JP3424036B2 - ステップモータの製造方法 - Google Patents

ステップモータの製造方法

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JP3424036B2
JP3424036B2 JP15190495A JP15190495A JP3424036B2 JP 3424036 B2 JP3424036 B2 JP 3424036B2 JP 15190495 A JP15190495 A JP 15190495A JP 15190495 A JP15190495 A JP 15190495A JP 3424036 B2 JP3424036 B2 JP 3424036B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のアイドル回
転数制御のための流量制御弁等に使用されるステップモ
ータの製造方法に関し、特に、ステータに複数の磁極歯
を配置させたPM型(永久磁石形)ステップモータの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のステップモータとしては、特開昭
63−274355号公報等で知られており、永久磁石
を配置させてなるロータの周囲に、ステータが配設され
て構成されるとともに、図9に示すように、ステータ1
が、ロータの軸方向に沿って積層される2つの略円筒状
のステータユニット2・2から構成されていた。
【0003】各ステータユニット2は、それぞれ、円筒
状のコイル体3と、カップ5と、プレート10と、を備
えて構成されていた。
【0004】カップ5は、図9・10に示すように、コ
イル体3の一方の端面を覆う円環状の蓋部6と、蓋部6
の外周縁から延びてコイル体3の外周面を覆う外周壁部
7と、蓋部6の内周縁から延びてコイル体3の内周面を
覆う複数の磁極歯8と、を備えて構成されるとともに、
外周壁部7に、コイル体3から突出するターミナル部3
cを挿通させる挿通凹部7aを備えていた。なお、6a
は、コイル体3から突出する図示しない位置決め突起を
挿入させる位置決め孔であり、7bは、プレート10の
蓋部11に設けられた嵌合凸部11aを嵌合させる嵌合
凹部である。また、11bと11cとは、他方のステー
タユニット2のプレート10と位置決めさせるための位
置決め孔と位置決め突起である。
【0005】プレート10は、コイル体3の他方の端面
を覆う円環状の蓋部11と、蓋部11の内周縁から延び
てコイル体3の内周面を覆い、カップ5の磁極歯8と間
隔を開けて配置される複数の磁極歯12と、を備えて構
成されていた。
【0006】そして、カップ5の製造は、図11に示す
ように、鉄板を所定の円板状に打ち抜いた後、絞り加工
し、周縁をカットした後、周縁を立てて形状を整える。
さらに、磁極歯8の形状と位置決め孔6aとを打ち抜い
た後、挿通凹部7aと嵌合凹部7bとをカットし、つい
で、各磁極歯8を曲げ加工して製造していた。
【0007】また、プレート10は、鉄板から、展開し
た状態での各磁極歯12の形状、嵌合凹部11a、位置
決め孔11b、位置決め突起11c、を形成しつつ打ち
抜き、各磁極歯12を曲げ加工して製造していた。
【0008】さらに、コイル体3の製造は、合成樹脂製
のボビン3aに、コイル線3bを巻いてターミナル部3
cに結線し、合成樹脂製の被覆部3dを成形して製造し
ていた。
【0009】そして、ステータ1の製造は、コイル体3
にカップ5とプレート10とを外装して形成した2つの
ステータユニット2を、カバー14とガイド16とを配
置させた状態で、合成樹脂製のハウジング18の成形型
にセットし、ハウジング18を射出成形により形成し
て、製造していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のステッ
プモータでは、カップ5の製造が、絞り加工を利用して
製造していたため、加工エネルギーが大きくなり、ま
た、絞り加工した後、カップ5の略外形形状で、種々の
金型で磁極歯8の形状や挿通凹部7aを賦形することと
なっていたため、連続したプレス加工で生産し難く、生
産性が悪かった。
【0011】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、ステータのカップの形状を変更し、カップの生産性
を向上させ、製造工数・製造コストを低減することがで
