JP3428500B2 - プラズマディスプレイパネル及びこれを備えた画像表示装置 - Google Patents
プラズマディスプレイパネル及びこれを備えた画像表示装置Info
- Publication number
- JP3428500B2 JP3428500B2 JP15697199A JP15697199A JP3428500B2 JP 3428500 B2 JP3428500 B2 JP 3428500B2 JP 15697199 A JP15697199 A JP 15697199A JP 15697199 A JP15697199 A JP 15697199A JP 3428500 B2 JP3428500 B2 JP 3428500B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filter
- display panel
- plasma display
- color
- discharge cell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
Description
【0001】この発明は、プラズマディスプレイパネル
及びこれを備えた画像表示装置に関する。
及びこれを備えた画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、大画面を実現可能な平面ディスプ
レイとして、カラープラズマディスプレイパネルが注目
を浴びている。このカラープラズマディスプレイパネル
には、大きく分けて、直流方式(DC型)と、交流方式
(AC型)とがあり、それぞれに一長一短がある。この
うち交流方式(AC型)のカラープラズマディスプレイ
パネルは、輝度、発光効率、寿命の点で有利である反
面、コントラストが低いという問題があった。これを解
決するため様々な手法が開発されている。このような手
法の一つにカラーフィルタ法がある。
レイとして、カラープラズマディスプレイパネルが注目
を浴びている。このカラープラズマディスプレイパネル
には、大きく分けて、直流方式(DC型)と、交流方式
(AC型)とがあり、それぞれに一長一短がある。この
うち交流方式(AC型)のカラープラズマディスプレイ
パネルは、輝度、発光効率、寿命の点で有利である反
面、コントラストが低いという問題があった。これを解
決するため様々な手法が開発されている。このような手
法の一つにカラーフィルタ法がある。
【0003】カラーフィルタ法とは、赤、緑、青の各放
電セルからの発光色に対応して、表示面側に赤、緑、青
の光を透過するカラーフィルタを形成する、というもの
である。このカラーフィルタ法を適用したカラープラズ
マディスプレイパネルにも、そのカラーフィルタの構
成、形成位置等が異なる様々なタイプが提案、開発され
ている。以下、このカラーフィルタ法を適用したカラー
プラズマディスプレイパネルの例を4つ説明する。
電セルからの発光色に対応して、表示面側に赤、緑、青
の光を透過するカラーフィルタを形成する、というもの
である。このカラーフィルタ法を適用したカラープラズ
マディスプレイパネルにも、そのカラーフィルタの構
成、形成位置等が異なる様々なタイプが提案、開発され
ている。以下、このカラーフィルタ法を適用したカラー
プラズマディスプレイパネルの例を4つ説明する。
【0004】(1)第1の従来技術
第1の従来技術は、顔料粉末を低融点鉛ガラスの中に分
散させてカラーフィルタを構成するというものであり、
例えば、特開平4−36930号公報に開示されてい
る。以下、図8を参照して詳細に説明する。
散させてカラーフィルタを構成するというものであり、
例えば、特開平4−36930号公報に開示されてい
る。以下、図8を参照して詳細に説明する。
【0005】図8に示すように、カラーフィルタ102
a,103a,104aは、透明電極109の背面側
(図では、透明電極109の下側)に形成されている。
各カラーフィルタ102a,103a,104aは、そ
のカラーフィルタが対応している放電セル113の発光
色を通すようにされている。つまり、赤色光だけを透過
するカラーフィルタ(赤)102aは、赤色光を発光す
る放電セル113に対応する位置に形成されている。同
様に、カラーフィルタ(緑)103aは緑色光を発光す
る放電セル113に、カラーフィルタ(青)104aは
青色光を発光する放電セル113に対応して形成されて
いる。
a,103a,104aは、透明電極109の背面側
(図では、透明電極109の下側)に形成されている。
各カラーフィルタ102a,103a,104aは、そ
のカラーフィルタが対応している放電セル113の発光
色を通すようにされている。つまり、赤色光だけを透過
するカラーフィルタ(赤)102aは、赤色光を発光す
る放電セル113に対応する位置に形成されている。同
様に、カラーフィルタ(緑)103aは緑色光を発光す
る放電セル113に、カラーフィルタ(青)104aは
青色光を発光する放電セル113に対応して形成されて
いる。
【0006】カラーフィルタ(赤)102a、カラーフ
ィルタ(緑)103a及びカラーフィルタ(青)104
aは、それぞれ、着色された低融点鉛ガラスによって構
成されている。このため、各カラーフィルタ102a,
103a,104aは、透明電極109の絶縁層として
も機能する。
ィルタ(緑)103a及びカラーフィルタ(青)104
aは、それぞれ、着色された低融点鉛ガラスによって構
成されている。このため、各カラーフィルタ102a,
103a,104aは、透明電極109の絶縁層として
も機能する。
【0007】通常、この構造のカラーフィルタ102
a,103a,104aは、フィルタペーストをスクリ
ーン印刷によって各色ごとに印刷し、これを焼成するこ
とにより形成されている。フィルタペーストは、低融点
鉛ガラス粉末と、顔料粉末と、有機溶剤と、バインダと
を混合したものである。この場合、顔料粉末は高温(5
00〜600℃)の焼成プロセスに耐える必要があるた
め、無機材料が選ばれる。代表的な無機顔料粉末を以下
に示す。 赤:Fe2O3 緑:CoO・Al2O3・TiO2・Cr2O3 青:CoO・Al2O3
a,103a,104aは、フィルタペーストをスクリ
ーン印刷によって各色ごとに印刷し、これを焼成するこ
とにより形成されている。フィルタペーストは、低融点
鉛ガラス粉末と、顔料粉末と、有機溶剤と、バインダと
を混合したものである。この場合、顔料粉末は高温(5
00〜600℃)の焼成プロセスに耐える必要があるた
め、無機材料が選ばれる。代表的な無機顔料粉末を以下
に示す。 赤:Fe2O3 緑:CoO・Al2O3・TiO2・Cr2O3 青:CoO・Al2O3
【0008】このような構造のカラープラズマディスプ
レイでは、各放電セル113が発した光の減衰が最小限
に抑えられるとともに、外光の反射も抑えることができ
る。このため、高いコントラストが得られる。
レイでは、各放電セル113が発した光の減衰が最小限
に抑えられるとともに、外光の反射も抑えることができ
る。このため、高いコントラストが得られる。
【0009】(2)第2の従来技術
第2の従来技術は、無機顔料だけで構成したカラーフィ
ルタを、透明電極を被覆する絶縁層中に設けるというも
のであり、例えば、特開平10−69859号公報に開
示されている。なお、第2の従来技術は、第1の従来技
術の欠点(低透過率、パターンの変形)を解決するべく
開発されたものである。以下、図9を参照して詳細に説
明する。
ルタを、透明電極を被覆する絶縁層中に設けるというも
のであり、例えば、特開平10−69859号公報に開
示されている。なお、第2の従来技術は、第1の従来技
術の欠点(低透過率、パターンの変形)を解決するべく
開発されたものである。以下、図9を参照して詳細に説
明する。
【0010】図9に示すように、透明電極109は、低
融点鉛ガラスからなる誘電体層111で被覆されてい
る。そして、この誘電体層111中に、カラーフィルタ
102b,103b,104bが設けられている。カラ
ーフィルタ102b,103b,104bは、無機顔料
粉末だけで構成されている。この場合、無機顔料粉末が
カラーフィルタとして機能するためには、その粒径が少
なくとも可視光波長の1/2以下の大きさでなければな
らない。良好な透過率を得るには、平均粒径が0.01
〜0.02μmであることが望ましい。
融点鉛ガラスからなる誘電体層111で被覆されてい
る。そして、この誘電体層111中に、カラーフィルタ
102b,103b,104bが設けられている。カラ
ーフィルタ102b,103b,104bは、無機顔料
粉末だけで構成されている。この場合、無機顔料粉末が
カラーフィルタとして機能するためには、その粒径が少
なくとも可視光波長の1/2以下の大きさでなければな
らない。良好な透過率を得るには、平均粒径が0.01
〜0.02μmであることが望ましい。
【0011】(3)第3の従来技術
第3の従来技術は、透明電極よりも前面側(ガラス基板
側)にカラーフィルタを設けるというものである。以
下、図10及び図11(a),(b)を参照して詳細に
説明する。
側)にカラーフィルタを設けるというものである。以
下、図10及び図11(a),(b)を参照して詳細に
説明する。
【0012】ガラスからなる前面基板101に、直接、
無機顔料粉末からなるカラーフィルタ102c,103
c,104cを形成する。そして、この上に、保護層1
08、透明電極109及び誘電体層111を設けてい
る。この場合、カラーフィルタ102c,103c,1
04cは、ストライプ状(図11の例では、幅0.3m
m)であり、データ電極と平行な方向に延びて設けられ
ている。また、各色のカラーフィルタ間の隙間は図11
の例では0.05mmにされている。
無機顔料粉末からなるカラーフィルタ102c,103
c,104cを形成する。そして、この上に、保護層1
08、透明電極109及び誘電体層111を設けてい
る。この場合、カラーフィルタ102c,103c,1
04cは、ストライプ状(図11の例では、幅0.3m
m)であり、データ電極と平行な方向に延びて設けられ
ている。また、各色のカラーフィルタ間の隙間は図11
の例では0.05mmにされている。
【0013】この構造においては、透明電極109より
も前面側(前面基板101の側)にカラーフィルタ10
2c,103c,104cがあるため、透明電極109
と誘電体層111の表面との間の静電容量はカラーフィ
ルタ102c,103c,104cの影響を受けない。
その結果、カラーフィルタ102c,103c,104
cの存在が、カラープラズマディスプレイの駆動電圧に
影響を与えることはない。
も前面側(前面基板101の側)にカラーフィルタ10
2c,103c,104cがあるため、透明電極109
と誘電体層111の表面との間の静電容量はカラーフィ
ルタ102c,103c,104cの影響を受けない。
その結果、カラーフィルタ102c,103c,104
cの存在が、カラープラズマディスプレイの駆動電圧に
影響を与えることはない。
【0014】このような構造(透明電極よりも前面側
(視聴者側)にカラーフィルタを設けた構造)を反射型
のカラープラズマディスプレイに適用した技術は、例え
ば、特開平3−196446号公報、特開平10−10
518号公報に開示されている。
(視聴者側)にカラーフィルタを設けた構造)を反射型
のカラープラズマディスプレイに適用した技術は、例え
ば、特開平3−196446号公報、特開平10−10
518号公報に開示されている。
【0015】(4)第4の従来技術
第4の従来技術は、カラーフィルタを、発光色の色ごと
