JP3423374B2 - 定圧弁 - Google Patents

定圧弁

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JP3423374B2
JP3423374B2 JP26946193A JP26946193A JP3423374B2 JP 3423374 B2 JP3423374 B2 JP 3423374B2 JP 26946193 A JP26946193 A JP 26946193A JP 26946193 A JP26946193 A JP 26946193A JP 3423374 B2 JP3423374 B2 JP 3423374B2
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岩作 佐山
友山 丹治
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貯水槽内の水をポンプ
によって直接に蛇口等の給水栓に所定の圧力で給水する
直圧式給水装置に必要な定圧弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】定圧弁は従来から周知であって、開かれ
て水を出す給水栓の数の増減に応じて給水管への送水量
を増減する流量調整装置と、流量調整装置の背圧室に連
通し、送水量が増減しても開かれたどの給水栓から出る
水の圧力を所定圧に保つ圧力調整装置とを一体に備えて
いる。圧力調整装置は、流量調整装置の背圧室に連通し
た調圧室の底面に逃げ通路の弁座を形成し、この底面と
は反対側の一面をゴム製ダイヤフラムで塞ぎ、該ダイヤ
フラムのほぼ中央に、バネの付勢力により押圧された状
態でダイヤフラムと一体に移動して上記弁座を開閉する
調圧弁部を設けたものであり、背圧室の水圧をダイヤフ
ラムで受け、この水圧がバネの付勢力よりも大きくなる
と弁座を開いて背圧室内の水圧を逃げ通路に逃して圧力
を調整する構造である。したがって、ダイヤフラムは所
定圧以上の水圧を超えた圧力を受ける度に膨張収縮を繰
り返す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】定圧弁のゴム製ダイヤ
フラムが膨張収縮を無数に繰り返すと次第に劣化し、遂
には破損してしまい、圧力調整ができない状態になる。
実際、定圧弁が故障する場合の殆どはダイヤフラムの破
損である。この定圧弁を使用した自動給水装置が故障し
た場合には、マンション等では生活に密着した上水道の
水圧が変動する事態となるので直ちに修理することが必
要であるが、このダイヤフラムの交換には手間と技術が
必要である。したがって、一旦ダイヤフラムが破損する
と、技術者が現場に到着するまでの時間と修理作業に要
する時間などがかかってしまい、実際には修復されるま
でに長時間を要し、この間は圧力変動がある不快な状態
で使用することとなる。そこで、本発明は、ダイヤフラ
ムが破損しても直ちに機能を回復して稼働できる定圧弁
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたもので、流入口と定圧流出口を有
する本体の内部に、弁体の移動により流量を調整する流
量調整装置を備え、上記弁体のピストンがその一部を形
成している背圧室と圧力調整装置とを通水路を介して連
通せしめ、背圧室の水圧を圧力調整装置のダイヤフラム
で受けて所定の圧力を超えると通水路を戻し通路に連通
させて定圧流出口の水圧をほぼ一定に保つ定圧弁におい
て、上記背圧室に別個独立して連通する第1通水路と第
2通水路とを形成し、第1通水路を介して連通する第1
圧力調整装置と、第2通水路を介して連通する第2圧力
調整装置をそれぞれ設け、第1通水路の途中に第1止水
弁を、第2通水路の途中に第2止水弁を設けたものであ
る。
【0005】
【作用】第1止水弁はたま第2止水弁のいずれか一方を
開いて他方を閉じると、開いた止水弁に対応する圧力調
整装置に背圧室の水圧が通水路を介して伝えられる。し
たがって、当該圧力調整装置の圧力調整作用により定圧
流出口から供給される水の水圧は一定に保たれ、流量は
流量調整装置により調整される。そして、圧力調整作用
