JP3424778B2 - 空間の清浄方法及び装置 - Google Patents

空間の清浄方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空間の清浄方法及び装
置に係り、特に、空間中に存在する微粒子を効果的に光
電子放出材から発生させた光電子により荷電させて捕
集、除去する清浄方法及び装置に関する。本発明の清浄
方法及び装置は、液晶あるいは半導体工業、精密機械工
業、薬品工業、食品工業、農林産業、医薬等各種産業に
おけるクリーンボックス、無菌室等における空間、例え
ば高温クリーンオーブン、乾燥器、安全キャビネット、
パスボックス、反応装置、クリーンボックス、ストッ
カ、ロッドロック室、滅菌室、減圧あるいは真空処理
室、貴重品の密閉搬送空間、クリーンな密閉空間(各種
気体の存在下あるいは減圧、真空中)の清浄に用いるこ
とができる。
【0002】
【従来の技術】空間の清浄化は従来HEPAやULPA
フィルタを用いる方式により行われてきた。この方式は
減圧以外の分野、例えば大気圧下のクリーンルームやク
リーングース、クリーンベンチなどの清浄には効果的で
あり、広く実用化されている。ところが、この方式によ
る微粒子除去は、原理的にフィルタに微粒子を含む気体
を送気させる必要があるため、次のような問題点があっ
た。 (1)強制通気するので微粒子が発生する場合があり、
この場合到達クリーン度(超清浄空間の創出)には限界
があった。 (2)圧力損失が高くなるので、運転コストが高くなっ
た。 (3)また、最近ではフィルタは使い方によってボロン
などのガス状物質が発生してしまい、2次汚染源となる
ことや、超微粒子の捕集性能に限界があるといわれてい
る。
【0003】このような背景に対して、本発明者らは、
光電子放出材に紫外線を照射することにより光電子を発
生させて空間を清浄化する方法や装置については、すで
に提案している(例えば、特公平3−5859号、特公
平6−34941号、特開平1−262954号、特開
平2−8639号、特開平2−10034号各公報参
照)。これらの方法や装置は、利用分野、装置種類、構
造、形状、要求性能によっては十分な効果で実施し得る
が、今だ改良の余地があった。次に、このような改良に
ついて、本発明者がすでに提案した密閉空間の清浄化
(特開平4−171061号公報参照)を例に、図4の
原理図を用いて説明する。
【0004】図4は、光電子を用いる空間1の清浄化を
示す図である。光電子放出材2に紫外線ランプ3からの
紫外線を照射すると、光電効果により光電子4が放出さ
れる。該光電子4は、空間に存在する微粒子5を荷電
し、荷電微粒子6となる。荷電微粒子6は、荷電微粒子
捕集材7に捕集され、空間1は清浄化される。光電子放
出材2からの光電子4の放出は、電場下で行うと効果的
となるので、7は電場形成用の電極の役目も行ってい
る。8は光電子放出材への紫外線ランプ3からの紫外線
照射を効率良く行うための反射面である。
【0005】この様な構成の場合、空間の清浄化は紫外
線ランプ3からの紫外線が、清浄空間1をはさみ、対向
する面に設置されている光電子放出材2に到達する必要
があるため、比較的大容量の清浄空間への適用には限界
があった。すなわち、図4の構成では大容量の清浄化に
は限界があった。また、減圧や真空下では、減圧や真空
の作用により、下方に微粒子が移動するので、それより
早く微粒子を除去する必要があるため、上記構成では限
界があった。このため、被清浄空間が大容量化した場合
でも、あるいは該空間が減圧や真空下であっても効果的
に紫外線照射により微粒子が存在している被清浄空間に
光電子を放出させ微粒子を荷電・捕集できる方式が必要
であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記のような問題を解決し、大容量の被清浄空間、あるい
は減圧ないし真空下でも安定して効果的に使用できる空
間の清浄方法及び装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、空間中に含まれている微粒子を、電場
下で光電子放出材に紫外線を照射することにより光電子
を放出せしめ、該光電子により荷電・捕集する空間の清
浄方法において、前記光電子放出材は、ガラス材に光電
子放出性物質を被覆して用い、該空間内に設置すると共
に、前記紫外線の照射は、紫外線源からの紫外線を集光
