JP3429289B2 - 電動清拭装置 - Google Patents

電動清拭装置

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JP3429289B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床面に対して、乾
拭きは勿論のこと、水拭き、洗剤拭き、消毒液塗布拭
き、ワックスがけなどの作業が行える電動清拭装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電動式の清掃装置としては、洗浄
液や磨き液で湿らせたパッドを装着し、そのパッドをモ
ータで回転させ、床面を磨き上げるものが知られている
(例えば、特開平2−243129号公報参照)。ま
た、床面洗浄後に残った洗浄液をスクイージでかき集
め、吸引ポンプで吸い上げるものも製品化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記パッドを
回転させるためには、大きな駆動力が必要となり装置が
大型化する。そのため、廊下やロビーといった広いスペ
ースには使用可能であるが、病室や実験室のような狭い
床面を清掃するのには不向きである。また、騒音も大き
いため、病室の患者や、実験動物を飼育しているような
部屋の清掃には不向きである。
【0004】こうしたことから、病院の病室や手術室、
製薬施設、実験動物の飼育室などの衛生管理を要する床
面清掃には、モップによる作業が行なわれている。しか
し、モップの衛生管理には手間がかかるため、大きな課
題となっている。又、モップに対する消毒液や水の湿り
具合を調整することは難しいため、清拭時にムラが生じ
て床面に消毒液や水が溜まる箇所が発生する。
【0005】したがって、本発明の目的は、コンパクト
かつ騒音が小さく、ムラなく床面を清拭し得ると共に衛
生管理が容易な電動清拭装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、床面を清拭する電動清拭装置であって、
駆動モータにより鉛直軸のまわりに回転する回転体と、
前記回転体に取り付けられて電動清拭装置の荷重を支
え、前記回転体が回転するのに伴って床面上を旋回する
ことで前記回転体の回転を許容する3個以上の車輪と、
前記回転体に着脱自在に取り付けられ床面に接触して床
面を清拭する清拭部とを備えたことを特徴とする。
【0007】モータの駆動により回転体が回転すると、
3個以上の車輪および清拭部が回転体と共に旋回して床
面が清拭される。この際、転動する車輪によって装置の
自重等が支持されているので、床面と清拭部との間に生
じる摩擦力が可及的に小さくなる。そのため、小さな駆
動力によって清拭部を回転駆動させることができると共
に、清拭部に加わる荷重も均一化するので、均一でムラ
なく床面を清拭することができる。
【0008】本発明は、車輪の構造や特性を限定するも
のではなく、車輪としては回転軸(車軸)を持ち、一方
向(前後)つまり車軸のまわりにのみ転動する固定キャ
スタや、車軸の方向が自在に変化する自在キャスタを用
いることができるが、多方向に転動するボール(ボール
キャスタ)を用いてもよい。自在キャスタを用いる場合
は、操作の安定性を考慮し、自在キャスタの車輪が一定
の円周に沿って回転し易くなるように取り付けるのが好
ましい。なお、 前記車輪は前記モータの出力軸から離れ
た外周縁よりも若干内側に、等角度ピッチで取り付ける
のが好ましい。なお、本装置には、前記車輪の他に、搬
送用の車輪を設けるのが好ましい。また、本装置を縦横
に操作するための操作桿を設けるのが好ましいが、清拭
中に装置を移動させるための駆動輪を別途設けてもよ
い。
【0009】本発明において、清拭部としては、一般
に、織布、不織布、編物などのウエスを用いることがで
きる他、無数の毛を有するブラシを採用することも可能
である。また、清拭部はウエス等を回転体に直接着脱で
きるようにしてもよいし、ウエスとブラケットが一体の
カセット式として回転体に対し着脱できるようにしても
よい。
【0010】
【発明の実施形態】以下、本発明の一実施形態を図面に
したがって説明する。 全体構成:図1に示すように、本装置は本体ケース1を
備えている。図2の二点鎖線で示す前記本体ケース1の
下側開口部1aには、台板2が固定されており、該台板
2には駆動モータ4が固定されている。図3に示す駆動
モータ4の出力軸5には、回転体50が取り付けられて
いる。
【0011】前記回転体50は三叉回転板11およびウ
エス回転板22を備えている。該三叉回転板11および
ウエス回転板22は、各々、概ね水平面に沿って配置さ
れており、駆動モータ4により概ね鉛直線に沿って設け
られた出力軸(鉛直軸)5のまわりに回転駆動される。
後述するように、前記ウエス回転板22の下面には、図
1に示す床面Fに接触するようにウエス(清拭部)20
が取り付けられており、該ウエス20は前記駆動モータ
4によって回転駆動されて床面Fの清拭を行なう。
【0012】要部の構成:つぎに、本装置の要部の構成
