JP3424673B2 - 車両用定速走行装置 - Google Patents
車両用定速走行装置Info
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- JP3424673B2 JP3424673B2 JP2001026618A JP2001026618A JP3424673B2 JP 3424673 B2 JP3424673 B2 JP 3424673B2 JP 2001026618 A JP2001026618 A JP 2001026618A JP 2001026618 A JP2001026618 A JP 2001026618A JP 3424673 B2 JP3424673 B2 JP 3424673B2
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- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
目標値となるように制御する車両用定速走行装置に関す
る。
トダウンとシフトアップを繰り返す、いわゆるシフトハ
ンチングを防止するようにした車両用定速走行装置が知
られている(例えば、特開平2−3539号公報参
照)。
では、シフトダウン後のシフトアップ条件が適切でない
ために、シフトハンチングを十分に抑制できないという
問題がある。
動変速機のシフトハンチングを抑制し、円滑なシフト制
御を行なうことにある。
は、実車速が目標車速に一致するようにエンジン出力と
変速機のシフトレンジを制御する車両用定速走行装置に
適用され、実車速と目標車速との車速偏差の絶対値が所
定値α1以上の条件で変速機のシフトダウンを行なうと
ともに、実車速と目標車速に基づいて走行抵抗の影響を
受けない駆動力を演算するとともに、実車速に基づいて
走行抵抗の影響を受けた駆動力を演算し、両駆動力の差
から車両の走行抵抗を推定し、シフトダウン後の車速偏
差の絶対値が所定値α3(ただし、0<α3<α1)以
下で、且つ、シフトダウン後の走行抵抗推定値の絶対値
がシフトダウン前の走行抵抗推定値の絶対値から所定値
γを減じた値以下となるシフトアップ条件で、変速機の
シフトアップを行なう。しかし、シフトダウン後の走行
抵抗推定値の絶対値がシフトダウン前の走行抵抗推定値
の絶対値以下になり、その状態が所定時間継続したら、
上記シフトアップ条件を満足しなくても変速機をシフト
アップする。 (2) 請求項2の車両用定速走行装置は、シフトダウ
ン前の走行抵抗推定値を、車速偏差の絶対値が所定値α
2(ただし、0<α2<α1)になった時に推定された
値とする。 (3) 請求項3の車両用定速走行装置は、所定値α2
を略1km/h以下の値としたものである。 (4) 請求項4の車両用定速走行装置は、所定値γを
略2%勾配相当の走行抵抗としたものである。
シフトハンチングを防止できる上に、登坂路および降坂
路の勾配が小さい場合でも確実にシフトアップしてOD
レンジに復帰できる。また、シフトアップ判定に用いる
シフトダウン前の走行抵抗推定値を、車速偏差の絶対値
が所定値α2(0<α2<α1)になった時に推定され
た値とし、好ましくは所定値α2を略1km/h以下と
する。車速偏差の絶対値が小さいとスロットル開度に車
速偏差を解消するための加速度分が含まれず、路面の勾
配のみに対応した正確な走行抵抗が得られる。さらに、
シフトアップ判定に用いる所定値γを略2%勾配相当の
走行抵抗とすることにより、登坂中および降坂中のシフ
トハンチングを適切に抑制することができる。
車速制御用コントロールユニット1は、マイクロコンピ
ュータ10、駆動回路11およびフェイルセーフ用遮断
回路12を備える。マイクロコンピュータ10はメモリ
やインタフェースを備え、後述する制御プログラムを実
行して車両の走行速度を制御する。駆動回路11は、マ
イクロコンピュータ10からの指令にしたがってスロッ
トルアクチュエータ30を駆動する。また、フェイルセ
ーフ用遮断回路12は、異常発生時にバッテリBATか
らアクチュエータ駆動回路11への電源の供給を遮断し
て、定速走行制御を停止する。
ッチ2、セットスイッチ3、アクセラレートスイッチ
