JP3428129B2 - 定点検出装置 - Google Patents

定点検出装置

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JP3428129B2
JP3428129B2 JP6422494A JP6422494A JP3428129B2 JP 3428129 B2 JP3428129 B2 JP 3428129B2 JP 6422494 A JP6422494 A JP 6422494A JP 6422494 A JP6422494 A JP 6422494A JP 3428129 B2 JP3428129 B2 JP 3428129B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回折格子による回折光
を検出することによって定点を求める定点検出装置に関
し、より詳細には、集積回路の多重露光における基板の
位置ずれ検出や、エンコーダ等の原点検出に使用して好
適な定点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路を製造するためのX線露光描画
装置や精密機械工作に使用される測長器では、正確な位
置又は距離を測定するために基準点又は原点が設定され
る。斯かる基準点又は原点を設定するために定点検出装
置が使用されている。
【0003】図18に特開昭61−153501号に開
示された従来の位置検出装置の例を示す。図18に示す
ように、この位置検出装置はガイド101と斯かるガイ
ド101に対して移動可能な移動部材102と装置本体
105とを有する。移動部材102の上面には被検物体
103とマーク104が装着されている。装置本体10
5は被検物体103を観察する観察装置とマーク104
によって定点を検出する定点検出装置とを有する。
【0004】観察装置は対物レンズ106及び接眼レン
ズ107を含む。定点検出装置はレーザ発生装置108
とポジションセンサ110と演算回路111と表示装置
112とを有する。
【0005】図19に示すように、マーク104は2つ
の部分104A、104Bを有する。図19Aのマーク
104では、第1の部分104Aは回折格子を含み、そ
の格子間隔又はピッチdが測定方向(X方向)に沿って
連続的に変化している。図19Bのマーク104では、
2つの部分104A、104Bは格子間隔又はピッチd
1 、d2 がそれぞれ異なる回折格子を有する。
【0006】レーザ発生装置108からのレーザ光10
9Aはマーク104の回折格子によって回折され、1次
回折光109B、109B’がポジションセンサ110
によって検出される。ガイド101に対して移動部材1
02が測定方向(X方向)に移動するとき、ポジション
センサ110は回折光の強度が最大となる回折角θを検
出する。
【0007】回折光の強度が最大となる回折角θの値
は、レーザ光109Aのビームスポットがマーク104
の2つの部分104A、104Bの境界を通過すると
き、変化する。即ち、マーク104の2つの部分104
A、104Bの境界の前後で、回折光109B、109
B’の強度が最大となる回折角θが変化する。斯かる回
折角θの変化によって定点が検出される。
【0008】図20に従来の定点検出装置の第2の例を
示す。この例は図18及び図19に示した第1の例を改
良したものである。この例では、回折格子として透過型
の体積型ホログラフィック回折格子104A、104B
が使用され、また、受光装置として2つのフォトディテ
クタ110A、110Bが使用されている。
【0009】透過型の体積型ホログラフィック回折格子
104A、104Bでは、回折光は回折格子104A、
104Bに関して入射光と反対側に出射される。従っ
て、フォトディテクタ110A、110Bは回折格子1
04A、104Bに関してレーザ発生装置108と反対
側に配置されている。
【0010】2つのホログラフィック回折格子104
A、104Bは互いに異なる格子間隔又は格子ピッチd
1 、d2 を有する。2つのホログラフィック回折格子1
04A、104Bによって、0次回折光、+1次回折光
1A、1B、−1次回折光1a、1b、高次回折光が得
られるが、フォトディテクタ110A、110Bは+1
次回折光1A、1Bを検出する。
【0011】図21の実線C1、C2はそれぞれ2つの
フォトディテクタ110A、110Bによって検出され
た回折光の強度曲線である。第1のフォトディテクタ1
10Aによって得られた光強度曲線C1と第2のフォト
ディテクタ110Bによって得られた光強度曲線C2の
交点Pが、この定点検出装置によって得られる定点であ
る。
【0012】図22に、本願出願人と同一の出願人によ
る特開平4−324316号に開示された従来の定点検
出装置の例を示す。この定点検出装置は、固定部10と
測定方向(X方向)に沿って可動な可動部30とを有
し、固定部10は光学系11と検出系21とを含み、可
動部30は基板31とその上面に配置された2つの体積
型ホログラフィック回折格子32、33とを有する。
【0013】光学系11は半導体レーザ等のレーザ光を
出力する光源12とコリメータレンズ13と集光レンズ
14と有する。検出系21は2つの受光器22、23と
電気処理回路29とを有する。
【0014】図23にこの例に使用されるホログラフィ
ック回折格子32、33を示す。ホログラフィック回折
格子32、33は透過型の体積型ホログラムによって形
成されている。以下に、ホログラフィック回折格子3
2、33を、随時単にホログラムと称する。図示のよう
に、各ホログラム32、33の格子間隔又は格子ピッチ
dは測定方向に順次連続的に変化している。また、各ホ
ログラム32、33の格子間隔又は格子ピッチdを形成
する分布面42、43はホログラム32、33の上面に
対して傾斜しており、斯かる傾斜角は測定方向に順次連
続的に変化している。各ホログラム32、33によって
入射光を回折させると、回折効率が測定方向に連続的に
変化する。
【0015】図24に図22の定点検出装置の主要部を
示す。図示のように、基板31の上面31Aに2つのホ