に異なった平面内に形成するというものであり、例え
ば、特開平10−116562号公報に開示されてい
る。この技術では、各色のカラーフィルタを異なった平
面内に形成することで、製造上、色の異なる顔料(カラ
ーフィルタの材料)が混ざり合うことがない。
に異なった平面内に形成するというものであり、例え
ば、特開平10−116562号公報に開示されてい
る。この技術では、各色のカラーフィルタを異なった平
面内に形成することで、製造上、色の異なる顔料(カラ
ーフィルタの材料)が混ざり合うことがない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記第1乃至
第4の従来技術には次のような問題があった。 (1)第1の従来技術の問題点(図8) 第1の従来技術(顔料粉末を低融点鉛ガラスの中に分散
させて構成されたカラーフィルタ)には、以下のような
欠点があった。つまり、顔料と低融点ガラスの屈折率が
異なるために光の散乱が生じ、透過率が低くなってい
た。また、顔料を低融点鉛ガラス中に分散させるために
は、焼成工程において低融点鉛ガラス粉末を十分に軟化
させる必要がある。しかし、これが原因となってカラー
フィルタ102a,103a,104aのパターンが変
形し、所望の画素寸法からずれてしまうという問題があ
る。
第4の従来技術には次のような問題があった。 (1)第1の従来技術の問題点(図8) 第1の従来技術(顔料粉末を低融点鉛ガラスの中に分散
させて構成されたカラーフィルタ)には、以下のような
欠点があった。つまり、顔料と低融点ガラスの屈折率が
異なるために光の散乱が生じ、透過率が低くなってい
た。また、顔料を低融点鉛ガラス中に分散させるために
は、焼成工程において低融点鉛ガラス粉末を十分に軟化
させる必要がある。しかし、これが原因となってカラー
フィルタ102a,103a,104aのパターンが変
形し、所望の画素寸法からずれてしまうという問題があ
る。
【0017】(2)第2の従来技術の問題点(図9)
第2の従来技術の構造(透明電極を被覆する絶縁体の中
に無機顔料粉末からなるカラーフィルタを設けた構造)
では、カラーフィルタ102b,103b,104bは
顔料粉末のみからなるため、良好な光学的特性を得るこ
とができる。また、カラーフィルタ102b,103
b,104bを覆う低融点鉛ガラス(誘電体層111)
は、軟化点の高い物を選択することができる。このた
め、第1の従来技術のごとく焼成工程でカラーフィルタ
パターンが変形するようなことはない。しかし、その反
面、第2の従来技術には、カラーフィルタの存在が、カ
ラープラズマディスプレイの駆動電圧を変化させてしま
うという新たな問題があった。以下、この問題を詳細に
説明する。
に無機顔料粉末からなるカラーフィルタを設けた構造)
では、カラーフィルタ102b,103b,104bは
顔料粉末のみからなるため、良好な光学的特性を得るこ
とができる。また、カラーフィルタ102b,103
b,104bを覆う低融点鉛ガラス(誘電体層111)
は、軟化点の高い物を選択することができる。このた
め、第1の従来技術のごとく焼成工程でカラーフィルタ
パターンが変形するようなことはない。しかし、その反
面、第2の従来技術には、カラーフィルタの存在が、カ
ラープラズマディスプレイの駆動電圧を変化させてしま
うという新たな問題があった。以下、この問題を詳細に
説明する。
【0018】カラープラズマディスプレイパネルに画像
を表示させるためには、透明電極109及び背面基板1
14に形成したデータ電極117に電気信号を与えて放
電を起こす。この放電には、前面基板101に形成した
2つの透明電極109間での面放電(発光放電)と、こ
の透明電極109とデータ電極117との間での対向放
電(種火放電)の2種類がある。画像の表示を正確に行
うには、この放電のいずれもが正確に制御されている必
要がある。
を表示させるためには、透明電極109及び背面基板1
14に形成したデータ電極117に電気信号を与えて放
電を起こす。この放電には、前面基板101に形成した
2つの透明電極109間での面放電(発光放電)と、こ
の透明電極109とデータ電極117との間での対向放
電(種火放電)の2種類がある。画像の表示を正確に行
うには、この放電のいずれもが正確に制御されている必
要がある。
【0019】この放電のし易さを決める要因の1つが、
透明電極109を被覆する誘電体層111の静電容量で
ある。ところが、第2の従来技術では、誘電体層111
の中に設けられたカラーフィルタ102b,103b,
104bが、透明電極109と誘電体層111表面との
間の静電容量に影響を与えていた。つまり、誘電体層1
11を構成する低融点鉛ガラス自体の誘電率は、約10
〜15である。これに対し、カラーフィルタ102b,
103b,104bは粉末からなっているためにカラー
フィルタ層全体としての誘電率は粉末間の空隙の影響を
受け、その誘電率は低い値(一般的には約2〜5)であ
る。したがって、透明電極109と誘電体層111の表
面との間の静電容量は、カラーフィルタの影響を受けて
小さくなってしまう。この結果、発光放電及び種火放電
が発生しにくく、表示画面のちらつきを招いていた。ま
た、発光色の白色バランスを最適化するためには、各色
のカラーフィルタの透過率を調整する必要がある。そし
て、この透過率は、3色のカラーフィルタの厚さによっ
て調整されている。カラーフィルタの厚さが異なってい
れば、当然、透明電極109と誘電体層111の表面と
の間の静電容量も異なる。このため、3色の放電セル1
13の放電電圧が異なってしまい、特定の色の放電セル
113だけが発光しにくかったり、あるいは逆に、誤点
灯するという問題があった。
透明電極109を被覆する誘電体層111の静電容量で
ある。ところが、第2の従来技術では、誘電体層111
の中に設けられたカラーフィルタ102b,103b,
104bが、透明電極109と誘電体層111表面との
間の静電容量に影響を与えていた。つまり、誘電体層1
11を構成する低融点鉛ガラス自体の誘電率は、約10
〜15である。これに対し、カラーフィルタ102b,
103b,104bは粉末からなっているためにカラー
フィルタ層全体としての誘電率は粉末間の空隙の影響を
受け、その誘電率は低い値(一般的には約2〜5)であ
る。したがって、透明電極109と誘電体層111の表
面との間の静電容量は、カラーフィルタの影響を受けて
小さくなってしまう。この結果、発光放電及び種火放電
が発生しにくく、表示画面のちらつきを招いていた。ま
た、発光色の白色バランスを最適化するためには、各色
のカラーフィルタの透過率を調整する必要がある。そし
て、この透過率は、3色のカラーフィルタの厚さによっ
て調整されている。カラーフィルタの厚さが異なってい
れば、当然、透明電極109と誘電体層111の表面と
の間の静電容量も異なる。このため、3色の放電セル1
13の放電電圧が異なってしまい、特定の色の放電セル
113だけが発光しにくかったり、あるいは逆に、誤点
灯するという問題があった。
【0020】(3)第3の従来技術の問題点(図10,
図11) 第3の従来技術には、製造工程においてカラーフィルタ
等が損傷しやすいという問題があった。以下、詳細に説
明する。第3の従来技術の構造を実現するには、前面基
板101上にカラーフィルタ102c,103c,10
4cを形成し、その後、透明電極109や誘電体層11
1を形成することになる。しかし、透明電極109や誘
電体層111を形成する際に、カラーフィルタ102
c,103c,104cが破壊されやすい。これは、カ
ラーフィルタ102c,103c,104cが、顔料粉
末のみから成り、この粉末どうしを接着する低融点ガラ
ス等の材料を含んでいないため、機械的強度が弱いため
である。例えば、カラーフィルタ102c,103c,
104c上に透明電極109及び誘電体層111を形成
した状態で焼成を行うと、材料の熱膨脹率の差に起因し
て生じる機械的力によって、カラーフィルタ102c,
103c,104cが破壊されてしまう。さらには、透
明電極109及び誘電体層111も剥がれてしまう。ま
た、透明電極109をフォトレジストを使用したリフト
オフ法で形成する場合には、光硬化したフォトレジスト
を剥離する工程においてフォトレジストと共にカラーフ
ィルタ102c,103c,104cが剥離してしま
う。
図11) 第3の従来技術には、製造工程においてカラーフィルタ
等が損傷しやすいという問題があった。以下、詳細に説
明する。第3の従来技術の構造を実現するには、前面基
板101上にカラーフィルタ102c,103c,10
4cを形成し、その後、透明電極109や誘電体層11
1を形成することになる。しかし、透明電極109や誘
電体層111を形成する際に、カラーフィルタ102
c,103c,104cが破壊されやすい。これは、カ
ラーフィルタ102c,103c,104cが、顔料粉
末のみから成り、この粉末どうしを接着する低融点ガラ
ス等の材料を含んでいないため、機械的強度が弱いため
である。例えば、カラーフィルタ102c,103c,
104c上に透明電極109及び誘電体層111を形成
した状態で焼成を行うと、材料の熱膨脹率の差に起因し
て生じる機械的力によって、カラーフィルタ102c,
103c,104cが破壊されてしまう。さらには、透
明電極109及び誘電体層111も剥がれてしまう。ま
た、透明電極109をフォトレジストを使用したリフト
オフ法で形成する場合には、光硬化したフォトレジスト
を剥離する工程においてフォトレジストと共にカラーフ
ィルタ102c,103c,104cが剥離してしま
う。
【0021】第3の従来技術では、このような破壊を防
ぐべく保護層108が設けられている。しかし、カラー
フィルタ102c,103c,104cは、図11
(a),(b)に示すとおり、縦方向には連続した形状
(ストライプ状)であるため、この保護層108と前面
基板101とは、各色のカラーフィルタ間の極狭い隙間
部分だけで接合している。このため、この保護層108
を設けただけでは、カラーフィルタ102c,103
c,104cを十分には保護できていなかった。
ぐべく保護層108が設けられている。しかし、カラー
フィルタ102c,103c,104cは、図11
(a),(b)に示すとおり、縦方向には連続した形状
(ストライプ状)であるため、この保護層108と前面
基板101とは、各色のカラーフィルタ間の極狭い隙間
部分だけで接合している。このため、この保護層108
を設けただけでは、カラーフィルタ102c,103
c,104cを十分には保護できていなかった。
【0022】(4)第4の従来技術の問題点
第4の従来技術でも、上述した第3の従来技術と同様、
製造工程においてカラーフィルタ等が損傷しやすいとい
う問題があった。この発明は上述の事情に鑑みて成され
たもので、画像の表示品質が高く、かつ、製造が容易な
プラズマディスプレイパネル及びこれを備えた画像表示
装置を提供することを目的としている。
製造工程においてカラーフィルタ等が損傷しやすいとい
う問題があった。この発明は上述の事情に鑑みて成され
たもので、画像の表示品質が高く、かつ、製造が容易な
プラズマディスプレイパネル及びこれを備えた画像表示
装置を提供することを目的としている。
【0023】上記課題を解決するために、請求項1記載
の発明は、放電セルを放電させてその内部に設けられた
蛍光体を発光させることで画像を表示するプラズマディ
スプレイパネルに係り、放電が行われるストライプ状の
空間がその内部に形成された放電セルを、所定の間隔で
形成することで画像表示面を形成した放電セル構成手段
と、前記画像表示面上にあらかじめ設定された画素位置
