JP3429277B2 - 偏波無依存導波路型光回路 - Google Patents
偏波無依存導波路型光回路Info
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Description
構築、光情報処理装置などに用いられる導波路型光回路
に関し、特に、偏波依存性のない偏波無依存導波路型光
回路に適用して有効な技術に関するものである。
種の光部品が研究開発されているが、なかでも平面基板
上の光導波路を基本とした導波路型光部品が最も重要な
部品となっている。これは、導波路型光部品がフオトリ
ソグラフィ技術および微細加工技術によって光波長以下
の精度で再現良く量産可能という特徴を有するからであ
る。
回路は、基板上の2個の光カプラと、この2個の光カプ
ラの間を結ぶ2本の連結導波路からなり、2本の連結導
波路間の光路長差や光カプラでの干渉時における位相状
態をコントロールすることで様々な機能を実現出来るこ
とから利用用途が広く、実用化が進んでいる。
計光回路の例を示す。図9(a)は平面図、図9(b)
は、図9(a)のB−B’線における断面図である。
に示すように、シリコン基板21上のクラッド22に作
製された第1入力導波路23及び第2入力導波路24
と、第1入力導波路23と第2入力導波路24を近接さ
せた第1方向性結合器25と、第1出力導波路26及び
第2出力導波路27と、第1出力導波路26と第2出力
導波路27を近接させた第2方向性結合器28と、第1
方向性結合器25と第2方向性結合器28を連結する第
1連結導波路39及び第2連結導波路40と、熱光学移
相器(薄膜ヒータ)41から構成される。光導波路の材
料には火炎堆積法により作製した石英ガラスを用いてい
る。その断面は、図9(b)に示したように、シリコン
基板21上に堆積された厚さ50μmのクラッド22の
ほば中央に、7μm×7μmの断面を持つコア、例え
ば、第1連結導波路39及び第2連結導波路40が埋没
された構造である。クラッドとコアの屈折率差は0.7
5%である。
器28は、分岐比が1:1となる3dB結合器を用いる
のが一般的である。入力導波路から入力された光は、第
1方向性結合器25で2等分され、第1連結導波路39
と第2連結導波路40を伝搬する。第1連結導波路39
及び第2連結導波路40を伝搬した光は、第2方向性結
合器28で合流して干渉する。第2方向性結合器28で
合流した光は、そのときの位相状態によって第1出力導
波路26と第2出力導波路27から出力する光の量が変
化する。例えば、第1入力導波路23から入射した波長
λの光が、第1方向性結合器25で2等分され、第2方
向性結合器28で合流する場合、第2方向性結合器28
で合流する2つの光の位相差が0か波長λの整数倍であ
れば、合流した光は第2出力導波路27から出力する。
一方、合流する2つの光の位相差が半波長(λ/2)の
奇数倍であれば、合流した光は第1出力導波路26から
出力する。また、合流する光の位相差がその中間の状
態、すなわち位相差が0でも波長人の整数倍でもなく、
かつ半波長の奇数倍でもない状態である場合は、その状
態に応じた割合で第1出力導波路26及び第2出力導波
路27の両方から光が出力する。
の光路長差をΔLとし、光路長差ΔLが0もしくは伝搬
する光の波長の半波長程度であるマッハツェンダ干渉計
光回路は、図9(a)に示すように、第1連結導波路3
9上に熱光学移相器41として動作する薄膜ヒータを設
けることで、光減衰器や光スイッチとして動作させるこ
とができる。
回路の熱光学移相器を動作させたときの光出力特性を図
10に示す。熱光学移相器41を動作させない場合、第
1入力導波路23から入射した光は、第2出力導波路2
7から出力する。そこで、熱光学移相器(薄膜ヒータ)
41を動作させて第1連結導波路39を加熱し、熱光学
効果によって第1連結導波路39の屈折率を高くするこ
とで光路長を実効的に長くした場合、第1入力導波路2
3から入射した光の一部は第1連結導波路39へと出力
されるようになる。第1連結導波路39の温度を調整し
て光路長差ΔLが半波長になると、第1入力導波路23
から入射した光は、全て第1出力導波路26から出力す
る。このように、熱光学移相器41を用いて2本の連結
導波路の光路長差ΔLを0から半波長まで可変に調整す
ることで光減衰器として動作させることができ、また、
2本の連結導波路の光路長差ΔLが0と半波長の2点だ
けで用いれば空間型光スイッチとして動作する。光スイ
ッチでのスイッチングに必要な電力は、薄膜ヒータの長
さが5mm、幅が50μmの場合で約0.5Wである。
また、このときの薄膜ヒータの温度上昇は30℃程度で
ある。
数μm以上のマッハツェンダ干渉計光回路は、波長フィ
ルタとして動作する。図11は、非対称マッハツェンダ
干渉計光回路の概略構成を示す平面図である。この非対
称マッハツェンダ干渉計光回路は、シリコン基板21上
のクラッド22に作製された第1入力導波路23および
第2入力導波路24と、第1入力導波路23と第2入力
導波路24を近接させた第1方向性結合器25と、第1
出力導波路26および第2出力導波路27と、第1出力
導波路26と第2出力導波路27を近接させた第2方向
性結合器28と、第1方向性結合器25と第2方向性結
合器28を連結する第1連結導波路39および第2連結
導波路40から構成される。導波路材料には火炎堆積法