ログラム32、33が横方向に互いに隣接して配置され
ている。斯かる2つのホログラム32、33は、中心面
135に対して互いに対称的に構成されている。即ち、
各ホログラム32、33の分布面42、43の傾斜角は
中心面135に対して対称的に両側に順次連続的に変化
しており、その格子間隔又は格子ピッチdは中心面13
5に対して対称的に両側に順次連続的に変化している。
2つのホログラム32、33は各々の回折効率が最大に
なる点が測定方向に互いに異なるように配置されてい
る。
【0016】可動部30が固定部10に対して相対的に
移動するとき、即ち、図24にて、静止している受光器
22、23及び光源12に対して可動部30が移動する
とき、第1のホログラム32によって回折された光は第
1の受光器22によって検出され、第2のホログラム3
3によって回折された光は第2の受光器23によって検
出される。
【0017】2つのホログラム32、33は回折効率が
最大になる点が互いに異なるから、第1の受光器22に
よって検出される回折光の光強度曲線のピーク位置と第
2の受光器23によって検出される回折光の光強度曲線
のピーク位置は異なる。従って、2つの光強度曲線の交
差点、即ち、2つの光強度が等しくなる点が存在する。
斯かる点が本例の定点検出装置によって得られる定点で
ある。
【0018】図25に電気処理回路29の例を示す。電
気処理回路29は第1及び第2の受光器22、23より
出力された電流信号をそれぞれ電圧信号に変換する電流
電圧変換器29−1A、29−1Bと斯かる電流電圧変
換器29−1A、29−1Bの出力信号の差を演算する
差動増幅器29−2と差動増幅器29−2の出力信号が
ゼロとなる位置を求める比較器29−3とを有する。
【0019】図26Aは受光器22、23によって検出
された回折光の強さの変化を表す光強度曲線を示し、横
軸は固定部10に対する可動部30の移動距離x、縦軸
は受光器22、23より出力された電流信号Iの大きさ
である。第1の光強度曲線C1は第1の受光器22によ
って検出された光の強さを表し、第2の光強度曲線C2
は第2の受光器23によって検出された光の強さを表
す。
【0020】図26Bの曲線C3は差動増幅器29−2
によって得られた光強度差曲線である。光強度差曲線C
3は図26Aの第1の光強度曲線C1と第2の光強度曲
線C2の差を示す。従って、光強度差曲線C3は、2つ
の曲線C1、C2の交点Pに相当する位置にて、ゼロと
なる。斯かるゼロとなる位置がこの定点検出装置によっ
て得られた定点である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】図18及び図19を参
照して説明した第1の従来例では受光装置としてポジシ
ョンセンサ110を使用していた。ポジションセンサ1
10は回折光の強度が最大となる回折角θを検出するよ
うに構成されており、分解能が低い欠点があった。ま
た、正確な回折角θを検出することができるポジション
センサ110は高価である欠点があった。
【0022】図20及び図21を参照して説明した第2
の従来例では、反射型の回折格子の代わりに2つの透過
型のホログラフィック回折格子104A、104Bを使
用する。また、1つのポジションセンサ110を使用す
る代わりに2つのフォトディテクタ110A、110B
を使用する。
【0023】この例では、2つのホログラフィック回折
格子104A、104Bは互いに異なる格子間隔又は格
子ピッチd1 、d2 を有し、+1次回折光1A、1Bと
−1次回折光1a、1bは入射光の方向に対して両側に
出射される。従って、2つの+1次回折光1A、1Bを
検出するために2つのフォトディテクタ110A、11
0Bを近接して配置しなければならない。
【0024】また、2つの+1次回折光1A、1Bを完
全に分離させて、各フォトディテクタ110A、110
Bで検出する必要があった。2つの+1次回折光1A、
1Bを完全に分離させるためには、第1のホログラム1
04Aの格子間隔d1 と第2のホログラム104Bの格
子間隔d2 の差を大きくすればよい。しかしながら、2
つのホログラム104A、104Bの格子間隔d1 、d
2 の差を大きくすると、光源12からの光の波長λが変
動すると、誤差が大きくなる欠点があった。
【0025】斯かる誤差について図20を参照して説明
する。一般に、格子間隔dと入射光の波長λの関係は次
の式(ブラッグの式)によって表される。
【0026】
【数1】 sinθ=mλ/d (m=0、±1、±2、・・)
【0027】第1のホログラム104Aの格子間隔をd
1 =d、第2のホログラム104Bの格子間隔をd2
2d、入射光の波長をλ=500nm、光源108の波
長λの変動をΔλ=0.5nmとする。斯かる波長の変
動Δλによる第1のホログラム104Aの回折角θ1
変動Δθ1 及び第2のホログラム104Bの回折角θ 2
の変動Δθ2 を求めると次のようになる。
【0028】Δθ1 =5.2分 Δθ2 =1.6分
【0029】例えば、第1のホログラム104Aによっ
て得られる1次回折光1Aの光路の長さをS1 =100
mmとすると、第1のフォトディテクタ110Aの受光
面のビームスポットの変動量はΔL1 =0.15mmと
なる。同様に、第2のホログラム104Bによって得ら
れる1次回折光1Bの光路の長さをS2 =100mmと
すると、第2のフォトディテクタ110Bの受光面のビ
ームスポットの変動量はΔL2 =0.05mmとなる。
【0030】一般に、光源108からの光は光量分布を
有する。従って、第1及び第2のフォトディテクタ11
0A、110Bによって受光される回折光も光量分布を
有する。光源108の波長λが変動し、第1及び第2の
フォトディテクタ110A、110Bの受光面のビーム
スポットが変動すると、第1及び第2のフォトディテク
タ110A、110Bによって受光される光量分布も変
化する。
【0031】図21の破線の光強度曲線C1’、C2’
は光源108の波長λが変動した場合に、第1及び第2
のフォトディテクタ110A、110Bによって受光さ
れる回折光1A、1Bの強度の変化を示す。光源108