のうち、所望の画素位置において前記放電セルに電圧を
印加可能に構成された電極手段と、前記放電セルごとに
設けられ、対応する放電セルの発する波長領域の光は透
過するがこれ以外の波長領域の光は遮断する波長選択手
段とを備え、前記波長選択手段は、光透過性を備えた支
持層と、各色のフィルタ部材とからなると共に、前記各
色のフィルタ部材は、複数のフィルタ片からなると共
に、各フィルタ片は、前記放電セルの長手方向の長さよ
りも短い態様で、前記支持層内に形成され、かつ、前記
各色のフィルタ部材における前記複数のフィルタ片は、
前記放電セルに沿って、複数の層に分かれて配列されて
いることを特徴としている。
の発明は、放電セルを放電させてその内部に設けられた
蛍光体を発光させることで画像を表示するプラズマディ
スプレイパネルに係り、放電が行われるストライプ状の
空間がその内部に形成された放電セルを、所定の間隔で
形成することで画像表示面を形成した放電セル構成手段
と、前記画像表示面上にあらかじめ設定された画素位置
のうち、所望の画素位置において前記放電セルに電圧を
印加可能に構成された電極手段と、前記放電セルごとに
設けられ、対応する放電セルの発する波長領域の光は透
過するがこれ以外の波長領域の光は遮断する波長選択手
段とを備え、前記波長選択手段は、光透過性を備えた支
持層と、各色のフィルタ部材とからなると共に、前記各
色のフィルタ部材は、複数のフィルタ片からなると共
に、各フィルタ片は、前記放電セルの長手方向の長さよ
りも短い態様で、前記支持層内に形成され、かつ、前記
各色のフィルタ部材における前記複数のフィルタ片は、
前記放電セルに沿って、複数の層に分かれて配列されて
いることを特徴としている。
【0024】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のプラズマディスプレイパネルに係り、前記画像表示
面への射影が前記放電セルの長手方向において、前記各
色のフィルタ部材における隣り合った前記複数のフィル
タ片は、互いにその一部が重なっていることを特徴とし
ている。
載のプラズマディスプレイパネルに係り、前記画像表示
面への射影が前記放電セルの長手方向において、前記各
色のフィルタ部材における隣り合った前記複数のフィル
タ片は、互いにその一部が重なっていることを特徴とし
ている。
【0025】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載のプラズマディスプレイパネルに係り、前記画
像表示面への射影が前記放電セルの長手方向と垂直な方
向において、前記各色のフィルタ部材における隣り合っ
た前記複数のフィルタ片は、互いにその一部が重なって
いることを特徴としている。
は2記載のプラズマディスプレイパネルに係り、前記画
像表示面への射影が前記放電セルの長手方向と垂直な方
向において、前記各色のフィルタ部材における隣り合っ
た前記複数のフィルタ片は、互いにその一部が重なって
いることを特徴としている。
【0026】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載のプラズマディスプレイパネルに係り、前記重なり
は、画素と画素との間に位置することを特徴としてい
る。
載のプラズマディスプレイパネルに係り、前記重なり
は、画素と画素との間に位置することを特徴としてい
る。
【0027】請求項5記載の発明は、請求項1,2,3
又は4記載のプラズマディスプレイパネルに係り、前記
電極手段は、少なくとも、前記放電セルよりも前側に配
置された光透過性を備えた電極を含んで構成されたもの
であり、前記波長選択手段は、前記電極よりも前側に配
置されていることを特徴としている。
又は4記載のプラズマディスプレイパネルに係り、前記
電極手段は、少なくとも、前記放電セルよりも前側に配
置された光透過性を備えた電極を含んで構成されたもの
であり、前記波長選択手段は、前記電極よりも前側に配
置されていることを特徴としている。
【0028】また、請求項6記載の発明は、請求項1、
2、3、4又は5記載のプラズマディスプレイパネルに係
り、前記各色のフィルタ部材は、無機顔料粉末のみから
構成されていることを特徴としている。
2、3、4又は5記載のプラズマディスプレイパネルに係
り、前記各色のフィルタ部材は、無機顔料粉末のみから
構成されていることを特徴としている。
【0029】請求項7記載の発明は、請求項1,2,
3,4,5又は6記載のプラズマディスプレイパネルを
備えるプラズマディスプレイ表示装置に係り、画像デー
タに応じて、前記プラズマディスプレイパネルの有する
電極手段を介して、前記プラズマディスプレイパネルの
所望の画素位置に電圧を印加することで、その画素位置
において前記プラズマディスプレイパネルの放電セルを
発光させる駆動手段とを有してなることを特徴としてい
る。
3,4,5又は6記載のプラズマディスプレイパネルを
備えるプラズマディスプレイ表示装置に係り、画像デー
タに応じて、前記プラズマディスプレイパネルの有する
電極手段を介して、前記プラズマディスプレイパネルの
所望の画素位置に電圧を印加することで、その画素位置
において前記プラズマディスプレイパネルの放電セルを
発光させる駆動手段とを有してなることを特徴としてい
る。
【0030】この発明の作用について説明する。波長選
択手段(特に、フィルタ部材)は、放電セルの発する波
長領域の光は透過するが、これ以外の波長領域の光は遮
断するため、画像のコントラストが向上する。この場
合、波長選択手段を構成するフィルタ部材は、放電セル
の長手方向の長さよりも短くされている。また、各フィ
ルタ部材は、支持層内において、その設置位置を画像表
示面に垂直な方向に変位させつつ、放電セルに沿って配
列されている。このような構成では、フィルタ部材は、
その周囲を支持層によって囲まれているため、製造工程
等において損傷しにくい。また、フィルタ部材間の隙間
を大きくとることができるため、支持層自体も損傷しに
くい。
択手段(特に、フィルタ部材)は、放電セルの発する波
長領域の光は透過するが、これ以外の波長領域の光は遮
断するため、画像のコントラストが向上する。この場
合、波長選択手段を構成するフィルタ部材は、放電セル
の長手方向の長さよりも短くされている。また、各フィ
ルタ部材は、支持層内において、その設置位置を画像表
示面に垂直な方向に変位させつつ、放電セルに沿って配
列されている。このような構成では、フィルタ部材は、
その周囲を支持層によって囲まれているため、製造工程
等において損傷しにくい。また、フィルタ部材間の隙間
を大きくとることができるため、支持層自体も損傷しに
くい。
【0031】画像表示面への射影が放電セルの長手方向
において隣り合ったフィルタ部材が、画素と画素との間
の位置において、互いにその一部が重なるようにしても
よい。同様に、画像表示面への射影が放電セルの長手方
向と垂直な方向において隣り合ったフィルタ部材が、画
素と画素との間の位置において、互いにその一部が重な
るようにしてもよい。このようにすれば、このフィルタ
部材が重なっている部分では、外光を効率よく吸収でき
るため、コントラストが向上する。重なっているのは、
画素と画素との間部分だけであるため、画像の表示に影
響を与えることもない。
において隣り合ったフィルタ部材が、画素と画素との間
の位置において、互いにその一部が重なるようにしても
よい。同様に、画像表示面への射影が放電セルの長手方
向と垂直な方向において隣り合ったフィルタ部材が、画
素と画素との間の位置において、互いにその一部が重な
るようにしてもよい。このようにすれば、このフィルタ
部材が重なっている部分では、外光を効率よく吸収でき
るため、コントラストが向上する。重なっているのは、
画素と画素との間部分だけであるため、画像の表示に影
響を与えることもない。
【0032】波長選択手段(支持層、フィルタ部材)
は、放電セルの前側に配置された光透過性を備えた電極
よりも前側に配置する。このようにすれば、この電極手
段による電圧印加に、この波長選択手段の存在が影響を
与えることはない。
は、放電セルの前側に配置された光透過性を備えた電極
よりも前側に配置する。このようにすれば、この電極手
段による電圧印加に、この波長選択手段の存在が影響を
与えることはない。
【0033】無機顔料粉末のみで構成されたフィルタ部
材は、内部に空隙を有するため、非常にもろく、また、
誘電率が低い。したがって、上述した損傷防止、電圧印
加へ影響回避といった作用は、無機顔料粉末のみで構成
されたフィルタ部材を採用している場合には、特に有効
である。
材は、内部に空隙を有するため、非常にもろく、また、
誘電率が低い。したがって、上述した損傷防止、電圧印
加へ影響回避といった作用は、無機顔料粉末のみで構成
されたフィルタ部材を採用している場合には、特に有効
である。
【0034】このプラズマディスプレイパネルに画像を
表示させるには、画像データに応じて、駆動手段が電極
手段を介して所望の画素位置に電圧を印加する。する
と、その画素位置において放電セルが発光する。
表示させるには、画像データに応じて、駆動手段が電極
手段を介して所望の画素位置に電圧を印加する。する
と、その画素位置において放電セルが発光する。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。 ◇第1の実施の形態 図1は、この発明の第1の実施の形態であるカラープラ
ズマディスプレイパネルの内部構造を示す模式的な分解
斜視図、図2は、同カラープラズマディスプレイパネル
の内部構造を示す図であり、同図(a)は、透明電極と
垂直な方向(Y方向)に沿った模式的な断面図、同図
(b)は、透明電極と平行な方向(X方向)に沿った模
式的な断面図、図3は、同実施の形態における前面基板
とフィルタ片を示す図であり、同図(a)は、同実施の
形態における前面基板及びフィルタ片の配列の様子を模
式的に示した要部斜視図、同図(b)は、前面基板に垂
直な方向(Z方向)から見た、フィルタ片の配列状態を
示す図、同図(c)は、同図(a)のa−b線に沿った
模式的な断面図、また、図4は、同実施の形態によるカ
ラープラズマディスプレイパネルの製造工程を示す図で
ある。
の実施の形態について説明する。 ◇第1の実施の形態 図1は、この発明の第1の実施の形態であるカラープラ
ズマディスプレイパネルの内部構造を示す模式的な分解
斜視図、図2は、同カラープラズマディスプレイパネル
の内部構造を示す図であり、同図(a)は、透明電極と
垂直な方向(Y方向)に沿った模式的な断面図、同図
(b)は、透明電極と平行な方向(X方向)に沿った模
式的な断面図、図3は、同実施の形態における前面基板
とフィルタ片を示す図であり、同図(a)は、同実施の
形態における前面基板及びフィルタ片の配列の様子を模
式的に示した要部斜視図、同図(b)は、前面基板に垂
直な方向(Z方向)から見た、フィルタ片の配列状態を
示す図、同図(c)は、同図(a)のa−b線に沿った
模式的な断面図、また、図4は、同実施の形態によるカ
ラープラズマディスプレイパネルの製造工程を示す図で
ある。
【0036】なお、この明細書において方向を示すため
に“縦”,“縦方向”、“Y方向”、“列方向”と言っ
た場合、後述するデータ電極26(あるいは放電セル2
3)の長手方向に平行な方向を意味する。“縦”、
“列”と言った場合、データ電極26(あるいは放電セ
ル23)の長手方向への並びを意味する。また、方向を
示すために“横”,“横方向”,“X方向”,“行方
向”といった場合には、後述する透明電極19の長手方
向に平行な方向(あるいは放電セル23の長手方向と垂