により作製した石英ガラスを用いている。その断面はシ
リコン基板21上に堆積された厚さ50μmのクラッド2
2のほぼ中央に、寸法7μm×7μmのコア、例えば、第1
連結導波路39および第2連結導波路40が埋没された
構造である。クラッドとコアの比屈折率差は0.75%
である。例えば、第1入力導波路23から入射した光の
うち、連結導波路間の光路長差ΔLがちょうど波長の2
N培(Nは整数)となる波長の光は前記第2出力導波路
27から出力し、2(N−1)倍の場合は第1出力導波
路26から出力する。例えば、光路長差ΔLが約1.4
8mmの場合には、周期が200GHz(波長では約
1.6nm)の波長フィルタとして動作する。図12は
波長フィルタとして用いた場合の波長特性の概念図であ
る。
は、図10及び図12に示すように、入力導波路から入
射する光の偏波状態によって、2本の連結導波路の光路
長差ΔLが0もしくは半波長程度の光減衰器や光スイッ
チの場合は同じ減衰量が得られる熱光学移相器41の電
力やスイッチング電力が異なる。また、ΔLが大きな波
長フィルタの場合は波長の周期もピークの位置(波長)
も異なる。これは、次のような理由からである。
長程度の光減衰器や光スイッチの場合は、熱光学移相器
が発生させる熱応力の光学的効果が各偏波によって異な
ることが要因である。具体的には、次のような機構で発
生する。熱光学移相器が動作すると、発生した熱は周囲
に拡散するが、特に熱伝導の高い物質中を伝搬しようと
する。空気中の熱伝導率は2.61×10−4W/(c
m・deg)であり、マッハツェンダ干渉計光回路を構
成するガラス導波路の熱伝導率は0.014W/(cm
・deg)、シリコン基板の熱伝導率は1.70W/
(cm・deg)であるため、熱光学移相器41で発生し
た熱は主にガラス導波路を拡散してシリコン基板21へ
伝わるが、シリコン基板21の熱伝導率が極めて高いた
め、シリコン基板21へほぼ垂直に流れ周囲へはあまり
拡散しない。そのため、熱光学移相器41直下の連結導
波路は効率良く加熱され、その周囲が局部的に膨張す
る。
以上に熱した後、常温に冷やされる過程で、シリコン基
板との熱膨張率の違いからシリコン基板に対し水平方向
に強い圧縮応力を受けている。したがって、局部的に膨
張した連結導波路周辺はシリコン基板から新たな圧縮応
力を基板と水平方向に受けるため、温度上昇による屈折
率変化に加え、この圧縮応力による屈折率の変化が生じ
る。圧縮応力の変化にともない屈折率が変化する現象は
光弾性効果と呼ばれ、下記数1で表される。 [数1] ΔnTE=(Δnx)=C1Δσxx+C2(Δσyy+
Δσzz) ΔnTM=(Δny)=C1Δσyy+C2(Δσxx+
Δσzz) 数1において、xはシリコン基板と水平な方向、yはシ
リコン基板と垂直な方向、zは光の導波方向であり、Δ
σxx、Δσyy、Δσzzはそれぞれx方向、y方
向、z方向の応力変化量であり、それそれ引っ張り広力
が正の値である。ΔnTEはシリコン基板に水平なx方
向に電界成分を持つ光(以下、TEモード光と称する)が
感じる屈折率。ΔnTMはシリコン基板に水平なx方向
に磁界成分を持つ光(以下、TMモード光と称する)が感
じる屈折率である。C1及びC2は石英ガラスの光弾性
係数であり、C1=−0.74×10−5mm2・k
g、C2=−4.1×10−5mm2・kgである。
平な方向に圧縮応力が加わった場合、応力変化Δσxx
が発生してガラス導波路の屈折率は高くなる。このとき
の屈折率の変化量は、光弾性係数C1及びC2が異なる
ためTEモード光とTMモード光で異なり、TMモード
光の屈折率変化量ΔnTMがTEモード光の屈折率変化
量ΔnTEよりも大きい。つまり、熱光学移相器41を
駆動した場合、熱光学効果による屈折率変化に加え局部
熱応力による屈折率変化によってTMモード光の屈折率
変化がTEモード光よりも大きくなり、図10に示すよ
うにTMモード光の光学的変化がTEモード光よりも早
く進む。同じ光出力となる熱光学移相器41の駆動電カ
は約4%程TMモード光のほうが小さい。したがって、
2本の連結導波路の光路長差ΔLが0のマッハツェンダ
干渉計を光可変減衰器として用いて、例えばTEモード
光に対して10dB減衰させた場合、TMモード光は約
11.5dB減衰してしまい、光減衰器に入射する光の
偏波面の変動に応じて減衰量が異なってしまう。
マッハツェンダ干渉計では、連結導波路問の実効的光路
長差は、 [数2] ΔL=Δl・n で表される。数2において、Δlは連結導波路の物理的
な光路長差、nは連結導波路の屈折率である。シリコン
基板21から受けているx方向の強い圧縮応力によって
導波路の屈折率は、 [数3] nTE=n0+ΔnTE nTM=n0+ΔnTM となる。数3において、n0は応力が加わらないときの
導波路の屈折率、ΔnTE,及びΔnTMはそれぞれ、
数1から得られる応力によるTEモード光及びTMモー
ド光の屈折率変化量である。
Mモード光の屈折率変化量ΔnTMではTMモード光の
屈折率変化量ΔnTMのほうが大きいため、連結導波路
間の光路長差は実効的にTMモード光の方がTEモード
光よりも大きい。この光回路を波長フィルタとして用い
る場合、例えば第1入力導波路23から入力した光を第
2出力導波路27へ出力する波長λは、 [数4] ΔL=2Nλ を満たすものである。数4において、Nは整数である。
