JP3424904B2 - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置

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JP3424904B2
JP3424904B2 JP05672498A JP5672498A JP3424904B2 JP 3424904 B2 JP3424904 B2 JP 3424904B2 JP 05672498 A JP05672498 A JP 05672498A JP 5672498 A JP5672498 A JP 5672498A JP 3424904 B2 JP3424904 B2 JP 3424904B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各部の共通化を図
りながら、エアバッグモジュールなど電気機器を内蔵し
た仕様のステアリングホイールや同電気機器を内蔵しな
い仕様のステアリングホイールの装着が行えるようにし
たステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車(車両)のステアリング装置で
は、安全性の向上を図るために、エアバッグモジュール
(電気機器)を内蔵したステアリングホイールが採用さ
れるようになってきた。
【0003】このエアバッグ仕様のステアリングホイー
ルは、衝撃を感知したとき、確実にエアバッグが開くこ
とが求められるため、通常、ステアリングシャフトの軸
心回りにスパイラル状に巻いたスパイラルケーブルを、
コラムカバー内のコンビネーションスイッチ(ターンシ
グナルのオンオフ、ライティングのオンオフ/切換など
各種スイッチが一つのユニットとして組み合わさった機
器)の上方に取り付け、このスパイラルケーブルを介し
エアバッグモジュールとエアバッグ用ECUとを間を接
続して信号伝送路を確保し、誤動作の要因となる接触不
良が発生しないようにしている。
【0004】ところで、ステアリング装置には、車種に
よってはエアバッグモジュールが無しのステアリングホ
イールが採用されることもある。このエアバッグレス仕
様のステアリングホイールは、エアバック仕様のステア
リングホイールとは異なり、該ホイールに取り付けてあ
るホーンスイッチのホーン電気信号を外部へ伝えるだけ
でよいから、通常、ステアリングホイールとコラムカバ
ー内のコンビネーションスイッチとの間に、コスト的に
安価、占有面積も小さくてすむ接点構造、具体的にはコ
ンタクトピン構造(導電レールとこれに摺接するピンの
組み合わせた相対摺動式の接点)を採用したコンビネー
ションスイッチを用いてホーンスイッチの導通を行って
いる。
【0005】つまり、エアバッグレス仕様のステアリン
グホイールだと、コラムカバー内にコンビネーションス
イッチを取り付けて、コラムカバーから突き出たステア
リングシャフトの先端部にステアリングホイールを装着
する構造が採用され、エアバッグ仕様のステアリングホ
イールだと、コラムカバー内にコンビネーションスイッ
チを取り付け、さらにこのコンビネーションスイッチの
上方にスパイラルケーブルを取り付けて、コラムカバー
から突き出たステアリングシャフトの先端部にステアリ
ングホイールを装着する構造が採用される。
【0006】通常、こうしたエアバッグレス仕様/エア
バッグ仕様のステアリングホイールは、それぞれ専用の
シャフト側の構造、すなわちエアバッグレス仕様ではコ
ンビネーションスイッチだけをコラムカバーに内蔵、エ
アバッグ仕様ではスパイラルケーブルとコンビネーショ
ンスイッチをコラムカバーに内蔵した専用構造を用いて
装着が行われている。
【0007】ところが、こうしたエアバッグレス仕様/
エアバッグ仕様毎の専用構造だと、エアバッグレス仕様
のシャフト側の構造にエアバッグ仕様のステアリングホ
イールを装着しようとすると、スパイラルケーブルの追
加分、全長を運転席側に延ばしたステアリングシャフト
にエアバッグ仕様のステアリングホイールを装着するこ
とになるために、予め設定されていたステアリングホイ
ールの高さ位置が、エアバッグレス仕様のステアリング