直な方向)を意味する。“横”,“行”と言った場合、
透明電極19の長手方向(あるいは放電セル23の長手
方向と垂直な方向)への並びを意味する。また、この明
細書において“上”,“下”とは、各部の相対的な位置
関係を示したものであり、絶対的な意味での位置関係を
意味するものではない。
に“縦”,“縦方向”、“Y方向”、“列方向”と言っ
た場合、後述するデータ電極26(あるいは放電セル2
3)の長手方向に平行な方向を意味する。“縦”、
“列”と言った場合、データ電極26(あるいは放電セ
ル23)の長手方向への並びを意味する。また、方向を
示すために“横”,“横方向”,“X方向”,“行方
向”といった場合には、後述する透明電極19の長手方
向に平行な方向(あるいは放電セル23の長手方向と垂
直な方向)を意味する。“横”,“行”と言った場合、
透明電極19の長手方向(あるいは放電セル23の長手
方向と垂直な方向)への並びを意味する。また、この明
細書において“上”,“下”とは、各部の相対的な位置
関係を示したものであり、絶対的な意味での位置関係を
意味するものではない。
【0037】この第1の実施の形態は、縦方向(Y方
向)について従来よりも遙かに短い複数のフィルタ片
を、Z方向における位置を交互にずらしつつ縦方向(Y
方向)に配列したことを主な特徴としている。言い換え
れば、従来、放電セルに合わせて1本のストライプ状に
構成されていた各カラーフィルタを、複数のフィルタ片
に分割し、各フィルタ片を保護層中に複数層に分けて配
列したことを特徴としている。以下、図1、図2
(a),(b)、図3(a),(b),(c)及び図4
を参照して詳細に説明する。
向)について従来よりも遙かに短い複数のフィルタ片
を、Z方向における位置を交互にずらしつつ縦方向(Y
方向)に配列したことを主な特徴としている。言い換え
れば、従来、放電セルに合わせて1本のストライプ状に
構成されていた各カラーフィルタを、複数のフィルタ片
に分割し、各フィルタ片を保護層中に複数層に分けて配
列したことを特徴としている。以下、図1、図2
(a),(b)、図3(a),(b),(c)及び図4
を参照して詳細に説明する。
【0038】まず、図1及び図2(a),(b)を参照
して、第1の実施の形態のカラープラズマディスプレイ
パネルの概要を説明する。このカラープラズマディスプ
レイパネルは、前面基板11,透明電極19a,19b
等を備えた前面側ユニット1と、背面基板24,データ
電極26等を備えた背面側ユニット2とを貼り合わせる
ことで構成されている。
して、第1の実施の形態のカラープラズマディスプレイ
パネルの概要を説明する。このカラープラズマディスプ
レイパネルは、前面基板11,透明電極19a,19b
等を備えた前面側ユニット1と、背面基板24,データ
電極26等を備えた背面側ユニット2とを貼り合わせる
ことで構成されている。
【0039】前面側ユニット1の前面基板11には、そ
の内面側に保護層18、透明な誘電体層21、MgO膜
22が設けられている。そして、この誘電体層21内に
は、2本1組で構成されたストライプ状の透明電極19
a,19bが、所定の間隔で埋め込まれている。透明電
極19a,19bには、抵抗を下げるためのバス電極2
0が併設されている。また、この図では明らかではない
が、保護層18内には、コントラストを向上するための
カラーフィルタが細分化されて設けられている。第1の
実施の形態はこのカラーフィルタの構成を最大の特徴と
したものである。この特徴点については後ほど図2
(a),(b)、図3(a),(b),(c)、図4を
参照して詳細に説明することにする。
の内面側に保護層18、透明な誘電体層21、MgO膜
22が設けられている。そして、この誘電体層21内に
は、2本1組で構成されたストライプ状の透明電極19
a,19bが、所定の間隔で埋め込まれている。透明電
極19a,19bには、抵抗を下げるためのバス電極2
0が併設されている。また、この図では明らかではない
が、保護層18内には、コントラストを向上するための
カラーフィルタが細分化されて設けられている。第1の
実施の形態はこのカラーフィルタの構成を最大の特徴と
したものである。この特徴点については後ほど図2
(a),(b)、図3(a),(b),(c)、図4を
参照して詳細に説明することにする。
【0040】背面側ユニット2の背面基板24の内面側
には、白色誘電体層25が設けられている。そして、こ
の白色誘電体層25内には、ストライプ状のデータ電極
26が所定の間隔で埋め込まれている。白色誘電体層2
5の内面側には、データ電極26とデータ電極26との
間の位置に、ストライプ状の隔壁27が所定の間隔で設
けられており、溝状の凹部が形成されている。この溝状
の凹部は、前面側ユニット1とともにストライプ状の放
電セル23を形作るものである。この隔壁27を仕切と
して、放電セル23が所定の間隔で配列されることで、
このプラズマディスプレイパネルの画像表示面が形成さ
れている。放電セル23の側壁及び底壁には、蛍光体2
8が設けられている。当然ながら、各放電セル23に塗
布する蛍光体28の発光色は、表示画面上において赤
(R)、青(G)、緑(B)の順に並ぶように選択され
ている。データ電極26と放電セル23とは、その長手
方向の向きが一致している。前面側ユニット1と背面側
ユニット2との貼り合わせは、透明電極19とデータ電
極26とが直交するような向きで気密を保って行われ
る。そして、各放電セル23には、放電可能なガス、例
えばHeとNeとXeの混合ガスが封入される。
には、白色誘電体層25が設けられている。そして、こ
の白色誘電体層25内には、ストライプ状のデータ電極
26が所定の間隔で埋め込まれている。白色誘電体層2
5の内面側には、データ電極26とデータ電極26との
間の位置に、ストライプ状の隔壁27が所定の間隔で設
けられており、溝状の凹部が形成されている。この溝状
の凹部は、前面側ユニット1とともにストライプ状の放
電セル23を形作るものである。この隔壁27を仕切と
して、放電セル23が所定の間隔で配列されることで、
このプラズマディスプレイパネルの画像表示面が形成さ
れている。放電セル23の側壁及び底壁には、蛍光体2
8が設けられている。当然ながら、各放電セル23に塗
布する蛍光体28の発光色は、表示画面上において赤
(R)、青(G)、緑(B)の順に並ぶように選択され
ている。データ電極26と放電セル23とは、その長手
方向の向きが一致している。前面側ユニット1と背面側
ユニット2との貼り合わせは、透明電極19とデータ電
極26とが直交するような向きで気密を保って行われ
る。そして、各放電セル23には、放電可能なガス、例
えばHeとNeとXeの混合ガスが封入される。
【0041】以上で、この第1の実施の形態のカラープ
ラズマディスプレイパネルの概要説明を終わる。これ以
降は、第1の実施の形態の特徴部分、つまり、カラーフ
ィルタを中心に説明を行う。なお、透明電極19aと透
明電極19bとはその役割が異なる。しかし、この発明
の主な特徴はカラーフィルタであるため、これ以降の説
明では特に必要がない限り両者を総称して単に透明電極
19と呼ぶ。
ラズマディスプレイパネルの概要説明を終わる。これ以
降は、第1の実施の形態の特徴部分、つまり、カラーフ
ィルタを中心に説明を行う。なお、透明電極19aと透
明電極19bとはその役割が異なる。しかし、この発明
の主な特徴はカラーフィルタであるため、これ以降の説
明では特に必要がない限り両者を総称して単に透明電極
19と呼ぶ。
【0042】カラーフィルタは、コントラスト向上を図
るためのものであり、各色ごとに、保護層18内に、放
電セル23に沿って設けられている。従来1本のストラ
イプ状に構成されていたカラーフィルタを、この実施の
形態では、図2(a),(b)、図3(a),(b),
(c)に示したとおり、複数のフィルタ片に分割し、各
フィルタ片を保護層18中に2層に分けて設置してい
る。以下、緑色のフィルタ片を例にとって説明する。
るためのものであり、各色ごとに、保護層18内に、放
電セル23に沿って設けられている。従来1本のストラ
イプ状に構成されていたカラーフィルタを、この実施の
形態では、図2(a),(b)、図3(a),(b),
(c)に示したとおり、複数のフィルタ片に分割し、各
フィルタ片を保護層18中に2層に分けて設置してい
る。以下、緑色のフィルタ片を例にとって説明する。
【0043】図3(c)に示したとおり、緑色のカラー
フィルタとして、G(1)フィルタ片13とG(2)フ
ィルタ片16とを備えている。両フィルタ片13,16
は、その縦方向(Y方向)における長さが、放電セル2
3に比べて十分に短くされている(図2(a))。そし
て、G(1)フィルタ片13は保護層18中の前面基板
11に近い位置(第1層)に、一方、G(2)フィルタ
片16は保護層18中の前面基板11から遠い位置(第
2層)に設けられている。また、図2(a),図3
(c)に示すように、あるG(1)フィルタ片13とそ
の隣のG(2)フィルタ片16とは、縦方向における端
部(図における左右端)の位置が厳密に一致させられて
いる。このため、カラープラズマディスプレイパネルの
観察面側(Z方向)から見た場合、G(1)フィルタ片
13とG(2)フィルタ片16とは、図3(b)に示す
ように、縦方向(Y方向)に連続しているように見え
る。つまり、G(1)フィルタ片13とG(2)フィル
タ片16とを全体としてみた場合、光学的には従来技術
による1本のストライプ状のカラーフィルタと同じ特性
を備えている。
フィルタとして、G(1)フィルタ片13とG(2)フ
ィルタ片16とを備えている。両フィルタ片13,16
は、その縦方向(Y方向)における長さが、放電セル2
3に比べて十分に短くされている(図2(a))。そし
て、G(1)フィルタ片13は保護層18中の前面基板
11に近い位置(第1層)に、一方、G(2)フィルタ
片16は保護層18中の前面基板11から遠い位置(第
2層)に設けられている。また、図2(a),図3
(c)に示すように、あるG(1)フィルタ片13とそ
の隣のG(2)フィルタ片16とは、縦方向における端
部(図における左右端)の位置が厳密に一致させられて
いる。このため、カラープラズマディスプレイパネルの
観察面側(Z方向)から見た場合、G(1)フィルタ片
13とG(2)フィルタ片16とは、図3(b)に示す
ように、縦方向(Y方向)に連続しているように見え
る。つまり、G(1)フィルタ片13とG(2)フィル
タ片16とを全体としてみた場合、光学的には従来技術
による1本のストライプ状のカラーフィルタと同じ特性
を備えている。
【0044】赤色のカラーフィルタを構成するR(1)
フィルタ片12及びR(2)フィルタ片15、さらに
は、青色のカラーフィルタを構成するB(1)フィルタ
片14及びB(2)フィルタ片17も、G(1)フィル
タ片13及びG(2)フィルタ片16と同様に構成され
ている。
フィルタ片12及びR(2)フィルタ片15、さらに
は、青色のカラーフィルタを構成するB(1)フィルタ
片14及びB(2)フィルタ片17も、G(1)フィル
タ片13及びG(2)フィルタ片16と同様に構成され
ている。
【0045】この実施の形態ではフィルタ片12,1
3,14,15,16,17のそれぞれの縦方向(Y方
向)での長さを0.5mmにしている。なお、幅(X方
向の長さ)は、図11に示した従来技術と同じく0.3
mmとしている。また、各色のカラーフィルタ間の隙間
h(列と列との隙間、図3(b)参照)も、図11に示
した従来技術と同じく0.05mmにしている。
3,14,15,16,17のそれぞれの縦方向(Y方
向)での長さを0.5mmにしている。なお、幅(X方