4、コーストスイッチ5、キャンセルスイッチ6、ブレ
ーキスイッチ7、車速センサ8、スロットルセンサ9、
エンジン回転数センサ13が接続される。
または停止させるためのスイッチである。セットスイッ
チ3は、定速走行制御の開始と車速の設定を行なうため
のスイッチである。アクセラレートスイッチ4は目標車
速の増加を指示するためのスイッチであり、コーストス
イッチ5は目標車速の低減を指示するためのスイッチで
ある。キャンセルスイッチ6は定速走行制御を解除する
ためのスイッチ、ブレーキスイッチ7はフットブレーキ
が操作された時に作動するスイッチである。このブレー
キスイッチ7が作動したら、キャンセルスイッチ6が操
作された場合と同様に定速走行制御を解除する。
離ごとにパルス信号を発生し、所定時間における発生パ
ルス数をカウントして車両の走行速度を検出することが
できる。スロットルセンサ9はスロットルの実開度を検
出する。さらに、エンジン回転数センサ13はエンジン
の所定の回転角度ごとにパルス信号を発生し、所定時間
における発生パルス数をカウントしてエンジン回転速度
を検出することができる。
車両の自動変速機(オートマチックトランスミッショ
ン)を駆動制御する。自動変速機コントロールユニット
20は、定速走行制御中の3速(以下、D3と呼ぶ)ま
たはオーバードライブ(以下、ODと呼ぶ)のシフト位
置を、信号線41を介して車速制御用コントロールユニ
ット1へ送る。なお、この実施形態ではODを含む前進
4速のトランスミッションを例に上げて説明する。車速
制御用コントロールユニット1は、定速走行制御信号を
制御線42を介して自動変速機コントロールユニット2
0へ送るとともに、定速走行制御中のODキャンセル指
令を信号線43を介して自動変速機コントロールユニッ
ト20へ送る。
は、図2に示すように、負圧ポンプ31、ベントバルブ
32、セーフティバルブ33が接続される。負圧ポンプ
31は、モータ31aによりダイアフラム31bが駆動
され、アクチュエータ30の負圧室30aに負圧を発生
させる。ベントバルブ32とセーフティバルブ33は、
負圧室30aの負圧を抜いて大気圧にするために用いら
れる。車速制御用コントロールユニット1は、信号線4
4を介してベントバルブソレノイド32aとセーフティ
バルブソレノイド33aと負圧ポンプモータ31aとを
駆動制御する。負圧室30aの負圧は、負圧ポンプ3
1、ベントバルブ32およびセーフティバルブ33によ
り制御され、負圧に応じてダイアフラム30bが図の左
右に移動する。ダイアフラム30bの動きはアクセルワ
イヤ30cを介してスロットルバルブ30dに伝達さ
れ、スロットルバルブ30dが開閉される。
における登坂路での自動変速機のシフト制御方法を説明
する。この実施形態ではODレンジとD3レンジのシフ
ト制御を例に上げて説明する。この実施形態では、図3
に示すように、車速センサ8により検出された実車速が
目標車速から所定値α2、この実施形態では1km/h
低下した時の走行抵抗推定値を学習する。さらに実車速
が目標車速から所定値α1、この実施形態では3km/
h低下した時にODからD3にシフトダウンする。そし
て、D3走行中に走行抵抗推定値の絶対値が(|学習値
|−所定値γ)に達した時にODにシフトアップする。
なお、この実施形態ではγを2%勾配相当の走行抵抗と
し、所定値α1,α2は0<α2<α1の関係にあるも
のとする。
なうと、2%勾配以下の登坂路においてシフトダウンし
た場合には、登坂を終了してもシフトアップしないこと
がある。今、図4に示すように、1.5%勾配の登坂路
を走行する場合には、実車速が目標車速より1km/h
低下した時に走行抵抗推定値を学習し、さらに実車速が
目標車速より3km/h低下した時にシフトダウンす
る。しかし、平坦路に戻っても走行抵抗推定値は(|学
習値|−2%勾配相当の走行抵抗)に達せず、シフトア
ップ条件を満足しないので平坦路でもD3のままで走行
する。ただし、下り坂になった場合は、走行抵抗推定値
の絶対値が(|学習値|−2%勾配相当の走行抵抗)に
達し、シフトアップしてODに復帰する。
うに、シフトダウン時の走行抵抗推定値の絶対値が学習
値より小さく、且つその状態が所定時間続いたら強制的