Mモード光の屈折率変化量ΔnTMの値が異なるため、
入射する光の偏波状態によって出力する波長が異なる。
また、出力する波長の周期、すなわち出力する波長と遮
断される波長との差Δλは、 [数5] Δλ=λ2/2nΔl で表される。例えば、連結導波路の物理的な光路長差Δ
lを20.4mm、入射光の波長λを1.55μmとす
ると、数5から波長の周期Δλは0.04nmとなる。
しかし、ここでも屈折率が偏波状態によって異なるた
め、偏波状態によって違う周期となる。これらの理由か
ら、例えばTEモードにおいてある波長の光が分離でき
ても、TMモード光では分離できないという問題があっ
た。
ハツェンダ干渉計光回路の2本の連結導波路の中心に2
分の1(1/2)波長板を挿入する方法がある。これによ
ってTEモードで入射した光は、連結導波路の中間でT
Mモードに変換され、TMモードで入射した光はTEモ
ードに変換されるため、入射したどちらの偏波の光にと
っても連結導波路は実効的に同じ長さとなる。そのた
め、偏波依存性は解消される。
を解消した偏波無依存導波路型マッハツェンダ干渉計光
回路の例を示す。図13に示したマッハツェンダ干渉計
光回路は、シリコン基板21上のクラッド22に作製さ
れた第1入力導波路23及び第2入力導波路24と、第
1出力導波路26及び第2出力導波路27と、第1方向
性結合器25及び第2方向性結合器28と、第1連結導
波路39A、39Bと第2連結導波路40A,40B
と、熱光学移相器(薄膜ヒータ)41A、41Bと、そ
れぞれの連結導波路の光路の中心に形成された1/2波
長板挿入溝31に挿入された薄膜型l/2波長板32か
ら構成されている。第1方向性結合器25及び第2方向
性結合器28は、3dB結合器を用いる。
性イオンエッチングやダイシングソーなどの機械加工を
用いる。薄膜型1/2波長板32は1/2波長板挿入溝
31に挿入されたのち、光学接着剤などで固定される。
1/2波長板は方解石のような結晶でも良いが、結晶を
保持するガラス基板も含めると厚さが100μm程度あ
るため損失が大きくなる。そのため、ポリイミドフイル
ムを延伸し複屈折性をもたせた薄膜フィルムである薄膜
型1/2波長板32を用いるのが一般的である。この結
果、多少の損失増加はあるものの、マッハツェンダ干渉
計光回路の光学的特性は、図10及び図11に示したよ
うにTEモード光とTMモード光の平均値が得られ、偏
波依存性は解消する。
にっいて説明してきたが、他の回路、例えばアレー導波
路格子光回路においても同様の効果が得られる。図15
に偏波依存性を解消した偏波無依存型アレー導波路格子
光回路の例を示す。これは、入力導波路束34、出力導
波路束36、第1スラブ導波路35、第2スラブ導波路
37、1/2波長板挿入溝31、薄膜型1/2波長板3
2、第1スラブ導波路35及び第2スラブ導波路37の
間に配置した第1アレー導波路42A、第2アレー導波
路42Bから構成されている。
波路42Bは、隣接する導波路間に一定の光路長差ΔL
が与えられている。入力導波路束34から入射したある
波長の光は第1スラブ導波路35の入り口で回折し第1
スラブ導波路35中を広がり、第1アレー導波路42A
に出力される。第1アレー導波路42A及び第2アレー
導波路42Bを伝搬した光は第2スラブ導波路37に到
達するが、各アレー導波路には隣接した導波路問に一定
の光路長差ΔLが与えてあるので、この光路長差に相当
する位相差がついて到達する。第2スラブ導波路37に
入った光は回折し広がるが、各アレー導波路から出力し
た光は互いに干渉し、全体として波面の揃う方向(回折
角)に回折し出力導波路との接続部で集光する。この位
置に出力導波路を配置しておけばその波長の光が分波で
きる。波長によって光の速度が違うことからアレー導波
路によって与えられる位相差は異なり、波長によって集
光位置が異なる。すなわち、各波長の光の集光位置に出
力導波路を並べた出力導波路束36を前記第2スラブ導
波路37に接続しておけば、各出力導波路から異なった
波長の光を出力することができる。
よってTEモード光とTMモード光ではアレー導波路の
実効的光路長差ΔLが異なる。したがって、ある出力導
波路に出力する波長は偏波状態によって異なってしま
う。そこで、アレー導波路の中間に薄膜型1/2波長板
32を挿入することでどちらの偏波光に対してもアレー
導波路の光路長差を同じにして、出力光の波長の偏波無
依存性を解消することができる。
を解消する方法は、他の光回路、例えばリング共振器や
方向性結合器などにも応用出来る方法である。
技術では、薄膜型1/2波長板32によって偏波依存性
を除去するためには、厳密には回路の軸対称中心に薄膜
型1/2波長板32を挿入する必要があり、光回路は軸
対称性を保ってレイアウトされるのが一般的である。し
たがって、1/2波長板挿入溝31は各連結導波路に対
して垂直に形成される。1/2波長板挿入溝31に薄膜
型1/2波長板32を挿入し光学接着剤で固定した場
合、ガラス導波路と光学接着剤、そして光学接着剤と1
/2波長板との屈折率の違いから、各連結導波路を伝擁
してきた光の一部は反射され、入力導波路側へ戻ってし
まう。以下、この入力導波路側へ戻る光を反射戻り光と
呼ぶことにする。例えば、図15に示したアレー導波路
格子光回路における反射戻り光のスペクトルを図17に
示す。図17より最大で−35dBの光が入射ポートに
