル配列がプロセッシングを受けて338残基のアミノ
酸からなる成熟型フィンブリンとなる。計算上の分子量
は36.4kDaであり、図1Aのレーン3に示すSDS−PAGEにお
ける上方バンドの分子量とほぼ一致する。このバンドが
真のフィンブリンであると考えられる。図5に示す通
り、フィンブリン遺伝子から推定されるアミノ酸配列
は、精製フィンブリンのCNBr切断で得られたN末端及び
内部ペプチドのアミノ酸配列と一致する。
ここで説明したフィンブリンをコードするオープンリ
ーディングフレームは、大腸菌その他の発現系において
組換えタンパク質を発現させるのに使用することができ
る。その2つの具体例を以下に述べる。
例1 NTHi 1128株のゲノムDNAを鋳型として用いてフィン
ブリン遺伝子のコーディング配列を増幅するためのPCR
のプライマーとして、フィンブリン遺伝子のコーディン
グ配列の最初の6つのコドンと最後の6つのコドンを基
にした2つのオリゴヌクレオチドを使用した。合成PCR
生成物をBamH I及びNde Iを用いて37℃で1時間消化
し、Alan H. RosenbergのGene(1987),56:125に記
載された方法にしたがってEngland Biolabs社製の発現
ベクターpET3aの対応クローニング部位にサブクローニ
ングし、T4リガーゼを用いて14℃で一晩連結して、プラ
スミドpNHFを得た。連結DNAで大腸菌DH5α株を形質転換
し、所望通りの構築物であることをBamH I及びNde Iに
よる制限分析によって確認した。ベクターpET3a及びプ
ラスミドpNHFで大腸菌BL21(DE3)/pLysSを形質転換し
た。φ10プロモーターの調節下でのフィンブリン遺伝子
産物の発現を、0.5mmolのIPTGの添加によるT7 RNAポリ
メラーゼ合成の誘導によって達成した。BL21(DE3)/pL
ysS(pNHF)の全タンパク質プロフィールを分析して、B
L21(DE3)/pLysS(pET3a)のプロフィールと比較し
た。図9に示すウエスタンブロッティング分析は、大腸
菌が組換えタンパク質を発現したことを示している。
例2 Luckow,V.A.著のRecombinant DNA Technology and
Applications(Prokop,A.,Bajpai,R.K.及びHo,C.S.
編,McGraw社発行)に記載された方法にしたがってバキ
ュロウイルスベクターを使用しても、フィンブリンを発
現させることができる。PCR増幅したフィンブリン遺伝
子のコーディング配列をClonetech Laboratories社
(米国カリフォルニア州パロアルト)製のpBacPAK1ベク
ターのBamH I遺伝子にクローニングすることによって、
組換えpBacPAKトランスファーベクターを構築した。Hin
d III消化で正しい配向のインサートをスクリーニング
した後、野生型ウイルスDNAとトランスファーベクターD
NAの混合物で昆虫細胞スポロドプテラ・フルギペルダ
(Sporodoptera frugiperda)に同時感染させることに
よって、上記組換え遺伝子をウイルスゲノムに導入し
た。個々のプラークを得て、組換えウイルスがフィンブ
リンを発現するか検査した。図10に示すウエスタンブロ
ッティング分析は、上記昆虫細胞がヘモフィルス・イン
フルエンゼのフィンブリンを発現したことを示してい
る。
発現したフィンブリンは、動物における中耳炎を予防
及び/又はその症状の軽減用、研究用並びに治療用ワク
チンとして使用することができる。
フィンブリン遺伝子の挿入変異導入 図6に示す通り、各種制限酵素で消化したNTHi 1128
株のDNAのゲノムサザーンハイブリダイゼーション分析
の結果は、1128株にはフィンブリン遺伝子が1コピーし
か存在していないことを示していた。pBR325のクロラム
フェニコールアセチルトランスフェラーゼをコードする
遺伝子を含んだ952bp Sfu Iフラグメントを、Epicente
r Technologies社(米国ウィスコンシン州マディソ
ン)製の8Kgmホスファターゼで平滑末端とし、これを、
BstE II消化し脱リン酸化し4種類のデオキシヌクレオ
シド三リン酸の存在下においてクレノウ酵素で一本鎖部
分を埋めておいたプラスミドpFDに、T4リガーゼを用い
て連結した。このプラスミドでコンピテント大腸菌DH5
αを形質転換し、100λ1g/mアンピシリン及び25λ1g/
mクロラムフェニコールを含むLB寒天培地上で形質転
換株を選択した。1つの形質転換株を「NFM」と名付け
た。このNFM株の制限酵素マッピングで、クロラムフェ
ニコールカセットの位置を確認するとともに、遺伝子が
1コピー挿入されていることを確認した。プラスミドpN
FMを精製し、BamH Iで線状化し、これを用いて、Herrio
t他,J.Bacteriology(1979),101,517−524に記載のM
−IV法でコンピテントにしておいたNTHi 1128株を形質