向の長さ)は、図11に示した従来技術と同じく0.3
mmとしている。また、各色のカラーフィルタ間の隙間
h(列と列との隙間、図3(b)参照)も、図11に示
した従来技術と同じく0.05mmにしている。
【0046】次に、図3(a),(b),(c)及び図
4を参照して、この実施の形態におけるプラズマディス
プレイパネルの製造方法について説明する。 工程1.前面基板11の裏面側に、R(1)フィルタ片
12,G(1)フィルタ片13及びB(1)フィルタ片
14を形成する。具体的には、赤顔料,バインダ及び溶
剤からなる赤色フィルタ用のペーストを、スクリーン印
刷することで、R(1)フィルタ片12を形成する。次
いで、G(1)フィルタ片13及びB(1)フィルタ片
14についても、同様にして形成する。
4を参照して、この実施の形態におけるプラズマディス
プレイパネルの製造方法について説明する。 工程1.前面基板11の裏面側に、R(1)フィルタ片
12,G(1)フィルタ片13及びB(1)フィルタ片
14を形成する。具体的には、赤顔料,バインダ及び溶
剤からなる赤色フィルタ用のペーストを、スクリーン印
刷することで、R(1)フィルタ片12を形成する。次
いで、G(1)フィルタ片13及びB(1)フィルタ片
14についても、同様にして形成する。
【0047】各色の顔料は次に示す無機顔料の平均粒子
径0.1μmの粉末を使用した。 赤:Fe2O3 緑:CoO・Al2O3・TiO2・Cr2O3 青:CoO・Al2O3 なお、ここでは、スクリーン印刷法を用いたが、感光性
樹脂と顔料を混合したペーストを用いて、フォトリソグ
ラフィー法で形成してもよい。
径0.1μmの粉末を使用した。 赤:Fe2O3 緑:CoO・Al2O3・TiO2・Cr2O3 青:CoO・Al2O3 なお、ここでは、スクリーン印刷法を用いたが、感光性
樹脂と顔料を混合したペーストを用いて、フォトリソグ
ラフィー法で形成してもよい。
【0048】工程2.フィルタ片12,13,14を覆
うように、前面基板11の裏面側全体に保護層18を形
成する(図4(a))。ここでは、保護層18の材料と
して、低融点鉛ガラスのペーストを用いている。このペ
ーストを、スクリーン印刷し、さらに580℃で焼成す
ることで、保護層18を形成している。なお、図4
(a)では、作図の都合上、G(1)フィルタ片13の
みを示している。
うように、前面基板11の裏面側全体に保護層18を形
成する(図4(a))。ここでは、保護層18の材料と
して、低融点鉛ガラスのペーストを用いている。このペ
ーストを、スクリーン印刷し、さらに580℃で焼成す
ることで、保護層18を形成している。なお、図4
(a)では、作図の都合上、G(1)フィルタ片13の
みを示している。
【0049】工程3.工程2で形成した保護層18の上
(図における下側)に、工程1と同様にして、R(2)
フィルタ片15、G(2)フィルタ片16、B(2)フ
ィルタ片17を形成する。続いて、工程2と同様の手法
によって、R(2)フィルタ片15、G(2)フィルタ
片16、B(2)フィルタ片17を覆うように、低融点
鉛ガラスからなる保護層18を形成した(図4
(b))。ここで形成した保護層18と、工程2で形成
した保護層18とは完全に一体化している。この段階で
の状態は、図3(a),(b),(c)に示したような
ものとなっている。
(図における下側)に、工程1と同様にして、R(2)
フィルタ片15、G(2)フィルタ片16、B(2)フ
ィルタ片17を形成する。続いて、工程2と同様の手法
によって、R(2)フィルタ片15、G(2)フィルタ
片16、B(2)フィルタ片17を覆うように、低融点
鉛ガラスからなる保護層18を形成した(図4
(b))。ここで形成した保護層18と、工程2で形成
した保護層18とは完全に一体化している。この段階で
の状態は、図3(a),(b),(c)に示したような
ものとなっている。
【0050】工程4.次に、保護層18の裏面側(図に
おける下側面)の所望位置に透明電極19を形成する。
具体的な処理は、以下の通りである。まず、保護層18
の裏面側にフォトレジスト層を形成する。続いて、フォ
トマスクを介して露光することで、透明電極19を設け
ない領域部分についてだけ、このフォトレジスト層を硬
化させる。この後、現像することで、透明電極19を設
けない領域部分にだけ、フォトレジスト層が残る。以
下、残っているフォトレジスト層部分を、単に「フォト
レジスト41」と呼ぶ。
おける下側面)の所望位置に透明電極19を形成する。
具体的な処理は、以下の通りである。まず、保護層18
の裏面側にフォトレジスト層を形成する。続いて、フォ
トマスクを介して露光することで、透明電極19を設け
ない領域部分についてだけ、このフォトレジスト層を硬
化させる。この後、現像することで、透明電極19を設
けない領域部分にだけ、フォトレジスト層が残る。以
下、残っているフォトレジスト層部分を、単に「フォト
レジスト41」と呼ぶ。
【0051】この後、フォトレジスト層が除去された領
域(すなわち、透明電極19を形成すべき領域)を覆う
ように、保護層18の裏面全体にITO(Indium Tin Ox
ide)層42を形成する(図4(c))。この後、アルカ
リを作用させることで、フォトレジスト41を分解除去
する。すると、これに伴って、ITO層42のうちフォ
トレジスト41の上に形成されていた部分も剥離除去さ
れる。ITO層42は、直接、保護層18の上に形成さ
れていた部分だけが残る。そして、この残った部分が、
透明電極19として機能することになる(図4
(d))。
域(すなわち、透明電極19を形成すべき領域)を覆う
ように、保護層18の裏面全体にITO(Indium Tin Ox
ide)層42を形成する(図4(c))。この後、アルカ
リを作用させることで、フォトレジスト41を分解除去
する。すると、これに伴って、ITO層42のうちフォ
トレジスト41の上に形成されていた部分も剥離除去さ
れる。ITO層42は、直接、保護層18の上に形成さ
れていた部分だけが残る。そして、この残った部分が、
透明電極19として機能することになる(図4
(d))。
【0052】この場合、フィルタ片12,13,14,
15,16,17はそれぞれが十分に小さくされてお
り、しかも、その外周面全体(あるいは、その外周面の
大部分)が保護層18で覆われているために、物理的強
度が高い。また、保護層18についても、前面基板11
との接合面積が十分に大きい。しかも、フィルタ片同士
の間隔は(従来技術に比べて)広くなっているため、保
護層18の幅(厚み)が極端に小さくなっているような
部分はほとんどない。したがって、この工程4におい
て、フィルタ片12,13,14,15,16,17、
保護層18が、剥がれたり破壊されてしまうようなこと
はない。
15,16,17はそれぞれが十分に小さくされてお
り、しかも、その外周面全体(あるいは、その外周面の
大部分)が保護層18で覆われているために、物理的強
度が高い。また、保護層18についても、前面基板11
との接合面積が十分に大きい。しかも、フィルタ片同士
の間隔は(従来技術に比べて)広くなっているため、保
護層18の幅(厚み)が極端に小さくなっているような
部分はほとんどない。したがって、この工程4におい
て、フィルタ片12,13,14,15,16,17、
保護層18が、剥がれたり破壊されてしまうようなこと
はない。
【0053】工程5.透明電極19の上(図4における
下側)にバス電極20を形成する。さらに、透明電極1
9及びバス電極20を覆うように、保護層18の裏面側
全体に誘電体層21を形成する。ここでは、この誘電体
層21を、保護層18と同じ低融点鉛ガラスで形成して
いる。この後、この誘電体層21の裏面側(図4におけ
る下側)にMgO膜22を形成する(図4(e))。以
上によって、プラズマディスプレイパネルにおける前面
側ユニット1が完成する。
下側)にバス電極20を形成する。さらに、透明電極1
9及びバス電極20を覆うように、保護層18の裏面側
全体に誘電体層21を形成する。ここでは、この誘電体
層21を、保護層18と同じ低融点鉛ガラスで形成して
いる。この後、この誘電体層21の裏面側(図4におけ
る下側)にMgO膜22を形成する(図4(e))。以
上によって、プラズマディスプレイパネルにおける前面
側ユニット1が完成する。
【0054】工程6.工程1〜工程5によって完成させ
た前面側ユニット1に、別途作成した背面側ユニット2
を貼り合わせる。この後、各放電セル23を排気したう
えで、代わって放電ガスを封入する。なお、ここで用い
た背面側ユニット2は、従来と同様の構造であるため、
その製造方法については説明を省略する。以上でこの実
施の形態のカラープラズマディスプレイパネル(図2
(a),(b))が完成する。
た前面側ユニット1に、別途作成した背面側ユニット2
を貼り合わせる。この後、各放電セル23を排気したう
えで、代わって放電ガスを封入する。なお、ここで用い
た背面側ユニット2は、従来と同様の構造であるため、
その製造方法については説明を省略する。以上でこの実
施の形態のカラープラズマディスプレイパネル(図2
(a),(b))が完成する。
【0055】この実施の形態においては、従来、放電セ
ルに合わせてストライプ状に長かったカラーフィルタ
を、複数の短いフィルタ片に細分化している。また、正
面側(Z方向)から見て縦方向(Y方向)に隣り合った
(言い換えれば、画像表示面への射影が放電セル23の
長手方向(Y方向)に隣り合った)フィルタ片は、前面
基板11からの高さ位置(X方向における位置)が互い
に異なるようにしている。このような構成を採用したこ
とで、前面基板11と保護層18との接合面積を大きく
とることができる。また、両者が接合されていない領域
(つまり、前面基板11に、直接、フィルタ片が設けら
れている部分)が細分化されている。例えば、上述した
具体例では、縦方向(Y方向)には、前面基板11の表
面にフィルタ片が直接形成されている部分と、直接は形
成されていない部分(保護層18部分)とが0.5mm
ずつ繰り返されている。さらに、保護層18自体につい
ても、局所的にその幅(あるいは厚み)が小さくなって
いることもない。このため、保護層18が前面基板11
から剥がれてしまうこともなく、また、保護層18自体
が破壊されにくい。さらに、個々のフィルタ片自体につ
いても、それぞれが十分に小さく、しかも、その周囲を
保護層18によって覆われているため、剥離、損傷が生
じにくい。以上のようにこの実施の形態におけるカラー
プラズマディスプレイパネルの各部(特に、フィルタ片
及び保護層)は強度が高く、製造工程において損傷する
ことが少ない。
ルに合わせてストライプ状に長かったカラーフィルタ
を、複数の短いフィルタ片に細分化している。また、正
面側(Z方向)から見て縦方向(Y方向)に隣り合った
(言い換えれば、画像表示面への射影が放電セル23の
長手方向(Y方向)に隣り合った)フィルタ片は、前面
基板11からの高さ位置(X方向における位置)が互い
に異なるようにしている。このような構成を採用したこ
とで、前面基板11と保護層18との接合面積を大きく
とることができる。また、両者が接合されていない領域
(つまり、前面基板11に、直接、フィルタ片が設けら
れている部分)が細分化されている。例えば、上述した
具体例では、縦方向(Y方向)には、前面基板11の表
面にフィルタ片が直接形成されている部分と、直接は形
成されていない部分(保護層18部分)とが0.5mm
ずつ繰り返されている。さらに、保護層18自体につい
ても、局所的にその幅(あるいは厚み)が小さくなって
いることもない。このため、保護層18が前面基板11