反射していることが分かる。反射戻り光は、このデバイ
スを使用しているシステムに悪影響を与える場合がある
という問題があった。例えば、反射戻り光が半導体レー
ザーへ戻った場合、レーザーの出力強度は変動し、シス
テムを不安定にしてしまう。
および図16に示すように、対称軸に対して斜めに形成
することで反射戻り光を低減することが出来る。しか
し、その場合、軸対称性がくずれるため、光回路の偏波
依存性は完全に解消することが出来ないという問題があ
った。
たもので、その目的とするところは、偏波依存性を完全
に解消し、かつ反射戻り光を低減することが可能な偏波
無依存導波路型光回路を提供することにある。
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、基板上
に形成された1本あるいは複数本の入力導波路と、該入
力導波路と接続した第1の光カプラと、1本あるいは複
数本の出力導波路と、該出力導波路と接続した第2の光
カプラと、前記第1の光カプラと第2の光カプラとを接
続する複数の連結導波路とからなる光回路において、前
記複数の連結導波路の中間部分が、それぞれ2個の曲線
導波路、または2個の曲線導波路と該曲線導波路を連結
する直線導波路からなる同一形状で光路長の等しいS字
状導波路で構成され、前記連結光導波路の光路の中心を
結ぶ直線上に、前記S字状導波路を横断するように溝が
掘られており、水平偏波の光は垂直偏波の光に変換し、
垂直偏波の光は水平偏波の光に変換する偏波回転器が、
前記溝に設けられており、前記偏波回転器の光の入射面
に対する垂線と前記S字状導波路とが0度よりも大きい
角度をなしていることを特徴とするものである。
形成された2本の光導波路が接近されてなる第1方向性
結合器及び第2方向性結合器と、前記第1方向性結合器
及び前記第2方向性結合器を連結する2本の連結導波路
から成るマッハツェンダ干渉計型光導波回路において、
前記2本の連結導波路の中間部分が、それぞれ2個の曲
線導波路、または2個の曲線導波路と該曲線導波路を連
結する直線導波路から成る同一形状で光路長の等しいS
字状導波路で構成され、前記連結光導波路の光路の中心
を結ぶ直線上に、前記S字状導波路を横断するように溝
が掘られており、水平偏波の光は垂直偏波の光に変換
し、垂直偏波の光は水平偏波の光に変換する偏波回転器
が、前記溝に設けられており、前記偏波回転器の光の入
射面に対する垂線と前記S字状導波路とが0度よりも大
きい角度をなしていることを特徴とするものである。
形成された2本の光導波路が接近されてなる第1マルチ
モード干渉カプラ及び第2マルチモード干渉カプラと、
前記第1マルチモード干渉カプラ及び前記第2マルチモ
ード干渉カプラを連結する2本の連結導波路から成るマ
ッハツェンダ干渉計型光導波回路において、前記2本の
連結導波路の中間部分が、それぞれ2個の曲線導波路、
または2個の曲線導波路と該曲線導波路を連結する直線
導波路から成る同一形状で光路長の等しいS字状導波路
で構成され、前記連結光導波路の光路の中心を結ぶ直線
上に、前記S字状導波路を横断するように溝が掘られて
おり、水平偏波の光は垂直偏波の光に変換し、垂直偏波
の光は水平偏波の光に変換する偏波回転器が、前記溝に
設けられており、前記偏波回転器の光の入射面に対する
垂線と前記S字状導波路とが0度よりも大きい角度をな
していることを特徴とするものである。
又は3に記載の発明において、前記連結導波路の少なく
とも1方に熱光学移相器が設けられており、該熱光学移
相器が前記偏波回転器の入力側および出力側に分離され
て設けられていることを特徴とするものである。
いは複数本の入力導波路と、該入力導波路を伝搬してき
た光が自由伝搬する第1スラブ導波路と、該第1スラブ
導波路に接続された複数本の導波路であり、かつ、隣接
する導波路間にそれぞれ一定の光路長差が設けられたア
レー導波路と、該アレー導波路が接続されアレー導波路
を伝搬してきた光が自由伝搬する第2スラブ導波路と、
該第2スラブ導波路に接続された1本あるいは複数本の
出力導波路からなるアレー導波路格子回路において、前
記アレー導波路の中間部分が、それぞれ2個の曲線導波
路、または2個の曲線導波路と該曲線導波路を連結する
直線導波路から成る同一形状で光路長の等しいS字状導
波路で構成され、前記連結光導波路の光路の中心を結ぶ
直線上に、前記S字状導波路を横断するように溝が掘ら
れており、水平偏波の光は垂直偏波の光に変換し、垂直
偏波の光は水平偏波の光に変換する偏波回転器が、前記
溝に設けられており、前記偏波回転器の光の入射面に対
する垂線と前記S字状導波路とが0度よりも大きい角度
をなしていることを特徴とするものである。
乃至5いずれか1項に記載の発明において、前記偏波回
転器の光の入射面に対する垂線と前記S字状導波路との
なす角が3〜10度であることを特徴とするものであ
る。
乃至6いずれか1項に記載の発明において、前記曲線導
波路を連結する直線導波路が、長手方向に幅の変化する
テーパ形状になっており、前記偏波回転器の部分でその
幅が最大になっていることを特徴とするものである。
乃至7いずれか1項に記載の発明において、前記偏波回
転器は、1/2波長板であり、該1/2波長板の光学的
主軸が導波路基板面と45度の角度をなすように設置さ
れていることを特徴とするものである。
乃至8いずれか1項に記載の発明において、前記偏波回