し、前記光電子放出性物質を被覆したガラス材内部に導
入して行うこととしたものである。また、本発明では、
紫外線源と、光電子放出材と、電場設定用電極材及び荷
電微粒子を捕集する荷電微粒子捕集材を備えてなる空間
の清浄装置において、前記光電子放出材はガラス材に光
電子放出性物質を被覆したものを用い、該空間内に設置
すると共に、前記紫外線源からの紫外線を集光する手段
と、集光した紫外線を前記光電子放出性物質を被覆した
ガラス材内部に導入する手段を有することとしたもので
ある。上記本発明において、ガラス材としては石英を使
用するのがよい。
【0008】次に、本発明の夫々の構成を詳細に説明す
る。先ず、微粒子の荷電・捕集部の構成について説明す
る。本発明において用いる光電子放出材は、ガラス材
(母材)上に後記する光電子放出性物質を被覆し、該ガ
ラス材に紫外線を導入して、光電子放出材として用いる
ものである。光電子放出性物質は、ガラス材表面に被覆
でき、ガラス材内部に導入された紫外線の照射により、
ガラス材の外側の方向に光電子を放出するものであれば
何れでも良く、光電的な仕事関数が小さなもの程好まし
い、効果や経済性の面から、Ba,Sr,Ca,Y,G
d,La,Ce,Nd,Th,Pr,Be,Zr,F
e,Ni,Zn,Cu,Ag,Pt,Cd,Pb,A
l,C,Mg,Au,In,Bi,Nb,Si,Ti,
Ta,U,B,Eu,Sn,P,Wのいずれか又はこれ
らの化合物又は合金又は混合物が好ましく、これらは単
独で又は二種以上を複合して用いられる。複合材として
は、アマルガムの如く物理的な複合材も用いうる。
【0009】例えば、化合物としては酸化物、ほう化
物、炭化物があり、酸化物にはBaO,SrO,Ca
O,Y2 5 ,Gd2 3 ,Nd2 3 ,ThO2 ,Z
rO2 ,Fe2 3 ,ZnO,CuO,Ag2 O,La
2 3 ,PtO,PbO,Al23 ,MgO,In2
3 ,BiO,NbO,BeOなどがあり、またほう化
物には、YB6 ,GdB6 ,LaB5 ,NdB6 ,Ce
6 ,BuB6 ,PrB6,ZrB2 などがあり、さら
に炭化物としてはUC,ZrC,TaC,TiC,Nb
C,WCなどがある。また、合金としては黄銅、青銅、
リン青銅、AgとMgとの合金(Mgが2〜20wt
%)、CuとBeとの合金(Beが1〜10wt%)及
びBaとAlとの合金を用いることができ、上記Agと
Mgとの合金、CuとBeとの合金及びBaとAlとの
合金が好ましい。酸化物は金属表面のみを空気中で加熱
したり、或いは薬品で酸化することによっても得ること
ができる。
【0010】さらに他の方法としては使用前に加熱し、
表面に酸化層を形成して長期にわたって安定な酸化層を
得ることもできる。この例としてはMgとAgとの合金
を水蒸気中で300〜400℃の温度の条件下でその表
面に酸化膜を形成させることができ、この酸化薄膜は長
期間にわたって安定なものである。この光電子放出材
は、適宜に、本発明者らがすでに提案したガラス材への
光電子放出性物質の被覆(特開平4−171062号公
報)を、全面にわたって行い使用することができる。光
電子放出性物質をガラス材に被覆するにおいては、予め
本発明者がすでに提案している導電性物質の付加を併せ
て行い用いることができる。(特開平5−68875
号)
【0011】ガラス材の材質は、被清浄空間に設置され
該表面に前記光電子放出性物質が被覆でき、紫外線源か
らの紫外線の導入により、光電子放出材として使用でき
るものであれば何れでも良く、適宜の材質、例えばソー
ダガラス、石英ガラスが使用できる。形状は、ロッド
状、板状など、利用分野、装置の形状、大きさ、要求性
能、紫外線の導入方法などにより適宜選択し利用でき
る。例えば、比較的長波長の紫外線照射で効果のある光
電子放出性物質を用いる場合(特開平5−347163
号)にはソーダガラスが使用できる。通常、石英ガラス
は、機械的強度の点、また薄膜状の光電子放出性物質の
被覆性、すなわち被覆の厚さは通常50Å〜150Å程
度の均一な薄膜(導電性を有し、薄膜状を全体的に保持
した膜)が効果的であるので、好適に用いられる。
【0012】本発明の光電子放出材は、被清浄空間の任
意の場所に任意の数量設置し使用できる。すなわち、装
置の構造、利用分野、微粒子の存在する場所、存在する
分布、要求される微粒子除去性能などに対応して微粒子
除去ができる。微粒子除去速度を早く行う利用分野、例