きるステップモータの製造方法を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るステップモ
ータの製造方法は、永久磁石を備えたロータの周囲に配
置されるステータが、前記ロータの軸方向に沿って積層
される複数の略円筒状のステータユニットから構成さ
れ、前記各ステータユニットが円筒状のコイル体と、
カップと、プレートと、を備えて構成され、前記カップ
が、前記コイル体の一方の端面を覆う円環状の蓋部と、
該蓋部の外周縁を弧面とするように前記蓋部の外周縁
ら延びて前記コイル体の外周面を覆う外周壁部と、前記
蓋部の内周縁から延びて前記コイル体の内周面を覆う複
数の磁極歯と、を備えて構成されるとともに、前記外周
壁部に、前記コイル体から突出するターミナル部を挿通
させる挿通凹部を備え、前記プレートが、前記コイル体
の他方の端面を覆う円環状の蓋部と、該蓋部の内周縁か
ら延びて前記コイル体の内周面を覆い、前記カップの磁
極歯と間隔を開けて配置される複数の磁極歯と、を備え
て構成されるステップモータの製造方法であって、前記
カップの前記外周壁部の形成が、前記蓋部と前記外周壁
部とが連結された平板状の展開状態から、前記挿通凹部
と、前記挿通凹部の対称位置に配置されて前記外周壁部
先端から前記蓋部まで延びる切欠きと、を形成するため
の不要部分を打ち抜いた後、前記外周壁部を折り曲げる
曲げ加工により、形成されていることを特徴とする。
た、本発明に係るステップモータの製造方法は、永久磁
石を備えたロータの周囲に配置されるステータが、前記
ロータの軸方向に沿って積層される複数の略円筒状のス
テータユニットから構成されるとともに、積層された前
記ステータユニットの端面側に配置されるゲート部を利
用して射出成形により形成されて、積層させた前記ステ
ータユニットを埋設させる合成樹脂製のハウジングを備
えて、構成され、 前記各ステータユニットが、円筒状の
コイル体と、カップと、プレートと、を備えて構成さ
れ、 前記カップが、前記コイル体の一方の端面を覆う円
環状の蓋部と、該蓋部の外周縁を弧面とするように前記
蓋部の外周縁から延びて前記コイル体の外周面を覆う外
周壁部と、前記蓋部の内周縁から延びて前記コイル体の
内周面を覆う複数の磁極歯と、を備えて構成されるとと
もに、前記外周壁部に、前記コイル体から突出するター
ミナル部を挿通させる挿通凹部を備え、 前記プレート
が、前記コイル体の他方の端面を覆う円環状の蓋部と、
該蓋部の内周縁から延びて前記コイル体の内周面を覆
い、前記カップの磁極歯と間隔を開けて配置される複数
の磁極歯と、を備えて構成されるステップモータの製造
方法であって、 前記カップの前記外周壁部の形成が、前
記蓋部と前記外周壁部とが連結された平板状の展開状態
から、前記挿通凹部と、前記挿通凹部の対称位置に配置
されて前記外周壁部先端から前記蓋部まで延びる切欠き
と、を形成するための不要部分を打ち抜いた後、前記外
周壁部を折り曲げる曲げ加工により、形成されるととも
に、 前記ハウジングの射出成形時、端面側に配置された
前記ステータユニットが、前記挿通凹部と前記切欠きと
の蓋部側の開口を、端面側に露出させないように、 端面
側に配置された前記ステータユニットが、前記カップを
外方側に配置させるとともに、該カップの外方側に、前
記挿通凹部と前記切欠きとの前記開口を覆うカバーを、
配置させるか、 若しくは、端面側に配置された前記ステ
ータユニットが、前記プレートを外方側に配置させて、
射出成形することを特徴とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】本発明に係るステップモータでは、カップが、
外周壁部に設けられる挿通凹部を、外周壁部先端から蓋
部まで設けるとともに、挿通凹部の対称位置に、外周壁
部先端から蓋部まで延びる切欠きを有している。
【0016】そのため、カップの製造としては、外周壁
部の形成が、蓋部と外周壁部とが連結された平板状の展
開状態から、挿通凹部と、挿通凹部の対称位置に配置さ
れて外周壁部先端から前記蓋部まで延びる切欠きと、を
形成するための不要部分を打ち抜いた後、外周壁部を折
り曲げる曲げ加工で行なえば、絞り加工を利用しなくと
も、蓋部の外周縁から起こされた外周壁部を簡単に形成
することができる。
【0017】特に、外周壁部の曲げ加工時、蓋部の外周
縁を弧面とするように曲げ加工するが、曲げられる外周