を行なっていた圧力調整装置がダイヤフラムの破損等に
より故障した場合には、当該圧力調整装置側の止水弁を
閉じ、他方の止水弁を開く。これにより、他方の圧力調
整装置が圧力調整作用を開始し、一方の圧力調整装置の
故障に拘らず定圧弁はその機能を回復する。したがっ
て、この間に故障した圧力調整装置を修理することが可
能となる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。定圧弁は、流量調整装置1と、該流量調整装置
1の背圧室Xに連通する第1圧力調整装置2および第2
圧力調整装置3とからなり、流量調整装置1は下端部が
定圧流出口4になった本体としての外筒5と、上端に鍔
6を有し、この鍔6により外筒5の内周を上から塞いで
外筒5中に同芯状に垂下し、下端部の拡径部7′が外筒
5の内周に定圧流出口4の上で嵌合した内筒7と、外筒
5の上端に固定されて内筒7の内周を上から塞ぐほぼ凸
形の蓋体8とを備え、外筒5の内周と、内筒7の外周と
の間には環状断面の筒形水路9が形成されている。そし
て、外筒5には筒形水路9と連通する相対向した2つの
流入口10が開設してある。また、内筒7の回りには円
周方向に離して4つの通水口11が開設してある。
【0007】図中12は流量調整用の弁体であり、内筒
7の内周上部を上下に摺動するピストン13と、内筒7
の内周下端から突出する弁座14を下から塞ぐことがで
きる押圧弁15と、上記ピストン13を上端部に、押圧
弁15を下端部に固定した連結杆16とからなり、押圧
弁15の上面には下端の大径部が内筒7の内周に嵌合す
る円錐形のテーパー絞り部17が設けてある。ピストン
13の直径D1 と、弁座の直径D2 は同じであってもよ
いが、直径D1 がD2 よりも大きい方が鋭敏に作動する
ので好ましい。これによって、一方、或は双方の流入口
10から筒形水路9に入った水は、内筒7の通水口11
を通って弁体12のピストン13と押圧弁15との間の
空間、即ち弁室Yに流入できる。
【0008】二台のポンプの運転が並列交互に制御され
ている場合は両方の流入口10から同時に筒形水路9に
水が入ることもある。この各流入口10から水が筒形水
路9に同時にスムースに入るようにするため、図2に示
すように、各流入口10の向きと通水口11の向きを喰
い違わせ、各流入口10から入る水は内筒7の、通水口
11を有さない弧状壁面18に衝突し、該壁面沿いに二
つに分流して隣接した二つの通水口11から弁室Yに入
るようにすることが好ましい。
【0009】なお、弁体12を振れ動くことなくスムー
スに上下動させるため、内筒7の内部には直径方向の横
梁19を設け、連結杆16を横梁19に貫通させてあ
る。また、弁体12の最大下降位置を決めるために、ピ
ストン13が上から当接するストッパ20が内筒7の内
周に設けてある。
【0010】この流量調整装置1を組み立てるには、内
筒7中に、上下の各端部に雄ネジを有する連結杆16を
貫通し、該連結杆16の上端部にピストン13、下端部
に押圧弁15を夫々ナットで固定してピストン13を内
筒7の内周上部に嵌合し、この様にして弁体12を取り
付けた内筒7を外筒5中に上から挿入し、内筒7の鍔6
を外筒5の上端部の四角形の鍔6の上面に形成した同心
状の円形凹部に嵌めて受け止め、外筒5の上端と鍔6と
同じ大きさの蓋体8の四隅からボルトを外筒5中にねじ
込み、これにより内筒7の鍔6を外筒5に押圧して固定
する。
【0011】ピストン13には上下方向の貫通孔21が
開設してある。また、蓋体8は凹部22を有し、この凹
部22と、ピストン13から上の内筒7の内周上部とで
背圧室Xを形成してある。そして、凹部22の外側に位
置する蓋体8に上記貫通孔21よりも直径が大きくて途
中で横方向に屈曲した第1通水路23と第2通水路24
を別個独立した状態で2本設け、この第1通水路23を
介して背圧室Xを第1圧力調整装置2に、第2通水路2
4を介して背圧室Xを第2圧力調整装置3にそれぞれ連
通させる。また、第1通水路23の途中に第1止水弁2
5を、第2通水路24の途中に第2止水弁26をそれぞ
れ設ける。図面に示す第1,第2止水弁25,26は、
第1,第2通水路23,24の各屈曲部を弁座23′,