転器が、薄膜型1/2波長板であることを特徴とするも
のである。
1乃至9いずれか1項に記載の発明において、前記光導
波路がガラス光導波路であることを特徴とするものであ
る。
施例について説明する。 [実施例1]図1は、本発明による実施例1の偏波無依
存導波路型光回路の概略構成を示す平面図であり、図2
は、図1のA−A’線での断面図である。
基板、2はクラッド、3は第1入力導波路、4は第2入
力導波路、5は、第1の光カプラとして機能する第1方
向性結合器、6は第1出力導波路、7は第2出力導波
路、8は、第2の光カプラとして機能する第2方向性結
合器、9は第1連結導波路、10は第2連結導波路、1
1は1/2波長板挿入溝、12は偏波回転器として機能
する薄膜型1/2波長板、9Aは第1展開導波路、9B
は第1曲線導波路、9Cは第1直線導波路、9Dは第2
展開導波路、9Eは第2曲線導波路、9Fは第2直線導
波路、9G、9Hは熱光学移相器(薄膜ヒータ)、10
Aは第3展開導波路、10Bは第3曲線導波路、10C
は第3直線導波路、10Dは第4展開導波路、10Eは
第4曲線導波路、10Fは第4直線導波路であり、図2
において、13は光学的主軸である。
は、マッハツェンダ干渉計光回路であり、図1及び図2
に示すように、シリコン基板1上のクラッド2に形成さ
れる第1入力導波路3及び第2入力導波路4と、第1入
力導波路3および第2入力導波路4を近接させた第1方
向性結合器5と、第1出力導波路6および第2出力導波
路7と、第1出力導波路6と第2出力導波路7を近接さ
せた第2方向性結合器8と、第1方向性結合器5と第2
方向性結合器8を連結する第1連結導波路9及び第2連
結導波路10と、第1連結導波路9と第2連結導波路l
0を貫く1/2波長板挿入溝11に挿入された薄膜型1
/2波長板12により構成されている。第1方向性結合
器5及び第2方向性結合器8には3dB結合器を用い
る。
合器5に接続した第1展開導波路9Aと、第1展開導波
路9Aに接続した第1曲線導波路9Bと、第1曲線導波
路9Bと1/2波長板挿入溝11の間に位置する第1直
線導波路9Cと、第2方向性結合器8に接続した第2展
開導波路9Dと、第2展開導波路9Dに接続した第2曲
線導波路9Eと、第2曲線導波路9Eと1/2波長板挿
入溝11の間に位置する第2直線導波路9Fにより構成
される。
性結合器5に接続した第3展開導波路10Aと、第3展
開導波路10Aに接続した第3曲線導波路10Bと、第
3曲線導波路I0Bと1/2波長板挿入溝11の問に位
置する第3直線導波路10Cと、第2方向性結合器8に
接続した第4展開導波路10Dと、第4展開導波路10
Dに接続した第4曲線導波路10Eと、第4曲線導波路
10Eと1/2波長板挿入溝11の間に位置する第4直
線導波路10Fにより構成される。
は、図9に示した従来のマッハツェンダ干渉計光回路を
1/2波長板挿入溝11で2分割し、同一半径で同一角
度Θ1を持った第1曲線導波路9Bと第3曲線導波路1
0Bと、同一半径で同一角度Θ1を持つが回転中心の方
向が、第1曲線導波路9Bと第3曲線導波路10Bと1
80度異なる第2曲線導波路9Eと第4曲線導波路10
Eと、そしてそれらを第1直線導波路9C、第3直線導
波路10C、第2直線導波路9F、第4直線導波路l0
Fで結んだ構造と言える。
波路9B、第1直線導波路9C、第2曲線導波路9E、
第2直線導波路9Fで構成されるS字状導波路と、第2
連結導波路10の中間部分の第3曲線導波路10B、第
3直線導波路10C、第4曲線導波路10E、第4直線
導波路10Fで構成されるS字状導波路とは同一形状で
あり、それそれの光路長は等しくなっている。そのた
め、第1連結導波路9と第2連結導波路l0の問の光路
長差ΔLは、第1展開導波路9A、第3展開導波路10
A、第2展開導波路9D、第4展開導波路10Dの展開
距離によって与えられる。
ッチングによって作製された石英系光導波路である。そ
の断面は、図2に示すように、シリコン基板1上に堆積
された厚さ50μmのクラッド2のほぼ中央に、7μm
×7μmの断面形状を持つコア、たとえば第2直線導波
路9Fや第4直線導波路10Fが埋没された構造になっ
ている。クラッド2とコアの比屈折率差は0.75%で
ある。
示すように第1方向性結合器5と第2方向性結合器8を
連結する第1連結導波路9及び第2連結導波路10の光
路の中心に、その垂線が第1直線導波路9C、第2直線
導波路9F、第3直線導波路10C、第4直線導波路1
0Fとそれぞれ角度Θ1を成すように形成されており、
幅30μm程度、深さ100μm程度である。1/2波
長板挿入溝11は、反応性イオンエッチングやダイシン
グソーなどの機械加工で作製される。1/2波長板挿入
溝11に挿入される薄膜型1/2波長板12は、例え
ば、ポリイミドフィルムを一方向に延伸した厚さ約20
μm程度の膜で、延伸方向に屈折率が高くなっているた
め面内複屈折を有するもので、1/2波長板として動作
するようにその光学的主軸13は、図2に示すように、
シリコン基板1との角度ほか45度になるように設置さ
れる。
型1/2波長板12は、紫外線硬化型や熱硬化型の光学
接着剤で固定される。薄膜型1/2波長板12は、第1
方向性結合器5で2等分された後、第1連結導波路9の
第1展開導波路9A、第1曲線導波路9B、第1直線導
波路9Cと、第2連結導波路10の第3展開導波路10