にシフトアップする。図において、実車速が目標車速か
ら1km/h低下した時の走行抵抗推定値を学習し、さ
らに実車速が目標車速から3km/h低下した時にシフ
トダウンする。しかし、シフトダウン後の走行抵抗推定
値の絶対値が(|学習値|−2%勾配相当の走行抵抗)
以下にならなくても、シフトダウン時の走行抵抗推定値
の絶対値が学習値の絶対値よりも小さく、その状態が所
定時間、この実施形態では16秒間続いたら強制的にシ
フトアップする。
の走行抵抗推定値の絶対値が学習値の絶対値より大きい
場合でも、その後に走行抵抗推定値の絶対値が学習値の
絶対値以下になり、その状態が所定時間続いたら強制的
にシフトアップする。図において、実車速が目標車速か
ら1km/h低下した時の走行抵抗推定値を学習し、さ
らに実車速が目標車速から3km/h低下した時にシフ
トダウンする。しかし、シフトダウン後の走行抵抗推定
値の絶対値が(|学習値|−2%勾配相当の走行抵抗)
以下にならなくても、走行抵抗推定値の絶対値が学習値
の絶対値より小さくなり、その状態が所定時間、この実
施形態では16sec間続いたら強制的にシフトアップす
る。
および図6に示す制御方法でバックアップすることによ
り、図4に示すような所定値γ(この実施形態では2%
勾配相当の走行抵抗)よりも小さい勾配の登坂路を走行
し、シフトダウン後の走行抵抗推定値の絶対値が(|学
習値|−所定値γ)以下にならない場合でも、シフトダ
ウンしたまま走行することがなく、確実にシフトアップ
してODレンジに復帰することができる。
ートである。これらのフローチャートにより、一実施形
態の動作を説明する。コントロールユニット1のマイク
ロコンピュータ10は、所定時間(この実施形態では1
00msec)ごとにこの制御プログラムを実行する。
ステップ1において、前回の制御プログラム実行時から
現在までの車速センサ8とエンジン回転数センサ13の
計測値に基づいて平均実車速Vspと平均エンジン回転
速度Neを演算するとともに、スロットルセンサ9によ
りスロットル実開度を計測する。続くステップ2では、
キャンセルスイッチ6が操作されたか、あるいはフット
ブレーキが操作されたか否かを確認し、キャンセルスイ
ッチ6またはフットブレーキが操作されたらステップ1
2へ進み、そうでなければステップ3へ進む。キャンセ
ルスイッチ6またはフットブレーキが操作された時は定
速走行制御の解除を決定し、ステップ12で定速制御中
フラグと各種変数を初期化する。そして、ステップ13
で、遮断回路12によりアクチュエータ駆動回路11へ
の電源の供給を遮断する。
操作されていない場合は、ステップ3でセットスイッチ
3が操作されているかどうかを確認する。セットスイッ
チ3が操作されていればステップ4へ進み、操作されて
いなければステップ7へ進む。セットスイッチ3が操作
されている時は、ステップ4において、ステップ1で求
めた実車速Vspを目標車速Vsprに設定して記憶す
る。さらに、ステップ5で定速制御中フラグをセット
し、続くステップ6で遮断回路12によりアクチュエー
タ駆動回路11への電源の供給を行なう。
い時は、ステップ7で定速制御中フラグがセットされて
いるか、すなわち定速走行制御中か否かを確認する。定
速走行制御中の時は、ステップ8〜11において実車速
Vspが目標車速Vsprに一致するようにスロットル
アクチュエータ30の駆動制御を行なう。定速走行制御
中でない時はステップ13へ進み、遮断回路12により
アクチュエータ駆動回路11への電源の供給を遮断して
処理を終了する。
ュエータ30の駆動制御について説明する。まず、ステ
ップ8で、図10に示すサブルーチンを実行し、実車速
Vspを目標車速Vsprに一致させるためのエンジン
の最終目標駆動力y1を演算する。この演算は、図11
に示すように、線形制御手法であるモデルマッチング手
法と近似ゼロイング手法による車速フィードバック補償
器を用いて行なう。
込まれた制御対象の車両モデルについて説明する。目標
駆動力を操作量とし車速を制御量として車両をモデル化
するため、相対的に応答性の速いエンジンやトルクコン
バータの過渡特性、およびトルクコンバータの非線形定
常特性を省略することができ、車両のパワートレインの
挙動は図12に示す簡易非線形モデルで表わすことがで