24′とし、この弁座23′,24′を下端面で開閉で
きるように止水弁ネジ27,28を蓋体8の上面から螺
合したものであり、上端にはロックナットを備えてい
る。したがって、図1中左側に示す第2止水弁26の様
に、止水弁ネジ28を充分にねじ込むと該止水弁ネジ2
8の下端面が第2通水路24の弁座24′に密着して流
路を塞ぎ、背圧室Xと第2圧力調整装置3との連通を断
つ。一方、図1中右側に示す第1止水弁25の様に、ロ
ックナットを緩めてから止水弁ネジ27を回して上昇さ
せると、該止水弁ネジ27の下端面が第1通水路23の
弁座23′から離隔して流路を開放し、背圧室Xと第1
圧力調整装置2とを連通させることができ、背圧室Xの
水圧を第1通水路23から第1圧力調整装置2に伝える
ことができる。
【0012】第1圧力調整装置2は、蓋体8に穿設され
て途中で屈曲した第1戻し通路31と、蓋体8の一方の
側面に横向きに形成されて底面のほぼ中央に第1戻し通
路31の入口となる弁座31′を設け、該弁座31′の
外側に第1通水路23の出口を開口した一面が開放した
凹室状の第1調圧室32と、この第1調圧室32の開放
面を塞ぐようにして被せられて背圧室Xの水圧を第1通
水路23を経て受ける第1ダイヤフラム33と、この第
1ダイヤフラム33のほぼ中央に止着されて上記弁座3
1′に当接して第1戻し通路31の入口を開閉可能な第
1調圧弁部34と、該第1調圧弁部34により第1戻し
通路31の弁座31′を閉じるように第1ダイヤフラム
33を付勢する第1バネ35と、このバネ35の力を加
減する第1調節ネジ36と、第1調節ネジ36のねじ込
みにより第1バネ35を押す第1プッシャー37からな
る。そして、第1ダイヤフラム33の周縁部は第1バネ
35等を収納する第1有底筒体38の開口縁と第1調圧
室32の開口周縁との間に水密状に挟持されており、第
1調節ネジ36は第1有底筒体38の底部に穿設した雌
ネジ孔内に螺合してロックナットでロックされている。
なお、第1有底筒体38は、開放端部のフランジ部から
第1ダイヤフラム33の周縁部を貫通して蓋体8にねじ
込んだネジにより蓋体8側面に固定されている。また、
第1戻し通路31は直径が前記ピストン13の貫通孔2
1よりも大きい。
【0013】したがって、第1調節ネジ36を回して第
1有底筒体38内で第1プッシャー37を図中左右方向
に動かし、これにより第1ダイヤフラム33の第1調圧
弁部34が第1戻し通路31の弁座31′、即ち入口を
塞ぐための第1バネ35の弾力を調節でき、この弾力の
調節により所定圧力を予め設定することができる。
【0014】第1バネ35の弾力により第1調圧弁部3
4が第1戻し通路31の入口を塞ぎ、第1調圧室32内
の水圧が第1バネ35の弾力調節により設定した所定圧
力よりも低い場合には第1ダイヤフラム33が外側に膨
張しないので第1調圧弁部34が弁座に当接して第1通
水路23の入口を塞ぐ状態を維持し、第1調圧室32内
の水圧が所定圧力を超えると第1ダイヤフラム33が第
1バネ35の弾力に抗して外側に膨張し、これにより第
1調圧弁部34が外側に移動して弁座から離れて第1通
水路23と第1戻し通路31とを連通させる。したがっ
て、背圧室Xの水圧が第1通水路23から第1調圧室3
2を介して第1戻し通路31に逃げる。
【0015】このため、第1止水弁25を開いた状態に
おいては、背圧室Xの水圧は、第1圧力調整装置2で設
定した所定圧を超えることがなく、これにより定圧流出
口4から流出する水圧が所定圧力に維持される。
【0016】一方、第2圧力調整装置3は、第1圧力調
整装置2と左右対称であるがその構造は同様であり、蓋
体8に穿設されて途中で屈曲した第2戻し通路41と、
蓋体8の他方の側面に横向きに形成されて底面のほぼ中
央に第2戻し通路41の入口となる弁座41′を設け、
該弁座41′の外側に第2通水路24の出口を開口した
第2調圧室42と、この第2調圧室42の開放面を塞ぐ
ようにして被せられて背圧室Xの水圧を第2通水路24
を経て受ける第2ダイヤフラム43と、この第2ダイヤ
フラム43のほぼ中央に止着されて第2戻し通路41の
入口を開閉可能な第2調圧弁部44と、該第2調圧弁部
44により第2戻し通路41の弁座41′を閉じるよう