を上方から順に説明する。図2に示す前記本体ケース1
の下側開口部1aには、台板2が嵌合して不図示の締結
部材で固定され、防水構造を形成している。本体ケース
1には、洗浄水、消毒液またはワックス等の液剤(以
降、単に液剤という。)を蓄えるためのタンク37が上
下に抜き差し可能に配設されている。図3に示す台板2
には、減速ギヤヘッドと一体化した駆動モータ4が4個
のスペーサ3を介して不図示のボルトとナットで固定さ
れている。駆動モータ4の出力軸5には、3個の突出部
を有する回転信号板6が嵌合しており、キー7により回
転信号板6と駆動モータ4の出力軸5が一体に回転する
ように固定されている。
【0013】フォトセンサ 前記回転信号板6の突出部6aの上方には、フォトセン
サ8が突出部6aに対面するように、不図示のブラケッ
トを介して台板2に固定されている。フォトセンサ8は
発光部と受光部を有している。前記回転信号板6が回転
し、前記突出部6aがフォトセンサ8に対面した場合に
は、発光部から発した光が該突出部6aで反射されてフ
ォトセンサ8の受光部に入射する。フォトセンサ8の受
光部は、該入射する光の検出を行なう。
【0014】回転軸用防水シール9の外径はシール受け
10の内径に嵌合している。シール受け10は、不図示
のボルトとナットで台板2の裏面に固着している。三叉
回転板11に不図示のボルトとナットで固定された連結
軸12は、台板2の裏面に突き出た駆動モータ4の出力
軸5に、キー7とともに嵌合し、止めビス13で固定さ
れている。
【0015】車輪 前記三叉回転板11は3箇所の切り欠き部11cを有し
ていると共に、該三叉回転板11の端部には、床面を転
がる3個の車輪14が回転自在に取り付けられている。
3個の車輪14の回転軸は、後述するように、三叉回転
板11の回転中心で交わるように位置調整して取り付け
られている。前記三叉回転板11の裏面には、3個の位
置決めピン15が植設されている。更に、三叉回転板1
1の裏面には、下方に向けてネジ部が延びている脱着ネ
ジ16が不図示のボルトで固定されている。
【0016】清拭部 前記ウエス回転板22には、前記車輪14の数に等しい
3組の取り付け板が設けられている。該取り付け板は、
それぞれ第一ウエス取り付け板17および第二ウエス取
り付け板19を備えている。第一ウエス取り付け板17
は、ブラケット18に不図示のビスで固定されている。
第一ウエス取り付け板17と第二ウエス取り付け板19
との間には、一対の付勢バネ付きの蝶板21が取り付け
られ、そのバネ力で、第二ウエス取り付け板19は上方
に向って付勢され、ブラケット18に当接している。
【0017】前記取り付け板17,19には前記ウエス
20が取り付けられている。取り付け板17,19にウ
エス20を取り付けるには、第二ウエス取り付け板19
を付勢バネ付き蝶板21の付勢バネに抗して下方に折り
曲げ、第一ウエス取り付け板17と第二ウエス取り付け
板19のそれぞれの先端が近づいた状態にすることによ
り、ウエス20の前後2箇所の袋形状部20a,20a
を第一ウエス取り付け板17と第二ウエス取り付け板1
9に、スリッパを履かせるようにして取り付ける。一
方、逆の手順でウエス20を取り外すことも可能であ
る。したがって、第一および第二ウエス取り付け板1
7,19からなる取り付け板の中央を折り曲げ可能に構
成することで、前記取り付け板に対しウエス20が着脱
可能である。前記第一ウエス取り付け板17および第二
ウエス取り付け板19の中央には、貫通孔17a,19
aが設けられている。
【0018】図8は、車輪14および取り付け板17,
19の位置関係を示す平面図である。図8に示すよう
に、前記取り付け板17,19は、各車輪14の旋回方
向Cの間に設けられている。したがって、取り付け板1
7,19に取り付けられたウエス20は、床面における
車輪14の旋回した跡を清拭するように、各車輪14の
旋回方向Cの間に設けられる。
【0019】バネ部材 図3に示すブラケット18とウエス回転板22との間に
は、バネ部材23aの設けられた蝶板23が取り付けら
れ、該バネ部材23aのバネ力によってウエス20が下
方に向って床面Fに一定の圧力で押し付けられている。
なお、第一ウエス取り付け板17と第二ウエス取り付け
板19が必要以上に下方向に回転しないように、ブラケ
ット18がウエス回転板22の端面に当接している。
【0020】ウエス回転板22には3個の位置決め孔が
穿孔されており、該位置決め孔を、三叉回転板11に植
設されている3個の位置決めピン15に嵌合させた後、
雌ネジ部を有する固定ノブ(図示せず)を脱着ネジ16
に螺合させることにより、ウエス回転板22は三叉回転
板11と一体的に回転動作が可能になる。
【0021】なお、装置自身の洗浄や消毒が行いやすい
ように、ウエス回転板22に取り付けられた各部材は、
該ウエス回転板22に取り付けられたままの一体化され
たユニット状態で脱着が可能である。更に、車輪14が
取り付けられている三叉回転板11も簡単に脱着可能に
構成しても良い。更に又、三叉回転板11とウエス回転
板22とを一体にして脱着可能に構成しても良い。