壁部には、予め、外周壁部先端から蓋部まで設けられる
挿通凹部と、その対称位置に設けられて、同じく、外周
壁部先端から蓋部まで設けられる切欠きと、を形成する
ための不要部分を打ち抜くことから、曲げられる外周壁
部にしわ等を生じさせることなく、奇麗に加工すること
ができる。
【0018】また、ステータとして、端面側に配置され
たステータユニットを、カップを外方側に配置させて、
各ステータユニットを、相互に積層させ、それらの周囲
に合成樹脂製のハウジングを射出成形で形成する場合に
は、ターミナル部の周縁の成形や、ロータを配置させる
凹部を形成するための成形型の設計上の関係で、成形型
のゲート部を、積層させたステータユニットの端面側に
配置させる場合があるが、その場合には、端面側のステ
ータユニットのカップ蓋部の外方側に、挿通凹部と切欠
きとを覆うカバーを配置させて成形する。
【0019】すなわち、端面側のステータユニットの外
方側に配置されるカップの蓋部には、カップ外周壁部か
ら形成された挿通凹部と切欠きとの端部が開口してお
り、それらの開口をカバーが覆っていることから、ハウ
ジングの成形時に、その成形材料がコイル体に直接射出
圧をかけることを防止できるからである。勿論、ハウジ
ングの射出成形時、端面側に配置されたステータユニッ
トが、挿通凹部と切欠きとの蓋部側の開口を、端面側に
露出させないように、端面側に配置されたステータユニ
ットに関して、プレートを外方側に配置させてもよい。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0021】実施例のステップモータMは、図6に示す
ように、内燃機関のアイドル回転数制御のための流量制
御弁Vとして使用されるもので、流量制御弁Vは、バイ
パス管路21の弁座21aに対する離隔距離を弁体23
が調整するものである。
【0022】そして、ステップモータMのロータ30
が、弁体23を先端に配置させた弁軸24を移動させる
ように構成されている。具体的に述べると、ロータ30
は、外周面に永久磁石を配置させるとともに、内部に、
弁軸24に螺刻された雄ねじに対応した雌ねじを備えて
構成されている。26は、ハウジング48に固着された
ガイド46に固定された蓋材であり、27は、圧縮コイ
ルばね、28は、ロータ30を回動自在に保持するベア
リングである。そして、ロータ30が所定角度回転する
ことにより、回転を蓋材26の貫通孔26aで規制され
た弁軸24が、蓋材26から進退することとなる。
【0023】実施例のステータ31は、図1・2・6に
示すように、従来と同様に、ロータ30の軸方向に沿っ
て積層される2つの略円筒状のステータユニット32
(32A・32B)から構成されるとともに、各ステー
タユニット32は、それぞれ、円筒状のコイル体33
と、カップ35と、プレート40と、を備えて構成され
ている。端面側に配置されるステータユニット32A
は、カップ35を外方側に配置させている。
【0024】また、各コイル体33も、従来と同様に、
合成樹脂製のボビン33aと、ボビン33aに巻いたコ
イル線33bと、コイル線33bと結線されたターミナ
ル部33cと、コイル線33bやターミナル部33cの
外周面を被覆したポリアミド等の合成樹脂製の被覆部3
3dと、から構成されている。
【0025】さらに、各プレート40も、従来と同様
に、鉄板製として、コイル体33の端面を覆う円環状の
蓋部41と、蓋部41の内周縁から延びてコイル体33
の内周面を覆って、後述するカップ35の磁極歯38と
間隔を開けて配置される複数の磁極歯42と、から構成
されている。蓋部41には、後述するカップ35の嵌合
凹部37bと嵌合される嵌合凸部41aと、隣合うプレ
ート40と位置決めを行なうための位置決め孔41b・
位置決め突起41cと、が形成されている。
【0026】さらにまた、カップ35も、従来と同様
に、板金製として、コイル体33の一方の端面を覆う円
環状の蓋部36と、蓋部36の外周縁から延びてコイル
体33の外周面を覆う外周壁部37と、蓋部36の内周
縁から延びてコイル体33の内周面を覆う複数の磁極歯
38と、を備えて構成されている。
【0027】そして、外周壁部37には、図1・2・4
に示すように、コイル体33から突出するターミナル部
33cを挿通させるための挿通凹部37aが形成されて
いるものの、その挿通凹部37aは、外周壁部37の先