えば減圧や真空下では、被清浄空間内の微粒子が存在す
る分布に対応した場所への光電子放出材の設置により、
効果的に微粒子への荷電ができる。すなわち、微粒子は
装置の中央部を中心に発生し、そして、装置から微粒子
の舞い上がりも中央部を中心に分布するので、光電子放
出材もそれに対応して設置すると効果的な微粒子の荷電
・捕集ができる。
【0013】紫外線の種類は、その照射により光電子放
出材が光電子を放出しうるものであれば何れでも良く、
適用分野によっては、殺菌(滅菌)作用を併せてもつも
のが好ましい。紫外線の種類は、適用分野、作業内容、
用途、光電子放出材の種類、経済性などにより適宜決め
ることができる。比較的長波長の紫外線照射で光電子が
放出される光電子放出性物質(特開平5−347163
号)を用いる場合にはキセノンランプが好ましい。該紫
外線源としては、紫外線を発するものであれば何れも使
用でき、適宜分野、装置の形状、構造、効果、光電子放
出材の種類、経済性等により適宜選択し用いることがで
きる。例えば、水銀灯、水素放電管、キセノン放電管、
ライマン放電管などを適宜使用できる。バイオロジカル
分野では、殺菌(滅菌)波長254nmを有する紫外線
を用いると、殺菌(滅菌)効果が併用でき好ましい。
【0014】該紫外線をガラス材を母材とする光電子放
出材に導入するには、紫外線源からの放射紫外線を該光
電子放出材に直接集光し照射する方法、集光した紫外線
を本発明者が先に提案したように、ガラス材に先ず導入
し、次に該ガラス材を介して光電子放出材に照射する方
法、集光した紫外線を先ず光ファイバーに集光し、光フ
ァイバーより直接照射、あるいは光ファイバーに集光し
た紫外線をガラス材を介して光電子放出材に照射する方
法があり、適用分野、装置形状、構造などにより適宜選
択し用いることができる。光電子放出材からの光電子の
放出は、電場下で光電子放出材に紫外線照射を行うと効
果的である(特公平3−5859号公報参照)。電場の
強さは0.1V/cm〜2kV/cmである(特開平6
−154650号)。電場用電極材は、導体であれば周
知の材料が使用できる。好適な電場の強さや電極材の種
類、形状は、光電子放出材の種類と紫外線の種類、利用
分野、条件、装置形状、効果、経済性等で適宜予備試験
や検討を行い決めることが出来る。
【0015】次に、荷電微粒子の捕集材について説明す
る。荷電微粒子捕集材は、荷電微粒子を確実に捕集する
ものであればいずれでも良く、周知の捕集材が使用でき
る。荷電微粒子の捕集材(集じん材)は、通常の荷電装
置における集じん板、集じん電極等各種電極材や静電フ
ィルター方式が一般的であるが、スチールウール電極、
タングステンウール電極のようなウール状構造のものも
有効である。エレクトレット材も好適に使用できる。ま
た、本発明者がすでに提案したイオン交換フィルター
(又は繊維)を用いて捕集する方法も有効である(特開
昭63−54959号、同63−77557号、同63
−84656号各公報)。
【0016】イオン交換フィルターは、荷電微粒子の捕
集に加えて、共存する酸性ガス、アルカリ性ガス、臭気
性ガス等も同時に捕集できるので実用上好ましい。使用
するアニオン交換フィルター及びカチオン交換フィルタ
ーの種類、使用量及びその比率は、気体中の荷電微粒子
の荷電状態やその濃度、或いは同伴する酸性ガス、アル
カリ性ガス、臭気性ガスの種類、濃度等に応じて適宜決
めることができる。
【0017】例えば、アニオン交換フィルターは負荷電
微粒子や酸性ガスの捕集に、またカチオン交換フィルタ
ーは正荷電の微粒子やアルカリ性ガスの捕集に効果的で
ある。フィルターの使用量やその比率は、上述の捕集す
べき物質の濃度や濃度比率に対応して、これらに見合う
量を、装置の適用分野、形状、構造、効果、経済性等を
考慮して適宜決めれば良い。捕集は、これらの捕集方法
を単独で、又はこれらの方法を2種類以上組合せて適宜
用いることが出来る。
【0018】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 液晶工場における液晶ガラスの製造プロセスにおいて、
搬送装置(工程間の移動ライン)での空気清浄を図1に
示した本発明の基本構成図を用いて説明する。図1は、
搬送ラインの断面図である。搬送装置10は、主に液晶
ガラス9と該液晶ガラスの搬送機構11より成る液晶ガ
ラス搬送部A、本発明の微粒子の荷電・捕集部Bより構
成される。微粒子の荷電・捕集部Bは本発明の微粒子を