【0022】ロールポンプ 図2に示すロールポンプ(しごきポンプ)25は、不図
示の固定部材を介して台板2に固定されている。ロール
ポンプ25はチューブを外側から押し付けて該チューブ
内の液剤を絞り出すようにして送るものである。図2の
矢印で示すように、このロールポンプ25は、タンク3
7から液剤を不図示のチューブを介して吸引し、台板2
に設けた孔2aを通る不図示のチューブを介して下方に
向かって液剤を送る。前記ロールポンプ25は、後述す
るように、三叉回転板11の前記切り欠き部11c(図
3)を通過して液剤を滴下させると共に、前記取り付け
板17,19の貫通孔17a,19aに滴下させる。し
たがって、液剤は貫通孔17a,19aを通過して、ウ
エス20の上面に滴下される。
【0023】操作桿および運搬機構 前記本体ケース1の後方には、シャフト29を介して2
個の搬送用車輪28が回転自在に取り付けられている。
該シャフト29は、台板2に固定されている台座27に
差し込まれ、不図示の止め輪で抜け止めされている。シ
ャフト29の略中央部には、前記操作桿26と一体的に
固設されている不図示の円筒部材が嵌合している。前記
円筒部材は不図示の圧縮バネで、図2における右方向に
付勢されている。そのため、操作桿26を鉛直状態に近
づけると、台座27に形成されたカム溝27aに案内さ
れて操作桿26がロックされる。一方、操作桿26のロ
ックを解除するには、操作桿26を不図示の圧縮バネに
抗してシャフト29の軸方向に摺動させてカム溝27a
によるロックを解除する。
【0024】操作桿26を鉛直方向でロックし、操作桿
26を若干倒すことにより、搬送用車輪28が床面に接
する。更に操作桿26を倒すことにより、搬送用車輪2
8を支点として3枚のウエス20や3個の車輪14が床
面から持ち上がる。この状態で、電動清拭装置を搬送す
れば、搬送中にウエス20や車輪14が床面に接するこ
とによる汚れを防止することができる。
【0025】前記ケース1の中には、前記駆動モータ4
等に電力を供給する充電式のバッテリー(電池)30と
制御回路31が内臓されている。
【0026】図1の前記操作桿26には作業者が操作設
定するための操作ボックス32が取り付けられている。
作業者は、該操作ボックス32を操作して、後述するウ
エス20の回転速度の設定や液剤の設定、運転モードの
指定を行なう。
【0027】図4に示すように、各車輪14は揺動板3
3およびアングル板34を介して三叉回転板11に回転
自在に取り付けられ、揺動板33はアングル板34に揺
動可能に取り付けられている。揺動板33は、ねじりバ
ネ35により時計方向に付勢され、揺動板33の突出部
33aがアングル板34に当接している。これにより、
床面に段差や凹凸があって、車輪14がその床面を通過
した際に床面から衝撃力を受けた場合には、ねじりバネ
35の付勢力に抗して撓むことで、その衝撃力が吸収で
きる。許容以上の衝撃力を受けた場合には、揺動板33
の突出部33bが三叉回転板11に当接して、揺動板3
3の揺動量を規制する。ただし、この場合でも車輪14
は回転できるように、揺動板33の突出部33bは車輪
の外径の外側に位置した形状にしている。
【0028】制御の構成:図5(a)に示すように、中
央制御回路(マイコン)42には、駆動モータ制御回路
43、ポンプモータ制御回路44、センサ回路45、操
作設定回路46および表示回路47が図示しないインタ
ーフェイスを介して互いに接続されている。
【0029】前記駆動モータ制御回路43は駆動モータ
4のモータM1を駆動制御し、前記ポンプモータ制御回
路44はロールポンプ25のモータM2を駆動制御す
る。前記センサ回路45は、駆動モータ4により回転す
る回転信号板6の回転状況を読み取るフォトセンサ8か
らの信号を処理するものであり、該フォトセンサ8から
の回転信号板6の前記突出部6aの検出信号を中央制御
回路42に出力する。前記CPU42aは、当該検出信
号に基づいて駆動モータ4の回転速度の算出を行なう。
【0030】操作設定回路46は、作業者が前記取っ手
部26a(図1)の操作ボックス32(図1)で操作設
定した情報などを中央制御回路42に送るためのもので
ある。前記設定情報としては、ウエス20の回転速度の
設定や後述する液剤の設定、運転モードの指定、電源の
ON/OFFなどがある。表示回路47は、電源のON
/OFF状態やバッテリー30の残量等を表示するため
のものである。
【0031】図5(b)に示すように、前記中央制御回
路42は、CPU42a、ROM42cおよびRAM4
2dを備えている。CPU42aは、ROM42cに記
録された制御方法(プログラム)に従い、中央制御回路
42に接続された種々の機械から信号を入力し、データ
の演算を行い、中央制御回路42に接続された種々の機
器への信号を出力して機器を制御するものである。RO
M42cはプログラムとして液剤滴下制御手段42bを
備えている。液剤滴下制御手段42bは、前記フォトセ
ンサ8からの回転信号板6の突出部6aの検出信号に基
づいて、後述するように駆動モータ4の回転速度を算出