から剥がれてしまうこともなく、また、保護層18自体
が破壊されにくい。さらに、個々のフィルタ片自体につ
いても、それぞれが十分に小さく、しかも、その周囲を
保護層18によって覆われているため、剥離、損傷が生
じにくい。以上のようにこの実施の形態におけるカラー
プラズマディスプレイパネルの各部(特に、フィルタ片
及び保護層)は強度が高く、製造工程において損傷する
ことが少ない。
【0056】この実施の形態のカラープラズマディスプ
レイパネルでは、透明電極19よりも前側(前面基板1
1の側)にカラーフィルタ(フィルタ片)を形成してい
る。このため、カラーフィルタ(フィルタ片)の存在
が、透明電極と誘電体表面との間の静電容量に影響を与
えることがない。その結果、カラープラズマディスプレ
イパネルの放電が安定する。また、設計に際しては、電
気的特性を考慮することなく、光学的特性のみに基づい
てカラーフィルタ(フィルタ片)の厚さ等を自由に設定
できる。したがって、より自然な発色を実現することが
できる。
レイパネルでは、透明電極19よりも前側(前面基板1
1の側)にカラーフィルタ(フィルタ片)を形成してい
る。このため、カラーフィルタ(フィルタ片)の存在
が、透明電極と誘電体表面との間の静電容量に影響を与
えることがない。その結果、カラープラズマディスプレ
イパネルの放電が安定する。また、設計に際しては、電
気的特性を考慮することなく、光学的特性のみに基づい
てカラーフィルタ(フィルタ片)の厚さ等を自由に設定
できる。したがって、より自然な発色を実現することが
できる。
【0057】◇第2の実施の形態
図5は、この発明の第2の実施の形態であるカラープラ
ズマディスプレイパネルの内部構造を示す図であり、同
図(a)は、データ電極と平行な方向(Y方向)に沿っ
た模式的な断面図、また、同図(b)は、透明電極と平
行な方向(X方向)に沿った模式的な断面図である。こ
の第2の実施の形態のプラズマディスプレイパネルは、
各色のフィルタ片12a,13a,14a,15a,1
6a,17aの縦方向(Y方向)の長さを、放電セル2
3の1画素分の縦方向(Y方向)の長さよりも若干長く
し、第1層目のフィルタ片12a,13a,14aと第
2層目のフィルタ片15a,16a,17aとが、透明
電極19の非放電ギャップ部gで重なる構造とした点が
第1の実施の形態と異なっている。これ以外の点は基本
的には第1の実施の形態と同様である。なお、図5
(a),(b)において、図2の構成部分と同一の構成
各部には同一の符号を付してその説明を省略する。
ズマディスプレイパネルの内部構造を示す図であり、同
図(a)は、データ電極と平行な方向(Y方向)に沿っ
た模式的な断面図、また、同図(b)は、透明電極と平
行な方向(X方向)に沿った模式的な断面図である。こ
の第2の実施の形態のプラズマディスプレイパネルは、
各色のフィルタ片12a,13a,14a,15a,1
6a,17aの縦方向(Y方向)の長さを、放電セル2
3の1画素分の縦方向(Y方向)の長さよりも若干長く
し、第1層目のフィルタ片12a,13a,14aと第
2層目のフィルタ片15a,16a,17aとが、透明
電極19の非放電ギャップ部gで重なる構造とした点が
第1の実施の形態と異なっている。これ以外の点は基本
的には第1の実施の形態と同様である。なお、図5
(a),(b)において、図2の構成部分と同一の構成
各部には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0058】この第2の実施の形態では放電セル23の
1画素分の縦方向(Y方向)の長さを0.9mmとして
いる。一方、各色のフィルタ片12a,13a,14
a,15a,16a,17aの縦方向(Y方向)の長さ
は1.0mmとしている。そして、第1層目のフィルタ
片12a,13a,14aと第2層目のフィルタ片15
a,16a,17aとは、透明電極19の非放電ギャッ
プ部gにおいて、0.05mm(縦方向(Y方向)の長
さ)だけ重なっている。
1画素分の縦方向(Y方向)の長さを0.9mmとして
いる。一方、各色のフィルタ片12a,13a,14
a,15a,16a,17aの縦方向(Y方向)の長さ
は1.0mmとしている。そして、第1層目のフィルタ
片12a,13a,14aと第2層目のフィルタ片15
a,16a,17aとは、透明電極19の非放電ギャッ
プ部gにおいて、0.05mm(縦方向(Y方向)の長
さ)だけ重なっている。
【0059】この第2の実施の形態のカラープラズマデ
ィスプレイパネルによれば、第1の実施の形態と同様の
効果が得られる。また、これに加えて、以下のような効
果が得られる。
ィスプレイパネルによれば、第1の実施の形態と同様の
効果が得られる。また、これに加えて、以下のような効
果が得られる。
【0060】この第2の実施の形態においては、正面側
(Z方向)から見て縦方向(Y方向)に隣り合った(言
い換えれば、画像表示面への射影が放電セル23の長手
方向(Y方向)に隣り合った)フィルタ片が一部重なっ
ている。具体的には、第1層目のフィルタ片12aと第
2層目のフィルタ片15aが一部重なっている。同様
に、第1層目のフィルタ片13a,14aと第2層目の
フィルタ片16a,17aが一部重なっている。このた
め、正面側(Z方向)から見て縦方向(Y方向)に隣り
合ったフィルタ片間では、その位置合わせ精度が多少低
くても、両者の間に隙間が残ることはない。つまり、位
置合わせが簡単で、製造が容易である。
(Z方向)から見て縦方向(Y方向)に隣り合った(言
い換えれば、画像表示面への射影が放電セル23の長手
方向(Y方向)に隣り合った)フィルタ片が一部重なっ
ている。具体的には、第1層目のフィルタ片12aと第
2層目のフィルタ片15aが一部重なっている。同様
に、第1層目のフィルタ片13a,14aと第2層目の
フィルタ片16a,17aが一部重なっている。このた
め、正面側(Z方向)から見て縦方向(Y方向)に隣り
合ったフィルタ片間では、その位置合わせ精度が多少低
くても、両者の間に隙間が残ることはない。つまり、位
置合わせが簡単で、製造が容易である。
【0061】また、フィルタ片同士(第1層目のフィル
タ片12a,13a,14aと、第2層目のフィルタ片
15a,16a,17a)が重なっているのは、非放電
ギャップ部gにおいてだけである。この非放電ギャップ
部gは、画素と画素との間に相当する部分であり、ここ
では発光放電が起きておらず発光していない。このた
め、フィルタ片が重なっていてもカラープラズマディス
プレイパネルの輝度が低下することはない。その一方
で、このフィルタ片の重なっている部分では、カラープ
ラズマディスプレイパネルの外から入射してくる周囲の
光を吸収する効果が高い。したがって、この実施の形態
のカラープラズマディスプレイパネルでは、第1の実施
の形態に比べて、コントラストが向上する。
タ片12a,13a,14aと、第2層目のフィルタ片
15a,16a,17a)が重なっているのは、非放電
ギャップ部gにおいてだけである。この非放電ギャップ
部gは、画素と画素との間に相当する部分であり、ここ
では発光放電が起きておらず発光していない。このた
め、フィルタ片が重なっていてもカラープラズマディス
プレイパネルの輝度が低下することはない。その一方
で、このフィルタ片の重なっている部分では、カラープ
ラズマディスプレイパネルの外から入射してくる周囲の
光を吸収する効果が高い。したがって、この実施の形態
のカラープラズマディスプレイパネルでは、第1の実施
の形態に比べて、コントラストが向上する。
【0062】◇第3の実施の形態
図6は、この発明による第2の実施の形態におけるプラ
ズマディスプレイパネルの要部構造を示す図であり、同
図(a)は要部の斜視図、同図(b)は、a−b線に沿
った模式的な断面図、また、同図(c)は、c−d線に
沿った模式的な断面図である。この第3の実施の形態の
プラズマディスプレイパネルは、各色のフィルタ片12
b,13b,14b,15b,16b,17bの幅(X
方向の長さ)を、1つの放電セル23の幅(X方向の長
さ)よりも若干長くし、ある列の第1層目のフィルタ片
12b,13b,14bと、隣の列の第2層目のフィル
タ片15b,16b,17bとが、背面基板に形成され
た隔壁に対応する部分で重なる構造とした点が第1の実
施の形態と異なっている。これ以外の点は基本的には第
1の実施の形態と同様である。なお、図6(a),
(b),(c)において、図2の構成部分と同一の構成
各部には同一の符号を付してその説明を省略する。これ
以降は、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明す
る。
ズマディスプレイパネルの要部構造を示す図であり、同
図(a)は要部の斜視図、同図(b)は、a−b線に沿
った模式的な断面図、また、同図(c)は、c−d線に
沿った模式的な断面図である。この第3の実施の形態の
プラズマディスプレイパネルは、各色のフィルタ片12
b,13b,14b,15b,16b,17bの幅(X
方向の長さ)を、1つの放電セル23の幅(X方向の長
さ)よりも若干長くし、ある列の第1層目のフィルタ片
12b,13b,14bと、隣の列の第2層目のフィル
タ片15b,16b,17bとが、背面基板に形成され
た隔壁に対応する部分で重なる構造とした点が第1の実
施の形態と異なっている。これ以外の点は基本的には第
1の実施の形態と同様である。なお、図6(a),
(b),(c)において、図2の構成部分と同一の構成
各部には同一の符号を付してその説明を省略する。これ
以降は、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明す
る。
【0063】この第3の実施の形態では、ある列とその
隣の列とでは、第1層目へのフィルタ片12b,13
b,14bの配置と、第2層目へのフィルタ片15b,
16b,17bの配置が互い違いになるようにされてい
る。例えば、図6(c)に示すように、視聴者側(Z方
向)から見て、G(2)フィルタ片16bのすぐ横に
は、B(1)フィルタ片14b、R(1)フィルタ片1
2bが配置されている。また、各フィルタ片12b,1
3b,14b,15b,16b,17bは、その幅(X
方向の長さ)が、放電セル23の幅(X方向の長さ)よ
りも若干長くされている。このような構成を採用するこ
とで、ある列の第1層目のフィルタ片12b,13b,
14bと、隣の列の第2層目のフィルタ片15b,16
b,17bとが、背面基板に形成された隔壁に対応する
部分で重なる構造とされている。
隣の列とでは、第1層目へのフィルタ片12b,13
b,14bの配置と、第2層目へのフィルタ片15b,
16b,17bの配置が互い違いになるようにされてい
る。例えば、図6(c)に示すように、視聴者側(Z方
向)から見て、G(2)フィルタ片16bのすぐ横に
は、B(1)フィルタ片14b、R(1)フィルタ片1
2bが配置されている。また、各フィルタ片12b,1
3b,14b,15b,16b,17bは、その幅(X
方向の長さ)が、放電セル23の幅(X方向の長さ)よ
りも若干長くされている。このような構成を採用するこ
とで、ある列の第1層目のフィルタ片12b,13b,
14bと、隣の列の第2層目のフィルタ片15b,16
b,17bとが、背面基板に形成された隔壁に対応する
部分で重なる構造とされている。
【0064】ここでは、背面基板24に形成された隔壁
27のピッチは0.3mm、また、その厚さは0.07
mmにしている。フィルタ片12b,13b,14b,
15b,16b,17bの幅(X方向の長さ)は0.4
mmにしている。隣の列のフィルタ片との重なりは0.