ホイールよりも運転者側に接近する方向に変動してしま
う。つまり、ステアリングホイールのレイアウトが変更
してしまう。
【0008】これでは、エアバッグ仕様のステアリング
ホイールをあとから装備することが難しい。この解消の
ためには、ステアリングホイールの厚み寸法を薄くした
り、コラムカバー内の内部を変更することなどが考えら
れるが、ステアリングホイールの薄肉化/コラムカバー
内変更に伴い、ステアリングホイールに内蔵されるエア
バッグモジュールの全面変更、コラムカバー内の部品の
レイアウトや形状/寸法の全てを変更することが余儀な
くされ、コスト的にも技術的にもかなりの負担が強いら
れる。
【0009】そこで、これを解消するために実開平6−
18147号では、コンビネーションスイッチの上方の
コラムカバー内に、予めスパイラルケーブルを収めるた
めのスパイラルケーブル用収容空間を確保しておき、エ
アバッグ仕様のステアリングホイールを取り付けるとき
は、スパイラルケーブル用収容空間内にスパイラルケー
ブルを取り付けてから、コラムカバーから突き出るステ
アリングシャフトの先端部にステアリングホイールを装
着、エアバッグレス仕様のステアリングホイールを取り
付けるときは、スパイラルケーブル用収容空間を空けた
ままで、コラムカバーから突き出るステアリングシャフ
トの先端部にステアリングホイールを装着することで、
両エアバッグ仕様/エアバッグレス仕様のステアリング
ホイールが所定のステアリング高さに装着できるように
した共通化の構造が提案されている。この構造だと、エ
アバッグレス仕様/エアバッグ仕様の両ステアリングホ
イールがレイアウトを変更せずに装着可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コンビネー
ションスイッチは、ステアリングホイールを戻すときの
挙動(回転)を利用して、ターンシグナルのキャンセル
を行う。エアバッグ仕様のステアリングホイールのとき
は、スパイラルケーブルとステアリングホイールとの間
で電気信号の入出力が行われるので、コンビネーション
スイッチは、ステアリングホイールのボス部の回転変位
を直接、受けるキャンセルピンをもつ専用のコンビネー
ションスイッチを用いて、ターンシグナルのキャンセル
を行うキャンセル機構を成立させている。
【0011】ところが、エアバッグレス仕様のステアリ
ングホイールのときは、通常、ステアリングホイールと
接近した位置に配置されるコンビネーションスイッチ
が、スパイラルケーブル用収容空間の距離、ステアリン
グホイールから遠ざけた位置に配置されるので、このス
パイラルケーブル用収容空間が障害となってコンビネー
ションスイッチのキャンセンルピンにステアリングホイ
ールの回転変位が伝えられなくなる。
【0012】このため、コンビネーションスイッチの上
側(コラムカバーの先端側)にスパイラルケーブル用収
容空間を形成した構造では、別途、伝達機構をスパイラ
ルケーブル用収容空間に設置して、ステアリングホイー
ルの回転変位をコンビネーションスイッチのキャンセル
ピンへ伝えるなどが必要で、コラムカバー,ステアリン
グシャフトなど各部の共用化によりコストの低減を図っ
ているにもかかわらず、かなりエアバックレス仕様のス
テアリングホイールの装着にはコスト的な負担が強いら
れる問題がある。
【0013】本発明は上記事情に着目してなされたもの
でその目的とするところは、電気機器の有/無の両ステ
アリングホイールが装着可能な構造に影響を与えず、簡
単かつ低コストな構造で、電気機器が内蔵していないス
テアリングホイールを用いるときのコンビネーションス
イッチのキャンセル機構を成立させることができるステ
アリング装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載のステアリング装置は、コンビネーシ
ョンスイッチの上方にスパイラルケーブル用収容空間を
形成して、電気機器の有/無の両ステアリングホイール
を装着可能にしたステアリング装置で、電気機器を搭載
しないステアリングホイールのロアカバーに該ロアカバ
ーの下部からステアリングシャフトの外周部を囲いなが
スパイラルケーブル用収容空間を通じてコンビネーシ