の波長λが変動すると、強度曲線C1’、C2’も変化
することがわかる。従って、定点Pの位置もP’に変化
する。尚、回折光1Bの光強度曲線の変化は小さく、C
2’≒C2である。
【0032】光源108の波長λが変動しても、第1及
び第2のフォトディテクタ110A、110Bによって
得られる光強度曲線C1、C2を一定にするためには、
フォトディテクタ110A、110Bの受光面の(測定
方向の)長さ又は面積を充分大きくすればよい。しかし
ながら、一般に、フォトディテクタ110A、110B
の受光面の面積は小さいほうが分解能が高い。従って、
所定の分解能を得るためには、フォトディテクタ110
A、110Bの受光面の面積を所定値より大きくするこ
とができない。
【0033】図22〜図26を参照して説明した第3の
従来例では、2つのホログラム32、33は中心面13
5に対して互いに対称的な構成を有するため、光源10
8の波長λが変動しても、定点は変化しない利点があっ
た。これは、2つの受光器22、23によって得られる
光強度曲線C1、C2は変化するが、両者の変化は対称
的であり、2つの光強度曲線C1、C2の交点Pの位置
は変化しないためである。
【0034】しかしながら、この第3の例でも、2つの
受光器22、23の位置を正確に配置しなければならな
い欠点があった。即ち、2つの受光器22、23を2つ
のホログラム32、33に対して正確な位置に配置しな
ければ、分解能が低下する欠点があった。
【0035】図24及び図27を参照して説明する。2
つのホログラム32、33の格子ベクトルの傾斜角は中
心面135より外方に行くに従って変化する。可動部3
0が測定方向(x方向)に移動すると、第1のホログラ
ム32からの回折光1Aはα方向に移動し、第2のホロ
グラム33からの回折光1Bはβ方向に移動する。
【0036】従って、ホログラム32、33の下面から
2つの受光器22、23の受光面までの距離tが変化す
ると、図27に示すように光強度曲線及び光強度差曲線
が変化する。図27Aの破線は正常な光強度曲線C1又
はC2であり実線は距離tが変化した場合の光強度曲線
C1’又はC2’である。光強度曲線C1’又はC2’
のピーク位置は正常な光強度曲線C1又はC2のピーク
位置より移動する。
【0037】2つの光強度曲線C1’又はC2’の交点
P’はピーク位置付近であり、交点P’の位置の精度が
低下する。図27Bの破線は正常な光強度差曲線C3で
あり実線は距離tが変化した場合の光強度差曲線C3’
である。光強度差曲線C3’のゼロクロス点Pの分解能
が低下する。
【0038】また、距離tが大きいほど、受光器22、
23の位置合わせ即ち2つの受光器22、23の間の距
離Lの調節が困難であるという欠点があった。
【0039】特に、ホログラム32、33として体積型
のホログラムを使用する場合には、製造中にゼラチン層
が膨張し又は収縮し、格子ベクトルの傾斜が一定しない
ため、2つの受光器22、23の間の距離Lの調節が困
難であるという欠点があった。
【0040】一般に、2つのホログラム32、33を接
続して形成されたホログラフィック回折格子は、その接
続部又は境界部にて不要な回折光が生成される。従っ
て、従来の定点検出装置では、受光器22、23は、斯
かる不要な回折光を検出し、それによって誤差が生ずる
欠点があった。
【0041】本発明は、斯かる点に鑑み、光源12から
の光の波長が変化しても、常に一定の定点が得られる定
点検出装置を提供することを目的とする。
【0042】本発明は、斯かる点に鑑み、受光器22、
23の位置合わせが容易な定点検出装置を提供すること
を目的とする。
【0043】本発明は、斯かる点に鑑み、2つのホログ
ラム32、33の境界部にて生ずる不要な回折光に起因
する誤差が生じない定点検出装置を提供することを目的
とする。
【0044】
【課題を解決するための手段】本発明によると、例えば
図1に示すように、定点検出装置において、隣接して配
置された第1及び第2の回折格子と該2つの回折格子に
光を出力する光源と上記第1の回折格子によって生成さ
れた正負の1次回折光をそれぞれ検出する第1の対の受
光器と上記第2の回折格子によって生成された正負の1
次回折光をそれぞれ検出する第2の対の受光器とを有
し、上記2つの回折格子の格子ベクトルは互いに異なる
方向を向いており、上記第1の回折格子によって生成さ
れる正負の1次回折光を含む面は上記第2の回折格子に
よって生成される正負の1次回折光を含む面と平行とな
らないように構成され、上記2つの回折格子による正負
の同次回折の回折角の絶対値は等しく且つ測定軸に沿っ
て変化しないように構成され、上記2つ回折格子を上記
光源及び受光器に対して相対的に測定方向に沿って移動
させるとき、上記第1の対の受光器の出力信号の和と上
記第2の対の受光器の出力信号の和が等しくなる点を求
めることによって定点を得るように構成されている。
【0045】本発明によると、例えば図1に示すよう
に、定点検出装置において、上記第1の回折格子の格子
ベクトルは上記測定方向に垂直な第1の面内にあり、上
記第2の回折格子の格子ベクトルは上記測定方向に平行
で且つ上記第1の面に垂直な第2の面内にあるように構
成されている。。
【0046】本発明によると、例えば図4に示すよう
に、定点検出装置において、上記2つの回折格子に隣接
して配置された第3及び第4の回折格子と、上記第3の
回折格子によって生成された正負の1次回折光をそれぞ
れ検出する第3の対の受光器と上記第4の回折格子によ
って生成された正負の1次回折光をそれぞれ検出する第
4の対の受光器とを有し、上記4つの回折格子の格子ベ
クトルは互いに異なる方向を向いており、上記第1、第
2、第3及び第4の回折格子によって生成される正負の
1次回折光を含む面は互いに平行とならないように構成
され、上記4つ回折格子を上記光源及び受光器に対して
相対的に測定方向に沿って移動させるとき、上記第1の
対の受光器の出力信号の和と上記第2の対の受光器の出
力信号の和との差と上記第3の対の受光器の出力信号の
和と上記第4の対の受光器の出力信号の和との差を求