A、第3曲線導波路l0B、第3直線導波路10Cを伝
搬してきた波長1.55μmのTEモード光をTMモー
ド光に、そしてTMモード光をTEモード光にという具
合に、偏液面を90度回転させる。薄膜型1/2波長板
12は第1連結導波路9および第2連結導波路10のそ
れそれの光路の中心に配置されていることから、どちら
のモード光にとっても同じ光路長となるため、マッハツ
ェンダ干渉計光回路の偏波依存性は解消される。
び薄膜型1/2波長板12を固定している光学接着剤の
それそれの屈折率は一般的に異なっているため、連結導
波路を伝搬してきた光は、それそれの境界面で反射され
る。
光回路の作用を説明するための図であり、1/2波長板
の光の入射面に対する垂線と導波路とが成す角度Θ1に
応じた反射戻り光量の計算結果を示している。
面の寸法を7μm×7μm、クラッドとコアの比屈折率
差を0.75%、そして1/2波長板挿入溝11に充填
された物質を空気(屈折率は1.0)と仮定して行った場
合である。通常、導波路との境界には接着剤が充填され
るが、接着剤の屈折率は導波路の屈折率に近いものを用
いることから、この計算の反射戻り光量が最も多い値で
あり、実際の反射戻り先はこの計算よりも少ない。
直線導波路部分との角度Θ1が、例えば反射端が空気で
角度が0度の場合14.7dBの反射戻り光があるが、
角度Θ1が大きくなるに従って小さくなり、例えば角度
Θ1が5度以上で30dB以上、8度以上で60dB以上と
なる。従って、反射戻り光を低減するという観点からだ
け考えると、この角度Θ1はできるだけ大きいことが望
ましいが、Θ1が大きくなりすぎると薄膜型1/2波長
板12による偏波変換効率が劣化する。Θ1と偏波変換
効率の関係を図4に示す。図4によりΘ1が10度以上
では偏波変換効率が99.9%以下になってしまい、急
速に偏波無依存特性が劣化してしまう。このためΘ1と
しては3乃至10度が好ましい。また、この様な構造と
することで薄膜型1/2波長板挿入溝11は1本とな
り、ダイシングソーなどの機械加工で形成出来るように
なる。エッチングなどの作製方法に比べ、簡便に、かつ
短時間に溝を形成することが可能となり、量産化に有利
である。
た。このとき入射ポートへの反射戻り光は入射光に対し
て−39dBであった。従来のΘ1=0度の場合反射戻
り光が−22dBであったことと比較すると、反射戻り
光が約17dB低減できた。
施例1−1の偏波無依存導波路型光回路の概略構成を示
す平面図である。本実施例は、2本の連結導波路の光路
長差ΔLが数μm以上の波長フィルタとしての偏波無依
存非対称マッハツェンダ干渉計光回路である。薄膜型1
/2波長板による反射の低減は、実施例1と同様に第1
の連結導波路9および第2の連結導波路10の中央部
に、第1曲線導波路9Bおよび10B、第1直線導波路
9Cおよび10C、第2の直線導波路9Fおよび10
F、第2の曲線導波路9Eおよび10Eを設けることに
より実現される。第1曲線導波路9B、第1直線導波路
9C、第2の直線導波路9F、第2の曲線導波路9Eの
長さの合計と第1曲線導波路10B、第1直線導波路1
0C、第2の直線導波路10F、第2の曲線導波路10
Eの長さの合計は等しいため、光路長差ΔLは第1の展
開導波路9Aおよび10Aと第2の展開導波路9Dおよ
び10Dによって与えられる。
C、第2の直線導波路9Fおよび10Fを図6に示すテ
ーパ形状(T)にすることで、薄膜型1/2波長板12
に入射するときの導波モードのフィールドを広げること
ができ、結果的に薄膜型1/2波長板12で発生する反
射光が導波路に再結合する効率を低減できる。すなわ
ち、図6に示すテーパ導波路を用いることにより反射光
を低減できる。またこのテーパ導波路は、薄膜型1/2
波長板挿入溝11による過剰損失を低減する効果もあ
る。本実施例では、コア幅を7μmから最も広い部分で
12μmにまで広げることにより反射戻り光を−41d
Bに低減できた。コア幅を変化させない場合に比べて約
2dBの反射抑制が実現できた。
ば、マッハツェンダ干渉計光回路において、第1方向性
結合器と第2方向性結合器を結ぶ連結導波路の中間部分
に2本の曲線導波路とその曲線導波路を結ぷ直線導波路
から成る同一形状のS宇状導波路を設け、S字状導波路
部分に1/2波長板を挿入することで、偏波依存性を解
消し、かつ反射戻り光を低減した偏波無依存型マッハツ
ェンダ干渉計光回路を得ることができる。上述した実施
例では、マッハツェンダ干渉計光回路を構成する光カプ
ラとして方向性結合器5,8を用いたが、この代わりに
マルチモード干渉カプラを用いてもよい。
2の偏波無依存導波路型光回路の概略構成を示す平面図
であり、14は入力導波路束、15は第1スラブ導波
路、16は出力導波路束、17は第2スラブ導波路、1
8はアレー導波路、18Aは第1アレー導波路、18B
は第1曲線導波路束、l8Cは第1直線導波路束、18
Dは第2アレー導波路、18Eは第2曲線導波路束、l
8Fは第2直線導波路束である。
は、アレー導波路格子光回路であって、図7に示すよう
に、入力導波路束14と、入力導波路束14と接続され
た第1スラブ導波路15と、出力導波路束16と、出力
導波路束16と接続された第2スラブ導波路17と、第
1スラブ導波路15と第2スラブ導波路17を接続する
アレー導波路18と、アレー導波路18を貫く1/2波
長板挿入溝11に挿入された薄膜型1/2波長板12に