転換した。2λ1g/mクロラムフェニコール添加ブレー
ンハートインフュージョン寒天培地上で変異株を選択し
た。これらの変異株の中の1株及び親株の1128株のゲノ
ムDNAを、EcoR I、EcoR IとHind III、EcoR IとPst I、
及びTaq Iで消化して、サザーンハイブリダイゼーショ
ン法で分析した。EcoR I及びTaq 1はクロラムフェニコ
ール遺伝子内部の1カ所で切断し、Hind IIIはクロラム
フェニコールカセットの挿入部位の下流のフィンブリン
遺伝子内の1カ所を切断する。pBR325のクロラムフェニ
コールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子のコードされ
た952bp Sfu Iフラグメント及びフィンブリン遺伝子の
コードされた1077bpのEcoR I−BamH Iフラグメントを32
P標識ハイブリダイゼーションプローブとして使用し
た。そのオートラジオグラフを図6に示す。全菌体抽出
液からの免疫反応性タンパク質を検出するため、上記上
方バンドに対するチンチラ抗フィンブリンポリクローナ
ル抗血清を用いたウエスタンブロッティング分析で変異
株を親株の1128株と比較した。図7に示す通り、変異株
には交差反応性のバンドは存在していなかった。クーマ
シー染色では、図1の2つのバンドに対応する約37.5kD
aと約25.5kDaの2つのバンドがみられた。
フィンブリン遺伝子破壊変異株から得た下方バンド
は、37.5kDaフィンブリンに対する抗体とは交差反応し
なかった。親株では25.5kDaバンドとの程度を異にする
交差反応性が観察された。これらの結果は、下方バンド
中のタンパク質が37.5kDaフィンブリンと会合し得るこ
とを示唆している。変異株で見付かった下方バンドが線
毛形成に関与しているか否かを明らかにするため、36kD
aタンパク質を添加したときと添加しなかった場合の親
株と変異株の下方バンドを電子顕微鏡で調べた。親株だ
けで線毛が観察され、したがって、変異株で観察された
下方バンドが線毛とは無関係であることが判明した。
フィンブリン遺伝子の破壊の線毛に与える影響 ネガティブ染色及び金標識抗体での標識から親株に線
毛が存在することが実証されたが、変異株には菌体表面
付属構造物はみられなかった。変異株は親株に比べると
標的真核細胞に対する付着性が32〜26%劣っていた。
親株と変異株の病原性を比較した。10匹のチンチラに
NTHiを接種した。そのうちの5匹には親株を接種し、残
る5匹には変異株を接種した。接種量は、親株について
は3.3×103細胞、変異株については4.0×103細胞であっ
た。NTHiはチンチラの左耳の上部骨性外耳道に接種し、
対照として滅菌塩類溶液を右耳の上部骨性外耳道に接種
した。その結果を表5に示す。これら2つの菌株で、鼓
膜の病状の経時変化にはさほど目立った差はないが、生
存率には顕著な差がみられた。内耳に対する影響とし
て、平衡感覚失調症として顕在化する迷路合併症が親株
を接種したすべてのチンチラで観察された。これに対し
て、変異株を接種したチンチラのうちの3匹で軽度乃至
中程度の迷路合併症がみられた。
鼻内感染試験で、12匹のチンチラに受動吸入法で約10
8cfuの親株又は変異株のいずれかを接種した。表7に示
す鼓膜の病状の検査結果は、変異株を接種したチンチラ
で病状が著しく軽くなっていることを示している。変異
株を接種したチンチラでは迷路合併症が格段に減った。
13日後までに、親株集団で生存したチンチラがたった3
匹であったのに対して、変異株集団では6匹が生存し
た。
このように、変異株の中耳裂に入り込み、生存し、繁
殖する能力が格段に阻害された。
フィンブリンを含んだワクチンをフロイントのアジュ
バントのようなキャリアに入れてチンチラに投与してき
たが、医薬品として許容されるキャリアを含め、その他
のキャリアも適している。
フィンブリン遺伝子を含んでいてフィンブリンを発現
するような形質転換微生物を宿主動物に投与することに
よっても、フィンブリンが宿主動物に提供される。この
ような微生物には、サルモネラ(Salmonella)やマイコ
バクテリウム(Mycobacterium)やアデノウイルス(Ade
novirus)のような粘膜病原体で、好ましくは弱毒化し
たものが含まれる。形質転換株の産生するフィンブリン
は、宿主内で防御免疫反応を引き起こす。形質転換株は
適当なキャリアに入れて投与する。
有線毛NTHi臨床単離株の人間の口腔咽頭細胞に対する
付着は、NTHi1128株から単離されたフィンブリンの接種
量に応じて阻害されたが、40.5kDaのNTHi外膜タンパク
質では阻害されなかった。したがって、フィンブリン
は、それが1128株や1185株のようなNTHiから単離された
ものであろうと、組換えDNA技術で生産されたものであ
ろうと、宿主細胞へのNTHiの付着を阻害又は低減させる