端から蓋部36まで設けられて、蓋部36に開口36b
を形成している。
【0028】さらに、外周壁部37には、挿通凹部37
aの対称位置に、外周壁部37の先端から蓋部36まで
延びる切欠き37cが形成されている。この切欠き37
cも、蓋部36に開口36cを形成している。
【0029】なお、36aは、コイル体33のボビン3
3aから突出する図示しない位置決め突起を挿入させる
位置決め孔であり、37bは、プレート40の蓋部41
に設けられた嵌合凸部41aを嵌合させる嵌合凹部であ
る。
【0030】そしてまた、端面側のステータユニット3
2Aにおけるカップ35の蓋部36の外方には、鉄板製
の略円環状のカバー44が配置され、2つのステータユ
ニット32A・32Bが、飽和ポリエステル樹脂等の合
成樹脂製のハウジング48で被覆されて、ステータ31
が形成されている。
【0031】なお、カバー44は、中央にロータ30の
上端を摺動可能に支持するスリーブ部44aを備えると
ともに、外周縁の全周に、下方へ若干曲がるヒサシ部4
4bを備え、蓋部36の開口36b・36cを覆う形状
としている。
【0032】また、46は、鉄板製の略円筒状のガイド
であり、蓋材26を圧入固定するものである。
【0033】さらに、48aは、2つのコイル体33の
ターミナル部33cを集合させたコネクタ部であり、4
8bは、流量制御弁Vをバイパス管路21にボルト22
止めするための取付孔48cを備えたフランジ部であ
る。
【0034】実施例のステップモータMの製造について
述べると、ステータ31の各コイル体33・各プレート
40やロータ30は、従来と同様に形成することから説
明を省略する。
【0035】そして、実施例の各カップ35の製造は、
図3に示すように、テープ状の鉄板素材50を順送して
プレス加工し、連続的に形成することとなる。
【0036】すなわち、まず、第1工程で、順次、鉄板
素材50に複数のパイロット孔51と位置合せ孔52と
を形成し、第2工程で、不要部分を打ち抜く。この時、
外周壁部37の挿通凹部37aと切欠き37cとを形成
するための不要部分55・56をカットするとともに、
残材部53と製品部54とを4つの連結部57・57・
58・59で連結するようにする。連結部58は、挿通
凹部37aを形成する部位に配置され、連結部59は、
切欠き37cを形成する部位に配置される。
【0037】第3工程では、連結部57・57の切除を
行なうとともに、外周壁部37を曲げ加工して形成す
る。この時、製造するカップ35の蓋部36の外周縁を
弧面とするように曲げ加工するが、曲げられる外周壁部
37には、予め、外周壁部37の先端から蓋部36まで
設けられる挿通凹部37aと、その対称位置に設けられ
て、同じく、外周壁部37の先端から蓋部36まで設け
られる切欠き37cと、を形成するように、不要部分5
5・56を打ち抜いて、後の工程で残材として処理でき
るような連結部58・59を残し、それらの連結部58
・59を曲げ加工しないことから、曲げられる外周壁部
37にしわ等を生じさせることなく、奇麗に加工するこ
とができる。
【0038】ついで、第4工程で、寸法出しの面押しを
行ない、第5工程で、嵌合凹部37bをカットして形成
し、第6工程で、蓋部36に位置決め孔36aを形成す
るとともに、製品部54の中央部位に展開状態の複数の
磁極歯38を打ち抜いて形成する。
【0039】第7工程で、曲げ加工して各磁極歯38を
形成するとともに、第8工程で、寸法出しの面押しを行
ない、第9工程で、連結部58・59の先端をそれぞれ
カットして、製品としてのカップ35を取り出す。
【0040】このように製造したカップ35を、予め製
造しておいたコイル体33の一端側に配置させるととも
に、コイル体33の他端側にプレート40を配置させ
て、各ステータユニット33A・32Bを形成し、それ
らを相互に積層させ、さらに、カバー44とガイド46
を所定位置に配置させて、図5に示す射出成形型60に
おける型開き状態の割型62のセットピン62bにセッ
トする。なお、この成形型60は、所定の型面61a・
62aを備えた2つの割型61・62と、ハウジング4
8のコネクタ部48aの内周面を形成するスライドコア
63と、を備えて構成され、型の開閉は、図5に示す上
下方向としている。
【0041】ステータユニット32A・32B・カバー
44・ガイド46を型開き状態の成形型60にセットし
たならば、型締めして、キャビティ60a内にゲート部