きる。そして、例えば図13に示すような、予め計測さ
れたエンジン非線形補償マップを用いて目標駆動力に実
駆動力が一致するようなスロットル開度指令値を算出
し、スロットル開度をサーボコントロールすることによ
り、エンジン非線形定常特性を線形化することができ
る。したがって、目標駆動力を入力とし車速を出力とす
る車両モデルは積分特性となり、補償器ではこの車両モ
デルの伝達特性をパルス伝達特性P(z-1)とおくこと
ができる。
z-1を乗ずると1サンプル周期前の値となる。また、C
1(z-1)、C2(z-1)は近似ゼロイング手法による
外乱推定器であり、外乱やモデル化誤差による影響を抑
制する。さらに、C3(z-1)はモデルマッチング手法
による補償器であり、図14に示すように、目標車速V
sprを入力とし実車速Vspを出力とした場合の制御
対象の応答特性を、予め定めた一次遅れとむだ時間要素
を持つ規範モデルH(z-1)の特性に一致させる。
遅れであるむだ時間を考慮する必要がある。このむだ時
間は200msec程度であり、この実施形態の2サン
プル周期に相当する。したがって、パルス伝達関数P
(z-1)は、次式に示す積分要素P1(z-1)とむだ時
間要素P2(z-1)(=z-2)の積で表わすことができ
る。
sec)、Mは平均車重である。また、この時、補償器
C1(z-1)は次式で表わされる。
フィルタである。さらに、補償器C2(z-1)はC1/
P1として次式で表わされる。
z-1)/{T・(1−γ・z-1} なお、補償器C2は、車両モデルの逆系にローパスフィ
ルタをかけたものであり、実車速Vspから得られた外
乱(走行抵抗)の影響を受けた駆動力、すなわち図12
に示すように駆動力から走行抵抗を差し引いた駆動力を
逆算することができる。また、制御対象のむだ時間を無
視して、規範モデルH(z-1)を時定数Taの1次ロー
パスフィルタとすると、補償器C3は次のような定数と
なる。
モデルマッチング補償器C3(z-1)に相当する部分の
演算を行ない、実車速Vspから目標車速Vsprまで
加速するための目標駆動力y4を求める。データy(k
−1)は1サンプル周期前のデータy(k)を表わすも
のとすると、
ロバスト補償器C2(z-1)に相当する部分の演算を行
ない、実車速Vspに基づいて外乱(走行抵抗など)の
影響を受けた駆動力y3を逆算する。
・M・{Vsp(k)−Vsp(k−1)}/T
抵抗推定値Frで補正して最終目標駆動力y1を求め
る。
される駆動力y2(k)の2サンプル周期前の値であ
り、ステップ45における演算は上述した積分要素P1
(z-1)の演算に相当し、その2サンプル周期前の値を
用いることはむだ時間要素P2(z-1)の演算に相当す
る。y3(k)は実車速Vspから求めた走行抵抗の影
響を受けた駆動力であり、駆動力y2(k−2)は補償
器内で求めた走行抵抗の影響を受けない駆動力であるか
ら、両者の差が走行抵抗推定値Frとなる。このよう
に、近似ゼロイング手法で構成された外乱推定器は、制
御対象モデルの出力と実際の制御対象の出力との差に基
づいて走行抵抗などの外乱を正確に推定することができ
る。
上下限値以内に制限する。まず、スロットル全開時およ
び全閉時のエンジントルクをエンジン回転速度ごとに測
定したデータテーブルを用いて、現在のエンジン回転速
度Neに対応する最大エンジントルクTemaxと最小
エンジントルクTeminを求める。次に、最大エンジ
ントルクTemaxと最小エンジントルクTeminか
ら、次式により最大駆動力Fmaxと最小駆動力Fmi
nを求める。
ァイナルギア比、Rtはタイヤの有効半径である。そし
て、最終目標駆動力y1を最大駆動力Fmaxと最小駆
動力Fmin以内に制限する。
Fmax, y1(k)≦Fminの場合は、y5(k)=Fmi
n, Fmin<y1(k)<Fmaxの場合は、y5(k)
=y1(k)
値以内に制限することにより、定速走行制御中に急な上
り坂になって車両の最大駆動力でも駆動力が不足し、実
車速が目標車速から低下するような場合でも、外乱推定
器に入力される最終目標駆動力が実際の最大駆動力を越
えないように制限され、実際に得られないような大きな