め、該2つの差が等しくなる点を求めることによって定
点を得るように構成されている。
【0047】本発明によると、定点検出装置において、
上記回折格子は反射型であり、上記受光器は上記回折格
子に関して上記光源と同じ側に配置されている。
【0048】本発明によると、例えば図13に示すよう
に、検出すべき定点の両側に対称的に配置された2つの
回折格子板とそれに対応した2つの定点検出部とを有
し、上記2つの回折格子板の各々は互いに隣接して配置
された1対の回折格子を有し、上記定点検出部の各々は
上記1対の回折格子に光を出力する光源と上記回折格子
によって回折された光をそれぞれ検出する受光器とを有
し、上記2つの回折格子を上記2つの定点検出部に対し
て相対的に移動させるとき、上記2つの定点検出部の受
光器によって検出される光強度信号によって定点を検出
するように構成された定点検出装置において、上記定点
検出部の各々の受光器は上記1対の回折格子の一方によ
る正負の1次回折光を検出する第1の対の受光器と上記
1対の回折格子の他方による正負の1次回折光を検出す
る第2の対の受光器とを含み、上記第1の対の受光器の
出力信号の和と上記第2の対の受光器の出力信号の和が
等しくなる点を求めることによって定点を求めるように
構成されている。
【0049】
【作用】2つの回折格子32、33は、互いに異なる格
子ベクトルを有し、2つの回折格子32、33によって
生成される回折光は異なる面に沿って出射される。従っ
て、2つの回折格子ム32、33によって生成される回
折光は完全に分離されて受光器22A、22B、23
A、23Bによって検出される。
【0050】第1の回折格子32によって生成される正
負の1次回折光を検出する第1の対の受光器22A、2
2Bと第2のホログラム33によって生成される正負の
1次回折光を検出する第2の対の受光器23A、23B
が設けられ、第1の対の受光器22A、22Bの出力信
号が加算され、第2の対の受光器23A、23Bの出力
信号が加算される。
【0051】第1の対の受光器22A、22Bの出力信
号の和によって、第1の回折格子32による正負の1次
回折光の光強度曲線が得られ、第2の対の受光器23
A、23Bの出力信号の和によって、第2の回折格子3
3による正負の1次回折光の光強度曲線が得られる。こ
うして得られた2つの光強度曲線より光強度差曲線が得
られる。
【0052】第1の対の受光器22A、22Bの出力信
号の和と第2の対の受光器23A、23Bの出力信号の
和が等しくなる点が定点である。光強度差曲線がゼロと
なる点が定点である。
【0053】各対の受光器22A、22B、23A、2
3Bによって正負の1次回折光が検出され、それによっ
て光強度曲線及び光強度差曲線を求めるため、一定の且
つ正確な定点が得られる。
【0054】
【実施例】以下に図1〜図17を参照して本発明の実施
例について説明する。尚図1〜図17において図18〜
図27に対応する部分には同一の参照符号を付してその
詳細な説明は省略する。
【0055】図1は本発明による定点検出装置の第1の
例の構成を示す。本例の定点検出装置は2つの回折格子
32、33とその上側に配置された光源12及び集光レ
ンズ14とその下側に配置された2対の受光器22A、
22B、23A、23Bと電気処理回路29とを有す
る。回折格子32、33は透過型であり、受光器22
A、22B、23A、23Bは回折格子32、33に関
して光源12と反対側に配置されている。
【0056】回折格子32、33は可動部を構成し、光
源12及び集光レンズ14と受光器22A、22B、2
3A、23Bと電気処理回路29は固定部を構成する。
電気処理回路29は図24に示したものと同様の構成で
あってよい。
【0057】回折格子32、33が測定方向(X方向)
に沿って移動するとき、光源12からの光が回折格子3
2、33によって回折され、斯かる回折光は受光器22
A、22B、23A、23Bによって受光される。
【0058】光源12からの光による照射点又は照射領
域(ビームスポット)が回折格子32、33の境界を通
過するとき、第1の回折格子32による正負の(±1
次)回折光が一方の対の受光器22A、22Bによって
それぞれ検出され、第2の回折格子33による正負の
(±1次)回折光が他方の対の受光器23A、23Bに
よってそれぞれ検出される。第1の対の受光器22A、
22Bの出力は加算され、第2の対の受光器23A、2
3Bの出力は加算されて、電気処理回路29に供給され
る。それによって定点が検出される。
【0059】図2を参照して本例の回折格子32、33
の構成例を説明する。図2A及び図2Bはそれぞれ回折
格子32、33の平面構成を示す。
【0060】図2Aに示す例では、第1の回折格子32
の屈折率の分布面42は測定軸(X方向)に平行に延在
し、第2の回折格子33の屈折率の分布面43は測定軸
(X方向)に垂直に延在している。図2Bに示す例で
は、第1の回折格子32の屈折率の分布面42と第2の
回折格子33の屈折率の分布面43は測定軸(X方向)
に垂直な面に関して対称的に配置されており、且つ測定
軸(X軸)に対して傾斜して延在している。
【0061】光源12からの光を2つの回折格子32、
33の上面に対して垂直に入射すると、各回折格子3
2、33による正負の1次回折光は格子ベクトルVを含
む面に沿って出射される。従って、各対の受光器22
A、22B又は23A、23Bは斯かる格子ベクトルV
を含む面に沿って配置される。
【0062】例えば、図2Aの如き2つの回折格子3
2、33を使用する場合には、第1の回折格子32の格
子ベクトルVは測定軸(X方向)に垂直な面に沿って配
置されているから、第1の回折格子32による正負の1
次回折光を検出するための第1の対の受光器22A、2
2Bは測定軸(X方向)に垂直な面に沿って配置され
る。同様に、第2の回折格子33の格子ベクトルVは回
折格子32、33の上面に垂直且つ測定軸(X方向)に
平行な面に沿って配置されているから、第2の回折格子
33による正負の1次回折光を検出するための第2の対
の受光器23A、23Bは斯かる面に沿って配置され
る。