60bから、ハウジング48の成形材料を注入し、硬化
後、型開きさせて離型させれば、ステータ31を製造す
ることができる。
【0042】そして、ステータ31内に、弁体23を備
えた弁軸24・蓋材26・コイルばね27・ベアリング
28を組み付けたロータ30を配設させれば、ステップ
モータMを製造できるとともに、流量制御弁Vを製造で
きることとなる。
【0043】その後、ハウジング48のフランジ部48
bにおける複数の取付孔48cを利用して、ボルト22
止めすれば、流量制御弁Vをバイパス管路21の所定位
置に配置させることができる。
【0044】以上のように、実施例のステップモータM
では、カップ35が、外周壁部37に設けられる挿通凹
部37aを、外周壁部37aの先端から蓋部36まで設
けるとともに、挿通凹部37aの対称位置に、外周壁部
37の先端から蓋部36まで延びる切欠き37cを有し
ている。
【0045】そのため、カップ35の製造としては、外
周壁部37の形成が、蓋部36と外周壁部37とが連結
された平板状の展開状態から、挿通凹部37aと、挿通
凹部37aの対称位置に配置されて外周壁部37の先端
から蓋部36まで延びる切欠き37cと、を形成するた
めの不要部分55・56を打ち抜いた後、外周壁部37
を折り曲げる曲げ加工で行なえることから、従来のよう
な絞り加工を利用しなくとも、蓋部36の外周縁から起
こされた外周壁部37を簡単に形成することができる。
【0046】特に、図3の第2・3工程で示すように、
外周壁部37の曲げ加工時、蓋部36の外周縁を弧面と
するように曲げ加工するが、曲げられる外周壁部37に
は、予め、外周壁部37の先端から蓋部36まで設けら
れる挿通凹部37aと、その対称位置に設けられて、同
じく、外周壁部37の先端から蓋部37まで設けられる
切欠き37cと、を形成するように、不要部分55・5
6を打ち抜いて、後の工程で残材として処理できるよう
な連結部58・59を残し、それらの連結部58・59
を曲げ加工しないことから、曲げられる外周壁部37に
しわ等を生じさせることなく、奇麗に加工することがで
きる。
【0047】したがって、実施例のステップモータMの
製造方法では、カップ35の製造時、テープ状の鉄板素
材50を順送して、カップ35を製造できて、生産性が
向上することから、ステップモータMの製造工数・製造
コストを低減することができる。ちなみに、従来のカッ
プ5に比べ、実施例のカップ35では、製造工数を80
%低減でき、製造コストを80%低減することができ
た。ステップモータMとしては、従来の場合に比べて、
製造工数を5%低減でき、製造コストを5%低減するこ
とができた。
【0048】さらに、実施例のステップモータMでは、
ステータ31として、端面側に配置されたステータユニ
ット32Aを、カップ35を外方側に配置させて、各ス
テータユニット32A・32Bを、相互に積層させ、そ
れらの周囲に合成樹脂製のハウジング48を射出成形で
形成しているが、その際、ターミナル部33cの周縁の
コネクタ部48aの成形や、ロータ30を配置させる凹
部48dを形成するための成形型60の設計上の関係
で、成形型60のゲート部60bを、積層させたステー
タユニット32の端面側に配置させているものの、端面
側のステータユニット32Aのカップ蓋部36の外方側
に、挿通凹部37aと切欠き37cから延びて蓋部36
の開口36b・36cを覆うカバー44を配置させてい
る。
【0049】すなわち、端面側のステータユニット32
Aの外方側に配置されるカップ35の蓋部36には、カ
ップ外周壁部37から形成された挿通凹部37aと切欠
き37cとの端部が開口しており、それらの開口36b
・36cをカバー44が覆っていることから、ハウジン
グ48の成形時に、成形材料が、開口36b・36cを
介して、ゲート部60bと対向するコイル体33に、直
接、射出圧(500〜600Kgf/cm2 程度)をかけるこ
とを防止でき、コイル体33の損傷を防止することがで
きる。
【0050】なお、この効果を得るためには、ゲート部
60bと対向する開口36b・36cを覆えれば良いこ
とから、図7に示すように、ヒサシ部44bを設けるこ
となく、開口36b・36cを覆うことができように、
コイル体33の外径より若干大きな外径とした略円環状
のカバー74を利用するようにしても良い。
【0051】さらに、射出圧からコイル体33を保護す
る場合には、図8に示すように、各ステータユニット3