05mmとしている。そして、G(1)フィルタ片13
bは、R(2)フィルタ片15b及びB(2)フィルタ
片17bと、隔壁27に対応する部分で0.05mm重
なっている。
27のピッチは0.3mm、また、その厚さは0.07
mmにしている。フィルタ片12b,13b,14b,
15b,16b,17bの幅(X方向の長さ)は0.4
mmにしている。隣の列のフィルタ片との重なりは0.
05mmとしている。そして、G(1)フィルタ片13
bは、R(2)フィルタ片15b及びB(2)フィルタ
片17bと、隔壁27に対応する部分で0.05mm重
なっている。
【0065】このように、この第3の実施の形態のカラ
ープラズマディスプレイパネルによれば、第1の実施の
形態で述べたと略同様の効果を得ることができるのに加
えて、以下のような効果が得られる。
ープラズマディスプレイパネルによれば、第1の実施の
形態で述べたと略同様の効果を得ることができるのに加
えて、以下のような効果が得られる。
【0066】この第3の実施の形態では、画像表示面へ
の射影が放電セル23の長手方向と垂直な方向(X方
向)において隣り合ったフィルタ片は、互いにその一部
が重なっている。そして、あるフィルタ片が隣の列のフ
ィルタ片と重なっているのは、隔壁27に対応する部
分、つまり、画素と画素との間に相当する部分だけであ
る。この隔壁27の部分ではそもそも発光していないた
め、フィルタ片が重なっていてもカラープラズマディス
プレイパネルの輝度が低下することはない。その一方
で、このフィルタ片の重なっている部分では、カラープ
ラズマディスプレイパネルの外から入射してくる周囲の
光を吸収する効果が高い。それゆえ、第1の実施の形態
に比べて、一段とコントラストが向上する。
の射影が放電セル23の長手方向と垂直な方向(X方
向)において隣り合ったフィルタ片は、互いにその一部
が重なっている。そして、あるフィルタ片が隣の列のフ
ィルタ片と重なっているのは、隔壁27に対応する部
分、つまり、画素と画素との間に相当する部分だけであ
る。この隔壁27の部分ではそもそも発光していないた
め、フィルタ片が重なっていてもカラープラズマディス
プレイパネルの輝度が低下することはない。その一方
で、このフィルタ片の重なっている部分では、カラープ
ラズマディスプレイパネルの外から入射してくる周囲の
光を吸収する効果が高い。それゆえ、第1の実施の形態
に比べて、一段とコントラストが向上する。
【0067】◇第4の実施の形態
この第4の実施の形態は、上述した第1の実施の形態の
カラープラズマディスプレイパネルを備えた画像表示装
置である。この画像表示装置は、図7に示すように、画
像データ処理回路50、スキャンドライバ51、データ
ドライバ52及びカラープラズマディスプレイパネル5
3を備えて構成されている。このうち、カラープラズマ
ディスプレイパネル53は、第1の実施の形態で述べた
ものである(図1,図2,図3参照)。画像データ処理
回路50,スキャンドライバ51,データドライバ52
についてはすでに周知のものであるため、説明を省略す
る。
カラープラズマディスプレイパネルを備えた画像表示装
置である。この画像表示装置は、図7に示すように、画
像データ処理回路50、スキャンドライバ51、データ
ドライバ52及びカラープラズマディスプレイパネル5
3を備えて構成されている。このうち、カラープラズマ
ディスプレイパネル53は、第1の実施の形態で述べた
ものである(図1,図2,図3参照)。画像データ処理
回路50,スキャンドライバ51,データドライバ52
についてはすでに周知のものであるため、説明を省略す
る。
【0068】次に、図1,図2及び図7を参照して画像
表示動作について説明する。画像を表示するには、実際
に蛍光体を発光させるための発光放電と、この発光放電
のきっかけとなる種火放電とが必要である。発光放電と
は、透明電極(走査電極)19aと透明電極(維持電
極)19bとの間に生じさせる面放電である。種火放電
とは、データ電極26と透明電極(走査電極)19aと
の間に生じさせる対向放電である。
表示動作について説明する。画像を表示するには、実際
に蛍光体を発光させるための発光放電と、この発光放電
のきっかけとなる種火放電とが必要である。発光放電と
は、透明電極(走査電極)19aと透明電極(維持電
極)19bとの間に生じさせる面放電である。種火放電
とは、データ電極26と透明電極(走査電極)19aと
の間に生じさせる対向放電である。
【0069】実際のパネル駆動時には、画像データ処理
回路50からの指示に従ってスキャンドライバ51は、
透明電極(走査電極)19aと透明電極(維持電極)1
9bとの組のうちの、いずれかの組を順次選択してい
る。そして、選択した組の透明電極(走査電極)19a
及び透明電極(維持電極)19bに、発光放電の元とな
る電圧(維持パルス)を、透明電極(走査電極)19a
と透明電極(維持電極)19bとの間に印加する。但
し、単にこの電圧(維持パルス)が印加されているだけ
では、発光放電は生じない。
回路50からの指示に従ってスキャンドライバ51は、
透明電極(走査電極)19aと透明電極(維持電極)1
9bとの組のうちの、いずれかの組を順次選択してい
る。そして、選択した組の透明電極(走査電極)19a
及び透明電極(維持電極)19bに、発光放電の元とな
る電圧(維持パルス)を、透明電極(走査電極)19a
と透明電極(維持電極)19bとの間に印加する。但
し、単にこの電圧(維持パルス)が印加されているだけ
では、発光放電は生じない。
【0070】一方、画像データ処理回路50は、入力さ
れた画像信号をデータドライバ52に合わせて処理した
上で、データドライバ52へ出力する。データドライバ
52は、この入力されたデータに応じて、データ電極2
6へパルス状のAC電圧(一般的には、数十kHzから
数百kHz)を印加する。すると、データ電極26と透
明電極(走査電極)19aとの間に、種火放電が生じ
る。そして、この種火放電がきっかけとなって、発光放
電が生じる。そして、この発光放電に伴って生じた紫外
線が、各放電セル23の内壁に設けられた蛍光体28に
当たることで、発光する。そして、放電セル23が配列
されて構成された画像表示面全体としては、入力された
画像信号に応じた画像が表示されることになる。
れた画像信号をデータドライバ52に合わせて処理した
上で、データドライバ52へ出力する。データドライバ
52は、この入力されたデータに応じて、データ電極2
6へパルス状のAC電圧(一般的には、数十kHzから
数百kHz)を印加する。すると、データ電極26と透
明電極(走査電極)19aとの間に、種火放電が生じ
る。そして、この種火放電がきっかけとなって、発光放
電が生じる。そして、この発光放電に伴って生じた紫外
線が、各放電セル23の内壁に設けられた蛍光体28に
当たることで、発光する。そして、放電セル23が配列
されて構成された画像表示面全体としては、入力された
画像信号に応じた画像が表示されることになる。
【0071】なお、各放電セル23はストライプ状に構
成されており、画素ごとに独立的に設けられているわけ
ではない。しかし、放電は、透明電極19a及び透明電
極19bが設けられている領域(両電極の間の領域を含
む)であって、データ電極26と対向している部分だけ
でしか生じないため、結果的に、発光はこのマトリクス
状に配列されたこれらの交差部(画素位置)においてだ
け生じる。
成されており、画素ごとに独立的に設けられているわけ
ではない。しかし、放電は、透明電極19a及び透明電
極19bが設けられている領域(両電極の間の領域を含
む)であって、データ電極26と対向している部分だけ
でしか生じないため、結果的に、発光はこのマトリクス
状に配列されたこれらの交差部(画素位置)においてだ
け生じる。
【0072】このように、この形態の画像表示装置によ
れば、コントラストの高い画像を得ることができる。
れば、コントラストの高い画像を得ることができる。
【0073】以上この発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設
計変更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、第
1の実施の形態においては、各色のフィルタ片を2層に
分けて配置していたが、これに限ることなく、各色のフ
ィルタ片をさらに多層に分けて配置してもよい。なお、
この点は、他の実施の形態についても同様である。
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設
計変更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、第
1の実施の形態においては、各色のフィルタ片を2層に
分けて配置していたが、これに限ることなく、各色のフ
ィルタ片をさらに多層に分けて配置してもよい。なお、
この点は、他の実施の形態についても同様である。
【0074】第2の実施の形態においては、各非放電ギ
ャップ部gの一部においてのみフィルタ片が重なるよう
にしていた(図5)が、これに限らず各放電ギャップ部
gの全域において重なるようにしてもよい。上述した第
3の実施の形態においては、各隔壁27の一部において
のみフィルタ片が重なるようにしていたが、これに限ら
ず各隔壁27の全域において重なるようにしてもよい。
ャップ部gの一部においてのみフィルタ片が重なるよう
にしていた(図5)が、これに限らず各放電ギャップ部
gの全域において重なるようにしてもよい。上述した第
3の実施の形態においては、各隔壁27の一部において
のみフィルタ片が重なるようにしていたが、これに限ら
ず各隔壁27の全域において重なるようにしてもよい。
【0075】上述した第2,第3の実施の形態では、縦
方向(Y方向)と横方向(X方向)とのいずれか一方向
についてだけフィルタ片が重なるようにしていた。しか
し、縦方向と横方向との両方向について重なるようにし
てもよい。このような構成を採用すればさらにコントラ
ストが向上する。但し、この場合には、各フィルタ片
は、パネルの正面側(Z方向)からみて隣の列の斜め下
(あるいは斜め上)に位置するフィルタ片と、その角部
分において互いに干渉する(ぶつかる)ことになる。こ
れを防ぐためには、各フィルタ片の角部を面取りしてお
くか、あるいは、この各色の2層目のフィルタ片の(Z
方向における)位置を互いにずらしておく必要がある。
方向(Y方向)と横方向(X方向)とのいずれか一方向
についてだけフィルタ片が重なるようにしていた。しか
し、縦方向と横方向との両方向について重なるようにし
てもよい。このような構成を採用すればさらにコントラ
ストが向上する。但し、この場合には、各フィルタ片
は、パネルの正面側(Z方向)からみて隣の列の斜め下
(あるいは斜め上)に位置するフィルタ片と、その角部
分において互いに干渉する(ぶつかる)ことになる。こ
れを防ぐためには、各フィルタ片の角部を面取りしてお
くか、あるいは、この各色の2層目のフィルタ片の(Z
方向における)位置を互いにずらしておく必要がある。
【0076】上述した第4の実施の形態は、第1の実施
の形態のカラープラズマディスプレイパネルを備えた画
像表示装置であったが、これに限らず、第2あるいは第
3の実施の形態のカラープラズマディスプレイパネルを
備えてもよい。また、上述した構成に加えて、チューナ
等を備えてもよい。上述した各実施の形態では、AC型
の反射型カラープラズマディスプレイパネルについての
み述べたが、この発明の構成は、透過型カラープラズマ
ディスプレイパネル、さらには、DC型のカラープラズ
マディスプレイパネルにも適用可能である。例えば、カ
ラーフィルタをY方向について細分化されたフィルタ片
を、Z方向での位置をずらしながら配置するという構成
は、従来のパネル構造と組み合わせた場合でも強度向上
という効果が得られる。
の形態のカラープラズマディスプレイパネルを備えた画
像表示装置であったが、これに限らず、第2あるいは第
3の実施の形態のカラープラズマディスプレイパネルを
備えてもよい。また、上述した構成に加えて、チューナ
等を備えてもよい。上述した各実施の形態では、AC型
の反射型カラープラズマディスプレイパネルについての
み述べたが、この発明の構成は、透過型カラープラズマ
ディスプレイパネル、さらには、DC型のカラープラズ
マディスプレイパネルにも適用可能である。例えば、カ
ラーフィルタをY方向について細分化されたフィルタ片
を、Z方向での位置をずらしながら配置するという構成
は、従来のパネル構造と組み合わせた場合でも強度向上
という効果が得られる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、高画質で製造容易なプラズマディスプレイパネ
ル及び画像表示装置を得ることができる。
よれば、高画質で製造容易なプラズマディスプレイパネ
ル及び画像表示装置を得ることができる。
【図1】この発明の第1の実施の形態であるカラープラ
ズマディスプレイパネルの内部構造を示す模式的な分解
斜視図である。
ズマディスプレイパネルの内部構造を示す模式的な分解
斜視図である。
【図2】同カラープラズマディスプレイパネルの内部構
造を示す図であり、同図(a)は、透明電極と垂直な方
向(Y方向)に沿った模式的な断面図、同図(b)は、
透明電極と平行な方向(X方向)に沿った模式的な断面
図である。
造を示す図であり、同図(a)は、透明電極と垂直な方
向(Y方向)に沿った模式的な断面図、同図(b)は、
透明電極と平行な方向(X方向)に沿った模式的な断面
図である。
【図3】同実施の形態における前面基板とフィルタ片を
示す図であり、同図(a)は、前面基板及びフィルタ片
の配列の様子を模式的に示した要部斜視図、同図(b)
は前面基板に垂直な方向(Z方向)から見た、フィルタ
片の配列状態を示す図、図3(c)は図3(a)のa−
b線に沿った模式的な断面図である。
示す図であり、同図(a)は、前面基板及びフィルタ片
の配列の様子を模式的に示した要部斜視図、同図(b)