すると共に、ウエス回転板22に滴下する液剤のタイミ
ングの選択などを行なう。
【0032】前記RAM42dには、ワックスの滴下時
間記憶部42eおよび洗浄液の滴下時間記憶部42f等
が設けられている。図11(a),(b)に示すよう
に、前記各滴下時間記憶部42e,42fには、それぞ
れ駆動モータ4の回転速度毎にロールポンプ25の駆動
時間が関連付けられた滴下時間テーブルが記憶されてい
る。図5の液剤滴下制御手段42bは、後述するよう
に、前記滴下時間テーブルの値に応じて前記ロールポン
プ25を間欠駆動させる。
【0033】なお、前記バッテリー電源30は、レギュ
レータ回路41を介して中央制御回路42に所定の電力
を供給するとともに、駆動モータ制御回路43とポンプ
モータ制御回路44にも電力を供給する。
【0034】本装置の使用方法:つぎに、本装置の使用
方法について図6および図7のフローチャートを用いて
説明する。図6は、本発明に使用するマイコンのフロー
チャートのメインルーチンであり、図7はメインルーチ
ンへの割り込みルーチンである。作業者は、予め前記操
作ボックス32を操作して、ウエス20の回転速度や液
剤の設定(ワックス、洗浄液ないしドライ(乾拭
き))、運転モードの指定(手動滴下運転、自動滴下運
転ないしOFF)を行なう。
【0035】操作設定回路46においてケース1の上面
に設けた電源スイッチ36をONすると、マイコンのプ
ログラムがスタートし、先ず、マイコンの入出力ポート
の設定やビットレートの設定などのマイコン初期設定
(ステップS0)が行われる。次に、ステップS1に進
み、ステップS1では前記操作ボックス32に設定され
た駆動モータ4の回転速度に応じた速度でウエス20が
回転を開始する。
【0036】次に、操作設定回路46で設定された指定
液剤の読み取り(ステップS2)を行う。ここでは、ド
ライ(乾拭き)、ワックス、洗浄液の3種類の例を示し
ている。前記ステップS2において、操作ボックス32
にドライが選択された場合には、液剤の滴下を行なわな
いので、センサ回路45からの信号は不要であるため、
センサ割り込み禁止(ステップS3)とし、ポンプ25
の作動も必要ないため、ポンプOFF(ステップS4)
とし、再び指定液剤の読み取り(ステップS2)のルー
チンに戻る。
【0037】前記ステップS2において、ワックスが選
択されている場合には、前記CPU42aが図11
(a)に示すワックスの滴下時間テーブルを前記ワック
スの滴下時間記憶部42eから読み出す(ステップS
5)。該読み出し後、ステップS6に進む。なお、前記
ワックス滴下時間テーブルは、作業者による標準作業時
間をもとに、床面へのワックス塗布厚が約20〜25μ
mになるように、液剤滴下ポンプ25の吐出能力、駆動
モータ4の回転速度に応じてポンプ25のON時間を求
めたものである。
【0038】前記ステップS2において、洗浄液が選択
されている場合には、前記CPU42aが前記洗浄液の
滴下時間テーブルを洗浄液の滴下時間記憶部42fから
読み出す(ステップS12)。該読み出し後、ステップ
S6に進む。なお、洗浄液滴下時間テーブルは、作業者
による標準作業時間をもとに、床面への洗浄液塗布厚が
約5〜10μmになるように、液剤滴下ポンプ25の吐
出能力、駆動モータ4の回転速度に応じてポンプ25の
ON時間を求めたものである。
【0039】ステップS6では、操作ボックス32に設
定された運転モードの読み取りを行う。ステップS6で
は、前記操作ボックス32で指定された運転モードに基
づいて分岐され、後述する各ステップに進む。なお、前
記運転モードとしては、作業が終了し液剤滴下ポンプ2
5や不図示のチューブ内に残った液剤を放出したい時
や、液剤滴下ポンプ25や不図示のチューブ内を洗浄す
る時などに操作設定するための手動滴下運転モードと、
自動でウエス20が適度に湿った状態を保ちながら清拭
作業を行うための自動滴下運転モードと、ウエス20の
湿り具合を調節するために一時的に液剤滴下運転を停止
するためのOFFモードという3種類の選択が可能であ
る。
【0040】前記ステップS6において、OFFモード
が選択されている場合には、センサ割り込み禁止(ステ
ップS3)とし、ポンプOFF(ステップS4)とし
て、再び指定液剤の読み取り(ステップS2)のルーチ
ンに戻る。
【0041】前記ステップS6において、手動滴下運転
モードが選択されている場合には、液剤を滴下させるた
めにポンプをON(ステップS7)にして、再び指定液
剤の読み取り(ステップS2)のルーチンに戻る。
【0042】前記ステップS6において、自動滴下運転
モードが選択されている場合には、センサ回路45から
の液剤滴下ポンプ25の動作開始信号を取り込める状態
にするために、センサの割り込み許可(ステップS8)
を行う。
【0043】ステップS8で割り込みが許可されると、
図7に示す割り込みルーチンがスタートする。割り込み
がスタートすると、CPU42aが前記フォトセンサ8
からの検出信号に基づいて、回転信号板6の回転速度、
即ち、駆動モータ4の回転速度を算出(ステップS2