【0063】本例によると正の1次(+1次)回折光ば
かりでなく負の1次(−1次)回折光を検出し、各対の
受光器22A、22B又は23A、23Bの出力を加算
するから、より精度の高い定点が得られる。
【0064】図3に、図25と同様に、2対の受光器2
2A、22B及び23A、23Bによって得られた2つ
の光強度曲線C1、C2と、差動増幅器29−2によっ
て得られた光強度差曲線C3とを示す。
【0065】図3の2つの光強度曲線C1、C2は、光
の強度信号が増加した後、一定となる。これは、本例に
よる定点検出装置によって、回折光の検出効率が改善さ
れることが示されている。本発明によると、第1の対の
受光器22A、22Bの出力は加算されるから、第1の
回折格子32による正負の1次回折光による光強度曲線
C1が得られる。同様に、第2の対の受光器23A、2
3Bの出力は加算されるから、第2の回折格子33によ
る正負の1次回折光による光強度曲線C2が得られる。
こうして光強度差曲線C3も、ゼロクロス点の前後に
て、一定となる。
【0066】図4に本発明による定点検出装置の第2の
例の主要部を示す。この第2の例は第1の例の変形例で
ある。この第2の例は互いに直交する2つの測定軸に沿
って定点の位置を検出することができるように構成され
ている。即ち、定点のX方向の位置及びY方向の位置を
検出することができる。
【0067】本例では、4つの回折格子32、33、3
4、35とそれに対応した4対の受光器22A、22
B、23A、23B、24A、24B、25A、25B
が使用されている。4つの回折格子32、33、34、
35は互いに異なる方向を向いた格子ベクトルを有す
る。
【0068】第1の対の受光器22A、22Bによって
第1の回折格子32による正負の1次回折光が検出さ
れ、第2の対の受光器23A、23Bによって第2の回
折格子33による正負の1次回折光が検出され、第3の
対の受光器24A、24Bによって第3の回折格子33
による正負の1次回折光が検出され、第4の対の受光器
25A、25Bによって第4の回折格子35による正負
の1次回折光が検出されるように構成されている。
【0069】図5に4つの回折格子32、33、34、
35の配置例を示す。図示のように測定軸に沿ってX軸
をとりそれに垂直にY軸をとる。図5A及び図5Bに示
す例では4つの回折格子32、33、34、35は略正
方形又は矩形に形成されており、互いに隣接する2つの
回折格子の境界はX軸又はY軸に沿って延在している。
図5C及び図5Dに示す例では4つの回折格子32、3
3、34、35は2等辺直角三角形に形成されており、
互いに隣接する2つの回折格子の境界はX軸又はY軸に
45°傾斜して延在している。
【0070】図6に図4及び図5の第2の例の電気処理
回路29の構成例を示す。第1の回折格子32による正
負の1次回折光は第1の対の受光器22A、22Bによ
ってそれぞれ検出され、斯かる第1の対の受光器22
A、22Bの出力は加算されて第1の端子32aを経由
して電気処理回路29に供給される。第2の回折格子3
3による正負の1次回折光は第2の対の受光器23A、
23Bによってそれぞれ検出され、斯かる第2の対の受
光器23A、23Bの出力は加算されて第2の端子33
aを経由して電気処理回路29に供給される。
【0071】第3の回折格子34による正負の1次回折
光は第3の対の受光器24A、24Bによってそれぞれ
検出され、斯かる第3の対の受光器24A、24Bの出
力は加算されて第3の端子34aを経由して電気処理回
路29に供給される。第4の回折格子35による正負の
1次回折光は第4の対の受光器25A、25Bによって
それぞれ検出され、斯かる第4の対の受光器25A、2
5Bの出力は加算されて第4の端子35aを経由して電
気処理回路29に供給される。
【0072】従って、第1の差動増幅器29−2Aは互
いに対抗して配置された第1の回折格子32による光強
度曲線と第2の回折格子33による光強度曲線の差を演
算する。同様に、第2の差動増幅器29−2Bは互いに
対抗して配置された第3の回折格子34による光強度曲
線と第4の回折格子35による光強度曲線の差を演算す
る。
【0073】こうして、第1の差動増幅器29−2Aに
よって得られた光強度差曲線によってX軸方向の定点位
置が求められ、第2の差動増幅器29−2Bによって得
られた光強度差曲線によってY軸方向の定点位置が求め
られる。
【0074】図7に本発明による定点検出装置の第3の
例の主要部を示す。この第3の例は図4の第2の例の変
形例である。この第3の例では、回折格子32、33、
34、35は反射型の回折格子である。従って、正負の
1次回折光は入射光と同じ側に出射される。受光器22
A、22B、23A、23B、24A、24B、25
A、25Bは回折格子32、33、34、35に対して
光源12と同一側に配置されている。
【0075】4つの回折格子は図5に示したように配置
してよい。電気処理回路29は図6に示した例が使用さ
れてよい。
【0076】図8は本発明による定点検出装置の第4の
例の主要部を示す。この第4の例は図4の第2の例の変
形例である。この第4の例では、回折格子32、33は
透過型の回折格子である。4つの回折格子32、33、
34、35の下側に4対の光屈折器62A、62B、6
3A、63B、64A、64B、65A、65Bと4対
の受光器22A、22B、23A、23B、24A、2
4B、25A、25Bが設けられている。
【0077】光源12より出力された光は4つの回折格
子32、33、34、35によって回折され、正負の1
次回折光は各光屈折器によってその光路が変更されて、
入射光と平行となる。斯かる入射光と平行な回折光は下
側の対応した各対の受光器22A、22B、23A、2
3B、24A、24B、25A、25Bによって検出さ
れる。
【0078】4つの回折格子は図5に示したように配置
してよい。電気処理回路29は図6に示した例が使用さ
れてよい。
【0079】図9は光屈折器62A、62B、63A、
63B、64A、64B、65A、65Bの例を示す。
光屈折器は図9Aに示すように透過型回折格子69Aで