目標駆動力にならないので、外乱推定器内部に誤差が蓄
積されない。したがって、平坦路に戻った後でも、外乱
推定器が速やかに機能して実車速がオーバーシュートす
るようなことがない。同様に、定速走行制御中に急な下
り坂になって最大エンジンブレーキ力でもブレーキ力が
不足し、実車速が目標車速を越えてしまうような場合で
も、外乱推定器に入力される最終目標駆動力が実際の最
小駆動力より小さくならないように制限され、実際に得
られないような大きなエンジンブレーキ力にはならない
ので、外乱推定器内部に誤差が蓄積されない。したがっ
て、平坦路に戻った後でも、外乱推定器が速やかに機能
して実車速がアンダーシュートするようなことがない。
であるローパスフィルタとしての補償器C1(z-1)に
相当する部分の演算を行なう。
γ)・y5(k−1) 以上で、図11に示す車速フィードバック補償器の演算
を終了し、図7のステップ9へ戻る。
に、最終目標駆動力y1に基づいてスロットル開度指令
値を演算する。まず、最終目標駆動力y1から等価排気
量1リッター当たりの目標エンジントルクTerを算出
する。
エンジンの定常特性を正規化するための指標である。こ
の実施形態では、例えばツインカムエンジンであれば排
気量と同一とし、ターボチャージャー付エンジンであれ
ば2割り増とし、シングルカムエンジンであれば3割減
として換算したエンジン排気量とする。この等価排気量
Lでエンジントルクを除算して正規化したいろいろな種
類のエンジンの非線形定常特性マップを予め用意してお
けばよい。これらの図から、エンジンの種類によらずほ
ぼ同一の特性になることがわかる。そこで、等価排気量
により正規化したエンジン非線形定常特性マップからエ
ンジントルク指令値Terとエンジン回転速度Neとに
対応するスロットル開度指令値を表引き演算する。
により正規化された、エンジン回転速度をパラメータと
するエンジン非線形定常特性マップを用いて、エンジン
トルク指令値とエンジン回転速度とに対応するスロット
ル開度指令値を表引き演算するようにしたので、個々の
エンジンの非線形定常特性マップを用いなくても、正規
化したエンジン非線形定常特性マップと等価排気量とに
よりスロットル開度指令値を求めることができ、エンジ
ンの種類に応じてその都度、非線形定常特性マップを設
定する調整の煩雑さを解消できる。また、予め多くの種
類のエンジン非線形定常特性マップをメモリに記憶して
おく必要もない。なお、種々のエンジンの非線形定常特
性マップにおいて、低中開度域の傾きが同一でもトルク
飽和特性が大きくばらつく場合には、飽和特性の異なる
数種のエンジンの正規化エンジン非線形定常特性マップ
を用意すればよい。
スロットル開度偏差(目標開度−実開度)に基づいて、
負圧ポンプモータ31a、ベントバルブソレノイド32
aおよびセーフティバルブソレノイド33aの駆動信号
のPWMデューティー比を演算する。そして、続くステ
ップ11で、算出したデューティーのPWM駆動信号を
信号線44を介して出力し、負圧ポンプモータ31a、
ベントバルブソレノイド32aおよびセーフティバルブ
ソレノイド33aを駆動する。
キャンセル処理に用いる走行抵抗推定値Fr’を演算す
る。図16に示すように、まず、正規化エンジン非線形
定常特性マップを用いて、実スロットル開度とエンジン
回転速度に対応する等価排気量1リッター当たりのエン
ジントルク推定値Teを表引き演算する。ここで、正規
化エンジン非線形定常特性マップは個々のエンジンの非
線形定常特性マップを等価排気量Lにより換算したもの
である。次に、次式により実際のエンジン排気量の駆動
力推定値Toを求める。
動力y3を減じて走行抵抗推定値Fr’を求める。
により正規化された、エンジン回転速度をパラメータと
する正規化エンジン非線形定常特性マップを用いて、実
スロットル開度とエンジン回転速度とに対応する単位排
気量当たりのエンジントルクを推定し、このエンジント
ルク推定値と等価排気量とに基づいてエンジンの駆動力
を推定する。さらに、この駆動力推定値から、実車速か
ら求めた走行抵抗の影響を受けた駆動力を減算して走行
抵抗を推定するようにしたので、個々のエンジンの非線
形定常特性マップを用いなくても、正規化したエンジン
非線形定常特性マップと等価排気量とによりエンジンの