1)してステップS22に進む。
【0044】ステップS22では、前記回転速度に基づ
いてロールポンプ25をONにする時間を設定する。こ
こで、図6のフローチャートのステップS5において、
ワックスの滴下時間テーブルが選択されている場合に
は、前記ワックスの滴下時間テーブル(図11(a))
に基づいてポンプのON時間が設定(ステップS22)
される。一方、前記ステップS12において、洗浄液の
滴下時間テーブル(図11(b))が選択されている場
合には、前記洗浄液の滴下時間テーブルに基づいてポン
プのON時間が設定される。前記設定後、図6に示すス
テップS9にリターンする。
【0045】前記ステップS9では、ポンプをONに
し、液剤を滴下させてステップS10に進む。ここで、
液剤を滴下するタイミングは、前記フォトセンサ8から
の検出信号に基づいて取り付け板17,19の貫通孔1
7a,19a上に滴下するように制御される。ステップ
S10では、ポンプONの開始からポンプの駆動時間を
カウントし、前記ポンプON時間が経過すると、ポンプ
をOFF(ステップS11)にしてステップS2に戻
る。
【0046】なお、前記ワックスおよび洗浄液の滴下時
間テーブルは、作業者による単位面積当たりの標準作業
時間をもとに設定したものであるが、作業者によっては
作業時間が短い人もいれば長い人もいる。又、場合によ
っては作業時間を短縮しなければならない場合もある。
その対策として、前記両滴下時間テーブル以外に、ゆっ
くり目の作業時間に対応した滴下時間テーブルや、早目
の作業時間に対応した滴下時間テーブルを作業者が選択
設定できるようにしても良い。
【0047】又、本体ケース1内に加速度センサを内蔵
し、加速度の大きさから本体の移動動作速度を算出し、
標準の作業時間のテンポで作業しているのか、ゆっくり
目の作業時間のテンポで作業しているのか、早目の作業
時間のテンポで作業しているのかを作業者が選択設定す
るのではなく、自動で作業時間のテンポを判定し、最適
な滴下時間テーブルを自動選択しても良い。
【0048】又、加速度センサで、実際の作業時間のテ
ンポが標準作業時間のテンポよりも速いか又は遅いかを
自動で判定し、速い場合にはもう少しゆっくりとしたテ
ンポで作業するように警告表示したり、遅い場合にはも
う少し早いテンポで作業するように警告表示することに
より、作業者による作業時間のバラツキを減らすことも
可能である。
【0049】作業中の移動防止の原理:図8、図9、図
10は、床面の摩擦力が車輪に対してどのように作用す
るかを説明するための平面断面図である。第一ウエス取
り付け板17と第二ウエス取り付け板19が3セットあ
り、その間に車輪14を配設している。3個の車輪は、
ポリアセタールのような床面との摩擦係数が小さい材質
で形成されており、更に、車輪と床面とが点接触に近い
状態になるように、床面に接触する車輪14の縦断面形
状は、円弧又は楕円形状に形成されている。
【0050】図8は、3個の車輪14の回転軸が、全て
駆動モータ4の出力軸5の回転中心Oで交わるように調
整した場合を示したものである。これら3個の車輪14
は、出力軸5の回転軸Oを中心に時計方向に回転する。
即ち、前記各車輪14は前記回転体50に等角度ピッチ
で取り付けられており、かつ、前記各車輪14の車軸の
延長線Lが駆動モータ4の鉛直軸5と交差するように該
各車輪14が配置されている。前記3個の車輪14は、
回転軸Oを回転中心として、床面に対して車輪は横滑り
することなく転がる。
【0051】図9(a)は、3個の車輪14の回転軸の
延長線Laが、回転中心Oからずれ、3個の車輪14が
進行方向Cに対して外に向いて取り付けられた場合を示
している。各車輪14は横すべりしながら転がることに
なる。荷重の重心が、回転中心Oと一致し、各車輪14
の床面から受ける摩擦力をそれぞれf1、f2、f3と
し、車輪にかかる全荷重をWとし、床面と車輪14の動
摩擦係数をμとすると、f1=f2=f3=μW/3と
なる。一方、図9(b)のように、ベクトルとしてf1
=f2+f3の関係も成り立つ。もしも、車輪14にか
かる荷重の重心が、回転中心Oではなく右よりのOaの
位置にずれていると、図9(c)のように、各車輪14
の床面から受ける摩擦力は、f1a(<f1)、f2a
(>f2)、f3a(>f3)となり、ベクトルとして
f1a<f2a+f3aの関係が成り立つ。その結果、
右方向にF(=f2a+f3a−f1a)の力が発生
し、清拭中に何ら操作力を与えなくても自然と右方向に
動こうとする。車輪14にかかる荷重の重心位置を変え
て同様の分析を行ったところ、回転中心Oからずれた方
向に移動しようとする力が発生することが分かった。
【0052】図10(a)は、3個の車輪14の回転軸
の延長線Lbが、回転軸Oからずれ、3個の車輪14が
進行方向Cに対して内に向いて取り付けられた場合を示
している。各車輪14は横すべりしながら転がることに
なる。荷重の重心が、回転中心Oと一致し、各車輪14
の床面から受ける摩擦力をそれぞれf1、f2、f3と
し、車輪にかかる荷重をWとし、床面と車輪14の動摩