ョンスイッチの近傍まで延びるように筒形の延出部を形
成し、この延出部の延出端にコンビネーションスイッチ
のキャンセルピンと係合する係合部を形成するという、
簡単な構造で、ステアリングホイールから離れた地点の
コンビネーションスイッチのキャンセルピンを操作させ
る構造を実現して、電気機器の有/無の両ステアリング
ホイールが装着可能な構造に影響を与えずに、コンビネ
ーションスイッチのキャンセル機構を成立させたことに
ある。しかも、キャンセル機構の成立はロアカバーを変
更するだけでよく、コスト的な負担も少ない。
【0015】そのうえ、延出部は、キャンセル機構を成
立させるだけでなく、コラムカバーとステアリングホイ
ールとの間の隙間から見えるボス部,シャフト部分を覆
うので、見栄えの悪化を防ぐカバーとしての役割もはた
す。
【0016】請求項2に記載のステアリング装置は、高
い信頼性をもつホーン電気信号の導電系が容易に確保さ
れるようにするために、延出部の周壁にホーンコンタク
ト支持部を形成し、該支持部でコンビネーションスイッ
チへホーン電気信号を通電するコンタクトピンをステア
リングシャフトの軸心方向に支持させることにより、ス
テアリングホイールの装着作業を利用して、容易にホー
ン電気信号の導電系が確保される上、コンタクトピンを
負荷から守るために広い支持面積で安定して支持される
ようにした。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1ないし図4に
示す−実施形態にもとづいて説明する。図1はエアバッ
クモジュール(電気機器に相当)が内蔵されていないエ
アバックレス仕様のステアリングホイール1が装着され
た自動車(車両)のステアリング装置を示し、図2は同
ステアリング装置の分解図を示している。図3はエアバ
ックモジュール2(例えばインフレータ2aとエアバッ
グ2bとの組み合わせから構成されるもので、電気機器
に相当)が内蔵されたエアバック仕様のステアリングホ
イール3が装着されたステアリング装置を示し、図4は
同ステアリング装置の分解図を示している。
【0018】両ステアリングホイール1,3が装着可能
なシャフト支持側の構造は、ステアリングギヤ装置側ヘ
延びるステアリングシャフト4、同ステアリングシャフ
ト4を支持するステアリングコラム5を有している。そ
して、これらステアリングシャフト4/ステアリングコ
ラム5の先端側の周囲がコラムカバー6で包囲されてい
る。
【0019】このコラムカバー6内の最上段(先端側)
には、短筒状のスパイラルケーブル7(ケーブル7aを
スパイラル状に巻いて構成されるケーブルユニット)を
取り付けるためのスパイラルケーブル用収容空間7bが
形成してある。またスパイラルケーブル用収容空間7b
の下方には、ステアリングコラム5に支持されたブラケ
ット8が形成されている。そして、このブラケット8へ
の取り付けにより、エアバックレス仕様で用いられるコ
ンビネーションスイッチ9、あるいはエアバッグ仕様で
用いられる環状のコンビーネションスイッチ10をスパ
イラルケーブル用収容空間7bの直下に組み付けられる
ようにしてある。
【0020】エアバックレス仕様で用いられるコンビネ
ーションスイッチ9は、図1,図2(a),図2(b)
の平面図に示されるように上面にキャンセルロータ11
が組み込んである。このキャンセルロータ11はステア
リングシャフト4の軸線回りに旋回可能に取り付けてあ
り、上端面からは複数のキャンセルピン12が突き出て
いる。このキャンセルロータ11の周りの上面には、同
ロータ11を囲うようにステアリングシャフト4と同心
円状に環状の導電レール13が形成されていて、この導
電レール13からホーン電気信号が受けられるようにし
ている。つまり、コンビネーションスイッチ9はエアバ
ックレス仕様の特有な構造をなしている。
【0021】エアバック仕様で用いられるコンビネーシ
ョンスイッチ10は、図3,図4(a),図4(b)の
平面図に示されるように上面に先端側が上方に突き出る
ように筒形のキャンセルロータ14が組み込んである。
このキャンセルロータ14もステアリングシャフト4の
軸線回りに旋回可能に取り付けてあり、上端面からは複
数のキャンセルピン15が突き出ている。