駆動力を推定することができ、エンジンの種類に応じて
その都度、非線形定常特性マップを設定する調整の煩雑
さを解消できる。また、予め多くの種類のエンジン非線
形定常特性マップをメモリに記憶しておく必要もない。
なお、種々のエンジンの非線形定常特性マップにおい
て、低中開度域の傾きが同一でもトルク飽和特性が大き
くばらつく場合には、飽和特性の異なる数種のエンジン
の正規化エンジン非線形定常特性マップを用意すればよ
い。
て自動変速機コントロールユニット20から送られる制
御信号に基づいて、自動変速機のシフト位置がODか否
かを確認し、OD位置にあればステップ23へ進み、そ
うでなければ図8のステップ31へ進む。OD位置にシ
フトされている時は、ステップ23で、目標車速と実車
速との車速偏差の絶対値が所定値α2(この実施形態で
は1km/h)以下か否かを確認し、車速偏差の絶対値
が所定値α2以下であれば目標車速がほぼ維持されてい
る、すなわち走行抵抗と駆動力とがほぼ平衡していると
判断してステップ24へ進み、上記ステップ21で演算
した走行抵抗推定値Fr’をODにおける最大駆動力の
学習記憶値FBとして記憶する。なお、このとき演算さ
れる走行抵抗推定値Fr’は、まだ車速偏差が小さいの
でスロットル開度に車速偏差を解消するための加速度分
が含まれておらず、路面の勾配のみに対応した値であ
る。また、この駆動力にはエンジンブレーキによる負の
駆動力(制動力)が含まれる。一方、車速偏差の絶対値
が所定値α2よりも大きい場合は走行抵抗が増大してい
ると判断してステップ24をスキップする。
速偏差の絶対値が所定値α1(この実施形態では3km
/h)以上かどうかを確認する。この所定値α1はシフ
トダウンするか否かを判断するための基準値であり、車
速偏差の絶対値が所定値α1以上であればシフトダウン
すべきであると判断してステップ26へ進み、そうでな
ければステップ26をスキップする。シフトダウンする
場合には、ステップ26でODキャンセルフラグをセッ
トする。
9のステップ29で、目標車速と実車速との車速偏差の
絶対値が所定値α3(ただし、0<α3<α1とし、こ
の実施の形態では例えば3km/hとする)以下かどう
かを確認し、車速偏差の絶対値が所定値α3以下であれ
ば目標車速がほぼ維持されている、あるいは所定の定速
走行範囲に実車速が復帰したと判断してステップ30へ
進み、そうでなければ図8のステップ27へ進む。な
お、α3=α2としてもよい。
算された走行抵抗推定値Fr’の絶対値が、ステップ2
4のOD最大駆動力の学習値の絶対値から所定値γ(こ
の実施形態では、2%勾配相当の走行抵抗)を減じた値
以下であるか否かを確認し、肯定される場合はODで目
標車速を維持できるような道路勾配になったと判断して
ステップ36へ進み、そうでなければステップ31へ進
む。
m/h以下になり、且つ、走行抵抗推定値の絶対値が
(|学習値|−所定値γ)以下になった場合は、ステッ
プ36でODキャンセルフラグをリセットする。
が1km/h以下になり、且つ、走行抵抗推定値の絶対
値が(|学習値|−所定値γ)以下でない場合は、ステ
ップ31で、走行抵抗推定値の絶対値が学習値の絶対値
以下であるか否かを確認する。走行抵抗推定値の絶対値
が学習値の絶対値以下でなければシフトアップ条件が成
立しないので、ステップ34で走行抵抗推定値の絶対値
が学習値の絶対値以下になってからの経過時間を計時す
るタイマーをリセットして図8のステップ27へ戻る。
以下であればステップ32へ進み、走行抵抗推定値の絶
対値が学習値の絶対値以下になってからの経過時間を計
時するタイマーが動作中か否かを確認する。タイマーが
動作中であればステップ33へ進み、走行抵抗推定値の
絶対値が学習値の絶対値以下になってから所定時間、こ
の実施形態では16秒が経過したかどうかを確認する。
16秒が経過していればステップ36へ進み、走行抵抗
推定値の絶対値が(|学習値|−所定値γ)以下でなく
ても、強制的にシフトアップさせるために、ODキャン
セルフラグをリセットして図8のステップ27へ進む。
合は、ステップ35でタイマーをスタートさせて図8の
ステップ27へ進み、またステップ33でタイマーがタ