荷電・捕集する空間である。
【0019】微粒子の荷電・捕集部Bは、光電子放出材
2、光電子放出材2に紫外線を電場下で照射するための
電場用電極7、紫外線ランプ3、光ファイバー12、石
英ロッド13、紫外線の反射面8、電場用電極と兼用の
荷電微粒子の捕集電極(集じん板)7より成る。電場下
で、光電子放出材2に紫外線照射すると、光電子放出材
2より光電子4が生成する。空間中の微粒子5は、該光
電子の作用により荷電され、荷電微粒子6となる。荷電
微粒子6は、捕集電極7により捕集され、搬送装置10
内の空間は、清浄空間となる。
【0020】本発明の特徴である光電子放出材2は石英
ガラス2-1(母材)に、光電子放出性物質2-2を薄膜状
に被覆したものである。該光電子放出材2への紫外線
は、紫外線ランプ3から放射される紫外線を、反射面8
にて、集光し、先ず光ファイバー12に導入し、次いで
石英ロッド13に導入することにより、光電子放出材2
に照射される。
【0021】液晶ガラス搬送部Aでは、該ガラスの搬送
に伴い、例えば搬送機構11の作動や、液晶ガラスの表
面に付着し持ち込まれた微粒子(粒子状物質)5が発生
するが、このような発生微粒子や流入(混入)微粒子
は、光電子4により効果的に荷電捕集され、搬送装置1
0内の空間(A及びその上方部)は清浄空間となる。電
極7は電場用の電極と荷電微粒子の捕集材の役目をして
いる。光電子放出材2への紫外線照射を石英ロッド13
を介して行うことは、本発明者らがすでに提案してお
り、適宜に用いることができる。
【0022】実施例2 本発明を用いた半導体工場における大容量の清浄空間1
の清浄化の例を図2に概略断面図で示す。清浄空間1に
おける微粒子5は、主に光電子放出材2、紫外線ランプ
3、荷電用電極7、光ファイバー12、紫外線導入用の
ガラス材13、紫外線の反射面8、荷電用電極兼用荷電
微粒子の捕集電極7より成る微粒子の荷電・捕集部Bに
て荷電・捕集され、清浄空間1は高清浄される。本例で
は、光電子放出材2を洗浄空間内に2個所設置してい
る。清浄空間が更に大きい場合、又は微粒子除去速度を
更に早くしたい場合は、更に多くの光電子放出材2を設
置することで達成できる。
【0023】図2において、図1と同じ符号は、同じ意
味を示す。上記の大容量の清浄空間の例としては大型の
ストッカ(ウエハの保管庫)があり、ウエハをストッカ
に収納しておくことにより微粒子汚染が防止できる。A
はウエハの収納部である。ストッカの場合の微粒子5は
ウエハの収納時、及びウエハの表面やウエハケースなど
により持ち込まれるが、上述のごとく微粒子5は除去さ
れ、超清浄空間が維持され、ウエハへの汚染が長時間防
止される。本装置内では、光電子放出材2と、ウエハの
収納部Aとの間にごくわずかに温度(光電子放出材は紫
外線導入によりわずかに温度が高くなる)が生じ、これ
により気流が生じ、A部の微粒子は上方に移動し捕集さ
れる。
【0024】実施例3 半導体工場において、処理物にイオン注入等を行う減圧
処理室内に搬入、搬出するための予備室、すなわちロー
ドロック室における空気清浄を、図3に示した本発明の
基本構成図を用いて説明する。減圧処理室14は、ゲー
トバルブ15を介して、ロードロック室16に接続され
ている。ロードロック室16内の処理物であるウエハ1
7は、ウエハ支持台18にセットされ、ゲートバルブ1
5を介して減圧処理室14へ移送される。ロードロック
室16では、ウエハの搬入時、圧力変動の際、またウエ
ハを取り出す際の該室16への窒素ガスやアルゴンガス
等の導入による該室16からの微粒子の舞い上がりによ
って微粒子5が発生する。
【0025】微粒子5は、主に光電子放出材2、電場用
又は荷電微粒子捕集用電極7-1、7-2、紫外線ランプ
3、石英ロッド13、光ファイバー12、反射面8より
成る本発明の微粒子の荷電・捕集部Bにて荷電・捕集さ
れる。すなわち、電場下で紫外線ランプ3からの紫外線
を先ず反射面8にて光ファイバー12に集光し、石英ロ
ッド13を介して、石英ガラス表面に光電子放出性物質
を被覆した光電子放出材2に照射すると、光電効果によ
り光電子4が発生し、微粒子5は荷電され、荷電微粒子
6となり、電極7-2上に捕集される。本例の電極7
-1は、電場下で光電子放出材に紫外線照射するための電
場形成用電極、電極7-2は荷電微粒子6の捕集用電極で
ある。
【0026】本例では減圧により荷電微粒子6が重力の
作用を受け、下方向に移動するので荷電微粒子6を確実