ために投与することができ、それによって中耳炎の症状
の重さを軽減することができる。フィンブリンは、NTHi
の感染前又は感染後に、フィンブリンとキャリアを含ん
でなる鼻内スプレーなどによって、投与することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C12N 7/00 C12P 21/02 (C12N 1/21 C12R 1:91 C12R 1:19) C12N 15/00 ZNAA (C12P 21/02 5/00 B C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 シラコーバ、タチアナ 米国、オハイオ州 43220、コロンバス、 チャンバース・ロード 1220、アパート メント 414ビー (56)参考文献 Abstracts of Fift h International Sy mposium,Recent Adv ances in Otitis Me dia,issued 20−24 May (1991)p.118,132 Abstracts of Fift eenth Midwinter Re search Meeting,Ass ociation for resea rch in otalaryngol ogy,issued 2−6 Feb ruary(1992)p.70,219 Infection and Imm unity(1989)Vol.57,No. 10,p.3226−3229 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/09 ZNA C07K 14/08 C12N 1/21 C12N 5/10 C12P 21/00 - 21/02 C12N 7/00 SwissProt/PIR/GeneS eq GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq BIOSIS/WPI(DIALOG)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】型別不能なヘモフィルス・インフルエンゼ
    (Haemophilus influenzae)のフィンブリンタンパク
    質をコードする単離されたDNAであって、このタンパク
    質が、配列番号2のアミノ酸22〜359を含む、DNA。
  2. 【請求項2】配列番号1のヌクレオチド469〜1485を含
    む、フィンブリンタンパク質をコードするDNA。
  3. 【請求項3】請求項1記載の単離されたDNAを含むベク
    ター。
  4. 【請求項4】請求項2記載のDNAを含むベクター。
  5. 【請求項5】該ベクターがプラスミドであることを特徴
    とする、請求項3記載のベクター。
  6. 【請求項6】該ベクターがプラスミドpET3aであること
    を特徴とする、請求項3記載のベクター。
  7. 【請求項7】該ベクターがバキュロウイルスであること
    を特徴とする、請求項3記載のベクター。
  8. 【請求項8】フィンブリンタンパク質をコードするDNA
    を含む請求項3記載のベクターで形質転換された微生物
    宿主。
  9. 【請求項9】該微生物宿主が大腸菌(E.coli)であるこ
    とを特徴とする、請求項8記載の微生物宿主。
  10. 【請求項10】該微生物宿主がスポロドプテラ・フルギ
    ペルダ(Sporodoptera frugiperda)であることを特徴
    とする、請求項9記載の微生物宿主。
  11. 【請求項11】該微生物宿主が、粘膜病原体であること
    を特徴とする、請求項10記載の微生物宿主。
  12. 【請求項12】フィンブリンタンパク質を生産する方法
    であって、請求項8記載の形質転換された微生物宿主を
    フィンブリンの発現に適した条件下で培養し、フィンブ
    リンを回収することを含む方法。
  13. 【請求項13】フィンブリンタンパク質を生産する方法
    にして、請求項9記載の形質転換された微生物宿主をフ
    ィンブリンの発現に適した条件下で培養し、フィンブリ
    ンを回収することからなる方法。
  14. 【請求項14】フィンブリンタンパク質を生産する方法
    にして、請求項10記載の形質転換された微生物宿主をフ
    ィンブリンの発現に適した条件下で培養し、フィンブリ
    ンを回収することからなる方法。
  15. 【請求項15】請求項12記載の方法で生産されたフィン
    ブリンタンパク質。
  16. 【請求項16】請求項13記載の方法で生産されたフィン
    ブリンタンパク質。
  17. 【請求項17】請求項14記載の方法で生産されたフィン
    ブリンタンパク質。
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