イムアップしていない場合はそのまま図8のステップ2
7へ進む。
セットまたはリセットした後、図8のステップ27で、
定速走行制御フラグに基づく定速走行制御信号を信号線
42を介して自動変速機コントロールユニット20へ送
る。さらにステップ28で、ODキャンセルフラグに基
づくODキャンセル信号を信号線43を介して自動変速
機コントロールユニット20へ送る。
御コントロールユニット1がシフトダウン制御手段、走
行抵抗推定手段およびシフトアップ制御手段をそれぞれ
構成する。
ある。
説明する図である。
ト制御方法を説明する図である。
ト制御方法を説明する図である。
ト制御方法を説明する図である。
である。
ローチャートである。
ローチャートである。
ートである。
である。
である。
ロットル開度とエンジントルクとの関係を示す図であ
る。
標スロットル開度の演算方法を説明する図である。
動力推定値の演算方法を説明する図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 実車速が目標車速に一致するようにエン
ジン出力と変速機のシフトレンジを制御する車両用定速
走行装置において、 実車速と目標車速との車速偏差の絶対値が所定値α1以
上の条件で前記変速機のシフトダウンを行なうシフトダ
ウン制御手段と、 実車速と目標車速に基づいて走行抵抗の影響を受けない
駆動力を演算するとともに、実車速に基づいて走行抵抗
の影響を受けた駆動力を演算し、両駆動力の差から車両
の走行抵抗を推定する走行抵抗推定手段と、 シフトダウン後の前記車速偏差の絶対値が所定値α3
(ただし、0<α3<α1)以下で、且つ、シフトダウ
ン後の前記走行抵抗推定値の絶対値がシフトダウン前の
前記走行抵抗推定値の絶対値から所定値γを減じた値以
下となるシフトアップ条件で、前記変速機のシフトアッ
プを行なうシフトアップ制御手段とを備え、 前記シフトアップ制御手段は、シフトダウン後の前記走
行抵抗推定値の絶対値が前記シフトダウン前の前記走行
抵抗推定値の絶対値以下になり、その状態が所定時間継
続したら、前記シフトアップ条件を満足しなくても前記
変速機をシフトアップすることを特徴とする車両用定速
走行装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の車両用定速走行装置に
おいて、 前記シフトダウン前の走行抵抗推定値を、前記車速偏差
の絶対値が所定値α2(ただし、0<α2<α1)にな
った時に推定された値とすることを特徴とする車両用定
速走行装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の車両用定速走行装置に
おいて、 前記所定値α2を略1km/h以下の値とすることを特
徴とする車両用定速走行装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの項に記載の車
両用定速走行装置において、 前記所定値γを略2%勾配相当の走行抵抗とすることを
特徴とする車両用定速走行装置。
Priority Applications (1)
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JP2001026618A JP3424673B2 (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 車両用定速走行装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001026618A JP3424673B2 (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 車両用定速走行装置 |
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JP2001246963A JP2001246963A (ja) | 2001-09-11 |
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-
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