あってよく、又は、図9Bに示すようにプリズムレンズ
69Bであってよい。
【0080】図10に本発明による定点検出装置の第5
の例の主要部を示す。この第5の例は図8の第4の例の
変形例である。この第5の例では、回折格子32、3
3、34、35は反射型の回折格子である。従って、正
負の1次回折光は入射光と同じ側に出射される。受光器
22A、22B、23A、23B、24A、24B、2
5A、25B及び光屈折器62A、62B、63A、6
3B、64A、64B、65A、65Bは回折格子3
2、33、34、35に対して光源12と同一側に配置
されている。
【0081】4つの回折格子は図5に示したように配置
してよい。電気処理回路29は図6に示した例が使用さ
れてよい。
【0082】図11に本発明による定点検出装置の第6
の例の主要部を示す。この第6の例は第2の例の変形例
である。本例では、3つの回折格子32、33、34と
それに対応した3対の受光器22A、22B、23A、
23B、24A、24Bが使用されている。3つの回折
格子32、33、34は互いに異なる方向を向いた格子
ベクトルを有する。
【0083】この第6の例は第2の例と同様に、互いに
直交する2つの測定軸に沿って定点の位置を検出するこ
とができるように構成されている。即ち、定点のX方向
の位置及びY方向の位置を検出することができる。
【0084】第1の対の受光器22A、22Bによって
第1の回折格子32による正負の1次回折光が検出さ
れ、第2の対の受光器23A、23Bによって第2の回
折格子33による正負の1次回折光が検出され、第3の
対の受光器24A、24Bによって第3の回折格子33
による正負の1次回折光が検出されるように構成されて
いる。
【0085】図12に図11の第6の例の電気処理回路
29の構成例を示す。第1の回折格子32による正負の
1次回折光は第1の対の受光器22A、22Bによって
それぞれ検出され、斯かる第1の対の受光器22A、2
2Bの出力は加算されて第1の端子32aを経由して電
気処理回路29に供給される。第2の回折格子33によ
る正負の1次回折光は第2の対の受光器23A、23B
によってそれぞれ検出され、斯かる第2の対の受光器2
3A、23Bの出力は加算されて第2の端子33aを経
由して電気処理回路29に供給される。
【0086】第3の回折格子34による正負の1次回折
光は第3の対の受光器24A、24Bによってそれぞれ
検出され、斯かる第3の対の受光器24A、24Bの出
力は加算されて第3の端子34aを経由して電気処理回
路29に供給される。
【0087】第1の差動増幅器29−2Aは第1の回折
格子32による光強度曲線と第2の回折格子33による
光強度曲線の差を演算する。同様に、第2の差動増幅器
29−2Bは第2の回折格子33による光強度曲線と第
3の回折格子34による光強度曲線の差を演算する。第
3の差動増幅器29−2Cは第3の回折格子35による
光強度曲線と第1の回折格子32による光強度曲線の差
を演算する。
【0088】こうして、第1の差動増幅器29−2Aに
よって得られた光強度差曲線によってX軸方向の定点位
置が求められ、第2又は第3の差動増幅器29−2B、
29−2Cによって得られた光強度差曲線によってY軸
方向の定点位置が求められる。
【0089】図13は本発明による定点検出装置の第7
の例の外観を示す。本例の定点検出装置は2つの定点検
出部を含むように構成されている。本例の定点検出装置
は例えばX線露光描画装置に使用されてよい。X線露光
描画装置は2本のレール71、71と斯かるレールの上
を測定方向(X方向)に可動なステージ73とを有す
る。
【0090】ステージ73の上面73Aには被検物体7
5例えば感光剤が装着されており、被検物体75は検出
すべき定点Pを有する。例えば感光剤に2重露光する場
合、定点検出装置によって定点Pが正確に検出される必
要がある。従来、斯かる定点の検出は1台の定点検出装
置によって検出されていた。従って、ステージ73が測
定方向(X方向)に対してヨーイング(矢印Yで示
す。)すると、定点を正確に検出することができなかっ
た。
【0091】本例では2台の定点検出部によって定点を
検出するから、斯かるヨーイングに起因する誤差を排除
することができる。
【0092】本例によると、ステージ73の上面にて被
検物体75の両側に、回折格子77A、77Bが装着さ
れている。各回折格子77A、77Bは例えば図1の第
の例のように2つの回折格子32、33を含む。2つの
回折格子32、33は測定方向に沿って配置され、両者
は互いに異なる方向に向いた格子ベクトルを有する。2
つの回折格子32、33は反射型であってよい。しかし
ながら、2つの回折格子32、33が透過型の場合に
は、その下面に反射膜が装着される。
【0093】2つの回折格子77A、77Bに対してそ
れぞれ定点検出部が配置されている。各定点検出部は光
源12と2対の受光器22A、22B、23A、23B
と電気処理回路80を有する。
【0094】図14に電気処理回路80の構成例を示
す。電気処理回路80は1対の電流電圧変換器80−1
A、80−2Bと差動増幅器80−2とを有する。第1
の電流電圧変換器80−1Aは第1の対の受光器22
A、22Bの出力信号を加算して入力し、第2の電流電
圧変換器80−1Bは第2の対の受光器23A、23B
の出力信号を加算して入力する。
【0095】本例の定点検出装置は更に差動増幅器80
−2の出力信号を加算する加算器81と加算器81の出
力を入力する比較器83とを有する。
【0096】図15に2つの差動増幅器80−2及び加
算器81の出力信号を示す。図15Aの実線の曲線C3
−1は第1の差動増幅器80−2の出力信号であり、図
15Bの実線の曲線C3−2は第2の差動増幅器80−
2の出力信号であり、図15Cの実線の曲線C4は加算
器81の出力信号である。
【0097】次に、図16を参照してヨーイングに起因
する誤差及びそれを補償する機能について説明する。図
示のように、被検物体75の定点Pを通り測定方向に沿
ってX軸をとる。X線露光描画装置のステージ73の上
面に装着された回折格子77A、77Bは、X軸に対し