に第2ダイヤフラム43を付勢する第2バネ45と、こ
のバネ45の力を加減する第2調節ネジ46と、第2調
節ネジ46のねじ込みにより第2バネ45を押す第2プ
ッシャー47からなる。そして、第2ダイヤフラム43
の周縁部は第2バネ45等を収納する第2有底筒体48
の開口縁と第2調圧室42の開口周縁との間に挟持され
ており、第2調節ネジ46は第2有底筒体48の底部に
穿設した雌ネジ孔内に螺合してロックナットでロックさ
れている。なお、第2有底筒体48は、開放端部のフラ
ンジ部から第2ダイヤフラム43の周縁部を貫通して蓋
体8にねじ込んだネジにより蓋体8側面に固定されてい
る。また、第2戻し通路41は直径が前記ピストン13
の貫通孔21よりも大きい。
【0017】したがって、第2調節ネジ46を回して第
2有底筒体48内で第2プッシャー47を図中左右方向
に動かし、これにより第2ダイヤフラム43の第2調圧
弁部44が第2戻し通路41の弁座41′、即ち入口を
塞ぐための第2バネ45の弾力を調節でき、この弾力の
調節により所定圧力を予め設定することができる。な
お、この所定圧力は第1圧力調整装置2の所定圧力と同
じ圧力に設定する。
【0018】第2バネ45の弾力により第2調圧弁部4
4が第2戻し通路41の入口を塞ぎ、第2調圧室42内
の水圧が第2バネ45の弾力調節により設定した所定圧
力よりも低い場合には第2ダイヤフラム43が外側に膨
張しないので第2調圧弁部44が弁座41′に当接して
第2通水路24の入口を塞ぐ状態を維持し、第2調圧室
42内の水圧が所定圧力を超えると第2ダイヤフラム4
3が第2バネ45の弾力に抗して外側に膨張し、これに
より第2調圧弁部44が外側に移動して弁座41′から
離れて第2通水路24と第2戻し通路41とを連通させ
る。したがって、背圧室Xの水圧が第2通水路24から
第2調圧室42を介して第2戻し通路41に逃げる。
【0019】このため、第1止水弁25を閉じて第2止
水弁26を開いた状態においては、背圧室Xの水圧は、
第2圧力調整装置3で設定した所定圧を超えることがな
く、これにより定圧流出口4から流出する水圧が所定圧
力に維持される。
【0020】次に、上記した構成からなる定圧弁の使用
状態について説明する。なお、説明の都合上、第1止水
弁25を開いて第1圧力調整装置2により圧力調整を行
ない、第2止水弁26を閉じて第2圧力調整装置3は非
常時に備えて休止させておくものとする。
【0021】図5は貯水槽51の底部に、2台の水中ポ
ンプA,Bを横にして外に引き出し可能に設置した場合
の使用例を示しており、貯水槽51の側壁のポンプ出入
口を取り出し可能に塞ぐ鍔蓋52a、52bを貫いて外
に突出する各水中ポンプA,Bの吐出管53a,53b
をそれぞれ開閉弁54a,54bを介して1つの定圧弁
の相対向した流入口10,10に接続し、上記定圧弁の
定圧流出口4に逆止弁55を介して給水栓に至る給水管
56を接続し、給水管56の途中には圧力スイッチ57
を設ける。なお、水中ポンプA,Bを外に引き出すた
め、吐出管53a,53bの途中にはフランジ接合で切
り離せる立上り部を設けてある。また、定圧弁の戻し通
路31,41の出口は戻し管58a,58bで貯水槽5
1と接続する。
【0022】図1は給水管56に接続した総ての蛇口が
閉じ、圧力スイッチ57がオフになってポンプA,Bの
運転が中断しているときの状態で、第1圧力調整装置2
の第1ダイヤフラム33は第1調圧弁部34によって第
1戻し通路31の入口を閉じ、弁体12の押圧弁15は
下から弁座14を閉じている。なお、第1、第2圧力調
整装置2,3は給水管56に圧送する水圧を例えば3気
圧に調整する。ポンプA,Bの吐出圧は上記3気圧より
も高い例えば5気圧とし、圧力スイッチ57がオフにな
る圧力は両圧力調整装置2,3の設定圧力より少し高い
例えば3.5気圧とする。これによって定圧流出口4内
の定圧室Zから給水管56内には3.1気圧の水が充満
しポンプA,Bから吐出管53a,53b、筒形水路
9、弁室Y、背圧室Xには3気圧の水が充満している。
【0023】また、ポンプA,Bは、最初の送水はポン
プAが行ない、ポンプAが停止して次の送水はポンプB
が行なうという、AとBが交互に送水する単独交互運転