擦係数をμとすると、f1=f2=f3=μW/3とな
る。一方、図10(b)のように、ベクトルとしてf1
=f2+f3の関係も成り立つ。もしも、車輪14にか
かる荷重の重心が、回転中心Oではなく右よりのObの
位置にずれていた場合、図10(c)のように、各車輪
14の床面から受ける摩擦力は、f1b(<f1)、f
2b(>f2)、f3b(>f3)となり、ベクトルと
してf1b<f2b+f3bの関係が成り立つ。その結
果、左方向にF(=f2b+f3b−f1b)の力が発
生し、清拭中に自然と左方向に動こうとする。車輪14
にかかる荷重の重心位置を変えて同様の分析を行ったと
ころ、回転中心Oからずれた方向と反対の方向に移動し
ようとする力が発生することが分かった。
【0053】したがって、3個の車輪14の車軸の延長
線Lが全て出力軸5の回転中心Oで交わるように調整す
れば、横滑り方向の摩擦力は、f1+f2+f3=0と
なり、摩擦力の影響はなくなる。その結果、車輪14に
かかる荷重の重心が、回転中心Oに一致していなくても
清拭中に移動せずに回転を続けることができる。従っ
て、作業者が押したり引いたりしなければ、その場で回
転を続ける。すなわち作業者の意に反して前後左右に移
動するのを防止することができる。また、作業者が取っ
手26を押せば前に移動できるし、取っ手26を引けば
後ろに移動できる。
【0054】第2実施形態:図12〜図14は第2実施
形態を示す。図12に示すように、本装置の下部には、
車軸の方向が自在に変化する自在キャスタ14aが設け
られている。図13に示すように、前記自在キャスタ1
4aは三叉回転板11の端部に設けられている。図14
に示すように、前記自在キャスタ14aは、車軸の方向
を変化させるための回転面14fを有している。前記回
転面14fに垂直な法線L1は、鉛直線L2に対して自
在キャスタ14aの進行方向Cに向って、所定角度θ°
傾斜した傾斜姿勢に設定されている。
【0055】図13に示すように、本装置を移動操作す
るための操作桿26は、前記自在キャスタ14aが旋回
する軌跡の内側の領域の上方、たとえば、モータ4の近
傍に取り付けられている。図12に示すように、前記操
作桿26の上部には、補助操作桿26bが左右に突出し
て設けられている。その他の構成は、第1実施形態と同
様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付し
て、その詳しい説明および図示を省略する。
【0056】前記自在キャスタ14aは、図14の進行
方向C、すなわち、前記三叉回転板11の回転方向に向
って傾斜した傾斜姿勢に設定されている。そのため、前
記進行方向C以外の方向への回転規制力を有している。
したがって、前記操作桿26を押したり引いたりしない
時には、自在キャスタ14aの車軸の方向が安定するた
め、その場で安定した回転を続けることができる。一
方、前記操作桿26を押したり引いたりすることによ
り、自在キャスタ14aに対して前記回転規制力以上の
力が加わると、自在キャスタ14aの車軸の方向は容易
に回転する。そのため、清拭中の移動操作を小さな力で
行うことができる。
【0057】また、凹凸のある床面において、図13の
3個の自在キャスタ14aが旋回すると、本体ケース1
にはうねるような上下振動が発生する。その上下振動
は、3個の自在キャスタ14aの旋回中心部が最も小さ
く、旋回中心部から離れる程大きくなる。そのため、上
下振動が少ない位置、すなわち自在キャスタ14aが旋
回する軌跡の内側の領域の上方に、前記操作桿26の基
端部を取り付けている。これにより、凹凸のある床面に
おいても、作業者に不快な振動が操作桿26から伝わる
のを緩和することができる。さらに、前記操作桿26の
基端部は、回転可能にヒンジを用いて本体ケース1に接
合されていると共に、該ヒンジの回りにはスライド管6
0が設けられている。操作桿26を鉛直状態に近づける
と、スライド管60が自重で落下して前記ヒンジ接合部
に覆いかぶさって、操作桿26が鉛直状態にロックされ
る。一方、スライド管60を上方に持ち上げることによ
り、前記操作桿26のロックを解除することができる。
さらに、図12の補助操作桿26bを左右に突出させて
設けているので、前記取っ手部26aと補助操作桿26
bとを掴むことにより、本装置を左右にも容易に移動さ
せることができる。なお、床面Fから受ける摩擦力や作
業者の左右方向の操作力などによる操作桿26の旋回方
向の回転モーメントと、作業者による操作桿26の旋回
量が最適になるような位置に、補助操作桿26bを取り
付けるのが好ましい。
【0058】なお、前記操作桿26に傾斜スイッチを設
け、該操作桿26の床面Fに対する角度が所定の角度以
上(たとえば、90°に近い角度)になると、本装置を
停止するようにしてもよい。また、図15に示すよう
に、ウエス取り付け板17,19が設けられたブラケッ
ト18とウエス回転板22との間に、2軸の蝶番23A
を取り付けウエス回転板22に対してウエス取り付け板
17,19が平行になるようにするのが好ましい。ま
た、前記2軸の蝶番23Aの代わりに、平行運動機構を