て対称的に配置されていると仮定する。X軸からの距離
をtとする。各定点検出部は被検物体75の両側の各回
折格子77A、77Bに対応して配置されている。
【0098】X線露光描画装置のステージ73がヨーイ
ングすると、ステージ73の上面に装着された回折格子
77A、77Bも図示のようにヨーイングする。それに
よって、回折格子77A、77Bは定点Pの周りを回転
運動する。即ち、2つの回折格子77A、77Bは互い
に反対方向に同一距離だけ移動する。第1の回折格子7
7AはX軸の負の方向にΔXだけ移動し、第2の回折格
子77BはX軸の正の方向にΔXだけ移動する。
【0099】図15の破線の曲線はヨーイングした場合
の2つの差動増幅器80−2及び加算器81の出力信号
を示す。図15Aの破線の曲線C3−1’は第1の差動
増幅器80−2の出力信号であり、図15Bの破線の曲
線C3−2’は第2の差動増幅器80−2の出力信号で
あり、図15Cの破線の曲線C4’は加算器81の出力
信号である。
【0100】加算器81の出力信号は比較器83に供給
されてゼロクロス点が得られる。図15Cの破線の曲線
C4’に示されるように、ヨーイングによって加算器8
1の出力信号は変化するが、ゼロクロス点は変化しな
い。本例では、ヨーイングによって2つの差動増幅器8
0−2の出力信号は変化するが、斯かる差動増幅器80
−2の出力信号は加算器81にて加算され、その変化分
は相殺される。
【0101】図17に本発明による定点検出装置がリニ
アエンコーダに使用された例を示す。リニアエンコーダ
はスケール基板75−1を有し、その上面には測定軸
(X軸)に沿って変位検出用の回折格子75−2が配置
されている。斯かる回折格子75−2によって測定軸
(X軸)方向の変位が検出される。変位検出用の回折格
子75−2の両側に対称的に偏光板77A、77Bが装
着されている。
【0102】尚、本例の定点検出装置は2つの偏光板7
7A、77Bに対応して2つの定点検出部が配置されて
おり、各定点検出部は光学系と検出系とを含む。尚斯か
る定点検出部の光学系及び検出系は図13の本発明の第
7の例のものと同様であってよい。こうして、本例の定
点検出装置によると第7の例のと同様にスケール基板7
5−1のヨーイングによる誤差を排除することができ
る。
【0103】以上本発明の実施例について詳細に説明し
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、2つの回折格子32、
33は互いに異なる方向の格子ベクトルを有し、斯かる
2つの回折格子32、33によって互いに異なる方向に
1次回折光が出射されるから、各回折格子32、33に
よって生成された正負の1次回折光は各受光器22A、
22B、23A、23Bによって完全に分離されて検出
される利点がある。
【0105】本発明によれば、各回折格子32、33に
よって生成される正の1次回折光と負の1次回折光の両
者が検出され加算されて光強度曲線が求められるように
構成されているから高い精度にて定点を検出することが
できる利点がある。
【0106】本発明によれば、光源12の波長が変化し
ても受光器に入射される光のビームスポットの変化量が
等しいから常に検出される定点位置が変化しない利点が
ある。
【0107】本発明によると、4つの回折格子32、3
3、34、35と各回折格子による正負の1次回折光を
検出する4対の受光器22A、22B、23A、23
B、24A、24B、25A、25Bを設けることによ
って2つの測定軸方向の定点位置を検出することができ
る利点がある。
【0108】本発明によると、各々1対の回折格子3
2、33を含む2つの回折格子77A、77Bとそれに
対応した2つの定点検出部を有するように構成すること
によって、測定軸上より隔置された位置に定点検出装置
を配置することができるから、測定軸上に被検物体を配
置することができる利点がある。
【0109】本発明によると、2つの回折格子77A、
77Bとそれに対応した2つの定点検出部を有するよう
に構成することによって、より精度が高い定点検出装置
を提供することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による定点検出装置の第1の例の構成を
示す図である。
【図2】本発明による定点検出装置の第1の例の回折格
子の構成を示す図である。
【図3】本発明による定点検出装置の第1の例の光強度
曲線及び光強度差曲線の例を示す図である。
【図4】本発明による定点検出装置の第2の例の構成を
示す図である。
【図5】本発明による定点検出装置の第2の例の回折格
子の構成を示す図である。
【図6】本発明による定点検出装置の第2の例の電気処
理回路の構成例を示す図である。
【図7】本発明による定点検出装置の第3の例の構成を
示す図である。
【図8】本発明による定点検出装置の第4の例の構成を
示す図である。
【図9】本発明による定点検出装置の第4の例の光屈折
器の構成例を示す図である。
【図10】本発明による定点検出装置の第5の例の構成
を示す図である。
【図11】本発明による定点検出装置の第6の例の構成
を示す図である。
【図12】本発明による定点検出装置の第6の例の電気
処理回路の構成例を示す図である。
【図13】本発明による定点検出装置の第7の例の構成
を示す図である。
【図14】本発明による定点検出装置の第7の例の電気
処理回路の構成例を示す図である。
【図15】本発明による定点検出装置の第7の例の光強
度曲線及び光強度差曲線を示す図である。
【図16】本発明による定点検出装置の第7の例の機能
を説明する説明図である。
【図17】本発明による定点検出装置をリニアエンコー
ダに使用した場合を説明する説明図である。
【図18】従来の定点検出装置の第1の例の構成を示す
図である。
【図19】従来の定点検出装置の第1の例の回折格子を
示す図である。
【図20】従来の定点検出装置の第2の例の主要部を示
す図である。
【図21】従来の定点検出装置による光強度差曲線を示
す図である。
【図22】従来の定点検出装置の第3の例の構成を示す
図である。
【図23】従来の定点検出装置の第3の例の回折格子の