は前面基板に垂直な方向(Z方向)から見た、フィルタ
片の配列状態を示す図、図3(c)は図3(a)のa−
b線に沿った模式的な断面図である。
【図4】同カラープラズマディスプレイパネルの製造工
程を示す工程図である。
程を示す工程図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態であるカラープラ
ズマディスプレイパネルの内部構造を示す図であり、同
図(a)は、データ電極と平行な方向(Y方向)に沿っ
た模式的な断面図、同図(b)は、透明電極と平行な方
向(X方向)に沿った模式的な断面図である。
ズマディスプレイパネルの内部構造を示す図であり、同
図(a)は、データ電極と平行な方向(Y方向)に沿っ
た模式的な断面図、同図(b)は、透明電極と平行な方
向(X方向)に沿った模式的な断面図である。
【図6】この発明の第3の実施の形態であるプラズマデ
ィスプレイパネルの要部構造を示す図であり、同図
(a)は、要部の斜視図、同図(b)は、a−b線に沿
った模式的な断面図、同図(c)は、c−d線に沿った
模式的な断面図である。
ィスプレイパネルの要部構造を示す図であり、同図
(a)は、要部の斜視図、同図(b)は、a−b線に沿
った模式的な断面図、同図(c)は、c−d線に沿った
模式的な断面図である。
【図7】この発明の第4の実施の形態である画像表示装
置の構成を示すブロック図である。
置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来におけるカラープラズマディスプレイパネ
ルの内部構造を模式的に示す断面図である。
ルの内部構造を模式的に示す断面図である。
【図9】従来における別のカラープラズマディスプレイ
パネルの内部構造を模式的に示す断面図である。
パネルの内部構造を模式的に示す断面図である。
【図10】従来におけるさらに別のカラープラズマディ
スプレイパネルの内部構造を模式的に示す断面図であ
る。
スプレイパネルの内部構造を模式的に示す断面図であ
る。
【図11】同従来技術におけるカラープラズマディスプ
レイパネルのカラーフィルタを示す図であり、図11
(a)はカラーフィルタ周辺部を示す斜視図、図11
(b)はカラープラズマディスプレイパネルの前面側か
らみたカラーフィルタの配列の様子を示す模式図であ
る。
レイパネルのカラーフィルタを示す図であり、図11
(a)はカラーフィルタ周辺部を示す斜視図、図11
(b)はカラープラズマディスプレイパネルの前面側か
らみたカラーフィルタの配列の様子を示す模式図であ
る。
1 前面側ユニット
2 背面側ユニット
11 前面基板(放電セル構成手段の一部)
12 R(1)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 13 G(1)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 14 B(1)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 15 R(2)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 16 G(2)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 17 B(2)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 18 保護層(波長選択手段の一部、支持層) 19 透明電極(電極手段の一部、電極) 20 バス電極(電極手段の一部) 21 誘電体層(放電セル構成手段の一部) 22 MgO膜(放電セル構成手段の一部) 23 放電セル(放電セル) 24 背面基板(放電セル構成手段の一部) 25 白色誘電体層(放電セル構成手段の一部) 26 データ電極(電極手段の一部) 27 隔壁(放電セル構成手段) 28 蛍光体 50 画像データ処理回路(駆動手段の一部) 51 スキャンドライバ(駆動手段の一部) 52 データドライバ(駆動手段の一部) 53 カラープラズマディスプレイパネル g 非放電ギャップ部(画素と画素との間) h 隙間(画素と画素との間)
フィルタ部材) 13 G(1)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 14 B(1)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 15 R(2)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 16 G(2)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 17 B(2)フィルタ片(波長選択手段の一部、
フィルタ部材) 18 保護層(波長選択手段の一部、支持層) 19 透明電極(電極手段の一部、電極) 20 バス電極(電極手段の一部) 21 誘電体層(放電セル構成手段の一部) 22 MgO膜(放電セル構成手段の一部) 23 放電セル(放電セル) 24 背面基板(放電セル構成手段の一部) 25 白色誘電体層(放電セル構成手段の一部) 26 データ電極(電極手段の一部) 27 隔壁(放電セル構成手段) 28 蛍光体 50 画像データ処理回路(駆動手段の一部) 51 スキャンドライバ(駆動手段の一部) 52 データドライバ(駆動手段の一部) 53 カラープラズマディスプレイパネル g 非放電ギャップ部(画素と画素との間) h 隙間(画素と画素との間)
Claims (7)
- 【請求項1】 放電セルを放電させてその内部に設けら
れた蛍光体を発光させることで画像を表示するプラズマ
ディスプレイパネルにおいて、 放電が行われるストライプ状の空間がその内部に形成さ
れた放電セルを、所定の間隔で形成することで画像表示
面を形成した放電セル構成手段と、前記画像表示面上に
あらかじめ設定された画素位置のうち、所望の画素位置
において前記放電セルに電圧を印加可能に構成された電
極手段と、前記放電セルごとに設けられ、対応する放電
セルの発する波長領域の光は透過するがこれ以外の波長
領域の光は遮断する波長選択手段とを備え、 前記波長選択手段は、 光透過性を備えた支持層と、各色のフィルタ部材とからなると共に、 前記各色のフィルタ部材は、複数のフィルタ片からなる
と共に、各フィルタ片は、前記放電セルの長手方向の長
さよりも短い態様で、前記支持層内に形成され、かつ、
前記各色のフィルタ部材における前記複数のフィルタ片
は、前記放電セルに沿って、複数の層に分かれて配列さ
れている ことを特徴とするプラズマディスプレイパネ
ル。 - 【請求項2】 前記画像表示面への射影が前記放電セル
の長手方向において、前記各色のフィルタ部材における
隣り合った前記複数のフィルタ片は、互いにその一部が
重なっていることを特徴とする請求項1記載のプラズマ
ディスプレイパネル。 - 【請求項3】 前記画像表示面への射影が前記放電セル
の長手方向と垂直な方向において、前記各色のフィルタ
部材における隣り合った前記複数のフィルタ片は、互い
にその一部が重なっていることを特徴とする請求項1又
は2記載のプラズマディスプレイパネル。 - 【請求項4】 前記重なりは、画素と画素との間に位置
することを特徴とする請求項2又は3記載のプラズマデ
ィスプレイパネル。 - 【請求項5】 前記電極手段は、少なくとも、前記放電
セルよりも前側に配置された光透過性を備えた電極を含
んで構成されたものであり、 前記波長選択手段は、前記電極よりも前側に配置されて
いることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のプ
ラズマディスプレイパネル。 - 【請求項6】 前記各色のフィルタ部材は、無機顔料粉
末のみから構成されていることを特徴とする請求項1,
2,3,4又は5記載のプラズマディスプレイパネル。 - 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5又は6記載の
プラズマディスプレイパネルと、画像データに応じて、
前記プラズマディスプレイパネルの有する電極手段を介
して、前記プラズマディスプレイパネルの所望の画素位
置に電圧を印加することで、その画素位置において前記
プラズマディスプレイパネルの放電セルを発光させる駆
動手段とを有してなることを特徴とする画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15697199A JP3428500B2 (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | プラズマディスプレイパネル及びこれを備えた画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15697199A JP3428500B2 (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | プラズマディスプレイパネル及びこれを備えた画像表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000348633A JP2000348633A (ja) | 2000-12-15 |
JP3428500B2 true JP3428500B2 (ja) | 2003-07-22 |
Family
ID=15639340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15697199A Expired - Fee Related JP3428500B2 (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | プラズマディスプレイパネル及びこれを備えた画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3428500B2 (ja) |
-
1999
- 1999-06-03 JP JP15697199A patent/JP3428500B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000348633A (ja) | 2000-12-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3394799B2 (ja) | プラズマディスプレイ装置 | |
KR100528919B1 (ko) | 외광 반사를 줄인 플라즈마 디스플레이 패널 | |
KR100578972B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 | |
US20070184746A1 (en) | Plasma display panel and the manufacturing method thereof | |
JP2004039578A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
JP3428500B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル及びこれを備えた画像表示装置 | |
JP2003007218A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
KR20030018277A (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 | |
KR100962436B1 (ko) | 디스플레이 패널 | |
KR20010014721A (ko) | 평면형 표시 장치와 그 제조 방법 | |
JPH04312742A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
JP2005116528A (ja) | プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法 | |
JP2004311274A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
JP3085213B2 (ja) | カラープラズマディスプレイパネル及びその製造方法 | |
JP4951479B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
KR100536194B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 | |
JP4857562B2 (ja) | フラットディスプレイパネル | |
JP2005026138A (ja) | プラズマディスプレイパネルの製造方法 | |
KR100573157B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 | |
JPH10172441A (ja) | プラズマデイスプレイパネル及びその製造方法 | |
US20070158687A1 (en) | Base substrate, method of separating the base substrate and plasma display panel using the same | |
JP4314983B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
JP2002083547A (ja) | プラズマディスプレイ装置 | |
JP2008123938A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
KR20070055342A (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |