JP3426457B2 - 難燃性吸音材 - Google Patents

難燃性吸音材

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JP3426457B2 JP02287997A JP2287997A JP3426457B2 JP 3426457 B2 JP3426457 B2 JP 3426457B2 JP 02287997 A JP02287997 A JP 02287997A JP 2287997 A JP2287997 A JP 2287997A JP 3426457 B2 JP3426457 B2 JP 3426457B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸音材に関し、さら
に詳しくは建設用機械や自動車のエンジンルーム等に使
用される、防水性、難燃性、吸音性に優れ、必要に応じ
て耐引裂性の改良された難燃性吸音材に関する。
【0002】
【従来の技術】建設用機械や自動車のエンジンルーム等
に使用される吸音材は防水性と難燃性に優れ、低〜中周
波数域の吸音性の向上が強く要請されている。詳しくは
上記のような吸音材は吸音性を向上させるため、通気性
を持たせることになるが雨や水洗等により、吸音材に水
が侵入し、水はけが悪く、内部にたまってしまうことが
多く、そのため吸音性が悪化すると共に、吸音材の劣化
が早まり、耐久性も低下する。従って防水性を向上させ
ることが必要となる。また、吸音材の難燃性は吸音材使
用製品の安全性、法規制等の観点から、必須とも言える
要求特性である。
【0003】また、難燃性軟質ウレタンフォームは公知
であるがこの単体では難燃性は満足するが防水性、低〜
中周波数域の吸音性を満足することができない。
【0004】低〜中周波数域の吸音性を向上する方法に
は、特開昭61−53035号等が知られている。この
方法は通常の軟質ウレタンフォームに通気性を付与した
プラスチックフィルムを積層することにより吸音性を改
良するものである。可燃性のプラスチックフィルムと通
常の可燃性軟質ウレタンフォームの積層吸音材では難燃
性を得ることが難しい。また、可燃性のプラスチックフ
ィルムと難燃性軟質ウレタンフォームの積層吸音材では
難燃性は低下すると一般には考えられている。
【0005】このように、従来技術では防水性と難燃性
と低〜中周波数域での高吸音性、必要に応じて高耐引裂
性を同時に満足する吸音材は得られていないのが現状で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は防水性、難
燃性及び吸音性に優れ、必要に応じて耐引裂性が向上し
た難燃性吸音材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、難燃性軟質ウレタンフォームとフィル
ム積層吸音材に着目し、鋭意検討した結果、難燃性軟質
ウレタンフォームと各種フィルムとの積層体を試験した
ところ、該ウレタンフォームと可燃性であるポリアミド
フィルムやポリウレタンフィルムとの積層体は予想通り
燃えてしまうが、該ウレタンフォームと可燃性のポリエ
ステルフィルム、ポリエチレンフィルムの積層体は意外
なことに難燃性であり、防水性、吸音性も兼備するとい
う新知見が得られ、すなわち、下記の手段によりここに
本発明の目的が達成できることを見出し、本発明を完成
するに至った。 (1)本発明の難燃性吸音材は、10〜100mm厚さ
の難燃性軟質ウレタンフォームとその片面に積層溶融接
着させたポリエステルフィルム又はポリエチレンフィル
ムとからなる難燃性吸音材であって、該吸音材のフィル
ム表面から10mm厚さ部分の通気性が5〜80ml/
cm2・秒であり、上記フィルムがホットメルト接着剤
を要しないポリエステルフィルム又はポリエチレンフィ
ルムであることを特徴とする。 (2)もう1つの本発明の難燃性吸音材は、10〜10
0mm厚さの難燃性軟質ウレタンフォームとその片面に
積層溶融接着させたポリエステルフィルム又はポリエチ
レンフィルムとその面にさらに通気性が5ml/cm2
・秒以上で可撓性のある樹脂織物又は樹脂不織布を積層
してなる難燃性吸音材であって、該吸音材のフィルム表
面から10mm厚さ部分の通気性が5〜80ml/cm
2・秒であり、上記フィルムがホットメルト接着剤を要
しないポリエステルフィルム又はポリエチレンフィルム
であることを特徴とする。 (3)本発明の難燃性吸音材は、前(1)又は(2)項
において、前記フィルムがホットメルト接着剤を要しな
いポリエステルフィルムであることを特徴とする。 (4)本発明の難燃性吸音材は、前(2)項において、
前記樹脂織物又は樹脂不織布がそれぞれナイロン織物又
はナイロン不織布であることを特徴とする。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる難燃性軟質ウレタンフォームとしては、UL
−94、HF−1、MVSS302、空検、A−A基準
等に適合する軟質ウレタンフォームであれは特に制限さ
れないが例えばエバーライトVHZ、VP、VD(商品
名、プリヂストン製)等を挙げることができる。
【0009】この難燃性軟質ウレタンフォームの厚さは
利用分野からみて、10〜100mmであり、好ましく
は10〜50mmである。
【0010】難燃性軟質ウレタンフォームの片面に積層
溶融接着させたフィルムとしてはポリエステルフィルム
又はポリエチレンフィルムが用いられるがこれらのフイ
ルムの接着に通常用いられるホットメルト接着剤を要し
ない、融点が80〜160℃のポリエステルフィルム又
はポリエチレンフィルムが好ましい。中でもポリエステ
ルが好ましい。フィルムの融点は低いほど、低温で溶融
でき作業性はよい。しかし、製品性能からみて使用温度
が高くなると、フィルムが溶けたり、はがれたりして不
具合が発生し易い。製品性能からは融点は高いほうがよ
い。量的には車両用として使用されることが多く、その
場合、融点は100〜130℃のものが好ましい。ホッ
トメルト接着剤がなくても該ウレタンフォームとこのフ
ィルムは熱融着が可能である。接着剤不要であるので工
程が軽減でき、経済的にも利点があり、同時に防水性、
吸音性には何ら影響しない。
【0011】EVA、変性EVA、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン
等のホットメルトフィルムの中でも、本発明で用いられ
るフィルムをポリエステルフィルム及びポリエチレンフ
ィルムに限定するのはいずれも可燃性であるにもかかわ
らず、難燃性軟質ウレタンフォームと積層することによ
り、メカニズムは不明であるが難燃性が低下しないこと
による。また、本発明の難燃性吸音材は防水性に優れて
いるがこの防水性を向上するため、フィルムの材質に着
目して検討した結果、水との接触角の大きい、すなわち
撥水性の大きなポリエステルフィルム、ポリエチレンフ
ィルムが水の侵入を小さくする、つまり防水性に優れて
いることがわかった。これらのことは本発明の難燃性吸
音材の大きな特徴である。一方、フィルムとして、ポリ
アミドフィルムやポリウレタンフィルム等を難燃性軟質
ウレタンフォームと積層したものは燃えてしまうので、
これらのフィルムの使用は本発明の難燃性吸音材として
は不適である。
【0012】本発明に用いられるポリエステルフィルム
又はポリエチレンフィルムの厚さは10〜100μmで
あり、効果の点から好ましくは15〜50μmである。
この厚みが10μm未満では作業性が悪い点から、また
100μmを越えるとコストアップの点から好ましくな
い。
【0013】本発明の難燃性吸音材のフィルム表面から
10mm厚さ部分の通気性は5〜80ml/cm2 ・秒
であり、効果の点から好ましくは10〜25ml/cm
2 ・秒である。通気性が5ml/cm2 ・秒未満では通
気性のないフィルム積層品に類似し吸音性能低下の点か
ら、80ml/cm2 ・秒を越えるとフォーム単体に近
づき、吸音性能低下の点から好ましくない。通気性の特
定に当り、吸音材の厚さ変量による通気性と吸音性の関
係を検討した結果、フィルム表面から10mm厚さ部分
の通気性と低〜中周波数域の吸音性が特に密接に関連し
ていることがわかったので、本発明では通気性の規定
を、この厚みにおける値としている。
【0014】第二の本発明の難燃性吸音材において、フ
ィルム面に、通気性が5ml/cm2・秒以上で、可撓
性のある樹脂織物又は樹脂不織布をフィルムの補強材と
して積層することにより、吸音材の他の特性を損うこと
なく耐引裂性を大幅に向上することができる。
【0015】本発明に用いることができる樹脂織物又は
樹脂不織布は通気性が5ml/cm 2 ・秒以上であっ
て、可撓性を有するものであればよく、特に制限されな
い。この場合、例えば通気性が80ml/cm2 ・秒以
上のものも使うことができる。この樹脂織物としては、
例えばナイロントリコット15d(打込み本数;タテ2
8本、ヨコ20本、太さ;15d(デニール)、通気
性;400ml/cm2 ・秒以上)(商品名、ナイロン
トリコット15d、桐生トリコット社製)、ナイロント
リコット30d(打込み本数;タテ28本、ヨコ40
本、太さ;30d、通気性;400ml/cm2 ・秒以
上)(商品名、ナイロントリコット30d、桐生トリコ
ット社製)等を挙げることができる。また、上記樹脂不
織布としては、例えばナイロン不織布(目付量;20g
/m2 、通気性;400ml/cm2 ・秒以上)、ナイ
ロン不織布(目付量;30g/m2 、通気性;400m
l/cm 2 ・秒以上)等を挙げることができる。
【0016】上記、樹脂織物、樹脂不織布の中で、目の
細かい(打込み本数の多い、太さの大きい、目付量の大
きい、通気性の小さい)ものはフィルムの耐引裂性(補
強性)が大きくなるが現状ではそれ程の耐引裂性は必要
とされず、高価であり、さらに吸音材の通気性が小さく
なり、難燃性の観点から不利であるのに対し、目の粗い
(打込み本数の少ない、太さの小さい、目付量の小さ
い、通気性の大きい)ものは耐引裂性は要求特性を満た
し、安価であり、さらに吸音材の通気性が大きくなり、
難燃性の観点から有利である。この観点から前記例示の
中でも、ナイロントリコット15dやナイロン不織布
(目付量:20g/cm2 )が好ましく用いられる。
【0017】本発明の難燃性吸音材の製造方法は該吸音
材が前記したような難燃性軟質ウレタンフォーム、特定
のフィルム、特定の通気性を満足するならばどのような
方法で製造してもよいが、例えば難燃性軟質ウレタンフ
ォームとポリエステルフィルム又はポリエチレンフィル
ムとをホットメルト接着剤なしで接着する際に、フィル
ムの上に離型紙を積層し、その上側から熱盤にて、例え
ば125℃以上で加圧加熱し、該フォームと該フィルム
を熱融着し、熱盤を加熱したまま、熱盤から、離型紙を
積層した吸音材を離脱させ、室温で冷却固化し、離型紙
を剥ぎとれば、難燃性吸音材をエルネギーロスも小さ
く、短時間で容易に製造することができる。
【0018】また、上記フィルムの上に、フィルム補強
材として樹脂織物又は樹脂不織布を積層し、上記と同様
にして、フィルム補強材を有する難燃性吸音材を製造す
ることができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、本発明の主旨を越えない限り、本実施例
に限定されるものではない。
【0020】各種の測定は下記の方法によった。 ・防水性の測定方法 防水性は水の侵入を防ぐ性能であるが、その代表特性と
して吸音材の吸水量とフィルムの水との接触角を用い
た。吸水量は図1の吸水量測定装置10を用いて測定し
た。吸音材14を支持台12に固定し、吸音材カバー1
6で吸音材の一部をカバーし、一定の面積(直径80m
m)の露出した円形吸音材部分に一定量(500ml)
の水を1分間にわたって散水器18より放水し、吸音材
の吸水量を測定した。接触角は協和接触角計を用いて液
滴法で測定した。吸水量は小さい程(フィルムの水との
接触角は大きい程)防水性は良好と評価する。
【0021】・通気性の測定方法 吸音材のフィルム表面から10mm厚さ部分の通気性を
JIS L 1096A法に従って測定した。
【0022】・難燃性の測定方法 試験片に炎を60秒あてた後に、炎を取り除いて、その
後の挙動を観察する方法。各種規格の差で詳細条件は異
なるが炎を取り除いた後がポイントとなる。この方法に
おける自消性とは炎を取り除くと消える性質を示し、遅
燃性とは炎を取り除いても燃え続ける性質を表す。
【0023】・吸音性の測定方法 周波数200〜5000Hzにて、残響室法吸音率で測
定した。残響室法吸音率αは次式によって計算される。 α=(4loge 106 /c)×V/S×(1/T1
1/T0 ) (式中、c:音速、V:残響室容積=9m3 、S:試料
面積=1.2m2 、T0:空室残響時間、T1 :残響時
間) 吸音性の測定方法には音響管を使う垂直入射法吸音率測
定による方法と残響室で行う残響室法吸音率測定による
方法がある。被膜付き吸音材は、共振現象によって吸音
性能を発現するので、垂直入射法吸音率測定では正確性
を欠くので、残響室法吸音率測定法を用いた。
【0024】・耐引裂性の測定方法 製品のフィルム面から10mm厚にスライスしたサンプ
ルを用いて、JISK 6301に準拠して測定した。 〔実施例1〕125℃に加熱された上、下の熱盤を備え
たプレス成型装置の下の熱盤上に、密度23kg/
3 、硬さ10kgf、厚さ25mm、通気性130m
l/cm 2 ・秒の難燃性軟質ウレタンフォーム(VH
Z、商品名、ブリヂストン社製)を置き、その上に厚さ
30μm、接触角66度のポリエステルフィルム(D2
810、商品名、ダイセル社製)を積層し、さらに離型
紙(SBK70J、商品名、リンテック社製)を配置
し、これを上の熱盤により125℃、90秒、圧縮歪2
0%で加圧、加熱し、この離型紙付き吸音材を加熱熱盤
から離脱させ、室温にて放冷後、離型紙を剥ぎとり、吸
音材を得た。この吸音材の諸特性(通気性、吸水量、難
燃性、吸音率)を測定し、その結果を表1に示した。 〔実施例2〕ポリエステルフィルムの代りに、厚さ30
μm、接触角62度のポリエチレンフィルム(PE3
0、商品名、日東紡績社製)を用いた以外、実施例1と
同様にして、吸音材を得た。この吸音材の諸特性を測定
し、その結果を表1に示した。 〔比較例1〕ポリエステルフィルムの代りに、厚さ30
μm、接触角51度のポリアミドフィルム(TP71
1、商品名、ノガワケミカル社製)を用いた以外、実施
例1と同様にして、吸音材を得た。この吸音材の諸特性
を測定し、その結果を表1に示した。 〔比較例2〕ポリエステルフィルムの代りに、厚さ30
μm、接触角43度のポリウレタンフィルム(PU3
0、商品名、日東紡績社製)を用いた以外、実施例1と
同様にして、吸音材を得た。この吸音材の諸特性を測定
し、その結果を表1に示した。 〔実施例3〕厚さ25mm、通気性の異なる難燃性軟質
ウレタンフォーム(VHZ)を用いる以外、実施例1と
同様にして、吸音材を得た。
【0025】これら吸音材の通気量及び吸水量を測定
し、両者の関係をプロットし、図2に示した。 〔比較例3〕厚さ25mm、通気性の異なるウレタンフ
ィルム付き難燃性軟質ウレタンフォーム市販品(F4、
商品名、イノアック社製)について通気量及び吸水量を
測定し、両者の関係をプロットし、図2に示した。 〔実施例4〕熱盤温度を120、122、127、12
9℃と変量し加熱された上、下の熱盤を備えたプレス成
型装置の下の熱盤上に、厚み25mmの難燃性軟質ウレ
タンフォーム(VHZ)、50μm厚さのポリエステル
フィルム(D2810)を用いた以外、実施例1と同様
にして、それぞれ通気性が9.5、13.8、24.