構成を示す図である。
【図24】従来の定点検出装置の第3の例の主要部を示
す図である。
【図25】従来の定点検出装置の第3の例の電気処理回
路の構成例を示す図である。
【図26】従来の定点検出装置の第3の例の光強度曲線
及び光強度差曲線を示す図である。
【図27】従来の定点検出装置による誤差の説明する説
明図である。
【符号の説明】
1A、1B +1次回折光 10 固定部 11 光学系 12 光源 13 コリメータレンズ 14、14A、14B、14C 集光レンズ 21 検出系 22、23 受光器 22A、22B、23A、23B、24A、24B、2
5A、25B 受光器 29 電気処理回路 29−1A、29−1B 電流電圧変換器 29−2 差動増幅器 29−3 比較器 31 基板 32、33、34、35 回折格子 39 反射板 41 基板 41A 上面 42、43 分布面 61A、61B、62A、62B、63A、63B、6
3A、64B、65A、65B 光屈折器 69A 回折格子 69B プリズムレンズ 71 レール 73 ステージ 73A 上面 75 被検物体 77A、77B 回折格子板 80 電気処理回路 80−1A、80−1B 電流電圧変換器 80−2 差動増幅器 81 加算器 83 比較器 101 ガイド 102 移動部材 103 被検物体 104 マーク 104A、104B 部分、回折格子 105 装置本体 106 対物レンズ 107 接眼レンズ 108 レーザ発生器 109A 入射光 109B、109B’ 回折光 110 ポジションセンサ 110A、110B フォトディテクタ 111 演算回路 112 表示装置 135 中心面、境界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接して配置された第1及び第2の回折
    格子と該2つの回折格子に光を出力する光源と上記第1
    の回折格子によって生成された正負の1次回折光をそれ
    ぞれ検出する第1の対の受光器と上記第2の回折格子に
    よって生成された正負の1次回折光をそれぞれ検出する
    第2の対の受光器とを有し、 上記2つの回折格子の格子ベクトルは互いに異なる方向
    を向いており、上記第1の回折格子によって生成される
    正負の1次回折光を含む面は上記第2の回折格子によっ
    て生成される正負の1次回折光を含む面と平行とならな
    いように構成され、上記2つの回折格子による正負の同
    次回折の回折角の絶対値は等しく且つ測定軸に沿って変
    化しないように構成され、 上記2つ回折格子を上記光源及び受光器に対して相対的
    に測定方向に沿って移動させるとき、上記第1の対の受
    光器の出力信号の和と上記第2の対の受光器の出力信号
    の和が等しくなる点を求めることによって定点を得るよ
    うに構成されている定点検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の定点検出装置において、 上記第1の回折格子の格子ベクトルは上記測定方向に垂
    直な第1の面内にあり、上記第2の回折格子の格子ベク
    トルは上記測定方向に平行で且つ上記第1の面に垂直な
    第2の面内にあるように構成されていることを特徴とす
    る定点検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の定点検出装置において、 上記2つの回折格子に隣接して配置された第3及び第4
    の回折格子と、上記第3の回折格子によって生成された
    正負の1次回折光をそれぞれ検出する第3の対の受光器
    と上記第4の回折格子によって生成された正負の1次回
    折光をそれぞれ検出する第4の対の受光器とを有し、 上記4つの回折格子の格子ベクトルは互いに異なる方向
    を向いており、上記第1、第2、第3及び第4の回折格
    子によって生成される正負の1次回折光を含む面は互い
    に平行とならないように構成され、 上記4つ回折格子を上記光源及び受光器に対して相対的
    に測定方向に沿って移動させるとき、上記第1の対の受
    光器の出力信号の和と上記第2の対の受光器の出力信号
    の和との差と上記第3の対の受光器の出力信号の和と上
    記第4の対の受光器の出力信号の和との差を求め、該2
    つの差が等しくなる点を求めることによって定点を得る
    ように構成されている定点検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の定点検出装置
    において、 上記回折格子は反射型であり、上記受光器は上記回折格
    子に関して上記光源と同じ側に配置されていることを特
    徴とする定点検出装置。
  5. 【請求項5】 検出すべき定点の両側に対称的に配置さ
    れた2つの回折格子板とそれに対応した2つの定点検出
    部とを有し、上記2つの回折格子板の各々は互いに隣接
    して配置された1対の回折格子を有し、上記定点検出部
    の各々は上記1対の回折格子に光を出力する光源と上記
    回折格子によって回折された光をそれぞれ検出する受光
    器とを有し、上記2つの回折格子を上記2つの定点検出
    部に対して相対的に移動させるとき、上記2つの定点検
    出部の受光器によって検出される光強度信号によって定
    点を検出するように構成された定点検出装置において、 上記定点検出部の各々の受光器は上記1対の回折格子の
    一方による正負の1次回折光を検出する第1の対の受光
    器と上記1対の回折格子の他方による正負の1次回折光
    を検出する第2の対の受光器とを含み、上記第1の対の
    受光器の出力信号の和と上記第2の対の受光器の出力信
    号の和が等しくなる点を求めることによって定点を求め
    るように構成されていることを特徴とする定点検出装
    置。
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