で制御しても、最初の送水はポンプAが主におこなう
が、送水量がある程度以上に多くなるとポンプBも追随
して送水を行ない、この送水が停止して次の送水はポン
プBが主に行ない、送水量がある程度以上になるとポン
プAも追随して送水を行なう並列交互運転で制御しても
よい。
【0024】前記のポンプ停止状態で給水管56に接続
した蛇口が1つでも開いて水が使用されると、給水管5
6及び定圧室Zの水圧が一瞬下がるので圧力スイッチ5
7はオンになり、例えばポンプAが運転を開始し、筒形
水路9、通水口11を通って弁室Y内に5気圧の水が圧
送され、弁室Y内の水圧が高まる。この弁室Y内の水圧
と、定圧流出口4内の定圧室Zの水圧の差圧で弁体12
は下向きに移動し、押圧弁15は弁座14から下に離
れ、その間が開いて隙間Sが生じるので、水は弁室Yか
ら定圧室Zを経て給水管56に流れ、開いた蛇口から出
る水を補給する。なお、押圧弁15が弁座14から下に
離れる当初、押圧弁15上にはテーパー絞り部17が設
けてあるので、水は弁室Yから定圧室Zに徐々に流れ込
む。そして、給水管56に接続した蛇口の開く数が多く
なれば、給水管56内の一瞬の水圧低下で弁体12は更
に下向きに移動し、押圧弁15と弁座との間の隙間Sは
大きくなり、給水管56への送水量は増加する(図
3)。
【0025】弁体12の下向きの移動によって背圧室X
は広くなるので、弁室Y内の水はピストン13の貫通孔
21を通って背圧室Xに流れ込み、背圧室X内の水圧が
第1バネ35の弾力を超えると、第1ダイヤフラム33
は水圧に押されて第1戻し通路31の入口を開き、背圧
室X内の水を戻し管58aで貯水槽51に戻し、背圧室
Xの水圧が3気圧になると、第1ダイヤフラム33は第
1戻し通路31の入口を再び閉じる。
【0026】したがって、弁室Y、定圧室Z、給水管5
6の水圧は第1圧力調整装置2の設定水圧に保たれ、開
いた各蛇口からはその設定水圧の水が流れ出て、蛇口の
開く数が増加しても、水量、水勢が弱まることはない。
【0027】開いている蛇口の数が減少すると、給水管
56、定圧室Z内の水圧が弁室Y内の水圧より一瞬高く
なる。この圧力差により図4に示すように、弁体12は
上向きに移動し、弁座14と押圧弁15との間の隙間S
をそれまでよりも小さくし、給水管56への送水量を減
らし、開いている蛇口から出る水の量が過剰になるのを
防止する。そして、送水量が減少した分の水はピストン
13の貫通孔21から背圧室Xに流入し、背圧室Xの水
圧が3気圧を超えると水は、3気圧になるまで貯水槽5
1に戻される。したがって、開いている残りの蛇口から
は水量、水勢が安定した水が出る。
【0028】給水管56に接続した全部の蛇口が閉じて
もポンプAの運転が続き、弁室Y、定圧室Zを経て給水
管56に水が送水される。これにより給水管56内の水
圧が上昇し、3.5気圧に高まると圧力スイッチ57が
オフになり、ポンプの運転が停止し、定圧室Zと、ピス
トン13の貫通孔21により背圧室Xと連通した弁室Y
との差圧により弁体12は上昇し、押圧弁15は弁座1
4を下から塞ぎ、給水管56、定圧室Zの水圧は3.5
気圧に保たれる。
【0029】次に給水管56に接続した蛇口のどれかを
開くと、今度はポンプBが運転される。ポンプA,Bの
運転が並列交互に制御されていると、送水量が一定以上
に多くなった場合、主のポンプ以外に従のポンプも追随
する。この場合、図2に示すように、両方のポンプの吐
出管53a,53bが外筒5にある流入口10,10に
接続し、この流入口10と内筒7の通水口11とは喰い
違っているので、両方のポンプが吐出する水は各流入口
10から、内筒7の弧状壁面18に衝突して筒形水路9
内に飛散し、それから内筒7の通水口11を経て弁室Y
に流入する。したがって、各流入口10から噴出する水
は直接衝突せず、筒形水路9を通って通水口11からス
ムースに弁室Yに流入する。
【0030】この様にして定圧弁は流量の変化に拘らず
水圧を所定の圧力に保つが、使用を続けているうちに第
1ダイヤフラム33が疲労等により破損することがあ
る。この様な場合には、第1止水弁25を閉じて第1圧
力調整装置2の圧力調整作用を停止させ、代わりに第2
止水弁26を開く。