【0022】なお、コンビネーションスイッチ9,10
は、いずれも同スイッチから突き出る各種レバー(図示
しない)の操作にしたがい、周知のようにターンシグナ
ルのオンオフ、ライティングのオンオフ/切換などを行
う機能を有する。
【0023】ステアリングホイール1,3は、いずれも
図1および図3に示されるように環状のホイール部17
の中央にセンタ部18が組み付けた構造が採用してあ
る。センタ部18は、金属製のボスプレート部19に着
脱可能に取り付けた合成樹脂製のロアカバー20と、こ
のロアカバー20と組み合う合成樹脂製のアッパーカバ
ー21とで、ボスプレート部19に固着されている金属
製のボス部22の周りを包囲して構成してある。このセ
ンタ部18のボスプレート部19にスポーク部100を
介してホイール部17が支持され、ステアリング本体2
3を形成している。
【0024】エアバッグレス仕様のステアリングホイー
ル1は、このセンタ部18内に対して、ホーンスイッチ
24などスイッチ類を組み込んだだけの構造から構成し
てある。
【0025】エアバック仕様のステアリングホイール3
は、キャンセルピン15(キャンセルロータ14)と係
脱自在な切欠部22aが先端に形成されたボス部22を
採用し、センタ部18内にエアバッグモジュール2を組
み込んだ構造から構成している。
【0026】これらエアバッグレス仕様/エアバッグ仕
様毎、スパイラルケーブル用収容空間7bを空けたり、
スパイラルケーブル用収容空間7bにスパイラルケーブ
ル7を設置してスパイラルケーブル用収容空間7bを使
い分けて、コラムカバー6から突き出たステアリングシ
ャフト4の先端部にエアバッグレス仕様/エアバッグ仕
様のステアリングホイール1,3をねじ止め固定するこ
とにより、両ステアリングホイール1,3共、同一ホイ
ール高さに装着されるようにしてある。
【0027】このうちステアリングホイール1(エアバ
ッグレス仕様)を形成するロアカバー20の下面には、
ボス部22の周りから下方へ延出部25が一体に突き出
ている。この延出部25は、ボス部22に接続されるス
テアリングシャフト4の先端部外周を囲いながらキャン
セルロータ11の上面近傍まで延びる筒形をなしてい
る。この延出部25の延出端には、図2(c)の平面図
に示されるように例えばキャンセルピン位置と対応する
周壁の一部を凹陥させてなる係合凹部26(係合部に相
当)が形成されていて、ステアリングホイール1をステ
アリングシャフト端にナット27固定すると、係合凹部
26がキャンセルピン12と係合するようにしてある。
【0028】また延出部25の周壁の一部には、軸心方
向に連続して延びる厚肉部25a(ホーンコンタクト支
持部に相当)形成してある。この厚肉部25aには、
ステアリングシャフト4と同じ向き(垂直状態)で、ホ
ーンスイッチ24につながる長尺なコンタクトピン28
が挿通されて支持してある。このコンタクトピン28の
先端部はコンビネーションスイッチ上面へ延びていて、
ステアリングホイール1の装着に伴い同上面にある導電
レール13と接触して、ホーンスイッチ24のホーン電
気信号がコンビネーションスイッチ9へ伝えられるよう
にしている。なお、図示はしないがコンタクトピン28
は弾性支持され、導電レール13と弾接するようにして
ある。
【0029】こうした延出部25,コンタクトピン28
により、エアバッグレス仕様/エアバッグ仕様のステア
リングホイール1,3が装着可能なシャフト側の構造を
変更せずに、ステアリングホイール1の装着に伴って、
ターンシグナルのキャンセル機構、ホーン電気信号の通
電構造が形成されるようにしてある。
【0030】すなわち、エアバッグ仕様のステアリング
ホイール1を装着するときは、コラムカバー6内に配置
されているブラケット8にエアバッグ仕様のコンビネー
ションスイッチ10を取り付け、ついでコンビネーショ
ンスイッチ10の上方のスパイラルケーブル用収容空間
7bにスパイラルケーブル7を取り付けて、スパイラル
ケーブル7の一方のケーブル端7cをコンビネーション
スイッチ10の接続部(図示しない)に接続する。
【0031】この後、エアバッグモジュール2を搭載し
たステアリングホイール3をステアリングシャフト4に