用いてもよい。さらに、前記実施形態では、車輪(自在
キャスタ)14,14aを取り付ける三叉回転板11を
設けたが、該車輪(自在キャスタ)14,14aをウエ
ス回転板22に取り付けて、三叉回転板11を省略して
もよい。
【0059】さらに、車輪14や自在キャスタ14aな
どの車輪の代わりにボールを用いたボールキャスタを用
いることもできる。また、自在キャスタ14aと、車輪
14やボールキャスタを2種類以上混合して用いてもよ
い。たとえば、図16(a)の平面図に示すように、自
在キャスタ14aの間に車輪14を設けてもよいし、図
16(b)に示すように、自在キャスタ14aの間にボ
ールキャスタ14bを設けてもよい。
【0060】以上のとおり、図面を参照しながら好適な
実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見
て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定す
るであろう。たとえば、車輪は必ずしも清拭部の旋回方
向の間に設ける必要はなく、清拭部よりも内側、すなわ
ち回転軸寄りに設けてもよい。かかる車輪は回転する清
拭部の内側に位置しているので、車輪の旋回した跡を該
清拭部によって清拭することができる。したがって、そ
のような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発
明の囲内のものと解釈される。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、清
拭部が回転する清拭中の装置の自重を3個以上の車輪に
よって支持するので、床面と清拭部との間に生じる摩擦
力が著しく小さくなる。そのため、小さな駆動力によっ
て清拭を行うことができると共に、清拭中の作業者の操
作も容易になる。また、清拭中に加わる荷重も均一化す
るので、均一でムラなく床面を清拭することができる。
また、清拭部は着脱自在であるから、衛生管理も容易に
なる。
【0062】更に、前記清拭部をバネ部材により床面に
向って付勢すれば、前記荷重の均一化が更に向上し、よ
り効果的になる。
【0063】また、車輪の軌跡上を清拭部が旋回して床
を清拭するようにすれば、床面に車輪の跡が残るのを防
止し得る。
【0064】一方、請求項5の発明によれば、清拭操作
中において、作業者の意に反して本装置が左右前後に移
動しないから、清拭作業が容易になる。
【0065】また、バッテリーを搭載することにより、
狭い場所や入り込んだ箇所の清拭も簡便となる。
【0066】また、請求項7の発明によれば、液剤を滴
下するポンプを間欠駆動させることにより、液剤が飛散
するのを防止し得る。
【0067】また、モータの回転速度の大小に応じて液
剤の供給量を増減させるように制御すれば、液剤の塗布
量を所定量に制御することが容易になる。
【0068】また、車輪として自在キャスタを用いるこ
とで、清拭中に小さな力で装置を左右前後に移動させる
ことができると共に、当該自在キャスタの回転面を傾け
て取り付けることで、自在キャスタの車軸の方向が安定
し、自在キャスタの車輪が一定の円周に沿って回転し易
くなるので、操作時の安定性が保たれる。
【0069】また、車輪が旋回する軌跡の内側の領域の
上方に、操作桿の基端部を取り付けることで、凹凸のあ
る床面においても、車輪からの振動が操作桿に伝わるの
を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる電動清拭装置の
斜視図である。
【図2】同装置の要部を示す透視した斜視図である。
【図3】同装置の要部の分解斜視図である。
【図4】同装置の要部を示す概略側面図である。
【図5】同装置の制御を示す構成図である。
【図6】運用方法を示すフローチャートである。
【図7】割り込みルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図8】車輪および清拭部を示す平面図である。
【図9】車輪および清拭部を示す平面図である。
【図10】車輪および清拭部を示す平面図である。
【図11】記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図12】本発明の第2実施形態にかかる電動清拭装置
の斜視図である。
【図13】同装置の要部を示す透視した斜視図である。
【図14】自在キャスタを示す側面図である。
【図15】他の実施形態を示す部分側面図である。
【図16】他の実施形態にかかる車輪の配置を示す平面
図である。
【符号の説明】