【0031】第2止水弁26を開くと、背圧室Xの水圧
が第2通水路24を介して第2圧力調整装置3の第2調
圧室42内に入り、第2ダイヤフラム43が背圧室Xの
水圧を受ける。したがって、定圧室Z内の水圧は、前記
した第1圧力調整装置2による圧力調整作用と同様に、
予め設定した一定圧力に保たれる。このため、止水弁2
5,26の切り替え操作を行なうだけで定圧弁の機能を
直ちに回復することができ、この間に破損した第1圧力
調整装置2を分解して第1ダイヤフラム33を交換する
ことができる。なお、第1圧力調整装置2を分解して
も、背圧室Xからの水は第1止水弁25で止まっている
ので、作業に支障はない。
【0032】そして、図1に示すように、第1,第2圧
力調整装置2,3の有底筒体38,48に水検出器60
a,60bを設け、該水検出器60a,60bからの信
号によりダイヤフラム33,43の破損を検出するよう
にしてもよい。即ち、ダイヤフラムが破損して有底筒体
内に水が浸入したときにこの水を検知して信号を送出す
る水検出器60a,60bを設けるとともに、該水検出
器60a,60bに警告ランプや警告ブザーを接続し、
ランプの点灯やブザー音でダイヤフラムの破損を検知す
るようにしてもよい。水検出器60a,60bとして
は、例えば一対の露出した信号線を有底筒体38,48
内に臨ませ、浸入してきた水に浸ると両信号線が導通し
て破損信号を送出する検出器でも良い。
【0033】なお、これまで説明した定圧弁の実施例
は、2台のポンプから圧送される水を給水管56に送る
ので、外筒5の周面の相対向する位置に流入口10を2
つ開設し、定圧流出口4を下向きに開設したが、本発明
はこれに限定されるものではない。例えば、図6に示す
第2の実施例では、本体である略T字状外筒5′の一端
に流入口10′を、他端に定圧流出口4′を開設し、内
部に隔壁61を設けるとともに内筒7の下端部を嵌合す
る開口部を開設したもので、圧力調整装置2,3などそ
の他の構造は先に説明した第1実施例と同様である。
【0034】また、本発明における定圧弁は、流量調整
装置1の背圧室Xに連通する第1通水路23と第2通水
路24とを別個独立して形成し、第1通水路23を介し
て第1圧力調整装置2に、第2通水路24を介して第2
圧力調整装置3に連通すれば、第1圧力調整装置2と第
2圧力調整装置3とを必ずしも共通の蓋体8に設ける必
要はない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、1
つの定圧弁に2つの圧力調整装置を設け、しかも流量調
整装置の背圧室に連通する通水路を2本別個独立に設け
るとともに、各通水路の途中に止水弁を設けたので、一
方の止水弁を開いて一方の圧力調整装置だけで圧力調整
を行ない、他方の圧力調整装置はその間中休止させてお
くことができる。したがって、稼働していた一方の圧力
調整装置のダイヤフラムが破損するなどして故障した場
合には、他方の止水弁を開いて他方の圧力調整装置を稼
働させて定圧弁の機能を直ちに回復させることができ
る。そして、この間に故障した圧力調整装置を修理する
ことができる。このため、単一の定圧弁であっても、圧
力調整装置の故障により長時間圧力変動する虞れがな
く、故障発生時には即座に対処することができ、したが
って安心して使用することができる。また、圧力調整装
置の切り替えは、止水弁の操作だけでよいので、技術的
知識や経験のない者、例えばマンションやビルの管理
人、或は一般の水道使用者でも簡単に作業することがで
きる。又、水使用勝手によっては高、低2段階の設定を
し、切替をしながら使用する場合にもメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】2つの流入口を有する定圧弁の閉状態の縦断面
図である。
【図2】図1のII−II線での断面図である。
【図3】定圧弁が大きく開いた状態の縦断面図である。
【図4】定圧弁の開きが大から小に変化した状態の縦断
面図である。
【図5】水中ポンプに使用した給水装置の斜視図であ
る。
【図6】1つの流入口を有する定圧弁の閉状態の縦断面
図である。
【符号の説明】