装着すればよい。すなわち、ステアリングホイール3に
は、延出部25の無いロアカバー20を用い、またセン
タ部18の内部空間にエアバッグモジュール2を内蔵さ
せたエアバッグ仕様が用いられるから、図3に示される
ようにボス部22の先端の切欠部22aとコンビネーシ
ョンスイッチ10のキャンセルピン15とを係合させ、
ステアリングシャフト4の先端部にボス部22をナット
27で固定し、インフレータ2aにスパイラルケーブル
7の他方のケーブル端7dを接続してから、ロアカバー
20の開口部を塞ぐようにアッパカバー21を装着する
ことにより、コンビネーションスイッチ10のキャンセ
ル機構を成立させつつ、エアバッグ仕様のステアリング
ホイール3の取り付けが終える。
【0032】またエアバッグレス仕様のステアリングホ
イール1を装着するときは、コラムカバー6内に配置さ
れているブラケット8にエアバッグレス仕様のコンビネ
ーションスイッチ9を取り付け、同スイッチ9の直上の
スパイラルケーブル用収容空間7bを空けておく。
【0033】この後、エアバッグモジュール2を搭載し
ていないステアリングホイール1をステアリングシャフ
ト4に装着すればよい。すなわち、ステアリングホイー
ル1には、コンタクトピン28が装着された延出部25
をもつロアカバー20、切欠部の無いボス部22を用い
て、内部空間を空けたままのセンタ部18を形成したエ
アバッグレス仕様が用いられるから、図1に示されるよ
うにステアリングシャフト4の先端部にボス部22をナ
ット27で固定してから、ロアカバー20の開口を塞ぐ
ようにアッパカバー21を装着することにより、エアバ
ッグ仕様のときと同じステアリングホイール高さ、すな
わち同じレイアウトでエアバッグレス仕様のステアリン
グホイール1が取り付けられる。
【0034】そして、このステアリングホイール1の取
り付けの際、延出部25の各係合凹部26とコンビネー
ションスイッチ上面の各キャンセルピン12とを係合さ
せることにより、空いたスパイラルケーブル用収容空間
7bを通じて、ステアリングホイール1の回転がキャン
セルロータ11に伝わるようになる。またコンタクトピ
ン28の先端部がコンビネーションスイッチ9の導電路
13に接する。
【0035】したがって、ロアカバー20に、先端部に
係合凹部26をもつ筒形の延出部25を形成するとい
う、簡単な構造で、ステアリングホイール1から離れた
地点のコンビネーションスイッチ9のキャンセルピン1
2を操作させる構造が実現でき、エアバッグ仕様/エア
バッグレス仕様の両ステアリングホイール1,3が装着
可能な構造に影響を与えずに、コンビネーションスイッ
チ9のキャンセル機構を成立させることができる。
【0036】しかも、キャンセル機構の成立は、ロアカ
バー20の変更だけでよいから、コスト的な負担が少な
くてすむ。そのうえ、延出部25は、キャンセル機構を
成立させるだけでなく、コラムカバー6とステアリング
ホイール3との間の隙間から見えるボス部22,シャフ
ト部分を覆うので、見栄えの悪化を防ぐカバーとしての
役割もはたし、その効果は大きい。
【0037】また延出部25を用いることで、負荷が加
わりやすい全長の長いコンタクトピン28は、延出部2
5の周壁に支持されることによって、負荷から守るよう
広い支持面積で安定して支持でき、信頼性の高い導電性
能が発揮できる。そのうえ、コンタククトピン28の支
持部には、延出部25を用いているから、別途、専用の
支持部材は不要であり、コスト的に安価ですむ。
【0038】なお、一実施形態では、ステアリングホイ
ールにエアバッグモジュールを搭載する場合を例に挙げ
たが、これに限らず、他の電気機器を搭載するような場
合にも適用してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、電気機器の有/無の両ステアリングホイー
ルが装着可能な構造に影響を与えずに、電気機器が内蔵
していないステアリングホイールを用いるときのコンビ
ネーションスイッチのキャンセル機構を成立させること
ができる。
【0040】しかも、キャンセル機構の成立は、先端部
にキャンセルピンと係合する係合部をもつ筒形の延出部
をロアカバーに形成するという、ステアリングホイール