4:駆動モータ 11c:切り欠き部 14:車輪14a:自在キャスタ 17:第一ウエス取り付け板 17a,19a:貫通孔 19:第二ウエス取り付け板 20:ウエス(清拭部) 22:ウエス回転板 23a:バネ部材 25:ロールポンプ26:操作桿 30:バッテリー(電池) 37:タンク 42b:液剤滴下制御手段 50:回転体 F:床L1:法線 L2:鉛直線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川田 美子 京都市中京区西ノ京南両町88番地 株式 会社富永製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−101127(JP,A) 特開 平2−243129(JP,A) 特開 昭62−231614(JP,A) 特表 平8−508665(JP,A) 特表2001−511383(JP,A) 特表 平9−506530(JP,A) 国際公開95/14423(WO,A1) 国際公開99/05955(WO,A1) 国際公開95/16384(WO,A1) 米国特許4719659(US,A) 米国特許5411716(US,A) 英国特許出願公開2184965(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 11/16 A47L 11/03 A47L 11/283

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面を清拭する電動清拭装置であって、 駆動モータにより鉛直軸のまわりに回転する回転体と、 前記回転体に取り付けられて電動清拭装置の荷重を支
    え、前記回転体が回転するのに伴って床面上を旋回する
    ことで前記回転体の回転を許容する3個以上の車輪と、 前記回転体に着脱自在に取り付けられ床面に接触して床
    面を清拭する清拭部とを備えた電動清拭装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記清拭部を床面に押し付けるバネ部材を設けた電動清
    拭装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記床面における車輪の旋回した跡を清拭するように前
    記清拭部が前記各車輪の旋回方向の間に設けられた電動
    清拭装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記清拭部が前記車輪の旋回方向の間に前記車輪の数に
    等しい数だけ設けられた電動清拭装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記各車輪が前記回転体に等角度ピッチで取り付けら
    れ、かつ、前記各車輪の車軸の延長線が前記鉛直軸と交
    差するように前記各車輪が配置されている電動清拭装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記駆動モータに電力を供給する充電式の電池を搭載し
    た電動清拭装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 液剤を蓄えるためのタンクと、前記タンク内の液剤を吸
    引して該液剤を前記清拭部に滴下するためのポンプとを
    更に備え、 前記回転体に切り欠き部を設け、 前記切り欠き部を通過させて液剤を前記清拭部に滴下す
    るために、前記ポンプを間欠駆動させるための液剤滴下
    制御手段を備えた電動清拭装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記回転体が前記車輪を取り付けるための回転板と、前
    記清拭部を取り付けるための取り付け板とを含み、 前記取り付け板には貫通孔を設け、 滴下された液剤が、前記回転板の切り欠き部から更に前
    記取り付け板の貫通孔を通過して、前記清拭部に滴下さ
    れるようにした電動清拭装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記取り付け板の中央を折り曲げ可能に構成すること
    で、前記取り付け板に対し前記清拭部を脱着可能とした
    電動清拭装置。
  10. 【請求項10】 請求項1において、 前記モータの回転速度を可変とし、 前記清拭部に供給する液剤の供給量を前記モータの回転
    速度に対応させて制御できるようにした電動清拭装置。
  11. 【請求項11】 請求項7において、 前記モータの回転速度を可変とし、 前記モータの回転速度に応じて前記ポンプの駆動時間を
    制御して、前記清拭部に供給する液剤の供給量を前記モ
    ータの回転速度に対応させて制御できるようにした電動
    清拭装置。
  12. 【請求項12】 請求項1において、 前記車輪のうち、少なくとも2以上の車輪は、車軸の方
    向が自在に変化する自在キャスタからなり、 前記自在キャスタにおける車軸の方向を変化させるため
    の回転面に垂直な法線が鉛直線に対し前記自在キャスタ
    の進行方向に向って倒れた傾斜姿勢に設定されている電
    動清拭装置。
  13. 【請求項13】 請求項1において、 前記電動清拭装置を移動操作するための操作桿を更に備
    え、 前記車輪が旋回する軌跡の内側の領域の上方に、前記操
    作桿の基端部が取り付けられている電動清拭装置。
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