2のカップ35とプレート40とを逆転させて、カップ
蓋部35の開口36b・36cを端面側に露出しないよ
うに構成しても良い。ちなみに、この場合には、位置決
め孔41bと位置決め突起41cとをカップ35側に設
け、各ステータユニット32を積層させる際の位置合せ
を行なうようにすれば良い。また、プレート40には、
コイル体33の損傷を招くような開口が形成されていな
いことから、カバー14として、ロータ30を支持でき
るスリーブ部14aを有した従来と同様な小さなものを
利用することができる。
【0052】なお、実施例の製造方法では、鉄板素材5
0を順送して加工するために、製品部54を完全に打ち
抜くのでは無く、残材部53と連結部57・58・59
を介して連結させるようにしたが、連結部57・58・
59を設けることなく、不要部分55・56をカットす
るとともに、製品部54を打ち抜き、製品部54を保持
して、外周壁部37の曲げ加工や磁極歯38の形成を行
なうようにしても良い。この場合にも、従来のような絞
り加工が無いことから、順送できる実施例の製造方法に
比べ、カップの製造工数・コストの低減効果が少ないも
のの、本発明の効果を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明に係るステップモータの製造方法
では、以上のように、カップが、外周壁部に所定の挿通
凹部と切欠きとを備えているため、カップ製造時の外周
壁部の形成が、蓋部と外周壁部とが連結された平板状の
展開状態から、挿通凹部と切欠きとの境界の不要部分を
打ち抜いた後、外周壁部を折り曲げる曲げ加工で行なえ
ば、絞り加工を利用しなくとも、蓋部の外周縁を弧面と
するように蓋部の外周縁から起こされた外周壁部を奇麗
かつ簡単に形成することができて、カップの生産性を向
上させることができ、製造工数・製造コストを低減する
ことができる。
【0054】また、ステータとして、端面側のステータ
ユニットのカップ蓋部の外方側に、挿通凹部と切欠きと
を覆うカバーを配置させておけば、各ステータユニット
を相互に積層させて、それらの周囲に合成樹脂製のハウ
ジングを射出成形で形成する際、成形型のゲート部を、
積層させたステータユニットの端面側に配置させていて
も、ハウジングの成形時に、ゲート部と、端部側のステ
ータユニットの蓋部に設けられた挿通凹部と切欠きとの
端部の開口と、が直接対向して、成形材料がコイル体に
直接射出圧をかけることを防止できることから、コイル
体の損傷を防止することができる。勿論、ハウジングの
射出成形時、端面側に配置されたステータユニットが、
挿通凹部と切欠きとの蓋部側の開口を、端面側に露出さ
せないように、端面側に配置されたステータユニットに
関して、プレートを外方側に配置させても、射出圧から
コイル体を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すステータの断面図であ
る。
【図2】同実施例のステータにおける各ステータユニッ
トのカップ・プレートと、カバーの分解斜視図である。
【図3】同実施例のカップの製造工程を示す平面図であ
る。
【図4】同実施例のステータユニットを積層させて、成
形型にセットする前の状態の平面図である。
【図5】同実施例のステータの成形時を示す断面図であ
る。
【図6】同実施例のステップモータの使用態様を示す断
面図である。
【図7】カバーの変形例を示す斜視図である。
【図8】ステータの変形例を示す断面図である。
【図9】従来のステータを示す断面図である。
【図10】従来のステータにおける各ステータユニット
のカップ・プレートと、カバーの分解斜視図である。
【図11】従来のカップの製造工程を示す図である。
【符号の説明】
1・31…ステータ、 2・32…ステータユニット、 3・33…コイル体、 3c・33c…ターミナル部、 5・35…カップ、 6・36…蓋部、 7・37…外周壁部、 7a・37a…挿通凹部、 8・38…磁極歯、 10・40…プレート、 11・41…蓋部、 12・42…磁極歯、 14・44…カバー、 18・48…ハウジング、 30…ロータ、 37c…切欠き、 55・56…不要部分、 60…射出成形型、 60b…ゲート部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−335226(JP,A) 特開 平6−284679(JP,A) 特開 平7−143723(JP,A) 特開 昭63−274355(JP,A) 実開 平3−77277(JP,U) 実開 昭60−162982(JP,U) 実開 平4−39079(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 37/00 H02K 5/00 H02K 15/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石を備えたロータの周囲に配置さ