より構成されている。
5に接続された第1アレー導波路18Aと、第1アレー
導波路18Aに接続された第1曲線導波路束l8Bと、
第1曲線導波路束18Bと1/2波長板挿入溝11との
間に位置する第1直線導波路束18Cと、第2スラブ導
波路17に接続された第2アレー導波路18Dと、第2
アレー導波路18Dに接続された第2曲線導波路束18
Eと、第2曲線導波路束18Eと1/2波長板挿入構1
1の間に位置する第2直線導波路束18Fによって構成
される。
束18B、第1曲線導波路束l8Bと第1直線導波路束
18Cのそれそれの接続点、及び第2アレー導波路18
Dと第2曲線導波路束18E、第2曲線導波路束18E
と第2直線導波路束18Fのそれそれの接続点は、図4
に示すように、1/2波長板挿入溝11や薄膜型1/2
波長板12と平行な同一直線上にある。また、1/2波
長板挿入溝11は、エッチングやダイシングソーなどの
機械加工で作製される。
施例1のマッハツェンダ干渉計光回路と同じ方法で薄膜
型1/2波長板12からの反射戻り光を低減する構造で
ある。つまり、図9に示したアレー導波路格子光回路を
1/2波長板挿入溝11で切り離し、その間を第1曲線
導波路束18Bと第2曲線導波路束18E、そして第1
直線導波路束18Cと第2直線導波路束18Fからなる
S字状導波路で連結した構造と言える。
路束18Eを構成する曲線導波路は全て同じ曲率半径と
角度Θ2をもち、第1曲線導波路束18Bの曲線と第2
曲線導波路束18Eの曲線との回転中心の方向は180
度異なっている。また、第1直線導波路束l8C及び第
2直線導波路束18Fを構成する直線導波路は全て同じ
長さを持ち、かつその垂線は1/2波長板挿入溝11及
び薄膜型1/2波長板12と同一の角度Θ2をつくる。
つまり第1アレー導波路l8A及び第2アレー導波路1
8Dに挟まれた各導波路は全て同一のS字状の形状であ
り、同じ光路長を持つ。したがって、第1スラブ導波路
15と第2スラブ導波路17に挟まれたアレー導波路1
8の各導波路は、隣り合った導波路と光路長差ΔLを持
ち、図14に示したアレー導波路格子光回路と同じ特性
を有する。
導波路束18Cと第2直線導波路束18Fを構成する各
直線導波路との角度Θ2は、実施例1と同じく3乃至1
0度が好ましい。本実施例ではΘ2=5度となるように
設計を行った。この場合のアレー導波路格子光回路の反
射スペクトルを図8に示す。反射は最大でも−50dB程
度であり、従来技術の−35dB(図16参照)と比較し
て15dBの反射抑制が実現できていることが分かる。ま
た、この様な構造とすることで薄膜型1/2波長板挿入
溝11は1本となり、ダイシングソーなどの機械加工で
形成出来るようになる。従って実施例1と同様にエッチ
ングなどの作製方法に比べ、簡便に、かつ短時間に溝を
形成することが可能となり、量産化に有利である。
ば、アレー導波路格子光回路において、第1スラブ導波
路と第2スラブ導波路の間のアレー導波路の中間部分
に、2本の曲線導波路とその曲線導波路を結ぶ直線導波
路から成る同一形状のS字状導波路を設け、S字状導波
路部分に1/2波長板を挿入することで、偏波依存性を
解消し、かつ反射戻り光を低減した偏波無依存型アレー
導波路格子光回路を得ることができる。
説明したが、本発明は、上述した実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変
更可能であることはもちろんである。たとえば、実施例
1及び実施例2ではl/2波長板挿入溝11はS字状導
波路の各直線導波路を横切るように形成されていたが、
S字状導波路は直線導波路を省いて曲線導波路を接続
し、その曲線導波路の接続位置に1/2波長板挿入溝1
1を形成してもよい。また、実施例では光回路が光の伝
搬する方向に対称構造を成していたため薄膜型1/2波
長板12を光回路の物理的な中間点に挿入したが、薄膜
型1/2波長板12はS字状導波路18B,18C,1
8E,18Fの範囲であれば、図7において横方向の平
行移動しても光学特性は変化しない。このため、1/2
波長板挿入溝11及び薄膜型1/2波長板12が、光回
路の物理的な中間点にあることが本発明の必須条件では
ない。
波路型光回路において、偏波依存性を完全に解消し、か
つ反射戻り光を低減することが可能である。
回路の概略構成を示す平面図である。
を説明するための図である。
角Θ1依存性を示す図である。
略構成を示す平面図である。
存導波路型光回路の概略構成を示す平面図である。
回路の概略構成を示す平面図である。
る。
で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
説明するための図である。
である。
説明するための図である。
回路の平面図である。
光回路の平面図である。
の平面図である。
路の平面図である。
射スペクトルを示す図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 基板上に形成された1本あるいは複数本
の入力導波路と、該入力導波路と接続した第1の光カプ
ラと、1本あるいは複数本の出力導波路と、該出力導波
路と接続した第2の光カプラと、前記第1の光カプラと
第2の光カプラとを接続する複数の連結導波路とからな
る光回路において、 前記複数の連結導波路の中間部分が、それぞれ2個の曲