2、42.6ml/cm2 ・秒の吸音材を得た。この吸
音材の吸音性を広い周波数領域にて測定し、その結果を
図3に示した。 〔比較例4〕熱盤温度を110、115℃と変量した難
燃性軟質ウレタンフォーム(VHZ)を用いた以外、実
施例4と同様にして、それぞれ通気性が0.9、3.0
ml/cm2 ・秒の吸音材を得た。実施例4と同様にし
て、吸音材の吸音性を測定し、その結果を図3に示し
た。 〔比較例5〕フィルムを用いない難燃性軟質ウレタンフ
ォーム単体(通気性120ml/cm2 ・秒)を使用し
た以外、実施例4と同様にして吸音材を得た。実施例4
と同様にして、吸音材の吸音性を測定し、その結果を図
3に示した。 〔実施例5〕ポリエステルフィルムを積層後、この上に
フィルムの補強材として、ナイロントリコット15dを
積層した、以外実施例1と同様にして、補強材付き難燃
性吸音材を得た。実施例5の吸音材及び実施例1の吸音
材について、耐引裂性を測定した結果、それぞれ1.3
6kgf/cm及び0.33kgf/cmであった。ま
た実施例5の吸音材の通気性、吸水量、難燃性、吸音率
を測定した結果、実施例1の吸音材のこれら特性と同じ
であった。
【0026】
【表1】
【0027】表1、図2、図3、実施例5に示されるよ
うに、本発明の難燃性吸音材は、防水性(低吸水量)、
難燃性、吸音性、さらに必要があれば耐引裂性に優れて
いることがわかる。
【0028】ポリエステルフイルム、ポリエチレンフィ
ルムを用いた実施例1、2と他のフィルムを用いた比較
例1、2を比較すると、本発明の難燃性吸音材は難燃
性、吸音性に優れ、また実施例、比較例の通気性を同じ
にしているにも拘らず、本発明の難燃性吸音材は防水性
の向上(吸水量小)が顕著であり、このことは本発明の
難燃性吸音材に用いられるフィルムの水への接触角が大
きい(撥水性大)ことで説明できる。また、実施例3
(図2)に示されるように、本発明の難燃性吸音材は通
気量と吸水量とが関連しているので、吸水量は通気性を
コントロールすれば目的を達成することができる。図2
の実施例3と比較例3と比べると、通気性の広い範囲に
おいて、本発明の防水性が優れていることがわかる。ま
た、実施例5に示されるように、必要に応じて、耐引裂
性を大幅に向上させることができる。
【0029】図3に見られるように、本発明の難燃性吸
音材における通気性を請求範囲特に約10〜25ml/
cm2 ・秒内とすれば低〜中周波数域の吸音性に優れて
いることがわかる。一方請求範囲外(5未満ml/cm
2 ・秒)(比較例4)ではこの吸音性は悪化する。フィ
ルムなしのウレタンフォーム単体(比較例5)では、同
様に、この吸音性は良くない。
【0030】
【発明の効果】本発明の難燃性吸音材は、上記のような
構成としたので、防水性、難燃性、吸音性共に向上さ
せ、必要に応じて耐引裂性も改良できるという優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸水量測定装置の概略図である。
【図2】通気量と吸水量との関係を示す図である。
【図3】各周波数における、吸音材の通気量と吸音率の
関係を示す図である。
【符号の説明】
10 吸水量測定装置 12 支持台 14 吸音材 16 吸音材カバー 18 散水器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−53035(JP,A) 特開 平3−213334(JP,A) 特開 昭61−130038(JP,A) 特開 昭56−142054(JP,A) 特開 昭55−70899(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 G10K 11/162

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10〜100mm厚さの難燃性軟質ウレ
    タンフォームとその片面に積層溶融接着させたポリエス
    テルフィルム又はポリエチレンフィルムとからなる難燃
    性吸音材であって、 該吸音材のフィルム表面から10mm厚さ部分の通気性
    が5〜80ml/cm2・秒であり、上記フィルムがホ
    ットメルト接着剤を要しないポリエステルフィルム又は
    ポリエチレンフィルムであることを特徴とする難燃性吸
    音材。
  2. 【請求項2】 10〜100mm厚さの難燃性軟質ウレ
    タンフォームとその片面に積層溶融接着させたポリエス
    テルフィルム又はポリエチレンフィルムとその面にさら
    に通気性が5ml/cm2・秒以上で可撓性のある樹脂
    織物又は樹脂不織布を積層してなる難燃性吸音材であっ
    て、 該吸音材のフィルム表面から10mm厚さ部分の通気性
    が5〜80ml/cm2・秒であり、上記フィルムがホ
    ットメルト接着剤を要しないポリエステルフィルム又は
    ポリエチレンフィルムであることを特徴とする難燃性吸
    音材。
  3. 【請求項3】 前記フィルムがホットメルト接着剤を要
    しないポリエステルフィルムであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の難燃性吸音材。
  4. 【請求項4】 前記樹脂織物又は樹脂不織布がそれぞれ
    ナイロン織物又はナイロン不織布であることを特徴とす
    る請求項2記載の難燃性吸音材。
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