    れるステータが、前記ロータの軸方向に沿って積層され
    る複数の略円筒状のステータユニットから構成され、 前記各ステータユニットが、円筒状のコイル体と、カッ
    プと、プレートと、を備えて構成され、 前記カップが、前記コイル体の一方の端面を覆う円環状
    の蓋部と、該蓋部の外周縁を弧面とするように前記蓋部
    の外周縁から延びて前記コイル体の外周面を覆う外周壁
    部と、前記蓋部の内周縁から延びて前記コイル体の内周
    面を覆う複数の磁極歯と、を備えて構成されるととも
    に、前記外周壁部に、前記コイル体から突出するターミ
    ナル部を挿通させる挿通凹部を備え、 前記プレートが、前記コイル体の他方の端面を覆う円環
    状の蓋部と、該蓋部の内周縁から延びて前記コイル体の
    内周面を覆い、前記カップの磁極歯と間隔を開けて配置
    される複数の磁極歯と、を備えて構成されるステップモ
    ータの製造方法であって、 前記カップの前記外周壁部の形成が、前記蓋部と前記外
    周壁部とが連結された平板状の展開状態から、前記挿通
    凹部と、前記挿通凹部の対称位置に配置されて前記外周
    壁部先端から前記蓋部まで延びる切欠きと、を形成する
    ための不要部分を打ち抜いた後、前記外周壁部を折り曲
    げる曲げ加工により、形成されていることを特徴とする
    ステップモータの製造方法。
  2. 【請求項2】 永久磁石を備えたロータの周囲に配置さ
    れるステータが、前記ロータの軸方向に沿って積層され
    る複数の略円筒状のステータユニットから構成されると
    ともに、積層された前記ステータユニットの端面側に配
    置されるゲート部を利用して射出成形により形成され
    て、積層させた前記ステータユニットを埋設させる合成
    樹脂製のハウジングを備えて、構成され、 前記各ステータユニットが、円筒状のコイル体と、カッ
    プと、プレートと、を備えて構成され、 前記カップが、前記コイル体の一方の端面を覆う円環状
    の蓋部と、該蓋部の外周縁を弧面とするように前記蓋部
    の外周縁から延びて前記コイル体の外周面を覆う外周壁
    部と、前記蓋部の内周縁から延びて前記コイル体の内周
    面を覆う複数の磁極歯と、を備えて構成されるととも
    に、前記外周壁部に、前記コイル体から突出するターミ
    ナル部を挿通させる挿通凹部を備え、 前記プレートが、前記コイル体の他方の端面を覆う円環
    状の蓋部と、該蓋部の内周縁から延びて前記コイル体の
    内周面を覆い、前記カップの磁極歯と間隔を開けて配置
    される複数の磁極歯と、を備えて構成されるステップモ
    ータの製造方法であって、 前記カップの前記外周壁部の形成が、前記蓋部と前記外
    周壁部とが連結された平板状の展開状態から、前記挿通
    凹部と、前記挿通凹部の対称位置に配置されて前記外周
    壁部先端から前記蓋部まで延びる切欠きと、を形成する
    ための不要部分を打ち抜いた後、前記外周壁部を折り曲
    げる曲げ加工により、形成されるとともに、 前記ハウジングの射出成形時、端面側に配置された前記
    ステータユニットが、前記挿通凹部と前記切欠きとの蓋
    部側の開口を、端面側に露出させないように、 端面側に配置された前記ステータユニットが、前記カッ
    プを外方側に配置させるとともに、該カップの外方側
    に、前記挿通凹部と前記切欠きとの前記開口を覆うカバ
    ーを、配置させるか、 若しくは、端面側に配置された前記ステータユニット
    が、前記プレートを外方側に配置させて、射出成形する
    ことを特徴とするステップモータの製造方法。
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