に捕集するため、電場用電極7-1の他に個有の荷電微粒
子捕集用電極7-2を設けている。荷電微粒子の捕集材7
-2の本例のようなウエハ(処理物)の上方への設置につ
いては、本発明者らのすでに提案した発明であり、適宜
に用いることもできる。このようにして、微粒子5は荷
電・捕集され、処理物(ウエハ)の周辺は超清浄な環境
が維持される。19は、ロードロック室16を減圧にす
るための真空ポンプ、20は空気や窒素の導入口であ
る。
【0027】実施例4 図2に示した構造のストッカを用い、ストッカにクラス
1000の空気を導入し、本発明の微粒子の荷電捕集部
Bによる空間中の微粒子除去性能として到達クリーン度
について調べた。 ストッカの大きさ ; 100リットル 光電子放出材 ; 石英ガラスにZnを蒸着し、空間
の左右に2個所設置。 電極材 ; Cu−ZnにAuメッキ、100
V/cm 紫外線ランプ ; キセノンランプ ストッカ内の微粒子濃度測定器 ; 光散乱式パーティ
クル/カウンタ(>0.1μm)
【0028】結果 光電子放出材の使用が1本の場合と2本の場合につい
て、夫々荷電・捕集時間と到達クリーン度の関係を図5
に示す。図中、−〇−は2本の場合で、−●−は1本の
場合を示す。↓印は検出限界以下を示す。このように、
2本用いた方がすみやかに検出限界以下まで清浄化され
ることがわかる。
【0029】
【発明の効果】本発明では、光電子放出材としてガラス
材上に光電子放出性物質を被覆して用い、空間内に設置
するようにしたことにより次の効果を奏する。 (1)光電子放出材を空間内の適宜の位置に、適宜の形
状、数量で設置できるので、要求される微粒子除去性能
に対応した光電子の放出が行えた。このため、 (a)大容量の空間の清浄化が効果的に行えるようにな
った。 (b)微粒子への荷電が効果的となったので、減圧や真
空下でも効果的に微粒子除去ができた。 (2)光電子を用いる荷電・捕集の実用性が高まり、利
用分野が広かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の清浄装置を設置した搬送装置の概略断
面図。
【図2】本発明の清浄装置を設置した大容量清浄空間の
概略断面図。
【図3】本発明の清浄装置を設置したロードロック室の
概略断面図。
【図4】公知の密閉空間の清浄化の原理図。
【図5】荷電・捕集時間と到達クリーン度の関係を示す
グラフ。
【符号の説明】
1:清浄空間、2:光電子放出材、2-1:石英ガラス、
-2:光電子放出性物質、3:紫外線ランプ、4:光電
子、5:微粒子、6:荷電微粒子、7:電極、7-1:電
場用電極、7-2:捕集用電極、8:反射面、9:液晶ガ
ラス、10:搬送装置、11:搬送機構、12:光ファ
イバー、13:石英ロッド、14:減圧処理室、15:
ゲートバルブ、16:ロードロック室、17:ウエハ、
18:支持台、19:真空ポンプ、20:ガス導入口、
A:清浄空間部、B:荷電・捕集部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間中に含まれている微粒子を、電場下
    で光電子放出材に紫外線を照射することにより光電子を
    放出せしめ、該光電子により荷電・捕集する空間の清浄
    方法において、前記光電子放出材は、ガラス材に光電子
    放出性物質を被覆して用い、該空間内に設置すると共
    に、前記紫外線の照射は、紫外線源からの紫外線を集光
    し、前記光電子放出性物質を被覆したガラス材内部に導
    入して行うことを特徴とする空間の清浄方法。
  2. 【請求項2】 前記ガラス材が石英である請求項1記載
    の空間の清浄方法。
  3. 【請求項3】 紫外線源と、光電子放出材と、電場設定
    用電極材及び荷電微粒子を捕集する荷電微粒子捕集材を
    備えてなる空間の清浄装置において、前記光電子放出材
    は、ガラス材に光電子放出性物質を被覆したものを用
    い、該空間内に設置すると共に、前記紫外線源からの紫
    外線を集光する手段と、集光した紫外線を前記光電子放
    出性物質を被覆したガラス材内部に導入する手段を有す
    ことを特徴とする空間の清浄装置。
  4. 【請求項4】 前記ガラス材が石英である請求項3記載
    の空間の清浄装置。
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