1 流量調整装置 2 第1圧力調整装置 3 第2圧力調整装置 4 定圧流出口 5 外筒 7 内筒 8 蓋体 9 筒形水路 10 流入口 11 通水口 12 弁体 13 ピストン 14 弁座 15 押圧弁 16 連結杆 20 ストッパ 21 ピストンの貫通孔 23 第1通水路 24 第2通水路 25 第1止水弁 26 第2止水弁 31 第1戻し通路 32 第1調圧室 33 第1ダイヤフラム 34 第1調圧弁部 35 第1バネ 38 第1有底筒体 41 第2戻し通路 42 第2調圧室 44 第2ダイヤフラム 44 第2調圧弁部 45 第2バネ 48 第2有底筒体 51 貯水槽 56 給水管 60 水検出器 X 背圧室 Y 弁室 Z 定圧室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 16/00 - 16/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口と定圧流出口を有する本体の内部
    に、弁体の移動により流量を調整する流量調整装置を備
    え、上記弁体のピストンがその一部を形成している背圧
    室と圧力調整装置とを通水路を介して連通せしめ、背圧
    室の水圧を圧力調整装置のダイヤフラムで受けて所定の
    圧力を超えると通水路を戻し通路に連通させて定圧流出
    口の水圧をほぼ一定に保つ定圧弁において、 上記背圧室に別個独立して連通する第1通水路と第2通
    水路とを形成し、第1通水路を介して連通する第1圧力
    調整装置と、第2通水路を介して連通する第2圧力調整
    装置をそれぞれ設け、第1通水路の途中に第1止水弁
    を、第2通水路の途中に第2止水弁を設け、第1止水弁
    または第2止水弁のいずれか一方を開いて他方を閉じ、
    開いた止水弁に対応する圧力調整装置により定圧流出口
    側の圧力をほぼ一定に調整することを特徴とする定圧
    弁。
  2. 【請求項2】 流入口と定圧流出口を有し、上端が開放
    した外筒と、 上端に鍔、周側面に通水口、下端に下向きの弁座をそれ
    ぞれ有し、上記鍔で前記外筒の上端を塞いで外筒の内部
    に垂下して外筒との間に水路を形成するとともに、下端
    部外周が定圧流出口側流路の内周に嵌合して上記水路の
    下端を塞ぐ内筒と、 該内筒の内周に嵌合するピストン、内筒の下端の弁座を
    下から塞ぐことができる押圧弁、ピストンと押圧弁とを
    一体に連結する連結杆を有し、ピストンを内筒の内周に
    嵌合して上下方向に摺動自在になっているとともに、内
    筒の内周の、ピストンから上の部分を背圧室にする弁体
    と、 前記内筒の開放した上端を塞ぎ、上記背圧室に別個に連
    通する第1通水路及び第2通水路、第1通水路に連通し
    て一面が開放した第1調圧室、第2通水路に連通して一
    面が開放した第2調圧室、第1調圧室の弁座内に一端が
    開口した第1戻し通路、第2調圧室の弁座内に一端が開
    口した第2戻し通路を有する蓋体と、 第1調圧室の弁座をバネの付勢力により押圧して塞ぐ第
    1調圧弁部を有し、第1調圧室の開放面を塞ぐ状態で被
    せた第1ダイヤフラムと、 第2調圧室の弁座をバネの付勢力により押圧して塞ぐ第
    2調圧弁部を有し、第2調圧室の開放面を塞ぐ状態で被
    せた第2ダイヤフラムと、 第1通水路を開閉する第1止水弁と、 第2通水路を開閉する第2止水弁と、 を備え、第1止水弁または第2止水弁のいずれか一方を
    開いて他方を閉じ、開いた止水弁に対応する調圧弁部の
    押圧力により定圧流出口側の圧力をほぼ一定に調整する
    ことを特徴とする定圧弁。
  3. 【請求項3】 外筒は、周側面に相対向した位置に流入
    口を有し、下方内部を定圧流出口とした請求項2に記載
    の定圧弁。
  4. 【請求項4】 調圧弁部を付勢するバネを収納する有底
    筒体に、水検出器を設け、該水検出器からの信号により
    ダイヤフラムの破損を検出することを特徴とする請求項
    2または請求項3に記載の定圧弁。
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