から離れた地点のコンビネーションスイッチのキャンセ
ルピンを操作させる構造で実現されるから、簡単な構造
ですむ上、電気機器の有/無の両ステアリングホイール
が装着可能な構造に影響を与えずにすむ。そのうえ、変
更はロアカバーだけでよく、低コストである。加えて、
延出部は、キャンセル機構を成立させるだけでなく、コ
ラムカバーとステアリングホイールとの間の隙間から内
部が見えないように遮蔽されるから、見栄えの悪化を防
ぐカバーとしての役割もはたす。
【0041】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の効果に加え、コンタクトピンの取付け用部品が削減さ
れて、装着作業も容易になる。しかも、コンタクトピン
を負荷から守るために広い支持面積で安定して支持する
ことができ、信頼性の高い導電性能を確保できるといっ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の−実施形態のステアリング装置の構造
を、エアバッグレス仕様のステアリングホイールが装着
された状態と共に示す断面図。
【図2】同ステアリング装置を分解した断面図。
【図3】同ステアリング装置の構造を、エアバッグ仕様
のステアリングホイールが装着された状態と共に示す断
面図。
【図4】同ステアリング装置を分解した断面図。
【符号の説明】
1…エアバッグレス仕様のステアリングホイール 2…エアバッグモジュール(電気機器) 3…エアバッグ仕様のステアリングホイール 4…ステアリングシャフト 6…コラムカバー 7…スパイラルケーブル 7b…スパイラルケーブル用収容空間 9,10…コンビネーションスイッチ 11,14…キャンセルロータ 12,15…キャンセルピン 13…導電レール 20…ロアカバー 21…アッパカバー 22…ボス部 25…筒形の延出部 25a…厚肉部(ホーンコンタクト支持部) 26…係合凹部(係合部) 28…コンタクトピン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 1/00 - 1/28 B60R 16/02 H01H 25/04 H01R 35/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にステアリングシャフトが挿通され
    るとともに、先端側から順にスパイラルケーブル用収容
    空間、コンビネーションスイッチが配設されたコラムカ
    バーと、 前記ステアリングシャフトの先端部に接続されるボス部
    を有し、このボス部の周りを着脱可能なロアカバーとア
    ッパカバーとで包囲して構成されるステアリングホイー
    ルとを有してなり、 電気機器が内蔵されたステアリングホイールの取付時は
    前記スパイラルケーブル用収容空間にスパイラルケーブ
    ルを装着し、前記電気機器が内蔵していないステアリン
    グホイールの取付時は前記スパイラルケーブル用収容空
    間を開けて、それぞれステアリングホイールの装着をな
    すように構成されたステアリング装置において、 前記電気機器を搭載しないステアリングホイールのロア
    カバーに形成され、該ロアカバーの下部から前記ステア
    リングシャフトの外周部を囲いながら前記スパイラルケ
    ーブル用収容空間を通じて前記コンビネーションスイッ
    チの近傍まで延びる筒形の延出部と、 この延出部の延出端に形成され、前記コンビネーション
    スイッチのキャンセルピンと係合する係合部とを備えた
    ことを特徴とするステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記延出部の周壁には、前記コンビネー
    ションスイッチへホーン電気信号を通電するためのコン
    タクトピンを前記ステアリングシャフトの軸心方向に沿
    って支持するホーンコンタクト支持部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
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