線導波路、または2個の曲線導波路と該曲線導波路を連
結する直線導波路からなる同一形状で光路長の等しいS
字状導波路で構成され、 前記連結光導波路の光路の中心を結ぶ直線上に、前記S
字状導波路を横断するように溝が掘られており、 水平偏波の光は垂直偏波の光に変換し、垂直偏波の光は
水平偏波の光に変換する偏波回転器が、前記溝に設けら
れており、 前記偏波回転器の光の入射面に対する垂線と前記S字状
導波路とが0度よりも大きい角度をなしていることを特
徴とする偏波無依存導波路型光回路。 - 【請求項2】 基板上に形成された2本の光導波路が接
近されてなる第1方向性結合器及び第2方向性結合器
と、前記第1方向性結合器及び前記第2方向性結合器を
連結する2本の連結導波路から成るマッハツェンダ干渉
計型光導波回路において、 前記2本の連結導波路の中間部分が、それぞれ2個の曲
線導波路、または2個の曲線導波路と該曲線導波路を連
結する直線導波路から成る同一形状で光路長の等しいS
字状導波路で構成され、 前記連結光導波路の光路の中心を結ぶ直線上に、前記S
字状導波路を横断するように溝が掘られており、 水平偏波の光は垂直偏波の光に変換し、垂直偏波の光は
水平偏波の光に変換する偏波回転器が、前記溝に設けら
れており、 前記偏波回転器の光の入射面に対する垂線と前記S字状
導波路とが0度よりも大きい角度をなしていることを特
徴とする偏波無依存導波路型光回路。 - 【請求項3】 基板上に形成された2本の光導波路が接
近されてなる第1マルチモード干渉カプラ及び第2マル
チモード干渉カプラと、前記第1マルチモード干渉カプ
ラ及び前記第2マルチモード干渉カプラを連結する2本
の連結導波路から成るマッハツェンダ干渉計型光導波回
路において、 前記2本の連結導波路の中間部分が、それぞれ2個の曲
線導波路、または2個の曲線導波路と該曲線導波路を連
結する直線導波路から成る同一形状で光路長の等しいS
字状導波路で構成され、 前記連結光導波路の光路の中心を結ぶ直線上に、前記S
字状導波路を横断するように溝が掘られており、 水平偏波の光は垂直偏波の光に変換し、垂直偏波の光は
水平偏波の光に変換する偏波回転器が、前記溝に設けら
れており、 前記偏波回転器の光の入射面に対する垂線と前記S字状
導波路とが0度よりも大きい角度をなしていることを特
徴とする偏波無依存導波路型光回路。 - 【請求項4】 前記連結導波路の少なくとも1方に熱光
学移相器が設けられており、該熱光学移相器が前記偏波
回転器の入力側および出力側に分離されて設けられてい
ることを特徴とする請求項2又は3に記載の偏波無依存
導波路型光回路。 - 【請求項5】 1本あるいは複数本の入力導波路と、該
入力導波路を伝搬してきた光が自由伝搬する第1スラブ
導波路と、該第1スラブ導波路に接続された複数本の導
波路であり、かつ、隣接する導波路間にそれぞれ一定の
光路長差が設けられたアレー導波路と、該アレー導波路
が接続されアレー導波路を伝搬してきた光が自由伝搬す
る第2スラブ導波路と、該第2スラブ導波路に接続され
た1本あるいは複数本の出力導波路からなるアレー導波
路格子回路において、 前記アレー導波路の中間部分が、それぞれ2個の曲線導
波路、または2個の曲線導波路と該曲線導波路を連結す
る直線導波路から成る同一形状で光路長の等しいS字状
導波路で構成され、 前記連結光導波路の光路の中心を結ぶ直線上に、前記S
字状導波路を横断するように溝が掘られており、 水平偏波の光は垂直偏波の光に変換し、垂直偏波の光は
水平偏波の光に変換する偏波回転器が、前記溝に設けら
れており、 前記偏波回転器の光の入射面に対する垂線と前記S字状
導波路とが0度よりも大きい角度をなしていることを特
徴とする偏波無依存導波路型光回路。 - 【請求項6】 前記偏波回転器の光の入射面に対する垂
線と前記S字状導波路とのなす角が3〜10度であるこ
とを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の偏
波無依存導波路型光回路。 - 【請求項7】 前記曲線導波路を連結する直線導波路
が、長手方向に幅の変化するテーパ形状になっており、
前記偏波回転器の部分でその幅が最大になっていること
を特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の偏波
無依存導波路型光回路。 - 【請求項8】 前記偏波回転器は、1/2波長板であ
り、該1/2波長板の光学的主軸が導波路基板面と45
度の角度をなすように設置されていることを特徴とする
請求項1乃至7いずれか1項に記載の偏波無依存導波路
型光回路。 - 【請求項9】 前記偏波回転器が、薄膜型1/2波長板
であることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項に
記載の偏波無依存導波路型光回路。 - 【請求項10】 前記光導波路がガラス光導波路である
ことを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項に記載の
偏波無依存導波路型光回路。
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JP2001272561A (ja) | 2001-10-05 |
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